JP2005235635A - 燃料電池システムの換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 適正な換気能力を発揮できるようにする。
【解決手段】 燃料電池1および、燃料電池1を運転するための水素や空気の加湿器や冷却器などの補機3を収容しつつ外部と仕切られた空間5を有する燃料電池ボックス7を備える。燃料電池ボックス7の一方の端部に吸気口9を、他方の端部に排気口11をそれぞれ設け、吸気口9および排気口11に、ファン13および15をそれぞれ設置する。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料電池1および、燃料電池1を運転するための水素や空気の加湿器や冷却器などの補機3を収容しつつ外部と仕切られた空間5を有する燃料電池ボックス7を備える。燃料電池ボックス7の一方の端部に吸気口9を、他方の端部に排気口11をそれぞれ設け、吸気口9および排気口11に、ファン13および15をそれぞれ設置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池を収容しつつ外部と仕切られた空間に、換気のための吸気口および排気口をそれぞれ設けた燃料電池システムの換気装置に関する。
燃料電池システムは、狭い隙間からでも漏れ易い水素を燃料ガスとして取り扱う都合上、換気装置を設けている(下記特許文献1参照)。
特開2003−132916号公報
このような燃料電池システムを収容する空間に対し、ファンなどの換気手段を吸気口側または排気口側の一方に設けると、換気空間の内部が正圧または負圧となる。その換気空間の内圧は、ファンの流量によりおよそ決まってしまうものであるから、換気に必要な流量を確保しながら換気空間の内圧を意図した状態に調整するのは困難である。
また、換気空間内でファンの近傍でない部位から水素が漏れる場合、換気のための充分な流量を確保していても、水素と空気が混じり合わず部分的に高濃度の水素を排出してしまう恐れがある。
さらに、換気空間を形成する構造としては、吸気口および排気口以外は完全に密閉されていることが望ましいが、燃料電池システムを車両に搭載するような際、完全に密閉することが難しい場合があり、構造上の隙間から水素混じりの空気を排出したり、逆にその隙間から塵や水などが浸入してしまう恐れがある。
以上により、従来の燃料電池システムの換気装置においては、適正な換気能力を発揮することが困難となっている。
そこで、本発明は、適正な換気能力を発揮できるようにすることを目的としている。
本発明は、燃料電池を収容しつつ外部と仕切られた空間を設け、この空間に換気のための吸気口および排気口をそれぞれ設け、前記吸気口および排気口の双方に、個別に駆動可能な換気手段を設けたことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、吸気口および排気口の各換気手段の流量をそれぞれ加減することで、燃料電池を収容する空間の内部を意図的に正圧や負圧にでき、換気に必要な流量を確保しながら空間の内圧を意図した状態に調整することができる。
また、特に燃料ガスの漏れが広範囲に及び、空間内で換気手段の近傍でない部位から水素が漏れ、一つの換気手段では水素が空気と充分に混ざり合いにくいような場合でも、吸気口および排気口の両側で各換気手段を作動させて周囲のガスを撹拌することにより、燃料ガスの希釈を促進することができ、水素と空気が混じり合わず部分的に高濃度の水素を排出することを防止することができる。
さらに、吸気口および排気口の各換気手段の流量を揃えることで、換気流量を確保しながら、空間の内部を、極端な正圧や負圧になることを防いで、大気圧に近い環境に保つことができる。その結果、空間を形成する構造に漏れを生じるような隙間が存在する場合でも、正圧時での空間外へのガスの漏れ量の増加を防止でき、また負圧時には周囲から空間内へ塵や水が浸入することを防止できる。
以上により、本発明の燃料電池システムの換気装置においては、適正な換気能力を発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる燃料電池システムの換気装置を示す断面図である。この燃料電池システムは、燃料電池1および、燃料電池1を運転するための水素や空気の加湿器や冷却器などの補機3を備えるとともに、これらを収容しつつ外部と仕切られた空間5を有する燃料電池ボックス7を備えている。
燃料電池ボックス7の図1中で左側の一方の端部に吸気口9を、同右側の他方の端部に排気口11をそれぞれ設け、これら吸気口9および排気口11に、換気手段としてのファン13および15をそれぞれ設置する。ここで、吸気口9のファン13は、燃料電池ボックス7の外部の空気を空間5内に流入させるよう駆動する一方、排気口11のファン15は空間5内の空気を燃料電池ボックス7の外部に排出するよう駆動する。
図1の比較例である図2に示すように、吸気口9にのみファン13を設置した場合には、例えばファン13から遠い排気口11近傍部位で水素が漏れた際、漏れた水素と換気のために導入した空気とが充分に混ざり合わないまま排気される場合がある。
これに対し、前記図1に示した本発明の第1の実施形態では、吸気口9と排気口11の双方に設置したファン13,15が、それぞれの周辺の空間を撹拌するので、空気による水素の希釈が促進され、部分的に濃度が高い水素を排出してしまうことを防止できる。
また第1の実施形態では、同じ換気流量を確保する場合において、図2の比較例に比べて能力が小さいファンでも賄えるため、より小型のファンを選択することもでき、レイアウトの自由度が向上する。
さらに第1の実施形態では、吸気口9および排気口11の各ファン13,15を同じ流量で駆動することにより、燃料電池ボックス7内の空間5を大気圧に近い状態に保つことができる。
その結果、燃料電池ボックス7の構造に漏れを生じるような隙間が存在する場合でも、燃料電池ボックス7内の空間5が正圧時に、燃料電池ボックス7の外部への空気と水素の混合気の漏れ量が増加したり(図3)、燃料電池ボックス7内の空間5が負圧時に、周囲から燃料電池ボックス7内へ塵や水が浸入したり(図4)、といった現象を抑制することができる。
以上により、第1の実施形態による燃料電池システムの換気装置においては、適正な換気能力を発揮することができる。
第2の実施形態は、前記図1と同様の構成において、吸気口9のファン13の流量を排気口11のファン15の流量より多くするように駆動することで、燃料電池ボックス7内の空間5を正圧に保つ。
その結果、図5に示すように、燃料電池1や補機3から漏れる水素を、空間5と燃料電池1内との圧力差(燃料電池内外の圧力差P1)によって抑え、漏れ量を低減することができる。これは、特に、燃料電池1の運転圧が高く、そのことによって周囲への水素の漏れ量が増加してしまう場合に効果が大きい。
また、燃料電池ボックス7の構造に漏れを生じるような隙間が存在する場合でも、図6に示すように、燃料電池ボックス7の外部からの塵や水を、燃料電池ボックス7の外部と空間5との圧力差(燃料電池ボックス内外の圧力差P2)によって抑え、塵や水の浸入を防止する効果がある。これは、燃料電池1の防水性が保証できないなど、燃料電池ボックス7内に水などが浸入するのを避けたいような場合に有効である。
第3の実施形態は、前記図1と同様の構成において、排気口11のファン15の流量を吸気口9のファン13の流量より多くするように駆動することで、燃料電池ボックス7内の空間5を負圧に保つ。
その結果、燃料電池ボックス7の構造に漏れを生じるような隙間が存在する場合でも、その隙間から燃料電池ボックス7の外部へ空気と水素の混合気が漏れることを防ぎ、所定の排気口11からのみ混合気の排出をするようにできる。
特に、図7に示すように、燃料電池1や補機3の水素が漏れる部位が前記の隙間に近く、漏れた水素が充分に希釈されずに前記の隙間から燃料電池ボックス7の外部へ漏れる恐れがある場合に、燃料電池ボックス7の外部と空間5との圧力差(燃料電池ボックス内外の圧力差P3)によって外部への漏れを抑えることができ、有効である。
第4の実施形態は、前記図1と同様の構成において、吸気口9および排気口11の各ファン13,15を、図1とは逆向きに駆動する。つまり、図8に示すように、吸気口9のファン13を、空間5内の空気を燃料電池ボックス7の外部に排出するよう駆動するとともに、排気口11のファン15を、燃料電池ボックス7の外部の空気を空間5内に流入させるよう駆動する。
その結果、図8に示すように、燃料電池ボックス7内の空間5の圧力を大幅に変動させることなく、吸気口9が排気口に、排気口11が吸気口にそれぞれが入れ替わり、容易に換気の流れを逆向きに変えることができる。
これを利用して、燃料電池システムを屋外に設置する場合、換気の流れの向きを外部の風向きに逆らわないように選択することができ、換気の効率を向上し、省エネルギ化を図ることができる。
また、燃料電池システムを車両に搭載する場合、例えば図9および図10に示すような車両17の走行時や、停車時のそれぞれにおいて、外部の風向きや進行方向に応じて、燃料電池ボックス7内での換気の流れの向きを選択することができ、前記のような効果を得ることができる。これは、図9および図10に示すような車両7に限らず、このような燃料電池システムを搭載する他の移動体においても同様の効果を得ることができる。
なお、図9および図10では、燃料電池1,補機3およびファン13,15は省略している。
第5の実施形態は、前記図1とほぼ同様の構成において、排気口11のファン15を逆向きに駆動、すなわち、燃料電池ボックス7の両開口部(吸気口9,排気口11)から吸気することで、燃料電池ボックス7内の空間5を極端な正圧にする。
その結果、燃料電池システムを車両の床下に搭載する場合、図11に示すように、完水路を走行するようなときでも、水面Hより上に設けている両開口部(吸気口9,排気口11)から吸気することにより、燃料電池ボックス7の構造上の隙間を通って水が浸入することを防止できる。
なお、図11では、燃料電池1,補機3およびファン13,15は省略している。
図12は、本発明の第6の実施形態に係わる燃料電池システムの換気装置を示す断面図である。この燃料電池システムは、図1の構成に対し、燃料電池ボックス7内の空間5に、空間5内のガス圧力を検出するガス圧力検出手段としての圧力計19を設置するとともに、圧力計19の検出値の入力を受けて各ファン13,15を駆動制御する制御手段としての制御装置21を追加して設けている。
上記した構成により、燃料電池ボックス7内の空間5の圧力に応じ、制御装置21を介して吸気口9および排気口11の各ファン13,15の駆動を制御することができ、その時点での圧力に適した換気運転を行うことができる。これは、例えば、燃料電池ボックス7内を、一定の圧力に保つように換気運転をする場合に有効であり、特に、燃料電池1の運転条件により換気流量を可変にするなどして前記の圧力が大きく変動するような場合に、さらに効果的である。
図13は、本発明の第7の実施形態に係わる燃料電池システムの換気装置を示す断面図である。この燃料電池システムは、上記した図12の構成に対し、さらに燃料電池ボックス7の外部に、大気圧を検出する大気圧検出手段としての圧力計23を設置している。
この構成により、燃料電池ボックス7内の空間5の圧力に加え、圧力計23による大気圧の検出値に応じ、制御装置21を介して吸気口9および排気口11の各ファン13,15の駆動を制御することができ、より広範な条件に対応した換気運転を行うことができる。
これは、特に、燃料電池システムを車両に搭載し、燃料電池ボックス7内外の差圧を管理することによって、構造上の隙間を通って燃料電池ボックス7の外部への空気と水素の混合気の漏れ、あるいは逆に燃料電池ボックス7内への塵や水の侵入を規制しようとする場合に有効であり、高地での走行時など大気圧が著しく変動するような場合でも、それに対応した換気運転を行うことができる。
図14は、本発明の第8の実施例に係わる燃料電池システムの換気装置を示す断面図である。この燃料電池システムは、前述の図13の構成に対し、さらに燃料電池ボックス7内に、燃料電池システムから漏出する燃料ガスの濃度を検出するガス濃度検出手段としての水素検知器25を設置している。この水素検知器25は、燃料電池ボックス7内に限らず、排気口11や排気口11の出口近傍に設けてもよい。
この構成により、燃料電池ボックス7内外の圧力に加え、水素検知器25により測定した水素濃度に応じ、制御装置21を介して吸気口9および排気口11の各ファン13,15の駆動を制御することができる。
例えば、燃料電池ボックス7内で水素濃度が通常より高くなったときには、吸気口9のファン13の流量を増して希釈空気の相対量を増やし、排気中の水素濃度の低減を図るといった換気運転を行うことができる。あるいは、燃料電池ボックス7内を正圧にして、燃料電池1や補機3から燃料電池ボックス7内への水素の漏れを抑制し、燃料電池ボックス7内の水素濃度の低減を図るという換気運転も行うことができる。いずれの場合も、水素検知器25により水素濃度の低減を検知した時点で、通常の換気運転に戻るという制御が可能である。
図15は、本発明の第9の実施形態に係わる燃料電池システムを車両17に搭載した換気装置の断面図である。この実施形態は、車両17に搭載した燃料電池システムにおいて、燃料電池ボックス7から車両上方に向けて換気流路としての配管27を設け、その配管27の燃料電池ボックス7近傍ににバルブ29を設置している。
この構成により、燃料電池1や補機3が故障し、最大の換気流量でも希釈しきれないほど燃料電池ボックス7内の水素濃度が高くなった場合に、通常の換気方法ではなく、燃料電池ボックス7の両開口部(吸気口9,排気口11)から吸気するようファン13,15を駆動するとともに、バルブ29を開放して燃料電池ボックス7内のガスを配管27へ導き、車両上方へ排気するという応急的な措置を行うことができる。
図16は、本発明の第10の実施形態に係わる燃料電池システムを車両17に搭載した換気装置の断面図である。この実施形態は、上記した図15と同様の構成であるが、ここでは、車両17の床下に搭載した燃料電池システムが、吸気口9および排気口11を含めて水面Hより下となって水没した場合に、通常の換気方法ではなく、燃料電池ボックス7の両開口部(吸気口9,排気口11)から排気するようファン13,15を駆動し、バルブ29を開放して配管27から外気を吸入するという応急的な措置を行う。
なお、図15および図16では、燃料電池1,補機3およびファン13,15は省略している。
本発明においては、燃料電池1の運転条件や使用環境に応じて、上記した各実施形態を複数組み合わせたり、さらに、各実施形態に、上記した構成で実施可能な他の方法を組み合わせたりして、換気方法の最適化を図るのが有効である。
また、上記の各実施形態では、水素を燃料ガスとして記述したが、水素だけに限らず他の燃料ガスを用いたシステムにおいても、適宜これらの換気方法を採用することができる。
本発明によれば、前記吸気口の換気手段を外部の空気を空間内に流入させるよう駆動する一方、前記排気口の換気手段を空間内の空気を外部に排出するよう駆動し、前記各換気手段の流量を互いに同一とすることで、燃料電池を収容する空間を大気圧に近い状態に保つことができる。これにより、空間を形成する構造に漏れを生じるような隙間が存在する場合でも、空間内が正圧時に、空間外部への空気と水素の混合気の漏れ量が増加したり、空間内が負圧時に、周囲から空間内へ塵や水が浸入したり、といった現象を防止することができる。
前記吸気口の換気手段を外部の空気を空間内に流入させるよう駆動する一方、前記排気口の換気手段を空間内の空気を外部に排出するよう駆動し、前記吸気口の換気手段の流量を前記排気口の換気手段の流量より多くすることで、燃料電池を収容する空間内を正圧に保つことができ、その結果、燃料電池や周辺の部品から空間へ燃料ガスの漏れを低減できる。これは、特に、燃料電池の運転圧が高いことによって周囲への燃料ガスの漏れ量が増加してしまう場合に効果が大きい。また、空間を形成する構造に漏れを生じるような隙間が存在する場合に、空間外からの塵や水の浸入を防止する効果もある。
前記吸気口の換気手段を外部の空気を空間内に流入させるよう駆動する一方、前記排気口の換気手段を空間内の空気を外部に排出するよう駆動し、前記排気口の換気手段の流量を前記吸気口の換気手段の流量より多くすることで、燃料電池を収容する空間内を負圧に保つことができ、その結果、空間を形成する構造に漏れを生じるような隙間が存在する場合でも、空間外へのガス放出部位を所定の排気口からのみに限定できる。特に、空間内で燃料ガスの漏れる部位が前記の隙間に近く、充分に希釈されていない燃料ガスが空間外へ漏れる恐れがある場合に効果が大きい。
前記排気口の換気手段を外部の空気を空間内に流入させるよう駆動して前記排気口を吸気口として利用する一方、前記吸気口の換気手段を空間内の空気を外部に排出するよう駆動して前記吸気口を排気口として利用することで、空間内のガス圧力を大幅に変動させることなく吸気と排気が入れ替わり、容易にガスの流れを逆向きに変えることができる。これを利用して、燃料電池システムを屋外に設置する場合、外部の風向きに逆らわないガスの吸気と排気を選択することができ、換気効率を向上し、省エネルギ化が可能となる。また、燃料電池システムを車両に搭載する場合、停車時、走行時のそれぞれにおいて、外部の風向きや進行方向に応じて、吸気と排気を選択することができ、前記のような効果を得ることができる。
前記吸気口および排気口の各換気手段を、外部の空気を空間内に流入させるよう駆動することで、すなわち空間の両開口部(吸気口,排気口)から吸気することで、空間内を極端な正圧にできる。これは特に、燃料電池システムを車両の床下に搭載する場合、完水路を走行するなどしても、両開口部を水没しない高さに設けていれば、空間外から構造上の隙間を通って水が浸入することを防止できる。
前記空間内のガス圧力を検出するガス圧力検出手段を設け、このガス圧力検出手段の検出値に基づいて前記各換気手段を駆動制御する制御手段を設けたので、その時点での条件に適した換気運転を行うことができる。これは、例えば、空間内を、一定の圧力に保って換気運転する場合に有効であり、換気流量を可変にするなどしてガス圧力の変動が大きくなるような場合に、さらに効果的である。
前記空間の外部に、大気圧を検出する大気圧検出手段を設け、この大気圧検出手段の検出値に基づいて前記各換気手段を駆動制御する制御手段を設けたので、空間内のガス圧力に加えて、大気圧に応じて各換気手段の駆動を制御することができ、より広範な条件に対応した換気運転を行うことができる。これは、特に、燃料電池システムを車両に搭載し、空間内外の差圧を管理することによって、構造上の隙間を通って空間外へのガスの漏れ、あるいは逆に空間内への塵や水の浸入を規制しようとする場合に有効であり、高地での走行時など大気圧が著しく変動した場合でも、それに対応した換気運転を行うことができる。
前記空間に収容する燃料電池を含む燃料電池システムから漏出する燃料ガスの濃度を検出するガス濃度検出手段を設け、このガス濃度検出手段の検出値に基づいて前記各換気手段を駆動制御する制御手段を設けたので、例えば、空間内で燃料ガスの濃度が高くなったときには、吸気口側の換気手段の流量を増大させて希釈空気の相対量を増やし、排気するガス中の燃料ガスの濃度低減を図るといった換気運転を行うことができる。あるいは、空間内を正圧にして、燃料電池などから空間への燃料ガスの漏れを抑制するという換気運転を行うこともできる。
前記空間に、前記吸気口および排気口の他に、換気流路を設けたので、この換気流路を、故障などの非常時に使用することで、一時的な応急手段を講じることができる。例えば、車両の床下に搭載した燃料電池が故障し、最大の換気流量でも希釈しきれないほど空間内の燃料ガスの濃度が高くなった場合に、両開口部(吸気口,排気口)から吸気するよう換気手段を駆動して、この吸気を換気流路へ導き、車両上方へ排気するような措置を行うことができる。また、車両の床下に搭載した燃料電池システムが吸気口と排気口を含めて水没した場合には、両開口部(吸気口,排気口)から排気するよう換気装置を駆動して、もう一つの換気流路から吸気するという措置を行うこともできる。
1 燃料電池
5 空間
9 吸気口
11 排気口
13,15 ファン(換気手段)
19 圧力計(ガス圧力検出手段)
21 制御装置(制御手段)
23 圧力計(大気圧検出手段)
25 水素検知器(ガス濃度検出手段)
27 配管(換気流路)
5 空間
9 吸気口
11 排気口
13,15 ファン(換気手段)
19 圧力計(ガス圧力検出手段)
21 制御装置(制御手段)
23 圧力計(大気圧検出手段)
25 水素検知器(ガス濃度検出手段)
27 配管(換気流路)
Claims (10)
- 燃料電池を収容しつつ外部と仕切られた空間を設け、この空間に換気のための吸気口および排気口をそれぞれ設け、前記吸気口および排気口の双方に、個別に駆動可能な換気手段を設けたことを特徴とする燃料電池システムの換気装置。
- 前記吸気口の換気手段を外部の空気を前記空間内に流入させるよう駆動する一方、前記排気口の換気手段を前記空間内の空気を外部に排出するよう駆動し、前記各換気手段の流量を互いに同一とすることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの換気装置。
- 前記吸気口の換気手段を外部の空気を前記空間内に流入させるよう駆動する一方、前記排気口の換気手段を前記空間内の空気を外部に排出するよう駆動し、前記吸気口の換気手段の流量を前記排気口の換気手段の流量より多くすることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの換気装置。
- 前記吸気口の換気手段を外部の空気を前記空間内に流入させるよう駆動する一方、前記排気口の換気手段を前記空間内の空気を外部に排出するよう駆動し、前記排気口の換気手段の流量を前記吸気口の換気手段の流量より多くすることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの換気装置。
- 前記排気口の換気手段を外部の空気を前記空間内に流入させるよう駆動して前記排気口を吸気口として利用する一方、前記吸気口の換気手段を前記空間内の空気を外部に排出するよう駆動して前記吸気口を排気口として利用することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの換気装置。
- 前記吸気口および排気口の各換気手段を、外部の空気を前記空間内に流入させるよう駆動することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの換気装置。
- 前記空間内のガス圧力を検出するガス圧力検出手段を設け、このガス圧力検出手段の検出値に基づいて前記各換気手段を駆動制御する制御手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の燃料電池システムの換気装置。
- 前記空間の外部に、大気圧を検出する大気圧検出手段を設け、この大気圧検出手段の検出値に基づいて前記各換気手段を駆動制御する制御手段を設けたことを特徴とする請求項7記載の燃料電池システムの換気装置。
- 前記空間に収容する前記燃料電池を含む燃料電池システムから漏出する燃料ガスの濃度を検出するガス濃度検出手段を設け、このガス濃度検出手段の検出値に基づいて前記各換気手段を駆動制御する制御手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の燃料電池システムの換気装置。
- 前記空間に、前記吸気口および排気口の他に、換気流路を設けたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の燃料電池システムの換気装置。
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