JPH0353634Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、主として果樹の収穫に使用する収穫
用の高所作業車に関し、詳しくは、車体に対して
駆動昇降自在な作業者搭乗部を設けた収穫用の高
所作業車に関する。

〔従来の技術〕

かかる収穫用の高所作業車において、従来で
は、収穫物の収穫容器を、フツク等を用いて作業
者搭乗部に引掛け保持させるようにし、そして、
収納容器が収穫物で一杯になると、別の収納容器
を付け替えることにより、作業を続行させるよう
にしていた。（文献記載せず） 〔考案が解決しようとする問題点〕 しかしながら、収納容器の付替え時に、収穫物
が収納された重量大なる収納容器を、作業者自ら
が持ち上げてフツクの引掛けを解除しながら地面
上に下ろす作業が多大なる労力を要する煩しい作
業となる不都合があつた。

ちなみに、作業者搭乗部は、最大下降させても
地面からは高く位置するものであり、作業者が収
納容器を持ち上げる操作が行い難いものである。

本考案は、上記事情に鑑みて為されたものであ
つて、その目的は、収納容器の付替時に、収穫物
が収納された収納容器を地面上に降ろす作業を軽
快に行える状態で、収納容器を作業者搭乗部に保
持できるようにする点にある。

本考案にかかる収穫用の高所作業車は、上記目
的を達成するために、車体に対して駆動昇降自在
な作業者搭乗部に、収穫物の収納容器に対する容
器載せ台を取り付けた収穫用の高所作業車であつ
て、 〔イ〕 前記容器載せ台を、前記作業者搭乗部に
対する取り付け用フレームと、その取り付け用
フレームに対して水平横軸まわりで、水平姿勢
と傾斜姿勢とに切り換え自在に挿着された搭乗
用フレームとから構成してある。

〔ロ〕 前記水平横軸は、前記取り付けフレーム
に対して、その左右幅方向での一端側に寄せて
位置させている。

〔ハ〕 前記搭載用フレームは、その一端側近く
を前記水平横軸に支持されているとともに、他
端側を、前記取り付け用フレームの左右幅方向
で前記水平横軸を設けた側とは反対側の端部よ
りも外方側に延長してある。

上記〔イ〕〜〔ハ〕に記載の構成を備えたこと
を特徴構成とする。

かかる特徴構成による作用・効果は次の通りで
ある。

〔作用〕

すなわち、収穫物の収容容器を容器載せ台に支
持させることによつて、作業者搭乗部に保持させ
ようと図つたものであり、そして、収穫作業時に
は容器載せ台を水平姿勢に切り換えておくこと
で、収容容器を安定的に支持させることができな
がらも、収容容器を地面上に降ろす際には、搭載
用フレームを、その一端側近くを支持する水平横
軸周りで他端側を下げる状態で揺動すれば、その
他端側の外方側へ延長された端部が、作業者搭乗
部からの収容容器載置位置よりも低い位置に降ろ
せる状態になり、このことから、収容容器を容器
載せ台の傾斜に沿つて、下位側方向に引き出しな
がら地面に降ろすことができる。

〔考案の効果〕

従つて、収容容器を収穫作業時には安定的に支
持させることができながらも、搭載用フレームを
傾斜させることで、作業者搭乗部からの収容容器
載置位置よりも低い位置に降ろせる状態にして、
収容容器を降ろす作業を楽に軽快に行えることが
できるに至つた。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第３図及び第４図に示すように、各別に正逆転
が切り換え自在で且つ駆動停止自在な左右一対の
推進車輪１，１を、車体前方側に設け、キヤスタ
ー２を、車体後方側に設けて、三輪式の車体を構
成し、そして、エンジンＥ、及び、それからの出
力を左右車輪１に伝動する伝動部Ｄを覆うカバー
３を設けると共に、平面視にして車体前後方向に
沿うブーム４を、車体後方側に昇降自在に取付け
ると共にブーム昇降用油圧シリンダ５を設け、さ
らに、ブーム４の先端部に作業者搭乗部Ａを設け
て、収穫用の高所作業車を構成してある。

前記ブーム４を構成するに、上下一対のアーム
４ａ，４ｂを平行四連リンクを構成するように設
けて、ブーム４の昇降に拘らず作業者搭乗部Ａを
所定姿勢に維持できるように構成してある。

前記作業者搭乗部Ａを構成するに、作業者出入
口が前面側に形成されたRRP製の作業者搭乗バ
ケツト６を設け、そのバケツト６の内側面から上
方に向かつて杆状のガードフレーム７を立設して
ある。但し、前記バケツト６に、ブーム昇降用操
作具や左右車輪１，１を各別に前後進及び停止状
態に切換え操作するための走行操作具等の各種操
作具を装備させてある。

又、図中８は、車体前方側に設けられた空の収
納容器Ｚの載置部であつて、四角状の外周フレー
ム８ａに、網状体８ｂを付設してある。

収穫物の収納容器Ｚを作業者搭乗部Ａの後方が
わ側脇に支持する容器載せ台Ｂを設けてあり、以
下、この容器載せ台Ｂについて、第１図及び第２
図に基づいて説明する。

すなわち、作業者搭乗部Ａへの係止用フツク１
０ａ，１０ａを備え、且つ、長さの異なる左右一
対の取り付け用フレームとしての縦フレーム１
０，１０、それらフレーム１０，１０を接続する
補強フレーム１１、前記両縦フレーム１０，１０
の下端部夫々から後方に向かつて突設される下部
フレーム１２，１２、及び、それら下部フレーム
１２，１２の突出端を接続する傾斜フレーム１３
等からなる支持枠を設けてある。

そして、上方側への屈曲部を備える前後一対の
搭載用フレーム１４，１４、それら搭載用フレー
ム１４，１４を接続する複数本の補強フレーム１
５等から容器載せ台Ｂを構成し、前記支持枠にお
ける傾斜フレーム１３の高位がわとなる左右幅方
向の右端がわに寄せて回転自在に支承した水平横
軸としての棒状フレーム１６に、容器載せ台Ｂを
取り付けて、容器載せ台Ｂを昇降揺動自在に構成
してある。また、第１図及び第２図に示すよう
に、容器載せ台Ｂは、容器載せ台Ｂの棒状フレー
ム１６を支承した縦フレーム１０と別の一方の縦
フレーム１０よりも外方へ延長させた状態で端部
を構成している。

前記容器載せ台Ｂの遊端側部分に、Ｕ字状の主
脚１７を上方へ折込み揺動自在に枢着すると共
に、主脚１７を上方側へ付勢するスプリング１８
を設け、容器載せ台Ｂの遊端側最先端部に、下方
への突出量が小さなＵ字状の補助脚１９を設け、
さらに、前記支持枠における一方側の下部フレー
ム１２を用いて、脚係合部Ｕを形成し、もつて、
主脚１７を係合部Ｕに係合させた状態において、
容器載せ台Ｂを水平姿勢に保持できるように構成
し、且つ、主脚１７を折込んで補助脚１９を下部
フレーム１２に接当させた状態において、容器載
せ台Ｂを傾斜姿勢に保持できるように構成してあ
る。

要するに、収穫作業時には、容器載せ台Ｂを水
平姿勢にすることによつて、収納容器Ｚを安定的
に支持できるようにし、そして、収納容器Ｚを地
面に降ろす際には、容器載せ台Ｂを傾斜姿勢にす
ることによつて、収納容器Ｚを容器載せ台Ｂの傾
斜方向に沿つて下位側に引き出しながら地面に降
ろすことができるようにしてある。

尚、容器載せ台Ｂを水平姿勢から傾斜姿勢に切
換える際には、容器載せ台Ｂを上方側へ少し持ち
上げれば、係合部Ｕから離脱した主脚１７がスプ
リング１８にて上方側へ折込み揺動されるものと
なる。

又、図中Ｓ，Ｓは、収納容器Ｚの移動を規制す
るストツパーであつて、筒体２０とそれから突設
した下片２１とからなり、且つ、筒体２０が帯板
状の支持部２２にスライド自在に嵌合されると共
に、押ボルト２３によつて固定されるようになつ
ており、上記スライドにより、収納容器Ｚの大き
さに合わせて位置変更できるものである。

〔別実施例〕

容器載せ台Ｂの具体構成、容器載せ台Ｂを姿勢
切換自在に支持する構成、容器載せ台Ｂを作業者
搭乗部Ａに取付ける構成夫々は、各種変更でき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る収穫用の高所作業車の実施
例を示し、第１図は容器載せ台の装着部を示す斜
視図、第２図は同背面図、第３図は高所作業車の
側面図、第４図は同平面図である。 １０……取り付け用フレーム、１４……搭載用
フレーム、１６……水平横軸、Ａ……作業者搭乗
部、Ｂ……容器載せ台、Ｚ……収納容器。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車体に対して駆動昇降自在な作業者搭乗部Ａ
   に、収穫物の収納容器Ｚに対する容器載せ台Ｂを
   取り付けるとともに、下記〔イ〕〜〔ハ〕に記載
   の構成を備えた収穫用の高所作業車。 〔イ〕 前記容器載せ台Ｂを、前記作業者搭乗部
   Ａに対する取り付け用フレーム１０と、その取
   り付け用フレーム１０に対して水平横軸１６ま
   わりで、水平姿勢と傾斜姿勢とに切り換え自在
   に装着された搭載用フレーム１４とから構成し
   てある。 〔ロ〕 前記水平横軸１６は、前記取り付けフレ
   ーム１０に対して、その左右幅方向での一端側
   に寄せて位置させている。 〔ハ〕 前記搭載用フレーム１４は、その一端側
   近くを前記水平横軸１６に支持されているとと
   もに、他端側を、前記取り付け用フレーム１０
   の左右幅方向で前記水平横軸１６を設けた側と
   は反対側の端部よりも外方側に延長してある。