JP7464105B2 - 異常推定装置、異常推定方法、及びプログラム - Google Patents

異常推定装置、異常推定方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、伸縮装置の異常を推定する異常推定装置、異常推定方法に関し、更には、これらを実現するためのプログラムに関する。
橋梁の伸縮を吸収するための橋桁間に設置される伸縮装置の劣化診断は、現状では、近接目視、打音など、人手で行われている。そこで、伸縮装置の劣化診断を、自動で行う技術が開示されている。
関連する技術として特許文献1には、伸縮装置の劣化の度合いを判定する劣化診断方法が開示されている。特許文献1の劣化診断方法によれば、複数のマイクロフォンを路肩に設置し、振動状態にある伸縮装置が発生する音の音圧波形データを取得する。次に、フーリエ解析して得られた周波数スペクトルから、基準ピーク値PLと高域ピーク値PHを用いてピーク比R=(PH/PL)を算出する。そして、このピーク比Rを用いて、伸縮装置の劣化の度合いを判定する。
特開2016-191640号公報
しかしながら、特許文献1の劣化診断方法では、伸縮装置が発生する音とともに環境騒音も集音してしまうため、伸縮装置の劣化度合いを判定する精度が低下する。さらに、特許文献1の劣化診断方法では、伸縮装置の近傍の路上又は路肩にマイクロフォンを設置しなければならないため、車線規制が必要となる。
本発明の目的の一例は、伸縮装置の異常を推定する精度を向上させる異常推定装置、異常推定方法、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一側面における異常推定装置は、
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出部と、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出部と、
前記第一の指標の変化に応じて異常を推定する、推定部と、
を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における異常推定装置は、
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出部と、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出部と、
前記振動情報を用いて、前記車両の重量を推定する、車両重量推定部と、
前記第一の指標と前記車両の重量との関係を表す第二の指標を算出する、第二の指標算出部と、
前記第二の指標の変化に応じて異常を推定する、推定部と、
を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における異常推定方法は、
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出ステップと、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出し、第一の指標算出ステップと、
前記第一の指標の変化に応じて異常を推定する、推定ステップと、
を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における異常推定方法は、
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出ステップと、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出ステップと、
前記振動情報を用いて、前記車両の重量を推定する、車両重量推定ステップと、
前記第一の指標と前記車両の重量との関係を表す第二の指標を算出する、第二の指標算出ステップと、
前記第二の指標の変化に応じて異常を推定する、推定ステップと、
を有することを特徴とする。
さらに、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは
コンピュータに、
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出ステップと、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出ステップと、
前記第一の指標の変化に応じて異常を推定する、推定ステップと、
を実行させることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは
コンピュータに、
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出ステップと、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出ステップと、
前記振動情報を用いて、前記車両の重量を推定する、車両重量推定ステップと、
前記第一の指標と前記車両の重量との関係を表す第二の指標を算出する、第二の指標算出ステップと、
前記第二の指標の変化に応じて異常を推定する、推定ステップと、
を実行させることを特徴とする。
以上のように本発明によれば、伸縮装置の異常を推定する精度を向上させることができる。
図1は、異常推定装置の一例を説明するための図である。 図2は、橋梁の一例を説明するための模式図である。 図3は、異常推定装置を有するシステムの一例を説明する図である。 図4は、異常推定装置の動作の一例を説明するための図である。 図5は、異常推定装置の一例を説明するための図である。 図6は、異常推定装置を有するシステムの一例を説明する図である。 図7は、車軸応答を検出する方法を説明するための図である。 図8は、車軸応答を検出する方法を説明するための図である。 図9は、車軸応答の一例を説明するための図である。 図10は、周波数変換した車軸応答の一例を説明するための図である。 図11は、変換情報を説明するための図である。 図12は、第一の指標と車両重量との関係を説明するための図である。 図13は、異常推定装置の動作の一例を説明するための図である。 図14は、車両重量推定の動作の一例を説明するための図である。 図15は、実施形態1、2における異常推定装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
(実施形態1)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態1を説明する。なお、以下で説明する図面において、同一の機能又は対応する機能を有する要素には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略することもある。
[装置構成]
最初に、図1を用いて、本実施形態1における異常推定装置10の構成について説明する。図1は、異常推定装置の一例を説明するための図である。
図1に示す異常推定装置10は、伸縮装置の劣化・損傷などの異常を推定する精度を向上させる装置である。また、図1に示すように、異常推定装置10は、検出部11と、第一の指標算出部12と、推定部13とを有する。
このうち、検出部11は、橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する。第一の指標算出部12は、振動応答を用いて、伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する。推定部13は、第一の指標の変化に応じて異常を推定する。
伸縮装置は、橋桁間、又は、橋台と橋桁の間に設けられ、車両や人を支障なく通行をさせるための装置である。伸縮装置は、気温の変化による橋梁の伸縮を吸収する。伸縮装置は、地震、車両の通行による橋梁の変形を吸収する。
振動応答は、車両が伸縮装置を通過した場合、橋梁に発生する振動である。振動応答は、応答開始時刻から応答終了時刻までに現れる振動である。振動応答は、例えば、加速度応答などが考えられる。
第一の指標は、例えば、振動応答に対する、振動レベルの総和、又は、周波数スペクトル密度の重心、又は、それら両方を用いることが考えられる。第一の指標の詳細については後述する。
第一の指標の変化とは、例えば、以前の診断時点において推定された第一の指標と、以前の診断時点より後の時点において推定された第一の指標との差を表す指標である。
このように、本実施形態においては、車両が伸縮装置を通過した場合に、橋梁に発生する振動を用いて第一の指標を算出し、算出した第一の指標の変化に応じて異常を推定するので、伸縮装置の異常を精度よく推定することができる。
また、橋梁に発生する振動を、橋梁のいずれかで収集できればよいので、車線規制などをしなくても、伸縮装置の異常を精度よく推定することができる。
さらに、橋梁に発生する振動を収集できればよいので、人手でなくても、伸縮装置の異常を精度よく推定することができる。
[システム構成]
続いて、図2、図3を用いて、本実施形態における異常推定装置10の構成をより具体的に説明する。図2は、橋梁の一例を説明するための模式図である。図3は、異常推定装置を有するシステムの一例を説明する図である。
構造物について説明する。
図2に示す橋梁は、上部構造21、下部構造22、伸縮装置23(23a、23b)、支承部24などを有する。また、図2に示す橋梁には、計測部25(25a、25b、25c、25d)が設けられている。さらに、図2に示した車両30は、上部構造21の進入側から伸縮装置23aを通過し、上部構造21の退出側へと移動する。
上部構造21は、床構造と主構造と有する。床構造は、床版、床組などにより形成される。主構造は、主桁などを有し、床構造を支えて荷重を下部構造22へ伝達する。
下部構造22は、上部構造21を支え荷重を地盤に伝達する、橋梁の両端に設けられる橋台、橋梁の中間に設けられる橋脚、それらを支える基礎を有する。
伸縮装置23(23a、23b)は、道路と橋梁の継ぎ目、あるいは橋桁間の継ぎ目(遊間)に設けられ、橋梁の伸縮を可能にする装置である。図2の例では、道路と橋梁の継ぎ目に設けられている。
支承部24は、上部構造21と下部構造22との間に設置される部材である。支承部24は、上部構造21にかかる荷重を下部構造22に伝達する。
計測部25は、橋梁の振動を計測するセンサである。計測部25aは、進入側の下部構造22に取り付けられている。計測部25bは、進入側の上部構造21に取り付けられている。計測部25cは、退出側の上部構造21に取り付けられている。計測部25dは、退出側の下部構造22に取り付けられている。
なお、計測部25は、橋桁間の継ぎ目に設けられた伸縮装置23を対象とする場合、伸縮装置23付近の上部構造21あるいは下部構造22に取り付けることで橋梁の振動を計測する。ただし、計測部25の設置位置は上述した位置に限定されるものではない。
車両30は、上部構造21上を、進入側から退出側へ走行して、上部構造21に対して、車軸ごとに衝撃を与える。なお、車両30は、少なくとも車両の車輪を取り付けるための車軸を、一つ以上備えた車両である。車両30は、例えば、自動車、列車などが考えられる。
システムについて説明する。
図3に示すように、本実施形態におけるシステムは、異常推定装置10に加えて、計測部25と、出力装置26とを有する。また、図3に示すシステムは、伸縮装置の異常を推定する場合に用いるシステムである。
計測部25は、振動を計測し、計測した振動を表す振動情報を異常推定装置10へ送信する。図2の例では、計測部25a、25bは、伸縮装置23aの近傍の振動を計測する。計測部25c、25dは、伸縮装置23bの近傍の振動を計測する。
計測部25(25a、25b、25c、25d)は、例えば、三軸加速度センサ、ファイバセンサなどである。振動情報は、例えば、加速度データなどを有する情報である。
振動は、図2の例では、車両30が、伸縮装置23と上部構造21との継ぎ目(段差:車両30が通過すると構造物に振動を発生させる振動発生構造)を通過することで、継ぎ目を支点として、上部構造21に衝撃が加わり、上部構造21が振動する。
具体的には、まず、計測部25は、計測部25が取り付けられた位置において加速度を計測する。続いて、計測部25は、計測した加速度を表す信号又はデータを、異常推定装置10へ送信する。計測部25と異常推定装置10とのやり取りには、有線又は無線などの通信を用いる。
計測部25は、上部構造21の端側や下部構造22の側面の、伸縮装置23に近い位置に設置されている。なお、計測部25は、伸縮装置の近くに設置することが望ましい。その理由は、伸縮装置に近いほど橋梁の振動特性の影響を低減できるからである。また、伸縮装置に近い位置ほど、振動応答を捉え易くなり、推定誤差を低減できるからである。
計測部25は、車軸が振動発生構造を通過する際の応答(振動応答)の加速度が、予め定めた閾値以上(例えば、1[m/s以上])となる位置に設置するのが望ましい。ただし、計測部25を設置する位置は、上述した位置に限定されるものではない。
計測部25を、上部構造21の裏側や下部構造22の側面に設置することで、雨などに暴露されることを回避でき、メンテナンスのコストを低減できる。また、伸縮装置23は、足場(橋台、橋脚など)があり、上部構造21の中央に設置する場合に比べて、アクセスが容易なため、計測部25の設置にかかる手間、コストを抑制できる。
異常推定装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はそれら両方を搭載したサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、モバイル端末などの情報処理装置である。
出力装置26は、出力情報生成部18により、出力可能な形式に変換された、出力情報を取得し、その出力情報に基づいて、生成した画像及び音声などを出力する。出力装置26は、例えば、液晶、有機EL(Electro Luminescence)、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた画像表示装置などである。さらに、画像表示装置は、スピーカなどの音声出力装置などを備えていてもよい。なお、出力装置26は、プリンタなどの印刷装置でもよい。なお、出力情報生成部18については後述する。
異常推定装置について説明をする。
異常推定装置10は、図3に示すように検出部11、第一の指標算出部12、推定部13に加えて、収集部14と、周波数変換部15と、補正部16と、算出部17と、出力情報生成部18とを有する。
収集部14は、橋梁に発生する振動を表す振動情報を、計測部25それぞれから収集する。具体的には、まず、収集部14は、計測部25が加速度センサである場合、計測部25それぞれから加速度データを有する振動情報を受信する。続いて、収集部14は、振動情報を検出部11へ出力する。
検出部11は、振動情報を用いて、車両30の車軸が伸縮装置23を通過した場合に発生する振動応答を検出する。具体的には、まず、検出部11は、収集部14から、計測部25それぞれの振動情報を取得する。続いて、検出部11は、振動情報が有する加速度データを用いて、車両30が伸縮装置23を通過することにより、橋梁に発生する振動(振動応答)を検出する。その後、検出部11は、振動応答を第一の指標算出部12へ出力する。
振動応答の検出方法としては、例えば、検出部11が、まず、取得した加速度データがあらかじめ設定した閾値を超えると、この閾値を超えた時刻を基準時刻t0とする。閾値は、例えば、実験、シミュレーションなどにより決定する。
また、加速度データの絶対値をとった信号に対し極大点を求め、その最大極大点が観測された時刻を基準時刻t0として利用してもよい。
次に、検出部11は、基準時刻t0より期間T1前の時刻を応答開始時刻tsとし、基準時刻t0より期間T2後の時刻を応答終了時刻teとし、この期間(窓)の加速度データを振動応答とする。期間T1、T2は、例えば、実験、シミュレーションなどにより決定する。
なお、振動応答の検出方法は、上述した方法に限定されるものではなく、振動応答を検出できればよい。
第一の指標算出部12は、振動応答を用いて伸縮装置23の異常を判定するための第一の指標を算出する。なお、第一の指標算出部12は、周波数変換部15、補正部16、算出部17を有する。
第一の指標算出部について具体的に説明をする。
周波数変換部15は、振動応答に対して周波数変換して、周波数スペクトルを算出する。具体的には、まず、周波数変換部15は、検出部11から振動応答を取得する。続いて、周波数変換部15は、振動応答を周波数変換して周波数スペクトルを算出する。その後、周波数変換部15は、周波数スペクトルを補正部16へ出力する。
周波数変換としては、時系列に取得した加速度データ(信号x(t)(ts≦t≦te))をフーリエ変換し、周波数スペクトルを得る。なお、信号x(t)のサンプリング周波数をfsとする。また、周波数スペクトルの強度(振動レベル)をA(f)(0≦f≦fs/2)と表す。
補正部16は、橋梁に発生する振動を計測する計測部25の位置に基づいて、振動応答を補正する。具体的には、まず、補正部16は、周波数変換部15から周波数スペクトルを取得する。続いて、補正部16は、周波数スペクトルに対して補正処理を行う。その後、補正部16は、補正処理をした結果を算出部17へ出力する。
補正処理には、例えば、帯域制限フィルタ、又は、重み付けフィルタを用いる。帯域制限フィルタを用いた補正処理を数1に表す。
Figure 0007464105000001
帯域制限フィルタF(f)は、例えば、車両30の走行に起因して発生する振動を除去するように設計する。その場合、伸縮装置23の通過にともない発生する振動のピークの発現時刻tpを算出し、その時刻tpより前に観測された加速度データx(t)(tp-Δt≦t≦tp)をフーリエ変換することで得られる振動レベルAp(f)を算出する。これにより、車両30の走行に起因して発生する帯域を除く帯域制限フィルタは、数2で表すことができる。
Figure 0007464105000002
また、重みづけフィルタを用いた補正処理は、数3に示すように表すことができる。
Figure 0007464105000003
重みづけフィルタF(f)は、例えば、車両30の走行に起因する振動を減算するように設計する。重みづけフィルタF(f)の一例を数4に示す。
Figure 0007464105000004
また、重みづけフィルタF(f)には、例えば、人間の聴覚特性を考慮した重みであるA特性、C特性、Z特性を用いてもよい。さらに、補正処理には、帯域制限フィルタと重み付けフィルタの両方を用いてもよい。
算出部17は、補正処理された結果を用いて第一の指標を算出する。具体的には、まず、算出部17は、補正部16から補正処理された結果を取得する。続いて、算出部17は、補正処理された結果を用いて、振動レベルの総和、又は、スペクトル密度の重心、又は、それら両方を算出する。
振動レベルの総和Sは、数5を用いて算出することができる。
Figure 0007464105000005
スペクトル密度の重心Cは、数6を用いて算出することができる。
Figure 0007464105000006
推定部13は、第一の指標の変化に応じて異常を推定する。具体的には、まず、推定部13は、第一の指標算出部12から第一の指標(振動レベルの総和S、又は、スペクトル密度の重心C、又は、それら両方)を取得する。続いて、推定部13は、記憶部に記憶されている、以前の診断において推定された第一の指標と、以前の診断より後の診断において推定された第一の指標との差を算出する。例えば、三月前の診断で推定された第一の指標と、今回の診断で推定された第一の指標との差を算出する。
続いて、推定部13は、算出した差が、あらかじめ設定された閾値Th以上であれば、伸縮装置23に異常があると推定する。その後、推定部13は、推定結果を出力情報生成部18へ出力する。閾値Thは、例えば、実験、シミュレーションなどにより決定する。
例えば、振動レベルの総和の場合、推定部13は、以前の診断において推定された振動レベルの総和S1と、以前の診断より後の診断において推定された振動レベルの総和S2との差ΔS(=S2-S1)を算出する。その後、推定部13は、差ΔSがあらかじめ設定された閾値Ths以上であるか否かを判定する。推定部13は、差ΔSが閾値Ths以上である場合、伸縮装置23に異常があると推定する。
また、スペクトル密度の重心の場合、推定部13は、以前の診断において推定されたスペクトル密度の重心C1と、以前の診断より後の診断において推定されたスペクトル密度の重心C2との差ΔC(=C2-C1)を算出する。その後、推定部13は、差ΔCがあらかじめ設定された閾値Thc以上であるか否かを判定する。推定部13は、差ΔCが閾値Thc以上である場合、伸縮装置23に異常があると推定する。
出力情報生成部18は、異常推定結果を出力装置26に出力させるための出力情報を生成し、生成した出力情報を出力装置26に出力する。その後、出力装置26は、出力情報に基づいて、計測部25に対応する異常推定結果それぞれを出力する。なお、異常推定結果だけでなく、例えば、振動応答の波形、周波数スペクトルの波形、第一の指標などを表示してもよい。
[装置動作]
次に、本発明の実施形態1における異常推定装置の動作について図4を用いて説明する。図4は、異常推定装置の動作の一例を説明するための図である。以下の説明においては、適宜図1から図3を参照する。また、本実施形態1では、異常推定装置を動作させることによって、異常推定方法が実施される。よって、本実施形態1における異常推定方法の説明は、以下の異常推定装置の動作説明に代える。
図4に示すように、最初に、収集部14は、橋梁に発生する振動を表す振動情報を、計測部25それぞれから収集する(ステップA1)。
具体的には、ステップA1において、まず、収集部14は、計測部25が加速度センサである場合、計測部25それぞれから加速度データを有する振動情報を受信する。続いて、ステップA1において、収集部14は、振動情報を検出部11へ出力する。
続いて、検出部11は、振動情報を用いて、車両30の車軸が伸縮装置23を通過した場合に発生する振動応答を検出する(ステップA2)。
具体的には、ステップA2において、まず、検出部11は、収集部14から、計測部25それぞれの振動情報を取得する。続いて、ステップA2において、検出部11は、振動情報が有する加速度データを用いて、車両30が伸縮装置23を通過することにより、橋梁に発生する振動(振動応答)を検出する。その後、ステップA2において、検出部11は、振動応答を第一の指標算出部12へ出力する。
続いて、第一の指標算出部12は、振動応答を用いて伸縮装置23の異常を判定するための第一の指標を算出する(ステップA3)。
ステップA3について詳細に説明をする。
最初に、周波数変換部15は、振動応答に対して周波数変換して、周波数スペクトルを算出する(ステップA3-1)。
具体的には、ステップA3-1において、まず、周波数変換部15は、検出部11から振動応答を取得する。続いて、ステップA3-1において、周波数変換部15は、振動応答を周波数変換して周波数スペクトルを算出する。その後、ステップA3-1において、周波数変換部15は、周波数スペクトルを補正部16へ出力する。
続いて、補正部16は、橋梁に発生する振動を計測する計測部25の位置に基づいて、振動応答に対応する周波数スペクトルを補正する(ステップA3-2)。
具体的には、ステップA3-2において、まず、補正部16は、周波数変換部15から周波数スペクトルを取得する。続いて、ステップA3-2において、補正部16は、周波数スペクトルに対して、帯域制限フィルタ、又は、重み付けフィルタ、又は、それら両方を用いて補正処理を行う。その後、ステップA3-2において、補正部16は、補正処理をした結果を算出部17へ出力する。
続いて、算出部17は、補正処理された結果を用いて第一の指標を算出する(ステップA3-3)。
具体的には、ステップA3-3において、まず、算出部17は、補正部16から補正処理された結果を取得する。続いて、ステップA3-3において、算出部17は、補正処理された結果を用いて、振動レベルの総和、又は、スペクトル密度の重心、又は、それら両方を算出する。
続いて、推定部13は、第一の指標の変化に応じて異常を推定する(ステップA4)。
具体的には、ステップA4において、まず、推定部13は、第一の指標算出部12から第一の指標(振動レベルの総和S、又は、スペクトル密度の重心C、又は、それら両方)を取得する。続いて、ステップA4において、推定部13は、記憶部に記憶されている、以前の診断において推定された第一の指標と、以前の診断より後の診断において推定された第一の指標との差を算出する。
続いて、ステップA4において、推定部13は、算出した差が、あらかじめ設定された閾値Th以上であれば、伸縮装置23に異常があると推定する。その後、推定部13は、推定結果を出力情報生成部18へ出力する。閾値Thは、例えば、実験、シミュレーションなどにより決定する。
例えば、振動レベルの総和の場合、推定部13は、以前の診断において推定された振動レベルの総和S1と、以前の診断より後の診断において推定された振動レベルの総和S2との差ΔS(=S2-S1)を算出する。その後、推定部13は、差ΔSがあらかじめ設定された閾値Ths以上であるか否かを判定する。推定部13は、差ΔSが閾値Ths以上である場合、伸縮装置23に異常があると推定する。
また、スペクトル密度の重心の場合、推定部13は、以前の診断において推定されたスペクトル密度の重心C1と、以前の診断より後の診断において推定されたスペクトル密度C2との差ΔC(=C2-C1)を算出する。その後、推定部13は、差ΔCがあらかじめ設定された閾値Thc以上であるか否かを判定する。推定部13は、差ΔCが閾値Thc以上である場合、伸縮装置23に異常があると推定する。
続いて、出力情報生成部18は、異常推定結果を出力装置26に出力させるための出力情報を生成し、生成した出力情報を出力装置26に出力する(ステップA5)。その後、出力装置26は、出力情報に基づいて、計測部25に対応する異常推定結果それぞれを出力する。なお、推定結果だけでなく、振動応答の波形、周波数スペクトルの波形、第一の指標を表示してもよい。
[実施形態1の効果]
以上のように本実施形態によれば、車両30が伸縮装置23を通過した場合に、橋梁に発生する振動を用いて第一の指標を算出し、算出した第一の指標の変化に応じて異常を推定するので、伸縮装置23の異常を精度よく推定することができる。
また、橋梁に発生する振動を、橋梁のいずれかで収集できればよいので、車線規制などをしなくても、伸縮装置23の異常を精度よく推定することができる。
また、橋梁に発生する振動を収集できればよいので、人手でなくても、伸縮装置23の異常を精度よく推定することができる。
さらに、補正処理をすることで、伸縮装置23の異常を更に精度よく推定することができる。
[プログラム]
本発明の実施形態1におけるプログラムは、コンピュータに、図4に示すステップA1からA5を実行させるプログラムであればよい。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施形態1における異常推定装置と異常推定方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、収集部14、検出部11、第一の指標算出部12(周波数変換部15、補正部16、算出部17)、推定部13、出力情報生成部18として機能し、処理を行なう。
また、本実施形態1におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されてもよい。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、収集部14、検出部11、第一の指標算出部12(周波数変換部15、補正部16、算出部17)、推定部13、出力情報生成部18のいずれかとして機能してもよい。
(実施形態2)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態2を説明する。なお、以下で説明する図面において、同一の機能又は対応する機能を有する要素には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略することもある。
[装置構成]
図5を用いて、本実施形態2における異常推定装置70の構成について説明する。図5は、異常推定装置の一例を説明するための図である。
図5に示す異常推定装置70は、伸縮装置の異常を推定する精度を向上させる装置である。また、図5に示すように、異常推定装置70は、検出部11と、第一の指標算出部12と、車両重量推定部71と、第二の指標算出部72と、推定部73とを有する。
このうち、検出部11は、橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する。第一の指標算出部12は、振動応答を用いて、伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する。車両重量推定部71は、振動情報を用いて、車両の重量を推定する。第二の指標算出部72は、第一の指標と車両の重量との関係を表す第二の指標を算出する。推定部73は、第二の指標の変化に応じて異常を推定する。
第二の指標は、第一の指標(振動レベルの総和、又は、スペクトル密度の重心)と車両重量との相関関係を表す指標である。第二の指標の詳細については後述する。
第二の指標の変化とは、例えば、以前の診断において推定された第二の指標と、以前の診断より後の診断において推定された第二の指標との差を表す。
このように、本実施形態においては、車両が伸縮装置を通過した場合に、橋梁に発生する振動を用いて、第一の指標と車両の重量との関係を表す第二の指標を算出し、算出した第二の指標の変化に応じて異常を推定するので、伸縮装置の異常を更に精度よく推定することができる。
また、橋梁に発生する振動を、橋梁のいずれかで収集できればよいので、車線規制などをしなくても、伸縮装置の異常を精度よく推定することができる。
さらに、橋梁に発生する振動を収集できればよいので、人手でなくても、伸縮装置の異常を精度よく推定することができる。
[システム構成]
続いて、図6を用いて、本実施形態における異常推定装置70の構成をより具体的に説明する。図6は、異常推定装置を有するシステムの一例を説明する図である。
図6に示すように、本実施形態におけるシステムは、異常推定装置70に加えて、計測部25と、出力装置26とを有する。また、図3に示すシステムは、伸縮装置の異常を推定する場合に用いるシステムである。
異常推定装置70は、例えば、CPU、又はFPGA、又はそれら両方を搭載したサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、モバイル端末などの情報処理装置である。
なお、計測部25と出力装置26とについては、実施形態1で既に説明をしたので詳細な説明は省略する。
異常推定装置について説明をする。
異常推定装置70は、図6に示すように、検出部11、第一の指標算出部12(周波数変換部15、補正部16、算出部17)、車両重量推定部71、第二の指標算出部72、推定部73に加えて、収集部14と、出力情報生成部18とを有する。
なお、収集部14、検出部11、第一の指標算出部12、周波数変換部15、補正部16、算出部17、出力情報生成部18については、実施形態1で既に説明をしたので詳細な説明は省略する。
車両重量推定部71は、車両30の重量を推定する。具体的には、まず、車両重量推定部71は、まず、収集部14から振動情報を取得する。続いて、車両重量推定部71は、振動情報が有する加速度データを用いて、車軸応答の応答開始時刻と応答終了時刻と窓幅を抽出する。車両重量推定部71は、車軸応答検出部74と、車軸指標算出部75と、変換部76と、車両重量推定部77を有する。
車軸応答検出部74は、振動情報を用いて、車両30の車軸が伸縮装置23を通過した場合に発生する車軸応答を検出する。具体的には、車軸応答検出部74は、まず、収集部14から振動情報を取得する。続いて、車軸応答検出部74は、振動情報が有する加速度データを用いて、車軸応答の応答開始時刻と応答終了時刻と窓幅を抽出する。
車軸応答の検出は、例えば、(1)図7に示す車軸応答検出方法、又は(2)図8に示す車軸応答検出方法により求めることができる。図7、図8は、車軸応答を検出する方法を説明するための図である。なお、図7、図8に示す加速度の波形は、三つの車軸を有する車両30が、伸縮装置23を通過した場合に構造物に発生させた加速度を表している。したがって、図7、図8の例では、三つの車軸応答が検出される。
(1)車軸応答検出方法について説明する。
車軸応答検出部74は、まず、図7のAに示すような加速度データに対して、バンドパスフィルタなどのフィルタリング処理を用いて周波数帯域制限をして、加速度データからノイズ成分などを除去した、図7のBに示すようなデータを生成する。
続いて、車軸応答検出部74は、図7のBに示した生成したデータに対して、振幅値の絶対値を求め、図7のCに示すようなデータを生成する。その後、車軸応答検出部74は、生成した振幅値の絶対値データを用いて極大点を抽出する。極大点は、例えば、図7のCに示すように、車軸が三つであるので、車軸ごとに三つ抽出される。
続いて、車軸応答検出部74は、抽出した極大点ごとに窓幅を求める。窓幅は、例えば、極大点の時刻t0を有する、あらかじめ設定された時間で表される。したがって、図7のCに示すように、抽出した極大点の時刻をt0とした場合、図7のDに示すように、応答開始時刻は時刻t0より前の時刻tsとし、応答終了時刻は時刻t0より後の時刻teとする。なお、窓幅は、極大点の時刻t0を中心として40[ms]から50[ms]の時間とするのが望ましい。
なお、図7のDは、三つの車軸ごとに抽出した極大点の時刻t0を基準として、車軸それぞれの加速度データ(波形)を重ねて示したものである。ただし、窓幅は、車軸ごとに窓幅を変えてもよい。例えば、車両の車軸の位置に応じて、窓幅を変更してもよい。
このように、(1)の方法では、車軸応答検出部74は、上述したようにして車軸ごとの車軸応答を抽出し、車軸ごとの車軸応答を、車軸指標算出部75に出力する。
(2)車軸応答検出方法について説明する。
車軸応答検出部74は、まず、図8のAに示すような加速度データに対して、ウェーブレットフィルタを用いてフィルタリング処理をし、加速度データを成形して図8のBに示すようなデータを生成する。
続いて、車軸応答検出部74は、図8のBに示した生成したデータに対して、振幅値の絶対値を求め、図8のCに示すようなデータを生成する。その後、車軸応答検出部74は、生成した振幅値の絶対値データを用いて極大点を抽出する。極大点は、例えば、図8のCに示すように、車軸が三つであるので極大点は、車軸ごとに三つ抽出される。
続いて、車軸応答検出部74は、図8のCに示すような振幅値の絶対値データに対して、ウェーブレット変換をして、ウェーブレット係数の最大点を抽出し、図8のDに示すようなデータ(ウェーブレット波形)を取得する。
続いて、車軸応答検出部74は、抽出した極大点ごとに窓幅を求める。窓幅は、例えば、図8のEに示すようにウェーブレット波形のゼロ交差点を抽出して求める。窓幅は、図8のEに示すように、応答開始時刻tsと応答終了時刻teとにより表すことができる。
続いて、車軸応答検出部74は、図8のEに示した、応答開始時刻tsと応答終了時刻teとにより表される窓幅を用いて、図8のFに示すような車軸応答を抽出する。
なお、図8のFは、三つの車軸ごとに抽出した極大点の時刻t0を基準として、車軸それぞれの加速度データ(波形)を重ねて示したものである。
このように、(2)の方法では、車軸応答検出部74は、上述したようにして車軸ごとの車軸応答を抽出して、車軸ごとの車軸応答を、車軸指標算出部75に出力する。
車軸指標算出部75は、車軸応答に基づいて、車軸ごとの車軸指標を算出する。具体的には、車軸指標算出部75は、まず、車軸応答検出部74から、車軸ごとの車軸応答を取得する。続いて、車軸指標算出部75は、車軸応答における加速度データを用いて、加速度の二乗和平方根、又は加速度データの最大振幅値、又は加速度データを周波数変換したスペクトル振幅の最大値を算出する。続いて、車軸指標算出部75は、車軸ごとに算出した車軸指標を、変換部76に出力する。
車軸指標の算出について説明する。
加速度の二乗和平方根の算出方法は、例えば、車軸応答が図9に示すような加速度データである場合、数7を用いて二乗和平方根を算出する。図9は、車軸応答の一例を説明するための図である。
Figure 0007464105000007
加速度データの最大振幅値を算出方法は、例えば、車軸応答が図9に示すような加速度データである場合、図9に示すように、加速度データから最大振幅値を算出する。
加速度データを周波数変換したスペクトル振幅の最大値を算出方法は、例えば、車軸応答が、図9に示すような時間-加速度である場合、車軸応答を周波数変換して、図10に示すような周波数-スペクトル振幅にする。その後、図10に示すように、スペクトル振幅の最大振幅値を算出する。図10は、周波数変換した車軸応答の一例を説明するための図である。
変換部76は、車軸指標を用いて、あらかじめ記憶された、車軸指標と車軸重量との相関を表す変換情報を参照し、車軸重量を算出する。具体的には、変換部76は、まず、車軸ごとに算出した車軸指標を取得する。続いて、変換部76は、車軸指標それぞれを、変換情報を参照し、車軸ごとに車軸重量に変換する。
変換情報は、車軸指標と車軸重量との相関を表す情報である。変換情報の相関は、例えば、回帰関数で表すことができる。回帰関数は、一次関数、n次多項式、非線形を含む関数などでる。また、変換情報は、図11に示すようなテーブルを用いてよい。図11は、変換情報を説明するための図である。
図11に示すテーブルを用いる場合、変換部76は、車軸指標がxであるとき、車軸指標xが含まれる車軸指標範囲(x<x≦xの範囲、x<x≦xの範囲・・・x<x≦xm+1の範囲)を検出し、車軸指標範囲ごとに関連付けられた車両重量(M、M・・・M)を選択して、車軸指標を車軸重量に変換する。
テーブルは、車軸指標の種類(加速度の二乗和平方根、加速度データの最大振幅値、加速度データを周波数変換したスペクトル振幅の最大値)により異なるので、車軸指標ごとに異なるテーブルが必要である。
車両重量推定部77は、車軸ごとの車軸重量を合計して車両の重量を算出する。具体的には、車両重量推定部77は、まず、変換部76から車軸ごとの車軸重量を取得する。続いて、車両重量推定部77は、取得した車軸重量を合計して、車両重量を算出する。
また、上述した例では、車軸指標ごとに車軸重量を求めてから、車軸重量を合計して車両重量を算出したが、車軸指標を合計してから、合計した車軸指標を用いて車軸重量を求めよい。
第二の指標算出部72は、第一の指標と車両30の重量との関係を表す第二の指標を算出する。具体的には、まず、第二の指標算出部72は、車両重量推定部71から車軸重量を取得する。また、第二の指標算出部72は、第一の指標算出部12から第一の指標を取得する。
続いて、第二の指標算出部72は、第一の指標と車軸重量とを用いて、第一の指標と車軸重量の関係を表す第二の指標を算出する。第二の指標は、例えば、振動レベルの総和と車軸重量との関係を表す相関係数などが考えられる。又は、第二の指標は、例えば、スペクトル密度の重心と車軸重量との関係を表す相関係数などが考えられる。
推定部73は、第二の指標の変化に応じて異常を推定する。図12に示すように、伸縮装置23は劣化にともない、直線の傾きは急になるので、この変化に基づいて伸縮装置23の異常を推定する。図12は、第一の指標と車両重量との関係を説明するための図である。
具体的には、まず、推定部73は、第二の指標算出部72から第二の指標を取得する。続いて、推定部73は、記憶部に記憶されている、以前の診断において推定された第二の指標と、以前の診断より後の診断において推定された第二の指標との差を算出する。例えば、三月前の診断で推定された第二の指標と、今回の診断で推定された第二の指標との差を算出する。
続いて、推定部73は、算出した差が、あらかじめ設定された閾値Th2以上であれば、伸縮装置23に異常があると推定する。その後、推定部73は、推定結果を出力情報生成部18へ出力する。閾値Th2は、例えば、実験、シミュレーションなどにより決定する。
出力情報生成部18は、異常推定結果を出力装置26に出力させるための出力情報を生成し、生成した出力情報を出力装置26に出力する。その後、出力装置26は、出力情報に基づいて、計測部25に対応する異常推定結果それぞれを出力する。なお、異常推定結果だけでなく、振動応答の波形、周波数スペクトルの波形、第一の指標、車軸応答の波形、第二の指標、車軸重量を表示してもよい。
[装置動作]
次に、本発明の実施形態2における異常推定装置の動作について図13、図14を用いて説明する。図13は、異常推定装置の動作の一例を説明するための図である。図14は、車両重量推定の動作の一例を説明するための図である。以下の説明においては、適宜図1から図12を参照する。また、本実施形態2では、異常推定装置を動作させることによって、異常推定方法が実施される。よって、本実施形態2における異常推定方法の説明は、以下の異常推定装置の動作説明に代える。
最初に、図13に示すステップA1からA3の処理を実行する。しかし、ステップA1からA3の処理については、実施形態1において既に説明をしたので、詳細な説明を省略する。
続いて、ステップB1について、図14を用いて説明をする。
図14に示すように、最初に、車軸応答検出部74は、振動情報を用いて、車両30の車軸が伸縮装置23を通過した場合に発生する車軸応答を検出する(ステップC1)。
具体的には、ステップC1において、まず、車軸応答検出部74は、収集部14から振動情報を取得する。続いて、ステップC1において、車軸応答検出部74は、車軸応答の応答開始時刻と応答終了時刻と窓幅を抽出する。車軸応答の検出は、例えば、上述した(1)(2)車軸応答検出方法により求めることができる。
次に、車軸指標算出部75は、車軸応答に基づいて、車軸ごとの車軸指標を算出する(ステップC2)。
具体的には、ステップC2において、まず、車軸指標算出部75は、車軸応答検出部74から、車軸ごとの車軸応答を取得する。続いて、ステップC2において、車軸指標算出部75は、車軸応答における加速度データを用いて、加速度の二乗和平方根、又は加速度データの最大振幅値、又は加速度データを周波数変換したスペクトル振幅の最大値を算出する。続いて、ステップC2において、車軸指標算出部75は、車軸ごとに算出した車軸指標を、変換部76に出力する。
次に、変換部76は、車軸指標を用いて、あらかじめ記憶された、車軸指標と車軸重量との相関を表す変換情報を参照し、車軸重量を算出する(ステップC3)。
具体的には、ステップC3において、まず、変換部76は、車軸ごとに算出した車軸指標を取得する。続いて、ステップC3において、変換部76は、車軸指標それぞれを、変換情報を参照し、車軸ごとに車軸重量に変換する。
次に、車両重量推定部77は、車軸ごとの車軸重量を合計して車両の重量を算出する(ステップC4)。
具体的には、ステップC4において、まず、車両重量推定部77は、変換部76から車軸ごとの車軸重量を取得する。続いて、ステップC4において、車両重量推定部77は、取得した車軸重量を合計して、車両重量を算出する。
また、上述した例では、車軸指標ごとに車軸重量を求めてから、車軸重量を合計して車両重量を算出したが、車軸指標を合計してから、合計した車軸指標を用いて車軸重量を求めよい。
続いて、上述した図13のステップB1(図14のステップC1からC4)の処理が終了すると、続いて、図13のステップB2において、第二の指標算出部72は、第一の指標と車両30の重量との関係を表す第二の指標を算出する(ステップB2)。
具体的には、ステップB2において、まず、第二の指標算出部72は、車両重量推定部71から車軸重量を取得する。また、第二の指標算出部72は、第一の指標算出部12から第一の指標を取得する。
続いて、ステップB2において、第二の指標算出部72は、第一の指標と車軸重量とを用いて、第一の指標と車軸重量の関係を表す第二の指標を算出する。第二の指標は、例えば、振動レベルの総和と車軸重量との関係を表す相関係数などが考えられる。又は、第二の指標は、例えば、スペクトル密度の重心と車軸重量との関係を表す相関係数などが考えられる。
続いて、推定部73は、第二の指標の変化に応じて異常を推定する(ステップB3)。図12に示すように、伸縮装置23は劣化にともない、直線の傾きは急になるので、この変化に基づいて伸縮装置23の異常を推定する。
具体的には、ステップB3において、まず、推定部73は、第二の指標算出部72から第二の指標を取得する。続いて、ステップB3において、推定部73は、記憶部に記憶されている、以前の診断において推定された第二の指標と、以前の診断より後の診断において推定された第二の指標との差を算出する。例えば、三月前の診断で推定された第二の指標と、今回の診断で推定された第二の指標との差を算出する。
続いて、ステップB3において、推定部73は、算出した差が、あらかじめ設定された閾値Th2以上であれば、伸縮装置23に異常があると推定する。その後、ステップB3において、推定部73は、推定結果を出力情報生成部18へ出力する。閾値Th2は、例えば、実験、シミュレーションなどにより決定する。
出力情報生成部18は、異常推定結果を出力装置26に出力させるための出力情報を生成し、生成した出力情報を出力装置26に出力する(ステップB4)。その後、出力装置26は、出力情報に基づいて、計測部25に対応する異常推定結果それぞれを出力する。なお、推定結果だけでなく、振動応答の波形、周波数スペクトルの波形、第一の指標、車軸応答の波形、第二の指標、車軸重量を表示してもよい。
なお、図13においては、ステップA1からA3の処理をした後に、ステップB1の処理を実行しているが、ステップB1の処理をステップA1からA3の処理より先に行ってもよい。また、ステップB1の処理と、ステップA1からA3の処理とを並列に実行してもよい。
[実施形態2の効果]
以上のように本実施形態によれば、車両30が伸縮装置23を通過した場合に、橋梁に発生する振動を用いて、第一の指標と車両30の重量との関係を表す第二の指標を算出し、算出した第二の指標の変化に応じて異常を推定するので、伸縮装置23の異常を更に精度よく推定することができる。
また、橋梁に発生する振動を、橋梁のいずれかで収集できればよいので、車線規制などをしなくても、伸縮装置の異常を精度よく推定することができる。
さらに、橋梁に発生する振動を収集できればよいので、人手でなくても、伸縮装置の異常を精度よく推定することができる。
[プログラム]
本発明の実施形態におけるプログラムは、コンピュータに、図13に示すステップA1からA3、B1からB4を実行させるプログラムであればよい。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施形態における異常推定装置と異常推定方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、収集部14、検出部11、第一の指標算出部12(周波数変換部15、補正部16、算出部17)、車両重量推定部71(車軸応答検出部74、車軸指標算出部75、変換部76、車両重量推定部77)、第二の指標算出部72、推定部73、出力情報生成部18として機能し、処理を行なう。
また、本実施形態におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されてもよい。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、収集部14、検出部11、第一の指標算出部12(周波数変換部15、補正部16、算出部17)、車両重量推定部71(車軸応答検出部74、車軸指標算出部75、変換部76、車両重量推定部77)、第二の指標算出部72、推定部73、出力情報生成部18のいずれかとして機能してもよい。
[物理構成]
ここで、実施形態1、2におけるプログラムを実行することによって、異常推定装置を実現するコンピュータについて図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施形態1、2における異常推定装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
図15に示すように、コンピュータ110は、CPU(Central Processing Unit)111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。なお、コンピュータ110は、CPU111に加えて、又はCPU111に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、又はFPGAを備えていてもよい。
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置である。また、本実施形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであってもよい。なお、記録媒体120は、不揮発性記録媒体である。
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置があげられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)などの汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)などの磁気記録媒体、又はCD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記録媒体があげられる。
なお、本実施形態における異常推定装置10は、プログラムがインストールされたコンピュータではなく、各部に対応したハードウェアを用いることによっても実現可能である。さらに、異常推定装置10は、一部がプログラムで実現され、残りの部分がハードウェアで実現されていてもよい。
[付記]
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。上述した実施形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)から(付記18)により表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
(付記1)
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出部と、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出部と、
前記第一の指標の変化に応じて異常を推定する、推定部と、
を有することを特徴とする異常推定装置。
(付記2)
付記1に記載の異常推定装置であって、
前記振動応答に対する振動レベルの総和、及び周波数スペクトル密度の重心、又はいずれか一方を、前記第一の指標とする
ことを特徴とする異常推定装置。
(付記3)
付記1又は2に記載の異常推定装置であって、
前記橋梁に発生する振動を計測するセンサの位置に応じて、前記振動応答を補正する、補正部
を有することを特徴とする異常推定装置。
(付記4)
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出部と、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出部と、
前記車両の重量を推定する、車両重量推定部と、
前記第一の指標と前記車両の重量との関係を表す第二の指標を算出する、第二の指標算出部と、
前記第二の指標の変化に応じて異常を推定する、推定部と、
を有することを特徴とする異常推定装置。
(付記5)
付記4に記載の異常推定装置であって、
前記振動応答に対する振動レベルの総和、及び周波数スペクトル密度の重心、又はいずれか一方を、前記第一の指標とする
ことを特徴とする異常推定装置。
(付記6)
付記4又は5に記載の異常推定装置であって、
前記橋梁に発生する振動を計測するセンサの位置に応じて、前記振動応答を補正する、補正部
を有することを特徴とする異常推定装置。
(付記7)
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出ステップと、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出ステップと、
前記第一の指標の変化に応じて異常を推定する、推定ステップと、
を有することを特徴とする異常推定方法。
(付記8)
付記7に記載の異常推定方法であって、
前記振動応答に対する振動レベルの総和、及び周波数スペクトル密度の重心、又はいずれか一方を、前記第一の指標とする
ことを特徴とする異常推定方法。
(付記9)
付記7又は8に記載の異常推定方法であって、
前記橋梁に発生する振動を計測するセンサの位置に応じて、前記振動応答を補正する、補正ステップ
を有することを特徴とする異常推定方法。
(付記10)
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出ステップと、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出ステップと、
前記車両の重量を推定する、車両重量推定ステップと、
前記第一の指標と前記車両の重量との関係を表す第二の指標を算出する、第二の指標算出ステップと、
前記第二の指標の変化に応じて異常を推定する、推定ステップと、
を有することを特徴とする異常推定方法。
(付記11)
付記10に記載の異常推定方法であって、
前記振動応答に対する振動レベルの総和、及び周波数スペクトル密度の重心、又はいずれか一方を、前記第一の指標とする
ことを特徴とする異常推定方法。
(付記12)
付記10又は11に記載の異常推定方法であって、
前記橋梁に発生する振動を計測するセンサの位置に応じて、前記振動応答を補正する、補正ステップ
を有することを特徴とする異常推定方法。
(付記13)
コンピュータに、
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出ステップと、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出ステップと、
前記第一の指標の変化に応じて異常を推定する、推定ステップと、
を実行させる命令を含むプログラム。
(付記14)
付記13に記載のプログラムであって、
前記振動応答に対する振動レベルの総和、及び周波数スペクトル密度の重心、又はいずれか一方を、前記第一の指標とする
ことを特徴とするプログラム
(付記15)
付記13又は14に記載のプログラムであって、
前記プログラムが、前記コンピュータに
前記橋梁に発生する振動を計測するセンサの位置に応じて、前記振動応答を補正する、補正ステップ
を実行させる命令を更に含むプログラム。
(付記16)
コンピュータに、
橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出ステップと、
前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出ステップと、
前記車両の重量を推定する、車両重量推定ステップと、
前記第一の指標と前記車両の重量との関係を表す第二の指標を算出する、第二の指標算出ステップと、
前記第二の指標の変化に応じて異常を推定する、推定ステップと、
を実行させる命令を含むプログラム。
(付記17)
付記16に記載のプログラムであって、
前記振動応答に対する振動レベルの総和、及び周波数スペクトル密度の重心、又はいずれか一方を、前記第一の指標とする
ことを特徴とするプログラム
(付記18)
付記16又は17に記載のプログラムであって、
前記橋梁に発生する振動を計測するセンサの位置に応じて、前記振動応答を補正する、補正ステップ
を実行させる命令を更に含むプログラム。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
以上のように本発明によれば、伸縮装置の異常を推定する精度を向上させることができる。本発明は、伸縮装置の異常推定が必要な分野において有用である。
10、70 異常推定装置
11 検出部
12 第一の指標算出部
13、73 推定部
14 収集部
15 周波数変換部
16 補正部
17 算出部
18 出力情報生成部
21 上部構造
22 下部構造
23 伸縮装置
24 支承部
25 計測部
26 出力装置
30 車両
71 車両重量推定部
72 第二の指標算出部
74 車軸応答検出部
75 車軸指標算出部
76 変換部
77 車両重量推定部
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス

Claims (10)

  1. 橋梁を構成する上部構造と下部構造に設けられ、車両が、伸縮装置と前記上部構造との継ぎ目を通過することで、前記継ぎ目を支点として、前記上部構造に加わる衝撃により前記上部構造と前記下部構造に発生する振動を計測する計測手段と、
    前記上部構造と前記下部構造に発生した前記振動を表す振動情報を前記計測手段それぞれから収集する収集手段と、
    収集した前記振動情報を用いて、前記車両が前記伸縮装置を通過した際に発生する振動応答を検出する、検出手段と、
    前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出手段と、
    前記第一の指標の変化に応じて異常を推定する、推定手段と、
    を有することを特徴とする異常推定装置。
  2. 請求項1に記載の異常推定装置であって、
    前記振動応答に対する振動レベルの総和、及び周波数スペクトル密度の重心、又はいずれか一方を、前記第一の指標とする
    ことを特徴とする異常推定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の異常推定装置であって、
    前記橋梁に発生する振動を計測するセンサの位置に応じて、前記振動応答を補正する、補正手段
    を有することを特徴とする異常推定装置。
  4. 橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出する、検出手段と、
    前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出する、第一の指標算出手段と、
    前記振動情報を用いて、前記車両の重量を推定する、車両重量推定手段と、
    前記第一の指標と前記車両の重量との関係を表す第二の指標を算出する、第二の指標算出手段と、
    前記第二の指標の変化に応じて異常を推定する、推定手段と、
    を有することを特徴とする異常推定装置。
  5. 請求項4に記載の異常推定装置であって、
    前記振動応答に対する振動レベルの総和、及び周波数スペクトル密度の重心、又はいずれか一方を、前記第一の指標とする
    ことを特徴とする異常推定装置。
  6. 請求項4又は5に記載の異常推定装置であって、
    前記橋梁に発生する振動を計測するセンサの位置に応じて、前記振動応答を補正する、補正手段
    を有することを特徴とする異常推定装置。
  7. 橋梁を構成する上部構造と下部構造に設けられ、車両が、伸縮装置と前記上部構造との継ぎ目を通過することで、前記継ぎ目を支点として、前記上部構造に加わる衝撃により前記上部構造と前記下部構造に発生する振動を計測する計測部それぞれから、前記上部構造と前記下部構造に発生した前記振動を表す振動情報を収集し、
    収集した前記振動情報を用いて、前記車両が前記伸縮装置を通過した際に発生する振動応答を検出
    前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出し、
    前記第一の指標の変化に応じて異常を推定する
    ことを特徴とする異常推定方法。
  8. 橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出し、
    前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出し、
    前記振動情報を用いて、前記車両の重量を推定し、
    前記第一の指標と前記車両の重量との関係を表す第二の指標を算出し、
    前記第二の指標の変化に応じて異常を推定する
    ことを特徴とする異常推定方法。
  9. コンピュータに、
    橋梁を構成する上部構造と下部構造に設けられ、車両が、伸縮装置と前記上部構造との継ぎ目を通過することで、前記継ぎ目を支点として、前記上部構造に加わる衝撃により前記上部構造と前記下部構造に発生する振動を計測する計測部それぞれから、前記上部構造と前記下部構造に発生した前記振動を表す振動情報を収集させ、
    収集した前記振動情報を用いて、前記車両が前記伸縮装置を通過した際に発生する振動応答を検出させ、
    前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出させ、
    前記第一の指標の変化に応じて異常を推定させる
    命令を含むプログラム。
  10. コンピュータに、
    橋梁に発生する振動を表す振動情報を用いて、車両が伸縮装置を通過した際の振動応答を検出させ、
    前記振動応答を用いて、前記伸縮装置の異常を判定するための第一の指標を算出させ、
    前記振動情報を用いて、前記車両の重量を推定させ、
    前記第一の指標と前記車両の重量との関係を表す第二の指標を算出させ、
    前記第二の指標の変化に応じて異常を推定させる
    命令を含むプログラム。
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