JP4049331B2 - 診断対象物の評価方法および評価装置 - Google Patents
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Description
評価対象物の評価方法に関する本発明の態様1は、評価対象物から検出した状態反映信号に基づいて該評価対象物の状態を評価するに際して、判定基準とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る基準状態信号を複数得て、それら複数の基準状態信号に関してそれぞれ周波数スペクトル情報を得る一方、測定対象とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る測定状態信号を少なくとも一つ得て、該測定状態信号に関して周波数スペクトル情報を得、更に、該基準状態信号に関して得た周波数スペクトル情報と、該測定状態信号に関して得た周波数スペクトル情報とについて、それぞれ統計値を求めて、それら基準状態信号に基づく統計値と測定状態信号に基づく統計値との相違の程度に基づいて、前記評価対象物における測定対象状態を評価することとし、且つ、前記判定基準とする状態下において前記状態反映信号として所定の時間長さの信号を取得して該状態反映信号を一定の分割時間長で複数に分割することにより複数の前記基準状態信号を得ると共に、前記測定対象とする状態下において前記状態反映信号として所定の時間長さの信号を取得して該状態反映信号を一定の分割時間長で複数に分割することにより複数の前記測定状態信号を得ることとし、更に、前記判定基準とする状態下において取得した前記状態反映信号を複数に分割するに際して、分割して得られた前記基準状態信号の複数におけるそれぞれのデータの絶対値の平均値および標準偏差が近似的に等しくなるように、前記分割時間長を設定すると共に、前記測定対象とする状態下において取得した前記状態反映信号を複数に分割するに際して、分割して得られた前記測定状態信号の複数におけるそれぞれのデータの絶対値の平均値および標準偏差が近似的に等しくなるように、前記分割時間長を設定することを特徴とする。
なお、それぞれのデータの絶対値の平均値および標準偏差が近似的に等しくなるとは、下記の〔数1〕を満足し得る状態となることをいう。
評価対象物の評価方法に関する本発明の態様2は、前述の態様1に係る評価方法であって、前記基準状態信号に関する周波数スペクトル情報の前記統計値と、前記測定状態信号に関する周波数スペクトル情報の前記統計値として、それぞれ、平均値および標準偏差を採用することを、特徴とする。
評価対象物の評価方法に関する本発明の態様3は、評価対象物から検出した状態反映信号に基づいて該評価対象物の状態を評価するに際して、判定基準とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る基準状態信号を複数得て、それら複数の基準状態信号に関してそれぞれ周波数スペクトル情報を得る一方、測定対象とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る測定状態信号を少なくとも一つ得て、該測定状態信号に関して周波数スペクトル情報を得、更に、該基準状態信号に関して得た周波数スペクトル情報と、該測定状態信号に関して得た周波数スペクトル情報とについて、それぞれ統計値を求めて、それら基準状態信号に基づく統計値と測定状態信号に基づく統計値との相違の程度に基づいて、前記評価対象物における測定対象状態を評価することとし、且つ、該基準状態信号に基づく統計値と該測定状態信号に基づく統計値との相違の程度を評価するために、それら両統計値における周波数スペクトル成分の差の大きさを表すスペクトル成分差演算値を用いることとし、更に、該スペクトル成分差演算値として、周波数スペクトル成分毎に下式:〔数2〕で求められる識別指標:DIおよび周波数スペクトル成分毎に下式:〔数3〕で求められる平均値差:DAの少なくとも一方を採用することを、特徴とする。
評価対象物の評価方法に関する本発明の態様4は、前述の態様3に係る評価方法において、前記スペクトル成分差演算値に関して閾値を設定し、該閾値よりも該スペクトル成分差演算値が大きいか否かを判定して、その判定結果に基づいて状態変化の特徴を反映する特徴スペクトル成分を抽出し、この特徴スペクトル成分を利用して前記評価対象物における測定対象状態を評価することを、特徴とする。
評価対象物の評価方法に関する本発明の態様5は、前述の態様4に係る評価方法において、以下の(1)〜(8)に記載の特徴パラメータの少なくとも一つを用いて前記特徴スペクトル成分の特徴を把握することにより、前記評価対象物における測定対象状態を評価することを、特徴とする。
(1)下式で求められる「残存スペクトルパワー」
評価対象物の評価方法に関する本発明の態様6は、評価対象物から検出した状態反映信号に基づいて該評価対象物の状態を評価するに際して、判定基準とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る基準状態信号を複数得て、それら複数の基準状態信号に関してそれぞれ周波数スペクトル情報を得る一方、測定対象とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る測定状態信号を少なくとも一つ得て、該測定状態信号に関して周波数スペクトル情報を得、更に、該基準状態信号に関して得た周波数スペクトル情報と、該測定状態信号に関して得た周波数スペクトル情報とについて、それぞれ統計値を求めて、それら基準状態信号に基づく統計値と測定状態信号に基づく統計値との相違の程度に基づいて、前記評価対象物における測定対象状態を評価することとし、且つ、任意の無次元特徴パラメータをM個(p1 〜pM )を選び、かかるM個の特徴パラメータから下式:
前記評価対象物における前記基準状態として、互いに異なる2種類の状態である状態n及び状態aを選定し、該状態nにおいて得たN個の前記基準状態信号と該状態aにおいて得たN個の前記基準状態信号とに基づいてそれぞれ該統合特徴パラメータ:Zni,Zai(i=1〜N)を求め、更に、該状態nにおけるN個の該統合特徴パラメータ:Zniの平均値:μZn及び標準偏差:SZnと、該状態aにおけるN個の該統合特徴パラメータ:Zaiの平均値:μZa及び標準偏差:SZaを用いて、下式:
前記評価対象物の測定対象状態で得た前記測定状態信号に基づいて前記統合特徴パラメータ:Zを求めて、
以下の判定条件I及び判定条件IIに示されるMAミニマックス絶対判定法に従い、前記評価対象物における測定対象状態を評価することを、特徴とする。
判定条件I:μZn>μZaならば、Z>DIZ のときに前記状態n,Z<DIZ のときに前記状態a。
判定条件II:μZn<μZaならば、Z<DIZ のときに前記状態n,Z>DIZ のときに前記状態a。
評価対象物の評価方法に関する本発明の態様7は、前述の態様6に係る評価方法において、前記絶対判定基準:DIZ に代えて下式:
前記判定条件I及び判定条件IIに代えて、以下の判定条件IIIに示されるMAミニマックス相対判定法に従い、前記評価対象物における測定対象状態を評価することを、特徴とする。
判定条件III:DIZn<DIZaならば前記状態n,DIZn>DIZaならば前記状態a。
評価対象物の評価方法に関する本発明の態様8は、前述の態様1乃至7の何れか一の態様に係る評価方法において、前記状態反映信号から前記基準状態信号および前記測定状態信号を得るに際して、信号の増幅と雑音の除去と対象周波数帯域フィルタリングの少なくとも一つの信号処理を行うことを、特徴とする。
評価対象物の評価装置に関する本発明の態様1の特徴とするところは、(a)評価対象物から、その状態を反映した情報を含む状態反映信号を検出する状態反映信号検出手段と、(b)前記評価対象物の判定基準とする状態下において前記状態反映信号検出手段で検出された前記状態反映信号から単位時間長に亘る基準状態信号の複数を取得する基準状態信号取得手段と、(c)該基準状態信号取得手段で取得した前記基準状態信号について周波数スペクトル情報を求める基準スペクトル情報演算手段と、(d)該基準スペクトル情報演算手段で求めた前記基準状態信号の周波数スペクトル情報の統計値を求める基準状態統計値演算手段と、(e)前記評価対象物の測定対象とする状態下において前記状態反映信号検出手段で検出された前記状態反映信号から単位時間に亘る測定状態信号を取得する測定状態信号取得手段と、(f)該測定状態信号取得手段で取得した前記測定状態信号について周波数スペクトル情報を求める測定スペクトル情報演算手段と、(g)該測定スペクトル情報演算手段で求めた前記測定状態信号の周波数スペクトル情報の統計値を求める測定状態統計値演算手段と、(h)前記基準状態統計値演算手段で求めた統計値と、前記測定状態統計値演算手段で求めた統計値とを比較演算する比較演算手段と、(i)比較演算手段によって得られた比較演算結果から、前記評価対象物の状態を判定する判定手段と、(j)該判定手段による判定結果を外部に表示する表示手段とを、含んで構成されており、更に、(k)前記状態反映信号検出手段で検出された前記状態反映信号が定常信号か非定常信号かを判別する信号判別手段と、(l)該信号判別手段によって該状態反映信号が非定常信号であるとされた場合には、該状態反映信号を近似的に定常信号として処理できるように、分割後の各データの絶対値の平均値および標準偏差が近似的に等しくなるだけの短い時間長に該状態反映信号を分割することにより、前記基準状態信号や前記測定状態信号を得る信号分割手段と、からなる定常信号化手段を設けた診断対象物の評価装置にある。
なお、近似的に等しくなるとは、下記の〔数19〕を満足し得る状態となることをいう。
(1)基準状態と周波数帯域を決定する。
基準状態とは、診断対象物(評価対象物)の状態変化の有無を判定するときに参照となる状態である。例えば、設備診断の場合、基準状態は「正常状態」とされる場合が多い。
また、ここで言う周波数帯域とは、診断に際して考慮する最小周波数から最大周波数までの周波数範囲であり、診断すべき各状態の特徴スペクトルがこの周波数範囲で求められるものである。
以降の統計処理ができるように、診断対象物に装着した加速度センサ等によって、診断対象物の状態を反映した信号(基準信号)を、十分な時間長で計測する。この基準信号を、後述するように適当な時間長で分割することによって、単位時間長に亘る基準状態信号を取得する。また、診断対象物の特徴に応じて、その診断に考慮すべき振動周波数を予め検討した結果等に基づいて、サンプリング周波数を決定する。
すなわち、充分な時間長で計測して得た上記基準信号を、N回に等分割することにより、N個の基準状態信号を取得する。そして、かかるN個の基準状態信号のそれぞれについて、FFTにより周波数スペクトルを求める。統計理論により、N>5とすることが望ましい。
まず、N個の分割データの信号レベルの絶対値(絶対値データと呼ぶ)を求める。N個の分割データのそれぞれにおける絶対値データの平均値と標準偏差をそれぞれμ1 〜μN とS1 〜SN とすると、有意水準αを与えて、仮説μ1 =μ2=・・・=μi =・・・=μN を検定する。すなわち、この仮説が成り立つまで、分割時間長を短くしていく。
たとえば、有意水準αが与えられた場合、次に示す数式が成り立てば、上記の仮説が成り立つ。
各周波数において、基準状態のスペクトル成分の典型的な統計値は次のようなものである。周波数fi における第j番目の基準状態のスペクトル成分をFj (fi )とし、i=
1〜Iとする。Iは、周波数スペクトルの分割数である。
1)平均値
次に示す数式により平均値が求められる。
次に示す数式により標準偏差が求められる。
上記の(6)で求めた基準状態のスペクトル成分の統計値を、記憶手段としてのRAMや各種の記憶デバイス等で構成されたデータベースに蓄えておき、後述の状態診断のために用いるようにする。
(1)状態診断のための信号を計測する。
基準状態と同様な計測条件(採用する検出手段(センサ)や該検出手段の診断対象物への取付位置などの各種条件)および同様な周波数帯域で信号(測定信号)を計測する。測定信号の計測時間長は最短で基準状態の信号の計測時間長の1/Nとする(Nは、前述の基準信号を分割して得た基準状態信号の数)。より好適には、統計学上の理論から、測定信号の計測時間長を、基準状態の信号の計測時間長の5/N以上とする。
識別指標DIは次式により定義される。
このとき、診断のために計測した信号の、周波数fi におけるスペクトル成分Fu (fi )の平均値と標準偏差は、それぞれ次のように表される。
なお、診断のために計測した測定信号の時間長が基準信号の時間長の1/ Nである場合、周波数fi におけるスペクトル成分Fu (fi )の平均値と標準偏差を求めることが出来ない。そこで、周波数fi におけるスペクトル成分Fu (fi )を用いて、識別指標DI(fi )を次に示す式により求める。
平均値差DA(fi )の最大推定値を次に示す式により求める。
識別指標DI(fi )の閾値は一般に1〜12、より望ましくは3〜5とし、平均値差DA(fi )の閾値は次に示す式のように定義する。
周波数fi において設定した平均値差DA(fi )或いは識別指標DI(fi )の閾値を超えない場合、現在のスペクトル成分Fu (fi )をゼロにし、それ以外のスペクトル成分Fu (fi )は状態変化の特徴を反映するスペクトルとして抽出される。
周波数領域の特徴パラメータとしては、以下に示すpf1〜pf9が好適に求められる。
次に示す式により残存スペクトルパワーpf1が求められる。
次に示す式によりスペクトル残存パワーpf2が求められる。
次に示す式により平均特徴周波数pf3が求められる。
次に示す式により単位時間あたり時間平均をクロースする頻度pf4が求められる。
次に示す式により波形の安定指数pf5が求められる。
次に示す式により変動率pf6が求められる。
次に示す式により歪度pf7が求められる。
次に示す各式により尖度pf8,pf9がそれぞれ求められる。
時間領域、或いは周波数領域の特徴パラメータの値が計算されたら、状態変化の有無の診断、或いは状態種類の同定を行う。ここでは、特徴パラメータの統合法が好適に用いられる。例として、以下の非特許文献1において開示されている「遺伝的プログラミングによる周波数領域の特徴パラメータの自己再組織化」、非特許文献2において開示されている「主成分分析法」と「判別分析法」などがある。
図2(b)は基準状態のスペクトルの例である
図2(c)と(d)は基準状態のスペクトルの平均値と標準偏差である。なお、基準状態の平均値と標準偏差を求めるために、15の基準状態の時系列信号を用いた。
図2(e)と(f)はそれぞれ、診断のために測定した時系列信号と、そのスペクトルの例である。
図2(g)は数式7により求めた識別指標DI(fi )である。
この例では、診断すべき状態は「正常状態」と「異常状態」との2状態である。また、診断すべきケース数は30である。
図2(i)は識別指標DI(fi )の閾値を3として、各診断時に測定した時系列データのスペクトルを用いて求めた、数式12で表される残存スペクトルパワーpf1を示す。
図4は図3の時系列波形の分割部に対応する「正常状態」と「異常状態」のスペクトルの例を示す。
図5は各分割部に対応する「正常状態」と「異常状態」のスペクトルの平均値を示す。
図6は、前例と同様に識別指標DI(fi )の閾値を3として、各分割部の時系列データのスペクトルを用いて求めた、数式12により求められるスペクトル残存パワーpf2を示す。
図8(c)と(d)はそれぞれ正常状態と異常状態のスペクトルの例である。
正常状態と異常状態を識別するために、周波数領域の特徴パラメータpf3〜pf9を用いる。まず、図8(c)と(d)に示した正常状態と異常状態のスペクトルをそれぞれN回求める。これらのスペクトルを用いて、正常状態と異常状態のpf3〜pf9をそれぞれN個が求められる。
正準判別分析法によりpf3〜pf9を次に示す式によりに統合し、統合特徴パラメータZを求める。
μZn>μZaならば、Z>DIZ のとき、正常と判定し、Z<DIZ のとき、異常と判定する。
μZn<μZaならば、Z<DIZ のとき、正常と判定し、Z>DIZ のとき、異常と判定する。
図10には異常状態のデータで求めたDIZnとDIZaの値の例を示す。この場合、DIZn>DIZaであるから、異常と正しく判定できる。
12 信号処理部
14 診断処理部
16 表示部
Claims (9)
- 評価対象物から検出した状態反映信号に基づいて該評価対象物の状態を評価するに際して、
判定基準とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る基準状態信号を複数得て、それら複数の基準状態信号に関してそれぞれ周波数スペクトル情報を得る一方、
測定対象とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る測定状態信号を少なくとも一つ得て、該測定状態信号に関して周波数スペクトル情報を得、更に、
該基準状態信号に関して得た周波数スペクトル情報と、該測定状態信号に関して得た周波数スペクトル情報とについて、それぞれ統計値を求めて、それら基準状態信号に基づく統計値と測定状態信号に基づく統計値との相違の程度に基づいて、前記評価対象物における測定対象状態を評価することとし、且つ、
前記判定基準とする状態下において前記状態反映信号として所定の時間長さの信号を取得して該状態反映信号を一定の分割時間長で複数に分割することにより複数の前記基準状態信号を得ると共に、
前記測定対象とする状態下において前記状態反映信号として所定の時間長さの信号を取得して該状態反映信号を一定の分割時間長で複数に分割することにより複数の前記測定状態信号を得ることとし、更に、
前記判定基準とする状態下において取得した前記状態反映信号を複数に分割するに際して、分割して得られた前記基準状態信号の複数におけるそれぞれのデータの絶対値の平均値:μおよび標準偏差:Sが、下式:〔数1〕を満足するように、前記分割時間長を設定すると共に、
前記測定対象とする状態下において取得した前記状態反映信号を複数に分割するに際して、分割して得られた前記測定状態信号の複数におけるそれぞれのデータの絶対値の平均値:μおよび標準偏差:Sも、下式:〔数1〕を満足するように、前記分割時間長を設定することを特徴とする診断対象物の評価方法。
- 前記基準状態信号に関する周波数スペクトル情報の前記統計値と、前記測定状態信号に関する周波数スペクトル情報の前記統計値として、それぞれ、平均値および標準偏差を採用する請求項1に記載の診断対象物の評価方法。
- 評価対象物から検出した状態反映信号に基づいて該評価対象物の状態を評価するに際して、
判定基準とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る基準状態信号を複数得て、それら複数の基準状態信号に関してそれぞれ周波数スペクトル情報を得る一方、
測定対象とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る測定状態信号を少なくとも一つ得て、該測定状態信号に関して周波数スペクトル情報を得、更に、
該基準状態信号に関して得た周波数スペクトル情報と、該測定状態信号に関して得た周波数スペクトル情報とについて、それぞれ統計値を求めて、それら基準状態信号に基づく統計値と測定状態信号に基づく統計値との相違の程度に基づいて、前記評価対象物における測定対象状態を評価することとし、且つ、
該基準状態信号に基づく統計値と該測定状態信号に基づく統計値との相違の程度を評価するために、それら両統計値における周波数スペクトル成分の差の大きさを表すスペクトル成分差演算値を用いることとし、更に、
該スペクトル成分差演算値として、周波数スペクトル成分毎に下式:〔数2〕で求められる識別指標:DIおよび周波数スペクトル成分毎に下式:〔数3〕で求められる平均値差:DAの少なくとも一方を採用することを特徴とする診断対象物の評価方法。
- 前記スペクトル成分差演算値に関して閾値を設定し、該閾値よりも該スペクトル成分差演算値が大きいか否かを判定して、その判定結果に基づいて状態変化の特徴を反映する特徴スペクトル成分を抽出し、この特徴スペクトル成分を利用して前記評価対象物における測定対象状態を評価する請求項3に記載の診断対象物の評価方法。
- 以下の(1)〜(8)に記載の特徴パラメータの少なくとも一つを用いて前記特徴スペクトル成分の特徴を把握することにより、前記評価対象物における測定対象状態を評価する請求項4に記載の診断対象物の評価方法。
(1)下式で求められる「残存スペクトルパワー」
- 評価対象物から検出した状態反映信号に基づいて該評価対象物の状態を評価するに際して、
判定基準とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る基準状態信号を複数得て、それら複数の基準状態信号に関してそれぞれ周波数スペクトル情報を得る一方、
測定対象とする状態下において前記状態反映信号を前記評価対象物から検出することにより単位時間長に亘る測定状態信号を少なくとも一つ得て、該測定状態信号に関して周波数スペクトル情報を得、更に、
該基準状態信号に関して得た周波数スペクトル情報と、該測定状態信号に関して得た周波数スペクトル情報とについて、それぞれ統計値を求めて、それら基準状態信号に基づく統計値と測定状態信号に基づく統計値との相違の程度に基づいて、前記評価対象物における測定対象状態を評価することとし、且つ、
任意の無次元特徴パラメータをM個(p1 〜pM )選び、かかるM個の特徴パラメータから下式:
前記評価対象物における前記基準状態として、互いに異なる2種類の状態である状態n及び状態aを選定し、該状態nにおいて得たN個の前記基準状態信号と該状態aにおいて得たN個の前記基準状態信号とに基づいてそれぞれ該統合特徴パラメータ:Zni,Zai(i=1〜N)を求め、更に、該状態nにおけるN個の該統合特徴パラメータ:Zniの平均値:μZn及び標準偏差:SZnと、該状態aにおけるN個の該統合特徴パラメータ:Zaiの平均値:μZa及び標準偏差:SZaを用いて、下式:
前記評価対象物の測定対象状態で得た前記測定状態信号に基づいて前記統合特徴パラメータ:Zを求めて、
以下の判定条件I及び判定条件IIに示されるMAミニマックス絶対判定法に従い、前記評価対象物における測定対象状態を評価することを特徴とする診断対象物の評価方法。
判定条件I:μZn>μZaならば、Z>DIZ のときに前記状態n,Z<DIZ のときに前記状態a。
判定条件II:μZn<μZaならば、Z<DIZ のときに前記状態n,Z>DIZ のときに前記状態a。
- 前記絶対判定基準:DIZ に代えて下式:
前記判定条件I及び判定条件IIに代えて、以下の判定条件IIIに示されるMAミニマックス相対判定法に従い、前記評価対象物における測定対象状態を評価する請求項6に記載の診断対象物の評価方法。
判定条件III:DIZn<DIZaならば前記状態n,DIZn>DIZaならば前記状態a。
- 前記状態反映信号から前記基準状態信号および前記測定状態信号を得るに際して、信号の増幅と雑音の除去と対象周波数帯域フィルタリングの少なくとも一つの信号処理を行う請求項1乃至7の何れか一項に記載の診断対象物の評価方法。
- 評価対象物から、その状態を反映した情報を含む状態反映信号を検出する状態反映信号検出手段と、
前記評価対象物の判定基準とする状態下において前記状態反映信号検出手段で検出された前記状態反映信号から単位時間長に亘る基準状態信号の複数を取得する基準状態信号取得手段と、
該基準状態信号取得手段で取得した前記基準状態信号について周波数スペクトル情報を求める基準スペクトル情報演算手段と、
該基準スペクトル情報演算手段で求めた前記基準状態信号の周波数スペクトル情報の統計値を求める基準状態統計値演算手段と、
前記評価対象物の測定対象とする状態下において前記状態反映信号検出手段で検出された前記状態反映信号から単位時間に亘る測定状態信号を取得する測定状態信号取得手段と、
該測定状態信号取得手段で取得した前記測定状態信号について周波数スペクトル情報を求める測定スペクトル情報演算手段と、
該測定スペクトル情報演算手段で求めた前記測定状態信号の周波数スペクトル情報の統計値を求める測定状態統計値演算手段と、
前記基準状態統計値演算手段で求めた統計値と、前記測定状態統計値演算手段で求めた統計値とを比較演算する比較演算手段と、
該比較演算手段によって得られた比較演算結果から、前記評価対象物の状態を判定する判定手段と、
該判定手段による判定結果を外部に表示する表示手段と
を、含んで構成されており、更に、
前記状態反映信号検出手段で検出された前記状態反映信号が定常信号か非定常信号かを判別する信号判別手段と、
該信号判別手段によって該状態反映信号が非定常信号であるとされた場合には、該状態反映信号を近似的に定常信号として処理できるように、分割後の各データの絶対値の平均値:μおよび標準偏差:Sが下式:〔数19〕を満足するだけの短い時間長に該状態反映信号を分割することにより、前記基準状態信号や前記測定状態信号を得る信号分割手段と、
からなる定常信号化手段を設けたことを特徴とする診断対象物の評価装置。
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