JP7477797B2 - 転炉精錬方法 - Google Patents

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Description

本願は転炉精錬方法を開示する。
転炉を用いて溶銑を精錬するプロセスとして、第1の転炉で溶銑脱りんを行い、その後第1の転炉から出湯した溶銑を第2の転炉に装入し、第2の転炉で脱炭を行うプロセス(I)と、1基の転炉で脱りんを行った後に、脱りんによって生成したスラグを排滓(中間排滓)したうえで、同一の転炉で引き続き脱炭を行うプロセス(II)とが開発されている。プロセス(I)は、精錬能力が高い一方で、2基の転炉を必要とするために、設備費が高く、さらには、放散熱ロスが増大して、鉄鋼石やスクラップの溶解能力が低下する。プロセス(II)は、プロセス(I)に比べ、全体の吹錬時間を短縮でき、脱りんに必要なフラックス量を低減でき、精錬時の熱ロスを低減できる。しかしながら、プロセス(II)では、中間排滓量を安定的に制御することが難しく、例えば、精錬完了後の溶鋼中のP濃度を極端に低減することが困難となる場合がある。
特許文献1には、プロセス(II)の脱炭前にSiOを60~99%含むフラックスをSiO分にして生成溶鋼1トン当たり1.0~4.0kg添加する転炉精錬方法が開示されている。特許文献2には、1段階目の溶銑脱りん後に中間排滓を行ったうえで、改めてフラックスを追加して2段階目の溶銑脱りんを行い、その後にスラグを除去する転炉精錬方法が開示されている。
特許第3194212号公報 特許第5671801号公報
特許文献1に開示された方法では、中間排滓量を安定的に制御することが難しい。本発明者の新たな知見によると、中間排滓量が低位な状態、すなわち、脱炭吹錬前に転炉内にスラグが多く残った状態で、さらにSiOを添加した場合、低塩基度で粘性が高く泡立ち易いスラグが多量に生成してしまい、脱炭吹錬初期において転炉内からスラグが溢れ(スロッピング)、安定的な操業が難しくなる場合がある。
一方、特許文献2に開示された方法では、中間排滓量が増加し、すなわち、転炉内のスラグ量が低下する。本発明者の新たな知見によると、従来技術においては、炉内のスラグ量が低下した状態で、脱炭吹錬時にフラックスを追加すると、脱りん不良となる場合がある。例えば、本発明者の新たな知見によると、脱炭のためにフラックスが過剰に投入された場合、投入したフラックスが十分に滓化せず、脱りん能の高いスラグ量を十分に確保できなくなり、脱炭吹錬後の溶鋼中のP濃度を安定的に低下させることが困難となる。
また、従来技術にあっては、系外に排出されるスラグ量をできるだけ低減することについて十分な検討がなされていない。
本発明者は、中間排滓時の溶融スラグを「秤量器」により実測する事を行った。結果、中間排滓率は、従来の想定以上に、50~95%と大きくバラついている事がわかった。すなわち、従来技術においては、中間排滓率が急増減したため、計算塩基度と実塩基度の乖離が起こっている事が判明した。そこで、本発明者は中間排滓率について「秤量器等」により少なくとも一度は正確に特定し、正確に特定された中間排滓率に基づいて、操業を行う方法を発明した。具体的には以下の通りである。
本願は上記課題を解決するための手段の一つとして、
転炉の内部に溶銑を装入する、第1工程、
前記第1工程の後で、前記転炉内の前記溶銑に対して、第1フラックスを用いつつ1段階目の溶銑脱りんを行う、第2工程、
前記第2工程の後で、前記転炉内のスラグの少なくとも一部を前記転炉外に排滓する、第3工程、
前記第3工程の後で、前記転炉内に第2フラックスを追加したうえで2段階目の溶銑脱りんを行う、第4工程、
前記第4工程の後で、前記転炉内のスラグの少なくとも一部を前記転炉外に排滓する、第5工程、及び、
前記第5工程の後で、前記転炉内に第3フラックスを追加したうえで脱炭を行う、第6工程、
を備え、
前記第3フラックスがCaO源とSiO源とを含み、
下記式(1)で定義される装入CaO/SiOが3.0以上4.5以下である、
転炉精錬方法
を開示する。
Figure 0007477797000001
C2:前記第1フラックスにおけるCaO換算量(kg)
C4:前記第2フラックスにおけるCaO換算量(kg)
C6:前記第3フラックスにおけるCaO換算量(kg)
S2:前記第1フラックスにおけるSiO換算量(kg)
S4:前記第2フラックスにおけるSiO換算量(kg)
S6:前記第3フラックスにおけるSiO換算量(kg)
α3:前記第3工程における中間排滓率(%)
α5:前記第5工程における中間排滓率(%)
本開示の転炉精錬方法においては、前記第6工程において前記転炉内に追加される前記第3フラックスの量が、CaO換算で、8kg/ton-steel以上25kg/ton-steel以下であってもよい。
本開示の転炉精錬方法は、
前記第6工程の後で、前記第6工程で生成したスラグを前記転炉内に残したまま出鋼を行う、第7工程、及び、
前記第7工程の後で、前記転炉内の前記スラグの推定P成分量と、次ヒートの鋼のP成分目標値との少なくとも一方に基づいて、前記転炉内の前記スラグの全量を前記転炉内に残留させる処置、又は、前記転炉内の前記スラグの一部を前記転炉内に残留させつつその他を排滓する処置、のいずれかを選択して実行する、第8工程、
を備えていてもよく、
前記第8工程の後で、前記転炉内に前記スラグを残留させたまま、次ヒートの第1工程を行ってもよい。
本開示の転炉精錬方法によれば、脱炭吹錬初期におけるスロッピングを抑制し易い。また、本開示の転炉精錬方法によれば、脱炭吹錬後の溶鋼中のPを安定的に低下させることができる。さらに、本開示の転炉精錬方法によれば、系外に排出されるスラグ量を低減し易い。
転炉精錬方法の流れの一例を説明するための概略図である。
図1(A)~(H)に示されるように、本開示の転炉精錬方法は、転炉100の内部に溶銑10を装入する、第1工程(図1(A))、第1工程の後で、転炉100内の溶銑10に対して、第1フラックス21を用いつつ1段階目の溶銑脱りんを行う、第2工程(図1(B))、第2工程の後で、転炉100内のスラグ31の少なくとも一部を転炉100外に排滓する、第3工程(図1(C))、第3工程の後で、転炉100内に第2フラックス22を追加したうえで2段階目の溶銑脱りんを行う、第4工程(図1(D)及び(E))、第4工程の後で、転炉100内のスラグ32の少なくとも一部を転炉100外に排滓する、第5工程(図1(F))、及び、第5工程の後で、転炉100内に第3フラックス23を追加したうえで脱炭を行う、第6工程(図1(G)及び(H))、を備える。ここで、本開示の転炉精錬方法においては、第3フラックス23がCaO源とSiO源とを含む。また、本開示の転炉精錬方法においては、下記式(1)で定義される装入CaO/SiOが3.0以上4.5以下である。
Figure 0007477797000002
C2:第1フラックス21におけるCaO換算量(kg)
C4:第2フラックス22におけるCaO換算量(kg)
C6:第3フラックス23におけるCaO換算量(kg)
S2:第1フラックス21におけるSiO換算量(kg)
S4:第2フラックス22におけるSiO換算量(kg)
S6:第3フラックス23におけるSiO換算量(kg)
α3:第3工程における中間排滓率(%)
α5:第5工程における中間排滓率(%)
1.第1工程
図1(A)に示されるように、第1工程においては、転炉100の内部に溶銑10を装入する。第1工程における条件は特に限定されるものではない。
転炉100としては従来と同様のものを用いればよい。本開示の転炉精錬方法において、転炉100は、上吹き転炉、底吹き転炉及び上底吹き転炉のいずれであってもよい。上吹き転炉においては、底からの撹拌がないため、上吹き酸素が鉄を酸化してできる酸化鉄が還元され難く、スラグ量が過剰に増える傾向にある。また、酸化鉄が多いスラグはCaOを滓化し易い。一方、上底吹き転炉や底吹き転炉においては、酸化鉄濃度がそれほど高くはならず、上吹き転炉における場合と比較して、CaOの滓化が進み難い傾向にある。この点、本開示の技術によって一層高い効果が得られる観点から、転炉100は、底吹き転炉及び上底吹き転炉のうちの一方であってもよく、上底吹き転炉であってもよい。図1(A)~(H)に、転炉100の一例として、上底吹き転炉を示す。上底吹き転炉100は、その底部に、底吹きガスを炉内に供給するための流路101を複数備えていてよい。また、上底吹き転炉100は、その側部に、溶鋼13を出鋼するための出鋼口102を備えていてよい。
転炉100の内部に装入される溶銑10としては、例えば、一般的な高炉溶銑をいずれも採用できる。溶銑10は、不純物としてP、Cを含有するほか、Siを含有していてもよい。溶銑10がSiを含有する場合、酸素ガスによる酸化精錬によって溶銑10中のSiの脱珪反応が進行し、次いで脱りん反応が進行することとなる。言い換えれば、第1工程の後、第2工程における溶銑脱りんの前に、溶銑の脱珪が行われてもよい。尚、脱珪後、転炉100内の脱珪スラグを排滓してもよいし、転炉100内に脱珪スラグを残したまま、脱りんを行ってもよい。後者の場合、脱珪スラグを第1フラックス21として利用してもよい。図1(A)に示されるように、溶銑10は、溶鉄10a(例えば高炉溶銑)と、スクラップ10b等の添加材料との混合物であってもよい。
溶銑10を転炉100に装入する方法も特に限定されるものではなく、例えば、溶銑鍋等の公知の容器を用いて転炉100内に流し込む方法が挙げられる。
2.第2工程
図1(B)に示されるように、第2工程においては、第1工程の後で、第1フラックス21を用いつつ1段階目の溶銑脱りんを行う。第2工程における脱りんの条件は特に限定されるものではない。
第1フラックス21は、第2工程における脱りんを行う前に転炉100内に投入されたものであってもよいし、上記したような脱珪反応で生成した脱珪スラグ等の溶銑由来の成分を利用したものであってもよいし、前ヒートの脱炭精錬後の脱炭スラグ33を転炉100内に残置してフラックスとして利用したものであってもよい。第1フラックス21の組成や量については特に限定されるものではなく、目的とする脱りんが可能な組成や量であればよい。例えば、第1フラックス21はCaO源を含んでいてもよい。CaO源としては、生石灰、石灰石、ドロマイト、前ヒートの脱炭スラグ33等が挙げられる。また、第1フラックス21はSiO源を含んでいてもよい。SiO源としては、脱珪スラグ、前ヒートの脱炭スラグ33、珪石、かんらん石等が挙げられる。第1フラックス21の塩基度CaO/SiOは0.9以上であってもよいし、1.4以下であってもよい。また、第1フラックス21の量は、CaO換算で、5kg/ton-steel以上であってもよいし、25kg/ton-steel以下であってもよい。また、第1フラックス21の量は、SiO換算で、0kg/ton-steel以上であってもよいし、5kg/ton-steel以下であってもよい。尚、本願において「kg/ton-steel」とは、最終的に得られる溶鋼1トン当たりの質量である。
図1(B)に示されるように、第2工程においては、例えば、上吹きランス200から溶銑10へと酸素を吹き込むことで、溶銑10を撹拌させつつ酸化精錬を進行させてもよく、一方で、転炉100の底部から底吹きガスを連続的又は断続的に吹き込むことで、精錬中の溶銑10の撹拌を増強してもよい。
第2工程における脱りんによって、溶銑10に含まれるPの一部が除去され、1段階目の脱りん溶銑11が得られる。脱りん溶銑11におけるP濃度は特に限定されるものではない。例えば、脱りん溶銑11はPを0.03質量%以上0.08質量%以下含んでいてもよい。
3.第3工程
図1(C)に示されるように、第3工程においては、第2工程の後で、転炉100内のスラグ31の少なくとも一部を転炉100外に排滓する。例えば、図1(C)に示されるように、転炉100を傾動させることでスラグ31を系外に流出させればよい。また、第3工程において、転炉100の底部から底吹きガスを継続的に吹き込むことで、スラグ31をフォーミングさせてもよい。これによりスラグ31の排滓がより容易となる。
第3工程におけるスラグ31の排滓率(中間排滓率)は特に限定されるものではなく、例えば、40%以上70%以下であってもよい。スラグ31の組成や生成量は第2工程における脱りん条件に応じて任意に変化し得る。
4.第4工程
図1(D)及び(E)に示されるように、第4工程においては、第3工程の後で、転炉100内に第2フラックス22を追加したうえで2段階目の溶銑脱りんを行う。第4工程における脱りんの条件は特に限定されるものではない。
第2フラックス22は、第4工程における脱りんを行う前に転炉100内に投入される。第4工程においては、第2フラックス22とともに、第3工程において排滓されずに転炉100内に残ったスラグ31の一部もフラックス22xとして利用され得る。第2フラックス22の組成や量については特に限定されるものではなく、目的とする脱りんが可能な組成や量であればよい。例えば、第2フラックス22は、CaO源を含んでいてもよいし、SiO源を含んでいてもよい。CaO源及びSiO源の具体例については上述した通りである。また、第2フラックス22の塩基度CaO/SiOは1.0以上であってもよいし、1.8以下であってもよい。また、第2フラックス22の量は、CaO換算で、0kg/ton-steel以上であってもよいし、2kg/ton-steel以上であってもよいし、5kg/ton-steel以下であってもよい。また、第2フラックス22の量は、SiO換算で、0kg/ton-steel以上であってもよいし、5kg/ton-steel以下であってもよい。尚、第4工程において用いられるフラックス22xの量は、第2工程において用いられる第1フラックス21の量と比較して少ない。
図1(E)に示されるように、第4工程においても、第2工程と同様に、例えば、上吹きランス200から溶銑11へと酸素を吹き込むことで、溶銑11を撹拌させつつ酸化精錬を進行させてもよく、一方で、転炉100の底部から底吹きガスを連続的又は断続的に吹き込むことで、精錬中の溶銑11の撹拌を増強してもよい。
第4工程における脱りんによって、脱りん溶銑11に含まれるPの一部がさらに除去され、2段階目の脱りん溶銑12が得られる。脱りん溶銑12におけるP濃度は特に限定されるものではない。例えば、脱りん溶銑12はPを0.02質量%以上0.06質量%以下含んでいてもよい。
5.第5工程
図1(F)に示されるように、第5工程においては、第4工程の後で、転炉100内のスラグ32の少なくとも一部を転炉100外に排滓する。例えば、図1(F)に示されるように、転炉100を傾動させることでスラグ32を系外に流出させればよい。また、第5工程において、転炉100の底部から底吹きガスを継続的に吹き込むことで、スラグ32をフォーミングさせてもよい。これによりスラグ32の排滓がより容易となる。
第5工程におけるスラグ32の排滓率(中間排滓率)は特に限定されるものではなく、例えば、40%以上70%以下であってもよい。スラグ32の組成や生成量は第4工程における脱りん条件に応じて任意に変化し得る。尚、上述したように、第4工程において用いられるフラックス22xの量は、第2工程において用いられる第1フラックス21の量と比較して少なく、すなわち、第4工程後に生成するスラグ32の量も少ない。スラグ32の量がスラグ31より少ない場合でも、吹錬を実施することで、スラグ32をスラグ31と同程度に泡立たせることが可能となり、スラグ32の排滓が実施できる。スラグ32は、スラグ31に比べ、泡立ちが沈みやすい傾向にあるものの、十分な量の排滓が可能である。尚、第5工程における排滓率は、第3工程における排滓率よりも少なくてもよい。上述の通り、第4工程において用いられるフラックス22xの量は、第2工程において用いられる第1フラックス21の量と比較して少ないことから、第5工程における排滓率が第3工程における排滓率よりも少ない場合でも、炉内に残留するスラグの量は、第3工程後よりも、第5工程後の方が少なくなり易い。このように、第3工程に加え、第4工程及び第5工程を実施して、第6工程における脱炭吹錬前の転炉100内のスラグ量を少なくすることで、脱炭吹錬初期におけるスロッピングを抑制することができ、より安定的な操業が可能となる。
6.第6工程
図1(G)及び(H)に示されるように、第6工程においては、第5工程の後で、転炉100内に第3フラックス23を追加したうえで脱炭を行う。第6工程においては、第3フラックス23がCaO源及びSiO源を含むこと、及び、上記式(1)が満たされることに特徴がある。それ以外の脱炭条件については特に限定されるものではない。
第3フラックス23は、第6工程における脱炭を行う前に転炉100内に投入される。第6工程においては、第3フラックス23とともに、第5工程において排滓されずに転炉100内に残ったスラグ32の一部もフラックス23xとして利用され得る。第3フラックス23の組成や量については、上記式(1)が満たされる限り特に限定されるものではない。第3フラックス23は、CaO源及びSiO源を含む。第6工程において、CaO源とSiO源とは転炉100内に同時に追加されてもよいし、別々に追加されてもよい。CaO源及びSiO源の具体例については上述した通りである。また、第3フラックス23の塩基度CaO/SiOは3.2以上であってもよいし、4.2以下であってもよい。また、第6工程における脱りん量を一層増大させる観点から、第3フラックス23の量は、CaO換算で、8kg/ton-steel以上であってもよいし、25kg/ton-steel以下であってもよい。また、第3フラックス23の量は、SiO換算で、0kg/ton-steel超であってもよいし、8kg/ton-steel以下であってもよい。
本開示の転炉精錬方法においては、上記式(1)で定義される装入CaO/SiOが3.0以上4.5以下であることが重要である。装入CaO/SiOは3.2以上、3.4以上、3.6以上、3.8以上、4.0以上、4.2以上又は4.4以上であってもよい。本発明者の知見によると、装入CaO/SiOが小さ過ぎると、CaOが不足して脱りんが進行し難くなり、最終的に得られる溶鋼12におけるP濃度を低減し難くなる。一方、従来においては、脱りんを十分に進行させるためにフラックスとしてCaO源を多量に添加するのが一般的であったが、本発明者の知見によると、CaO源を多量に添加したとしても、そのすべてが脱りんに寄与するわけではない。本発明者の知見によると、転炉精錬の操業時にフラックスとしてCaO源が多量に添加されること等によって装入CaO/SiOが4.5を超えた場合、CaOに対するSiOの量が不足し、脱炭時にスラグが過剰に高塩基度化する。脱炭吹錬時にスラグが過剰に高塩基度化した場合、転炉内に投入したフラックスが十分に滓化せず、脱りん能の高いスラグ量を十分に確保できなくなり、脱炭吹錬後の溶鋼12中のP濃度を安定的に低下させることが困難となる虞がある。
上記式(1)において、C2は第1フラックス21におけるCaO換算量(kg)であり、C4は第2フラックス22におけるCaO換算量(kg)であり、C6は第3フラックス23におけるCaO換算量(kg)であり、S2は第1フラックス21におけるSiO換算量(kg)であり、S4は第2フラックス22におけるSiO換算量(kg)であり、S6は第3フラックス23におけるSiO換算量(kg)である。すなわち、各々のフラックスに含まれているCaをCaOに換算し、SiをSiOに換算して、その量を特定する。尚、各々のフラックスにおけるCaO換算量やSiO換算量は、転炉に投入する前のフラックスの組成と投入したフラックスの量とから求めることができる。或いは、排滓後のスラグに含まれる成分等に基づいてCaO換算量やSiO換算量を特定してもよい。尚、上述したように、第1フラックス21として脱珪スラグを利用する場合、脱珪前の溶銑に含まれるケイ素の100%がSiOに変化したものとみなして、第1フラックス21におけるSiO換算量を特定してもよい。
上記式(1)において、α3は第3工程における中間排滓率(%)であり、α5は第5工程における中間排滓率(%)である。中間排滓率は、転炉100内に追加したフラックスの量或いは転炉100内に存在していたフラックスの量と、転炉100から排滓されたスラグ(地金を除く)の量とから特定することができる。中間排滓率は、過去の操業等から経験的に推定されたものであってもよいし、操業時のオンライン又はオフラインでの測定値から求められたものであってもよい。特に、中間排滓率は、秤量器等により少なくとも一度は実測することが望ましい。中間排滓率を少なくとも一度実測しておくことで、その後、秤量器等の故障やトラブルにより、秤量器等の使用を中断する場合であっても、過去の実測値を用い、操業条件等から経験的に精度よく中間排滓率を推定することができる。尚、秤量器を使用する方法以外の秤量方法としては、特開2018-119195号公報に開示されているように、排出スラグの体積に基づいて排滓率を求める方法などが挙げられる。
このように、第3工程及び第5工程における中間排滓率α3及びα5を特定することで、装入CaO/SiOを目的の範囲内に精度よく制御することができる。すなわち、本開示の転炉精錬方法は、第3工程における中間排滓率α3を特定する工程、第5工程における中間排滓率α5を特定する工程、及び、特定された中間排滓率α3及びα5と、第1フラックス及び第2フラックスにおけるCaO換算量及びSiO換算量とに基づいて、上記式(1)の装入CaO/SiOが3.0以上4.5以下となるように、第3フラックスの追加量、第3フラックスのCaO換算量及び/又は第3フラックスのSiO換算量を決定する工程、を備えるものであってもよい。より具体的には、例えば、第3工程の後で、第3工程におけるスラグ31の排滓量を特定する工程、第5工程の後で、第5工程におけるスラグ32の排滓量を特定する工程、特定された排滓量に基づいて、中間排滓率α3及びα5を特定する工程、特定された中間排滓率α3及びα5と、第1フラックス及び第2フラックスにおけるCaO換算量及びSiO換算量とに基づいて、上記式(1)の装入CaO/SiOが3.0以上4.5以下となるように、第3フラックスの追加量、第3フラックスのCaO換算量及び/又は第3フラックスのSiO換算量を決定する工程、を備えるものであってもよい。例えば、排滓されたスラグの重量を測定し、ここからスラグに含まれる地金の重量を除くことで、スラグの排滓量及び中間排滓率を精度よく特定することができる。スラグに含まれる地金の重量は、過去の操業等から経験的に推定されたものであってもよいし、操業時にオンライン又はオフラインで実測されたものであってもよい。
以上の通り、本開示の転炉精錬方法によれば、2回の中間排滓を行うために脱炭前に転炉100内の残留スラグ量を低減できる。その結果、脱炭吹錬初期のスロッピングを防止することができる。加えて、上記式(1)で定義される装入CaO/SiOを所定範囲内とすることで、脱炭時、脱りんに最低限必要なスラグ量を確保した効果的な脱りんを行うことができる。そのため、最終的に得られる溶鋼12のP濃度を低減することができる。また、本開示の転炉精錬方法によれば、最低限のスラグ量で低りん鋼を溶製することができ、系外に排出されるスラグ量を低減することもできる。
7.補足
本開示の転炉精錬方法においては、図6(I)に示されるように、第6工程の後で、転炉100内の溶鋼13を転炉100外に出鋼してもよい。例えば、転炉100を傾動させて、転炉100の側部の出鋼口102から溶鋼12を流出させてもよい。
また、本開示の転炉精錬方法においては、図6(I)に示されるように、第6工程の後で、第6工程で生成したスラグ33を転炉100内に残したまま出鋼を行う、第7工程を備えていてよい。そして、第7工程の後で、転炉100内のスラグ33の推定P成分量と、次ヒートの鋼のP成分目標値との少なくとも一方に基づいて、転炉100内のスラグ33の全量を転炉100内に残留させる処置、又は、転炉100内のスラグ33の一部を転炉100内に残留させつつその他を排滓する処置、のいずれかを選択して実行する、第8工程を備えていてよい。この場合、第8工程の後で、転炉100内にスラグ33を残留させたまま、次ヒートの第1工程を行ってもよい。このように、脱炭後のスラグ33を転炉100内に残留させたまま、次ヒートの第1工程を行うことで、スラグ33を次ヒートのフラックスとして再利用することができる。
以下、実施例を示しつつ本開示の技術による効果等について、より詳細に説明するが、本開示の技術は以下の実施例に限定されるものではない。
1.実施例1
1.1 第1工程
前ヒートの脱炭スラグが残留している300tの上底吹き転炉内に、溶鉄及びスクラップを300tになるよう装入した。
下記表1に、第1工程における炉内の溶銑の温度及び組成を示す。また、下記表2に、前ヒートの脱炭スラグ残留量を示す。
1.2 第2工程
第1工程の後で、CaOを含むフラックスを新たに炉内に投入し、1回目の脱りん吹錬を実施した。尚、1回目の脱りん吹錬に用いられる第1フラックスは、新たに炉内に投入されたCaOを含むフラックスと、前ヒートの脱炭スラグと、脱珪によって生じた脱珪スラグとを合わせたものに相当する。
下記表1に、第2工程が終了した時点における溶銑温度、溶銑組成及びスラグ組成を示す。また、下記表2に、第2工程のために新たに投入したCaOの量、第2工程で用いた第1フラックスの塩基度、及び、第2工程で生成したスラグ量を示す。さらに、下記表3に、第1フラックスにおけるCaO換算量及びSiO換算量を示す。
1.3 第3工程
第2工程の後で、転炉を傾動することで炉内のスラグの中間排滓を行った。このとき、中間排滓量を秤量器により測定した。測定した中間排滓量から中間排滓率を特定した。具体的には、地金分を補正した秤量器により計測した秤量値を、第2工程における装入物から事前に求めておいたスラグ量で除すことによって、第3工程における中間排滓率を求めた。
下記表1及び3に、第3工程における中間排滓率を示す。
1.4 第4工程
第3工程の後で、炉内に第2フラックスとしてCaOを含むフラックスを投入し、2回目の脱りん吹錬を実施した。
下記表1に、第4工程が終了した時点における溶銑温度、溶銑組成及びスラグ組成を示す。また、下記表2に、第4工程のために新たに投入したCaOの量を示す。さらに、下記表3に、第2フラックスにおけるCaO換算量及びSiO換算量を示す。第4工程においては、SiO源を投入していないことから、SiO換算量は0kgである。
1.5 第5工程
第4工程の後で、転炉を傾動することで炉内のスラグの中間排滓を再度行った。このとき、中間排滓量を秤量器により測定した。測定した中間排滓量から中間排滓率を特定した。地金分を補正した秤量器により計測した第5工程における中間排滓量を、第5工程におけるスラグ量で除すことによって、第5工程における中間排滓率を特定した。ここで、第3工程後に炉内に残留するスラグ量、すなわち、第2工程後における装入物から事前に求めておいたスラグ量から、地金分を補正した秤量器により計測した中間排滓量を差し引いた値に、第4工程で装入したフラックス量を加えた値を第5工程におけるスラグ量とした。
下記表1及び3に、第5工程における中間排滓率を示す。
1.6 第6工程
第5工程の後で、炉内に第3フラックスを投入して脱炭吹錬を実施した。ここで、下記(1)で示される装入CaO/SiOが所定の値となるように、中間排滓率に応じてCaO源及びシリカ源の投入量を調整した。
下記表1に、第6工程が終了した時点における溶鋼温度、溶鋼組成及びスラグ組成を示す。また、下記表2に、第6工程のために新たに投入したCaOの量、SiOの量、及び、第6工程で生成したスラグ量を示す。さらに、下記表3に、第3フラックスにおけるCaO換算量及びSiO換算量、並びに、下記式(1)から算出された装入CaO/SiOの値を示す。
Figure 0007477797000003
C2:第1フラックスにおけるCaO換算量(kg)
C4:第2フラックスにおけるCaO換算量(kg)
C6:第3フラックスにおけるCaO換算量(kg)
S2:第1フラックスにおけるSiO換算量(kg)
S4:第2フラックスにおけるSiO換算量(kg)
S6:第3フラックスにおけるSiO換算量(kg)
α3:第3工程における中間排滓率(%)
α5:第5工程における中間排滓率(%)
2.実施例2~5、比較例1及び4
表1~3に示される条件にて第1工程~第6工程を行った。
3.比較例2及び3
表1~3に示される条件にて第1工程、第2工程、第3工程及び第6工程を行った。第4工程及び第5工程については省略した。
Figure 0007477797000004
Figure 0007477797000005
Figure 0007477797000006
4.評価結果
下記表4に、実施例1~5、比較例1~4の各々について、第4工程及び第5工程の有無、装入CaO/SiO、脱炭スラグの実際の塩基度、脱炭中に滓化しなかったCaOの量(装入CaO/SiOと脱炭スラグの実際の塩基度との差分から特定)、脱炭初期のスロッピングの有無、最終的に得られる溶鋼中のP濃度、一連の工程を経ることで系外に排出された総スラグ量(系外排出総スラグ量)、及び、一連の工程において新たに投入したCaOの総量を各々示す。尚、「系外排出総スラグ量」は、第3工程及び第5工程での中間排滓により炉外へ排滓したスラグの重量と、第6工程終了後に炉内スラグ量を上記表2の量になるように調整した際に炉外へ排滓されたスラグの重量との積算値とした。
Figure 0007477797000007
表1~3に示される条件と、表4に示される結果とから、以下のことが分かる。
(1)まず、実施例1、2と比較例1、4との比較から以下のことが分かる。すなわち、式(1)により算出した装入CaO/SiOが4.5を超えたとしても、第6工程のスラグの分析値より求めた実塩基度(CaO/SiO(質量比))は4.5超とはならない。これは、装入CaO/SiOを4.5超とするとCaO量に対してSiO量が相対的に不足するために、投入したCaOが滓化し難くなるためである。その結果、比較例1、4においては、滓化した一部のCaOのみが脱りん反応に寄与し、脱りん量は増加しなかった。むしろ、比較例1ではCaOの滓化が抑制された結果、脱りん量が低下した。また、比較例4では、CaOの滓化が抑制された分、系外排出総スラグ量や新規CaO量が増加した。一方、実施例1、2においては、第6工程においてSiO源を投入して装入CaO/SiOを4.5以下とすることで、滓化したCaOを増加させることができ、脱りん反応に寄与する有効なスラグ量を増大させることができた。結果、比較例1と比べて[%P]を低下させることができた。また、比較例4と比べて、系外排出総スラグ量や新規CaO量を低減することができた。
(2)実施例1、2と比較例2との比較から以下のことが分かる。すなわち、同程度の[%P](≒0.015)を溶製する場合、脱りん及び排滓を1段階のみ行った比較例2に対し、脱りん及び排滓を2段階で行った実施例1、2では、必要CaO量およびSiO源を適切に調整することで、系外排出スラグ量および必要CaO量を低減できた。
(3)実施例3、4と比較例3との比較から以下のことが分かる。すなわち、溶製負荷の高い[%P](≒0.010)を溶製する際も、脱りん及び排滓を2段階で行ったほうが、系外排出スラグ量および必要CaO量を低減できた。
(4)脱りん及び排滓を1段階のみ行い、且つ、[%P]を低下させるためにスラグ量を増加させた比較例3では、第6工程の際に転炉内に残留するスラグが多く、第6工程初期においてスロッピングが観察された。一方で、実施例1~4ではいずれもスロッピングは観察されなかった。
(5)実施例1~4と実施例5との比較から、第1フラックスとして前ヒートの脱炭スラグを用いた場合でも、用いない場合でも、同様の効果が奏されることが分かる。
以上の通り、実施例1~5に係る転炉精錬方法は、脱炭吹錬初期におけるスロッピングを抑制し易く、脱炭吹錬後の溶鋼中のPを安定的に低下させることができ、系外に排出されるスラグ量を低減し易いことが分かった。
10 溶銑
11 1段階目の脱りん溶銑
12 2段階目の脱りん溶銑
13 溶鋼
21 第1フラックス
22 第2フラックス
23 第3フラックス
31 スラグ
32 スラグ
33 スラグ
100 転炉

Claims (4)

  1. 転炉の内部に溶銑を装入する、第1工程、
    前記第1工程の後で、前記転炉内の前記溶銑に対して、塩基度CaO/SiO が0.9以上1.4以下である第1フラックスを用いつつ1段階目の溶銑脱りんを行う、第2工程、
    前記第2工程の後で、前記転炉内のスラグの40%以上70%以下を前記転炉外に排滓する、第3工程、
    前記第3工程の後で、前記転炉内に第2フラックスを追加したうえで2段階目の溶銑脱りんを行う、第4工程、
    前記第4工程の後で、前記転炉内のスラグの40%以上70%以下を前記転炉外に排滓する、第5工程、及び、
    前記第5工程の後で、前記転炉内に第3フラックスを追加したうえで脱炭を行う、第6工程、
    を備え、
    前記第3フラックスがCaO源とSiO源とを含み、
    下記式(1)で定義される装入CaO/SiOが3.0以上4.5以下である、
    転炉精錬方法。
    Figure 0007477797000008
    C2:前記第1フラックスにおけるCaO換算量(kg)
    C4:前記第2フラックスにおけるCaO換算量(kg)
    C6:前記第3フラックスにおけるCaO換算量(kg)
    S2:前記第1フラックスにおけるSiO換算量(kg)
    S4:前記第2フラックスにおけるSiO換算量(kg)
    S6:前記第3フラックスにおけるSiO換算量(kg)
    α3:前記第3工程における中間排滓率(%)
    α5:前記第5工程における中間排滓率(%)
  2. 秤量器により、又は、排出スラグの体積に基づいて、前記第3工程又は前記第5工程における前記中間排滓率を少なくとも一度実測する、
    請求項1に記載の転炉精錬方法。
  3. 前記第6工程において前記転炉内に追加される前記第3フラックスの量が、CaO換算で、8kg/ton-steel以上25kg/ton-steel以下である、
    請求項1又は2に記載の転炉精錬方法。
  4. 前記第6工程の後で、前記第6工程で生成したスラグを前記転炉内に残したまま出鋼を行う、第7工程、及び、
    前記第7工程の後で、前記転炉内の前記スラグの推定P成分量と、次ヒートの鋼のP成分目標値との少なくとも一方に基づいて、前記転炉内の前記スラグの全量を前記転炉内に残留させる処置、又は、前記転炉内の前記スラグの一部を前記転炉内に残留させつつその他を排滓する処置、のいずれかを選択して実行する、第8工程、
    を備え、
    前記第8工程の後で、前記転炉内に前記スラグを残留させたまま、次ヒートの第1工程を行う、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の転炉精錬方法。
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