JP7477763B2 - 低温用Ni鋼を用いた溶接継手の製造方法及びこれにより得られた溶接継手 - Google Patents
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また、本発明の別の目的は、再熱HAZの存在による低温靱性の低下や大規模な脆性破壊をより確実に防ぐことができる低温用Ni鋼の溶接継手を提供することにある。
(1)レーザビームを照射して母材を溶融させながら、通電加熱した溶接ワイヤを供給して溶接継手を得るホットワイヤ・レーザ複合溶接により溶接継手を製造する方法であって、
化学組成が、質量%で、
C:0.03~0.10%、
Si:0.01~0.5%、
Mn:0.3~1.5%、
Ni:5.0~10.0%、
P:0.015%以下、
S:0.003%以下、
Al:0.005~0.08%、
B:0.001%以下、
Ti:0.010%以下、
Nb:0.010%以下、
V:0.010%以下、
N:0.010%以下、
O:0.005%以下、
Cu:1.0%以下、
Cr:1.0%以下、
Mo:1.0%以下、
残部:Fe及び不純物;
である低温用Ni鋼を母材として、該溶接継手を構成する溶接金属と母材である前記低温用Ni鋼との境界の溶融境界線における旧オーステナイトの最大粒径が400μm以下である溶接継手を得ることを特徴とする、低温用Ni鋼を用いた溶接継手の製造方法。
(2)該溶接継手を構成する溶接金属の硬さがHv240~150であり、かつ、前記溶接金属と母材である前記低温用Ni鋼との境界の溶融境界線から母材側に10mmまでの溶接熱影響部の最高硬さがHv270以上である溶接継手を得ることを特徴とする、(1)に記載の低温用Ni鋼を用いた溶接継手の製造方法。
(3)該溶接継手を構成する溶接金属の最大幅Wが、母材である前記低温用Ni鋼の板厚Tに対してW≦0.8Tの関係を満たす、(1)又は(2)に記載の低温用Ni鋼を用いた溶接継手の製造方法。
(4)前記低温用Ni鋼の板厚が5~60mmであり、1パス溶接により溶接継手を得る、(1)~(3)のいずれかに記載の低温用Ni鋼を用いた溶接継手の製造方法。
(5)前記ホットワイヤ・レーザ複合溶接におけるエネルギー密度を300W/mm2以下にする、(1)~(4)のいずれかに記載の低温用Ni鋼を用いた溶接継手の製造方法。
(6)低温用Ni鋼を母材とする溶接継手であって、
前記母材の化学組成が、質量%で、
C:0.03~0.10%、
Si:0.01~0.5%、
Mn:0.3~1.5%、
Ni:5.0~10.0%、
P:0.015%以下、
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O:0.005%以下、
Cu:1.0%以下、
Cr:1.0%以下、
Mo:1.0%以下、
残部:Fe及び不純物;
であり、
該溶接継手を構成する溶接金属と母材である前記低温用Ni鋼との境界の溶融境界線における旧オーステナイトの最大粒径が400μm以下であることを特徴とする、低温用Ni鋼を母材とする溶接継手。
(7)該溶接継手を構成する溶接金属の硬さがHv240~150であり、かつ、前記溶接金属と母材である前記低温用Ni鋼との境界の溶融境界線から母材側に10mmまでの溶接熱影響部の最高硬さがHv270以上である、(6)に記載の低温用Ni鋼を母材とする溶接継手。
(8)該溶接継手を構成する溶接金属の最大幅Wが、母材である前記低温用Ni鋼の板厚Tに対してW≦0.8Tの関係を満たす、(6)又は(7)に記載の低温用Ni鋼を母材とする溶接継手。
(9)前記低温用Ni鋼の板厚が5~60mmであり、1パス溶接による溶接継手である、(6)~(8)のいずれかに記載の低温用Ni鋼を母材とする溶接継手。
先ず、本発明における溶接継手の製造方法では、溶接手段として、レーザビームを照射して母材を溶融させながら、通電加熱した溶接ワイヤを供給して溶接継手を得るホットワイヤ・レーザ複合溶接を採用する。このホットワイヤ・レーザ複合溶接は、溶接ワイヤを溶融温度付近まで加熱して挿入するホットワイヤシステムとレーザ熱源を組み合わせた溶接法であり、レーザ熱源をホットワイヤシステムと併用することで、開先精度に対する裕度が小さく、しかも、継手の特性に対する母材成分の影響が大きいといったレーザ熱源を利用したレーザ溶接の短所を補いつつ、ホットワイヤから供給される溶着金属が融点直下まで加熱されることから、エネルギー密度の低いレーザビームの照射でも、十分な溶融金属を形成することができる。
Cは、強度確保の観点から0.03%以上含有させる必要がある。しかしながら、含有量が多くなり過ぎると靱性の低下をきたすことから、その上限は0.10%とする。好ましくは、Cの含有量は0.04%以上0.07%以下であるのがよい。
Siは脱酸作用を有するほか、強度を向上させる元素であり0.01%以上の含有量が必要である。しかしながら、その含有量が多過ぎると溶接継手靱性などの低下をきたすため、その上限は0.50%であり、好ましくは0.03~0.3%である。
Mnは、強度及び靱性を向上させる元素であり、0.3%以上含有させる必要がある。しかしながら、その含有量が多過ぎると母材およびHAZ分の靱性劣化をきたすことから、その上限は1.5%である。好ましくは0.4~1.2%である。
Niは、強度及び靱性を同時に向上させる作用を有し、低温の液体を貯蔵するためのタンク、なかでも-165℃という極低温のLNGを貯蔵するLNGタンクを製造するための母材に欠かせない元素であり、5.0%以上の含有量が必要である。しかしながら、10.0%を超えて含有させても、その効果は飽和してコストが嵩むばかりである。好ましくは5.5~9.5%である。
Pは、鋼に不可避的に含有される不純物元素であり、粒界偏析元素であるためにHAZにおける粒界割れの原因となる。母材の靱性を向上させると共に、溶接金属及びHAZの靱性を向上させ、更には、スラブ中心偏析を低減させるために、Pの含有量は0.015%以下にする。好ましくは0.014%、0.013%、0.012%、0.011%および0.010%以下である。Pの含有量は0であってもよいが、過度な低減はコストの増加を招くことなどから、0.003%以上とするのが好ましい。なお、Pは鉄鋼材料の製造において不可避的に混入される点で、後述する残部としての不純物と同じであるが、Pは、上記のとおり溶接金属やHAZの靭性向上の観点から、その含有量を別途規定している。
Sは、多量に存在する場合、溶接割れ起点となるMnS単体の析出物を生成する。そのため、Sの含有量は0.003%以下にする必要がある。好ましくは0.002%以下である。Sの含有量は0であってもよいが、過度な低減はコストの増加を招くことなどから、0.0002%以上とするのが好ましい。なお、Sは鉄鋼材料の製造において不可避的に混入される点で、後述する残部としての不純物と同じであるが、Sは、上記のとおり溶接割れ抑制の観点から、その含有量を別途規定している。
Alは脱酸元素であり、鋼の清浄性を確保するために0.005%以上含有させる必要がある。しかしながら、その含有量が多過ぎると、粗大なAl2O3を生成したり、溶接継手のCTOD(Crack Tip Opening Displacement)特性が低下するため、その上限は0.08%である。好ましくは0.01~0.05%である。
Bは、強度を高める作用を有する。すなわち、Bは粒界に偏析して強度改善効果を有する。しかしながら、Bの含有量が0.001%を超えると、靱性が損なわれる。好ましくは0.0005%以下である。Bの含有量は0であってもよいが、上記の作用を発現させるためには0.0003%以上とするのがよい。
Tiは、炭窒化物の形成を通じて破壊の起点増加による靱性劣化を招くため、0.010%以下に抑制する必要がある。好ましくは0.005%以下である。Tiの含有量は0であってもよいが、Tiは炭窒化物を形成し組織細粒化に寄与することから、このような作用を発現させるためには0.003%以上とするのがよい。
Nbは、炭窒化物の形成を通じて破壊の起点増加による靱性劣化を招くため、0.010%以下に抑制する必要がある。好ましくは0.005%以下である。Nbの含有量は0であってもよいが、Nbは炭窒化物を形成し組織細粒化に寄与することから、このような作用を発現させるためには0.003%以上とするのがよい。
Vは、炭窒化物の形成を通じて破壊の起点増加による靱性劣化を招くため、0.010%以下に抑制する必要がある。好ましくは0.005%以下である。Vの含有量は0であってもよいが、Vは炭窒化物を形成し組織細粒化に寄与することから、このような作用を発現させるためには0.005%以上とするのがよい。
Nは不可避的不純物として混入する元素であり、靱性劣化を招く場合があるため0.010%以下に低減する。好ましくは0.009、0.008、0.007および0.006%以下である。Nの含有量は0であってもよいが、過度な低減はコストの増加を招くことなどから、0.002%以上とするのが好ましい。なお、Nは鉄鋼材料の製造において不可避的に混入される点で、後述する残部としての不純物と同じであるが、Nは、上記のとおり靱性劣化抑制の観点から、その含有量を別途規定している。
Oは、酸化物の形成を通じて靱性劣化を招くため、0.005%以下とする必要がある。好ましくは0.003%以下である。Oの含有量は0であってもよいが、過度な低減はコストの増加を招くことなどから、0.001%以上とするのが好ましい。なお、Oは鉄鋼材料の製造において不可避的に混入される点で、後述する残部としての不純物と同じであるが、Oは、上記のとおり靱性劣化抑制の観点から、その含有量を別途規定している。
Cuは、強度を高める作用を有する。しかしながら、その含有量が1.0%を超えると、強度が過剰となり低温靭性が損なわれる。好ましくは0.5%以下である。Cuの含有量は0であってもよいが、上記の作用を発現させるためには0.02%以上とするのがよい。
Crは、強度を高める作用を有する。しかしながら、その含有量が1.0%を超えると、強度が過剰となり低温靭性のように溶接性が損なわれる。好ましくは0.8%以下である。Crの含有量は0であってもよいが、上記の作用を発現させるためには0.02%以上とするのがよい。
Moは、強度を高める作用を有する。しかしながら、その含有量が1.0%を超えると、強度が過剰となり低温靭性のように溶接性が損なわれる。好ましくは0.5%以下である。Moの含有量は0であってもよいが、上記の作用を発現させるためには0.02%以上とするのがよい。
すなわち、ホットワイヤ・レーザ複合溶接では、エレクトロガス溶接やエレクトロスラグ溶接と言った他の高効率溶接法に比べて溶接入熱を低減することができ、エネルギー密度の低いレーザビームの照射でも、十分な溶融金属を形成することができることから、高Ni合金を用いても高温割れを招くおそれがなく、溶接パス数をできるだけ減らして、溶接熱影響部(HAZ)の再熱による影響を最小限に抑えることができる。なお、溶接継手におけるこれらの部位の硬さは、JIS Z2244:2009に記載のビッカース硬さ試験の試験方法に準拠し、各部位での測定方法や手順は後述の実施例に示したとおりである。また、旧オーステナイトの最大粒径の測定方法等に関しても同様である。
先ず、溶接金属の硬さについては、JIS Z2244:2009に記載のビッカース硬さ試験の試験方法に準拠して、板厚1/4位置について、板厚と垂直方向に0.3mmピッチ荷重1kgの条件で5点以上測定した平均値を溶接金属の硬さとした。また、溶融境界線(FL)から母材側に10mmまでの溶接熱影響部(HAZ)における最高硬さについて、ビッカース硬さ試験の試験方法は同じくJIS Z2244:2009に準拠して、FLから母材側に10mmまでの溶接熱影響部について、板厚1/4位置を板厚と垂直方向に0.3mmピッチ荷重1kgの条件で当該溶接熱影響部における最高硬さを求めた。
Claims (5)
- レーザビームを照射して母材を溶融させながら、通電加熱した溶接ワイヤを供給して溶接継手を得るホットワイヤ・レーザ複合溶接により溶接継手を製造する方法であって、
化学組成が、質量%で、
C:0.03~0.10%、
Si:0.01~0.5%、
Mn:0.3~1.5%、
Ni:5.0~10.0%、
P:0.015%以下、
S:0.003%以下、
Al:0.005~0.08%、
B:0.001%以下、
Ti:0.010%以下、
Nb:0.010%以下、
V:0.010%以下、
N:0.010%以下、
O:0.005%以下、
Cu:1.0%以下、
Cr:1.0%以下、
Mo:1.0%以下、
残部:Fe及び不純物;
である低温用Ni鋼を母材として、該溶接継手を構成する溶接金属と母材である前記低温用Ni鋼との境界の溶融境界線における旧オーステナイトの最大粒径が300μm以下であり、
該溶接継手を構成する溶接金属の硬さがHv240~150であり、かつ、前記溶接金属と母材である前記低温用Ni鋼との境界の溶融境界線から母材側に10mmまでの溶接熱影響部の最高硬さがHv270以上であり、
該溶接継手を構成する溶接金属の最大幅Wが、母材である前記低温用Ni鋼の板厚Tに対してW≦0.8Tの関係を満たす溶接継手を得ることを特徴とする、低温用Ni鋼を用いた溶接継手の製造方法。 - 前記低温用Ni鋼の板厚が5~60mmであり、1パス溶接により溶接継手を得る、請求項1に記載の低温用Ni鋼を用いた溶接継手の製造方法。
- 前記ホットワイヤ・レーザ複合溶接におけるエネルギー密度を300W/mm2以下にする、請求項1又は2に記載の低温用Ni鋼を用いた溶接継手の製造方法。
- 低温用Ni鋼を母材とする溶接継手であって、
前記母材の化学組成が、質量%で、
C:0.03~0.10%、
Si:0.01~0.5%、
Mn:0.3~1.5%、
Ni:5.0~10.0%、
P:0.015%以下、
S:0.003%以下、
Al:0.005~0.08%、
B:0.001%以下、
Ti:0.010%以下、
Nb:0.010%以下、
V:0.010%以下、
N:0.010%以下、
O:0.005%以下、
Cu:1.0%以下、
Cr:1.0%以下、
Mo:1.0%以下、
残部:Fe及び不純物;
であり、
該溶接継手を構成する溶接金属と母材である前記低温用Ni鋼との境界の溶融境界線における旧オーステナイトの最大粒径が300μm以下であり、
該溶接継手を構成する溶接金属の硬さがHv240~150であり、かつ、前記溶接金属と母材である前記低温用Ni鋼との境界の溶融境界線から母材側に10mmまでの溶接熱影響部の最高硬さがHv270以上であり、
該溶接継手を構成する溶接金属の最大幅Wが、母材である前記低温用Ni鋼の板厚Tに対してW≦0.8Tの関係を満たすことを特徴とする、低温用Ni鋼を母材とする溶接継手。 - 前記低温用Ni鋼の板厚が5~60mmであり、1パス溶接による溶接継手である、請求項4に記載の低温用Ni鋼を母材とする溶接継手。
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