JP4181280B2 - 振動監視警報システム及びこのシステムを構成するコンピュータ並びに振動監視警報プログラムを記録したコンピュータ読取可能な媒体 - Google Patents

振動監視警報システム及びこのシステムを構成するコンピュータ並びに振動監視警報プログラムを記録したコンピュータ読取可能な媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動監視警報システム及びこのシステムを構成するコンピュータ並びに振動監視警報プログラムを記録したコンピュータ読取可能な媒体に係り、特に、半導体製造などに悪影響を及ぼす振動を対象とした振動監視警報システム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI製造工程において、歩留まりを低下させる原因の一つとして振動が問題視されている。精密機器には個々に固有の振動許容値が設定されているが、実際のところ、精密機器の性能発揮に障害となる振動の周波数及び許容値を正確に知ることは困難とされている。このため、従来は、精密機器が問題なく稼働している床の振動値に、やや安全を見て許容値を設定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題に鑑みれば、LSI製造工程において、長期間の振動を常時記録し、振動と歩留まりとの因果関係を調べる作業は有益とも思える。しかしながら、現在に至るまで、かかる作業はほとんどなされていない。その理由は、振動の常時記録が時間軸でしか行うことができないこと、かつ、時間軸での振動振幅が直接歩留まりに影響するわけではないからである。通常、振動を嫌う精密機器は、特定周波数の振動の影響を大きく受けるが、その他の周波数の振動では比較的影響を受けないことが知られている。
【0004】
そこで、精密機器の振動許容値は、上述のように余裕を見て設定されているが、場合によっては、過度に低い許容値が設定されている場合があり、その許容値をクリアするために、LSI製造工場の設備に過剰な建設費を投資している場合もある。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、特に、振動と歩留まりとの関係を容易に把握することが可能な振動監視警報システム等を提供することを、その目的とする。また、精密機器の振動許容値を比較的正確に知ることのできる振動監視警報システム等を提供することを、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、測定点の振動を電気信号として検出する振動検出手段と、この振動検出手段の出力を増幅する信号増幅手段と、この信号増幅手段の増幅出力に基づいて測定点の振動を監視するコンピュータとを備えている。また、コンピュータは、信号増幅手段の増幅出力であってデジタル変換後の振動データ(時間軸波形、以下同じ)をメモリに格納し、このメモリの振動データにFFT(Fast Fourier Transformation)理論に基づく周波数解析処理を施し、この周波数解析処理の結果を予め設定された周波数領域の許容値と比較し、許容値を超えた場合に警報信号を出力する。
この際、コンピュータは、現在の日時を出力するタイマを備え、メモリに格納した一つの振動データについて周波数解析処理の結果として周波数毎の振動速度、振動加速度及び振動変位を算出し、当該一つの振動データについて振動速度、振動加速度及び振動変位を許容値と比較し、当該一つの振動データについて振動速度、振動加速度及び振動変位のいずれか一つでも値が許容値を超えた場合に警報信号の出力し、及び周波数解析処理の結果が許容値を超えた時から一定時間の振動データを、当該振動データの発生日時と共にファイルに格納する、という構成を採っている。
【0009】
また、請求項記載の発明では、コンピュータは、許容値を周波数毎に異なる値に設定可能な許容値設定機能を備えている、という構成を採っている。
【0010】
また、請求項記載の発明では、コンピュータはタイマが予め設定された記録開始時刻を出力すると、当該記録開始時刻から一定時間の前記振動データを、該振動データの発生日時と共にファイルに格納する、という構成を採っている。
【0011】
また、請求項記載の発明では、コンピュータは、さらに、記録開始及び記録停止を入力可能な入力装置備えている。そして、この入力装置から記録開始が入力されてから記録停止が入力されるまでの振動データを、該振動データの発生日時と共にファイルに格納する、という構成を採っている。
【0012】
また、請求項記載の発明では、コンピュータは、周波数解析の結果をトリパタイトグラフとして表示装置に表示させる表示機能と、このトリパタイトグラフを元となる振動データの発生日時と共に印刷装置に印刷させる印刷機能とを備えている。また、他の発明は、上記振動監視警報システムを構成するコンピュータと、このコンピュータを実現する振動監視警報プログラムを記録した媒体である。これらにより、前述した目的を達成しようとするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図13に基づいて説明する。
【0014】
図1に示す振動監視警報システムは、測定点の振動を電気信号として検出する振動検出手段1と、この振動検出手段1の出力を増幅する信号増幅手段2と、この信号増幅手段2の増幅出力をデジタル変換した振動データ(時間軸波形、以下同じ)に基づいて測定点の振動を監視し警報を発するコンピュータ3とを備えている。
【0015】
図2は、振動検出手段1の構成図である。本実施形態では、振動検出手段1として複数の加速度センサを採用している。加速度センサは、X1〜Z4までの全部で12個が設けられている。記号X,Y,Zは、検出する振動方向がそれぞれ直交座標系におけるX方向、Y方向、Z方向であることを示している。XYZに続く数字1,2,3,4はセンサの組番号を示している。例えば、「加速度センサX1」は、第1組のX方向の振動を検出するセンサである。X方向,Y方向,Z方向の振動を検出する加速度センサ1つずつを組み合わせて1つのセンサ組11を構成し、本実施形態では、このセンサ組11が4つ設けられている。これは、独立した4ヶ所の測定点において、それぞれX,Y,Z、3方向の振動を検出できることを意味している。各加速度センサの出力信号は、信号増幅手段2に入力されるように構成されている。また、各加速度センサの電源は信号増幅手段2から供給されるようになっている。
【0016】
図3は、信号増幅手段2の構成を示すブロック図である。信号増幅手段2は、振動検出手段1の加速度センサから出力される電気信号を増幅する増幅器を、当該加速度センサの数に等しい12個備えている。また、信号増幅手段2は、外部に警報信号を出力するための警報出力コネクタ25と、コンピュータ3からの指令に基づいて警報出力コネクタ25からTTLレベルの警報信号を出力させるコントローラ24と、コントローラ24に警報信号の出力を停止させるリセットボタン26とを備えている。警報出力コネクタ27には、種々の警報装置27を接続することが可能である。また、信号増幅手段2は、振動検出手段1、増幅器21及びコントローラ24に電力を供給する電源23を備えている。12個の増幅器は、個別に3段階の利得を設定できる機能を有している。各増幅器の利得の設定は、コントローラ24から出力される制御信号によって行われる。コントローラ24は、コンピュータ3からの命令に基づいて各増幅器の利得を切り替える。
【0017】
図4は、コンピュータ3の構成を示すブロック図である。バス31には、入力装置32、表示装置33、メモリ34、CPU35、外部記憶36、ハードディスクドライブ(HDD)37及び外部インターフェース(I/F)38が接続されている。入力装置32は、キーボードやマウス等である。表示装置33は、CRTや液晶ディスプレイ等である。メモリ34はRAMやROMである。外部記憶36は、フロッピディスクドライブ、CD−R、DVD等である。HDD37は、振動データのファイル装置として機能する。また、HDD37には、CPU35が実行する振動監視警報プログラムが記録されている。このプログラムをCPU35が実行することにより、後述する各種の機能が実現される。振動監視警報プログラムは、外部記憶媒体としてのコンピュータ読み取り可能な媒体から読み込まれたものであってもよい。I/F38には、信号増幅手段2を接続するインターフェース、印刷装置41を接続するパラレルインターフェース、スピーカ40を接続するオーディオインターフェース等が含まれる。特に、I/F38は、信号増幅手段2の増幅アナログ出力をデジタル信号に変換してバス38に取り込むA/D変換器39を備えている。
【0018】
次に、本実施形態の動作について説明する。
【0019】
まず、各センサ組11を測定点に設置する。例えば、振動を計測したい部屋毎に一つのセンサ組11を設置する。本実施形態では4ヶ所まで配置することができる。システムを稼働状態に設定すると、加速度センサからX,Y,Z各方向の振動が連続的に検出され信号増幅手段2に入力される。信号増幅手段2では、加速度センサから出力された微弱な信号が各増幅器に入力され、予め設定された利得に応じて増幅される。ユーザーはコンピュータ3の入力装置32を操作することにより各増幅器の利得を選択できるようになっている。CPU35は、入力装置32から増幅器の利得の変更が要求されると、信号増幅手段2のコントローラ24に利得の変更命令を出力する。この命令を受けたコントローラ24は、指示された増幅器の利得を指示された値に変更する。各増幅器で増幅された信号は、コンピュータ3に出力され、I/F38に含まれるA/D変換器39においてデジタル信号(振動データ)に変換される。コンピュータ3は次の処理を実行する。
【0020】
図5は、コンピュータ3の通常の表示処理を示すフローチャートである。通常、コンピュータ3は、一定時間を単位として振動データをメモリ34に蓄積し(S1)、一定時間分の振動データ(時間軸波形)が格納される毎に、その振動データに基づく振動波形を表示装置33に表示する(S2)。
【0021】
この際の通常の表示画面を図9に示す。通常の表示画面では、センサ第1組から第4組までの全ての振動データ(時間軸波形)が同時に表示されるようになっている。振動データの表示例を図13に示す。X,Y,Zの各方向毎に振動データが時系列に表示される。本実施形態において、横軸は時間、縦軸は加速度を示している。横軸は4秒分の振動データを同時に表示できるようになっており、その半分の2秒が振動データの取得単位及び表示の更新単位になっている。図13において、X方向の振動データの加速度のレンジは±0.5に表示されているが、通常の表示では、X,Y,Z全ての方向において、±1.0のレンジで表示されるようになっている。また、ユーザーは、入力装置32の操作により、振動データの表示方法をピーク・トゥ・ピーク、ゼロ・トゥ・ピーク、及び実効値(RMS)表示から選択できるようになっている。また、図9の通常の表示画面には、各センサ組11の識別名が表示されるようになっている。ユーザーは、入力装置32の操作により、この識別名を書き替えることができるようになっている。これにより、振動データの表示内容とセンサ組11の設置場所との対応関係を容易に把握できる。
【0022】
また、図9において、各センサ組11の振動データの表示部の上には、「モニタ」ボタンが設けられている。この「モニタ」ボタンをマウスでクリックすると、選択された組の振動データの変化に加えて、この振動データを2秒毎に周波数変換し、トリパタイトグラフ上に表した表示が得られる。この表示画面を図10に示す。画面の右側に通常の表示と同様の振動データの波形が表示され、その左側には、表示中の振動データに対応するトリパタイトグラフが表示される。図12は、トリパタイトグラフ表示の例である。トリパタイトグラフは、横軸に振動周波数、縦軸に振動速度、右下がりの軸に振動加速度、左下がりの軸に振動変位がそれぞれ設定されている。コンピュータ3は、このトリパタイトグラフの表示にあたり、振動データに対しFFT理論に基づく周波数解析処理を施し、周波数毎に振動速度、振動加速度及び振動変位を算出する。そして、その算出値をトリパタイトグラフ上に表示する。本実施形態において、トリパタイトグラフにはX方向、Y方向、Z方向それぞれの振動データから得た周波数解析結果を当該方向毎に独立した線で表示する。X,Y,Z方向の区別は表示色を違えて行ってもよいし、図12のように四角や三角等の形状で区別できるようにしてもよい。
【0023】
また、図10において、トリパタイトグラフの上方には、選択したセンサ組11の識別名が表示されるようになっている。また、振動データ表示の下には「リターン」ボタンが設けられており、この「リターン」ボタンをマウスでクリックすると、図9で示した通常の表示画面に戻るようになっている。
【0024】
図6は、コンピュータ3が行う警報処理のフローチャートである。コンピュータ3は、信号増幅手段2から出力される振動データをメモリ34に蓄え(S11)、一定時間分の振動データが蓄積される毎に、周波数解析処理を実行する(S12)。即ち、メモリ34に蓄えられた一定時間分の振動データに対しFFT理論に基づく周波数解析処理を実行し、振動速度、振動加速度、振動変位のデータを周波数毎に算出する。次に、コンピュータ3は、これらのパラメータの1つでも、予め設定された周波数領域の許容値を超える部分があったか判定し(S13)、許容値を超えた部分があれば、警報信号を出力する(S14)。警報信号の出力は、コンピュータ3に接続されたスピーカ40に対し行われ、断続的なビープ音が一定時間発音されるようになっている。同時に、図9の通常の表示画面において、許容値を超えたセンサ組11の部分に、振動データの表示に替えて、「ALARM!!!」の文字を表示させるようになっている。更に、コンピュータ3から信号増幅手段2のコントローラ24に警報信号を送り、信号増幅手段2に装備された警報信号出力コネクタ25からも警報信号を出力させる。ユーザーが信号増幅手段2に装備されたリセットボタン26を操作すると、コントローラ24は、警報信号出力コネクタ25からの警報信号の出力を停止する。
【0025】
コンピュータ3は、周波数解析の結果が許容値を超えた場合、上記の警報信号の出力と共に、当該許容値を超えたセンサ組11の振動データを一定時間記録する(S15)。記録は、ファイル装置としてのHDD37に格納される。ファイルには、周波数解析の結果が許容値を超えた時の日時のデータが含まれる。日時の取得はコンピュータ3に内蔵のタイマ(図示略)によって行われる。一定時間の記録が終了すると、コンピュータ3は警報を解除し通常の監視状態に復帰する(S16)。即ち、スピーカ40からのビープ音を停止し、画面の表示も振動データの表示に戻す。警報中のセンサ組11について、図9の「モニタ」ボタンをクリックすると、前述と同様に図10のトリパタイト表示を得られるが、警報中は、周波数解析結果が許容値を超えた時の振動データ及びトリパタイトグラフの状態を静止画として表示するようになっている。
【0026】
ユーザーは、周波数解析結果の許容値を自由に設定することができる。許容値の設定は、入力装置32の操作により行う。図12を参照して許容値の設定方法を説明する。図12において、山形の点線並びに左が跳ねた実線及び一点鎖線はユーザーが設定した許容値(周波数領域の関数)を表している。実線は、X方向の振動に関する許容値、点線は、Y方向の振動に関する許容値、一点鎖線は、Z方向の振動に関する許容値である。本実施形態において、許容値は、このような線分(関数)によって規定する。その設定方法は、振動速度、振動加速度、振動変位のうちの1つ乃至2つに許容値を設定することによって行われる。
【0027】
許容値の設定は、1)許容値を設定する周波数の範囲を選ぶこと、2)許容値としてのパラメータを1つ又は2つ選択し、それらの値を設定すること、3)2つのパラメータが選択された場合は、AND条件かOR条件かを選ぶこと、によって完了する。ただし、3)の条件はパラメータに応じて最初から固定されていてもよい。例えば、図12において、山なりの点線で示されたY方向の許容値は、周波数範囲=1〔Hz〕〜100〔Hz〕、第1のパラメータとして変位=1〔μm〕、第2のパラメータとして加速度=1〔gal〕、両パラメータの適用条件としてAND条件を設定したものである。また、図12において、左上がりの実線及び一点鎖線で示されたX方向及びZ方向の許容値は、周波数範囲を4〔Hz〕〜80〔Hz〕とし、パラメータとして加速度と速度を設定し、両パラメータにOR条件を設定したものである。
【0028】
振動データの記録は、警報発生時に限らず、予め設定した時刻に定期的に行うこともできる(図7)。コンピュータ3は、予め設定された設定時刻をメモリ34又はHDD37から読み込み(S21)、内部タイマの出力と比較して設定時刻になったか否かを判断する(S22)。設定時刻になった場合は、上記の警報の場合と同様に設定時刻(日時)の情報と共に一定時間の振動データをファイル(HDD37)に格納する。ユーザーは、入力装置32を操作することにより、記録開始時刻を自在に設定できるようになっている。
【0029】
また、振動データのファイルへの格納は、手動で行うこともできる(図8)。コンピュータ3は、入力装置32からの入力を受け付け(S31)、図9の通常の表示画面で「記録開始」ボタンがクリックされた場合には(S32)、上述した警報の場合と同様に記録開始の日時と共に振動データのファイルへの格納を開始する(S33)。コンピュータ3は、更に入力装置32からの入力を受け付け(S34)、図9の通常の表示画面で「記録停止」ボタンがクリックされるまでは、振動データのファイルへの格納を継続する。一方、「記録停止」ボタンがクリックされると、振動データのファイルへの格納を終了する(S35)。
【0030】
コンピュータ3の他の機能として、トリパタイトグラフの印刷機能と、HDD37にファイルとして格納した振動データを閲覧する機能とがある。ユーザーは、入力装置32を操作して印刷出力を要求することにより、図10のトリパタイト表示画面の内容を印刷装置41に出力することが可能である。印刷出力の結果を図11に示す。左にトリパタイトグラフ、右に振動データが印刷される。また、右上に、ファイルの格納日時が印刷される。中央上には、データの元となったセンサ組11の識別名が印刷される。振動データの縦軸のレンジは、振動データの振幅の大きさに応じて自動的に調節されて印刷されるようになっている。また、ユーザーは、振動データのリアルタイム監視を終了して、それまでにHDD37にファイルとして格納された振動データ及びそのトリパタイト表示を事後的に閲覧することができる。閲覧の結果は、上記の印刷機能により印刷することができる。以上のコンピュータ3の全ての処理・機能は、該コンピュータ3が振動監視警報プログラムを実行することにより実現される。
【0031】
以上説明した本実施形態によれば、振動データを周波数解析した結果が周波数呂域での許容値を超えた場合に直ちに警報を発するので、許容値さえ適切に設定されていれば、警報が生じた時点で、例えば製造中のLSIに不良が発生したであろうことが直ちに把握できる。LSI等の歩留まりと周波数との間の因果関係を利用したシステムである。従来、LSI製造工程で悪影響を与える振動が生じ、製造中のLSIに不良が生じても、その時点では不良を認識することができず、動作チェックを行う最終工程になってようやく不良を認識するという状況であった。この場合、不良なLSIを製造するために製造ラインが動いており、製造上の損失が大きかった。本実施形態の振動監視警報システムを用いれば、LSIに不良を生じたことを直ちに把握することが可能となり、直ちに製造ラインをストップすることが可能となるので、製造上の損失を低減することが可能となる。
【0032】
また、警報があってから一定時間だけ振動データをファイルするので、無駄な振動データが記録されることがなく、事後的に振動データと歩留まりデータとの照合を行う作業が容易となる。
【0033】
更に、本システムで警報が発生し振動データを記録した場合でも、実際の製品に不良が発生していない場合には、振動許容値を下げることができ、最終的に設定された振動許容値が精密機械メーカーから発表されている許容値よりも大幅に大きい値であれば、LSI製造工場自体の振動に対する準備を緩和することが可能となるので、LSI製造工場の建設費低減を図ることも可能である。
【0034】
また、許容値を、加速度、速度、変位といった多方面から設定することが可能であり、また、周波数毎に設定可能なので、環境に応じた適切な許容値の設定が可能である。また、警報の発生によらず、定期的又は手動により振動データを採取することができるので、警報の発生しにくい許容値が設定されていても、振動データの考察を行うことができ、考察結果に応じて許容値のメンテナンスを行うことが可能である。特に、トリパタイト表示と、その印刷出力を得られるので、振動データの考察を視覚的に効率よく行うことができる。
【0035】
ここで、本発明は、上記実施の形態に限られない。振動検出手段は加速度センサ以外でもよい。また、システムに搭載される加速度センサの数は問わない。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、振動データを周波数解析した結果が許容値を超えた場合には直ちに警報を発するので、許容値さえ適切に設定されていれば、警報が生じた時点で、例えば製造中のLSIに不良が発生したであろうことが直ちに把握できる。LSI等の歩留まりと周波数との間の因果関係を利用したシステムである。従来、LSI製造工程で悪影響を与える振動が生じ、製造中のLSIに不良が生じても、その時点では不良を認識することができず、動作チェックを行う最終工程になってようやく不良を認識するという状況であった。この場合、不良なLSIを製造するために製造ラインが動いており、製造上の損失が大きかった。本発明の振動監視警報システムを用いれば、LSIに不良を生じたことを直ちに把握することが可能となり、直ちに製造ラインをストップすることが可能となるので、製造上の損失を低減することが可能となる。
【0037】
請求項2記載の発明では、警報があってから一定時間だけ振動データを記録するので、無駄な振動データが記録されることがなく、事後的に振動データと歩留まりデータとの照合を行う作業が容易となる。
【0038】
更に、本システムで警報が発生し振動データを記録した場合でも、実際の製品に不良が発生していない場合には、振動許容値を下げることができ、最終的に設定された振動許容値が精密機械メーカーから発表されている許容値よりも大幅に大きい値であれば、LSI製造工場自体の振動に対する準備を緩和することが可能となるので、LSI製造工場の建設費低減を図ることも可能である。
【0039】
また、許容値を、加速度、速度、変位といった多方面から設けた場合や、周波数毎に設けた場合は、環境に応じた適切な警報の発生が可能である。また、警報の発生によらず、定期的又は手動により振動データを採取可能とした場合は、警報の発生しにくい許容値が設定されていても、振動データの考察を行うことができ、考察結果に応じて許容値のメンテナンスを行うことが可能である。特に、トリパタイト表示と、その印刷出力を可能とした場合は、振動データの考察を視覚的に効率よく行うことができる、という従来にない優れた振動監視警報システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】図1の振動検出手段の構成を示すブロック図。
【図3】図1の信号増幅手段の構成を示すブロック図。
【図4】図1のコンピュータの構成を示すブロック図。
【図5】図1のコンピュータが実行する処理のフローチャート。
【図6】図1のコンピュータが実行する処理のフローチャート。
【図7】図1のコンピュータが実行する処理のフローチャート。
【図8】図1のコンピュータが実行する処理のフローチャート。
【図9】図1に示すコンピュータの通常の表示画面の構成図。
【図10】図1に示すコンピュータのトリパタイト表示画面の構成図。
【図11】図10のトリパタイト表示画面を印刷出力した場合の構成図。
【図12】図10及び図11のトリパタイトグラフの構成例。
【図13】図9乃至図11の振動データの構成例。
【符号の説明】
1 振動検出手段
2 信号増幅手段
3 コンピュータ

Claims (7)

  1. 測定点の振動を電気信号として検出する振動検出手段と、この振動検出手段の出力を増幅する信号増幅手段と、この信号増幅手段の増幅出力に基づいて前記測定点の振動を監視するコンピュータとを備え、
    前記コンピュータは、前記信号増幅手段の増幅出力であってデジタル変換後の振動データをメモリに格納し、このメモリの振動データに対しFFT理論に基づく周波数解析処理を実行し、この周波数解析処理の結果を予め設定された周波数領域での許容値と比較し、該許容値を超えた場合に警報信号を出力する振動監視警報システムにおいて、
    前記コンピュータは、現在の日時を出力するタイマを備え、前記メモリに格納した一つの振動データについて前記周波数解析処理の結果として周波数毎の振動速度、振動加速度及び振動変位を算出し、当該一つの振動データについて振動速度、振動加速度及び振動変位を前記許容値と比較し、当該一つの振動データについて振動速度、振動加速度及び振動変位のいずれか一つでも値が前記許容値を超えた場合に前記警報信号の出力し、及び前記周波数解析処理の結果が許容値を超えた時から一定時間の振動データを、当該振動データの発生日時と共にファイルに格納することを特徴とした振動監視警報システム。
  2. 前記コンピュータは、前記許容値を周波数毎に異なる値に設定可能な許容値設定機能を備えていることを特徴とした請求項記載の振動監視警報システム。
  3. 前記コンピュータは前記タイマが予め設定された記録開始時刻を出力すると、当該記録開始時刻から一定時間の前記振動データを、該振動データの発生日時と共にファイルに格納することを特徴とした請求項1記載の振動監視警報システム。
  4. 前記コンピュータは、さらに、記録開始及び記録停止を入力可能な入力装置備え、この入力装置から記録開始が入力されてから記録停止が入力されるまでの前記振動データを、該振動データの発生日時と共にファイルに格納することを特徴とした請求項1記載の振動監視警報システム。
  5. 前記コンピュータは、前記周波数解析の結果をトリパタイトグラフとして表示装置に表示させる表示機能と、このトリパタイトグラフを元となる振動データの発生日時と共に印刷装置に印刷させる印刷機能とを備えていることを特徴とした請求項1,2,3又は4記載の振動監視警報システム。
  6. 請求項1,2,3,4又は5記載の振動監視警報システムを構成するコンピュータ。
  7. 請求項1,2,3,4又は5記載の振動監視警報システムを構成するコンピュータの処理を該コンピュータに実行させるための振動監視警報プログラムを記録したコンピュータ読取可能な媒体。
JP23889599A 1999-08-25 1999-08-25 振動監視警報システム及びこのシステムを構成するコンピュータ並びに振動監視警報プログラムを記録したコンピュータ読取可能な媒体 Expired - Lifetime JP4181280B2 (ja)

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