以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される各実施形態は、本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
〈第1実施形態〉
[宿泊施設チェックインシステム100]
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る宿泊施設チェックインシステム100は、本発明の施設利用管理システムの一例であり、管理装置10と、複数のチェックイン端末20(本発明の操作端末装置の一例)と、を含む。宿泊施設チェックインシステム100は、例えば、ホテルや旅館等の宿泊施設に導入される。
管理装置10は、例えば、宿泊施設のフロントや事務室などに配置され、利用者の予約情報を管理する。宿泊施設の管理者、従業員などのスタッフは、管理装置10を操作することが可能である。
チェックイン端末20は、例えば宿泊施設のフロント付近に配置され、宿泊客である利用者自身によるチェックイン手続き(利用許可手続き)及びチェックアウト手続き(利用終了手続き)の操作を受け付ける。
管理装置10と複数のチェックイン端末20とは、宿泊施設に設置される有線LAN又は無線LANなどの通信網N1を介して通信可能である。チェックイン端末20は、1台設置されてもよいし複数台設置されてもよい。図1では、一例として、3台のチェックイン端末20を示している。利用者は、所望のチェックイン端末20を操作する。複数の利用者端末30及び管理装置10は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N2を介して通信可能である。
ここで、宿泊施設の利用者は、自身の利用者端末30を使用して、例えば、前記宿泊施設が運営するWEBサイトの宿泊予約ページにアクセスして宿泊予約を行う。管理装置10は、宿泊予約された予約情報を取得して予約を管理する。なお、予約処理は、管理装置10で実行されてもよいし、管理装置10に通信網N2を介して接続された予約サーバ(不図示)で実行されてもよい。例えば、前記予約サーバは、利用者から予約要求を受け付けて予約処理を実行し、予約が完了した場合に前記予約情報を管理装置10に通知する。宿泊予約した利用者は、宿泊日に前記宿泊施設を訪れ、チェックイン端末20を操作してチェックイン手続きを行う。なお、宿泊予約をしないで前記宿泊施設に来訪した利用者は、チェックイン端末20において、例えば、トップ画面D11(図7参照)から空室検索手続きを行って所望の客室を予約し、続けてチェックイン手続き(ウォークイン手続き)を行ってもよい。また、利用者は、必要に応じてチェックイン端末20を操作してチェックアウト手続きを行う。また、利用者は、チェックイン手続き又はチェックアウト手続きにおいて、利用代金の決済手続きを行う。
また、宿泊施設は、外国人向けに外国語に対応する宿泊予約ページをWEBサイトに公開する。これにより、外国人の利用者は、利用者端末30において、外国語に対応する宿泊予約ページにアクセスして前記宿泊施設の宿泊予約を行うことが可能である。
[利用者端末30]
図2に示すように、利用者端末30は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信部34などを備える。利用者端末30は、宿泊施設を利用する利用者が所有する端末装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末のような情報処理装置である。利用者端末30は、周知の構成を適用することができる。
通信部34は、利用者端末30を有線又は無線で通信網N2に接続し、通信網N2を介して管理装置10などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部33は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチキーを含むタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザインターフェースである。
記憶部32は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部32には、制御部31に各種処理を実行させるための制御プログラムが記憶されている。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、利用者端末30に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部32に記憶される。
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末30を制御する。
具体的に、制御部31は、受付処理部311、表示処理部312、完了通知取得部313などの各種の処理部を含む。なお、制御部31は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。また、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
受付処理部311は、利用者が操作表示部33において操作した操作情報を取得する。つまり、受付処理部311は、利用者が操作表示部33を操作したことによって入力された情報を取得する。例えば、受付処理部311は、宿泊施設が運営するWEBサイトにおいて利用者が操作したログイン操作及び予約操作に応じた操作情報を取得する。
表示処理部312は、各種の情報を操作表示部33に表示させる。例えば、表示処理部312は、前記WEBサイトの宿泊予約ページを操作表示部33に表示させる。また、表示処理部312は、その他の各種メッセージを操作表示部33に表示させる。
前記宿泊予約ページには、宿泊情報を入力する予約画面D1(図3参照)と、宿泊を望む宿泊者の情報(宿泊者情報)を登録する登録画面D2(図4参照)とが含まれる。図3は、予約画面D1(操作画面の一例)を示す図であり、図4は、登録画面D2(操作画面の一例)を示す図である。
予約画面D1には、宿泊日、宿泊日数、宿泊人数、希望する部屋数、宿泊施設に到着する予定の時刻を表す到着予定時刻、部屋タイプなどが含まれる。利用者は、図3に示す予約画面D1において所望する宿泊情報を入力した後、登録ボタン301を選択する。これにより、図4に示す登録画面D2が利用者端末30の操作表示部33に表示される。利用者は、引き続き、登録画面D2において宿泊者情報を登録する。
登録画面D2には、予約者の氏名を表す予約者名、及び宿泊者情報などが含まれる。前記宿泊者情報は、宿泊者の氏名を表す宿泊者名や、誕生日、住所、電話番号、メールアドレス、支払方法などが含まれる。予約者は、図4に示す登録画面D2において宿泊者情報を入力した後、予約確定ボタン302を選択する。これにより、宿泊予約が完了する。
図3及び図4に示す例では、利用者A1が予約者として、利用者A1を含む2人(利用者A1,A2)で二部屋の宿泊予約を行う場合を示している。この場合、利用者A1は、利用者A1,A2を代表して予約を行う代表者である。予約者A1(利用者A1)は、利用者端末30において、複数人(利用者A1,A2)の宿泊予約をまとめて行う、所謂グループ予約を行うことができる。グループ予約をする場合、予約者A1は、複数人(利用者A1,A2)の宿泊者情報を登録画面D2において部屋ごとに登録する。詳細には、予約者A1は、登録画面D2において、宿泊者一人ずつ、上述した宿泊者名、誕生日、住所、電話番号、メールアドレス、支払い方法を個別に入力して登録する。なお、図3に示す例では、宿泊人数は利用者A1,A2の2人であり、2020年2月14日に1泊で宿泊し、1人一部屋(合計2部屋)を必要とし、宿泊日の18:00に宿泊施設に到着する予定であることを示している。
完了通知取得部313は、前記宿泊予約ページにおいて宿泊予約を完了した場合に、管理装置10から送信されてきた予約完了通知を取得する。前記予約完了通知には、予約完了時に管理装置10が発行した予約番号、及び宿泊予約の内容(予約内容)が含まれる。また、前記予約完了通知に、後述のチェックイン端末20におけるチェックイン手続きに利用可能なQRコード(登録商標)などの情報コードが含まれてもよい。前記情報コードには、例えば、利用者(宿泊者)を識別する利用者ID或いは会員ID等の利用者情報、前記予約番号などが含まれてもよい。完了通知取得部313が前記予約完了通知を取得すると、表示処理部312は、予約内容を操作表示部33に表示させる。なお、予約者(利用者A)が代表して、本人を含む2人分(利用者A1,A2)の宿泊の予約(グループ予約)をした場合は、管理装置10は、2人分の宿泊予約の内容を示す予約情報を特定するための予約番号(図5のNo.104)を発行し、その予約番号及び2人分の宿泊予約の内容を含む前記予約完了通知を予約者の利用者端末30に送信する。
[管理装置10]
図2に示すように、管理装置10は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、通信部14などを備える。管理装置10は、例えばパーソナルコンピュータ又はタブレット端末のような情報処理装置であってもよい。また、管理装置10は、所謂ホテル管理システム(Property Management System)を構築する情報処理装置又はクラウドサーバであってもよい。管理装置10は、予約を管理する予約管理機能を備えている。なお、管理装置10は、予約管理機能に加えて、客室管理、会計管理、及び顧客管理などの機能を備えてもよい。
通信部14は、管理装置10を有線又は無線で通信網N2に接続し、通信網N2を介して利用者端末30などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。また、通信部14は、管理装置10を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介してチェックイン端末20との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行する。
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザインターフェースである。
記憶部12は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部12には、制御部11に後述のチェックイン処理(図11、図17参照)を実行させるためのチェックイン処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、これらの制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、管理装置10に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。
また、記憶部12には、利用者端末30から受け付けた宿泊予約の情報(予約情報)を表す予約管理データ121(図5参照)が記憶される。予約管理データ121は、宿泊予約を受け付けた複数の予約情報を含むデータベースであり、キーワード検索が可能なように記憶部12に記憶管理されている。なお、予約管理データ121は、チェックイン後の利用者の宿泊状況の情報(宿泊情報)を表す宿泊客管理データを兼ねてもよい。この場合、予約管理データ121には、利用者がチェックインしたか否かを示すチェックイン状況や、チェックイン時刻などの宿泊情報が含まれてもよい。
図5は、予約管理データ121の一例を示す図である。図5には、2020年2月14日に宿泊施設を利用する複数の予約情報が予約番号(No.101~104、・・・)ごとに登録されている予約管理データ121が示されている。予約管理データ121には、予約者によって予約された予約内容が、予約番号ごとに登録管理されている。
予約管理データ121には、予約画面D1(図3参照)及び登録画面D2(図4参照)において入力される宿泊情報及び宿泊者情報が前記予約内容として登録される。また、予約管理データ121には、宿泊予約の確定後に割り当てられた部屋番号も前記予約内容として登録される。予約管理データ121には、利用者の属性を表す情報(予約情報や宿泊情報)が含まれる。図5では、説明の便宜上、前記予約情報の一部の情報、具体的には、予約時に発行された予約番号、予約者名、宿泊日、宿泊者名(代表者名、同泊者名など)、到着予定時刻、部屋番号、チェックイン状況(チェックインの有無)、チェックイン時刻が示されている。
なお、図5では、図3及び図4に示す例に対応して、前記グループ予約によって登録された利用者A1,A2の予約内容を含む予約情報(予約番号104)が示されている。また、図5では、利用者P,Q,Rそれぞれの予約情報も示されている。
また、図5のチェックイン状況の欄には、チェックインが完了したことを示す「済」、又は、チェックインが完了していないことを示す情報として「未」のいずれかが登録され、チェックインが完了するまではデフォルト値として「未」が登録される。なお、上述の各デフォルト値は、チェックインが完了し、又は旅券画像の読取入力が完了すると、後述の更新処理部113によって「済」に更新される。
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理装置10を制御する。
具体的に、制御部11は、空室検索処理部110、予約処理部111、予約照合処理部112(本発明の予約判定処理部の一例)、更新処理部113、部屋選定処理部114(本発明の適合部屋選定処理部の一例)などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記CPUで前記チェックイン処理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記チェックイン処理プログラムは、複数のプロセッサを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
空室検索処理部110は、利用者端末30において宿泊予約の操作が行われた場合に、予約可能であるか否かを判定する。具体的には、空室検索処理部110は、利用者端末30から前記宿泊予約の操作に伴い入力された予約要求を受信すると、予約管理データ121を参照して、前記予約要求に含まれる宿泊条件に適合する空き部屋があるか否かを判定する空室検索処理を行う。ここで、前記宿泊条件は、宿泊希望日や宿泊人数、部屋タイプに加え、宿泊を希望する部屋(要求部屋)の数などを含む。
また、空室検索処理部110は、チェックイン端末20において、宿泊可能な空室があるか否かを検索するための空室検索手続きの操作が行われた場合に、空き部屋があるか否かを判定する。具体的には、空室検索処理部110は、チェックイン端末20から前記空室検索手続きの操作に伴い入力された空室検索要求(本発明の宿泊要求の一例)を受信すると、予約管理データ121を参照して、前記空室検索要求に含まれる宿泊条件に適合する空き部屋があるか否かを判定する。ここで、前記宿泊条件は、宿泊希望日や宿泊人数、部屋タイプに加え、宿泊を希望する部屋(要求部屋)の数などを含む。
予約処理部111は、空室検索処理部110によって空き部屋があると判定された場合に、予約可能であると判定し、予約処理を行う。
利用者端末30からの前記予約要求に応じて空き部屋があると判定された場合は、予約処理部111は、利用者端末30において予約確定ボタン302の選択操作が行われたことを条件に、予約処理を行う。具体的には、予約処理部111は、利用者端末30に予約完了通知を送信する。そして、予約処理部111は、入力された前記宿泊条件に基づいて予約者(入力者)の前記予約情報を作成し、前記宿泊情報及び前記宿泊者情報を含む前記予約情報を予約管理データ121(図5参照)に登録する。
また、チェックイン端末20からの前記空室検索要求に応じて空き部屋があると判定された場合は、予約処理部111は、チェックイン端末20において予約確定操作が行われたことを条件に、予約処理を行う。具体的には、予約処理部111は、チェックイン端末20に予約完了通知を送信する。そして、予約処理部111は、入力された前記宿泊条件に基づいて予約者(入力者)の前記予約情報を作成し、前記宿泊情報及び前記宿泊者情報を含む前記予約情報を予約管理データ121(図5参照)に登録する。なお、チェックイン端末20において、当日の宿泊に関する空室検索要求が入力された場合は、予約処理部111によって上述の予約処理が行われた後に、引き続き、後述のウォークイン時のチェックイン処理(図11参照)が行われる。
なお、本実施形態では、管理装置10において予約処理が行われる例について説明するが、例えば、管理装置10と利用者端末30との間に、利用者からの前記予約要求に応じて予約処理を実行する予約処理システムが介在していてもよい。また、管理装置10とチェックイン端末20との間に、利用者からの前記空室検索要求に応じて予約処理を実行する予約処理システムが介在していてもよい。この場合、管理装置10は、前記予約処理システムから送られてきた予約情報を予約管理データ121に登録して管理する。
予約照合処理部112は、後述するチェックイン処理(図17参照)が実行される場合に、チェックイン端末20におけるチェックイン手続きの際に入力された予約検索情報に基づいて、チェックイン処理の対象である予約情報を検索する予約照合処理を行う。前記予約照合処理は、チェックイン手続きを行った利用者の予約情報が予約管理データ121にあるか否かを判定する処理である。具体的には、予約照合処理部112は、入力された前記予約検索情報と前記予約管理データ121に含まれる複数の予約情報とを照合する。この場合、前記予約照合処理において、前記予約検索情報が入力された当日(手続き日、受付日)を宿泊日程に含む予約情報と前記予約検索情報とが照合される。そして、チェックイン処理の対象である予約情報があると判定されると、予約照合処理部112は、予約管理データ121から前記予約情報を取得し、チェックイン端末20に送信する。
具体的には、チェックイン端末20に前記予約検索情報が入力されると、予約照合処理部112は、チェックイン端末20から送られてきた前記予約検索情報を受け取り、前記予約検索情報に対応する予約情報を予約管理データ121から検索する。予約照合処理部112は、前記予約検索情報を含む予約情報が検索された場合に、その予約情報を予約管理データ121から抽出する。予約照合処理部112は、抽出した予約情報を、チェックイン端末20に送信する。
ここで、前記予約検索情報は、利用者が自身の予約情報の有無の検索を管理装置10に対して要求するためにチェックイン端末20において入力されるものであり、予約情報の検索要求でもある。前記予約検索情報は、本発明の宿泊要求の一例である。前記予約検索情報は、宿泊施設のおける宿泊予約をした利用者の前記予約情報を検索するための情報である。本実施形態では、前記予約検索情報は、前記予約完了通知に含まれる情報であって、利用者の宿泊予約を特定することができるユニークな情報である。例えば、前記予約検索情報は、利用者の氏名、誕生日、住所、電話番号、メールアドレス、予約番号などの各情報である。なお、電話番号や誕生日は、他人と重複する場合があるため、前記予約検索情報は、上述した各情報を組み合わせたものであることが好ましい。
例えば、図5の例では、チェックイン端末20から予約番号104又は予約者である利用者A1の氏名が入力されると、予約照合処理部112は、予約番号104又は利用者A1の氏名に対応する予約情報を予約管理データ121から検索する処理を行う。そして、対応する予約情報が検索された場合に、予約照合処理部112は、利用者A1によって予約された複数人(利用者A1,A2)の宿泊予約の予約情報(予約番号104の予約情報)を予約管理データ121から取得する。
なお、チェックイン端末20において、チェックイン手続きに利用可能なQRコード(登録商標)などの情報コードが読取部25によって読み取られた場合は、予約照合処理部112は、前記情報コードに含まれるユーザID、予約番号などを用いて、チェックイン処理の対象である予約情報の有無を判定する処理を行い、予約管理データ121から前記予約情報を取得してもよい。この場合、前記情報コード或いは前記情報コードに含まれる情報が前記予約検索情報である。
また、チェックイン端末20において、宿泊施設が利用者に対して発行している会員カードが不図示の読取装置によって読み取られた場合は、予約照合処理部112は、当該会員カードに含まれるユーザID、会員の氏名(会員名)などを用いて、チェックイン処理の対象である予約情報の有無を判定する処理を行い、予約管理データ121から前記予約情報を取得してもよい。この場合、前記会員カードに含まれる前記ユーザIDや前記会員名などが前記予約検索情報である。
また、チェックイン端末20において、チェックイン手続き時に読取部25によって旅券画像が読み取られた場合は、予約照合処理部112は、当該旅券画像の画像データをOCR処理することによって得られる氏名情報を用いて、チェックイン処理の対象である予約情報の有無を判定する処理を行い、予約管理データ121から前記予約情報を取得してもよい。この場合、旅券画像から得られた氏名情報が前記予約検索情報である。
なお、本実施形態では、予約照合処理部112が、前記予約照合処理において、前記予約情報の判定処理と前記予約情報を取得する取得処理を行う例について説明するが、前記判定処理及び前記取得処理が別々の処理部によって行われてもよい。
更新処理部113は、宿泊施設における利用者のチェックイン手続き(後述のウォークイン手続きを含む)が完了した場合に、予約管理データ121(図5参照)を更新する。例えば、更新処理部113は、チェックイン処理において、前記予約要求の際に未入力であった情報が入力された場合に、その情報を予約管理データ121に登録する。また、更新処理部113は、前記空室検索要求に応じたチェックイン処理が完了した場合に、前記空室検索要求の際に入力された情報や確定した部屋番号を予約管理データ121に登録する。
部屋選定処理部114は、宿泊施設における複数の空き部屋から、部屋位置に関する部屋希望条件(本発明の希望条件の一例)に適合する適合部屋(本発明の適合部屋の一例)を選定する希望部屋選定処理(図11参照)を行う。具体的には、部屋選定処理部114は、2以上の部屋の空きを検索するための前記空室検索要求がチェックイン端末20から受信され、更に、前記部屋希望条件がチェックイン端末20から受信されると、部屋選定処理部114は、宿泊施設の複数の空き部屋から、前記空室検索要求を満たし、且つ、前記部屋希望条件に適合する適合部屋を選定する。
ここで、前記部屋希望条件は、宿泊施設の宿泊を望む利用者が、前記空室検索要求の他に、宿泊を希望する2以上の部屋の位置に関して希望する希望条件である。この希望条件については後述する。
本実施形態では、部屋選定処理部114は、空室検索処理部110によって2以上の部屋に関する前記空室検索要求を満たす空き部屋があると判定され、その空き部屋の数(空き部屋数)が前記空室検索要求に含まれる希望部屋数よりも多い場合に、前記空室検索要求を満たす前記空き部屋から前記部屋希望条件に適合する前記適合部屋を選定する。
[チェックイン端末20]
図2に示すように、チェックイン端末20は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、カードキー発行部24、読取部25、カメラ26、通信部27などを備える。チェックイン端末20は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置であってもよい。
図6は、チェックイン端末20の一例を示す外観図である。チェックイン端末20において、利用者は操作表示部23をタッチ操作することが可能となっている。利用者は、操作表示部23に表示される操作画面を操作しながら、チェックイン手続きを行う。カメラ26は、チェックイン端末20の上部に設けられており、例えば利用者の顔画像を撮像する。チェックイン端末20には、クレジットカードなどのカード類を挿入するカード挿入部、硬貨及び紙幣を投入する金銭投入部なども含まれる。
通信部27は、チェックイン端末20を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して管理装置10との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザインターフェースである。
カメラ26は、利用者の画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。カメラ26は、ネットワークカメラであってもよい。また、カメラ26は、チェックイン端末20の前の人を検知するセンサ機能を備えてもよい。
読取部25は、二次元コードなどの情報コードを読み取る。また、読取部25は、利用者の旅券(パスポート)、身分証明書などをスキャンする機能を備えてもよい。読取部25によって読み取られた情報は、制御部21によって管理装置10に送られて、管理装置10の記憶部12に記憶され、また、管理装置10が実行する各種処理に用いられる。
カードキー発行部24は、ルームキーであるカードキー(物理キー)を発行(排出)する。前記カードキーは、前記客室の入口に設けられた解錠装置(通信装置)との間の通信処理を介して前記客室の解錠を行うICカードキーである。チェックイン端末20における前記チェックイン手続き中に、カードキー発行部24は、制御部21の指示に基づいて前記カードキーを発行する。例えば、カードキー発行部24は、チェックイン端末20における前記チェックイン手続きが完了すると、前記チェックイン手続きを行った利用者に対応する情報(客室ID、宿泊日情報など)を記憶させたICカード型の前記カードキーをチェックイン端末20から排出する。なお、前記カードキーは、ICカードに限定されず、磁気カード、情報コードが紙媒体等に印刷された情報コードキー、鍵穴に挿入して施錠及び解錠を行うキーなどの物理キーであればどのようなタイプのものであってもよい。
記憶部22は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部22には、制御部21に後述のチェックイン処理(図11、図17参照)を実行させるためのチェックイン処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。これらの制御プログラムは、コンピュータ読取可能なCD又はDVDなどの記録媒体に非一時的に記録されており、チェックイン端末20に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて、記憶部22に記憶される。
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりチェックイン端末20を制御する。
具体的に、制御部21は、図2に示すように、受付処理部211、表示処理部212、チェックイン処理部213、ルームキー発行処理部214などの各種の処理部を含む。受付処理部211は、本発明の第1受付処理部、第2受付処理の一例である。表示処理部212は、本発明の表示処理部の一例である。チェックイン処理部213は、本発明の宿泊許可処理部の一例である。制御部21は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。なお、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。具体的には、受付処理部211は、本発明の第1受付処理部、及び第2受付処理部の各処理を実行する複数の処理部で構成されていてもよい。また、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
受付処理部211は、宿泊施設の利用者が前記空室検索手続きや前記チェックイン手続きにおいて、チェックイン端末20の操作表示部23を操作することにより入力された操作入力を受け付けるものであり、当該操作入力によって入力された入力情報を取得する。
受付処理部211は、本発明の第1受付処理部として、チェックイン端末20において、利用者から前記空室検索手続きに必要な前記宿泊条件を含む空室検索要求(宿泊要求の一例)の入力を受け付ける。具体的には、受付処理部211は、前記空室検索手続きに関する操作入力を受け付ける。事前予約をしていなかった利用者が宿泊施設に訪れて、チェックイン端末20のトップ画面D11(図7参照)において空室検索ボタン233をタッチして前記空室検索手続きを開始する操作を行うと、受付処理部211は、前記操作によって入力された前記空室検索要求(入力信号)を取得し、その後に入力される宿泊条件(宿泊希望日、宿泊人数、部屋タイプ、希望部屋数など)を前記空室検索処理に必要な情報として取得する。
受付処理部211は、チェックイン端末20の操作表示部23に表示されたウォークイン受付画面D12(図8参照)や、ウォークイン登録画面D13(図9参照)を介して前記宿泊条件や宿泊者情報が入力されると、前記宿泊条件や前記宿泊者情報を受け付ける。ここで、図8は、ウォークイン受付画面D12(操作画面の一例)を示す図であり、図9は、ウォークイン登録画面D13(操作画面の一例)を示す図である。
ウォークイン受付画面D12には、宿泊日、宿泊日数、宿泊人数、希望する部屋数、部屋タイプの宿泊条件などが含まれる。事前予約をしていなかった利用者は、図8に示すウォークイン受付画面D12において所望する宿泊条件を入力した後、次へボタン234を選択する。これにより、図9に示すウォークイン登録画面D13が操作表示部23に表示される。利用者は、引き続き、ウォークイン登録画面D13において宿泊者情報を登録する。
ウォークイン登録画面D13には、手続きを行っている利用者(代表者)の氏名を表す代表者名、代表者の住所や電話番号、支払い方法に加え、他の利用者を含む宿泊者情報などが含まれる。前記宿泊者情報は、宿泊者の氏名を表す宿泊者名などが含まれる。なお、前記宿泊者情報には、宿泊者名のみならず、宿泊者の誕生日、住所、電話番号、メールアドレス、支払方法などが含まれていてもよい。代表者は、図9に示すウォークイン登録画面D13において宿泊者情報等を入力した後、OKボタン235を選択する。これにより、空室検索処理に必要な宿泊条件及び宿泊者情報の入力が完了する。
図8及び図9に示す例では、利用者B1が代表者として、利用者B1を含む2人(利用者B1,B2)で二部屋の宿泊予約を行う場合を示している。この場合、利用者B1は、利用者B1,B2を代表して空室検索を行う代表者である。代表者B1(利用者B1)は、チェックイン端末20において、複数人(利用者B1,B2)の宿泊予約をまとめて行う、所謂グループ予約を行うことができる。グループ予約をする場合、代表者B1は、複数人(利用者B1,B2)の宿泊者情報をウォークイン登録画面D13において部屋ごとに登録する。詳細には、代表者B1は、ウォークイン登録画面D13において、代表者B1の氏名や住所等を入力し、その後、宿泊者一人ずつの氏名を個別に入力する。なお、図8に示す例では、宿泊人数は利用者B1,B2の2人であり、2020年2月14日に1泊で宿泊し、1人一部屋(合計2部屋)を必要としていることを示している。
なお、利用者が、前記空室検索手続きにおいて、ウォークイン登録画面D13から入力される代表者の氏名や住所等の情報は、例えば、利用者が所有する前記会員カード内の情報、又は利用者の旅券画像内の情報をチェックイン端末20に読み取らせることによって入力された情報であってもよい。
また、受付処理部211は、本発明の第2受付処理部として、チェックイン端末20において、前記部屋希望条件の入力を受け付ける。具体的には、部屋選定処理部114によって実行される希望部屋選定処理(図12参照)において、図10に示す部屋条件入力画面D14が操作表示部23に表示される。そして、利用者が、部屋条件入力画面D14に表示される複数の部屋条件から所望する部屋条件を選択する操作を行うと、受付処理部211は、選択された部屋条件を前記部屋希望条件として取得する。
図10は、部屋選定処理部114による希望部屋選定処理(図12参照)において、操作表示部23に表示される部屋条件入力画面D14(操作画面の一例)を示す図である。図10に示す例では、宿泊を希望する2以上の部屋に対する各部屋の位置関係についての4つの部屋条件P1~P4が示されている。部屋条件P1は、各部屋が近い位置関係にあることを希望する旨の条件である。部屋条件P2は、各部屋が同じフロアにあることを希望する旨の条件である。部屋条件P3は、各部屋が異なるフロアにあることを希望する旨の条件である。部屋条件P4は、各部屋が最も離れた位置関係にあることを希望する旨の条件である。各部屋条件P1~P4にはチェックボックスが設けられている。利用者は、所望する部屋条件のチェックボックスを選択し、その後、OKボタン236を選択する。これにより、前記希望部屋選定処理に必要な利用者自身の前記部屋希望条件の入力が完了する。
本実施形態では、受付処理部211は、2以上の部屋に関する前記空室検索要求を受け付けた場合に、操作表示部23に表示された部屋条件入力画面D14(図10参照)を介して入力された前記部屋希望条件を受け付ける。より詳細には、受付処理部211は、空室検索処理部110によって2以上の部屋に関する前記空室検索要求を満たす空き部屋があると判定され、その空き部屋の数(空き部屋数)が前記空室検索要求に含まれる希望部屋数よりも多い場合に、前記部屋希望条件の入力を受け付ける。
また、受付処理部211は、本発明の第1受付処理部として、チェックイン端末20において、利用者から前記チェックイン手続きに必要な前記予約検索情報(宿泊要求の一例)の入力を受け付ける。具体的には、受付処理部211は、前記チェックイン手続きに関する操作入力を受け付ける。チェックイン手続き開始するために、利用者が、図7に示すトップ画面D11(受付画面)においてチェックインボタン231をタッチして前記チェックイン手続きを開始する操作を行うと、受付処理部211は、前記操作によって入力されたチェックイン開始要求(入力信号)を取得し、その後に入力される前記予約検索情報を前記チェックイン処理に必要な情報として取得する。前記チェックイン手続きには、予約番号、氏名、電話番号、及び住所など宿泊者情報を入力する入力手続き、決済手続き、宿泊部屋を確認したり選択する手続きなどが含まれる。操作表示部23に表示される入力受付画面(不図示)に対して前記入力手続きが行われることにより、受付処理部211は、前記予約検索情報を取得する。
なお、利用者が、前記チェックイン手続きにおいて、利用者端末30(携帯端末)に表示された前記情報コード内の情報、又は利用者が所有する前記会員カード内の情報、又は利用者の旅券画像内の情報をチェックイン端末20に読み取らせた場合に、受付処理部211が、読み取ったいずれかの情報から前記宿泊者情報を含む前記予約検索情報を取得してもよい。
また、受付処理部211は、本発明の第2受付処理部として、前記チェックイン手続きにおいて利用者の前記予約情報が検索された場合に、チェックイン日の宿泊施設の空き部屋数が、前記予約情報に登録されている予約部屋数よりも多い場合に、前記部屋希望条件の入力を受け付ける。前記宿泊施設の空き部屋数には、まだチェックインを完了していない予約済みの部屋数も含まれる。すなわち、受付処理部211は、予約済みの前記予約部屋の他に空いている部屋がある場合に、前記部屋希望条件の入力を受け付ける。
表示処理部212は、各種の情報を操作表示部23に表示させる。例えば、表示処理部212は、前記空室検索手続きや前記チェックイン手続きに必要な情報を入力させるための各操作画面を操作表示部23に表示させる。具体的には、表示処理部212は、上述したトップ画面D11(図7参照)や、ウォークイン受付画面D12(図8参照)、ウォークイン登録画面D13(図9参照)、前記入力受付画面(不図示)、部屋条件入力画面D14(図10参照)、後述する部屋確認画面D15(図14参照)などの操作画面を操作表示部23に表示させる。
また、表示処理部212は、その他の各種メッセージを操作表示部23に表示させる。
チェックイン処理部213は、前記チェックイン手続きにおいてチェックイン端末20に入力される前記予約検索情報に基づいて、利用者の認証を行う。具体的には、受付処理部211によって利用者の予約情報を検索するための前記予約検索情報の入力が受け付けられると、チェックイン処理部213は、前記予約検索情報を管理装置10に送信し、管理装置10の予約照合処理部112に上述した予約照合処理を実行させる。そして、前記予約照合処理において、利用者が入力した前記予約検索情報が予約管理データ121に登録されているいずれかの予約情報に一致する場合に、チェックイン処理部213は、当該利用者を認証し、当該利用者の宿泊を許可する。なお、チェックイン処理部213は、受付処理部211によって前記予約検索情報の入力が受け付けられた場合に、管理装置10に記憶される予約管理データ121(図3参照)を参照して、前記予約照合処理を実行してもよい。
また、チェックイン処理部213は、利用者によるチェックインに必要な情報の入力が完了し、利用者の認証に成功した場合に、宿泊料金の支払い関する決済を行う。例えば、利用者がクレジットカードをチェックイン端末20のカード挿入部(不図示)に挿入すると、チェックイン処理部213は、利用者が利用する決済事業者の決済サーバに決済要求を送信して決済処理を実行する。
ルームキー発行処理部214は、宿泊施設の客室の解錠を行うルームキーをチェックイン端末20から発行させる。具体的には、ルームキー発行処理部214は、例えば、前記チェックイン手続きにおいて前記決済処理が完了すると前記ルームキーを発行するルームキー発行処理を実行する。これにより、カードキー発行部24から1枚のカードキーが排出される。利用者がチェックイン端末20からカードキーを受け取ると、チェックイン処理部213は、前記チェックイン手続きを終了させ、表示処理部212は、手続き終了画面(不図示)を操作表示部23に表示させる。その後、表示処理部212が図7に示すトップ画面D11を表示させて、受付処理部211は、他の利用者の手続きの操作を受け付ける。
[ウォークイン時のチェックイン処理]
以下、図11及び図12を参照しつつ、宿泊施設チェックインシステム100において、所謂ウォークイン時のチェックイン処理の各手順の一例とともに、本発明の施設利用管理方法について説明する。当該チェックイン処理は、管理装置10の制御部11及びチェックイン端末20の制御部21により実行される。例えば、制御部11,21は、前記チェックイン処理プログラムの実行を開始することによって、前記チェックイン処理の実行を開始する。
なお、本発明は、前記チェックイン処理に含まれる一又は複数のステップを実行する宿泊施設利用管理方法(本発明の施設利用管理方法の一例)の発明として捉えることができる。
また、以下に説明する各処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、各処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。更に、以下に説明する各処理は、処理実行主体である制御部11、又は制御部21に対応するプロセッサによって各処理における各ステップが実行されてもよく、或いは、各制御部11,21に対応する複数のプロセッサによって前記各処理における各ステップが分散して実行されてもよい。なお、以下に説明する他の実施形態についても同様である。
また、以下の説明では、図8及び図9に示す具体例を挙げて、代表者である利用者B1が本人を含む2人(利用者B1,B2)それぞれの部屋(合計2室)を1回の手続きによってウォークインによる当日予約を行い、当日にチェックインする場合のチェックイン処理について説明する。
制御部21は、カメラ26によって撮像された画像データに基づいて、チェックイン端末20の正面に立つ操作者(利用者B1)を検知すると、トップ画面D11(図7参照)をデフォルトの受付画面として操作表示部23に表示する。
ステップS11において、制御部21は、トップ画面D11において、前記空室検索手続きを受け付けたかどうかを判定する。制御部21は、トップ画面D11の空室検索ボタン233がタッチ操作された場合に、前記空室検索手続きを受け付けたと判定する。
前記空室検索手続きが受け付けられると(S11:Yes)、制御部21は、次のステップS12において、ウォークイン受付画面D12及びウォークイン登録画面D13を操作表示部23に表示する。そして、制御部21は、ステップS13において、前記空室検索処理に必要な前記宿泊条件及び前記宿泊者情報が入力されるまで待機する。なお、ステップS13は、本発明の第1受付ステップの一例である。
ステップS13において、前記宿泊条件及び前記宿泊者情報が入力されたと判定されると、制御部21は、これらの情報を管理装置10に送信して、制御部11に前記空室検索処理を実行させる(S14)。
制御部11による前記空室検索処理において、前記宿泊条件に適合する空き部屋が検索されなかった場合(S14:No)、制御部21は、処理をステップS15に移行して、空き部屋が無い旨のメッセージを操作表示部23に表示し、その後、前記チェックイン処理は終了する。一方、前記空室検索処理において、前記宿泊条件に適合する空き部屋が検索された場合(S14:Yes)、制御部21は、処理をステップS16に移行する。
ステップS16では、制御部21は、ステップS13で入力された前記宿泊条件に含まれる宿泊日が当日であるかどうかを判定する。ここで、前記宿泊日が当日でない場合は(S16:No)、管理装置10の制御部11は、ステップS13で入力された前記宿泊条件及び前記宿泊者情報に基づいて上述の予約処理(S17)を行い、予約管理データ121に新たに作成した予約情報を登録して、チェックイン処理は終了する。一方、ステップS16において、宿泊日が当日である場合は(S16:Yes)、制御部21は、処理をステップS18に移行する。
ステップS18では、制御部21は、ステップS13で入力された前記宿泊条件に基づいて、希望部屋数が複数であるかどうかを判定する。ここで、前記希望部屋数が1部屋である場合は(S18:No)、制御部21は、処理をステップS22に移行する。一方、ステップS18において、希望部屋数が複数である場合は(S18:Yes)、制御部21は、処理をステップS19に移行する。例えば、図8に示される宿泊条件が利用者B1によって入力された場合は、希望部屋数が複数であると判定される。
ステップS19では、制御部21は、予約管理データ121を参照して、宿泊施設における当日の客室の空き状況を確認し、空き部屋数が前記希望部屋数よりも多いか否かを判定する。ここで、前記希望部屋数が前記空き部屋数以下であると判定された場合は(S19:No)、制御部21は、処理をステップS20に移行する。一方、ステップS19において、前記希望部屋数が前記空き部屋数よりも多いと判定された場合は(S19:Yes)、制御部21は、処理をステップS21に移行し、前記希望部屋条件に適合する適合部屋を選定する希望部屋選定処理を実行する。
図12は、ステップS21の希望部屋選定処理の手順の一例を示すフローチャート(S31~S35)である。図12に示すように、前記希望部屋選定処理において、制御部21は、部屋条件入力画面D14(図10参照)を操作表示部23に表示する(S31)。
その後、ステップS32において、チェックイン端末20の制御部21は、利用者B1によって、部屋条件入力画面D14を介して部屋条件が入力されたかどうかを判定する。利用者B1によって、部屋条件入力画面D14内の部屋条件P1~P4からいずれかの部屋条件が選択されて、OKボタン236がタッチ操作された場合に、制御部21は、前記希望部屋条件が入力されたと判定する。一方、部屋条件入力画面D14内の部屋条件P1~P4のいずれも選択されずにOKボタン236がタッチ操作された場合、或いは、キャンセルボタンがタッチ操作された場合は、制御部21は、前記希望部屋条件が入力されなかったと判定する。
ステップS32において、前記部屋条件が入力されなかった場合は(S32:No)、制御部21は、処理をステップS33に移行する。一方、前記部屋条件が入力された場合(S32:Yes)、制御部21は、処理をステップS34に移行する。なお、ステップS32は、本発明の第2受付ステップの一例である。
ステップS33では、制御部21は、予約管理データ121を参照して、複数の空き部屋から前記希望部屋数分の部屋を任意に選定し、選定した部屋にする予約情報を作成して記憶部12に一時的に格納する。その後、制御部21は、処理を図11のステップS22に移行する。
なお、制御部21は、部屋選定処理を実行させるための部屋選定要求を管理装置10に送信して、管理装置10の制御部11にステップS33の部屋選定処理を実行させてもよい。この場合、管理装置10の制御部11は、選定結果をチェックイン端末20に送信する。
ステップS34では、制御部21は、宿泊施設における複数の空き部屋の中に、ステップS32で入力された部屋条件に適合する部屋(適合部屋)があるかどうかを判定する。ここで、前記適合部屋がなかった場合は(S34:No)、制御部21は、処理をステップS33に移行する。一方、前記適合部屋があった場合は(S34:Yes)、制御部21は、適合すると判定された部屋を選定し、選定した部屋に対応する予約情報を作成して記憶部12に一時的に格納する(S35)。その後、制御部21は、処理を図11のステップS22に移行する。ステップS34,S35は本発明の適合部屋選定ステップの一例である。
なお、制御部21は、管理装置10の制御部11にステップS34,S35の処理を実行させる場合、ステップS32で入力された前記部屋条件を管理装置10に送信し、適合部屋選定処理を実行させるための部屋選定要求を管理装置10に送信して、管理装置10の制御部11にステップS34の判定処理、及びステップS35の部屋選定処理を実行させてもよい。この場合、前記部屋条件を制御部11が受信するステップが、本発明の受信ステップの一例である。また、管理装置10の制御部11が実行するステップS34,S35が本発明の適合部屋選定ステップの一例である。
例えば、2階~8階の各フロアに4部屋の客室を有する宿泊施設があり、この宿泊施設の空室状態が図13に示す状態であると仮定する。ここで、図13において、部屋番号のみが記載された客室が空き部屋を示し、「満」が記載された客室が予約済みの部屋を示す。例えば、前記希望部屋数が2部屋の場合、上述の仮定の下では、ステップS32において部屋条件P1「近い部屋を希望」が入力されると、ステップS35において、最も近い隣接した702号室及び703号室が前記適合部屋に選定される。なお、ステップS32において部屋条件P2が入力されると、ステップS35において、702号室及び703号室、601号室及び604号室、401号室及び403号室のいずれかが前記適合部屋に任意に選定される。また、ステップS32において部屋条件P3が入力されると、ステップS35において、202号室及び703号室、或いは、202号室及び401号室などのようにフロアの異なる部屋が前記適合部屋に任意に選定される。また、ステップS32において部屋条件P4が入力されると、ステップS35において、最も離れた位置関係にある202号室及び801号室が前記適合部屋に選定される。
図11に示すように、前記希望部屋選定処理が終了すると、制御部21は、ステップS22において、部屋確認画面D15(図14参照)を操作表示部23に表示する。図14は、ステップS35において702号室及び703号室が選定された場合の部屋確認画面D15を示す。
その後、ステップS23において、チェックイン端末20の制御部21は、利用者B1によって、部屋確認画面D15を介してOKボタン237が入力されたかどうかを判定する。具体的には、制御部21は、部屋確認画面D15内のOKボタン237がタッチ操作されたかどうかを判定する。OKボタン237がタッチ操作されず、キャンセルボタンがタッチ操作された場合は(S23:No)、制御部21は、処理をステップS33に移行し、希望する部屋が無かった旨のメッセージを表示して、その後、チェックイン処理は終了する。
一方、ステップS23においてOKボタン237がタッチ操作された場合は(S23:Yes)、制御部21は、宿泊料金の支払い関する決済処理を実行する(S25)。
次に、ステップS26において、制御部21は、前記ルームキーを発行するルームキー発行処理を実行する。つまり、制御部21は、客室IDなどの識別情報が記録されたカードキーを作成して、カードキー発行部24から排出する。その後、前記予約情報に決算済みやチェックイン済みなどの情報を加えて、予約管理データ121に前記予約情報を登録し、前記チェックイン処理は終了する。
以上説明したように、本発明の第1実施形態では、宿泊施設チェックインシステム100において上述したチェックイン処理が行われる。つまり、宿泊施設に対するウォークイン時の空室検索手続き及びチェックイン手続きの際に前記チェックイン処理が行われることにより、チェックイン端末20において利用者から空室検索要求(宿泊要求)の入力が受け付けられ、前記空室検索要求が受け付けられた場合に前記希望部屋条件の入力が受け付けられ、そして、宿泊施設における複数の空き部屋から前記希望部屋条件に適合する適合部屋が選定される。
これにより、チェックイン端末20において、利用者が複数部屋に対してウォークインによるチェックイン手続きを行った場合に、利用者は、チェックイン端末20に対して、自身が希望する部屋の条件を入力することができる。そして、入力した希望部屋条件に沿った位置関係の複数の部屋が宿泊部屋に選定される。そのため、利用者は、所望する位置関係の部屋にチェックインすることができる。また、利用者からの要望を受けて部屋を変更する作業が生じなくなり、宿泊施設のスタッフの作業負担が軽減する。
また、上述の実施形態では、宿泊施設において前記空室検索要求を満たす空き部屋の数が、前記空室検索要求とともに入力した希望部屋数よりも多い場合に、前記空き部屋から前記希望部屋条件に適合する部屋が選定される。これにより、前記空室検索要求を満たす空き部屋の数が前記希望部屋数と同じ場合は、前記希望部屋条件の入力が受け付けられず、適合部屋の選定処理も行われないため、無駄な処理が行われることがなく、また、利用者のウォークイン時のチェックイン手続きも、無駄に時間が費やされることなくスムーズに行われる。
〈第2実施形態〉
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の第2実施形態の説明では、上述した第1実施形態と異なる部分のみ説明し、第1実施形態の各構成と共通する構成については、第1実施形態の各構成に用いた符号と同符号を付し示すことにより、その説明を省略する。
上述の第1実施形態では、ステップS21(図11参照)の希望部屋選定処理(図12参照)において、部屋条件入力画面D14(図10参)を操作表示部23に表示させて、前記希望部屋条件の入力を受け付ける処理例について説明したが、本発明はこの処理例に限られない。例えば、図15のフローチャートに示す希望部屋選定処理が行われてもよい。
図15は、宿泊施設チェックインシステム100において実行されるステップS21の希望部屋選定処理の手順の他の一例を示すフローチャート(S41~S44)である。図15に示すように、前記希望部屋選定処理において、制御部21は、部屋選択画面D16(図16参照)を操作表示部23に表示する(S41)。
ここで、図16は、前記希望部屋選定処理において、操作表示部23に表示される部屋選択画面D16(操作画面の一例)を示す図である。図16に示す例では、2階~8階の各フロアに4部屋の客室を有する宿泊施設の客室レイアウトD161を含む部屋選択画面D16が示されている。前記客室レイアウトD161において、部屋番号のみが記載された客室が空き部屋を示し、「満」が記載された客室が予約済みの部屋を示す。前記客室レイアウトD161では、各客室のアイコンが選択可能に構成されており、予約済みの部屋については選択できないように構成されている。図16では、客室702が利用者によって選択された状態が示されている。
部屋選択画面D16(図16参照)が操作表示部23に表示されると、その後、ステップS42において、チェックイン端末20の制御部21は、利用者によって、部屋選択画面D16を介して希望する部屋数の空き客室が選択されたかどうかを判定する。利用者は、自身の希望部屋条件を満たす空き客室が客室レイアウトD161内にあると判断した場合は、希望する客室を選択して、OKボタン238をタッチ操作する。したがって、利用者によって、部屋選択画面D16の客室レイアウトD161内の空き客室からいずれかの客室(例えば2室)が選択されて、OKボタン238がタッチ操作された場合に、制御部21は、利用者の希望部屋条件を満たす適合部屋が入力されたと判定する。一方、客室レイアウトD161内の空き客室が選択されずにOKボタン237がタッチ操作された場合、或いはキャンセルボタンがタッチ操作された場合は、制御部21は、利用者の前記希望部屋条件が入力されなかったと判定する。
本実施形態では、受付処理部211は、本発明の第2受付処理部として、部屋選択画面D16の客室レイアウトD161に表示される複数の空き客室から利用者が所望する複数の客室を選択する操作を行うと、選択された客室の情報を前記部屋希望条件として取得する。
ステップS42において、利用者が希望する部屋数の客室が選択されなかった場合(S42:No)、制御部21は、処理をステップS43に移行する。一方、利用者が希望する客室が選択された場合(S42:Yes)、制御部21は、処理をステップS44に移行する。なお、ステップS42は、本発明の第2受付ステップの一例である。
ステップS43では、制御部21は、予約管理データ121を参照して、複数の空き部屋から前記希望部屋数分の部屋を任意に選定し、選定した部屋にする予約情報を作成して記憶部12に一時的に格納する。その後、制御部21は、処理を図11のステップS22に移行する。
ステップS44では、制御部21は、選択された客室を利用者の前記希望部屋条件に適合する適合部屋に設定し、設定した部屋の情報(客室番号等)を含む予約情報を作成して記憶部12に一時的に格納する。なお、ステップS44は、本発明の適合部屋選定ステップの一例である。その後、制御部21は、処理を図11のステップS22に移行し、ステップS22以降の処理を実行する。
〈第3実施形態〉
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、以下の第3実施形態の説明では、上述した第1,2実施形態と異なる部分のみ説明し、第1、2実施形態の各構成と共通する構成については、第1,2実施形態の各構成に用いた符号と同符号を付し示すことにより、その詳細な説明を省略する。
以下、図17を参照しつつ、宿泊施設チェックインシステム100において、事前の宿泊予約がある場合のチェックイン処理の各手順の一例とともに、本発明の施設利用管理方法について説明する。当該チェックイン処理は、管理装置10の制御部11及びチェックイン端末20の制御部21により実行される。例えば、制御部11,21は、前記チェックイン処理プログラムの実行を開始することによって、前記チェックイン処理の実行を開始する。
なお、本発明は、前記チェックイン処理に含まれる一又は複数のステップを実行する宿泊施設利用管理方法(本発明の施設利用管理方法の一例)の発明として捉えることができる。
また、以下の説明では、図5の予約管理データ121内の予約番号104の宿泊予約がある場合に、当該宿泊予約に対して、1回のチェックイン手続きにおいて実行されるチェックイン処理について説明する。
制御部21は、カメラ26によって撮像された画像データに基づいて、チェックイン端末20の正面に立つ操作者(利用者A1)を検知すると、トップ画面D11(図7参照)をデフォルトの受付画面として操作表示部23に表示する。
ステップS61において、制御部21は、トップ画面D11において、前記チェックイン手続きを受け付けたかどうかを判定する。制御部21は、トップ画面D11のチェックインボタン231がタッチ操作(利用開始操作)された場合に、前記チェックイン手続きを受け付けたと判定する。
前記チェックイン手続きが受け付けられると(S61:Yes)、制御部21は、次のステップS62において、前記予約検索情報を受け付けるための入力受付画面(不図示)を操作表示部23に表示する。そして、制御部21は、ステップS63において、前記予約照合処理に必要な前記予約検索情報(宿泊条件、宿泊者情報など)が入力されるまで待機する。なお、ステップS63は、本発明の第1受付ステップの一例である。
ステップS63において、前記予約検索情報が入力されたと判定されると、制御部21は、入力された前記予約検索情報を管理装置10に送信して、制御部11に前記予約照合処理を実行させる。
次のステップS64では、管理装置10の制御部11は、ステップS63において入力された前記予約検索情報に基づいて、上述の予約照合処理を実行する。具体的には、制御部21は、前記予約検索情報を含む予約照合要求を管理装置10に送信する。管理装置10の制御部11は、前記予約照合要求を受信すると、前記予約検索情報に基づいて前記予約照合処理を実行する。詳細には、制御部11は、入力された前記予約検索情報と予約管理データ121(図5参照)に含まれる複数の予約情報とを照合し、複数の前記予約情報に前記予約検索情報と一致する情報を含む予約情報があるか否かを判定する。本実施形態では、前記予約照合処理における照合対象は、ステップS61において前記利用開始操作が受け付けられた受付日(手続き日)を宿泊日程に含む予約情報である。
制御部11による前記予約照合処理が終了すると、制御部11は、その照合結果をチェックイン端末20に送信する。例えば、制御部11は、一致する予約情報が無かった場合は、予約が無いことを示す情報(予約無し情報)を送信し、一致する予約情報があった場合は、当日の予約があることを示す情報(予約有り情報)とともに、予約管理データ121に登録されている前記予約情報をチェックイン端末20に送信する。
ステップS65では、制御部21は、ステップS64の前記予約照合処理による照合結果に基づいて、当日の予約があるかどうかを判定する。制御部21は、前記予約無し情報を受信した場合に、当日の予約が無いと判定し、前記予約有り情報を受信した場合に、当日の予約があると判定する。
ステップS65において、当日の予約が無いと判定された場合(S65:No)、利用者をフロントへ案内するメッセージなどを操作表示部23に表示する(S66)。その後、前記チェックイン処理は終了する。
一方、ステップS65において、当日の予約があると判定された場合(S65:Yes)、制御部21は、処理を次のステップS67に移行させる。
ステップS67では、制御部21は、予約管理データ121を参照して、宿泊施設における当日の客室の空き状況を確認し、利用者A1が予約している部屋の他に空き部屋があるか否かを判定する。言い換えると、制御部21は、前記予約部屋を含む空き部屋の数が前記予約部屋の数よりも多いか否かを判定する。ここで、他の空き部屋が無かった場合(S67:No)、つまり、前記空き部屋の数が前記予約部屋と同数であった場合、制御部21は、処理をステップS69に移行する。一方、他の空き部屋があった場合(S67:Yes)、つまり、前記空き部屋の数が前記予約部屋の数よりも多い場合、制御部21は、処理をステップS68に移行する。
ステップS68では、制御部21は、上述したステップS21と同じように、前記他の空き室及び未チェックインの予約部屋を含む複数の空き部屋から、前記希望部屋条件に適合する適合部屋を選定する希望部屋選定処理を実行する。その後、制御部21は、処理をステップS69に移行する。なお、前記希望部屋選定処理についての説明は省略する。
処理がステップS69に進むと、制御部21は、ステップS22の処理と同じように、部屋確認画面D15(図14参照)を操作表示部23に表示する。
続いて、ステップS70において、制御部21は、ステップS23の処理と同じように、利用者A1によって、部屋確認画面D15を介してOKボタン237が入力されたかどうかを判定する。ステップS70において、キャンセルボタンがタッチ操作された場合は(S70:No)、制御部21は、処理をステップS66に移行し、利用者をフロントへ案内するメッセージなどを操作表示部23に表示する。その後、前記チェックイン処理は終了する。
一方、ステップS70において、OKボタン237が入力された場合は(S70:Yes)、制御部21は、前記決済処理を実行し(S71)、その後、前記ルームキーを発行する前記ルームキー発行処理を実行する(S72)。なお、ステップS71はステップS25と同じ処理であり、ステップS72は、ステップS26と同じ処理である。そして、制御部21は、前記予約情報に決算済みやチェックイン済みなどの情報を加えて、予約管理データ121に前記予約情報を登録し、前記チェックイン処理は終了する。
以上説明したように、本発明の第3実施形態では、宿泊施設チェックインシステム100において上述したチェックイン処理が行われる。つまり、宿泊予約をした宿泊施設にチェックイン手続きの際に前記チェックイン処理(図17参照)が行われることにより、チェックイン端末20において利用者から予約情報の検索のための前記予約検索情報(宿泊要求)の入力が受け付けられ、前記予約検索情報が受け付けられた場合に前記希望部屋条件の入力が受け付けられ、そして、宿泊施設における複数の空き部屋から前記希望部屋条件に適合する適合部屋が選定される。
これにより、チェックイン端末20において、複数部屋の宿泊予約を行った宿泊施設に対して、利用者がチェックイン手続きを行った場合に、利用者は、チェックイン端末20に対して、自身が希望する部屋の条件を入力することができる。そして、入力した希望部屋条件に沿った位置関係の複数の部屋が宿泊部屋に選定される。そのため、利用者は、所望する位置関係の部屋にチェックインすることができる。また、利用者からの要望を受けて部屋を変更する作業が生じなくなり、宿泊施設のスタッフの作業負担が軽減する。
〈第4実施形態〉
次に、本発明の第4実施形態について説明する。上述の各実施形態では、ステップS22,S69において、部屋確認画面D15(図14参照)が操作表示部23に表示され、部屋確認画面D15を介して利用者による宿泊部屋の確認が行われる例について説明したが、本発明はこの例に限られない。例えば、図12の希望部屋選定処理のステップS34において、複数組の適合部屋が検索された場合に、複数組の適合部屋のすべて又はいずれか複数を含む部屋確認画面を操作表示部23に表示させてもよい。この場合、利用者は、自身の部屋希望条件に適合する複数組の適合部屋を確認することができる。
例えば、図13に示す空き状況である場合に2部屋のチェックイン手続きが行われる場合に、制御部21は、後述する部屋確認画面D17~D19を操作表示部23に表示する。具体的には、ステップS32において部屋条件P1「近い部屋を希望」が入力されて、位置が近い順番に、702号室及び703号室の組、401号室及び403号室の組、601号室及び604号室の組の3つの組(組合わせ)が検索された場合は、前記3つの組を含む部屋確認画面D17(図18参照)が操作表示部23に表示される。また、ステップS32において部屋条件P2が入力されて、この条件に適合する複数の組が検索された場合は、全ての組を含む部屋確認画面D18(図19参照)が操作表示部23に表示される。また、ステップS32において部屋条件P3が入力されて、この条件に適合する複数の組が検索された場合は、全ての組を含む部屋確認画面D19(図20参照)が操作表示部23に表示される。これらの各画面D17~D19は、チェックイン端末20の表示処理部212によって表示される。
各部屋確認画面D17~D19に表示される複数の組それぞれには、各組に対応するチェックボックスが設けられている。利用者は、所望する組合わせのチェックボックスを選択し、その後、OKボタン239をタッチ操作すると、制御部21は、利用者による選択操作に伴う操作入力を受け付けて、利用者による選択操作に対応する組合わせ、つまり、チェックされた組合わせの部屋を前記適合部屋に選定する。なお、前記選択操作は、チェックイン端末20の受付処理部211によって受け付けられる。この場合、受付処理部211は、本発明の第3受付処理部の一例である。
このように、適合する部屋についての複数の組合わせが操作表示部23に選択可能に表示されるため、利用者は、操作表示部23に表示された部屋確認画面D17~D19から、所望する組合わせを選択することができる。これにより、利用者は、選択した組合わせの各部屋にチェックインすることができる。
〈他の実施形態〉
なお、本発明の他の実施形態として、管理装置10の制御部11に含まれる各処理部がチェックイン端末20の制御部21に含まれてもよい。また、チェックイン端末20の制御部21に含まれる各処理部が管理装置10の制御部11に含まれてもよい。
また、本発明の施設利用管理システムは、管理装置10及びチェックイン端末20で構成されてもよいし、管理装置10及びチェックイン端末20のいずれか一方の単体で構成されてもよい。