JP5110347B2 - 燃料電池システムおよびその停止処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムおよびその停止処理方法に関する。さらに詳述すると、本発明は燃料電池の停止処理技術の改良に関する。
一般に、燃料電池(例えば固体高分子形燃料電池)は電解質をセパレータで挟んだセルを複数積層することによって構成されている。また、このような燃料電池に加え、当該燃料電池に反応ガス(燃料ガスや酸化ガス)を給排するための配管系、電力を充放電する電力系、システム全体を統括制御する制御系などによって燃料電池システムが構成されている。
このような燃料電池システムにおいては、運転停止状態の間、燃料極(アノード)や燃料ガス配管系に残存した燃料ガス(水素ガス)が電解質膜を透過して空気極(カソード)など酸化ガス系に拡散する場合があり、このような状況下で再起動すると供給された酸化ガスと化学反応を起こしたり、排気水素濃度が高くなったりといったことが生じうる。そこで、燃料電池の停止時、酸化ガス配管系のエアコンプレッサを逆回転させて系内を負圧にし、燃料ガス系における燃料ガス(水素ガス)をあらかじめ吸引しておき、さらには水分除去を行うといった技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−259440号公報
しかしながら、上述のような技術の場合、停止処理時にガス吸引に要する時間が長くなることがある。また、アノード側に空気が混入すると燃料極での触媒の劣化が進行することもある。
そこで、本発明は、燃料電池の運転停止処理時に燃料ガス吸引に要する時間を短縮でき、燃料極での触媒の劣化進行を抑制できるようにした燃料電池システムおよびその停止処理方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。上述のように、燃料電池(ないしは燃料電池システム)の停止時に燃料ガス系を減圧することは、再起動時に排気水素濃度が高くなるという現象を抑制するための望ましい手法である。ところが、従来、圧力センサの計測結果に誤差が含まれていたり、バルブの応答遅れがあったりするなどの関係から、十分に減圧することは難しいという状況があった。つまり、通常の減圧手法では十分ではなく、当該燃料電池の燃料ガス系に多くの水素が残存していることがあった。そこで、このような点に着目した本発明者は、さらに検討を重ねた結果、かかる課題の解決に結び付く着想を得るに至った。
本発明はかかる着想に基づくものであり、酸化ガスと燃料ガスの電気化学反応により発電する燃料電池と、酸化ガスを燃料電池に供給するコンプレッサと、該コンプレッサと燃料電池を結ぶ酸化ガス供給流路と、燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給流路と、燃料電池から排出された酸化オフガスおよび燃料オフガスを排出する酸化ガス排出流路および燃料ガス排出流路と、を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池の停止処理時に閉じた状態となり、減圧された当該燃料電池内の酸化ガス流路および燃料ガス流路にガスが逆流するのを防ぐ弁が酸化ガス排出流路と燃料ガス排出流路の合流点の下流に設けられていることを特徴とするものである。また、燃料電池の停止処理時、弁を閉じた状態でコンプレッサを逆回転させることにより当該燃料電池内の酸化ガス流路と燃料ガス流路をともに減圧することができる。
このような燃料電池システムにおいては、酸化ガスと燃料ガスの排出流路の合流点よりも下流に設けられた弁を閉じることで、ガス配管系に余分な酸化ガス(空気)が取り込まれないようにすることができる。したがって、停止処理時にガス吸引に要する時間(一例としてコンプレッサの駆動時間)を短縮することが可能である。
また、本発明にかかる燃料電池システムによれば、燃料極(アノード)に空気が混入するのを抑えうるため、アノード触媒が劣化するのを抑制することもできる。ちなみに、ガス配管系を負圧にまで減圧していない場合には空気極(カソード)への水素のクロスリークと当該カソードにおける燃焼との両方が起こりうるが、この点、減圧して負圧にすることとすれば、一時的に燃焼は起こりうるものの、クロスリークを抑制することができるし、水分の凍結による破損を抑制することもできる。また、このような燃料電池システムにおいては、その構成上、停止処理に伴う減圧時(例えばコンプレッサの逆回転時)に酸化ガス流路と燃料ガス流路を同時かつ均一に減圧することができるため、別々に吸引する場合よりも短時間で水分除去を行い系内を乾燥させることができる。
以上のような燃料電池システムにおける弁は例えば逆止弁である。逆止弁を使用した場合には、弁制御を行うことなくコンプレッサの作動に連動して閉弁させることができる。
弁は、あるいは酸化ガス調圧弁であってもよい。この場合には、停止処理時の制御のために別途弁を設ける必要がない。
また、以上のような弁は、酸化オフガスおよび燃料オフガスを気液分離するための気液分離器よりも上流側に設けられていることが好ましい。例えば気液分離器によって分離された液体が大気圧と同圧になっているような場合、弁が当該気液分離器の下流側に配置されていると、燃料電池内の酸化ガス流路および燃料ガス流路にガスが逆流するのを防ぎきれなくなる。この点、上述のような構成の場合にはガスの逆流が起こらないようにして水素の吸引効率を維持ないしは高めることができるから、停止処理時にガス吸引に要する時間を短縮することが可能である。
また、本発明にかかる停止処理方法は、酸化ガスと燃料ガスの電気化学反応により発電する燃料電池と、酸化ガスを燃料電池に供給するコンプレッサと、該コンプレッサと燃料電池を結ぶ酸化ガス供給流路と、燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給流路と、燃料電池から排出された酸化オフガスおよび燃料オフガスを排出する酸化ガス排出流路および燃料ガス排出流路と、を備えた燃料電池システムの停止処理時、酸化ガス排出流路と燃料ガス排出流路の合流点の下流に設けられた弁を閉じた状態でコンプレッサを逆回転させ、当該燃料電池内の酸化ガス流路と燃料ガス流路をともに減圧するというものである。
本発明によれば、燃料電池の運転停止処理時、燃料ガスを効率よく吸引することができるため当該吸引に要する時間を短縮することができる。また、燃料ガスを十分に吸引することによって燃料極での触媒の劣化進行を抑制することもできる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3に本発明にかかる燃料電池システムの実施形態を示す。本発明にかかる燃料電池システム10は、燃料電池20と、エアコンプレッサ40と、酸化ガス供給流路41と、燃料ガス供給流路31と、カソードオフガス流路(酸化ガス排出流路)42と、アノードオフガス(燃料ガス排出流路)33とを備えたシステムとして構成されている(図1参照)。本実施形態ではさらに、カソードオフガス流路(酸化ガス排出流路)42とアノードオフガス(燃料ガス排出流路)33の合流点の下流に弁65を設け、当該弁65を用いて運転停止処理時の燃料ガス吸引を効率よく十分に行うこととしている。
以下においては、まず燃料電池システム10の全体構成について説明し、その後、運転停止処理に関する部分の構成等について説明することとする。
図1に本実施形態における燃料電池システム10の概略構成を示す。ここでは、燃料電池システム10を燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムとして用いる例を示すが、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システム、さらには定置の発電システムとしても用いることが可能である。燃料電池(燃料電池スタック)20は、複数の単セルを直列に積層して成るスタック構造を有するものであり、例えば固体高分子電解質型燃料電池等から構成されている。
また、本実施形態における燃料電池システム10は、燃料電池20に接続された燃料ガス配管系と酸化ガス配管系とを備えている。燃料ガス配管系は、燃料ガス供給源30、燃料ガス供給流路31、燃料電池20、燃料ガス循環流路32、およびアノードオフガス流路(燃料ガス排出流路)33を含んだ構成となっている(図1参照)。
燃料ガス供給源30は、例えば、高圧水素タンクまたは水素貯蔵タンク(吸蔵合金を含む場合もある)等の水素貯蔵源によって構成されている。燃料ガス供給流路31は燃料ガス供給源30から放出される燃料ガスを燃料電池20のアノード(燃料極)に導くためのガス流路であり、そのガス流路には上流から下流にかけてタンクバルブH201、高圧レギュレータH9、低圧レギュレータH10、水素供給バルブH200、およびFC入口バルブH21が各々配設されている。高圧に圧縮された燃料ガスは高圧レギュレータH9にて中圧に減圧され、更に低圧レギュレータH10にて低圧(通常運転圧力)に減圧されるようになっている。
燃料ガス循環流路32は未反応燃料ガスを燃料電池20に還流させるための帰還ガス流路であり、そのガス流路には上流から下流にかけてFC出口バルブH22、水素ポンプ63、および逆止弁H52が各々配設されている。燃料電池20から排出された低圧の未反応燃料ガスは水素ポンプ63によって適度に加圧され、燃料ガス供給流路31に導かれる。逆止弁H52は燃料ガス供給流路31から燃料ガス循環流路32への燃料ガスの逆流を抑制する。また、この燃料ガス循環流路32の途中で分岐するアノードオフガス流路33は燃料電池20から排出された水素オフガスをシステム外に排気するためのガス流路であり、そのガス流路にはパージ弁H51が配設されている。
なお、上述したタンクバルブH201、水素供給バルブH200、FC入口バルブH21、FC出口バルブH22、およびパージ弁H51は各ガス流路31〜33または燃料電池20に対して燃料ガスを供給し、あるいはこれを遮断するためのシャットバルブであり、例えば電磁弁によって構成されている。このような電磁弁としては、例えばオンオフ弁、あるいはPWM制御で弁開度をリニアに調整できるリニア弁等が好適である。
燃料電池20の酸化ガス配管系は、エアコンプレッサ40、酸化ガス供給流路41、およびカソードオフガス流路(酸化ガス排出流路)42を含んだ構成となっている。なお、エアコンプレッサ40はエアフィルタ61を介して外気から取り込んだ空気を圧縮し、その圧縮空気を酸化ガスとして燃料電池20のカソード(空気極)へと供給する。燃料電池20の電池反応に供された後の酸素オフガスはカソードオフガス流路42を流れてシステム外に排気される。この酸素オフガスは燃料電池20での電池反応により生成された水分を含むため高湿潤状態になっている。加湿モジュール62は酸化ガス供給流路41を流れる低湿潤状態の酸化ガスと、カソードオフガス流路42を流れる高湿潤状態の酸素オフガスとの間で水分交換を行い、燃料電池20に供給される酸化ガスを適度に加湿する。燃料電池20に供給される酸化ガスの背圧は、カソードオフガス流路42のカソード出口付近に配設された圧力調整弁A4によって調圧される。また、カソードオフガス流路42はその下流において希釈器64に連通している。さらにこの希釈器64にはアノードオフガス流路33がその下流において連通しており、水素オフガスを酸素オフガスによって混合希釈した後にシステム外に排気するように構成されている。
燃料電池20で発電された直流電力の一部はDC/DCコンバータ53によって降圧され、バッテリー(二次電池)54に充電される。トラクションインバータ51および補機インバータ52は燃料電池20とバッテリー54の双方または何れか一方から供給される直流電力を交流電力に変換してトラクションモータM3と補機モータM4のそれぞれに交流電力を供給する。ちなみに、補機モータM4は後述の水素ポンプ63を駆動するモータM2やエアコンプレッサ40を駆動するモータM1等を総称して表現しているものであり、したがってモータM1として機能する場合もあればモータM2として機能する場合もあるということになる。なお、以下の説明では、燃料電池20およびバッテリー54のいずれか一方もしくは双方によって駆動されるものを負荷と総称する。
制御部50はアクセルセンサ55が検出したアクセル開度、車速センサ56が検出した車速等に基づいてシステム要求電力(車両走行電力と補機電力との総和)を求め、燃料電池20が目標電力に一致するようにシステムを制御する。具体的には、制御部50はエアコンプレッサ40を駆動するモータM1の回転数を調整して酸化ガス供給量を調整するとともに、水素ポンプ63を駆動するモータM2の回転数を調整して燃料ガス供給量を調整する。また、制御部50はDC/DCコンバータ53を制御して燃料電池20の運転ポイント(出力電圧、出力電流)を調整し、燃料電池20の出力電力が目標電力に一致するように調整する。
高圧部(タンクバルブH201〜水素供給バルブH200の区間)、低圧部(水素供給バルブH200〜FC入口バルブH21)、FC部(FC入口バルブH21〜FC出口バルブH22)、循環部(FC出口バルブH22〜逆止弁H52)の各部には、燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ(状態検出手段)P6,P7,P9,P61,P5,P10,P11と燃料ガスの温度を検出する温度センサ(状態検出手段)T6,T7,T9,T61,T5,T10が配設されている。各圧力センサの役割について詳述すると、圧力センサP6は燃料ガス供給源30の燃料ガス供給圧を検出する。圧力センサP7は高圧レギュレータH9の二次圧を検出する。圧力センサP9は低圧レギュレータH10の二次圧を検出する。圧力センサP61は燃料ガス供給流路31の低圧部の圧力を検出する。圧力センサP5は燃料電池20の入口における圧力を検出する。圧力センサP10は水素ポンプ63の入力ポート側(上流側)の圧力を検出する。圧力センサP11は水素ポンプ63の出力ポート側(下流側)の圧力を検出する。
燃料極圧力検出手段P5は燃料極(アノード)における圧力を検出するためのもので例えば圧力計によって構成されている。本実施形態では、この燃料極圧力検出手段P5を燃料ガス供給流路31の低圧部、より具体的にはFC入口バルブH21と燃料電池20との間に配設している(図1参照)。また、燃料極圧力検出手段P5はさらにECU13と接続され、検出した圧力値に関するデータを当該ECU13に送信するようになっている。
ECU13は電子制御装置(Electric Control Unit)によって構成された制御手段である。本実施形態のECU13は、燃料電池20の温度を検出するスタック温度検出手段11、燃料電池20の運転が停止してから再起動されるまでの時間を計測する放置時間計測手段12、燃料極圧力検出手段P5のそれぞれと接続されていて、スタック温度、放置時間、そして燃料極圧力(アノード圧力)に関するデータを取得する。これらデータは、例えばアノード窒素濃度(電解質膜を透過してカソードからアノードまで達したものなどを含む窒素の当該アノードにおける濃度)を推定する場合などにおいて利用される。なお、図1では特に詳しく表示していないが、このECU13は制御部50とも接続されており、例えば推定したアノード窒素濃度に応じて必要時には燃料電池20の出力が制限されるようになっている。
続いて、本実施形態の燃料電池システム10において、燃料電池20(ないしは当該燃料電池システム10)の運転停止処理時に燃料ガスの吸引を効率よくかつ十分に行うための構成について説明する(図2等参照)。
この燃料電池システム10においては、カソードオフガス流路(酸化ガス排出流路)42とアノードオフガス流路(燃料ガス排出流路)33の合流点の下流に逆止弁65が設けられている。例えば本実施形態の場合、当該逆止弁65は上述した希釈器64の下流側に配置されている(図1参照)。この逆止弁65は、燃料電池20の停止処理時、減圧された当該燃料電池20内の酸化ガス流路および燃料ガス流路にガスが逆流するのを防ぐための弁として機能するものである。このような逆止弁65を利用することとすれば、ガス配管系内を減圧する際、アノードや燃料ガス配管系における燃料ガス(水素ガス)を効率よくかつ十分に吸引することが可能となる。
また、本実施形態においては上述したエアコンプレッサ40を逆回転させることにより、ガス配管系を減圧して燃料ガスを吸引するようにしている(図2参照)。他の装置などを用いることもできるが、既存のエアコンプレッサ40を酸化ガスの供給のみならず燃料ガスの吸引手段としても用いることとすれば、低コスト化やシステムの小型化といった点で好ましい。
本実施形態の燃料電池システム10において、上述した逆止弁65の下流側には気液分離器66が設けられ、さらにその下流側には排気時に吸音するためのマフラー67が設けられている(図1、図2参照)。マフラー67は液体(水分)があると吸音の効率が落ちるので、排出されるガスを気液分離器66がその前段にて気体と液体とに分離し、気体のみを当該マフラー67に送り込む。分離された液体は、そのまま気液分離器66の外側へと排出されるようになっている。
ここで、上述の構成に基づく燃料電池システム10の停止処理方法の一例をフローチャートを用いて説明する(図3参照)。
燃料電池システム10(あるいは燃料電池20)の運転停止に伴う停止処理の開始後、まずはエアコンプレッサ40を逆回転させる(ステップ1)。こうした場合、ガスが吸引されて逆流し、酸化ガス配管系(酸化ガス供給流路41、カソードオフガス流路42)が減圧された状態となる。また、本実施形態の燃料電池システム10の場合には、このように酸化ガス配管系が減圧されるのに伴い逆止弁65が閉じた状態となる(ステップ1)。
次に、パージ弁H51を開く(ステップ2)。これにより、燃料ガス配管系(アノードオフガス流路33、燃料ガス循環流路32、さらには燃料ガス供給流路31の一部)がそれぞれ減圧された状態となる。したがって、アノードや燃料ガス配管系に残存している水素ガスは、アノードオフガス流路33、希釈器64、カソードオフガス流路42、酸化ガス供給流路41を順次通り抜けるようにして酸化ガス系に吸引される(図1等参照)。
次に、一定時間が経過したら(ステップ3)、パージ弁H51を閉じる(ステップ4)。ここでは停止処理を一定時間行うこととしているが、この代わりとして、例えば系内のいずれかの箇所における圧力が所定値以下に到達するまで停止処理を行うこととしてもよい(ステップ3)。その後、エアコンプレッサ40を停止させ(ステップ5)。停止処理を終了する。この際、必要に応じて水素ポンプ63なども停止させる。
ここまで説明したように、本実施形態の燃料電池システム10によれば、燃料電池システム10(ないしは燃料電池20)の運転停止処理時、燃料ガスを効率よく吸引することができるため当該吸引に要する時間を短縮することができる。しかも、燃料ガスを十分に吸引することによって燃料極での触媒の劣化進行を抑制することもできる。
また、本実施形態においては逆止弁65を利用しているために、特に弁制御を行うことなくエアコンプレッサ40の作動に連動して閉弁させることができる。
さらに、本実施形態では、この逆止弁65を気液分離器66よりも上流側に配置しているため、燃料ガスの吸引を効率よく、かつ十分に行いうるという利点もある。すなわち、気液分離器66によって分離された液体はそのまま器外へと排出される仕組みであるため、仮に逆止弁65が当該気液分離器66の下流側に配置されていると、逆止弁65が閉じていてもこの気液分離器66から外部空気が流入する場合がある。この点、本実施形態のような構成の場合には外部空気の流入を抑え、水素ガスの吸引効率を維持ないしは高めることが可能である。
また、上述した燃料電池システム10によれば、減圧時(例えばエアコンプレッサ40の逆回転時)に酸化ガス配管系と燃料ガス配管系とを同時かつ均一に減圧することが可能である。この場合、ガスを別々に吸引するよりも短時間で水分除去を行い系内を乾燥させることとすれば、再起動時の低温起動性が向上することも期待できる。ちなみに、ガス配管系から水素ガスのみを吸引するとすれば、1)カソードの酸化ガス流量を一度増量して希釈する、2)水素ガスの処理装置を追加して性能を向上させる(例えば水素ガスを触媒上で燃焼させる触媒燃焼器を流路に設置するなど)、3)時間をかけて少しずつ水素ガスを排出する、のうちのいずれかの対策が必要となりうる。この点、本実施形態の燃料電池システム10によれば、エアコンプレッサ40を用いてガスを一気に吸引すれば、水素がカソードで燃焼するため、短時間で減圧ないしは負圧にできるという利点もある。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態では水素ガスを効率よく吸引するための弁として逆止弁65を例示したが(図1等参照)、これ以外の弁を利用することがもちろん可能であり、例示すれば、リード弁や、外部から操作可能な開閉弁を用いてもよい。または、弁制御が不要であり比較的コストの低いリリーフ弁を用いてもよい。
あるいは、逆止弁65の代わりに圧力調整弁A4を利用することも可能である。例えば上述の実施形態における圧力調整弁A4は燃料電池20と加湿モジュール62との間に配置されていたが(図1参照)、これを希釈器64の下流側に配置することとすれば部品点数やコストを抑えられるという点で好ましい。システムによっては圧力調整弁A4による調整の応答性が高くない場合があるから、特にこのような燃料電池システム10において有用である。
さらには、このように圧力調整弁A4の配置を変更し、尚かつ上述したような逆止弁65を併設することとしてもよい。こうした場合には、圧力調整弁A4と逆止弁65の両者の働きによって外気流入をさらに効果的に抑え、より効率的に減圧することも可能である。あるいは、上述したリリーフ弁を利用する場合に、圧力調整弁A4を希釈器64の下流に配置することとしてもよい。
また、本実施形態においては、カソードオフガス流路(酸化ガス排出流路)42とアノードオフガス(燃料ガス排出流路)33とが希釈器64にて合流する構成となっていたが、当該希釈器64の上流にて合流するような構成であっても本発明を適用することがもちろん可能である。このように合流点と希釈器64とが離れている場合には、当該合流点と希釈器64との間に逆止弁65を配置することができ、こうした場合には吸引量がより少量で済むことがあるという利点もある。
また、本実施形態で説明した逆止弁65は、エアコンプレッサ40を逆回転させることによって自動的に閉じた状態となるものであったが、外部から操作可能な弁を用い、当該弁を閉じる操作を行ってからエアコンプレッサ40を逆回転させてももちろん構わない。要は、エアコンプレッサ40の逆回転時、少なくとも逆止弁65が閉じた状態の間は、外部空気の流入を抑えることによって燃料ガス配管系内の燃料ガス(水素ガス)を効率よく吸引することが可能である。
さらに、本実施形態では既存の配管系であるアノードオフガス流路(燃料ガス排出流路)33やカソードオフガス流路(酸化ガス排出流路)42などを利用して水素ガスを吸引することとしたが(図2参照)、燃料ガス系と酸化ガス系とを結ぶ新規のバイパス68を利用して水素ガスを酸化ガス系へと吸引することも可能である(図4参照)。
本実施形態における燃料電池システムの構成を示す図である。 燃料電池システムをガス配管系を中心に概略的に示す図である。 燃料電池システムの停止処理方法の一例を示すフローチャートである。 本発明にかかる燃料電池システムの他の一例を示す概略図である。
符号の説明
10…燃料電池システム、20…燃料電池、31…燃料ガス供給流路、33…アノードオフガス流路(燃料ガス排出流路)、40…エアコンプレッサ(コンプレッサ)、41…酸化ガス供給流路、42…カソードオフガス流路(酸化ガス排出流路)、65…逆止弁(酸化ガス排出流路と燃料ガス排出流路の合流点の下流に設けられた弁)

Claims (6)

  1. 酸化ガスと燃料ガスの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記酸化ガスを前記燃料電池に供給するコンプレッサと、該コンプレッサと前記燃料電池を結ぶ酸化ガス供給流路と、前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給流路と、前記燃料電池から排出された酸化オフガスおよび燃料オフガスを排出する酸化ガス排出流路および燃料ガス排出流路と、を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池の停止処理時に閉じた状態となり、燃料ガスの吸引により減圧された当該燃料電池内の酸化ガス流路および燃料ガス流路にガスが逆流するのを防ぐ弁が前記酸化ガス排出流路と燃料ガス排出流路の合流点の下流に設けられていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池の停止処理時、前記弁を閉じた状態で前記コンプレッサを逆回転させることにより当該燃料電池内の酸化ガス流路と燃料ガス流路をともに減圧することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記弁が逆止弁であることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記弁が酸化ガス調圧弁であることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記弁は、前記酸化オフガスおよび燃料オフガスを気液分離するための気液分離器よりも上流側に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池システム。
  6. 酸化ガスと燃料ガスの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記酸化ガスを前記燃料電池に供給するコンプレッサと、該コンプレッサと前記燃料電池を結ぶ酸化ガス供給流路と、前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給流路と、前記燃料電池から排出された酸化オフガスおよび燃料オフガスを排出する酸化ガス排出流路および燃料ガス排出流路と、を備えた燃料電池システムの停止処理時、前記酸化ガス排出流路と燃料ガス排出流路の合流点の下流に設けられた弁を閉じた状態で前記コンプレッサを逆回転させ、当該燃料電池内の酸化ガス流路と燃料ガス流路をともに減圧することを特徴とする燃料電池システムの停止処理方法。
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