JP7469631B2 - 差厚管の製造装置、差厚管の製造方法および差厚管 - Google Patents
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Description
(1)前記スタビライザの製造方法では、スタビライザを製造するときに、スタビライザの内面にしわが生じるおそれがあること。
(2)この種のしわが、スタビライザのみならず、一般的な差厚管を製造する際にも生じること。
(2)本発明の一態様に係る差厚管の製造装置は、軸方向の第1側に位置する第1端部を含む大径部と、前記軸方向の第2側に位置する第2端部を含み前記大径部よりも小径な小径部と、前記大径部と前記小径部とを繋ぎ、前記大径部から前記小径部に向けて徐々に小径になるテーパー部と、を備える金属管から、第1端部が第2端部よりも厚く、かつ、第1端部における外径が、第2端部における外径よりも大きい差厚管を製造する装置であって、前記金属管が配置されるダイ空間と、前記ダイ空間の内面に形成され、前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記テーパー部を、前記金属管に対して前記第2側から支持する支持面と、を備える第1ダイと、前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第2端部を、前記金属管に対して前記第2側から支持するとともに、前記第1ダイに対して、前記金属管の軸方向に相対的に移動可能である第2ダイと、前記ダイ空間に配置された前記金属管内に、前記大径部との間に前記金属管の径方向の隙間をあけた状態で配置されるマンドレルと、前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第1端部を、前記金属管に対して前記第1側から押圧するパンチと、前記第1ダイ、前記第2ダイ、前記マンドレル及び前記パンチを備えるプレス機を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ダイ空間に前記金属管が配置され、かつ、前記金属管内に前記マンドレルが配置され、かつ、前記第2ダイと前記第2端部との間に前記軸方向の隙間をあけた状態で、前記パンチに前記第1端部を押圧させることで、少なくとも前記第2端部が前記第2ダイに突き当たるまで前記金属管を前記第2側に押圧する第1工程と、前記第1工程の後、前記第2ダイを前記第2側に移動させることで、前記第2ダイと前記第2端部との間に前記軸方向の隙間を再びあける第2工程と、を繰り返し実施する。
(2)金属管が一定以上の荷重で圧縮されると、金属管がテーパー部の内面を起点として折れ曲がり、この起点が差厚管にしわとして残留すること。
この方法では、ダイ空間に金属管が配置され、かつ、金属管内にマンドレルが配置された状態で、パンチが第1端部を押圧する。このとき、第2ダイに第2端部を支持させたまま、第2ダイを第2側に移動させる。これにより、金属管全体が軸方向に圧縮されつつも、金属管を形成する材料が、金属管の全長にわたって第1側から第2側に流動する。
この方法では、以下に示す第1工程と第2工程とを繰り返し実施する。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る差厚管10は、軸方向の位置によって厚さが異なる管である。差厚管10では、軸方向の位置によらず内径が同等であり、かつ、軸方向の位置によって外径が異なっている。言い換えると、差厚管10は、厚肉の部分が、薄肉の部分に比べて径方向の外側に向けて張り出されてなる。
厚肉部11は、第1端部14を含む。薄肉部12は、第2端部15を含む。薄肉部12は、厚肉部11よりも薄肉である。薄肉部12の外径は、厚肉部11の外径よりも小さい。テーパー部13は、厚肉部11と薄肉部12とを繋ぐ。テーパー部13は、厚肉部11から薄肉部12に向けて徐々に薄肉になる。なお厚肉部11は、薄肉部12に比べて軸方向に大きくてもよく、軸方向に小さくてもよい。厚肉部11の軸方向の大きさが、薄肉部12の軸方向の大きさと同等であってもよい。
硬度の測定は、基本的にJIS Z 2244:2009(以下、単に規格という)に記載のビッカース硬さ試験に準ずる。すなわち、上記規格に規定される圧子を、第1部分12aおよび第2部分12bそれぞれの外周面に押し込む。このとき圧子は、第1部分12a、第2部分12bそれぞれにおいて、周方向に同等の間隔をあけて5か所押し当てて硬度を測定する。第1部分12a、第2部分12bそれぞれの硬度(それぞれの外周面の硬度)は、5か所の測定結果の平均値とする。
差厚管10は、図3および図4に示す金属管20から成形される。金属管20は、軸方向の全長にわたって同径である。なお金属管20の第1端部21は、差厚管10の第1端部14と対応する。金属管20の第2端部22は、差厚管10の第2端部15と対応する。以下では、金属管20において、軸方向に沿う第1端部21側を第1側D1といい、軸方向に沿う第2端部22側を第2側D2という。
差厚管の製造装置30(以下、単に製造装置30という。)は、金属管20から差厚管10を製造する。図5から図8に示すように、製造装置30は、プレス機31と、プレス機31を制御する制御部32と、を備えている。
プレス機31は、第1ダイ41と、第2ダイ42と、プラグ43と、マンドレル44と、パンチ45と、を備えている。このプレス機31は、いわゆる多軸プレスである。
ダイ空間46は、第1ダイ41の内部空間である。ダイ空間46には、金属管20が配置される。支持面47は、ダイ空間46の内面に形成されている。支持面47は、金属管20のうちの後述のテーパー部25を支持する。なおダイ空間46には、いわゆる抜きテーパーが設けられていてもよい。
なお、パンチ45が金属管20の第1端部21を押圧するとき、マンドレル44の第2側D2の端部は、第2ダイ42内に差し込まれている。
制御部32は、情報処理装置によって構成される。制御部32は、例えば、バスで接続されたCPU(Central Processor Unit)、メモリ及び補助記憶装置を備えている。制御部32は、プログラムを実行することによって動作する。
制御部32は、第2ダイ42、プラグ43、マンドレル44(パンチ45)それぞれを駆動させる図示しない駆動源に接続されている。
次に、上記製造装置30を用いた差厚管10の第1の製造方法について説明する(第2の製造方法については後述する)。
この方法は、図9に示すように、準備工程S1、拡径工程S2、増肉工程S3、取り出し工程S4の4つの工程を含む。本実施形態では、これらの各工程において、金属管20の軸方向が上下方向となり、第2側D2が下側となるように、製造装置30が設置される。
図10、図16に示すように、準備工程S1では、プレス機31を準備するとともに、プレス機31に素管20Aを配置する。このときまず、第2ダイ42をダイ空間46に配置する。その後、素管20Aを、ダイ空間46に配置する。このとき、素管20Aの第2端部22は、第2ダイ42に突き当たっている。
図11、図17、図22に示すように、拡径工程S2では、プラグ43を素管20Aに差し込み、素管20Aの第1端部21よりの部分を拡径させる。このとき、プラグ43が素管20Aの第1端部21から素管20A内に差し込まれ、プラグ43が素管20Aの第1端部21を径方向の内側から押し広げる。その結果、素管20Aのうちの第1端部21寄りの部分が拡径し、素管20Aが拡径管20Bとなる。
ところで、本願発明者は、鋭意検討した結果、本態様とは異なる態様、すなわち、第2ダイ42が第1ダイ41に固定されている態様において、以下の事項を見出した。
(2)拡径管20Bが一定以上の荷重で圧縮されると、拡径管20Bがテーパー部25の内面を起点として折れ曲がり、この起点が差厚管10にしわとして残留すること。
図12から図15、図18から図20、図23から図26に示すように、増肉工程S3では、ダイ空間46に拡径管20Bが配置され、かつ、拡径管20B内にマンドレル44が配置された状態で、パンチ45が第1端部21を押圧する。このとき、支持面47にテーパー部25を支持させ、かつ、第2ダイ42に第2端部22を支持させたまま、第2ダイ42を第2側D2に移動させる。これにより、拡径管20B全体が軸方向に圧縮されつつも、拡径管20Bを形成する材料が、拡径管20Bの全長にわたって第1側D1から第2側D2に流動する。なお、このときの第2ダイ42の移動速度(押圧速度)は、例えば、パンチ45の移動速度の20~40%を満たすことが好ましい。
増肉工程S3終了し、拡径管20Bが差厚管10に成形された後、ダイ空間46から差厚管10を取りだして、差厚管10の製造が完了する。
次に、本発明に係る差厚管の製造装置50の第2実施形態を、図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。また、図27から図29に示す差厚管の製造装置の縮尺は、図31から図39に示す差厚管の製造装置の縮尺とは異なっている。
次に、上記製造装置50を用いた差厚管10の製造方法について説明する。
この方法は、図9に示すように、準備工程S1、拡径工程S2、増肉工程S3、取り出し工程S4の4つの工程を含む。
なお、図31から図38は、製造過程を説明する縦断面図であり、図39から図46は、図31から図38に示す各状態に対応する金属管20(差厚管10)のミーゼス応力の分布を示す図であり、図47から図53は、図39から図46に示す図における要部の拡大図である。図39から図53において、金属管20(差厚管10)の色が薄いほど、発生しているミーゼス応力が高いことを示している。
図31、図39に示すように、準備工程S1では、連結ダイ51に素管20Aを配置する。このとき、複数の連結ダイ51のうち、第2ダイ42が最も第1側D1に位置する連結ダイ51である第1の連結ダイ51aに素管20Aを配置する。このとき、素管20Aの第2端部22は、第2ダイ42に突き当たっている。
図32、図40、図47に示すように、拡径工程S2では、プラグ43を素管20Aに差し込み、素管20Aの第1端部21よりの部分を拡径させる。このとき、プラグ43が素管20Aの第1端部21から素管20A内に差し込まれ、プラグ43が素管20Aの第1端部21を径方向の内側から押し広げる。その結果、素管20Aのうちの第1端部21寄りの部分が拡径し、素管20Aが拡径管20Bとなる。
増肉工程S3は、ダイ交換工程S31と、プレス工程S32と、を含む。
図33、図41、図48に示すように、ダイ交換工程S31では、拡径管20Bが配置される連結ダイ51を入れ替える。本実施形態では、拡径工程S2において第1の連結ダイ51aに配置されている拡径管20Bを、第2の連結ダイ51bに移動させる。第2の連結ダイ51bにおいて、拡径管20Bの第2端部22と第2ダイ42との間には、軸方向の隙間があいている。
図34、図35、図42、図43、図49、図50に示すように、プレス工程S32では、第2の連結ダイにおいて、ダイ空間46に拡径管20Bが配置され、かつ、拡径管20B内にマンドレル44が配置され、かつ、第2ダイ42と第2端部15との間に軸方向の隙間をあけた状態で、パンチ45に第1端部21を押圧させる。このとき、第2ダイ42と第2端部22との間に軸方向の隙間があいていることから、拡径管20Bには軸力が過度に大きくは加わらない。一方、拡径管20Bを形成する材料は、前述の製造装置30による製造方法と同様に、拡径管20Bの全長にわたって第1側D1から第2側D2に流動する。このように拡径管20B全体が軸方向に圧縮されつつ、材料が流動することで、差厚管10において厚肉になる部分が増肉されていく。このとき、前述したように拡径管20Bに軸力が過度に大きくは加わらないことから、前述の折れ曲がりの発生は抑えられる。
増肉が完了されていない場合、図36、図44、図51に示すように、ダイ交換工程S31に戻る。そして図37、図38、図45、図46、図52、図53に示すように、別の連結ダイ51(本実施形態では第3の連結ダイ51c)において、プレス工程S32を実施する。
増肉が完了している場合、すなわち、拡径管20Bが差厚管10に成形されている場合、次の取り出し工程S4に移行する。
増肉工程S3終了後、ダイ空間46から差厚管10を取りだして、差厚管10の製造が完了する。
ここで、第2実施形態に係る製造装置50を用いた差厚管の製造方法は、第1実施形態に係る製造装置30にも応用できる。以下では、この製造方法を、製造装置30を用いた第2の製造方法として説明する。
この方法では、増肉工程S3において、以下に示すダイ移動工程S33(第2工程)とプレス工程S34(第1工程)とを繰り返し実施する。
ダイ移動工程S33では、第2ダイ42を第2側D2に移動させる。これにより、直前の工程(拡径工程S2やプレス工程S34)後に第2ダイ42が拡径管20Bの第2端部22に接触していたとしても、第2ダイ42と第2端部22との間に軸方向の隙間があく。
プレス工程S34では、ダイ空間46に拡径管20Bが配置され、かつ、拡径管20B内にマンドレル44が配置され、かつ、第2ダイ42と第2端部22との間に軸方向の隙間をあけた状態で、パンチ45に第1端部21を押圧させる。このとき、第2ダイ42と第2端部22との間に軸方向の隙間があいていることから、拡径管20Bには軸力が過度に大きくは加わらない。一方、拡径管20Bを形成する材料は、前述の第1の方法と同様に、拡径管20Bの全長にわたって第1側D1から第2側D2に流動する。このように拡径管20B全体が軸方向に圧縮されつつ、材料が流動することで、差厚管10において厚肉になる部分が増肉されていく。このとき、前述したように拡径管20Bに軸力が過度に大きくは加わらないことから、前述の折れ曲がりの発生は抑えられる。
増肉が完了している場合、すなわち、拡径管20Bが差厚管10に成形されている場合、取り出し工程S4に移行する。
上述した制御部32が実行するプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。各プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
11 厚肉部
12 薄肉部
13 テーパー部
14 第1端部
15 第2端部
20 金属管
21 第1端部
22 第2端部
23 大径部
24 小径部
25 テーパー部
30、50 製造装置
31 プレス機
32 制御部
41 第1ダイ
42 第2ダイ
43 プラグ
44 マンドレル
45 パンチ
46 ダイ空間
47 支持面
51 連結ダイ
D1 第1側
D2 第2側
S 隙間
S33 ダイ移動工程(第2工程)
S34 プレス工程(第1工程)
Claims (8)
- 軸方向の第1側に位置する第1端部を含む大径部と、前記軸方向の第2側に位置する第2端部を含み前記大径部よりも小径な小径部と、前記大径部と前記小径部とを繋ぎ、前記大径部から前記小径部に向けて徐々に小径になるテーパー部と、を備える金属管から、第1端部が第2端部よりも厚く、かつ、第1端部における外径が、第2端部における外径よりも大きい差厚管を製造する装置であって、
前記金属管が配置されるダイ空間と、前記ダイ空間の内面に形成され、前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記テーパー部を、前記金属管に対して前記第2側から支持する支持面と、を備える第1ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第2端部を、前記金属管に対して前記第2側から支持するとともに、前記第1ダイに対して、前記金属管の軸方向に相対的に移動可能である第2ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管内に、前記大径部との間に前記金属管の径方向の隙間をあけた状態で配置されるマンドレルと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第1端部を、前記金属管に対して前記第1側から押圧するパンチと、
前記第1ダイ、前記第2ダイ、前記マンドレル及び前記パンチを備えるプレス機を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ダイ空間に前記金属管が配置され、かつ、前記金属管内に前記マンドレルが配置された状態で、前記パンチに前記第1端部を押圧させるときに、前記第2ダイに前記第2端部を支持させたまま、前記第2ダイを前記第2側に移動させる差厚管の製造装置。 - 軸方向の第1側に位置する第1端部を含む大径部と、前記軸方向の第2側に位置する第2端部を含み前記大径部よりも小径な小径部と、前記大径部と前記小径部とを繋ぎ、前記大径部から前記小径部に向けて徐々に小径になるテーパー部と、を備える金属管から、第1端部が第2端部よりも厚く、かつ、第1端部における外径が、第2端部における外径よりも大きい差厚管を製造する装置であって、
前記金属管が配置されるダイ空間と、前記ダイ空間の内面に形成され、前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記テーパー部を、前記金属管に対して前記第2側から支持する支持面と、を備える第1ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第2端部を、前記金属管に対して前記第2側から支持するとともに、前記第1ダイに対して、前記金属管の軸方向に相対的に移動可能である第2ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管内に、前記大径部との間に前記金属管の径方向の隙間をあけた状態で配置されるマンドレルと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第1端部を、前記金属管に対して前記第1側から押圧するパンチと、
前記第1ダイ、前記第2ダイ、前記マンドレル及び前記パンチを備えるプレス機を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記ダイ空間に前記金属管が配置され、かつ、前記金属管内に前記マンドレルが配置され、かつ、前記第2ダイと前記第2端部との間に前記軸方向の隙間をあけた状態で、前記パンチに前記第1端部を押圧させることで、少なくとも前記第2端部が前記第2ダイに突き当たるまで前記金属管を前記第2側に押圧する第1工程と、
前記第1工程の後、前記第2ダイを前記第2側に移動させることで、前記第2ダイと前記第2端部との間に前記軸方向の隙間を再びあける第2工程と、を繰り返し実施する差厚管の製造装置。 - 軸方向の第1側に位置する第1端部を含む大径部と、前記軸方向の第2側に位置する第2端部を含み前記大径部よりも小径な小径部と、前記大径部と前記小径部とを繋ぎ、前記大径部から前記小径部に向けて徐々に小径になるテーパー部と、を備える金属管から、第1端部が第2端部よりも厚く、かつ、第1端部における外径が、第2端部における外径よりも大きい差厚管を製造する装置であって、
前記金属管が配置されるダイ空間と、前記ダイ空間の内面に形成され、前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記テーパー部を、前記金属管に対して前記第2側から支持する支持面と、を備える第1ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第2端部を、前記金属管に対して前記第2側から支持する第2ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管内に、前記大径部との間に前記金属管の径方向の隙間をあけた状態で配置されるマンドレルと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第1端部を、前記金属管に対して前記第1側から押圧するパンチと、を備え、
前記第1ダイおよび前記第2ダイによって構成される連結ダイが、前記第2ダイの前記軸方向の位置を互いに異ならせて複数設けられている差厚管の製造装置。 - 前記連結ダイ、前記マンドレルおよび前記パンチを備えるプレス機を制御する制御部を更に備え、
前記制御部は、前記ダイ空間に前記金属管が配置され、かつ、前記金属管内に前記マンドレルが配置され、かつ、前記第2ダイと前記第2端部との間に前記軸方向の隙間をあけた状態で、前記パンチに前記第1端部を押圧させることで、少なくとも前記第2端部が前記第2ダイに突き当たるまで前記金属管を前記第2側に押圧する工程を、前記連結ダイを入れ替えて繰り返し実施する請求項3に記載の差厚管の製造装置。 - 軸方向の第1側に位置する第1端部を含む大径部と、前記軸方向の第2側に位置する第2端部を含み前記大径部よりも小径な小径部と、前記大径部と前記小径部とを繋ぎ、前記大径部から前記小径部に向けて徐々に小径になるテーパー部と、を備える金属管から、第1端部が第2端部よりも厚く、かつ、第1端部における外径が、第2端部における外径よりも大きい差厚管を、差厚管の製造装置を用いて製造する方法であって、
前記差厚管の製造装置は、
前記金属管が配置されるダイ空間と、前記ダイ空間の内面に形成され、前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記テーパー部を、前記金属管に対して前記第2側から支持する支持面と、を備える第1ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第2端部を、前記金属管に対して前記第2側から支持するとともに、前記第1ダイに対して、前記金属管の軸方向に相対的に移動可能である第2ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管内に、前記大径部との間に前記金属管の径方向の隙間をあけた状態で配置されるマンドレルと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第1端部を、前記金属管に対して前記第1側から押圧するパンチと、を備え、
前記ダイ空間に前記金属管が配置され、かつ、前記金属管内に前記マンドレルが配置された状態で、前記パンチに前記第1端部を押圧させるときに、前記第2ダイに前記第2端部を支持させたまま、前記第2ダイを前記第2側に移動させる差厚管の製造方法。 - 軸方向の第1側に位置する第1端部を含む大径部と、前記軸方向の第2側に位置する第2端部を含み前記大径部よりも小径な小径部と、前記大径部と前記小径部とを繋ぎ、前記大径部から前記小径部に向けて徐々に小径になるテーパー部と、を備える金属管から、第1端部が第2端部よりも厚く、かつ、第1端部における外径が、第2端部における外径よりも大きい差厚管を、差厚管の製造装置を用いて製造する方法であって、
前記差厚管の製造装置は、
前記金属管が配置されるダイ空間と、前記ダイ空間の内面に形成され、前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記テーパー部を、前記金属管に対して前記第2側から支持する支持面と、を備える第1ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第2端部を、前記金属管に対して前記第2側から支持するとともに、前記第1ダイに対して、前記金属管の軸方向に相対的に移動可能である第2ダイと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管内に、前記大径部との間に前記金属管の径方向の隙間をあけた状態で配置されるマンドレルと、
前記ダイ空間に配置された前記金属管の前記第1端部を、前記金属管に対して前記第1側から押圧するパンチと、を備え、
前記ダイ空間に前記金属管が配置され、かつ、前記金属管内に前記マンドレルが配置され、かつ、前記第2ダイと前記第2端部との間に前記軸方向の隙間をあけた状態で、前記パンチに前記第1端部を押圧させることで、少なくとも前記第2端部が前記第2ダイに突き当たるまで前記金属管を前記第2側に押圧する第1工程と、
前記第1工程の後、前記第2ダイを前記第2側に移動させることで、前記第2ダイと前記第2端部との間に前記軸方向の隙間を再びあける第2工程と、を繰り返し実施する差厚管の製造方法。 - 軸方向の第1側に位置する第1端部を含む大径部と、前記軸方向の第2側に位置する第2端部を含み前記大径部よりも小径な小径部と、前記大径部と前記小径部とを繋ぎ、前記大径部から前記小径部に向けて徐々に小径になるテーパー部と、を備える金属管から、第1端部が第2端部よりも厚く、かつ、第1端部における外径が、第2端部における外径よりも大きい差厚管を、請求項3または4に記載の差厚管の製造装置を用いて製造する方法であって、
前記ダイ空間に前記金属管が配置され、かつ、前記金属管内に前記マンドレルが配置され、かつ、前記第2ダイと前記第2端部との間に前記軸方向の隙間をあけた状態で、前記パンチに前記第1端部を押圧させることで、少なくとも前記第2端部が前記第2ダイに突き当たるまで前記金属管を前記第2側に押圧する工程を、前記連結ダイを入れ替えて繰り返し実施する差厚管の製造方法。 - 軸方向の第1側に位置する第1端部を含む厚肉部と、
前記軸方向の第2側に位置する第2端部を含み前記厚肉部よりも薄肉で、かつ、外径が前記厚肉部の外径よりも小さい薄肉部と、
前記厚肉部と前記薄肉部とを繋ぎ、前記厚肉部から前記薄肉部に向けて徐々に薄肉になるテーパー部と、を備え、
前記薄肉部のうち、前記テーパー部から、前記薄肉部の肉厚の半分に相当する距離、離れた部分の硬度は、前記第2端部から、前記薄肉部の肉厚に相当する距離、離れた部分の硬度よりも高い差厚管。
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