JP3048395B2 - 回転機械の監視装置 - Google Patents

回転機械の監視装置

Info

Publication number
JP3048395B2
JP3048395B2 JP3045076A JP4507691A JP3048395B2 JP 3048395 B2 JP3048395 B2 JP 3048395B2 JP 3045076 A JP3045076 A JP 3045076A JP 4507691 A JP4507691 A JP 4507691A JP 3048395 B2 JP3048395 B2 JP 3048395B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
abnormality
vibration waveform
vibration
monitoring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3045076A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04282421A (ja
Inventor
裕幸 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP3045076A priority Critical patent/JP3048395B2/ja
Publication of JPH04282421A publication Critical patent/JPH04282421A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3048395B2 publication Critical patent/JP3048395B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば火力発電プラント
等に設置される電動機駆動等で短時間で起動される回転
機械、例えばボイラ補機として設置される押込み通風
機、排ガス混合通風機等の異常監視、特に起動時の異常
監視および異常発生時の原因解析を可能とする回転機械
の監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所等のボイラでは、補機として
電動機で駆動される押込み通風機、ガス混合通風機等が
設置されている。
【0003】このような押込み通風機、ガス混合通風機
に対して、燃焼に必要な空気を燃料に供給して完全燃焼
を図り、燃焼生成ガスをボイラ伝熱面に接触させながら
煙道を通して流し、その保有する熱をできるだけ有効に
利用して、煙突から大気に放出させる一連の空気−ガス
を流動させる通風系統が構成されている。
【0004】図10はかかるボイラ回りの通風系統の概
略を示したものである。図10において、ボイラ42の
排ガスは排ガス系統50を経由して、ガス式空気予熱機
43に入り、このガス式空気予熱機43で予熱された排
ガスは電気集塵器44に流れると、この電気集塵器44
により灰や煤の粒子を除去した後、誘引通風機45によ
って吸出され、煙突46より排出される。
【0005】ここで、押込み通風機48は、常温空気を
吸収して燃焼空気を火炉内に送込むために設置されたも
ので、一般に可変動翼式軸流ファンが使用され、電動機
駆動で一定回転数の状態で動翼自身がその取付角を連続
的に変えることにより、最適な送風量を保とうとするも
のである。
【0006】押込み通風機48によって吸引される常温
空気は、蒸気式空気予熱器47およびガス式空気予熱器
43で予熱された後、燃焼用空気系統52を経由してボ
イラ42に送込まれ、燃焼用空気として使用される。
【0007】さらに、排ガス混合通風機49はボイラ排
ガス中のNOx低減のため、燃焼用空気に不活性ガスと
してボイラ42の出口の排ガスを、再循環ガス系統51
を経由して燃焼用空気量の15〜20%程度混合させる
ものであり、電動機駆動による変速回転機械である。
【0008】火力発電プラントには、前記押込み通風機
48、排ガス混合通風機49等の多くの電動機駆動によ
る回転機械が設置されているが、これらの回転機械の信
頼性は発電プラントの稼働率に大きな影響を与えるた
め、日常より十分な監視と保守を行う必要がある。従来
より発電プラントに設置される回転機械については、振
動の異常を振動オーバホール値から監視するための監視
計器が取付けられ、保守を主体とした監視が行われてき
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の火力
発電プラントに設置されている監視計器は、負荷運転中
の回転機械の振動オーバホール値を単に基準値と比較し
て異常検知を行い、警報を出力する単機能のものであ
る。したがって、火力発電プラントのボイラ補機として
設置される押込み通風機、あるいはガス混合通風機等の
電動機で駆動される回転機械の如く、発電プラントの中
で重要度も高く、機械の不具合の兆候の監視と、より異
常判定の精度を上げるために振動データの周波数分析結
果に基づく異常判定処理の必要性があった。
【0010】しかし、このような起動時間の早い(数秒
から数十秒のオーダ)回転機械の起動時の異常判定は、
異常データのA/D変換処理から周波数分析処理、異常
判定処理等の一連の信号処理の処理速度等の技術的な面
から困難であった。
【0011】また、従来の監視計器では起動時に不具合
兆候が発生し、当該回転機械の起動に失敗した場合等に
おいて、原因分析を行おうとすると、すでに当該回転機
械は停止等の別の状態になっており、かつ必要な解析デ
ータ等が保存されていないため、その不具合徴候の原因
を探る上で非常な困難を伴うという問題がある。
【0012】本発明はこのような問題を解消し、回転機
械の異常監視、特に起動時の異常監視と異常発生時の原
因解析を可能な回転機械の監視装置を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するたため、発電プラント等に設置される複数の電動
機駆動等による回転機械の振動波形を順次入力し、前記
振動波形をA/D変換してディジタル値の振動波形デー
タとして周波数分析を行い、分析結果をもとにして異常
の有無を判定する監視装置において、前記回転機械の
ずれかの起動信号をトリガーとして、起動された前記
転機械の少なくとも起動が終了するまでの間、前記起動
された回転機器の振動波形をA/D変換し、これによっ
て得られたディジタル値の振動波形データを一旦格納
し、前記振動波形データの格納が終了した後に前記振動
波形データを送信する振動波形記憶装置と、この振動波
形記憶装置に格納された振動波形データを受信すると
の振動成分を周波数分析する周波数分析装置と、この周
波数分析装置による振動成分の分析結果が取り込まれる
と予め設定された異常判定に必要な各周波数帯域毎の
ーク値及び積分値を求めるデータ処理手段と、前記デー
タ処理手段で求められたピーク値および積分値を予め決
められた前記ピーク値および前記積分値のしきい値と
較して異常の有無を判定する異常判定手段と、この異常
判定手段により異常ありと判定されるとそのデータを格
納する判定結果記憶手段とを備えたものである。
【0014】
【作用】このような構成の回転機械の監視装置にあって
は、電動機等で駆動され、短時間に起動される回転機械
の起動時の異常判定処理が可能になることによって、起
動時に顕著化し易い不具合徴候の検知と起動時の監視が
可能になり、さらに異常発生時の原因を探ることがで
き、回転機械の最適な保守が可能となる。
【0015】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。
【0016】図1は火力発電プラントの押込み通風機、
排ガス混合通風機等の回転機械を対象とした監視装置の
構成例を示すものである。図1において、1は本実施例
による回転機械の監視装置全体を示しており、2は後述
する監視装置としてのデータ処理、異常判定処理等の各
処理および周波数解析装置10、信号切替器11、振動
波形記憶装置13の制御等を行う監視用計算装置であ
る。この監視用計算装置2は、中央演算装置5、この中
央演算装置5で処理されたデータを予め設定された保存
領域に格納する補助記憶装置3および主記憶装置4、中
央演算装置5で処理されたデータや主記憶装置4および
補助記憶装置3に格納されたデータを表示装置CRTに
表示させる入出力制御装置6を備え、さらに監視機器の
プロセス信号14、各監視機器の起動信号19を監視用
計算機装置2に取込んだり、警報出力用のディジタル信
号15を出力するためのプロセス入出力装置7、監視用
計算機装置2と周波数分析装置10、信号切替器11お
よび振動波形記憶装置13とを接続するためのGP−I
Bインタフェース装置8a,8bを備えている。ここ
で、上記プロセス信号14としては、図10の例えば押
込み通風機48の場合には動翼開度、排ガス混合通風機
49の場合は回転数である。
【0017】一方、図10の押込み通風機48、排ガス
混合通風機49等の各監視機器には図示しない振動セン
サが設置されると共に、各監視機器からの振動信号18
aは増幅器12で増幅された後、信号切替器11で順次
各監視機器の振動信号18cが選択され、周波数分析装
置10に振動信号18dとして入力される。
【0018】周波数分析装置10は、増幅器12で増幅
された振動信号18dをA/D変換した後、周波数分析
を行ったり、あるいは後述する監視用計算装置2から送
られてきた振動波形データの周波数分析を行うものであ
る。周波数分析装置10と信号切替器11は、いずれも
GP−IB信号17aで監視用計算機装置2から制御さ
れると共に、周波数分析装置10での周波数分析結果も
GP−IB信号17aで監視用計算機装置2に取込まれ
る。また、振動信号18aは増幅器12を出た直後で分
岐された後、振動信号18bとして振動波形記憶装置1
3にも入力される。
【0019】振動波形記憶装置13は振動信号18bを
A/D変換すると同時に、A/D変換後の振動波形デー
タをディジタル値で記憶するものである。そして、この
振動波形記憶装置13は、GP−IB信号17bで監視
用計算装置2から制御される。また、A/D変換後に
動波形記憶装置13内の記憶部に記憶されたディジタル
値での振動波形データは必要に応じてGP−IB信号1
7bで監視用計算装置2に取込まれる。
【0020】さらに、各監視機器の起動信号19がプロ
セス入出力装置7に入力されるが、振動波形記憶装置1
3にも入力される。この信号は詳細を後述するが、規定
時間後に振動波形記憶装置13のA/D変換処理および
記憶部への振動波形データの保存を停止するための信号
として使用される。図2は上記振動波形記憶装置13の
処理回路の構成例を示すものである。
【0021】振動波形記憶装置13に入力される振動信
号18bは、A/D変換処理回路37でA/D変換さ
れ、記憶部38にディジタル値で記憶される。A/D変
換された振動波形データは、記憶部38にサイクリック
に各監視機器の起動時間以上に相当する時間T´の保存
容量で更新記憶される(ある時点を考えた時、常にその
時から過去時間T´前のデータが保存されている)。4
0はGP−IBインタフェース処理回路であり、監視用
計算機装置2内のGP−IB信号17bをやり取りする
ための処理回路である。39は振動波形記憶装置13内
のA/D変換処理回路37および記憶部38を統括制御
する処理回路であり、前記受信したGP−IB信号17
bの内容に応じてA/D変換処理回路37および記憶部
38を制御したり、外部トリガ入力処理回路41が受信
する起動信号19で同じくA/D変換処理回路37およ
び記憶部38を制御する。前記外部トリガ入力処理回路
41は、起動信号19を受信したとき、統括制御処理回
路39に対して信号を発生し、統括処理回路39はその
信号を受けた後、監視機器の起動時間に相当する時間T
後にA/D変換処理回路37および記憶部38の処理を
停止する。従って、記憶部38には監視機器の起動後、
監視機器の起動時間T以上の時間T´に相当する過去の
振動波形データが保存されることになる。
【0022】図3は図1に示す監視用計算装置2内の中
央演算装置5で処理される監視処理機能を示すブロック
構成図である。図3において、各監視機器からのプロセ
ス信号14は図1に示すプロセス入出力装置7を介して
取込み、プロセスデータ22となる。また、起動信号1
9もプロセス入出力装置7を介して取込み、起動データ
23となる。
【0023】プロセスデータ収集手段26は、動翼開
度、回転数等の各監視対象機器の起動データ23を一定
周期で収集して図4に示すような様態で収集データ記憶
部27に格納するもので、特に監視機器が起動されたと
き、起動データ23を「1」として格納する。
【0024】周波数分析装置制御手段25は、GP−I
Bインターフェース装置8aを介して送信データ20b
で信号切換器11および周波数分析装置10を制御する
と共に、振動信号18dの周波数分析装置10での周波
数分析結果受信データ20aとして受信伝送処理をし
て、図4に示すような様態で収集データ記憶部27に記
憶する、あるいは収集データ記憶部27に格納された振
動波形データを周波数分析装置10に送信データ20b
として送信伝送処理し、周波数分析装置10にて周波数
分析を行った後に、受信データ20aとして受信伝送処
理をして、図4に示すような様態で収集データ記憶部2
7に格納する、という2つの処理を行うものである。2
つの処理のいずれを行うかは後述する異常判定統括手段
35で制御される。なお、受信データ20a、送信デー
タ20bのいずれも、GP−IBインターフェース装置
8bと周波数分析装置10、信号切換器11間ではGP
−IB信号17bとして処理される。
【0025】振動波形記憶装置制御手段36は、GP−
IBインターフェース装置8bを介して送信データ21
bで振動波形記憶装置13を制御すると共に、振動波形
記憶装置13からの振動波形データを受信データ21a
として受信伝送処理して、図4に示すような態様で収集
データ記憶部27に格納するものである。受信データ2
1a、送信データ21bのいずれもGP−IBインター
フェース装置8bと振動波形記憶装置制御手段13間で
はGP−IB信号17bとして処理される。
【0026】データ処理手段28は収集データ記憶部2
7に格納された周波数分析結果をもとに、監視機器の異
常検知を行うために図5に示すように予め設定した各周
波数帯域f1 からfn 成分に対するスペクトルのピーク
値(周波数帯域内の最大スペクトル値)および積分値
(周波数帯域内のスペクトル面積値)を求めるものであ
る。
【0027】異常判定手段29は、前記データ処理手段
28で求めた周波数帯域f1 からfn 成分に対応するピ
ーク値および積分値が異常判定しきい値記憶部32に格
納されているしきい値より大きい場合に監視機器に何ら
かの異常が発生したと判定するものである。
【0028】ここで、異常判定方法としては、下記のよ
うに例えばスペクトルのピーク値、積分値、オーバホー
ル等を使用した種々の方法が考えられるが、本実施例の
異常判定手段29では、下記の内(1)(2)が成立す
るとき異常と判定するようにしている。 (1)設定周波数帯域f1 のスペクトルピーク値>異常
判定ピークしきい値 (2)設定周波数帯域f1 のスペクトル積分値>異常判
定積分しきい値 (3)スペクトルのオーバホール>異常判定積分しきい
【0029】異常判定しきい値記憶部32は図6に示す
ような態様で格納されており、各監視機器毎に、ピーク
値しきい値、積分しきい値が格納されている。さらに、
各ピークしきい値、積分しきい値格納領域の中は、さら
に監視機器に対応したしきい値を切替えるプロセスデー
タの各範囲毎に区分されて格納されており、押込み通風
機の場合は動翼開度、排ガス混合通風機の場合は回転数
の各範囲で区分されている。従って、異常判定しきい値
は、その時の監視機器のプロセスデータ値が前記区分範
囲に当てはまる周波数帯域f1 からfn 成分のピークし
きい値および積分しきい値を選択して行う。
【0030】前記異常判定手段29において、監視機器
の異常が判定された場合には、次の警報出力手段30に
おいて警報出力24を出力する。この警報出力24は、
図1において、プロセス入出力装置7からディジタル信
号15として出力され、その信号はリレー装置9を介し
て警報出力信号16として回転機械の監視装置1外の外
部へ出力される。この外部に出力された警報出力信号1
6は、発電プラントの中央操作室での監視盤への警報通
知等に使用される。
【0031】データ保存手段31は監視機器が異常と判
定された場合に、図7に示すような態様で判定結果記憶
部33に、異常発生時間、異常発生機器名称、該当監視
機器のプロセスデータ、各設定周波数帯域のスペクトル
ピーク値、各設定周波数帯域のスペクトル積分値、周波
数分析結果を格納するものである。
【0032】ここで、異常判定統括手段35は、前記周
波数分析装置制御手段25、振動波形記憶装置制御手段
36並びにデータ処理手段28、異常判定手段29、警
報出力手段30、データ保存手段31の一連の各手段を
後述するように監視機械の起動状況、異常・正常判定結
果に基づいて適宜起動して監視装置としての処理機能を
統括処理する手段である。
【0033】判定結果表示手段34は、判定結果記憶部
33に格納された異常発生時の周波数分析結果、スペク
トルピーク値、スペクトル積分値、さらに併せて異常判
定しきい値記憶部32内に格納されているしきい値の異
常検知時の情報を図8に示すように表示装置CRTに表
示するものである。次に上記のように構成された回転機
械の監視装置の作用について述べる。
【0034】各監視機器の振動信号18aは増幅器12
を経由して監視用計算機装置2で制御される信号切替器
11で順次切替えながら周波数分析装置10に入力され
る。周波数分析装置10は、前記信号切替器11と同様
に監視用計算機装置2で制御され、周波数分析装置10
での周波数分析結果が監視用計算機装置2に取込まれ
る。
【0035】監視用計算機装置2は周波数分析結果を取
込んだ後、データ処理手段28で異常判定に必要な予め
設定された各周波数帯域でのピーク値および積分値を求
める。このデータ処理手段28で求められたピーク値お
よび積分値は、異常判定手段29で異常判定しきい値記
憶部32内のしきい値と比較され、異常判定処理が行わ
れる。
【0036】異常判定手段29での異常判定結果が正常
ならば、再度次の監視機器の異常判定処理に移る。も
し、異常判定結果が異常ならば、異常判定統括手段35
によって警報出力手段30並びにデータ保存手段31が
起動される。警報出力手段30では外部への警報出力が
なされると共に、データ保存手段31によって異常時の
各種データが判定結果記憶部33に保存される。
【0037】一方、監視機器の起動時には起動信号19
が監視用計算機装置2および振動波形記憶装置13に同
時に入力され、振動波形記憶装置13は入力されている
振動信号18bのA/D変換および振動波形データの記
憶処理を起動信号が入力されてから監視機器の起動時間
経過後に停止する。
【0038】前述の振動波形記憶装置13の動作と並行
して監視用計算装置2内の異常判定統括手段35は監視
機器の起動を判定して起動が終了する時間以上の間処理
を停止する。そして、処理が完了したら前記振動波形記
憶装置13に格納された起動時の振動波形データを監視
用計算装置2に取込む。次にその振動波形データを周波
数分析装置10に送信して周波数分析結果を取込んだ
後、異常判定統括手段35はデータ処理手段28、異常
判定手段29を起動して監視機器の起動時の異常判定処
理を行う。
【0039】もし、異常判定手段29での異常判定結果
が異常であるならば、警報出力手段30を起動して外部
に警報出力を送出すると共に、次にデータ保存手段31
が起動され、判定結果記憶部33に異常発生時間、異常
発生機器名称、該当監視機器のプロセスデータ、各設定
周波数帯域のスペクトルピーク値、各周波数設定帯域の
スペクトル積分値、周波数分析結果を格納する。
【0040】前記データ保存手段31で格納された各デ
ータは、判定結果表示手段34で異常判定しきい値記憶
部32内に格納されているしきい値と共に、異常検知時
情報として図8に示す形で表示装置CRTに表示され
る。ここで、以上のような作用を統括して制御する異常
判定統括手段35の処理について図9に示すフローを参
照しながら詳細に説明する。
【0041】処理ステップ101では、図4に示した収
集データ記憶部27内の起動データを参照して、起動デ
ータが「1」のものがないかどうか、即ち監視機器の中
で起動されたものがないかどうかを順次判定する。起動
された機器があれば、処理ステップ102へ処理を移
し、起動された機器がなければ、処理ステップ112へ
処理を移す。
【0042】処理ステップ102では、処理ステップ1
01の処理タイミングによっては、監視機器が起動中直
後、起動中のものあるいは起動完了後の機器があるた
め、余裕を見て監視機器の起動時間T以上の時間tだけ
処理をウエイトする。
【0043】次に処理ステップ103では、該当する監
視機器に対応する図4に示した収集データ記憶部27内
の起動データを「1]から[0]にクリア処理して処理
ステップ104に進む。この処理ステップ104では、
振動波形記憶装置制御手段36を起動する。振動波形記
憶装置制御手段36では、前述した振動波形記憶装置1
3内に保存されたディジタル値の監視機器の起動時間T
に相当する振動波形データをGP−IBインタフェース
装置8bを介して振動波形データ21aとして監視用計
算機装置2に取込み、図4に示す収集データ記憶部27
に格納する。
【0044】次に異常判定統括手段35は、処理ステッ
プ105で周波数分析装置制御手段25を起動する。こ
の周波数分析装置制御手段25は、収集データ記憶部2
7に格納された監視機器の振動波形データを送信データ
20bとして周波数分析装置10に送信して周波数分析
指令を出力する。周波数分析装置10は周波数分析指令
を受信して送信されてきた振動波形データの周波数解析
を行う。次に周波数分析結果20aが周波数分析装置1
0から監視用計算機装置2に送信されると、周波数分析
装置制御手段25は周波数分析結果20aを収集データ
記憶部27に格納する。
【0045】次に処理ステップ106ではデータ処理手
段28が起動され、収集データ記憶部27に格納された
周波数分析結果から各設定周波数帯域f1 からfn での
ピーク値および積分値を求めると共に、異常判定手段2
9が次の処理ステップ107で起動され、異常判定手段
29は異常判定しきい値記憶部32内の対象監視機器の
しきい値を選択すると共に、データ処理手段28で求め
られたピーク値および積分値との比較から監視機器の異
常判定を行う。
【0046】異常判定統括手段35は、処理ステップ1
08において、前記異常判定手段29での異常判定結果
が異常でなければ、処理を処理ステップ111に移す。
また、判定結果が異常であるならば、処理処理ステップ
109に移し、警報出力手段30を起動する。次に処理
ステップ110でデータ保存手段31を起動する。
【0047】一方、処理ステップ101で起動された監
視機器がないと判断されたならば、処理ステップ112
で、監視機器が運転中であるかどうかを判定する。この
判定は各監視機器のプロセスデータ22で判断する。例
えば、図10の押し込み通風機48の場合には動翼開
度、排ガス混合通風機49の場合は、回転数がそれぞれ
「0」でないことで運転中であるかどうかを判定する。
監視機器が運転中でないならば、処理ステップ111に
処理を移す。
【0048】処理ステップ112で監視機器が運転中と
判定されたならば、次の処理ステップ113で周波数分
析装置制御手段25を起動する。この周波数分析装置制
御手段25は、信号切替器11を制御し、周波数分析装
置10に入力された振動信号18dの周波数分析を実行
させる。そして、周波数分析結果20aは、周波数分析
装置10から監視用計算機装置2に送信され、収集デー
タ記憶部27に格納される。次に処理は処理ステップ1
06に移され、以下の処理は前述したように起動された
監視機器があるある場合の処理と同じである。
【0049】処理ステップ111では、押込み通風機4
8、排ガス混合通風機49等の機器の監視を一定周期で
順次進めるべく、前回の監視機器から次の監視機器へ処
理を進める。
【0050】なお、監視用計算機装置2と周波数分析装
置10、信号切替器11、振動波形記憶装置13との伝
送インターフェースはGP−IBインタフェースに限る
必要はないことは言うまでもない。
【0051】このような構成の本実施例によれば、電動
機等で駆動され、短時間に起動される回転機械の起動時
の異常判定処理が可能になり、また異常発生時には異常
時の諸データが保存され、それらのデータの表示が可能
となるため、異常発生時の解析を行うことができ、その
結果回転機械の最適な保守が可能となる。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、発電
プラントにおいて、押込み通風機、排ガス混合通風機等
の如く電動機等で駆動され、短時間に起動される回転機
械の起動時の異常判定処理が可能になり、また異常発生
時には異常時の諸データが保存され、これらのデータの
表示が可能となるので、異常発生時の原因解析を行うこ
とができ、もって回転機械の最適な保守を可能になし得
る回転機械の監視装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転機械の監視装置の一実施例を
示すブロック図。
【図2】同実施例における振動波形記憶装置を示す処理
回路図。
【図3】同実施例における中央演算装置の機能ブロック
図。
【図4】図3に示す収集データ記憶部に格納されるデー
タ説明図。
【図5】図3の異常判定手段による異常判定のためのス
ペクトル帯域の説明図。
【図6】図3の異常判定用しきい値記憶部に格納される
データ説明図。
【図7】図3の判定結果記憶部に格納されたデータ説明
図。
【図8】同実施例において、異常発生時の情報表示例を
示す図。
【図9】同実施例において、異常判定統括処理手段の処
理フロー図。
【図10】発電プラントのボイラー通風系統の概略的な
構成例を示す系統図。
【符号の説明】
2……監視用計算機装置、3……補助記憶装置、4……
主記憶装置、5……中央演算装置、6……入出力制御装
置、7……プロセス入出力装置、8a,8b……GP−
IBインタフェース装置、9……リレー装置、10……
周波数分析装置、11……信号切替器、12……増幅
器、13……振動波形記憶装置、25……周波数分析装
置制御手段、26……プロセスデータ収集手段、27…
…収集データ記憶手段、28……データ処理手段、29
……異常判定手段、30……警報出力手段、31……デ
ータ保存手段、32……異常判定用しきい値記憶部、3
3……判定結果記憶部、34……判定結果表示手段、3
5……異常判定統括手段、36……振動波形記憶装置制
御手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電プラント等に設置される複数の電動
    機駆動等による回転機械の振動波形を順次入力し、前記
    振動波形をA/D変換してディジタル値の振動波形デー
    タとして周波数分析を行い、分析結果をもとにして異常
    の有無を判定する監視装置において、前記回転機械の
    ずれかの起動信号をトリガーとして、起動された前記
    転機械の少なくとも起動が終了するまでの間、前記起動
    された回転機器の振動波形をA/D変換し、これによっ
    て得られたディジタル値の振動波形データを一旦格納
    し、前記振動波形データの格納が終了した後に前記振動
    波形データを送信する振動波形記憶装置と、この振動波
    形記憶装置に格納された振動波形データを受信すると
    の振動成分を周波数分析する周波数分析装置と、この周
    波数分析装置による振動成分の分析結果が取り込まれる
    と予め設定された異常判定に必要な各周波数帯域毎の
    ーク値及び積分値を求めるデータ処理手段と、前記デー
    タ処理手段で求められたピーク値および積分値を予め決
    められた前記ピーク値および前記積分値のしきい値と
    較して異常の有無を判定する異常判定手段と、この異常
    判定手段により異常ありと判定されるとそのデータを格
    納する判定結果記憶手段とを備えたことを特徴とする回
    転機械の監視装置。
JP3045076A 1991-03-11 1991-03-11 回転機械の監視装置 Expired - Lifetime JP3048395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3045076A JP3048395B2 (ja) 1991-03-11 1991-03-11 回転機械の監視装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3045076A JP3048395B2 (ja) 1991-03-11 1991-03-11 回転機械の監視装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04282421A JPH04282421A (ja) 1992-10-07
JP3048395B2 true JP3048395B2 (ja) 2000-06-05

Family

ID=12709247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3045076A Expired - Lifetime JP3048395B2 (ja) 1991-03-11 1991-03-11 回転機械の監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3048395B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4181280B2 (ja) * 1999-08-25 2008-11-12 株式会社オービット 振動監視警報システム及びこのシステムを構成するコンピュータ並びに振動監視警報プログラムを記録したコンピュータ読取可能な媒体
JP4149691B2 (ja) * 2001-08-31 2008-09-10 株式会社東芝 半導体製造装置用回転機の寿命予測方法及び半導体製造装置
JP5541155B2 (ja) * 2008-03-31 2014-07-09 旭硝子株式会社 加速度センサ装置、無線センサネットワーク及び広域異常振動記録システム
WO2021166128A1 (ja) * 2020-02-19 2021-08-26 日本電気株式会社 異常推定装置、異常推定方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04282421A (ja) 1992-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101393049B (zh) 风力发电机组振动监测及故障诊断的方法
JP2002152862A (ja) 遠隔監視システム用のデータ収集ユニット及び遠隔監視方法
JP5026845B2 (ja) タービンエンジン用の監視システム及びガスタービンエンジン組立体
US6536284B2 (en) Method and apparatus for compressor control and operation via detection of stall precursors using frequency demodulation of acoustic signatures
JP2000210800A (ja) 産業機械のモニタ方法およびその装置
JP3048395B2 (ja) 回転機械の監視装置
JP6920828B2 (ja) プラントの診断装置および診断方法
JP2003088178A (ja) インバータ付きギヤモータ
JP5358275B2 (ja) 発電設備の遠隔監視システム
JPH05312690A (ja) 回転機械の監視装置
JP3568939B2 (ja) 回転機械の軸振動解析による状態診断方法及び装置
JPH0264329A (ja) フィルタ目詰まりの検出機構
JPH0252234A (ja) 電動機電流による機械設備の診断方法
CN210534610U (zh) 一种机房环境监控装置
JPH06313734A (ja) プラントの設備診断方法と装置
JP3393908B2 (ja) 回転機械の音響・振動診断装置及び方法
JPH10283024A (ja) 各種プラントの監視・診断方法
JP2002333916A (ja) 発電設備の遠隔損傷診断システム
WO2017043932A1 (ko) 공기조화기 진단장치, 공기조화기 시스템 및 그 동작방법
JPH0578659B2 (ja)
EP1579110A1 (en) System for estimation and control of the concentrations of pollutant gases at the discharge of a gas turbine
CN216057081U (zh) 一种高效分布物联网安全信息采集系统
JPH05340595A (ja) 冷熱制御機器のデータロガー装置
JPH05342490A (ja) プラント構成機器の保守・診断装置
CN115174629B (zh) 基于边缘计算的矿山安全监测方法