JP7490194B2 - 飲料容器用の交換部品 - Google Patents

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Description

本発明は、飲料容器用の交換部品、飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせ、および、飲料容器用の交換部品の使用方法に関する。
飲料貯蔵容器の口金部にフィッティングを固定することにより、飲料取出部を形成する技術が知られている。
図1は、従来の飲料貯蔵容器1の一例を示している。図1には、フィッティング10の雄ネジ部10sと、口金部15の雌ネジ部15sとの間の螺合により、フィッティング10が口金部15に装着された様子が記載されている。
従来の飲料貯蔵容器1から飲料を取り出す場合、飲料貯蔵容器1内に炭酸ガスを供給して飲料貯蔵容器1内の圧力を上昇させ、当該圧力によって飲料を飲料貯蔵容器1から押し出す。従来の飲料貯蔵容器1では、飲料貯蔵容器1に直接飲料が触れる。このため、飲料貯蔵容器1を回収して再使用する際に、飲料貯蔵容器1の内部状態の管理に要する労力とコストが大きい。
関連する技術として特許文献1には、飲料の供給装置が開示されている。特許文献1に記載の飲料の供給装置は、首部を含む容器本体と、容器本体の内部に配置されるフレキシブルな袋体とを備える。特許文献1に記載の飲料の供給装置では、容器本体の内壁と袋体の外側との間の空間に加圧気体を導入することにより、袋体の内部の飲料が首部から分配される。特許文献1に記載の飲料の供給装置の全体は、再使用されないワンウェイ方式で用いられる。
特開2018-30639号公報
本発明の目的は、飲料容器の飲料取出管に取り付けるのが容易な飲料容器用の交換部品提供することである。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
いくつかの実施形態における飲料容器用の交換部品(2)は、飲料容器の飲料取出管(52)に取り付けられる部品である。前記交換部品(2)は、前記飲料取出管(52)に取り付けられる筒状部材(20)と、前記筒状部材(20)から延在する第2飲料取出管(28)と、前記筒状部材(20)または前記第2飲料取出管(28)に取り付けられ、飲料を収容するための袋体(30)とを具備する。
上記交換部品(2)において、前記筒状部材(20)は、筒状部材本体(25)と、前記飲料取出管(52)と前記筒状部材本体(25)との間に配置される環状のシール部材(23)とを備えていてもよい。
上記交換部品(2)において、前記環状のシール部材(23)は、前記飲料取出管(52)の下端(52e)によって押圧されるように構成されていてもよい。
上記交換部品(2)において、前記環状のシール部材(23)は、前記飲料取出管(52)の外面(52u)と前記筒状部材(20)の内周面との間に配置されるものであってもよい。
上記交換部品(2)において、前記筒状部材(20)は、前記飲料取出管(52)の環状突部(52t)と係合する凹部(26c;20d)、または、前記飲料取出管(52)の環状凹部と係合する突部を有していてもよい。
上記交換部品(2)において、前記筒状部材(20)は、前記飲料取出管(52)に対向する大径部(261)と、前記第2飲料取出管(28)に接続される小径部(264)と、前記大径部(261)と前記小径部(264)とを連結する連結部(267)とを備えていてもよい。
上記交換部品(2)は、前記袋体(30)の上方に配置される非袋状の保護シート(60)を更に具備していてもよい。また、前記保護シート(60)は、前記飲料取出管(52)または前記筒状部材(20)を挿入可能な貫通孔(60h)を有していてもよい。
上記交換部品(2)において、前記袋体(30)は、合成樹脂によって構成されるか、あるいは、遮光層または酸素バリア層と、合成樹脂層とを含む積層フィルムによって構成されていてもよい。また、前記第2飲料取出管(52)は、合成樹脂によって構成されていてもよい。
いくつかの実施形態における飲料容器用の交換部品(2)と飲料容器(4)との組み合わせは、飲料容器(4)と、飲料容器用の交換部品(2)とを具備する。前記飲料容器(4)は、飲料容器本体(40)と、ステンレス鋼製の飲料取出管(52)とを備える。前記交換部品(2)は、前記飲料取出管(52)に取り付けられる筒状部材(20)と、前記筒状部材(20)から前記飲料容器(4)の底部(45)に向かって延在する第2飲料取出管(28)と、前記筒状部材(20)または前記第2飲料取出管(28)に取り付けられ、飲料を収容するための袋体(30)とを具備する。
上記飲料容器用の交換部品(2)と飲料容器(4)との組み合わせにおいて、前記飲料容器(4)は、前記飲料取出管(52)が、前記飲料容器(4)から取り出されるのを防止する取り外し防止部材(59)を更に具備していてもよい。また、前記交換部品(2)は、前記袋体(30)が前記取り外し防止部材(59)に直接接触することを防止する保護シート(60)を備えていてもよい。
上記飲料容器用の交換部品(2)と飲料容器(4)との組み合わせにおいて、ステンレス鋼製の前記飲料取出管(52)の下端(52e)、および、前記飲料取出管(52)の下端部(521)の外周面が前記筒状部材(20)によって覆われていてもよい。
上記飲料容器用の交換部品(2)と飲料容器(4)との組み合わせにおいて、前記飲料容器(4)は、口金部(44)を更に具備していてもよい。また、前記口金部(44)の下端は、前記交換部品(2)が前記飲料容器(4)から取り出されるときに前記口金部(44)に接触する前記袋体(30)を円滑に縮径させるためのテーパ面(44t)を有していてもよい。
いくつかの実施形態における飲料容器用の交換部品(2)の使用方法において、前記交換部品(2)は、飲料容器の飲料取出管(52)に取り付けられる筒状部材(20)と、前記筒状部材(20)から前記飲料容器(4)の底部(45)に向かって延在する第2飲料取出管(28)と、前記筒状部材(20)または前記第2飲料取出管(28)に取り付けられ、飲料を収容するための袋体(30)とを具備する。前記使用方法は、前記飲料容器(4)の口金部(44)に取り付けられるフィッティング(50)を準備する工程と、前記フィッティング(50)の一部を構成する前記飲料取出管(52)の下端部(521)に、前記筒状部材(20)を取り付けることにより、前記フィッティング(50)に前記交換部品(2)を取り付ける取付工程と、前記交換部品(2)が取り付けられた前記フィッティング(50)を前記飲料容器(4)に挿入する挿入工程と、前記フィッティング(50)の取付部(51)を、前記飲料容器(4)の前記口金部(44)に取り付ける第2取付工程とを具備する。
上記飲料容器用の交換部品(2)の使用方法において、前記取付工程の実行により、前記飲料取出管(52)の下端部(521)が前記筒状部材(20)に挿入されるか、あるいは、前記飲料取出管(52)の下端部(521)に前記筒状部材(20)の係合部(290)が挿入されてもよい。
上記飲料容器用の交換部品(2)の使用方法において、前記飲料取出管(52)は肩部(52s)を備えていてもよい。また、前記取付工程の実行により、前記肩部(52s)が前記筒状部材(20)によって覆われるか、あるいは、前記肩部(52s)に前記筒状部材(20)の係合部(290)が係合してもよい。
上記飲料容器用の交換部品(2)の使用方法は、前記交換部品(2)を、前記フィッティング(50)から取り外す取外工程と、新たな交換部品(2n)を、前記フィッティング(50)に取り付ける再取付工程とを更に具備していてもよい。また、前記再取付工程で前記新たな交換部品(2n)が取り付けられる前記フィッティング(50)は、洗浄されて再使用される部品であってもよい。
本発明により、飲料容器の飲料取出管に取り付けるのが容易な飲料容器用の交換部品提供することができる。
図1は、従来の飲料貯蔵容器を模式的に示す断面図である。 図2は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。 図3は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品が、飲料取出管に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。 図4Aは、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品を模式的に示す概略断面図である。 図4Bは、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品を模式的に示す概略平面図である。 図5は、保護シートを模式的に示す概略2面図である。 図6は、第1の実施形態の変形例における飲料容器用の交換部品が、飲料取出管に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。 図7は、第1の実施形態の第2変形例における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。 図8は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。 図9は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品が、飲料取出管に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。 図10は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。 図11は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品が、飲料取出管に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。 図12は、第4の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。 図13は、第4の実施形態における飲料容器用の交換部品が、飲料取出管に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。 図14は、第5の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。 図15は、第5の実施形態における飲料容器用の交換部品が、飲料取出管に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。 図16は、第6の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。 図17は、実施形態における飲料容器用の交換部品の使用方法の一例を示すフローチャートである。 図18は、実施形態における飲料容器用の交換部品の使用方法の一例を示すフローチャートである。 図19は、挿入工程を実行中の様子を模式的に示す図である。 図20は、飲料充填工程を実行中の様子を模式的に示す図である。 図21は、飲料取出工程を実行中の様子を模式的に示す図である。 図22は、交換部品を取り外す工程を実行中の様子を模式的に示す図である。 図23は、洗浄後のフィッティングに新たな交換部品が取り付けられる様子を模式的に示す図である。 図24は、第7の実施形態における飲料容器用の交換部品と飲料容器との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。
以下、飲料容器用の交換部品2、飲料容器用の交換部品2と飲料容器4との組み合わせ、および、飲料容器用の交換部品2の使用方法に関して、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同じ機能を有する部材、部位については、同一の符号が付され、同一の符号が付されている部材、部位について、繰り返しとなる説明は省略される。なお、以下の説明において、「袋体」は、飲料を収容可能な袋体である。袋体は、ビール、発泡酒、ワイン、日本酒、または、蒸留酒等のアルコール飲料を収容可能な袋体であってもよい。また、「袋体」は、ノンアルコールビール、ジュース、炭酸飲料等の非アルコール飲料を収容可能な袋体であってもよい。
(第1の実施形態)
図2乃至図7を参照して、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2A、飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせについて説明する。図2は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、図2は、飲料容器用の交換部品2Aが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。図3は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aが、飲料取出管52に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。図4Aは、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aを模式的に示す概略断面図である。図4Bは、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aを模式的に示す概略平面図である。図5は、保護シート60を模式的に示す概略2面図である。図5の上側には、平面図が記載され、図5の下側には、側面図が記載されている。図6は、第1の実施形態の変形例における飲料容器用の交換部品2Aが、飲料取出管52に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。図7は、第1の実施形態の第2変形例における飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。
図2に記載の例では、飲料容器4は、飲料容器本体40と、飲料取出管52とを備える。飲料容器本体40は、袋体30を収容する空間を規定する。飲料容器本体40は、例えば、ステンレス鋼製である。飲料取出管52は、飲料容器4内の袋体30に貯蔵された飲料Dを飲料容器4の外部に取り出すために使用される。飲料取出管52は、例えば、ステンレス鋼製である。飲料取出管52の下端52eは、飲料容器本体40内に配置される。図2に記載の例において、飲料容器本体40の底部45を基準とした飲料容器4の口金部44の下端の高さをHと定義するとき、飲料容器本体40の底部45を基準とした飲料取出管52の下端52eの高さは、0.5H以上、0.6H以上、あるいは、0.7H以上である。
飲料容器4は、飲料弁V1および/またはガス弁V2を備えていてもよい。飲料弁V1は、飲料の通過を許容する開状態と飲料の通過を禁止する閉状態との間で状態変更可能な弁である。また、ガス弁V2は、ガスの通過を許容する開状態とガスの通過を禁止する閉状態との間で状態変更可能な弁である。飲料容器4は、飲料容器本体40の底部45を保護する底部プロテクタ48、および/または、飲料容器本体40の上部または口金部44を保護する頂部プロテクタ49を備えていてもよい。底部プロテクタ48および/または頂部プロテクタ49は、飲料容器本体40に溶接等によって取り付けられる。
図2に記載の例では、飲料容器用の交換部品2Aは、上述の飲料取出管52に取り付けられている。交換部品2Aは、筒状部材20と、第2飲料取出管28と、袋体30とを備える。筒状部材20は、飲料取出管52に取り付けられる部材である。第2飲料取出管28は、筒状部材20から下方に向かって、換言すれば、飲料容器4の底部45に向かって延在する管である。また、袋体30は、飲料Dを収容するための部材である。袋体30は、筒状部材20または第2飲料取出管28に取り付けられる。
続いて、図3を参照して、飲料取出管52に飲料容器用の交換部品2Aを取り付ける手順について説明する。飲料容器用の交換部品2Aは、飲料取出管52に取り付け可能である。図3に記載の例では、飲料取出管52の下端部521に筒状部材20を取り付けることにより、交換部品2Aが飲料取出管52に取り付けられる。図3に記載の例において、袋体30は、筒状部材20に取り付けられている。このため、筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられることにより、袋体30が、筒状部材20を介して、飲料取出管52によって支持される。代替的に、袋体30は、第2飲料取出管28に取り付けられていてもよい。この場合、筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられることにより、袋体30が、第2飲料取出管28を介して、飲料取出管52によって支持される。
第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aは、飲料取出管52に取り付け可能な筒状部材20を有しており、筒状部材20を飲料取出管52に取り付けるのが容易である。例えば、図3に記載の例では、筒状部材20に向かって飲料取出管52を直線的に移動させるだけで、筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられる。
第1の実施形態では、筒状部材20が取り付けられる飲料取出管52が、交換部品2Aに含まれていない。このため、交換部品2Aの製造コストが低減される。飲料取出管52と、飲料弁V1と、ガス弁V2と、取付部51とを含むフィッティング50が交換部品2Aに含まれない場合には、交換部品2Aの製造コストがより一層顕著に低減される。飲料取出管52を含むフィッティング50は、洗浄して再使用されることが好ましい。この場合、複雑な構造を有するフィッティング50を再使用可能とし、交換部品2Aをシンプルな構造とすることにより、飲料容器全体としての運用コストが顕著に低減される。なお、本明細書において、「フィッティング」とは、飲料容器4の口金部44に取り付けられ、飲料容器4の内側に飲料を充填するため、および/または、飲料容器4の内側から飲料を取り出すために使用される部材を意味する。
第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aは、飲料を収容するための袋体30を備える。このため、飲料容器本体40に飲料が直接接触することが防止または抑制される。この場合、飲料容器4の内部状態の管理に要する労力を低減することができる。
第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aは、筒状部材20から飲料容器4の底部45に向かって延在する第2飲料取出管28を備える。交換部品2Aが第2飲料取出管28を備えることにより、袋体30内の下方部分に存在する飲料を、袋体30内の上方部分に存在する飲料よりも優先的に取り出すことができる。この場合、袋体30内の上方部分に存在する飲料が優先的に取り出される場合と比較して、袋体30から取り出される飲料に、袋体30内の上方部分に存在する炭酸ガス、空気等のガスG(図2を参照。)が混入しにくい。また、袋体30内の下方部分に存在する飲料が優先的に取り出される場合には、袋体30内の上方部分に存在する飲料が優先的に取り出される場合と比較して、最終的に袋体30内に残存する飲料を少なくすることが可能である。
また、飲料と直接接触する飲料取出管(52、28)のうちの一部である第2飲料取出管28が交換部品であることにより、フィッティング50を短尺にすることができる。フィッティング50が短尺である場合、フィッティング50の取り扱いが容易となる。また、フィッティング50が再使用される場合、フィッティング50の内面の洗浄が容易である。
以上のとおり、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aは、飲料取出管52に取り付け可能な筒状部材20と、袋体30と、第2飲料取出管28とを備える。この場合、(1)交換部品2Aの製造コストが低減される、(2)飲料容器本体40に飲料が直接接触することが防止または抑制される、(3)袋体30内に存在するガスGが袋体30から取り出される飲料に混入することが抑制される、という3つの異なる効果が相乗的に奏される。
図2に記載の例では、飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせは、飲料容器用の交換部品2Aが飲料容器4(より具体的には、飲料取出管52)に装着された後の組み合わせである。代替的に、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせは、飲料容器用の交換部品2Aが飲料容器4(より具体的には、飲料取出管52)に装着される前の組み合わせ、換言すれば、交換部品2Aと飲料容器4とが組み合わせ可能なパーツとして提供された状態での組み合わせであってもよい。
続いて、図2乃至図7を参照して、第1の実施形態において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
(筒状部材20)
図2に記載の例では、筒状部材20は、筒状部材本体25と、当該筒状部材本体25に配置される環状のシール部材23とを備える。
図2に記載の例では、環状のシール部材23は、飲料取出管52と筒状部材本体25との間に配置される。環状のシール部材23は、シールリング23aであってもよいし、環状に配置される接着剤であってもよいし、環状の接着シートであってもよい。環状のシール部材23がシールリング23aである場合、当該シールリング23aの材質は、筒状部材本体25の材質よりも軟質な材質で構成される。換言すれば、シールリング23aの弾性率は、筒状部材本体25の弾性率よりも低い。シールリング23aは、例えば、シリコーンゴム等の弾性材料によって構成される。筒状部材20が環状のシール部材23を備える場合、筒状部材20と飲料取出管52との間の隙間から飲料が漏出することがより確実に防止される。
シールリング23aは、例えば、筒状部材本体25とは別に成形され、筒状部材本体25に取り付けられる。図2に記載の例では、シールリング23aは、筒状部材本体25が備える環状の凹部25dに取り付けられている。代替的に、筒状部材本体25へのシールリング23aの取り付けは、成形済みの筒状部材本体25が収容された成形型内で、シールリング23aを成形することにより実行されてもよい。更に代替的に、シールリング23aと筒状部材本体25とは、成形型内で同時に成形されてもよい。
図2に記載の例では、環状のシール部材23は、飲料取出管52の下端52eによって押圧されるように構成されている。この場合、筒状部材20の中心軸Cに沿う方向における寸法誤差(換言すれば、筒状部材20の形状のばらつき)に関連する悪影響を、環状のシール部材23に対する飲料取出管52の下端52eの押し込み量の多寡によって自動的に緩和することができる。
図2に記載の例では、筒状部材20(より具体的には、後述の筒部26)は、飲料取出管52の下端52eと係合する係合凹部26cを備える。図2に記載の例では、係合凹部26cは、筒状部材20の中心軸Cを囲むように配置される環状の凹部25d(より具体的には、環状のシール部材23を収容する環状の凹部25d)によって構成される。
図2に記載の例では、飲料取出管52の下端52eは、係合凹部26cと係合するとともに、環状のシール部材23に接触している。この場合、筒状部材20の中心軸Cに沿う方向における筒状部材20の寸法誤差に起因して、環状のシール部材23と飲料取出管52との間の接触が不完全となることがより確実に防止される。
図2に記載の例では、飲料取出管52の下端52eは、外側を向くように曲げられている。換言すれば、飲料取出管52の下端52eは、飲料取出管52の中心軸から離れる方向を向くように曲げられている。この場合、飲料取出管52の下端52eは、筒状部材20の環状の凹部(26c)と係合する環状の突部として機能する。
図2に記載の例では、ステンレス鋼製の飲料取出管52の下端52e、および、飲料取出管52の下端部521の外周面が筒状部材20によって覆われている。この場合、ステンレス鋼製の飲料取出管52の下端部521が袋体30と接触することに起因して、袋体30が傷つくことが防止される。特に、図2に記載の例のように、飲料取出管52の下端52eが袋体30の内部に配置される場合には、ステンレス鋼製の飲料取出管52の下端52e、および、飲料取出管52の下端部521の外周面が筒状部材20によって覆われていることが好ましい。
図3に記載の例では、筒状部材本体25は、筒部26と鍔部27とを有する。換言すれば、筒部26および鍔部27は、筒状部材本体25を構成する。筒状部材本体25は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって構成される。
筒部26は、例えば、第2飲料取出管28の長手方向に沿う方向に延在する筒状の部分である。図3に記載の例では、筒部26の下端の内径は、筒部26の上端の内径よりも小さい。筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられると、筒部26の上端部26aは、飲料取出管52の外面52uに対向配置される。より具体的には、筒部26の上端部26aの内面は、飲料取出管の外面52uと接触する。また、筒状部材20が飲料取出管52に取り付けられると、筒部26の下端部26bは、飲料取出管52の下端52eよりも下方に位置する(必要であれば、図2を参照。)。筒部26の下端部26bは、第2飲料取出管28に接続されている。
図4Aに記載の例では、筒状部材20(より具体的には、筒部26)は、飲料取出管52の外面52uと対向配置されることとなる大径部261と、第2飲料取出管28に接続される小径部264と、大径部261と小径部264とを連結する連結部267とを備える。
図2に記載の例では、大径部261は、飲料取出管52の下端部521を覆うように配置される。より具体的には、大径部261は、飲料取出管52の下端部521の外面を覆うように配置される。図2に記載の例では、飲料取出管52が、下端部521である第1部分と、下端部521と比較して外径が大きな第2部分523とを有する。この場合、大径部261は、飲料取出管52の第1部分(換言すれば、下端部521)を覆う大径部第1部分261bと、飲料取出管52の第2部分523を覆う大径部第2部分261aとを有していてもよい。図2に記載の例では、大径部第1部分261bの外径は、大径部第2部分261aの外径よりも小さい。
図4Aに記載の例では、小径部264は、第2飲料取出管28が接続される部分である。第2飲料取出管28が小径部264に接続される場合、第2飲料取出管28の内径および/または外径を小さくすることが可能である。第2飲料取出管28の外径が小さい場合には、交換部品2Aを飲料容器本体40内に挿入する際に、第2飲料取出管28の周囲に袋体30をコンパクトに配置することが可能となる。
図2に記載の例では、小径部264の内径(および、小径部264の外径)は、飲料取出管52の下端52eの内径よりも小さい。飲料取出管の下端52eの内径は、例えば、7.5mm、10.5mm、あるいは、13.5mmより大きい。他方、小径部264の内径は、例えば、13.5mm以下、11.5mm以下、9.5mm以下、あるいは、7.5mm以下である。
連結部267は、大径部261と小径部264とを連結する部分である。図4Aに記載の例では、連結部267の上部に、環状のシール部材23を配置するための環状の凹部25dが形成されている。図4Aに記載の例では、連結部267の上面に、環状のシール部材23(より具体的には、シールリング23a)が内側に向かって位置ずれするのを防止する環状壁267wが形成されている。当該環状壁267wは省略されてもよい。
鍔部27は、袋体30を取り付けるための取付部(より具体的には、溶着部)として機能する。図4Aに記載の例では、鍔部27は、大径部261(より具体的には、大径部第2部分261a)に接続されている。
鍔部27と袋体30とは、例えば、高周波溶着によって溶着される。代替的に、鍔部27と袋体30とは、熱溶着、あるいは、超音波溶着によって溶着されてもよい。なお、鍔部27と袋体30との間の溶着を容易にする観点から、鍔部27の材質は、袋体30の材質と同一であることが好ましい。図4Aに記載の例では、袋体30は、保護シート60を介して鍔部27に取り付けられている(より具体的には、保護シート60を介して鍔部27に溶着されている。)。代替的に、袋体30は、鍔部27に直接的に取り付けられてもよい(より具体的には、鍔部27に直接的に溶着されてもよい。)。
図4Bに記載の例では、鍔部27は、平面視で(換言すれば、筒状部材20の中心軸Cに沿う方向に見て)、リング形状を有する。図4Aに記載の例では、鍔部27と、袋体30の貫通孔31hの周辺部分とが溶着されている。また、図4Aに記載の例では、鍔部27の下面に袋体30が溶着されている。代替的に、鍔部27の上面に袋体30が溶着されるようにしてもよい。
鍔部27と袋体30との間の取り付け(より具体的には、溶着)を容易にする観点から、鍔部27の外縁27uの直径と鍔部27の内縁27nの直径との差は、6mm以上、8mm以上、あるいは、10mm以上であることが好ましい。また、鍔部27のサイズをコンパクトにする観点から、鍔部27の外縁27uの直径と鍔部27の内縁27nの直径との差は、18mm以下であることが好ましい。
第2飲料取出管28は、筒状部材20に接続される。図4Aに記載の例では、第2飲料取出管28の上端部が、筒状部材20の下端部(より具体的には、小径部264)に接続されている。図4Aに記載の例では、第2飲料取出管28は、係合によって筒状部材20に取り付けられている。より具体的には、第2飲料取出管28の外面に形成された係合部28c(例えば、係合凹部または係合凸部)が、筒状部材20の内面に形成された係合部264c(例えば、係合凸部または係合凹部)に係合している。代替的に、第2飲料取出管28は、螺合、溶着、または、接着によって筒状部材20に取り付けられていてもよい。更に代替的に、第2飲料取出管28は筒状部材20と一体的に成形されてもよい。
図4Aに記載の例では、第2飲料取出管28の上端部には、鍔部281が配置されている。当該鍔部281は、筒状部材20から第2飲料取出管28が脱落するのを防止するストッパとして機能する。
図2に記載の例では、第2飲料取出管28の外径(および、第2飲料取出管28の内径)は、飲料取出管52の下端52eの内径よりも小さい。第2飲料取出管28の外径L1は、例えば、例えば、14mm以下、12mm以下、10mm以下、8mm以下、あるいは、7mm以下である。また、第2飲料取出管28の内径は、例えば、13.5mm以下、11.5mm以下、9.5mm以下、7.5mm以下、あるいは、6.5mm以下である。第2飲料取出管28の外径L1が小さい場合、交換部品2Aを飲料容器本体40内に挿入する際に、第2飲料取出管28の周囲に袋体30をコンパクトに配置することが可能となる。
図2に記載の例では、筒状部材20と第2飲料取出管28との間の接続部B(より具体的には、筒状部材20と第2飲料取出管28との間の係合部)は、飲料取出管52の下端52eよりも下方、かつ、飲料取出管52の下端52eと比較して、筒状部材20の中心軸Cから近い位置に配置されている。
図2に記載の例では、第2飲料取出管28の下端28eは、飲料容器本体40の底部45の近傍に配置される。デフォルト状態において(例えば、飲料弁V1およびガス弁V2が閉鎖されている状態において)、第2飲料取出管28の下端28eと、飲料容器本体40の底部45の内面との間の距離L2は、例えば、4cm以下、3cm以下、2cm以下、あるいは、1cm以下である。第2飲料取出管28の下端28eを、飲料容器本体40の底部45の近傍に配置することにより、最終的に袋体30から取り出されずに残存する飲料の量を低減することができる。
第2飲料取出管28の下端28eを、飲料容器本体40の底部45の近傍に配置するため、第2飲料取出管28は、長尺の管であることが好ましい。第2飲料取出管28の長さは、例えば、5cm以上、10cm以上、あるいは、15cm以上である。第2飲料取出管28の長さは、飲料取出管52の長さよりも長いことが好ましい。
図2に記載の例では、飲料は、第2飲料取出管28の下端28eに配置された開口OPから、第2飲料取出管28に取り込まれる。代替的に、あるいは、付加的に、第2飲料取出管28の側部に、飲料を取り込むための開口が形成されていてもよい。
第2飲料取出管28は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって構成される。
(袋体30)
袋体30は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって構成される。袋体30は、高密度ポリエチレン層、低密度ポリエチレン層、ポリエチレンテレフタレート層、ナイロン層のいずれかによって構成されていてもよく、これらの層の積層体で構成されていてもよい。また、袋体30は、遮光性、および/または、酸素バリア性を確保するために、アルミ箔またはアルミニウム蒸着層等の遮光層または酸素バリア層が複数の合成樹脂層の間に配置された積層フィルムによって構成されていてもよい。また、袋体30は、エチレンビニルアルコール共重合体等の酸素バリア層が複数の合成樹脂層の間に配置された積層フィルムによって構成されていてもよい。袋体30は、ナイロン層、ポリエチレン層、アルミニウム層を含む積層フィルムによって構成されていてもよい。なお、袋体30の材質は、上述の例に限定されない。図4Aに記載の例では、袋体30は、飲料取出管52または筒状部材20を挿入可能な貫通孔31hを有する。袋体30(より具体的には、貫通孔31hの周辺部分)と、上述の鍔部27とが溶着されることにより、袋体30と筒状部材20とが一体化される。
図4Aに記載の例では、袋体30の内部に、第2飲料取出管28の全体が配置されている。また、図4Aに記載の例では、袋体30の内部に、環状のシール部材23が配置されている。
(保護シート60)
図2に例示されるように、飲料容器用の交換部品2Aは、袋体30の上方に配置される保護シート60を有していてもよい。保護シート60は、袋体30が、フィッティング50の貫通孔部54h等に接触することを防止または抑制する。図2に記載の例において、袋体30が、当該貫通孔部54h等に接触すると、袋体30が損傷するおそれがある。これに対し、袋体30の上方に保護シート60が配置される場合、袋体30が保護シート60によって保護され、袋体30が損傷することが防止または抑制される。保護シート60は、袋体ではないこと、換言すれば、保護シート60は、非袋状の保護シートであることが好ましい。なお、袋体30の損傷が生じる可能性が低い場合には、保護シート60は、省略されてもよい。
図5に記載の例では、保護シート60は、飲料取出管52または筒状部材20を挿入可能な貫通孔60hを有する。保護シート60が、口金部44とフィッティング50との間に噛み込まれるのを防止する観点から、貫通孔60hの中心から保護シート60の最外縁60eまでの距離L3は、フィッティング50が口金部44に取り付けられた状態において保護シート60の最外縁60eが口金部44に届かない距離に設定されていることが好ましい(必要であれば、図2を参照。)。より具体的には、距離L3は、7cm程度(5cm以上9cm以下)であることが好ましい。
図5に記載の例では、保護シート60は、円形状のシートである。また、当該円形状のシートに貫通孔60hが形成されている。保護シート60は、合成樹脂製であってもよいし、その他の材料(例えば、布)によって構成されていてもよい。
図4Aに記載の例では、保護シート60は、袋体30に連結されている(換言すれば、保護シート60は、袋体30に固着されている。)。より具体的には、保護シート60が、袋体30とともに、鍔部27に溶着されている。代替的に、保護シート60と袋体30とは一体化されていなくてもよい(換言すれば、保護シート60と袋体30とは互いに連結されていなくてもよい。)。
(鍔部27の位置)
図4Aに記載の例では、鍔部27は、筒部26の上端に配置されている。代替的に、第1の実施形態の変形例を示す図6に例示されるように、鍔部27は、筒部26の中間部(換言すれば、筒部26の上端と筒部26の下端との間の領域)に配置されてもよい。鍔部27は筒状部材20の大径部261に設けられていてもよく、筒状部材20の小径部264または連結部267に設けられていてもよい。更に代替的に、鍔部27は、第2飲料取出管28に設けられていてもよい。
なお、筒部26が、第2飲料取出管28に接続される小径部264と、当該小径部264よりも外径が大きな大径部261とを有する場合には、鍔部27は、大径部261に配置されていることが好ましい。
(飲料容器4)
図2に記載の例では、飲料容器4は、飲料容器本体40と、口金部44と、フィッティング50とを備える。
飲料容器本体40は、底部45と、胴部46と、肩部47とを備える。胴部46の下端は、底部45の外縁に接続され、胴部46の上端は、肩部47の外縁に接続されている。飲料容器本体40は、袋体30を収容する空間を規定する。飲料容器本体40は、例えば、ステンレス鋼製である。飲料容器本体40が、ステンレス鋼製である場合、飲料容器本体40内に配置される袋体30(および飲料)が、衝撃、風雨、あるいは、光から効果的に保護される。また、飲料容器本体40を、10年以上の長期間にわたって使用することができる。
口金部44は、飲料容器本体40(より具体的には、肩部47)に接続される。図2に記載の例では、口金部44は、肩部47の内縁に溶接されている。口金部44には、フィッティング50が取り付けられる。図2に記載の例では、口金部44は、フィッティング50の雄ねじ部51sに螺合する雌ねじ部を備える。口金部44(より具体的には、口金部44の雌ねじ部)、および、フィッティング50(より具体的には、フィッティング50の雄ねじ部51s)がステンレス鋼製である場合、長期間にわたって、ねじ部の劣化が抑制される。
図2に記載の例では、口金部44の下端は、テーパ面44tを有する。当該テーパ面44tは、上方に向かうにつれて内径が小さくなる面である。口金部44の下端がテーパ面44tを有することにより、交換部品2Aが飲料容器4から取り出されるときに、口金部44の下端に接触する袋体30がテーパ面44tによって円滑に縮径される。こうして、嵩張る袋体30を、口金部44を介して、飲料容器4から円滑に取り出すことが可能となる。
フィッティング50は、取付部51と、飲料取出管52と、飲料弁V1と、ガス弁V2とを備える。フィッティング50は、外筒部54を備えていてもよい。
取付部51は、飲料容器4の口金部44に取り付けられる部分である。取付部51は、筒形状を有し、ステンレス鋼製であることが好ましい。取付部51は、口金部44に螺合する雄ねじ部51sを有する。取付部51には、飲料容器4から飲料を取り出すためのディスペンスヘッド(図2には図示されず。)を取り付けるための係合部51gが設けられていることが好ましい。図2に記載の例では、係合部51gは、係合突起である。
図2に記載の例では、取付部51は、取付部51の中心軸に対して傾斜する傾斜面51kを有する。当該傾斜面51kは、ガス弁V2の弁座部VB2として機能する。
飲料取出管52は、飲料容器4内の袋体30に貯蔵された飲料Dを、第2飲料取出管28を介して受け取り、受け取った飲料を飲料容器4の外部に取り出すために使用される。図3に記載の例では、飲料取出管52には、飲料弁V1が配置されている。より具体的には、飲料取出管52内に、飲料弁V1の弁体VA1と、飲料弁V1の弁座部VB1とが配置されている。飲料取出管52内に、弁体VA1を弁座部VB1に向けて付勢する付勢部材55(例えば、ばね部材)が配置されていてもよい。付勢部材55(例えば、ばね部材)は、例えば、金属製である。弁体VA1が、付勢部材55の付勢力に抗して下方に押圧されると、飲料弁V1の状態が、閉状態から開状態に切り替えられる。
図3に記載の例では、飲料取出管52には、ガス弁V2の弁体VA2が配置されている。より具体的には、飲料取出管52の上端部に、ガス弁V2の弁体VA2として機能する第1弁部材56が取り付けられている。図2に記載の例では、第1弁部材56の上部がガス弁V2の弁体VA2として機能し、第1弁部材56の下部が飲料弁V1の弁座部VB1として機能する。フィッティング50は、ガス弁V2の弁体VA2を弁座部VB2に向けて付勢する第2付勢部材55b(例えば、ばね部材)を有していてもよい。第2付勢部材55b(例えば、ばね部材)は、例えば、金属製である。弁体VA2が、第2付勢部材55bの付勢力に抗して下方に押圧されると、ガス弁V2の状態が、閉状態から開状態に切り替えられるとともに、飲料取出管52が飲料容器4の底部45に近づく方向に移動する。
外筒部54は、ガスを通過させるための複数の貫通孔部54hを備える。図3に記載の例では、外筒部54の上端は、取付部51の下端に接続されている。外筒部54は、飲料取出管52を囲むように配置される。図3に記載の例では、外筒部54は、第2付勢部材55bを収容する収容部としても機能する。外筒部54には、第2付勢部材55bの下端を支持するばね受け部材550が配置されている。外筒部54は、例えば、ステンレス鋼製である。
第1の実施形態の第2変形例を示す図7に例示されるように、飲料容器4のフィッティング50には、飲料取出管52が飲料容器4から取り出されるのを防止する取り外し防止部材59が設けられていてもよい。取り外し防止部材59は、専用の治具を用いることなく飲料取出管52が、飲料容器4から取り出されるのを防止する。他方、専用の治具を用いて、取り外し防止部材59を口金部44の中心軸に向かう方向に移動させた後、飲料取出管52を含むフィッティング50を、飲料容器4から取り外すことが可能である。
図7に記載の例では、取り外し防止部材59は、外筒部54よりも外側に突出している。当該取り外し防止部材59が袋体30と接触すると、袋体30が傷つくおそれがある。そこで、図7に記載の例では、上述の保護シート60が、袋体30が取り外し防止部材59に直接接触することを防止する。こうして、袋体30の損傷が防止される。なお、袋体30が取り外し防止部材59に直接接触することを防止する保護シート60を具備する態様は、後述の実施形態(第2の実施形態乃至第7の実施形態)においても採用可能である。
(第2の実施形態)
図8および図9を参照して、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2B、および、飲料容器用の交換部品2Bと飲料容器4との組み合わせについて説明する。図8は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、図8は、飲料容器用の交換部品2Bが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。図9は、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bが、飲料取出管52に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2B、および、飲料容器用の交換部品2Bと飲料容器4との組み合わせは、環状のシール部材23の配置、および、筒状部材20と飲料取出管52との間の係合位置に関し、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2A、および、飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせとは異なる。その他の点では、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第2の実施形態では、第1の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第2の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態において説明済みの事項を第2の実施形態に適用できることは言うまでもない。
第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bは、飲料容器の飲料取出管52に取り付け可能な交換部品である。交換部品2Bは、飲料取出管52に取り付けられる筒状部材20と、筒状部材20または第2飲料取出管28に取り付けられる袋体30と、第2飲料取出管28とを具備する。第2飲料取出管28は、筒状部材20から飲料容器4の底部45に向かって延在する。付加的に、交換部品2Bは、保護シート60を備えていてもよい。
第2の実施形態における飲料容器4としては、飲料取出管52の下端部分を除いて、第1の実施形態における飲料容器4と同一形状の容器を使用することが可能である。飲料容器4は、飲料容器本体40と、口金部44と、フィッティング50とを有する。また、フィッティング50は、飲料取出管52を備える。飲料容器本体40、口金部44、および、フィッティング50の構造、形状、材質については、第1の実施形態において説明済みである。よって、飲料容器本体40、口金部44、および、フィッティング50の構造、形状、材質についての繰り返しとなる説明は省略する。
(環状のシール部材23の配置)
図9に記載の例では、環状のシール部材23(より具体的には、シールリング23a)は、筒状部材本体25(より具体的には、筒部26)の内周面に配置されている。筒状部材本体25に飲料取出管52が挿入されると、当該環状のシール部材23は、筒状部材本体25の内周面と、飲料取出管52の外面52uとの間に配置されることとなる(必要であれば、図8を参照。)。環状のシール部材23は、筒状部材本体25と飲料取出管52との間から飲料が漏出することを防止する。図9に例示されるように、筒部26(より具体的には、大径部261)には、環状のシール部材23が配置される環状の凹部25dが形成されていてもよい。
図9に記載の例において、シールリング23aと筒状部材本体25とは、成形型内で同時に成形されてもよい。シールリング23aは、例えば、シリコーンゴム等によって構成され、筒状部材本体25は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂によって構成される。代替的に、シールリング23aは、筒状部材本体25とは別に成形されてもよい。この場合、成形されたシールリング23aは、筒状部材本体25に取り付けられる。
(筒状部材20と飲料取出管52との間の係合位置)
図8に記載の例では、筒状部材20の内周面と、飲料取出管52の下端部521の外面とが互いに係合している。図9に記載の例では、筒状部材20の内周面に、環状の凹部20dが形成され、飲料取出管52の下端部521の外面52uに、環状の突部52tが形成されている。そして、当該環状の凹部20dと環状の突部52tとが互いに係合することにより、筒状部材20が飲料取出管52によって保持される。図9に記載の例では、筒状部材20の凹部(20d)と、飲料取出管52の突部(52t)とが互いに係合する。代替的に、筒状部材20の突部と、飲料取出管52の凹部とが互いに係合するようにしてもよい。
(第3の実施形態)
図10および図11を参照して、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2C、および、飲料容器用の交換部品2Cと飲料容器4との組み合わせについて説明する。図10は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、図10は、飲料容器用の交換部品2Cが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。図11は、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cが、飲料取出管52に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2C、および、飲料容器用の交換部品2Cと飲料容器4との組み合わせは、環状のシール部材23の配置、および、筒状部材20の形状に関し、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2A、および、飲料容器用の交換部品2Aと飲料容器4との組み合わせとは異なる。その他の点では、第3の実施形態は、第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第3の実施形態では、第1の実施形態または第2の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第3の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みの事項を第3の実施形態に適用できることは言うまでもない。
第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cは、飲料容器の飲料取出管52に取り付け可能な交換部品である。交換部品2Cは、飲料取出管52に取り付けられる筒状部材20と、筒状部材20または第2飲料取出管28に取り付けられる袋体30と、第2飲料取出管28とを具備する。第2飲料取出管28は、筒状部材20から飲料容器4の底部45に向かって延在する。付加的に、交換部品2Cは、保護シート60を備えていてもよい。
(環状のシール部材23の配置)
図10に記載の例では、環状のシール部材23(より具体的には、シールリング23a)は、筒状部材本体25(より具体的には、筒部26)の頂部の内周面(より具体的には、頂部の傾斜面)に配置されている。筒状部材本体25に飲料取出管52が挿入されると、当該環状のシール部材23は、筒状部材本体25の頂部と、飲料取出管52の外面52uとの間に配置されることとなる。図10に記載の例では、環状のシール部材23は、飲料取出管52の肩部52s(より具体的には、付勢部材55を支持する肩部)に接触配置されている。環状のシール部材23は、筒状部材本体25と飲料取出管52との間から飲料が漏出することを防止する。図11に例示されるように、筒部26(より具体的には、大径部261)には、環状のシール部材23が配置される環状の凹部25dが形成されていてもよい。
(筒状部材20の形状)
図2、図7、図8に記載の例では、筒状部材20(より具体的には、筒状部材本体25)は、飲料取出管52の肩部52sと、飲料取出管52の肩部52sよりも下方の部分の全体と、飲料取出管52の肩部52sよりも上方の部分の一部を覆うように構成されている。この場合、筒状部材20が、安定的に、飲料取出管52によって支持される。他方、図10に記載の例では、筒状部材20(より具体的には、筒状部材本体25)は、飲料取出管52の肩部52sの一部と、飲料取出管52の肩部52sよりも下方の部分の全体を覆い、飲料取出管52の肩部52sよりも上方の部分を覆わないように構成されている。この場合、筒状部材20のサイズをコンパクトにすることができる。
(第4の実施形態)
図12および図13を参照して、第4の実施形態における飲料容器用の交換部品2D、および、飲料容器用の交換部品2Dと飲料容器4との組み合わせについて説明する。図12は、第4の実施形態における飲料容器用の交換部品2Dと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、図12は、飲料容器用の交換部品2Dが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。図13は、第4の実施形態における飲料容器用の交換部品2Dが、飲料取出管52に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
第4の実施形態における飲料容器用の交換部品2Dは、環状のシール部材23が配置される凹部(25d)と、飲料取出管52と係合する係合部20cとが互いに離れている点、および、筒状部材20の上端が飲料取出管52の肩部52sよりも下方に位置する点において、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aとは異なる。その他の点では、第4の実施形態は、第1の実施形態と同様である。
第4の実施形態では、第1の実施形態乃至第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第4の実施形態では、第1の実施形態、第2の実施形態または第3の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第4の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態、第2の実施形態または第3の実施形態において説明済みの事項を第4の実施形態に適用できることは言うまでもない。
第4の実施形態における飲料容器用の交換部品2Dは、飲料容器の飲料取出管52に取り付け可能な交換部品である。交換部品2Dは、飲料取出管52に取り付けられる筒状部材20と、筒状部材20または第2飲料取出管28に取り付けられる袋体30と、第2飲料取出管28とを具備する。第2飲料取出管28は、筒状部材20から飲料容器4の底部45に向かって延在する。付加的に、交換部品2Dは、保護シート60を備えていてもよい。
(環状のシール部材23の配置)
図13に記載の例では、環状のシール部材23(より具体的には、シールリング23a)は、筒部26の内面に接し、かつ、大径部261と小径部264とを連結する連結部267の上面に接するように配置されている。連結部267の上面には、環状の凹部25dが形成されており、環状のシール部材23は、当該環状の凹部25dに配置されている。また、図12に記載の例では、環状のシール部材23は、飲料取出管52の下端52eによって押圧されるように構成されている。
図13に記載の例では、シールリング23aの周方向に垂直な断面は、略矩形形状を有する。代替的に、シールリング23aの周方向に垂直な断面は、略円形状または略楕円形状を有していてもよい。シールリング23aは、例えば、筒状部材本体25とは別に成形され、筒状部材本体25に取り付けられる。代替的に、シールリング23aと筒状部材本体25とは、成形型内で同時に成形されてもよい。
図13に記載の例では、筒状部材本体25は、環状のシール部材23よりも上方において(より具体的には、筒部26の上端部において)、飲料取出管52と係合する係合部20cを有する。図13に記載の例では、当該係合部20cは、飲料取出管52の突部52tと係合する環状の凹部である。代替的に、係合部20cは、飲料取出管52の凹部と係合する突部であってもよい。
(第5の実施形態)
図14および図15を参照して、第5の実施形態における飲料容器用の交換部品2E、および、飲料容器用の交換部品2Eと飲料容器4との組み合わせについて説明する。図14は、第5の実施形態における飲料容器用の交換部品2Eと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、図14は、飲料容器用の交換部品2Eが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。図15は、第5の実施形態における飲料容器用の交換部品2Eが、飲料取出管52に取り付けられる前の状態を模式的に示す概略断面図である。
第5の実施形態における飲料容器用の交換部品2Eは、筒状部材20が飲料取出管52の内面(より具体的には、肩部52sの内周面)に係合する点、および、大径部261の上端が飲料取出管52の肩部52sよりも下方に位置する点において、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aとは異なる。その他の点では、第5の実施形態は、第1の実施形態と同様である。
第5の実施形態では、第1の実施形態乃至第4の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第5の実施形態では、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態または第4の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第5の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態または第4の実施形態において説明済みの事項を第5の実施形態に適用できることは言うまでもない。
第5の実施形態における飲料容器用の交換部品2Eは、飲料容器の飲料取出管52に取り付け可能な交換部品である。交換部品2Eは、飲料取出管52に取り付けられる筒状部材20と、筒状部材20または第2飲料取出管28に取り付けられる袋体30と、第2飲料取出管28とを具備する。第2飲料取出管28は、筒状部材20から飲料容器4の底部45に向かって延在する。付加的に、交換部品2Eは、保護シート60を備えていてもよい。
(係合部290)
図15に記載の例では、筒状部材20は、飲料取出管52の内面(より具体的には、肩部52sの内周面)に係合可能な係合部290を備える。当該係合部290は、例えば、筒状部材本体25から上方に向けて突出する脚部29に形成された係合部である。
図15に記載の例において、脚部29が飲料取出管52に挿入されると、脚部29は弾性変形するように構成されている。当該脚部29が元の形状に復帰することにより、脚部29に設けられた係合部290と飲料取出管52の内面とが係合する。また、図15に記載の例において、係合部290と飲料取出管52の内面とが係合した状態において、飲料取出管52の下端52eは、環状のシール部材23を押圧するように構成される。図15に記載の例では、環状のシール部材23は、筒状部材本体25に形成された環状の凹部25dに配置されている。
図14に記載の例では、飲料取出管52の肩部52sが、筒状部材20と係合する係合部として機能する。このため、飲料取出管52の外面52uに、筒状部材20と係合する係合部を形成する必要がない。よって、図14に記載の例では、既存の飲料取出管52(例えば、図1を参照。)を切断して短くするだけで、筒状部材20と係合可能な飲料取出管52を形成することができる。
なお、第5の実施形態において、飲料取出管52の外面52uに、筒状部材20と係合する係合部を形成することは排除されない。例えば、飲料取出管52の外面52uに形成された係合部と筒状部材20とが互いに係合し、かつ、飲料取出管52の内面と筒状部材20の係合部290とが互いに係合するようにしてもよい。
(第6の実施形態)
図16を参照して、第6の実施形態における飲料容器用の交換部品2F、および、飲料容器用の交換部品2Fと飲料容器4との組み合わせについて説明する。図16は、第6の実施形態における飲料容器用の交換部品2Fと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、図16は、飲料容器用の交換部品2Fが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。
第6の実施形態における飲料容器用の交換部品2Fは、筒状部材20に、飲料取出管52と係合する係合突部または係合凹部が形成されていない点において、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bとは異なる。その他の点では、第6の実施形態は、第2の実施形態と同様である。
第6の実施形態では、第1の実施形態乃至第5の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第6の実施形態では、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態または第5の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第6の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態または第5の実施形態において説明済みの事項を第6の実施形態に適用できることは言うまでもない。
図16に記載の例では、筒状部材20および環状のシール部材23と、飲料取出管52の外面52uとの間の摩擦力、あるいは、環状のシール部材23と、飲料取出管52の外面52uとの間の接着力のみによって、筒状部材20が飲料取出管52によって保持されている。図16に記載の例では、飲料取出管52の外面52uに、筒状部材20と係合する係合突部または係合凹部が形成されていない。よって、図16に記載の例では、既存の飲料取出管52(例えば、図1を参照。)を切断して短くするだけで、筒状部材20に挿入されて筒状部材20を保持する飲料取出管52を形成することができる。
(飲料容器用の交換部品2の使用方法)
続いて、図2乃至図23を参照して、実施形態における飲料容器用の交換部品2の使用方法について説明する。図17および図18は、実施形態における飲料容器用の交換部品2の使用方法の一例を示すフローチャートである。図19は、挿入工程を実行中の様子を模式的に示す図である。図20は、飲料充填工程を実行中の様子を模式的に示す図である。図21は、飲料取出工程を実行中の様子を模式的に示す図である。図22は、交換部品2を取り外す工程を実行中の様子を模式的に示す図である。図23は、洗浄後のフィッティング50に新たな交換部品2nが取り付けられる様子を模式的に示す図である。
実施形態における飲料容器用の交換部品2の使用方法で使用される交換部品は、第1の実施形態における飲料容器用の交換部品2Aであってもよいし、第2の実施形態における飲料容器用の交換部品2Bであってもよいし、第3の実施形態における飲料容器用の交換部品2Cであってもよいし、第4の実施形態における飲料容器用の交換部品2Dであってもよいし、第5の実施形態における飲料容器用の交換部品2Eであってもよいし、第6の実施形態における飲料容器用の交換部品2Fであってもよいし、その他の飲料容器用の交換部品であってもよい。
飲料容器用の交換部品2は、飲料容器の飲料取出管52に取り付け可能な交換部品である。交換部品2は、飲料取出管52に取り付けられる筒状部材20と、筒状部材20または第2飲料取出管28に取り付けられる袋体30と、第2飲料取出管28とを具備する。第2飲料取出管28は、筒状部材20から飲料容器4の底部45に向かって延在する。付加的に、交換部品2は、保護シート60を備えていてもよい。筒状部材20、袋体30、第2飲料取出管28、保護シート60については、第1の実施形態乃至第6の実施形態において説明済みであるため、これらの部材についての繰り返しとなる説明は省略する。
飲料容器用の交換部品2が装着される飲料容器4は、飲料容器本体40と、口金部44と、飲料取出管52(あるいは、飲料取出管52を有するフィッティング50)とを備える。飲料容器本体40、口金部44、飲料取出管52(あるいは、飲料取出管52を有するフィッティング50)については、第1の実施形態乃至第6の実施形態において説明済みであるため、これらの部材についての繰り返しとなる説明は省略する。
第1ステップST1において、飲料容器4の口金部44に取り付けられるフィッティング50が準備される。第1ステップST1は、フィッティングの準備工程である。フィッティング50は、飲料取出管52(より具体的には、ステンレス鋼製の飲料取出管52)を有する。フィッティング50は、飲料弁V1、ガス弁V2、および/または、口金部44に取り付けられる取付部51(より具体的には、ステンレス鋼製の取付部)を有していてもよい。また、フィッティング50は、取り外し防止部材59を有していてもよい。
第1ステップST1において準備されるフィッティング50は、新品のフィッティングであってもよいし、飲料の取り出しに使用された後の洗浄済みのフィッティングであってもよい。
第2ステップST2において、飲料容器用の交換部品2が準備される。第2ステップST2は、交換部品2の準備工程である。第2ステップST2において準備される交換部品2は、筒状部材20と、袋体30と、第2飲料取出管28とを有する組立体(換言すれば、アセンブリ)である。当該組立体は、例えば、筒状部材20に袋体30を溶着し、筒状部材20に第2飲料取出管28を取り付けることにより作製される。筒状部材20に袋体30を溶着する工程は、例えば、筒状部材20に第2飲料取出管28を取り付ける工程の前に実行される。第2ステップST2において準備される交換部品2は、筒状部材20と、袋体30と、第2飲料取出管28と、保護シート60とを有する組立体(換言すれば、アセンブリ)であってもよい。この場合、当該組立体は、例えば、筒状部材20に袋体30および保護シート60を溶着し、筒状部材20に第2飲料取出管28を取り付けることにより作製される。代替的に、筒状部材20と袋体30と第2飲料取出管28とを有する組立体と、保護シート60とは、互いに一体化されていなくてもよい。
第2ステップST2は、第1ステップST1よりも後に実行されてもよいし、第1ステップST1よりも前に実行されてもよいし、第1ステップST1と同時に実行されてもよい。
第3ステップST3において、フィッティング50に飲料容器用の交換部品2が取り付けられる。第3ステップST3は、取付工程である。第3ステップST3(取付工程)は、フィッティング50の一部を構成する飲料取出管52の下端部521に、筒状部材20を取り付けることにより実行される。筒状部材20と保護シート60とが一体化されている場合には、飲料取出管52に筒状部材20が取り付けられると、保護シート60も飲料取出管52に取り付けられることとなる。他方、筒状部材20と保護シート60とが一体化されていない場合には、保護シート60が飲料取出管52に取り付けられた後、飲料取出管52に筒状部材20が取り付けられる。図3、図6、図9、図11、図13、図15には、第3ステップST3を実行中の様子が示されている。第3ステップST3は、例えば、飲料取出管52の中心軸に沿う方向に、筒状部材20を飲料取出管52に対して直線的に相対移動させることにより実行される。
図3、図6に記載の例では、第3ステップST3において、飲料取出管52の下端部521が、筒状部材20に挿入される。また、飲料取出管52(より具体的には、飲料取出管52の下端52e)が、筒状部材20の係合部(26c)と係合する。図3、図6に記載の例では、第3ステップST3の実行により、飲料取出管52の下端52eが、環状のシール部材23を押圧する。また、飲料取出管52の肩部52sが、筒状部材20(より具体的には、筒部26)によって覆われる。
図9に記載の例では、第3ステップST3において、飲料取出管52の下端部521が、筒状部材20に挿入される。また、飲料取出管52(より具体的には、環状の突部52t)が、筒状部材20の係合部(20d)と係合する。図9に記載の例では、第3ステップST3の実行により、飲料取出管52の外面52u(より具体的には、肩部52sよりも上方に位置する部分)が、環状のシール部材23と接触する。また、飲料取出管52の肩部52sが、筒状部材20(より具体的には、筒部26)によって覆われる。
図11に記載の例では、第3ステップST3において、飲料取出管52の下端部521が、筒状部材20に挿入される。また、飲料取出管52(より具体的には、環状の突部52t)が、筒状部材20の係合部(20d)と係合する。図11に記載の例では、第3ステップST3の実行により、飲料取出管52の外面52u(より具体的には、肩部52sの外周面)が、環状のシール部材23と接触する。
図13に記載の例では、第3ステップST3において、飲料取出管52の下端部521が、筒状部材20に挿入される。また、飲料取出管52(より具体的には、環状の突部52t)が、筒状部材20の係合部(20c)と係合する。図13に記載の例では、第3ステップST3の実行により、飲料取出管52の下端52eが、環状のシール部材23を押圧する。
図15に記載の例では、第3ステップST3において、飲料取出管52の下端部521に、筒状部材20に設けられた係合部290が挿入される。また、当該係合部290が、飲料取出管52の肩部52sと係合する。また、図15に記載の例では、第3ステップST3の実行により、飲料取出管52の下端52eが、環状のシール部材23を押圧する。
第4ステップST4において、交換部品2が取り付けられたフィッティング50が飲料容器4(より具体的には、飲料容器本体40と口金部44とによって規定される飲料容器4の内部空間)に挿入される。第4ステップST4は、挿入工程である。図19には、第4ステップST4を実行中の様子が示されている。なお、図19には、第4の実施形態における交換部品2Dが、飲料容器4に挿入される様子が示されている。もちろん、飲料容器4に挿入される交換部品2は、第1の実施形態における交換部品2A、第2の実施形態における交換部品2B、第3の実施形態における交換部品2C、第5の実施形態における交換部品2E、第6の実施形態における交換部品2F、あるいは、他の実施形態における交換部品であってもよい。
挿入工程は、袋体30が第2飲料取出管28の周囲に折り畳まれた状態、あるいは、第2飲料取出管28の周囲に巻き付けられた状態で実行される。第2飲料取出管28は剛性管であることが好ましい。第2飲料取出管28が、実質的に非可撓性の剛性管であり、かつ、長尺である場合には、袋体30が周囲に配置された第2飲料取出管28を、円滑に、飲料容器4に挿入することができる。また、第2飲料取出管28の外径が小さいことにより(例えば、外径が14mm以下であることにより)、第2飲料取出管28の周囲に配置される袋体30をコンパクトにすることができる。
第5ステップST5において、フィッティング50の取付部51が、飲料容器4の口金部44に取り付けられる。第5ステップST5は、第2取付工程である。
図19に記載の例では、口金部44へのフィッティング50の取り付けは、口金部44の雌ねじ部44fにフィッティング50の雄ねじ部51sを螺合させることにより実行される。
第1ステップST1乃至第5ステップST5が実行されることにより、内側容器である袋体30と、袋体30よりも剛性の大きな外側容器である飲料容器4とからなる2重容器が形成される。
続いて、飲料容器4内に配置された袋体30に飲料を充填する工程(換言すれば、飲料容器4内に配置された袋体30に飲料を充填する飲料充填方法)について説明する。
第5ステップST5の実行後、第6ステップST6において、飲料容器4内に配置された袋体30に飲料が充填される。第6ステップST6は、飲料充填工程である。図20は、第6ステップST6(飲料充填工程)を実行中の様子を示す。なお、図20において、図面の複雑化を避けるために、袋体30に飲料を充填する充填ノズルの記載は省略されている。図20に記載の例では、飲料容器4が倒置された状態、換言すれば、飲料容器4の口金部44が、飲料容器4の底部45よりも下方に位置する状態で、飲料充填工程が実行される。代替的に、飲料容器4が正立した状態で、飲料充填工程が実行されてもよい。
袋体30への飲料の充填に際しては、第1に、サブステップST6-1において、充填ノズルの先端が、フィッティング50に挿入される。充填ノズルの挿入により、飲料弁V1が開弁され、ガス弁V2が開弁される。第2に、サブステップST6-2において、図20における矢印Eによって示されるように、充填ノズルから、飲料弁V1を介して、袋体30内に飲料が供給されるとともに、図20における矢印Fによって示されるように、飲料容器4と袋体30との間の空間に存在するガス(より具体的には、空気)が、ガス弁V2を介して飲料容器4外に排出される。こうして、袋体30内に飲料が充填される。
なお、図20に記載の例において、口金部44の形状は、既存のステンレス鋼製飲料容器の口金部の形状と同様の形状であり、また、フィッティング50の上端部の形状は、既存のフィッティング10(図1を参照。)の上端部の形状と同様の形状である。よって、図20に記載の例では、飲料容器4内の袋体30への飲料の充填を、既存の飲料充填システムを用いて実行することが可能である。
続いて、飲料容器4内に配置された袋体30から飲料を取り出す工程(換言すれば、飲料容器4内に配置された袋体30から飲料を取り出す飲料取り出し方法)について説明する。
第7ステップST7(換言すれば、飲料取出工程)は、飲料充填工程(第6ステップST6)よりも後に実行される。第7ステップST7では、飲料容器4内に配置された袋体30から飲料が取り出される。図21は、第7ステップST7(飲料取出工程)を実行中の様子を示す。
図21に記載の例では、袋体30からの飲料の取り出しは、ディスペンスヘッド8を介して実行される。
飲料取出工程では、第1に、サブステップST7-1において、飲料容器4の口金部44に取り付けられたフィッティング50に、ディスペンスヘッド8が装着される。当該装着は、例えば、ディスペンスヘッド8の本体部80に設けられた第2係合部81gを、フィッティング50の係合部51gに係合させることにより行われる。
図21に記載の例では、ディスペンスヘッド8は、本体部80と、本体部80に対して相対移動可能なプランジャ部材85とを備える。
本体部80の下端部には、上述の第2係合部81gが設けられ、また、本体部80の下端部には、第1シール部材S1(環状のシール部材)が保持されている。ディスペンスヘッド8がフィッティング50に装着されると、第1シール部材S1は、本体部80とフィッティング50との間をシールする。本体部80には、空気等のガスを導入するガス導入孔80hが設けられている。
プランジャ部材85の内部には、飲料流路P1が設けられている。プランジャ部材85の内部には、逆止弁V3が配置されていてもよい。
プランジャ部材85の外側面には、プランジャ部材85と第1弁部材56との間をシールする第2シール部材S2(環状のシール部材)が配置されている。図21に記載の例では、第1弁部材56は、ガス弁V2の弁体VA2として機能するとともに、飲料弁V1の弁座部VB1を有する。プランジャ部材85の下端部は、第2弁部材57を押圧する押圧部851を有する。図21に記載の例では、第2弁部材57は、飲料弁V1の弁体VA1として機能する。
プランジャ部材85と本体部80との間には、ガス流路P2が設けられている。プランジャ部材85が上方位置にあるときには、ガス流路P2とガス導入孔80hとは、非連通状態である。また、プランジャ部材85が上方位置にあるときには、押圧部851は、第2弁部材57から離間する。また、プランジャ部材85が上方位置にあるときには、第2シール部材S2は、第1弁部材56から離間する。
飲料取出工程では、第2に、サブステップST7-2において、飲料弁V1が開弁される。サブステップST7-2は、飲料弁の開弁工程である。当該飲料弁V1の開弁は、例えば、プランジャ部材85を、上方位置から下方位置に向けて、移動させることにより実行される。プランジャ部材85が、下方位置に向けて移動すると、プランジャ部材85の押圧部851が飲料弁V1の弁体VA1を押圧する。その結果、弁体VA1が弁座部VB1から離間し、飲料弁V1が開弁される。
図21に示されるように、プランジャ部材85が、下方位置にあるとき、第2シール部材S2は、第1弁部材56に接触する。こうして、プランジャ部材85の飲料流路P1と、プランジャ部材85と本体部80との間のガス流路P2とが互いに隔離される。図21に記載の例では、プランジャ部材85が、下方位置に向けて移動すると、ガス弁V2も開弁される。図21に記載の例では、第2シール部材S2が、ガス弁V2の弁体VA2を押圧する押圧部として機能する。
図21に示されるように、プランジャ部材85が、下方位置に向けて移動すると、ガス導入孔80hと、ガス流路P2とが互いに連通する。
飲料取出工程では、第3に、サブステップST7-3において、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1にガス(例えば、空気)が供給される。当該ガスの供給は、ディスペンスヘッド8を介して行われる。サブステップST7-3は、ガス供給工程である。
より具体的には、サブステップST7-3において、ガス供給源(例えば、エアポンプ)から供給されるガスが、ガス導入孔80hに導入される(図21における矢印Mを参照。)。ガス導入孔80hに導入されたガスは、ガス流路P2を介して、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1に供給される(図21における矢印Nを参照。)。第1空間SP1に供給されたガスは、袋体30が収縮するように袋体30を押圧する。
飲料取出工程では、第4に、サブステップST7-4において、袋体30から飲料が取り出される。飲料の取り出しは、飲料弁V1、および、ディスペンスヘッド8を介して行われる。
サブステップST7-4について、より詳細に説明する。上述のサブステップST7-3(ガス供給工程)の実行により、袋体30は内側に向けて押圧されている。このため、袋体30内の飲料は、第2飲料取出管28の内部空間および飲料取出管52の内部空間を介して、飲料弁V1に向かう。上述のサブステップST7-2(飲料弁の開弁工程)において、飲料弁V1は開放されているため、飲料取出管52の内部空間内の飲料は、飲料弁V1、および、プランジャ部材85の飲料流路P1を介して、ディスペンスヘッド8の外部に取り出される(図21における矢印Wを参照。)。
実施形態における飲料取出方法では、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1にガスを供給することにより、袋体30から飲料が取り出される。よって、袋体30内の飲料が、ディスペンスヘッド8を介して供給される供給ガス(例えば、空気)と接触することがない。このため、飲料が供給ガスと接触することに起因して、飲料の味、舌触り等が悪化することがない。また、飲料がビール等の発泡性飲料である場合には、泡の感触が悪化することもない。よって、飲料容器4内の袋体30からの飲料の取り出しが開始されてから、長期間経過後(例えば、4日以上経過後)においても、袋体30内の飲料の品質が高品質に維持される。
さらに、実施形態における飲料取出方法では、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1に供給されるガスとして空気を使用することが可能である。このため、従来の飲料取出方法のように、炭酸ガスボンベを用意する必要がない。炭酸ガスボンベを用意する場合には、予備のボンベを含めて複数本の炭酸ガスボンベを用意する必要がある。また、炭酸ガスボンベ内のCOの残量の監視、炭酸ガスボンベの搬入、交換等の作業が必要となる。また、複数の炭酸ガスボンベを置くためのスペースも必要となる。これに対し、実施形態における飲料取出方法では、ガス供給源として、複数本の炭酸ガスボンベの代わりに、小型のエアポンプを用意するだけでよい。よって、スペースの限られる小型の店舗、あるいは、屋外においても、飲料容器4内の袋体30から飲料を取り出すことが可能である。なお、第1空間SP1に供給されるガスとして空気を使用することは、任意付加的な構成である。換言すれば、実施形態において、飲料容器4と袋体30との間の第1空間SP1に供給されるガスとして空気以外のガス(例えば、炭酸ガス)を使用することは排除されない。
飲料容器4が、ステンレス鋼製の飲料容器4である場合には、飲料容器4の耐久性、耐食性が極めて高く、かつ、遮光性に優れる。このため、袋体30が内部に配置された飲料容器4は屋外で保管されてもよい。
続いて、フィッティング50から交換部品2を取り外す工程(換言すれば、飲料取出管52から交換部品2を取り外す交換部品の取り外し方法)について説明する。
第8ステップST8(換言すれば、交換部品を取り外す工程)は、飲料取出工程(第7ステップST7)よりも後に実行される。第8ステップST8では、フィッティング50から交換部品2が取り外される。
交換部品を取り外す工程では、第1に、サブステップST8-1において、飲料容器4から交換部品2が取り付けられたフィッティング50が取り外される。当該取り外しは、例えば、飲料容器4の口金部44とフィッティング50との係合(より具体的には、螺合)を解除し、その後、フィッティング50を、飲料容器4から引き出すことにより実行される。図22には、サブステップST8-1を実行中の様子が示されている。なお、サブステップST8-1の実行前に、フィッティング50からディスペンスヘッド8が取り外されていることは言うまでもない。
図22に記載の例では、口金部44の下端は、交換部品2が飲料容器4から取り出されるときに口金部44の下端に接触する袋体30(および、保護シート60)を円滑に縮径させるためのテーパ面44tを有する。このため、袋体30(および、保護シート60)を、飲料容器4から円滑に取り出すことができる。
交換部品を取り外す工程では、第2に、サブステップST8-2において、飲料容器4から取り出されたフィッティング50から交換部品2が取り外される(図23左側の図を参照。)。サブステップST8-2は、交換部品の取外工程である。取外工程は、例えば、筒状部材20から、飲料取出管52を引き抜くことにより実行される。サブステップST8-2は、例えば、飲料取出管52の中心軸に沿う方向に、筒状部材20を飲料取出管52に対して直線的に相対移動させることにより実行される。
交換部品2が取り外された飲料取出管52あるいはフィッティング50と、飲料容器4とは、次回の飲料充填において、再使用されることが好ましい。図23には、フィッティング50が、洗浄されて再使用されることが示されている。
他方、一度使用された交換部品2は、新たな交換部品2n(より具体的には、新品の交換部品)と交換されることが好ましい。なお、実施形態における交換部品2の構造はシンプルであるため、交換部品2の製造コストは低い。
図23に例示されるように、第9ステップST9において、フィッティング50が洗浄された後、フィッティング50には、新たな交換部品2nが取り付けられる。第9ステップST9は、再取付工程である。新たな交換部品2nは、サブステップST8-2においてフィッティングから取り外された交換部品2と同一形状および同一構造を有する部品であることが好ましい。
再取付工程で新たな交換部品2nが取り付けられるフィッティング50は、洗浄されて再使用される部品である。この場合、飲料容器4全体としての運用コストが低減される。より具体的には、高価な飲料容器4およびフィッティング50を再使用可能とし、安価な交換部品2を使い捨てとすることにより、飲料容器全体としての運用コストが低減される。
実施形態では、袋体30に飲料が充填され、再使用可能な飲料容器4には飲料が直接接触しない。このため、飲料の安全性が確実に確保される。また、再使用される飲料容器本体40には飲料が直接接触しないため、飲料容器本体40の内部に有機物(汚れ)あるいは匂いが付着することが抑制される。以上のことから、飲料容器4を回収して再使用する際の飲料容器の管理が容易となる。また、飲料容器4を洗浄する工程を簡素化することが可能である。
(第7の実施形態)
第1の実施形態乃至第6の実施形態では、フィッティング50が、当該フィッティングの頂部に凹部50a(例えば、図22を参照。)が形成されたウェルタイプのフィッティングである場合の例について説明された。代替的に、実施形態におけるフィッティング50は、当該フィッティングの頂部が略平坦なフラットタイプのフィッティングであってもよい。
図24は、第7の実施形態における飲料容器用の交換部品2Gと飲料容器4との組み合わせを模式的に示す概略断面図である。なお、図24は、飲料容器用の交換部品2Gが飲料容器4に装着され、かつ、袋体30内に飲料Dが充填された後の状態を示す。
第7の実施形態は、交換部品2Gがフラットタイプのフィッティング50の一部を構成する飲料取出管52に取り付けられる部品である点において、第1の実施形態乃至第6の実施形態とは異なる。その他の点では、第7の実施形態は、第1の実施形態乃至第6の実施形態のいずれかと同様である。
第7の実施形態では、第1の実施形態乃至第6の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第7の実施形態では、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態、または、第6の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第7の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態、または、第6の実施形態において説明済みの事項を第7の実施形態に適用できることは言うまでもない。
第7の実施形態における飲料容器用の交換部品2Gは、飲料容器の飲料取出管52(より具体的には、ステンレス鋼製の飲料取出管52)に取り付け可能な交換部品である。交換部品2Gは、飲料取出管52に取り付けられる筒状部材20と、筒状部材20または第2飲料取出管28に取り付けられる袋体30と、第2飲料取出管28とを具備する。第2飲料取出管28は、筒状部材20から飲料容器4の底部45に向かって延在する。付加的に、交換部品2Gは、保護シート60を備えていてもよい。
図24に記載の例では、筒状部材20は、筒状部材本体25と、飲料取出管52と筒状部材本体25との間に配置される環状のシール部材23(より具体的には、シールリング23a)とを備える。また、環状のシール部材23は、飲料取出管52の下端52eによって押圧されるように構成されている。図24に記載の例では、筒状部材20は、飲料取出管52の環状突部と係合する凹部(20c)を有する。代替的に、筒状部材20は、飲料取出管52の環状凹部と係合する突部を有していてもよい。図24に記載の例では、筒状部材20は、飲料取出管52に対向する大径部261と、第2飲料取出管28に接続される小径部264と、大径部261と小径部264とを連結する連結部267とを備える。図24に記載の例において、保護シート60は、袋体30の上方に配置される非袋状のシートである。当該保護シート60は、飲料取出管52または筒状部材20を挿入可能な貫通孔を有する。
第7の実施形態における飲料容器用の交換部品2Gと飲料容器4との組み合わせにおいて、飲料容器4は、飲料容器本体40と、口金部44と、口金部44および飲料容器本体40によって規定される内部空間に配置される飲料取出管52とを備える。飲料容器本体40、口金部44および飲料取出管52については、第1の実施形態乃至第6の実施形態において詳細に説明済みであるため、これらの部材についての繰り返しとなる説明は省略する。なお、飲料容器4を構成する部材のうち、第1の実施形態における飲料容器4を構成する部材と同様の機能を有する部材については、第1の実施形態における飲料容器4を構成する部材に対して付与された符号と同一の符号を付し、これらの符号が付された部材の説明については、第1の実施形態における説明を援用する。
第7の実施形態における飲料容器用の交換部品2Gの使用方法については、上述の飲料容器用の交換部品2の使用方法を採用可能である。飲料容器用の交換部品の使用方法の各ステップ(第1ステップST1乃至第9ステップST9、サブステップST6-1およびサブステップST6-2、サブステップST7-1乃至サブステップST7-4、サブステップST8-1およびサブステップST8-2)については、図2乃至図23を用いて詳細に説明済みであるため、飲料容器用の交換部品2Gの使用方法の各ステップについての繰り返しとなる説明は省略する。
第7の実施形態は、第1の実施形態乃至第6の実施形態と同様の効果を奏する。
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態または変形例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態または変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態または他の変形例にも適用可能である。さらに、各実施形態または変形例における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
実施形態における飲料容器用の交換部品2は、飲料容器の内部に飲料取出管が配置される任意の容器に適用可能である。例えば、飲料容器用の交換部品2は、内部に飲料取出管が配置されたドラム缶に適用されてもよい。
1 :飲料貯蔵容器
2、2A、2B、2C、2D、2E、2F、2G:飲料容器用の交換部品
2n :新たな交換部品
4 :飲料容器
8 :ディスペンスヘッド
10 :フィッティング
10s :雄ネジ部
15 :口金部
15s :雌ネジ部
20 :筒状部材
20c :係合部
20d :凹部
23 :環状のシール部材
23a :シールリング
25 :筒状部材本体
25d :凹部
26 :筒部
26a :上端部
26b :下端部
26c :係合凹部
27 :鍔部
27n :内縁
27u :外縁
28 :第2飲料取出管
28c :係合部
28e :下端
29 :脚部
30 :袋体
31h :貫通孔
40 :飲料容器本体
44 :口金部
44f :雌ねじ部
44t :テーパ面
45 :底部
46 :胴部
47 :肩部
48 :底部プロテクタ
49 :頂部プロテクタ
50 :フィッティング
50a :凹部
51 :取付部
51g :係合部
51k :傾斜面
51s :雄ねじ部
52 :飲料取出管
52e :下端
52s :肩部
52t :突部
52u :外面
54 :外筒部
54h :貫通孔部
55 :付勢部材
55b :第2付勢部材
56 :第1弁部材
57 :第2弁部材
59 :取り外し防止部材
60 :保護シート
60e :最外縁
60h :貫通孔
80 :本体部
80h :ガス導入孔
81g :第2係合部
85 :プランジャ部材
261 :大径部
261a :大径部第2部分
261b :大径部第1部分
264 :小径部
264c :係合部
267 :連結部
267w :環状壁
281 :鍔部
290 :係合部
521 :下端部
523 :第2部分
550 :ばね受け部材
851 :押圧部
B :接続部
D :飲料
G :ガス
OP :開口
P1 :飲料流路
P2 :ガス流路
S1 :第1シール部材
S2 :第2シール部材
SP1 :第1空間
V1 :飲料弁
V2 :ガス弁
V3 :逆止弁
VA1 :飲料弁の弁体
VA2 :ガス弁の弁体
VB1 :飲料弁の弁座部
VB2 :ガス弁の弁座部

Claims (8)

  1. 飲料容器の飲料取出管に取り付けられる飲料容器用の交換部品であって、
    前記飲料取出管に取り付けられる筒状部材と、
    前記筒状部材から延在する第2飲料取出管と、
    前記筒状部材または前記第2飲料取出管に取り付けられ、飲料を収容するための袋体と
    を具備し、
    前記筒状部材は、
    前記第2飲料取出管の長手方向に沿う方向に延在し、上端部が前記飲料取出管の外面に対向配置されることとなる筒部と、
    前記袋体が溶着される鍔部と
    を有する
    飲料容器用の交換部品。
  2. 前記筒状部材は、
    筒状部材本体と、
    前記飲料取出管と前記筒状部材本体との間に配置される環状のシール部材と
    を備える
    請求項1に記載の飲料容器用の交換部品。
  3. 前記環状のシール部材は、前記飲料取出管の下端によって押圧されるように構成されている
    請求項2に記載の飲料容器用の交換部品。
  4. 前記環状のシール部材は、前記飲料取出管の前記外面と前記筒状部材の内周面との間に配置される
    請求項2に記載の飲料容器用の交換部品。
  5. 前記筒状部材は、前記飲料取出管の環状突部と係合する凹部、または、前記飲料取出管の環状凹部と係合する突部を有する
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の飲料容器用の交換部品。
  6. 前記筒状部材は、
    前記飲料取出管に対向する大径部と、
    前記第2飲料取出管に接続される小径部と、
    前記大径部と前記小径部とを連結する連結部と
    を備える
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の飲料容器用の交換部品。
  7. 前記袋体の上方に配置される非袋状の保護シートを更に具備し、
    前記鍔部とは別の前記保護シートは、前記飲料取出管または前記筒状部材を挿入可能な貫通孔を有する
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の飲料容器用の交換部品。
  8. 前記袋体は、合成樹脂によって構成されるか、あるいは、遮光層または酸素バリア層と、合成樹脂層とを含む積層フィルムによって構成され、
    前記第2飲料取出管は、合成樹脂によって構成される
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の飲料容器用の交換部品。
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