JP2004087313A - 燃料電池の排出水素処理 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池システムに必要な基本的な構成要素を用いて、燃料電池システムの運転再開時に、外部へ排出される水素ガス濃度を可燃濃度未満に低減させること。
【解決手段】エアポンプ33が逆回転運転されると、酸化ガス室25内の水素含有ガスは、酸化ガス供給管32へ向かって吸引され、酸化ガス室25上流に保持される。これと同時に、排出管34から外部空気が酸化ガス室25へと導入され、導入された空気中の酸素の一部はカソード側触媒電極22上にトラップされ、また、カソード側触媒電極22上にトラップされていた水素との間で酸化反応を起こし、水素を消費する。次に、エアポンプ33が正回転運転されると、酸化ガス供給管32に保持されていた水素含有ガスが酸化ガス室25に再供給される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼電池システムに関し、特に燃料電池から排出される水素ガス濃度を低減させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池の運転が停止されると、アノード側に供給された燃料ガスの一部は、未反応燃料ガス、すなわち水素含有ガスとしてアノード側に残留してしまう。アノード側に残留した水素含有ガス中の水素は、アノード側とカソード側の分圧差に起因して、水素透過性の電解質膜を透過してカソード側に浸透するため、燃料電池の運転停止時間の経過と共にカソード側には水素が蓄積されていく。燃料電池の運転が停止されている状況下では、カソード側への酸化ガスの供給も停止されているため、カソード側に浸透した水素は希釈、酸化されないままカソード側に滞留する。かかる状況下にて燃料電池の運転を再開すると、カソード側に浸透、保持された水素は、運転再開に伴いカソード側に供給される酸化ガスによって希釈されることなく大気中に押し出されてしまう。
【0003】
特に車両用燃料電池を始めとする間欠運転状態におかれる燃料電池では、燃料電池の運転停止・運転再開の頻度が高くなるため、大気中への希釈されない水素の放出が高い頻度で発生することになる。かかる問題に対して、燃料電池の運転停止と共に、アノード側の残留水素ガスを吸い出すことにより、運転再開時に大気中に排出される水素濃度を低減する技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記技術では、アノード側から吸い出した水素を酸化させるために触媒、あるいは希釈室を別途備えなければならないという問題があった。したがって、燃料電池システムに要求される基本的な構成要素だけを用いて、再始動時における排出水素ガス濃度を低減することができれば都合がよい。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、燃料電池システムに必要な基本的な構成要素を用いて、燃料電池システムの運転再開時に、外部へ排出される水素ガス濃度を可燃濃度未満に低減させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、燃料電池システムを提供する。本発明の第1の態様に係る燃料電池システムは、アノードと、カソードと、前記アノードおよびカソード間に配置されている電解質材料と、前記アノード側に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記カソード側に酸化ガスを供給する酸化ガス供給手段と、前記燃料電池の運転停止中に、前記カソード側に残留している燃料ガスを酸化させる燃料ガス酸化手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムによれば、燃料電池の運転停止時に、カソード側に残留している燃料ガスを酸化させる燃料ガス酸化手段を備えるので、燃料電池システムの運転再開時に、外部へ排出される水素ガス濃度を可燃濃度未満に低減させることができる。また、予め、カソード側に残留している燃料ガスを酸化させておくことにより、燃料電池の始動をより迅速化することができる。
【0008】
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記燃料ガス酸化手段は、前記燃料電池の始動開始直前に、前記カソード側に残留している燃料ガスを酸化させても良い。かかる場合には、燃料ガスが酸化される際の反応熱によって燃料電池を暖機することができる。
【0009】
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記酸化ガス供給手段は、前記カソードにより一面が封止されている酸化ガス室と、
一端が前記酸化ガス室と連通する供給管と、
前記供給管の他端と接続されていると共に前記供給管を通じて前記酸化ガス室に酸化ガスを供給する供給器と、
一端が前記酸化ガス室と連通すると共に、他端から前記酸化ガス室内のガスを大気中に排出する排出管とを備え、
前記燃料ガス酸化手段は、前記酸化ガス室において前記燃料ガスを酸化させても良い。かかる場合には、酸化ガス室の一面を封止するカソード上の触媒によって燃料ガスの酸化を促進することができる。
【0010】
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記燃料ガス酸化手段は、所定時間にわたって前記酸化ガス室の残留燃料ガスを前記供給管内に吸引し、続いて前記供給管内に吸引された残留燃料ガスを前記酸化ガス室に供給させるよう、前記供給器を制御する制御器であっても良い。かかる場合には、残留燃料ガスを供給管内に吸引することによって酸化ガス室には外部空気が導入され、導入された外部空気中の酸素の一部がカソード上の触媒に捕捉される共に、導入された外部空気によってカソード上の触媒に元々捕捉されていた燃料ガスが酸化消費される。また、供給管内に吸引された残留燃料ガスが酸化ガス室に供給されることによって、供給された残留燃料ガスが外部空気によって酸化並びに希釈される。この結果、燃料電池システムに必要な基本的な構成要素を用いて、燃料電池システムの運転再開時に、外部へ排出される水素ガス濃度を可燃濃度未満に低減させることができる。
【0011】
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記燃料ガス酸化手段は、前記酸化ガス室の残留燃料ガスを前記供給管内に吸引保持し、続いて前記供給管内に保持されている残留燃料ガスを前記酸化ガス室に供給させるよう、前記供給器を制御する制御器であっても良い。かかる場合には、燃料電池システムに必要な基本的な構成要素を用いて、燃料電池システムの運転再開時に、外部へ排出される水素ガス濃度を可燃濃度未満に低減させることができる。
【0012】
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムにおいて、少なくとも前記供給管および前記供給器を含む酸化ガス供給系の容量は、前記酸化ガス室の容量よりも大きくても良い。かかる場合にはより多くの外部空気を酸化ガス室に導入することができるので、残留燃料ガスの酸化、希釈を十分に図ることができる。
【0013】
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記供給器はポンプであっても良い。ポンプは燃料電池システムに必要な基本的な構成要素であり、外部へ排出される水素ガス濃度を可燃濃度未満に低減させるために追加の構成要素を備える必要がない。
【0014】
本発明の第2の態様は、アノードと、カソードと、アノードおよびカソード間に配置されている電解質材料とを有する燃料電池を含む燃料電池システムを提供する。本発明の第2の態様に係る燃料電池システムは、前記アノード側に燃料ガスを供給する燃料ガス供給器と、前記カソード側に酸化ガスを供給する酸化ガス供給器と、前記燃料電池システムの運転開始に先立ち、前記酸化ガス供給器によって前記カソード側の残留ガスを吸引し、続いて吸引した残留ガスを前記カソード側に供給する制御器とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の態様に係る燃料電池システムによれば、燃料電池システムの運転開始に先立ち、酸化ガス供給器によってカソード側の残留ガスを吸引し、続いて吸引した残留ガスをカソード側に供給するので、燃料電池システムに必要な基本的な構成要素を用いて、燃料電池システムの運転再開時に、外部へ排出される水素ガス濃度を可燃濃度未満に低減させることができる。
【0016】
本発明の第3の態様は、アノードと、カソードと、アノードおよびカソード間に配置されている電解質材料とを有する燃料電池を含む燃料電池システムにおける排出水素ガス処理方法であって、前記燃料電池の運転開始要求を検出し、前記カソード側の残留ガスの前記カソード側へ酸化ガスを供給する酸化ガス供給器によって吸引し、前記吸引した残留ガスおよび酸化ガスを前記カソード側に供給することを特徴とする。
【0017】
本発明の第3の態様に係る燃料電池システムにおける排出水素処理方法によれば、本発明の第2の態様に係る燃料電池システムと同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第3の態様に係る燃料電池システムにおける排出水素処理方法は、本発明の第2の態様に係る燃料電池システムと同様にして種々の態様にて実現され得る。
【0018】
本発明の第1および第2の態様は、この他にもプログラム、プログラムを記録した記録媒体の形態によっても実現され得る。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ実施例に基づいて、本発明に係る燃料電池システムについて説明する。
【0020】
図1を参照して本実施例に用いられ得る燃料電池システムの概略構成について説明する。図1は本実施例に係る燃料電池システムの概略構成を示すと共に、燃料電池システム稼働時における酸化ガスおよび燃料ガスの流れを示す説明図である。
【0021】
燃料電池システム10は、燃料電池20と、燃料電池20に対して酸化ガス(空気)を供給する酸化ガス供給系30、燃料ガス(水素ガス)を供給する燃料ガス供給系40とを備える。
【0022】
燃料電池20は、アノード側触媒電極21、カソード側触媒電極22が高分子電解質膜23の両面に接合されて一体化された膜・電極接合体(MEA)200と、アノード側触媒電極により一面が封止されている燃料ガス室24と、カソード側触媒電極により一面が封止されている酸化ガス室25とを備えている。
【0023】
酸化ガス供給系30は、一端が酸化ガス室25に連通し、他端にはエアクリーナ31を有する空気供給管32、酸化ガス室25に対して酸化ガスとしての空気を供給するエアポンプ33、酸化ガス室25内のガスを大気中に排出するための排出管34を備えている。ここで、少なくとも空気供給管32およびエアポンプ33を含む酸化ガス供給系の容量は、酸化ガス室25の容量以上であることが好ましい。
【0024】
燃料ガス供給系40は、一端が燃料ガス室24に連通され、他端が燃料ガスとしての水素ガスを供給する水素ガス源41に接続されている燃料ガス供給管42を備えている。水素ガス源41として高圧水素ガスが用いられる場合には、水素ガスを燃料ガス室24に供給するためのポンプ等は必要なく、むしろ、高圧水素ガスを適正圧力まで減圧するための減圧弁が燃料ガス供給系40に備えられる。これに対して、水素ガス源41として改質装置が用いられる場合には、改質装置において得られた水素ガスを燃料ガス室24に供給するためのポンプが燃料ガス供給系40に備えられる。なお、改質装置は、ガソリン、メタノール、都市ガス、液化天然ガスといった燃料を改質して水素ガスを生成し得る。
【0025】
なお、本実施例では、燃料ガス室24、酸化ガス室25といった用語を用いているが、これら構成要素は、供給された水素ガス、酸化ガスをMEA200に対して接触流動させる機能を有していれば良く、例えば、燃料ガス流路、酸化ガス流路と呼んでも良い。また、本実施例では、アノードオフガスを循環させない燃料電池システム10を例にとって説明しているが、燃料ガス室24の下流から燃料供給管42へとアノードオフガスを循環させる燃料電池システムにも適用可能であることは言うまでもない。
【0026】
エアポンプ33の運転状態は制御ユニット50によって制御される。制御ユニット50は、燃料電池20に要求される出力を要求出力検出センサによって検出し、投入する燃料ガス量、酸化ガス量を制御する制御ユニットであっても良く、あるいは、燃料電池システム10の運転状態を制御する総合制御ユニットからの制御信号を受けて、エアポンプ33の動作を制御する制御ユニットであっても良い。本燃料電池システム10が、車両に搭載されて用いられる場合には、要求出力センサには、アクセルポジションセンサが該当し、総合制御ユニットには、例えば、車両総合制御ユニットが該当する。
【0027】
燃料電池システム10の基本的な動作について、簡単に説明する。燃料電池制御ユニットは、燃料電池20に要求される出力に応じて、燃料ガス量および酸化ガス量を決定する。燃料電池制御ユニットは、決定した燃料ガス量が燃料ガス室24へ供給されるように流量制御弁を制御し、また、決定した酸化ガス量が酸化ガス室25に供給されるよう制御ユニット50を介してエアポンプ33を制御する。燃料電池システム10の運転停止が要求されると、燃料電池制御ユニットは、流量制御弁を閉じて燃料ガス室24への水素ガスの供給を停止すると共に、エアポンプ33の運転を停止して酸化ガス室25へのエアの供給を停止する。
【0028】
なお、燃料電池システム10として高圧水素ガスを水素ガス源として用い、アノードオフガスが再投入される循環型が用いられる場合には、燃料ガス流量を制御することなく、酸化ガス流量のみを制御することによっても燃料電池システム10の運転制御を実行することができる。
【0029】
次に、本実施例に従う燃料電池システム10の再始動時における排出水素低減処理について図2〜図5を参照して説明する。図2は運転停止中の燃料電池システム10において高分子電解質膜23を透過する水素の様子を示す説明図である。図3は燃料電池システム10の運転再開時に、エアポンプ33を逆転運転した際にカソード側残留ガスが吸引される様子を示す説明図である。図4はエアポンプ33の逆転運転後、正転運転された際の酸化ガス室25内の様子を示す説明図である。図5は本実施例に係る燃料電池システム10において運転再開時に実行される排出水素低減処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0030】
制御ユニット50は、燃料電池20の運転が停止すると本処理ルーチンを開始する。燃料電池20の運転が停止されると、燃料ガス室24(アノード側)と酸化ガス室25(カソード側)との差圧(分圧差)によって、図2に示すように、燃料ガス室24(アノード側)の残留水素ガス中の水素は、MEA200を透過して酸化ガス室25(カソード側)へと移動する。燃料電池20の運転時であれば、エアポンプ33により供給された空気によって酸化ガス室25へと浸透した水素は順次酸化されるが、燃料電池20の運転停止時には、酸化ガス室25へは空気は供給されないため酸化ガス室25へと浸透した水素は一定濃度以下には希釈さない。また、酸化ガスである空気が供給されないので、カソード側触媒電極22上の触媒を介した水素の酸化反応も進行せず、酸化ガス室25には、酸化ガス室25へと浸透した水素が滞留する。
【0031】
制御ユニット50は、燃料電池20の運転再開要求の入力を待機し(ステップS100:No)、運転再開要求が入力されると(ステップS100:Yes)、エアポンプ33を逆回転運転させて(ステップS110)、所定時間待機する(ステップS120:No)。エアポンプ33が逆回転運転されると、図3に示すように、酸化ガス室25内の水素含有ガスは、酸化ガス供給管32へ向かって吸引され、酸化ガス室25上流に保持される。これと同時に、排出管34から外部空気が酸化ガス室25へと導入され、導入された空気中の酸素の一部はカソード側触媒電極22上にトラップされ、また、カソード側触媒電極22上にトラップされていた水素との間で酸化反応を起こし、水素を消費する。
【0032】
制御ユニット50は、所定時間が経過すると(ステップS120:Yes)、エアポンプ33を正回転運転させて(ステップS130)、本処理ルーチンを終了する。以降、制御ユニット50は、燃料電池システム10の運転状態に応じてエアポンプ33の運転を制御する。
【0033】
エアポンプ33が正回転運転されると、図4に示すように、酸化ガス供給管32に保持されていた水素含有ガスが酸化ガス室25に再供給される。再供給された水素含有ガス中の水素は、先にカソード側触媒電極22上にトラップされていた酸素、酸化ガス室25に存在する空気中の酸素と酸化反応を起こし、消費される。また、再供給された水素含有ガスは、酸化ガス室25に存在する空気によって希釈され、水素含有ガスの水素濃度が低減される。したがって、排気管34から排出される排出ガス中の水素濃度を可燃濃度未満にすることができる。
【0034】
以上説明したように、本実施例に係る燃料電池システム10によれば、燃料電池システム10に要求される基本的な構成要素を用いて、燃料電池20の再運転時における排出ガス中の水素濃度を可燃濃度未満に低減することができる。本実施例に係る燃料電池システム10は、構成要素を追加することなく排出ガス中の水素濃度を低減することができるので、燃料電池システム10の搭載スペースが制限される移動体に搭載され、間欠運転される応用例において有用である。
【0035】
本実施例に係る燃料電池システム10によれば、燃料電池20の運転停止時に、水素残圧の低減処理、パージガスの導入による排出水素ガス濃度の低減処理等が不要となるので、停止シーケンスに要する時間を短縮することができると共に、エアポンプ33の回転数の低減、騒音低減を図ることができる。
【0036】
本実施例に係る燃料電池システム10によれば、エアポンプ33の逆回転運転によって、燃料電池20の運転前に酸化ガス室25における残留水素と酸素との酸化反応に伴う反応熱によりMEA200(スタック)を加熱することができるので、特に、低温時における再始動性を向上させることができる。
【0037】
・その他の実施例:
上記実施例では、酸化ガス室25中の残留水素ガスを全て酸化ガス供給管32に吸引保持していないが、酸化ガス供給管32およびエアポンプ33の容量を酸化ガス室25の容量以上として、酸化ガス室25中の残留水素ガスの全量を酸化ガス供給系30に吸引保持しても良い。かかる場合には、酸化ガス室25における水素の希釈化、酸化をより推進させることができる。
【0038】
また、上記実施例では、燃料電池20の再運転要求があったときにエアポンプ33の逆回転運転を実行し、酸化ガス室25中の水素含有ガスを酸化ガス供給系30に吸引保持しているが、燃料電池20の運転停止後、任意のタイミングにてエアポンプ33の逆回転運転、正回転運転による排出水素濃度低減処理を実行してもよい。かかる場合には、燃料電池20の再運転要求に対する応答性を向上させることができる。
【0039】
以上、いくつかの実施例に基づき本発明に係る燃料電池システムおよび燃料電池システムにおける排出水素処理方法について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る燃料電池システムの概略構成を示すと共に、燃料電池システム稼働時における酸化ガスおよび燃料ガスの流れを示す説明図である。
【図2】運転停止中の燃料電池システム10において高分子電解質膜23を透過する水素の様子を示す説明図である。
【図3】燃料電池システム10の運転再開時に、エアポンプ33を逆転運転した際にカソード側残留ガスが吸引される様子を示す説明図である。
【図4】エアポンプ33の逆転運転後、正転運転された際の酸化ガス室25内の様子を示す説明図である。
【図5】本実施例に係る燃料電池システム10において運転再開時に実行される排出水素低減処理ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…燃料電池システム
20…燃料電池
21…アノード側触媒電極
22…カソード側触媒電極
23…高分子電解質膜
24…燃料ガス室
25…酸化ガス室
200…膜・電極接合体(MEA)
30…酸化ガス供給系
31…エアクリーナ
32…酸化ガス供給管
33…エアポンプ
34…排気管
40…燃料ガス供給系
41…水素ガス源
42…燃料ガス供給管
50…制御ユニット

Claims (9)

  1. 燃料電池システムであって、
    アノードと、
    カソードと、
    前記アノードおよびカソード間に配置されている電解質材料と、
    前記アノード側に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
    前記カソード側に酸化ガスを供給する酸化ガス供給手段と、
    前記燃料電池の運転停止中に、前記カソード側に残留している燃料ガスを酸化させる燃料ガス酸化手段とを備える燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料ガス酸化手段は、前記燃料電池の始動開始直前に、前記カソード側に残留している燃料ガスを酸化させる燃料電池システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記酸化ガス供給手段は、
    前記カソードにより一面が封止されている酸化ガス室と、
    一端が前記酸化ガス室と連通する供給管と、
    前記供給管の他端と接続されていると共に前記供給管を通じて前記酸化ガス室に酸化ガスを供給する供給器と、
    一端が前記酸化ガス室と連通すると共に、他端から前記酸化ガス室内のガスを大気中に排出する排出管とを備え、
    前記燃料ガス酸化手段は、前記酸化ガス室において前記燃料ガスを酸化させるる燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料ガス酸化手段は、所定時間にわたって前記酸化ガス室の残留燃料ガスを前記供給管内に吸引し、続いて前記供給管内に吸引された残留燃料ガスを前記酸化ガス室に供給させるよう、前記供給器を制御する制御器である燃料電池システム。
  5. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料ガス酸化手段は、前記酸化ガス室の残留燃料ガスを前記供給管内に吸引保持し、続いて前記供給管内に保持されている残留燃料ガスを前記酸化ガス室に供給させるよう、前記供給器を制御する制御器である燃料電池システム。
  6. 請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
    少なくとも前記供給管および前記供給器を含む酸化ガス供給系の容量は、前記酸化ガス室の容量よりも大きい燃料電池システム。
  7. 請求項3ないし請求項6のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記供給器はポンプである燃料電池システム。
  8. アノードと、カソードと、アノードおよびカソード間に配置されている電解質材料とを有する燃料電池を含む燃料電池システムであって、
    前記アノード側に燃料ガスを供給する燃料ガス供給器と、
    前記カソード側に酸化ガスを供給する酸化ガス供給器と、
    前記燃料電池システムの運転開始に先立ち、前記酸化ガス供給器によって前記カソード側の残留ガスを吸引し、続いて吸引した残留ガスを前記カソード側に供給する制御器とを備える燃料電池システム。
  9. アノードと、カソードと、アノードおよびカソード間に配置されている電解質材料とを有する燃料電池を含む燃料電池システムにおける排出水素ガス処理方法であって、
    前記燃料電池の運転開始要求を検出し、
    前記カソード側の残留ガスの前記カソード側へ酸化ガスを供給する酸化ガス供給器によって吸引し、
    前記吸引した残留ガスおよび酸化ガスを前記カソード側に供給する排出水素ガス処理方法。
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