JP2007042607A - 燃料電池システムと移動体 - Google Patents

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Abstract

【課題】設置スペースの増大を抑制しつつ、オフガスから水分および特定のガス成分を分離することができる燃料電池システムと該システムが搭載された移動体を提供する。
【解決手段】水素供給源から燃料電池に供給される水素と該燃料電池から排出された水素オフガスとの混合ガスを該燃料電池に循環させる燃料ガス循環系に、水素オフガスから水分および水素を分離する一体構造の分離器10を設けた。この分離器10は、ケーシング10Aの内部に、水素オフガスが滞留することで該オフガスから水分が分離される水分離部10Dと、該水分離部10D内のオフガスに含まれる水素を透過させる中空糸フィルタ15とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池から排出されたオフガスから水分及び特定のガス成分を分離する分離器を備えた燃料電池システムと該システムが搭載された移動体に関する。
例えば固体高分子型の燃料電池は、水素(燃料ガス)と酸素(酸化ガス)の供給を受けて電力を発生する。燃料電池で消費されずに余った水素を含むガスは水素オフガスとして燃料電池の外部に排出される。また、燃料電池で消費されずに余った酸素を含むガスは酸素オフガスとして燃料電池の外部に排出される。水素オフガスには水素ガスが残留しているため、これを燃料電池の水素ガス供給側に還流させることによって燃費の改善を図ることが可能となる。
このような水素オフガスが水素と共に燃料電池を循環する構成を採用した場合、燃料電池のアノード側にカソード側から電解質膜を透過してきた窒素(N2)が蓄積して電気化学反応を阻害し、燃料電池セルの出力を低下させる。また、水素の加湿水や電気化学反応によって生成した水が燃料電池内に滞留して電気化学反応を阻害し、燃料電池セルの出力を低下させる。
このため、特許文献1に開示されている燃料電池システムでは、水素ガス循環系に気液分離器を設け、水素オフガスから水を分離して排出させている。同燃料電池システムでは更に、水素ガス循環系に排出制御弁を設け、窒素を含む水素オフガスを間欠的に外部に放出(排出)して燃料電池の出力の低下を防止している。
特開2002−231294号 特開2004−206948号
しかしながら、水素オフガスを排出する際には窒素と同時に水素も排出されるため、燃料消費に無駄を生じている。よって、燃料電池車両においては燃費が悪化し、走行できる距離が短くなってしまう。
このため、特許文献2等においては、例えば水素分離膜を有する水素分離器を設置して循環ガスから水素を回収する技術が提案されているが、気液分離器とは別体に構成された水素分離器を水素ガス循環系に設置するのでは、設置スペースが余計に必要となると同時にコストも上昇する。設置スペースの増大は、特に車両に搭載する上で大変不利になる。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、設置スペースの増大を抑制しつつ、オフガスから水分および特定のガス成分を分離することができる燃料電池システムと該システムが搭載されてなる移動体を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムは、ガス供給手段から燃料電池に供給されるガスと該燃料電池から排出されたオフガスとの混合ガスを該燃料電池に循環させるガス循環系を備えた燃料電池システムにおいて、前記ガス循環系に、前記オフガスから水分および特定のガス成分を分離する一体構造の分離器が設置されていることを特徴とする。
このような構成によれば、一体構造をなす1つの分離器に、オフガスから水分を分離する水分離機能と特定のガス成分を分離するガス分離機能とを併せ持たせているので、設置スペースの節約が図られる。
前記分離器は、ケーシングの内部に、前記オフガスから水分を分離する水分離部と、該オフガスに含まれるガス成分のうち特定のガス成分のみを透過させるガス分離部とを備えると共に、前記オフガスが前記水分離部と前記ガス分離部の一方を通過した後に他方を通過するように構成されていてもよい。
このような構成によれば、燃料電池から排出されたオフガスが分離器に導入され、該分離器においてオフガスが気液分離されて該オフガスから水分が取り除かれるとともに、特定のガス成分がガス分離部により他のガス成分と分離される。これにより、燃料電池に対して不純物濃度の低いオフガスを還流させることができる。
ガス分離部として、例えばポリアラミドからなる中空糸フィルタや、水素親和性を有するナノ粒子(例えば、Niナノ粒子)をアモルファス膜(例えば、Si−Ni−O膜)に分散させてなる水素分離膜を採用することができる。
前記水分離部は、前記ガス分離部よりも前記オフガスの流れ方向上流側に位置する内部空間であり、この内部空間に旋回流が形成されるように前記オフガスが導入される構成としてもよい。
例えば、水分離部をケーシングの一部である筒状の内壁にて画成し、該内壁の略接線方向に沿って前記オフガスを導入する。筒状の内壁には、円筒状の内壁はもとより、例えば円錐状や円錐台状等の回転体の内壁も含まれる。
このような構成によれば、オフガスが水分離部内を旋回流動することで、気液分離が実現される。
前記水分離部は、前記ガス分離部よりも前記オフガスの流れ方向下流側に位置すると共に、オフガス流路断面が前記ガス分離部よりも広い構成としてもよい。
このような構成によれば、ガス分離部にてオフガスの流速が落ちることで、気液分離が実現される。
前記分離器内に、前記オフガス中の不純物成分をイオン交換にて除去するイオン交換部を有するものとしてもよい。
このような構成によれば、オフガスに含まれる不純物成分がイオン交換部(例えば、イオン交換樹脂)にてイオン交換されて除去される。したがって、燃料電池を循環するオフガス中の不純物濃度を低下させることができる。不純物成分としては、燃料電池内の部品やガス循環系の配管要素から溶出された成分等がある。
前記分離器には、前記水分離部からガスを排出するための排気管が設けられ、該排気管には、前記水分離部からのガス排出を制御する弁と、該弁と前記分離器との間に位置して前記排気管から排出された排ガスを貯留する排ガス貯留部とが設けられていてもよい。
このような構成によれば、水分離部に滞留する不純物濃度の高いガス、オフガスから特定のガス成分が分離されたことによって他のガス成分濃度が高くなったガスは、該水分離部から排気管を介して排出されて排ガス貯留部に貯留される。適宜排気弁を開くことで、排ガス貯留部内のガスを排気することができる。
前記分離器は、前記水分離部で分離された水分を貯留可能な水封部を有するものであってもよい。
このような構成によれば、水封部に貯留された水によって、分離器の内側と外側との通気を遮断する、つまり、分離器の内側を外側からの通気に対して水封することが可能となり、例えば外気が当該分離器内の水分離部に逆流してくることを防止することができる。
本発明の移動体は、上記いずれかの構成からなる燃料電池システムが搭載された移動体である。
このような構成によれば、燃料電池システムの搭載に必要なスペースの拡大を抑制し得て、室内空間やトランクルーム等をより広く確保することが可能となる。
本発明によれば、オフガスから水分を分離することができると同時に特定のガス成分(例えば、燃料ガス)を他のガス成分から分離することができるので、オフガスから水分を分離する水分離器と、オフガスから特定のガス成分を分離するガス分離器とを別々に構成してガス循環系に設ける必要が無く、省スペース化と低コスト化を図ることができる。
次に、本発明に係る燃料電池システムの一実施の形態を説明する。以下、この燃料電池システムを燃料電池車両の車載発電システムに適用した場合について説明するが、本発明はこのような適用例に限らず、船舶,航空機,歩行ロボット等のあらゆる移動体への適用や、例えば燃料電池が建物(住宅、ビル等)用の発電設備として用いられる定置用発電システムへの適用も可能である。
図1に示す燃料電池システム1において、酸化ガスとしての空気(外気)は、空気供給路71を介して燃料電池20の空気供給口に供給される。空気供給路71には、空気から微粒子を除去するエアフィルタA1、空気を加圧するコンプレッサA3、供給空気圧を検出する圧力センサP4、及び空気に所要の水分を加える加湿器A21が設けられている。コンプレッサA3は、モータ(補機)によって駆動される。このモータは、後述の制御部50によって駆動制御される。なお、エアフィルタA1には、空気流量を検出する図示省略のエアフローメータ(流量計)が設けられる。
燃料電池20から排出される空気オフガスは、排気路72を経て外部に放出される。排気路72には、排気圧を検出する圧力センサP1、圧力調整弁A4、及び加湿器A21の熱交換器が設けられている。圧力センサP1は、燃料電池20の空気排気口近傍に設けられている。圧力調整弁(減圧弁)A4は、燃料電池20への供給空気圧を設定する調圧器として機能する。
圧力センサP4,P1の図示しない検出信号は、制御部50に送られる。制御部50は、コンプレッサA3及び圧力調整弁A4を調整することによって、燃料電池20への供給空気圧や供給空気流量を設定する。
燃料ガスとしての水素ガスは、水素供給源(ガス供給手段)30から燃料ガス循環系(ガス循環系)の一部をなす燃料供給路74を介して燃料電池20の水素供給口に供給される。水素供給源30は、例えば高圧水素タンクが該当するが、いわゆる燃料改質器や水素吸蔵合金等であっても良い。
燃料供給路74には、水素供給源30から水素を供給しあるいは供給を停止する遮断弁H100、水素供給源30からの水素ガスの供給圧力を検出する圧力センサP6、燃料電池20への水素ガスの供給圧力を減圧して調整する水素調圧弁H9、水素調圧弁H9の下流の水素ガス圧力を検出する圧力センサP9、燃料電池20の水素供給口と燃料供給路74間を開閉する遮断弁H21、及び水素ガスの燃料電池20の入口圧力を検出する圧力センサP5が設けられている。
水素調圧弁H9としては、例えば機械式の減圧を行う調圧弁を使用できるが、パルスモータで弁の開度がリニアあるいは連続的に調整される弁であっても良い。圧力センサP5,P6,P9の図示しない検出信号は、制御部50に供給される。
燃料電池20で消費されなかった水素ガスは、水素オフガスとして燃料ガス循環系(ガス循環系)の一部をなす水素循環路75に排出され、燃料供給路74の水素調圧弁H9の下流側に戻される。水素循環路75には、水素オフガスの温度を検出する温度センサT31、燃料電池20と水素循環路75を連通/遮断する遮断弁H22、水素オフガスを加圧する水素循環ポンプH50、後述する分離器10、及び逆流阻止弁H52が設けられている。
水素循環ポンプH50は、制御部50によって動作が制御される。水素オフガスは、燃料供給路74で水素ガスと合流し、燃料電池20に供給されて再利用される。つまり、水素供給源30から燃料電池20に供給される水素ガスと、該燃料電池20から排出された水素オフガスとは、混合ガスとなって燃料電池20を循環する。
遮断弁H21,H22は、燃料電池20のアノード側を閉鎖する。逆流阻止弁H52は、燃料供給路74の水素ガスが水素循環路75側に逆流することを防止する。これら遮断弁H100,H21,H22は、制御部50からの信号で駆動される。また、温度センサT31の図示しない検出信号は、制御部50に供給される。
分離器10は、排気ガスリザーブタンク(排ガス貯留部)60及び排出制御弁(弁)H51を介して、パージ流路76によって排気路72に接続される。排出制御弁H51は、電磁式の遮断弁であり、制御部50からの指令によって作動することにより、後述の窒素リッチなガスを外部に排出する。分離器10には、該分離器10に導入された水素オフガスから分離した水を水素循環路75外の図示しないタンク等に回収するためのドレン弁H41が設けられている。
燃料電池20の冷却水出入口には、冷却水を循環させる冷却路73が設けられる。冷却路73には、燃料電池20から排水される冷却水の温度を検出する温度センサT1、冷却水の熱を外部に放熱するラジエータ(熱交換器)C2、冷却水を加圧して循環させるポンプC1、及び燃料電池20に供給される冷却水の温度を検出する温度センサT2が設けられている。ラジエータC2には、モータによって回転駆動される冷却ファンC13が設けられている。
燃料電池20は、燃料ガスと酸化ガスの供給を受けて発電する単セルを所要数積層してなる燃料電池スタックとして構成されている。燃料電池20が発生した電力は、図示しないパワーコントロールユニットに供給される。パワーコントロールユニットは、車両の駆動モータを駆動するインバータと、コンプレッサモータや水素ポンプ用モータなどの各種の補機類を駆動するインバータと、二次電池への充電や二次電池からのモータ類への電力供給を行うDC−DCコンバータなどが備えられている。
制御部50は、図示しない車両のアクセル信号などの要求負荷や燃料電池システムの各部のセンサ(圧力センサ、温度センサ、流量センサ、出力電流計、出力電圧計等)から制御情報を受け取り、システム各部の弁類やモータ類の運転を制御する。
なお、制御部50は、図示しない制御コンピュータシステムによって構成される。この制御コンピュータシステムは、CPU、ROM、RAM、HDD、入出力インタフェース及びディスプレイなどの公知構成から成り、市販されている制御用コンピュータシステムによって構成される。
次に、分離器10の詳細な構造について、図2を参照しながら説明する。同図に示すように、分離器10は、上下両端が閉塞された中空円筒形状のケーシング10Aを備え、該ケーシング10Aの軸線を重力方向に略一致させた姿勢にて、燃料電池車両に搭載されている。以下の説明で上下左右とは、分離器10が燃料電池車両に搭載された状態での上下左右をいうものとする。
ケーシング10Aの上端にはオフガスを導出する導出口11、下端にはドレン弁H41と接続する排水口12が設けられている。ケーシング10Aの下部においては、ケーシング10Aの内壁の接線方法に沿ってオフガスを導入する導入管13が接続しており、また、同ケーシング10Aの下部に排ガス管14が設けられている。排ガス管14の内側端部は、下方を向いた状態となっている。
ケーシング10Aの内部には、高分子中空糸を束ねて構成された中空糸フィルタ(ガス分離部)15が設けられている。中空糸フィルタ15を構成する中空糸15aは、下端が閉塞されている一方、上端はケーシング10Aの内部空間を上部空間10Bと下部空間10Cとに仕切る仕切壁15bの上方(上部空間10B)で開口している。中空糸15aとしては、水素が透過可能であるとともに窒素を非透過とする、例えばポリアラミド膜からなる中空糸が採用可能である。
互いに隣接する中空糸15a間の隙間には、粒子状のイオン交換樹脂(イオン交換部)17が設けられている。なお、イオン交換樹脂17を設ける場所は、これに限定されるものではない。例えば、下部空間10Cにイオン交換樹脂17を充填するようにしてもよい。
中空糸フィルタ15の下方には空間が設けられ、分離器10に導入されたオフガスの一部が滞留する水分離部10Dとなっている。この水分離部10Dは、ドレン弁H41を閉じることによって、水素オフガスから分離した水を貯留することが可能な空間となり、かかる水を貯留した状態では、分離器10の内側と外側との通気を遮断する水封部として機能する。
このように構成された分離器10には、水素ポンプH50によって中空糸フィルタ15の内外に圧力差が与えられることで、導入管13を通じて水素ガス(特定のガス成分)と窒素ガスと水分を含む水素オフガスが導入される。
導入された水素オフガスは、水分離部10Dにおいて、ケーシング10Aの円筒形状の内壁に衝突してから該内壁に沿って図の矢印のように旋回し、その過程で水が分離される。さらに、水素オフガスが中空糸フィルタ15の下端に衝突することによっても、該水素オフガスから水が分離される。このようにして分離された水は、排水口12を介して外部に排出される。
水素ガスと窒素ガスのうち、水素ガスだけが選択的に中空糸15aを透過する。その過程で、水素ガスがイオン交換樹脂17を通過することにより、イオン性物質等を含む不純物がイオン交換にて除去され、水素ガス中の不純物濃度を低下させることができる。
中空糸15aを透過した水素ガスは、中空糸15aの上端から上部空間10Bに放出される。一方、窒素ガスは中空糸15aを透過することができず、下部空間10Cに滞留する。下部空間10Cの圧力は徐々に増大するので、下部空間10C内の滞留ガスは、分離器10から排出されて排気ガスリザーブタンク60に貯留される。
下部空間10Cの圧力は圧力検出部(図示略)にて検出されており、該圧力が所定以上の圧力となったと制御部50が判定すると、該制御部50は排出制御弁H51を開き、窒素濃度の高い窒素リッチな滞留ガスを下部空間10C及び排気ガスリザーブタンク60から車外に排出する。
なお、中空糸フィルタ15を透過した水素の濃度を濃度検出手段にて検出し、制御部50は、この検出した水素濃度が所定濃度よりも低下した場合に、下部空間10Cの窒素濃度が高くなったと判定し、排出制御弁H51を開いて滞留ガスを排出するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態の分離器10によれば、車外に排出される排出ガス中の水素濃度を大幅に低下させることができるため、水素の無駄な排出が抑制され、燃料電池車の燃費を向上させることができる。また、分離器10において、水素オフガスから水分と水素が分離されるため、水分離器と水素分離器をそれぞれ別体にして水素循環路75に設ける必要が無く、省スペース化と低コスト化を図ることができる。特に、設置スペースが限られる燃料電池車においては、室内空間やトランクルーム等をより広く確保することが可能になるので有利である。
次に、分離器の変形例について説明する。なお、燃料電池システムにおける他の構成は上記の実施形態と同様であり、説明を省略する。また、以下の説明で上下左右とは、本変形例にかかる分離器が燃料電池車両に搭載された状態での上下左右をいうものとする。
図3に示す分離器18は、垂直断面が矩形状のケーシング18Aを備える。ケーシング18Aの上面には導入管23が設けられ、下面には排水口22が設けられている。また、左右方向の側面には、それぞれ導出口21および排ガス管24が設けられている。
ケーシング18Aの内部には、高分子中空糸を束ねて構成された二個の中空糸フィルタ(ガス分離部)25A,25Bがそれぞれ上部と下部とに略水平方向に延在して設けられている。中空糸フィルタ25A,25Bに挟まれた内部空間には、水分離部27が設けられている。なお、図では上記実施形態のイオン交換樹脂17を図示省略したが、本変形例においても中空糸フィルタ25A,25Bの周囲等にイオン交換樹脂を設けてもよい。
中空糸フィルタ25A,25Bを構成する中空糸25aは、一端が閉塞されているとともに、他端がケーシング18A内部の空間を下流側空間18Bと上流側空間18Cとに仕切る仕切壁25bの導出口21側(下流側空間18B)に開口している。中空糸25aとしては、上記実施形態の中空糸15aと同じものを採用することができる。
このように構成された分離器18には、水素ポンプH50によって中空糸フィルタ25A,25Bの内外に圧力差が与えられることで、導入管23を通じて水素ガスと窒素ガスと水分を含む水素オフガスが導入される。
導入された水素オフガスは、ケーシング18A内にて中空糸フィルタ25Aよりもオフガス流路断面の広い水分離部27に移行したときに、該水分離部27で流速が落ち、これにより、水が分離される。さらに、水素オフガスが中空糸フィルタ25A,25Bの上端に衝突することによっても、該水素オフガスから水が分離される。このようにして分離された水は、排水口22を介して外部に排出される。
なお、この水素オフガスからの分離水は、ドレン弁H41を閉じておくことにより、分離器18内に一時貯留状態としておくことも可能であり、かかる状態では、分離器18の内側を外側からの通気に対して水封する水封機能の実現を図ることができる。
水素ガスと窒素ガスのうち、水素ガスだけが選択的に中空糸25aを透過し、中空糸25aの端部から下流側空間18Bに放出される。一方、窒素ガスは中空糸25aを透過することができず、上流側空間18Cに滞留する。上流側空間18Cの圧力は徐々に増大するので、上流側空間18C内の滞留ガスは、分離器18から排出されて排気ガスリザーブタンク60に貯留される。
上流側空間18Cの圧力は圧力検出部(図示略)にて検出されており、該圧力が所定以上の圧力となったと制御部50が判定すると、該制御部50は排出制御弁H51を開き、窒素濃度の高い窒素リッチな滞留ガスを上流側空間18Cおよび排気ガスリザーブタンク60から車外に排出する。
なお、中空糸フィルタ25A,25Bを透過した水素の濃度を濃度検出手段にて検出し、制御部50は、この検出した水素濃度が所定濃度よりも低下した場合に、上流側空間18Cの窒素濃度が高くなったと判定し、排出制御弁H51を開いて滞留ガスを排出するようにしてもよい。
以上のように、本変形例の分離器18によっても、車外に排出される排出ガス中の水素濃度を大幅に低下させることができるため、水素の無駄は排出が抑制され、燃料電池車の燃費を向上させることができる。また、分離器18において、水素オフガスから水分と水素が分離されるため、水分離器と水素分離器をそれぞれ別体にして水素循環路75に設ける必要が無く、省スペース化と低コスト化を図ることができる。
さらに他の変形例として、図4に示すように、下流側空間18Bの下部からドレン弁H41に至る排水管26を設けてもよい。ドレン弁H41の内部では、下流側空間18Bと上流側空間18Cとを連通させない構造とする。これにより、下流側空間18Bで発生した水も車外に排出することができる。
なお、上記の実施形態および変形例では、分離器10,18が水素ポンプH50の下流側に配置されているが、図5に示すように、分離器10,18を水素ポンプH50の上流側に配置し、水素ポンプH50によって水素オフガスを吸引する構成としてもよい。このような構成によれば、水素ポンプH50に対する水の混入を防ぐことができる。
また、上記の実施形態および変形例では、ガス分離部が中空糸フィルタ15,25によって構成されているが、分離器内10,18内の空間を水素分離膜によって複数(例えば2つ)に仕切り、この水素分離膜あるいは該水素分離膜を多孔質基材(例えば、アルミナ等のセラミック製の多孔質基材)に積層させてなるフィルタをガス分離部とし、水素分離膜によって仕切られた空間の少なくとも1つを水分離部として構成することも可能である。
この水素分離膜は、例えば化学溶液法によってアモルファス膜(例えば、Si−Ni−O膜)を形成し、このアモルファス膜に水素還元処理を施すことによって水素親和性を有するナノ粒子(例えば、Niナノ粒子)をその場形成することにより製造することが可能である。このようにして製造された水素分離膜は、分子ふるい機能を有するアモルファス膜に水素親和性が付与されることにより、水素選択透過機能の向上が図られたものになっている。
本発明が適用される燃料電池システムを概略的に示すシステム構成図である。 同燃料電池システムに用いられる分離器の概念図であり、一部を破断して示した斜視図である。 同分離器の変形例であり、一部を破断して示した斜視図である。 同分離器の他の変形例であり、一部を破断して示した斜視図である。 本発明が適用される燃料電池システムの他の実施形態の要部を概略的に示すシステム構成図である。
符号の説明
1…燃料電池システム、10,18…分離器、17…イオン交換樹脂(イオン交換部)、10D,27…水分離部、15,25…中空糸フィルタ(ガス分離部)、20…燃料電池、30…水素供給源(ガス供給手段)、50…制御部、60…排気ガスリザーブタンク(排ガス貯留部)、74…燃料供給路(ガス循環系、燃料ガス循環系)、75…水素循環路(ガス循環系、燃料ガス循環系)、H50…水素ポンプ、H51…排気制御弁(弁)

Claims (9)

  1. ガス供給手段から燃料電池に供給されるガスと該燃料電池から排出されたオフガスとの混合ガスを該燃料電池に循環させるガス循環系を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記ガス循環系に、前記オフガスから水分および特定のガス成分を分離する一体構造の分離器が設置されていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記分離器は、ケーシングの内部に、前記オフガスから水分を分離する水分離部と、該オフガスに含まれるガス成分のうち特定のガス成分のみを透過させるガス分離部とを備えると共に、前記オフガスが前記水分離部と前記ガス分離部の一方を通過した後に他方を通過するように構成されてなる請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記水分離部は、前記ガス分離部よりも前記オフガスの流れ方向上流側に位置する内部空間であり、この内部空間に旋回流が形成されるように前記オフガスが導入される請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記水分離部は、前記ガス分離部よりも前記オフガスの流れ方向下流側に位置すると共に、オフガス流路断面が前記ガス分離部よりも広い請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記分離器内に、前記オフガス中の不純物成分をイオン交換にて除去するイオン交換部を有する請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池システム。
  6. 前記分離器には、前記水分離部からガスを排出するための排気管が設けられ、
    該排気管には、前記水分離部からのガス排出を制御する弁と、該弁と前記分離器との間に位置して前記排気管から排出された排ガスを貯留する排ガス貯留部とが設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  7. 前記ガス循環系は、燃料ガス供給源から燃料電池に供給される燃料ガスと該燃料電池から排出された燃料オフガスとの混合ガスを該燃料電池に循環させる燃料ガス循環系である請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池システム。
  8. 前記分離器は、前記水分離部で分離された水を貯留可能な水封部を有する請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池システム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の燃料電池システムが搭載されてなる移動体。
JP2006162049A 2005-06-29 2006-06-12 燃料電池システムと移動体 Pending JP2007042607A (ja)

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