JP2019190137A - 小梁端接合構造、および小梁端接合構造の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】H形断面の大梁と小梁との間に、簡略化された施工工程で曲げモーメントを伝達可能な接合部を形成する。【解決手段】H形断面を有する大梁と、H形断面を有し大梁に交差する方向に延びる小梁の端部とを連結するシアプレートを含む小梁端接合構造であって、小梁のウェブの板面に摩擦接合される板面と、シアプレートの端面に面接触する端面とを有する補強プレートを備える小梁端接合構造が提供される。また、H形断面を有する大梁と、H形断面を有し大梁に交差する方向に延びる小梁の端部とを連結するシアプレートを含む小梁端接合構造であって、シアプレートの板面に摩擦接合される板面と、小梁のウェブの端面に面接触する端面とを有する補強プレートを備える小梁端接合構造が提供される。【選択図】図3

Description

本発明は、小梁端接合構造、および小梁端接合構造の施工方法に関する。
従来、大梁(支持部材)に小梁(梁)の端部を接合した小梁端接合構造における大梁と小梁との間の接合部は、一般的に剛接合またはピン接合として設計される(剛接合およびピン接合については、例えば欧州設計基準(Eurocode3-Part 1-8)に定義されている)。例えば、いずれもH形鋼で構成される大梁と小梁との間の剛接合の接合部では、小梁のフランジが大梁に溶接またはボルト接合されるとともに、小梁のウェブが大梁に溶接されたシアプレートにボルト接合される。一方、ピン接合の接合部では、小梁のウェブが大梁に溶接したシアプレートにボルト接合されるが、小梁のフランジは大梁に接合されない。この場合、コンクリート床スラブの重量や積載荷重、仕上げ材の重量など、床スラブを介して小梁に作用する鉛直荷重によって、小梁のウェブのボルト接合部にはすべりが生じ、接合部は曲げモーメントを伝達しないピン接合部の挙動を示す。
このような大梁と小梁との間の接合部に関する技術として、例えば、特許文献1には、大梁と小梁とをガセットプレートおよび高力ボルトによってピン接合するとともに、大梁に溶接されたスプライスプレートを小梁の下面に高力ボルト接合し、大梁および小梁の上面に連続する床スラブを配置する技術が記載されている。これによって、梁の耐荷重を維持しながら施工性を向上することができる。また、特許文献2には、逆L字形の側面形状を有する垂直ガセット(スティフナー)を大梁の上下フランジ間とウェブに溶接し、垂直ガセットを挟んで小梁下フランジ位置にC字形の水平スティフナーを垂直ガセットおよび大梁ウェブに溶接し、水平スティフナー端部と小梁端部下フランジとを溶接し、さらに大梁上フランジと小梁端部上フランジとを溶接する技術が記載されている。これによって、連続小梁接合の施工を効率化し、小梁サイズを低減することができる。
特開2017−53102号公報 特開2015−68005号公報
上記の特許文献1および特許文献2に記載された技術は、大梁と小梁との間を半剛接合(セミリジッド接合)または剛接合(リジッド接合)の接合部とすることによって、ピン接合の接合部とする場合に比べて小梁の変形を低減することで小梁の断面を小さくして軽量化することを可能にする。しかしながら、これらの技術では、大梁に予め溶接されたガセットプレートまたはスティフナーに小梁の下フランジを接合するため、大梁と小梁との設置高さを合わせる必要があり、高さ方向の建方誤差が許容されにくいという点で使いやすいものではなかった。また、大梁に小梁のフランジを直接溶接してもよいが、この場合は現場での溶接工程が追加的に発生し、また大梁と小梁との間隔を所定の範囲に収める必要があるため、水平方向の建方誤差が許容されにくい。
そこで、本発明は、H形断面の大梁と小梁との間に、簡略化された施工工程で曲げモーメントを伝達可能な接合部を形成することが可能な、新規かつ改良された小梁端接合構造、および小梁端接合構造の施工方法を提供することを目的とする。
本発明のある観点によれば、H形断面を有する大梁と、H形断面を有し大梁に交差する方向に延びる小梁の端部とを連結するシアプレートを含む小梁端接合構造であって、小梁のウェブの板面に摩擦接合される板面と、シアプレートの端面に面接触する端面とを有する補強プレートを備える小梁端接合構造が提供される。
上記の構成によれば、小梁の端部に生じる曲げモーメントは、小梁のウェブの板面と補強プレートの板面との間の摩擦接合およびシアプレートの端面と補強プレートの端面との面接触を介して、小梁からシアプレートに伝達される。これにより、曲げモーメントを伝達可能な接合部を形成できるのに加えて、小梁のフランジについては大梁側に接合しなくてよいため、建方誤差が比較的大きく許容され、また現場での溶接工程が不要であるという点で施工工程が簡略化される。
また、本発明の別の観点によれば、H形断面を有する大梁と、H形断面を有し大梁に交差する方向に延びる小梁の端部とを連結するシアプレートを含む小梁端接合構造であって、シアプレートの板面に摩擦接合される板面と、小梁のウェブの端面に面接触する端面とを有する補強プレートを備える小梁端接合構造が提供される。
上記の構成によれば、小梁の端部に生じる曲げモーメントは、小梁のウェブの端面と補強プレートの端面との間の面接触およびシアプレートの板面と補強プレートの板面との摩擦接合を介して、小梁からシアプレートに伝達される。これにより、曲げモーメントを伝達可能な接合部を形成できるのに加えて、小梁のフランジについては大梁側に接合しなくてよいため、建方誤差が比較的大きく許容され、また現場での溶接工程が不要であるという点で施工工程が簡略化される。
上記の小梁端接合構造において、補強プレートが小梁のウェブの板面に摩擦接合される板面と、シアプレートの端面に面接触する端面とを有する場合、補強プレートの端面は、シアプレートの端面の下端側の少なくとも一部に面接触してもよい。また、補強プレートがシアプレートの板面に摩擦接合される板面と、小梁のウェブの端面に面接触する端面とを有する場合、補強プレートの端面は、小梁のウェブの端面の下端側の少なくとも一部に面接触してもよい。
さらに、上記の小梁端接合構造において、小梁は、大梁および小梁の上に形成されるコンクリート床スラブに接合されてもよい。
本発明のさらに別の観点によれば、H形断面を有する大梁に、H形断面を有し大梁に交差する方向に延びる小梁の端部を、シアプレートを介して接合する工程と、大梁および小梁の上にコンクリート床スラブを形成する工程と、コンクリート床スラブが形成された後に、補強プレートの端面をシアプレートの端面に面接触させながら補強プレートの板面を小梁のウェブの板面に摩擦接合する工程とを含む、小梁端接合構造の施工方法が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、H形断面を有する大梁に、H形断面を有し大梁に交差する方向に延びる小梁の端部を、シアプレートを介して接合する工程と、大梁および小梁の上にコンクリート床スラブを形成する工程と、コンクリート床スラブが形成された後に、補強プレートの端面を小梁のウェブの端面に面接触させながら補強プレートの板面をシアプレートの板面に摩擦接合する工程とを含む、小梁端接合構造の施工方法が提供される。
上記の工程によれば、補強プレートが建物完成後の積載荷重や仕上げ材の重量などの荷重によって生じる鉛直荷重のために小梁の端部に生じる曲げモーメントを伝達する一方で、コンクリート床スラブの自重によって生じる曲げモーメントには関与しない。従って、補強プレートを小梁またはシアプレートに摩擦接合するための構造を簡略化することができる。
本発明の第1の実施形態に係る小梁端接合構造の施工工程を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る小梁端接合構造の施工工程を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る小梁端接合構造の施工工程を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る小梁端接合構造を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1〜図3は、本発明の第1の実施形態に係る小梁端接合構造の施工工程を示す図である。まず、図1に示すように、H形鋼で構成される大梁1のウェブ11およびフランジ12,13に溶接されたシアプレート2と、H形鋼で構成され大梁1に交差する方向に延びる小梁3のウェブ31の端部とを、高力ボルト41を用いてボルト接合する。これによって、シアプレート2は、大梁1と小梁3とを相互に連結する。小梁3のウェブ31には、高力ボルト41を用いたシアプレート2とのボルト接合のためのボルト孔311と、後述する補強プレートのボルト接合のためのボルト孔312とが形成されている。
なお、大梁1および小梁3は、H形断面を有するものであればH形鋼には限られず、例えばH形断面を有する溶接部材で構成されてもよい。
次に、図2に示すように、大梁1および小梁3の上にコンクリート床スラブ5を形成する。本実施形態において、コンクリート床スラブはデッキ合成スラブであり、コンクリート51と、鉄筋52と、デッキプレート53と、スタッド54とを含む。具体的には、大梁1および小梁3の上にデッキプレート53を載置し、デッキプレート53を貫通してスタッド54を立設した上で、鉄筋52を配置し、コンクリート51を打設する。これによって、コンクリート床スラブ5の自重が小梁3にかかる一方で、コンクリート51が硬化した後はスタッド54を介して小梁3がコンクリート床スラブ5に接合されるため、コンクリート床スラブ5にも小梁3の端部に生じる曲げモーメントが伝達される。
次に、図3に示すように、小梁3のウェブ31に、高力ボルト42を用いて補強プレート6をボルト接合する。本実施形態においては、補強プレート6は、正面視において略矩形状(図3に示すものの場合は略正方形状)の板体状に形成されていて、この補強プレートの周端面をなす4面の端面が小梁3のウェブ31の略上下方向および略材軸方向にそれぞれ向いた状態で、複数の高力ボルト42によって小梁3のウェブ31のウェブ面に位置不動に接合される。
このとき、補強プレート6の4つの端面のうち、大梁1側の方向に向く端面61(図中、大梁1の右側に位置する補強プレートの場合は左側の端面、大梁1の左側に位置する補強プレートの場合は右側の端面)は、シアプレート2の小梁3側の端面21における下端側の面と対向した状態で面接触する。一方、シアプレート6の板面62(図中では裏側)は小梁3のウェブ31の板面に摩擦接合される。これによって、小梁3の端部に生じる曲げモーメントが、ウェブ31から補強プレート6に伝達され、さらにシアプレート2に伝達される。
上記の例において、図1に示したように大梁1のウェブ11と小梁3のウェブ31とがシアプレート2を介して接合された段階では、シアプレート2とウェブ31との間のボルト接合部がピン接合部の挙動を示すことが許容される。つまり、図2に示したようにコンクリート床スラブ5が形成された段階で、小梁3の端部はコンクリート床スラブ5の自重によって撓むことができ、この撓みによってシアプレート2と小梁3との間のボルト接合部にすべりが生じてもよい。従って、高力ボルト41の数は、例えばボルト接合部のすべりを許容しない場合に比べて少なくてよい。
一方、図3に示したように、コンクリート床スラブ5が形成された後に取り付けられる補強プレート6は、コンクリート床スラブ5の自重によって小梁3が撓み、シアプレート2と小梁3との間のボルト接合部にすべりが生じた後に取り付けられる。従って、補強プレート6は、建物完成後の積載荷重や仕上げ材の重量などの荷重によって生じる鉛直荷重のために小梁3の端部に生じる曲げモーメントを伝達する一方で、コンクリート床スラブ5の自重によって生じる曲げモーメントには関与しない。従って、補強プレート6を小梁3のウェブ31にボルト接合し、板面62とウェブ31の板面との間の摩擦接合を維持するための高力ボルト42の数は、例えばコンクリート床スラブ5の自重によって生じる曲げモーメントも考慮する場合に比べて少なくてよい。
以上で説明したように、本実施形態によれば、大梁1および小梁3の間に曲げモーメントを伝達可能な接合部を形成するにあたり、小梁3のフランジ32,33を大梁1に予め溶接された部材に接合する必要はない。従って、本実施形態では高さ方向の建方誤差を比較的大きく許容することができる。また、本実施形態では、小梁3のフランジ32,33を大梁1に直接溶接する必要もないため、現場での溶接工程は不要であり、また水平方向の建方誤差を比較的大きく許容することができる。その一方で、本実施形態では、補強プレート6を取り付けることによって、小梁3の端部に生じる曲げモーメントがシアプレート2に伝達されるため、小梁3の変形が低減される。これによって、小梁3の断面を小さくして軽量化することが可能になる。
また、補強プレート6を、大梁1および小梁3の上にコンクリート床スラブ5を形成した後に取り付けることによって、補強プレート6がコンクリート床スラブ5の自重を除いた、建物完成後の積載荷重や仕上げ材の重量などの荷重によって生じる鉛直荷重のために小梁3の端部に生じる曲げモーメントだけを伝達すればよくなり、補強プレート6のサイズを小さくしたり、補強プレート6を小梁3のウェブ31に摩擦接合する高力ボルト42の数を少なくしたりすることができる。
なお、上記の例において、シアプレート2と小梁3のウェブ31とは高力ボルト41を用いてボルト接合されたが、既に述べたようにこのボルト接合部はピン接合部の挙動を示すことが許容されるため、高力ボルト41に代えてせん断ボルトを用いてもよい。また、補強プレート6と小梁3のウェブ31との間は摩擦接合されるが、補強プレート6の板面62またはウェブ31の板面にアルミ溶射などの表面処理を施すことによって摩擦係数を高め、補強プレート6のサイズをより小さくしたり、高力ボルト42の数をより少なくしたりしてもよい。
また、上記の例において、補強プレート6は、端面61がシアプレート2の端面21の下端側に面接触するように配置されたが、補強プレート6の端面61は、シアプレート2の端面21のどの部分に面接触させてもよい。例えば、補強プレート6は、シアプレート2の端面21と同じ高さを有し、端面61がシアプレート2の端面21の全体に面接触させてもよい。
ただし、小梁3の端部に生じる曲げモーメントが小梁3とコンクリート床スラブ5とを合わせた構造体に作用する曲げ応力として伝達されることを考慮すると、補強プレート6のサイズが同じ場合、構造体の中立軸からより離れた、小梁3の下面に近い側、すなわちシアプレート2の端面21の下端側(例えばシアプレート2の端面21の下半分等)に補強プレート6の端面61を面接触させる方が、効果的に曲げモーメントを伝達することができる。このとき、補強プレート6は、その端面61を、シアプレート2の端面21の下端側の少なくとも一部に面接触させればよい。
また、小梁3の端部に生じる曲げモーメントをシアプレート2に安定的に伝達することができる範囲において、補強プレート6の端面61の一部のみをシアプレート2の端面21の下端側に面接触させるようにしてもよい。
さらに、上記の例においては、補強プレート6は、正面視において略正方形状の板体状のものとなっているが、補強プレートについては、その端面の少なくとも一部をシアプレートの端面に面接触させることができれば、正面視において略長方形状の板体状など、任意の形状とすることができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る小梁端接合構造を示す図である。
本実施形態に係る小梁端接合構造の施工工程でも、上記の第1の実施形態で図1および図2を参照して説明した例と同様に大梁1に溶接されたシアプレート2を小梁3のウェブ31の端部に高力ボルト41を用いてボルト接合し、大梁1および小梁3の上にコンクリート床スラブ5を形成する。
次に、図4に示すように、シアプレート2に、高力ボルト43を用いて補強プレート7をボルト接合する。本実施形態において、補強プレート7は、正面視において縦長の略矩形状の板体状に形成されていて、この補強プレートの周端面をなす4面の端面がシアプレート2の略上下方向および小梁3と接合される方向(図4中の略左右方向)にそれぞれ向いた状態で、複数の高力ボルト43によって、シアプレート2における大梁1側の位置に接合される。
このとき、補強プレート7の4つの端面のうち、小梁32側の方向に向く端面71(図4中、大梁1の右側のシアプレートに配設される補強プレートの場合は右側の端面、大梁1の左側のシアプレートに配設される補強プレートの場合は左側の端面)は、小梁3のウェブ31のシアプレート2側(大梁1側)の端面313における下端側の面と対向した状態で面接触する。一方、補強プレート7の板面72は、シアプレート2の板面(図中では裏側)に摩擦接合される。これによって、小梁3の端部に生じる曲げモーメントが、ウェブ31から補強プレート7に伝達され、さらにシアプレート2に伝達される。
なお、本実施形態において、シアプレート2には、補強プレート7のボルト接合のためのボルト孔22が形成されている。
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、コンクリート床スラブ5が形成された後に取り付けられる補強プレート7は、コンクリート床スラブ5の自重によって小梁3が撓み、シアプレート2と小梁3との間のボルト接合部にすべりが生じた後に取り付けられる。従って、補強プレート7は、建物完成後の積載荷重や仕上げ材の重量などの荷重によって生じる鉛直荷重のために小梁3の端部に生じる曲げモーメントを伝達する一方で、コンクリート床スラブ5の自重によって生じる曲げモーメントには関与しない。従って、補強プレート7をシアプレート2にボルト接合し、板面72とシアプレート2の板面との間の摩擦接合を維持するための高力ボルト43の数は、例えばコンクリート床スラブ5の自重によって生じる曲げモーメントも考慮する場合に比べて少なくてよい。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、大梁1および小梁3の間に曲げモーメントを伝達可能な接合部を形成するにあたり、小梁3のフランジ32,33を大梁1に予め溶接された部材に接合したり、大梁1に直接溶接したりする必要がない。従って、本実施形態では、建方誤差を比較的大きく許容することができ、また現場での溶接工程が不要である。その一方で、本実施形態でも、補強プレート7を取り付けることによって、小梁3の端部に生じる曲げモーメントがシアプレート2に伝達されるため、小梁3の断面を小さくして軽量化することが可能になる。
また、補強プレート7を、大梁1および小梁3の上にコンクリート床スラブ5を形成した後に取り付けることによって、第1の実施形態の場合と同様に補強プレート7のサイズを小さくしたり、補強プレート7をシアプレート2に摩擦接合する高力ボルト43の数を少なくしたりすることができ、大梁1のウェブ11と小梁3のウェブ31との間の限られた空間に補強プレート7を収めることが可能になる。第1の実施形態と同様に、高力ボルト41に代えてせん断ボルトを用いたり、補強プレート7の板面72またはシアプレート2の板面にアルミ溶射などの表面処理を施すことによって摩擦係数を高めたりしてもよい。
また、上記の例において、補強プレート7は、シアプレート2に重複する範囲内で、端面71がウェブ31の端面313の下端側に面接触するように配置されたが、補強プレート7の端面71は、ウェブ31の端面313のどの部分に面接触してもよい。例えば、補強プレート7は、ウェブ31に重複する部分のシアプレート2と同じ高さを有し、端面71がシアプレート2に重複する範囲内でウェブ31の端面313の全体に面接触してもよい。
ただし、第1の実施形態と同様に、小梁3の端部に生じる曲げモーメントが小梁3とコンクリート床スラブ5とを合わせた構造体に作用する曲げ応力として伝達されることを考慮すると、シアプレート2に重複する範囲内でウェブ31の端面313の下端側に補強プレート7の端面71を面接触させる方が、効果的に曲げモーメントを伝達することができる。このとき、補強プレート7は、その端面71を、小梁3のウェブ31の端面313の下端側の少なくとも一部に面接触させるようにしてもよい。
また、小梁3の端部に生じる曲げモーメントをシアプレート2に安定的に伝達することができる範囲において、補強プレート7の端面71の一部のみを、小梁3のウェブ31の端面313の下端側に面接触させるようにしてもよい。
さらに、上記の例においては、補強プレート7は、正面視において縦長の略長方形状の板体状のものとなっているが、補強プレートについては、その端面の少なくとも一部をシアプレートの端面に面接触させることができれば、正面視において略正方形状等の板体状など、任意の形状とすることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変形例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1…大梁、2…シアプレート、3…小梁、5…コンクリート床スラブ、6…補強プレート、7…補強プレート。

Claims (7)

  1. H形断面を有する大梁と、H形断面を有し前記大梁に交差する方向に延びる小梁の端部とを連結するシアプレートを含む小梁端接合構造であって、
    前記小梁のウェブの板面に摩擦接合される板面と、前記シアプレートの端面に面接触する端面とを有する補強プレートを備える小梁端接合構造。
  2. 前記補強プレートの端面は、前記シアプレートの端面の下端側の少なくとも一部に面接触する、請求項1に記載の小梁端接合構造。
  3. H形断面を有する大梁と、H形断面を有し前記大梁に交差する方向に延びる小梁の端部とを連結するシアプレートを含む小梁端接合構造であって、
    前記シアプレートの板面に摩擦接合される板面と、前記小梁のウェブの端面に面接触する端面とを有する補強プレートを備える小梁端接合構造。
  4. 前記補強プレートの端面は、前記小梁のウェブの端面の下端側の少なくとも一部に面接触する、請求項3に記載の小梁端接合構造。
  5. 前記小梁は、前記大梁および前記小梁の上に形成されるコンクリート床スラブに接合される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の小梁端接合構造。
  6. H形断面を有する大梁に、H形断面を有し前記大梁に交差する方向に延びる小梁の端部を、シアプレートを介して接合する工程と、
    前記大梁および前記小梁の上にコンクリート床スラブを形成する工程と、
    前記コンクリート床スラブが形成された後に、補強プレートの端面を前記シアプレートの端面に面接触させながら前記補強プレートの板面を前記小梁のウェブの板面に摩擦接合する工程と
    を含む、小梁端接合構造の施工方法。
  7. H形断面を有する大梁に、H形断面を有し前記大梁に交差する方向に延びる小梁の端部を、シアプレートを介して接合する工程と、
    前記大梁および前記小梁の上にコンクリート床スラブを形成する工程と、
    前記コンクリート床スラブが形成された後に、補強プレートの端面を前記小梁のウェブの端面に面接触させながら前記補強プレートの板面を前記シアプレートの板面に摩擦接合する工程と
    を含む、小梁端接合構造の施工方法。
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