JP7474886B1 - 車体下部構造 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動車等の車両の車体下部構造に関する。
近年、交通参加者の中でも高齢者や障がい者や子供といった脆弱な立場にある人々にも配慮した持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みが活発化している。この実現に向けて車体剛性に関する開発を通じて交通の安全性や利便性をより一層改善する研究開発に注力している。
例えば、特許文献1には、フロアクロスメンバとリヤサイドフレームとの交差部からサイドシル(ロッカ)まで延出する補強パネルを備えた車体下部構造が開示されている。
特許文献1では、補強パネルを配置することで、側突荷重の入力時に、フロアクロスメンバの車幅方向外側端部が車両後方内側に変形することを抑制することができる、としている。
ところで、例えば、ポール衝突のように車体側面の一部のみに入力される側突荷重がフロアクロスメンバから車両前後方向にオフセットした位置に入力された場合、フロアクロスメンバの車両前後方向側壁のいずれか一方に側突荷重が多く伝達される。このため、フロアクロスメンバの折れ変形を促進するおそれがある。
このように、車体剛性に関して、特許文献1に開示された車体下部構造では、車体剛性が低下するおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、ポール衝突による側突荷重の入力時に発生するフロアフレームの折れ変形を抑制することが可能な車体下部構造を提供することを目的とする。そして、延いては、持続可能な輸送システムの発展に寄与するものである。
前記の目的を達成するために、本発明は、車両のフロア部の車幅方向中央側に配置された保護対象部品と、前記保護対象部品の車幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延出する左右一対のフロアフレームと、前記フロアフレームの車幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延在するサイドシルと、前記サイドシルと前記各フロアフレームとを連結するアウトリガと、前記保護対象部品の車両後方に配置され、車幅方向に沿って延在して前記左右一対のフロアフレーム同士をそれぞれ連結するフロアクロスメンバと、を備え、前記各フロアフレームは、前記フロア部との閉断面内においてバルクヘッドを有し、前記フロアクロスメンバは、車両前方に臨む前側壁と、車両後方に臨む後側壁とを有し、前記バルクヘッドは、前記アウトリガ及び前記フロアクロスメンバと車幅方向に沿って並設され、前記フロア部との閉断面内を前後に仕切る仕切り壁を有し、前記仕切り壁の車幅方向内側端部は、前記フロアクロスメンバの前側壁及び後側壁と車両前後方向でオフセットして配置されていることを特徴とする。
本発明では、ポール衝突による側突荷重の入力時に発生するフロアフレームの折れ変形を抑制することが可能な車体下部構造を得ることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、「前後」は、車両前後方向、「左右」は、車幅方向(左右方向)、「上下」は、車両上下方向(鉛直上下方向)を、それぞれ示している。
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る車体下部構造が適用された車両10は、例えば、運転席や助手席等の複数のシートが配置されるフロア部12を備えている。このフロア部12の車幅方向中央側には、左右一対のバッテリ(保護対象部品)14a、14bがそれぞれ配置されている。なお、図1では、フロア部12において、図示しないフロアパネルを取り外した状態の車体下部構造を、車両上方から見た状態を示している。
本実施形態に係る車体下部構造は、フロアフレーム16と、サイドシル18と、アウトリガ20と、第1クロスメンバ22と、第2クロスメンバ(フロアクロスメンバ)24と、第1延出部材26と、第2延出部材28とを備えて構成されている。
図1に示されるように、フロアフレーム16は、バッテリ14a、14bの車幅方向外側にそれぞれ位置する左右一対のフロアフレームからなり、車両前後方向に沿って延在している。各フロアフレーム16の車両前方端部は、図示しないフロントサイドフレームの車両後方端部と連結されている。各フロアフレーム16の車両後方端部は、フロア部12よりも車両後方で車体の車両前後方向中央部よりもリヤ側まで延びている。
各フロアフレーム16は、軸直断面が略ハット状を呈し、上部に開口を有するハット状部材で構成されている。このハット状部材の上部の開口は、図示しないフロアパネル(フロア部12)によって閉塞され、フロア部12との間で閉断面が構成されている。
図2に示されるように、各フロアフレーム16は、車幅方向において相互に対向する外側壁部(側壁)30及び内側壁部(側壁)32と、外側壁部30の下端と内側壁部32の下端とを懸架する底壁部34と、外側壁部30の上端から車幅方向外側(サイドシル側)に向かって屈曲する外側フランジ36と、内側壁部32の上端から車幅方向内側に向かって屈曲する内側フランジ38とを有する。各フロアフレーム16は、外側フランジ36及び内側フランジ38を介して、図示しないフロアパネルに接合されている。
また、図8に示されるように、各フロアフレーム16の底壁部34には、車両前方に向かうにつれて車両下方に傾斜する屈曲部40を有する。この屈曲部40は、車幅方向においてアウトリガ20と重畳する位置に設けられている(図8参照)。この結果、底壁部34は、屈曲部40を起点として車両前方に向かって立ち下がるように傾斜している。
さらに、フロアフレーム16の軸直方向の断面内には、車両上方に向かって開口する断面U字状の第2延出部材28が配置されている(図2参照)。フロアフレーム16の底壁部34と第2延出部材28の下面との間には、閉断面で構成された中空部42が設けられている。この中空部42については、後記で詳細に説明する。
図1に示されるように、サイドシル18は、フロア部12の車幅方向外側端部にそれぞれ位置する左右一対のサイドシルからなり、車両前後方向に沿って延在している。図2に示されるように、各サイドシル18は、軸直断面がハット状を呈し車幅方向内側に位置するサイドシルインナ19aと、軸直断面がハット状を呈し車幅方向外側に位置するサイドシルアウタ19bとを有し、サイドシルインナ19a及びサイドシルアウタ19bの上下方向にそれぞれ設けられたフランジ部同士を接合することで閉断面が構成されている。
図3及び図4に示されるように、各サイドシル18には、該サイドシル18から車両上方に向かって延出するセンタピラ44が設けられている。このセンタピラ44は、車幅方向において第2クロスメンバ24と重畳する位置に配置されている(図4参照)。
図1に示されるように、アウトリガ20は、車幅方向に沿って延在し、車幅方向内側に配置されたフロアフレーム16と車幅方向外側に配置されたサイドシル18とを連結する左右一対のアウトリガによって構成されている。各アウトリガ20は、第2延出部材28の中央よりも後方側に配置されている。各アウトリガ20は、車両上方に向かって開口を有し軸直断面がハット状を呈している(図2参照)。
図2乃至図4に示されるように、このアウトリガ20は、車両前方側に位置する前壁21aと、車両後方に位置する後壁21bと、前壁21aの下端と後壁21bの下端とを懸架する底壁21cと、前壁21aの上端及び後壁21bの上端にそれぞれ設けられ、図示しないフロアパネルに接合される上フランジ21dとを有する。上フランジ21dを介して図示しないフロアパネルに接合されることでアウトリガ20の開口が閉塞され、フロア部12との間で閉断面が構成されている。また、アウトリガ20の少なくとも一部は、車両前後方向においてセンタピラ44と重畳する位置に配置されている(図4参照)。さらに、アウトリガ20は、サイドシル18から上方に延出するセンタピラ44及び左右一対のバッテリ(保護対象部品)14a、14bと車幅方向に沿って並設された位置に配置されている(図13参照)。
各アウトリガ20には、フロア部12との閉断面内において車幅方向に沿って延出する第1延出部材26がそれぞれ配置されている。図5に示されるように、この第1延出部材26は、平板部46と、一対の脚部48、48と、フランジ部50とを備えて構成されている。
具体的には、平板部46は、第1延出部材26の底面に設けられ、平坦面で構成されている。一対の脚部48、48は、平板部46の車両前後方向の縁部から車両上方に向かって延出すると共に、アウトリガ20の前壁20b及び後壁20cにそれぞれ接合されている(図4参照)。フランジ部50は、平板部46の車幅方向内側端部から車幅方向内側に向かって突出し、アウトリガ20よりも車幅方向内側に延出するように設けられている。これにより、第1延出部材26のフランジ部50は、フロアフレーム16の下面に接合されている(図2参照)。この結果、第1延出部材26は、一対の脚部48、48、及び、フランジ部50からなる3点で、アウトリガ20、フロアフレーム16にそれぞれ接合されている。
また、第1延出部材26は、車幅方向外側端部54から車幅方向内側端部52に向かうにつれて車両下方に立ち下がるように傾斜して配置されている(図2参照)。
この第1延出部材26のフランジ部50の車幅方向内側端部52は、車両上下方向において、フロアフレーム16の高さ方向(車両上下方向)の中央よりも下側に配置されている(図2参照)。また、車幅方向内側端部52と反対側で第1延出部材26の車幅方向外側端部54は、車両上下方向において、その少なくとも一部(図に示す破線Cよりも上方の部分)がサイドシル18の高さ方向(車両上下方向)の中央よりも上側に配置されている。なお、図2において、破線Bは、フロアフレーム16の高さ方向(車両上下方向)の中央、破線Cは、サイドシル18の高さ方向(車両上下方向)の中央をそれぞれ示している。
さらに、第1延出部材26は、アウトリガ20よりも剛性が高い部材で構成されている。すなわち、第1延出部材26は、例えば、ハイテン材や高張力鋼板等によって、アウトリガ20よりも硬質な材料で構成されている。また、第1延出部材26とアウトリガ20とを同じ材料で構成した場合であっても、第1延出部材26の板厚をアウトリガ20の板厚よりも大きくするようにしてもよい。
さらにまた、第1延出部材26の車幅方向内側端部52は、フロアフレーム16の底壁部34と第2延出部材28の下面との間に閉断面で構成された中空部42と車両上下方向において重畳する位置に配置されている(図2参照)。アウトリガ20とフロア部12(図示しないフロアパネル)との間で構成される閉断面内において、第1延出部材26の車幅方向内側端部52の上端は、図示しないフロアパネルの下面から所定間隔離間して配置され、図示しないフロアパネルとの間で車両上下方向に沿って空間部56が設けられている(図2参照)。
さらにまた、図2に示されるように、第1延出部材26の車幅方向外側端部54は、サイドシル18から車幅方向に沿って所定距離だけ離間した位置に配置されている。換言すると、第1延出部材26の車幅方向外側端部54は、サイドシルのサイドシルインナ19aと非接触状態となるように配置されている。
各フロアフレーム16は、フロア部12(図示しないフロアパネル)との閉断面内において第2延出部材28を有している。この第2延出部材28は、車両前後方向に沿って第1クロスメンバ22から第2クロスメンバ24まで延出している(図1参照)。また、第2延出部材28とフロアフレーム16との間で構成される閉断面(中空部42)の縦断面積は、車両前方に向かうにつれて大きくなるように設けられている(図8参照)。
図2に示されるように、第2延出部材28は、フロアフレーム16の底壁部34との間で閉断面(中空部42)を構成する平板部58と、この平板部58から上方に延出する左右一対の脚部60a、60bと、この平板部58の車両前方端部からフロアフレーム16(底壁部34)まで延びる前壁62とを有している(図9参照)。なお、本実施形態では、左右一対の脚部60a、60bが上方に向かって延出しているが、これに限定されるものではない。例えば、図11の変形例に示されるように、左右一対の脚部60c、60dは、天板となる平板部58から下方に向かって延出するように構成してもよい。
図9に示されるように、第2延出部材28の前壁62は、フロアフレーム16の外側壁部(側壁)30及び内側壁部(側壁)32にそれぞれ接合される左右一対の第1フランジ64を有している。さらに、第1フランジ64は、第1クロスメンバ22の車幅方向外側端部66に設けられた第2フランジ68にも接合されている(図6参照)。換言すると、第1フランジ64及び第2フランジ68を介して、第2延出部材28の前壁62と、第1クロスメンバ22の車幅方向外側端部66とは、フロアフレーム16の内側壁部32を間にして三者がそれぞれ一体的に接合されている。
さらに、第2延出部材28の前壁62は、車両前後方向に突出し且つ車幅方向に沿って延出するビード部70を有している(図8、図9参照)。このビード部70は、左右一対の第1フランジ64の間に配置されている。
さらにまた、第2延出部材28の前壁62は、車両前後方向において第1クロスメンバ22の後記する前側壁72と後側壁74との間に配置されている(図7参照)。すなわち、第2延出部材28の前壁62と、第1クロスメンバ22の後側壁74とは、車両前後方向において重畳する位置に設定されておらず、車両前後方向において所定の間隔だけオフセットする位置(前壁62が車両前方側で、後側壁74が車両後方側)に配置されている。
第1クロスメンバ22及び第2クロスメンバ24は、バッテリ(保護対象部品)14a、14bの車両前後方向にそれぞれ配置され、車幅方向に沿って延在して左右一対のフロアフレーム16、16同士をそれぞれ連結している。第1クロスメンバ22は、バッテリ14a、14bよりも車両前方に配置され、第2クロスメンバ24は、バッテリ14a、14bよりも車両後方に配置されている。
図6及び図7に示されるように、第1クロスメンバ22は、その軸直断面がハット状を呈し、車幅方向に沿って延在する底壁76と、この底壁76の車両前方側で該底壁76から車両上方に向かって突出する前側壁72と、底壁76の車両後方側で該底壁76から車両上方に向かって突出する後側壁74と、前側壁72及び後側壁74のそれぞれ上端に設けられる前側フランジ78a及び後側フランジ78bとから構成されている。
フロアクロスメンバとして機能する第2クロスメンバ24は、その軸直断面がハット状を呈し、車幅方向に沿って延在する底壁80と、この底壁80の車両前方側で該底壁80から車両上方に向かって突出する前側壁82と、底壁80の車両後方側で該底壁80から車両上方に向かって突出する後側壁84と、前側壁82及び後側壁84のそれぞれ上端に設けられる前フランジ86a及び後フランジ86bとから構成されている。
図4に示されるように、第2クロスメンバ24は、車両前後方向においてセンタピラ44と重畳する位置に配置されている。また、アウトリガ20は、車幅方向においてセンタピラ44の車両前方端部45と重畳する位置に配置されている(図4参照)。さらに、第2クロスメンバ24は、車両前後方向において、アウトリガ20よりも車両後方に配置されている。
フロアフレーム16は、フロア部12との間で構成された閉断面内にバルクヘッド88を有している(図12参照)。このバルクヘッド88は、車幅方向においてアウトリガ20の後壁21bと重畳する位置から第2クロスメンバ24の前側壁82と後側壁84との間まで延出している(図4参照)。
図14に示されるように、バルクヘッド88は、側面視逆U字形状を呈し、上壁90と、仕切り壁92と、フロアフレーム16に接合される複数の接合フランジ(フランジ)とを備えて構成されている。
上壁90は、平面視して略台形状を呈する平坦面で構成され、フロアフレーム16と図示しないフロアパネルとの間に挟持されている。上壁90の内側には、車幅方向内側に向かって突出し、フロアフレーム16の内側フランジ38に接合される第1上側フランジ94aが連続して設けられている。また、上壁90の外側には、車幅方向外側に向かって突出し、フロアフレーム16の外側フランジ36に接合される第2上側フランジ94bが設けられている。
仕切り壁92は、フロア部12との閉断面内を前後に仕切る(区切る)ように構成されている。この仕切り壁92は、上壁90の車両前方端部から下方に屈曲して車両前方に臨む前側仕切り壁96aと、上壁90の車両後方端部から下方に屈曲して車両後方に臨む後側仕切り壁96bとによって構成されている。
前側仕切り壁96aの車幅方向内側には、車両前方に向かって延出し、フロアフレーム16の内側壁部32に接合される第1接合フランジ98aが設けられている。また、前側仕切り壁96aの車幅方向外側には、車両前方に向かって延出し、フロアフレーム16の外側壁部30に接合される第2接合フランジ98bが設けられている。さらに、前側仕切り壁96aの下端には、車両前方に向かって延出し、フロアフレーム16の底壁部34の上面に接合される第3接合フランジ98cが設けられている。
後側仕切り壁96bの車幅方向内側には、車両後方に向かって延出し、フロアフレーム16の内側壁部32に接合される第4接合フランジ98dが設けられている。また、後側仕切り壁96bの車幅方向外側には、車両後方に向かって延出し、フロアフレーム16の外側壁部30に接合される第5接合フランジ98eが設けられている。
図12及び図13に示されるように、バルクヘッド88は、車幅方向外側のアウトリガ20及び車幅方向内側の第2クロスメンバ24と車幅方向に沿って並設されている。フロア部12との閉断面内を前後に仕切る仕切り壁92(前側仕切り壁96a及び後側仕切り壁96b)の車幅方向内側端部100、102は、それぞれ、第2クロスメンバ24の前側壁82及び後側壁84と車両前後方向でオフセットして配置されている(図13参照)。すなわち、前側仕切り壁96aの車幅方向内側端部100は、車両前後方向において、第2クロスメンバ24の前側壁82よりも車両後方に配置されている。後側仕切り壁96bの車幅方向内側端部102は、第2クロスメンバ24の後側壁84よりも車両前方に配置されている。なお、図13において、破線は、前側壁82及び後側壁84の延長線をそれぞれ示している。
また、仕切り壁92(前側仕切り壁96a及び後側仕切り壁96b)の車幅方向内側端部100、102は、車両前後方向において、第2クロスメンバ24の前側壁82と後側壁84との間に配置されている。さらに、仕切り壁92の前側仕切り壁96aの第1接合フランジ98aは、第2クロスメンバ24の前側壁82と車幅方向に沿って並設されている。
さらにまた、バルクヘッド88は、平面視して、アウトリガ20と車幅方向に沿って並設された位置から車幅方向内側に向かうにつれて車両後方へ傾斜するように配置されている(図14参照)。具体的には、バルクヘッド88の前側仕切り壁96aは、平面視して、車幅方向外側端部104から車幅方向内側端部100に向かうにつれて車両後方へ傾斜する傾斜面106(図14参照)を有している。これに対して、バルクヘッド88の後側仕切り壁96bの壁面は、第2クロスメンバ24の後側壁84の壁面と平行乃至略平行となるように配置されている。
本実施形態に係る車体下部構造が適用された車両10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
本実施形態において、各フロアフレーム16は、フロア部12との閉断面内においてバルクヘッド88を有している。このバルクヘッド88は、アウトリガ20及び第2クロスメンバ24と車幅方向に沿って並設され、フロア部12との閉断面内を前後に仕切る仕切り壁92(前側仕切り壁96a、後側仕切り壁96b)を有している。この仕切り壁92の車幅方向内側端部100、102は、第2クロスメンバ24の前側壁82及び後側壁84と車両前後方向でオフセットして配置されている。
本実施形態では、バルクヘッド88の仕切り壁92(前側仕切り壁96a、後側仕切り壁96b)が第2クロスメンバ24の前側壁82及び後側壁84と車両前後方向でオフセットして配置されることで、ポール衝突時の側突荷重を第2クロスメンバ24の前側壁82及び後側壁84の両方にそれぞれ伝達することができる。この結果、本実施形態では、サイドシル18から入力されるポール衝突時の側突荷重を前側壁82と後側壁84との両方にそれぞれ分散することができ、フロアフレーム16の折れ変形を抑制することができる。
換言すると、本実施形態では、サイドシル18から入力されるポール衝突時の側突荷重を、第2クロスメンバ24の前側壁82及び後側壁84の両方にそれぞれ積極的に伝達することで、第2クロスメンバ24よりも車幅方向内側に配置されたフロアフレーム16への側突荷重の伝達を減少させて、フロアフレーム16の折れ変形を抑制することができる。
また、本実施形態において、仕切り壁92の車幅方向内側端部100、102は、車両前後方向において、第2クロスメンバ24の前側壁82と後側壁84との間に配置されている。
本実施形態では、仕切り壁92の車幅方向内側端部100、102を、車両前後方向において、第2クロスメンバ24の前側壁82と後側壁84との間に配置することで、ポール衝突時の側突荷重を前側壁82と後側壁84との両方にそれぞれ分散することができ、フロアフレーム16の折れ変形を抑制することができる。
さらに、本実施形態において、仕切り壁92の車幅方向内側端部100は、フロアフレーム16の内側壁部32に接合(結合)されるフランジ(第1接合フランジ98a)を有している。このフランジ(第1接合フランジ98a)は、第2クロスメンバ24の前側壁82と車幅方向に沿って並設されている。なお、本実施形態では、図に示されるように、第1接合フランジ98aが第2クロスメンバ24の前側壁82と車幅方向に沿って並設されている場合を例示しているが、これに限定されるものではない。フランジ(第1接合フランジ98a)は、第2クロスメンバ24の前側壁82及び後側壁84の少なくともいずれか一方と車幅方向に沿って並設されている場合も含まれる。
本実施形態では、第1接合フランジ98aが第2クロスメンバ24の前側壁82と車幅方向に沿って並設されていることで、ポール衝突時の側突荷重を第2クロスメンバ24に対して確実に伝達することができる。なお、例えば、仕切り壁92(前側仕切り壁96a及び後側仕切り壁96b)が、第2クロスメンバ24の前側壁82及び後側壁84とそれぞれ車幅方向で重畳(並設)する場合、ポール衝突時の側突荷重が第2クロスメンバ24の前側壁82又は後側壁84のいずれか一方に入力されて折れ変形が発生するおそれがある。しかしながら、本実施形態では、第1接合フランジ98aが第2クロスメンバ24の前側壁82と車幅方向に沿って並設されていることで、第2クロスメンバ24に対する過度の側突荷重の伝達を防止することができる。
さらにまた、本実施形態において、第2クロスメンバ24は、車両前後方向において、アウトリガ20よりも車両後方に配置されている。このアウトリガ20は、サイドシル18から上方に延出するセンタピラ44及び左右一対のバッテリ(保護対象部品)14a、14bと車幅方向に沿って並設された位置に配置されている。バルクヘッド88は、平面視して、アウトリガ20と車幅方向に沿って並設された位置から車幅方向内側に向かうにつれて車両後方へ傾斜するように配置されている。
本実施形態では、バルクヘッド88を、平面視して、アウトリガ20と車幅方向に沿って並設された位置から車幅方向内側に向かうにつれて車両後方へ傾斜させることで、例えば、センタピラ44又は第2クロスメンバ24から車両前後方向にオフセットした位置に対してポール衝突時の側突荷重が入力された場合であっても、第2クロスメンバ24の前側壁82及び後側壁84に側突荷重を伝達して、フロアフレーム16の折れ変形を抑制することができる。この結果、本実施形態では、左右一対のバッテリ14a、14bが配置された部位への変形を抑制して、バッテリ14a、14bを好適に保護することができる。
10 車両
12 フロア部
14a、14b バッテリ(保護対象部品)
16 フロアフレーム
18 サイドシル
20 アウトリガ
24 第2クロスメンバ(フロアクロスメンバ)
30 (フロアフレームの)外側壁部
32 (フロアフレームの)内側壁部
44 センタピラ
82 前側壁
84 後側壁
88 バルクヘッド
92 仕切り壁
96a 前側仕切り壁
96b 後側仕切り壁
98a~98e 接合フランジ
100、102 車幅方向内側端部
106 傾斜面
12 フロア部
14a、14b バッテリ(保護対象部品)
16 フロアフレーム
18 サイドシル
20 アウトリガ
24 第2クロスメンバ(フロアクロスメンバ)
30 (フロアフレームの)外側壁部
32 (フロアフレームの)内側壁部
44 センタピラ
82 前側壁
84 後側壁
88 バルクヘッド
92 仕切り壁
96a 前側仕切り壁
96b 後側仕切り壁
98a~98e 接合フランジ
100、102 車幅方向内側端部
106 傾斜面
Claims (4)
- 車両のフロア部の車幅方向中央側に配置された保護対象部品と、
前記保護対象部品の車幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延出する左右一対のフロアフレームと、
前記フロアフレームの車幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延在するサイドシルと、
前記サイドシルと前記各フロアフレームとを連結するアウトリガと、
前記保護対象部品の車両後方に配置され、車幅方向に沿って延在して前記左右一対のフロアフレーム同士をそれぞれ連結するフロアクロスメンバと、
を備え、
前記各フロアフレームは、前記フロア部との閉断面内においてバルクヘッドを有し、
前記フロアクロスメンバは、車両前方に臨む前側壁と、車両後方に臨む後側壁とを有し、
前記バルクヘッドは、前記アウトリガ及び前記フロアクロスメンバと車幅方向に沿って並設され、前記フロア部との閉断面内を前後に仕切る仕切り壁を有し、
前記仕切り壁の車幅方向内側端部は、前記フロアクロスメンバの前側壁及び後側壁と車両前後方向でオフセットして配置されていることを特徴とする車体下部構造。 - 請求項1記載の車体下部構造において、
前記仕切り壁の車幅方向内側端部は、車両前後方向において、前記フロアクロスメンバの前側壁と後側壁との間に配置されていることを特徴とする車体下部構造。 - 請求項2記載の車体下部構造において、
前記仕切り壁の車幅方向内側端部は、前記フロアフレームの車幅方向内側壁に結合されるフランジを有し、
前記フランジは、前記フロアクロスメンバの前側壁及び後側壁の少なくともいずれか一方と車幅方向に沿って並設されていることを特徴とする車体下部構造。 - 請求項1記載の車体下部構造において、
前記フロアクロスメンバは、車両前後方向において、前記アウトリガよりも車両後方に配置され、
前記アウトリガは、前記サイドシルから上方に延出するセンタピラ及び前記保護対象部品と車幅方向に沿って並設された位置に配置され、
前記バルクヘッドは、平面視して、前記アウトリガと車幅方向に沿って並設された位置から車幅方向内側に向かうにつれて車両後方へ傾斜するように配置されていることを特徴とする車体下部構造。
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