JP2931187B2 - ポンプ劣化診断システム - Google Patents

ポンプ劣化診断システム

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JP2931187B2
JP2931187B2 JP27675393A JP27675393A JP2931187B2 JP 2931187 B2 JP2931187 B2 JP 2931187B2 JP 27675393 A JP27675393 A JP 27675393A JP 27675393 A JP27675393 A JP 27675393A JP 2931187 B2 JP2931187 B2 JP 2931187B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種生産設備を構成す
る要素機械としての回転機器、特にポンプにおける軸封
部、ライナリング部などの摺動振動部の劣化・損傷の進
行状態を判断する劣化診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】各種生産設備を構成する1要素機械とし
て回転機がある。回転機のなかでも多数を占めるポンプ
には、上下水道関係の送水、配水、排水等に多用されて
いる。また、産業界においても、化学プラント等の主原
料液の配送や、高温設備に対する冷却水の循環等に用い
られている。ポンプには、横軸渦巻、立軸渦巻および立
軸斜流の3機種などがある。ポンプなどの回転機器にお
いては、劣化・損傷の進行状態を定量的に把握し、適切
な補修内容、時期を決定することが重要である。ポンプ
類の補修作業は、「定期保全」(稼働年数、稼働時間な
どをベースに補修時期、部品交換等の補修内容を決定)
と、保全点検マンのパトロール点検で、異音、異臭や異
常振動、異常漏水等を発見した場合の「緊急保全」が中
心であった。このような保全では、まだ使用可能な状態
にあるにもかかわらず、補修時期が到来したためにオー
バーホールや部品交換をすることがあり、過剰保全とな
ることがある。また逆に、異常の進行が起こっているの
に発見が遅れ、突発事故が発生することがある。
【0003】これらの課題に対応する劣化診断法として
は、ポンプなどの回転機器が発生する振動を測定し、こ
れを分析して正常状態と異常状態を判別する基準値また
は基準パターンを設定する方法や、診断対象の回転機器
の稼働後の発生振動を連続して監視し、判定基準値(ま
たは基準パターン)を越えているか否かで異常の有無を
診断する方法があった。具体的には、たとえば特開昭5
6−70426号公報や特開昭62−93620号公報
に開示された異常診断装置では、各種異常観測現象によ
る発生振動数があらかじめ検討されており、正常時にあ
らかじめ振動検出器で検出した振動信号の周波数分析を
行い、軸回転数、振れ廻り振動周波数(f0)またはそ
の高次成分(nf0)など、特定の発生周波数およびそ
の高調波などでの正常時のスペクトル成分を記憶してお
く。そして、操業時にリアルタイムで振動検出器により
得られた振動信号の特定周波数でのスペクトル成分を検
出し、上述の正常時のスペクトル成分と適当なしきい値
を用いて比較し、回転機器の異常の有無を診断する。ま
た、この診断方法やこれに類似の診断方法では、発生振
動数と周波数スペクトル分析値の分解能との関係で分析
精度が低下することがある。そこで、精度低下を補正し
診断精度を向上させる方法が特開昭56−135129
号公報に開示されている。また、特開平5−72026
号公報に開示された方法では、設備の正常状態振動情報
と異常状態振動情報を学習用データとして神経回路網モ
デルに学習させることで、異常の有無を診断する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の特開昭56−7
0426号公報や特開平1−199127号公報に開示
された方法や、これに類似した従来の診断技術では、振
動周波数分析により得られた軸回転数に依存する特定周
波数スペクトル成分のパワーレベルを比較する。これら
の従来の異常診断方法が適用されていた転がり軸受損傷
や歯車損傷、また、機構部については、アンバランス、
軸曲り等による劣化の進行により、異常時には、鮮明な
軸回転数に依存する特定周波数成分が発生し、また、こ
の特定周波数は時間とともに変化しない。上述の異常診
断方法は、このような特定周波数成分が明確に算出され
判明するような劣化観測現象しか診断できないという制
約があった。また、ポンプ構成部品である軸封部(シー
ル)、ライニング部、インペラーリング、中間軸受部等
の回転機器の摺動振動源の摩耗劣化などについても、大
きな損傷が進行した状態では、振動レベルの増加により
従来の方法を用いて劣化の診断ができる。しかし、従来
は、摺動振動源については、摩耗劣化の初期異常を診断
する適切な方法がなかった。摺動振動源の劣化では、上
述の機構部の異常や転がり軸受損傷などの場合と対照的
に、振動スペクトルは特定周波数成分に集約せず、なだ
らかな山形分布をしていて、また、振動スペクトル成分
の分布が劣化、損傷の進行につれ変化していく。このよ
うに劣化の進行に伴いスペクトルパターンが変化する場
合、劣化の診断は従来の方法では不可能である。これ
は、特定周波数でのスペクトル成分を比較して診断する
ためである。
【0005】従来行われていた劣化診断方法としては、
シール、ライナリング等の摩耗劣化の進行に応じて摺動
振動レベルの増減を検出する方法ぐらいしかなかった。
しかし、この方法では、摺動振動源以外のポンプの他の
機構部品の異常や摺動振動源以外が発生する振動成分等
も混合して検出するため、シール、ライナリング等の摺
動部だけの振動の検出は不可能である。したがって、こ
の従来法で無理やり診断しても、診断精度の信頼度が低
かった。さらに、精密診断法といわれる診断周波数分析
による特定振動周波数成分の上昇を判定する方法を使う
にも、ポンプのシール、ライナリング等の摺動振動源に
対しては、振動周波数スペクトルが鮮明な特定周波数成
分に集約しないので、この方法は使用できなかった。ま
た、特開平5−72026号公報に開示された方法や、
これに類似した方法では、神経回路網モデルに学習させ
ることで異常の有無を診断するためには、必ず正常状態
振動情報はもとより異常状態振動情報などを確保しなけ
ればならない。神経回路網モデルが充分信頼の高い判定
を出力するためには、数多くの有効な学習パターンが必
要であった。
【0006】本発明の目的は、ポンプの軸封部、ライナ
リング部、インペラーリング部、中間軸受部等の摺動振
動源のための劣化診断システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るポンプ劣化
診断システムにおいて、振動センサが摺動信号源の振動
を検出できる位置に取り付けられ、摺動振動源の振動が
電気信号として検出され、デジタル信号として出力され
る。周波数スペクトル分析演算器は、振動信号検出装置
より入力されるデジタル信号をサンプリングして振動ス
ペクトルパターンを算出する。周波数スペクトル分析演
算器より入力された正常時と異常時のスペクトルパター
ンはそれぞれ第1記憶器と第2記憶器に記憶される。パ
ターン比較装置は、周波数スペクトル分析演算器から入
力された観測スペクトルパターン、第1記憶器に記憶さ
れた正常時スペクトルパターンおよび第2記憶器に記憶
された異常時スペクトルパターンについて、スペクトル
パワーレベル、スペクトル中心周波数移動度およびスペ
クトル尖頭度の3指標の関数としてあらかじめ定められ
た判別関数を求め、観測時、正常時および異常時の判別
関数値から診断対象の劣化進行を診断する。たとえば、
上記のパターン判別装置における判別関数は、スペクト
ルパワーレベル、スペクトル中心周波数移動度およびス
ペクトル尖頭度の1次関数である。好ましくは、上記の
ポンプ劣化診断システムは、さらに、ポンプの回転数を
検出する回転数検出器と、回転数検出器からポンプの回
転数を入力し、上記の周波数スペクトル分析演算器から
振動スペクトルパターンを入力し、診断対象の軸回転数
に依存して発生する振動スペクトルを除去したスペクト
ルパターン(以下ではスペクトル特徴パターンという)
を算出し、上記の第1記憶器、第2記憶器およびパター
ン比較器に出力するスペクトル特徴パターン演算器とを
具備する。上記の第1記憶器と第2記憶器は、スペクト
ル特徴パターンを記憶し、上記のパターン比較装置は、
スペクトル特徴パターンについて判別関数値を求める
好ましくは、上記のポンプ劣化診断システムにおいて、
上記のパターン比較装置は、スペクトル特徴パターン演
算器から入力される観測スペクトル特徴パターン第1
記憶器に記憶された正常時スペクトル特徴パターンおよ
び第2記憶器に記憶された異常時スペクトル特徴パター
の判別関数値を演算する類似度演算器と、正常時スペ
クトル特徴パターンとの類似度の判定規準を記憶する第
3記憶器と、異常時スペクトル特徴パターンとの類似度
の判定規準を記憶する第4記憶器と、類似度演算器から
入力される判別関数値と第3記憶器および第4記憶器か
ら入力される2つの判定規準とを比較し診断対象の劣化
進行状態を判定する判定器とからなる。上記の類似度演
算器は、スペクトル特徴パターンからスペクトルパワー
レベル、スペクトル中心周波数移動度およびスペクトル
尖頭度を算出して、判別関数値を算出する。また、好ま
しくは、上記の第4記憶器は、上記の第3記憶器に記憶
する類似度の判定規準より低い類似度の判定基準を記憶
し、上記の判定器は、スペクトル特徴パターン類似度
算器から入力される判別関数値と第3記憶器および第4
記憶器から入力される判定規準とを比較し、診断対象の
劣化進行状態を判定する。
【0008】
【作用】本発明に係る劣化診断システムの診断対象は、
ポンプの中でも、軸封部(シール)、ライナリング部、
インペラーリング部、中間軸受スリーブ部などの摺動振
動源であり、摺動振動源では、初期の摩耗劣化や軸受け
スリーブ、ブッシュなどでは、振動レベルの上昇はあま
り起こらず、振動スペクトルパターンの特徴に変化が起
こる。摺動振動では、振動スペクトルパワーレベルが増
大するだけでなく、振動スペクトルは、特定成分に集約
せず、1つまたは複数の幅広い山形分布をしていて、ま
た、振動スペクトル成分のパワーレベル、中心周波数
(重心、慣性2次モーメントより算出する)、スペクト
ルの尖頭度が、劣化、損傷の進行につれて変化してい
く。特に中心周波数が移動する場合、従来の診断方法は
適用できない。そこで、本発明に係る劣化診断システム
では、これらの指標を診断情報として用い、正常時から
異常時へのスペクトルパターンの移行により摺動振動源
の劣化を判定し、診断対象が正常状態にあるか、摩耗劣
化可能性が小さい状態にあるか、摩耗劣化可能性が大き
い状態にあるかを診断する。あるいは、中心周波数の移
動に伴ってスペクトルパターンが変化するので、正常時
および異常時のスペクトルパターンとの類似度を判別関
数値により求め、劣化進行を診断できる。
【0009】具体的には、診断の前に、正常時と異常時
のスペクトルパターン(または軸回転数に依存した成分
を除去したスペクトル特徴パターン)をそれぞれ観測
し、第1記憶器と第2記憶器に記憶させておく。そし
て、回転機器の運転時に、観測スペクトルパターンをこ
れらの正常時と異常時のスペクトルパターンと比較す
る。これにより、劣化の進行とともにスペクトルパター
ンに生じる差異を定量的に認識できる。ここで、観測ス
ペクトルパターンの判別関数値が異常時の判別関数値
より近いと判定したときに異常発生と判定する。この判
定においては、観測スペクトルパターンと正常時と異常
時のそれぞれのスペクトルパターンとの判別関数値を演
算し、あらかじめそれぞれ設定された正常時と異常時の
類似度判定基準と比較して、どちらにより近いかを判断
し、たとえばツリー法で判定することにより正常状態か
ら異常状態への観測スペクトルパターンの移行により摺
動振動発生部位の劣化の進行を判定する。類似の程度
は、観測スペクトルパターンについて求められた各種指
の関数である判別関数を基に算出される
【0010】
【実施例】はじめに、摺動振動部の振動スペクトルパタ
ーンの例として、軸封部、ライナリング部の振動スペク
トルパターンの例を説明する。図1は、正常状態の軸封
部、ライナリング部の摺動振動スペクトル(加速度G)
の1例を示し、図2は、劣化が進行した状態の軸封部、
ライナリング部の摺動振動スペクトルの1例を示す。こ
の例では、f2を振動ピークとする幅広い振動スペクト
ルの山が存在する。この振動スペクトルでは、図1に示
した正常時のスペクトルと比較すると、振動ピークの周
波数の位置が、正常時のf1から低周波側にずれるとと
もに、ピーク値も増加している。運転時のスペクトルパ
ターンを、これらの正常時と異常時のスペクトルパター
ンと比較することにより、劣化の有無を判定できる。
【0011】また、本発明の診断法は、インペラー部の
損傷の判別にも使用できる。ここで、振動センサは、診
断対象であるインペラー部の振動が検出可能な軸受に取
り付けられる。図3は、劣化がほとんど発生していない
正常状態のインペラー部、インペラーリング部およびラ
イナリング部のスペクトル(速度cm/s)の1例を示
す。このスペクトルパターンは、図1と図2に示した例
と対照的に、複数の振動ピークを示す。f0、fHなどに
比較的鮮明な振動ピークが観測される。ここに、f
0は、インペラーの回転周波数であり、fHは、f0と羽
根枚数(この例では5枚)の積である。また、図4は、
図3の場合に比べて損傷が進んだ状態のインペラー部と
ライナリング部の振動のスペクトルパターンを示す。こ
のスペクトルパターンは、図3の場合に比べて、f0
Hのレベルはほぼ同じとみなせる。しかし、ピークの
位置がずれるとともに、スペクトル成分は多くなり、振
動スペクトルの山の幅が広くなっている。このような場
合、単にピークレベルだけの比較からでは、劣化進行の
診断ができない。そこで、運転時のスペクトルパターン
を、これらの状態のスペクトルパターンと比較すること
により、劣化の進行を判定できる。
【0012】以下、添付の図面を参照して本発明による
実施例について説明する。まず、第1実施例について説
明する。第1実施例では、スペクトル特徴パターンの指
標を求めて類似度を求め、劣化の進行を判定する。スペ
クトル特徴パターンの指標として、具体的には、スペク
トルパワーレベル、スペクトル中心周波数移動度、スペ
クトル尖頭度などが挙げられる。そこで、スペクトルパ
ワーレベル、スペクトル中心周波数移動度およびスペク
トル尖頭度を用いて、軸封部、ライナリング部等の摩耗
劣化について正常状態から異常状態への劣化進行を診断
する。図式的にこれらの指標について説明すると、図5
では、正常時のスペクトルパワーレベルはS1である
が、異常時には大きなレベルS2に増加している。すな
わち、パワーレベルの変化ΔS=S2−S1>0。また、
図6では、スペクトル中心周波数は、正常時のf1から
異常時のf2に変化している。さらに、図7では、スペ
クトル尖頭度は、異常時の方が正常時より大きくなって
いる。スペクトルパワーレベルS、スペクトル中心周波
数Fcスペクトル尖頭度Cは次の式で定義される。
こで、測定データの数は、2N個であり、−NからN−
1まで配列される。
【0013】
【数1】 ここに、Xiはスペクトルの幅を表わす。
【数2】 ここに、fiは、スペクトルの周波数を表わし、F0は、
i=0の周波数f0を表わす。
【数3】 ここに、
【外1】 は振幅Xiの平均値を表し、P(Xi)はスペクトル周波数
i (i=−NからN−1までの2N個)に対するスペ
クトルの振幅iの確率密度を表し、Sσスペクトル
の振幅iスペクトル偏差を表す。スペクトル偏差S
σ はスペクトル周波数f0に対するスペクトル振幅X0
らの偏差値を示す。
【数4】
【0014】判別関数Dは、スペクトルパワーレベル
S、スペクトル中心周波数F c 及びスペクトル尖頭度C
により構成され、次の式で表される。
【数5】 D = αS + βFc + γC ここに、Sはスペクトルパワーレベル指数(0〜5の整
数をとる)を表し、Fcはスペクトル中心周波数移動度
指数(0〜5の整数をとる)を表し、Cはスペクトル尖
頭度指数(0〜5の整数をとる)を表し、α、β、γ
は、それぞれ、重み付け係数(0.1〜1.0の値をと
る)を表す。通常、重み付け係数は、α=1.0、β=
0.5、γ=0.2のように、α>β>γの範囲で設定
する。表1は、判定の1例を示す。ここでは、D<3.
4で正常であると判定し、3.4≦D<6.8で劣化可
能性が小さいと判定し、6.8≦Dで劣化可能性が大き
いと判定する。
【表1】
【0015】図8は、第1実施例のポンプ劣化診断シス
テムのブロック図を示す。振動センサ2は、診断対象で
あるポンプの軸受部に装着され、軸封部(シール)およ
びライナリング部からの信号(加速度、AE(アコース
ティックエミッション)など)を検出できる。この検出
信号は、振動変換器4に入力され、増幅、積分、レベル
変換などの処理により適当な出力信号に変換される。振
動センサ2と振動変換器4とが、振動検出装置6を形成
する。振動検出装置の出力信号は、次に、高周波域遮断
フィルタ8および低周波域遮断フィルタ10とからなる
帯域フィルタにより、ポンプの正常時および異常時の摺
動振動周波数と無関係な高周波域と低周波域の振動成分
を遮断されたのち、A/D変換器12においてデジタル
出力信号に変換される。このデジタル出力信号は、デジ
タル演算式の周波数スペクトル分析演算器14に入力さ
れる。この周波数スペクトル分析演算器14は、A/D
変換器12からのデジタル信号をサンプリングして、高
速フーリエ変換(FFT)処理により振動スペクトルパ
ターンを算出する。
【0016】ポンプの軸回転数に依存する振動スペクト
ル成分などを前もって信号から除去すると、軸回転数に
依存しない当該摺動振動スペクトル(スペクトル特徴パ
ターンのみ)のS/N比の向上を図ることができる。軸
回転数に依存する振動成分には、アンバランス、ミスア
ラインメントなどにより発生する機構部振れ廻り振動n
0、転がり軸受けの損傷により発生する振動Af0(こ
こにAは、転がり軸受けの仕様から決まる定数であ
る)、歯車機構の噛み合い振動(振動数Zf0)(ここ
にZは、歯数である)などがある。そこで、ポンプに回
転数検出器16を取り付けてポンプの回転数を検出す
る。スペクトル特徴パターン演算器18は、検出された
回転数を入力し、上述の軸回転数に依存する成分の振動
周波数スペクトルを全体のスペクトルから除去する。こ
の演算により、摺動振動成分によるスペクトル(すなわ
ちスペクトル特徴パターン)のみが残る。
【0017】このスペクトル特徴パターン(たとえば5
12本の周波数でのスペクトル値)は、スイッチ20を
介して、正常時には、正常時スペクトル特徴パターン記
憶器22に記憶でき、異常時には、異常時スペクトル特
徴パターン記憶器24に記憶できる。こうして、2個の
記憶器22、24に正常時と異常時のスペクトル特徴パ
ターンがあらかじめ記憶される。なお、記憶器24に
は、劣化診断に有効な程度の劣化状態にある診断対象に
ついて測定したスペクトル特徴パターンを記憶する。
【0018】次に、ポンプ運転時(診断時)に、スペク
トル特徴パターン演算部18から出力される診断対象の
観測対象の観測振動スペクトル特徴パターンについて、
観測振動スペクトル特徴パターンを正常時と異常時のス
ペクトル特徴パターンと比較して、ポンプの状態を判定
する。
【0019】具体的には、スペクトル特徴パターン類似
度演算器28は、診断対象の観測スペクトル特徴パター
ンをスイッチ20を介してスペクトル特徴パターン演算
器18から入力し、上述のスペクトルパワーレベルS、
スペクトル中心周波数Fc、スペクトル尖頭度Cを求
め、判別関数Dをリアルタイムで計算する。同様に、ス
ペクトル特徴パターン類似度演算器28は、スイッチ2
6により選択される正常時スペクトル特徴パターン記憶
器28または異常時スペクトル特徴パターン記憶器24
から入力される正常時または異常時のスペクトル特徴パ
ターンについても、先に説明した判別関数Dを計算す
る。判定部30は、これらの判別関数値について、正常
時スペクトル特徴パターン類似度判定基準記憶器32に
記憶された正常時の類似度判定基準および異常時スペク
トルパターン類似度判定基準記憶器34に記憶された異
常時の類似度判定基準を基に、観測スペクトル特徴パタ
ーンが正常状態にあるか異常状態にあるかを判定する。
そして、その診断結果を表示部(CRT、プリンタな
ど)36に送り、診断結果の表示や印字をさせる。ユー
ザは、この表示結果を見て診断対象における異常の有無
や劣化の進行度を判断できる。なお、制御装置38は、
A/D変換器12、周波数スペクトル演算分析器14、
スペクトル特徴パターン演算器18、スイッチ20、正
常時スペクトル特徴パターン記憶器22、異常時スペク
トルパターン記憶器24、スイッチ26、スペクトル特
徴パターン類似度演算器28、および、判定部30に制
御信号を送り、これらのユニットを総合的に制御して、
上述の動作を行わせる。
【0020】図9は、スペクトル特徴パターン類似度演
算器28と判定部30におけるスペクトル特徴パターン
の類似度判定のフローを示す。類似度判定において、ス
ペクトルパワーレベルS、スペクトル中心周波数Fc
スペクトル尖頭度Cの各々について、正常時と異常時の
スペクトル特徴パターンとの類似をツリー法により判定
する。類似度判定が開始されると、スペクトル特徴パタ
ーン類似度演算器28は、まず、診断対象の観測スペク
トル特徴パターンについてスペクトル特徴パターンの類
似度(判別関数D)を演算する(ステップS2)。次
に、判定部30は、この類似度を、記憶器32に記憶さ
れた正常時スペクトル特徴パターン類似度判断基準と比
較する(ステップS4)。類似度が正常時の判定基準よ
り大きいと判断すると(ステップS4でYES)、正常
と判定する(ステップS6)。また、正常時スペクトル
特徴パターン類似度判定基準と比較して類似度が正常時
の判定基準より小さいと判断すると(ステップS4でN
O)、スペクトル特徴パターン類似度演算器28は、観
測スペクトル特徴パターンと、異常時スペクトル特徴パ
ターン記憶器24に記憶されたスペクトルパターンとか
ら異常時のスペクトルパターンとの類似度を演算する
(ステップS8)。次に、判定部30は、この類似度
を、記憶器34に記憶された異常時のスペクトルパター
ン類似度判定基準と比較する(ステップS10)。類似
度が異常時の判定基準より小さいと判断すると(ステッ
プS10でYES)、劣化の可能性が小さいと判定する
(ステップS12)。また、ステップS10で、類似度
が異常時の判定基準より大きいと判断すると(ステップ
S14でNO)、劣化の可能性が大きいと判定して(ス
テップS16)、このフローを終了する。以上のフロー
により、劣化の進行を、正常状態から異常状態への観測
スペクトルパターンの移行により判定できる。
【0021】ここで、スペクトル特徴パターン類似度演
算器28の判別関数Dの重み係数や、2個の記憶器3
2、34に記憶される正常時と異常時のスペクトル特徴
パターン類似度判断基準は、診断事例の蓄積により変更
できる。これにより、診断精度を向上できる。また、重
み係数や判断基準を可変とすることにより、診断対象
(軸封部、ライナリング部)の固有の特性に合わせて判
定基準を調整でき、より実態に合わせた判定が可能にな
る。
【0022】また、図8に示した劣化診断システムにお
いて、異常時スペクトル特徴パターン類似度判定基準記
憶器34において、正常時スペクトル特徴パターン類似
度判定基準記憶器32に記憶されている判定基準より低
く設定した類似度判定基準を記憶してもよい。この場
合、異常時スペクトル特徴パターン類似度判定規準記憶
器34を第2正常時スペクトル特徴パターン判定規準記
憶器として機能させることになる。たとえば、診断対象
のポンプに関し、異常時の振動スペクトルが得られず、
したがって異常時スペクトル特徴パターンが算出されな
い場合に、この方法を採ることができる。このとき、判
定部30は、観測スペクトル特徴パターンの類似度を2
個の類似度判定基準記憶器32、34に記憶された判定
基準と比較することにより、診断対象が、正常状態にあ
るか、摩耗劣化可能性が小さい状態にあるか、摩耗劣化
可能性が大きい状態にあるかが判定できる。
【0023】次に、パターンマッチングを用いた第2実
施例について説明する。この実施例は、振動スペクトル
パターンにおいて、劣化の進行とともに中心周波数が移
動する場合に適用される。図10は、第2実施例のポン
プ劣化診断システムのブロック図を示す。この診断シス
テムは、軸封部、ライナリング等の摩耗劣化を正常状態
から異常状態への観測スペクトルパターンの移行により
判定する。振動センサ2は、診断対象であるポンプの軸
受部に装着され、軸封部およびライナリングからの信号
(加速度、AEなど)を検出できる。この検出信号は、
振動変換器4に入力され、増幅、積分、レベル変換など
の処理により適当な出力信号に変換される。振動センサ
2と振動変換器4とが、振動検出装置6を形成する。振
動検出装置の出力信号は、次に、高周波域遮断フィルタ
8および低周波域遮断フィルタ10とからなる帯域フィ
ルタにより、ポンプの正常時および異常時の摺動振動周
波数と無関係な高周波域と低周波域の振動成分を遮断さ
れたのち、A/D変換器12においてデジタル出力信号
に変換される。このデジタル出力信号は、デジタル演算
式の周波数スペクトル分析演算器14に入力される。こ
の周波数スペクトル分析演算器14は、A/D変換器1
2からのデジタル信号をサンプリングして、高速フーリ
エ変換(FFT)処理により振動スペクトルパターンを
算出する。この振動スペクトルパターン(たとえば51
2本の周波数でのスペクトル値)は、スイッチ56を介
して、正常時には、正常時スペクトルパターン記憶器5
8に記憶でき、異常時には、異常時スペクトルパターン
記憶器60に記憶できる。こうして、2個の記憶器5
8、60に正常時と異常時のスペクトルパターンがあら
かじめ記憶される。なお、記録器60には、劣化診断に
有効な程度の劣化状態にある診断対象について測定した
振動スペクトルパターンを記憶する。
【0024】次に、ポンプ運転時(診断時)に、周波数
スペクトル分析演算器14から出力される診断対象の観
測対象の観測振動スペクトルパターンについて、観測振
動スペクトルパターンを正常時と異常時のスペクトルパ
ターンと比較して、ポンプの状態を判定する。このた
め、観測振動スペクトルパターンと上記の正常時と異常
時のスペクトルパターンとのパターンマッチングを行
う。パターンマッチングには種々の手法があるが、本実
施例では、複数の識別パターン(上述の正常時と異常時
のスペクトルパターン)についてそれぞれパターンの類
似度を求めてパターンを識別する。
【0025】具体的には、スペクトルパターンマッチン
グ演算器64は、診断対象の観測振動スペクトルパター
ンをスイッチ56を介して周波数スペクトル分析演算器
14から入力し、スイッチ62により選択される正常時
スペクトルパターン記憶器58または異常時のスペクト
ルパターン記憶器60からの正常時または異常時のスペ
クトルパターンと比較して類似度の照合を行う。判定部
66は、この照合結果について、正常時スペクトルパタ
ーン類似度判定基準記憶器68に記憶された正常時の類
似度判定基準および異常時スペクトルパターン類似度判
定基準記憶器70に記憶された異常時の類似度判定基準
を基に、観測振動スペクトルパターンが正常状態にある
か異常状態にあるかをリアルタイムで判定する。そし
て、その診断結果を表示部(CRT、プリンタなど)7
2に送り、診断結果の表示や印字をさせる。ユーザは、
この表示結果を見て診断対象における異常の有無や劣化
の進行度を判断できる。なお、制御装置74は、A/D
変換器12、周波数スペクトル演算分析器14、スイッ
チ56、正常時スペクトルパターン記憶器58、異常時
スペクトルパターン記憶器60、スイッチ62、スペク
トルパターンマッチング演算器64、および、判定部6
6に制御信号を送り、これらのユニットを総合的に制御
して、所定の動作を行わせる。
【0026】ここで、2個の記憶器68、70に記憶さ
れる正常時と異常時のスペクトルパターン類似度判断基
準は、診断事例の蓄積により変更できる。これにより、
診断精度を向上できる。また、判断基準を可変とするこ
とにより、診断対象(軸封部、ライナリング)の固有の
特性に合わせて判定基準を調整でき、より実態に合わせ
た判定が可能になる。
【0027】図11は、判定部66における判断のフロ
ーを示す。判定が開始されると、まず、観測された診断
対象の観測振動スペクトルパターンと、正常時スペクト
ルパターン記憶器58に記憶されたスペクトルパターン
とから正常時のスペクトルパターンとの類似度を演算す
る(ステップS32)。次に、この類似度を、記憶器5
8に記憶された正常時スペクトルパターン類似度判断基
準と比較する(ステップS34)。類似度が正常時の判
定基準より大きいと判断されると(ステップS34でY
ES)、正常と判断して(ステップS36)、このフロ
ーを終了する。また、正常時スペクトルパターン類似度
判定基準と比較して類似度が正常時の判定基準より小さ
いと判断されると(ステップS34でNO)、観測振動
スペクトルパターンと、異常時スペクトルパターン記憶
器60に記憶されたスペクトルパターンとから異常時の
スペクトルパターンとの類似度を演算する(ステップS
38)。次に、この類似度を、記憶器60に記憶された
異常時のスペクトルパターン類似度判定基準と比較する
(ステップS40)。類似度が異常時の判定基準より小
さいと判断されると(ステップS40でYES)、正常
とも異常とも判断できないと判定して(ステップS4
2)、このフローを終了する。また、ステップS40
で、類似度が異常時の判定基準より大きいと判断される
と(ステップS44でNO)、異常と判定して(ステッ
プS46)、このフローを終了する。以上のフローによ
り、劣化の進行を、正常状態から異常状態への観測スペ
クトルパターンの移行により判定できる。
【0028】
【発明の効果】本発明のポンプ劣化診断システムでは、
従来は、診断が困難であったポンプの軸封部、ライナリ
ング部、インペラーリング部、中間軸受部等の摺動振動
源の劣化進行が判定できる。特にスペクトルパターンに
おいて中心周波数が移動する場合にも劣化進行が判定で
きる。このことにより、ポンプ補修時期のより適切な決
定や前もっての補修内容の検討が可能となり、ひいては
保全費が削減できる。本発明のポンプ劣化診断システム
は、神経回路網モデルを用いる診断法に比べ、特徴パラ
メータの指標を具体的な特徴パラメータに絞り、システ
ムの実用稼動を容易にしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 正常なシール、ライナリングの振動スペクト
ルパターンを図式的に示す図である。
【図2】 劣化の進行しているシール、ライナリングの
振動スペクトルパターンを図式的に示す図である。
【図3】 正常時のインペラー、ライナリングの振動ス
ペクトルパターンを図式的に示す図である。
【図4】 損傷時のインペラー、ライナリングの振動ス
ペクトルパターンを図式的に示す図である。
【図5】 スペクトルパワーレベルの正常状態から異常
状態への変化を示す図である。
【図6】 スペクトル中心周波数の正常状態から異常状
態への移動を示す図である。
【図7】 スペクトル尖頭度の正常状態から異常状態へ
の変化を示す図である。
【図8】 劣化診断システムの第1実施例のシステムの
ブロック図である。
【図9】 図8に示した劣化診断システムの判定部の判
定のフローチャートである。
【図10】 劣化診断システムの第2実施例のブロック
図である。
【図11】 図10に示した劣化診断システムの判定部
の判定のフローチャートである。
【符号の説明】
2…振動センサ、 4…振動変換器、 12…A/
D変換器、14…周波数スペクトル分析演算器、22…
正常時スペクトル特徴パターン記憶器、24…異常時ス
ペクトル特徴パターン記憶器、28…スペクトル特徴パ
ターン類似度演算器、30…判定部、 32…正常時
類似度判定基準記憶器、34…異常時類似度判定基準記
憶器、58…正常時スペクトルパターン記憶器、60…
異常時スペクトルパターン記憶器、64…スペクトルパ
ターンマッチング演算器、66…判定部、 68…正
常時類似度判定基準記憶器、70…異常時類似度判定基
準記憶器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 勲 東京都中央区日本橋小伝馬町14番4号 川鉄アドバンテック株式会社東京支店内 (72)発明者 秋葉 義雄 東京都中央区日本橋小伝馬町14番4号 川鉄アドバンテック株式会社東京支店内 (56)参考文献 特開 平5−256690(JP,A) 特開 平4−262227(JP,A) 特開 平1−161123(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01M 19/00 G01H 17/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】診断対象である摺動振動源の振動を電気信
    号として検出し、デジタル信号として出力する振動信号
    検出装置と、 振動信号検出装置より入力されるデジタル信号をサンプ
    リングして振動スペクトルパターンを算出する周波数ス
    ペクトル分析演算器と、 周波数スペクトル分析演算器より入力された正常時のス
    ペクトルパターンを記憶する第1記憶器と、 周波数スペクトル分析演算器より入力された異常時のス
    ペクトルパターンを記憶する第2記憶器と、周波数スペクトル分析演算器から入力された観測スペク
    トルパターン、 第1記憶器に記憶された正常時スペクト
    ルパターンおよび第2記憶器に記憶された異常時スペク
    トルパターンについて、スペクトルパワーレベル、スペ
    クトル中心周波数移動度およびスペクトル尖頭度の3指
    標の関数としてあらかじめ定められた判別関数を求め、
    観測時、正常時および異常時の判別関数値から診断対象
    の劣化進行を診断するパターン比較装置とを具備するポ
    ンプ劣化診断システム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載されたポンプ劣化診断シス
    テムにおいて、 上記のパターン判別装置における判別関数は、スペクト
    ルパワーレベル、スペクトル中心周波数移動度およびス
    ペクトル尖頭度の1次関数であることを特徴とするポン
    プ劣化診断システム。
  3. 【請求項3】請求項1に記載されたポンプ劣化診断シス
    テムにおいて、 さらに、ポンプの回転数を検出する回転数検出器と、 回転数検出器からポンプの回転数を入力し、上記の周波
    数スペクトル分析演算器から振動スペクトルパターンを
    入力し、診断対象の軸回転数に依存して発生する振動ス
    ペクトルを除去したスペクトルパターン(以下ではスペ
    クトル特徴パターンという)を算出し、上記の第1記憶
    器、第2記憶器およびパターン比較器に出力するスペク
    トル特徴パターン演算器とを具備し、上記の第1記憶器
    と第2記憶器は、スペクトル特徴パターンを記憶し、上
    記のパターン比較装置は、スペクトル特徴パターンにつ
    いて判別関数値を 求めることを特徴とするポンプ劣化診
    断システム。
  4. 【請求項4】請求項3に記載されたポンプ劣化診断シス
    テムにおいて、 上記のパターン比較装置は、スペクトル特徴パターン演
    算器から入力される観測スペクトル特徴パターン第1
    記憶器に記憶された正常時スペクトル特徴パターンおよ
    び第2記憶器に記憶された異常時スペクトル特徴パター
    からスペクトルパワーレベル、スペクトル中心周波数
    移動度およびスペクトル尖頭度を算出し、判別関数値
    演算する類似度演算器と、正常時スペクトル特徴パター
    ンとの類似度の判定規準を記憶する第3記憶器と、異常
    時スペクトル特徴パターンとの類似度の判定規準を記憶
    する第4記憶器と、類似度演算器から入力される判別関
    数値と第3記憶器および第4記憶器から入力される2つ
    の判定規準とを比較し診断対象の劣化進行状態を判定す
    る判定器とからなることを特徴とするポンプ劣化診断シ
    ステム。
  5. 【請求項5】請求項4に記載されたポンプ劣化診断シス
    テムにおいて、 上記の第4記憶器は、上記の第3記憶器に記憶する類似
    度の判定規準より低い類似度の判定基準を記憶し、 上記の判定器は、スペクトル特徴パターン類似度演算器
    から入力される判別関数値と第3記憶器および第4記憶
    器から入力される判定規準とを比較し、診断対象の劣化
    進行状態を判定することを特徴とするポンプ劣化診断シ
    ステム。
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