JP7474373B2 - エポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物、及びこれらの硬化物並びに炭素繊維強化複合材料 - Google Patents

エポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物、及びこれらの硬化物並びに炭素繊維強化複合材料 Download PDF

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Description

本発明は、エポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物、及びこれらの硬化物並びに炭素繊維強化複合材料に関する。
エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させることにより、機械的性質、耐水性、耐薬品性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となり、接着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い分野に利用されている。エポキシ樹脂および硬化剤をマトリックス樹脂として強化繊維に含浸、硬化させた炭素繊維強化複合材料(CFRP)は、軽量化・高強度化といった特性を付与できることから、近年、航空機構造用部材、風車の羽根、自動車外板およびICトレイやノートパソコンの筐体(ハウジング)などのコンピュータ用途等に広く展開され、その需要は増加しつつある。特に、その成型体の軽量且つ高強度という特性をいかし、航空機用途のマトリックスレジンに使用されている。
CFRP等のマトリックスレジンに使用される樹脂として使用されるエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂硬化物は一般的にもろく、航空宇宙用や車両などの構造材料に適応する場合は高い機械的強度が必要になる。この熱硬化性樹脂の低い曲げ強度、靭性、接着性等を補うために熱硬化性樹脂マトリックスに強靭性の高い熱可塑性樹脂を添加する方法が広く知られている(特許文献1~3)。具体的にはポリエーテルスルホンやポリエーテルイミド、ポリアミド等の熱可塑性樹脂の粒子を熱硬化性樹脂マトリックス樹脂に組み合わせることでプリプレグの曲げ強度や靭性を向上させている。
近年、CFRPに対する要求特性は厳しくなっており、航空宇宙用途や車両などの構造材料に適用する場合は180℃以上の耐熱性および100MPa以上の曲げ強度が必要となっている(特許文献4、5)。
特開昭60-243113号公報 特許平09-100358号公報 特開2013-155330号公報 特開2010-275492号公報 国際公開第2019-021879号 特開2007-211254号公報
特許文献6には、低吸水性のエポキシ樹脂が記載されている。しかしながら、特許文献6に記載のエポキシ樹脂は曲げ強度が低く、また、脆い(伸び率が低い)ためCFRP材料として適用するのが困難であった。
本発明は、上記状況を鑑みてなされたものであり、耐熱性、曲げ強度に優れるエポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物、及びこれらの硬化物並びに炭素繊維強化複合材料を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、以下の[1]~[5]に示すものである。なお、本発明において「(数値1)~(数値2)」は上下限値を含むことを示す。
[1]
下記式(1)で表され、エポキシ当量が210g/eq.以上218g/eq.以下であるエポキシ樹脂。
Figure 0007474373000001
(式(1)中、nは繰り返し数の平均値であり、1<n<15の実数を示す。)
[2]
前項[1]に記載のエポキシ樹脂と、硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物。
[3]
前記硬化剤がアミン系硬化剤である前項[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4]
前項[2]または[3]に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
[5]
前項[2]または[3]に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる炭素繊維強化複合材料。
本発明によれば、その硬化物が耐熱性、曲げ強度に優れるエポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物、及びこれらの硬化物並びに炭素繊維強化複合材料を提供することができる。
以下、本発明に係る実施形態(以下、「本実施形態」とも記す)について、さらに詳細に説明する。
本実施形態のエポキシ樹脂は、下記式(1)で表されるものであって、エポキシ当量は、210g/eq.以上218g/eq.以下であることが好ましく、211g/eq.以上218g/eq.以下であることがより好ましく、213g/eq.以上218g/eq.以下であることがさらに好ましい。エポキシ当量が210g/eq.以上であると耐熱性が良好となり、218g/eq.以下であると曲げ強度が良好となる。すなわち、エポキシ当量は、210g/eq.以上218g/eq.以下であることにより耐熱性と曲げ強度の特性を両立することができる。
Figure 0007474373000002
(式(1)中、nは繰り返し数の平均値であり、1<n<15の実数を示す。)
前記式(1)中、nの値はエポキシ樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、検出器:RI)の測定により求められた数平均分子量、あるいは分離したピークの各々の面積比から算出することができる。nは1<n<15の実数であることが好ましく、1<n<10であることがさら好ましく、1<n<5であることが特に好ましい。
本実施形態のエポキシ樹脂は、エポキシ当量をコントロールすることで、耐熱性、曲げ強度に優れる硬化物を得ることができる。曲げ強度は100~130MPaであることが好ましく、より好ましくは105~125MPaであり、さらに好ましくは110~120MPaである。曲げ強度が100MPa未満であると炭素繊維強化複合材料としたときの曲げ強度が十分でなく信頼性の低下を招くため好ましくない。なお、本実施形態の曲げ強度は後述の実施例に記載の方法で測定する。
また、本実施形態のエポキシ樹脂から得られる硬化物の曲げ最大伸度は5%以上であるときが特に好ましい。最大値は特に制限がなくても構わないが、好ましい最大値は7%以下である。曲げ最大伸度が5%以上であることで硬化物のも脆さを緩和することができ、強靭な硬化物となる。
耐熱性(Tg)は180~300℃であることが好ましく、より好ましくは185~250℃であり、さらに好ましくは190~200℃であり、特に好ましくは220~250℃である。耐熱性が180℃未満であると航空機のエンジン回りなど耐熱性が求められる部材への適応は困難となり、使用時に樹脂が軟化し機械的強度が著しく低くなり、材料の破損につながるので好ましくない。また、エポキシ樹脂の耐熱性は一般的に架橋密度と相関があり、架橋密度が高くなると耐熱性は高くなる。つまり耐熱性が300℃を超えると、架橋密度が高くなり硬化物が脆くなるため好ましくない。なお、本実施形態の耐熱性(Tg)は後述の実施例に記載の方法で測定する。
前記式(1)で表されるエポキシ樹脂は、下記式(2)で表されるフェノール樹脂とエピハロヒドリンの反応により得ることができる。
Figure 0007474373000003
(式(2)中、nは繰り返し数の平均値であり、1<n<15の実数を示す。)
前記式(2)中のnの好ましい範囲は前記式(1)と同じである。
前記エピハロヒドリンは市場から容易に入手できる。エピハロヒドリンの使用量は原料フェノール混合物の水酸基1モルに対し好ましくは2.0~10モル、より好ましくは3.0~8.0モル、さらに好ましくは3.5~6.0モルである。本実施形態において用いうるエピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、α-メチルエピクロルヒドリン、β-メチルエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等が好ましく挙げられ、特に、工業的に入手が容易なエピクロルヒドリンが好ましい。
上記反応において、エポキシ化工程を促進する触媒としてアルカリ金属水酸化物を使用することができる。使用しうるアルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、固形物を利用してもよく、その水溶液を使用してもよいが、本実施形態においては特に、溶解性、ハンドリングの面からフレーク状に成型された固形物の使用が好ましい。アルカリ金属水酸化物の使用量は原料フェノール混合物の水酸基1モルに対して好ましくは0.90~1.5モルであり、より好ましくは0.95~1.25モル、さらに好ましくは0.99~1.15モルである。
また、反応を促進するためにテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を触媒として添加してもかまわない。4級アンモニウム塩の使用量としては原料フェノール混合物の水酸基1モルに対し好ましくは0.1~15gであり、より好ましくは0.2~10gである。
反応温度は好ましくは30~90℃であり、より好ましくは35~80℃である。特に本実施形態においては、より高純度なエポキシ化のために50℃以上が好ましく、特に60℃以上が好ましい。反応時間は好ましくは0.5~10時間であり、より好ましくは1~8時間、特に好ましくは1~3時間である。反応時間が短いと反応が進みきらず、反応時間が長くなると副生成物ができることから好ましくない。
これらのエポキシ化反応の反応物を水洗後、または水洗無しに加熱減圧下でエピハロヒドリンや溶媒等を除去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、回収したエポキシ樹脂を炭素数4~7のケトン化合物(たとえば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。)を溶剤として溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて反応を行い、閉環を確実なものにすることもできる。この場合アルカリ金属水酸化物の使用量はエポキシ化に使用した原料フェノール混合物の水酸基1モルに対して好ましくは0.01~0.3モル、好ましくは0.05~0.2モルである。反応温度は好ましくは50~120℃、反応時間はより好ましくは0.5~2時間である。
反応終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更に加熱減圧下溶剤を留去することにより本実施形態のエポキシ樹脂が得られる。
前記式(2)で表されるフェノール樹脂の合成法としては、フルフラールとフェノール類との反応(縮合)を行う場合、フェノール類の量はフルフラール1モルに対して好ましくは1.5~20モル、特に好ましくは3~10モルの範囲である。
フェノール類としては、2置換フェノールとしてカテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、1置換フェノールとしてフェノール、クレゾール、キシレノールが挙げられ、単独でも2種類以上を併用しても良い。
溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、トルエン、キシレンなどが挙げられるがこれらに限定される物ではなく、単独でも2種以上併用してもよい。溶媒を使用する場合、その使用量はフェノール100重量部に対し、好ましくは5~500重量部、より好ましくは10~300重量部の範囲である。
上記縮合反応においては塩基触媒を用いるのが好ましい。酸性触媒でも縮重合は可能であるが、フルフラール同士の反応も起こり、副成物が多くなる。また、有機金属化合物を用いる方法もあるが、コスト的に不利である。塩基性触媒の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム-tert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド等のアルカリ土類金属アルコキシド等が挙げられるが、これらに限定される物ではなく、単独でも2種以上を併用してもよい。触媒の使用量は、フェノール1モルに対し、好ましくは0.005~2.0倍モル、より好ましくは0.01~1.1倍モルである。
これら塩基触媒存在下の縮合反応は好ましくは40~180℃の範囲で行われるのが好ましく、特に好ましくは80~165℃の範囲で行われ、反応時間は好ましくは0.5~10時間の範囲で選定することができる。こうして得られた反応物は系内が中性になるように中和を行ったり溶媒の存在下に水洗を繰り返したりしたのち、水を分離排水後、加熱減圧下、溶媒及び未反応物を除去することにより前記式(2)で表されるフェノール樹脂が得られる。
本実施形態の硬化性樹脂組成物は硬化剤を含有する。用い得る硬化剤としては、例えばアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミド系硬化剤、及びフェノール系硬化剤等が挙げられる。
本実施形態の硬化性樹脂組成物においては、特に硬化性樹脂組成物の樹脂粘度と樹脂硬化物の耐熱性をバランス良く両立できるためアミン硬化剤が好ましい。アミン系硬化剤としては、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン(3,3’-DDS)、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン(4,4’-DDS)、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、3,3’-ジイソプロピル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジ-t-ブチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジエチル-5,5’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジイソプロピル-5,5’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジ-t-ブチル-5,5’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン(TEDDM)、3,3’-ジイソプロピル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジ-t-ブチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトライソプロピル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジ-t-ブチル-5,5’-ジイソプロピル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラ-t-ブチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル(DADPE)、ビスアニリン、ベンジルジメチルアニリン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP-10)、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP-30)、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールの2-エチルヘキサン酸エステル等を使用することができる。また、アニリンノボラック、オルソエチルアニリンノボラック、アニリンとキシリレンクロライドとの反応により得られるアニリン樹脂、アニリンと置換ビフェニル類(4,4’-ビス(クロルメチル)-1,1’-ビフェニル及び4,4’-ビス(メトキシメチル)-1,1’-ビフェニル等)、若しくは置換フェニル類(1,4-ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メトキシメチル)ベンゼン及び1,4-ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン等)等との重縮合により得られるアニリン樹脂等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びメチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
アミド系硬化剤としては、ジシアンジアミド、若しくはリノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂等が挙げられる。
フェノール系硬化剤としては、多価フェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、2,2’-ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’-テトラメチル-(1,1’-ビフェニル)-4,4’-ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス-(4-ヒドロキシフェニル)メタン及び1,1,2,2-テトラキス(4-ヒドロキシフェニル)エタン等);フェノール類(例えば、フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン及びジヒドロキシナフタレン等)と、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p-ヒドロキシベンズアルデヒド、o-ヒドロキシベンズアルデヒド及びフルフラール等)、ケトン類(p-ヒドロキシアセトフェノン及びo-ヒドロキシアセトフェノン等)、若しくはジエン類(ジシクロペンタジエン及びトリシクロペンタジエン等)との縮合により得られるフェノール樹脂;前記フェノール類と、置換ビフェニル類(4,4’-ビス(クロルメチル)-1,1’-ビフェニル及び4,4’-ビス(メトキシメチル)-1,1’-ビフェニル等)、若しくは置換フェニル類(1,4-ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メトキシメチル)ベンゼン及び1,4-ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン等)等との重縮合により得られるフェノール樹脂;前記フェノール類及び/又は前記フェノール樹脂の変性物;テトラブロモビスフェノールA及び臭素化フェノール樹脂等のハロゲン化フェノール類が挙げられる。
本実施形態の硬化性樹脂組成物において、前記式(2)で表されるフェノール樹脂を硬化剤の全量、あるいはその一部として使用することも好ましい。
本実施形態の硬化性樹脂組成物において硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.7~1.2当量が好ましい。エポキシ基1当量に対して0.7当量に満たない場合、或いは1.2当量を越える場合、いずれも硬化が不完全になり、良好な硬化物性が得られない恐れがある。
また本実施形態の硬化性樹脂組成物においては必要に応じて、硬化促進剤を配合しても良い。硬化促進剤を使用することによりゲル化時間を調整することもできる。使用できる硬化促進剤の例としては2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾールなどのイミダゾール類、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8-ジアザ-ビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物が挙げられる。硬化促進剤はエポキシ樹脂100重量部に対して0.01~5.0重量部が必要に応じ用いられる。
本実施形態の硬化性樹脂組成物においては、他のエポキシ樹脂を配合しても良く、具体例としては、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と置換ビフェニル類(4,4’-ビス(クロルメチル)-1,1’-ビフェニル及び4,4’-ビス(メトキシメチル)-1,1’-ビフェニル等)、若しくは置換フェニル類(1,4-ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メトキシメチル)ベンゼン及び1,4-ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン等)等との重縮合により得られるフェノール樹脂、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、アルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、4-ビニル-1-シクロヘキセンジエポキシドや3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4’-エポキシシクロヘキサンカルボキシラートなどを代表とする脂環式エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)やトリグリシジル-p-アミノフェノールなどを代表とするグリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられるが、通常用いられるエポキシ樹脂であればこれらに限定されるものではない。
本実施形態の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて公知の添加剤を配合することができる。用いうる添加剤の具体例としては、ポリブタジエン及びこの変性物、アクリロニトリル共重合体の変性物、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリイミド、フッ素樹脂、マレイミド系化合物、シアネートエステル系化合物、シリコーンゲル、シリコーンオイル、並びにシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、石英粉、アルミニウム粉末、グラファイト、タルク、クレー、酸化鉄、酸化チタン、窒化アルミニウム、アスベスト、マイカ、ガラス粉末等の無機充填材、シランカップリング剤のような充填材の表面処理剤、離型剤、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の着色剤が挙げられる。
本実施形態の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて公知のマレイミド系化合物を配合することができる。用いうるマレイミド化合物の具体例としては、4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、ポリフェニルメタンマレイミド、m-フェニレンビスマレイミド、2,2’-ビス〔4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、4-メチル-1,3-フェニレンビスマレイミド、4,4’-ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4’-ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3-ビス(3-マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ビフェニルアラルキル型マレイミドなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。マレイミド系化合物を配合する際は、必要により硬化促進剤を配合するが、前記硬化促進剤や、有機化酸化物、アゾ化合物などのラジカル重合開始剤など使用できる。
本実施形態の硬化性樹脂組成物は、有機溶剤を添加しワニス状の組成物(以下、単にワニスという。)とすることができる。用いられる溶剤としては、例えばγ-ブチロラクトン類、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルイミダゾリジノン等のアミド系溶剤、テトラメチレンスルフォン等のスルフォン類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤が挙げられる。溶剤は、得られたワニス中の溶剤を除く固形分濃度が好ましくは10~80重量%、より好ましくは20~70重量%となる範囲で使用する。
本実施形態の硬化性樹脂組成物は、樹脂シート、プリプレグ、炭素繊維強化複合材料として活用することもできる
本実施形態の硬化性樹脂組成物を支持基材の片面または両面に塗布し、樹脂シートとして用いてもよい。塗布方法としては、例えば、注型法、ポンプや押し出し機等により樹脂をノズルやダイスから押し出し、ブレードで厚さを調整する方法、ロールによりカレンダー加工して厚さを表製する方法、スプレー等を用いて噴霧する方法等が挙げられる。なお、層を形成する工程においては、硬化性樹脂組成物の熱分解を回避可能な温度範囲で加熱しながら行ってもよい。また、必要に応じて圧延処理、研削処理等を施してもよい。支持基材としては、例えば紙、布、不織布等からなる多孔質基材、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムあるいはシート、ネット、発泡体、金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。支持基材に厚さは特に制限されず、用途に応じて適宜に決定される。
本実施形態の硬化性樹脂組成物および/または樹脂シートを加熱溶融して低粘度化して繊維基材に含浸させることにより本実施形態のプリプレグを得ることができる。
また、ワニス状の硬化性樹脂組成物を、繊維基材に含浸させて加熱乾燥させることにより本実施形態のプリプレグを得ることもできる。上記のプリプレグを所望の形に裁断、積層後、積層物にプレス成形法やオートクレーブ成形法、シートワインディング成形法などで圧力をかけながら硬化性樹脂組成物を加熱硬化させることにより本実施形態の炭素繊維強化複合材料を得ることができる。また、プリプレグの積層時に銅箔や有機フィルムを積層することもできる。
さらに、本実施形態の炭素繊維強化複合材料の成形方法は、上記の方法のほかに、公知の方法にて成形して得ることもできる。例えば、炭素繊維基材(通常、炭素繊維織物を使用)を裁断、積層、賦形してプリフォーム(樹脂を含浸する前の予備成形体)を作製、プリフォームを成形型内に配置して型を閉じ、樹脂を注入してプリフォームに含浸、硬化させた後、型を開いて成形品を取り出すレジントランスファー成形技術(RTM法)を用いることもできる。
また、RTM法の一種である、例えば、VaRTM法、SCRIMP(Seeman’s Composite Resin Infusion Molding Process)法、特表2005-527410記載の樹脂供給タンクを大気圧よりも低い圧力まで排気し、循環圧縮を用い、かつ正味の成形圧力を制御することにとよって、樹脂注入プロセス、特にVaRTM法をより適切に制御するCAPRI(Controlled Atmospheric Pressure Resin Infusion)法なども用いることができる。
さらに、繊維基材を樹脂シート(フィルム)で挟み込むフィルムスタッキング法や、含浸向上のため強化繊維基材にパウダー状の樹脂を付着させる方法、繊維基材に樹脂を混ぜる過程において流動層あるいは流体スラリー法を用いる成形方法(Powder Impregnated Yarn)、繊維基材に樹脂繊維を混繊させる方法も用いることができる。
炭素繊維としては、アクリル系、ピッチ系、レーヨン系などの炭素繊維が挙げられ、なかでも引張強度の高いアクリル系の炭素繊維が好ましく用いられる。炭素繊維の形態としては、有撚糸、解撚糸および無撚糸等を使用することができるが、繊維強化複合材料の成形性と強度特性のバランスが良いため、解撚糸または無撚糸が好ましく用いられる。
以下に合成例および実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下に示す材料、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
分析方法について以下の条件で行った。
・エポキシ当量
JIS K-7236に記載された方法で測定し、単位はg/eq.である。
・GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)分析
メーカー:Waters
カラム:ガードカラム SHODEX GPC KF-601、KF-602 KF-602.5、KF-603
流速:0.5ml/min.
カラム温度:40℃
使用溶剤:THF(テトラヒドロフラン)
検出器:RI(示差屈折検出器)
[合成例1]
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、フェノール254重量部、水63重量部、水酸化ナトリウム27重量部を仕込み、撹拌、溶解後、110℃へ加熱したところへ、フルフラール63重量部を2時間かけて滴下した。その後110℃で3時間反応させた後、145℃に昇温した。昇温の際、留出してきた水は系外へ除いた。145℃に到達したのちすぐに80℃まで冷却し、水63重量部を仕込み、リン酸4重量部、35%塩酸63重量部を加えて中和した。水洗を繰り返した後、加熱減圧下において、未反応フェノールを留去せしめて、前記式(2)で表されるフェノール樹脂112重量部を得た。得られた前記式(2)で表されるフェノール樹脂78重量部に対してエピクロルヒドリン(ECH、以下同様)254重量部、ジメチルスルホキシド(DMSO、以下同様)64重量部、水13重量部を反応容器に仕込み、加熱、撹拌、溶解後、温度を45℃に保持しながら、フレーク状の水酸化ナトリウム23重量部を2時間かけて分割で仕込んだ。その後、45℃で2時間、70℃で60分更に反応を行った。ついで水洗を繰り返し、副成塩とジメチルスルホキシドを除去した後、油層から加熱減圧下において過剰のエピクロルヒドリンを留去し、残留物に218重量部のメチルイソブチルケトンを添加し溶解した。このメチルイソブチルケトン溶液を70℃に加熱し30%水酸化ナトリウム水溶液7重量部を添加し、1時間反応させた後、反応液の水洗を洗浄液が中性となるまで繰り返した。ついで油層から加熱減圧下においてメチルイソブチルケトンを留去することにより前記式(1)で表されるエポキシ樹脂101重量部を得た(式(1)におけるnは2.2)。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は218g/eq.であった。
[合成例2]
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、フェノール254重量部、水63重量部、水酸化ナトリウム27重量部を仕込み、撹拌、溶解後、110℃へ加熱したところへ、フルフラール53重量部を2時間かけて滴下した。その後110℃で3時間反応させた後、145℃に昇温した。昇温の際、留出してきた水は系外へ除いた。145℃に到達したのち、4時間反応させた。ついで80℃まで冷却し、水63重量部を仕込み、リン酸4重量部、35%塩酸63重量部を加えて中和した。水洗を繰り返した後、加熱減圧下において、未反応フェノールを留去せしめて、前記式(2)で表されるフェノール樹脂109重量部を得た。得られた前記式(2)で表されるフェノール樹脂78重量部に対してECH254重量部、DMSO64重量部、水13重量部を反応容器に仕込み、加熱、撹拌、溶解後、温度を45℃に保持しながら、フレーク状の水酸化ナトリウム23重量部を2時間かけて分割で仕込んだ。その後、45℃で2時間、70℃で60分更に反応を行った。ついで水洗を繰り返し、副成塩とジメチルスルホキシドを除去した後、油層から加熱減圧下において過剰のエピクロルヒドリンを留去し、残留物に218重量部のメチルイソブチルケトンを添加し溶解した。このメチルイソブチルケトン溶液を70℃に加熱し30%水酸化ナトリウム水溶液7重量部を添加し、1時間反応させた後、反応液の水洗を洗浄液が中性となるまで繰り返した。ついで油層から加熱減圧下においてメチルイソブチルケトンを留去することにより前記式(1)で表されるエポキシ樹脂103重量部を得た(式(1)におけるnは2.1)。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は213g/eq.であった。
[合成例3]
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、フェノール254重量部、水63重量部、水酸化ナトリウム27重量部を仕込み、撹拌、溶解後、110℃へ加熱したところへ、フルフラール44重量部を2時間かけて滴下した。その後110℃で3時間反応させた後、145℃に昇温した。昇温の際、留出してきた水は系外へ除いた。145℃に到達したのちすぐに80℃まで冷却し、水63重量部を仕込み、リン酸4重量部、35%塩酸63重量部を加えて中和した。水洗を繰り返した後、加熱減圧下において、未反応フェノールを留去せしめて、前記式(2)で表されるフェノール樹脂109重量部を得た。得られた前記式(2)で表されるフェノール樹脂78重量部に対してECH254重量部、DMSO64重量部、水13重量部を反応容器に仕込み、加熱、撹拌、溶解後、温度を45℃に保持しながら、フレーク状の水酸化ナトリウム23重量部を2時間かけて分割で仕込んだ。その後、45℃で2時間、70℃で60分更に反応を行った。ついで水洗を繰り返し、副成塩とジメチルスルホキシドを除去した後、油層から加熱減圧下において過剰のエピクロルヒドリンを留去し、残留物に218重量部のメチルイソブチルケトンを添加し溶解した。このメチルイソブチルケトン溶液を70℃に加熱し30%水酸化ナトリウム水溶液7重量部を添加し、1時間反応させた後、反応液の水洗を洗浄液が中性となるまで繰り返した。ついで油層から加熱減圧下においてメチルイソブチルケトンを留去することにより前記式(1)で表されるエポキシ樹脂103重量部を得た(式(1)におけるnは2.0)。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は211g/eq.であった。
[合成例4]
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、フェノール254重量部、水63重量部、水酸化ナトリウム27重量部を仕込み、撹拌、溶解後、110℃へ加熱したところへ、フルフラール90重量部を2時間かけて滴下した。その後110℃で3時間反応させた後、145℃に昇温した。昇温の際、留出してきた水は系外へ除いた。145℃に到達したのち、4時間反応させた。ついで80℃まで冷却し、水63重量部を仕込み、リン酸4重量部、35%塩酸63重量部を加えて中和した。水洗を繰り返した後、加熱減圧下において、未反応フェノールを留去せしめて、前記式(2)で表されるフェノール樹脂120重量部を得た。得られた前記式(2)で表されるフェノール樹脂78重量部に対してECH254重量部、DMSO64重量部、水13重量部を反応容器に仕込み、加熱、撹拌、溶解後、温度を45℃に保持しながら、フレーク状の水酸化ナトリウム23重量部を2時間かけて分割で仕込んだ。その後、45℃で2時間、70℃で60分更に反応を行った。ついで水洗を繰り返し、副成塩とジメチルスルホキシドを除去した後、油層から加熱減圧下において過剰のエピクロルヒドリンを留去し、残留物に218重量部のメチルイソブチルケトンを添加し溶解した。このメチルイソブチルケトン溶液を70℃に加熱し30%水酸化ナトリウム水溶液7重量部を添加し、1時間反応させた後、反応液の水洗を洗浄液が中性となるまで繰り返した。ついで油層から加熱減圧下においてメチルイソブチルケトンを留去することにより前記式(1)で表されるエポキシ樹脂90重量部を得た(式(1)におけるnは2.6)。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は223g/eq.であった。
[合成例5]
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、フェノール254重量部、水63重量部、水酸化ナトリウム27重量部を仕込み、撹拌、溶解後、110℃へ加熱したところへ、フルフラール33重量部を2時間かけて滴下した。その後110℃で3時間反応させた後、145℃に昇温した。昇温の際、留出してきた水は系外へ除いた。145℃に到達したのちすぐに80℃まで冷却し、水63重量部を仕込み、リン酸4重量部、35%塩酸63重量部を加えて中和した。水洗を繰り返した後、加熱減圧下において、未反応フェノールを留去せしめて、前記式(2)で表されるフェノール樹脂90重量部を得た。得られた前記式(2)で表されるフェノール樹脂78重量部に対してECH254重量部、DMSO64重量部、水13重量部を反応容器に仕込み、加熱、撹拌、溶解後、温度を45℃に保持しながら、フレーク状の水酸化ナトリウム23重量部を2時間かけて分割で仕込んだ。その後、45℃で2時間、70℃で60分更に反応を行った。ついで水洗を繰り返し、副成塩とジメチルスルホキシドを除去した後、油層から加熱減圧下において過剰のエピクロルヒドリンを留去し、残留物に218重量部のメチルイソブチルケトンを添加し溶解した。このメチルイソブチルケトン溶液を70℃に加熱し30%水酸化ナトリウム水溶液7重量部を添加し、1時間反応させた後、反応液の水洗を洗浄液が中性となるまで繰り返した。ついで油層から加熱減圧下においてメチルイソブチルケトンを留去することにより前記式(1)で表されるエポキシ樹脂109重量部を得た(式(1)におけるnは1.7)。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は204g/eq.であった。
[実施例1~3、比較例1~2]
合成例1~5で得られたエポキシ樹脂を主剤とし、硬化剤として3,3’,5,5’-テトラエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン(略称;TEDDM、東京化成株式会社製、活性水素当量78g/eq.)を用いて表1の配合組成に示す重量比で混合し、160℃6時間の硬化条件で硬化させ、硬化物を作成した。
物性値の測定は以下の条件で測定した。
<耐熱性(Tg)測定条件>
動的粘弾性測定器:TA-instruments、DMA-2980
測定温度範囲:-30~280℃
昇温速度:2℃/分
Tg:損失弾性率のピーク温度をTgとした。
<曲げ強度、曲げ最大伸度 測定条件>
・JIS K-7074に従い測定した。
Figure 0007474373000004
表1の結果より、本願実施例の硬化物は耐熱性、曲げ強度に優れることが確認された。一方、比較例1は曲げ強度及び曲げ最大伸度に、比較例2は耐熱性に課題を抱えることが確認された。

Claims (5)

  1. 下記式(1)で表され、エポキシ当量が210g/eq.以上218g/eq.以下であるエポキシ樹脂。
    Figure 0007474373000005
    (式(1)中、nは繰り返し数の平均値であり、1<n<15の実数を示す。)
  2. 請求項1に記載のエポキシ樹脂と、硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物。
  3. 前記硬化剤がアミン系硬化剤である請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項2または3に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
  5. 請求項2または3に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる炭素繊維強化複合材料。
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