JP7489626B2 - 発電システム、発電システムの制御方法、および、コージェネレーションシステム - Google Patents

発電システム、発電システムの制御方法、および、コージェネレーションシステム Download PDF

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Description

本開示は、発電システム、発電システムの制御方法、および、コージェネレーションシステムに関する。
特許文献1は、パッケージ内を強制換気する燃料電池発電システムを開示する。特許文献1の燃料電池発電システムは、発電装置の主要機器及び発電装置の電気的制御を行うための制御部を、換気ファンにより強制換気されるパッケージ内に収納した燃料電池発電装置であり、制御部の温度を検出するための温度検出手段を備える。
特開2007-242299号公報
本開示は、発電装置を収容した筐体への吸気と排気を統合的に制御することにより、筐体内部の温度の適正化を図る発電システムを提供する。
本開示における発電システムは、発電装置と、筐体と、吸気ファンと、排気ファンと、温度検知部と、制御部と、を備える。発電装置は、電力および熱を生成する。筐体は、発電装置を収納する。吸気ファンは、筐体の内部と外部とを連通する吸気口に設けられ、筐体の外部から筐体の内部に向かう方向に送風する。排気ファンは、体の内部と外部とを連通する排気口に設けられ、筐体の内部から筐体の外部に向かう方向に送風する。温度検知部は、筐体の内部の温度を検知する。制御部は、温度検知部が検知した温度が第2温度より低い第1温度以下または前記第2温度以上である場合、吸気口から筐体に流入する風量を、排気口から筐体の外に流出する風量よりも多くする第1の運転制御を実行する。
本開示における発電システムは、吸気口から筐体に流入する風量を、排気口から筐体の外に流出する風量よりも多くすることにより、筐体内部が第1温度以下または第2温度以上である場合に筐体の内部を正圧にする。そのため、吸気口以外の隙間等から筐体内部への外気の流入を抑制することができ、筐体内部における局所的な温度の変動を抑制し、筐体内部の温度の適正化を図ることができる。また、筐体の隙間の大きさが装置の個体毎に異なっていても、隙間の大きさの個体差の影響を回避できる。
実施の形態1におけるコージェネレーションシステムの構成図 実施の形態1における発電システムの制御系のブロック図 実施の形態1における発電システムのファン制御を示すフローチャート 実施の形態2におけるコージェネレーションシステムの構成図 実施の形態2における発電システムが備える第1開口調整機構の構成図 実施の形態2における発電システムが備える第2開口調整機構の構成図 実施の形態2における発電システムの制御系のブロック図 実施の形態2における発電システムの第1開口調整機構および第2開口調整機構の制御を示すフローチャート
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、発電装置を筐体に収容した発電システムにおいて、筐体内部の温度を発電装置の動作に適した温度に保つため、換気ファンを設けて強制換気を行う技術があった。また、発電装置が発電した電力を変換するインバータなどの発熱部品を、より効率よく放熱させるため、外気を取り込みインバータに供給するファンを、換気ファンに加えて設けた構成があった。
しかしながら、筐体への吸気や排気を単に行うだけの構成や、吸気の制御を行うだけの構成では、吸気と排気のバランスが適切な状態とならず、換気効率の低下や過度の温度低下を招くと言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、発電装置を収容した筐体への吸気と排気を統合的に制御することにより、筐体内部の温度の適正化を図る適切な換気を行う発電システムを提供する。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1-図3を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
[1-1-1.発電システムの構成]
図1は、実施の形態1におけるコージェネレーションシステム1の構成図である。
図1において、コージェネレーションシステム1は、発電システム2と、貯湯部3とを有する。コージェネレーションシステム1は、発電システム2によって発電した電力を供給するとともに、発電システム2が発する熱を回収して温水を生成し、貯湯部3に貯留する。
発電システム2は、スタック10および改質器11を有する燃料電池5と、燃料電池5を収容する筐体4とを有する。スタック10は、いわゆる燃料電池スタックである。燃料電池5は、発電装置の一例に対応する。燃料電池5は、固体高分子形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)が挙げられるが、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)であってもよい。
筐体4は、6面がパネルによって閉鎖された略箱形のケースである。筐体4の6面のうち少なくともいずれかの面には、メンテナンス等のために開閉可能な扉が設けられる。
改質器11には、燃料ガス配管21を通じて都市ガスやLPガス等の燃料ガスが供給される。改質器11は、燃料ガス配管21により供給される燃料ガスから、水素ガスを主たる成分とする改質ガスを生成する。改質器11は、水素配管22を通して改質ガスをスタック10に供給する。
スタック10は、筐体4の上部に配置される。スタック10は、改質器11から供給される改質ガスを空気と反応させて発電する燃料電池スタックである。
スタック10は、配管23を通じて改質器11に排気を送出する。スタック10の排気は、発電により生成したドレン水や余剰ガスを含む。
改質器11は、配管26を通じてドレン水を排出する。改質器11が排出するドレン水は、スタック10の排気に含まれる水や改質器11で発生する凝縮水等である。改質器11が排出するドレン水は凝縮水タンク13に回収される。
改質器11は、改質反応で発生する二酸化炭素等を含む排気を、排気管24を通じて排気口14に送り、排気口14から排気する。排気口14においては、改質器11の排気の温度が低下することに伴って凝縮水が発生する。
筐体4の底部にはドレン排出部51、52が設けられる。排気口14において発生する凝縮水は、配管27を通じてドレン排出部51から排出される。ドレン排出部52は凝縮水タンク13に接続され、ドレン排出部52が備える開閉弁を開くことによって凝縮水タンク13内の水が排出される。
貯湯部3は、貯湯タンク18を有する。貯湯タンク18には、貯湯タンク18の下部から発電システム2に水を供給する給水管46、および、発電システム2から貯湯タンク18の上部に温水を戻す給湯管47が接続される。給水管46は筐体4の底部に配置された接続部53により、筐体4内の水配管43に接続される。給湯管47は、筐体4の底部に配置された接続部54により、筐体4内の水配管45に接続される。
発電システム2は、第1熱交換器16、および第2熱交換器17を有する。
第1熱交換器16には、水配管43を通じて水が供給される。第1熱交換器16は、配管23、および、排気管24を流れる排気と、水配管43により供給される水とを熱交換させる。第1熱交換器16において熱交換された水は、水配管44を通じて第2熱交換器17に送られる。
第2熱交換器17は、冷却水配管41、42によりスタック10に接続される。冷却水配管41、42を通じて、スタック10と第2熱交換器17との間で冷却水が循環する。第2熱交換器17は、水配管44により供給される水と、冷却水配管41、42を流れる冷却水とを熱交換させる。第2熱交換器17で熱交換された水は水配管45を通じて貯湯部3に戻る。貯湯部3は、燃料電池5が発する熱により加温された温水を貯留する。
筐体4には、回路収容部30が設けられる。回路収容部30は、筐体4の内部において、スタック10および改質器11が設置された空間とは仕切られている。
回路収容部30は、回路基板31、および、制御部100を収容する。回路基板31には、スタック10が発電した電力を交流電力に変換する電力変換回路32が実装される。制御部100は、後述するように発電システム2を制御する装置である。制御部100は、回路基板31とは別体の回路基板に、後述するプロセッサ101や記憶部102を実装した装置である。制御部100を、回路基板31に実装する構成とすることも可能である。
筐体4のパネルには吸気口61、および、排気口62が開口する。
吸気口61は、回路収容部30より下方に位置する。回路収容部30には、吸気口61に連通する空間に吸気ファン63が配置される。吸気ファン63は、吸気口61から上に向けて送風するファンである。吸気ファン63の動作によって、吸気口61から筐体4の内部への吸気が行われる。ここで、吸気ファン63により吸気口61から吸引される気流を符号Finで示す。
本実施の形態においては、排気口62は、吸気口61の下方に位置する。筐体4の内部には、排気口62に連通する空間に排気ファン64が配置される。排気ファン64は、筐体4の内部に開口する開口66から排気口62に向けて送風するファンである。排気ファン64の動作により、筐体4の内部の空気が排気口62から排気される。ここで、排気ファン64の動作により排気口62から排気される気流を符号Foutで示す。
筐体4の内部において、排気口62の下方には温度センサ67が設置される。温度センサ67は、筐体4の内部温度を検知する。温度センサ67は温度検知部の一例に対応する。
[1-1-2.筐体内部における気流]
筐体4の内部を流れる気流について説明する。
吸気ファン63は、吸気口61から吸気し、回路収容部30の内部に向けて送風する。吸気ファン63の動作により、回路収容部30の内部を下から上に気流が流れ、回路収容部30の上部に設けられた開口65から、符号Wで示すように筐体4の内部に空気が送られる。従って、吸気口61から吸引された外気は、開口65を通じて、排気口62より上の位置で筐体4の内部空間に導入される。開口65は導入部の一例に対応する。筐体4の内部空間とは、燃料電池5の発電に係る構成部が収容された空間を指す。
筐体4の内部空間では、開口65から気流Wが筐体4の内部空間の上部に流れる。
一方、排気ファン64は、筐体4の高さ方向において吸気口61より下方に位置する開口66から空気を吸い出し、排気口62に排気する。排気ファン64の動作により、筐体4の内部空間の下部から開口66に向かう気流が発生する。
吸気ファン63および排気ファン64の動作により、筐体4の内部では、上部から下部に向かう気流が発生する。筐体4の内部空間において、上部にはスタック10、第1熱交換器16および第2熱交換器17が配置されている。筐体4の下部には、凝縮水タンク13や、ドレン排出部51、52につながる配管が配置されている。これらの間には、改質器11が配置されている。
このように、発電システム2においては、吸気口61から流入した空気が筐体4の上部から下部に流れ、排気口62から排気される。この気流は、回路基板31、スタック10、改質器11などの熱を発する構成部の位置を通り、その後にドレン排出部51、52につながる配管等の位置へ流れる。この気流により、発熱量の多い構成部を効率よく放熱させる効果が期待できる。また、気流が筐体4の上部から下部に向けて熱を輸送するので、ドレン排出部51、52につながる配管等を加温する効果が期待できる。
[1-1-3.発電システムの制御系の構成]
図2は、発電システム2の制御系の構成を示すブロック図である。
制御部100は、マイコンやCPU(Central Processing Unit)等で構成されるプロセッサ101を有する。プロセッサ101は、記憶部102、或いは、不図示の記憶部に記憶されるプログラムを読み出して実行することにより、ソフトウェアとハードウェアの協働により発電システム2の各部を制御する。プロセッサ101は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはその他の回路と統合された半導体デバイスであってもよい。プロセッサ101は、プログラムされたハードウェアにより構成されてもよい。
制御部100は、記憶部102を有する。記憶部102は、半導体記憶デバイス等により構成され、プロセッサ101が実行するプログラム及び/またはプロセッサ101が処理するデータを不揮発的に記憶する記憶装置である。記憶部102は、吸気ファン制御テーブル103、および、排気ファン制御テーブル104を記憶する。
制御部100には、温度センサ67、吸気ファンモータ68、および、排気ファンモータ69が接続される。吸気ファンモータ68は、吸気ファン63を回転させるモータであり、吸気ファンモータ68の回転数を吸気ファン63の回転数と見なすことができる。排気ファンモータ69は、排気ファン64を回転させるモータであり、排気ファンモータ69の回転数を排気ファン64の回転数と見なすことができる。
吸気ファン制御テーブル103は、温度センサ67が検知する温度と吸気ファンモータ68の回転数とを対応付けるテーブル形式のデータである。排気ファン制御テーブル104は、温度センサ67が検知する温度と排気ファンモータ69の回転数とを対応付けるテーブル形式のデータである。
プロセッサ101は、予め設定されたサンプリング周期で温度センサ67の検知温度を取得する。プロセッサ101は、吸気ファンモータ68、および、排気ファンモータ69をそれぞれ個別に駆動し、回転数を調整する。
プロセッサ101は、吸気ファン制御テーブル103において温度センサ67の検知温度に対応付けられた吸気ファンモータ68の回転数を取得する。プロセッサ101は、取得した回転数を吸気ファンモータ68の目標回転数に設定し、設定した目標回転数に合わせて吸気ファンモータ68を駆動する。
同様に、プロセッサ101は、排気ファン制御テーブル104において温度センサ67の検知温度に対応付けられた排気ファンモータ69の回転数を取得する。プロセッサ101は、取得した回転数を排気ファンモータ69の目標回転数に設定し、設定した目標回転数に合わせて排気ファンモータ69を駆動する。
発電システム2は、吸気ファンモータ68の回転数を計測する計測器を備え、吸気ファンモータ68の回転数を検出して制御部100に出力する構成であってもよい。この構成では、制御部100は、吸気ファンモータ68の回転数の計測値に従ってフィードバック制御を行い、吸気ファンモータ68を目標回転数で回転させる。同様に、発電システム2は排気ファンモータ69の回転数を計測する計測器を備え、排気ファンモータ69の回転数を検出して制御部100に出力する構成であってもよい。この構成では、制御部100は、排気ファンモータ69の回転数の計測値に従ってフィードバック制御を行い、排気ファンモータ69を目標回転数で回転させる。
図2は、理解の便宜を図るため、吸気ファン63および排気ファン64の回転数の制御に関する構成を図示しており、制御部100の構成は図2に限定されない。例えば、制御部100は、温度センサ67、吸気ファンモータ68、排気ファンモータ69等と接続される不図示のインターフェイスを備えてもよい。制御部100は、上述したインターフェイスを介して回路基板31に搭載された各種の回路に接続されてもよい。制御部100は、スタック10、改質器11、発電システム2が有する不図示のポンプ、各種センサ、弁等を制御する機能を有する構成であってもよい。
[1-2.動作]
吸気ファン63および排気ファン64の回転数に関する制御部100の動作を説明する。
制御部100は、温度センサ67の検知温度を取得したタイミングで、吸気ファン制御テーブル103を参照し、温度センサ67の検知温度に対応する吸気ファンモータ68の回転数を取得する。制御部100は、取得した回転数を目標回転数として、吸気ファンモータ68の回転数を調整する。
制御部100は、温度センサ67の検知温度を取得したタイミングで、排気ファン制御テーブル104を参照し、温度センサ67の検知温度に対応する排気ファンモータ69の回転数を取得する。制御部100は、取得した回転数を目標回転数として、排気ファンモータ69の回転数を調整する。
制御部100は、吸気ファンモータ68の回転数、および、排気ファンモータ69の回転数を、温度センサ67の検知温度に対応して個別に調整する。さらに、吸気ファン制御テーブル103および排気ファン制御テーブル104は、特定の温度域において、吸気ファンモータ68および排気ファンモータ69の回転数が所定の状態となるように設定されている。
吸気ファン63が吸引する気流Finの風量を風量Qinとし、排気ファン64が排気する気流Foutの風量を風量Qoutとする。
詳細は後述するが、吸気ファン制御テーブル103および排気ファン制御テーブル104は、特定の温度域において下記式(1)に示す状態、または、下記式(2)に示す状態を実現するように、設定されている。
風量Qout<風量Qin …(1)
風量Qout>風量Qin …(2)
風量Qinと吸気ファンモータ68の回転数との相関は、吸気ファン63を利用して実験的に求めることが可能であり、吸気ファン63のサイズや形状等から算出することも可能である。風量Qoutと排気ファンモータ69の回転数との相関も同様である。これらの相関に基づき、上記式(1)、(2)の状態となる吸気ファンモータ68および排気ファンモータ69の回転数を求め、吸気ファン制御テーブル103および排気ファン制御テーブル104を作成できる。
制御部100が、上記式(1)の状態を実現させるため、吸気ファンモータ68の回転数を増加させる制御は、吸気ファン制御の一例に対応し、排気ファンモータ69の回転数を低下させる制御は、排気ファン制御の一例に対応する。
図3は、発電システム2の吸気ファンモータ68および排気ファンモータ69の制御を示すフローチャートである。図3に示す制御は制御部100により実行される。
発電システム2では、温度センサ67によって筐体4の内部の温度が検知される(ステップS1)。
ステップS1で検知された温度が第1温度T1以下、或いは、第2温度T2以上の条件を満たすか否かによって制御が分岐する(ステップS2)。ここで、第1温度T1は、第2温度T2より低い温度である。第1温度T1および第2温度T2の値は、予め設定され、記憶部102に記憶される。
ステップS2の条件を満たす場合(ステップS2;YES)、上記式(1)に示す状態となるように、吸気ファンモータ68および排気ファンモータ69の回転数が調整される(ステップS3)。ステップS3の制御は、第1の運転制御の一例に対応する。
ステップS3の条件を満たさない場合(ステップS2;YES)、さらに、ステップS1で検知された温度が第3温度T3以上の条件を満たすか否かによって制御が分岐する(ステップS4)。ここで、第3温度T3は、第2温度より高い温度である。第3温度T3の値は、予め設定され、記憶部102に記憶される。
ステップS1で検知された温度が第3温度T3以上である場合(ステップS4;YES)、上記式(2)に示す状態となるように、吸気ファンモータ68および排気ファンモータ69の回転数が調整される(ステップS5)。ステップS5の制御は、第2の運転制御の一例に対応する。
ステップS1で検知された温度が第3温度T3以上でない場合(ステップS4;NO)、吸気ファンモータ68および排気ファンモータ69の回転数が、それぞれ、個別に制御される(ステップS6)。ステップS6の制御を、吸気ファンモータ68および排気ファンモータ69の通常状態の回転数制御と呼ぶことができる。通常状態とは、温度センサ67の検知温度が第1温度T1より高く第2温度T2より低い温度域を指す。
ステップS3、S5、S6の制御の後、予め設定された時間ごとにステップS1の動作が実行される。
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、発電システム2は、燃料電池5と、筐体4と、吸気ファン63と、排気ファン64と、温度センサ67と、制御部100と、を備える。燃料電池5は、電力および熱を生成する。筐体4は、燃料電池5を収納する。吸気ファン63は、筐体4と、筐体4の内部と外部とを連通する吸気口61に設けられ、筐体4の外部から筐体4の内部に向かう方向に送風する。排気ファン64は、筐体4の内部と外部とを連通する排気口62に設けられ、筐体4の内部から筐体4の外部に向かう方向に送風する。温度センサ67は、筐体4の内部の温度を検知する。制御部100は、温度センサ67が検知した温度が第1温度T1以下または第2温度T2以上である場合、吸気口61から筐体4に流入する風量を、排気口62から筐体4の外に流出する風量よりも多くする第1の運転制御を実行する。
発電システム2、および、発電システム2の制御方法によれば、吸気口61から筐体4に流入する風量を、排気口62から筐体4の外に流出する風量よりも多くすることにより、温度センサ67の検知温度が第1温度T1以下または第2温度T2以上である場合に筐体4の内部を正圧にする。そのため、吸気口61以外の隙間等からの外気の流入を抑制することができ、筐体4の内部における局所的な温度の変動を抑制し、筐体4の内部温度の適正化を図ることができる。例えば、外気温が低いときに隙間等から低温の外気が流入することにより、ドレン排出部51、52等の凍結が発生することを防止できる。
例えば、筐体4の外壁が金属や合成樹脂のパネルを利用して構成される場合、パネルの接合部等に、空気が筐体4の内外に流通する間隙が存在し得る。筐体4の内部を正圧にすることによって、これらの間隙から筐体4の内部への外気の流入を抑制できる。間隙の大きさは発電システム2の個体毎に異なる可能性があるが、筐体4の内部を正圧にすることによって、間隙の個体差の影響を抑制、あるいは回避できる。
本実施の形態において、コージェネレーションシステム1は、上記の発電システム2と、第1熱交換器16および第2熱交換器17と、貯湯タンク18と、を備える。第1熱交換器16および第2熱交換器17は、燃料電池5と筐体4の外部から供給される水との間で熱交換を生じさせる。貯湯タンク18は、第1熱交換器16および第2熱交換器17によって温度上昇した水を貯める。
これにより、燃料電池5の電力および熱を利用するコージェネレーションシステム1において、温度センサ67の検知温度が第1温度T1以下または第2温度T2以上である場合に、筐体4の内部を正圧にする。そのため、吸気口61以外の隙間等からの外気の流入を抑制することができ、筐体4の内部における局所的な温度の変動を抑制し、筐体4の内部温度の適正化を図ることができる。
制御部100は、第1の運転制御において、吸気ファン63の回転数を増加させる吸気ファン制御、および、排気ファン64の回転数を低下させる排気ファン制御の少なくともいずれかを実行する構成であってもよい。
この構成によれば、吸気ファン63および/または排気ファン64を制御することによって、筐体4の内部を正圧にすることができる。
発電システム2は、記憶部102を備える構成であってもよい。例えば、記憶部102は、温度センサ67の検知温度と吸気ファン63の回転数とを対応付ける吸気ファン制御テーブル103、および、温度センサ67の検知温度と排気ファン64の回転数とを対応付ける排気ファン制御テーブル104を記憶する。この構成において、制御部100は、吸気ファン制御を吸気ファン制御テーブル103に基づいて行い、排気ファン制御を排気ファン制御テーブル104に従って行ってもよい。
この構成によれば、吸気ファン制御テーブル103に従って吸気ファン63の回転を制御し、排気ファン制御テーブル104に従って排気ファン64の回転を制御することにより、筐体4への吸気と排気との統合的な制御を実現できる。
制御部100は、温度センサ67が検知した温度が第3温度T3以上である場合、吸気口61から筐体4に流入する風量よりも排気口62から筐体4の外に流出する風量を多くする第2の運転制御を実行する構成であってもよい。
この構成によれば、筐体4の内部の温度が第3温度T3以上の場合に、第2の運転制御を行うことによって筐体4の内部を負圧にする。そのため、筐体4の内部の温度が高いときに、外気の吸入を促進し、筐体4からの排熱を促進できる。従って、筐体4の内部の温度を速やかに安定させることができ、筐体4の内部温度の適正化を図ることができる。
発電システム2は、吸気口61から吸引した空気を、排気口62よりも高い位置で筐体4の内部空間に導入する開口65を有する。
この構成によれば、吸気口61から吸気された空気が、筐体4の内部において上から下へ移動するので、筐体4の上部から下部に熱を輸送することができる。筐体4の下部は、外気温が低温であるときに凍結等が発生しやすいが、上記構成により、筐体4の下部を適切な温度に維持できる。
例えば、筐体4の底部に配置されるドレン排出部51、52につながる各配管では、外気温が低いときに凍結が発生する可能性がある。このような構成において、筐体4の上部から下部に熱が輸送されることにより、凍結を防止できる。
発電システム2において、吸気口61は、排気口62よりも高い位置に設けられてもよい。この場合、吸気口61から直接、筐体4の内部に外気を導入しても上述の効果が得られる。また、吸気口61と排気口62とが同じ高さ位置に設けられてもよい。
発電システム2において、燃料電池5は、改質器11と、改質器11から改質ガスを供給されて発電するスタック10と、スタック10で発電した電力を変換する電力変換回路32と、を備える構成であってもよく、スタック10は、筐体4の内部において吸気口61よりも高い位置に設置されてもよい。
この構成によれば、吸気口61から吸気された空気が筐体4の内部において上から下へ移動し、筐体4の上部には発熱の大きいスタック10が配置されている。そのため、吸気口61から排気ファン64に向かう気流によって、スタック10が発する熱を筐体4の下部に輸送することができ、筐体4の下部を適切な温度に維持できる。
発電システム2は、燃料電池5における燃料ガス、改質ガス、排気ガス等のガスの漏洩を検出可能な構成であってもよい。この場合、発電システム2は、ガスの漏洩を検出したときに、上記(2)の状態となるように吸気ファンモータ68および/または排気ファンモータ69を制御して、筐体4の内部を負圧にする制御を行ってもよい。この場合、漏洩したガスが筐体4の間隙等から拡散することを抑制できるので、より正確に、ガスの漏洩状態をモニタリングすることが可能となる。さらに、漏洩したガスが意図しない経路で筐体4の外に排出されることを防止できるので、コージェネレーションシステム1の設置環境への影響を軽微に止めることができる。
発電システム2において、吸気口61から流入した空気は、電力変換回路32およびスタック10の設置位置を経由して排気口62に達し、排気口62から排気される構成であってもよい。
この構成によれば、吸気口61から吸気された空気が、電力変換回路32およびスタック10の設置位置を経由して筐体4の下部に移動する。これにより、吸気口61から排気口62に向かう気流によって、回路基板31およびスタック10が発する熱が、筐体4の下部に輸送される。そのため、発熱の大きい回路基板31およびスタック10を効率よく放熱させることができ、筐体4の下部に熱を輸送することで筐体4の下部を適切な温度に維持できる。
(実施の形態2)
以下、図4-図8を用いて、実施の形態2を説明する。
[2-1.構成]
[2-1-1.開口調整機構の構成]
図4は、実施の形態2におけるコージェネレーションシステム1Aの構成図である。
コージェネレーションシステム1Aは、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80を備える発電システム2Aを有する点で、実施の形態1にかかるコージェネレーションシステム1と異なる。第1開口調整機構70は吸気調整部の一例に対応し、第2開口調整機構80は排気調整部の一例に対応する。
発電システム2Aは、吸気口61に、第1開口調整機構70を備える。発電システム2Aは、排気口62に、第2開口調整機構80を備える。第1開口調整機構70および第2開口調整機構80を備える点を除き、発電システム2Aは、実施の形態1で説明した発電システム2と共通の構成を有する。
第1開口調整機構70は、吸気口61から筐体4の内部に流入する空気の流量を調整する。
図5は、発電システム2Aが備える第1開口調整機構70の構成図である。
第1開口調整機構70は、枠71と、閉鎖板73と、第1駆動部74とを有する。枠71は開口72を囲む枠であり、閉鎖板73は開口72に対してスライド移動可能に取り付けられている。
第1駆動部74は、後述する第1開閉モータ75(図7)を内蔵し、第1開閉モータ75の動力により閉鎖板73を符号SLで示す方向に移動させる。第1開閉モータ75は、回転方向を正方向および逆方向に切り替えることができる。閉鎖板73は、第1開閉モータ75の回転方向に対応して、開口72の開口面積を拡大させる方向、および、開口72の開口面積を縮小させる方向に移動する。第1開口調整機構70は、開口72の開口面積を調整可能であればよく、閉鎖板73により開口72を完全に閉鎖できる構成に限定されない。
第1開口調整機構70は、吸気口61と、筐体4の内部空間との間に配置され、吸気口61から吸い込まれた空気が開口72を通って筐体4の内部に流入する。開口72は、吸気口61から吸い込まれた空気の流路を構成する。
図4に示す例では、第1開口調整機構70は、吸気口61と吸気ファン63との間に配置されている。つまり、第1開口調整機構70は、気流方向において吸気ファン63の上流に位置している。この構成は一例であり、第1開口調整機構70が吸気ファン63の下流に位置していてもよい。
第1開口調整機構70は、閉鎖板73を移動させることにより、開口72の開口面積を拡大および縮小させることができる。開口72の開口面積が小さいと、吸気ファン63が吸引する気流Finに対する通風抵抗が大きい。開口72の開口面積が大きいと、気流Finに対する通風抵抗が小さい。このように、第1開口調整機構70は、閉鎖板73を移動させることで気流Finの通風抵抗を調整し、気流Finの風量Qinを調整する作用を有する。
第2開口調整機構80は、排気口62から筐体4の外に流出する空気の流量を調整する。
図6は、発電システム2Aが備える第2開口調整機構80の構成図である。
第2開口調整機構80は、枠81、弁体83、軸84、および、第2駆動部85を備える。
枠81は開口82を囲む枠であり、弁体83は、一対の軸84により回転可能に枠81に取り付けられている。一方の軸84は第2駆動部85に連結され、他方の軸84は回動自在に枠81に支持される。第2駆動部85は、後述する第2開閉モータ86(図7)を内蔵し、第2開閉モータ86の動力によって弁体83を符号Rで示す方向に回動させる。第2開閉モータ86は、回転方向を正方向および逆方向に切り替えることができる。
第2開口調整機構80は、いわゆるバタフライ弁である。弁体83は、第2開閉モータ86の回転方向に対応して、開口82の開口面積を拡大させる方向、および、開口82の開口面積を縮小させる方向に移動する。第2開口調整機構80は、弁体83により開口82の開口面積を拡大および縮小させる構成であればよく、弁体83が開口82を完全に閉鎖可能な構成に限定されない。
第2開口調整機構80は、排気口62と、筐体4の内部空間との間に配置され、筐体4から排気口62に向かう空気が開口82を通過する。開口82は、排気口62から排気される空気の流路を構成する。
図4に示す例では、第2開口調整機構80は、排気ファン64と排気口62との間に配置されている。つまり、第2開口調整機構80は、気流方向において排気ファン64の下流に位置している。この構成は一例であり、第2開口調整機構80が排気ファン64の上流に位置していてもよい。
第2開口調整機構80は、弁体83を回動させることにより、開口82の開口面積を拡大および縮小させることができる。開口82の開口面積が小さいと、排気ファン64が排気する気流Foutに対する通風抵抗が大きい。開口82の開口面積が大きいと、気流Foutに対する通風抵抗が小さい。このように、第2開口調整機構80は、弁体83を回動させることで気流Foutの通風抵抗を調整し、気流Foutの風量Qoutを調整する作用を有する。
[2-1-2.制御系の構成]
図7は、発電システム2Aの制御系の構成を示すブロック図である。
図7は、理解の便宜を図るため、吸気ファン63、排気ファン64、第1開閉モータ75および第2開閉モータ86の制御に関する構成を図示しており、制御部100の構成は図7に限定されない。
発電システム2Aは、発電システム2と同様に、制御部100を備える。制御部100の構成および機能のうち、実施の形態1と共通する構成および機能については説明を省略する。
発電システム2Aにおいて、制御部100には、第1開閉モータ75および第2開閉モータ86が接続される。制御部100には、温度センサ67、吸気ファンモータ68、および排気ファンモータ69が接続される。
制御部100は、プロセッサ101の機能により、第1開閉モータ75および第2開閉モータ86を制御する。
記憶部102は、吸気ファン制御値111、排気ファン制御値112、第1開度制御テーブル113、および、第2開度制御テーブル114を記憶する。
吸気ファン制御値111は、吸気ファンモータ68の回転数を定めるデータである。吸気ファン制御値111は固定的な値であってもよいし、温度センサ67の検知温度に対応する吸気ファンモータ68の回転数を定めるテーブル形式のデータであってもよい。
排気ファン制御値112は、排気ファンモータ69の回転数を定めるデータである。排気ファン制御値112は固定的な値であってもよいし、温度センサ67の検知温度に対応する排気ファンモータ69の回転数を定めるテーブル形式のデータであってもよい。
第1開度制御テーブル113は、温度センサ67が検知する温度と第1開口調整機構70の開度とを対応付けるテーブル形式のデータである。第1開口調整機構70の開度は、開口72の開口面積を、開口面積の最大値に対する割合で示した値である。
プロセッサ101は、温度センサ67の検知温度を取得したタイミングで、第1開度制御テーブル113を参照する。プロセッサ101は、温度センサ67の検知温度に対応付けられた開口72の開度を取得する。プロセッサ101は、第1開閉モータ75を動作させることにより、閉鎖板73を、第1開度制御テーブル113から取得した開度に対応する位置に移動させる。
第2開度制御テーブル114は、温度センサ67が検知する温度と第2開口調整機構80の開度とを対応付けるテーブル形式のデータである。第2開口調整機構80の開度は、開口82の開口面積を、開口面積の最大値に対する割合で示した値である。
プロセッサ101は、温度センサ67の検知温度を取得したタイミングで、第2開度制御テーブル114を参照する。プロセッサ101は、第2開度制御テーブル114において温度センサ67の検知温度に対応付けられた開口72の開度を取得する。プロセッサ101は、第2開閉モータ86を動作させることにより、弁体83を、第2開度制御テーブル114から取得した開度に対応する位置に回動させる。
[1-2.動作]
制御部100は、第1開口調整機構70の開度、および、第2開口調整機構80の開度を、温度センサ67の検知温度に対応して個別に調整する。さらに、第1開度制御テーブル113および第2開度制御テーブル114は、特定の温度域において、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80の開度が所定の状態となるように設定されている。
第1開度制御テーブル113および第2開度制御テーブル114は、特定の温度域において上記式(1)に示す状態、または、上記式(2)に示す状態を実現するように、設定されている。
図8は、発電システム2Aの第1開口調整機構および第2開口調整機構の制御を示すフローチャートである。図8に示す制御は制御部100により実行される。
発電システム2では、温度センサ67によって筐体4の内部の温度が検知される(ステップS11)。
ステップS11で検知された温度が第1温度T1以下、或いは、第2温度T2以上の条件を満たすか否かによって制御が分岐する(ステップS12)。
ステップS12の条件を満たす場合(ステップS12;YES1)、上記式(1)に示す状態となるように、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80の開度が調整される(ステップS13)。ステップS13の制御は、第1の運転制御の一例に対応する。
ステップS13の条件を満たさない場合(ステップS12;YES1)、さらに、ステップS11で検知された温度が第3温度T3以上の条件を満たすか否かによって制御が分岐する(ステップS14)。
ステップS11で検知された温度が第3温度T3以上である場合(ステップS14;YES1)、上記式(2)に示す状態となるように、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80の開度が調整される(ステップS15)。ステップS15の制御は、第2の運転制御の一例に対応する。
ステップS11で検知された温度が第3温度T3以上でない場合(ステップS14;NO)、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80の開度が、それぞれ、通常状態の開度に調整される(ステップS16)。通常状態とは、温度センサ67の検知温度が第1温度T1より高く第2温度T2より低い温度域における制御部100の制御を指す。第1開口調整機構70と第2開口調整機構80の通常状態の開度は、予め設定され、記憶部102に記憶される。例えば、通常状態において、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80は全開とされる。
ステップS13、S15、S16の制御の後、予め設定された時間ごとにステップS11の動作が実行される。
ステップS13において、制御部100が、上記式(1)の状態を実現させるため、第1開口調整機構70により風量Qinを増加させる制御は、吸気調整の一例に対応し、第2開口調整機構80により風量Qoutを減少させる制御は、排気調整の一例に対応する。
[2-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、発電システム2Aは、吸気口61を通過する空気の流量を増減させる第1開口調整機構70、および、排気口62を通過する空気の流量を増減させる第2開口調整機構80備える。制御部100は、温度センサ67が検知した温度が第1温度T1以下または第2温度T2以上である場合、吸気口61から筐体4に流入する風量を、排気ファン64から筐体4の外に流出する風量よりも多くする第1の運転制御を実行する。第1の運転制御において、発電システム2Aは、第1開口調整機構70により吸気口61を通過する風量Qinを増加させる吸気調整、および、第2開口調整機構80により排気口62を通過する風量Qoutを減少させる排気調整の少なくともいずれかを実行する。
この構成によれば、温度センサ67の検知温度が第1温度T1以下または第2温度T2以上である場合に、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80を制御することによって、筐体4の内部を正圧にする。そのため、吸気口61以外の隙間等からの外気の流入を抑制することができ、筐体4の内部における局所的な温度の変動を抑制し、筐体4の内部温度の適正化を図ることができる。
制御部100は、温度センサ67が検知した温度が第3温度T3以上である場合、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80を制御することにより、風量Qinよりも風量Qoutを多くする第2の運転制御を実行する構成であってもよい。
この構成によれば、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80を利用して、第2の運転制御を行うことによって、筐体4の内部を負圧にする。そのため、筐体4の内部の温度が高いときに、外気の吸入を促進し、筐体4からの排熱を促進できる。従って、筐体4の内部の温度を速やかに安定させることができ、筐体4の内部温度の適正化を図ることができる。
図8に示した制御において、実施の形態1と同様に、吸気ファンモータ68および排気ファンモータ69の回転数の制御を組み合わせて実行してもよい。この場合、記憶部102に吸気ファン制御テーブル103および排気ファン制御テーブル104を記憶させ、ステップS12-S16の制御と並行して、図3のステップS2-S6の制御を実行してもよい。この構成によれば、風量Qinおよび風量Qoutの調整範囲を拡大できる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1および2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1および2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
実施の形態1では、吸気ファンモータ68の回転数を設定する吸気ファン制御テーブル103、および、排気ファンモータ69の回転数を設定する排気ファン制御テーブル104を利用する構成を説明した。制御部100が吸気ファンモータ68および排気ファンモータ69を制御するためのデータは、テーブル形式でなくてもよい。例えば、プロセッサ101が、吸気ファンモータ68の回転数に基づき風量Qinを算出し、排気ファンモータ69の回転数に基づき風量Qoutを算出することにより、上記式(1)または(2)の状態を実現してもよい。この場合、記憶部102は、風量Qinおよび風量Qoutを算出するためのデータを記憶していればよい。
実施の形態2では、吸気口61に対応する位置に吸気調整部として第1開口調整機構70を配置し、第1開口調整機構70によって風量Qinを調整し、排気口62に対応する位置に排気調整部として第2開口調整機構80を配置し、第2開口調整機構80によって風量Qoutを調整する構成を説明した。これは一例であり、吸気調整部は風量Qinを調整可能であればよく、排気調整部は風量Qoutを調整可能であればよい。例えば、吸気調整部として、吸気口61に対応する位置に第2開口調整機構80を配置してもよく、排気調整部として、排気口62に対応する位置に第1開口調整機構70を配置してもよい。吸気調整部および排気調整部の構造は、第1開口調整機構70および第2開口調整機構80の例に限定されない。また、第1開口調整機構70は、閉鎖板73をスライドさせる構成としたが、これは一例である。例えば、閉鎖板73を回転軸により回転可能に支持し、閉鎖板73を回動させることによって開口72の開口面積の調整および閉鎖が可能な構成としてもよい。
実施の形態1および2では、発電システム2、2Aの一例として、燃料電池5を備える構成を説明した。発電システム2、2Aは、電力および熱を発する構成であればよい。従って、発電システム2、2Aが備える発電装置は、燃料電池5に限定されず、例えば、燃料により駆動されるエンジンの動力によって発電機を駆動し、発電を行う構成であってもよい。この場合、エンジンの排熱を回収するコージェネレーションシステムとしてもよい。エンジンの燃料は、燃料油であってもよいし、都市ガスやLPガス等の燃料ガスであってもよい。
実施の形態1および2では、コージェネレーションシステム1、1Aにおいて発電システム2、2Aが発する熱を利用する構成の一例として、貯湯タンク18により給湯を行う構成を説明した。コージェネレーションシステム1、1Aは、発電システム2、2Aが発する熱を利用する構成であればよく、熱利用の形態は制限されない。例えば、発電システム2、2Aが発する熱を暖房に利用する構成であってもよい。
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、電力および熱を生成する発電装置を有する発電システム、および、この種の発電システムを有するコージェネレーションシステムに適用可能である。具体的には、燃料電池を利用する発電システム、エンジンを駆動して発電を行う発電システムなどに、本開示は適用可能である。
1、1A コージェネレーションシステム
2、2A 発電システム
3 貯湯部
4 筐体
5 燃料電池(発電装置)
10 スタック(燃料電池スタック)
11 改質器
14 排気口
16 第1熱交換器
17 第2熱交換器
18 貯湯タンク
30 回路収容部
31 回路基板
32 電力変換回路
51、52 ドレン排出部
53、54 接続部
61 吸気口
62 排気口
63 吸気ファン
64 排気ファン
65 開口(導入部)
66 開口
67 温度センサ(温度検知部)
68 吸気ファンモータ
69 排気ファンモータ
70 第1開口調整機構(吸気調整部)
75 第1開閉モータ
80 第2開口調整機構(排気調整部)
86 第2開閉モータ
100 制御部
101 プロセッサ
102 記憶部
103 吸気ファン制御テーブル
104 排気ファン制御テーブル
113 第1開度制御テーブル
114 第2開度制御テーブル

Claims (10)

  1. 電力および熱を生成する発電装置と、
    前記発電装置を収納する筐体と、
    前記筐体の内部と外部とを連通する吸気口に設けられ、前記筐体の外部から前記筐体の内部に向かう方向に送風する吸気ファンと、
    前記筐体の内部と外部とを連通する排気口に設けられ、前記筐体の内部から前記筐体の外部に向かう方向に送風する排気ファンと、
    前記筐体の内部の温度を検知する温度検知部と、
    前記温度検知部が検知した温度が第2温度より低い第1温度以下または前記第2温度以上である場合、前記吸気口から前記筐体に流入する風量を、前記排気口から前記筐体の外に流出する風量よりも多くする第1の運転制御を実行する制御部と、を備える、発電システム。
  2. 前記制御部は、前記第1の運転制御において、前記吸気ファンの回転数を増加させる吸気ファン制御、および、前記排気ファンの回転数を低下させる排気ファン制御の少なくともいずれかを実行する、請求項1記載の発電システム。
  3. 前記温度検知部の検知温度と前記吸気ファンの回転数とを対応付ける吸気ファン制御テーブル、および、前記温度検知部の検知温度と前記排気ファンの回転数とを対応付ける排気ファン制御テーブルを記憶する記憶部を備え、
    前記制御部は、前記吸気ファン制御を前記吸気ファン制御テーブルに基づいて行い、前記排気ファン制御を前記排気ファン制御テーブルに従って行う、請求項2記載の発電システム。
  4. 前記吸気口を通過する空気の流量を増減させる吸気調整部、および、前記排気口を通過する空気の流量を増減させる排気調整部を備え、
    前記制御部は、前記第1の運転制御において、前記吸気調整部により前記吸気口を通過する空気の流量を増加させる吸気調整、および、前記排気調整部により前記排気口を通過する空気の流量を減少させる排気調整の少なくともいずれかを実行する、請求項1記載の発電システム。
  5. 前記制御部は、前記温度検知部が検知した温度が、前記第2温度より高い第3温度以上である場合、前記吸気口から前記筐体に流入する風量よりも前記排気口から前記筐体の外に流出する風量を多くする第2の運転制御を実行する、請求項1から4のいずれか一項に記載の発電システム。
  6. 前記吸気口から吸引した空気を、前記排気口よりも高い位置で前記筐体の内部空間に導入する導入部を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の発電システム。
  7. 前記発電装置は、改質器と、前記改質器から改質ガスを供給されて発電する燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックで発電した電力を変換する電力変換回路と、を備え、
    前記燃料電池スタックは、前記筐体の内部において前記吸気口よりも高い位置に設置される、請求項1から6のいずれか1項に記載の発電システム。
  8. 前記吸気口から流入した空気は、前記電力変換回路および前記燃料電池スタックの設置位置を経由して前記排気口に達し、前記排気口から排気される、請求項7記載の発電システム。
  9. 電力および熱を生成する発電装置と、
    前記発電装置を収納する筐体と、
    前記筐体の内部と外部とを連通する吸気口に設けられ、前記筐体の外部から前記筐体の内部に向かう方向に送風する吸気ファンと、
    前記筐体の内部と外部とを連通する排気口に設けられ、前記筐体の内部から前記筐体の外部に向かう方向に送風する排気ファンと、
    前記筐体の内部の温度を検知する温度検知部と、を備え、
    前記温度検知部が検知した温度が第2温度より低い第1温度以下または前記第2温度以上である場合、前記吸気口から前記筐体に流入する風量を、前記排気口から前記筐体の外に流出する風量よりも多くする第1の運転制御を実行する、発電システムの制御方法。
  10. 請求項1から8のいずれか1項に記載の発電システムと、
    前記発電システムが有する前記発電装置と、前記筐体の外部から供給される水との間で熱交換を生じさせる熱交換器と、
    前記熱交換器によって温度上昇した水を貯める貯湯タンクと、を備える、コージェネレーションシステム。
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