JP7484413B2 - 模様付製品成形用押出しダイス - Google Patents
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Description
そのため、この押出し加工は現在では広く採用されている。
例えば、アルミニウム合金の押出し加工により、幅方向に多数の穴が連続する扁平状多穴管、長尺の平板やパイプ部材等が成形されており、あるいは、表面にラック状や波形状等、凹凸形状の模様を成形することも行われている。
この特許文献1に開示された技術では、図20に示すように、固定ダイ110に、塑性変形可能なメタル115を導入するためのメタル導入用の凹所110Aと、それに続く開口111が形成されると共に、メタル115の流れをガイドする支持面118が形成されている。
なお、この支持面118は、一般的には、メタル115の製品としての形状を決定するベアリング部に相当する部位である。
また、特許文献1における支持面118の下流側端部は、歯車の頂部と略対向する位置までの長さとなっており、支持面118の下流側の長さが短い。そして、支持面118の下流側端部が終端部となっており、その終端部に外側に広がる逃げ部が連続して形成されている。
そのため、支持面118の終端部では、メタル115の表面にラック模様を成形する際の歯車119の押圧力がかかるが、その時点ではメタル115の裏面は支持面118に密着しているので裏面に凹凸模様が生じることはない。
そのため、歯車119により支持面118側に押されたメタル115が支持面118の終端部を経過した時点で、拡大部分に示すように、メタル115の裏面を支持する部位がなくなるためメタル115は外側に広がった大きな開口部側に押されてしまい、流れが不安定となり、歯車119による押圧力があたかもずれ込んだ状態となって、メタル115の裏面側に凹凸部として表れてしまうという問題が生じる。
そうすると、本来は、メタル115の表面側にのみラック状の模様が付されたものが求められている商品であるにも関わらず、裏面側に凹凸部が生じたものとなり、不良品となってしまう。その結果、その不良品は廃棄処分することになり、材料の無駄や作業時間の無駄が生じ、また、生産性の低下を招いてしまうという問題も生じている。
前記熱可塑性部材を導入する上型ダイとこの上型ダイを支持する下型ダイとを備えて構成し、
前記上型ダイは、前記熱可塑性部材を前記製品用部材の形状に成形するベアリング部を有し、 前記下型ダイに、前記ベアリング部により成形されて押出される前記製品用部材の前記表面に前記模様を成形する模様成形具と、前記製品用部材を挟んで前記模様成形具の反対位置に配置されると共に前記製品用部材の裏面と当接しかつ前記模様成形具による模様成形時の圧力を受ける圧力受ローラ部材と、を設け、
前記模様成形具と前記圧力受ローラ部材とはそれぞれ前記製品用部材の移動に付勢されて回転する構成とし、
前記模様成形具と前記圧力受ローラ部材とを、それぞれの回転中心位置が同一高さ位置となるように配置し、 前記模様成形具および圧力受ローラ部材を、当該模様成形具および圧力受ローラ部材のそれぞれの主軸両端を軸受けに支持させてそれぞれ成形具取付け部材に取付け、
前記下型ダイに、前記各成形具取付け部材を前記製品用部材の移動方向に対して直交する方向に沿ってスライドさせ前記模様成形具および圧力受ローラ部材を独立して前記製品用部材に対する位置を調整する部材位置調整機構を設けたことを特徴とする。
以下に、添付図面を参照して、本発明の模様付製品成形用押出しダイス(以下、単に押出しダイスという)の第1実施形態を説明する。
この平板55は、所定厚さで長尺状に形成され、その一表面にラック状の模様Dが形成されている。そして、この平板55は、例えば、その長手方向を隣り合わせて多数枚並べることで意匠性に優れた床板として利用され、また、梯子や階段当の滑り止め用部材として利用される。
押出しダイス1は、図1,2に示すように、素材供給側であるメタル供給装置80から押出し供給される上記メタルMを導入する上型ダイ10と、この上型ダイ10を支持すると共に、メタルMを所定の製品用部材の形状に成形する下型ダイ20とを備えて構成されている。
上型ダイ10と下型ダイ20とは、それぞれ略円柱状部材で形成されており、下型ダイ20に対して上型ダイ10が小径に形成されている。
なお、上型ダイ10と下型ダイ20とは、例えば、下型ダイ20の上面から差込んで固定された複数本の連結ピン33に上型ダイ10の底面部に形成されている孔部を挿入することにより連結されている。
上型ダイ10には、図1、図2に示すように、メタル押出し装置80から押出されるメタルMの導入をガイドする第1メタル導入口10Aと、この第1メタル導入口10Aに連続しかつ当該第1メタル導入口10Aより開口が絞られた第2メタル導入口10Bとが形成されている。
すなわち、ベアリング部10Cでは、図7に示すように、メタル供給装置80から押出し供給されたメタルMが、断面長方形の縦寸法H1と、横寸法W1との形状の上記平板55が形成されるようになっている。
すなわち、平板ガイド部10Dは、図7に示すように、ベアリング部10Cの縦寸法H1、横寸法W1よりもそれぞれ寸法Sb、Saだけ大きな縦寸法H2と、横寸法W2とからなる断面長方形形状の貫通孔となっている。なお、寸法Sb、Saは略同じ寸法である。
この突出部10Eは、歯車30およびローラ40の上部側の外周一部に沿って、かつ外周一部を覆った状態で形成されている。そのため、歯車30による模様成形位置のより近い位置まで安定してメタルMをガイドできるようになっているので、確実な模様成形が可能となる。
下型ダイ20は、前述のように、略円柱状部材で形成されており、その上面には前記上型ダイ10を載置する際の位置決め用として深さの浅い円形状の凹部20Aが形成されている。
また、図5に示すように、その平面の略中央部近傍に、上記製品用部材の一面(表面)にラック状の模様を成形する前記歯車30と、前記メタルMを挟んで上記歯車30の反対側に配置され、模様成形時の歯車30の押圧力を受ける前記ローラ40とが装備されている。
図6に示すように、歯車30は、本体部の外周に頂部30aと谷部30bとで構成されたラック状模様成形部30Bを有する形状となっており、軸部30Aを介して下型ダイ20に回転自在に取る付けられている。また、ローラ40は、例えば、歯車30の頂部30aの外径寸法と略同じ寸法に形成された円柱部材で形成され、軸部40Aを介して下型ダイ20に回転自在に取る付けられている。
なお、ローラ40の大きさは歯車30の頂部30aの外径寸法と略同じ寸法でなくてもよい。ただし、歯車30より大きいと設置スペースを多く必要とするので、歯車30より小さいほうが好ましい。
また、歯車・ローラ配置空間20Bの長さ方向に沿った両隣には、後述する左右一対の歯車取付部材32,33を設置する歯車取付部材設置用穴20Ca,21Caと、左右一対のローラ取付部材42,43を設置するローラ取付部材設置用穴20Cb,21Cbとがそれぞれ一直線上に形成されている。
ここで、図9~14には、左右一方側の歯車取付部材32を構成する上側および下側車取付けブロック32A,32Bのみが示され、他方側の歯車取付部材33の構成部材については示されていないが、上記一方側の歯車取付部材32と同じ構成となっている。
ここで、図9~14には、左右一方側のローラ取付部材42を構成する上側および下側車取付けブロック42A,42Bのみが示され、他方側のローラ取付部材43の構成部材については示されていないが、上記一方側のローラ取付部材42と同じ構成となっている。
そして、上記ストッパ部20gが、歯車取付部材設置用穴20Ca等の凹み部20Cmの壁部と、ローラ取付部材設置用穴20Cb等の凹み部20Cnの壁部とを構成している。
すなわち、図9、図10等に示すように、歯車取付部材32とローラ取付部材42とにおいて互いに対向する側面の下型ダイ20の中心側一部がそれぞれ切欠かれた形状となっており、これらの切欠き部32a,42aが前記ストッパ部20gを構成している。そして、このストッパ部20gが、前記歯車取付部材設置用穴20Caに形成された凹み部20Cm,20Cnに対応し、かつ係合している。
すなわち、図12に示すように、歯車30およびローラ40が平板55の移動に付勢されて回転する際、ストッパ部20gが、歯車取付部材設置用穴20Caに収納されている歯車取付部材32の切欠き部32aと、ローラ部材設置用穴20Cbに収納されているローラ取付部材42の切欠き部42aに係合しているので、歯車30およびローラ40が下型ダイ20の径方向中心部側に動かないようになっている。これにより、歯車30およびローラ40が常に一定の軌道で回転するので、常に一定となったラック状の模様Dを成形することができる。
そして、これらの平面壁部20D,20Dと上記歯車取付部材設置用穴20Ca,21Ca、およびローラ取付部材設置用穴20Cb,21Cbの一側面部との間にはそれぞれネジ孔20Eが切られ、これらのネジ孔20Eに、後述する歯車位置調整機構38を構成する歯車位置調整ボルト35(図5等参照)と、ローラ位置調整機構48を構成するローラ位置調整ボルト45(図5等参照)とが、それぞれ螺合されるようになっている。
前記歯車30は、前述したように、本体部の外周に頂部30aと谷部30bとで構成されたラック状模様成形部30Bを有する形状となっており、下型ダイ20において平板55の一面(表面)側に配設されている。また、図9~14等に示すように、歯車30は、その軸部30Aが高温用軸受け36に支持され、かつ、歯車取付け部材32を構成する上下一対の歯車取付けブロック32A,32Bで挟み込まれた状態で設けられている。
この歯車取付け部材32は、前述のように、前記歯車取付部材設置用穴20Caに挿入され、かつ平板55側にスライド自在に収容されている。
なお、歯車30と軸部30Aとはキー39で連結されている(図6参照)。
歯車30の軸部30Aには高温用軸受36が嵌着されており、この高温用軸受36は、各歯車取付けブロック32A,32Bの長さ方向中央部の凹部32Aa,32Ba(図14参照)に嵌め込まれている。
歯車位置調整機構38は、上側および下側歯車取付けブロック32A,32Bのそれぞれの長さ方向一方側端部(後端部)と当接する歯車位置調整ボルト35,35と、前記歯車取付け部材設置穴20Cに挿脱自在に設けられる歯車位置調整用ワッシャー37とで構成されている。
なお、図12では、歯車位置調整用ボルト35をねじ込んで歯車取付け部材32を最大限前進させた状態であり、このとき、上側車取付けブロック32Aの他方側の側面部(先端部)が、歯車取付け部材設置穴20Caの先端部に当接している。また、上側歯車取付けブロック32Aの後端部と歯車取付け部材設置穴20Caの後端部との間は、所定寸法の隙間S1となっている。
まず、歯車位置調整用ボルト35を逆方向に回して緩めると、上側歯車取付けブロック32Aが歯車取付け部材設置穴20Ca内を矢印B1方向にスライド自在となる。そこで、まず、上記隙間S1がなくなるまで歯車位置調整用ボルト35を逆方向に回して緩める。
なお、隙間S2は、厚さの異なる歯車位置調整用ワッシャー37のうちの所定のワッシャー37が挿入される隙間であり、実際には、歯車取付け部材32の先端と歯車取付け部材設置穴20Caの先端との隙間は上記隙間S1と同じ寸法となっている。
ここで、歯車位置調整用ボルト35,35は、上下一対の歯車取付けブロック32A,32Bのそれぞれに対応して設けられているが、いずれか一方の歯車位置調整用ボルト35を操作するだけでもよい。
この歯車位置調整用ワッシャー37は把持部37aを有する形状とされ、この把持部37aを除く部位が、上下一対の歯車取付けブロック32A,32Bを合わせた厚さと略同じ寸法の長さに形成されている。
上記把持部37aは、歯車位置調整用ワッシャー37を歯車取付け部材設置穴20C内に挿入させる際に、所定の挟み具(治具)で挟んで作業するために形成されているものである。
前記ローラ40は、所定外径の円柱状に形成されており、前述のように、平板55を挟んで上記歯車30の反対側に配設されている。また、図9~14等に示すように、ローラ40は、その軸部40Aが、ローラ取付部材42を構成する上下一対のローラ取付けブロック42A,42Bで挟み込まれた状態で設けられている。
なお、歯車30とローラ40とは、それぞれの径方向中心の高さ位置が略同じの位置に配設されている。また、ローラ40と軸部40Aとはキー49で連結されている(図6等参照)。
また、ローラ40の軸部40Aには高温用軸受46が嵌着されており、この高温用軸受46は、各ローラ取付けブロック42A,42Bの長さ方向中央部の凹部42a,42Ba(図14参照)に嵌め込まれている。
ローラ位置調整機構48は、上側および下側のローラ取付けブロック42A,42Bの長さ方向一方側端部(後端部)と当接するローラ位置調整ボルト45,45と、前記ローラ取付部材設置穴20Cbに挿脱自在に設けられる当接量調整用ワッシャー47とで構成されている。
上記のように、ローラ位置調整用ボルト45と、使用する当接量調整用ワッシャー47とにより、ローラ40と平板55の裏面55Bとの当接状態を調整することができる。
なお、図12では、ローラ位置調整用ボルト45をねじ込んで最大限前進させた状態であり、このとき、ローラ取付けブロック42Aの他方側の側面部(先端部)がローラ取付部材設置穴20Cbの先端部に当接している。また、ローラ取付けブロック42Aの後端部とローラ取付部材設置穴20Cbの後端部との間は、所定寸法の隙間S3となっている。
まず、ローラ位置調整用ボルト45を逆方向に回して緩めると、ローラ取付けブロック42Aがローラ取付部材設置穴20Cb内を矢印B2方向にスライド自在となる。そこで、まず、上記隙間S3がなくなるまでローラ位置調整用ボルト45を逆方向に回して緩める。
なお、隙間S4は、厚さの異なる当接量調整用ワッシャー47のうちの所定のワッシャー47が挿入される隙間であり、実際には、ローラ取付け部材42の先端とローラ取付け部材設置穴20Cb先端との隙間は上記隙間S3と同じ寸法となっている。
ここで、ローラ位置調整用ボルト45,45は、上下一対のローラ取付けブロック42A,42Bのそれぞれに対応して設けられているが、いずれか一方の歯車位置調整用ボルト45を操作するだけでもよい。
この当接量調整用ワッシャー47は、上下のローラ取付けブロック42A,42Bを合わせた厚さと略同じ寸法の長さに形成されている。
また、ローラ位置調整用ワッシャー47の上端部には把持部47aが形成されている。この把持部47aは、ローラ位置調整用ワッシャー47をローラ取付け部材設置穴20Cb内に挿入させる際に、所定の挟み具(治具)で挟んで作業するために形成されているものである。
次に、以上のような構成の押出しダイス1による平板55の成形方法を説明する。
まず、作業に先立って、平板55の表面55Aにラック状の模様Dを成形するための歯車30と、平板55の裏面55Bに当接するローラ40とを、下型ダイ20の歯車・ローラ設置用穴20Bにセットしておく。
また、ローラ位置調整ボルト45,45を作動させることにより、ローラ40の外周面と平板50の裏面との当接量が、設定値となるようにローラ40の水平方向の位置を設定しておく。
下型ダイ20に押出された平板55は、歯車30の反対位置に配設されているローラ40にガイドされながら下方に押し出される途中で、メタルMの押出し(流れ)に付勢されて回転する歯車30により、平板55の表面55Aにラック状の模様Dが連続して成形される。
すなわち、歯車30による平板55への押圧力はローラ40で受けられることになる。
次いで、歯車30を位置調整用ボルト35側に引き寄せた後、歯車30の頂部30aによる所定の喰い込み量となるように、歯車取付け部材設置穴20C内に所定の歯車位置調整用ワッシャー37を挿入した後、歯車位置調整用ボルト35を歯車位置調整用ワッシャー37の側面に当接するまでねじ込む。
この調整は、使用されるメタルMの種類、形成される平板55の形状、厚さ等に対応するように適宜行われる。
そうしておいて、前述のように、メタル供給装置80を操作して、アルミニウム合金からなるメタルMを押出しダイス1に供給して、歯車30により平板55の表面55Aにラック状模様Dを成形する。そして、所定の製品長さとなるまでその作業が継続される。
平板55は、前述のように、その表面55Aに凹部55aと凸部55bとからなるラック状模様Dが形成されている。また、平板55の裏面55Bは、ローラ40の外周面40aが当接し、かつガイドされながら移行するので平滑面となっている。
(1)上型ダイ10のベアリング部10Cにより成形された状態で押出される平板55が下型ダイ20移動する際、歯車30のラック状模様成形部50Bにより平板55の表面にラック状の模様Dが成形される。このとき、歯車30の頂部30aが平板55の表面55Aを押圧するが、平板55を挟んで歯車30の反対側にローラ40が配設されているので、平板55にかかる歯車30からの押圧力がローラ40で受けられる。その結果、平板55の裏面40Bとローラ40の外周面40aとが密着するので、平板55の流れが容易となり、かつスムーズな模様成形が可能となる。
その結果、歯車30の頂部30aの平板55への喰い込み量を調整することができるので、ラック状の模様Dの深さを容易に任意の深さとすることができる。
その結果、ローラ40の外周面40aの平板55の裏面55Bへの当接量を調整することができるので、平板55の裏面55Bを平滑にすることができる。
次に、図16、図17を参照して、本発明の押出しダイスの第2実施形態を説明する。
本第2実施形態の押出しダイス2は、前記第1実施形態の押出しダイス1におけるローラ40に換えて、第1実施形態の押出しダイス1で使用されている歯車30と同じ構造の歯車30-1を用いたものである。
すなわち、歯車30-1を、平板65を挟んで歯車30の反対位置に配設し、これにより、平板65の表面65Aと裏面65Bとに同じ凹凸形状のラック状模様Dを形成できるようにしたものである。
ただし、左右の歯車30,30-1の回転は、矢印で示すように互いに逆方向に回転するようになっており、これらの歯車30,30-1は、メタルM、つまり、平板65の移動に付勢されて回転する。
平板65は、前述のように、その表面65Aに、凹部65aと凸部65bとからなるラック状模様Dが形成されている。また、平板65の裏面65Bにも、表面65A側の模様Dと同じ模様Dが形成されている。そして、これらの凹部65aと凸部65bとは、それぞれが前記歯車30の歯の頂部30aと谷部30bに対応しており、これら頂部30aと谷部30bで成形されるようになっている。
(9)平板65の表裏両面に同じラック状の模様Dを成形することができるので、例えば、建物の室内用の床材として設置する際、手に取った状態で表裏を確認しなくてもそのまま使用することができる。その結果、作業性の向上を図ることができる。
次に、図18、図19を参照して、本発明の押出しダイスの第3実施形態を説明する。
本第3実施形態の押出しダイス3は、前記第2実施形態の押出しダイス2における平板65の裏面65Bにラック状の模様Dを成形する歯車30に換えて、ラック状の模様Dとは全く異なる形状の凹凸模様D1を成形する模様成形具50を用いたものである。
成形具取付け部材52は、前記第1,2実施形態のローラ取付け部材42と略同じ構成となっており、位置調整機構等も略同じとなっている。
また、模様成形具50の外周面には、上述のように、前記ラック状の模様Dとは異なる凹凸模様D1を成形する凹凸模様成形部50Bが設けられている。
すなわち、図19(a)には、平板75の表面75Aに成形された模様が示されており、この模様は、前記第1実施形態の押出しダイス1による平板55の表面55Aのラック状の模様D、第2実施形態の押出しダイス2による平板75の表面75A、裏面75Bのラック状の模様Dと同じである。
(11)平板75を床材として利用するに際して、平板75の表裏にまったく異なった模様D、D1が形成されているので、平板75を順次敷き詰めて行くとき、例えば、1枚ずつ表と裏とを隣り合わせて配置することができる。その結果、見た目にも興味を覚えるようなアート感覚の床を構成することができる。
例えば、第3実施形態の模様成形具50と同じ模様成形具を平板75等の表面側に配設した構成とし、平板75等の表裏面に同じ凹凸模様D1を成形してもよい。
2 模様付製品成形用押出しダイス(第2実施形態)
3 模様付製品成形用押出しダイス(第3実施形態)
10 上型ダイ
10C ベアリング部
10D 平板ガイド部
10E 突出部
20 下型ダイ
20B 歯車・ローラ配置空間
20Ca,21Ca 歯車取付部材設置空間
20Cb,21Cb ローラ取付部材設置空間
20g ストッパ部
30 歯車(模様成形具)
30B ラック状模様成形部
30a 歯車の頂部
30b 歯車の谷部
32 歯車取付部材
32A 上側歯車取付けブロック
32B 下側歯車取付けブロック
35 歯車位置調整ボルト(歯車位置調整機構)
37 歯車位置調整用ワッシャー(歯車位置調整機構)
38 歯車位置調整機構
40 ローラ(圧力受けローラ部材)
42 ローラ取付部材
42A 上側ローラ取付けブロック
42B 下側ローラ取付けブロック
45 ローラ位置調整ボルト(ローラ位置調整機構)
47 ローラ位置調整用ワッシャー(ローラ位置調整機構)
48 ローラ位置調整機構
50 裏面用模様成形具(第3実施形態)
50B 凹凸模様成形部
55 平板(製品用部材;第1実施形態)
65 平板(製品用部材;第2実施形態)
75 平板(製品用部材;第3実施形態)
M メタル(アルミニウム合金)
Claims (7)
- 素材供給側から連続して押出される熱可塑性部材で形成される製品用部材の表面に模様を成形する模様付製品成形用押出しダイスであって、
前記熱可塑性部材を導入する上型ダイとこの上型ダイを支持する下型ダイとを備えて構成し、
前記上型ダイは、前記熱可塑性部材を前記製品用部材の形状に成形するベアリング部を有し、 前記下型ダイに、前記ベアリング部により成形されて押出される前記製品用部材の前記表面に前記模様を成形する模様成形具と、前記製品用部材を挟んで前記模様成形具の反対位置に配置されると共に前記製品用部材の裏面と当接しかつ前記模様成形具による模様成形時の圧力を受ける圧力受ローラ部材と、を設け、
前記模様成形具と前記圧力受ローラ部材とはそれぞれ前記製品用部材の移動に付勢されて回転する構成とし、
前記模様成形具と前記圧力受ローラ部材とを、それぞれの回転中心位置が同一高さ位置となるように配置し、前記模様成形具および圧力受ローラ部材を、当該模様成形具および圧力受ローラ部材のそれぞれの主軸両端を軸受けに支持させてそれぞれ成形具取付け部材に取付け、
前記下型ダイに、各成形具取付け部材を前記製品用部材の移動方向に対して直交する方向に沿ってスライドさせ前記模様成形具および圧力受ローラ部材を独立して前記製品用部材に対する位置を調整する部材位置調整機構を設けたことを特徴とする模様付製品成形用押出しダイス。 - 請求項1に記載の模様付製品成形用押出しダイスにおいて、
前記模様成形具を、前記製品用部材の表面にラック状模様を形成する歯車で構成し、
前記圧力受ローラ部材を、円柱部材で構成したことを特徴とする模様付製品成形用押出しダイス。 - 請求項2に記載の模様付製品成形用押出しダイスにおいて、
前記円柱部材に換えて、前記製品用部材の前記裏面に模様を成形する裏面用模様成形具で構成したことを特徴とする模様付製品成形用押出しダイス。 - 請求項3に記載の模様付製品成形用押出しダイスにおいて、
前記裏面用模様成形具を、前記模様成形具を構成する前記歯車と同じ歯車で構成したことを特徴とする模様付製品成形用押出しダイス。 - 請求項3に記載の模様付製品成形用押出しダイスにおいて、
前記裏面用模様成形具を、当該裏面用模様成形具を構成する歯車と異なる凹凸模様を刻設可能な構成としたことを特徴とする模様付製品成形用押出しダイス。 - 請求項1に記載の模様付製品成形用押出しダイスにおいて、
前記各成形具取付け部材同士の対向する側面のそれぞれの内側面に切欠き部を形成し、
前記下型ダイに、前記各成形具取付け部材設置用穴の対向側面に沿って延出する延出部を設けると共に、その延出部先端に前記切欠き部に係合しかつ前記各成形具取付け部材の中心側への移動を防止するストッパ部を設けたことを特徴とする模様付製品成形用押出しダイス。 - 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の模様付製品成形用押出しダイスにおいて、
前記熱可塑性部材を、アルミニウム合金で構成したことを特徴とする模様付製品成形用押出しダイス。
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