JP7474426B1 - 資材運搬車の履帯転輪構造 - Google Patents

資材運搬車の履帯転輪構造 Download PDF

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Abstract

【課題】平坦地を走行する場合でも傾斜不整地を上っていく場合でも、苗木等を積んだ荷台を水平に維持したまま運搬できる資材運搬車の履帯転輪構造を提供する。【解決手段】履帯転輪構造は、荷台に資材を載置可能な資材運搬車において、前記荷台の下側の後端側に配置され動力により回転するスプロケット、前記荷台の下側の前端側に配置されるアイドラー、及び前記スプロケットと前記アイドラーの間かつ下方に複数が一直線上に並置されるローラを、シューで環状に囲んだクローラーを有し、前記ローラは、先端の前ローラの回転軸と2番目の中ローラの回転軸とが連結材で繋がれ、前記連結材は、上下に回動可能に支持軸が通され、斜面を上るときに前記アイドラーと前記前ローラと前記中ローラとが一直線上に並ぶように前記連結材が回動する、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用 第3回次世代森林産業展(FORESTRISE2022)令和4年9月14~16日 2022森林・林業・環境機械展示実演会(大分県)令和4年11月13、14日 グリーンフェスティバル2022 令和4年11月23日 第134回日本森林学会 令和5年3月25~27日 環境広場ほっかいどう2023 令和5年4月15、16日 大苗等植栽に係る現地検討会 令和5年5月10日 機械・整備賃貸借契約(富山県林業イノベーション推進協議会)令和5年5月11日 機械・整備賃貸借契約(下川町森林組合)令和5年5月19日 機械・整備賃貸借契約(有限会社大坂林業)令和5年5月28日 グリーンフェスティバル2023 令和5年7月26日 四国森林管理局森林技術・支援センター次世代につなげる森林づくり 令和4年11月16日 もりのきかい体験会 令和5年9月3日 機械・整備賃貸借契約(北海道)令和5年8月28日
本発明は、山林に苗木等を運搬する資材運搬車における斜面を走行するための履帯転輪構造に関する。
山林から樹木を伐採した後、次の木材生産や森林保全を目的として植林(造林)が行われる。なお、伐採収穫後の再造林率は30~40%と低迷している。苗木等を背負って山林の傾斜不整地を登って作業していくのは重労働であり、人力作業に代わる機械化が強く求められている。
特許文献1に記載されているように、荷台フレームを昇降自在に設けた自走可能な作業用運搬車の発明も開示されている。エンジンで駆動し、クローラーにより傾斜不整地でも走行可能であるが、荷台も傾斜するので、特に障害物を乗り越える場合などに荷物が落ちたり走行が不安定になったりする場合がある。
また、特許文献2に記載されているように、階段ではクローラー機構で走行し、平坦地では車輪が接地して手押し走行が容易に行われる避難用運搬車の発明も開示されている。走行車輪がシーソー運動するが、クローラー走行時は走行車輪を避けるものである。
また、特許文献3に記載されているように、前下り傾斜時に支持脚が接地支持して車体の前傾転倒を防止する運搬車の前傾転倒防止装置の発明も開示されている。斜面を下る際に前方に転倒するのを抑止するが、斜面を上る際も姿勢が安定する訳ではない。
また、特許文献4に記載されているように、地面の起伏度あるいは形状に対しても確実に接地することができる運搬車両の補助脚伸縮格納装置の考案も開示されている。地面が傾斜していると斜面に対して垂直に補助脚が伸縮するので、安定して支持することは難しい。
特許第3311981号公報 特公平01-034188号公報 特開2018-043697号公報 実開昭58-048539号公報
しかしながら、特許文献1~4に記載の発明等では、植林のために傾斜不整地を上っていくときに、運搬車のクローラーが斜面に沿って接地していると、障害物があると乗り越えるのが困難な場合がある。動力で駆動するとしても、作業者がハンドルを握って操作するので、運搬車の荷重が作業者に掛かることになる。苗木等を積んだ荷台が水平となるよう、斜面ではなく重力方向に対して垂直に維持したまま運搬できれば良いが、それも困難である。傾斜によっては、特に一時停止したときには、荷台を鉛直方向に対して水平に姿勢維持していないと、運搬車が倒れたり苗木等が荷台から落下したりするおそれがある。
そこで、本発明は、平坦地を走行する場合でも傾斜不整地を上っていく場合でも、障害物を容易に乗り越えることができ、苗木等を積んだ荷台を水平に維持することも可能な資材運搬車の履帯転輪構造を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明である履帯転輪構造は、荷台に資材を載置可能な資材運搬車において、前記荷台の下側の後端側に配置され動力により回転するスプロケット、前記荷台の下側の前端側に配置されるアイドラー、及び前記スプロケットと前記アイドラーの間かつ下方に複数が一直線上に並置されるローラを、シューで環状に囲んだクローラーを有し、前記ローラは、先端の前ローラの回転軸と2番目の中ローラの回転軸とが連結材で繋がれ、前記連結材は、上下に回動可能に支持軸が通され、斜面を上るときに前記アイドラーと前記前ローラと前記中ローラとが一直線上に並ぶように前記連結材が回動する、ことを特徴とする。
前記履帯転輪構造において、前記連結材は、中央より前側に支持軸が通され、平坦な地面走行時に前記シューの張りで前記前ローラが浮いてしまうのを抑制する、ことを特徴とする。
前記履帯転輪構造において、前記クローラーは、前記シューが1本の一輪車である、ことを特徴とする。
また、本発明である資材運搬車は、前記履帯転輪構造と、斜面を上る向きで前記荷台を水平状態で支持するために、前記荷台から下方へ突き出すアウトリガと、を備える、ことを特徴とする。
また、本発明である資材運搬車は、前記履帯転輪構造と、斜面を横に移動する向きで前記荷台を水平状態で支持するために、前記荷台から斜面の下側に向かってリンク機構によって鉛直方向に突き出すアウトリガと、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、平坦地を走行する場合でも傾斜不整地を上っていく場合でも、苗木等を積んだ荷台を水平に維持したまま運搬することができる。平坦地を走行する際は、クローラーは下部ローラが地面に接地しているが、傾斜不整地を走行する際は、クローラーが斜面に沿うようにローラが回動する。なお、平坦地を走行する際に、クローラーの前側が浮いてしまうことも抑止することができる。
本発明である資材運搬車を示す図である。 本発明である資材運搬車の履帯転輪構造の動作を説明する図である。 本発明である資材運搬車の履帯転輪構造によって障害物を乗り越える状況を説明する図である。 本発明である資材運搬車の履帯転輪構造によって段差を乗り越える状況を説明する図である。 本発明である資材運搬車の第1のアウトリガを示す側面図である。 本発明である資材運搬車の第1のアウトリガの斜面を登坂する方向で接地した状態を示す図である。 本発明である資材運搬車の第1のアウトリガの斜面を横断する方向で接地した状態を示す図である。 本発明である資材運搬車の第2のアウトリガを示す斜視図である。 本発明である資材運搬車の第2のアウトリガの収納状態を示す図である。 本発明である資材運搬車の第2のアウトリガの途中まで伸ばした状態を示す図である。 本発明である資材運搬車の第2のアウトリガの伸長状態の図である。 本発明である資材運搬車の第2のアウトリガの斜面に接地した状態を示す図である。 本発明である資材運搬車の第2のアウトリガの動作軌跡を説明する図である。 本発明である資材運搬車で作業したときの労働負担を表した図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
まず、資材運搬車の履帯転輪構造について説明する。図1は、資材運搬車の(a)履帯転輪構造と(b)アウトリガを示すである。図2は、履帯転輪構造の(a)平坦地の走行と(b)傾斜不整地の走行を説明する図である。図3は、履帯転輪構造によって障害物を(a)乗り越える前と(b)乗り越える状況を説明する図である。図4は、履帯転輪構造によって段差を(a)乗り越える前と(b)乗り越える状況を説明する図である。なお、車両の進行方向を前後とし、操作者から見て横方向を左右とする。垂直は地面(斜面)に対して直角、鉛直は重力方向、水平は重力方向に対して直角とする。
図1(a)に示すように、資材運搬車100は、履帯(クローラー200)により電気等の動力で走行可能な手押し車であり、荷台120に苗木等の入った苗木箱150などの資材を載置可能である。
クローラー200は、荷台120の下側の後端側に配置され動力により回転する起動輪(スプロケット220)、荷台120の下側の前端側に配置されるである遊動輪(アイドラー230)、スプロケット220とアイドラー230の間かつ下方に複数が一直線上に並置される転輪(前ローラ260、中ローラ270、後ローラ280)を、履板(シュー290)で環状に囲んだ履帯転輪構造を有する。
クローラー200は、支持枠210を用いて、スプロケット220、アイドラー230、ローラ260、270、280を支持し、シュー290をそれらに掛けて張った状態にすれば良い。
スプロケット220は、クローラー200の車輪のうち、電気等の動力で回転する軸をシュー290に伝達するための歯車状の起動輪である。車輪の中心に軸が通され、支持枠210の後端側に位置が固定される。
アイドラー230は、クローラー200の車輪のうち、スプロケット220の反対側である支持枠210の前端側に取り付けられる遊動輪(誘導輪)である。支持枠210の左右両側に車輪を設け、中心に軸を通して回転可能に支持すれば良い。位置を前後させてシュー290の張り具合を調整可能にしても良い。
ローラ260、270、280は、クローラー200の車輪のうち、地面160側に配置される転輪である。前から1番目に配置される前ローラ260と2番目に配置される中ローラ270は、連結材250で繋がれる。
連結材250の前端に前ローラ260の回転軸を通し、後端に中ローラ270の回転軸を通せば良い。連結材250は、中間に支持軸240を通して上下に回動可能に支持枠210に取り付ければ良い。なお、中間は、前ローラ260と中ローラ270の間であれば良く、中央である必要はない。
後ローラ280は、中ローラ270より後側に取り付けられる。後ローラ280は、1つでも良いし、複数の車輪があっても良い。支持枠210の左右両側に車輪を設け、中心に軸を通して回転可能に支持すれば良い。
シュー290は、環状のゴムベルトである。スプロケット220の回転に伴い、ゴムベルトに空いている穴にスプロケット220の歯車が次々と噛み合うことで、シュー290が送り出される。また、シュー290の内周側には間欠的に複数の突起があり、脱輪を防止する。なお、アイドラー230及びローラ260、270、280は、2つの車輪の間を空けることでシュー290の突起の通過を確保すれば良い。
図1(b)に示すように、資材運搬車100は、荷台120に枠材130を設けて載置した苗木箱150が左右に落下しないように保持し、操作者がハンドル140を握って進行方向を操舵可能である。また、斜面160aを上る向きで荷台120を水平状態で支持するために、荷台120から下方へ突き出す電動のアウトリガ110を左右両側にそれぞれ備える。
資材運搬車100は、クローラー200のシュー290が1本の一輪車であり、左右どちらかに倒れないように、伸縮可能なアウトリガ110で支持する。走行時はアウトリガ110を荷台120の下側に収納し、停止時はアウトリガ110を地面160まで伸ばせば良い。
アウトリガ110は、腿部と膝部と足部を有し、リンク機構により伸長時は後方に延びて荷台120から地面160までの距離よりも長くなり、斜面160aでも十分に支持可能である。足部が車体に対して後ろ斜め下方(鉛直方向)に延び、車体の前後方向への強度が強いので、傾斜登坂時に傾斜方向へ車体を向けて停車可能である。収縮時は荷台120の下側のスペースにコンパクトに収納され、走行の支障とならない。なお、前後方向に収縮させた場合は、左右にはみ出して何かに引っ掛かることも少ない。
図2(a)に示すように、クローラー200で平坦な地面160を走るときは、スプロケット220とアイドラー230が上側に配置され、下側に前ローラ260と中ローラ270と後ローラ280とが一直線上に並んで、シュー290が逆台形状になる。
このとき、連結材250の中央に支持軸240を通していると、前ローラ260が前方に出ることになり、シュー290を張ったときに、前ローラ260の突出を押さえようといとして連結材250が回動し、前ローラ260が浮いて、中ローラ270と後ローラ280だけで接地している状態になりやすくなる。
そこで、連結材250の中央より前側に支持軸240を通し、前ローラ260の突出を抑えることで、平坦な地面160走行時にシュー290が張っても前ローラ260が浮かないように抑制する。
図2(b)に示すように、クローラー200で斜面160aを上るときや、障害物や段差を乗り越えるときは、アイドラー230と前ローラ260と中ローラ270とが一直線上に並ぶように連結材250が回動する。荷台120が斜面160aに応じて傾斜するのではなく、荷台120を水平のまま維持することが可能である。
斜面160aの角度が変動しても、アイドラー230と前ローラ260と中ローラ270とが一直線上に並ぶように、連結材250を支持枠210に留める位置を調整可能としても良い。
斜面160aでアイドラー230と前ローラ260と中ローラ270とが一直線上に並ぶ姿勢にするには、ハンドル140を持ち上げる必要があり、常にその姿勢を維持するのは操作者にとって負担になる場合がある。
図3(a)に示すように、斜面160aに沿って(荷台120が斜面160aと平行の状態で)クローラー200を走行させていて、途中で障害物160bや凹凸等があったときに、図3(b)に示すように、荷台120が水平に近い状態となるように持ち上げることで、障害物160aをクローラー200で楽に乗り越えることができる。
また、図4(a)に示すように、地面160に段差がある場合でも、連結材250が回動することで、図4(b)に示すように、前ローラ260と中ローラ270が地面160に沿うような配置となるので、段差を容易に乗り越えることができる。
次に、資材運搬車の主に斜面を登坂する際に使用するアウトリガについて説明する。図5は、アウトリガの(a)収納状態と(b)伸長状態を示す側面図である。図6は、アウトリガの斜面を登坂する方向で接地した状態を示す(a)側面図と(b)斜視図である。図7は、アウトリガの斜面を横断する方向で接地した状態を示す(a)背面図と(b)斜視図である。
図5に示すように、資材運搬車100は、特に斜面160aを上るときに、荷台120を水平状態で支持するために、荷台120から斜面160aの下側に向かってリンク機構によって鉛直方向に突き出す電動のアウトリガ110を備える。
図5(a)に示すように、アウトリガ110は、荷台120の左端及び右端に取り付けられ、左右両側にそれぞれ伸縮可能な脚を有する。収納時は、先端が地面160より高い位置で、荷台120から横にはみ出さないように各関節が折り曲げられた状態となる。
図5(b)に示すように、アウトリガ110は、荷台120の左端及び右端が支持材110aとなり、支持材110aの中間(任意の位置)から下方にそれぞれ上腿部110b、支持材110aの後端から下方にそれぞれ下腿部110cが出ている。上腿部110bと下腿部110cは、それぞれ膝部110dに連結され、膝部110dから足部110eに延びて、足部110eの先端を地面160又は斜面160aに突き立てることが可能である。
支持材110aから上腿部110b又は下腿部110cいずれかの付け根を軸として前後方向に回動させることにより、脚を伸ばす度合いが変化する。地面160が平坦であれば、接地しているクローラー200の下面と同じ位置まで足部110eの先端を伸ばせば良い。
なお、支持材110aにおける上腿部110bの付け根と下腿部110cの付け根の間隔を、膝部110cにおける上腿部110cの関節(繋ぎ目)と下腿部110cの関節(繋ぎ目)の間隔よりも広くすることで、リンク機構として機能する。そのため、足部110eの位置は、上腿部110bの付け根の角度を制御することで定まる。
図6に示すように、脚を伸ばすと、地面160より低い位置まで先端を到達させることが可能である。苗木を植える場所まで斜面160aを上っていく場合、荷台120を水平状態にすると、荷台120の後端側が斜面160aから離れるので、アウトリガ110の両脚を伸ばすことで、斜面160aに対して支持可能となる。
図7に示すように、苗木を植える場所が斜面160aの場合、斜面160aを横に移動しながら苗木を植えていくこともある。荷台120を水平にしようとすると、左側から斜面160aまでの鉛直距離と、右側から斜面160aまでの鉛直距離が大きく異なる。
例えば、資材運搬車100の右側から左側へ向かって下る斜面160aの場合、下側の斜面160aに突き出す左脚はクローラー200の下面よりも大きく下に伸ばし、上側の斜面160aに突き出す右脚はクローラー200の下面よりも上の位置に来るようにすることで、荷台120が水平に維持される。
次に、資材運搬車の主に斜面を横断する際に使用するアウトリガについて説明する。図8は、アウトリガの(a)収納状態と(b)伸長状態を示す斜視図である。図9は、アウトリガの収納状態を示す(a)側面図と(b)背面図である。図10は、アウトリガの途中まで伸ばした状態を示す(a)側面図と(b)背面図である。図11は、アウトリガの伸長状態の(a)側面図と(b)背面図である。図12は、アウトリガの斜面に接地した状態を示す(a)斜視図と(b)背面図である。図13は、アウトリガの動作軌跡を説明する図である。
図8に示すように、資材運搬車100aは、斜面160aを上るときだけでなく、斜面160aを横に移動する向きで荷台120を水平状態で支持するために、荷台120から斜面160aの下側に向かってリンク機構によって鉛直方向に突き出す電動のアウトリガ300を備える。
図8(a)に示すように、アウトリガ300は、荷台120の後端側に取り付けられ、左右両側にそれぞれ伸縮可能な脚を有する。収納時は、先端が地面160より高い位置で、荷台120からはみ出さないように各関節が折り曲げられた状態となる。
図8(b)に示すように、脚を伸ばすと、地面160よりかなり低い位置まで先端を到達させることが可能である。苗木を植える場所まで斜面160aを上っていく場合、荷台120を水平状態にすると、荷台120の後端側が斜面160aから離れるので、アウトリガ300の両脚を伸ばすことで、斜面160aに対して垂直ではなく鉛直方向で支持可能となる。
斜面160aの傾斜が大きい場合だと、荷台120を水平状態にしたときにアウトリガ300が地面160まで届かない可能性もある。しかし、荷台120が斜面160aと平行だと資材運搬車100aが転倒したり苗木等が落下したりするので、可能な範囲で水平状態に近くすることにより、重心を安定する方向へ移動させることができる。
図9に示すように、アウトリガ300は、荷台120の後端中央から下方に支持材310が延び、支持材310の中間(任意の高さ)から左右にそれぞれ上腿部320、支持材310の下端から左右にそれぞれ下腿部330が出ている。上腿部320と下腿部330は、それぞれ膝部340に連結され、膝部340から足部350に延びて、足部350の先端を地面160又は斜面160aに突き立てることが可能である。
図10に示すように、支持材310から上腿部320の付け根を電動により回転させることにより、脚を伸ばす度合いが変化する。地面160が平坦であれば、接地しているクローラー200の下面と同じ位置まで足部350の先端を伸ばせば良い。
なお、支持材310における上腿部320の付け根と下腿部330の付け根の間隔を、膝部340における上腿部320の関節(繋ぎ目)と下腿部330の関節(繋ぎ目)の間隔よりも広くすることで、リンク機構として機能する。そのため、足部350の位置は、上腿部320の付け根の角度を制御することで定まる。
図11に示すように、斜面160aの場合は、クローラー200の前面が接地しているので、足部350の先端をさらに伸ばして鉛直方向に突き立てる。資材運搬車100の向きによっては、傾斜方向が変わるので、左脚を伸ばす程度と右脚を伸ばす程度も別々となる。
図12に示すように、苗木を植える場所が斜面160aの場合、斜面160aを横に移動しながら苗木を植えていくこともある。荷台120を水平にしようとすると、左側から斜面160aまでの鉛直距離と、右側から斜面160aまでの鉛直距離が大きく異なる。
例えば、資材運搬車100の右側から左側へ向かって下る斜面160aの場合、下側の斜面160aに突き出す左脚はクローラー200の下面よりも大きく下に伸ばし、上側の斜面160aに突き出す右脚はクローラー200の下面よりも上の位置に来るようにすることで、荷台120が水平に維持される。
図13に示すように、上腿部320の付け根の角度に応じて足部350の先端の位置が変化するが、足部350が接地する際に斜面160aに対して垂直ではなく、重力方向へ鉛直又はそれよりも若干外側(クローラー200から離れる側)へ開くように突き立てることにより、資材運搬車100が倒れないように支持することが可能である。
図14は、資材運搬車で作業したときの労働負担を表した図である。傾斜25度の造林地において、資材運搬車100にスギ150ccコンテナ苗を搭載して、苗100本を植栽した。なお、苗の間隔は2.2mで、植栽密度は2000本/ヘクタールとした。
図14に示すように、作業者の心拍数を基に作業者の労働負担などを数値化した。作業者の自覚度が一番きつい状態を運動強度100%、一番楽な状態を運動強度0%とし、(運動時心拍数-安静時心拍数)÷(最大心拍数-安静時心拍数)×100で運動強度を算出した。
アウトリガ300が有る場合、アウトリガ300の接地及び格納に6秒程度要したが、オーガによる穴開け時間が2秒、踏み固め時間が2.8秒短くなった。ハンドル140から手を離して作業を行えることが要因と考えられ、植栽から踏み固めする際に苗木に手を添えながら一連の動作として作業可能である。
作業中に手で資材運搬車100を保持する必要がなく、作業者がきついと感じる作業時間割合が20%から6%程度までに低減し、労働負担の改善が期待される。資材運搬車100を片手保持など不安定な姿勢を強いられないため作業の安全性も向上する。資材運搬車100の転倒だけでなく、不意なレバー操作による滑走などの危険性も低下する。
資材運搬車100を使用すれば、35度の傾斜において60kgの苗木を運搬可能であり、40cmの段差も乗り越え可能である。人力の3~4倍の苗木を運搬でき、生産性が向上する。苗木を資材運搬車100で運搬し、植栽時にも作業者が苗木を背負う必要がないため、作業者にとってきついと感じる作業時間が大幅に削減される。
本発明によれば、平坦地を走行する場合でも傾斜不整地を上っていく場合でも、苗木等を積んだ荷台を水平に維持したまま運搬することができる。平坦地を走行する際は、クローラーは下部ローラが地面に接地しているが、傾斜不整地を走行する際は、クローラーが斜面に沿うようにローラが回動する。なお、平坦地を走行する際に、クローラーの前側が浮いてしまうことも抑止することができる。
以上、本発明の実施例を述べたが、これらに限定されるものではない。例えば、スプロケットとアイドラーの配置が逆の場合も同様に適用できる。また、後ローラについても、前ローラ及び中ローラと同様の構造にしても良い。また、クローラーを複数併設しても良い。車両誘導アプリ等で苗木間隔の計測作業を省力化したり、植栽後の苗木位置の座標を記録して下刈り等保育作業に活用したりしても良い。
100:資材運搬車
100a:資材運搬車
110:アウトリガ
110a:支持材
110b:上腿部
110c:下腿部
110d:膝部
110e:足部
120:荷台
130:枠材
140:ハンドル
150:苗木箱
160:地面
160a:斜面
160b:障害物
200:クローラー
210:支持枠
220:スプロケット
230:アイドラー
240:支持軸
250:連結材
260:前ローラ
270:中ローラ
280:後ローラ
290:シュー
300:アウトリガ
310:支持材
320:上腿部
330:下腿部
340:膝部
350:足部

Claims (6)

  1. 荷台に資材を載置可能な資材運搬車において、
    前記荷台の下側の後端側に配置され動力により回転するスプロケット、前記荷台の下側の前端側に配置されるアイドラー、及び前記スプロケットと前記アイドラーの間かつ下方に平坦な地面では先端の前ローラと2番目の中ローラと後端の後ローラが一直線上に並置されるローラを、シューで環状に囲んだクローラーを有し、
    前記ローラは、前記前ローラの回転軸と前記中ローラの回転軸とが連結材で繋がれ、
    前記連結材は、前記前ローラと前記中ローラの間の中央より前側に支持軸を通して上下に回動可能に支持され
    平坦な地面走行時に前記シューの張りで前記前ローラが浮いてしまうのを抑制し、斜面を上るときに前記アイドラーと前記前ローラと前記中ローラとが一直線上に並ぶように前記連結材が回動することで前記荷台を水平のまま維持可能にした
    ことを特徴とする資材運搬車の履帯転輪構造。
  2. 前記クローラーは、前記シューが1本の一輪車である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の資材運搬車の履帯転輪構造。
  3. 請求項1又は2に記載の履帯転輪構造と、
    斜面を上る向きで前記荷台を水平状態で支持するために、前記荷台から下方へ突き出すアウトリガと、を備える、
    ことを特徴とする資材運搬車。
  4. 請求項1又は2に記載の履帯転輪構造と、
    斜面を横に移動する向きで前記荷台を水平状態で支持するために、前記荷台から斜面の下側に向かってリンク機構によって鉛直方向に突き出すアウトリガと、を備える、
    ことを特徴とする資材運搬車。
  5. 荷台に資材を載置可能な資材運搬車であって、
    前記荷台の下側の後端側に配置され動力により回転するスプロケット、前記荷台の下側の前端側に配置されるアイドラー、及び前記スプロケットと前記アイドラーの間かつ下方に複数が一直線上に並置されるローラを、シューで環状に囲んだクローラーを有し、前記ローラは、先端の前ローラの回転軸と2番目の中ローラの回転軸とが連結材で繋がれ、前記連結材は、上下に回動可能に支持軸が通され、斜面を上るときに前記アイドラーと前記前ローラと前記中ローラとが一直線上に並ぶように前記連結材が回動することで前記荷台を水平のまま維持可能な履帯転輪構造と、
    斜面を上る向きで前記荷台を水平状態で支持するために、前記荷台から下方へ突き出すアウトリガと、を備える、
    ことを特徴とする資材運搬車。
  6. 荷台に資材を載置可能な資材運搬車であって、
    前記荷台の下側の後端側に配置され動力により回転するスプロケット、前記荷台の下側の前端側に配置されるアイドラー、及び前記スプロケットと前記アイドラーの間かつ下方に複数が一直線上に並置されるローラを、シューで環状に囲んだクローラーを有し、前記ローラは、先端の前ローラの回転軸と2番目の中ローラの回転軸とが連結材で繋がれ、前記連結材は、上下に回動可能に支持軸が通され、斜面を上るときに前記アイドラーと前記前ローラと前記中ローラとが一直線上に並ぶように前記連結材が回動することで前記荷台を水平のまま維持可能な履帯転輪構造と、
    斜面を横に移動する向きで前記荷台を水平状態で支持するために、前記荷台から斜面の下側に向かってリンク機構によって鉛直方向に突き出すアウトリガと、を備える、
    ことを特徴とする資材運搬車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109533056A (zh) 2018-12-26 2019-03-29 贵州电网有限责任公司 履带式爬楼梯机器人
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