JP7475229B2 - ワイヤ付き配線・配管材、保持具および吊下げ装置 - Google Patents

ワイヤ付き配線・配管材、保持具および吊下げ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7475229B2
JP7475229B2 JP2020123579A JP2020123579A JP7475229B2 JP 7475229 B2 JP7475229 B2 JP 7475229B2 JP 2020123579 A JP2020123579 A JP 2020123579A JP 2020123579 A JP2020123579 A JP 2020123579A JP 7475229 B2 JP7475229 B2 JP 7475229B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
wiring
piping material
bolt
plate portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020123579A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022020209A (ja
Inventor
祐介 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mirai Kogyo KK
Original Assignee
Mirai Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mirai Kogyo KK filed Critical Mirai Kogyo KK
Priority to JP2020123579A priority Critical patent/JP7475229B2/ja
Publication of JP2022020209A publication Critical patent/JP2022020209A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7475229B2 publication Critical patent/JP7475229B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)
  • Supports For Pipes And Cables (AREA)
  • Clamps And Clips (AREA)
  • Electric Cable Installation (AREA)
  • Details Of Indoor Wiring (AREA)
  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)

Description

本発明は、ワイヤ付き配線・配管材、ワイヤと配線・配管材とを一体的に保持するための保持具、および、配線・配管材の吊下げ装置に関する。
従来、高圧架空線又は低圧配電線に加えて電柱に対して通信電線等を含む配線・配管材を架設すべく、該配線・配管材(例えば、配線材を収容する保護管)を空中で吊り下げ支持するために種々の装置が用いられている。
例えば、特許文献1は、配線・配管材としての保護管を空中で吊り下げて支持するための保護管吊下げ装置を開示する。以下、当該段落において、()内に特許文献1の符号を示す。保護管吊下げ装置(100)は、電柱に対して高所に設置されて配線・配管材を空中で吊下げ配線するものである。保護管吊下げ装置(100)は、両端が電柱などの構造物に固定され、空中に架設されるメッセンジャーワイヤ(110)と、該メッセンジャーワイヤ(110)に支持され、内部に線材が配設される保護管(120)と、該保護管(120)とメッセンジャーワイヤ(110)とを長尺方向に沿わせて一体的に結合する結合手段としてのバンド体(130)と、を備えてなる。そして、保護管(120)に形成されたガイド部としての収容溝(124)によってメッセンジャーワイヤ(110)に保護管(120)が直線状に添設されている。バンド体(130)は、帯状のバンド部(131)と、該バンド部(131)の両端を締結する締結部(132)を備えてなる。互いに添設された状態のメッセンジャーワイヤ(110)及び保護管(120)が環状のバンド体(130)によって周方向に巻回されて固縛されている。バンド部(131)がメッセンジャーワイヤ(110)及び保護管(120)外周を完全に包囲し、締結部(132)によって堅く締結される。
特開2017-34825号公報
例えば、電柱等の別の支持体にワイヤを固定し直す場合や、ワイヤに対する配線・配管材の弛みを直したりする場合など、一体化しているワイヤと保護管(以下、配線・配管材)との相対位置をずらして再び固定することが必要となり得る。このような場合、特許文献1の保護管吊下げ装置では、バンドを切断して締結を解除し、ワイヤと配線・配管材とを分離した上で、ワイヤと配線・配管材を位置合わせした状態で新しいバンドを巻き付けなければならなかった。すなわち、従来の装置では、ワイヤと配線・配管材の相対位置を変更または調整する作業に手間がかかることが問題であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ワイヤと配線・配管材との相対位置の変更または調整を容易にするワイヤ付き配線・配管材、ワイヤと配線・配管材と一体的に保持する保持具、および、配線・配管材の吊下げ装置を提供することにある。
本発明の一形態のワイヤ付き配線・配管材は、長尺方向に沿って延伸するワイヤ、前記ワイヤに併設される配線・配管材、および、前記ワイヤおよび前記配線・配管材を一体的に保持するための1または複数の保持具を備える、ワイヤ付き配線・配管材であって、
前記保持具は、
前記配線・配管材を包囲して保持するための帯状体と、
前記帯状体の一端部および他端部に形成され、互いに連結されて前記帯状体を環状に維持するための一対の連結片と、
前記ワイヤの所定位置に前記保持具を固定するように前記ワイヤの外面を挟圧するためのワイヤ挟持部と、
前記一対の連結片を締結するための締結具と、を備え、
前記締結具が前記一対の連結片を締結したときに、前記帯状体が前記配線・配管材の外面に係合または圧接するとともに、前記ワイヤ挟持部が前記ワイヤの外面を挟圧固定し、
前記締結具の締結が緩められたとき、少なくとも前記ワイヤ挟持部による前記ワイヤへの挟圧状態が解除され、前記ワイヤと前記配線・配管材の長尺方向への相対移動が可能となることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記締結具の締結が緩められたとき、前記一対の連結片が離間することによって前記帯状体による前記配線・配管材の保持状態が解除されることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記締結具の締結が緩められたとき、前記ワイヤ挟持部による前記ワイヤへの挟圧状態の方が、前記帯状体による前記配線・配管材の保持状態よりも先に解除されることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記締結具は、前記一対の連結片を貫通するボルト軸を有するボルトと、前記ボルト軸に螺合するナットとからなり、前記ボルト軸への前記ナットの締結を緩めることにより、前記挟圧状態が解除されることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記ボルト軸の先端側には、前記ナットが前記ボルト軸を螺退して前記ボルトから離脱することを規制する規制部が形成されていることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記規制部は、前記ボルト軸のねじ山を非連続とすることにより形成されてなることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記規制部は、前記ナットの振動による螺退動を規制し、所定の力が付加された回転操作による前記ナットの螺退動を許容するように構成されていることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記一対の連結片の各々には、前記ボルト軸の貫通を許容するが、前記ボルト頭部および前記ナットの通過を許容しない貫通孔が形成され、
前記一対の連結片の少なくとも一方には、前記ボルト頭部または前記ナットの通過を許容する通過孔が前記貫通孔に一体的に連設され、前記通過孔は、前記貫通孔の前記配線・配管材に近い側に形成されていることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記各連結片は、前記配線・配管材から離間する方向に延びるとともに前記ボルト軸が貫通する貫通孔が形成された連結板部を有し、少なくとも前記一対の連結片のうちの一方連結片には、前記連結板部の先端から他方の連結片と離間する側に延びる延設板部が形成され、前記延設板部には前記ボルト軸が貫通する貫通孔が形成され、
前記ワイヤ挟持部は、前記連結板部、前記延設板部および前記ボルト軸によって前記ワイヤを包囲する包囲空間を形成するように構成されていることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記ボルトは、ボルト頭部と前記ボルト軸の先端との間に屈曲部位を有し、前記連結板部と前記延設板部との間の屈折部位と、前記ボルトの屈曲部位とによって前記ワイヤを包囲することを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記配線・配管材は、長尺方向に凹部および凸部が連続する波付管であり、前記帯状体の少なくとも一部が前記凹部に入り込むように構成されていることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記ワイヤと前記配線・配管材とが、長尺方向に間隔をあけて配置された前記複数の保持具によって一体的に保持され、前記隣接する保持具間において、前記ワイヤの長さと前記配線・配管材の長さとが同一であることを特徴とする。
本発明のさらなる形態のワイヤ付き配線・配管材は、上記形態のワイヤ付き配線・配管材において、前記ワイヤ挟持部は、前記一対の連結片の対向面の間に形成されており、前記締結具の締結に従って、前記一対の対向面間の距離が狭まり、前記ワイヤが前記一対の対向面によって挟圧されることを特徴とする。
本発明の一形態の保持具は、長尺方向に沿って延伸するワイヤ、および、配線・配管材を前記ワイヤに対して長尺方向に沿って併設させるように一体的に保持するための保持具であって、
前記配線・配管材を包囲して保持するための帯状体と、
前記帯状体の一端部および他端部に形成され、互いに連結されて前記帯状体を環状に維持するための一対の連結片と、
前記ワイヤの所定位置に前記保持具を固定するように前記ワイヤの外面を挟圧するためのワイヤ挟持部と、
前記一対の連結片を締結するための締結具と、を備え、
前記締結具が前記一対の連結片を締結したときに、前記帯状体が前記配線・配管材の外面に係合または圧接するとともに、前記ワイヤ挟持部が前記ワイヤの外面を挟圧固定し、
前記締結具の締結が緩められたとき、少なくとも前記ワイヤ挟持部による前記ワイヤへの挟圧状態が解除され、前記ワイヤと前記配線・配管材の長尺方向への相対移動が可能となり、
前記締結具は、前記一対の連結片を貫通するボルト軸を有するボルトと、前記ボルト軸に螺合するナットとからなり、前記ボルト軸への前記ナットの締結を緩めることにより、前記挟圧状態が解除され、
前記各連結片は、前記配線・配管材から離間する方向に延びるとともに前記ボルト軸が貫通する貫通孔が形成された連結板部を有し、
前記ワイヤ挟持部は、前記連結片および前記ボルトによって前記ワイヤを包囲する包囲空間を形成するように構成されていることを特徴とする。
本発明の一形態の配線・配管材の吊下げ装置は、配線・配管材を吊下げ配設するための配線・配管材の吊下げ装置であって、
空中に張設されるワイヤと、
前記ワイヤに長尺方向に間隔を空けて取着される、上記形態の複数の保持具と、を備えることを特徴とする。
本発明の一形態(段落0007)のワイヤ付き配線・配管材によれば、締結具が一対の連結片を締結したときに、帯状体が配線・配管材の外面に係合または圧接するとともに、ワイヤ挟持部がワイヤの外面を挟圧固定することにより、ワイヤおよび配線・配管材を一体的に保持することができる。ワイヤと配線・配管材との相対位置の変更または調整の際には、締結具の締結を緩めることで、ワイヤ挟持部によるワイヤへの挟圧状態を解除することができる。挟圧状態を解除したままで、保持具をワイヤに沿ってスライドさせることにより、ワイヤおよび配線・配管材を長尺方向に相対移動させることが可能である。したがって、本発明のワイヤ付き配線・配管材は、締結具を切断して巻き付けるなどの手間を省略し、ワイヤと配線・配管材との相対位置の変更または調整を容易にするものである。
本発明のさらなる形態(段落0008)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、一対の連結片が離間するまで締結具の締結を緩めることにより、帯状体による配線・配管材の保持状態を解除することができる。そして、配線・配管材を保持具およびワイヤに対してスライドさせることにより、ワイヤおよび配線・配管材を長尺方向へと相対移動させることが可能である。したがって、本発明のワイヤ付き配線・配管材は、締結具を切断して巻き付ける手間を省略し、ワイヤと配線・配管材との相対位置の変更または調整を容易にするものである。
本発明のさらなる形態(段落0009)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記効果に加え、締結具の締結を緩めたとき、ワイヤ挟持部によるワイヤへの挟圧状態の方を、帯状体による配線・配管材の保持状態よりも先に解除することができる。これにより、保持具で配線・配管材をワイヤに対して保持した状態を維持しつつ、保持具をスライドさせることにより、配線・配管材を落下させることなく、配線・配管材のワイヤに対する位置調整を容易に行うことが可能である。
本発明のさらなる形態(段落0010)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、締結具をボルトおよびナットとすることで、簡易な操作で挟圧状態を解除することが可能である。
本発明のさらなる形態(段落0011)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、規制部がボルトからナットが離脱することを規制することにより、ボルト・ナットが分離して落下することを防止することができる。
本発明のさらなる形態(段落0012)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、ボルト軸のねじ山を非連続とすることにより規制部を簡易な構造で形成することができる。
本発明のさらなる形態(段落0013)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、規制部により、ナットが振動による自然緩みでボルトに対して螺退動することが防止される一方、必要に応じてナットを人為的な操作によって螺退動させることができる。
本発明のさらなる形態(段落0014)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、貫通孔および通過孔が連通していることにより、ボルト軸を貫通孔から通過孔内にスライドさせて、ボルト・ナットを通過孔に通過させて一方の連結片を他方の連結片から離脱させることができる。すなわち、ボルトおよびナットを完全に分離させることなく、ボルトおよびナットの締結を緩めるだけで、一対の連結片の連結をより簡単に解除することが可能となる。
本発明のさらなる形態(段落0015)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、ワイヤ挟持部は、連結板部、延設板部およびボルト軸によって閉塞された包囲空間を形成する。ワイヤが包囲空間に配置されることにより、保持具がワイヤから離脱することを抑えることができる。
本発明のさらなる形態(段落0016)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、ボルトがボルト頭部とボルト軸の先端との間に屈曲部位を有し、屈曲部位と屈折部位によってワイヤを効果的に挟圧することができる。
本発明のさらなる形態(段落0017)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、帯状体の少なくとも一部が波付管の凹部に入り込むことにより、帯状体が配線・配管材に対して長尺方向に係合し、保持具に対して配線・配管材がずれることを防止することができる。
本発明のさらなる形態(段落0018)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、隣接する保持具間において、ワイヤの長さと配線・配管材の長さとが同一であることにより、ワイヤと配線・配管材とを同様に曲げてワイヤ付き配線・配管材を巻回することができる。
本発明のさらなる形態(段落0019)のワイヤ付き配線・配管材によれば、上記発明の効果に加え、ワイヤ挟持部は、一対の連結片の対向面の間にワイヤを配置することにより、ワイヤを挟圧することができる。
本発明の一形態(段落0020)の保持具によれば、締結具が一対の連結片を締結したときに、帯状体が配線・配管材の外面に係合または圧接するとともに、ワイヤ挟持部がワイヤの外面を挟圧固定することにより、ワイヤおよび配線・配管材を一体的に保持することができる。ワイヤと配線・配管材との相対位置の変更または調整の際には、締結具の締結を緩めることで、ワイヤ挟持部によるワイヤへの挟圧状態を解除することができる。挟圧状態を解除したままで、保持具をワイヤに沿ってスライドさせることにより、ワイヤおよび配線・配管材を長尺方向に相対移動させることが可能である。また、ワイヤ挟持部は、連結片およびボルトによって閉塞された包囲空間を形成する。ワイヤが包囲空間に配置されることにより、保持具がワイヤから離脱することを抑えることができる。したがって、本発明の保持具は、締結具を切断して巻き付けるなどの手間を省略し、ワイヤと配線・配管材との相対位置の変更または調整を容易にするものである。
本発明の一形態(段落0021)の配線・配管材の吊下げ装置によれば、請求項14に記載の保持具の作用効果を配線・配管材の吊下げ装置として発揮することができる。すなわち、吊下げ装置は、ワイヤおよび複数の保持具を用いることにより、相対位置を容易に変更または調整可能な状態でワイヤに対して配線・配管材を吊下げて、配線・配管材を配設することができる。
本発明の一実施形態のワイヤ付き配線・配管材の概略斜視図。 図1のワイヤ付き配線・配管材の(a)正面図、(b)背面図、(c)平面図、および(d)底面図。 図1のワイヤ付き配線・配管材の側面図。 図2のワイヤ付き配線・配管材のA-A横断面図。 図2のワイヤ付き配線・配管材のB-B縦断面図。 図1のワイヤ付き配線・配管材の分解斜視図。 本発明の一実施形態の保持具の(a)上方から見た概略斜視図、および、(b)下方から見た概略斜視図。 図7の保持具の(a)正面図、(b)背面図、(c)平面図および(d)側面図。 図8の保持具の(a)部分拡大C-C断面図、および(b)部分拡大D-D断面図。 図7の保持具の分解斜視図。 図7の保持具の締結を段階的に緩めた形態を示し、(a)第1段階(ワイヤの挟圧解除段階)まで緩めた形態、および(b)第2段階(配線・配管材の保持解除段階)まで緩めた形態を示す。 本発明の一実施形態のワイヤ付き配線配管材において、ワイヤの挟圧解除段階でワイヤと配線・配管材との相対位置を調整する例を示す断面模式図。 図12の正面模式図。 本発明の一実施形態のワイヤ付き配線配管材において、配線・配管材の保持解除段階でワイヤと保持具との相対位置を調整する例を示す断面模式図。 図14の正面模式図。 本発明の一実施形態のワイヤ付き配線・配管材を複数巻きで巻回した形態を示す(a)平面図、および、(b)E-E断面図。 本発明の一実施形態に係る保持具の応用例1を示す模式図。 本発明の一実施形態に係る保持具の応用例2を示す模式図。 本発明の一実施形態に係る保持具の応用例3を示す模式図。 図19の保持具の断面模式図。 本発明の別実施形態の保持具の斜視図。 図21の保持具を備えるワイヤ付き配線配管材の断面図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
本発明の一実施形態のワイヤ付き配線・配管材10は、1又は複数の電柱や構造物などの支持体に対して高所に設置され、例えば、通信電線等の配線材を空中で吊下げ配線するためのものである。また、本発明において、配線・配管材の吊下げ装置は、ワイヤ11および複数の保持具100によって構成され、配線・配管材としての保護管12を吊下げるための装置として定義される。
図1は、本実施形態のワイヤ付き配線・配管材10の斜視図である。図2(a)~(d)は、ワイヤ付き配線・配管材10の正面図、背面図、平面図及び底面図である。図3は、ワイヤ付き配線・配管材10の側面図である。図4および図5は、ワイヤ付き配線・配管材10のA-A横断面図およびB-B縦断面図である。図6は、ワイヤ付き配線・配管材10の分解斜視図である。
図1乃至図6に示すように、ワイヤ付き配線・配管材10は、長尺方向に架設されるワイヤ11と、該ワイヤ11に吊下げられるように長尺方向に沿って併設され、内部に配線(図示せず)等が配設される配線・配管材としての保護管12と、該ワイヤ11と保護管12とを長尺方向に沿わせて一体的に結合(又は連結)する1または複数の保持具100と、を備えてなる。本実施形態では、複数の保持具100の各々が、長尺方向に間隔をあけてワイヤ11に固定されているとともに、保護管12を包囲して長尺方向に移動不能に保持している。本実施形態のワイヤ付き配線・配管材10の各構成部材を以下に説明する。
ワイヤ11は、直線状に張設される長尺体であり、メッセンジャーワイヤとも称される。ワイヤ11は、一般的に、芯材として鋼製の軸芯と、該軸芯を被覆する軟質合成樹脂製の被覆材とからなる。軸芯は、複数の鋼線が束ねて構成されて十分な強度を有している。ワイヤ11は、例えば、電柱(図示せず)に両端が固定されて空中で張架可能である。あるいは、ワイヤ11の一端が電柱に固定され、他端が建造物等の他の構造物に固定されることにより、空中で張設される。該ワイヤ11は、電柱等の構造物の間に架設可能な長さを有しているが、その長さは任意に定められる。また、ワイヤ11は、設置に際して十分な強度な発揮し得る径で構成されるが、その径は任意に定められる。
配線・配管材としての保護管12は、長尺方向に延びる可撓性の合成樹脂製の波付管である。すなわち、保護管12は、巻回又は屈曲自在な柔軟性を有している。保護管12は、所定厚の管壁を有し、該管壁には凹部12a及び凸部12bが交互に長尺方向に連続している。なお、保護管12の長さ及び径は、内部に配設する線材の径又は長さに応じて、任意に定められる。また、凹部12a外面と凸部12b外面との距離(即ち、凸部12bの高さ)や、凹部12a外面及び凸部12b外面の長尺方向の幅も任意に定めることが可能である。すなわち、本発明の配線・配管材は、本実施形態の保護管12の形状・寸法に限定されない。
保持具100は、ワイヤ11および保護管12を物理的に一体保持するように構成されている。本実施形態では、複数の保持具100が、協働して、ワイヤ11に対して保護管12を吊下げ支持するように用いられる。以下、図7乃至図11を参照して、一実施形態の保持具100を詳細に説明する。図7は、締結状態の保持具100の概略斜視図である。図8(a)~(d)は、保持具100の正面図、背面図、平面図および側面図である。図9(a),(b)は、保持具100の部分拡大C-C断面図および部分拡大D-D断面図である。図10は、保持具100の分解斜視図である。
保持具100は、図7から図10に示すように、配線・配管材を包囲して保持するための帯状体101と、該帯状体101の一端部および他端部に形成され、互いに連結されて帯状体101を環状に維持するための一対の連結片102,103と、ワイヤ11の所定位置に保持具100を固定するようにワイヤ11の外面を挟圧するためのワイヤ挟持部117と、一対の連結片102,103を締結するための締結具111,115と、を備える。
帯状体101は、環状をなして保持対象である配線・配管材(保護管12)を包囲可能であるとともに、その外面に圧接可能な長さで延在している。帯状体101は、薄板状のバンドであり、その周方向に柔軟に屈曲可能である。帯状体101は、図9(b)に示すように、金属バンドからなる芯材101aと、該芯材101aの内周面および側面を主に覆う軟質合成樹脂製の外装材101bを備える。芯材101aは、帯状体101の外面に露出している。図10に示すように、外装材101bの両端から芯材101aの先端部分が延び出ている。芯材101aの両先端部分には、一対の連結片102,103が固定される。また、環状をなす帯状体101の内周面は、外装材101bを介して保護管12外面に圧接するように構成されている。外装材101bは、図5(b)に示すように、保護管12の凹凸の外面に圧接したときに、凸部12bを食い込ませて弾性変形可能な厚みを有している。外装材101bの弾性変形により、押圧された箇所が保護管12の凹部12aに押し込まれる。すなわち、帯状体101は、その少なくとも一部が保護管12の凹部12aに入り込んで、保護管12外面に係合するように構成されている。
一対の連結片102,103は、それぞれ帯状体101の両端部に設けられている。一対の連結片102,103が互いに締結具111,115によって締結されて帯状体101の一端部および他端部が連結されることで、帯状体101が閉塞された環をなすことができる。帯状体101の環は、配線・配管材としての保護管12を内部に保持するための保持空間を形成する。一対の連結片102,103の締結の緩め具合に応じて、帯状体101の保持空間は拡張可能である。本実施形態では、一対の連結片102,103は、互いに異なる形状で形成された第1連結片102および第2連結片103から構成される。
第1連結片102は、略コ字状に屈曲した金属製の板状片からなる。第1連結片102は、環状をなす帯状体101の周方向(接線方向)に延びる接続板部104と、該接続板部104から外方(径方向外方)に屈曲されて延びる連結板部105と、該連結板部105先端から接続板部104の基端側に折り返されて延びる延設板部106とを備える。第2連結片103は、第1連結片102の形状と異なり、略L字状に屈曲した金属製の板状片からなる。第2連結片103は、環状をなす帯状体101の周方向(接線方向)に延びる接続板部104と、該接続板部104から外方(径方向外方)に屈曲されて延びる連結板部105とを備える。
各連結片102,103の接続板部104は、帯状体101の先端に連設され、その略同一方向(周方向)に直板状に延在している。各接続板部104には、スリット104aが形成されている。帯状体101の芯材101aの端部を該スリット104aに通した上で芯材101aを接続板部104の基端部分に巻き付けることにより、接続板部104が帯状体101の端部に接続されている。保持する配線・配管材の外径に応じて、芯材101aの接続板部104の基端部分への巻き付け量を変えて、帯状体101の周長(保持空間の大きさ)を調整することができる。
各連結片102,103の連結板部105は、接続板部104の先端部分から屈折し、環状をなす帯状体101の保護管12の保持空間から離間する側に径方向に沿って直板状に延在している。本実施形態では、一対の連結板部105,105が締結時に略平行に対面可能であるように、接続板部104と連結板部105の折り曲げ角度は、直角よりも僅かに大きく定められた。また、連結板部105には、締結具であるボルト111のボルト軸112が貫通する第1貫通孔105aが穿設されている。第1貫通孔105aは、連結板部105の延在方向に沿って所定の長さで延びる、ボルト軸112がスライド可能な長孔である。第1貫通孔105aの幅は、ボルト軸112の径よりも僅かに大きく、ボルト頭部114およびナット115の外径よりも小さい。つまり、第1貫通孔105aは、ボルト軸112の貫通を許容するが、ボルト頭部114およびナット115の通過を許容しない。さらに、一対の連結板部105,105の対向面には、係合部105b1および被係合部105b2がそれぞれ形成されている。係合部105b1および被係合部105b2は、貫通孔105aの両側に対で形成され、対面方向への凹凸関係によって互いに係合するように構成されている(図11(a)等参照)。連結片102,103の締結時に、係合部105b1(凹)および被係合部105b2(凸)が係合することにより、連結板部105,105が対向面に沿って横滑りすることが防止される。
第1連結片102の連結板部105の先端には、延設板部106が延設されている。延設板部106は、連結板部105の先端で接続板部104の基端側に折り返され、接続板部104と対向するように直板状に延びている。換言すると、第1連結片102は、連結板部105と延設板部106との間の屈折部位107で折り曲げられ、延設板部106が屈折部位107から第2連結片103と離間する側に延びている。また、延設板部106は、その先端が接続板部104(または帯状体101)に近接するように傾斜している。すなわち、屈折部位107において連結板部105および延設板部106が鋭角(屈折角α<90°)に屈折している。また、延設板部106には、締結具であるボルト111のボルト軸112が貫通する第2貫通孔106aが穿設されている。第2貫通孔106aは、延設板部106の延在方向に沿って所定の長さで延びる、ボルト軸112がスライド可能な長孔である。第2貫通孔106aの幅は、ボルト軸112の径よりも僅かに大きく、ボルト頭部114およびナット115の外径よりも小さい。つまり、第2貫通孔106aは、ボルト軸112の貫通を許容するが、ボルト頭部114およびナット115の通過を許容しない。
締結具111,115は、ボルト111およびナット115の組み合わせから構成される。ボルト111は、ボルト軸112およびボルト頭部114を備える。ボルト軸112は、略く字状に所定の角度で屈曲している。つまり、ボルト軸112の直状の基端部位と直状の先端部位との間には屈曲部位113が形成されている。屈曲部位113のおける屈曲角は、屈曲角βとして定められる。ボルト軸112は、連結片102,103の第1貫通孔105a、105a、延設板部106の第2貫通孔106aを全て貫通可能な寸法形状を有する。他方、ナット115は、ボルト軸112先端のねじ部に螺着するように構成された回転体である。なお、本実施形態では、ボルト頭部114が第1連結片102側に配置され、ナット115が第2連結片103側に配置されるが、本発明において、この位置関係が逆であってもよい。
本実施形態において、第1連結片102の屈折部位107の屈折角αと、ボルト111の屈曲部位113の屈曲角βとは、α+β=180°の関係によって表される。この角度関係により、ボルト頭部114の当接面と延設板部106の外面を平行に当接させ、かつ、ナット115の当接面と連結板部105の外面とを平行に当接させることが可能である。その結果、締結具111,115による締結を強固なものとすることができる。
図9(a)に示すように、締結状態の保持具100では、ボルト111およびナット115が完全に締結されることで、一対の連結片102,103の連結板部105,105が互いに面で圧接している。その結果、帯状体101が最小径の環状をなしている。締結状態における帯状体101の環の内径は、保持する配線・配管材(保護管12)の外径よりも僅かに小さい。すなわち、締結状態の保持具100は、帯状体101内周面を保護管12外周面に圧接させて、保護管12を保持可能である。
より具体的には、ボルト111およびナット115の締結力により、ボルト頭部114が第1連結片102の延設板部106の外面に圧接し、且つ、ナット115が第2連結片103の連結板部105の外面に圧接している。ボルト軸112の基端部位が延設板部106の第2貫通孔106aを貫通している。また、延設板部106と連結板部105との間に屈曲部位113が配置されている。そして、ボルト軸112の先端部位が連結板部105,105の第1貫通孔105a、105aを貫通し、それよりも先端側でねじ部にナット115が螺合している。つまり、ナット115がボルト軸112基端側に螺進動することにより、締結具111,115の締結が形成されている。
そして、ワイヤ挟持部117が、第1連結片102の連結板部105、延設板部106、およびボルト軸112によって閉塞的に包囲された包囲空間を形成している。換言すると、包囲空間は、互いに対向する第1連結片102の屈折部位107およびボルト111の屈曲部位113によって画定されている。この包囲空間は、ワイヤ11を内部に配置して挟持するための空間であり、その大きさはワイヤ11の外径よりも僅かに小さい。本実施形態では、ワイヤ挟持部117は、第1連結片102の屈折部位107およびボルト111の屈曲部位113によって、ワイヤ11を挟圧するように構成されている。
以上の各構成部材の説明を踏まえて、締結状態のワイヤ付き配線・配管材10を説明する。図4に示すように、締結状態のワイヤ付き配線・配管材10では、保持具100の屈折部位107および屈曲部位113(ワイヤ挟持部117)がワイヤ11を挟圧して固定している。ボルト111およびナット115の締結力でボルト軸112がワイヤ11外面の被覆材に食い込むことによって、ワイヤ11が保持具100に強固に固定され得る。また、帯状体101内周面が保護管12外周面に圧接している。このとき、帯状体101の少なくとも一部が保護管12の凹部12aに入り込むように構成されている。すなわち、図5(b)に示すように、帯状体101内周面をなす外装材101bの一部が保護管12の凸部12b外面に圧接することによって凹むように弾性変形し、その弾性変形に伴って、外装材101bの一部が凹部12a内に入り込むように変形している。これにより、帯状体101が保護管12に対して長尺方向に係止され、保持具100に対して保護管12が長尺方向に滑ることが抑えられる。すなわち、複数の保持具100の各々において、締結具111,115が一対の連結片102,103を締結し、帯状体101が保護管12の凸部12b外面に圧接するとともに、ワイヤ挟持部117がワイヤ11の外面を挟圧固定している。その結果、複数の保持具100がワイヤ11および保護管12を一体的に保持している。
一方、ナット115がボルト軸112先端側に螺退動することにより、締結具111,115の締結が緩められ、ワイヤ11、保護管12および保持具100間の相対位置の調整が可能となる。次に、図11(a),(b)を参照して、本実施形態の保持具100の締結を段階的に緩めた形態を説明する。
図11(a)は、第1段階(ワイヤの挟圧解除段階)まで緩めた状態の保持具100を示している。ナット115の締結を緩めることにより、ボルト軸112が第1貫通孔105a,105aおよび第2貫通孔106a内でスライド可能となる。この第1段階では、一対の連結板部105,105がまだ当接している。または、一対の連結板部105,105が帯状体101の環の内径をほとんど拡張させないように近接している。図11(a)に示すように、ボルト頭部114を延設板部106の先端側に移動させるとともに、ボルト軸112およびナット115を連結板部105の基端側(配線・配管材側)に移動させることにより、屈折部位107および屈曲部位113が離間し、ワイヤ11の包囲空間が拡張される。
図11(b)は、第2段階(配線・配管材の保持解除段階)まで緩めた状態の保持具100を示している。ナット115の締結をさらに緩めてボルト軸112の先端に螺退動させることにより、一対の連結板部105,105が離隔し、帯状体101の環が拡径されている。このとき、帯状体101の環の内径(保持空間)が、保護管12の外径と同じか、それよりも大きくなる。この第2段階では、第1段階と同様に、ボルト軸112が第1貫通孔105a,105aおよび第2貫通孔106a内でスライド可能である。そして、ナット115をボルト軸112から離脱させることにより、一対の連結片102,103の連結が完全に解除され、帯状体101の両端部間(一対の連結片102,103間)が開放される。この開放部を介して、帯状体101の内側に保護管12を導入することが可能であり、且つ、帯状体101の外側に保護管12を取り外すことが可能である。
続いて、図12乃至図15を参照して、ワイヤ付き配線・配管材10において、ワイヤ11と保護管12との相対位置を調整する方法について説明する。
締結状態のワイヤ付き配線・配管材10において、締結具111,115による締結を上述した第1段階まで緩めることにより、図12に示すように、包囲空間がワイヤ11の外径よりも大きくなって、ワイヤ挟持部117によるワイヤ11の挟圧を解除することができる。このとき、一対の連結片102,103がほとんど離間していないので、帯状体101による保護管12外面への圧接が維持されている。つまり、締結具111,115の締結が緩められたとき、ワイヤ挟持部117によるワイヤ11への挟圧状態の方が、帯状体101による保護管12の保持状態よりも先に解除され得る。保持具100で保護管12を保持した状態で、保持具100をワイヤ11に対してスライドさせることにより、保護管12をワイヤ11に対して位置調整することができる。例えば、図13に示すように、保護管12の弛みを容易に修正することも可能である。あるいは、反対に、保護管12をワイヤ11に対して弛ませて配設することも可能である。
さらに、図12のワイヤ付き配線・配管材10において、締結具111,115による締結を上述した第2段階まで緩めることにより、図13に示すように、保持空間が保護管12の外径よりも大きくなって、帯状体101による保護管12の保持を解除することができる。このとき、一対の連結片102,103の連結が解除されていないので、保護管12がワイヤ11または保持具100から落下することが防止される。この形態では、ワイヤ11に対して保持具100をスライド可能であるとともに、保持具100に対して保護管12をスライド可能である。すなわち、当該形態は、ワイヤ11に対する保護管12の大幅な相対移動を実施するときに有効である。
したがって、ワイヤ付き配線・配管材10では、締結具111,115による締結を状況に応じて段階的に緩めることにより、ワイヤ11と保護管12との相対位置を容易に調整することが可能である。
図16は、ワイヤ付き配線・配管材10を収容や運搬のためにとぐろ状に複数段で巻回した形態を示している。ワイヤ付き配線・配管材10は、ワイヤ11、保護管12および保持具100が一体的に組み付けられた状態で設置のために準備される。ワイヤ付き配線・配管材10を展開して、電柱などの構造物に架設することにより、配線・配管材(保護管12)の吊下げ構造を構築することができる。
図16に示すように、ワイヤ付き配線・配管材10は、とぐろ状に複数巻回され、同一直径で巻回された部位の上に他の部位が複数段に積み重ねられている。ここで、ワイヤ11と保護管12とが、長尺方向に間隔をあけて配置された複数の保持具100によって一体的に保持されている。また、隣接する保持具100,100間において、ワイヤ11の長さと保護管12の長さとが同一となるように定められている。そして、図16(b)に示すように、ワイヤ付き配線・配管材10の略同一直径で巻回された部位において、上段の部位と下段の部位との間に、ワイヤ11および保持具100が配置されている。つまり、ワイヤ付き配線・配管材10が載置された状態において、ワイヤ11が保護管12の幅方向中央の頂部に沿うように保持具100によって保持される。すなわち、ワイヤ付き配線・配管材10を曲げ変形させる際、ワイヤ11と保護管12とを同じ曲率で曲げることができる。これにより、ワイヤ11と保護管12の長さを同じにした場合でも(言い換えれば、ワイヤ11と保護管12の長さ関係を模索することなく)、ワイヤ付き配線・配管材10を図16のようにコンパクトに巻回形態に変形させることができる。
図17および図18は、保持具100の締結機構(特にはボルト111)の応用例を示している。すなわち、ボルト軸112の先端には、ナット115がボルト軸112を螺退してボルト111から離脱することを規制するための規制部112b1,112b2が形成されてもよい。規制部112b1,112b2は、ナット115の振動による螺退動を規制する。一方で、例えば人力によってボルト軸112からナット115が取り外されるときに、所定の力が付加された回転操作によるナット115の螺退動を許容するように構成されている。規制部112b1,112b2は、ボルト軸112のねじ山112aを非連続とすることにより形成されてなる。
図17(a)は、締結状態の保持具100を示し、ナット115がボルト軸112のねじ山112aに締結している。ボルト軸112の先端側には、ねじ山112aが潰れて変形した潰れ部112b1が形成されている。図17(b)に示すように、ナット115が振動等により自然に緩んで螺退動しても、ナット115が潰れ部112b1で係止され得る。一方で、潰れ部112b1は、ナット115に力を加えて螺退させると、ナット115が先端側に乗り越え可能に構成されている。潰れ部112b1は、工具やプレス機でボルト軸112を潰すことにより簡単に形成可能である。
図18(a)は、締結状態の保持具100を示し、ナット115がボルト軸112のねじ山112aに締結している。ボルト軸112の先端側には、ねじ山112aが存在しない非ねじ部112b2が形成されている。つまり、非ねじ部112b2は、ナットの軸長よりも長い幅でねじ山が途切れている箇所である。図18(b)に示すように、ナット115が振動等により緩んで螺退動しても、ナット115が非ねじ部112b2の先端側で係止され得る。すなわち、ナット115が非ねじ部112b2に進入して螺合が解除されると、ねじ山112aの軸心に対してナット115の軸心が僅かに下方にずれる。そのため、ナット115が先端側のねじ山112aに振動等で再度螺合することがなく、それ以上、非ねじ部112b2を越えて先端側に螺退動することが防止される。ユーザーがナット115を操作して、ねじ山112aの軸心に対してナット115の軸心を合わせれば、 前後のねじ山112aに対して螺進動も螺退動も可能である。
図19および図20は、保持具100の連結機構(特には第1連結片102および第2連結片103)の応用例を示している。この応用例は、その操作性を向上させることを目的として、第1連結片102の第2貫通孔106aを先端側に開放させ、かつ、第2連結片103に締結具111,115の通過孔108を形成したものである。
図19に示すように、第1連結片102は、環状をなす帯状体101の周方向(接線方向)に延びる接続板部104と、該接続板部104から外方(径方向外方)に屈曲されて延びる連結板部105と、該連結板部105先端から接続板部104の基端側に折り返されて延びる延設板部106とを備える。延設板部106には、その基端側から先端側に延び、先端縁で開放された第2貫通孔106aが形成されている。第2貫通孔106aの先端が開放されていることにより、ナット115を緩めた状態でボルト軸112をスライドさせて、第2貫通孔106aから離脱させ、ワイヤ挟持部117を延設板部106の先端側に開放させることできる。つまり、ボルト軸112からナット115を先端近くまで螺退させると、ボルト頭部114を延設板部106に干渉しないように回動操作可能となり、ボルト111と延設板部106との間にワイヤ11が挿通するための隙間を形成することができる。ユーザーは、この隙間を介して、ワイヤ11をワイヤ挟持部117に出し入れすることができる。このワイヤ挟持部117の開放操作は、連結片102,103の連結を解除することなく、なお且つ、保護管12を帯状体101で緩く保持した状態のままで実行することができる。これにより、ユーザーは、架設されたワイヤ11に対して、上記隙間を介して(保護管12を保持した状態の)保持具100を引っ掛けるようにして取り付けることができる。あるいは、その反対に、ユーザーは、架設されたワイヤ付き配線・配管材10のワイヤ11から保持具100および保護管12を簡単に取り外すことができる。さらに、ボルト111が延設板部106から外れたときに、ボルト頭部114が第1連結片102の連結板部105に引っ掛かり、且つ、ナット115が第2連結片103の連結板部105に引っ掛かっているので、各構成部材がばらばらになって落下しにくい。したがって、当該連結機構により、ワイヤ11への保持具100の着脱操作を容易化し、作業時に保持具100が落下することが防止される。
また、第2連結片103は、環状をなす帯状体101の周方向(接線方向)に延びる接続板部104と、該接続板部104から外方(径方向外方)に屈曲されて延びる連結板部105とを備える。連結板部105には、第1貫通孔105aに加えて通過孔108が形成されている。通過孔108は、ナット115の通過を許容する幅を有している。通過孔108は、第1貫通孔105aに一体的に連設され、第1貫通孔105aの基端側(配線・配管材の保持空間に近い側)に形成されている。換言すると、第1貫通孔105aと通過孔108とで1つの通孔を形成している。通過孔108は、連結板部105と接続板部104との両方に跨がって延在している。そして、通過孔108は、スリット104aにも連通している。本応用例において、通過孔108は、第1貫通孔105aには必然的に連通しているが、スリット104aには連通していなくてもよい。
続いて、図20(a)~(c)を参照して、当該連結機構の連結解除操作について説明する。図20(a)に示すように、ナット115がボルト軸112に締結された状態では、一対の連結片102,103は、締結具111,115によって互いに挟圧固定されている。ナット115をボルト軸112に対して緩めて螺退させると、ボルト軸112が第1貫通孔105a内で基端側にスライド可能となる。本保持具100を含むワイヤ付き配線・配管材10を空中に架設したとき、締結を緩めた状態で、保持具100には保護管12の下方への荷重がかかる。ボルト111およびナット115によってワイヤ11を保持していることから、各連結片102,103には、ボルト111およびナット115に対して下方の力が加わる。そのため、ナット115が緩められた状態で、ボルト軸112が第1貫通孔105aから通過孔108側に自然にスライドすることがない。また、ナット115が緩められた状態で、第2連結片103が、通過孔108をナット115側に近接させる方向に自然にスライドすることもない。
そして、ナット115をさらに螺退させ、第2連結片103を第1連結片102に対して先端側(上方)に移動させると、図20(b)に示すように、ボルト軸112が第1貫通孔105aから通過孔108内にスライドする。第2連結片103をさらに上方に移動させると、図20(c)に示すように、ナット115が通過孔108(連結板部105と接続板部104との境界部分近傍)を通過する。その結果、第1連結片102および第2連結片103の連結を容易に解除することができる。このとき、締結具111,115が第1連結片102に取着したままであるので、締結具111,115が落下して紛失することがない。
一方、連結解除状態から再び、連結片102,103を連結するには、第1連結片102に取着した締結具111,115のナット115を第2連結片103の通過孔108に通過させ、ナット115を締めるだけでよい。特には、ワイヤ付き配線・配管材10の架設構造において、ユーザーは、第2連結片103を通過孔108に通過させた後、第2連結片103から手を離すと、自重(架設状態では配線・配管材の荷重が加わる)によって、ボルト軸112が通過孔108から第1貫通孔105a内に自然にスライドし、ナット115が第2連結片103に係合する。換言すると、自重によって第2連結片103がボルト軸112に対して下方にスライドし、ナット115が第2連結片103に係合する。このため、一対の連結片102,103の再連結も容易である。
すなわち、図19および図20の構成を導入することにより、ボルト111およびナット115を分離させることなく、連結片102,103の連結を解除することが可能となる。したがって、本連結機構は、ユーザーによる一対の連結片102,103の連結解除操作を容易にするものである。なお、応用例では、ナット115が当接する第2連結片103にナット用の通過孔108を形成したが、ボルト111・ナット115を反対方向に配置し、通過孔108をボルト頭部114が通過するために形成してもよい。つまり、ボルト頭部114を第2連結片103側に配置し、ナット115を第1連結片102側に配置してもよい。あるいは、第1連結片102側にボルト頭部114が通過可能な通過孔108を形成してもよい。
以上のとおり、締結機構および連結機構に係る複数の応用例を説明したが、これらの応用例を任意に組み合わせることが可能であることはいうまでもない。例えば、規制部112b1,112b2と、通過孔108との構成が組み合わさることにより、ワイヤ付き配線・配管材10および保持具100の連結解除の操作性をより向上させることができる。すなわち、ナット115をボルト軸112から螺退させると、規制部112b1,112b2によって一旦ナット115の螺退が規制されるので、ユーザーは、ナット115がボルト軸112から分離する前にナット115の螺退動の操作を停止することができる。そして、ナット115を規制部112b1,112b2に隣接した位置、または規制部112b1,112b2に到達した位置までナット115を螺退させた状態で、上述のワイヤへの着脱操作や連結解除操作を行うことにより、連結解除操作時にナット115がボルト軸112から不意に外れて落下することを防止することができる。その結果として、ユーザーの操作感をより一層向上させることができる。
以下、本発明に係る一実施形態のワイヤ付き配線・配管材10の作用効果について説明する。
本発明の一実施形態のワイヤ付き配線・配管材10によれば、締結具111,115が一対の連結片102,103を締結したときに、帯状体101が保護管12外面に圧接および係合するとともに、ワイヤ挟持部117がワイヤ11の外面を挟圧固定することにより、複数の保持具100によってワイヤ11および保護管12を一体的に保持することができる。ワイヤ11と保護管12との相対位置の変更または調整の際には、ナット115のボルト111への締結を緩めることで、ワイヤ挟持部117によるワイヤ11への挟圧状態を解除することができる。このとき、ワイヤ挟持部117によるワイヤ11への挟圧状態の方を、帯状体101による保護管12の保持状態よりも先に解除することができる。帯状体101による保護管12の保持状態を維持し、かつ、ワイヤ11の挟圧状態を解除した状態で、保持具100をワイヤ11に沿ってスライドさせることにより、保護管12を落下させることなく、ワイヤ11および保護管12を長尺方向に相対移動させることが可能である。さらに、一対の連結片102,103が離間するまで締結具111,115の締結を緩めることにより、帯状体101による保護管12の保持状態を解除することができる。そして、保護管12を保持具100およびワイヤ11に対してスライドさせることにより、ワイヤ11および保護管12を長尺方向へとより大きく相対移動させることが可能である。したがって、本実施形態のワイヤ付き配線・配管材10は、締結具を切断して巻き付ける手間を省略し、ワイヤ11と保護管12との相対位置の変更または調整を容易にするものである。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の実施形態や変形例を取り得る。以下、本発明の別実施形態を説明する。各実施形態において、下二桁の符番が共通する構成要素は、特定のない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
(1)本発明のワイヤ付き配線・配管材および/または保持具は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。上記実施形態では、ワイヤ挟持部は、一方の連結片とボルト軸との間に形成されたが、本発明は当該形態に限定されない。図21および図22に示すワイヤ付き配線・配管材20は、ワイヤ11、保護管12および複数の保持具200を備える。保持具200は、保護管12を包囲して保持するための帯状体201と、該帯状体201の一端部および他端部に形成され、互いに連結されて帯状体201を環状に維持するための一対の連結片202,203と、ワイヤ11の所定位置に保持具200を固定するようにワイヤ11の外面を挟圧するためのワイヤ挟持部217と、一対の連結片202,203を締結するための締結具と、を備える。本実施形態では、締結具は、2組の直状のボルト211,211およびナット215,215からなる。また、一対の連結片202,203の連結板部205,205の対向面の間にワイヤ挟持部217が形成されている。ワイヤ挟持部217は、対向する連結板部205,205と、ボルト軸212,212とによってワイヤ11を包囲する包囲空間を形成している。すなわち、保持具200(またはワイヤ付き配線・配管材20)は、締結具211,215が一対の連結片202,203を締結したときに、帯状体201が保護管12の外面に係合または圧接するとともに、ワイヤ挟持部217がワイヤ11の外面を挟圧固定するように構成されている。一方で、締結具211,215の締結が緩められたとき、少なくともワイヤ挟持部217によるワイヤ11への挟圧状態が解除され、ワイヤ11と保護管12の長尺方向への相対移動が可能となる。
(2)本発明のワイヤ付き配線・配管材および/または保持具は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。例えば、保持具から接続板部が省略されてもよい。また、上記実施形態では、一対の連結片が帯状体の環の径方向外側に延びているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、一対の連結片は、互いに締結可能であれば、周方向に沿って延びてもよく、または、径方向内側に延びてもよい。
(3)本発明のワイヤ付き配線・配管材および/または保持具は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。上記実施形態では、配線・配管材は、内部に配線材を保護する波付の保護管であるが、本発明はこれに限定されない。配線・配管材は、ケーブル、ダクトなど任意の長尺材であってもよい。
(4)本発明のワイヤ付き配線・配管材は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。上記実施形態では、ワイヤが空中に張設され、配線・配管材がワイヤから吊下げられるが、本発明はこれに限定されない。例えば、ワイヤは壁に沿って垂直方向に敷設されてもよい。
(5)本発明のワイヤ付き配線・配管材は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。上記実施形態では、締結具は、ボルトおよびナットの組み合わせにより構成されたが、本発明の締結具は、様々な手段に置き換えられてもよい。例えば、締結具は、クランプやクリップなどであってもよい。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10 ワイヤ付き配線配管材
11 ワイヤ
12 保護管(配線・配管材)
12a 凹部
12b 凸部
100 保持具
101 帯状体
101a 芯材
101b 外装材
102 第1連結片
103 第2連結片
104 接続板部
104a スリット
105 連結板部
105a 第1貫通孔
105b1 係合部
105b2 被係合部
106 延設板部
106a 第2貫通孔
107 屈折部位
108 通過孔
111 ボルト(締結具)
112 ボルト軸
112a ねじ山
112b1 潰れ部(規制部)
112b2 非ねじ部(規制部)
113 屈曲部位
114 ボルト頭部
115 ナット(締結具)
117 ワイヤ挟持部(包囲空間)

Claims (14)

  1. 長尺方向に沿って延伸するワイヤ、および、配線・配管材を前記ワイヤに対して長尺方向に沿って併設させるように一体的に保持するための保持具であって、
    前記配線・配管材を包囲して保持するための帯状体と、
    前記帯状体の一端部および他端部に形成され、互いに連結されて前記帯状体を環状に維持するための一対の連結片と、
    前記ワイヤの所定位置に前記保持具を固定するように前記ワイヤの外面を挟圧するためのワイヤ挟持部と、
    前記一対の連結片を締結するための締結具と、を備え、
    前記締結具が前記一対の連結片を締結したときに、前記帯状体が前記配線・配管材の外面に係合または圧接するとともに、前記ワイヤ挟持部が前記ワイヤの外面を挟圧固定し、
    前記締結具の締結が緩められたとき、少なくとも前記ワイヤ挟持部による前記ワイヤへの挟圧状態が解除され、前記ワイヤと前記配線・配管材の長尺方向への相対移動が可能となり、
    前記締結具は、前記一対の連結片を貫通するボルト軸を有するボルトと、前記ボルト軸に螺合するナットとからなり、前記ボルト軸への前記ナットの締結を緩めることにより、前記挟圧状態が解除され、
    前記各連結片は、前記配線・配管材から離間する方向に延びるとともに前記ボルト軸が貫通する貫通孔が形成された連結板部を有し、
    前記ワイヤ挟持部は、前記連結片および前記ボルトによって前記ワイヤを包囲する包囲空間を形成するように構成されていることを特徴とする保持具。
  2. 前記締結具の締結が緩められたとき、前記一対の連結片が離間することによって前記帯状体による前記配線・配管材の保持状態が解除されることを特徴とする請求項1に記載の保持具
  3. 前記締結具の締結が緩められたとき、前記ワイヤ挟持部による前記ワイヤへの挟圧状態の方が、前記帯状体による前記配線・配管材の保持状態よりも先に解除されることを特徴とする請求項2に記載の保持具
  4. 前記ボルト軸の先端側には、前記ナットが前記ボルト軸を螺退して前記ボルトから離脱することを規制する規制部が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の保持具
  5. 前記規制部は、前記ボルト軸のねじ山を非連続とすることにより形成されてなることを特徴とする請求項に記載の保持具
  6. 前記規制部は、前記ナットの振動による螺退動を規制し、所定の力が付加された回転操作による前記ナットの螺退動を許容するように構成されていることを特徴とする請求項またはに記載の保持具
  7. 前記一対の連結片の各々には、前記ボルト軸の貫通を許容するが、前記ボルト頭部および前記ナットの通過を許容しない貫通孔が形成され、
    前記一対の連結片の少なくとも一方には、前記ボルト頭部または前記ナットの通過を許容する通過孔が前記貫通孔に一体的に連設され、前記通過孔は、前記貫通孔の前記配線・配管材に近い側に形成されていることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の保持具
  8. 前記各連結片は、前記配線・配管材から離間する方向に延びるとともに前記ボルト軸が貫通する貫通孔が形成された連結板部を有し、少なくとも前記一対の連結片のうちの一方連結片には、前記連結板部の先端から他方の連結片と離間する側に延びる延設板部が形成され、前記延設板部には前記ボルト軸が貫通する貫通孔が形成され、
    前記ワイヤ挟持部は、前記連結板部、前記延設板部および前記ボルト軸によって前記ワイヤを包囲する包囲空間を形成するように構成されていることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の保持具
  9. 前記ボルトは、ボルト頭部と前記ボルト軸の先端との間に屈曲部位を有し、前記連結板部と前記延設板部との間の屈折部位と、前記ボルトの屈曲部位とによって前記ワイヤを包囲することを特徴とする請求項に記載の保持具
  10. 配線・配管材を吊下げ配設するための配線・配管材の吊下げ装置であって、
    空中に張設されるワイヤと、
    前記ワイヤに長尺方向に間隔を空けて取着される、請求項1から9のいずれか一項に記載の複数の保持具と、を備えることを特徴とする配線・配管材の吊下げ装置。
  11. 長尺方向に沿って延伸するワイヤ、前記ワイヤに併設される配線・配管材、および、前記ワイヤおよび前記配線・配管材を一体的に保持するための、請求項1から9のいずれか一項に記載の1または複数の保持具を備えることを特徴とするワイヤ付き配線・配管材
  12. 長尺方向に沿って延伸するワイヤ、前記ワイヤに併設される配線・配管材、および、前記ワイヤおよび前記配線・配管材を一体的に保持するための1または複数の保持具を備える、ワイヤ付き配線・配管材であって、
    前記保持具は、
    前記配線・配管材を包囲して保持するための帯状体と、
    前記帯状体の一端部および他端部に形成され、互いに連結されて前記帯状体を環状に維持するための一対の連結片と、
    前記ワイヤの所定位置に前記保持具を固定するように前記ワイヤの外面を挟圧するためのワイヤ挟持部と、
    前記一対の連結片を締結するための締結具と、を備え、
    前記締結具が前記一対の連結片を締結したときに、前記帯状体が前記配線・配管材の外面に係合または圧接するとともに、前記ワイヤ挟持部が前記ワイヤの外面を挟圧固定し、
    前記締結具の締結が緩められたとき、少なくとも前記ワイヤ挟持部による前記ワイヤへの挟圧状態が解除され、前記ワイヤと前記配線・配管材の長尺方向への相対移動が可能となり、
    前記締結具は、前記一対の連結片を貫通するボルト軸を有するボルトと、前記ボルト軸に螺合するナットとからなり、前記ボルト軸への前記ナットの締結を緩めることにより、前記挟圧状態が解除され、
    前記各連結片は、前記配線・配管材から離間する方向に延びるとともに前記ボルト軸が貫通する貫通孔が形成された連結板部を有し、少なくとも前記一対の連結片のうちの一方の連結片には、前記連結板部の先端から他方の連結片と離間する側に延びる延設板部が形成され、前記延設板部には前記ボルト軸が貫通する貫通孔が形成され、
    前記ワイヤ挟持部は、前記連結板部、前記延設板部および前記ボルト軸によって前記ワイヤを包囲する包囲空間を形成するように構成されていることを特徴とするワイヤ付き配線・配管材
  13. 前記ボルトは、ボルト頭部と前記ボルト軸の先端との間に屈曲部位を有し、前記連結板部と前記延設板部との間の屈折部位と、前記ボルトの屈曲部位とによって前記ワイヤを包囲することを特徴とする請求項12に記載のワイヤ付き配線・配管材
  14. 前記ワイヤと前記配線・配管材とが、長尺方向に間隔をあけて配置された前記複数の保持具によって一体的に保持され、前記隣接する保持具間において、前記ワイヤの長さと前記配線・配管材の長さとが同一であることを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載のワイヤ付き配線・配管材
JP2020123579A 2020-07-20 2020-07-20 ワイヤ付き配線・配管材、保持具および吊下げ装置 Active JP7475229B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020123579A JP7475229B2 (ja) 2020-07-20 2020-07-20 ワイヤ付き配線・配管材、保持具および吊下げ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020123579A JP7475229B2 (ja) 2020-07-20 2020-07-20 ワイヤ付き配線・配管材、保持具および吊下げ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022020209A JP2022020209A (ja) 2022-02-01
JP7475229B2 true JP7475229B2 (ja) 2024-04-26

Family

ID=80215958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020123579A Active JP7475229B2 (ja) 2020-07-20 2020-07-20 ワイヤ付き配線・配管材、保持具および吊下げ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7475229B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017046524A (ja) 2015-08-28 2017-03-02 未来工業株式会社 配線・配管材支持具及び配設装置
JP2017099217A (ja) 2015-11-27 2017-06-01 未来工業株式会社 配線・配管材保持具及び配線・配管装置
JP2017121104A (ja) 2015-12-28 2017-07-06 未来工業株式会社 長尺体支持具及びワイヤ架設構造

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017046524A (ja) 2015-08-28 2017-03-02 未来工業株式会社 配線・配管材支持具及び配設装置
JP2017099217A (ja) 2015-11-27 2017-06-01 未来工業株式会社 配線・配管材保持具及び配線・配管装置
JP2017121104A (ja) 2015-12-28 2017-07-06 未来工業株式会社 長尺体支持具及びワイヤ架設構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022020209A (ja) 2022-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11705703B2 (en) Adjustable P-clamp with multiple mounting options
JP6130381B2 (ja) パイプ間ブレース組立体
US9482262B2 (en) Tapered flange nut with locking insert
EP2241766B1 (en) Band clamp
US5752682A (en) Anchor for receiving cable bundling straps
EP3628905A2 (en) Adjustable p-clamp with multiple mounting options
US8646813B1 (en) Electrical conduit connector with two-point engagement
US3334851A (en) Cable hanger
US6916014B1 (en) Cable routing and affixment apparatus
JP7475229B2 (ja) ワイヤ付き配線・配管材、保持具および吊下げ装置
KR101985475B1 (ko) 케이블 트레이용 전선관 고정장치
US20150137505A1 (en) Header Tethering System
US9903230B2 (en) Device for securing and retaining at least one electrical harness in a turbomachine
JP6640493B2 (ja) 配線・配管材支持具及び配設装置
US20180051827A1 (en) Magnetic loop hanger
US3011745A (en) Clamp for supporting wires or conduits
JP6906725B1 (ja) 単管パイプ用配線固定具
CA2432250C (en) Novel packaging design incorporating gasket clamping assemblies and installation instructions
KR100906731B1 (ko) 밴드 클램프를 갖는 배관 고정 장치 및 그를 이용한 배관고정 방법
TWI825611B (zh) 包含用於容納多種管尺寸之蝸輪的支撐管夾
JP2017189055A (ja) 分線金物留め具
JP6430817B2 (ja) 取着体、取着具及び配線・配管材固定装置
CN215488009U (zh) 一种便于拆卸和调节的扎带管码
JP3894330B2 (ja) 鳥害防止装置及び鳥害防止構造
RU213300U1 (ru) Натяжное устройство

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7475229

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150