JP7476716B2 - 硬化塗膜の形成方法、画像形成方法及び塗膜製造装置 - Google Patents

硬化塗膜の形成方法、画像形成方法及び塗膜製造装置 Download PDF

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本発明は、硬化塗膜の形成方法、画像形成方法及び塗膜製造装置に関する。
インクジェット記録装置における作像方式においては、UV(Ultra Violet)硬化性のUV硬化型インクを用いる技術が知られている。UV硬化型インクを用いる記録装置は様々な印刷基材への利用が試みられており、UV硬化型インクの浸透性が高い基材や浸透性の低い基材に対して画像を形成する試みがなされている。
従来、UV硬化型インクを用いる場合、UV照射時にUV硬化型インクによる被膜の割れや剥離が生じる問題があった。これに対して、特許文献1では、基材に粘着性を有するプライマー(プライマーインクとも称する)を吐出してプライマー層を形成し、プライマー層上に光硬化性のインクを吐出して画像を形成することが開示されている。特許文献1によれば、UV硬化型インクによる被膜の割れや剥離を抑制できるとしている。
しかしながら、特許文献1では、プライマー層と記録媒体との密着性が十分ではなく、プライマー層が剥がれてしまう問題があった。これに対して特許文献2では、プライマー層と記録媒体の密着性を向上させることを目的として、インクを吐出するタイミングでUV光照射を行い、さらに上層には連続で画像形成層を形成することが開示されている。特許文献2では、第1プライマー層と第2プライマー層を形成し、第2プライマー層上に画像形成用インク層を形成することが開示されている。
従来技術においては、プライマーインクを使用してプライマー層(硬化塗膜)を形成することにより、UV硬化型インク単体では密着性が不良になりやすい金属などの基材に対して密着性が改善できるとしている。
しかしながら、プライマーインクを使用しても密着性が改善されない場合があり、例えば、プライマーインクが基材に浸透する場合、狙いのプライマー層を形成できず、十分な密着性が得られない。また、基材の組成が同じであっても基材の表面状態(表面形状など)が異なる場合、プライマーインクにより形成されるプライマー層の状態が異なってしまい、プライマー層による密着性などの機能発現が一定にならず、異なってしまう。
そのため、プライマーインクを用いた場合、基材の種類や表面状態が異なることで、基材と硬化塗膜との密着性等の性能がばらつくという問題があった。
そこで本発明は、基材の違いによって、基材と硬化塗膜との密着性等の硬化塗膜の性能がばらつくことを抑制できる硬化塗膜の形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の硬化塗膜の形成方法は、基材上に、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインクを吐出することにより、第1の硬化塗膜を形成する第1の工程と、前記第1の硬化塗膜上に、前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、未硬化塗膜を形成する第2の工程と、前記未硬化塗膜上に、UV照射を行いながら前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、前記未硬化塗膜を含んで硬化された第2の硬化塗膜を形成する第3の工程と、を有する硬化塗膜の形成方法であって、前記UV照射は、照度が1500~5000mW/cm、かつ、積算光量が1000~5000mJ/cmの範囲であることを特徴とする。
本発明によれば、基材の違いによって、基材と硬化塗膜との密着性等の硬化塗膜の性能がばらつくことを抑制できる。
本発明に係る塗膜製造装置の一例における全体構成を示す斜視図である。 本発明に係る塗膜製造装置の一例におけるハードウェア構成のブロック図である。 本発明に係る塗膜製造装置の一例における正面図である。 本発明に係る塗膜製造装置の一例における平面図である。 第1の工程を説明するための図である。 第2の工程を説明するための図である。 第3の工程を説明するための図である。
以下、本発明に係る硬化塗膜の形成方法、画像形成方法及び塗膜製造装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
(塗膜製造装置の一実施形態)
まず、本発明に係る塗膜製造装置の一実施形態について説明する。
本発明の塗膜製造装置は、基材にUV硬化型プライマーインクを吐出する吐出手段と、吐出された前記UV硬化型プライマーインクにUV照射を行う照射手段と、前記吐出手段及び前記照射手段を制御する制御手段と、を有する塗膜製造装置であって、前記制御手段は、基材上に、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインクを吐出することにより、第1の硬化塗膜を形成する第1の工程と、前記第1の硬化塗膜上に、前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、未硬化塗膜を形成する第2の工程と、前記未硬化塗膜上に、UV照射を行いながら前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、前記未硬化塗膜を含んで硬化された第2の硬化塗膜を形成する第3の工程と、を行うように前記吐出手段及び前記照射手段を制御し、前記照射手段は、照度が1500~5000mW/cm、かつ、積算光量が1000~5000mJ/cmの範囲で前記UV照射を行うことを特徴とする。
なお、第1の工程~第3の工程、及び、UV照射の条件については、後述の硬化塗膜の形成方法とあわせて詳細を説明する。
図1は、塗膜製造装置の一例としてのインクジェット記録装置の全体構成を示す斜視図であって、図1(A)は装置前面側から見た斜視図、図1(B)は装置背面側から見た斜視図である。
このインクジェット記録装置10は、キャリッジ200と、記録媒体(基材)を載置するステージ13と、を備える。キャリッジ200は、複数のノズルが設けられた複数の液体吐出ヘッド(吐出手段)を備えたインクジェット方式のキャリッジであり、液体を記録ヘッドのノズルから吐出することによって画像を形成する。ノズルは、ステージ13との対向面に設けられている。なお、本実施形態における液体は紫外線硬化性を有する。
また、キャリッジ200のステージ13との対向面には、紫外線を照射する光源である照射ユニット400が設けられている。照射ユニット400(照射手段の一例)は、ノズルから吐出された液体を硬化させる波長の光を照射する。
左右の側板18a,18bにはガイドロッド19が架け渡されており、ガイドロッド19は、キャリッジ200をX方向(主走査方向)に移動可能に保持している。また、キャリッジ200、ガイドロッド19、及び側板18a,18bは一体となって、ステージ13の下部に設けられたガイドレール29に沿ってY方向(副走査方向)に移動可能となっている。更に、キャリッジ200は、Z方向(上下方向)に移動可能に保持されている。
次に、他の実施形態についてハードウェア構成の例を示しつつ説明する。
図2は、本実施形態の塗膜製造装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図であり、図3は、本実施形態の塗膜製造装置1の正面図の一例を示す模式図であり、図4は、本実施形態の塗膜製造装置1の平面図の一例を示す模式図である。
図2に示すように、本実施形態の塗膜製造装置1は、コントローラユニット3と、検知群4と、搬送部である搬送ユニット100と、キャリッジ200と、ヘッドユニット300(吐出手段の一例)と、照射ユニット400(照射手段の一例)と、メンテナンスユニット500と、を備える。また、コントローラユニット3は、ユニット制御回路31と、メモリ32と、CPU(Central Processing Unit)33と、I/F34と、を備える。なお、硬化装置は、図2の破線で示すように、少なくともコントローラユニット3と照射ユニット400とを含む装置であればよい。
I/F34は、塗膜製造装置1を外部のPC(Personal Computer)2と接続するためのインタフェースである。塗膜製造装置1とPC2との接続形態はどのようなものであってもよく、例えば、ネットワークを介した接続や通信ケーブルで両者を直接接続する形態などが挙げられる。
検知群4は、例えば、図3及び図4に示す高さセンサ41など塗膜製造装置1に備えられている各種センサなどが挙げられる。
CPU33は、メモリ32を作業領域に用いて、塗膜製造装置1の各ユニットの動作を、ユニット制御回路31を介して制御する。具体的には、CPU33は、PC2から受信する記録データ及び検知群4により検知されたデータに基づいて、各ユニットの動作を制御し、記録媒体101(基材などとも称する)上に液体塗布面102である画像を形成する。
なお、PC2には、プリンタドライバがインストールされており、このプリンタドライバにより画像データから、塗膜製造装置1に送信される記録データが生成される。記録データは、塗膜製造装置1の搬送ユニット100などを動作させるコマンドデータと、画像(液体塗布面102)に関する画素データと、を含む。画素データは、画素ごとに2ビットのデータで構成されており、4階調で表現される。
搬送ユニット100は、ステージ130及び吸着機構120を有する。吸着機構120は、ファン110及びステージ130に設けられた複数の吸着孔100aを有する。吸着機構120は、ファン110を駆動して吸着孔100aから記録媒体101を吸着することにより、記録媒体101を搬送ユニット100に一時的に固定する。吸着機構120は静電吸着を用いて用紙を吸着してもよい。搬送ユニット100は、CPU33(ユニット制御回路31)からの駆動信号に基づいて、Y軸方向(副走査方向)の移動が制御される。
搬送ユニット100は、図4に示すように搬送制御部210、ローラ105、及びモータ104を有する。搬送制御部210は、モータ104を駆動してローラ105を回転することで、記録媒体101をY軸方向(副走査方向)に移動する。
搬送ユニット100は、記録媒体101ではなく、キャリッジ200をY軸方向(副走査方向)に移動してもよい。すなわち、搬送ユニット100は、記録媒体101とキャリッジ200とをY軸方向(副走査方向)に相対的に移動させる。
例えば、搬送ユニット100は、図4の右側に示すように、キャリッジ200をX軸方向(主走査方向)に案内する二本のガイド201を支持する側板407bと、側板407bを支持する台406と、台406に固定されたベルト404と、ベルト404が掛け回された駆動プーリ403及び従動プーリ402と、駆動プーリ403を回転駆動するモータ405と、搬送制御部210とを有する。
更に、搬送ユニット100は、図4の左側に示すように、キャリッジ200をX軸方向(主走査方向)に案内する二本のガイド201を支持する側板407aと、側板407aをスライド移動可能に支持する台408と、台408に形成され、側板407aを副走査方向に案内する溝409と、を有する。
搬送ユニット100は、搬送制御部210でモータ405を駆動することにより、駆動プーリ403を回転させ、ベルト404をY軸方向(副走査方向)に移動する。キャリッジ200が支持された台406がベルト404の移動と共にY軸方向(副走査方向)に移動することで、キャリッジ200をY軸方向(副走査方向)に移動することができる。側板407aは台406のY軸方向(副走査方向)への移動に伴い、台408の溝409に沿ってY軸方向(副走査方向)に移動する。
ヘッドユニット300は、K、C、M、Y、CL、WのUV硬化型インク(液体の一例)をそれぞれ吐出するヘッド300K、300C、300M、300Y、300CL、300Wにより構成されており、キャリッジ200の下面に備えられている。各ヘッドはピエゾを備えており、CPU33(ユニット制御回路31)によりピエゾに駆動信号が印加されると、ピエゾは、収縮運動を起こし、収縮運動による圧力変化が生じることにより、UV硬化型インクを記録媒体101上に吐出する。これにより、記録媒体101上には、液体塗布面102(液体塗布面の一例)が形成される。
なお、ヘッドの個数、配置はこれに限られるものではなく、適宜変更することができる。
本実施形態におけるUV硬化型インクとしては、特に制限されるものではなく、例えば、メタクリレート系モノマーを含むインクを挙げることができる。UV硬化型インクについては後述する。
照射ユニット400は、キャリッジ200の側面(X軸方向の面)に備えられており、CPU33(ユニット制御回路31)からの駆動信号に基づいて、UV光を照射する。照射ユニット400は、主として、UV光を照射するUV照射ランプにより構成されている。
キャリッジ200は、CPU33(ユニット制御回路31)からの駆動信号に基づいて、Z軸方向(高さ方向)及びX軸方向(主走査方向)の移動が制御される。
キャリッジ200は、ガイド201に沿って主走査方向(X軸方向)に走査移動する。走査部206は、駆動プーリ203、従動プーリ204、駆動ベルト202、及びモータ205を有する。キャリッジ200は、駆動プーリ203及び従動プーリ204の間に掛け回された駆動ベルト202に固定されている。モータ205で駆動ベルト202を駆動することにより、キャリッジ200は主走査方向に左右に走査移動する。
ガイド201は、装置本体の側板211A及び211Bに支持されている。高さ調整部207はモータ209及びスライダ208を有する。高さ調整部207は、モータ209を駆動してスライダ208を上下動させることで、ガイド201を上下させる。ガイド201が上下移動することによりキャリッジ200が上下動し、キャリッジ200の記録媒体101に対する高さを調整することができる。
以下、塗膜製造装置1の画像形成動作について説明する。
まず、搬送ユニット100は、CPU33(ユニット制御回路31)からの駆動信号に基づいて、Y軸方向(副走査方向)に移動し、記録媒体101を、画像(液体塗布面102)を形成させるための初期位置に位置させる。
続いて、キャリッジ200は、CPU33(ユニット制御回路31)からの駆動信号に基づいて、ヘッドユニット300によるUV硬化型インクの吐出に適した高さ(例えば、ヘッドユニット300と記録媒体101とのヘッド間ギャップが1mmとなる高さ)に移動する。なお、ヘッドユニット300の高さは、高さセンサ41により検知されることで、CPU33に把握される。
続いて、キャリッジ200は、CPU33(ユニット制御回路31)からの駆動信号に基づいて、X軸方向(主走査方向)に往復移動し、この往復移動の際に、ヘッドユニット300は、CPU33(ユニット制御回路31)からの駆動信号に基づいて、UV硬化型インクを吐出する。これにより、記録媒体101上には、1走査分の画像(液体塗布面102)が形成される。
続いて、記録媒体101上に1走査分の画像(液体塗布面102)が形成されると、搬送ユニット100は、CPU33(ユニット制御回路31)からの駆動信号に基づいて、Y軸方向(副走査方向)に1走査分移動する。
以下、画像(液体塗布面102)の形成が完了するまで、1走査分の画像(液体塗布面102)を形成する動作と搬送ユニット100をY軸方向へ1走査分移動させる動作とが交互に行われる。
照射ユニット400によるUV光の照射のタイミングは、適宜選択することができ、例えば、キャリッジ200が主走査方向に往復移動する際、UV硬化型インクの吐出と同時にUV光を照射する。
(硬化塗膜の形成方法の一実施形態)
次に、本発明に係る硬化塗膜の形成方法の一実施形態について説明する。
UV硬化型インクを用いて硬化塗膜(以下、単に塗膜と称することがある)を形成する場合、浸透性基材にインクを吐出すると、基材の表層に残るインクと、基材の内部に浸透するインクに分かれる。ここで、インクの設計時には、ある一定の膜厚を基準に設計がなされることが多く、基材上のインクの膜厚が設計時に想定した範囲に収まっていない場合、想定していたインクの機能が発現しない可能性がある。このような事態は、非浸透性基材では起きにくいのに対し、浸透性基材ではこのような事態が起こりやすい。また、浸透性基材の場合、インクの浸透の度合いにばらつきがあるため、インクにより形成される層が機能、厚さ、形状などの点で一定になりにくい。
また、非浸透性基材であっても、表面形状などの表面の状態によって、インクにより形成される層が機能、厚さ、形状などの点で一定にならない。例えば、基材の表面に凹凸形状が形成されている場合、凸の部分はインクにより形成される層の膜厚が小さくなる。十分に膜厚が確保できない箇所が生じると断続的な膜になってしまう。
特に、プライマーインクにより形成されるプライマー層は、膜厚と硬化具合によって発現する性能が大幅に変わってくる。プライマー層が発現する性能としては、基材とプライマー層との密着性、プライマー層上の画像との密着性、プライマー層上の画像の発色性の向上が挙げられる。この他にも例えば、基材、プライマー、画像のそれぞれの層間における耐水性、耐擦過性などの性能向上等が挙げられる。プライマーインクは、インク設計の段階では問題なく機能を発現させることができていたとしても、実際に作像するプロセスや基材の影響を受けやすいインク種であると考えられる。
このように、インクを用いて基材上に膜を形成する場合、インクにより形成される層の膜厚、基材の表面形状等がインクの機能を発現させるために影響を及ぼすと考えられ、インクによる層の膜厚を確保しつつ、基材の表面形状の影響を低減することが重要となる。特に、画像の密着性を向上させる等の目的で、画像の下地としてプライマーインクによりプライマー層を形成する場合、基材の種類(浸透性基材や非浸透性基材等の浸透度合いの違いなど)、基材の表面状態による影響を低減することが重要となる。
上記の諸問題を解決するため、本発明者は鋭意検討し、試行錯誤を繰り返して本発明に至った。基材の表面状態を一定にするには、UV硬化型プライマーインクを基材上で仮硬化(ピニング)させ、ある程度、基材の表面の形状を整地させることが肝要である。このように基材の表面の形状が整地された状態のところに、画像形成用UV硬化型インクを吐出し、硬化させて画像を形成することにより、良好な画像を形成することができる。
上記の観点から、本発明では基材に対して第1の工程~第3の工程を行い、プライマーインクによる層(プライマー層とも称する)を形成する。第1の工程~第3の工程を行って所定のプライマー層を形成することにより、プライマー層内の層間の密着性を向上させることに加え、基材とプライマー層との密着性を向上させることができる。また、プライマー層上に画像形成用UV硬化型インクによる層(単に画像とも称する)を形成した場合、画像の密着性を向上させることに加え、画像の発色性を向上させることができる。
また上記の観点から、浸透性の基材に対してプライマー層を形成する場合、十分に膜厚を確保するため、インクの吐出とUV照射のタイミングが重要である。浸透性の基材に吐出されたインクが基材の内部に浸透しきって表層のインクがなくなってしまうことに留意する。このような観点から、少なくともプライマー層における基材と接する層については、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインクを吐出することにより硬化塗膜を形成する(第1の工程)。これにより、浸透性の基材に対してプライマー層を形成する場合においても、形成されるプライマー層が一定にならないことを抑制できる。
上記のように、本発明では、基材上のUV硬化型プライマーインクによる層の膜厚を確保しつつ、UV硬化型プライマーインクを基材上で仮硬化(ピニング)させて、基材の表面の形状を整地(レベリング)させる。これにより、基材の種類によらずにプライマー層を形成することができ、基材が異なることによってプライマー層が一定せず、ばらつくことを抑えることができる。
しかし、本発明者が検討を進めていく中で、良好なプライマー層が得られない事象が発生することが判明した。詳細に検討したところ、UV硬化型プライマーインクの硬化不良が生じることがあり、プライマー層の膜厚のばらつきや、密着性のばらつき等が発生していた。これに対して、更に検討を進めたところ、UV照射の条件に影響されることが判明した。鋭意検討を行った結果、UV照射の条件として、照度が1500~5000mW/cm、かつ、積算光量が1000~5000mJ/cmの範囲でUV照射を行うことで良好なプライマー層が得られることを見出した。
本発明によれば、基材の違いによって、基材と硬化塗膜との密着性等の硬化塗膜(プライマー層)の性能がばらつくことを抑制できる。これにより、基材の種類や基材の表面形状を選ばずに、画像形成を行うことができる。
また本発明によれば、基材とプライマー層との密着性を改善し、良好な密着性が得られる。また、本発明によって得られるプライマー層は、その上に形成される画像との密着性を改善し、良好な密着性が得られる。更に、十分に硬化された塗膜を得ることができるため、プライマー層上の画像の発色や機能を安定化させることができる。
すなわち、本発明の硬化塗膜の形成方法は、基材上に、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインクを吐出することにより、第1の硬化塗膜を形成する第1の工程と、前記第1の硬化塗膜上に、前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、未硬化塗膜を形成する第2の工程と、前記未硬化塗膜上に、UV照射を行いながら前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、前記未硬化塗膜を含んで硬化された第2の硬化塗膜を形成する第3の工程と、を有する硬化塗膜の形成方法であって、前記UV照射は、照度が1500~5000mW/cm、かつ、積算光量が1000~5000mJ/cmの範囲であることを特徴とする。
本実施形態の硬化塗膜の形成方法について、図5を用いて説明する。図5Aは第1の工程を説明する図であり、図5Bは第2の工程を説明する図であり、図5Cは第3の工程を説明する図である。
図5Aに示すように、第1の工程では、基材22上に、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインク41を吐出することにより、第1の硬化塗膜51を形成する。なお、以下、UV硬化型プライマーインク41を単にプライマーインクなどと称することがある。また、基材を記録媒体、メディアとも称することがある。
UV硬化型プライマーインクとしては、特に制限されるものではなく、公知のものを用いることができる。本実施形態で用いられるUV硬化型プライマーインクは、例えば、重合性化合物、重合開始剤、有機溶剤、界面活性剤等を含有していてもよい。
UV硬化型プライマーインクとして、例えば、メタクリレート系モノマーを含むインクを挙げることができる。メタクリレート系モノマーは皮膚感さ性が比較的弱いという利点があるが、一般のインクに比べ硬化収縮の度合いが大きいという特性がある。
重合開始剤としては、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマーやオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものが挙げられる。このような重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤、塩基発生剤等を、1種単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができ、中でもラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
UV硬化型プライマーインクの粘度は、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、例えば、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃から65℃の範囲における粘度、望ましくは25℃における粘度が3~40mPa・sが好ましく、5~15mPa・sがより好ましく、6~12mPa・sが特に好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE-22Lにより、コーンロータ(1°34'×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃~65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM-150IIIを用いることができる。
基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。非浸透性基材であってもよいし、浸透性基材であってもよい。基材としては、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられる。
本実施形態の塗膜製造装置30は、吐出手段31と、照射手段33a、33bと、制御手段とを有する。基本構成は上記実施形態と同様である。
吐出手段31は、UV硬化型プライマーインク41を吐出するノズルを有し、基材22にUV硬化型プライマーインク41を吐出する。
照射手段33a、33bは、光源を有し、吐出されたUV硬化型プライマーインク41にUV34を照射する。紫外線発光ダイオード(UV-LED)、紫外線レーザダイオード(UV-LD)等を用いることができる。
制御手段は、吐出手段31及び照射手段33a、33bを制御する。
図中、矢印Xは吐出手段31及び照射手段33a、33bの走査方向を示す。例えば、吐出手段31及び照射手段33a、33bをキャリッジ部材に配置し、キャリッジ部材を走査させながら、UV照射及びUV硬化型プライマーインクの吐出を行う。なお、キャリッジ部材の走査方向を主走査方向とも称する。
第1の工程においては、上述のように、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインクを吐出することにより、第1の硬化塗膜を形成する。これにより、基材として浸透性基材を用いた場合でも、プライマーインクが基材に浸透しきってしまう前に硬化させることができ、硬化塗膜の膜厚を確保することができる。また、基材の表面に凹凸形状等が形成されている場合でも、プライマーインクが基材表面の形状に追従しきってしまう前に硬化させることができ、硬化塗膜の膜厚を確保することができる。
次に、図5Bに示すように、第2の工程では、第1の硬化塗膜51上に、UV硬化型プライマーインク41を吐出することにより、未硬化塗膜52を形成する。第2の工程ではUV照射は行わない。第2の工程において、UV照射を行わずに未硬化塗膜52を形成することにより、レベリングさせることでさらに均一で平滑な塗膜面を形成することができる。
次に、図5Cに示すように、第3の工程では、未硬化塗膜51上に、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインク41を吐出することにより、未硬化塗膜51を含んで硬化された第2の硬化塗膜を形成する。第3の工程において、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインクを吐出することで、未硬化塗膜51を硬化させることができる。第2の硬化塗膜は、未硬化塗膜51が硬化された硬化塗膜と、第3の工程で吐出されたUV硬化型プライマーインク41が硬化された硬化塗膜53とからなる。
第1の工程~第3の工程によって得られた硬化塗膜の合計の厚みは5~20μmであることが好ましい。この場合、メディア種によらず均一にプライマーを被覆でき、カラー画像に影響を与えない範囲になるという利点が得られる。
第1の工程~第3の工程によりプライマー層を形成することで、基材上のUV硬化型プライマーインクによる層の膜厚を確保しつつ、UV硬化型プライマーインクを基材上で仮硬化(ピニング)させて、基材の表面の形状を整地(レベリング)させる。これにより、基材の種類によらずにプライマー層を形成することができ、プライマー層のばらつきを抑えることができる。
一方、第1の工程~第3の工程を行わない場合、例えば、基材の違いにより基材の表面に残るインクの割合が異なってしまい、得られるプライマー層がばらついてしまう。
本実施形態のように、UV照射及びUV硬化型プライマーインクの吐出は、基材の一端側から他端側へ走査するキャリッジ部材により行うことが好ましい。キャリッジ部材が基材の一端側から他端側へ1回走査することを1スキャンとしたとき、第1の工程は、1スキャンでUV照射とUV硬化型プライマーインクの吐出を同時に行い、第3の工程は、1スキャンでUV照射とUV硬化型プライマーインクの吐出を同時に行うことが好ましい。これにより、プライマーインクを完全に硬化させやすくなり、良好なプライマー層が得られる。
本実施形態において、照射手段33a、33bは、照度が1500~5000mW/cm、かつ、積算光量が1000~5000mJ/cmの範囲でUV照射を行う。これにより、硬化塗膜を良好に形成することができるとともに、プライマーインクによる密着性の向上機能を発現させることができる。また、基材が浸透性基材であっても、硬化塗膜の膜厚を確保しやすくなり、基材の種類による密着性等の性能のばらつきを低減することができる。このため、基材の種類を選ばずに硬化塗膜の形成を良好に行うことができる。また、特に第2の硬化塗膜を十分に硬化させることができるため、プライマー層上に画像形成用のインクが吐出された際にインクのにじみを抑えることができ、画像の発色性を向上させることができる。
照度が1500mW/cm未満であると、プライマーインクの反応が十分に行われず、プライマーインクの機能、例えば密着性が発現しない。照度が5000mW/cmよりも大きいと、過照射となり、塗膜の早期劣化、上層が反応する官能基が消失する等の不具合が生じる。
積算光量が1000mJ/cm未満であると、エネルギー量が不足しているため、プライマーインクを十分に硬化させることができず、硬化塗膜が得られない。積算光量が5000mJ/cmよりも大きいと、過照射となり、塗膜の早期劣化、上層が反応する官能基が消失する等の不具合が生じる。
UV照射における照度及び積算光量の数値については、例えば照射手段の光源の部分を照度計により測定する。
第1の工程と第3の工程とでUV照射における照度及び積算光量を同じにしてもよいし、異ならせてもよい。
(画像形成方法の一実施形態)
次に、本発明に係る画像形成方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の画像形成方法は、本実施形態の硬化塗膜の形成方法を用いた画像形成方法であって、前記第2の硬化塗膜上に、画像形成用UV硬化型インクを吐出し、UV照射を行って画像を形成することを特徴とする。
本実施形態によれば、上述のように形成された硬化塗膜上に画像形成用UV硬化型インクによる層を形成することで、画像の密着性を向上させることができる。また、発色が安定した画像が得られる。
画像形成用UV硬化型インクとしては、適宜選択することができ、例えば、重合性化合物、重合開始剤、有機溶剤、界面活性剤等を含有していてもよい。また、色材を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。画像形成用UV硬化型インクは、カラーインクに限定されるものではなく、ホワイトインク、クリアインクであってもよい。
色材としては、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエロー、グリーン、オレンジ、金や銀等の光沢色、などを付与する種々の顔料や染料を用いることができる。色材の含有量は、所望の色濃度や組成物中における分散性等を考慮して適宜決定すればよく、特に限定されないが、組成物の総質量(100質量%)に対して、0.1~20質量%であることが好ましい。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
また、顔料の分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。
染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態における画像形成装置としては、上記実施形態の塗膜製造装置を用いることができる。本実施形態における画像形成装置においては、吐出手段がUV硬化型プライマーインク及び画像形成用UV硬化型インクを吐出するようにしてもよい。また、UV硬化型プライマーインクを吐出する吐出手段と、画像形成用UV硬化型インクを吐出する吐出手段とを別にしてもよい。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
<非浸透性基材の画像形成>
図1に示す塗膜製造装置を用いて、非浸透性基材(三菱プラスチック社製、アルポリック)にUV硬化型プライマーインクによりプライマー層を形成した。なお、UV硬化型プライマーインクは市販品(ミマキエンジニアリング社製、PR100)を用いた。
プライマー層の形成は、上述の第1の工程、第2の工程、第3の工程により行った。なお、1スキャンで第1の工程を行い、次の1スキャンで第2の工程を行い、更に次の1スキャンで第3の工程を行うようにした。
第1の工程及び第3の工程においては、UV照射の条件として、照度を1600mW/cmとし、積算光量を1100mJ/cmとした。第2の工程においては、第1の硬化塗膜上にUV硬化型プライマーインクの吐出のみを行い、UV照射は行わないようにした。第3の工程が終了したときの硬化塗膜(プライマー層)の厚みは10μmであった。
第3の工程が終了した時点で、得られた硬化塗膜(プライマー層)の形成状態を評価した。プライマー層の形成状態の評価においては、プライマーインクが完全に硬化しているかを目視で評価した。プライマーインクが完全に硬化しており、良好なプライマー層が得られている場合を「〇」(合格)とし、プライマーインクが完全に硬化しておらず、硬化塗膜として評価することができない場合を「×」(不合格)とした。
また、得られたプライマー層と基材との密着性を評価した。密着性の評価は、JIS K 5400に準拠してクロスカット試験を実施した。50%以上密着している場合を「〇」(合格)とし、49%以下である場合を「×」(不合格)とした。
次に、プライマー層が良好に形成されていることを確認した後、プライマー層上に画像形成用UV硬化型インクを吐出し、UV照射することにより画像を形成した。画像形成用UV硬化型インクとしては、カラーインクを用いた。画像の形成が終了した時点で、得られた画像の形成状態、密着性、発色性を以下のようにして評価した。
画像の形成状態の評価において、カラーインクが完全に硬化しているかを目視で評価した。完全に硬化しており、良好な画像が得られている場合を「〇」(合格)とし、カラーインクが完全に硬化しておらず、画像として評価することができない場合を「×」(不合格)とした。
また、得られた画像とプライマー層との密着性を評価した。密着性の評価は上記と同様にして、JIS K 5400に準拠してクロスカット試験を実施した。50%以上密着している場合を「〇」(合格)とし、49%以下である場合を「×」(不合格)とした。
また、得られた画像の発色性を評価した。発色性の評価は目視判定で行い、プライマー印刷無しと同等あるいはそれ以上である場合を「〇」(合格)とし、プライマー印刷無しよりも劣位である場合を「×」(不合格)とした。
<浸透性基材の画像形成>
非浸透性基材の代わりに、浸透性基材(今村紙工社製、TTM10-A4)を用いた以外は、非浸透性基材の画像形成と同様にしてプライマー層を形成した。また、上記と同様にしてプライマー層が良好に形成されているかどうかを評価した後、プライマー層上に画像を形成した。また、上記と同様にして画像の評価を行った。
実施例1における塗膜の作製条件、評価結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、第1の工程及び第3の工程におけるUV照射の条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして、非浸透性基材及び浸透性基材にプライマー層及び画像を形成し、評価を行った。
実施例2における塗膜の作製条件、評価結果を表1に示す。
(比較例1~6)
実施例1において、第1の工程及び第3の工程におけるUV照射の条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして、非浸透性基材及び浸透性基材にプライマー層を形成した。比較例1~6においては、プライマー層の形成状態を評価したところ、プライマー層が良好に形成できず、基材との密着性の評価ができない試験例があった。また、良好なプライマー層が得られず、画像を形成できない試験例があった。比較例における塗膜の作製条件、評価結果を表1に示す。なお、表中、「-」は評価なしを示す。
比較例1、2では、非浸透性基材及び浸透性基材ともにプライマーインクが完全に硬化せず、塗膜として評価することができなかった。
比較例3では、非浸透性基材及び浸透性基材ともにプライマーインクによる塗膜が形成されるものの、基材との密着性で良好な結果が得られなかった。また、プライマー層上に画像を形成したところ、すぐに剥がれ落ちてしまい、画像の評価ができなかった。
比較例4~6では、塗膜形成及び密着性ともに不良であった。
Figure 0007476716000001
30 塗膜製造装置
31 吐出手段
33 照射手段
41 UV硬化型プライマーインク
51 第1の硬化塗膜
52 未硬化塗膜
53 硬化塗膜
特許第5817059号公報 特開2018-39129号公報

Claims (5)

  1. 基材上に、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインクを吐出することにより、第1の硬化塗膜を形成する第1の工程と、
    前記第1の硬化塗膜上に、前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、未硬化塗膜を形成する第2の工程と、
    前記未硬化塗膜上に、UV照射を行いながら前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、前記未硬化塗膜を含んで硬化された第2の硬化塗膜を形成する第3の工程と、を有する硬化塗膜の形成方法であって、
    前記UV照射は、照度が1500~5000mW/cm、かつ、積算光量が1000~5000mJ/cmの範囲であることを特徴とする硬化塗膜の形成方法。
  2. 前記第1の工程乃至前記第3の工程によって得られた硬化塗膜の合計の厚みが5~20μmであることを特徴とする請求項1に記載の硬化塗膜の形成方法。
  3. 前記UV照射及び前記UV硬化型プライマーインクの吐出は、前記基材の一端側から他端側へ走査するキャリッジ部材により行い、前記キャリッジ部材が前記基材の一端側から他端側へ1回走査することを1スキャンとしたとき、
    前記第1の工程は、1スキャンで前記UV照射と前記UV硬化型プライマーインクの吐出を同時に行い、
    前記第3の工程は、1スキャンで前記UV照射と前記UV硬化型プライマーインクの吐出を同時に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化塗膜の形成方法。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の硬化塗膜の形成方法を用いた画像形成方法であって、
    前記第2の硬化塗膜上に、画像形成用UV硬化型インクを吐出し、UV照射を行って画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  5. 基材にUV硬化型プライマーインクを吐出する吐出手段と、
    吐出された前記UV硬化型プライマーインクにUV照射を行う照射手段と、
    前記吐出手段及び前記照射手段を制御する制御手段と、を有する塗膜製造装置であって、
    前記制御手段は、
    基材上に、UV照射を行いながらUV硬化型プライマーインクを吐出することにより、第1の硬化塗膜を形成する第1の工程と、
    前記第1の硬化塗膜上に、前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、未硬化塗膜を形成する第2の工程と、
    前記未硬化塗膜上に、UV照射を行いながら前記UV硬化型プライマーインクを吐出することにより、前記未硬化塗膜を含んで硬化された第2の硬化塗膜を形成する第3の工程と、
    を行うように前記吐出手段及び前記照射手段を制御し、
    前記照射手段は、照度が1500~5000mW/cm、かつ、積算光量が1000~5000mJ/cmの範囲で前記UV照射を行うことを特徴とする塗膜製造装置。
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