JPH11278041A - モータアクチュエータの異常判定装置 - Google Patents

モータアクチュエータの異常判定装置

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JPH11278041A
JPH11278041A JP8759398A JP8759398A JPH11278041A JP H11278041 A JPH11278041 A JP H11278041A JP 8759398 A JP8759398 A JP 8759398A JP 8759398 A JP8759398 A JP 8759398A JP H11278041 A JPH11278041 A JP H11278041A
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JP
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vibration
abnormality
motor actuator
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data
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JP8759398A
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Masao Hirose
昌男 廣瀬
Shinichi Ichikawa
進一 市川
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Marelli Corp
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Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータアクチュエータの振動によって異常を
正確に判定できるようにする。 【解決手段】振動波形データを振動センサを用いて取得
し(S1)、取得したデータの各特徴量を算出する(S
2)。そして、算出された特徴量から取得された振動波
形データが、例えばカチ音、シャカシャカ音(図4)な
どのいずれに該当する振動を示すものかを判定し(S
3)、判定された振動の種別からモータアクチュエータ
の状態を解析して(S4)この解析結果をディスプレイ
20に表示する(S5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータアクチュエ
ータの動作時の振動または動作音によって異常を判定す
るモータアクチュエータの異常判定方法及びその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば自動車用空気調和装置において
は、内蔵されている各種のドアを駆動するためにモータ
アクチュエータが用いられている。このモータアクチュ
エータは近年小形化の傾向が顕著でありその構成部品が
作りに難くなっている一方で、高精度、高信頼性が要求
されているため、製造の最終工程では非常に厳しい検査
を行なっている。
【0003】この検査方法としては従来から種々の方法
が併用されているが、その併用される検査方法の1つと
して、モータアクチュエータを実際に動作させ、この動
作音を検査者が耳で聞き、その音質等に基づいてモータ
アクチュエータの正常、異常を判断する、いわゆる官能
検査がある。この官能検査は、測定器では計りずらい物
理量を感覚的に捕らえることができる点で注目されてい
る。
【0004】モータアクチュエータに異常がある場合に
は、その異常の原因に応じて動作音が変化する。このた
め、検査者は、自己の知識や経験に基づいて、この動作
音から異常の原因が何であるかを推定している。
【0005】図12は、上記のような官能検査におい
て、検査者がモータアクチュエータに異常があると判定
する動作音とその動作音に対する原因とについてまとめ
たものである。
【0006】この図に示したように、たとえばモータの
回転を中間ギヤに伝えるウォームの表面に傷がある場合
には、モータアクチュエータの動作音は「ビー音」や
「ブー音」と呼ばれる音になる。また、中間ギアが破損
していたり、外形が異常であった場合には、モータアク
チュエータの動作音は、「カチ音」と呼ばれる音にな
る。したがって、検査者は、「ビー音」が聞こえたとき
にはウオームの表面に傷があると判断し、「カチ音」が
聞こえた場合には、ギアの破損や外形異常があると判断
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、官能検
査は測定器で計りずらい物理量を感覚的に捕らえること
ができる点で有益であるが、検査者の感覚に頼る検査で
あるために、検査者によって判断に差が生じるばかりで
なく、同一の検査者でも集中力の低下によって判断が異
なってしまうなど、不確定な判断がされるという点で問
題が残る。
【0008】例えば、同じ動作音が、ある作業者では
「ビー音」であると判断され、他の作業者では「ブー
音」であると判断される場合があり、モータアクチュエ
ータの異常が異なる原因と判断されることがある。
【0009】このような判断の相違を避けるには、FF
T(高速フーリエ変換)を使用した周波数分析器等の精
密機械を使用して動作音を分析することが必要となる。
ところが、このような精密機械で異常動作音の原因追究
を行なうと、その解析に比較的多くの時間が必要となる
ために、異常の原因を瞬時に判断することができなくな
る。これではモータアクチュエータの異常の原因を追及
して製造ラインにフィードバックするまでに時間がかか
ってしまい、その異常の発生の予防が困難になる。
【0010】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
みて行なわれたものであり、短時間でモータアクチュエ
ータの振動を一定の基準で評価し、その振動からモータ
アクチュエータの異常の原因を高精度で判定できるモー
タアクチュエータの異常判定方法及びその装置の提供を
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、次のように構成される。
【0012】モータアクチュエータの動作時の振動また
は音のレベルを時系列的に検出する検出手段と、当該検
出手段によって検出された振動または音の時系列的なレ
ベルの変化を波形データとして記憶する記憶手段と、当
該記憶手段に記憶されている波形データを複数種類の解
析手法で解析する波形解析手段と、当該波形解析手段に
よる解析の結果からそれぞれの解析手法ごとの正常、異
常を判断する判断手段と、当該判断手段により異常と判
断された解析手法の種類またはその組み合わせからモー
タアクチュエータの異常の存否を判定する異常存否判定
手段とを有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施の形態を図
面を用いて説明する。図1は、本実施の形態であるモー
タアクチュエータの異常判定装置(以下、判定装置)の
概略構成を示すブロック図である。
【0014】判定装置は、異常の判定を演算するマイコ
ン10と、異常の判定結果を表示するディスプレイ20
と、モータアクチュエータ2の動作時の振動を検出する
振動センサ30とを有している。マイコン10は、さら
に検出した振動波形を解析するCPU12と振動波形を
記憶しておくメモリ14とを有している。なお、CPU
12は、収集された振動波形を解析に必要なデータに変
換するデータ変換部12aと、この変換されたデータを
解析するデータ解析部12bを有する。
【0015】この判定装置は、図示されていない検査用
治具を有し、検査時には、その検査用治具にモータアク
チュエータ2をセットし、その検査用治具の底面に取り
付けられた比較的高感度の振動センサ30でモータアク
チュエータ2の振動を検出するようになっている。した
がって、比較的騒音の大きな現場でも高精度の検査が可
能となっている。
【0016】なお、振動センサ30に代えて、集音マイ
クを用いてモータアクチュエータ2の作動音を集音し、
音声波形から異常判定をすることも可能である。この場
合には、検査用治具に集音マイクを取り付け、周囲の騒
音の影響を受けないように十分に注意する必要がある。
【0017】測定の対象となるモータアクチュエータ2
は、図2に示すように、ケース4に取り付けられたモー
タ1と、モータ1の回転を中間ギア7a、7bに伝える
ウォームギア3およびウォームホイール5と、中間ギア
7a、7bの回転を出力軸に伝える出力ギア9とを有し
ている。
【0018】このような構成のモータアクチュエータ2
を検査用治具に載置し、通電してモータ1を回転させ、
モータ1や各種のギア3,5,7a,7b,9を無負荷
で回転させる。このときに各ギアの歯先同士が接触する
時に発生する振動やモータ1の振動が、振動センサ30
で検出される。振動センサ30で検出された振動は、図
示されていないアンプで増幅、デジタル変換され、CP
U12によって振動波形を示す振動波形データとしてメ
モリ14に記憶される。
【0019】図3は、振動を動作音と等価と見た場合の
動作音データの一例を示す図であり、(A)、(B)、
(C)のいずれも縦軸に音圧に相当する電圧Vを、横軸
に時間tをとって動作音と時間との関係を示している。
このうち図3(A)は、モータアクチュエータ2の内部
に異物がある場合の動作音データで、異物によって電圧
Vの振幅が急激に大きくなる点oがあることが特徴とな
る。また、図3(B)は、いわゆる「ピー音」と呼ばれ
る動作音の動作音データで、電圧Vの振幅が大きくなる
点pの表れる回数(尖り回数)が大きく、また、点pが
一定の周期で現れることが特徴となる。さらに図3
(C)は、いわゆる「ブー音」と呼ばれる動作音の動作
音データで、動作音データを表す波形の平均レベルが高
いことが特徴となる。
【0020】このような動作音データ(振動波形デー
タ)は、メモリ14から取り出され、必要に応じてデー
タ変換部12aで変換され、データ解析部12bで解析
される。なお、解析に必要な解析データもメモリ14に
記憶されている。したがって、CPU12は、図3に例
示したような動作音データをメモリ14に記憶されてい
る解析データに基づいて解析し、この解析結果から動作
音の「種別」を解析し、モータアクチュエータの異常原
因を判定して判定結果をディスプレイ20に表示する。
【0021】次に、振動波形データから異常原因を判定
する具体的な処理内容について説明する。本実施の形態
として例示する振動の種類の判定は、振動波形データに
対して複数の種類の解析を行ない、各解析の結果の組み
合わせから振動の「種別」を解析している。
【0022】図4は、振動の種別と異常原因との因果関
係を示したものであり、CPU12に設定されている検
査の項目(Rms,Mvd,Dmx,Shp,Dif,
HDmx,Hxp,IPon,DDmx,Fap)を横
欄に、これらの項目から判定できる判定結果(異物、カ
チ音、カチカチ音、シャカシャカチ音、ビー音、ブー
音)を縦欄にとっている。
【0023】図4によれば、取得した振動波形データが
Mvd,Dmx,Shp,Dif,HDmx,IPo
n,Fapの7種類の検査の項目でNGと判断された場
合には、「カチ音」または「異物」であると判定され、
図12に示したその他の異常、すなわち、ギアの破損・
外形異常または製品内部への異物混入のいずれかの不良
があることがわかる。
【0024】図4の例では、10種類の検査の項目の
内、上記の7種類を選択して異常の原因を特定している
が、10種類の検査の項目の内のどの項目を組み合わせ
てどの異常原因とするかは、モータアクチュエータ2の
構造や判定の精度によって設定する。たとえば、取得し
た振動波形データがMvd,Dmx,Shp,Difの
4種類の検査の項目でNGと判断された場合には、「カ
チ音」であると判定するようにしても良い。
【0025】さらに、ある異常原因として選択した検査
の項目の組み合わせの内、過半数がNGと判断された場
合には、その異常原因があると判断するようにしても良
い。たとえば、Mvd,Dmx,Shp,Dif,HD
mx,IPon,Fapの7つの検査の項目のうち過半
数が振動波形データをNGとするものならば、この振動
波形データを「カチ音」であると判定するようにしても
良い。
【0026】さらに、各検査の結果を数値を使って定量
的に表す場合には、各検査の結果で得られた数値を加算
した合計が所定の値以上になった場合に振動波形データ
をカチ音であると判断する、いわゆるファジー推論を用
いて判定を行なっても良い。
【0027】次に、図4で示した各項目の検査の内容に
ついて述べ、各検査で得られる値(以下、特徴量と記
す)の決定方法を説明する。
【0028】《特徴量の算出方法》本実施の形態では、
モータ1に通電してモータを正方向、逆方向の二方向に
それぞれ4秒間ずつ回転し、このときの振動を電気的信
号に変換して振動波形データとしている。なお、以下に
説明する特徴量の算出で用いる平均値の算出には、すべ
て加算平均を用いるものとする。
【0029】図5ないし図9は、振動波形データのパタ
ーンを例示する図であって、すべて縦軸には変換された
振動波形データの電圧値V、横軸には測定時間tを示し
ている。本実施の形態では、振動波形データを0.1秒
の測定時間で区切り、必要に応じて区切られた振動波形
データ(ブロックデータ)ごとに振動波形データを評価
している。このような処理により、振動波形データにノ
イズなどによってモータアクチュエータ2の振動とは無
関係な音を表すピークが表れた場合にも、このピークに
よる判定結果への影響を軽減することができる。
【0030】1.Rms Rmsは、振動波形データの全体的な電圧レベルの指標
となる特徴量で、振動波形データ全体の電圧の実効値r
(図5(A))として求められる。一般に局部異常と呼
ばれる特定の位置にだけ発生するピークの異常(例えば
図5(B)に示す波q)を含む振動波形データは、全体
的な電圧レベルも正常なモータアクチュエータ2と比べ
て高くなる傾向がある。よって、Rmsによればこのよ
うな異常を検出することができる。なお、Rmsによる
振動波形データの判定では、Rmsの値が所定の値以上
であった場合にはこれをNG、所定の値以下であった場
合にはこれをOKとする。
【0031】2.Mvd Mvdは、振動波形データに含まれる電圧の振幅を示す
特徴量であって、具体的には、以下の方法によって求め
られる。
【0032】各ブロックデータごとに最大のピーク値と
最小のピーク値との差を求め、この値を振動波形データ
に含まれるすべてのブロックデータについて足し合わ
せ、データ数で割って平均値を算出する。この算出され
た平均値をMvdとする。
【0033】一般的に局部異常によって発生する波は、
正常な波に比べてその振幅の大きいものが多い。しか
し、異常の原因によっては、波が電圧Vの正方向あるい
は不方向のいずれか一方にだけ出るものもあり、振幅の
大きさだけでは振動波形データが正常、異常を判断でき
ない場合があった。Mvdは、このような場合にも振動
波形データの正常、異常を判断することができる特徴量
である。
【0034】なお、Mvdによる振動波形データの判定
では、Mvdの値が所定の値以上であった場合にはこれ
をNG、所定の値以下であった場合にはこれをOKとす
る。
【0035】3.Dmx Dmxは、以下の処理によって求められる。すなわち、
先ず各ブロックデータごとに大きな振幅を有する波を所
定の数抽出する。次に各ブロックデータごとに抽出され
た波の振幅の平均値を求め、この平均値をすべてのブロ
ックデータについて足し合わせ、データ数で割って平均
値を算出する。この算出された平均値をDmxとする。
【0036】なお、Dmxによる振動波形データの判定
では、Dmxの値が所定の値以上であった場合にはこれ
をNG、所定の値以下であった場合にはこれをOKとす
る。
【0037】4.Shp Shpは、振動波形データの波形Wと所定の電圧値とに
よって形成される三角形の面積の分布を表す特徴量で、
以下のようにして求められる。
【0038】すなわち、図6(A)のように振動波形デ
ータの波形W1と、例えば所定の電圧Uとによって形成
された三角形の面積をブロックデータの全てについて足
し合わせると値s1となる。このような処理を電圧Uを
波形W1の最大電圧値から最小電圧値まで変化させて繰
り返し、各電圧に対応する三角形の面積をプロットする
ことによって電圧面積分布D1が得られる。図6(A)
では、波形W1が一定の振幅を有していることから、得
られる面積分布D1の形状は図示するように滑らかな曲
線となる。
【0039】図6(B)の振動波形データの波形W2
は、に所定の周期で波形W1の振幅よりも大きい振幅の
波が波形W1に発生したものである。したがって、波形
W2から求められる電圧面積分布D2には、図示するよ
うに波形分布D1の両端に振幅が大きい波によって生じ
る面積の値が加わって曲率が大きく変化する電圧x1,
x2が生じる。
【0040】このような曲率の変化する点を有する電圧
面積分布D2のうち、両端よりも突出した部分を一般に
「尖り」という。この尖りを定量化した特徴量がShp
である。
【0041】尖りの定量化は、例えば電圧x1,x2を
検出し、電圧x2〜電圧x1の範囲にある波形W2の総
面積と、電圧x2以下、電圧x1以上にある波形W2の
総面積とを比較し、両者の差の大きさによって尖りの大
きさを判断するものであっても良い。本実施の形態のS
hpによれば、図6(A)の例では尖りは「0」と評価
され、図6(B)の例では尖りは正の値と評価される。
【0042】また、図6(C)のように振動波形データ
の波形W3の基準が一定でない場合の電圧面積分布D3
は、図示するように中央の部分が凹んだ形状になる。こ
のような場合には、Shp<0と評価される。なお、図
5(C)、図6(C)のように振幅の基準となる電圧が
一定にならない波形を「うねり」を有する波形という。
なお、Shpによる振動波形データの判定では、Sh
p、すなわち尖りが所定の大きさ以上であった場合には
これをNG、所定の大きさ以下であった場合にはこれを
OKとする。
【0043】5.Dif Difは、振動波形データの波形の安定性を判定する特
徴量である。具体的には、すべてのブロックデータの波
形の三角形先端の角度(図5(C))を求め、この角度
のうち所定の値以上の値を有するものを抽出して加算
し、データ数で割って平均値を求める。この求められた
平均値をDifとする。
【0044】なお、Difによる振動波形データの判定
では、Difの値が所定の値以上であった場合にはこれ
をNG、所定の値以下であった場合にはこれをOKとす
る。
【0045】6.HDmx HDmxを求める処理では、例えば図7(A)のような
一定の振幅を持つ波zに振幅の異なる波y1が形断続的
に表れる波形に対して、この断続的に表れる成分だけを
増幅する断続的成分の増幅処理を施す。断続的成分の増
幅処理によって、振動波形データの局部的な異常を強調
して見ることができるようになる。
【0046】図7(A)の波形に断続的成分の増幅処理
を行なうと、図7(B)に示すような波形が得られる。
図7(B)に示した波形から、振幅の大きな波y2だけ
を抽出する。抽出された波の振幅の平均値がHDmxで
ある。なお、断続的成分の増幅処理は、マイコン10の
データ変換部12aによって行なわれる。
【0047】なお、HDmxによる振動波形データの判
定では、HDmxの値が所定の値以上であった場合には
これをNG、所定の値以下であった場合にはこれをOK
とする。
【0048】7.Hxp Hxpは、図7(B)で示した断続的成分の増幅処理を
施した波形から、ピーク値を大きいものだけを抽出し、
抽出された値の平均値として求められる。なお、Hxp
による振動波形データの判定では、Hxpの値が所定の
値以上であった場合にはこれをNG、所定の値以下であ
った場合にはこれをOKとする。
【0049】8.Ipon Iponを求める処理では、例えば図8(A)のような
比較的周波数の低い低周波波mに、より周波数の高い高
周波波nが重ね合わされた波に対して、低周波波mだけ
を増幅して取り出す低周波増幅処理を施す。低周波増幅
処理によって、振動波形データの低周波成分を強調して
見ることができるようになる。
【0050】図8(A)の波形に低周波増幅処理を行な
うと、図8(B)に示すような波形が得られる。Ipo
nは、低周波増幅処理が施された振動波形データに含ま
れる波の数として求められる。
【0051】なお、Iponによる振動波形データの判
定では、Iponの値が所定の値以内であった場合には
これをNG、所定の値の範囲外であった場合にはこれを
OKとする。
【0052】9.DDmx DDmxを求める処理では、低周波増幅処理とは反対に
図9(A)のような比較的周波数の低い低周波波mに、
より周波数の高い高周波波nが重ね合わされた波に対し
て、高周波波nだけを増幅して取り出す高周波増幅処理
を施す。高周波増幅処理によって、振動波形データの高
周波成分を強調して見ることができるようになる。
【0053】図9(A)の波形に高周波増幅処理を行な
うと、図9(B)に示すような波形が得られる。DDm
xは、低周波増幅処理が施された振動波形データに含ま
れる波のうち、所定の値以上の振幅をもつ波の振幅の平
均値として求められる。
【0054】なお、DDmxによる振動波形データの判
定では、DDmxの値が所定の値以内であった場合には
これをNG、所定の値の範囲外であった場合にはこれを
OKとする。
【0055】10.Fap 図10は、Fapの算出方法を説明する図で、横軸に振
動波形データの周波数fを、縦軸に周波数fに対応する
エネルギーEをとった図である。Fapの算出方法では、
横軸の周波数をFap、Fbp、Fcp、Fdpの4つの領域に
分け、各周波数領域のエネルギーのピーク値が所定の設
定値eを越えた領域を判定する。そして、この領域に含
まれる周波数と1KHzとの差をFapの値とする。
【0056】なお、Fapの判定では、判定された領域
に含まれる周波数の範囲と1KHzとのずれが所定の値
以上であった場合にこれをNG、所定の値以下であった
場合にはこれをOKとする。
【0057】図11は、以上説明した本実施の形態で行
なう処理を説明するフローチャートである。
【0058】先ず、本実施の形態では、振動波形データ
を振動センサ30を用いて取得し(S1)、取得したデ
ータの各特徴量を算出する(S2)。そして、算出され
た特徴量から取得された振動波形データが、例えばカチ
音、シャカシャカ音(図4)などのいずれに該当する振
動を示すものかを判定し(S3)、判定された振動の種
別からモータアクチュエータの状態を解析して(S4)
この解析結果をディスプレイ20に表示する(S5)。
【0059】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の異常判
定装置によれば、波形データを複数種類の解析手法で解
析する波形解析手段と、当該波形解析手段による解析の
結果からそれぞれの解析手法ごとの正常、異常を判断す
る判断手段と、当該判断手段により異常と判断された解
析手法の種類またはその組み合わせからモータアクチュ
エータの異常の存否を判定する異常存否判定手段とを有
しているので、モータアクチュエータの正常、異常を高
精度に判断でき、また、異常の原因を瞬時に判断するこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 モータアクチュエータの異常判定装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図2】 測定の対象となるモータアクチュエータの概
略構成図である。
【図3】 振動データの一例を示す図である。
【図4】 振動の種別と異常原因との因果関係を示す図
である。
【図5】 振動波形データのパターンを例示する図であ
る。
【図6】 振動波形データのパターンを例示する図であ
る。
【図7】 振動波形データのパターンを例示する図であ
る。
【図8】 振動波形データのパターンを例示する図であ
る。
【図9】 振動波形データのパターンを例示する図であ
る。
【図10】 Fapの算出処理の説明に供する図であ
る。
【図11】 本発明装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図12】 モータアクチュエータに異常があると判定
する振動とその振動に対する原因との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…モータ、 2…モータアクチュエータ、 10…マイコン、 12…CPU、 12a…データ変換部、 12b…データ解析部、 20…ディプレイ、 30…振動センサ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータアクチュエータの動作時の振動ま
    たは音のレベルを時系列的に検出する検出手段と、 当該検出手段によって検出された振動または音の時系列
    的なレベルの変化を波形データとして記憶する記憶手段
    と、 当該記憶手段に記憶されている波形データを複数種類の
    解析手法で解析する波形解析手段と、 当該波形解析手段による解析の結果からそれぞれの解析
    手法ごとの正常、異常を判断する判断手段と、 当該判断手段により異常と判断された解析手法の種類ま
    たはその組み合わせからモータアクチュエータの異常の
    存否を判定する異常存否判定手段とを有することを特徴
    とするモータアクチュエータの異常判定装置。
JP8759398A 1998-03-31 1998-03-31 モータアクチュエータの異常判定装置 Withdrawn JPH11278041A (ja)

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Cited By (5)

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