JP2006066204A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 酸素富化膜の耐久性を向上することができる燃料電池システムを課題とする。
【解決手段】 燃料電池2に酸化剤を供給する酸化剤供給通路21に酸素富化膜41を備えた燃料電池システム1であって、酸素富化膜41をバイパスして、酸化剤供給通路21の酸化剤を燃料電池2に供給するバイパス通路43を備えたものである。燃料電池2の発電量等に基づいてバイパス量が制御される。バイパス量の制御は、切替え弁44により行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料電池2に酸化剤を供給する酸化剤供給通路21に酸素富化膜41を備えた燃料電池システム1であって、酸素富化膜41をバイパスして、酸化剤供給通路21の酸化剤を燃料電池2に供給するバイパス通路43を備えたものである。燃料電池2の発電量等に基づいてバイパス量が制御される。バイパス量の制御は、切替え弁44により行われる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、酸化剤供給通路にて酸素濃度を高めた酸化剤を燃料電池に供給可能な燃料電池システムに関するものである。
従来、この種の燃料電池システムとして、圧力スイング吸着法を適用した酸素富化装置を酸化剤供給通路に設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この場合は、コンプレッサで取り込んだ外気を酸素富化装置の吸着筒を通過させることにより、酸化剤を高酸素濃度の酸素リッチガスとし、この酸素リッチガスを燃料電池に供給している。また、単純に、コンプレッサの吐出側に酸素富化膜を常設したものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2000−260458号公報(第1図)
特開平6−208853号公報(第6頁)
このような従来の燃料電池システムは、高酸素濃度の酸化剤を燃料電池に供給することができるため、酸化剤の流量を比較的増加させることなく燃料電池の発電量を増加させることができる点では有用である。しかし、酸化剤が常に吸着筒や酸素富化膜を通過するため、システムの運転状況に関らず、燃料電池に供給される酸化剤が常に高酸素濃度となってしまう。また、酸化剤を酸素富化膜等に常に通過させるため、酸素富化膜等の劣化が促進されるおそれがある。
本発明は、酸素富化膜の耐久性を向上することができる燃料電池システムを提供することをその目的としている。
また本発明は、システムの運転状況に応じた酸素濃度の酸化剤を燃料電池に供給することができる燃料電池システムを提供することをその目的としている。
また本発明は、システムの運転状況に応じた酸素濃度の酸化剤を燃料電池に供給することができる燃料電池システムを提供することをその目的としている。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池に酸化剤を供給する酸化剤供給通路に酸素富化膜を備えた燃料電池システムであって、酸素富化膜をバイパスして、酸化剤供給通路の酸化剤を燃料電池に供給するバイパス通路を備えたものである。
この構成によれば、バイパス通路を利用することで酸素富化膜を通さずに酸化剤を燃料電池に供給することができる。これにより、酸素富化膜を備えたシステムであっても、酸素富化膜の耐久性を向上することが可能となる。
この場合、燃料電池の発電量に基づいて、バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を制御する流量制御手段を更に備えたことが、好ましい。特に、流量制御手段は、燃料電池が低負荷のときに、バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を増大させることが、好ましい。
この構成によれば、燃料電池の発電量が小さい低負荷のときには、燃料電池に供給する酸化剤の酸素濃度は比較的高濃度である必要性が低いため、バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を増大させるようにしている。このように、燃料電池の発電量の状況に応じて酸化剤のバイパス量を積極的に制御するため、酸素富化膜の耐久性を好適に向上することができる。
同様に、バイパス通路の上流側の酸化剤の酸素濃度に基づいて、バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を制御する流量制御手段を更に備えたことが、好ましい。特に、流量制御手段は、酸素濃度が高濃度のときに、バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を増大させることが、好ましい。
この構成によれば、バイパス通路の上流側の酸化剤が例えば空気中の酸素濃度よりも高酸素濃度であるときには、酸化剤を酸素富化膜に積極的に通す必要性が低いため、バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を増大させるようにしている。このように、システムの導入する酸化剤の状況に応じて酸化剤のバイパス量を積極的に制御するため、酸素富化膜の耐久性を好適に向上することができる。
これらの場合、バイパス通路には、酸化剤を加湿する加湿器が設けられていることが、好ましい。
この構成によれば、バイパス通路を有効に利用して加湿器を設けることができ、燃料電池に供給する酸化剤に適度な湿度をもたせることができる。
また上記の場合、バイパス通路に設けられ、酸化剤を加湿する加湿器と、加湿器の下流側の酸化剤供給通路に設けられ、酸化剤の湿潤状態を検出する検出手段と、検出手段の検出結果に基づいて、バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を制御する流量制御手段と、を更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、バイパス通路上の加湿器を経た酸化剤は、酸化剤供給通路の酸化剤と合流して燃料電池に供給されるが、この合流した酸化剤の湿潤状態を検出してバイパス通路への酸化剤の流量を制御している。このように、フィードバックすることで、適度な湿度の酸化剤を燃料電池に供給することができる。
本発明の他の燃料電池システムは、燃料電池に酸化剤を供給する酸化剤供給通路に酸素富化部を備えた燃料電池システムであって、酸素富化部は、酸素富化部に導入される酸化剤の酸素濃度または燃料電池の発電量に基づいて、燃料電池に達する酸化剤の酸素濃度を可変するものである。
この構成によれば、酸化剤供給通路の酸化剤は酸素富化部を経由して燃料電池に供給されるが、酸素富化部では、これに導入される酸化剤の酸素濃度や燃料電池の発電量に応じて、燃料電池に達する酸化剤の酸素濃度を変更することができる。これにより、燃料電池の発電量が大きいときには酸化剤を高酸素濃度に変更するなど、システムの運転状況に応じた酸素濃度の酸化剤を燃料電池に供給することが可能となる。
この場合、酸素富化部は、酸化剤供給通路の本流通路に設けられ、酸化剤の酸素濃度を上昇させる酸素富化膜と、酸素富化膜をバイパスするバイパス通路と、バイパス通路および本流通路のそれぞれに導く酸化剤の流量を制御する流量制御手段と、を有することが、好ましい。
この構成によれば、バイパス通路および本流通路の各通路に導く酸化剤の流量を制御することで、燃料電池に達する酸化剤の酸素濃度を適宜変更することができる。これにより、簡単な構成で酸素濃度を変更することができる。例えば、燃料電池の発電量が大きいときには、バイパス通路よりも本流通路に酸化剤を積極的に流すようにすればよい。また、燃料電池の発電量が小さいときには、本流通路よりもバイパス通路に酸化剤を積極的に流す構成とすればよい。これにより、酸化剤を酸素富化膜に積極的に通さなくて済み、酸素富化膜の耐久性を好適に向上し得る。
同様に、酸素富化部は、酸化剤供給通路に臨み、酸化剤の酸素濃度を上昇させる酸素富化膜と、酸化剤供給通路に対して酸素富化膜の位置を設定する膜位置設定手段と、を有し、膜位置設定手段により設定される酸素富化膜の位置によって、燃料電池に達する酸化剤の酸素濃度が可変されることが、好ましい。
この構成によれば、酸素富化膜の位置を膜位置設定手段により適宜設定することで、燃料電池に達する酸化剤の酸素濃度を適宜変更することができる。これにより、バイパス通路を用いなくとも、酸素濃度を簡単に変更することができる。例えば、酸化剤を酸素富化膜に積極的に通したいときには、酸化剤供給通路を閉塞するように酸素富化膜の位置を設定すればよい。また、酸化剤を酸素富化膜に積極的に通さないときには、酸化剤供給通路を開放するように(酸化剤の圧損の影響が小さくなるように又は酸化剤供給通路から完全に退避させるように)酸素富化膜の位置を設定すればよい。これにより、酸素富化膜の耐久性を好適に向上し得る。
本発明の燃料電池システムによれば、主として、酸素富化膜の耐久性を向上することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。この燃料電池システムは、酸化剤供給通路に設けた酸素富化膜により酸化剤の酸素濃度を高めて燃料電池に供給することができるものであり、酸素富化膜を通過させる酸化剤の流量を調整することで、酸素富化膜の耐久性を向上するようにしたものである。
<第1実施形態>
図1に示すように、例えば燃料電池自動車に搭載される燃料電池システム1は、車載に好適な固体高分子電解質型の燃料電池2と、システム全体を統括制御する制御装置3と、を有している。燃料電池2は、多数の単セルを積層したスタック構造からなり、酸化ガスとしての酸化剤(空気)と、燃料ガスとしての水素ガスとの供給を受けて電力を発生する
図1に示すように、例えば燃料電池自動車に搭載される燃料電池システム1は、車載に好適な固体高分子電解質型の燃料電池2と、システム全体を統括制御する制御装置3と、を有している。燃料電池2は、多数の単セルを積層したスタック構造からなり、酸化ガスとしての酸化剤(空気)と、燃料ガスとしての水素ガスとの供給を受けて電力を発生する
水素ガスは、高圧タンクなどの水素供給源11に貯留されており、燃料供給通路12に設けた図外のレギュレータにより減圧された後、加湿器13により加湿されて燃料電池2に供給される。燃料電池2から排出される水素オフガス(未反応の水素ガス)は、循環通路14に設けたポンプ15により燃料供給通路12に還流させられる。なお、この構成に代えて、例えば、車両において天然ガスなどの原燃料から水素ガスに改質する方法を用いることもできる。
燃料電池システム1の酸化剤配管系は、主として、燃料電池2のガス入口に通じて酸化剤を燃料電池2に供給する酸化剤供給通路21と、燃料電池2のガス出口に通じて燃料電池2から酸化剤オフガスを排出する酸化剤排出通路22と、を有している。
酸化剤供給通路21には、酸化剤として大気中の空気をフィルタ31を介して取り込むコンプレッサ32と、コンプレッサ32により圧送される酸化剤の酸素濃度を高める方向に可変する酸素富化部33(図1において破線で囲まれた領域を示す。)と、酸素富化部33の下流側に設けられた混合器34と、混合器34の下流側に設けられて酸化剤の湿潤状態を検出する検出器35と、が配設されている。
コンプレッサ32は、制御装置3に接続されており、燃料電池2の負荷に応じて燃料電池2への酸化剤の供給量が制御される。燃料電池2の発電量が小さい、すなわち燃料電池2が低負荷のときには、コンプレッサ32は燃料電池2への酸化剤の供給量を低下させる。一方、燃料電池2の発電量が大きい、すなわち燃料電池2が高負荷のときには、コンプレッサ32は燃料電池2への酸化剤の供給量を増加させる。コンプレッサ32により取り込まれる酸化剤は、大気中の空気であるため、酸素濃度は約21%となっている。
酸素富化部33は、酸化剤の酸素濃度を上昇させる酸素富化膜41と、酸素富化膜41が介設された本流通路42と、本流通路42と並列に設けられて酸素富化膜41をバイパスするバイパス通路43と、本流通路42およびバイパス通路43のそれぞれに導く酸化剤の流量を制御する三方弁構造の切替え弁44と、バイパス通路43に設けられて酸化剤を所定の湿潤状態へと加湿する加湿器45と、を有している。なお図示省略したが、加湿器45を酸化剤排出通路22上にも設けることで、酸化剤と酸化剤オフガスとの間で水分交換を行う構成としてもよい。
酸素富化膜41は、空気中の酸素を膜分離法により高濃度化させるものであり、例えば窒素と酸素の溶解速度の差を利用して両者を分離する高分子膜により構成されている。酸素富化膜41は、燃料電池2の運転に必要な程度に耐熱性を有することが望ましい。酸素富化膜41を通過した酸化剤は、21%よりも高い酸素濃度となる。好ましくは、酸素富化膜41を通過した酸化剤は、酸素濃度が例えば30%程度の酸素リッチガスとなる。
本流通路42は、酸化剤供給通路21のメイン通路の一部を構成しており、上流側が切替え弁44の第1の出口ポートに接続され、下流側が混合器34に接続されている。バイパス通路43は、その上流側が切替え弁44の第2の出口ポートに接続され、下流側が酸素富化膜41と混合器34との間の本流通路42に接続されている。バイパス通路43は、本流通路42と同等の内径の管で構成することができる。バイパス通路43には、酸素富化作用のある補助機器は設けられていない。このため、バイパス通路43を通った酸化剤は、酸素富化作用を受けないで空気における酸素濃度と同程度の濃度で、且つ加湿器45により所定の湿潤状態に加湿されて混合器34へと流入する。
切替え弁44(流量制御手段)は、入口ポートがコンプレッサ32側の酸化剤供給通路21に接続されている。切替え弁44は、コンプレッサ32により圧送される酸化剤が導かれる通路として、本流通路42およびバイパス通路43の一方に、またはこの両方に切り替えることができるように構成されている。例えば、切替え弁44がバイパス通路43側に完全に切り替えた場合には、酸化剤は、本流通路42への流動を遮断され、バイパス通路43のみを流動して酸素富化膜41を完全に迂回する。
切替え弁44は、制御装置3に接続されている。切替え弁44は、制御装置3からの出力信号によって切替え動作および弁の開度を制御される。すなわち、切替え弁44は、弁の開度を調整可能に構成されており、本流通路42およびバイパス通路43への酸化剤の流量を調整することができる。この種の切替え弁44は、ソレノイドによって駆動される電磁弁タイプのものや、モータによって駆動される電動弁タイプのものなどで構成することができる。
混合器34は、本流通路42の酸素富化膜41を通って酸素リッチガスとなった酸化剤と、バイパス通路43を通って加湿された酸化剤と、を混合可能に構成されている。混合器34によって混合されて所定の湿潤状態および所定の酸素濃度となった酸化剤を、燃料電池2に供給することが可能となる。検出器35は、制御装置3に接続されており、燃料電池2のガス入口近傍の酸化剤の湿潤状態の検出結果が制御装置3に出力される。
制御装置3(ECU)は、図示省略したCPU、ROM、RAMなどを有している。制御装置3は、検出器35を含め図示省略した各種のセンサからの検出信号を入力すると共に、各種ドライバに制御信号を出力することによりコンプレッサ32や切替え弁44等を駆動するなど、燃料電池システム1全体を統括制御する。
例えば、燃料電池自動車の加速時など、燃料電池2の発電量が増大して燃料電池2が高負荷に移行するときには、制御装置3は、バイパス通路43よりも本流通路42への酸化剤の流量を増大させるように、切替え弁44に所定の制御信号を出力する。この制御信号を受けた切替え弁44が切替え動作を実行すると、酸化剤の一部は加湿器45により加湿されると共に、酸化剤の大部分は酸素富化膜41により酸素濃度を高められる。これにより、コンプレッサ32による酸化剤の供給量を比較的増加させることなく、燃料電池2の発電量を増加させることができる。
一方、燃料電池自動車の起動時、アイドリング時および減速時など、燃料電池2の発電量が減少して燃料電池2が低負荷に移行するときには、制御装置3は、本流通路42よりもバイパス通路43への酸化剤の流量(バイパス量)を増大させるように、切替え弁44に所定の制御信号を出力する。例えば、切替え弁44がバイパス通路43側に完全に切り替えて、酸化剤が酸素富化膜41を完全に迂回するような制御信号を出力する。
この制御信号を受けた切替え弁44が切替え動作を実行すると、コンプレッサ32により圧送される酸化剤は、酸素富化膜41により酸素濃度を高められることなく、加湿器45により加湿される。これにより、燃料電池2に供給する酸化剤の酸素濃度が比較的高濃度である必要がない低負荷のときには、酸化剤が酸素富化膜41を通ることを回避することができる。このため、酸素富化膜41の耐久性を好適に向上することができる。
以上のように、本実施形態の燃料電池システム1によれば、燃料電池2の発電量(負荷)に応じて、酸素富化膜41をバイパスするバイパス量を設定して酸化剤を燃料電池2に供給することができる。これにより、酸素富化膜41の耐久性を好適に高めることができる。また、酸素富化膜41を包含する酸素富化部33が酸素濃度を高める方向に可変可能であるため、システムの運転状況に応じた酸素濃度の酸化剤を燃料電池2に供給することが可能となる。
なお、本実施形態において加湿器45をバイパス通路43上に設けたが、加湿器45をバイパス通路43上に設けなくてもよい。例えば、バイパス通路43が合流する本流通路42の下流側(すなわち、酸素富化膜41と混合器34との間の本流通路42上)に加湿器45を設けてもよいし、切替え弁44の上流側の酸化剤供給通路21上に加湿器45を設けてもよい。
<第2実施形態>
次に、図2を参照して、第2実施形態に係る燃料電池システム1について説明する。本実施形態の特徴部分は、バイパス通路43の上流側の酸化剤の酸素濃度に基づいて、切替え弁44を制御することである。なお、図2において図1と対応する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、図2を参照して、第2実施形態に係る燃料電池システム1について説明する。本実施形態の特徴部分は、バイパス通路43の上流側の酸化剤の酸素濃度に基づいて、切替え弁44を制御することである。なお、図2において図1と対応する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
図2に示すように、酸化剤排出通路22には、酸化剤オフガスを取り出す分岐管51が分岐接続されている。分岐管51の下流端は、酸化剤供給通路21のフィルタ31の上流側に分岐接続されている。したがって、コンプレッサ32は、酸化剤として大気中の空気と酸化剤オフガスとを、フィルタ31を介して取り込むようになっている。
ここで、酸化剤オフガスが酸素富化膜41を通過した酸化剤の未反応ガスである場合には、コンプレッサ32が圧送する酸化剤(バイパス通路43の上流側の酸化剤)の酸素濃度は、少なくとも21%よりも高くなり、第1実施形態に比べて高濃度となる。このような高酸素濃度のときには、制御装置3により切替え弁44を制御することで、バイパス通路43に流通させる酸化剤の流量を増大させることが好ましい。こうすることで、酸化剤を酸素富化膜41に積極的に通さずに済み、酸素富化膜41の耐久性を好適に向上することができる。
一方、第1実施形態で説明した燃料電池2が低負荷のときなど、酸化剤を酸素富化膜41に導かないようにしている場合には、コンプレッサ32が圧送する酸化剤(バイパス通路43の上流側の酸化剤)の酸素濃度は、酸素富化膜41に導く上記の場合に比べ、第1実施形態と同程度の低濃度となる。このような低酸素濃度のときには、制御装置3により切替え弁44を制御して、バイパス通路43に導く酸化剤の流量を減少させてもよい。
いずれの場合にせよ、燃料電池2の負荷を加味した酸化剤の酸素濃度に基づいて、制御装置3により切替え弁44を制御して、バイパス通路43および本流通路42のそれぞれに導く酸化剤の流量を制御することで、酸素富化膜41の耐久性を向上しつつ、システムの運転状況に応じた酸素濃度の酸化剤を燃料電池2に供給することが可能となる。
なお、酸化剤オフガスを導いた場合の高酸素濃度および低酸素濃度について説明したが、酸化剤の酸素濃度に基づく制御例は、もちろんこの場合に限られるものではないことはいうまでもない。また、第1実施形態と同様に、酸素富化膜41の下流側の本流通路42上に加湿器45を設けてもよいし、切替え弁44の上流側の酸化剤供給通路21上に加湿器45を設けてもよい。
<第3実施形態>
次に、図2を参照して、第3実施形態に係る燃料電池システム1について説明する。本実施形態では、燃料電池2の負荷や酸化剤の酸素濃度を加味しつつ、検出器35の検出結果に基づいて切替え弁44を制御する。
次に、図2を参照して、第3実施形態に係る燃料電池システム1について説明する。本実施形態では、燃料電池2の負荷や酸化剤の酸素濃度を加味しつつ、検出器35の検出結果に基づいて切替え弁44を制御する。
制御装置3は、検出器35の出力信号から、燃料電池2に達する酸化剤の湿度が閾値以上であるかの条件を満たすか否かを判定する。閾値以上であると判定した場合には、制御装置3は切替え弁44を本流通路42側に切り替えて、酸化剤が加湿器45を積極的に通らないようにする。これにより、酸化剤の水過多状態を適切に解消することができ、燃料電池2の劣化を好適に防止することができる。
一方、酸化剤の湿度が閾値に大きく足りないと判定した場合には、制御装置3は切替え弁44をバイパス通路43側に切り替え、酸化剤が加湿器45を積極的に通るようにする。これにより、酸化剤の水不足状態を適切に解消することができ、燃料電池2の発電効率を適切に高めることができる。このように、検出器35の検出結果をフィードバックして、バイパス通路43に流通させる酸化剤の流量を制御することで、適度な湿潤状態の酸化剤を燃料電池2に供することができる。
<第4実施形態>
次に、図3を参照して、第4実施形態に係る燃料電池システム1について説明する。本実施形態は、酸素富化部の構成が第1実施形態と異なっている。なお、図3において図1と対応する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、図3を参照して、第4実施形態に係る燃料電池システム1について説明する。本実施形態は、酸素富化部の構成が第1実施形態と異なっている。なお、図3において図1と対応する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
図3に示すように、酸素富化部61は、酸化剤供給通路21内に臨む酸素富化膜62と、酸化剤供給通路21に対して酸素富化膜62の位置を設定する膜位置設定手段63と、を有している。酸素富化膜62は、例えば、酸化剤供給通路21の内径と略同じ外径を有し、略円盤状に形成されている。
膜位置設定手段63は、制御装置3に接続されており、燃料電池2の負荷や酸素富化部61に導入される酸化剤の酸素濃度に基づいて、酸素富化膜62を所定の位置に適宜設定する。例えば、膜位置設定手段63は、酸素富化膜62をその直径方向回りに酸化剤供給通路21内で回転させるアクチュエータと、アクチュエータの動力を酸素富化膜62に伝達する動力伝達機構と、を具備している。そして、制御装置3に接続されたこのアクチュエータが、燃料電池2の負荷等に基づいて駆動されることで、膜位置設定手段63は酸素富化膜62を所定の位置(開度)に設定する。
このような構成により、酸素富化部61は、酸素富化膜62の位置を適宜設定して、燃料電池2に達する酸化剤の酸素濃度を可変する。例えば、膜位置設定手段63は、燃料電池2の低負荷時や高酸素濃度時には、酸素富化膜62が酸化剤の流れ方向と平行に延在するように酸素富化膜62を開状態の位置に設定する。これにより、酸化剤が酸素富化膜62の内部を積極的に通らないため、酸化剤の圧損の影響を小さくしつつ、酸素富化膜62の耐久性を好適に向上することができる。
一方、膜位置設定手段63は、燃料電池2の高負荷時や低酸素濃度時には、酸素富化膜62が酸化剤の流れ方向に直交して延在するように酸素富化膜62を閉状態の位置に設定する。すなわち、酸素富化膜62は、酸化剤供給通路21を閉塞するように設定される。これにより、酸化剤を酸素富化膜62の内部を積極的に通すことができ、酸化剤を高酸素濃度にして燃料電池2に供給することができる。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態等のようにバイパス通路43を用いなくとも、システムの運転状況に応じて、酸素富化部61で酸素濃度を変更して燃料電池2に酸化剤を供給することができると共に、酸素富化膜62の耐久性を向上することができる。なお、本実施形態は様々な変形例を適用することができる。例えば、ヒンジを介して酸素富化膜62を酸化剤供給通路21内で回動可能に構成するなど、スイング式の酸素富化膜62として構成してもよい。
また、酸素富化膜62の「開状態」は、酸素富化膜62を酸化剤供給通路21内から完全に退避させる構成であってもよい。例えば、膜位置設定手段63のアクチュエータとしてシリンダ装置を用い、シリンダ装置の動力伝達機構となるロッドに酸素富化膜62を連結する。そして、シリンダ装置の駆動によりロッドを伸長させることで、酸素富化膜62を酸化剤供給通路21内に臨ませて閉状態の位置に設定する。一方、シリンダ装置の駆動によりロッドを縮退させることで、酸素富化膜62を酸化剤供給通路21外へと移動させて、酸素富化膜62を開状態の位置に設定する。なおこの場合、膜位置設定手段63と酸化剤供給通路21の管との間が気密にシールされる必要があることは言うまでもない。
1 燃料電池システム、2 燃料電池、3 制御装置、21 酸化剤供給通路、32 コンプレッサ、33 酸素富化部、35 検出器、41 酸素富化膜、42 本流通路、43 バイパス通路、44 切替え弁(流量制御手段)、45 加湿器、61 酸素富化部、62 酸素富化膜、63 膜位置設定手段
Claims (10)
- 燃料電池に酸化剤を供給する酸化剤供給通路に酸素富化膜を備えた燃料電池システムであって、
前記酸素富化膜をバイパスして、前記酸化剤供給通路の酸化剤を前記燃料電池に供給するバイパス通路を備えた燃料電池システム。 - 前記燃料電池の発電量に基づいて、前記バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を制御する流量制御手段を更に備えた請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記流量制御手段は、前記燃料電池が低負荷のときに、前記バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を増大させる請求項2に記載の燃料電池システム。
- 前記バイパス通路の上流側の酸化剤の酸素濃度に基づいて、前記バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を制御する流量制御手段を更に備えた請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記流量制御手段は、前記酸素濃度が高濃度のときに、前記バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を増大させる請求項4に記載の燃料電池システム。
- 前記バイパス通路には、酸化剤を加湿する加湿器が設けられている請求項1ないし5のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
- 前記バイパス通路に設けられ、酸化剤を加湿する加湿器と、
前記加湿器の下流側の前記酸化剤供給通路に設けられ、酸化剤の湿潤状態を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記バイパス通路に流通させる酸化剤の流量を制御する流量制御手段と、
を更に備えた請求項1に記載の燃料電池システム。 - 燃料電池に酸化剤を供給する酸化剤供給通路に酸素富化部を備えた燃料電池システムであって、
前記酸素富化部は、当該酸素富化部に導入される酸化剤の酸素濃度または前記燃料電池の発電量に基づいて、当該燃料電池に達する酸化剤の酸素濃度を可変する燃料電池システム。 - 前記酸素富化部は、
前記酸化剤供給通路の本流通路に設けられ、酸化剤の酸素濃度を上昇させる酸素富化膜と、
前記酸素富化膜をバイパスするバイパス通路と、
前記バイパス通路および前記本流通路のそれぞれに導く酸化剤の流量を制御する流量制御手段と、
を有する請求項8に記載の燃料電池システム。 - 前記酸素富化部は、
前記酸化剤供給通路に臨み、酸化剤の酸素濃度を上昇させる酸素富化膜と、
前記酸化剤供給通路に対して前記酸素富化膜の位置を設定する膜位置設定手段と、
を有し、
前記膜位置設定手段により設定される前記酸素富化膜の位置によって、前記燃料電池に達する酸化剤の酸素濃度が可変される請求項8に記載の燃料電池システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2004
- 2004-08-26 JP JP2004246845A patent/JP2006066204A/ja active Pending
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