JP7496761B2 - 貨幣処理システム及び貨幣処理方法 - Google Patents

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本開示は、貨幣処理装置の貨幣を管理するための貨幣処理システム及び貨幣処理方法に関する。
従来、貨幣を処理する貨幣処理装置が様々な場所で利用されている。特許文献1には、店舗に設置された複数の貨幣処理装置を含むシステムが開示されている。精算処理に利用される貨幣処理装置で貨幣が不足すると、店員は、この装置に、別の貨幣処理装置から出金した貨幣を補充する。特許文献1には、店員が過去の経験に基づいて貨幣の補充枚数を決定することが記載されている。特許文献2には、貨幣処理装置及び管理装置を含むシステムが開示されている。管理装置は、予め準備されたシミュレーションモデルを用いて貨幣処理装置内の貨幣の収納状態をシミュレーションし、この貨幣処理装置で貨幣の補充が必要となるタイミングを予測する。
国際公開第2011-121735号公報 米国特許第10223663号明細書
上記従来技術は過去の経験を利用したりシミュレーションモデルを利用したりするもので、貨幣処理装置で実際に処理された貨幣の情報が反映されない場合があった。貨幣処理装置における実際の貨幣の処理状況が過去の経験及びシミュレーションモデルと異なっていると、該貨幣処理装置への貨幣の補充を適切に行うことができない。
本開示は、上記課題を含む従来技術を鑑みてなされたもので、その目的の1つは、貨幣処理装置への貨幣の補充を適切に行うことができる貨幣処理システム及び貨幣処理方法を提供することにある。
本開示に係る貨幣処理システムは、第1正貨と第2正貨を区別して、前記第1正貨の貨幣を出金する取引及び前記第2正貨の貨幣を出金する取引を含む複数種類の取引を実行する第1貨幣処理装置と、前記第1貨幣処理装置に貨幣を補充する際、前記第1貨幣処理装置で行われた前記複数種類の取引の情報に基づいて正貨の種類別に補充用貨幣の内訳を決定する管理サーバと、前記管理サーバによる決定結果に基づいて前記補充用貨幣を出金する第2貨幣処理装置とを含む。
上記構成において、前記第1貨幣処理装置が実行する取引には、客が金融機関の口座から引き出した金額分の貨幣を前記第1正貨の貨幣で出金するATM取引と、精算処理時に客に返す釣銭分の貨幣を前記第2正貨の貨幣で出金する精算取引とが含まれ、前記管理サーバは、前記第1貨幣処理装置で行われた前記ATM取引及び前記精算取引の情報に基づいて、前記補充用貨幣の前記第1正貨と前記第2正貨の内訳を決定してもよい。
上記構成において、前記管理サーバは、前記第1貨幣処理装置で所定期間内に行われた前記複数種類の取引の取引回数に基づいて、前記補充用貨幣の正貨の種類別内訳を決定してもよい。
上記構成において、前記管理サーバは、前記第1貨幣処理装置で所定期間内に増減した正貨の種類別貨幣量に基づいて、前記補充用貨幣の正貨の種類別内訳を決定してもよい。
上記構成において、前記管理サーバは、前記第1貨幣処理装置で所定期間内に増減した正貨の種類別貨幣量を示すデータを、前記第1貨幣処理装置から出金される正貨の種類別貨幣量を予測するためのシミュレーションモデルに入力してシミュレーションを行い、シミュレーション結果に基づいて、前記補充用貨幣の正貨の種類別内訳を決定してもよい。
上記構成において、前記第2貨幣処理装置は、前記管理サーバが決定した正貨の種類別内訳で前記補充用貨幣を出金できない場合にこれを報知してもよい。
上記構成において、前記第2貨幣処理装置は、前記管理サーバが決定した正貨の種類別内訳で前記補充用貨幣を出金できない場合、正貨の種類を変えて金種を変えずに出金する代替出金と、正貨の種類は変えずに金種を変えて出金する代替出金と、正貨の種類及び金種の両方を変えて出金する代替出金との少なくともいずれか1つを実行してもよい。
上記構成において、前記管理サーバは、決定した正貨の種類別内訳で前記補充用貨幣を前記第2貨幣処理装置から出金できない場合にこれを報知してもよい。
上記構成において、前記管理サーバは、決定した正貨の種類別内訳で前記補充用貨幣を前記第2貨幣処理装置から出金できない場合に、警送会社に貨幣の配送を依頼する処理を実行してもよい。
本開示に係る貨幣処理方法は、貨幣処理システムが実行する貨幣処理方法であって、第1正貨と第2正貨を区別して処理可能な第1貨幣処理装置が、前記第1正貨の貨幣を出金する第1取引及び前記第2正貨の貨幣を出金する第2取引を含む複数種類の取引のうち、前記第1取引を実行する工程と、 前記第1貨幣処理装置が前記第2取引を実行する工程と、管理サーバが、前記第1貨幣処理装置に貨幣を補充する際、前記第1貨幣処理装置で行われた前記複数種類の取引の情報に基づいて正貨の種類別に補充用貨幣の内訳を決定する工程と、第2貨幣処理装置が、前記管理サーバによる決定結果に基づいて前記補充用貨幣を出金する工程とを含む。
本開示に係る貨幣処理システムによれば、貨幣処理装置への貨幣の補充を適切に行うことができる。
図1は、本実施形態に係る貨幣処理システムについて説明するための模式図である。 図2は、第1貨幣処理装置及び第2貨幣処理装置の構成例を示すブロック図である。 図3は、取引情報の例を示す図である。 図4は、貨幣処理システムの具体例を示す図である。 図5は、管理サーバが補充用貨幣の内訳を決定する処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、管理サーバが決定する補充用貨幣の内訳を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら、本開示に係る貨幣処理システム及び貨幣処理方法の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係る貨幣処理システム1について説明するための模式図である。図1に示す貨幣処理システム1は、本開示に係る貨幣処理システムの一例である。貨幣処理システム1は、第1貨幣処理装置100、第2貨幣処理装置200及び管理サーバ300を含む。管理サーバ300は、第1貨幣処理装置100及び第2貨幣処理装置200と通信可能に接続されている。貨幣処理システム1が利用される場所は特に限定されないが、本実施形態では、貨幣処理システム1が、客が商品を購入する店舗で利用される場合を説明する。
第1貨幣処理装置100は、貨幣の入金処理及び出金処理を実行可能な貨幣処理装置である。第1貨幣処理装置100は、客との取引時に精算処理が行われるチェックアウトカウンタに設置される。第1貨幣処理装置100は、POS(Point of Sales)端末と接続されていてもよい。
第1貨幣処理装置100は、図1に示すように精算取引(A1)及びATM取引(A2)を含む複数種類の取引を実行する。精算取引は、購入した商品の代金を客が店舗に支払うために行われる取引である。精算取引には、代金としての貨幣を第1貨幣処理装置100に入金する入金処理と、第1貨幣処理装置100から釣銭を出金する出金処理とが含まれる。例えば、精算取引時に第1貨幣処理装置100がPOS(Point of Sales)端末と接続して利用されるが、このような精算取引の方法については従来知られているため詳細な説明は省略する。
ATM取引は、客が保有する金融口座から現金を引き出すため、又は客が保有する金融口座へ現金を預け入れるために行われる取引である。ATM取引には、客が自身の金融口座に預け入れる貨幣を第1貨幣処理装置100に入金する入金処理と、客が自身の金融口座から引き出す貨幣を第1貨幣処理装置100から出金する出金処理とが含まれる。例えば、客は、ATMを利用して金融機関の口座から引き出した貨幣を手にするのと同様に、チェックアウトカウンタで第1貨幣処理装置100を利用して、口座から引き出した貨幣を手にすることができる。このような出金処理はキャッシュアウトと呼ばれることがある。
第1貨幣処理装置100は、貨幣の傷み具合に応じて貨幣を正貨と損貨とに分類することができる。正貨は、例えば、複数種類の取引の少なくともいずれか1つの取引において出金処理に利用することができる貨幣である。損貨は、例えば、傷みや汚れの激しい貨幣であり、複数種類の取引の少なくともいずれか1つの取引における出金処理に利用することができない貨幣である。第1貨幣処理装置100に入金された正貨は出金処理に利用することができる。第1貨幣処理装置100に入金された損貨は出金処理には利用されず、例えば店員によって第1貨幣処理装置100から回収されて第2貨幣処理装置200に入金される。
第1貨幣処理装置100は、正貨をさらにATM取引に適した正貨とその他の正貨とに分類することができる。第1貨幣処理装置100は、例えば、ATM取引に適した正貨をATM取引における出金処理で利用することができる。また、第1貨幣処理装置100は、例えば、その他の正貨を精算取引における出金処理で利用することができる。
第1貨幣処理装置100は、ATM正貨、店舗正貨、損貨を区別して貨幣処理を実行する。すなわち、第1貨幣処理装置100が実行する貨幣処理には、貨幣をATM正貨、店舗正貨、損貨のいずれかに分類する処理が含まれる。入金処理時、第1貨幣処理装置100は、入金された貨幣を識別し、ATM正貨、店舗正貨、損貨に分類して装置内に収納する。出金処理時、第1貨幣処理装置100は、損貨は出金せず、ATM正貨及び店舗正貨を出金する。具体的には、第1貨幣処理装置100は、精算取引の出金処理時には店舗正貨を出金し、ATM取引の出金処理時にはATM正貨を出金する。
第2貨幣処理装置200は、貨幣の出金処理を実行可能な貨幣処理装置である。第2貨幣処理装置200は、例えば店舗のバックオフィスに設置されるが、設置場所は特に限定されず、例えばチェックアウトカウンタ付近に設置することもできる。第2貨幣処理装置200が実行可能な出金処理には、第1貨幣処理装置100に補充するための貨幣を出金する出金処理が含まれる。第2貨幣処理装置200は、貨幣の入金処理を実行可能であってもよい。例えば、第2貨幣処理装置200が、第1貨幣処理装置100から回収された貨幣を入金する入金処理を実行可能であってもよい。また、第2貨幣処理装置200が、精算取引及びATM取引を含む複数種類の取引に係る貨幣処理を実行可能であってもよい。例えば、第2貨幣処理装置200が、精算取引及びATM取引において第1貨幣処理装置100と同様の貨幣処理を実行可能であってもよい。
第2貨幣処理装置200は、貨幣の傷み具合に応じて、出金処理時に出金可能な正貨と、出金処理に利用できない損貨とに貨幣を分類することができる。損貨は、入金処理で第2貨幣処理装置200に入金された後、出金処理には利用されない。第2貨幣処理装置200に入金された損貨は、例えば、現金輸送会社の担当者によって第2貨幣処理装置200から回収される。正貨は、入金処理で第2貨幣処理装置200に入金された後、第1貨幣処理装置100に補充するための貨幣を出金する出金処理に利用することができる。
第2貨幣処理装置200は、正貨を、傷み具合に応じてさらに複数種類の正貨に分類することができる。例えば、第2貨幣処理装置200は、ATM取引に適した正貨と、その他の正貨とに分類することできる。以下、ATM取引に適した正貨をATM正貨、その他の正貨を店舗正貨と記載して説明を続ける。
第2貨幣処理装置200も、ATM正貨、店舗正貨、損貨を区別して貨幣処理を実行する。すなわち、第2貨幣処理装置200が実行する貨幣処理にも、貨幣をATM正貨、店舗正貨、損貨のいずれかに分類する処理が含まれる。入金処理時、第2貨幣処理装置200は、入金された貨幣を識別し、ATM正貨、店舗正貨、損貨に分類して装置内に収納する。出金処理時、第2貨幣処理装置200は、損貨は出金せず、正貨を出金する。出金処理では、ATM正貨と店舗正貨の少なくともいずれか一方が出金されることになる。第2貨幣処理装置200が行う出金処理には、第1貨幣処理装置100に補充するための貨幣を出金する出金処理が含まれる。
貨幣処理システム1では、例えば、第2貨幣処理装置200が出金した貨幣が、第1貨幣処理装置100へ補充される。管理サーバ300は、第2貨幣処理装置200が出金する補充用貨幣の種類別の内訳を決定することができる。
管理サーバ300が、補充用貨幣の種類別の内訳を決定する方法について説明する。管理サーバ300は、例えば、操作部及び表示部を含むコンピュータ装置である。管理サーバ300は、例えば図示しないネットワークを介して、第1貨幣処理装置100及び第2貨幣処理装置200と接続されており、第1貨幣処理装置100及び第2貨幣処理装置200と情報を送受信する。
管理サーバ300は、図1に示すように、第1貨幣処理装置100から取引情報を取得する(B1)。取引情報には、第1貨幣処理装置100で行われた精算取引の回数及びATM取引の回数を示す情報が含まれる。管理サーバ300は、予め準備された設定に基づいて、第1貨幣処理装置100から取引情報を取得する。この設定は、例えば管理サーバ300の記憶部に保存されており、設定には、管理サーバ300が第1貨幣処理装置100から取引情報を取得する条件が含まれている。例えば、特定の時刻になると管理サーバ300が第1貨幣処理装置100から取引情報を取得するように条件が設定されている。ただし、設定の保存場所は特に限定されず、例えば設定が第1貨幣処理装置100の記憶部に保存されていてもよい。また、特定の時刻になると第1貨幣処理装置100が管理サーバ300へ取引情報を送るよう条件が設定され、この設定に基づいて第1貨幣処理装置100が管理サーバ300へ情報を送信してもよい。
管理サーバ300は、第1貨幣処理装置100から取得した取引情報に基づいて、第1貨幣処理装置100に補充する貨幣の内訳を決定する(B2)。貨幣の補充は、第2貨幣処理装置200が出金した貨幣を利用して行われるため、管理サーバ300は、第2貨幣処理装置200が出金する補充用貨幣の内訳を決定することになる。
例えば、管理サーバ300は、過去の所定期間内に第1貨幣処理装置100で行われた精算取引の回数とATM取引の回数との比に基づいて、第2貨幣処理装置200から出金する各金種の補充用貨幣の内訳を決定する。管理サーバ300は、金種別かつ正貨の種類別に、第1貨幣処理装置100に補充する貨幣の数量を決定する。貨幣処理システム1では、出金処理時に出金可能な貨幣を正貨、出金処理時に出金しない貨幣を損貨としているため、管理サーバ300は、金種別かつ正貨の種類別に、第1貨幣処理装置100に補充する貨幣の数量を決定することになる。
例えば300枚の千円札を第1貨幣処理装置100に補充する際、過去所定期間内に行われたATM取引と精算取引の回数の比が2対1であった場合、管理サーバ300は、300枚の千円札の内訳をATM正貨200枚、店舗正貨100枚と決定する。比較する取引回数は、所定期間内のATM取引の全回数及び精算取引の全回数に限定されない。比較対象が、出金処理が行われたATM取引の回数と、出金処理が行われた精算取引の回数に限定されてもよい。比較対象が、内訳決定対象の金種に限定されてもよい。例えば、千円札の例では、千円札が入金又は出金されたATM取引と、千円札が入金又は出金された精算取引の回数とが比較されてもよい。また、例えば、千円札が入出金された取引に限定されて、千円札が出金されたATM取引の回数と、千円札が出金された精算取引の回数とが比較されてもよい。
取引情報が、各取引で入出金された貨幣の種類及び種類別貨幣量の情報を含み、管理サーバ300が、精算取引で入出金された貨幣の種類及び種類別貨幣量と、ATM取引で入出金された貨幣の種類及び種類別貨幣量とに基づいて補充用貨幣の内訳を決定してもよい。例えば300枚の千円札を第1貨幣処理装置100に補充する際に、過去所定期間内に減少した千円札のATM正貨と千円札の店舗正貨との比が2対1であった場合に、管理サーバ300が、300枚の千円札の内訳をATM正貨200枚、店舗正貨券100枚と決定してもよい。
管理サーバ300が、補充用貨幣の内訳の決定に、取引情報以外の情報を利用してもよい。具体的には、管理サーバ300は、予め準備された設定に基づいて、正貨の種類別の割合を変更してもよい。例えば、店舗周辺にある企業の給料日にATM取引が増加する場合、給料日には他の日よりもATM正貨の比率が増えるように予め設定を準備すればよい。例えば、店舗周辺でイベントが開催される日に精算取引が増加する場合、イベントの開催日には他の日よりも店舗正貨の比率が増えるように予め設定を準備すればよい。
管理サーバ300は、取引情報に基づいて、金種別かつ正貨の種類別に補充用貨幣の内訳を決定した後、予め準備された設定に基づいて内訳を変更する。
例えば、ATM正貨を10%増しとする設定が準備されていた場合、管理サーバ300は、取引情報に基づいて上述したようにATM正貨200枚、店舗正貨100枚と決定した後、ATM正貨の枚数を10%増しの220枚に変更し、店舗正貨を80枚に変更する。
管理サーバ300が、貨幣補充後に、第1貨幣処理装置100から出金される正貨の種類別の貨幣量を予測して、予測結果に基づいて補充用貨幣の内訳を決定してもよい。管理サーバ300は、ATM取引が増加する予測結果が得られた場合にはATM正貨の比率を増やし、精算取引が増加する予測結果が得られた場合には店舗正貨の比率を増やす。
例えば、管理サーバ300は、第1貨幣処理装置100で過去の所定期間内に行われたATM取引及び精算取引の回数、各取引で入出金された貨幣の種類及び種類別の貨幣量を含む取引情報に基づいてシーケンスデータを生成して、これをシミュレーションモデルに入力する。例えば、シミュレーションモデルにシーケンスデータを入力することにより、第1貨幣処理装置100に収納されている貨幣の金種別かつ正貨の種類別の貨幣量の少なくともいずれか1つが0(ゼロ)になるまでの期間を示す結果が得られる。管理サーバ300は、図示しない表示部にシミュレーション結果を表示する。この結果には、金種別かつ正貨の種類別の貨幣の増減を時系列で示す情報が含まれていてもよいし、第1貨幣処理装置100に入金された損貨がいつ収納容量の限界に達するかを示す情報が含まれていてもよい。なお、第1貨幣処理装置100から出金される金種別かつ正貨の種類別の貨幣量を予測するためのシミュレーションモデルは、予め管理サーバ300の記憶部に保存されている。所定期間内に実際に行われた取引の取引情報を、このシミュレーションモデルに入力してシミュレーションを行うことにより、補充用貨幣の内訳を精度よく予測することができる。
例えば、シミュレーションにより、金種別かつ正貨の種類別に、補充処理を行った後、当日の店舗の営業時間内に第1貨幣処理装置100から出金される貨幣の数量を示す予測結果が得られる。300枚の千円札を第1貨幣処理装置100に補充する際、補充後に出金される千円札のATM正貨と店舗正貨の比が2対1になるとの予測結果が得られた場合、管理サーバ300は、300枚の千円札の内訳をATM正貨200枚、店舗正貨100枚と決定する。
第1貨幣処理装置100に複数金種の貨幣が補充される場合、管理サーバ300は、各金種の貨幣について、上述したように正貨の種類別内訳を決定する処理を実行する。この結果、補充用貨幣の金種別数量と、正貨の種類別数量とが決定されることになる。
なお、補充用貨幣の内訳を決定する際、管理サーバ300が、過去のどの期間の取引情報を利用するかは特に限定されない。例えば、シーケンスデータを生成する際に、管理サーバ300の操作部で、どの期間の取引情報を利用するかが指定されてもよい。また、例えば、どの期間の取引情報を利用するかが予め設定されていてもよい。この場合、利用される取引情報が、例えば、第1貨幣処理装置100へ貨幣を補充することが決定された時点から、数時間遡った時点までの間の取引情報であってもよいし、当日の営業開始後の取引情報であってもよい。どの期間の取引情報を利用するかは設定により変更することができる。
第1貨幣処理装置100への貨幣の補充を決定する方法も特に限定されない。第1貨幣処理装置100が、装置内の貨幣量が減少して、予め設定された閾値に達した金種を検知して、該金種の貨幣の補充を行うことを決定し、これを管理サーバ300に通知してもよい。管理サーバ300が、第1貨幣処理装置100の装置内にある貨幣を管理し、貨幣量が減少して閾値に達した金種を検知して、該金種の貨幣の補充を行うことを決定してもよい。店員が、第1貨幣処理装置100へ貨幣を補充することを決定し、補充する貨幣の金種を管理サーバ300に入力してもよい。第1貨幣処理装置100の貨幣の減少量の監視は、金種別に行う態様に限定されず、金種別かつ正貨の種類別に行われる態様であってもよい。
第1貨幣処理装置100に補充する金種が決定された際、補充する貨幣量を決定する方法も特に限定されない。1回の補充処理で補充する貨幣量が予め設定されていてもよいし、第1貨幣処理装置100に収納されている貨幣量に基づいて補充量が決定されてもよい。過去の所定期間内に第1貨幣処理装置100で減少した貨幣量に基づいて、補充する貨幣の数量が決定されてもよい。店員が、補充する貨幣の数量を管理サーバ300に入力してもよい。
第1貨幣処理装置100から取得した過去の取引情報に基づいて、第1貨幣処理装置100に補充する貨幣の内訳を決定した管理サーバ300は、決定結果を第2貨幣処理装置200へ通知する(図1、B3)。
管理サーバ300から通知を受信した第2貨幣処理装置200は、通知内容に基づいて、補充用の貨幣を出金する出金処理を実行する(C1)。第2貨幣処理装置200は、管理サーバ300が決定した金種別かつ正貨の種類別の貨幣量に基づいて、貨幣を出金する。出金処理時には損貨は出金されないため、管理サーバ300が決定した金種別かつ正貨の種類別に貨幣が出金されることになる。店員は、第2貨幣処理装置200から出金された貨幣を第1貨幣処理装置100に補充する(D1)。
このように、貨幣処理システム1では、管理サーバ300が、第1貨幣処理装置100に補充する貨幣の種類別貨幣量を、第1貨幣処理装置100で過去に行われた取引の情報に基づいて決定する。管理サーバ300が決定した内訳で第2貨幣処理装置200から補充用貨幣が出金される。店員は、過去の取引情報を入力する必要はなく、第2貨幣処理装置200から出金された貨幣を第1貨幣処理装置100に入金するだけ貨幣を補充することができる。
第1貨幣処理装置100及び第2貨幣処理装置200は同様の装置構成を有する。図2は、第1貨幣処理装置100及び第2貨幣処理装置200の構成例を示すブロック図である。
第1貨幣処理装置100は、紙幣処理部10、硬貨処理部11、制御部60、操作表示部70、記憶部80及び通信部90を有する。紙幣処理部10は紙幣の入金処理及び出金処理を実行する。硬貨処理部11は硬貨の入金処理及び出金処理を実行する。
操作表示部70は、貨幣処理に関する情報を入力するための操作部として機能する。操作表示部70は、貨幣処理に関する情報を画面に表示する表示部としても機能する。操作表示部70は、第1貨幣処理装置100に内蔵されていてもよいし、第1貨幣処理装置100から独立していてもよい。操作部と表示部を一体化した操作表示部70に限定されず、操作部と表示部とが独立して設けられていてもよい。
記憶部80は、不揮発性の記憶装置で、貨幣処理に必要な情報の保存に利用される。第1貨幣処理装置100に収納されている貨幣の種類及び種類別貨幣量を示す在高情報が記憶部80に保存される。在高情報には、第1貨幣処理装置100に収納されている貨幣の金種と、金種別枚数と、正損の種類、すなわち正貨及び損貨の種類と、正損の種類別枚数、すなわち正貨及び損貨の種類別枚数とが含まれる。
第1貨幣処理装置100で行われた取引の情報は記憶部80に保存される。図3は、取引情報の例を示す図である。取引情報は、装置番号、取引種別、取引日時、取引金額、入金貨幣、出金貨幣の各情報を含む。
装置番号は、第1貨幣処理装置100の識別番号である。複数の第1貨幣処理装置100が店舗内で利用される場合でも、装置番号に基づいて、各取引がいずれの装置で行われたかを特定することができる。取引種別は、実行された取引が精算取引とATM取引のいずれであるかを示している。取引日時は、取引が実行された日時を示す。取引金額は取引された金額を示し、第1貨幣処理装置100が収納している貨幣の金額が増加した場合には金額がプラスで表示され、第1貨幣処理装置100が収納している貨幣の金額が減少した場合には金額がマイナスで表示される。
入金貨幣は、取引によって第1貨幣処理装置100に入金された貨幣の情報を示す。入金貨幣の情報から、入金された貨幣の金種、金種別枚数、正損の種類及び正損の種類別枚数が特定される。出金貨幣は、取引によって第1貨幣処理装置100から出金された貨幣の情報を示す。出金貨幣の情報から、出金された貨幣の金種、金種別枚数、正損の種類及び正損の種類別枚数が特定される。
図3に示す、A-Fit、S-Fit、Unfitが、それぞれATM正貨、店舗正貨、損貨を示している。図3は、装置番号A001の第1貨幣処理装置100で取引金額8000円の精算取引が行われ、店舗正貨の五千円札1枚と損貨の五千円札1枚、合計10000円が入金されて、店舗正貨の千円札2枚、合計2000円の釣銭が出金されたことを示している。また、装置番号A002の第1貨幣処理装置100で取引金額30000円のATM取引が行われ、ATM正貨の一万円札3枚が出金されたことを示している。
図3に示すように、第1貨幣処理装置100で行われた各取引の情報が記録される。取引情報に基づいて、第1貨幣処理装置100で行われたATM取引回数、精算取引回数、各取引で入出金された貨幣の金種別枚数及び正損の種類別枚数を特定できるようになっている。管理サーバ300は、図3に示す取引情報の一部又は全部を利用して、図1で説明したように、第1貨幣処理装置100に補充する貨幣の内訳を決定する。
図2に示す通信部90は、管理サーバ300とデータを送受信する。例えば、通信部90により、取引情報が管理サーバ300へ送信される。制御部60が、操作表示部70及び通信部90から入力された情報と、記憶部80の情報とを利用しながら各部を制御することにより、本実施形態に記載する第1貨幣処理装置100の機能及び動作が実現される。
紙幣処理部10は、入金部21、出金部22、識別部30、搬送部40、複数の収納部50、カセット55を有する。カセット55は、第1貨幣処理装置100に対して着脱可能に設けられた収納部である。
入金部21は、第1貨幣処理装置100で入金処理が行われる際に、入金される紙幣を受け付ける。出金部22は、第1貨幣処理装置100で出金処理が行われる際に、収納部50から繰り出された紙幣を装置外へ排出する。搬送部40は、第1貨幣処理装置100の装置内で紙幣を搬送する。識別部30は、複数種類のセンサを有し、搬送部40が搬送する紙幣の金種、真偽、正損の種類を識別する。識別部30は紙幣を計数することもできる。
入金処理時には、入金部21に受けた入金紙幣が1枚ずつ搬送部40によって搬送され、識別部30で識別されて収納部50に収納される。各収納部50に収納する紙幣の種類は予め設定できるようになっている。識別部30による識別結果に基づいて、複数の収納部50に紙幣を金種別に収納することができる。複数の収納部50に紙幣を正損の種類別に収納することもできる。各収納部50に収納された紙幣の種類を示す情報と種類別の枚数を示す情報は記憶部80に保存される。
出金処理時には、出金する紙幣が収納部50から1枚ずつ繰り出されて、搬送部40によって搬送され、出金部22から出金される。精算取引の出金処理時には店舗正貨が出金され、ATM取引の出金処理時にはATM正貨が出金される。
補充処理は入金部21又はカセット55を利用して行われる。入金部21を利用する補充処理では、補充する紙幣を入金部21に載置して補充処理が開始される。入金部21に載置された補充用の紙幣は、入金処理時と同様に、識別部30で識別された後、対応する収納部50に収納される。補充された紙幣の種類を示す情報と種類別の枚数を示す情報は記憶部80に保存される。
カセット55を利用する補充処理では、補充する紙幣をカセット55に収納した状態で補充処理が開始される。カセット55の紙幣は1枚ずつ繰り出されて搬送部40によって識別部30へ向けて搬送される。その後は、入金部21から補充される場合と同様に、各紙幣が識別部30で識別されて対応する収納部50に収納される。
図2では図示を省略しているが、硬貨処理部11も、紙幣処理部10と同様に、入金部、出金部、識別部、搬送部、複数の収納部、カセットを有し、硬貨の入金処理、出金処理及び補充処理を実行することができる。
第2貨幣処理装置200は、第1貨幣処理装置100と同様に図2に示す構成を有し、第1貨幣処理装置100と同様に入金処理及び出金処理を行うことができる。第1貨幣処理装置100に補充する貨幣の出金処理は、出金部22又はカセット55を利用して行われる。
第1貨幣処理装置100の入金部21から紙幣を補充する場合は、第2貨幣処理装置200の出金部22から補充用の紙幣が出金される。出金された紙幣が、上述したように第1貨幣処理装置100の入金部21から装置内に繰り出されて収納部50に補充される。カセット55を利用して第1貨幣処理装置100に紙幣を補充する場合は、第2貨幣処理装置200が出金する紙幣が、第2貨幣処理装置200に装着されたカセット55に収納される。補充用の紙幣が収納されたカセット55は、第2貨幣処理装置200から取り外されて第1貨幣処理装置100に装着される。カセット55の紙幣は、上述したようにカセット55から繰り出されて第1貨幣処理装置100の収納部50に補充される。第2貨幣処理装置200と第1貨幣処理装置100の間で行われる硬貨の補充処理も紙幣の補充処理と同様に行われる。
第1貨幣処理装置100は1つの店舗に複数台設置される場合がある。例えば、店舗内に複数のチェックアウトカウンタが設けられ、各チェックアウトカウンタにそれぞれ1台ずつ第1貨幣処理装置100が設置される。一方、第2貨幣処理装置200は、例えば店舗のバックオフィスに1台が設置される。複数台の第1貨幣処理装置100から回収した貨幣を入金する入金処理と、複数台の第1貨幣処理装置100に補充する貨幣を出金する出金処理とに対応できるように、第2貨幣処理装置200は、第1貨幣処理装置100より大型の装置となっている。
図4は、貨幣処理システム1の具体例を示す図である。複数台の第1貨幣処理装置100と、第2貨幣処理装置200と、管理サーバ300とがネットワーク2を介して通信可能に接続される。
第1貨幣処理装置100は、紙幣処理部10及び硬貨処理部11に接続されたPOS端末を含む。POS端末は操作表示部70として機能する。POS端末を操作して、第1貨幣処理装置100の紙幣処理部10で紙幣の入金処理及び出金処理を行い、硬貨処理部11で硬貨の入金処理及び出金処理を行うことができる。
第2貨幣処理装置200は、タッチパネル式の液晶表示装置から成る操作表示部70を含む。操作表示部70を操作して、第2貨幣処理装置200の紙幣処理部10で紙幣の入金処理及び出金処理を行い、硬貨処理部11で硬貨の入金処理及び出金処理を行うことができる。
店舗で商品を購入した客は、チェックアウトカウンタで精算処理を行う。店員がPOS端末を操作して商品情報を入力して、客が支払う代金が確定される。客は、代金を支払うために、第1貨幣処理装置100で入金処理を行う。客は、第1貨幣処理装置100の紙幣処理部10に紙幣を入金して、硬貨処理部11に硬貨を入金することができる。客に釣銭を返す必要がある場合、第1貨幣処理装置100は釣銭の出金処理を実行する。第1貨幣処理装置100は、紙幣処理部10から釣銭紙幣を出金して、硬貨処理部11から釣銭硬貨を出金することができる。このとき出金される釣銭紙幣及び釣銭硬貨は、識別部30が店舗正貨と識別した紙幣及び硬貨である。
チェックアウトカウンタではATM処理を行うこともできる。例えば、客は、キャッシュカードの情報をPOS端末に接続されたカードリーダに読み取らせて、自身の銀行口座から引き出した貨幣を第1貨幣処理装置100から出金させることができる。第1貨幣処理装置100の紙幣処理部10から紙幣が出金されて、硬貨処理部11から硬貨が出金される。このとき出金される紙幣及び硬貨は、識別部30がATM正貨と識別した紙幣及び硬貨である。第1貨幣処理装置100が出金した貨幣の金額に基づいて客の銀行口座の残高が更新されることになる。
また、客は、キャッシュカードの情報をPOS端末に接続されたカードリーダに読み取らせて、自身の銀行口座に預け入れる貨幣を第1貨幣処理装置100に入金することができる。客は、第1貨幣処理装置100の紙幣処理部10に紙幣を入金し、硬貨処理部11に硬貨を入金することができる。第1貨幣処理装置100に入金された貨幣の入金額は金融機関へ送信される。この入金額に基づいて客の銀行口座の残高が更新されることになる。
こうしてチェックアウトカウンタの第1貨幣処理装置100で精算取引及びATM取引が行われて、図3に示すように取引情報が記憶部80に記録される。精算取引及びATM取引を行う間に、第1貨幣処理装置100に収納されている貨幣量が減少して所定の閾値に達すると、補充処理を行うことが決定される。例えば、第1貨幣処理装置100が、装置内の貨幣量に基づいて補充処理の実行を決定する。
例えば、第1貨幣処理装置100の収納部50に収納可能な貨幣量に基づいて、1回の補充処理で補充する貨幣量が予め設定されている。第1貨幣処理装置100は、補充する貨幣の金種及び補充量を、管理サーバ300に通知する。
通知を受けた管理サーバ300は、第1貨幣処理装置100に補充する貨幣の内訳、すなわち第2貨幣処理装置200から出金する補充用貨幣の内訳を決定する処理を開始する。
図5は、管理サーバ300が補充用貨幣の内訳を決定する処理の流れを示すフローチャートである。管理サーバ300は、第1貨幣処理装置100の記憶部80に保存されている取引情報を取得する(ステップS1)。管理サーバ300は、取引情報に基づいて、図1で説明したように補充用貨幣の種類及び種類別枚数を決定する(ステップS2)。
図6は、管理サーバ300が決定する補充用貨幣の内訳を説明するための図である。図6に示すように、管理サーバ300は、補充用貨幣の金種、金種別枚数、正貨の種類、正貨の種類別枚数を決定する。図6は、第1貨幣処理装置100に300枚の一万円札を補充し、その内訳がATM正貨(A-Fit)200枚、店舗正貨(S-Fit)100枚であることを示している。第1貨幣処理装置100に複数金種の貨幣を補充する場合には、各金種について、補充する貨幣の正貨の種類及び種類別枚数が決定される。貨幣処理装置への貨幣の補充は、該貨幣処理装置が出金処理に利用可能な正貨によって行われるため、図6に示すように、各金種について、補充する貨幣の正貨の種類及び種類別枚数が決定されることになる。
補充用貨幣の内訳、すなわち第2貨幣処理装置200から出金する貨幣の内訳が決まると、管理サーバ300は、第2貨幣処理装置200の在高情報を取得して(ステップS3)、先に決定した補充用貨幣を第2貨幣処理装置200から出金可能であるか否かを判定する(ステップS4)。
第2貨幣処理装置200は、記憶部80に在高情報を記録している。在高情報は、第2貨幣処理装置200に収納されている貨幣の金種、金種別枚数、正損の種類、正損の種類別枚数の情報を含む。管理サーバ300は、この在高情報を取得して、ステップS2で決定した補充用貨幣全てを第2貨幣処理装置200から出金可能であることを確認する。
ステップS2で決定した補充用貨幣全てを第2貨幣処理装置200から出金できない場合、管理サーバ300は、第2貨幣処理装置200で代替出金を実行可能であるか否かを判定する(ステップS5)。
代替出金とは、ある金種の貨幣を出金できない場合に、この貨幣の金額分を、この貨幣より低額な他金種の貨幣を組み合わせて出金する処理である。管理サーバ300は、第2貨幣処理装置200から出金できないATM正貨を、他金種のATM正貨によって代替出金できるか否かを判定する。同様に、管理サーバ300は、第2貨幣処理装置200から出金できない店舗正貨を、他金種の店舗正貨によって代替出金できるか否かを判定する。
貨幣処理システム1が行う代替出金には、ATM正貨で出金できない貨幣を店舗正貨で出金する処理と、店舗正貨で出金できない貨幣をATM正貨で出金する処理とが含まれる。第2貨幣処理装置200から出金できないATM正貨がある場合、管理サーバ300は、ステップS5で、ATM正貨に代えて店舗正貨を出金できるか否かを判定する。第2貨幣処理装置200から出金できない店舗正貨がある場合、管理サーバ300は、ステップS5で、出金できない店舗正貨に代えてATM正貨を出金できるか否かを判定する。なお、正貨の種類を変えても同一金種の貨幣を出金できない場合、管理サーバ300は、正貨の種類類を変えて、かつ、低額金種を組み合わせて、代替出金できるか否かを判定する。
このように貨幣処理システム1では、金種はそのまま正貨の種類を変えて行う代替出金、正貨の種類はそのまま金種を変えて行う代替出金、金種及び正貨の種類の両方を変えて行う代替出金のうち、実行する代替出金の種類を選択することができる。また、選択した代替出金の優先度を設定することができる。
具体的には、ATM正貨を出金できない場合に、同一金種の店舗正貨を出金する代替出金、低額金種のATM正貨を組み合わせて出金する代替出金、低額金種の店舗正貨を組み合わせて出金する代替出金のうち、実行する代替出金を選択できる。また、選択した代替出金の優先度を設定することができる。
同様に、店舗正貨を出金できない場合に、同一金種のATM正貨を出金する代替出金、低額金種の店舗正貨を組み合わせて出金する代替出金、低額金種のATM正貨を組み合わせて出金する代替出金のうち、実行する代替出金を選択することができる。また、選択した代替出金の優先度を設定することができる。
代替出金の種類の選択及び選択した代替出金の優先度の設定は金種別に行うことができる。例えば、ATM正貨一万円札の出金について、店舗正貨の一万円札を出金する代替出金、ATM正貨の千円札と五千円札を組み合わせて行う代替出金、店舗正貨の千円札と五千円札を組み合わせて行う代替出金のうち、いずれの実行を認めるかを設定できる。また、認めた代替出金の優先度を設定することができる。このとき、ATM正貨の一万円札と、他金種のATM正貨とで異なる設定とすることができる。また、ATM正貨の一万円札と、店舗正貨の一万円札とで異なる設定とすることもできる。すなわち、金種別かつ正貨の種類別に個別に代替出金の設定を行うことができる。
この他、貨幣処理システム1では、ATM正貨と店舗正貨を混在させた正貨混合の代替出金を実行することもできる。この代替出金は、出金に損貨を利用しない場合は正貨混合の出金処理となる。例えば、貨幣処理システム1では、ATM正貨の一万円札を出金できず、金種を変えてATM正貨の五千円札と千円札を組み合わせても1万円分を出金できない場合に、ATM正貨の五千円札1枚と店舗正貨の千円札5枚というように正貨混合で代替出金を行うことができる。正貨混合で行う代替出金についても、金種別かつ正貨の種類別に、実行可能とするか否かを設定することができる。また、他の代替出金に対する優先度を設定することもできる。
第2貨幣処理装置200が代替出金を実行できない場合(ステップS5;No)、管理サーバ300は、第2貨幣処理装置200から補充用貨幣を出金できないと判定し、判定結果を報知して(ステップS7)、処理を終了する。報知処理は、例えば、出金処理を実行できないことと、その理由とを、第2貨幣処理装置200の操作表示部70の画面に表示することによって行われる。報知を受けた店員は、第2貨幣処理装置200から出金できない貨幣の種類及び種類別枚数を確認して、これに対応することができる。なお、報知処理が管理サーバ300の表示部でも同様に行われる態様であってもよい。
ステップS2で決定した補充用貨幣全てを第2貨幣処理装置200から出金可能である場合(ステップS4;Yes)、管理サーバ300は第2貨幣処理装置200に補充用貨幣の出金を指示して(ステップS6)、処理を終了する。
ステップS2で決定した補充用貨幣の中に第2貨幣処理装置200から出金できない貨幣が含まれていたが(ステップS4;No)、これを代替出金により出金できる場合(ステップS5;Yes)、管理サーバ300は、ステップS2で決定した補充用貨幣の内訳を、ステップS5で決定した代替出金の貨幣を含む内容に変更する。管理サーバ300は、変更後の内容で補充用貨幣を出金するよう第2貨幣処理装置200に指示して(ステップS6)、処理を終了する。
この結果、管理サーバ300が決定した種類及び種類別枚数の補充用貨幣が第2貨幣処理装置200から出金される。すなわち、管理サーバ300が決定した金種別枚数かつ正貨の種類別枚数の貨幣が出金される。店員は、第2貨幣処理装置200から出金された補充用貨幣を、第1貨幣処理装置100に入金して補充処理を完了することができる。
図5では、ステップS4及びS5の判定処理を管理サーバ300が実行する例を示したが、管理サーバ300は、ステップS2の決定内容を第2貨幣処理装置200へ通知するだけであってもよい。この場合、第2貨幣処理装置200が、装置内の貨幣の在高に基づいてステップS4及びS5の判定を行い、判定結果に基づいてステップS7の報知処理を行えばよい。また、図5では代替出金を行う例を示したが代替出金を行わない態様であってもよい。
図5では、第2貨幣処理装置200で補充用貨幣の出金処理を実行できない場合に報知処理が実行される例を示したが、出金処理を実行する場合にも報知処理が実行される態様であってもよい。具体的には、代替出金の実行を決定した後、代替出金に関する報知処理が行われてもよい。例えば、出金できないATM正貨があるために代替出金が行われる場合、出金できないATM正貨に関する情報が、第2貨幣処理装置200の操作表示部70の画面と管理サーバ300の画面の少なくともいずれか一方に表示されてもよい。報知画面を確認した店員は、ATM正貨の不足を認識して、警送会社にATM正貨を店舗に運ぶよう依頼することができる。報知処理の実行は、ATM正貨の不足時に限定されず、店舗正貨の不足時に行われてもよい。
ステップS4で第2貨幣処理装置200から出金できないATM正貨があった場合に、管理サーバ300が、警送会社にATM正貨の配送を依頼する処理を実行する態様であってもよい。例えば、管理サーバ300は、出金できないATM正貨を所定量、店舗に配送するよう依頼する情報を警送会社が利用するサーバ装置に送信する。警送会社が、管理サーバ300から受信した情報に基づいて店舗に貨幣を配送することにより、店舗の貨幣不足が解消される。警送会社への通知処理の実行は、ATM正貨の不足時に限定されず、店舗正貨の不足時に行われてもよい。
本実施形態では、正損の種類をATM正貨、店舗正貨、損貨とする例を示したが、正損の種類がこれらに限定されるものではない。正貨が3種類以上に分類される態様であってもよいし、損貨が2種類以上に分類される態様であってもよい。
傷み具合に応じて、どのような状態の貨幣を正貨とするか損貨とするかは、貨幣処理システム1の利用者が設定することができる。上述したATM正貨、店舗正貨、損貨への正損の種類の分類と、正損の種類別の利用方法は例示であって、正損の種類の分類と、分類された貨幣の利用方法を限定するものではない。
本実施形態に示した貨幣処理システム1の構成は機能概略的なものであり、システム構成が物理的に該構成に限定されるものではない。例えば、上述した管理サーバ300の機能及び動作の一部が、第2貨幣処理装置200によって実現される態様であってもよい。各装置の分散・統合の形態は上述した例に限定されず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、貨幣処理システム1が、第1貨幣処理装置100、第2貨幣処理装置200及び管理サーバ300を含む態様を示したが、貨幣処理システム1が管理サーバ300を含まず、第2貨幣処理装置200が、上述した管理サーバ300の全ての機能及び動作を実現する態様であってもよい。すなわち、第2貨幣処理装置200が、管理サーバ300の機能を兼ねる態様であってもよい。
上述したように、本実施形態に係る貨幣処理システムでは、貨幣処理装置に貨幣を補充する際、補充する貨幣の種類別の貨幣量が自動的に決定される。補充用貨幣の種類及び種類別の貨幣量は、貨幣処理装置で過去に行われた取引内容に基づいて決定される。例えば、補充用貨幣の内訳は、過去に行われた取引の種類、各種類の取引で貨幣処理装置に入出金された貨幣の種類及び種類別貨幣量に基づいて決定される。これにより、貨幣処理装置への貨幣の補充を適切に行うことができる。貨幣処理システムが内訳を決定した補充用貨幣は、別の貨幣処理装置から出金される。これにより、貨幣処理システムの利用者は、貨幣処理装置に貨幣を補充する作業を容易に行うことができる。
以上のように、本開示に係る貨幣処理システム及び貨幣処理方法は、貨幣処理装置への貨幣の補充を適切に行うために有用である。
1 貨幣処理システム
2 ネットワーク
10 紙幣処理部
11 硬貨処理部
21 入金部
22 出金部
30 識別部
40 搬送部
50 収納部
55 カセット
60 制御部
70 操作表示部
80 記憶部
90 通信部
100 第1貨幣処理装置
200 第2貨幣処理装置
300 管理サーバ

Claims (10)

  1. 第1正貨と第2正貨を区別して、前記第1正貨の貨幣を出金する取引及び前記第2正貨の貨幣を出金する取引を含む複数種類の取引を実行する第1貨幣処理装置と、
    前記第1貨幣処理装置に貨幣を補充する際、前記第1貨幣処理装置で行われた前記複数種類の取引の情報に基づいて正貨の種類別に補充用貨幣の内訳を決定する管理サーバと、
    前記管理サーバによる決定結果に基づいて前記補充用貨幣を出金する第2貨幣処理装置と
    を含むことを特徴とする貨幣処理システム。
  2. 前記第1貨幣処理装置が実行する取引には、客が金融機関の口座から引き出した金額分の貨幣を前記第1正貨の貨幣で出金するATM取引と、精算処理時に客に返す釣銭分の貨幣を前記第2正貨の貨幣で出金する精算取引とが含まれ、
    前記管理サーバは、前記第1貨幣処理装置で行われた前記ATM取引及び前記精算取引の情報に基づいて、前記補充用貨幣の前記第1正貨と前記第2正貨の内訳を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の貨幣処理システム。
  3. 前記管理サーバは、前記第1貨幣処理装置で所定期間内に行われた前記複数種類の取引の取引回数に基づいて、前記補充用貨幣の正貨の種類別内訳を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の貨幣処理システム。
  4. 前記管理サーバは、前記第1貨幣処理装置で所定期間内に増減した正貨の種類別貨幣量に基づいて、前記補充用貨幣の正貨の種類別内訳を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の貨幣処理システム。
  5. 前記管理サーバは、前記第1貨幣処理装置で所定期間内に増減した正貨の種類別貨幣量を示すデータを、前記第1貨幣処理装置から出金される正貨の種類別貨幣量を予測するためのシミュレーションモデルに入力してシミュレーションを行い、シミュレーション結果に基づいて、前記補充用貨幣の正貨の種類別内訳を決定することを特徴とする請求項4に記載の貨幣処理システム。
  6. 前記第2貨幣処理装置は、前記管理サーバが決定した正貨の種類別内訳で前記補充用貨幣を出金できない場合にこれを報知することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の貨幣処理システム。
  7. 前記第2貨幣処理装置は、前記管理サーバが決定した正貨の種類別内訳で前記補充用貨幣を出金できない場合、正貨の種類を変えて金種を変えずに出金する代替出金と、正貨の種類は変えずに金種を変えて出金する代替出金と、正貨の種類及び金種の両方を変えて出金する代替出金との少なくともいずれか1つを実行することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の貨幣処理システム。
  8. 前記管理サーバは、決定した正貨の種類別内訳で前記補充用貨幣を前記第2貨幣処理装置から出金できない場合にこれを報知することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の貨幣処理システム。
  9. 前記管理サーバは、決定した正貨の種類別内訳で前記補充用貨幣を前記第2貨幣処理装置から出金できない場合に、警送会社に貨幣の配送を依頼する処理を実行することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の貨幣処理システム。
  10. 貨幣処理システムが実行する貨幣処理方法であって、
    第1正貨と第2正貨を区別して処理可能な第1貨幣処理装置が、前記第1正貨の貨幣を出金する第1取引及び前記第2正貨の貨幣を出金する第2取引を含む複数種類の取引のうち、前記第1取引を実行する工程と、
    前記第1貨幣処理装置が前記第2取引を実行する工程と、
    管理サーバが、前記第1貨幣処理装置に貨幣を補充する際、前記第1貨幣処理装置で行われた前記複数種類の取引の情報に基づいて正貨の種類別に補充用貨幣の内訳を決定する工程と、
    第2貨幣処理装置が、前記管理サーバによる決定結果に基づいて前記補充用貨幣を出金する工程と
    を含むことを特徴とする貨幣処理方法。
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