JP3196220U - 歩行型農業機械の荷台機構、及び歩行型農業機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】耕運機の操作と荷台機構の荷下ろし操作が容易であり、操作者の作業効率を向上できる、歩行型農業機械に取り付けて土砂や収穫物等を運搬するための荷台機構を提供する。【解決手段】歩行型農業機械の荷台機構10は、基台部40と、運搬物が積載される荷台部20と、基台部に対して荷台部を回動可能に連結する回動機構60とを有し、荷台部20が運搬物を受入れる受皿部22を有し、回動機構60が歩行型農業機械の進行方向に対して交差する方向に伸びる軸線を中心として、連結軸24と軸受け部42aを介して荷台部を回動可能とした。【選択図】図1
Description
本考案は、歩行型農業機械に取り付けて土砂や収穫物等を運搬するための荷台機構、及びこれを備えた歩行型農業機械に関する。
通常、土砂や収穫物等を運搬する手段として、運搬作業にのみ用いられる各種道具や運搬車両が用いられている。動力を利用しないものとして手押しの一輪車や台車、動力を利用するものとしてトラクター等がある。
しかしながら、一輪車のような構造では、運搬物を積載し一輪車を移動するときには、一輪車の進行方向に一輪車を押す一定の力が必要となり、力の弱い女性や高齢者が運搬作業を行うにあたり、困難となる場合がある。さらに、坂道等傾斜のある場所や農地などの荒れた地面での運搬物の運搬には、さらに一輪車を押す力が必要となるなど、苦労が伴う場合も多い。動力を利用する運搬手段としてトラクター等を利用する場合には、別途運転免許等が必要となり、手軽に使用することができるとはいえない。
また、既存の農業機械に取り付け可能であり、さらに前記農業機械の機能を保持したまま運搬物の運搬を可能とする技術として、下記特許文献1のような耕運機に取り付けて使用する荷台機構が開示されている。
上述した特許文献1の荷台機構は、耕運機の進行方向に沿うように設けられた回動機構により耕運機進行方向と交差する方向に荷台が回動することとされている。そのため、前記荷台機構の荷台箱から運搬物を荷下ろしする場合においては、耕運機の側面側に荷下ろしを行うこととなる。その結果、前記荷台では耕運機の進行方向に対して交差する方向に荷下ろしを行うこととなり、操作者が耕運機の運転位置から耕運機の側面に移動して運搬物の荷下ろし作業を行う必要がある。さらに、荷下ろし場所に向けて耕運機を運転する場合、荷下ろし場所の正確な位置を確認するために、操作者が耕運機の側面に移動する必要があり、荷下ろしの位置に合わせて、適切に耕運機を運転することが非効率となる可能性もある。
そこで本考案は、力の弱い女性や高齢者が、一輪車を用いての運搬が困難となるような重量の運搬物であっても、歩行型農業機械の動力を利用して容易に運搬物を運搬可能なものであり、歩行型農業機械の操作者の作業効率を向上するため、耕運機の操作と荷台機構の荷下ろし操作を容易に行い得るようにした。
上述した課題を解決すべく提供される本考案は、歩行型農業機械に取り付けて運搬物の運搬を行うための荷台機構であって、前記歩行型農業機械に取り付けられる基台部と、運搬物が積載される荷台部と、前記基台部に対して前記荷台部を回動可能に連結する回動機構とを有し、前記荷台部が前記運搬物を受入れる受皿部を有し、前記回動機構が前記歩行型農業機械の進行方向に対して交差する方向に伸びる軸線を中心として前記荷台部を回動可能とするものであることを特徴とするものである。
本考案の歩行型農業機械の荷台機構は、歩行型農業機械に取り付けるための基台部と、運搬物を積載するための荷台部を有しており、前記基台部と前記荷台部は回動機構を介して回動可能に連結されている。また、回動機構は、前記歩行型農業機械の進行方向に対して交差する方向に伸びる軸線を中心として前記荷台部を回動可能としている。そのため、本考案の歩行型農業機械の荷台機構は、歩行型農業機械の進行方向に沿う方向に荷台部を回動させることができる。その結果として、操作者が荷下ろし方向を視認しながら歩行型農業機械を運転することとなり、歩行型農業機械の操作時おいて、効率的に、かつ適切な荷下ろし位置に歩行型農業機械を運転することができる。
また、本考案の歩行型農業機械の荷台機構は、既存の歩行型農業機械へ取り付けて使用することにより、既存の歩行型農業機械の用途を損なうことなく収穫物や土砂等の運搬を可能とした。本考案の歩行型農業機械の荷台機構は、歩行型農業機械に取り付けて使用する構造としているため、前記歩行型農業機械の動力を利用して運搬物の運搬が可能となり、力の弱い女性や高齢者でも重量物の運搬が可能となる。
本考案の歩行型農業機械の荷台機構には、前記荷台機構を前記歩行型農業機械に取り付けた状態において、前記回動機構の中心が、前記歩行型農業機械の進行方向前方側に位置し、前記受皿部の重心位置が前記歩行型農業機械の重心に対して前記歩行型農業機械の進行方向前方側に外れた位置となるように前記受皿部が支持されるものとすることができる。
かかる構成により、荷台部の回動支点に近い位置に荷台部重心を位置させうる。そのため、荷台部を持ち上げて受皿部に積載された運搬物の荷下ろしを行う場合において、回動機構の作用点となる荷台部のアームを持ち上げる力が小さくてすみ、運搬物の荷下ろしを容易に行い得る。
ここで、上記特許文献1に開示されているような荷台機構を用いた場合、既存の耕運機の機能を保持したまま、前記耕運機の動力を利用して運搬物の運搬が可能となる。しかし、前述の特許文献1の荷台機構のように、耕運機の車輪車軸にベアリングを介して取り付けし、給油部やエンジン部、ベルトカバー等から構成される耕運機本体に接触して支持する構造とすると、荷台機構の取り付けや運搬物の荷重により耕運機本体の破損を招くおそれがある。そのため、特許文献1の荷台機構によると、耕運機本体が破損するおそれが無い程度の、軽量の運搬物であれば積載は可能であるが、特に女性や高齢者に必要とされる土砂等の重量物を積載すると耕運機本体を破損する可能性がある。
かかる問題を解決すべく提供される本考案の歩行型農業機械の荷台機構は、前記荷台機構を前記歩行型農業機械に取り付けた状態において、前記受皿部の底部が、前記荷台機構が取り付けされる前記歩行型農業機械の本体より上方に位置するよう支持されることを特徴とする。
受皿部の位置を、上述した構成とすることにより、歩行型農業機械の本体へ受皿部が接触することを回避した上で、歩行型農業機械の構造や用途はそのままに、より大きな受皿部を設けることが可能となる。さらに、前記荷台機構が歩行型農業機械の運転を阻害しない。
上述した本考案の歩行型農業機械の荷台機構は、前記荷台機構を前記歩行型農業機械に取り付けた状態において、前記受皿部の上部が前記歩行型農業機械の操作者の目線より下方に位置するように支持されることが望ましい。
かかる構成とすることにより、前記歩行型農業機械の操作者が、前記歩行型農業機械の運転と同時に荷台部受皿に積載された運搬物の視認が可能となる。前記操作者が運搬物を常に視認することにより、前記受皿部に運搬物を積載しながら安全に前記歩行型農業機械を運転することができる。
また、前記歩行型農業機械は、前記歩行型農業機械の進行方向手前側で人が操作するものであって、前記荷台機構を前記歩行型農業機械に取り付けた状態において、前記回動機構の中心が、前記歩行型農業機械の進行方向前方側に位置し、前記荷台部が、前記荷台部を回動操作するアームを有し、前記アームは前記荷台部の前記回動機構側から前記歩行型農業機械の進行方向手前側まで伸びており、前記アームが前記歩行型農業機械の前記操作を行う位置に到達するように前記歩行型農業機械に取り付け可能としてもよい。
荷台部におけるアームの長さを、上述の構成とすることで、前記荷台部の回動支点となる回動機構と、作用点となるアームの歩行型農業機械の進行方向手前側端部との距離を大きく設けることができる。その結果、前記アームを持ち上げて運搬物の荷下ろし作業を行う場合において、前記回動機構における作用点に相当する前記アーム端部を持ち上げる力をさらに小さくすることができる。また、歩行型農業機械の操作者が、歩行型農業機械を運転する位置から運搬物の荷下ろしを行うことができる。
さらに、本考案の歩行型農業機械の荷台機構は、前記基台部が、前記歩行型農業機械に対して前記基台部を固定するための固定部を有するものであってもよい。
上述の固定部によって前記荷台機構を歩行型農業機械に固定し、歩行型農業機械の運転振動による、歩行型農業機械の荷台機構のずれ防止や、運搬物の落下を防止するとともに、安定して歩行型農業機械を走行させることが可能となる。
本考案の歩行型農業機械の荷台機構は、前記基台部において、前記歩行型農業機械の進行方向手前側となる位置に重りを設けることもできる。
前記荷台機構を歩行型農業機械に取り付けた状態において、前記受皿部が、前記受皿部の重心位置が歩行型農業機械の重心に対して歩行型農業機械の進行方向側の外れた位置に支持される場合、重心位置によっては歩行型農業機械の進行方向側に重心が傾き歩行型農業機械が不安定になるおそれがある。上述した重りを設けることにより、荷台部の重心とのバランスを取り、荷台部から運搬物の荷下ろしを行うとき等の歩行型農業機械の転倒を防止することができる。
本考案の歩行型農業機械は、歩行型農業機械の前記荷台機構を備えたことを特徴とするものである。
上述した本考案の歩行型農業機械は、前記荷台機構を備えることで、歩行型農業機械の機能と合わせて運搬物の運搬を実現しうる。すなわち、歩行型農業機械の動力により運搬物を運搬するため、力の弱い女性や高齢者であっても、土砂等の重量物の運搬を行い得る。さらに坂道や悪路における運搬物の運搬を容易に行い得る。
本考案によれば、力の弱い女性や高齢者が一輪車での運搬が困難な重量の運搬物であっても歩行型農業機械の動力を利用して容易に運搬物を運搬可能なものであり、歩行型農業機械の操作者の作業効率を向上するため、歩行型農業機械の操作と荷台機構の荷下ろし操作を、同じ位置からしかも少ない力で行い得る。
≪第一実施形態≫
以下、本考案に係る歩行型農業機械の荷台機構10について、図面を参照しつつ詳細に説明する。荷台機構10は、図1に示すような外観を有し、図4に示すように歩行型農業機械に取り付けて、運搬物の運搬等に使用される。
以下、本考案に係る歩行型農業機械の荷台機構10について、図面を参照しつつ詳細に説明する。荷台機構10は、図1に示すような外観を有し、図4に示すように歩行型農業機械に取り付けて、運搬物の運搬等に使用される。
荷台機構10が取り付けられる歩行型農業機械は、耕運機や管理機等、人が歩行しながら運転し、動力を備えたものである。図4(b)に示すとおり、荷台機構10が取り付けされる耕運機1(歩行型農業機械)は、給油部やエンジン部、ベルトカバー等から構成される耕運機本体6と、耕運機本体6の長手方向一端側(先端側)に設けられたフロントウェイト2と、長手方向他端側(基端側)に設けられたロータリ9と、ロータリ9を覆うロータリカバー3とを備えている。また、耕運機本体6の先端側側面には前輪7が、基端側には後輪8とが設けられ、耕運機1を支持している。さらに耕運機本体6の基端側から長手方向基端側に伸びるハンドル4と操作レバー5が設けられている。ハンドル4は耕運機本体6から基端側に伸びており、長手方向(←「水平方向」から変更)において、ロータリカバー3と後輪8の位置よりもさらに基端側に伸びている。
図1に示すように、荷台機構10は、荷台部20と基台部40とを有している。荷台機構10は、回動機構60を介して、基台部40に対して荷台部20が回動可能に連結された構成とされている。荷台機構10の耕運機1への取り付けについては、先ず基台部40を耕運機1へ取り付けし、続いて荷台部20を基台部40に取り付けする。
基台部40は、荷台部20を支持するために設けられている。図2は、本考案の荷台機構10における基台部40の斜視図である。図2に示すとおり、基台部40は、略平行に配置された2本の基台部支持杆46a,46bを備えている。基台部支持杆46a,46bは、長手方向一端側(先端側)において、フロントウェイト側基台支持部48に対して連結されている。さらに、基台部支持杆46a,46bの中間部には、フロントウェイト側荷台支持部44a,44b及びロータリカバー側荷台支持部45a,45bが、それぞれ立設されている。基台部支持杆46a,46bの長手方向他端側(基端側)には、重り部52が設けられている。基台部支持杆46a,46bには、ロータリカバー側荷台支持部45a,45bの基端側に隣接して、ロータリカバー側基台支持部49a,49bが設けられている。さらにロータリカバー側基台支持部49a,49bの上端部には、それぞれ基台固定部50a,50bが設けられている。また、フロントウェイト側荷台支持部44a,44bの上端部には、軸受部42a,42bが設けられている。
基台部支持杆46a,46bは、フロントウェイト側基台支持部48とともに、基台部40の骨格を構成している。図4(b)に示すとおり、基台部支持杆46a,46bは、荷台機構10を耕運機1に取り付けた状態において、耕運機1のフロントウェイト2からハンドル4の中心に至る長さを有している。
図2に示すように、フロントウェイト側荷台支持部44a,44bは、基台部支持杆46a,46bの、長手方向中心より先端側に設けられている。また、図4(b)に示すように、荷台機構10の耕運機1への取り付け状態において、フロントウェイト側荷台支持部44a,44bの上端部の位置と、耕運機本体6の上端部の位置とが、略同じ高さとなる位置となるように構成されている。
ロータリカバー側荷台支持部45a,45bは、基台部支持杆46a,46bの長手方向中心部よりも基端側に設けられている。ロータリカバー側荷台支持部45a,45bは、フロントウェイト側荷台支持部44a,44bとともに、荷台部20を支持するために設けられている。
基台固定部50a,50bは、基台部40を耕運機1に固定するために設けている。基台固定部50a,50bは、それぞれロータリカバー側基台支持部49a,49bの上端側において、基台部支持杆46a,46bが構成する骨格の内外に亘って設けられている。図4(a)に示すとおり、基台固定部50a,50bは、荷台機構10を耕運機1へ取り付けた状態において、基台固定部50a,50bの先端側側面は、ハンドル4の先端側に隣接する位置となるように設けられている。
フロントウェイト側荷台支持部44a,44bの上端部には、軸受部42a,42b(回動機構)が設けられている。軸受部42a,42bは、回動機構60を構成している。軸受部42a,42bは、荷台部20に設けられた連結軸24を嵌め込み可能な大きさの略円形の穴とされている。本実施形態においては、連結軸24を上方より軸受部42a,42bに通すための切り込み部を設けている。軸受部42a,42bは、荷台機構10の耕運機1への取り付け状態から荷下ろし状態を通じて、連結軸24を支点として荷台部20を回動可能となるよう支持するために設けられている。
基台部支持杆46a,46bの基端側端部には、重り部52が設けられている。重り部52は、例えばコンクリート製のブロックやレンガ等を乗せて基台部40を安定させるために設けられている。重り部52は、重り部52自体がブロック等に相当する重量をあらかじめ備えていてもよい。
図3は、荷台部20の斜視図を示している。荷台部20は、本考案の歩行型農業機械の荷台機構10において、運搬物の積載及び荷下ろしを行うために設けられている。図3に示すように、荷台部20は、所定の間隔を空けて略平行設けられた2本のアーム30a,30b(荷台部支持杆)を備えている。また、アーム30a,30bは、ロータリカバー側受皿支持部29、フロントウェイト側連結部32、ロータリカバー側連結部34、連結軸24で連結され、骨格を構成している。アーム30a,30bの先端側端部には、荷台部支柱36a,36bが立設されている。さらに、荷台部支柱36a,36bには、フロントウェイト側連結部32と沿う方向にフロントウェイト側受皿支持部28が設けられている。荷台部20には、フロントウェイト側受皿支持部28及びロータリカバー側受皿支持部29により下方より支持された状態で、受皿部22が設けられている。また、受皿部22は、ロータリカバー側連結部34に設けられた受皿固定部26により、上方より固定されている。
図4(b)に示すとおり、アーム30a,30bは、荷台機構10を耕運機1に取り付けた状態において、耕運機1のフロントウェイト2付近からハンドル4の基端側端部までに至る長手方向の長さを有している。
連結軸24(回動機構)は、軸受部42a,42bとともに、回動機構60を構成している。また、上述したとおり、連結軸24は、荷台部20と基台部40を回動可能に連結するために設けられている。連結軸24の両端は、アーム30a,30bの長手方向略中心部より先端側に連結されている。
フロントウェイト側受皿支持部28及びロータリカバー側受皿支持部29は、受皿部22の荷重を支持するために設けられている。フロントウェイト側受皿支持部28は、受皿部22の先端側を、ロータリカバー側受皿支持部29は受皿部22の基端側を、それぞれ下方より支持している。また、ロータリカバー側連結部34に設けられた受皿固定部26は、運搬物の荷下ろし持に受皿部22がひっくり返らないように、受皿部22を上方より固定している。本実施形態においては、フロントウェイト側受皿支持部28、ロータリカバー側受皿支持部29及び受皿固定部26を設けているが、これらを設けずに、フロントウェイト側連結部32やアーム30a,30bにより、受皿部22を直接支持する構造としてもよい。
受皿部22は、運搬物を積載するために設けている。本実施形態においては、受皿部22は、荷台部20に対して取外し可能な構造とされている。受皿部22は、既存の一輪車の受皿を用いることもできるが、荷台部20から取外しの出来ない構造としてもよい。さらには荷台部20と一体の構造とすることも可能である。受皿部22の材質は、スチールやプラスチック、アルミニウム、木材等種々選択することができる。さらには、受皿部22の材質は、運搬物の荷重や耐久性、さらには受皿部22自体の重量を考慮してスチールを用いることが望ましい。
本実施例における荷台機構10の荷台部20、基台部40は、木材を用いているが、スチール、アルミニウム、カーボン等、種々選択することが可能である。アーム30a,30bは、受皿部22に積載された運搬物の荷重に耐えうるものとして、スチールや木材が望ましい。また、屋外での使用や雨等に対する耐久性を考慮して、スチールを選択するのが最も好ましい。
本実施例における荷台機構10の荷台部20と基台部40とを連結する回動機構60は、連結軸24と軸受部42a,42bを用いているが、その他ヒンジを用いて荷台部20と基台部40を連結することも可能である。さらには、連結軸24を設ける代わりに、アーム30a,30bそれぞれに回動軸を設けることも可能である。
次に、荷台機構10の耕運機1への取り付けについて図面を参照しながら説明する。先述のとおり、荷台機構10を設置する場合には、基台部40を先ず耕運機1に取り付け、その後荷台部20を基台部40に取り付ける。図4(b)に示すとおり、基台部40は、フロントウェイト側基台支持部48が耕運機1のフロントウェイト2に支持され、ロータリカバー側基台支持部49a,49bが耕運機1のロータリカバー3に支持された状態となるように、耕運機1に取り付けられる。また、フロントウェイト側荷台支持部44a,44b及びロータリカバー側荷台支持部45a,45bは、基台部40を耕運機1に取り付けた状態において、立設された状態となる。さらに、基台部40の軸受部42a,42bに対して荷台部20の連結軸24を嵌め込み、続いてアーム30a,30bの長手方向略中心部をロータリカバー側荷台支持部45a,45bに載せる。
荷台機構10を耕運機1へ取り付けた状態においては、ロータリカバー側荷台支持部45a,45b上端部は、フロントウェイト側荷台支持部44a,44b上端部よりも、高い位置となる。そのため、荷台機構10を耕運機1に取り付けた状態においては、アーム30a,30bは、先端側から基端側に向けて所定の角度(本実施形態では約15度)で傾斜するよう支持される。また、受皿部22を下方から支持しているフロントウェイト側受皿支持部28と、ロータリカバー側受皿支持部29とが、耕運機本体6の上端部より上方の略同じ高さに位置することとなる。その結果、耕運機本体6の上端部と受皿部22の底面が接触しないように、荷台機構10を耕運機1に取り付けることができる。
図4(b)に示すとおり、運搬物の積載を行うときには、荷台部20を取り付けた状態、すなわちアーム30a,30bがロータリカバー側荷台支持部45a,45bに、それぞれ下方より支持された状態で運搬物を積載する。アーム30a,30bがロータリカバー側荷台支持部45a,45bに支持された状態においては、受皿部22が略水平に保たれるため、受皿部22に運搬物を積載することができる。また、後に詳述するが、運搬物の荷下ろしを行おうとするときは、アーム30a,30bを受皿部22が略垂直になるよう持ち上げる。そうすると、受皿部22に積載された運搬物が受皿部22から滑り落ち、運搬物の荷下ろしを行うことができる。運搬物の積載持や運搬時は、連結軸24が軸受部42a,42bで支持されるとともに、アーム30a,30b(荷台部支持杆)の長手方向略中心部がロータリカバー側荷台支持部45a,45bでそれぞれ下方より支持される。運搬物の荷下ろし時は、連結軸24を介して軸受部42a,42bにより荷台部20が支持される。
次に、本考案の荷台機構10の、運搬物の積載及び荷下ろしについての一連の動作について説明する。図5は、本考案の荷台機構10に運搬物を積載し、荷下ろしを行うまでの一連の動作を示している。具体的には、図5(a)は受皿部22に運搬物を積載した状態である。基台部40の重り部52には、重りとなるブロック54を積載している。図5(b)は、荷台部20のアーム30a,30bの基端側端部を持ち上げ、荷台部20を回動させた状態である。図5(c)は、さらにアーム30a,30bの基端側端部を持ち上げ、受皿部22の長手方向の上縁が略垂直になるまで荷台部20を回動させた状態を示している。図5(c)の状態において、受皿部22に積載された運搬物を地面に荷下ろしすることができる。図5(c)の状態においては、基台部40の重り部52に積載されたブロック54の重さにより、荷台部20のアーム30a,30bを略垂直まで持ち上げた状態であっても基台部40が安定し、耕運機1のバランスが崩れにくい。
図5(a)に示すとおり、荷台部20を回動させる中心となる回動機構60は、長手方向において、耕運機1の重心位置Gより先端側に位置している。また、受皿部22の重心位置Aは、長手方向において回動機構60に近い部分で、回動機構60よりもやや基端側に位置している。そのため、操作者がアーム30a,30bを持ち上げる部分、すなわち回動機構60の作用点となる部分での力が小さくても、アーム30a,30bを持ち上げ、荷台部20を回動させることができる。その結果、受皿部22に積載した運搬物が大きな重量のものであったとしても、運搬物の荷下ろしを容易に行うことができる。
また、図5(a)に示すように、荷台機構10を耕運機1に取り付けた状態において、受皿部22の上部が、耕運機1の操作者の目線より下方に位置している。かかる構造により、受皿部22に積載された運搬物を、操作者が目視しながら耕運機1を走行させることができる。そのため、運搬物の受皿部22からの落下等に操作者が注意を向けやすく、受皿部22に運搬物を積載しながら、安全に耕運機1を走行させることができる。
さらに、図5(a)に示すとおり、荷台機構10のアーム30a,30bは、荷台機構10を耕運機1へ取り付けた状態において、フロントウェイト2からハンドル4の基端側端部付近に到達する長さとしている。そのため、耕運機1の操作者が耕運機1を運転する位置で、アーム30a,30bの基端側端部を持ち上げ、受皿部22に積載された運搬物の荷下ろしを行うことができる。
荷台機構10は、上述したように、重り部52にブロック54などの重りを設置して使用するだけでなく、重り部52に重りを設置せずに使用することができる。具体的には、図6(a)に示すように重り部52に重りを設けない場合は、アーム30a,30bの基端部を持ち上げて荷台部20を回動させると、図6(b)のように荷台部20と共に耕運機1も前傾姿勢となる。この状態でさらにアーム30a,30bを回動させると、図6(c)のように、耕運機1のフロントウェイト2が地面に接触し、後輪8が浮いた状態となる。フロントウェイト2が地面に接触することになり、耕運機1と荷台機構10の重心が安定し、受皿部22の運搬物の荷下ろしを行うことが可能となる。
図4(a)、(b)に示すとおり、本実施形態における荷台機構10には、基台固定部50a,50bが設けられている。運搬物を受皿部22に積載し、荷台機構10を取り付けた耕運機1を走行させる場合においては、特に舗装がされていない農地等を走行させる場合に、耕運機1の走行振動が荷台機構10に伝わり、荷台機構10全体が耕運機1の進行方向側にずれ落ちる可能性がある。本実施形態では、基台固定部50a,50bがハンドル4に隣接して設けられている。これにより荷台機構10が、耕運機1の先端側方向にずれた場合に、基台固定部50a,50bがハンドル4に引っかかり、耕運機1の走行振動等で荷台機構10全体が耕運機1の進行方向側にずれ落ちることを防止している。本実施形態では、基台固定部50a,50bは、耕運機1のハンドル4に引っかかる構造としているが、その他耕運機1のロータリカバー3や操作レバー5に固定する構造としてもよい。また、基台固定部50a,50bを設けずに、フロントウェイト側基台支持部48をフロントウェイト2に固定する構造としてもよい。
図7(a)に変形例として示すように、荷台機構10のアーム30a,30bは、荷台機構10を耕運機1へ取り付けた状態において、アーム30a,30bの基端側の端から、さらに地面に向かって伸びるグリップ部31a,31bを設けてもよい。前述の構造とすると、図7(b)に示すとおり、荷台機構10を耕運機1に取り付けた状態では、グリップ部31a,31bの地面側端部は操作者の足下近くに位置する。操作者が運搬物の荷下ろしを行う場合には、操作者はアーム30a,30bの基端側又はグリップ部31a,31bを持ち上げる。操作者が、アーム30a,30bを持ち上げ荷台部20を回動させた後には、図7(c)に示すように、グリップ部31a,31bは操作者の目線近くに位置する。図7(b)、(c)に示すとおり、荷台機構10を耕運機1に取り付けた状態から運搬物の荷下ろしを行う一連の動作を通じて、アーム30a,30b、グリップ部31a,31bのいずれかが、操作者の手が届く範囲に位置する。したがって、耕運機1を操作する位置から、操作者が移動することなく荷台部20を回動させることができ、運搬物の荷下ろしを効率的に行い得る。
荷台機構10が取り付けられる歩行型農業機械としては、本実施形態では基端側にロータリを備え、操作者が歩行しながら運転する歩行型の耕運機1を選択しているが、先端側にロータリを備える耕運機等、種々の耕運機を選択することもできる。さらには、管理機、除雪機等、操作者が歩行しながら運転を行い低速で走行する歩行型の農業機械を、荷台機構10の取り付け対象として、種々選択することが可能である。
本考案の歩行型農業機械の荷台機構は、各種の歩行型農業機械に取り付け、運搬物の運搬を容易にするものとして有効活用することができる。
1 耕運機(歩行型農業機械)
6 耕運機本体
10 荷台機構(歩行型農業機械の荷台機構)
20 荷台部
22 受皿部
30a,30b アーム(荷台部支持杆)
40 基台部
50a,50b 基台固定部
52 重り部
54 ブロック
60 回動機構
6 耕運機本体
10 荷台機構(歩行型農業機械の荷台機構)
20 荷台部
22 受皿部
30a,30b アーム(荷台部支持杆)
40 基台部
50a,50b 基台固定部
52 重り部
54 ブロック
60 回動機構
Claims (8)
- 歩行型農業機械に取り付けて運搬物の運搬を行うための荷台機構であって、
前記歩行型農業機械に取り付けられる基台部と、
運搬物が積載される荷台部と、
前記基台部に対して前記荷台部を回動可能に連結する回動機構とを有し、
前記荷台部が前記運搬物を受入れる受皿部を有し、
前記回動機構が前記歩行型農業機械の進行方向に対して交差する方向に伸びる軸線を中心として前記荷台部を回動可能であることを特徴とする歩行型農業機械の荷台機構。 - 前記荷台機構を前記歩行型農業機械に取り付けた状態において、前記回動機構の中心が、前記歩行型農業機械の進行方向前方側に位置し、
前記受皿部の重心位置が前記歩行型農業機械の重心に対して前記歩行型農業機械の進行方向前方側に外れた位置となるように前記受皿部が支持されることを特徴とする請求項1に記載の歩行型農業機械の荷台機構。 - 前記荷台機構を前記歩行型農業機械に取り付けた状態において、前記受皿部の底部が、前記荷台機構が取り付けされる前記歩行型農業機械の本体より上方に位置するよう支持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の歩行型農業機械の荷台機構。
- 前記荷台機構を前記歩行型農業機械に取り付けた状態において、前記受皿部が前記歩行型農業機械の操作者の目線より下方に位置するように支持されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の歩行型農業機械の荷台機構。
- 前記歩行型農業機械が、前記歩行型農業機械の進行方向手前側で人が操作するものであって、
前記荷台機構を前記歩行型農業機械に取り付けた状態において、前記回動機構の中心が、前記歩行型農業機械の進行方向前方側に位置し、
前記荷台部が、前記荷台部を回動操作するアームを有し、
前記アームは前記荷台部の前記回動機構側から前記歩行型農業機械の進行方向手前側まで伸びており、
前記アームが前記歩行型農業機械の前記操作を行う位置に到達するように前記歩行型農業機械に取り付け可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の歩行型農業機械の荷台機構。 - 前記基台部が、前記歩行型農業機械に対して前記基台部を固定するための固定部を有するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の歩行型農業機械の荷台機構。
- 前記基台部において、前記歩行型農業機械の進行方向手前側となる位置に重りが設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の歩行型農業機械の荷台機構。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の歩行型農業機械の荷台機構を備えたことを特徴とする歩行型農業機械。
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---|---|---|---|
JP2014006632U JP3196220U (ja) | 2014-12-15 | 2014-12-15 | 歩行型農業機械の荷台機構、及び歩行型農業機械 |
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JP2014006632U JP3196220U (ja) | 2014-12-15 | 2014-12-15 | 歩行型農業機械の荷台機構、及び歩行型農業機械 |
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2014
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