JP7485843B1 - 座屈拘束ブレース - Google Patents

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Abstract

【課題】主芯材に付加される軸力を適切に副芯材に伝達させることを可能としつつ、必要とする溶接作業及び溶接金属を削減可能な座屈拘束ブレースを提供する。【解決手段】長尺状の主芯材10と、主芯材10の長手方向の両端に配置される副芯材20であって、主芯材10の長手方向に沿う姿勢で、且つ、主芯材10の長手方向の両端に位置する板状部分12の板面に直交する姿勢で配置される、長尺状かつ板状の副芯材20と、主芯材10の面外変形を規制する拘束部材30と、を備えた座屈拘束ブレース1であって、主芯材10における板状部分12と、副芯材20と、の交線に沿って延在する直線状溶接線W1を備え、直線状溶接線W1は、主芯材10の長手方向に沿う荷重が付加された場合に、直線状溶接線W1に作用するせん断力の分布に応じた形状となっていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、座屈拘束ブレースに関する。
建物における制振の用途に、座屈拘束ブレースが用いられることがある。座屈拘束ブレースとして、長尺状の主芯材と、前記主芯材の長手方向の両端に配置される副芯材であって、前記主芯材の長手方向に沿う姿勢で、且つ、前記主芯材の長手方向の両端に位置する板状部分の板面に直交する姿勢で配置される、長尺状かつ板状の副芯材と、前記主芯材の面外変形を規制する拘束部材と、を備えたものがある。地震時の振動荷重により主芯材に圧縮軸力が生じて主芯材が板厚方向に変位すると、拘束部材がその荷重を受け止めることで、主芯材の座屈の進展が抑制される。主芯材の座屈が進展しないことで、地震に対する制振効果が向上する。このような座屈拘束ブレースの従来例として、例えば、設置対象である構造物に接続される接続部を座屈拘束ブレースの両端に備え、その接続部を、主芯材の板状の両端と、当該主芯材の板状の両端の表裏両面に立設された板状の副芯材とに配置したものがある(例えば、特許文献1)。特許文献1では、接続部を主芯材と副芯材との双方に配置することで、座屈拘束ブレースの軸力を主芯材と副芯材とで分担できるようになっている。
ちなみに、特許文献1の座屈拘束ブレースでは、拘束部材と主芯材との間に充填材が充填されており、主芯材と副芯材とを接合する溶接部が充填材と干渉することを抑えるために、溶接部と充填材との間に緩衝部材が配置されている。これにより、例えば、主芯材に圧縮力が付加されることで溶接部が変位した際には、緩衝部材が変形することで、溶接部の変位を吸収する。このことで、溶接部と充填材とが干渉することを抑えている。
特許第7253665号公報
上記特許文献1の座屈拘束ブレースでは、主芯材と副芯材とを溶接する溶接部が、全長に亘って同じ太さとなっている。換言すれば、主芯材と副芯材との接合強度が、溶接部の全長に亘って同じとなっている。そのため、例えば、十分な接合強度の溶接金属線を形成するために、複数回の溶接パスで溶接金属線を形成しようとすると、溶接パスの回数だけ作業時間が必要となるとともに、パス回数に応じた量の溶接金属が必要となっていた。
しかしながら、発明者らの検討の結果、座屈拘束ブレースの軸力を主芯材と副芯材とで分担する場合、主芯材から副芯材への応力伝達には、主芯材の長手方向に沿って直線状に延在する溶接部のうち、特に内方側の部分が支配的に寄与していることが判明した。そのため従来のように、溶接部が全長に亘って同じ太さとなっていると、溶接作業の無駄や溶接金属の無駄が存在するという課題がある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、主芯材に付加される軸力を適切に副芯材に伝達させることを可能としつつ、副芯材を主芯材に溶接する際の溶接作業の時間及び溶接金属の量を削減可能な座屈拘束ブレースを提供することを目的とする。
<1>本発明の態様1に係る座屈拘束ブレースは、長尺状の主芯材と、前記主芯材の長手方向の両端に配置される副芯材であって、前記主芯材の長手方向に沿う姿勢で、且つ、前記主芯材の長手方向の両端に位置する板状部分の板面に直交する姿勢で配置される、長尺状かつ板状の副芯材と、前記主芯材の面外変形を規制する拘束部材と、を備えた座屈拘束ブレースであって、前記主芯材における前記板状部分と、前記副芯材と、の交線に沿って延在する直線状溶接線を備え、前記直線状溶接線は、前記主芯材の長手方向に沿う荷重が付加された場合に、前記直線状溶接線に作用するせん断力の分布に応じた形状となっていることを特徴とする。
本発明によれば、主芯材に付加される軸力を適切に副芯材に伝達させることを可能としつつ、副芯材を主芯材に溶接する際の溶接作業の時間及び溶接金属の量を削減可能な座屈拘束ブレースを提供することができる。
実施形態に係る座屈拘束ブレースの側面図である。 実施形態に係る座屈拘束ブレースの平面図である。 図1に示すIII-III部の断面図である。 図1に示すIV-IV部の断面図である。 図1に示すV-V部の断面図である。 座屈拘束ブレースにおける、主芯材と副芯材との溶接部に付加されるせん断力の分布図である。 図1に示す溶接部周辺の拡大図の第1例である。 図1に示す溶接部周辺の拡大図の第2例である。
(座屈拘束ブレースについて)
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースを説明する。座屈拘束ブレースは、例えば、建物における柱と梁とからなる構造物を補強するために用いられる。
図1は、実施形態に係る座屈拘束ブレース1の側面図である。
図2は、実施形態に係る座屈拘束ブレース1の平面図である。
図3は、図1に示すIII-III部の断面図である。
図4は、図1に示すIV-IV部の断面図である。
図5は、図1に示すV-V部の断面図である。
図6は、座屈拘束ブレース1における、主芯材10と副芯材20との溶接部Wに付加されるせん断力の分布図である。
図7は、図1に示す溶接部W周辺の拡大図の第1例である。
図8は、図1に示す溶接部W周辺の拡大図の第2例である。
座屈拘束ブレース1は、図1~図5に示すように、主芯材10と、副芯材20と、拘束部材30と、充填材40と、アンボンド材50と、を備える。
主芯材10は、長尺状の部材である。本実施形態において、主芯材10は、例えば、鋼板により構成された長尺状かつ板状の部材である。主芯材10は、両端部が建物の構造物に取り付けられることで、建物を補強する。本実施形態において、主芯材10は、鋼板(平鋼)から形成されている。なお主芯材10は、SN材(建築構造用圧延鋼材)や、LYP材(極低降伏点鋼材)等の降伏点の低い鋼材にて形成されていることが好ましい。この場合、主芯材10の降伏による地震エネルギー吸収性が良好になる。
図1及び図2に示すように、主芯材10は、狭幅部11と、板状部分12と、幅変化部13と、を備えている。以下、主芯材10について、狭幅部11と、板状部分12と、幅変化部13と、を区別しない場合は、主芯材10と図示あるいは呼称する。
狭幅部11は、主芯材10の長手方向の中央を含む部分に位置し、且つ、主芯材10の長手方向に直交する断面の形状が一定である。本実施形態において、狭幅部11は、図3に示すように、断面矩形状の板状である。あるいはこれに限らず、狭幅部11は、円柱状や角筒状等その他の形状であってもよい。
板状部分12は、主芯材10の長手方向の両端に位置する板状の部分である。板状部分12は、狭幅部11よりも板幅が広い。狭幅部11が円柱状等である場合、板状部分12の板幅は、少なくとも、狭幅部11の、板状部分12の板幅方向に沿う方向の寸法よりも大きい。本実施形態では、板状部分12は、狭幅部11よりも長手方向に短い。本実施形態では板状部分12は幅長さが一定であるが、端部に向かうにつれて幅長さが段階的に長くなる形状であってもよい。
本実施形態において、主芯材10は、主芯材10の長手方向の中央を含む部分に位置し、且つ、後述する拘束部材30から突出する部分よりも幅狭の塑性化部10Pを備える。すなわち、主芯材10における長手方向の中央を含む部分が狭幅部11であり、長手方向の端部が板状部分12であることで、狭幅部11の断面二次モーメントが、板状部分12の断面二次モーメントよりも小さくなり、主芯材10における長手方向の中央(狭幅部11)が塑性化し易い領域となる。以下、主芯材10において塑性化しやすい領域(狭幅部11)を、塑性化部10Pと呼称する。
幅変化部13は、図1に示すように、板状部分12と狭幅部11との境界領域である。本実施形態において、幅変化部13は、板状部分12と同様に板状である。幅変化部13は、主芯材10の長手方向において塑性化部10Pの両側に連続して形成される。且つ、幅変化部13は、板幅が、主芯材10の長手方向の内方側から外方側にかけて大きくなるように変化する。幅変化部13の板幅方向の両端にはテーパ面13Tが形成されている。幅変化部13は、例えば、主芯材10に作用する付加曲げモーメントを吸収する。幅変化部13におけるテーパ面13Tと長手方向とのなす角度Aは30度以下であることが好ましい。これにより、座屈拘束ブレース1が取り付けられた構造物から板状部分12に入力された圧縮荷重が、効率よく狭幅部11に伝達される。
本実施形態において、主芯材10における板状部分12の板厚は、例えば、12mm以上16mm以下である。本実施形態において、主芯材10は板状の部材である。したがって、主芯材10の全体に亘って、板厚が12mm以上16mm以下であってもよい。
副芯材20は、主芯材10の長手方向の両端に配置される。副芯材20は、例えば、鋼板により構成された長尺状かつ板状の部材である。図1及び図2に示すように、副芯材20は、主芯材10の板状部分12に接合されている。副芯材20は、板状部分12における表裏面(主芯材10の板厚方向を向く面)に設けられている。主芯材10長手方向における副芯材20が配置された部分において、主芯材10は、図4及び図5に示すように、長手方向に直交する断面が十字状を呈している。
副芯材20は、図1及び図2に示すように、主芯材10の長手方向に沿う姿勢で、且つ、板状部分12の板面に直交する姿勢で配置される。主芯材10の長手方向に沿う姿勢とは、副芯材20の長手方向が、主芯材10の長手方向に沿う姿勢であることをいう。このように副芯材20が主芯材10に配置されることで、主芯材10の両端部を補強し、主芯材10における長手方向で副芯材20が配置された部分が板厚方向に折れ曲がることを防ぐ。
本実施形態において、副芯材20と主芯材10の板状部分12とは、溶接により接合される。副芯材20と主芯材10の板状部分12との溶接の詳細については後述する。
本実施形態において、主芯材10における板状部分12の板厚と、副芯材20の板厚とは、同じである。すなわち、副芯材20の板厚は、12mm以上16mm以下の範囲で、主芯材10における板状部分12と同じ寸法である。これにより、板状部分12及び副芯材20のひずみ量等の特性を同じにすることができる。
本実施形態において、主芯材10における板状部分12の板厚、及び、副芯材20の板厚は、例えば、ノギスにより測定されることが好ましい。
また、本実施形態において、副芯材20の、主芯材10の長手方向における内方側の端部は、図1に示すように、塑性化部10Pと幅変化部13との境界よりも外側に位置する。これにより、主芯材10の板状部分12と副芯材20との溶接部Wが、主芯材10の長手方向において、塑性化部10Pと幅変化部13との境界に重なることを避けることができる。よって、例えば、塑性化部10Pと幅変化部13との境界の材料特性が溶接によって変化することで、主芯材10における塑性化部10Pから幅変化部13にかけての応力伝達が適切に行われにくくなることを抑えることができる。
主芯材10の板状部分12及び副芯材20は、それぞれ、図1及び図2に示すように、主芯材10の長手方向における外方側の端部に、座屈拘束ブレース1の設置対象である構造物に接続される接続部Cを備える。接続部Cは、例えば、板状部分12の、主芯材10の長手方向の外方側の端部に設けられる。本実施形態において、接続部Cは、例えば、ボルト孔を含む板状の部分である。この場合、座屈拘束ブレース1は、ボルト孔に差し込まれる図示しないボルトによって、建物に取り付けられる。図1及び図2に示すように、主芯材10及び副芯材20の接続部Cは、ボルト孔を形成可能な板幅を確保するために、例えば、板状部分12の端部において板幅が拡大していてもよい。その場合は、板状部分12において板幅が拡大される部分においても、幅変化部13が位置していてもよい。
拘束部材30は、主芯材10の面外変形を規制する。拘束部材30は、主芯材10の両端を突出させた状態で、主芯材10の外周を覆う部材である。本実施形態において、拘束部材30は、例えば、円筒状である。換言すれば、主芯材10の両端以外の部分は、円筒状の拘束部材30の内部に収容される。このことで、例えば、主芯材10の変形によって充填材40に付加された荷重を、充填材40の分散させることができる。拘束部材30は、例えば、鋼材により構成される。拘束部材30の長手方向の長さは、主芯材10の長手方向の長さよりも短い。したがって、主芯材10の長手方向における両端部は、拘束部材30から突出する。
充填材40は、拘束部材30の内側に充填される。充填材40は、主芯材10と拘束部材30との間に充填される。充填材40は、コンクリートやモルタル等である。拘束部材30および充填材40により、主芯材10の長手方向を除く方向への変形(面内変形や面外変形)が規制される。
拘束部材30の端部から充填材40が漏れ出ることを防止するために、拘束部材30の両端開口は不図示の蓋により塞がれている。
本実施形態において、充填材40の圧壊強度は、主芯材10の面外変形量が許容最大変形量に達した場合に、充填材40に生じる最大圧縮応力以上である。ここで、最大圧縮応力は、充填材40に分布をもって生じる応力のうちの最大値を示す応力である。本実施形態において、充填材40の圧壊強度は、例えば、21N/mm以上である。充填材40の圧壊強度は、JASS・5(建築工事標準仕様書・同解説5章(鉄筋コンクリート))に規定のモルタル強度試験により計測できる。
本実施形態において、塑性化部10Pは、開口部を有さない、換言すれば、主芯材10の塑性化部10Pと、拘束部材30と、の間には、充填材40が隙間なく充填されている。このことで、塑性化部10Pの周囲に位置する充填材40にコンファインド効果を発生させ、塑性化部10Pの周囲に位置する充填材40の耐力をより向上させることができる。
アンボンド材50は、図3~図5に示すように、主芯材10と充填材40との間に介在し、主芯材10の変形に伴って弾性変形することで主芯材10と充填材40との相対移動を許容する。このことで、アンボンド材50は、主芯材10と充填材40とが長手方向に一体となって挙動することを規制する。これにより、充填材40は、主芯材10の軸力が拘束部材30に伝達しないように、すなわち主芯材10が拘束部材30に対して長手方向に相対移動ができるように、主芯材10を保持する。
(副芯材と主芯材の板状部分との溶接の詳細)
本実施形態において、副芯材20と主芯材10の板状部分12とは、溶接により接合される。このとき、図1及び図2に示すように、副芯材20と板状部分12との溶接部Wは、直線状溶接線W1と、回し溶接線W2と、を含む。
(直線状溶接線)
直線状溶接線W1は、主芯材10における板状部分12と、副芯材20と、の交線に沿って延在する。すなわち、直線状溶接線W1は、図1及び図2に示すように、主芯材10の板厚方向の一方の側と他方の側、及び、副芯材20の板厚方向の一方の側と他方の側、にそれぞれ形成される。このとき、それぞれの直線状溶接線W1の太さは、それぞれ、主芯材10又は副芯材20を基準として対称となるように形成されることが好ましい。なお、本実施形態において、直線状溶接線W1の太さとは、直線状溶接線W1の断面積であって、図4又は図5に示すような、主芯材10の長手方向に直交する断面の断面積をいう。
本実施形態において、主芯材10の長手方向における、直線状溶接線W1の主芯材10における脚長S1と、副芯材20における脚長S2とは、同じである。
直線状溶接線W1の主芯材10における脚長S1とは、図4又は図5に示すように、主芯材10の板状部分12の板幅方向において、直線状溶接線W1が主芯材10に接している領域の寸法である。
直線状溶接線W1の副芯材20における脚長S2とは、図4又は図5に示すように、副芯材20の板幅方向において、直線状溶接線W1が副芯材20に接している領域の寸法である。
すなわち、図4又は図5に示すように、主芯材10の板状部分12と副芯材20との接合部の、主芯材10の長手方向に直交する断面において、直線状溶接線W1の断面形状は、二等辺三角形である。これにより、主芯材10から副芯材20へ応力伝達の経路を、主芯材10と副芯材20との交線を基準として対称にすることができる。
本実施形態において、直線状溶接線W1は、図1、図2、図4、図5に示すように、内方側部分W1iと、外方側部分W1oと、を含む。
内方側部分W1iは、直線状溶接線W1のうち、主芯材10の長手方向の内方側に位置する部分である。
外方側部分W1oは、直線状溶接線W1のうち、内方側部分W1iよりも主芯材10の長手方向の外方側に位置する部分である。
ここで、座屈拘束ブレース1が取り付けられた構造物において地震が発生した時、座屈拘束ブレース1の主芯材10には、構造物を介して圧縮力が付加される。このことで、主芯材10には圧縮応力が発生する。主芯材10に発生した圧縮応力は、溶接部Wを介して副芯材20に伝達される。この時、溶接部Wには、せん断力が付加される。
この時、図6に示すせん断力分布曲線Sfのように、内方側部分W1iに生じるせん断力は比較的高く、外方側部分W1oに生じるせん断力は比較的低い。換言すれば、直線状溶接線W1のうち、主芯材10から副芯材20への応力伝達に寄与する程度が大きい部分は、内方側部分W1iである。直線状溶接線W1のうち、主芯材10から副芯材20への応力伝達に寄与する程度が小さい部分は、外方側部分W1oである。
そこで、本実施形態において、直線状溶接線W1は、主芯材10の長手方向に沿う荷重が付加された場合に、直線状溶接線W1に作用するせん断力の分布に応じた形状となっている。すなわち、直線状溶接線W1のうち、より高いせん断力が付加される内方側部分W1iは、主芯材10と副芯材20との接合強度を高くするため、比較的太く形成されている。これに対し、直線状溶接線W1のうち、付加されるせん断力が比較的低い外方側部分W1oは、溶接金属を削減するため、比較的細く形成されている。
つまり、直線状溶接線W1において、図5に示す外方側部分W1oは、図4に示す内方側部分W1iよりも細く形成されている。すなわち、図4及び図5に示すように、主芯材10の長手方向に直交する断面視において、外方側部分W1oの断面積は、内方側部分W1iの断面積よりも小さい。このことで、内方側部分W1iにおいて十分な接合強度としつつ、外方側部分W1oにおいて溶接金属を削減することができる。
また、内方側部分の接合強度を確保するために、内方側部分は、例えば、完全溶け込み溶接又は部分溶け込み溶接により溶接することが好ましい。また、外方側部分の溶接時間及び溶接金属を削減するために、外方側部分は、例えば、隅肉溶接により溶接することが好ましい。これにより、生産性をより向上させることができる。
以下、直線状溶接線W1の太さが、内方側部分W1iから外方側部分W1oにかけて変化する態様について、2例説明する。
(直線状溶接線の太さ変化の第1例)
直線状溶接線W1の太さは、例えば、図7に示すように、主芯材10の長手方向の内方側から外方側にかけて段階的に細くなるように変化する。この場合、直線状溶接線W1のうち、内方側部分W1iと外方側部分W1oの境界には段差が生じる。このとき、内方側部分W1iと外方側部分W1oの境界で応力集中が発生することを抑える為、図7に示すように、内方側部分W1iと外方側部分W1oとの境界には、外周面が球状である球状部Wsが形成されることが好ましい。
本例に係る直線状溶接線W1の形状は、例えば、溶接によって直線状溶接線W1を形成する際の、溶接パス数や溶接の層数を変化させることにより形成することが好ましい。
(直線状溶接線の太さ変化の第2例)
直線状溶接線W1の太さは、例えば、図8に示すように、主芯材10の長手方向の内方側から外方側にかけて連続的に細くなるように変化してもよい。この場合、直線状溶接線W1のうち、内方側部分W1iと外方側部分W1oの境界は、目視不可の状態となる。
本実施形態において、直線状溶接線W1における内方側部分W1iの最大脚長は、外方側部分W1oの最小脚長の1.5倍以上であることが好ましい。
本例に係る直線状溶接線W1の形状は、例えば、溶接によって直線状溶接線W1を形成する際の、溶接の速度(具体的には、溶融電極の先端の移動速度)を変化させることによって形成することが好ましい。
(内方側部分の長さ)
本実施形態において、図7及び図8に示すように、内方側部分W1iの長さL1は、例えば、座屈拘束ブレース1において想定される最大の軸力が付加された場合に、内方側部分W1iに加えて外方側部分W1oによってもせん断力を負担することができるように設定されることが好ましい。換言すれば、内方側部分W1iの長さL1は、例えば、図6に示すせん断力分布曲線Sfのピーク点が、主芯材10の長手方向の外方側に訛るように設定されることが好ましい。
すなわち、本実施形態において、図7及び図8に示すように、主芯材10の長手方向における、直線状溶接線W1の内方側部分W1iの長さL1は、副芯材20の長さL2の40%以下とすることが好ましい。なお、本実施形態において、内方側部分W1iの長さL1とは、後述する回し溶接線W2と内方側部分W1iとの連結部から、内方側部分W1iと外方側部分W1oとの境界までの距離をいう。これにより、主芯材10から副芯材20への応力伝達に寄与する程度が比較的大きい内方側部分W1iの長さL1を十分に確保しつつ、溶接作業に要する時間や溶接金属の量を適切に削減することができる。
本実施形態において、内方側部分W1iの長さL1は、例えば、直定規により測定されることが好ましい。
(内方側部分の脚長)
本実施形態において、直線状溶接線W1における外方側部分W1oの脚長Soは、例えば、6mm程度である。直線状溶接線W1における内方側部分W1iの脚長Siは、例えば、9~20mm程度である。より具体的には、直線状溶接線W1における外方側部分W1oのうち、最も脚長Soが短い部分の脚長Soは、例えば、6mm程度である。直線状溶接線W1における内方側部分W1iのうち、最も脚長Siが長い部分の脚長Siは、例えば、9~20mm程度である。
すなわち、本実施形態において、直線状溶接線W1の内方側部分W1iの脚長Siは、外方側部分W1oの脚長Soの1.5倍以上である。これにより、内方側部分W1iの接合強度をより確保しやすくすることができる。
本実施形態において、脚長So及び脚長Siは、例えば、直定規により測定されることが好ましい。
(外方側部分の端部について)
主芯材10の長手方向において、図7又は図8に示すように、直線状溶接線W1の外方側部分W1oの端部である外方側端部W1oeと、主芯材10の端縁とは、離間していてもよい。換言すれば、直線状溶接線W1は、主芯材10の端縁において形成されていなくてもよい。すなわち、主芯材10の長手方向の端部において、主芯材10と副芯材20とは溶接されていなくてもよい。これにより、主芯材10と副芯材20とを溶接する際の溶接作業に要する時間及び溶接金属を、より削減することができる。
(溶接部における開先の有無について)
ここで、例えば、主芯材10の板状部分12及び副芯材20の板厚が30mm以上であると、板状部分12と副芯材20との接合強度が十分に確保できなくなることがある。そこで、主芯材10の板状部分12及び副芯材20の板厚が30mm以上である場合には、図4に示すように、直線状溶接線W1の内方側部分W1iにおいて、開先Bを設けることが好ましい。これにより、板厚が大きい場合であっても、内方側部分W1iにおいて十分に接合強度を確保することができる。
(回し溶接線)
回し溶接線W2は、図1、図7又は図8に示すように、副芯材20の端部であって、主芯材10の長手方向の内方側の端部の周囲に位置する。本実施形態において、回し溶接線W2は、溶接部Wのうち、副芯材20における主芯材10の長手方向の内方側の端部と、副芯材20の板厚方向の一方の側及び他方の側と、に沿って、U字状に形成される部分である。すなわち、本実施形態において、副芯材20における主芯材10の長手方向の内方側の端部と、副芯材20の板厚方向の一方の側及び他方の側のそれぞれとの境界部は、回し溶接により溶接される。回し溶接線W2の、主芯材10の長手方向に沿う部分の長さL3は、例えば、主芯材10の板状部分12及び副芯材20の板厚の長さ程度である。
回し溶接線W2は、主芯材10と副芯材20との接合強度を確保するために、例えば、完全溶け込み溶接により形成されることが好ましい。
本実施形態において、回し溶接線W2と直線状溶接線W1とは、互いに別の工程により形成される。すなわち、回し溶接線W2を形成する工程と、直線状溶接線W1を形成する工程とは、互いに別の工程である。
本実施形態において、直線状溶接線W1は、回し溶接線W2に連続して形成される。すなわち、回し溶接線W2と直線状溶接線W1との端部同士は、互いに連続している。したがって、主芯材10と副芯材20とが溶接された後の状態において、回し溶接線W2と直線状溶接線W1との境界は目視不可の状態となる。このように、回し溶接線W2と直線状溶接線W1とを連続して形成することで、回し溶接線W2と直線状溶接線W1との境界付近に付加されるせん断力を、回し溶接線W2と直線状溶接線W1とで協働して負担することができる。
上述の態様からなる溶接部Wによって、主芯材10と副芯材20とが溶接される。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、接続部Cはボルト孔であると説明したが、これに限らない。すなわち、主芯材10の板状部分12及び副芯材20に備えられる接続部Cとは、構造物側の部材に突き合わせ溶接される部分であってもよい。あるいは、主芯材10の板状部分12及び副芯材20に備えられる接続部Cとは、構造物側の部材にピン接合されるために形成された貫通孔であってもよい。
また、直線状溶接線W1の太さが段階的に変化する場合、直線状溶接線W1の太さが変化する部分の段差は、複数設けられていてもよい。
また、直線状溶接線W1の太さは、溶接パス数や溶接の層数、あるいは溶接の速度によって変化させると説明したが、これに限らない。すなわち、例えば、一定の太さの直線状溶接線W1を形成することで主芯材10の板状部分12と副芯材20とを溶接した後、直線状溶接線W1を削ることで、直線状溶接線W1の太さを変化させてもよい。
また、本実施形態に係る座屈拘束ブレース1は、拘束部材30及び充填材40により、主芯材10の長手方向を除く方向への変形を規制すると説明したが、これに限らない。すなわち、主芯材10の長手方向を除く方向への変形は、例えば、主芯材10の板厚方向の両面に、鋼板あるいは木材が配置されることで規制されてもよい。
また、直線状溶接線W1における外方側端部W1oe及びその周辺を含む領域のうち主芯材10の長手方向の一部において、当該領域より主芯材10の長手方向で内方側に隣接する部分よりも太くてもよい。
また、副芯材20は板状部分12の板面に直交する姿勢で配置されると説明したが、これに限らない。すなわち、副芯材20と板状部分12とは、互いに略直交するように配置されてもよい。略直交とは、副芯材20と板状部分12との交差角が、85度~95度の範囲であることをいう。
以上説明した各実施形態は以下の各発明の具体例である。
すなわち、本実施形態に係る座屈拘束ブレースによれば、直線状溶接線は、主芯材の長手方向に沿う荷重が付加された場合に、直線状溶接線に作用するせん断力の分布に応じた形状となっている。例えば、直線状溶接線のうち、主芯材から副芯材への応力伝達に寄与する程度が比較的大きい部分を太くすることで、当該部分の接合強度を確保して、主芯材から副芯材に適切に応力を伝達させることができる。直線状溶接線のうち、主芯材から副芯材への応力伝達に寄与する程度が比較的小さい部分を細くすることで、当該部分の溶接作業に要する時間や、当該部分に用いられる溶接金属の量を削減することができる。したがって、座屈拘束ブレースの生産性を向上させることができる。
ここで、直線状溶接線のうち、主芯材から副芯材への応力伝達に寄与する程度が大きい部分は、内方側部分である。直線状溶接線のうち、主芯材から副芯材への応力伝達に寄与する程度が小さい部分は、外方側部分である。
そこで、外方側部分は、内方側部分よりも細く形成されている。換言すれば、内方側部分は、外方側部分よりも太く形成されている。これにより、内方側部分の接合強度を確保して、主芯材から副芯材に適切に応力を伝達させることができる。また、外方側部分を細く形成することで、外方側部分の溶接作業に要する時間や、外方側部分に用いられる溶接金属の量を削減することができる。したがって、座屈拘束ブレースの生産性を向上させることができる。
また、主芯材の長手方向において、直線状溶接線の外方側部分の端部である外方側端部と、主芯材の端縁とは、離間している。これにより、直線状溶接線における主芯材から副芯材への応力伝達に寄与する程度が小さい外方側部分のうち、特に応力伝達に寄与する程度が小さい外方側端部の周辺における、溶接作業に要する時間及び溶接金属を、より削減することができる。よって、より座屈拘束ブレースの生産性を向上させることができる。
また、主芯材の長手方向において、直線状溶接線の内方側部分の長さは、副芯材の長さの40%以下である。これにより、主芯材から副芯材への応力伝達に寄与する程度が比較的大きい内方側部分の長さを十分に確保しつつ、溶接作業に要する時間や溶接金属の量を適切に削減することができる。
また、内方側部分の脚長は、外方側部分の脚長の1.5倍以上である。これにより、内方側部分の接合強度をより確保しやすくすることができる。
また、直線状溶接線の太さは、主芯材の長手方向の内方側から外方側にかけて段階的に細くなるように変化する。このような形状は、例えば、溶接によって直線状溶接線を形成する際の、溶接パス数や溶接の層数を変化させることにより形成可能である。したがって、特別な工程を行うことなく、比較的容易な方法で直線状溶接線の太さを変化させることができる。
また、直線状溶接線の太さは、例えば、主芯材の長手方向の内方側から外方側にかけて連続的に細くなるように変化する。このような形状は、例えば、溶接によって直線状溶接線を形成する際の、溶接の速度を変化させることによって形成可能である。したがって、特別な工程を行うことなく、比較的容易な方法で直線状溶接線の太さを変化させることができる。更に、溶接の太さを段階的に変化させる場合と比較して、直線状溶接線に付加されるせん断応力の分布を滑らかに変化させることができる。また、内方側部分と外方側部分との間に段差が生じないようにすることで、段差における応力集中が発生しないようにすることができる。
また、副芯材の端部であって、主芯材の長手方向の内方側の端部の周囲に位置する回し溶接線を更に備える。これにより、副芯材の、主芯材の長手方向の内方側の端部の周囲における接合強度を確保することができる。また、直線状溶接線は、回し溶接線に連続して形成される。これにより、副芯材の、主芯材の長手方向の内方側の端部に作用する、比較的大きなせん断力を、回し溶接線と直線状溶接線とによって協働して負担することができる。したがって、回し溶接線及び直線状溶接線に生じるせん断応力を低減することができる。よって、例えば、主芯材と副芯材との溶接部の耐久性を向上させることができる。
また、主芯材における、板状部分の板厚と、副芯材の板厚とは、同じである。これにより、主芯材から副芯材へ応力が伝達される際の、板状部分及び副芯材のひずみ量等の特性を同じにすることができる。よって、例えば、板状部分と副芯材とのひずみ量が異なることによって、直線状溶接線が変形すること等を抑えることができる。
また、主芯材の長手方向において、直線状溶接線の副芯材における脚長と主芯材における脚長とが同じである。これにより、主芯材から副芯材へ応力伝達の経路を、主芯材と副芯材との交線を基準として対称にすることができる。したがって、主芯材から副芯材にかけて、より適切に応力を伝達させることができる。
ここで、副芯材の、主芯材の長手方向における内方側の端部が、塑性化部と幅変化部との境界と重なるように位置する場合、副芯材の端部と主芯材との溶接部が、塑性化部と幅変化部との境界と重なることとなる。すると、主芯材における塑性化部と幅変化部との境界の材料特性が変化することで、主芯材における塑性化部から幅変化部にかけての応力伝達が適切に行われにくくなる原因となることがある。
そこで、副芯材の、主芯材の長手方向における内方側の端部は、塑性化部と幅変化部との境界よりも外側に位置する。このような配置とすることで、前述の原因により塑性化部から幅変化部にかけての応力伝達が適切に行われにくくなることを抑えることができる。よって、主芯材の塑性化部から幅変化部にかけて適切に応力を伝達させることができる。
また、主芯材及び副芯材は、主芯材の長手方向における外方側の端部に、座屈拘束ブレースの設置対象である構造物に接続される接続部を備える。これにより、座屈拘束ブレースを構造部に容易に接続しやすくすることができる。
また、直線状溶接線の内方側部分には、開先が設けられている、これにより、内方側部分の接合強度を更に確保しやすくすることができる。
また、内方側部分と外方側部分との境界には、外周面が球状の球状部Wsが形成されている。これにより、内方側部分から外方側部分にかけての形状の変化を滑らかにすることができる。よって、内方側部分と外方側部分との間の部分で応力集中が生じにくくすることができる。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 座屈拘束ブレース
10 主芯材
10P 塑性化部
11 狭幅部
12 板状部分
13 幅変化部
13T テーパ面
20 副芯材
30 拘束部材
40 充填材
50 アンボンド材
A 角度
B 開先
C 接続部
S1、S2、Si、So 脚長
W 溶接部
W1 直線状溶接線
W1i 内方側部分
W1o 外方側部分
W1oe 外方側端部
W2 回し溶接線
Ws 球状部

Claims (10)

  1. 長尺状の主芯材と、
    前記主芯材の長手方向の両端に配置される副芯材であって、前記主芯材の長手方向に沿う姿勢で、且つ、前記主芯材の長手方向の両端に位置する板状部分の板面に直交する姿勢で配置される、長尺状かつ板状の副芯材と、
    前記主芯材の面外変形を規制する拘束部材と、
    を備えた座屈拘束ブレースであって、
    前記主芯材における前記板状部分と、前記副芯材と、の交線に沿って延在する直線状溶接線を備え、
    前記直線状溶接線は、前記主芯材の長手方向に沿う荷重が付加された場合に、前記直線状溶接線に作用するせん断力の分布に応じた形状となっており
    前記直線状溶接線の太さは、前記主芯材の長手方向の内方側から外方側にかけて連続的に細くなるように変化する、
    ことを特徴とする座屈拘束ブレース。
  2. 前記主芯材の長手方向において、前記直線状溶接線の前記外方側の端部である外方側端部と、前記主芯材の端縁とは、離間している、
    ことを特徴とする請求項に記載の座屈拘束ブレース。
  3. 前記直線状溶接線は、
    前記主芯材の長手方向の内方側に位置する内方側部分と、
    前記内方側部分よりも、前記主芯材の長手方向の外方側に位置する外方側部分と、
    を含み、
    前記主芯材の長手方向において、前記直線状溶接線の前記内方側部分の長さは、前記副芯材の長さの40%以下である、
    ことを特徴とする請求項に記載の座屈拘束ブレース。
  4. 前記直線状溶接線は、
    前記主芯材の長手方向の内方側に位置する内方側部分と、
    前記内方側部分よりも、前記主芯材の長手方向の外方側に位置する外方側部分と、を含み、
    前記直線状溶接線の前記内方側部分の脚長は、前記外方側部分の脚長の1.5倍以上である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の座屈拘束ブレース。
  5. 長尺状の主芯材と、
    前記主芯材の長手方向の両端に配置される副芯材であって、前記主芯材の長手方向に沿う姿勢で、且つ、前記主芯材の長手方向の両端に位置する板状部分の板面に直交する姿勢で配置される、長尺状かつ板状の副芯材と、
    前記主芯材の面外変形を規制する拘束部材と、
    を備えた座屈拘束ブレースであって、
    前記主芯材における前記板状部分と、前記副芯材と、の交線に沿って延在する直線状溶接線を備え、
    前記直線状溶接線は、前記主芯材の長手方向に沿う荷重が付加された場合に、前記直線状溶接線に作用するせん断力の分布に応じた形状となっており、
    前記直線状溶接線は、
    前記主芯材の長手方向の内方側に位置する内方側部分と、
    前記内方側部分よりも、前記主芯材の長手方向の外方側に位置する外方側部分と、を含み、
    前記外方側部分は、前記内方側部分よりも細く形成されており、
    前記内方側部分には、開先が設けられており、
    前記外方側部分には、開先が設けられていない、
    ことを特徴とする座屈拘束ブレース。
  6. 前記直線状溶接線の太さは、前記内方側部分から前記外方側部分にかけて連続的に細くなるように変化する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の座屈拘束ブレース。
  7. 長尺状の主芯材と、
    前記主芯材の長手方向の両端に配置される副芯材であって、前記主芯材の長手方向に沿う姿勢で、且つ、前記主芯材の長手方向の両端に位置する板状部分の板面に直交する姿勢で配置される、長尺状かつ板状の副芯材と、
    前記主芯材の面外変形を規制する拘束部材と、
    を備えた座屈拘束ブレースであって、
    前記主芯材における前記板状部分と、前記副芯材と、の交線に沿って延在する直線状溶接線を備え、
    前記直線状溶接線は、前記主芯材の長手方向に沿う荷重が付加された場合に、前記直線状溶接線に作用するせん断力の分布に応じた形状となっており、
    前記主芯材における前記板状部分の板厚と、前記副芯材の板厚とは、同じであり、
    前記主芯材の長手方向において、前記直線状溶接線の前記副芯材における脚長と前記主芯材における脚長とが同じである、
    ことを特徴とする座屈拘束ブレース。
  8. 前記副芯材の端部であって、前記主芯材の長手方向の内方側の端部の周囲に位置する回し溶接線を更に備え、
    前記直線状溶接線は、前記回し溶接線に連続して形成される、
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の座屈拘束ブレース。
  9. 前記主芯材は、
    長手方向の全長において板状であり、
    前記主芯材の長手方向の中央を含む範囲に位置し、且つ、前記主芯材の長手方向に直交する断面の形状が一定である塑性化部と、
    前記主芯材の長手方向において前記塑性化部の両側に連続して形成され、且つ、板幅が、前記主芯材の長手方向の内方側から外方側にかけて大きくなるように変化する板状の幅変化部と、
    を備え、
    前記副芯材の、前記主芯材の長手方向における内方側の端部は、前記塑性化部と前記幅変化部との境界よりも外側に位置する、
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の座屈拘束ブレース。
  10. 前記主芯材及び前記副芯材は、前記主芯材の長手方向における外方側の端部に、前記座屈拘束ブレースの設置対象である構造物に接続される接続部を備える、
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の座屈拘束ブレース。
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