JP7472108B2 - ピリドピラジン系及びピリドトリアジン系インフルエンザウィルス複製阻害剤 - Google Patents

ピリドピラジン系及びピリドトリアジン系インフルエンザウィルス複製阻害剤 Download PDF

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Description

本開示は、一般に、インフルエンザウィルス複製の阻害剤、及びインフルエンザ感染の治療又は予防を必要とする患者に阻害剤を投与することによるインフルエンザ感染を治療又は予防する方法に関する。
インフルエンザは季節的な流行で世界中に広がり、毎年数十万人、パンデミックの年には数百万人が死亡する。例えば、20世紀には三つのインフルエンザパンデミックが発生し、数千万人が死亡し、これらのパンデミックはそれぞれ、ヒトでの新しいウィルス株の出現によって引き起こされている。しばしば、これらの新しい株は、既存のインフルエンザウィルスが他の動物種からヒトに広がったことに起因する。
インフルエンザは主に、感染者が咳又はくしゃみをしたときに生じる大きなウィルスを含んだ液滴を介して人から人へと伝染され、次いで、これらの大きな液滴は、感染者の近くの(例えば、約6フィート以内の)感染を受けやすい個人の上気道粘膜表面に定着し得る。伝染は、インフルエンザウィルスで汚染された表面に触れ、次いで目、鼻、又は口に触れるような、気道分泌物との直接的な接触又は間接的な接触によっても発生し得る。成人は、症状が出る1日前から症状が始まってから約5日後までにインフルエンザを他人に広め得ると考えられる。小児及び免疫系が弱っている人は、症状の発症後10日以上感染し得ると考えられる。
インフルエンザウィルスは、オルトミクソウィルス(Orthomyxoviridae)科のRNAウィルスであり、A型インフルエンザウィルス属、B型インフルエンザウィルス属、C型インフルエンザウィルス属、イサウィルス属、及びトゴトウィルス属の五つの属を含む。
A型インフルエンザウィルス属は、季節性インフルエンザ及びパンデミックインフルエンザ流行の原因である。A型インフルエンザウィルス属は、A型インフルエンザウィルスという一つの種を有しており、野生の水鳥は非常に多様なA型インフルエンザの自然宿主である。時には、ウィルスは他の種に伝染し、次いで家禽において壊滅的発生を引き起こす可能性があり、又はヒトインフルエンザのパンデミックを引き起こし得る。A型ウィルスは、3種のインフルエンザ型の中で最も伝染性の高いヒト病原体であり、最も重篤な疾患を引き起こす。A型インフルエンザウィルスは、これらのウィルスに対する抗体応答に基づいて様々な血清型に細分化され得る。ヒトで確認されている血清型は、既知のヒトパンデミック死者数によって順番が付けられ、H1N1(1918年にスペインのインフルエンザを引き起こした)、H2N2(1957年にアジアのインフルエンザを引き起こした)、H3N2(1968年に香港のインフルエンザを引き起こした))、H5N1(2007~2008年のインフルエンザ流行期におけるパンデミックの脅威)、H7N7(パンデミックの脅威をもたらす可能性)、H1N2(ヒト及びブタにおける風土病)、H9N2、H7N2、H7N3、及びH10N7である。
B型インフルエンザウィルス属は季節性インフルエンザの原因であり、B型インフルエンザウィルスという一つの種を有する。B型インフルエンザはほぼ例外なくヒトに感染し、A型インフルエンザほど一般的ではない。B型インフルエンザ感染を受けやすいことが既知である他の動物はアザラシのみである。この型のインフルエンザは、A型より2~3倍遅い速度で変異し、その結果、遺伝的な多様性が低く、B型インフルエンザ血清型は一つだけである。抗原多様性の欠如の結果として、B型インフルエンザに対するある程度の免疫は、通常、幼時期に獲得される。しかしながら、B型インフルエンザは、持続的な免疫が不可能になる程に変異する。その宿主範囲が限定されていること(これは種間抗原シフトを妨げる)と合わせて、この低い抗原変化率のため、B型インフルエンザのパンデミックが発生しないことは確実である。
C型インフルエンザウィルス属は、C型インフルエンザウィルスという一つの種を有し、これはヒト及びブタに感染し、重度の病気及び局所的な流行を引き起こし得る。しかしながら、C型インフルエンザは他の型よりも一般的ではなく、通常、小児において軽度の疾患を引き起こすものと思われる。
インフルエンザウィルスは、血清型及び属横断的に構造が非常に似ている。インフルエンザウィルスゲノムは、リボ核タンパク質複合体(RNP)として既知の様々なサイズの棒状構造にパッケージングされた8種類の一本鎖RNAからなる。各RNPは、固有のウィルスRNA、足場核タンパク質の複数コピー、並びにウィルスゲノムの転写及び複製を触媒するPA、PB1、及びPB2サブユニットからなるヘテロ三量体ウィルスポリメラーゼを含む。インフルエンザポリメラーゼ複合体の最近の生化学的及び構造的研究は、インフルエンザポリメラーゼによるキャップスナッチング及びRNA合成の機構を理解する上での手がかりを提供するものである。即ち、PB2 キャップ結合ドメインは、最初に、その5′キャップに結合することによって宿主のプレ-mRNAを隔離する。次いで、エンドヌクレアーゼサブユニットであるPAが、キャップ下流にある捕捉されたプレ-mRNAの10~13個のヌクレオチドを切断する。その後、PB2サブユニットは約700回回転して(rotate)、キャップされたプライマーをPB1ポリメラーゼ活性部位へと向ける。PB1サブユニットは、PB2及びPAサブユニットの両方と直接相互作用する。これらのサブユニットは、異なるインフルエンザ株間で高度に保存されたドメインを含み、期待される抗インフルエンザ薬標的として注目されている。ポリメラーゼ複合体に加えて、インフルエンザゲノムは、その独自のノイラミニダーゼ(NA)、ヘマグルチニン(HA)、核タンパク質(NP)、マトリックスタンパク質M1及びM2、並びに非構造タンパク質NS1及びNS2をコードする。NAは、抗ウィルス薬であるオセルタミビル(タミフル)及びザナミビル(リレンザ)の標的である。これらの薬物は、NAの酵素活性を阻害し、従って感染細胞からの子孫ウィルスの放出を遅延させる、シアル酸類縁体である。
インフルエンザにより、生産性の低下及びそれに伴う医療処置に起因する直接的な費用、並びに、予防手段の間接的な費用が生じる。米国では、インフルエンザは年間100億ドル超の総コストの原因となっているが、将来のパンデミックにより直接及び間接的な費用が数千億ドルになり得ると推定されている。予防の費用も高い。世界中の政府は、潜在的なH5N1鳥インフルエンザパンデミックについての準備及び計画に数十億ドルを費やしており、薬及びワクチンの購入、並びに災害訓練及び国境管理の改善のための戦略の進展に関連するコストを伴う。
インフルエンザについての現在の治療の選択肢には、ワクチン接種、及び抗ウィルス薬による化学療法又は化学予防が含まれる。インフルエンザワクチンを使用したインフルエンザに対するワクチン接種は、しばしば、小児及び高齢者のようなリスクの高い群、又は、喘息、糖尿病、若しくは心臓疾患を有する人に対して推奨される。しかしながら、ワクチン接種を受けてもまだインフルエンザに感染する可能性がある。ワクチンは、いくつかの特定のインフルエンザ株について各流行期に再び処方されるが、その流行期において世界中の人々に活発に感染している全ての株を含めることはできない。製造業者が季節的流行に対処するために必要となる数百万の用量を製剤化及び製造するのに約6ヶ月かかり、時には、新しい又は見過ごされていた株がその期間中に顕著になり、ワクチン接種を受けたにもかかわらず人々に感染する(2003~2004年のインフルエンザ流行期におけるH3N2福建省インフルエンザによるもの)。ワクチンは効果が発揮されるまでに約2週間かかるので、ワクチン接種の直前に感染し、ワクチンによって予防されるはずのまさにその株によって病気になる可能性もある。
さらに、これらのインフルエンザワクチンの有効性は変動的である。ウィルスの変異率が高いために、特定のインフルエンザワクチンによっては、通常、数年しか防御されない。インフルエンザウィルスは時間とともに急速に変化し、異なる株が優勢になるので、ある年について処方されたワクチンは翌年には有効ではなくなり得る。
RNA校正酵素が存在しないために、インフルエンザvRNAのRNA依存性RNAポリメラーゼは、インフルエンザvRNAのおおよその長さである約1万ヌクレオチドごとに一つのヌクレオチド挿入エラーを生じる。従って、新しく作り出されるすべてのインフルエンザウィルスは、変異抗原ドリフト(mutant-antigenic drift)である。ゲノムをvRNAの八つの別々のセグメントに分離することにより、2以上のウィルス系統が単一の細胞に感染した場合にはvRNAを混合又は再分類することが可能となる。結果として生じるウィルス遺伝の急速な変化により、抗原シフトが生じ、ウィルスが新しい宿主種に感染し、防御免疫を迅速に克服することが可能となる。
抗ウィルス薬はインフルエンザの治療にも使用でき、NA阻害剤が特に有効であるが、ウィルスは承認されたNA抗ウィルス薬に対する耐性を発現し得る。多剤耐性パンデミックインフルエンザAウィルスが出現することも十分に実証されている。薬剤耐性パンデミックインフルエンザAは、公衆衛生上の大きな脅威になる。薬剤耐性A型インフルエンザウィルスに加えて、NA阻害剤は、早期の(インフルエンザ症状発症から48時間以内の)インフルエンザ感染の治療用に承認されている。
従って、治療枠の拡大、及び/又は、ウィルス力価に対する感受性の低下を伴う薬物のようなインフルエンザ感染を治療するための薬物が依然として必要とされている。
本開示は、一般に、インフルエンザを治療する方法、インフルエンザウィルスの複製を阻害する方法、インフルエンザウィルスの量を低下させる方法、そのような方法に使用し得る化合物及び組成物に関する。
1態様において、本開示は、式Iの化合物及び薬学的に許容されるその塩を提供し、
Figure 0007472108000001


式中、
環Aは、
Figure 0007472108000002


であり;
Mは、N又はCHであり;
X及びX′のそれぞれは、独立に、CH、CHCH、OCH又はCHOであり;
及びRのそれぞれは独立に、H、ハロ、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルコキシ、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-O-、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み;
は、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルコキシ、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
及びRは、それらが結合している原子とともに、N、O及びSから選択される1~4個の総環ヘテロ原子を有する5~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良く;
は、存在する場合、H、OH、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、又はC1-3アルコキシであり;
及びRは、それぞれ独立に、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキルカルボニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-O-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-OC(O)-、置換基群Aによって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
及びRは、それらが結合している原子とともに、C3-7炭素環、又は、N、O及びSから選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する3~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個で置換されていても良く;
任意に、R、R、R、R、及びRのうちの一つは、
-Z-N(R)(R)、
-Z-N(R)-SO-Rx2
-Z-C(O)-N(R)-SO-Rx2
-Z-N(R)-C(O)-Rx1
-Z-C(O)-N(R)(R)、
-Z-S(O)0-2-Rx2
-Z-N(R)-C(O)O-Rx1
-Z-N(R)-C(O)-N(R)(R)、
-Z-C(O)-N(R)-C(O)-N(R)(R)、又は
-Z-N(R)-C(O)-C(O)-Rx1
であることができ、
各R及びRx1は、独立に、水素、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレンであり、そして、複素環基は、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
同一の窒素原子に結合した2個のRは、それらが結合している窒素原子とともに、N、O及びSから選択される0~2個の追加の環ヘテロ原子を有する3~8員複素環を形成していることができ;
各Rx2は、独立に、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレンであり、そして、複素環基は、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、
Zは、結合又はC1-6アルキレンであり;
置換基群Aは、ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、オキソ、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキル-OH、C3-10炭素環、3~7員複素環、C10アリール、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ、C3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ、3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ、C1-6アルキル-C(O)-、C1-6アルキル-C(O)O-、NHC1-6アルキル、C1-6アルキル-C(O)NH-、C1-6ハロアルキル-C(O)NH、C1-6アルキル-NHC(O)-、C1-6アルキル-SO-、C1-6アルキル-SO-、及びC1-6アルキルSONH-であり;そして
、Q、Q、Q、Q、及びQのそれぞれは、独立に、H、ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ又はC1-6アルキル-OHである。
一部の例では、化合物は、下記式(IIA)又は(IIB)の化合物である。
Figure 0007472108000003


さらに、生体サンプル又は患者に、安全且つ有効量の例えば式I、IIA若しくはIIBによって表される本明細書で開示の化合物を投与することを含む方法が提供される。
インフルエンザA又はBウィルスにおいて、安全且つ有効量の例えば式I、IIA若しくはIIBによって表される本明細書で開示の化合物と接触させることによる、当該ウィルスにおけるインフルエンザポリメラーゼPAのエンドヌクレアーゼ活性の方法も提供される。一部の例では、インフルエンザA又はBウィルスにおけるインフルエンザポリメラーゼPAのエンドヌクレアーゼ活性阻害は、患者に対して、安全且つ有効量の例えば式I、IIA若しくはIIBによって表される本明細書で開示の化合物を投与することを含む。
さらに、安全且つ有効量の例えば式I、IIA若しくはIIBによって表される本明細書で開示の化合物を投与することによって、宿主でのインフルエンザA又はBウィルスにおけるインフルエンザポリメラーゼPAのエンドヌクレアーゼ活性を低下させる方法が提供される。
本明細書では、生体サンプル又は患者に、安全且つ有効量の例えば式I、IIA若しくはIIBのいずれかによって表される本明細書で開示の化合物を投与することによって、当該生体サンプル又は患者でのインフルエンザウィルスの量を低下させる方法も提供される。
さらに、患者において、インフルエンザA又はインフルエンザB感染を治療若しくは予防する方法であって、当該患者に、安全且つ有効量の例えば式I、IIA若しくはIIBによって表される本明細書で開示の化合物を投与することを含む方法が提供される。
さらに、例えば式I、IIA若しくはIIBのいずれかによって表される本明細書で開示の化合物若しくは薬学的に許容されるその塩、及び薬学的に許容される賦形剤、担体、補助剤又は媒体を含む医薬組成物が提供される。
さらに、生体サンプル又は患者におけるインフルエンザウィルスの複製を阻害若しくは低減するための、生体サンプル又は患者におけるインフルエンザウィルスの量を低下させるための、又は患者でのインフルエンザを治療するための、本明細書に記載の化合物の使用が提供される。
本明細書ではさらに、患者でのインフルエンザを治療するための、生体サンプル若しくは患者におけるインフルエンザウィルスの量を低下させるための、又は生体サンプル又は患者におけるインフルエンザウィルスの複製を阻害するための医薬の製造のための、本明細書に記載の化合物の使用が提供される。
本明細書では、インフルエンザウィルスの阻害における化合物、及びその阻害のためのそれら化合物の使用が開示される。本開示の1態様は、生体サンプル若しくは患者でのインフルエンザウィルスの複製を阻害するための、生体サンプル若しくは患者でのインフルエンザウィルスの量を低下させるための(ウィルス力価を低下させるための)、及び患者でのインフルエンザを治療するための、本明細書に記載の化合物若しくは薬学的に許容される塩、又はそのような化合物若しくは薬学的に許容されるその塩を含む薬学的に許容される組成物の使用に関する。
本開示の化合物
本開示は、下記式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を提供し:
Figure 0007472108000004



式中、
環Aは、
Figure 0007472108000005



であり;
Mは、N又はCHであり;
X及びX′のそれぞれは、独立に、CH、CHCH、OCH又はCHOであり;
及びRのそれぞれは、独立に、H、ハロ、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルコキシ、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-O-、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み;
は、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルコキシ、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
及びRは、それらが結合している原子とともに、N、O及びSから選択される1~4個の総環ヘテロ原子を有する5~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良く;
は、存在する場合、H、OH、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル又はC1-3アルコキシであり;
及びRは、それぞれ独立に、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキルカルボニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-O-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-OC(O)-、置換基群Aによって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
及びRは、それらが結合している原子とともに、C3-7炭素環又はN、O及びSから選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する3~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個で置換されていても良く;
任意に、R、R、R、R、及びRのうちの一つは、
-Z-N(R)(R)、
-Z-N(R)-SO-Rx2
-Z-C(O)-N(R)-SO-Rx2
-Z-N(R)-C(O)-Rx1
-Z-C(O)-N(R)(R)、
-Z-S(O)0-2-Rx2
-Z-N(R)-C(O)O-Rx1
-Z-N(R)-C(O)-N(R)(R)、
-Z-C(O)-N(R)-C(O)-N(R)(R)、又は
-Z-N(R)-C(O)-C(O)-Rx1
であることができ、
ここで、各R及びRx1は、独立に、水素、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレンであり、そして、複素環基は、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
同一の窒素原子に結合した2個のRは、それらが結合している窒素原子とともに、N、O及びSから選択される0~2個の追加の環ヘテロ原子を有する3~8員複素環を形成していることができ;
各Rx2は、独立に、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレンであり、そして、複素環基は、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、
Zは、結合又はC1-6アルキレンであり;
置換基群Aは、ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、オキソ、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキル-OH、C3-10炭素環、3~7員複素環、C10アリール、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ、C3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ、3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ、C1-6アルキル-C(O)-、C1-6アルキル-C(O)O-、NHC1-6アルキル、C1-6アルキル-C(O)NH-、C1-6ハロアルキル-C(O)NH、C1-6アルキル-NHC(O)-、C1-6アルキル-SO-、C1-6アルキル-SO-、及びC1-6アルキルSONH-であり;そして
、Q、Q、Q、Q及びQのそれぞれは、独立に、H、ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ又はC1-6アルキル-OHである。
一部の実施形態において、MはNである。一部の実施形態において、MはCHである。
一部の実施形態において、Xは、CH又はCHCHである。一部の実施形態において、Xは、OCH又はCHOである。一部の実施形態において、Xは、CHである。一部の実施形態において、Xは、CHCHである。一部の実施形態において、Xは、OCHである。一部の実施形態において、Xは、CHOである。
一部の実施形態において、X′は、CH又はCHCHである。一部の実施形態において、X′は、OCH又はCHOである。一部の実施形態において、X′は、CHである。一部の実施形態において、X′は、CHCHである。一部の実施形態において、X′は、OCHである。一部の実施形態において、X′は、CHOである。
一部の実施形態において、環Aは
Figure 0007472108000006



である。
一部の実施形態において、環Aは
Figure 0007472108000007


である。
一部の実施形態において、環Aは
Figure 0007472108000008


である。
一部の実施形態において、環Aは
Figure 0007472108000009



である。
一部の実施形態において、環Aは
Figure 0007472108000010



である
一部の実施形態において、環Aは
Figure 0007472108000011



である。
一部の実施形態において、環Aは
Figure 0007472108000012



である。
一部の例では、化合物は、
環Aは
Figure 0007472108000013



であり;
、R、R、R及びRのそれぞれは、Hであり;
MがNであり;
X及びX′のそれぞれがCHであり;
が、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み;
置換基群Aはハロであり;そして
、Q、Q、Q、Q及びQのそれぞれは、H又はハロであり、但し、Q、Q、Q、Q、Q、及びQのうちの少なくとも二つは、Hである。
一部の例では、化合物は、下記式(IIA)又は(IIB)の構造を有する。
Figure 0007472108000014



一部の実施形態において、R及びRのうちの少なくとも一つはHである。一部の実施形態において、R及びRの両方がHである。一部の実施形態において、RはHである。一部の実施形態において、RはHである。
一部の実施形態において、R及びRのうちの一つは、
-Z-N(R)(R)、
-Z-N(R)-SO-Rx2
-Z-C(O)-N(R)-SO-Rx2
-Z-N(R)-C(O)-Rx1
-Z-C(O)-N(R)(R)、
-Z-S(O)0-2-Rx2
-Z-N(R)-C(O)O-Rx1
-Z-N(R)-C(O)-N(R)(R)、
-Z-C(O)-N(R)-C(O)-N(R)(R)、又は
-Z-N(R)-C(O)-C(O)-Rx1
である。
一部の実施形態において、Rは、存在する場合、H、OH、C1-3アルキル、又はC1-3アルコキシである。一部の実施形態において、RはHである。一部の実施形態において、RはOH又はOMeである。一部の実施形態において、RはOHである。一部の実施形態において、RはOMeである。一部の実施形態において、RはCHFである。
一部の実施形態において、R及びRのうちの少なくとも一つがHである。一部の実施形態において、R及びRの両方がHである。一部の実施形態において、RはHである。一部の実施形態において、RはHである。
一部の実施形態において、R及びRのうちの一つは、
-Z-N(R)(R)、
-Z-N(R)-SO-Rx2
-Z-C(O)-N(R)-SO-Rx2
-Z-N(R)-C(O)-Rx1
-Z-C(O)-N(R)(R)、
-Z-S(O)0-2-Rx2
-Z-N(R)-C(O)O-Rx1
-Z-N(R)-C(O)-N(R)(R)、
-Z-C(O)-N(R)-C(O)-N(R)(R)、又は
-Z-N(R)-C(O)-C(O)-Rx1
である。
一部の実施形態において、R及びRは、それらが結合している原子とともに、C3-7炭素環、又は、N、O及びSから選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する3~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個で置換されていても良い。
一部の実施形態において、R及びRは、それらが結合している原子とともに、N、O及びSから選択される1~4個の総環ヘテロ原子を有する5~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い。
一部の実施形態において、Rは、
-Z-N(R)(R)、
-Z-N(R)-SO-Rx2
-Z-C(O)-N(R)-SO-Rx2
-Z-N(R)-C(O)-Rx1
-Z-C(O)-N(R)(R)、
-Z-S(O)0-2-Rx2
-Z-N(R)-C(O)O-Rx1
-Z-N(R)-C(O)-N(R)(R)、
-Z-C(O)-N(R)-C(O)-N(R)(R)、又は
-Z-N(R)-C(O)-C(O)-Rx1
である。
一部の実施形態において、Rは、C1-6アルキル、C炭素環-C1-6アルキレン、C3-6炭素環-O-C1-6アルキレン、又は3~7員複素環-C1-6アルキレンである。一部の実施形態において、Rは、エチル、メチル、又はC1-3アルキレン-シクロプロピルである。一部の実施形態において、Rは、C炭素環-C1-6アルキレン又はC炭素環-O-C1-6アルキレンであり、そして、C炭素環は、フェニル、ハロフェニル又はジハロフェニルである。一部の実施形態において、Rは3~7員複素環-C1-6アルキレンであり、そして、複素環は、テトラヒドロピラニルである。
一部の実施形態において、置換基群Aは、ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、オキソ、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキル-OH、C3-10炭素環、3~7員複素環、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ、C3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ、3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ、C1-6アルキル-C(O)-、C1-6アルキル-C(O)O-、NHC1-6アルキル、C1-6アルキル-C(O)NH-、C1-6ハロアルキル-C(O)NH、C1-6アルキル-NHC(O)-、C1-6アルキル-SO-、C1-6アルキル-SO-及びC1-6アルキルSONH-である。
一部の実施形態において、Q、Q、Q、Q、Q及びQのうちの1個、2個、3個、4個、5個若しくは6個がHである。一部の実施形態において、Q、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも2個がHである。一部の実施形態において、少なくともQ、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも4個がHである。一部の実施形態において、Q、Q、Q、Q、Q及びQのそれぞれがHである。
一部の実施形態において、Q、Q、Q、Q、Q及びQのうちの1個、2個、3個、4個、5個若しくは6個がハロである。一部の実施形態において、Q、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも2個がハロである。一部の実施形態において、Q、Q、Q、Q、Q、及びQのうちの少なくとも4個がハロである。一部の実施形態において、Q、Q、Q、Q、Q及びQのそれぞれがハロである。一部の実施形態において、前記ハロはFである。
理解される点として、各可変要素の値の選択は、結果的に安定又は化学的に実現可能な化合物が形成されるものである。
想定される具体的な化合物には、下記の表中の化合物を含む。特定の立体中心を示す化合物は、少なくとも相対的立体異性を示しており、絶対的立体異性を指し得るものである。特定の立体異性が示されていないキラル中心を有する化合物は、そのキラル中心での立体中心の混合物を示している。
当該化合物は、表Aに列挙された化合物又は薬学的に許容されるその塩であることができる。
表A
Figure 0007472108000015



Figure 0007472108000016



Figure 0007472108000017



Figure 0007472108000018



Figure 0007472108000019



Figure 0007472108000020



Figure 0007472108000021



Figure 0007472108000022



Figure 0007472108000023



Figure 0007472108000024



Figure 0007472108000025



Figure 0007472108000026



Figure 0007472108000027



Figure 0007472108000028



Figure 0007472108000029



Figure 0007472108000030



Figure 0007472108000031



Figure 0007472108000032



Figure 0007472108000033



Figure 0007472108000034



Figure 0007472108000035


使用方法
本明細書に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩を用いて、生体サンプル(例えば、感染細胞培養物)又はヒトでのウィルス力価(例えば、患者での肺ウィルス力価)を低下させることができる。
本明細書で使用される「インフルエンザウィルス介在症状」、「インフルエンザ感染」、又は「インフルエンザ」という用語は、インフルエンザウィルスによる感染によって引き起こされる疾患を意味するのに互換的に使用される。
インフルエンザは、インフルエンザウィルスによって引き起こされる鳥類及び哺乳類に罹患する感染症である。インフルエンザウィルスは、オルトミクソウィルス科のRNAウィルスであり、A型インフルエンザウィルス属、B型インフルエンザウィルス属、C型インフルエンザウィルス属、イサウィルス属、及びトゴトウィルス属の五つの属を含む。A型インフルエンザウィルス属は、インフルエンザAウィルスという一つの種を有し、これは、これらのウィルスに対する抗体応答に基づいて、異なる血清型:H1N1、H2N2、H3N2、H5N1、H7N7、H1N2、H9N2、H7N2、H7N3、H7N9及びH10N7に分類され得る。B型インフルエンザウィルス属は、B型インフルエンザウィルスという一つの種を有する。B型インフルエンザは、ほぼ例外なくヒトに感染し、A型インフルエンザほど一般的ではない。C型インフルエンザウィルス属は、C型インフルエンザウィルスウィルスという一つの種を有し、これはヒト及びブタに感染し、重篤な病気及び局所的流行を引き起こし得る。しかしながら、C型インフルエンザウィルスは他の型ほど一般的ではなく、通常、小児において軽度の疾患を引き起こすものと思われる。
一部の実施形態において、インフルエンザ又はインフルエンザウィルスは、A型又はB型インフルエンザウィルスに関連する。一部の実施形態において、インフルエンザ又はインフルエンザウィルスは、インフルエンザウィルスAに関連する。一部の特定の実施形態では、A型インフルエンザウィルスは、H1N1、H2N2、H3N2、H7N9又はH5N1である。
ヒトでは、インフルエンザの一般的な症状は、悪寒、発熱、咽頭炎、筋肉痛、激しい頭痛、咳、衰弱、一般的な不快感である。より深刻な場合では、インフルエンザは肺炎を引き起こし、これは特に小児及び高齢者では致命的となり得る。インフルエンザは風邪と混同されることが多いが、インフルエンザははるかに深刻な疾患であり、異なる型のウィルスによって引き起こされる。インフルエンザは、特に子供において悪心及び嘔吐を生じさせ得るが、これらの症状は、「胃インフルエンザ」又は「24時間インフルエンザ」と呼ばれることもある、関連のない胃腸炎においてより特徴的である。
インフルエンザの症状は、感染後1~2日で非常に突然に発生し得る。通常、最初の症状は悪寒又は肌寒い感覚であるが、発熱も感染初期には一般的であり、体温は38~39℃(約100~103°F)の範囲である。多くの人々は非常に具合が悪くなるので、体全体に痛み及び疼痛を伴って数日間寝たきりになり、これにより背中及び足が悪化する。インフルエンザの症状には、体の痛み、特に関節及び喉、極度の寒さ及び発熱、疲労感、頭痛、炎症を起こした目、赤くなった目、皮膚(特に顔)、口、喉及び鼻、腹痛(B型インフルエンザを有する子供で)が含まれる。インフルエンザの症状は非特異的であり、多くの病原体と重複する(「インフルエンザ様疾患」)。通常、診断を確認するには臨床検査データが必要である。
「疾患」、「障害」及び「症状」という用語は、本明細書において、互換的に使用され得、インフルエンザウィルス介在性の医学的又は病的症状を指す。
「対象者」、「宿主」及び「患者」という用語は、互換的に使用される。「対象者」、「宿主」及び「患者」という用語は、動物(例えば、ニワトリ、ウズラ、シチメンチョウのようなトリ、又は哺乳動物)、具体的には、非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ウサギ、モルモット、ラット、ネコ、イヌ又はマウス)及び霊長類(例えば、サル、チンパンジー、又はヒト)、より具体的にはヒトを指す。一部の実施形態では、対象者は、家畜(例えば、ウマ、ウシ、ブタ、又はヒツジ)又はペット(例えば、イヌ、ネコ、モルモット又はウサギ)のような非ヒト動物である。好ましい実施形態では、対象者は「ヒト」である。
本明細書で使用される「生体試料」という用語には、限定されないが、細胞培養物又はその抽出物;哺乳類又はその抽出物から得られた生検材料;血液、唾液、尿、糞便、精液、涙、又は他の体液若しくはその抽出物が含まれる。
本明細書で使用される場合、「インフルエンザウィルスの複製の阻害」という用語には、ウィルス複製量の低下(例えば、少なくとも10%の低下)及びウィルス複製の完全な停止(即ち、ウィルスの複製量の100%の低下)の両方が含まれる。一部の実施形態では、インフルエンザウィルスの複製は、少なくとも50%、少なくとも65%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、又は少なくとも95%阻害される。
インフルエンザウィルスの複製は、当該技術分野で既知の任意の好適な方法によって測定され得る。例えば、生体試料(例えば、感染した細胞培養物)又はヒト(例えば、患者における肺のウィルス力価)において、インフルエンザウィルス力価が測定され得る。より具体的には、細胞ベースのアッセイにおいて、各場合で細胞をイン・ビトロで培養し、試験薬剤の存在下又は非存在下でウィルスを培養物に添加し、好適な時間後にウィルス依存性評価項目を評価した。典型的なアッセイでは、Madin-Darbyイヌ腎細胞(MDCK)及び標準的な組織培養物に適合したインフルエンザ株A/Puerto Rico/8/34が使用され得る。使用され得る第一のタイプの細胞アッセイは、感染した標的細胞の死、細胞変性効果(CPE)と呼ばれるプロセスに依存し、ここで、ウィルス感染は、細胞供給源の枯渇及び最終的な細胞溶解を引き起こす。第一のタイプの細胞アッセイでは、マイクロタイタープレートのウェル中の低い割合(通常1/10~1/1000)の細胞が感染し、ウィルスは48~72時間にわたって数回の複製を行うことが可能となり、次いで、細胞死の量は、感染していない対象者と比較した細胞ATP含有量の低下を用いて測定される。使用され得る第二のタイプの細胞アッセイは、感染された細胞におけるウィルス特異的RNA分子の増殖に依存し、RNAレベルは、分枝鎖DNAハイブリダイゼーション法(bDNA)を使用して直接測定される。第二のタイプの細胞アッセイでは、最初に少数の細胞をマイクロタイタープレートのウェル中で感染させ、ウィルスを感染細胞中で複製し、さらに細胞の追加のラウンドに広げ、次いで、細胞を溶解し、ウィルスRNA含有量を測定する。このアッセイは、早期に通常は18~36時間後に停止するが、その際に全ての標的細胞が未だ生存している。ウィルスRNAは、アッセイプレートのウェルに固定された特定のオリゴヌクレオチドプローブへのハイブリダイゼーション、次いで、レポーター酵素に結合された追加のプローブとのハイブリダイゼーションによるシグナルの増幅によって定量化される。
本明細書で使用される「ウィルス力価」又は「力価」は、ウィルス濃度の尺度である。力価試験は、連続希釈を使用して本質的に正又は負としてのみ評価される分析手順からほぼ定量的データを得ることができる。力価は、なおも正の読み取り値をもたらす最高希釈係数に相当し;例えば、最初の8つの連続2倍希釈での正の読み取り値は1:256の力価に変換される。具体例は、ウィルス力価である。力価を決定するために、希釈液をいくつか調製し、例えば10-1、10-2、10-3、・・・、10-8の液を調製する。なおも細胞に感染するウィルスの最低濃度がウィルス力価である。
本明細書で使用される場合、「治療する(treat)」、「治療(treatment)」、及び「治療する(treating)」という用語は、治療処置及び予防処置の両方を指す。例えば、治療処置には、1以上の療法(例えば、本明細書に記載の化合物又は組成物などの1以上の治療剤)の投与によって生じる、インフルエンザウィルスが介在する症状の進行、重度、及び/若しくは持続期間の減少若しくは改善、又はインフルエンザウィルスが介在する症状の1以上の兆候(具体的には、1以上の認識可能な兆候)の改善が含まれる。特定の実施形態では、治療処置には、インフルエンザウィルスが介在する症状の少なくとも一つの測定可能な物理的パラメーターの改善が含まれる。他の実施形態では、治療処置には、例えば、認識可能な症状の安定化によって物理的に、例えば物理的パラメーターの安定化によって生理的に又はその両方で、インフルエンザウィルスが介在する状態の進行を阻害することが含まれる。他の実施形態では、治療処置には、インフルエンザウィルスが介在する感染の低減又は安定化が含まれる。抗ウィルス薬は、症状の重度を軽減し、人々が病気にかかっている日数を減らすために、すでにインフルエンザを有する人々を治療するために、共同体環境で使用され得る。
「化学療法」という用語は、障害又は疾患を治療するための薬剤、例えば(「ワクチン」ではなく)低分子薬の使用を指す。
本明細書で使用される「予防(prophylaxis)」、「予防的」、「予防的使用」及び「予防処置」という用語は、疾患を治療又は治癒するのではなく予防することを目的とする医学的又は公衆衛生手順を指す。本明細書で使用する場合、「予防する(prevent)」、「予防(prevention)」、及び「予防する(preventing)」という用語は、病気ではないが疾患を有している人であるか又はその人の近くにいたことがある対象者における、所与の症状を獲得若しくは発症するリスクの低下又は上記症状の軽減若しくは再発の阻害を指す。「化学的予防」という用語は、障害又は疾患の予防のための薬品、例えば「ワクチン」ではなく低分子薬の使用を指す。
本明細書で使用される場合、予防的使用には、重篤なインフルエンザ合併症のリスクが高い多くの人々が互いに密接に住んでいる場所(例えば、病棟、保育所、刑務所、養護施設など)での感染の伝染又は拡散を防ぐために、発生が検出された状況での使用が含まれる。予防的使用はまた、インフルエンザからの保護を必要とするがワクチン接種後に保護が得られない集団(例えば、免疫系が弱いなど)、ワクチンが利用できない集団、又は副作用のためにワクチンを受けることできない集団での使用も含まれる。予防的使用にはまた、ワクチン接種後2週間内での、又は、ワクチン接種後であるがワクチンが有効である前の期間内での使用も含まれる。予防的使用には、インフルエンザに感染し、密接に接触している高リスクの人(例えば、医療従事者、養護施設の労働者など)にインフルエンザを伝える可能性を減らすために、インフルエンザを有するが病気ではない人又は合併症のリスクが高いと考えられていない人を治療することも含まれる。
本明細書で使用される場合、そして米国疾病管理センター(US CDC)によると、インフルエンザの「発生(outbreak)」は、通常のバックグラウンド率(background rate)を超えて又は分析される集団の任意の対象者がインフルエンザ陽性である場合に、互いに近接している人々の群(例えば、介護施設の同じエリア、同じ世帯など)において、48~72時間以内に発生する急性熱性呼吸器疾患(AFRI)の突然の増加と定義されている。任意の検査方法によって確認されたインフルエンザの一症例があると、それは発生とみなされる。
本明細書で使用される場合、「初発症例」、「一次症例」、又は「第一号患者」は、疫学的調査の集団サンプルにおける最初の患者である。初発症例は、発生の存在を示す最初の患者である。より早期の症例が見つかり、第一次、第二次、第三次などと標識される場合がある。
一部の実施形態において、本開示の方法は、インフルエンザウィルスによる感染に起因する合併症にかかりやすい素因を有する患者、具体的にはヒトに対する予防的(preventative)又は「予防的(prophylactic)」手段である。「初発症例」又は「発生」が確認されている状況で、本明細書に記載の「予防的」方法を用いて、残りの共同体又は集団群における残りの者の感染の拡散を予防することができる。
一部の実施形態では、本開示の方法は、感染の拡散を予防するために、共同体又は集団群のメンバー、特にヒトに「予防的」手段として適用される。
本明細書で使用される場合、「有効量」とは、所望の生物学的応答を誘発するのに十分な量を指す。本開示において、所望の生物学的応答は、インフルエンザウィルスの複製を阻害すること、インフルエンザウィルスの量を低下させること、又は、インフルエンザウィルス感染の重症度、持続期間、進行、若しくは発症を低減若しくは改善すること、インフルエンザウィルス感染の進行を予防すること、インフルエンザウィルス感染に関連する症状の再発、発生、発症、若しくは進行を予防すること、又は、インフルエンザ感染に対して使用される別の療法の予防若しくは治療効果を増強若しくは改善することである。対象者に投与される化合物の正確な量は、投与様式、感染の種類及び重度、並びに、全身の健康状態、年齢、性別、体重及び薬物に対する耐性のような対象者の特性によって決まる。当業者は、これら及び他の要因に応じて適切な投与量を決定できる。他の抗ウィルス剤と同時投与される場合、例えば、抗インフルエンザ薬と同時投与される場合、第二の薬剤の「有効量」は、使用される薬物の種類によって決まる。安全な量は、当業者が容易に決定できる、副作用が最小限である量である。好適な用量は、承認された薬剤については既知であり、対象者の症状、治療される症状の種類、及び使用される本明細書に記載の化合物の量に応じて当業者によって調整され得る。量が明記されていない場合は、安全かつ有効な量が想定されるべきである。例えば、本明細書に記載の化合物は、治療処置又は予防処置のために約0.01~100mg/kg体重/日の投与量範囲で対象者に投与され得る。
本明細書で使用される場合、本明細書に記載の化合物若しくは組成物の「安全且つ有効量」は、患者において過剰な副作用も有害な副作用も引き起こさない化合物若しくは組成物の有効量である。
一般的に、投与レジメは、治療される障害及び障害の重症度;使用される特定の化合物の活性;使用される特定の組成;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別、及び食事;使用される特定の化合物の投与時間、投与経路、及び排泄速度;対象者の腎及び肝機能;及び使用される特定の化合物又はその塩、治療の期間;使用される特定の化合物と組み合わせて又は同時に使用される薬物、並びに医療分野で周知の同様の要素を含む、様々な要素に従って選択され得る。当業者は、疾患の進行を治療、予防、阻害(完全若しくは部分的に)、又は停止するのに必要な本明細書に記載の化合物の安全且つ有効な量を、容易に決定及び処方し得る。
本明細書に記載の化合物の投与量は、約0.01~約100mg/kg/日、約0.01~約50mg/kg/日、約0.1~約50mg/kg/日、又は約1~約25mg/kg/日の範囲であることができる。理解される点として、1日あたりの総量は、単回投与で投与され得るか、又は1日2回(例えば12時間ごと)、1日3回(例えば8時間ごと)、又は1日4回(6時間ごとなど)のような複数回投与で投与され得る。
治療処置において、本明細書に記載の化合物は、例えば、症状(例えば、鼻づまり、喉の痛み、咳、痛み、疲労、頭痛及び寒気/汗)の発症の48時間以内(若しくは40時間以内、若しくは2日未満、若しくは1.5日未満、又は24時間以内)に患者に投与され得る。治療処置は、例えば5日間、7日間、10日間、14日間などの任意の好適な期間継続され得る。共同体での発生の際の予防処置においては、本明細書に記載の化合物は、例えば、初発症例では症状の発症の2日以内に患者に投与され得、任意の好適な期間、例えば、7日間、10日間、14日間、20日間、28日間、35日間、42日間にわたって継続され得る。
併用療法
本明細書に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩は、単独で投与することができるか、追加の好適な治療剤、例えば抗ウィルス剤若しくはワクチンと組み合わせて投与することができる。併用療法を用いる場合、安全且つ有効量は、第1の量の本明細書で開示の化合物、例えば式I、IIA若しくはIIBのいずれか一つの化合物又は薬学的に許容されるその塩、及び第2の量の追加の好適な治療剤(例えば抗ウィルス剤若しくはワクチン)を用いて達成することができる。一部の例において、その第2の抗ウィルス剤は、ピラジンカルボキサミド系抗ウィルス化合物、インフルエンザノイラミニダーゼ阻害剤、インフルエンザPB1ポリメラーゼドメイン阻害剤、又はインフルエンザCAP結合PB2ドメイン阻害剤である。
本開示の一部の実施形態において、本明細書に記載の化合物若しくは薬学的に許容されるその塩及び追加の治療剤は、それぞれ安全且つ有効量で(即ち、それぞれ、単独で投与される場合に治療上有効であると考えられる量で)投与される。一部の実施形態において、当該化合物及び当該追加の治療剤は、それぞれ、単独では治療効果をもたらさない量(治療量以下の用量)で投与される。一部の実施形態において、当該化合物は安全且つ有効量で投与され、一方で当該追加の治療剤は治療量以下の用量で投与されるようにすることができる。一部の実施形態において、当該化合物は治療量以下の用量で投与され、当該追加の治療剤、例えば好適ながん治療剤は、安全且つ有効量で投与されるようにすることができる。
本明細書で使用する場合、「併用療法」、「組み合わせて」及び「共投与(co-administration)」若しくは「共投与(coadministration)」という用語は、2以上の療法(例えば、1以上の予防剤及び/又は治療剤)の使用を指すのに互換的に使用され得る。この用語の使用は、療法(例えば、予防剤及び/又は治療剤)が対象者に対して投与される順序を制限するものではない。
共投与は、例えば、単一の医薬組成物、例えば、固定比の第1量及び第2量を有するカプセル剤若しくは錠剤において、又は、それぞれについて複数の別々のカプセル剤若しくは錠剤において、本質的に同時形式での第1量及び第2量のその組み合わせの化合物の投与を包含し得る。さらに、そのような共投与はまた、その組み合わせの各化合物をいずれかの順序で逐次形式で使用することも含み得る。
一部の実施形態では、本開示は、本開示の化合物又は医薬組成物を使用して、生体試料又は患者におけるインフルエンザウィルス複製を阻害するため、又は患者におけるインフルエンザウィルス感染を治療若しくは予防するための、併用療法の方法に関する。従って、本明細書に記載の医薬組成物には、抗インフルエンザウィルス活性を示す抗ウィルス化合物と組み合わせた、本明細書に記載のインフルエンザウィルス複製阻害剤を含むものも含まれる。
使用方法には、化学療法と、本明細書に記載の化合物と、又は、別の抗ウィルス剤及びインフルエンザワクチンによるワクチン接種と本明細書に開示の化合物の組み合わせと、化学療法の組み合わせも含まれる。
共投与に、第1の量の本明細書に記載の化合物及び第2の量の追加の治療剤の別個での投与が関与する場合、当該化合物及び薬剤は、所望の治療効果を得るのに十分に近接した時間で投与される。例えば、各投与間の期間は、数分~数時間の範囲であることができ、効力、溶解性、生物学的利用能、血漿半減期及び動態プロファイルのような各化合物の特性を考慮することで選択して、所望の治療効果を得るようにすることができる。例えば、本明細書に記載の化合物及び第2の治療剤は、互いの約24時間以内、互いの約16時間以内、互いの約8時間以内、互いの約4時間以内、互いの約1時間以内、又は互いの約30分以内に任意の順序で投与され得る。
より具体的には、第1の療法(例えば、本開示の化合物のような予防剤又は治療剤)は、前記追加の治療剤(例えば、抗ウィルス剤又はインフルエンザワクチン)の投与の前(例えば、5分前、15分前、30分前、45分前、1時間前、2時間前、4時間前、6時間前、12時間前、24時間前、48時間前、72時間前、96時間前、1週間前、2週間前、3週間前、4週間前、5週間前、6週間前、8週間前、又は12週間前に)、それと同時に、又はその後(例えば、5分後、15分後、30分後、45分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、12時間後、24時間後、48時間後、72時間後、96時間後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後、又は12週間後に)、対象者に投与することができる。
第1の量の本明細書に記載の化合物及び第2の量の追加の治療剤の共投与の方法により、増強された又は相乗的な治療効果がもたらされ得、ここで、併用効果は、第1の量の本明細書に記載の化合物及び第2の量の追加の治療剤の別々の投与から生じ得る相加効果よりも大きいことが理解される。
本明細書で使用される場合、「相乗的」という用語は、療法の相加効果よりも効果的な、本開示の化合物と別の療法(例えば、予防剤又は治療剤)との組み合わせを指す。療法の組み合わせ(例えば、予防剤又は治療剤の組み合わせ)の相乗効果によって、1以上の療法をより低い投与量で使用すること及び/又は上記療法をより少ない頻度で対象者に投与することが可能となる。より低い投与量の療法(例えば、予防剤又は治療剤)を利用できること、及び/又はより少ない頻度で上記療法を投与できることによって、障害の予防、管理、又は治療における上記療法の有効性を低下させることなく、患者への上記療法の投与に関連する毒性を低下させることができる。さらに、相乗効果により、障害の予防、管理、又は治療における薬剤の有効性が向上され得る。最後に、療法の組み合わせ(例えば、予防剤又は治療剤の組み合わせ)の相乗効果は、いずれかの療法単独の使用に伴う有害な又は望ましくない副作用を回避又は軽減し得る。
本開示の化合物を使用する併用療法をインフルエンザワクチンと組み合わせる場合、両方の治療剤は、各投与間の期間がより長くなり得るように(例えば、日、週、又は月)投与することができる。
相乗効果の存在は、薬物相互作用を評価するための好適な方法を使用して決定され得る。好適な方法には、例えば、Sigmoid-Emax式(Holford,N.H.G.and Scheiner,L.B.,Clin.Pharmacokinet.6:429-453(1981))、レーベ相加性式(quation of Loewe additivity)(Loewe,S,and Muischnek,H.,Arch.Exp.Pathol Pharmacol.114:313-326(1926))、及びメジアン効果式(median-effect equation)(Chou,T.C.and Talalay,P.,Adv.Enzyme Regul.22:27-55(1984))が含まれる。上記で言及した各式を実験データに適用して、対応するグラフを生成し、薬物の併用効果の評価に役立てることができる。上記で言及した式に関連する対応するグラフは、それぞれ、濃度効果曲線、アイソボログラム曲線、及び併用指数曲線(combination index curve)である。
抗インフルエンザワクチン
本明細書に記載の化合物は、抗インフルエンザワクチンと組み合わせて予防的に投与され得る。これらのワクチンは、例えば、皮下又は鼻腔内投与により投与され得る。皮下注射によるワクチン接種は、典型的には、血清中で中和活性を有するIgG抗体を誘導し、肺炎のようなより重篤な状態への症状の進行を予防するのに非常に効果的である。しかしながら、感染部位である上気道粘膜では、IgAが主要な予防成分である。IgAは皮下投与では誘導されないので、鼻腔内経路でワクチンを投与することも有利であり得る。
抗ウィルス阻害剤
各種の他の化合物を、本明細書に記載の化合物と組み合わせてインフルエンザ感染を治療又は予防するために使用し得る。承認されている化合物には、ノイラミニダーゼ(NA)阻害剤、イオンチャネル(M2)阻害剤、ポリメラーゼ(PB1)阻害剤及び他のインフルエンザ抗ウィルス剤を含む。
Relenza(登録商標)(ザナミビル)、Tamiflu(登録商標)(リン酸オセルタミビル)、及びRapivab(登録商標)(ペラミビル)を含む、インフルエンザウィルスに対する使用のための3つのFDA承認済みのインフルエンザ抗ウィルス薬がある。古い薬、例えばSymmetrel(登録商標)(アマンタジン)及びFlumadine(登録商標)(リマンタジン)は、A型インフルエンザの治療及び予防について承認されている。
ノイラミニダーゼ(NA)阻害剤は、ノイラミニダーゼ酵素を遮断する薬剤のクラスである。これらは、宿主細胞から出芽することによってその複製(reproduction)を防ぐことによりインフルエンザウィルスのウィルスノイラミニダーゼの機能を阻害するので、抗ウィルス薬として一般的に使用されている。代表的なノイラミニダーゼ阻害薬には、オセルタミビル(oseltamivir)(Tamiflu(登録商標))、ザナミビル(zanamivir)(Relenza(登録商標))、ラニナミビル(laninamivir)(Inavir(登録商標))、及びペラミビル(peramivir)(Rapivab(登録商標))を含む。
M2阻害剤も使用し得る。マトリックス-2(Matrix-2)(M2)タンパク質は、A型インフルエンザウィルスのウィルスエンベロープに不可欠なプロトン選択性イオンチャネルタンパク質である。
抗インフルエンザウィルス薬のアマンタジンは、M2 H+チャネルの特異的遮断薬である。アマンタジン及びリマンタジンを含むアミノアダマンタンは、ウィルス抵抗性があることに起因して広く見放されているが、併用療法では、ある活性剤に対して耐性になるウィルスは他の薬剤によってなおも治療し得るので、併用療法はこれら薬剤に対する耐性の発生を低減し得る。
インフルエンザRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)の阻害剤には、例えばある種のピラジンカルボキサミド誘導体、例えばファビピラビル(T-705又はAvigan(登録商標))及びPCT WO2013/138236に記載の化合物を含む。Muratoreら、PNAS,109(16),6247-6252(April 2012)に開示されている別の化合物には、下記のものを含む。
Figure 0007472108000036



本明細書に記載の化合物と共投与し得る具体例には、オセルタミビル(Tamiflu(登録商標))及びザナミビル(Relenza(登録商標))のようなノイラミニダーゼ阻害剤、アマンタジン(Symmetrel(登録商標))及びリマンタジン(Flumadine(登録商標))のようなウィルスイオンチャンネル(M2タンパク質)遮断薬、及びWO2003/015798に記載の抗ウィルス薬、例えばファビピラビル(Avigan(登録商標))を含む(Rurutaら、Antiviral Res.,82:95-102(2009)も参照)。一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、従来のインフルエンザワクチンと共投与され得る。
本明細書に記載の化合物と共投与し得る化合物の追加の例には、ピラジンカルボキサミド系抗ウィルス化合物、インフルエンザPB1ポリメラーゼドメイン阻害剤、インフルエンザCAP結合PB2ドメイン阻害剤、例えば(3-(2-(5-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-5-フルオロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボン酸)を含む。
本明細書に記載の化合物は、生体サンプル又は患者でのインフルエンザウィルス複製の阻害剤として有用であり得る。これらの化合物は、生体サンプル又は患者でのインフルエンザウィルスの量(ウィルス力価)の低下においても有用であり得る。それらは、生体サンプル又は患者でインフルエンザウィルスによって引き起こされる感染の治療処置及び予防処置に有用でもあり得る。
本開示は、本明細書に記載の化合物の製造方法も提供する。一部の実施形態において、当該方法は、式I、IIA、IIBによって表される化合物又は薬学的に許容されるその塩の製造に関する。
本明細書に開示の化合物の製造
本明細書に開示の化合物は、当業者に公知の標準的な合成方法及び手順を用いることで又は本明細書の記述を考慮して、市販の原料、文献から公知の化合物を用いて、又は容易に製造される中間体から各種方法で製造することができる。有機分子の製造並びに官能基変換及び操作のための標準的な合成方法及び手順は、関連する科学文献又は当業界での標準的参考書から得ることができる。いずれか一つ又はいくつかの情報源に限定されるものではないが、Smith,M.B.,March,J.,March′s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,5th edition,John Wiley&Sons:New York,2001;及びGreene,T.W.,Wuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley&Sons:New York,1999のような従来の参考書が有用であり、当業界で公知の有機合成の参考書と認識されている。例えば、本明細書に開示の化合物は、Merrifield,J.Am.Chem.Soc.1963;85:2149;Davisら,Biochem.Intl.1985;10:394-414;Larsenら,J.Am.Chem.Soc.1993;115:6247;Smithら,J.Peptide Protein Res.1994;44:183;O′Donnellら,J.Am.Chem.Soc.1996;118:6070;Stewart and Young,Solid Phase Peptide Synthesis,Freeman(1969);Finnら,The Proteins,3rd ed.,vol.2,pp.105-253(1976);及びEricksonら,The Proteins,3rd ed.,vol.2,pp.257-527(1976)に記載のような固相合成技術によって合成することができる。合成方法についての以下の説明は、説明を目的とする者であって本開示の化合物の製造のための一般手順を限定するものではない。
本明細書に開示の合成方法は、非常に多様な官能基を許容し得、よって、各種の置換された原料を用いることができる。その方法は、通常、プロセス全体終了後又はその近辺で所望の最終化合物を提供するものであるが、ある一定の場合、当該化合物を、薬学的に許容されるその塩、エステル若しくはプロドラッグにさらに変換することが望ましい場合がある。
概して、式(I)の化合物は、図式1に従って合成することができる。
図式1
Figure 0007472108000037



構造gを有する化合物は、図式1に示した手順を用いて合成することができる。O-保護された置換されていても良い4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジンエステルの、置換されていても良いアミン化合物bとの反応によって、構造cを有する4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジンアミドが得られる。適切なカルボニル化合物d、例えばホルムアルデヒド又は他のアルデヒド若しくはケトンとの縮合によって、構造eを有する3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-1,8-ジオン化合物が得られる。環A部分の付加による中間体fの形成とそれに続く脱保護によって、本明細書に記載の化合物、即ち、構造gを有する式Iの化合物が得られる。
化合物a及びbのカップリングは、化合物a及びbの正確な性質に基づいて選択される適切な試薬によって触媒され得る。例えば、化合物a及びbのカップリングは、塩基、例えば1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)によって触媒され得る。場合により、そのカップリング反応は触媒を必要としない可能性がある。
同様に、化合物c及びdの縮合のための適切な条件は、化合物c及びdの正確な性質に基づいて選択することができる。例えば、Mはアミノ部分(即ち、-NH)であることができ、化合物c及びdのカップリングは、溶媒中、高温で行うことができる。例えば、溶媒は、アルコール(例えば、エタノール)のようなプロトン性溶媒であることができ、この反応はマイクロ波照射によって加熱することができる。
構造eを有する化合物への環A部分の付加のための適切な反応条件は、M及び環Aにおける反応性部分Zの性質に基づいて選択することができる。例えば、Mがアミノ部分である場合、Zは、ハライド、例えばクロロ若しくはヨード基のような脱離基(脱離基(nucleofuge))であることができ、eへの環Aの付加は、溶媒中の塩基、例えばDMF中の水素化ナトリウムを用いて行うことができる。
化合物a、b、d及び環Aは、商業的に購入することができるか、市販の原料から各種方法によって製造することができる。
例えば、構造kを有する環A部分は、図式2に示したような、非環式化合物の遷移金属触媒環化を介して製造することができる。
図式2
Figure 0007472108000038


構造hを有する化合物は、適切な触媒、例えば遷移金属触媒の存在下に環化させることができる。例えば、Lがハライド脱離基、例えばブロモ部分である場合、クロム/ニッケル触媒、例えばCrCl/NiClが、hの環化による構造jを有する化合物の製造を触媒することができる。さらに誘導体化することで、上記の構造eを有する化合物への付加のための適切な脱離基部分Lを有する構造kを有する環A部分を製造することができる。誘導体化反応は、部分Lの所望のものに基づいて選択することができる。例えば、構造jのOH部分を、リン酸による脱水とそれに続く酢酸存在下での塩素ガスによる処理によって、構造k中のLに相当するクロロ基に変換することができる。
キラル分離
本明細書に記載の化合物は、不斉中心を有し、ラセミ体、ラセミ混合物、個々のジアステレオマー又はエナンチオマーとして生じ得るもので、全ての異性体が本開示に含まれる。キラル中心を有する本明細書に記載の化合物は、光学活性及びラセミ形態で存在し、単離され得る。一部の化合物は多型を示し得る。本開示は、本明細書に記載の有用な特性を有する本明細書に記載の化合物の、ラセミ体、光学活性体、多形体、若しくは立体異性体、又はそれらの混合物を包含する。光学活性体は、例えば、再結晶技術によるラセミ体の分割、光学活性出発物質からの合成、キラル合成、若しくはキラル固定相を用いたクロマトグラフィー分離、又は酵素分割によって製造することができる。それぞれの化合物を精製し、次いで化合物を誘導体化して本明細書に記載の化合物を形成するか、化合物自体を精製することができる。
化合物の光学活性体は、再結晶技術によるラセミ形態の分割、光学活性出発物質からの合成、キラル合成、又はキラル固定相を用いたクロマトグラフィー分離を含む(これらに限定されるものではない)、当該技術分野で既知の任意の方法を使用して製造することができる。
光学活性材料を得る方法の例には、少なくとも以下が含まれる。
i)結晶の物理的分離:個々のエナンチオマーの巨視的結晶を手動で分離する手法。この手法は、別個のエナンチオマーの結晶が存在する場合、つまり、材料が集塊であり、結晶が肉眼で区別できる場合に使用され得る。
ii)同時結晶化:個々のエナンチオマーがラセミ体の溶液から別個に結晶化される手法であり、後者が固体状態の集塊である場合にのみ可能である。
iii)酵素的分割:エナンチオマーと酵素との反応速度が異なることによって、ラセミ体を部分的又は完全に分離する手法。
iv)酵素的不斉合成:合成の少なくとも一つの工程で酵素反応を使用して、所望のエナンチオマーのエナンチオマー的に純粋な又は濃縮された合成前駆体を得る合成手法。
v)化学的不斉合成:キラル触媒又はキラル助剤を使用して達成され得る、生成物に非対称性(即ち、キラリティ)をもたらす条件下で、アキラル前駆体から所望のエナンチオマーを合成する合成技術。
vi)ジアステレオマー分離:ラセミ化合物を、個々のエナンチオマーをジアステレオマーに変換するエナンチオマー的に純粋な試薬(キラル助剤)と反応させる技術。次いで、得られたジアステレオマーは、今やより明瞭な構造の差異によってクロマトグラフィー又は結晶化により分離し、キラル助剤を後で除去し、所望のエナンチオマーを取得する。
vii)一次及び二次非対称変換:ラセミ化合物由来のジアステレオマーが平衡に達し、所望のエナンチオマー由来のジアステレオマーの溶液において優勢を生じるか、又は所望のエナンチオマー由来のジアステレオマーの優先的結晶化が平衡を乱し、そのため、最終的には原則として、すべての材料が所望のエナンチオマーから結晶性ジアステレオマーに変換される技術。次いで、所望のエナンチオマーがジアステレオマーから放出される。
viii)速度論的分割:この手法は、速度論条件下で、エナンチオマーとキラル、非ラセミ試薬又は触媒との反応速度が等しくないことにより、ラセミ化合物の部分的又は完全な分割(又は部分的に分割された化合物のさらなる分割)を達成することを指す。
ix)非ラセミ前駆体からのエナンチオ特異的合成:所望のエナンチオマーが非キラル出発物質から得られ、立体化学的完全性が合成の過程で損なわれないか又は最小限にしか損なわれない合成技術。
x)キラル液体クロマトグラフィー:ラセミ化合物のエナンチオマーが、固定相との相互作用の違いにより液体移動相で分離される技術(キラルHPLCを含み、それに限定されるものではない)。固定相は、キラル材料で作られ得、又は、移動相は異なる相互作用を引き起こすために追加のキラル材料を含み得る。
xi)キラルガスクロマトグラフィー:ラセミ化合物を揮発させ、固定された非ラセミキラル吸着剤相を含むカラムとの気体移動相での相互作用の違いにより、エナンチオマーを分離する手法。
xii)キラル溶媒での抽出:一つのエナンチオマーが特定のキラル溶媒に優先的に溶解することにより、エナンチオマーが分離される技術。
xiii)キラル膜を通過する輸送:ラセミ化合物を薄膜バリアと接触させて配置する技術。バリアは、典型的には二つの混和性流体を分離し、一つはラセミ化合物を含み、濃度又は圧力差のような駆動力により、膜バリアを通過する優先的な輸送が引き起こされる。ラセミ化合物のうちの一つのエナンチオマーのみを通過させることを可能とする膜の非ラセミキラル特性の結果として分離が起こる。
一部の実施形態では、擬似移動床クロマトグラフィー(これに限定されるものではない)などのキラルクロマトグラフィーが使用される。非常に多様なキラル固定相が市販されている。
一部の実施形態において、本開示は、下記式(I)の構造を有する化合物又は薬学的に許容されるその塩を提供し;
Figure 0007472108000039


式中、
環Aは、
Figure 0007472108000040



であり;
Mは、N又はCHであり;
X及びX′のそれぞれは、独立に、CH、CHCH、OCH又はCHOであり;
及びRのそれぞれは独立に、H、ハロ、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルコキシ、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-O-、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み;
は、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルコキシ、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
及びRは、それらが結合している原子とともに、N、O及びSから選択される1~4個の総環ヘテロ原子を有する5~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良く;
は、存在する場合、H、OH、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル又はC1-3アルコキシであり;
及びRは、それぞれ独立に、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキルカルボニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-O-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-OC(O)-、置換基群Aによって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
及びRは、それらが結合している原子とともに、C3-7炭素環、又は、N、O及びSから選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する3~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個で置換されていても良く;
任意に、R、R、R、R及びRのうちの一つは、
-Z-N(R)(R)、
-Z-N(R)-SO-Rx2
-Z-C(O)-N(R)-SO-Rx2
-Z-N(R)-C(O)-Rx1
-Z-C(O)-N(R)(R)、
-Z-S(O)0-2-Rx2
-Z-N(R)-C(O)O-Rx1
-Z-N(R)-C(O)-N(R)(R)、
-Z-C(O)-N(R)-C(O)-N(R)(R)、又は
-Z-N(R)-C(O)-C(O)-Rx1
であることができ、
ここで、各R及びRx1は、独立に、水素、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレンであり、そして、複素環基は、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
同一の窒素原子に結合した2個のRは、それらが結合している窒素原子とともに、N、O及びSから選択される0~2個の追加の環ヘテロ原子を有する3~8員複素環を形成していることができ;
各Rx2は、独立に、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレンであり、そして、複素環基は、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、そして
Zは、結合又はC1-6アルキレンであり;
置換基群Aは、ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、オキソ、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキル-OH、C3-10炭素環、3~7員複素環、C10アリール、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ、C3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ、3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ、C1-6アルキル-C(O)-、C1-6アルキル-C(O)O-、NHC1-6アルキル、C1-6アルキル-C(O)NH-、C1-6ハロアルキル-C(O)NH、C1-6アルキル-NHC(O)-、C1-6アルキル-SO-、C1-6アルキル-SO-、及びC1-6アルキルSONH-であり;そして、
、Q、Q、Q、Q及びQのそれぞれは、独立に、H、ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ又はC1-6アルキル-OHである。
MがNである、段落[00117]の実施形態も記載される。
MがCHである、段落[00117]の実施形態も記載される。
XがCHである、段落[00117]~[00119]の実施形態も記載される。
XがCHCHである、段落[00117]~[00119]の実施形態も記載される。
XがCHO又はOCHである、段落[00117]~[00119]の実施形態も記載される。
X′がCHである、段落[00117]~[00122]の実施形態も記載される。
XがCHCHである、段落[00117]~[00122]の実施形態も記載される。
X′がCHO又はOCHである、段落[00117]~[00122]の実施形態も記載される。
環Aが
Figure 0007472108000041



である、段落[00117]~[00125]の実施形態も記載される。
環Aが
Figure 0007472108000042



である、段落[00117]~[00125]の実施形態も記載される。
環Aが
Figure 0007472108000043




である、段落[00117]~[00125]の実施形態も記載される。
環Aが
Figure 0007472108000044



である、段落[00117]~[00125]の実施形態も記載される。
下記式(IIA)又は(IIB)の構造を有する段落[00117]の実施形態も記載される。
Figure 0007472108000045



及びRのうちの少なくとも一つがHである、段落[00117]~[00130]の実施形態も記載される。
及びRのそれぞれがHである、段落[00117]~[00131]の実施形態も記載される。
がHである、段落[00117]~[00132]の実施形態も記載される。
がOH又はOMeである、段落[00117]~[00132]の実施形態も記載される。
及びRのうちの少なくとも一つがHである、段落[00117]~[00134]の実施形態も記載される。
及びRのそれぞれがHである、段落[00135]の実施形態も記載される。
及びRが、それらが結合している原子とともに、C3-7炭素環、又は、N、O及びSから選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する3~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個で置換されていても良い、段落[00117]~[00134]の実施形態も記載される。
及びRが、それらが結合している原子とともに、N、O及びSから選択される1~4個の総環ヘテロ原子を有する5~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い、段落[00117]~[00135]の実施形態も記載される。
が、C1-6アルキル、C炭素環-C1-6アルキレン、C炭素環-O-C1-6アルキレン、又は3~7員複素環-C1-6アルキレンである、段落[00117]~[00138]の実施形態も記載される。
が、エチル、メチル又はC1-3アルキレン-シクロプロピルである、段落[00139]の実施形態も記載される。
が、C炭素環-C1-6アルキレン又はC炭素環-O-C1-6アルキレンであり、そして、C炭素環が、フェニル、ハロフェニル又はジハロフェニルである、段落[00140]の実施形態も記載される。
が3~7員複素環-C1-6アルキレンであり、そして複素環が、テトラヒドロピラニルである、段落[00141]の実施形態も記載される。
が、
-Z-N(R)(R)、
-Z-N(R)-SO-Rx2
-Z-C(O)-N(R)-SO-Rx2
-Z-N(R)-C(O)-Rx1
-Z-C(O)-N(R)(R)、
-Z-S(O)0-2-Rx2
-Z-N(R)-C(O)O-Rx1
-Z-N(R)-C(O)-N(R)(R)、
-Z-C(O)-N(R)-C(O)-N(R)(R)、又は
-Z-N(R)-C(O)-C(O)-Rx1
である、段落[00117]~[00137]の実施形態も記載される。
、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも二つがHである、段落[00117]~[00143]の実施形態も記載される。
、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも四つがHである、段落[00144]の実施形態も記載される。
、Q、Q、及びQ、Q及びQのそれぞれがHである、段落[00145]の実施形態も記載される。
、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも二つがハロである、段落[00117]~[00145]の実施形態も記載される。
、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも四つがハロである、段落[00147]の実施形態も記載される。
、Q、Q、Q、Q及びQのうちの二つがハロであり、他のものがHである、段落[00147]の実施形態も記載される。
前記ハロがFである、段落[00147]~[00149]の実施形態も記載される。
環Aが
Figure 0007472108000046



であり;
、R、R、R及びRのそれぞれが、Hであり;
MがNであり;
X及びX′のそれぞれがCHであり;
が、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-であり、ここで、複素環が、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み;
置換基群Aがハロであり;そして
、Q、Q、Q、Q及びQのそれぞれが、iH又はハロであり、但し、Q、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも二つがHである、段落[00117]の実施形態も記載される。
前記化合物又は塩が下記の構造を有する、段落[00117]の実施形態も記載される。
Figure 0007472108000047



Figure 0007472108000048



Figure 0007472108000049


一部の実施形態において、本開示は、段落[00117]~[00152]のいずれかの化合物又は塩及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬製剤を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、ウィルスを段落[00117]~[00152]のいずれかの化合物又は塩と接触させることを含む、インフルエンザA又はBウィルスにおけるインフルエンザポリメラーゼPAのエンドヌクレアーゼ活性を阻害する方法を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、治療量の段落[00117]~[00152]のいずれかの化合物又は塩を宿主に投与することを含む、宿主でのインフルエンザA又はインフルエンザB感染を治療又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、治療量の段落[00117]~[00152]のいずれかの化合物又は塩を宿主に投与することを含む、宿主でのインフルエンザA又はBウィルスにおけるインフルエンザポリメラーゼPAのエンドヌクレアーゼ活性を低下させる方法を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、治療量の段落[00117]~[00152]のいずれかの化合物又は塩を宿主に投与することを含む、宿主でのインフルエンザウィルス複製を低減する方法を提供する。
インフルエンザウィルスを治療上有効量の第2の抗ウィルス剤と接触させること、又は治療上有効量の第2の抗ウィルス剤を宿主に投与することをさらに含む、段落[00154]~[00157]の実施形態も記載される。
前記第2の抗ウィルス剤が、ピラジンカルボキサミド系抗ウィルス化合物、インフルエンザノイラミニダーゼ阻害剤、インフルエンザPB1ポリメラーゼドメイン阻害剤、又はインフルエンザCAP結合PB2ドメイン阻害剤である、段落[00158]の実施形態も記載される。
前記第2の抗ウィルス剤が、ファビピラビル、オセルタミビル又は3-(2-(5-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-5-フルオロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボン酸である、段落[00159]の実施形態も記載される。
前記化合物の前、後又は同時に、インフルエンザワクチンを宿主に投与することをさらに含む、段落[00154]~[00160]の実施形態も記載される。
一部の実施形態において、本開示は、インフルエンザA又はインフルエンザBウィルス感染の治療における段落[00117]~[00152]のいずれかの化合物又は塩の使用を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、インフルエンザA又はインフルエンザBウィルス感染の治療のための医薬の製造における、段落[00117]~[00152]のいずれかの化合物又は塩の使用を提供する。
定義及び一般的用語
本開示に関して、化学元素は、the Periodic Table of the Elements, CAS version,Handbook of Chemistry and Physics,75th Ed.に従って確認される。更に、有機化学の一般原則は、″Organic Chemistry″,Thomas Sorrell, University Science Books,Sausolito:1999、及び″March’s AdvancedOrganic Chemistry″,5th,Ed.:Smith,M.B.and March,J.,John Wiley&Sons,New York:2001に記載されており、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載のように、本明細書に記載の化合物は、以下に一般的に示されるもののような、又は、本明細書に記載の特定の分類、下位分類及び種類によって例示される、1以上の置換基で任意に置換されてもよい。「任意に置換されている」という語句は、「置換されている又は置換されていない」という語句と互換的に使用されることが理解されよう。一般に、「置換されている」との用語は、「任意に」との用語が前にあるか否かに関わらず、所与の構造における1以上の水素基を特定された置換基で置き換えることを指す。別断の断りがない限り、任意に置換された基は、基のそれぞれの置換可能な位置に置換基を有してもよい。所与の構造における2以上の位置を特定の群から選択される2以上の置換基で置換され得るとき、置換基は各位置において同一でも異なっていてもよい。「任意に置換されている」という用語が列挙の前にある場合、その用語はその列挙中にある後続のすべての置換可能な群を指す。置換基又は構造が「任意に置換されている」と特定又は定義されていない場合、置換基又は構造は置換されていない。一部の例において、置換基は、群A:ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、オキソ、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキル-OH、C3-10炭素環、3~7員複素環、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ、C3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ、3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ、C1-6アルキル-C(O)-、C1-6アルキル-C(O)O-、NHC1-6アルキル、C1-6アルキル-C(O)NH-、C1-6ハロアルキル-C(O)NH、C1-6アルキル-NHC(O)-、C1-6アルキル-SO-、C1-6アルキル-SO-及びC1-6アルキルSONH-から選択される。
本明細書で想定される置換基及び置換基の組み合わせの選択は、安定した化合物又は化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。本明細書で使用される「安定な」という用語は、それらの生成、検出、並びに具体的にはそれらの回収、精製、及び、本明細書に開示される1以上の目的のために使用を可能にする条件に供されても実質的に変化しない化合物を指す。一部の実施形態において、安定な化合物又は化学的に実現可能な化合物は、水分又は他の化学反応条件の非存在下で、少なくとも1週間40℃以下の温度に保持したときに実質的に変化しないものである。安定な構造をもたらす置換基の選択及び組み合わせのみが意図される。そのような選択及び組み合わせは、当業者には明らかであり、過度の実験を行うことなく決定され得る。
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、飽和直鎖又は分枝炭化水素を意味する。本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、1以上の二重結合を含む直鎖又は分枝炭化水素を意味する。本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、1以上の三重結合を含む直鎖又は分枝炭化水素を意味する。本明細書で使用される「アルキル」、「アルケニル」又は「アルキニル」の各々は、以下に記載のように任意に置換され得る。一部の実施形態において、「アルキル」は、C-C14アルキル、C-Cアルキル又はC-Cアルキルである。一部の実施形態において、「アルケニル」は、C-Cアルケニル又はC-Cアルケニルである。一部の実施形態において、「アルキニル」は、C-Cアルキニル又はC-Cアルキニルである。「アルキレン」という用語は、さらに置換されているアルキル基を指す。例えば、「炭素環-アルキレン」は、化合物の残りの部分への結合箇所であるアルキル基を示し、炭素環基によっても置換されている。アルキレン基が「C」として示されている場合、それは、そのアルキレン基が存在しないことを示しており、やはり挙げられている置換基は、化合物の残りの部分に直接結合しており、例えば、C3-10炭素環-C0-6アルキレンは、化合物の残りの部分に直接結合しているC3-10炭素環、又はC1-6アルキレン連結基を介して結合しているC3-10炭素環の両方を示している。
「炭素環」又は「炭素環式」という用語は、3~14個の環炭素原子を有する、飽和であり得るか1以上の不飽和単位を含む、又は芳香族(即ちアリール)である炭素のみを含む環系を指す。一部の実施形態では、炭素原子の数は3~10個である(すなわち、C-C10炭素環式)。他の実施形態では、炭素原子の数は4~7個である。さらに他の実施形態では、炭素原子の数は5又は6個である。この用語には、単環式、二環式又は多環式の縮合、スピロ又は架橋炭素環系が含まれる。この用語は、炭素環が1以上の炭素環若しくは複素環に「縮合され」得る多環系も含み、ここで、基又は結合点は炭素環上にある。「縮合」二環系は、二つの隣接する環原子を共有する二つの環を含む。架橋二環式基は、三つ又は四つの隣接する環原子を共有する二つの環を含む。スピロ二環式環系は、一つの環原子を共有する。炭素環基の例には、シクロアルキル(即ち、完全飽和炭素環)及びシクロアルケニル基(即ち、1以上の程度の不飽和を有するが芳香族ではない炭素環)を含み、これらに限定されるものではない。具体例には、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロブチル及びシクロプロピルを含み、これらに限定されるものではない。
意図される芳香族炭素環には、単環式芳香族基、例えばフェニルを含む。別断の断りがない限り、アリール基は、環中に6~14個の炭素原子を有することができ、例えば環中に6~10個の炭素原子を有することができる(即ち、C-C10アリール)。別断の断りがない限り、アリール基は、置換されていないか、例えば置換基群Aからの1以上、特には1~4個の基によって置換されていることができる。アリール基は、孤立している(例えば、フェニル)か、別のアリール基(例えば、ナフチル、アントラセニル)、シクロアルキル基(例えば、テトラヒドロナフチル)、複素環アルキル基、及び/又はヘテロアリール基に縮合していることができる。例示的なアリール基には、フェニル、ハロフェニル(例えば、クロロフェニル又はフルオロフェニル)、ジハロフェニル(例えば、ジクロロフェニル又はジフルオロフェニル)、メチルフェニル、メトキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル、ニトロフェニル、2,4-メトキシクロロフェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントラシル、2-アントラシル、インダニル、フタリミジル、ナフチミジル、フェナントリジニル又はテトラヒドロナフチルなどを含み、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「複素環」又は「複素環式」という用語は、飽和であるか1以上の不飽和単位を含む非芳香族環系、又は、環系が1以上(例えば1~4)の環原子がN、S若しくはOのようなヘテロ原子である3~14個の環原子を有する芳香族環系を指す。一部の実施形態では、前記環系は、3~12個の環原子(即ち、3~12員複素環)、3~7個の環原子(即ち、3~7員複素環)、又は5~7個の環原子(即ち、5~7員複素環)を含むことができる。一部の実施形態において、複素環は、環内にN、S、及びOから選択される3個までのヘテロ原子を含む。他の実施形態では、複素環は、N、S、及びOから選択される2個までの環ヘテロ原子を含む。さらに他の実施形態では、複素環は、N及びOから選択される2個までの環ヘテロ原子を含む。この用語には、単環式、二環式、又は多環式の縮合、スピロ、又は架橋複素環系が含まれる。この用語は、複素環が、1以上の炭素環若しくは複素環又はそれらの組み合わせに縮合され得る多環式環系も含み、ここで、基又は結合点は複素環上にある。複素環の例には、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、アゼパニル、ジアゼパニル、トリアゼパニル、アゾカニル(azocanyl)、ジアゾカニル(diazocanyl)、トリアゾカニル(triazocanyl)、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサゾカニル(oxazocanyl)、オキサゼパニル、チアゼパニル、チアゾニカル(thiazocanyl)、ベンゾイミダゾロニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、モルホリノ(例えば、3-モルホリノ、4-モルホリノ、2-チオモルホリノ、3-チオモルホリノ、4-チオモルホリノ)、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、1-テトラヒドロピペラジニル、2-テトラヒドロピペラジニル、3-テトラヒドロピペラジニル、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、1-ピラゾリニル、3-ピラゾリニル、4-ピラゾリニル、5-ピラゾリニル、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、2-チアゾリジニル、3-チアゾリジニル、4-チアゾリジニル、1-イミダゾリジニル、2-イミダゾリジニル、4-イミダゾリジニル、5-イミダゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、べンゾチオラニル、ベンゾジチアニル、3-(1-アルキル)-ベンズイミダゾール-2-オニル、及び1,3-ジヒドロ-イミダゾール-2-オニルを含み、これらに限定されるものではない。意図される芳香族複素環の例には、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル又はチアジアゾリルを含み、例えば2-フラニル、3-フラニル、N-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、5-イミダゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-オキサジアゾリル、5-オキサジアゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、3-ピリダジニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-トリアゾリル、5-トリアゾリル、テトラゾリル、2-チエニル、3-チエニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリル、アクリジニル、ベンズイソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5-トリアジニル、キノリニル(例えば、2-キノリニル、3-キノリニル、4-キノリニル)、及びイソキノリニル(例えば、1-イソキノリニル、3-イソキノリニル又は4-イソキノリニル)である。
「ヘテロ原子」という用語は、本明細書において別断の断りがない限り、酸素、硫黄、窒素又はリンのうちの1以上を意味する。
本明細書で使用される場合、「カルボニル」は、-C(O)-を指す。
本明細書で使用される場合、「オキソ」は=Oを指す。
本明細書で使用される場合、本明細書で使用される「アルコキシ」又は「アルキルチオ」という用語は、酸素(「アルコキシ」、例えば-O-アルキル)又は硫黄(「アルキルチオ」、例えば、-S-アルキル)原子を介して分子に結合された、先に定義したアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」及び「ハロ」という用語は、F、Cl、Br、又はIを意味する。
「ハロアルキル」及び「ハロアルコキシ」という用語は、場合に応じて、1個以上のハロゲン原子で置換されたアルキル、アルケニル又はアルコキシを意味する。この用語には、-CF及び-CFCFのような完全フッ素化アルキル基が含まれる。
本明細書で使用される「保護基(protecting group)」及び「保護基(protective group)」という用語は互換的であり、複数の反応部位を有する化合物中の1以上の所望の官能基を一時的にブロックするために使用される薬剤を指す。特定の実施形態では、保護基は、以下の特徴のうちの1以上又は特には全てを有する:保護基は、a)保護される基質を得るために、良好な収率で官能基に選択的に付加され、b)該保護される基質は、他の反応部位のうちの1以上で起こる反応に対して安定であり、c)再生・脱保護された官能基を攻撃しない試薬により、良好な収率で選択的に除去可能である。当業者に理解されるように、一部の場合では、試薬は化合物中の他の反応基を攻撃しない。他の場合では、試薬は化合物中の他の反応性基と反応してもよい。保護基の例は、Greene,T.W.,Wuts,P.G in″Protective Groups in Organic Synthesis″,Third Edition,John Wiley&Sons,New York:1999(及びその本の他の版)に詳細に説明されており、この内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で使用される「窒素保護基」という用語は、多官能性化合物中の1以上の所望の窒素反応性部位を一時的にブロックするために使用される薬剤を指す。好ましい窒素保護基は、上記の保護基について例示される特性も有しており、特定の例示的な窒素保護基は、Greene,T.W.,Wuts,P.G in″Protective Groups inOrganic Synthesis″,Third Edition,John Wiley&Sons,New York:1999の第7章にも詳細に記載されており、この内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される「脱離基」という用語は、求核剤による求核攻撃による置換を受ける基を指す。
別断の断りがない限り、本明細書に示される構造は、構造のすべての異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、シス-トランス、立体配座、及び回転)の形態も含むことを意味する。例えば、各非対称中心でのR及びS配置、(Z)及び(E)二重結合異性体、並びに(Z)及び(E)立体配座異性体は、異性体のうちの一つのみが具体的に描かれていない限り、本開示に含まれる。
従って、本化合物の単一の立体化学異性体、並びに、エナンチオマー、ジアステレオマー、シス/トランス、立体配座及び回転混合物は、本開示の範囲内である。
別断の断りがない限り、本明細書に記載の化合物の全ての互変異性形態は、本開示の範囲内である。
さらに、別断の断りがない限り、本明細書に示される構造には、1つ以上の同位体豊富化原子の存在のみが異なる化合物が含まれることも意味する。例えば、重水素若しくはトリチウムによる水素の置換、又は、13C-若しくは14C-豊富化炭素による炭素の置換を除いて、本構造を有する化合物は、本開示の範囲内である。そのような化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析ツール又はプローブとして有用である。そのような化合物、特に重水素類縁体も治療的に有用であり得る。
「結合」及び「非存在」という用語は、基が非存在であることを示すために互換的に使用される。
本明細書に記載の化合物は、その化学構造及び/又は化学名によって本明細書で定義される。化合物が化学構造及び化学名の両方で言及され、化学構造及び化学名が矛盾する場合、化学構造が化合物の素性を決定する。
薬学的に許容される塩
本明細書に記載される化合物は、遊離形態で、又は好適な場合には塩として存在し得る。薬学的に許容されるそれらの塩は、医療目的用の以下に記載される化合物の投与に有用であるので、特に興味深い。薬学的に許容されない塩は、単離及び精製目的のための製造プロセスにおいて有用であり、一部の場合では、本明細書に記載の化合物又はその中間体の立体異性体の分離での使用に有用である。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、毒性、刺激、アレルギー反応などのような過度の副作用なしに、妥当な医学的判断の範囲内でヒト及び下等動物の組織との接触での使用に好適であり、合理的な利益/リスク比に見合った化合物の塩を指す。
薬学的に許容される塩は、当該技術分野で周知である。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1-19において、薬学的に許容される塩を詳細に記載しており、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩には、好適な無機及び有機の酸及び塩基に由来するものが含まれる。これらの塩は、化合物の最終単離及び精製時にイン・サイツで調製することができる。
本明細書に記載の化合物が塩基性基又は十分に塩基性の生物学的等価体(bioisostere)を含む場合、酸付加塩は、1)遊離塩基形態の精製化合物を好適な有機酸又は無機酸と反応させ、2)そうして形成された塩を単離することにより調製することができる。実際には、酸付加塩が使用のためにより好都合な形態である場合があり、塩の使用は遊離塩基形態の使用に等しい。
薬学的に許容される無毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸及び過塩素酸のような無機酸、又は、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、又はマロン酸のような有機酸で形成され、又は、イオン交換のような当該技術分野で使用される他の方法を使用することによって形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などを含む。
本明細書に記載の化合物がカルボン酸基又は十分に酸性の生物学的等価体を含む場合、塩基付加塩は、1)酸性形態の精製化合物を好適な有機塩基又は無機塩基と反応させ、2)そうして形成された塩を単離することにより調製することができる。実際には、塩基付加塩の使用がより好都合である場合があり、塩形態の使用は遊離酸形態の使用と本質的に等しい。好適な塩基に由来する塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、リチウム、及びカリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム)、アンモニウム、及びN(C1-4アルキル)塩を含む。本開示はまた、本明細書に開示される化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化も意図する。水溶性若しくは油溶性又は分散性の製品を、そのような四級化によって得ることができる。
塩基性付加塩には、薬学的に許容される金属塩及びアミン塩が含まれる。好適な金属塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウム、及びアルミニウムが含まれる。ナトリウム及びカリウムの塩が通常は好ましい。さらなる薬学的に許容される塩には、適切な場合、無毒性のアンモニウム、四級アンモニウム、及び対イオンを使用して形成されるアミンカチオン、例えば、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩、及びアリールスルホン酸塩を含む。好適な無機塩基付加塩は、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛を含む金属塩基から調製される。好適なアミン塩基付加塩は、低毒性及び医療用途における許容性のゆえに、医薬品化学で頻繁に使用されるアミンから調製される。アンモニア、エチレンジアミン、N-メチル-グルカミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N、N′-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N-エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、ジシクロヘキシルアミンなど。
他の酸及び塩基は、それ自体は薬学的に許容されないが、本明細書に記載の化合物及びその薬学的に許容される酸又は塩基付加塩を得るときの中間体として有用な塩の調製に使用することができる。
理解すべき点として、本開示は、異なる薬学的に許容される塩の混合物/組み合わせ、さらには遊離型での化合物及び薬学的に許容される塩の混合物/組み合わせも含むものである。
医薬組成物
本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される担体、希釈剤、補助剤、又は媒体をさらに含む医薬組成物に製剤することができる。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載の化合物及び薬学的に許容される担体、希釈剤、補助剤、又は媒体を含む医薬組成物に関する。一部の実施形態では、本開示は、安全かつ有効な量の本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される担体、希釈剤、補助剤、又は媒体を含む医薬組成物を含む。薬学的に許容される担体には、例えば、意図される投与形態に関して好適に選択され、従来の製薬慣行に合致する、薬学的な希釈剤、賦形剤、又は担体が含まれる。
「有効量」には、「治療上有効量」及び「予防上有効量」が含まれる。「治療上有効量」という用語は、患者におけるインフルエンザウィルス感染を治療及び/又は改善するのに有効な量を指す。「予防上有効量」という用語は、インフルエンザウィルス感染の発生の機会又は規模を予防及び/又は実質的に低減させるのに有効な量を指す。
薬学的に許容される担体は、化合物の生物活性を過度に阻害しない不活性成分を含んでもよい。薬学的に許容される担体は、生体適合性、例えば、無毒性であり、非炎症性であり、非免疫原性であり、又は対象者に投与したときに他の望ましくない反応若しくは副作用がないものでなければならない。標準的な医薬製剤技術を使用し得る。
本明細書で使用される薬学的に許容される担体、補助剤又は媒体には、所望の特定の剤形に好適な任意の溶媒、希釈剤又は他の液体媒体、分散又は懸濁助剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤又は乳化剤、防腐剤、固体結合剤、滑沢剤などが含まれる。Remington′s Pharmaceutical Sciences,Sixteenth Edition,E.W.Martin(Mack Publishing Co.,Easton,a.,1980)は、薬学的に許容される組成物の製剤化に使用される様々な担体及びその調製のための既知の技術を開示している。例えば、任意の望ましくない生物学的効果を生じる又は他の形で、薬学的に許容される組成物の任意の他の成分と有害な様式で相互作用することにより任意の従来の担体媒体が本明細書に記載の化合物と適合しない場合を除き、その使用は本開示の範囲内であることが意図される。本明細書で使用される場合、「副作用」という語句は、治療(例えば、予防薬又は治療剤)の望ましくない有害な効果を包含する。副作用は常に望ましくないが、望ましくない効果は必ずしも有害ではない。療法(例えば、予防剤又は治療剤)由来の有害な効果は、害となる、若しくは不快である、又は危険であり得る。副作用には、発熱、寒気、倦怠感、胃腸毒性(胃及び腸の潰瘍及び糜爛を含む)、悪心、嘔吐、神経毒性、腎毒性(nephrotoxicities)、腎毒性(renal toxicities)(乳頭壊死及び慢性間質性腎炎のような症状を含む)、肝毒性(血清肝酵素レベルの上昇を含む)、骨髄毒性(白血球減少、骨髄抑制、血小板減少及び貧血を含む)、口内乾燥症、金属味、妊娠期間の延長、衰弱、傾眠、疼痛(筋肉痛、骨痛、及び頭痛を含む)、脱毛、無力症、めまい、錐体外路症状、静座不能、心血管障害、及び性機能障害を含み、これらに限定されるものではない。
薬学的に許容される担体として機能し得る材料のいくつかの例には、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(ヒト血清アルブミンなど)、緩衝物質(twin80、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸又はソルビン酸カリウムなど)、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩、又は電解質(例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、又は亜鉛塩)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ロウ、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、羊毛脂肪、乳糖、グルコース及びショ糖のような糖;トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプンのようなデンプン;セルロース及びその誘導体、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース及び酢酸セルロース;トラガカント粉末;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバター及び坐剤ロウのような賦形剤;落花生油、綿実油のような油;ベニバナ油;胡麻油;オリーブオイル;コーン油及び大豆油;プロピレングリコール又はポリエチレングリコールのようなグリコール;オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルのようなエステル;寒天;水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムのような緩衝剤;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール、リン酸緩衝溶液を含み、これらに限定されるものではなく、並びに、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムのような他の無毒性適合滑沢剤、並びに、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤及び芳香剤、防腐剤及び酸化防止剤もまた、製剤者の判断に従って組成物中に存在し得る。
肺送達のための製剤
一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、吸入により気道を通して下気道(例えば、肺)に直接投与されるように適合される。吸入による投与のための組成物は、吸入可能な粉末組成物又は液体若しくは粉末スプレーの形態をとってもよく、粉末吸入器又はエアロゾル分配機器を使用して標準形態で投与され得る。そのような機器は周知である。吸入による投与の場合、粉末製剤は、典型的には、乳糖又はデンプンのような不活性固体粉末希釈剤とともに活性化合物を含む。吸入可能な乾燥粉末組成物は、ゼラチン又は同様の材料のカプセル及びカートリッジ、又は吸入器又は吹送器で使用するための積層アルミニウム箔のブリスタで提供されてもよい。各カプセル又はカートリッジは、一般に、例えば、約10mg~約100gの各活性化合物を含んでもよい。或いは、本明細書に記載の組成物は、賦形剤なしで提供されてもよい。
吸入可能な組成物は、単位用量又は複数用量送達用に包装されてもよい。例えば、組成物は、GB2242134、米国特許第6,632,666号、同5,860,419号、同5,873,360号、及び同5,590,645号(全て「Diskus(登録商標)」機器を示す)、若しくはGB2178965、GB2129691、GB2169265、米国特許第4,778,054号、同4,811,731号、及び同5,035,237号(「Diskhaler(登録商標)」機器を示す)、若しくはEP69715(「Turbuhaler(登録商標)」機器)、又はGB2064336及び米国特許第4,353,656号(「Rotahaler(登録商標)」機器)に記載されている方法と同様の様式で複数回用量用に包装され得る。
吸入による肺への局所送達のための噴霧剤組成物は、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、特に1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパン、及びそれらの混合物のようなヒドロフルオロアルカンを含む、好適な液化噴射剤を使用して、水溶液若しくは懸濁液として、又は定量吸入器(MDI)などの加圧パック(pressurized pack)から送達されるエアロゾルとして製剤化されてもよい。吸入に好適なエアロゾル組成物は、懸濁液又は溶液のいずれかとして提供され得る。
吸入による投与のための薬剤は、典型的には、制御された粒径を有する。気管支系への吸入に最適な粒径は、通常は約1~約10μmであり、いくつかの実施形態では約2~約5μmである。約20μm超の径を有する粒子は、吸入時に小さな気道に到達するには一般的に大きすぎる。これらの粒径を達成するために、有効成分の粒子を微粉化のような径低下プロセスに供してもよい。空気分級又は篩分けによって所望の粒径画分を分離してもよい。好ましくは、粒子は結晶性である。
鼻腔内噴霧剤は、増粘剤、pHを調節するための緩衝塩又は酸若しくはアルカリ、等張調節剤又は抗酸化剤のような薬剤を添加した水系又は非水系媒体を使用して製剤化してもよい。
噴霧による吸入のための液剤は、酸若しくはアルカリ、緩衝塩、等張調節剤又は抗菌剤のような剤を添加した水系媒体を使用して製剤化してもよい。それらは、濾過又はオートクレーブでの加熱によって滅菌されるか、又は非滅菌製品として提供されてもよい。噴霧器は、水系製剤から生成されたミストとしてエアロゾルを供給する。
一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、補助的な有効成分とともに製剤化され得る。
一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、乾燥粉末吸入器から投与される。
他の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、任意に「Volumatic」(登録商標)吸入チャンバのような吸入チャンバと組み合わせて、エアロゾル分配機器によって投与される。
担体は、例えば、水、エタノール、多価アルコール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、それらの好適な混合物、及び/又は植物油を含有する溶媒又は分散媒質であり得る。適切な流動性は、例えばレシチンのようなコーティング剤の使用によって、分散剤の場合には必要な粒径の維持によって、及び界面活性剤の使用によって維持され得る。本明細書に記載の組成物における微生物の作用の防止は、抗菌剤及び/又は抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどを添加することにより達成される。多くの場合、等張剤、例えば、糖又は塩化ナトリウムを含むことが望ましい。注射用組成物の持続的吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの組成物における使用によってもたらされ得る。
一部の実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、組成物の放出を制御するマトリックス内に含まれていることができる。一部の実施形態では、マトリックスは、脂質、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリカプロラクトン、ポリ(グリコール)酸、ポリ(乳酸)酸、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリ無水物、ポリラクチド-コ-グリコリド、ポリアミノ酸、ポリエチレンオキシド、アクリル末端ポリエチレンオキシド、ポリアミド、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリホスファゼン、ポリ(オルトエステル)、スクロースアセテートイソブチレート(SAIB)、及びそれらの組み合わせ、並びに例えば米国特許第6,667,371号、同6,613,355号、同6,596,296号、同6,413,536号、同5,968,543号、同4,079,038号、同4,093,709号、同4,131,648号、同4,138,344号、同4,180,646号、同4,304,767号、同4,946,931号に開示されているもののような他のポリマーを含むことができ、それらの各々はそれらの全体が参照により本明細書に明瞭に組み込まれる。これらの実施形態では、マトリックスは薬物を持続放出する。
薬学的に許容される担体及び/又は希釈剤は、任意の溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤及び/又は抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤などを含んでいてもよい。薬学的に活性な物質のためのそのような媒体及び剤の使用は、当該技術分野で周知である。任意の従来の媒体又は剤が有効成分と不適合である場合を除いて、医薬組成物でのその使用が意図される。
本明細書に記載の医薬組成物は、従来の技術に従って投与用に製剤化され得る。例えば、Remington, The Science and Practice of Pharmacy(20th Ed.2000)を参照する。例えば、本開示の鼻腔内医薬組成物は、エアロゾルとして製剤化され得る(この用語には、液体エアロゾル及び乾燥粉末エアロゾルの両方が含まれる)。液体粒子のエアロゾルは、当業者に既知であるような、圧力駆動エアロゾル噴霧器又は超音波噴霧器のような任意の好適な手段によって生成され得る。例えば、米国特許第4,501,729号を参照のこと。同様に、固体粒子のエアロゾル(例えば、凍結乾燥(lyophilized)、フリーズドライ(freeze dried)など)は、製薬業界で既知の技術により、任意の固体粒子医薬品エアロゾル発生器で生成し得る。別の例として、本開示の医薬組成物は、医薬組成物の凍結乾燥部分及び医薬組成物の溶解溶液部分を提供するオンデマンドの溶解可能形態として製剤化され得る。
本開示の一部の実施形態では、医薬組成物は、水系懸濁液の形態であり、これは溶液又は懸濁液から調製され得る。溶液又は懸濁液に関して、剤形は、親油性物質、リポソーム(リン脂質小胞/膜)、及び/又は脂肪酸(例えばパルミチン酸)のミセルから構成され得る。特定の実施形態では、医薬組成物は、該医薬組成物が投与、適用、及び/又は送達される組織の上皮粘膜によって分泌される液体に溶解することができる液剤又は懸濁液であり、これは吸収を有利に高めることができる。
医薬組成物は、水溶液、非水溶液、又は、水溶液と非水溶液との組み合わせであり得る。
好適な水溶液には、水系ゲル、水系懸濁液、水系ミクロスフェア懸濁液、水系ミクロスフェア分散液、水系リポソーム分散液、リポソームの水系ミセル、水系マイクロエマルジョン、及び上記の任意の組み合わせ、又は、鼻腔の粘膜から分泌される液体に溶解し得る任意の他の水溶液を含み、これらに限定されるものではない。例示的な非水系溶液には、非水系ゲル、非水系懸濁液、非水系ミクロスフェア懸濁液、非水系ミクロスフェア分散液、非水系リポソーム分散液、非水系乳濁液、非水系マイクロエマルジョン、及び前述の任意の組み合わせ、又は、粘膜から分泌された液体に混合若しくは溶解し得る任意の他の非水系溶液を含み、これらに限定されるものではない。
粉末製剤の例には、単純な粉末混合物、微粉化粉末、フリーズドライ粉末、凍結乾燥粉末、粉末ミクロスフェア、コーティングした粉末ミクロスフェア、リポソーム分散液、及び前述の任意の組み合わせを含み、これらに限定されるものではない。粉末ミクロスフェアは、様々な多糖類及びセルロースから形成され得るものであり、それらにはデンプン、メチルセルロース、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマー、アルギン酸ポリビニルアルコール、アカシア、キトサン及びそれらの任意の組み合わせを含み、これらに限定されるものではない。
特定の実施形態では、組成物は、吸収を促進するために、粘膜によって分泌される流体に少なくとも部分的に、又はさらに実質的に(例えば、少なくとも80%、90%、95%又はそれ以上)可溶性であるものである。或いは又はさらに、組成物は、担体並びに/又は分泌物内での剤の溶解を促進する他の物質とともに製剤化され得るものであり、それには脂肪酸(例えば、パルミチン酸)、ガングリオシド(例えば、GM-1)、リン脂質(例えば、ホスファチジルセリン)及び乳化剤(例えば、ポリソルベート80)を含み、これらに限定されるものではない。
当業者は、鼻腔内投与又は送達では、投与される医薬組成物の体積は一般に小さく、鼻腔内のpHの範囲は5~8と広範であり得るので、鼻分泌物が投与用量のpHを変化させ得ることを理解するであろう。そのような変化は、吸収に利用可能な非イオン化薬物の濃度に影響を与え得る。従って、代表的な実施形態では、医薬組成物は、pHをイン・サイツで維持又は調節するための緩衝液をさらに含む。典型的な緩衝液には、アスコルビン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、プロラミン、炭酸塩及びリン酸塩緩衝液を含み、これらに限定されるものではない。
本開示の実施形態では、医薬組成物のpHは、投与後の粘膜組織の内部環境が酸性側から中性側になるように選択され、これは(1)吸収のために非イオン化形態の活性化合物を提供でき、(2)アルカリ性環境で発生する可能性がより高い病原菌の増殖を防ぎ、そして、(3)粘膜の刺激の可能性を低下させる。
液体及び粉末スプレー又はエアロゾルのために、医薬組成物は、任意の好適かつ望ましい粒子又は液滴径を有するように製剤化され得る。例示的な実施形態では、粒子又は液滴の大部分及び/又は平均径は、約1、2.5、5、10、15、若しくは20ミクロン以上、及び/又は約25、30、40、45、50、60、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、若しくは425ミクロン以下(前述の全ての組み合わせを含む)の範囲である。大部分及び/又は平均の粒子又は液滴径の好適な範囲の代表例には、約5~100ミクロン、約10~60ミクロン、約175~325ミクロン、及び約220~300ミクロンが含まれるが、これらに限定されず、これらは例えば鼻腔内(例えば、嗅覚神経経路を標的とするため、鼻腔の上部3分の1、上鼻道、嗅覚領域、及び/又は副鼻腔領域)における安全かつ有効な量の活性化合物の沈着を促進する。一般に、約5ミクロンより小さい粒子又は液滴は、気管又はさらに肺に沈着するが、約50ミクロン以上の粒子又は液滴は、一般に鼻腔に到達せず、前鼻に沈着する。
国際特許公開WO2005/023335(Kurve Technology, Inc.)は、本開示の代表的な実施形態の実施に好適な直径サイズを有する粒子及び液滴を記載している。特定の実施形態では、粒子又は液滴は、約5~30ミクロン、約10~20ミクロン、約10~17ミクロン、約10~15ミクロン、約12~17ミクロン、約10~15ミクロン、又は約10~12ミクロンの平均直径を有する。粒子は、本明細書に記載の平均直径又はサイズを「実質的に」有し得るものであり、即ち、粒子の少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、若しくは95%又はそれ以上が、示された直径又はサイズ範囲のものである。
本明細書に記載の医薬組成物は、上記のような液滴サイズを有する霧状又は霧状の液体として送達され得る。
鼻腔内送達方法を含む本開示の特定の実施形態によれば、例えば吸収を高めるために、鼻腔における(例えば、鼻腔の上部3分の1、上鼻道、嗅覚領域における、及び/又は副鼻腔領域における)医薬組成物の滞留時間を延長することが望ましいものであり得る。従って、医薬組成物は、任意に、鼻腔での滞留時間を延ばす剤である生体接着性ポリマー、ガム(例えば、キサンタンガム)、キトサン(例えば、高度に精製されたカチオン性多糖)、ペクチン(又は鼻粘膜に適用されたときにゲル又は乳化剤のように増粘化する任意の炭水化物)、ミクロスフェア(例えば、デンプン、アルブミン、デキストラン、シクロデキストリン)、ゼラチン、リポソーム、カルバマー、ポリビニルアルコール、アルギン酸塩、アカシア、キトサン、及び/又はセルロース(例えば、メチル又はプロピル、ヒドロキシル又はカルボキシ、カルボキシメチル又はヒドロキシルプロピル)とともに製剤化され得る。さらなる手法として、製剤の粘度を増加させることによってもまた、薬剤と鼻上皮との接触を延長する手段が提供され得る。医薬組成物は、鼻用乳濁液、軟膏又はゲルとして製剤化され得るものであり、これらは、その粘度により局所適用に対する利点を提供する。
湿っていて血管の多い膜は、迅速な吸収を促進し得るものであり、その結果として、医薬組成物は、十分な鼻腔内水分含量を確保するために、特にゲルベースの組成物の場合において保湿剤を任意に含むことができる。好適な保湿剤の例には、グリセリン又はグリセロール、鉱油、植物油、粘膜調整剤、緩和剤、及び/又は糖アルコール(例えば、キシリトール、ソルビトール、及び/又はマンニトール)を含み、これらに限定されるものではない。医薬組成物中の保湿剤の濃度は、選択された薬剤及び製剤に応じて変わる。
医薬組成物はまた、酵素活性を阻害し、粘液の粘度若しくは弾性を低下させ、粘液線毛クリアランス効果を低下させ、タイトジャンクションを開かせ、及び/又は活性化合物を可溶化する剤のような吸収促進剤を任意に含むことができる。化学的増強剤は当該技術分野で既知であり、キレート剤(例えば、EDTA)、脂肪酸、胆汁酸塩、界面活性剤、及び/又は防腐剤を含む。浸透促進剤は、低い膜透過性、親油性の欠如を示し、及び/又はアミノペプチダーゼにより分解される化合物を製剤化する場合に特に有用であり得る。医薬組成物中の吸収促進剤の濃度は、選択された薬剤及び製剤に応じて変わる。
貯蔵寿命を延長するために、防腐剤を医薬組成物に任意に添加し得る。好適な防腐剤には、ベンジルアルコール、パラベン、チメロサール、クロロブタノール及び塩化ベンザルコニウム、及び前述の組み合わせを含み、これらに限定されるものではない。防腐剤の濃度は、使用される防腐剤、製剤化される化合物、製剤などに応じて変わる。代表的な実施形態では、防腐剤は約2重量%以下の量で存在する。
本明細書に記載の医薬組成物は、嗅覚領域への送達を促進し、及び/又は嗅覚神経細胞による輸送を引き起こすために、臭気を提供して組成物の吸入を助けるための例えばEP0504263B1に記載されるような付臭剤を任意に含み得る。
別の選択肢として、組成物は、例えば組成物の対象者への味及び/又は受容性を高めるために香味剤を含み得る。
肺投与のための多孔質粒子
一部の実施形態では、粒子は多孔性であることで、吸入器を介して投与されたときに咽喉の奥での沈着を避けるために適切な密度を有する。比較的大きな粒径と比較的低い密度との組み合わせにより、肺での食作用が回避され、適切に標的化された送達が提供され、成分の全身送達が回避され、肺において高濃度の成分が提供される。
そのような粒子を調製し、そのような粒子を送達するための代表的な方法は、例えば、米国特許第7,384,649号、米国特許第7,182,961号、米国特許第7,146,978号、米国特許第7,048,908号、米国特許第6,956,021号、米国特許第6,766,799号、及び米国特許第6,732,732号に記載されている。
そのような粒子を開示する別の特許には、米国特許第7,279,182号、米国特許第7,252,840号、及び米国特許第7,032,593号、米国特許番号7,008,644号、米国特許番号6,848,197号、米国特許番号6,749,835号を含む。
米国特許第7,678,364号は、治療、予防、又は診断を必要とする患者の気道に、a)治療剤、予防剤、又は診断剤と複合体を形成している多価金属カチオン、b)薬学的に許容される担体、及びc)多価金属カチオン含有成分を含む、安全かつ有効な量の乾燥粉末を投与することを含む、肺系に粒子を送達するための方法を開示しており、ここで、乾燥粉末は、噴霧乾燥され、かつ剤の全重量の約10重量%以上である多価金属カチオンの総量、約0.4g/cm以下のタップ密度、約5マイクロメートル~約30マイクロメートルの幾何学的直径中央値、及び約1~約5ミクロンの空気動力学的直径を有する。
粒子中に存在する本明細書に記載の化合物又はその塩の量は、約0.1重量%~約95重量%の範囲であり得るが、いくつかの場合では、100%まで高いこともあり得る。例えば、約1~約50%、例えば約5~約30%である。薬剤が粒子全体に分布している粒子が好ましいものであり得る。
一部の実施形態では、粒子は、上記のリン脂質以外の界面活性剤を含む。本明細書で使用する場合、「界面活性剤」という用語は、水と有機ポリマー溶液との間の界面、水/空気界面、又は有機溶媒/空気界面のような二つの非混和性相の間の界面に優先的に吸収する任意の剤を指す。界面活性剤は一般に、親水性部分及び親油性部分を有し、そのため、粒子に吸収すると、それらは同様にコーティングされた粒子を引き付けない部分を外部環境に提供する傾向があり、従って粒子の凝集を低減させる。界面活性剤はまた、治療剤又は診断剤の吸収を促進し、薬剤の生物学的利用能を増加させ得る。
本明細書に記載の粒子の製造に使用され得る好適な界面活性剤には、ヘキサデカノール;ポリエチレングリコール(PEG)のような脂肪アルコール;ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル;パルミチン酸又はオレイン酸のような界面活性脂肪酸;グリココール酸塩;サーファクチン;ポロキサマー;ソルビタントリオレエート(Span(登録商標)85)のようなソルビタン脂肪酸エステル;Tween(登録商標)80及びチロキサポールを含み、これらに限定されるものではない。
界面活性剤は、約0~約5重量%の範囲の量で粒子中に存在し得る。好ましくは、界面活性剤は、約0.1~約1.0重量%の範囲の量で粒子中に存在し得る。
約0.4g/cm未満のタップ密度、少なくとも約5μmの直径中央値、及び約1μm~約5μm又は約1μm~約3μmの空気力学的直径を有する粒子は、中咽頭領域での慣性及び重力沈着をより回避することができ、気道又は肺深部に標的化される。より大きく、より多孔性の粒子の使用が有利であるが、その理由は、それらは、吸入療法のために現在使用されているものなどのより小さく、より密度の高いエアロゾル粒子よりも効率的にエアロゾル化できるからである。
リポソーム送達
本明細書に記載される組成物は、実際の又は潜在的なインフルエンザ感染の部位で化合物を提供するように、肺に有利に送達される。これは、定量吸入器又は他の肺送達機器による肺送達により達成され得て、肺の肺胞を取り囲む毛細血管床に粒子を収容することによっても達成され得る。
小さな単層小胞を含むリポソームのようなナノ担体は、持続性薬物放出及び細胞特異的標的化薬物送達を含む、薬物を肺に送達する他の従来の手法よりもいくつかの利点を示す。ナノサイズの薬物担体は難水溶性薬物の送達にも有利であり得て、本明細書に記載の化合物のある種のものは難水溶性である。追加の利点には、制御放出を提供する能力、代謝及び分解からの保護、薬物毒性の低減及び標的化能力が含まれる。
リポソーム(好ましくは単層小胞)は、動的光散乱により測定される200nm未満のサイズを有し、好ましくは、化学的に純粋な合成リン脂質から構成され、最も好ましくは少なくとも16個炭素長の側鎖を含むことを特徴とし、かつ、肺胞を取り囲む毛細血管床にその化合物量を優先的に送達(即ち、標的化)するのに十分な、本明細書に記載の1以上の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する。小胞の直径は、例えば、ヘリウム-ネオン100mW NECガスレーザー及びMalvern K7027相関器を使用して動的光散乱によって測定され得て、理想的には、各サイズ決定のためにそれぞれにつき少なくとも二つ又は三つの測定を行う。
「化学的に純粋なリン脂質」という表現は、有害な界面活性剤部分及び不純物(これらは、それらから形成される小さな単層小胞(SUV)の凝集を引き起こす)を本質的に含まず、97%超の純度のリン脂質を定義することを意味する。好ましくは、リポソームは、主に約50~約160nmの直径を有し、本質的に電荷が中性であり、16~18個の炭素原子の側鎖長を有するリン脂質を組み込んでいる。より好ましくは、リポソームはジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)から調製され、小胞安定剤としてコレステロール(最も好ましくは総脂質の10~50%の量)を含む。
リポソームが体温を超える(即ち、37℃を超える)融点を有することも有利であり得る。この理由のために、純粋なリン脂質、好ましくは飽和であり、少なくとも16個の炭素、好ましくは16~18個の炭素の炭素鎖長を有するものを使用することが有利であり得る。ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)が好ましいリン脂質である。コレステロールはリポソームの安定化に役立ち、リポソームの安定性を提供するのに十分な量で添加することが好ましい。最も好ましくは、リポソームは、DSPEPEGのようなペグ化リン脂質をさらに含む。当該方法は、200nm未満のサイズである、ある量のリポソーム(好ましくは単層小胞)を患者の血流に導入することを含み、好ましくは化学的に純粋な合成リン脂質から構成され、最も好ましくは少なくとも16個の炭素の長さの側鎖を含むことを特徴とし、かつ、肺胞を取り囲む肺の毛細血管床にある量の化合物を優先的に送達(即ち、標的化)するのに十分な、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグを含む。
本明細書に記載される化合物は、本明細書に記載されるように他の抗インフルエンザ剤と組み合わせ得る。そのような追加の薬剤は、リポソーム中に存在し得て、異なるリポソーム中にも存在し得て、又は異なる経路を介して共投与され得る。
リポソームは、本明細書に記載の化合物のうちの1以上又はその薬学的に許容される塩を含み、他の抗インフルエンザ剤を任意に含み得る。リポソームは、リン脂質及びコレステロールをクロロホルムのような適切な有機溶媒に溶解し、溶媒を留去して脂質膜を形成することにより調製され得る。本明細書に記載の化合物をリポソームに充填するためにイオノフォアが使用される場合、イオノフォアは留去前に脂質溶液に添加されてもよい。次いで、乾燥された脂質フィルムは、リン酸緩衝生理食塩水又は他の生理学的に好適な溶液のような適切な水相で再水和される。水溶性薬物又は治療剤は水和溶液に含まれてもよいが、遠隔充填が望ましい場合、上記のキレート剤のような充填剤を水和溶液に添加して、リポソームの内部水性空間内に封入してもよい。
水和溶液を添加したときに、様々なサイズのリポソームが自然に形成され、水相の一部を封入する。その後、リポソーム及び懸濁水溶液を、米国特許第4,753,788号に記載されている方法に従って、押出、超音波処理、又はホモジナイザーによる処理のような剪断力を受けさせて、特定のサイズの小胞を生成する。
次いで、リポソームは、懸濁溶液から望ましくない化合物、例えば、封入されていない薬物を除去するように処理することができ、これは、ゲルクロマトグラフィー又は限外濾過のようなプロセスによって達成してもよい。
標的化肺送達のための乾燥粉末エアロゾルにおけるリポソームの使用は、例えば、Willisら、Lung,June 2012,190(3):251-262に記載されている。一つの利点は、リポソームの調製に使用されるリン脂質が内因性肺界面活性剤に類似していることである。
投与方法
上記の化合物及び薬学的に許容される組成物は、ヒト及び他の動物に、治療される感染の重度に応じて、経口、直腸、非経口、槽内、膣内、腹腔内、局所(粉剤、軟膏剤、又は点滴剤として)、口腔、定量吸入器(MDI)などの吸入器を使用するような肺系への経口又は鼻スプレーとして投与され得る。
経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容される乳濁液、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁液、シロップ、及びエリキシル剤を含み、これらに限定されるものではない。活性化合物に加えて、液体剤形は、例えば水又は他の溶媒、可溶化剤、及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、EtOAc、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、胡麻油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにそれらの混合物のような当該技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤を含んでもよい。不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿展剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味剤、香味剤及び芳香剤のような補助剤も含み得る。
注射用製剤、例えば、注射用滅菌水系又は油系懸濁液は、好適な分散剤又は湿展剤及び懸濁剤を使用して、公知の技術に従って製剤化され得る。滅菌された注射用製剤はまた、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液として、無毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の注射用滅菌液剤、懸濁液又はエマルジョンであり得る。使用され得る許容される媒体及び溶媒の中には、水、リンゲル液U.S.P.、及び等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、溶媒又は懸濁媒体として滅菌不揮発性油が慣習的に用いられる。これに関しては、合成モノグリセリド又はジグリセリドを含む任意の無刺激の(bland)不揮発性油が使用され得る。さらに、オレイン酸のような脂肪酸は、注射剤の調製に使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通した濾過により、又は使用前に滅菌水又は他の注射可能な滅菌媒体に溶解若しくは分散され得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことにより、滅菌され得る。
本明細書に記載の化合物の効果を延長するために、皮下注射又は筋肉注射からの化合物の吸収を遅延させることが望ましい場合が多い。これは、難水溶性である結晶性又は非晶質材料の液体懸濁液を使用することによって達成され得る。次いで、化合物の吸収速度はその溶解速度によって決まり得るもので、その溶解速度は結晶サイズ及び結晶形によって決まり得る。或いは、非経口的に投与される化合物型の吸収の遅延は、化合物を油系媒体に溶解又は懸濁することによって達成される。注射用デポ形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドのような生分解性ポリマー中に化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作られる。薬物とポリマーとの比及び使用される特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)を含む。デポ注射用製剤は、体組織に適合性であるリポソーム又はマイクロエマルジョンに化合物を閉じ込めることによっても調製される。
直腸若しくは膣投与用の組成物は、具体的には坐薬であり、これは、本明細書に記載の化合物を、周囲温度では固体であるが体温では液体であることで、直腸又は膣腔で溶けて活性化合物を放出する、カカオバター、ポリエチレングリコール又は坐剤ロウのような好適な非刺激性賦形剤又は担体と混合することにより調製され得る。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、粉剤及び粒剤を含む。そのような固体剤形では、活性化合物は、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムのような少なくとも一つの不活性な薬学的に許容される賦形剤又は担体、並びに/或いはa)デンプン、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトール、及びケイ酸のような充填剤又は増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、ショ糖、及びアカシアのような結合剤、c)グリセロールのような保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムのような崩壊剤、e)パラフィンのような溶解遅延剤、f)四級アンモニウム化合物のような吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールのような湿展剤、h)カオリン及びベントナイト粘土のような吸収剤、及びi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムのような滑沢剤、及びそれらの混合物と混合される。カプセル剤、錠剤及び丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでもよい。
同様の種類の固体組成物は、賦形剤、例えば、ラクトース又は乳糖、並びに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して、軟及び硬充填ゼラチンカプセル剤の充填剤として使用してもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、及び顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングのようなコーティング及びシェル、並びに医薬製剤の分野で周知の他のコーティングを使用して調製され得る。それらは乳白剤を任意に含んでもよく、腸管の特定の部分において、任意に遅延様式で、有効成分のみ又は有効成分を優先的に放出する組成物でもあり得る。使用され得る埋め込み組成物の例には、高分子物質及びロウを含む。同様の種類の固体組成物は、賦形剤、例えば、ラクトース又は乳糖、及び高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して、軟及び硬充填ゼラチンカプセル剤の充填剤として使用してもよい。
活性化合物はまた、上記のように1以上の賦形剤と共にマイクロカプセル化形態であり得る。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、及び顆粒剤の固体剤形は、腸溶性コーティング、放出制御コーティング、及び医薬製剤の技術分野で周知の他のコーティングのようなコーティング及びシェルを使用して調製され得る。そのような固体剤形では、活性化合物は、ショ糖、乳糖、又はデンプンのような少なくとも一つの不活性希釈剤と混合されてもよい。そのような剤形はまた、通常の慣行であるように、不活性希釈剤以外の追加の物質、例えば、錠剤化滑沢剤並びにステアリン酸マグネシウム及び微結晶セルロースのような他の錠剤化助剤も含んでもよい。カプセル剤、錠剤、及び丸剤の場合、剤形は緩衝剤も含んでもよい。それらは乳白剤を任意に含んでもよく、腸管の特定の部分において、任意に遅延様式で、有効成分のみ又は有効成分を優先的に放出する組成物でもあり得る。使用され得る埋め込み組成物の例には、高分子物質及びロウを含む。
本明細書に記載の化合物の局所又は経皮投与用の剤形には、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、粉剤、液剤、噴霧剤、吸入剤又は貼付剤が含まれる。有効成分は、滅菌条件下で、薬学的に許容される担体及び必要に応じて任意の必要な防腐剤又は緩衝剤と混合される。眼科製剤、点耳剤及び点眼剤もまた、本開示の範囲内であることが意図される。さらに、本開示は、身体への化合物の制御送達を提供する追加の利点を有する経皮貼付剤の使用を意図するものである。そのような剤形は、化合物を好適な媒体に溶解又は分配することにより作成され得る。吸収促進剤は、皮膚を通過する化合物の流れを増加させるために使用され得る。速度は、速度制御膜を提供するか、又は化合物をポリマーマトリックス又はゲルに分散させることにより制御され得る。
本明細書に記載の組成物は、経口、非経口、吸入噴霧、局所、直腸、経鼻、口腔、膣投与してもよいし、又は埋め込み式リザーバーにより投与してもよい。本明細書で使用される「非経口」という用語には、皮下、静脈、筋肉、関節内、滑膜内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内、及び頭蓋内注射又は注入技術を含み、これらに限定されるものではない。具体的には、組成物は、経口、腹腔内又は静脈投与される。
本明細書に記載の組成物の注射用滅菌形態は、水系又は油系懸濁液であってもよい。これらの懸濁液は、好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して、当該技術分野で既知の技術に従って製剤化され得る。注射用滅菌製剤はまた、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液として、無毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の注射用滅菌溶液又は懸濁液であってもよい。使用され得る許容される媒体及び溶媒の中には、水、リンゲル液、及び等張性塩化ナトリウム溶液である。さらに、溶媒又は懸濁化媒体として、滅菌不揮発性油が慣習的に用いられる。これに関して、合成モノグリセリド又はジグリセリドを含む任意の無刺激の不揮発性油を使用してもよい。オレイン酸及びそのグリセリド誘導体のような脂肪酸は、特にポリオキシエチル化型の、オリーブ油又はヒマシ油のような天然の薬学的に許容される油と同様に、注射剤の調製に有用である。これらの油系溶液又は懸濁液はまた、カルボキシメチルセルロースのような長鎖アルコール希釈剤、又は、分散剤、又は乳濁液及び懸濁液のような薬学的に許容される剤形の製剤化に一般的に使用される同様の分散剤を含んでもよい。薬学的に許容される固体、液体又は他の剤形の製造に一般的に使用されるポリソルベート類、ソルビタンエステル類、及び他の乳化剤又は生物学的利用能増強剤のような他の一般的に使用される界面活性剤もまた、製剤化の目的のために使用してもよい。
本明細書に記載の医薬組成物は、カプセル剤、錠剤、水系懸濁液又は液剤を含むがこれらに限定されない、任意の経口的に許容される剤形で経口投与されてもよい。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体には、乳糖及びトウモロコシデンプンを含み、これらに限定されるものではない。ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤も、典型的には添加される。カプセル形態での経口投与の場合、有用な希釈剤には乳糖及び乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。水系懸濁剤が経口使用に必要な場合、有効成分を乳化剤及び懸濁剤と組み合わせる。所望する場合、特定の甘味剤、香味剤又は着色剤をまた添加してもよい。
或いは、本明細書に記載の医薬組成物は、直腸投与用の坐剤の形態で投与されてもよい。これらは、薬剤を、室温では固体であるが直腸温度では液体であり、従って直腸で溶けて薬物を放出する、好適な非刺激性賦形剤と混合することにより調製され得る。そのような材料には、カカオバター、蜜蝋及びポリエチレングリコールを含み、これらに限定されるものではない。
本明細書に記載の医薬組成物はまた、特に、治療の標的が、眼、皮膚又は下部腸管の疾患を含む局所適用により容易にアクセス可能な領域又は臓器を含む場合、局所投与され得る。好適な局所製剤は、これらの領域又は臓器のそれぞれについて容易に調製される。
下部腸管用の局所使用は、直腸坐剤製剤(上記参照)又は好適な浣腸製剤で行い得る。局所経皮貼付剤をも使用してもよい。
局所使用の場合、医薬組成物は、1以上の担体に懸濁又は溶解された有効成分を含有する好適な軟膏剤に製剤化され得る。本開示の化合物の局所投与用の担体には、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ロウ及び水を含み、これらに限定されるものではない。或いは、医薬組成物は、1以上の薬学的に許容される担体に懸濁又は溶解された有効成分を含む好適なローション剤又はクリーム剤に製剤化されてもよい。好適な担体には、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水を含み、これらに限定されるものではない。
眼科用途の場合、医薬組成物は、等張性pH調整滅菌生理食塩水中の微細化懸濁液として、又は具体的には、等張性pH調整滅菌生理食塩水中の溶液として、塩化ベンザルコニウムのような防腐剤を含む又は含まないで製剤化されてもよい。或いは、眼科用途用に、医薬組成物はワセリンのような軟膏剤に製剤化されてもよい。
本明細書に記載の方法で使用される化合物は、単位剤形で製剤化され得る。「単位剤形」という用語は、治療を受ける対象者の単位と投与量として好適な物理的に別個の単位を指し、各単位は、任意に好適な医薬担体を伴って、所望の治療効果をもたらすように計算された所定量の活性材料を含有する。単位剤形は、単回1日用量又は複数1日用量のうちの一つ(例えば、1日あたり約1~4回又はそれ以上)用であることができる。複数1日用量を用いる場合、単位剤形は各用量で同じであるか又は異なり得る。
例示の実施形態について詳細に説明する本明細書に記載の実施例を参照することで、本開示についての理解がより完全なものとなろう。しかしながら、これらの実施例は、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。本開示を通じて全てに引用文献は、参照によって明瞭に本明細書に組み込まれるものである。
実施例1:1-(9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A1)
Figure 0007472108000050


3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン1-1(100g、793mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(DMF;1リットル)中の攪拌溶液に、炭酸カリウム(219g、1.59mol)及び臭化ベンジル(188mL、1.59mol)を室温(RT)で加えた。反応混合物を80℃で12時間(hr)攪拌した。原料の消費後(TLCによる測定)、反応混合物を氷冷水(3リットル)で反応停止し、酢酸エチル(EtOAc)で抽出し(1リットルで5回)、硫酸ナトリウム(NaSO)で脱水し、減圧下に濃縮した。残留物をジエチルエーテル(3リットル)に溶かし、1N HCl(1リットルで5回)、氷冷水(1リットル)及び飽和NaHCO溶液(1リットルで2回)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、3-(ベンジルオキシ)-2-メチル-4H-ピラン-4-オン1-2を得た。TLC:40%EtOAc/石油エーテル;Rf:0.4。LCMS(ESI):m/z217.06(M+H)
Figure 0007472108000051



3-(ベンジルオキシ)-2-メチル-4H-ピラン-4-オン1-2(100g、463mmol)のブロモベンゼン(1500mL)中の攪拌溶液に、室温で二酸化セレン(154g、1.39mol)を加えた。反応混合物を160℃で24時間攪拌し、反応進行をTLC(変換率約50%)によってモニタリングし、反応混合物を冷却して室温とし、過剰のSeO固体を濾過し、固体を氷冷水及び飽和NaOH溶液で反応停止した。濾液を減圧下に濃縮し、粗化合物をシリカゲル(100~200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物を40%EtOAc/石油エーテルで溶離して、3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-4H-ピラン-2-カルボアルデヒド1-3を得た。TLC:40%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。
Figure 0007472108000052



3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-4H-ピラン-2-カルボアルデヒド1-3(60g、261mmol)のtert-ブタノール(1000mL)及び水(500mL)中の攪拌溶液に、0℃で亜塩素酸ナトリウム(140g、1565mmol)及びリン酸二水素ナトリウム(156g、1304mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。原料(TLCによってモニタリング)の消費後、反応体積の約50%を濃縮によって除去し、水(1リットル)を加え、混合物をジエチルエーテルで抽出し(500mLで2回)、水層をクエン酸で酸性とし、10%MeOH(MeOH)/ジクロロメタン(DCM)で抽出し(2リットルで3回)、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-4H-ピラン-2-カルボン酸1-4(25g、0.10mol、収率39%)をオフホワイト固体として得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.1。LCMS:(ESI):m/z246.99(M+H)
Figure 0007472108000053



3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-4H-ピラン-2-カルボン酸1-4(10g、41mmol)のN-メチル-2-ピロリドン(100mL)中の攪拌溶液に、室温で重炭酸ナトリウム(6.82g、81.30mmol)及びヨウ化メチル(MeI)(12.65mL、203mmol)を加えた。反応混合物を50℃で16時間攪拌した。TLCによる測定で原料が消費された後、反応混合物を冷却して室温とし、反応混合物を氷冷水(300mL)で反応停止し、EtOAcで抽出し(300mLで2回)、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、40%EtOAc/石油エーテルで溶離を行うことによるシリカゲル(100~200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製して、メチル-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-4H-ピラン-2-カルボキシレート1-5を得た。TLC:40%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z261.20(M+H)
Figure 0007472108000054



メチル-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-4H-ピラン-2-カルボキシレート1-5(15g、58mmol)のジメチルアセトアミド(150mL)中の攪拌溶液に、室温でピリジニウムp-トルエンスルホネート(43.44g、173mmol)及びtert-ブチルカルバゼート(9.89g、75.0mmol)を加えた。反応混合物を60℃で16時間攪拌した。反応混合物を冷却して室温とし、それを砕いた氷に投入し、得られた固体を濾過して、メチル-3-(ベンジルオキシ)-1-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレート1-6を得た。TLC:5%MeOH/DCM;Rf=0.2。LCMS:(ESI):m/z375.32(M+H)
Figure 0007472108000055



メチル-3-(ベンジルオキシ)-1-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレート1-6(15g、40mmol)の1,4-ジオキサン(50mL)中の攪拌溶液に、室温で4N HCl/1,4-ジオキサン(20mL)を加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応完了後(TLCによってモニタリング)、1,4-ジオキサン溶媒を留去し、重炭酸ナトリウム溶液で塩基性とし、EtOAcで抽出した(200mLで2回)。有機層をブライン溶液(100mL)で洗浄し、減圧下に濃縮して、メチル-1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.2。LCMS:(ESI):m/z274.98(M+H)
Figure 0007472108000056


封管中、メチル-1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(3g、0.01mmol)のMeOH(30mL)中の攪拌溶液に、DBU(0.38mg、0.02mmol)及びメチルアミン(2M MeOH)(30mL)を加え、次に室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下に完全に留去した。粗化合物を、水中の38%アセトニトリル(ACN)/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-メチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド1-7を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf:0.4。LCMS(ESI):m/z274.07(M+H)
Figure 0007472108000057


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-メチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド1-7(500mg、1.8mmol)のエタノール(5mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(55mg、1.8mmol)を加え、次に140℃で30分間にわたりマイクロ波照射下に維持した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の32%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンINT-6を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.2。LCMS:(ESI):m/z286.07(M+H)
Figure 0007472108000058


5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンINT-6(80mg、0.280mmol)の乾燥DMF(3mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(23mg、1.751mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-5(115.3mg、0.421mmol)(製造については下記参照)の乾燥DMF(1mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(10mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の57%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-ベンジルオキシ-1-(9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン1-9を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z488.4(M+H)
Figure 0007472108000059



5-ベンジルオキシ-1-(9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン1-9(30mgで2回、0.06mmol)のMeOH(1mL)及びEtOAc(1mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、水素風船雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土層を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA1を得た。TLC:15%MeOH/DCM;Rf=0.1。LCMS:(ESI):m/z400.42(M+H)
INT-5の製造
Figure 0007472108000060




2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン1-10(50g、0.38mol)のTHF(500mL)中の攪拌溶液に、-78℃でリチウムジイソプロピルアミド(LDA)(227mL、2.5M THF中溶液)を滴下し、反応混合物を-20℃まで2時間昇温させ、再度冷却して-78℃とした。そこで、THF 100mLに溶かした1-ブロモ-2-(ブロモメチル)ベンゼン1-11((93.5g、379mmol)を1時間の期間をかけて滴下し、反応混合物を-78℃で1時間攪拌した。次に、反応混合物を昇温させて室温とし、2時間攪拌した。TLCによる決定で反応完了後、反応混合物を氷冷重炭酸ナトリウム溶液に投入し、次にジエチルエーテルで抽出し(400mLで3回)、合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。得られた粗残留物をシリカゲル(100~200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製して、半純粋なサンプルを得た。それを、水中のACN及び0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで再精製して、2-(2-ブロモベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン1-12を得た。TLC:20%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5.LCMS:(ESI):m/z301.3(M+H)
Figure 0007472108000061



2-(2-ブロモベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン1-12(100mg、0.333mmol)の乾燥DMF(5mL)中の攪拌溶液に、NiCl(4.29mg、0.033mmol)及びCrCl(406mg、3.33mmol)を加え、次いで、120℃で16時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水で反応停止し、エーテルで抽出し(100mLで2回)、合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物をcombi-flashで精製して、9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール1-13を得た。TLC:10%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z205(M-HO)。
Figure 0007472108000062



9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール1-13(1.2g、5.4mmol)のDCM(12mL)中の攪拌溶液に、0℃でHPO(14mL)を加え、室温で12時間攪拌した。反応をTLCによってモニタリングした。反応混合物を氷水(25mL)に投入し、エーテルで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィーで精製して、9,10-ジヒドロインデノ[1、2-a]インデン1-14を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.8。LCMS:(ESI):m/z205(M+H)
Figure 0007472108000063



9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン1-14(60mg、0.27mol)のAcOH(2mL)中の攪拌溶液に、室温でClガスパージを25分間行った。原料の消費後(TLCによってチェック)、反応混合物を氷水(5mL)で反応停止し、重炭酸ナトリウム溶液で塩基性とし、エーテルで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィーで精製して、4b,9a-ジクロロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-5を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z274(M+H)
実施例2:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A6)
Figure 0007472108000064




5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンINT-6(250mg、0.877mmol;Bnは、上記の図式でのように、ベンジル基を意味する。)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(70mg、1.75mmol)を加え、15分間攪拌し、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(327mg、1.05mmol)(実施例14参照)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の70%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン2-3及び5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン2-3aの異性体混合物を得た。TLC:10%MeOH/MeCl;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z524.39(M+H)
Figure 0007472108000065


5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン2-3(50mg、0.096mmol)のMeOH(5mL)及びEtOAc(5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、風船水素雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA6を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z436.34(M+H)
実施例3:1-(2,7-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A3)
Figure 0007472108000066




5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン3-1(10g、66mmol)のTHF(300mL)中の攪拌溶液に、-78℃でLDA(33mL、2.0M THF中溶液)を滴下し、反応混合物を-20℃まで2時間昇温させ、再度冷却して-78℃とした。そして、THF 100mL中の1-ブロモ-2-(ブロモメチル)-4-フルオロベンゼン3-2(17g、63mmol)を1時間の期間をかけて滴下し、反応混合物を-78℃で1時間攪拌した。次に、反応混合物を昇温させて室温とし、2時間攪拌した。TLCによる決定で反応完了後、反応混合物を氷冷重炭酸ナトリウム溶液に投入し、次いで、ジエチルエーテルで抽出し(300mLで3回)、合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮して粗化合物を得た。得られた粗化合物を、石油エーテル中2%EtOAcを用いるシリカゲル(100~200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製して、2-(2-ブロモ-5-フルオロベンジル)-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン3-3を得た。TLC:10%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS(ESI):m/z338.93(M+H)
Figure 0007472108000067



2-(2-ブロモ-5-フルオロベンジル)-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン3-3(1g、2.9mmol)の乾燥DMF(30mL)中の攪拌溶液に、NiCl(37mg、0.29mmol)及び無水CrCl(3.6g、29mmol)を加え、次いで、110℃で16時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水で反応停止し、エーテルで抽出し(150mLで2回)、合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を精製せずに次の段階に用いて、2,7-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール3-4を得た。TLC:10%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z259.4。
Figure 0007472108000068


2,7-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール3-4(200mg、0.77mmol)のDCM(0.2mL、10体積)中の攪拌溶液に、0℃でHPO(0.2mL、10体積)を加え、室温で16時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水(25mL)で反応停止し、エーテルで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、シリカゲル(100~200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製して、2,7-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1、2-a]インデン3-5を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.8。LCMS:(ESI):m/z241.07(M+H)
Figure 0007472108000069



2,7-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン3-5(300mg、1.25mmol)のAcOH(9mL)中の攪拌溶液に、室温でClガスパージを45分間行った。原料の消費後、反応混合物を氷水(50mL)で反応停止し、重炭酸ナトリウム溶液で塩基性とし、エーテルで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィーによって精製して、4b,9a-ジクロロ-2,7-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン3-6を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z275(M-HO)。
Figure 0007472108000070



5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンINT-6(200mg、0.67mmol)(実施例1参照)の乾燥DMF(1mL)中の攪拌溶液に、-15℃でNaH(鉱油中60%品)(56mg、1.0mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-2,7-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン3-6(326mg、1.0mmol)の乾燥DMF(1mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(10mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の60%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(2,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン3-7を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.6。LCMS:(ESI):m/z524.42(M+H)
Figure 0007472108000071



5-(ベンジルオキシ)-1-(2,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン3-7(110mg、0.21mmol)のMeOH(2mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、水素風船雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土層を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、洗浄液を減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法によって精製して、1-(2,7-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA3を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z436.37(M+H)
実施例4:1-(1,8-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A12)
Figure 0007472108000072




4-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン4-1(2.5g、17mmol)のTHF(100mL)中の攪拌溶液に、-78℃でLDA(12.5mL、2.0M THF中溶液)を滴下し、反応混合物を-20℃まで2時間昇温させ、再度冷却して-78℃とした。THF(25mL)中の1-ブロモ-2-(ブロモメチル)-3-フルオロベンゼン4-2(4.4g、17mmol)を1時間かけて滴下し、反応混合物を-78℃で1時間攪拌した。反応混合物を昇温させて室温とし、それを2時間攪拌した。反応完了後(TLCによる測定で)、反応混合物を氷冷NaHCO溶液に投入し、次いで、ジエチルエーテルで抽出した(300mLで3回)。合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮して粗化合物を得た。得られた粗化合物を、2%EtOAc/石油エーテルを用いるシリカゲル(100~200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製して、2-(2-ブロモ-6-フルオロベンジル)-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン4-3を得た。TLC:10%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z337.15(M+H)
Figure 0007472108000073



2-(2-ブロモ-6-フルオロベンジル)-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン4-3(2g、5.9mmol)の乾燥DMF(20mL)中の攪拌溶液に、NiCl(76mg、0.59mmol)を加え、次に無水CrCl(7.2g、59mmol)を加え、混合物を110℃で16時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水で反応停止し、エーテルで抽出した(150mLで2回)。合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を精製せずに次の段階に用いて、1,8-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール]4-4を得た。TLC:10%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z241.18(M-OH)。
Figure 0007472108000074



1,8-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール4-4(1.8g、6.97mmol)のDCM(20mL、11体積)中の攪拌溶液に、0℃でHPO(20mL、11体積)を加え、混合物を室温で2時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水(100mL)で反応停止し、エーテルで抽出した(75mLで3回)。合わせた有機層をブライン溶液(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、シリカゲル(100~200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製して、1,8-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン4-5を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.7。LCMS:(ESI):m/z241.25(M+H)
Figure 0007472108000075



1,8-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン4-5(600mg、2.5mmol)のAcOH(20mL)中の攪拌溶液を、室温でClガスで30分間パージした。原料の消費後、反応混合物を氷水(100mL)で反応停止し、重炭酸ナトリウム溶液で塩基性とし、エーテルで抽出した(75mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、4b,9a-ジクロロ-1,8-ジフルオロ-4b,9,9a,10テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン4-6 650mgを得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS(ESI):m/z274.88(M-Cl)。
Figure 0007472108000076



5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンINT-6(500mg、1.7mmol)(実施例1参照)の乾燥DMF(10mL)中の攪拌溶液に、-20℃でNaH(鉱油中60%品)(175mg、4.0mmol)を加え、20分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,8-ジフルオロ-4b,9,9a,10テトラヒドロインデノ[1,2a]インデン4-6(543mg、1.0mmol)の乾燥DMF(1mL)中溶液を加え、次いで、15分間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(10mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の80%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(1,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン4-7を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.6。LCMS:(ESI):m/z524.39(M+H)
Figure 0007472108000077



5-(ベンジルオキシ)-1-(1,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン4-7(80mg、0.15mmol)のMeOH(3mL)及びEtOAc(3mL)中の攪拌溶液に、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)を加え、混合物をH風船雰囲気下に2時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土層を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、洗浄液を減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、1-(1,8-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA12を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z436.13(M+H)
実施例5:5-ヒドロキシ-3-メチル-1-(2,3,6,7-テトラフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A8)
Figure 0007472108000078




2-ブロモ-4,5-ジフルオロ安息香酸5-1(12g、50.6mmol)のTHF(120mL)中の攪拌溶液に、0℃でCDI(12.3g、75.9mmol)を加えた。反応混合物を80℃まで4時間加熱させた。原料の消費後、反応混合物を冷却して0℃とし、次いで、水(10mL)中のNaBH(1.87g、50.6mmol)を10分間でゆっくり滴下し、次に反応混合物を室温で30分間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水に投入し、EtOAcで抽出し(50mLで2回)、分離した有機層をブライン溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮して粗物を得た。粗化合物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、(2-ブロモ-4,5-ジフルオロフェニル)メタノール5-2を得た。TLC:20%EtOAc/ヘキサン;Rf=0.5。H NMR:一致(DMSO)。
Figure 0007472108000079


(2-ブロモ-4,5-ジフルオロフェニル)メタノール5-2(9g、41mmol)のDCM(100mL)中の攪拌溶液に、0℃でトリフェニルホスフィン(12.68g、48.43mmol)及びCBr(16g、48mmol)を加えた。次に、反応混合物を室温で16時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を水で反応停止し、DCMで抽出し(30mLで2回)、分離した有機層をブライン溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮して粗物を得た。粗化合物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、1-ブロモ-2-(ブロモメチル)-4,5-ジフルオロベンゼン5-3を得た。TLC:5%EtOAc/ヘキサン;Rf=0.8.H NMR:一致(CDCl)。
Figure 0007472108000080



5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン5-4(2g、12mmol)のTHF(20mL)中の攪拌溶液に、-70℃でLDA(4.7mL、2.5M THF中溶液、1.2当量)を滴下し、反応混合物を-20℃まで2時間昇温させ、再度冷却して-78℃とした。それに、1-ブロモ-2-(ブロモメチル)-4,5-ジフルオロベンゼン5-3(3.4g、12mmol、THF 100mLに溶解)を1時間の期間をかけて滴下し、反応混合物を-78℃で1時間攪拌した。反応混合物を昇温させて室温とし、次いで2時間攪拌した。反応完了後(TLCによる測定で)、反応混合物を氷冷NaHCO溶液に投入し、次にジエチルエーテルで抽出し(40mLで3回)、合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮して粗生成物を得た。得られた粗物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、2-(2-ブロモ-4、5-ジフルオロベンジル)-5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン5-5を得た。TLC:10%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z375.19(M+2)
Figure 0007472108000081



2-(2-ブロモ-4,5-ジフルオロベンジル)-5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン5-5(900mg、2.43mmol)の乾燥DMF(10mL)中の攪拌溶液に、NiCl(31mg、0.24mmol)、及びCrCl(2.94g、24.1mmol)を加え、120℃で12時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水で反応停止し、エーテルで抽出し(100mLで2回)、合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、2,3,6,7-テトラフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-オール5-6を得た。粗化合物を、全く精製せずに次の段階に用いた。TLC:15%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z277.31(M-HO)。
Figure 0007472108000082



2,3,6,7-テトラフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-オール5-6(1g粗物、3.4013mmol)のDCM(20mL、20体積)中の攪拌溶液に、0℃でHPO(10mL、10体積)を加え、室温とし、次いで12時間攪拌した。原料の消費後(TLCによる測定で)、反応混合物を氷水(25mL)で反応停止し、DCMで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィーで精製して、2,3,6,7-テトラフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン5-7を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.8。LCMS:(ESI):m/z275.54(M-H)
Figure 0007472108000083


2,3,6,7-テトラフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン5-7(350mg、1.268mmol)のAcOH(3mL)中の攪拌溶液を、室温で25分間Clガスでパージした。原料の消費後(TLCによってモニタリング)、反応混合物を氷水(10mL)で反応停止し、重炭酸ナトリウム溶液で塩基性とし、エーテルで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィーで精製して、4b,9a-ジクロロ-2,3,6,7-テトラフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン5-8を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z363.53(M-HCl)
Figure 0007472108000084



5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンINT-6(300mg、1.05mmol)のDMF(10mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(105mg、2.63mmol)を加え、15分間攪拌した。4b,9a-ジクロロ-2,3,6,7-テトラフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン5-8(365mg、1.05mmol)のDMF(5mL)中溶液を-15℃で加え、次いで2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の65%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-1-(2,3,6,7-テトラフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン5-9を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z560.37(M+H)。
Figure 0007472108000085



5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-1-(2,3,6,7-テトラフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン5-9(120mg、0.214mmol)のMeOH(5mL)及びEtOAc(5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(20mg)で処理し、風船水素雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCで精製して、5-ヒドロキシ-3-メチル-1-(2,3,6,7-テトラフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA8を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z472.03(M+H)
実施例6:3-ベンジル-1-(9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A4)
Figure 0007472108000086




メチル-1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-6(200mg、0.72mmol)(実施例1参照)のMeOH(4mL)中の攪拌溶液に、DBU(0.027mL、0.18mmol)及びベンジルアミン(1.56g、14.6mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。揮発分を減圧下に除去し、そして、粗化合物を、水中の43%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-N-ベンジル-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド6-1を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z350.10(M+H)
Figure 0007472108000087



マイクロ波バイアル中、1-アミノ-N-ベンジル-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド6-1(500mg、1.43mmol)のエタノール(5mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(47mg、1.57mmol)を加え、次いで、マイクロ波装置で140℃にて30分間照射を行った。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の43%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン6-2を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.7。LCMS:(ESI):m/z362.11(M+H)
Figure 0007472108000088



3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン6-2(150mg、0.4155mmol)の乾燥DMF(1mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%NaH(41mg、1.0mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、4b,9a-ジクロロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-5(171mg、0.623mmol)(実施例1参照)の乾燥DMF(1mL)中溶液を-15℃で加え、次いで2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(10mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の62%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン6-3を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.6。LCMS:(ESI):m/z564.2(M+H)
Figure 0007472108000089



3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン6-3(45mg、0.07mmol)のMeOH(1.5mL)及びEtOAc(1.5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、水素風船圧下に1時間維持した。反応混合物を珪藻土層で濾過し、10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-ベンジル-1-(9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA4を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z476.42(M+H)
実施例7:3-シクロプロピルメチル-1-(9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A2)
Figure 0007472108000090



メチル-1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(750mg、2.73mmol)(実施例1参照)のMeOH(15mL)中の攪拌溶液に、DBU(109mg、0.68mmol)及びシクロプロピルメタンアミン(3.89g、54.7mmol)を加え、次いで、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下に溶媒留去した。粗化合物を、水中の43%のACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(シクロプロピルメチル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド7-1を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z314.03(M+H)
Figure 0007472108000091


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(シクロプロピルメチル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド7-1(400mg、1.28mmol)のエタノール(4mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(42mg、1.4mmol)を加え、次いで、マイクロ波装置において140℃で30分間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の32%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン7-2を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.6。LCMS:(ESI):m/z326.49(M+H)
Figure 0007472108000092



5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン7-2(250mg、0.769mmol)の乾燥DMF(2mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(77mg、1.9mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-5(316mg、1.15mmol)(実施例1参照)の乾燥DMF(1mL)中溶液を加え、次いで2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の57%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン7-3を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.6。LCMS:(ESI):m/z528.45(M+H)
Figure 0007472108000093



5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン7-3(50mg、0.094mmol)のMeOH(1mL)及びEtOAc(1mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、水素風船雰囲気下に1時間維持した。反応混合物を珪藻土で濾過し、10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、3-(シクロプロピルメチル)-1-(9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA2を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z440.16(M+H)
実施例8:1-(9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-3-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A5)
Figure 0007472108000094




メチル-1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1-4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(1g、3.64mmol)(実施例1参照)のテトラヒドロフラン(10mL)及び水(3mL)中の攪拌溶液に、水酸化リチウム(0.25g、10.94mmol)を加え、次いで室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下に留去し、粗物に水(25mL)を加え、1N HCl水溶液で約pH2までの酸性とし、得られた固体を濾取して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボン酸8-1を得た。TLC:15%MeOH/DCM及び酢酸1滴;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z314.03(M+H)
Figure 0007472108000095



1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボン酸8-1(50mg、0.19mmol)のDMF(2mL)中の攪拌溶液に、HATU(109mg、0.288mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.08mL、0.48mmol)及び(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メタンアミン(110.7mg、0.962mmol)を加え、次いで室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下に完全に留去した。粗化合物を、水中の38%のACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-N-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド8-2を得た。TLC:15%MeOH/DCM及びNH水溶液1滴;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z358.16(M+H)
Figure 0007472108000096


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-N-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド8-2(500mg、1.40mmol)のエタノール(5mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(42mg、1.40mmol)を加え、次いで、マイクロ波装置において140℃で30分間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の43%のACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン8-3を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z370.5(M+H)
Figure 0007472108000097



5-(ベンジルオキシ)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン8-3(225mg、0.609mmol)の乾燥DMF(2mL)中の攪拌溶液に、-15℃でNaH(鉱油中60%品)(61mg、1.5mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-5(250mg、0.914mmol)(実施例1参照)の乾燥DMF(1mL)中溶液を加え、同じ温度で2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、2%MeOH/DCMで溶離を行うことによる100-200シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン8-4を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z572.5(M+H)
Figure 0007472108000098


5-(ベンジルオキシ)-1-(4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン8-4(140mg、0.245mmol)のMeOH及びEtOAc(1:1)(30mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(20mg)で処理し、H風船雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土層を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、洗浄液を減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法によって精製して、1-(9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA5を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z484.45(M+H)
実施例9:1-(9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-3-(2-フェノキシ-エチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A7)
Figure 0007472108000099



メチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(200mg、0.729mmol)(実施例1参照)の攪拌溶液に、DBU(22mg、0.145mmol)及び2-フェノキシエタン-1-アミン(1g、7.29mmol)を加え、次いで室温で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下に留去した。粗化合物を、水中の10%のACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって精製して、純粋な1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-N-(2-フェノキシエチル)-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド9-1を得た。TLC:5%MeOH/DCM;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z380.49(M+H)
Figure 0007472108000100



マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-N-(2-フェノキシエチル)-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド9-1(500mg、1.32mmol)のエタノール(2.5mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(4.3mg、1.45mmol)を加え、次いでマイクロ波条件下に140℃で30分間照射した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の50%のACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(2-フェノキシエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン9-2を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z392.3(M+H)
Figure 0007472108000101


5-(ベンジルオキシ)-3-(2-フェノキシエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン9-2(150mg、0.383mmol)の乾燥DMF(5mL)中の攪拌溶液に、-15℃でNaH(鉱油中60%品)(30.6g、1.28mmol)を加え、10分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-5(157mg、0.575mmol)(実施例1参照)の乾燥DMF(2mL)中溶液を加え、次に2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(10mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(25mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の70%のACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(2-フェノキシエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン9-3を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z594.4(M+H)
Figure 0007472108000102



5-(ベンジルオキシ)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(2-フェノキシエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン9-3(50mgを2回、0.084mmol)のMeOH(2.5mL)及びEtOAc(2.5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(12mg)で処理し、水素風船雰囲気下に2時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土層を10%MeOH/DCM(25mL)で洗浄し、洗浄液を減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、1-(9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-(2-フェノキシエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA7を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.2。LCMS:(ESI):m/z506.42(M+H)
実施例10:3-シクロプロピルメチル-1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A9)
Figure 0007472108000103



5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン7-2(200mg、0.6153mmol)のDMF(3mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(61mg、1.5mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で、4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(247mg、0.800mmol)(実施例14参照)のDMF(1mL)中溶液を加え、次いで2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の58%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン10-1及び5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン10-1aの異性体混合物を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.6。LCMS:(ESI):m/z564.60(M+H)
Figure 0007472108000104


5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン10-1及び5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン10-1a(50mg、0.089mmol)のMeOH(1mL)及びEtOAc(1mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(20mg)で処理し、風船水素雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、3-(シクロプロピルメチル)-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA9を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z476.38(M+H)
実施例11:3-シクロプロピルメチル-1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A13)
Figure 0007472108000105




5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン7-2(300mg、0.9mmol)のDMF(6mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(92mg、2.3mmol)を加え、20分間攪拌した。次に、-20℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(286mg、0.9mmol)(実施例13参照)のDMF(3mL)中溶液を加え、次いで30分間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の76%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン11-1及び5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン11-1aの異性体混合物を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.6。LCMS:(ESI):m/z564.44(M+H)
Figure 0007472108000106


5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン11-1及び5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン11-1a(50mg、0.089mmol)のMeOH(3mL)及びEtOAc(3mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、風船H雰囲気下に2時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、3-(シクロプロピルメチル)-1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA13を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z476.13(M+H)
実施例12:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-エチル-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A14)
Figure 0007472108000107



メチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(2.0g、7.3mmol)のDBU(0.227mL、1.46mmol)中の攪拌溶液に、エチルアミン(30mL、15体積)を加え、次いで室温で16時間攪拌した。反応の進行をTLCによってモニタリングした。反応混合物を減圧下に完全に留去した。粗化合物を、水中の40%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-エチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド12-1を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.2。LCMS:(ESI):m/z288.43(M+H)。
Figure 0007472108000108


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-エチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド12-1(500mg、1.74mmol)をエタノール(15mL)に加え、続いてパラホルムアルデヒド(52mg、1.7mmol)を加え、その後、マイクロ波リアクター下に140℃で30分間照射した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の30%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン12-2を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z300.42(M+H)
Figure 0007472108000109



5-(ベンジルオキシ)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン12-2(400mg、1.34mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(133mg、3.34mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(497mg、1.61mmol)(実施例14参照)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の65%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン12-3及び5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン12-3aの異性体混合物を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z538.43(M+H)
Figure 0007472108000110


5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン12-3及び5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン12-3a(60mg、0.11mmol)のMeOH(2mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、水素風船圧下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、濾液を減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、化合物1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA14を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z450.09(M+H)
実施例13:1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-エチル-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A10)
Figure 0007472108000111



5-(ベンジルオキシ)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン12-2(320mg、1.07mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(107mg、2.68mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(398mg、1.28mmol)の乾燥DMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の65%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン13-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン13-1aを得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z538.14(M+H)
Figure 0007472108000112


5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン13-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン13-1a(70mg、0.13mmol)のMeOH(5mL)及びEtOAc(5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(20mg)で処理し、風船H雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物をジエチルエーテルで摩砕して、1-(2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-エチル-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA10を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z450.09(M+H)
INT-3製造
Figure 0007472108000113



ピリジン(0.4mL、4.97mmol)及びピペリジン(0.2mL、2.02mmol)の攪拌溶液に、0℃でマロン酸(732mg、7.04mmol)及び3,4-ジフルオロベンズアルデヒド1(500mg、3.52mmol)を加えた。反応混合物を6時間還流させた。反応混合物を1N HClでpH2までの酸性とし、得られた固体を濾過し、水(250mL)で洗浄し、脱水して、3-(3,4-ジフルオロフェニル)アクリル酸2を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.2。LCMS:(ESI):m/z185.14(M+H)
Figure 0007472108000114


3-(3,4-ジフルオロフェニル)アクリル酸2(300mg、1.63mmol)のMeOH及びEtOAc(1:1、5mL)中の攪拌溶液を、10重量%のPd/C(30mg)で処理し、水素風船雰囲気下に4時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土層をTHF(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮して、3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン酸3を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.25。LCMS:(ESI):m/z187.19(M+H)
Figure 0007472108000115


3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン酸3(5.4g、29.0mmol)のDCM(50mL)中の攪拌溶液に、0℃でSOCl(10.5mL、145mmol)を加え、反応混合物を80℃まで3時間加熱させた。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮し、粗化合物をDCMに溶解し、冷却して0℃とし、次に0℃でAlCl(4.63g、34.8mmol)を少量ずつ反応混合物に加え、室温で16時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水に投入し、DCMで抽出した。有機層をブライン溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮して粗物を得た。粗化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン4を得た。TLC:20%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z169.1(M+H)
Figure 0007472108000116


5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン4(1g、6mmol)のMeOH(25mL)中の攪拌溶液に、0℃~室温でMeOH(20mL)中のナトリウムメトキシド(96mg、1.8mmol)及び2-ブロモベンズアルデヒド(1.14g、6.24mmol)を16時間にわたりゆっくり滴下した。反応混合物を1N HCl(5mL)でpH3~4の酸性とし、沈殿した固体を濾過し、乾燥させて、(E)-2-(2-ブロモベンジリデン)-5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン5を得た。TLC:20%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.6。LCMS:(ESI):m/z335.17(M+H)
Figure 0007472108000117


(E)-2-(2-ブロモベンジリデン)-5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン5(1g、3mmol)のTHF及びEtOAc(1:1、50mL)中の攪拌溶液を、PtO(100mg)で処理し、風船水素雰囲気下に3時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をTHF(30mL)で洗浄し、減圧下に濃縮し、粗物をシリカカラムによって精製して、2-(2-ブロモベンジル)-5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン6を得た。TLC:20%EtOAc/石油エーテルRf:0.65。LCMS:(ESI):m/z336.9(M+H)
Figure 0007472108000118


2-(2-ブロモベンジル)-5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン6(4.5g、13mmol)の乾燥DMF(60mL)中の攪拌溶液に、NiCl(172.7mg、1.339mmol)、及びCrCl(16.3g、134mmol)を加え、次に120℃で12時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水で反応停止し、エーテルで抽出した(200mLで2回)。有機層を、氷冷水(100mLで2回)、ブライン溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、粗2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール7を得た。TLC:20%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.2。LCMS:(ESI):m/z241.21(M-OH)
Figure 0007472108000119


2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール7(粗物)(6g、23mmol)のDCM(60mL)中の攪拌溶液に、0℃でHPO(60mL)を加え、2時間攪拌した。原料の消費後(TLCによる測定で)、反応混合物を氷水(200mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(300mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を2%EtOAc/石油エーテルで溶離を行うことによるシリカで精製して、2,3-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン8を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z241.21(M+H)
Figure 0007472108000120


2,3-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン8(3.6g、15mmol)のAcOH(28mL)中の攪拌溶液を、室温で25分間Clガスでパージした(塩素ガスは、NaClO及び濃HClを用いてイン・サイツで発生させた。)。原料の消費後(TLCによる測定で)、反応混合物を氷水(100mL)で反応停止し、重炭酸ナトリウム溶液で塩基性とし、エーテルで抽出した(200mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(60mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィーで精製して、4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3を得た。TLC:100%石油エーテル;Rf=0.3。
実施例14:3-ベンジル-1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A11)
Figure 0007472108000121



3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン6-2(400mg、1.11mmol)のDMF(4mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(110mg、2.77mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(446mg、1.44mmol)(下記参照)のDMF(4mL)中溶液を加え、次いで2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(10mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の80%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン14-1及び3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン14-1aを得た。TLC:5%MeOH/DCM;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z600.38(M+H)
Figure 0007472108000122


3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン14-1及び3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン14-1a(80mg、0.13mmol)のMeOH(5mL)及びEtOAc(5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、風船水素雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、洗浄液を減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、3-ベンジル-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA11を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z512.08(M+H)
INT-4の合成
Figure 0007472108000123



4,5-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン2(3.75g、22.3mmol)のTHF(110mL)中の攪拌溶液に、-78℃でLDA(16.7mL、2M THF中溶液、1.5当量)を滴下し、反応混合物を-20℃まで2時間昇温させ、再度冷却して-78℃とした。それに、THF100mLに溶かした1-ブロモ-2-(ブロモメチル)ベンゼン1(5.57g、22.3mmol)を1時間の期間をかけて滴下し、反応混合物を-78℃で1時間攪拌した。次に、反応混合物を昇温させて室温とし、2時間攪拌した。TLCによる決定で反応完了後、反応混合物を氷冷重炭酸ナトリウム溶液に投入し、次いでジエチルエーテルで抽出し(100mLで3回)、合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮して粗生成物を得た。得られた粗物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、2-(2-ブロモベンジル)-4,5-ジフルオロ-2,3ジヒドロ-1H-インデン-1-オン3を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z339.30(M+2)
Figure 0007472108000124


2-(2-ブロモベンジル)-4,5-ジフルオロ-2,3ジヒドロ-1H-インデン-1-オン3(1.3g、3.9mmol)の乾燥DMF(10mL)中の攪拌溶液に、NiCl(49mg、0.39mmol)及びCrCl(4.7g、39mmol)を加え、次に120℃で12時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水で反応停止し、エーテルで抽出した(200mLで2回)。合わせた有機層をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。得られた粗物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-オール4を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.1。LCMS:(ESI):m/z241.31(M-OH)。
Figure 0007472108000125


1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-オール4(500mg、1.94mmol)のDCM(10mL)中の攪拌溶液に、0℃でHPO(10mL、10体積)を加え、室温とし、12時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水(25mL)で反応停止し、DCMで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、1,2-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン5を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.7。LCMS:(ESI):m/z241.34(M+H)
Figure 0007472108000126



1,2-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン5(850mg、3.54mmol)のAcOH(15mL)中の攪拌溶液を、室温で25分間Clガスパージを行った。原料の消費後(TLCによる測定で)、反応混合物を氷水(10mL)で反応停止し、NaHCO溶液で塩基性とし、エーテルで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン(INT-4)を得た。TLC:5%EtOAc/石油エーテル;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z275.33(M-Cl)
実施例15:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-3-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A15)
Figure 0007472108000127



5-(ベンジルオキシ)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン8-3(600mg、1.63mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(162mg、4.07mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(605mg、1.95mmol)(実施例14参照)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の65%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン15-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン15-1aの異性体混合物を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z608.14(M+H)
Figure 0007472108000128


5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン15-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン15-1a(80mg、0.13mmol)のMeOH(2mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、水素雰囲気(風船圧)下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、化合物1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA15を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z520.13(M+H)
実施例16:1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-3-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A16)
Figure 0007472108000129



5-(ベンジルオキシ)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン8-3(600mg、1.626mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(162mg、4.07mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(605mg、1.95mmol)(実施例13参照)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の65%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン16-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン16-1aの異性体混合物を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.4。LCMS:(ESI):m/z608.52(M+H)
Figure 0007472108000130


5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン16-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン16-1a(60mg、0.099mmol)のMeOH(2mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、水素雰囲気(風船圧)下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、化合物1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA16を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.3。LCMS:(ESI):m/z520.13(M+H)
実施例17:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-(4-フルオロ-ベンジル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A17)
Figure 0007472108000131



メチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(3.5g、13mmol)(実施例1参照)及び(4-フルオロフェニル)メタンアミン(8g、63.8686mmol)の攪拌混合物に、DBU(1mL)を加え、次に室温で16時間攪拌した。反応混合物を、水中の70%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって直接精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(4-フルオロベンジル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド17-1を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z368.38(M+H)
Figure 0007472108000132


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(4-フルオロベンジル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド17-1(500mg、1.36mmol)のエタノール(10mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(45mg、1.5mmol)を加え、次にマイクロ波装置において140℃で30分間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の55%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン17-2を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z380.08(M+H)
Figure 0007472108000133


5-(ベンジルオキシ)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン17-2(400mg、1.055mmol)のDMF(5mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(126mg、3.17mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(425mg、1.37mmol)(実施例14参照)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(100mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(60mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の82%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、不純物を含む化合物を得た。粗化合物を1%MeOH/DCMで溶離を行うことによる60-120シリカゲルカラムクロマトグラフィーでさらに精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン17-3及び5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン17-3aの異性体混合物を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.65。LCMS:(ESI):m/z618.14(M+H)
Figure 0007472108000134


5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン17-3及び5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン17-3a(60mg、0.097mmol)のMeOH(2mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(12mg)で処理し、H雰囲気(風船圧)下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA17を得た。TLC:5%MeOH/DCM;Rf=0.1。LCMS:(ESI):m/z530.09(M+H)
実施例18:1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-(4-フルオロ-ベンジル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A23)
Figure 0007472108000135



5-(ベンジルオキシ)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン17-2(500mg、1.319mmol)のDMF(5mL)中の攪拌溶液に、-25℃で60%のNaH(160mg、3.96mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-25℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(613mg、1.98mmol)(実施例13参照)のDMF(5mL)中溶液を加え、次に2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(100mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(60mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の82%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、不純物を含む化合物を得た。再度、粗化合物を1%MeOH/ジクロロメタンで溶離を行うことによる60-120シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン18-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン18-1aの異性体混合物を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z618.42(M+H)
Figure 0007472108000136


5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン18-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン18-1a(130mg、0.210mmol)のMeOH(5mL)及びEtOAc(5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(20mg)で処理し、風船水素雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロベンジル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA23を得た。TLC:5%MeOH/DCM;Rf=0.2。LCMS:(ESI):m/z530.09(M+H)
実施例19:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロ-9H-インデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A18)
Figure 0007472108000137



メチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(1.4g、5.109mmol)及び2-(4-フルオロフェニル)エタン-1-アミン(3.5g、26mmol)の攪拌溶液に、DBU(0.5mL)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に水(300mL)を加え、EtOAcで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の70%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(4-フルオロフェネチル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド19-1を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z382.52(M+H)
Figure 0007472108000138


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(4-フルオロフェネチル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド19-1(480mg、1.26mmol)のエタノール(5mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(42mg、1.4mmol)を加え、次いで、マイクロ波装置において140℃で30分間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の62%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン19-2を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.5。LCMS:(ESI):m/z394.38(M+H)
Figure 0007472108000139


5-(ベンジルオキシ)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン19-2(300mg、0.763mmol)のDMF(3mL)中の攪拌溶液に、-25℃で60%のNaH(76mg、1.908mmol)を加え、15分間攪拌した。次いで、-25℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(274mg、1.15mmol)(実施例14参照)のDMF(3mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(50mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の82%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、不純物を含む化合物を得た。再度、粗物を1%MeOH/DCMで溶離を行うことによる60-120シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン19-3及び5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン19-3aの異性体混合物を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf=0.6。LCMS:(ESI):m/z632.16(M+H)
Figure 0007472108000140


5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン19-3及び5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン19-3a(20mg、0.032mmol)の異性体混合物のMeOH(2mL)及びEtOAc(1mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(2mg)で処理し、風船H雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/MeCl(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA18を得た。TLC:10%MeOH/DCM;Rf:0.5。LCMS(ESI):m/z544.14(M+H)
実施例20:1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A19)
Figure 0007472108000141



5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンINT-6(500mg、1.7mmol)の乾燥DMF(10mL)中の攪拌溶液に、-20℃でNaH(鉱油中60%品)(175mg、4.0mmol)を加え、20分間攪拌した。次に、-20℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(543mg、1.0mmol)の乾燥DMF(5mL)中溶液を加え、1時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(10mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の82%のACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、異性体5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(20-1)及び5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(20-1a)の混合物を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z524.43(M+H)
Figure 0007472108000142


5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(20-1)及び5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(20-1A)(90mg、0.172mmol)のMeOH(0.5mL)及びEtOAc(0.5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(18mg)で処理し、風船水素雰囲気下に2時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA19を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z436.06(M+H)
実施例21:1-(3,6-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A20)
Figure 0007472108000143



6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン21-1(5g、33.3333mmol)のMeOH(100mL)中の攪拌溶液に、ナトリウムメトキシド(540mg、9.999mmol)を加え、MeOH(100mL)中の2-ブロモ-4-フルオロベンズアルデヒド(7.03g、34.999mmol)を0℃でゆっくり滴下し、室温で16時間攪拌した。反応進行をTLCによってモニタリングした。反応混合物を1N HCl(5mL)でpH(3~4)の酸性とし、水(100mL)を入れ、濾過し、乾燥させて、(E)-2-(2-ブロモ-4-フルオロベンジリデン)-6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン21-2を得た。TLCシステム:10%EtOAc/石油エーテルRf:0.4、LCMS(ESI):m/z334.92(M+H)
Figure 0007472108000144


(E)-2-(2-ブロモ-4-フルオロベンジリデン)-6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン21-2(5g、14.97mmol)のTHF及びEtOAc(1:1、200mL)中の攪拌溶液を、PtO(500mg)で処理し、風船水素圧下で6時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をTHF(100mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、2-(2-ブロモ-4-フルオロベンジル)-6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン21-3を得た。TLCシステム:10%EtOAc/石油エーテル;Rf:0.42、LCMS(ESI):m/z336.93(M+H)
Figure 0007472108000145


2-(2-ブロモ-4-フルオロベンジル)-6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン21-3(2.5g、7.4404mmol)の乾燥DMF(30mL)中の攪拌溶液に、NiCl(95.98mg、0.744mmol)及びCrCl(9.077g、74.404mmol)を加え、次に120℃で12時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水で反応停止し、エーテルで抽出した(200mLで2回)。有機層を氷冷水(100mLで2回)、ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮して、粗3,6-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール21-4を得た。TLCシステム:30%EtOAc/石油エーテルRf:0.2LCMS(ESI):m/z241.21(M-OH)。
Figure 0007472108000146


3,6-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール21-4(粗物)(1.7g、6.5891mmol)のDCM(20mL)中の攪拌溶液に、0℃でHPO(20mL)を加え、2時間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を氷水(100mL)で反応停止し、DCMで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を1%EtOAc/石油エーテルで溶離を行うことによるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、3,6-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン21-5を得た。TLCシステム:5%EtOAc/石油エーテルRf:0.7、LCMS(ESI):m/z241.25(M+H)
Figure 0007472108000147


3,6-ジフルオロ-9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン21-6(900mg、3.75mmol)のAcOH(8mL)中の攪拌溶液を、室温でClガスで25分間パージした(塩素ガスはNaClO及び濃HClを用いてイン・サイツで発生させた)。原料の消費後、反応混合物を氷水(500mL)で反応停止し、重炭酸ナトリウム溶液で塩基性とし、エーテルで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物をクロマトグラフィーで精製して、4b,9a-ジクロロ-3,6-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-9を得た。TLCシステム:100%石油エーテルRf:0.3、LCMS(ESI):m/z275.25(M-Cl)
Figure 0007472108000148


5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンINT-6(500mg、1.7543mmol)のDMF(4mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(175mg、4.3859mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-3,6-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-9(815.7mg、2.6315mmol)のDMF(4mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(10mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、5-(ベンジルオキシ)-1-(6-フルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン21-7を得た。TLCシステム:5%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z524.09(M+H)
Figure 0007472108000149


MeOH(5mL)及びEtOAc(5mL)中の5-(ベンジルオキシ)-1-(6-フルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン21-7(150mg、0.2868mmol)を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(15mg)で処理し、風船水素雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、ACN中の0.05%ギ酸を用いる逆相によって精製して、1-(3,6-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA20を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z436.10(M+H)
実施例22:3-(3-クロロ-2-フルオロベンジル)-1-(9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A31)
Figure 0007472108000150



封管下、メチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(1.0g、3.64mmol)の攪拌溶液に、2-フルオロ-3-クロロベンジルアミン(2.3mL、18.248mmol)及びDBU(0.15mL、0.72mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下に完全に留去した。粗化合物を、水中の45%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(3-クロロ-2-フルオロベンジル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド22-1を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.1、LCMS(ESI):m/z402.02(M+H)
Figure 0007472108000151


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(3-クロロ-2-フルオロベンジル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド22-1(800mg、1.99mmol)のエタノール(40mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(60mg、2.00mmol)を加え、マイクロ波リアクター下に140℃で30分間照射を行った。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の35%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(3-クロロ-2-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン22-2を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z414.07(M+H)
Figure 0007472108000152


5-(ベンジルオキシ)-3-(3-クロロ-2-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン22-2(250mg、0.605mmol)のDMF(10mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(72mg、1.815mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-5(199mg、0.726mmol)の乾燥DMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、5-(ベンジルオキシ)-3-(3-クロロ-2-フルオロベンジル)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン22-3を得た。この粗物を、全く精製せずに次の段階に用いた。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z616.40(M+H)
Figure 0007472108000153


5-(ベンジルオキシ)-3-(3-クロロ-2-フルオロベンジル)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン22-3(220mg粗物、0.35mmol)のMeOH(10mL)及びEtOAc(10mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(50mg)で処理し、風船水素圧下に2時間攪拌した。反応混合物を珪藻土床で濾過し、MeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-(3-クロロ-2-フルオロベンジル)-1-(9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA31を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.2、LCMS(ESI):m/z528.04(M+H)
実施例23:1-(9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-(3-フェニルブチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A32)
Figure 0007472108000154




3-フェニルブタナール23-1(5g、33.783mmol)のMeOH(50mL)中の攪拌溶液に、酢酸アンモニウム(25g、337.8mmol)を加え、30分間攪拌した。次に、0℃で水素化シアノホウ素ナトリウム(1.48g、23.64mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。有機溶媒を留去し、粗物に水を加え、濃HClで0℃でゆっくりpH3の酸性とした。水層をDCM(500mL)で抽出し、次に0℃で固体NaOHペレットでpH12の塩基性とした。次に、DCM(500mL)で抽出し、有機層をブライン溶液(200mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮して、3-フェニルブタン-1-アミン23-2を得た。TLCシステム:40%EtOAc/石油エーテルRf:0.3。
Figure 0007472108000155



メチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(1g、3.649mmol)及び3-フェニルブタン-1-アミン23-2(2.7g、18.248mmol)の攪拌溶液に、DBU(0.2mL)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を、水中の72%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって直接精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-N-(3-フェニルブチル)-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド23-3を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z392.16(M+H)
Figure 0007472108000156


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-N-(3-フェニルブチル)-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド23-3(500mg、1.278mmol)のエタノール(10mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(42mg、1.406mmol)を加え、次いで、マイクロ波装置において140℃で30分間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の56%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(3-フェニルブチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン23-4を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.45、LCMS(ESI):m/z404.16(M+H)
Figure 0007472108000157


5-(ベンジルオキシ)-3-(3-フェニルブチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン23-4(500mg、1.240mmol)のDMF(5mL)中の攪拌溶液に、-25℃で60%のNaH(124mg、3.101mmol)を加え、30分間攪拌した。次に、-25℃で4b,9a-ジクロロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-5(680mg、2.481mmol)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(100mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の82%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、不純物を含む化合物を得た。再度、粗物を1%MeOH/DCMで溶離を行うことによる100-200シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フェニルブチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン23-5を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z606.57(M+H)
Figure 0007472108000158


5-(ベンジルオキシ)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フェニルブチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン23-5(60mg、0.099mmol)のMeOH(8mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、15重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、風船水素圧下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA32を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.2、LCMS(ESI):m/z518.17(M+H)
実施例24:3-(シクロプロピルメチル)-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A9)
Figure 0007472108000159



5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン7-2(200mg、0.6153mmol)のDMF(3mL)中の攪拌溶液を、-15℃で60%のNaH(61mg、1.5384mmol)で処理し、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(247mg、0.7999mmol)のDMF(1mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の58%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン24-1及び5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン24-1aを得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.6、LCMS(ESI):m/z564.60(M+H)
Figure 0007472108000160


5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン24-1及び5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン24-1a(50mg、0.0888mmol)のMeOH(1mL)及びEtOAc(1mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(20mg)で処理し、風船水素雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、3-(シクロプロピルメチル)-1-(1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA9を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z476.38(M+H)
実施例25:3-(シクロプロピルメチル)-1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A13)
Figure 0007472108000161



5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン7-2(300mg、0.9mmol)のDMF(6mL)中の攪拌溶液を、-15℃で60%のNaH(92mg、2.3mmol)で処理し、20分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(286mg、0.9mmol)のDMF(3mL)中溶液を加え、30分間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の76%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン25-1及び5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン25-1aを得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.6、LCMS(ESI):m/z564.44(M+H)
Figure 0007472108000162


5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン25-1及び5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン25-1a(50mg、0.0888mmol)のMeOH(3mL)及びEtOAc(3mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、風船水素雰囲気下に2時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、3-(シクロプロピルメチル)-1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA13を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCMRf:0.5、LCMS(ESI):m/z476.13(M+H)
実施例26:1-(2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-エチル-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A10)
Figure 0007472108000163



5-(ベンジルオキシ)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン12-2(320mg、1.0702mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(107mg、2.680mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(398mg、1.284mmol)の乾燥DMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の65%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン26-1と5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン26-1aを得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z538.14(M+H)
Figure 0007472108000164


5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロ-4b,9-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン26-1と5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン26-1a(70mg、0.13mmol)のMeOH(5mL)及びEtOAc(5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(20mg)で処理し、風船水素雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物をジエチルエーテルで摩砕して、1-(2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b-イル)-3-エチル-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[1,2-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA10を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z450.09(M+H)
実施例27:3-ベンジル-1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A21)
Figure 0007472108000165



3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン6-2(500mg、1.385mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(138mg、3.4625mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(510mg、1.662mmol)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の80%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン27-1及び3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン27-1aの異性体混合物を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z600.38(M+H)
Figure 0007472108000166


3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン27-1と3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン27-1a(120mg、0.2003mmol)のMeOH(2mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、風船水素圧下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、3-ベンジル-1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA21を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z512.09(M+H)
実施例28:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A22)
Figure 0007472108000167



MeOH(10体積)中のメチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(3g、10.9489mmol)を、2-フェニルエタン-1-アミン(6.62g、54.7445mmol)及びDBU(1.5mL、0.5体積)に加え、室温で16時間攪拌した。反応進行をTLCによってモニタリングした。反応混合物を減圧下に完全に留去した。粗化合物を、水中の60%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-N-フェネチル-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド28-1を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z364.14(M+H)
Figure 0007472108000168


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-N-フェネチル-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド28-1(1.4g、3.856mmol)のエタノール(20mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(127mg、4.2424mmol)を加え、マイクロ波リアクター下に140℃で30分間照射を行った。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の30%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン28-2を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z376.34(M+H)
Figure 0007472108000169


5-(ベンジルオキシ)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン28-1(350mg、0.9333mmol)のDMF(5mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(112mg、2.799mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(318mg、1.066mmol)のDMF(3mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の75%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン28-2と5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン28-2aの異性体混合物を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.6、LCMS(ESI):m/z614.42(M+H)
Figure 0007472108000170


5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン28-2と5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン28-2a(100mg、0.1631mmol)のMeOH(3mL)及びEtOAc(3mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、風船水素圧下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCで精製して、1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA22を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z526.10(M+H)
実施例29:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A25)
Figure 0007472108000171



5-(ベンジルオキシ)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン28-1(500mg、1.3333mmol)のDMF(5mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(160mg、3.9999mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(454mg、1.4666mmol)のDMF(3mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の75%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン29-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン29-1aの異性体混合物を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.6、LCMS(ESI):m/z614.42(M+H)
Figure 0007472108000172


5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン29-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン29-1a(180mg、0.2936mmol)のMeOH(5mL)及びEtOAc(5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(30mg)で処理し、風船水素圧下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-フェネチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA25を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z526.10(M+H)
実施例30:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A15)
Figure 0007472108000173



5-(ベンジルオキシ)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン3(600mg、1.626mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(162mg、4.065mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン8-3(605mg、1.9512mmol)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の65%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン30-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン30-1aの異性体混合物を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z608.14(M+H)
Figure 0007472108000174



5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン30-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン30-1a(80mg、0.13179mmol)のMeOH(2mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、水素雰囲気(風船圧)下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA15を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z520.13(M+H)
実施例31:1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A16)
Figure 0007472108000175



8-3(600mg、1.626mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(162mg、4.065mmol)を加え、15分間攪拌した。その混合物に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(605mg、1.9512mmol)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の65%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン31-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン31-1aを得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z608.52(M+H)
Figure 0007472108000176



5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン31-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン31-1a(60mg、0.0988mmol)のMeOH(2mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、水素雰囲気(風船圧)下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、化合物1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA15を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z520.13(M+H)
実施例32:1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A29)
Figure 0007472108000177



5-(ベンジルオキシ)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン19-2(500mg、1.272mmol)のDMF(8mL)中の攪拌溶液に、-25℃で60%のNaH(152mg、3.816mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-25℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(591mg、1.908mmol)のDMF(7mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(50mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の82%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、不純物を含む化合物を得た。再度、粗物を1%MeOH/DCMで溶離を行うことによる60-120シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン32-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン32-1aを得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z632.15(M+H)
Figure 0007472108000178



5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン32-1と5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン32-1a(70mg、0.1109mmol)のMeOH(2mL)及びEtOAc(2mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(10mg)で処理し、風船水素圧下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(4-フルオロフェネチル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA29を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z544.11(M+H)
実施例33:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロベンジル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A26)
Figure 0007472108000179



メチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(3.0g、10.9489mmol)を(3-フルオロフェニル)メタンアミン(6.8mL、54.7445mmol)及びDBU(0.47mL、2.1897mmol)に加え、次いで、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下に溶媒留去した。粗化合物を、水中の60%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(3-フルオロベンジル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド33-1を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.2、LCMS(ESI):m/z368.34(M+H)。
Figure 0007472108000180


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(3-フルオロベンジル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド33-1(500mg、1.3623mmol)のエタノール(10mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(40.8mg、1.3623mmol)を加え、次いで、マイクロ波リアクター下に140℃で30分間照射を行った。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の58%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(3-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン33-2を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z380.09(M+H)
Figure 0007472108000181


5-(ベンジルオキシ)-3-(3-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン33-2(550mg、1.4511mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(145mg、3.6277mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-4(539mg、1.7413mmol)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の90%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン33-3及び3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン33-3aを得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z618.39(M+H)
Figure 0007472108000182



5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン33-3及び3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン33-3a(200mg、0.3241mmol)のMeOH(3mL)及びEtOAc(3mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(20mg)で処理し、風船水素圧下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、化合物1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロベンジル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA26を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z530.09(M+H)
実施例34:1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロベンジル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A24)
Figure 0007472108000183



5-(ベンジルオキシ)-3-(3-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン33-2(550mg、1.4511mmol)のDMF(15mL)中の攪拌溶液に、-15℃で60%のNaH(145mg、3.6277mmol)を加え、15分間攪拌した。次に、-15℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(539mg、1.7413mmol)のDMF(5mL)中溶液を加え、2時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(40mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の90%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、3-ベンジル-5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン34-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン34-1aを得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z618.13(M+H)
Figure 0007472108000184


5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン34-1と5-(ベンジルオキシ)-1-(2,3-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロベンジル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン34-1a(140mg、0.2269mmol)のMeOH(3mL)及びEtOAc(3mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(15mg)で処理し、風船水素圧下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床をMeOH(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、化合物1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロベンジル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA24を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z530.09(M+H)
実施例35:1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A27)
Figure 0007472108000185



メチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートINT-1(2g、7.0mmol)の攪拌溶液に、DBU(2体積)及び2-(3-フルオロフェニル)エタン-1-アミン(4.76mL、36mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下に完全に溶媒留去した。粗化合物を、水中の45%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(3-フルオロフェネチル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド35-1を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.3、LCMS(ESI):m/z382.35(M+H)
Figure 0007472108000186


マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-(3-フルオロフェネチル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド35-1(500mg、1.31mmol)のエタノール(5mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(39mg、1.31mmol)を加え、次いでマイクロ波装置において140℃で30分間攪拌した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の45%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン35-2を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.4、LCMS(ESI):m/z394.1(M+H)。
Figure 0007472108000187


5-(ベンジルオキシ)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン35-2(200mg、0.508mmol)のDMF(4mL)中の攪拌溶液に、-20℃で60%のNaH(61mg、1.526mmol)を加え、30分間攪拌した。次に、-20℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンインデンINT-4(167mg、0.508mmol)のDMF(4mL)中溶液を加え、30分間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の80%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン35-3及び5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン35-3aを得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z632.11(M+H)
Figure 0007472108000188


5-(ベンジルオキシ)-1-(7,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン35-3と5-(ベンジルオキシ)-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン35-3a(110mg、0.174mmol)のMeOH(4mL)及びEtOAc(4mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(15mg)で処理し、風船水素圧下に2時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA27を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z544.45(M+H)
実施例36:1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A28)
Figure 0007472108000189



5-(ベンジルオキシ)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン35-2(600mg、1.5mmol)のDMF(12mL)中の攪拌溶液に、-20℃で60%のNaH(152mg、3.8mmol)を加え、30分間攪拌した。次に、-20℃で4b,9a-ジクロロ-2,3-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデンINT-3(604mg、1.8mmol)のDMF(6mL)中溶液を加え、次に30分間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl溶液(20mL)で反応停止し、EtOAcで抽出した(20mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の78%ACN/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン36-1及び5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン36-1aを得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z632.47(M+H)
Figure 0007472108000190


5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン36-1と5-(ベンジルオキシ)-1-(6,7-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン36-1a(125mg、0.198mmol)のMeOH(3mL)及びEtOAc(3mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(15mg)で処理し、風船水素圧下に2時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%MeOH/DCM(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLC法で精製して、1-(2,3-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-(3-フルオロフェネチル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA28を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z544.38(M+H)
実施例37:5-ヒドロキシ-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A30)
Figure 0007472108000191



5-(ベンジルオキシ)-3-(シクロプロピルメチル)-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン1-9(105mg、0.215mmol)のジメチルアセトアミド(DMA)(2mL)中の攪拌溶液に、LiCl(181mg,4.312)を加え、加熱して45℃とし、2日間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土層をACN(20mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCで精製して、5-ヒドロキシ-1-(インデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオンA30を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.2、LCMS(ESI):m/z398.34(M+H)
実施例38:1-(1-クロロ-2-フルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A46)
Figure 0007472108000192



5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(600mg、2.105mmol)の乾燥DMF(15mL)中の攪拌溶液に、-20℃で60%NaH(252mg、6.31mmol)を加え、30分間攪拌した。次に、-20℃で1,4b,9a-トリクロロ-2-フルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン1(892mg、2.73mmol)を加え、溶液を1時間攪拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(100mL)で反応停止し、酢酸エチルで抽出した(100mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮した。粗化合物を、水中の90%アセトニトリル/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって精製して、5-(ベンジルオキシ)-1-(1-クロロ-2-フルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン2を得た。
次に、2(150mg、0.278mmol)のメタノール(5mL)及び酢酸エチル(5mL)中の攪拌溶液を、20%Pd(OH)/炭素(25mg)で処理し、風船水素風船圧下に1時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土床を10%メタノール/ジクロロメタン(50mL)で洗浄し、減圧下に濃縮した。粗化合物を分取HPLCによって精製して、1-(1-クロロ-2-フルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A46)を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.5、LCMS(ESI):m/z452.14(M+H)
化合物A46と同じ方法で、化合物A43、A44、A45、A47、A49、A52、A55、A58、A59、A60、A61、A64、A65、A66、A67、A68、A69、A70、A71、A72、A73、A74、A75、A76、A77、A78、A79、A80、A81、A82、A83、A84、A85、A86、A88、A90、A91、A94、A95、A96、A97、A98、A102、A105、A108、A110、A111、A112、A114、A115、A117、A118、A121、A122、A129、A131、A137、A138、A139、A141及びA142を合成した。
実施例39:1-(9a-エトキシ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A48)
Figure 0007472108000193



9,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン1(2.1g、10.29mmol)のアセトン、水(16:1.8)(10体積)中の攪拌溶液に、0℃でNMMO(4.1mL、30.88mmol)及びオスミウム酸カリウム(378mg、1.02mmol)を加え、溶液を室温で16時間攪拌した。反応混合物を水で反応停止し、酢酸エチルで抽出し(150mLで2回)、合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し(150mLで1回)、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮して、粗インデノ[1,2-a]インデン-4b,9a(9H,10H)-ジオール2を得た。この生成物を、それ以上精製せずに次の段階に用いた。
次に、インデノ[1,2-a]インデン-4b,9a(9H,10H)-ジオール2(1.5g、6.78mmol)のTHF(75mL)中の攪拌溶液に、0℃で60%NaH(271mg、6.78mmol)と、続いてヨウ化エチル(0.5mL、6.78mmol)を加え、その溶液を室温で16時間攪拌した。反応混合物を水で反応停止し、酢酸エチルで抽出し(150mLで2回)、合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し(150mLで2回)、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮して、残留物を得た。残留物を、水中の50%アセトニトリル/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、化合物9a-エトキシ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール3及び4b-エトキシ-4b,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-9a(9H)-オール3Aの混合物を得た。この生成物を、次の段階に用いた。
9a-エトキシ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール(3)及び4b-エトキシ-4b,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-9a(9H)-オール3A(380mg、1.27mmol)の混合物の攪拌溶液に、室温で酢酸エチル(5mL)中の5-(ベンジルオキシ)-3-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(338mg、1.27mmol)及び酢酸エチル中の50%T3P(6mL、19.06mmol)を加えた。次に、溶液を110℃まで16時間加熱させた。反応混合物を氷冷水(40mL)で反応停止し、酢酸エチルで抽出した(40mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮して残留物を得て、それを分取HPLCによって精製して、1-(9a-エトキシ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A48)を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.1、LCMS(ESI):m/z458.26(M+H)
化合物A48と同じ方法で、化合物A54、A56、A57、A62及びA63を合成した。
実施例40:1-(9a-エトキシ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-エチル-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A50)
Figure 0007472108000194



封管中、メチル-1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレートのイソプロピルアミン(12.5mL)中の攪拌溶液に、DBU(0.3mL、1.82mmol)を加え、それを室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧蒸留し、残留物を、水中の32%アセトニトリル/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、純粋な1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-イソプロピル-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド1を得た。
次に、マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-イソプロピル-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド1(500mg、1.66mmol)のエタノール(10mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(49mg、1.66mmol)を加え、溶液を140℃で30分間にわたりマイクロ波照射で処理した。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。残留物を、水中の40%のアセトニトリル/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-イソプロピル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(2)を得た。
次に、5-(ベンジルオキシ)-3-イソプロピル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン2(300mg、0.958mmol)の攪拌溶液に、酢酸エチル(5mL)中の9a-メチル-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-オール(271mg、1.149mmol)を加え、これに室温で酢酸エチル中の50%T3P(6mL、9.58mmol)を加えた。次に、反応混合物を100℃まで16時間加熱させた。反応混合物を氷冷水(30mL)で反応停止し、酢酸エチルで抽出した(30mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮して、粗5-(ベンジルオキシ)-3-イソプロピル-1-(9a-メチル-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン4を得た。
次に、粗5-(ベンジルオキシ)-3-イソプロピル-1-(9a-メチル-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン4(550mg、1.03mmol)のメタノール(10mL)及び酢酸エチル(10mL)中の攪拌溶液を、20%Pd(OH)/炭素(100mg)で処理し、風船水素雰囲気下に2時間攪拌した。反応混合物を珪藻土で濾過し、メタノール(30mL)で洗浄し、次に減圧下に濃縮して残留物を得て、それを分取HPLCによって精製して、5-ヒドロキシ-3-イソプロピル-1-(9a-メチル-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A50)を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.2、LCMS(ESI):m/z442.36(M+H)
化合物A50と同じ方法で、化合物A51、A89、A116及びA126を合成した。
実施例41:3-シクロブチル-1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A92)
Figure 0007472108000195



メチル1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキシレート(8g、29.19mmol)のシクロブタンアミン1(12.46mL、145.98mmol)中の攪拌溶液に、DBU(1.26mL、5.83mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下に完全に蒸留し、残留物を、水中の30%アセトニトリル/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-シクロブチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド2を得た。
次に、マイクロ波バイアル中、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-シクロブチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド2(1g、3.19mmol)のエタノール(15mL)中の攪拌溶液に、パラホルムアルデヒド(124mg、4.15mmol)を加え、その溶液を、マイクロ波条件下に140℃で30分間照射を行った。原料の消費後、反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残留物を、水中の40%アセトニトリル/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-シクロブチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン3を得た。
次に、5-(ベンジルオキシ)-3-シクロブチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン3(500mg、1.53mmol)のDMSO(10mL)中の攪拌溶液に、室温で4b,9a-ジクロロ-1,2-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン(572mg、1.84mmol)及びKOH(258mg、4.61mmol)を加え、この溶液を16時間攪拌した。反応混合物を氷水(40mL)で反応停止し、酢酸エチルで抽出した(40mLで2回)。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮した。そうして得られた残留物を、水中の80%アセトニトリル/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、5-(ベンジルオキシ)-3-シクロブチル-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン4を得た。
次に、5-(ベンジルオキシ)-3-シクロブチル-1-(1,2-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン4(300mg、0.53mmol)のメタノール(5mL)及び酢酸エチル(5mL)中の攪拌溶液を、10重量%の20%Pd(OH)/炭素(100mg)で処理し、水素風船雰囲気下に1時間攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し、メタノール(20mL)で洗浄し、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残留物を分取HPLCによって精製して、3-シクロブチル-1-(1,2-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A92)を得た。TLCシステム:10%MeOH/DCM;Rf:0.2、LCMS(ESI):m/z476.58(M+H)
化合物A93、A99、A100、A103、A104、A113、A122、A123、A124、A125、A128、A130、A132、A133及びA140を、化合物A92と同じ方法で合成した。
実施例42:2-(アミノメチル)-1-(1,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A106)及び2-(アミノメチル)-1-(1,8-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A107)
Figure 0007472108000196



tert-ブチル(2-ヒドロキシエチル)カーバメート(5g、31.05mmol)のジクロロメタン(50mL)中の攪拌溶液に、0℃でデス-マーチンペルヨージナン(15.8g、37.26mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(150mL)で希釈し、20%ハイポ(hypo)溶液で反応停止し(100mLで5回)、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮して粗tert-ブチル(2-オキソエチル)カーバメート2を得た。この残留物をそれ以上精製せずに次の段階に用いた。
次に、1-アミノ-3-(ベンジルオキシ)-N-メチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-カルボキサミド1(1.5g、5.49mmol)の攪拌溶液に、エタノール(15mL)中のtert-ブチル(2-オキソエチル)カーバメート2(3.05g、19.22mmol)を加え、封管中、その溶液を120℃まで16時間加熱させた。反応混合物を減圧下に溶媒留去して残留物を得て、それを水中の30%のアセトニトリル/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーによって精製して、純粋な化合物tert-ブチル((5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ジオキソ-2,3,4,6-テトラヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)メチル)カーバメート3を得た。
次に、tert-ブチル((5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-4,6-ジオキソ-2,3,4,6-テトラヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)メチル)カーバメート3(500mg、1.20mmol)及び4b,9a-ジクロロ-1,8-ジフルオロ-4b,9,9a,10-テトラヒドロインデノ[1,2-a]インデン(449mg、1.44mmol)の乾燥DMF(10mL)中の攪拌溶液に、-20℃で60%NaH(145mg、3.62mmol)を加え、溶液を2時間攪拌した。反応混合物を氷冷水(40mL)で反応停止し、固体を濾過し、真空乾燥して残留物を得た。残留物を、水中の70%のアセトニトリル/0.1%ギ酸で溶離を行うことによる逆相クロマトグラフィーで精製して、tert-ブチル((5-(ベンジルオキシ)-1-(1,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-4,6-ジオキソ-2,3,4,6-テトラヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)メチル)カーバメート4を得た。
次に、tert-ブチル((5-(ベンジルオキシ)-1-(1,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-3-メチル-4,6-ジオキソ-2,3,4,6-テトラヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)メチル)カーバメート4(180mg、0.27mmol)のジクロロメタン(5mL)中の攪拌溶液に、0℃でTMsOTf(0.38mL、1.65mmol)を加え、溶液を1時間攪拌した。反応混合物をアンモニア水溶液で塩基性とし、減圧下に溶媒留去した。そうして得られた残留物を分取HPLCで精製して、純粋な2-(アミノメチル)-1-(1,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A106)を得た。TLCシステム:20%MeOH/DCM;Rf:0.1、LCMS(ESI):m/z463.08(M+H)
次に、2-(アミノメチル)-1-(1,8-ジフルオロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A106)(65mg、0.14mmol)のメタノール(2mL)及び酢酸エチル(2mL)中の攪拌溶液に、20%Pd(OH)/炭素(20mg)を加え、混合物を水素風船圧下に5時間攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し、珪藻土床を10%メタノール/ジクロロメタン(10mL)で洗浄し、それを減圧下に濃縮した。そうして得られた残留物を分取HPLCで精製して、2-(アミノメチル)-1-(1,8-ジフルオロ-9a,10-ジヒドロインデノ[1,2-a]インデン-4b(9H)-イル)-5-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4,6-ジオン(A107)を得た。TLCシステム:20%MeOH/DCM;Rf:0.1、LCMS(ESI):m/z465.10(M+H)
本明細書に開示の他の化合物は、上記の一般的方法及び実施例と類似の方法によって製造することができる。
実施例43:選択された化合物に関するデータ
イン・ビトロ抗ウィルスアッセイ
MDCK細胞(雌コッカースパニエル腎上皮、ATCC CCL-34)でのA型インフルエンザ(A/PR/8/34株、ATCC VR-95)又はB型インフルエンザ(細胞培養適応B/Lee/40株、ATCC VR-1535)複製後のウィルス誘発細胞変性効果(CPE)及び細胞生存率の阻害をXTT色素の低下により測定した(Appleyardら、J Antimicrob Chemother. 1(4 Suppl):49-53,1975及びShigetaら、Antimicrob Agents Chemother.41(7):1423-1427,1997)。100μL/ウェル体積の10%熱不活性化ウシ胎仔血清(FBS)、2mM L-グルタミン、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、1mMピルビン酸ナトリウム、及び0.1mM NEAAを補充したダルベッコ最小必須培地(DMEM)を使用して、96ウェルの平底組織培養プレート中でMDCK細胞(1×10細胞/ウェル)を増殖させて単層とした。アッセイの設定日に、細胞単層をDPBSで3回洗浄した。ウィルスをATCCから入手し、ストックウィルスプールの生成のためにMDCK細胞中で増殖させた。試験化合物をアッセイ培地(DMEM、2mM L-グルタミン、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、50ng/ml TPCK処理トリプシン、0.1mM NEAA、及び1mMピルビン酸ナトリウム)に2×所望の開始濃度で希釈し、連続希釈した。希釈したウィルスの添加直前に、有効性のために三連で、細胞毒性のために二連で、及び比色評価のために濃度あたり単一のウェルで、100μL/ウェル体積の試験化合物を添加した。リバビリン及びオセルタミビルカルボキシレートを、対照化合物として並行して評価した。予め力価測定されたウィルス小分けサンプルを冷凍庫から取り出し(-80℃)、生物学的安全キャビネットで急速に解凍した。各ウェルに100μLの体積で添加されたウィルスの量が感染後4日目で85~95%の細胞死をもたらすと決定される量になるように、ウィルスをアッセイ培地で希釈した。培地のみを含む細胞対照、培地及びウィルスを含むウィルス感染対照、培地及び各々を含む細胞傷害性対照を、37℃、5%COでの4日間のインキュベーション後、CPEの阻害(細胞生存率の増加)を37℃で4時間のインキュベーション後のホルマザン色素XTTの減少によって測定し、Softmax Pro4.6ソフトウェアを使用して650nmを基準波長として450nmで分光光度計で測定した。ウィルス感染したウェルのCPE減少率及び非感染薬物対照ウェルの細胞生存率を、Microsoft Excel(登録商標)XLfit4を使用して4パラメーター曲線適合解析によって計算する。
(次のように、インフルエンザA(H1N1)に対する効力を表Bに報告し、インフルエンザB(Lee/B40)に対する効力を表Cで報告している:+++++;EC50、<0.125μM;++++;EC50、0.125-0.250μM;+++:EC50、0.250-0.375μM;++:EC50、0.375-0.5μM;及び+:EC50、>0.5μM。
表B-インフルエンザA(H1N1)
Figure 0007472108000197



Figure 0007472108000198



Figure 0007472108000199



Figure 0007472108000200



Figure 0007472108000201



Figure 0007472108000202



Figure 0007472108000203



Figure 0007472108000204


表C-インフルエンザB
Figure 0007472108000205



Figure 0007472108000206



Figure 0007472108000207



Figure 0007472108000208



Figure 0007472108000209



Figure 0007472108000210



Figure 0007472108000211


Figure 0007472108000212

Claims (23)

  1. 下記式(I)の構造を有する化合物又は薬学的に許容されるその塩。
    [式中、
    環Aは、
    Figure 0007472108000214
    であり;
    Mは、N又はCHであり;
    X及びX′のそれぞれは、独立に、CH、CHCH、OCH又はCHOであり;
    及びRのそれぞれは、独立に、H、ハロ、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルコキシ、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-O-、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み;
    は、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルコキシ、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-OC(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
    及びRは、それらが結合している原子とともに、N、O及びSから選択される1~4個の総環ヘテロ原子を有する5~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良く;
    は、存在する場合、H、OH、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル又はC1-3アルコキシであり;
    及びRは、それぞれ独立に、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキルカルボニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル-O-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-C(O)-、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-8炭素環-OC(O)-、置換基群Aによって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-OC(O)-であり、ここで、複素環は、独立にN、O、及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
    及びRは、それらが結合している原子とともに、C3-7炭素環、又は、N、O及びSから選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する3~7員複素環を形成し、置換基群Aの1~3個で置換されていても良く;
    任意に、R、R、R、R、及びRのうちの一つは、
    -Z-N(R)(R)、
    -Z-N(R)-SO-Rx2
    -Z-C(O)-N(R)-SO-Rx2
    -Z-N(R)-C(O)-Rx1
    -Z-C(O)-N(R)(R)、
    -Z-S(O)0-2-Rx2
    -Z-N(R)-C(O)O-Rx1
    -Z-N(R)-C(O)-N(R)(R)、
    -Z-C(O)-N(R)-C(O)-N(R)(R)、又は
    -Z-N(R)-C(O)-C(O)-Rx1
    であることができ、
    ここで、各R及びRx1は、独立に、水素、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレンであり、そして、複素環基は、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、又は
    同一の窒素原子に結合した2個のRは、それらが結合している窒素原子とともに、N、O及びSから選択される0~2個の追加の環ヘテロ原子を有する3~8員複素環を形成していることができ;
    各Rx2は、独立に、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルケニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC2-6アルキニル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、又は置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレンであり、そして、複素環基は、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み、
    Zは、結合又はC1-6アルキレンであり;
    置換基群Aは、ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、オキソ、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、ヒドロキシC 1-6 アルキル、C3-10炭素環、3~7員複素環、C10アリール、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ、C3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、C3-10炭素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ、3~7員複素環-O-C1-6アルキレン、3~7員複素環-C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキレン、C1-6アルコキシ-C1-6アルコキシ、C1-6アルキル-C(O)-、C1-6アルキル-C(O)O-、NHC1-6アルキル、C1-6アルキル-C(O)NH-、C1-6ハロアルキル-C(O)NH、C1-6アルキル-NHC(O)-、C1-6アルキル-SO-、C1-6アルキル-SO-、及びC1-6アルキルSONH-であり;そして、
    、Q、Q、Q、Q及びQのそれぞれは、独立に、H、ハロ、CN、OH、COH、CHO、NH、NO、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ又はヒドロキシC 1-6 アルキルである。]
  2. MがNである、請求項1に記載の化合物又は塩。
  3. 下記式(IIA)又は(IIB)の構造を有する、請求項1に記載の化合物又は塩。
    Figure 0007472108000215
  4. 及びRのうちの少なくとも一つがHである、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又は塩。
  5. が、(i)H、又は(ii)OH又はOMeである、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物又は塩。
  6. 及びRのうちの少なくとも一つがHである、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物又は塩。
  7. 及びRが、それらが結合している原子とともに、C3-7炭素環、又は、N、O及びSから選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する3~7員複素環を形成し、そして、置換基群Aの1~3個で置換されていても良い、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物又は塩。
  8. 及びRが、それらが結合している原子とともに、N、O及びSから選択される1~4個の総環ヘテロ原子を有する5~7員複素環を形成し、そして、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物又は塩。
  9. が、C1-6アルキル、C炭素環-C1-6アルキレン、C炭素環-O-C1-6アルキレン又は3~7員複素環-C1-6アルキレンである、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物又は塩。
  10. が、
    -Z-N(R)(R)、
    -Z-N(R)-SO-Rx2
    -Z-C(O)-N(R)-SO-Rx2
    -Z-N(R)-C(O)-Rx1
    -Z-C(O)-N(R)(R)、
    -Z-S(O)0-2-Rx2
    -Z-N(R)-C(O)O-Rx1
    -Z-N(R)-C(O)-N(R)(R)、
    -Z-C(O)-N(R)-C(O)-N(R)(R)、又は
    -Z-N(R)-C(O)-C(O)-Rx1
    である、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物又は塩。
  11. 、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも二つがHである、請求項1~10のいずれか1項に記載の化合物又は塩。
  12. 、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも二つがハロである、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物又は塩。
  13. 前記ハロがFである、請求項12に記載の化合物又は塩。
  14. 環Aが
    Figure 0007472108000216
    であり;
    、R、R、R及びRのそれぞれがHであり;
    MがNであり;
    X及びX′のそれぞれがCHであり;
    が、H、OH、COH、CN、CHO、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC1-6アルキル、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良いC3-10炭素環-O-C1-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C0-6アルキレン、置換基群Aの1~3個によって置換されていても良い3~7員複素環-C(O)-であり、ここで、複素環が、独立にN、O及びSから選択される1~4個のヘテロ原子を含み;
    置換基群Aがハロであり;
    、Q、Q、Q、Q及びQのそれぞれが、H又はハロであり、但し、Q、Q、Q、Q、Q及びQのうちの少なくとも二つがHである、請求項1に記載の化合物又は塩。
  15. 下記の構造を有する、請求項1に記載の化合物又は塩。
    Figure 0007472108000217
    Figure 0007472108000218
    Figure 0007472108000219
    Figure 0007472108000220
  16. 請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物若しくは塩、及び、薬学的に許容される賦形剤を含む医薬製剤。
  17. インフルエンザA又はBウィルスにおけるインフルエンザポリメラーゼPAのエンドヌクレアーゼ活性を阻害するための、請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物若しくは塩を含む医薬組成物
  18. 宿主でのインフルエンザA又はインフルエンザB感染を治療又は予防するための、請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物若しくは塩を含む医薬組成物
  19. 宿主でのインフルエンザA又はBウィルスにおけるインフルエンザポリメラーゼPAのエンドヌクレアーゼ活性を低下させるための、請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物若しくは塩を含む医薬組成物
  20. 宿主でのインフルエンザウィルス複製を低減するための、請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物若しくは塩を含む医薬組成物
  21. 前記宿主に治療上有効量の第2の抗ウィルス剤を投与することをさらに含む、請求項17~20のいずれか1項に記載の医薬組成物
  22. 前記第2の抗ウィルス剤が、ピラジンカルボキサミド系抗ウィルス化合物、インフルエンザノイラミニダーゼ阻害剤、インフルエンザPB1ポリメラーゼドメイン阻害剤又はインフルエンザCAP結合PB2ドメイン阻害剤である、請求項21に記載の医薬組成物
  23. インフルエンザA又はインフルエンザBウィルス感染の治療用の医薬の製造における、請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物又は塩の使用。
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