JP7479576B2 - マイクロ波励起光源装置 - Google Patents

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Description

本願は、マイクロ波励起光源装置に関するものである。
電極劣化に起因する発光不具合を解消するため、発光物質を封入した発光セル(発光管)に対し、発光管の外部に設置した電極からマイクロ波を供給することで、所望の波長の光を出射するマイクロ波励起光源装置が開発されている。その際、電極により形成されたマイクロ波を有効利用するため、マイクロ波の発生空間と内部空間の形状が合致するよう、同心の二重構造で発光管を構成した光源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007―220410号公報(段落0022~0042、図1~図3)
しかしながら、発光物質は、ガスであるため、二重構造の発光管の製造には、内部管と外部管をガス封入した状態で気密封止する複雑な工程を必要とし、低コスト化の障害となっていた。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、安価で効率よく所望の光を出射するマイクロ波励起光源装置を得ることを目的とする。
本願に開示されるマイクロ波励起光源装置は、軸方向に延びる中心導体、光透過性を有し、前記中心導体に対して同心配置された環状導体、内部に発光物質が封入され、前記中心導体と前記環状導体の間に形成された環状空間で前記軸方向に沿って延びるように配置された発光管、および前記中心導体と前記環状導体と前記発光管を支持し、前記中心導体と前記環状導体に対してマイクロ波を印加するための電気接続経路を形成する支持部を備え、前記発光管は、前記軸方向に垂直な面内において、管壁に沿って引いた一本の閉曲線が、前記中心導体から前記環状導体に向かって引いた線に対して、0回、または偶数回交差するように構成していることを特徴とする。
本願に開示されるマイクロ波励起光源装置によれば、容易に製造できる一重管を用いて軸方向に沿った均等な出射が実現できるので、安価で効率よく所望の光を照射することができる。
図1Aと図1Bは、実施の形態1にかかるマイクロ波励起光源装置の軸に沿った断面図と軸に垂直な断面図である。 図2Aから図2Cは、それぞれ、異なる形状の発光管を有する実施の形態1の第一変形例にかかるマイクロ波励起光源装置の軸に垂直な断面図である。 中心導体の形態の異なる実施の形態1の第二変形例にかかるマイクロ波励起光源装置の軸に沿った断面図である。 図4A、および図4Bと図4Cは、それぞれ、発光管の配置数が異なる実施の形態2、および変形例にかかるマイクロ波励起光源装置の軸に垂直な断面図である。 図5Aと図5Bは、それぞれ、発光管の配置数が異なる実施の形態3とその変形例にかかるマイクロ波励起光源装置の軸に垂直な端面図である。 実施の形態4にかかるマイクロ波励起光源装置の軸に沿った断面図である。 図7Aと図7Bは、それぞれ、実施の形態5と変形例にかかるマイクロ波励起光源装置の軸に垂直な端面図である。 図8Aと図8Bは、それぞれ、実施の形態6と変形例にかかるマイクロ波励起光源装置の軸に垂直な端面図である。 実施の形態7にかかるマイクロ波励起光源装置の軸に沿った断面図である。
実施の形態1.
図1Aと図1Bは、実施の形態1にかかるマイクロ波励起光源装置の構成について説明するためのものであり、図1Aはマイクロ波励起光源装置の軸に沿った断面図、図1Bは軸に垂直な断面図である。そして、図1Aの切断面は図1BのB-B線、図1Bの切断面は図1AのA-A線によるものである。
本願の各実施の形態にかかるマイクロ波励起光源装置1は、図1Aに示すように、径方向の中心に配置された中心導体2、中心導体2に同心配置された環状導体3、および中心導体2と環状導体3との間の環状空間内に配置された発光管4を備えている。構造の詳細については後述するが、発光管4は、例えば、他のガラスと比べて紫外線透過率が高い石英ガラスを用いて管状に構成し、内部(発光空間4s)に発光物質である水銀(Hg)等を封入したものである。そして、中心導体2、環状導体3、発光管4は、それぞれ支持部5によって機械的に支持されている。
中心導体2は、図示しないマイクロ波発生源の一方の極に同軸線路6の内部導体63を介して電気接続されている。一方、環状導体3は、例えば、網状導体と称される網状をなして少なくとも一部が光を透過できる構成とし、同軸線路6の外部導体61と支持部5の外周側に配置された導体51を介してマイクロ波発生源の他方の極に電気接続されている。ここで、支持部5における内周側に配置された環状の絶縁体52、および同軸線路6の絶縁体62によって、少なくとも軸方向における支持部5に近い側では中心導体2と環状導体3とは互いに絶縁されている。
このように構成したマイクロ波励起光源装置1に対し、マイクロ波発生源からマイクロ波を入力すると、中心導体2と環状導体3との間の環状空間内でマイクロ波の電磁界が形成される。形成されたマイクロ波の電磁界によって、環状空間内に配置された発光管4の発光空間4s内の発光物質が励起発光し、環状導体3を透過させて出射することができる。
ただし、ここまでの構成は、背景技術で述べたような一般的なマイクロ波励起光源装置と同様である。それに対して、本願のマイクロ波励起光源装置1は、発光管4は軸方向に延びるとともに、図1Bに示すように、軸に垂直な面内で、中心導体2と環状導体3との間を連通する隙間Seを形成するようにして実施の形態1では扇形に形成した。つまり、軸に垂直な面内における、中心導体2と環状導体3の間に形成される環状の空間のうち、周方向における一部分を開放した状態で発光空間4sの領域が形成されるようにした。
換言すれば、軸に垂直な面内で、中心導体2から環状導体3に向かって引いた線に対して、発光管4の管壁4wに沿って引いた一本の閉曲線(単純閉曲線)が、0回、または2回交差するように、発光管4を構成している。なお、「2回交差」と記したが、例えば、管壁4wの径方向に延びる部分に凹凸を設けた場合、あるいは中心導体2から環状導体3に向かって曲線を引いた場合は、2回を超える偶数回交差することがある。それに対し、二重管ではそれぞれ1本の閉曲線が引かれる2つの管壁は、それぞれ中心導体2から環状導体3に向かって引いた線に対して1回交差することになる、あるいは奇数回交差することになる。
つまり、発光管4を特許文献1で示された二重管ではなく、一重管で構成し、発光空間4sの軸方向に垂直な面積(形状)を一定にして、軸方向に延びるように構成した。これにより、二重管を形成する際の複雑な工程を経ることなく、マイクロ波励起光源装置1を得ることができる。
一方、特許文献1においては、環状空間全体を発光領域として利用することで効率よく所望の光を出射させることができるとしていた。しかし、出射光を利用(処理対象への照射)する観点で検討したところ、発光空間4sは軸に垂直な面内において、中心導体2と環状導体3との間全体で発光する必要がないことが分かった。例えば、殺菌のために紫外線を照射する場合、軸方向で均等に出射するように構成することが最も効率のよい発光形態であることが分かった。つまり、発光効率が仮に高い場合でも、例えば軸方向の一部で発光するような構成では、出射光の利用の観点では必ずしも効率が良くないことが分かった。
そこで、本願のマイクロ波励起光源装置1では、軸に垂直な面内における、中心導体2と環状導体3の間に形成される環状の空間のうち、周方向における一部分を開放するように、扇形の発光空間4sが軸方向に延びる一重管で発光管4を構成した。
これにより、例えば、発光物質として水銀(Hg)を用い、2.45GHzのマイクロ波を環状空間で発生させることで、出射光の利用効率である殺菌効果の高いマイクロ波励起光源装置1を得ることができる。その際、環状空間内でマイクロ波が進行波になるように構成すれば、さらに、軸方向での均等な出射(処理対象への照射)が実現できる。
第一変形例.
なお、上記例では、発光空間の軸に垂直な断面形状が扇形となるひとつの発光管を用いた形態について説明したが、これに限ることはない。第一変形例では、発光管の断面形状、あるいは配置数が異なる例について説明する。図2Aから図2Cは、それぞれ、軸に垂直な断面形状、あるいは配置数が異なる発光管を有するマイクロ波励起光源装置の構成について説明するためのもので、図1Bに対応する軸に垂直な断面形状である。図中、実施の形態1で説明したのと同様部分に対しては同じ符号を付し、重複する説明は省略する。なお、いずれの変形例でも、実施の形態1として図1Aを用いて説明したように、図示した断面形状で軸方向に沿って延びるように構成している。
発光管4の軸に垂直な断面形状を図2Aに示すように、周方向の一部が凹んだ円形にすれば、工程を複雑化することなく、環状空間の空間利用率を高くすることができる。あるいは、図2Bに示すように、中心導体2部分が凹んだ半円形にしてもよい。この場合、発光空間4sの領域は、軸に垂直な面における環状空間の半分になるが、この場合でも、環状空間内のマイクロ波のエネルギーが発光空間4s内で集中して消費されるので、効率よく発光させることが可能である。
あるいは、図2Cに示すように、図2Bで説明した発光管4を2つ(発光管4A、発光管4B)合わせて用いるようにしてもよい。この場合、発光管4を2つ製造する必要はあるが、ひとつの二重管を製作するときのような複雑化はなく、空間利用率を最大限にすることが可能である。
第二変形例.
なお、上記例では、中心導体が先端側で開放されている例を示したが、これに限ることはない。第二変形例では、中心導体が先端で環状導体の端面部分と短絡している例について説明する。図3は中心導体の形態の異なる第二変形例にかかるマイクロ波励起光源装置の構成を説明するためのもので、図1Aに対応する軸に沿った断面図である。なお、発光管については図1Bに対応する形態として描画したが、第一変形例、あるいは後述する実施の形態2以降で説明するいずれの形態であってもよい。
図3に示すように、中心導体2を環状導体3の端面3feと短絡させても、図1Aで説明したときと同様に、製造工程を複雑化させることなく、出射光を有効利用できるマイクロ波励起光源装置1を得ることができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1、およびその変形例においては、断面が円形ではない発光管を用いた例について説明した。本実施の形態2では、断面が円形のいわゆる直管を複数用い、中心導体を挟む、あるいは囲むように配置した例について説明する。図4A~図4Cは、それぞれ発光管の配置数が異なる、実施の形態2、およびその変形例にかかるマイクロ波励起光源装置について説明するためのもので、図1Bに対応する軸に垂直な断面図である。
実施の形態2にかかるマイクロ波励起光源装置1は図4Aに示すように、軸に垂直な断面が円形のいわゆる直管の発光管4を中心導体2周りに4本(発光管4A~発光管4D)時計回りに配置した例を示す。この場合、発光管4の製作本数は実施の形態1よりも多くなる。しかし、発光管4を製作する工程がさらに簡略化され、軸方向に沿って光が均等に出射されることで光の利用効率が向上するマイクロ波励起光源装置1を得ることができる。
変形例.
また、変形例として図4Bに示すように、中心導体2を挟むように2本の発光管4(発光管4Aと発光管4B)を配置した場合も、同様に、軸方向に沿って光が均等に出射されることで光の利用効率が向上するマイクロ波励起光源装置1を得ることができる。あるいは、図4Cに示すように、中心導体2を囲むように3本の発光管4(発光管4A~発光管4C)を時計回りに配置した場合も、同様に、軸方向に沿って光が均等に出射されることで光の利用効率が向上するマイクロ波励起光源装置1を得ることができる。
なお、図4A~図4Cでは、直管で構成した複数の発光管4で中心導体2を挟む、あるいは囲むことで、発光空間4sを周方向で均等に分散配置する例を示したが、これに限ることはない。後述する実施の形態5、6に示すように、周方向で発光空間4sの分布を偏らせる場合、例えば、図4Aにおいては、発光管4Cと発光管4Dのみを配置するようにしてもよい。同様に、図4Bにおいては発光管4Bのみ、図4Cにおいては発光管4Bと4Cのみを配置するようにしてもよい。
実施の形態3.
上記実施の形態1、2においては、円形の環状空間を形成する例について説明した。本実施の形態3では、環状導体、中心導体それぞれの軸方向の断面が矩形になるように構成した例について説明する。図5Aと図5Bは、それぞれ発光管の配置数が異なる、実施の形態3、およびその変形例にかかるマイクロ波励起光源装置について説明するためのもので、図1Bと同様の切断面による軸に垂直な端面図である。なお、実施の形態3においても、実施の形態1として図1Aを用いて説明したように、図示した断面形状で軸方向に沿って延びるように構成している。
実施の形態3にかかるマイクロ波励起光源装置1は、図5Aに示すように、軸に垂直な断面形状が扁平な四角形となる環状導体3に対して、重心部分(実施の形態1の同心に対応)に断面形状が扁平な四角形の中心導体2を配置して線路構成とした。そして、軸に垂直な断面における短辺側を二分し、それぞれに断面が扁平な一重管の発光管4Aと発光管4Bを配置した。
この場合も、二重管を用いた場合よりも発光管4を製作する工程が簡略化され、軸方向に沿って光が均等に出射されることで光の利用効率が向上するマイクロ波励起光源装置1を得ることができる。
これは、図5Bに示す変形例のように、軸に垂直な断面における短辺側を二分し、その一方に断面が扁平な一重管の発光管4を配置することでも同様の効果を奏することができる。
実施の形態4.
上記実施の形態1~3においては、軸に垂直な断面形状が軸に沿って直線状に延びる構造の発光管を用いた例について説明した。本実施の形態4では、中心導体の周りを周回しながら軸に沿って延びて、らせん状をなす発光管を用いた例について説明する。図6は実施の形態4にかかるマイクロ波励起光源装置について説明するためのもので、図1Aに対応する軸に沿った断面図である。
実施の形態4にかかるマイクロ波励起光源装置1は、図6に示すように、中心導体2と環状導体3との間の環状の空間を周回しながら軸に沿って延びるように、直管をらせん状(スパイラル状)にねじって形成したものである。この場合も、二重管を製造するよりも簡単な構成で発光管4を製造することができるとともに、軸方向だけでなく、周方向でも均等に光を出射することができる。
実施の形態5.
実施の形態2の後半で触れたように、本実施の形態5では、周方向の偏った位置に発光空間が存在するようにした例について説明する。図7Aと図7Bは、それぞれ中心導体、環状導体の形状が異なる、実施の形態5、および変形例にかかるマイクロ波励起光源装置について説明するためのもので、図1Bに対応する軸に垂直な切断面で切断したときの端面図である。
中心導体2と環状導体3の軸に垂直な断面がそれぞれ半径r2、半径r3の円形であった場合、同軸線路の特性インピーダンスzは、式(1)のように表すことができる。ただし、Erは空間材料の比誘電率である。
Figure 0007479576000001
ただし、式(1)は、環状空間の状態が周方向において均一である場合を想定しており、実施の形態1の変形例として説明した図2Bのような半円形部分に発光空間4sが偏った場合、周方向におけるインピーダンスに偏りが生じることになる。そこで、本実施の形態5においては、図7Aに示すように、中心導体2のうち、発光管4が配置されていない、図中上方部分の半径r2vを、発光管4が偏って配置された図中下方の部分の半径r2sより小さくした。
これにより、発光管4が配置されないことによる比誘電率の増大分を相殺して、インピーダンスを所定の値(例えば、50Ω)に保つことができ、不要な反射を生じることなく、高効率にマイクロ波励起を実現することができる。
変形例.
あるいは、図7Bに示す変形例にように、環状導体3のうち、発光管4が配置されていない、図中上方部分の半径r3vを、発光管4が偏って配置された図中下方の部分の半径r3sより大きくすることでも、同様の効果を奏することができる。なお、環状導体3、中心導体2の両方について、周方向で径を変更するようにしてもよい。
実施の形態6.
上記実施の形態1~5では、周方向の全ての方向から光を出射できるよう、環状導体を全周にわたって出射光を透過する網状導体で構成した例について説明した。本実施の形態6では、周方向の偏った領域から光を出射するよう、環状導体の一部に反射材を用いた例について説明する。図8Aと図8Bは、それぞれ発光管の形状が異なる、実施の形態6、および変形例にかかるマイクロ波励起光源装置について説明するためのもので、図1Bに対応する軸に垂直な切断面で切断したときの端面図である。
実施の形態6にかかるマイクロ波励起光源装置1は、図8Aに示すように、中心導体2に対して、半円形の発光管4を図中下方側に偏って配置し、環状導体3をそれに対応して、上方側を反射膜(反射材32)、下方側を網状導体(光透過材31)で構成した。つまり、実施の形態1~5で説明した全周が光透過性の網状導体で形成した環状導体3に対し、周方向において発光管4が配置されていない側を反射材32で置換した。
これにより、周方向のうちの一方側から光を集中して出射できるようになった。とくに、発光管4が配置されない(発光空間4sを欠いた)側に反射材32を配置したので、発光管4からの直接光が中心導体2の陰になることなく、効率よく出射できる。
変形例.
なお、図8Bの変形例で示すように、扇形の発光管4を用いた場合でも、発光管4が配置されていない上方側を反射材32、下方側を光透過材31で環状導体3を構成してもよい。この場合、反射材32と光透過材31の周方向における配置位置を発光管4の存在位置と完全に一致させる必要はなく、出射範囲(周方向における出射角)に応じて下半分を光透過材31で構成するようにしている。
実施の形態7.
上記実施の形態6では、反射材と光透過材を周方向で使い分けて環状導体を構成することで、周方向における出射範囲を限定する例について説明した。本実施の形態7では、実施の形態6の構成に加えて、マイクロ波発生源として半導体増幅器を用い、反射材を配置した部分に半導体増幅器からの熱を放熱する放熱部を設けた例について説明する。図9は実施の形態7にかかるマイクロ波励起光源装置について説明するためのもので、図1Aに対応する軸に沿った断面図である。
実施の形態7にかかるマイクロ波励起光源装置1は、図9に示すように、マイクロ波発生源として例えば、窒化ガリウム(GaN)等の半導体増幅器7を用いた。そして、出射範囲を図中下向きに設定するため、中心導体2に対して、半円形の発光管4を図中下方側に偏って配置し、環状導体3をそれに対応して、上方側を反射材32、下方側を光透過材31で構成した。さらに、半導体増幅器7で発生した熱を自然空冷で放熱するための放熱部8を反射材32の径方向外側に沿って設けた。
半導体増幅器7は高出力で耐久性が高く、長期信頼性が高いのが特徴である一方、発熱量が大きく、使用に当たっては、放熱対策が重要である。しかし、放熱部材は場所を取り、コンパクト化の妨げとなることが多かった。それに対し、本実施の形態7のように、出射範囲を規定するために環状導体3の一部に形成した反射材32の径方向外側、つまり発光側から見た裏側に、放熱フィン(放熱部8)を設けることで、機器を大型化することがない。そのため、光の利用効率が高く、信頼性の高いマイクロ波励起光源装置1を安価に得ることができる。
なお、図9では、反射材32と放熱部8は別体を密着させたように描画しているが、これに限ることはなく、一体物で形成、つまり放熱フィンを有する反射板を環状導体3の一部である反射材32として用いてもよい。
なお、本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載されたよう様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態で開示した内容の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組合せで実施の形態に適用可能である。したがって、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態で開示した構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
例えば、環状導体3(あるいは光透過材31)を網状導体で構成する例について説明したがこれに限ることはなく、透明電極と称されるITO(Indium-Tin Oxide)を用いてもよい。また、殺菌を前提として、発光物質として水銀を用いる例を示したが、これに限ることはなく、軸方向で均一な出射(処理対象への照射)が望まれる用途であれば、硫黄(S)、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)等を発光物質として使用し、マイクロ波の周波数もそれに応じて適宜定めればよい。さらには、発光管4としても紫外線透過率の高い石英ガラスを前提としたが、出射光に合わせて適宜選定してもよいことは言うまでもない。
以上のように、本願のマイクロ波励起光源装置1によれば、軸方向に延びる中心導体2、光透過性を有し、中心導体2に対して同心配置された環状導体3、内部に発光物質が封入され、中心導体2と環状導体3の間に形成された環状空間で軸方向に沿って延びるように配置された発光管4、および中心導体2と環状導体3と発光管4を支持し、中心導体2と環状導体3に対してマイクロ波を印加するための電気接続経路を形成する支持部5を備え、発光管4は、軸方向に垂直な面内において、管壁4wに沿って引いた一本の閉曲線が、中心導体2から環状導体3に向かって引いた線に対して、0回、または偶数回交差するように構成している。これにより、容易に製造できる一重管の発光管4を用いて、軸方向に沿った均等な出射が実現できるので、安価で、高い利用効率で所望の光を出射することができる。
その際、発光管4の軸方向に垂直な断面形状が、中心角部分で中心導体2を挟む扇形であれば、1本の発光管4を取り付けるだけで環状空間の利用率を向上させることができる。さらに、中心導体2に対して径方向側から被せることができるので、容易に組み立てることができる。
あるいは、発光管4は、軸方向に延び、周方向に並ぶ複数の直管で構成するようにすれば、本数は多くなるが、製造が最も簡単な単純な直管で構成することができる。さらには、周方向周りでの発光空間4sの分布を容易に設定できる。
また、あるいは、中心導体2、および環状導体3は、それぞれ軸方向に垂直な形状が矩形をなして線路構成をなしている場合でも、容易に製造できる一重管の発光管4を用いて、軸方向に沿った均等な出射が実現できるので、安価で、高い利用効率で所望の光を出射することができる。
そして、発光管4は中心導体2に対して周方向の偏った領域に配置され、中心導体2は発光管4が配置された領域に対応する部分よりも、発光管4が配置されなかった領域に対応する部分の径(半径r2v)の方が小さい、および環状導体3は発光管4が配置された領域に対応する部分よりも、発光管4が配置されなかった領域に対応する部分の径(半径r3v)の方が大きい、のいずれかであれば、インピーダンスを必要な値(例えば、50Ω)に保って、不要な反射を生じさせることなく、高効率にマイクロ波励起を実現できる。
あるいは、発光管4は、環状空間を周回しながら軸方向に沿って延びる、らせん状に形成されているように構成しても、容易に製造できる一重管の発光管4を用いて、軸方向に沿った均等な出射が実現できるので、安価で、高い利用効率で所望の光を出射することができる。
発光管4は中心導体2に対して周方向の偏った領域に配置され、環状導体3の発光管4が配置されなかった領域に対
応する部分は、光を反射する反射材32で構成されているようにすれば、効率よく周方向における所望の方向で出射させることができる。
その際、マイクロ波の発生源としての半導体増幅器7を備え、反射材32は、一端が半導体増幅器7に連なり、径方向の外側に半導体増幅器7で発生した熱を放熱する放熱フィン(放熱部8)が形成されているようにすれば、コンパクトで耐久性が高く、高出力なマイクロ波励起光源装置1を得ることができる。
1:マイクロ波励起光源装置、 2:中心導体、 3:環状導体、 31:光透過材、 32:反射材、 4:発光管、 4s:発光空間、 4w:管壁、 5:支持部、 6:同軸線路、 7:半導体増幅器、 8:放熱部、 r2:(中心導体の)半径、 r3:(環状導体の)半径。

Claims (8)

  1. 軸方向に延びる中心導体、
    光透過性を有し、前記中心導体に対して同心配置された環状導体、
    内部に発光物質が封入され、前記中心導体と前記環状導体の間に形成された環状空間で前記軸方向に沿って延びるように配置された発光管、および
    前記中心導体と前記環状導体と前記発光管を支持し、前記中心導体と前記環状導体に対してマイクロ波を印加するための電気接続経路を形成する支持部を備え、
    前記発光管は、前記軸方向に垂直な面内において、管壁に沿って引いた一本の閉曲線が、前記中心導体から前記環状導体に向かって引いた線に対して、0回、または偶数回交差するように構成していることを特徴とするマイクロ波励起光源装置。
  2. 前記発光管の前記軸方向に垂直な断面形状が、中心角部分で前記中心導体を挟む扇形であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波励起光源装置。
  3. 前記発光管は、前記軸方向に延び、周方向に並ぶ複数の直管で構成していることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波励起光源装置。
  4. 前記中心導体、および前記環状導体は、それぞれ前記軸方向に垂直な形状が矩形をなして線路構成をなしていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波励起光源装置。
  5. 前記発光管は前記中心導体に対して周方向の偏った領域に配置され、
    前記中心導体は前記発光管が配置された領域に対応する部分よりも、前記発光管が配置されなかった領域に対応する部分の径の方が小さい、および前記環状導体は前記発光管が配置された領域に対応する部分よりも、前記発光管が配置されなかった領域に対応する部分の径の方が大きい、のいずれかであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロ波励起光源装置。
  6. 前記発光管は、環状空間を周回しながら前記軸方向に沿って延びる、らせん状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波励起光源装置。
  7. 前記発光管は前記中心導体に対して周方向の偏った領域に配置され、
    前記環状導体の前記発光管が配置されなかった領域に対応する部分は、光を反射する反射材で構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のマイクロ波励起光源装置。
  8. 前記マイクロ波の発生源としての半導体増幅器を備え、
    前記反射材は、一端が前記半導体増幅器に連なり、径方向の外側に前記半導体増幅器で発生した熱を放熱する放熱フィンが形成されていることを特徴とする請求項7に記載のマイクロ波励起光源装置。
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