JP4635967B2 - 時系列信号を用いた物品の良否判定装置及び良否判定方法 - Google Patents

時系列信号を用いた物品の良否判定装置及び良否判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、時系列信号を用いた物品の良否判定装置及び良否判定方法に関するものであり、より詳しくは、物品の組み付け時に生じる組み付け音に基づいて、組み付けが正常に行われたか否かを判定する良否判定装置及び良否判定方法に関する。
従来より、複数の部品を組み付ける機構として、スナップフィット機構が広く採用されている。このようなスナップフィット機構を採用した組み立て品の製造時において、生産性を向上するために、組み付けが正常に行われたか否かを自動的且つ短時間で判定することが望ましい。そこで、組み付け時に発生する嵌合音を集音し、その嵌合音に基づいて自動判定を行う判定装置が開発されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された判定装置は、組み立て品が複数のスナップフィット機構を有する場合、組み付け開始から全てのスナップフィット機構の嵌合が終了するまで集音を継続し、その後に判定を行う。一方、組み立て品または製造装置の構成によっては、全てのスナップフィット機構の組み付けが一定の時間内に行われず、組み立て品ごとに変動する場合がある。そこで、正常に組み付けが行われた組み立て品を誤って不良品と判定することを防止するため、集音時間を十分長く設定する必要がある。しかし、集音時間を長めに設定すると、それだけ判定に要する時間が長くなるという問題があった。
また、特許文献1に記載された判定装置は、集音した嵌合音を周波数解析し、特定周波数成分の音圧レベルと所定の閾値を比較することにより、良否判定を行う。しかし、組み立て品の部品組み付けの際に、部品を押圧する圧力が変動したり、組み立て品を構成する部品のロットばらつきなどにより、嵌合音の特性が変化する場合がある。同様に、製造環境(環境温度、湿度など)の変化によっても、その特性が変化する可能性がある。このような場合、予め設定された閾値が不適切となり、良品と不良品とを正確に区別できなくなるおそれがあった。
特開2004−243501号公報
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消することを可能とする良否判定装置及び良否判定方法を提供することを目的とする。
また本発明は、検査対象物品1個当たりの検査に要する平均的な検査時間を短縮可能な良否判定装置及び良否判定方法を提供することを目的とする。
さらに本発明は、環境変化あるいは部品のばらつきなどが生じる場合でも、検査対象物品である組み立て品の組み付けの良否を正確に判定できる良否判定装置及び良否判定方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の形態によれば、本発明に係る良否判定装置は、検査対象となる物品(2)から生じる時系列信号を、センサ部(10、11)で少なくとも一つ取得して、判定部(19)における良否判定に使用する。判定部(19)は、計時部(20)で計時された所定時点からの経過時間が第1の期間となった時点で良否判定を行う。その良否判定の結果、物品を良品と判定できなかった場合、判定部(19)は、経過時間が第2の期間になった時点で、再度良否判定を行う。
さらに、物品(2)は、複数の部品(110、120)からなり、時系列信号の少なくとも一つは、複数の部品(110、120)を組み付ける際に生じる音声信号であることが好ましい。
部品組み付け時の音声信号を用いることにより、組み付けが正常に行われたか否かを判定することができるので、部品組み付けが正常か否かに基づく物品の良否判定を正確に行うことができる。
さらに、センサ部は、部品(110、120)の組み付けの際に前記部品(110、120)同士の接触によって生じる接触圧を測定する接触圧検知センサ(11)をさらに含み、時系列信号は、接触圧検知センサ(11)によって取得される圧力信号を含み、判定部(19)は、音声信号及び圧力信号に基づいて良否判定を行うことが好ましい。部品組み付けの際に生じる音声信号の変動要因も考慮されるので、より正確に検査対象物品の良否を判定することができる。
また、請求項に記載のように、本発明に係る良否判定方法は、検査対象の物品(2)から生じる時系列信号を取得するステップ(S101)と、所定時点からの経過時間を計時し、経過時間が第1の期間に到達したか否か判定するステップ(S102)と、経過時間が第1の期間に到達した場合、時系列信号に基づいて物品の良否を判定する第1の良否判定ステップ(S104)と、経過時間が第2の期間に到達したか否か判定するステップ(S102)と、第1の良否判定ステップにおいて、物品(2)が良品と判定されず、且つ経過時間が第2の期間に到達した場合、時系列信号に基づいて再度その物品の良否を判定する第2の良否判定ステップ(S104)と、を有することを特徴とする。
さらに、物品(2)は、複数の部品(110、120)からなり、時系列信号の少なくとも一つは、複数の部品(110、120)を組み付ける際に生じる音声信号であることが好ましい。
部品組み付け時の音声信号を用いることにより、組み付けが正常に行われたか否かを判定することができるので、部品組み付けが正常か否かに基づく物品の良否判定を正確に行うことができる。
また時系列信号は、部品(110、120)の組み付けの際に部品(110、120)同士の接触によって生じる接触圧を測定した圧力信号を含み、第1及び第2の良否判定ステップ(S104)は、音声信号及び圧力信号に基づいて良否判定を行うことが好ましい。
比較的短期間に設定される第1の期間内で検査対象物の検査を終了できない場合にのみ、再度良否判定を行うことにより、検査対象の物品の1個あたりの検査に要する時間を平均的に短縮することが可能となる。
また請求項2に記載のように、本発明に係る良否判定装置において、判定部(19)は、良品である物品について測定された第1の時系列信号と不良品である物品について測定された第2の時系列信号に基づいて、統計解析的手法により予め設定された判定基準を有し、その判定基準を用いて検査対象の物品(2)の良否を判定することが好ましい。
同様に、請求項に記載のように、本発明に係る良否判定方法において、第1及び第2の判定ステップ(S104)は、良品である物品について測定された第1の時系列信号と不良品である物品について測定された第2の時系列信号に基づいて、統計解析的手法により予め設定された判定基準を用いて、物品(2)の良否を判定することが好ましい。
統計解析的手法を用いることにより、良品と不良品の識別境界が複雑な場合でも、正確に物品の良否を判定することができる。
さらに、請求項に記載のように、本発明に係る良否判定装置は、音声信号から複数の周波数帯域ごとの時系列スペクトルを算出する周波数解析部(17)を有し、判定部(19)は、少なくとも複数の周波数帯域ごとの時系列スペクトルに基づいて良否判定を行うことが好ましい。
同様に、請求項に記載のように、本発明に係る良否判定方法は、音声信号から複数の周波数帯域ごとの時系列スペクトルを算出するステップ(S103)をさらに有し、第1及び第2の判定ステップ(S104)は、少なくとも複数の周波数帯域ごとの時系列スペクトルに基づいて良否判定を行うことが好ましい。
複数の周波数帯域の時系列スペクトルをそれぞれ良否判定に使用することにより、部品のばらつきなどにより、組み付け時に発生する嵌合音の時系列スペクトルが変化する場合でも、正確に組み付けが正常に行われたか否かを判定することができる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る良否判定装置の一実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る良否判定装置は、複数のスナップフィット機構を有する組み立て品の組み付け時の嵌合音を比較的短時間集音した時点で良否判定を行い、良品と判定すると処理を終了し、良品と判定されなかった場合のみ、嵌合音の集音を継続し、再度判定を行うものである。したがって、短時間で組み付けが終了するものについては、短時間で判定を終了することができるので、1個当たりの検査に要する平均時間を短縮することができる。また、本発明に係る良否判定装置は、組み付け時の部品同士の接触圧など、嵌合音の変動要因となるパラメータも考慮して統計解析的に良否を判定するので、嵌合音が変動する場合であっても、正確に良否を判定することができる。
図1に、本発明に係る良否判定装置1の概略構成図を示す。
良否判定装置1は、マイクロフォン10、接触圧検知センサ11、増幅器12、A/D変換器13、記憶部14、操作表示部15及び制御部16を有する。そして、検査対象物である組み立て品2の組み付け時に発生する音をマイクロフォン10で集音し、電気信号として取得する。その電気信号は、マイクロフォン10と電気的に接続された増幅器12で増幅される。さらに、その増幅された信号は、増幅器12と電気的に接続されたA/D変換器13によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。そしてそのデジタル信号は、A/D変換器13と電気的に接続された制御部16に送られる。同様に、接触圧検知センサ11は、組み付け時に組み立て品2の部品同士が接触する際の接触圧を検知し、その圧力を増幅器12及びA/D変換器13を介してデジタル信号に変換して制御部16に送る。制御部16は、それらのデジタル信号を記憶部14に記録するとともに、それらのデジタル信号に基づいて組み立て品2の良否を判定する。その良否判定結果は、操作表示部15により表示される。
図2に、検査対象物である組み立て品2の概略図を示す。図2(a)は、組み立て品2の概略平面図である。また、図2(b)〜図2(d)は、それぞれ組み付け時の手順に沿って示した組み立て品2の概略側面図である。
図2(a)〜図2(d)の各図に示すように、検査対象である組み立て品2は、二つの部品110及び120から構成される。部品110の中央部には、溝108が形成される。そして、部品110は溝108に沿って屈曲可能となっている。また、部品110の溝108を境界とした左側のA部と、右側のB部には、それぞれ3箇所ずつ下方に伸びた脚部が設けられており、各脚部には、嵌合孔101A及び101Bが形成されている。一方、部品120には、各嵌合孔101A及び101Bと対応する突起104A及び104Bが形成されている。そして、これら各嵌合孔と対応する突起とで、部品110と部品120を組み付けるスナップフィット機構が構成される。
そして、組み立て品2の組み立て時には、図2(c)に示すように、まず部品110のA部に設けられた嵌合孔101Aと、部品120の対応する突起104Aが嵌合される。その後、図2(d)に示すように、部品110のB部に圧力が掛けられ、B部に設けられた嵌合孔101Bと、部品120の対応する突起104Bが嵌合される。
この組み付け時において、A部及びB部のそれぞれを組み付ける時に嵌合音が発生する。しかし、A部を組み付けてから、B部の組み付けが終わるまでのインターバル期間の長さは、組み付け時の様々な条件によって変動する。
以下、各部について詳細に説明する。
マイクロフォン10は、組み立て品2の組み付けによって生じた嵌合音を集音し、その測定信号を時系列信号として出力するものである。本実施形態では、周波数帯域20Hz〜20kHzのコンデンサ型マイクロフォンを用いた。しかし、マイクロフォン10としては、圧電型マイクロフォンなどの他の方式のマイクロフォンを使用してもよい。また、集音可能な音の周波数帯域も、上記に限られず、例えば100Hz〜18kHzのものを使用してもよい。マイクロフォンの方式、及び測定可能な周波数帯域は、検査対象物の種類、大きさ、スナップフィット機構の構造などによって、適宜最適なものを選択することが可能である。
接触圧検知センサ11は、組み立て品2の部品110と部品120を組み付ける組み立て装置(図示せず)において、部品110を押圧する部材の先端などに設けられる。そして、部品110を部品120に組み付ける際に、部品110から受ける接触圧を検知する。接触圧検知センサ11は、検知した接触圧を時系列の電気信号に変換し、増幅器12に送る。
増幅器12は、マイクロフォン10及び接触圧検知センサ11から取得した時系列信号を増幅して、A/D変換器13に出力する。そしてA/D変換器13は、増幅された各時系列信号を、アナログデジタル変換して出力する。本実施形態では、A/D変換器13は、入力されたアナログ信号をサンプリング周波数44.1kHzでサンプリングし、解像度16bitのデジタル信号として出力するものを使用した。なお、A/D変換器は上記のものに限られず、異なるサンプリング周波数および解像度を有するものを使用してもよい。使用可能なサンプリング周波数としては、後述するスペクトルの強度レベルを調べる周波数帯域の2倍を超えればよい。また使用可能な解像度としては、各周波数帯域における信号値について、良品の場合と不良品の場合とを区別できる程度であればよい。例えば、A/D変換器13として、サンプリング周波数48kHz、解像度12bitのものを使用してもよい。さらに、増幅器12は、複数の増幅器を有し、マイクロフォン10からの時系列信号と接触圧検知センサ11からの時系列信号とを別個の増幅器で増幅するようにしてもよい。同様に、A/D変換器13も、複数のA/D変換器を有し、マイクロフォン10からの時系列信号と接触圧検知センサ11からの時系列信号とを別個のA/D変換器でアナログ−デジタル変換するようにしてもよい。
デジタル化された測定信号は、制御部16に送られる。
記憶部14は、ハードディスクのような磁気記録媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリのような半導体メモリ、CD−RW、DVD−R/Wのような読み書き可能な光記録媒体からなる。記憶部14は、制御部16で使用されるプログラム、各種のパラメータ、閾値、また検査対象の組み立て品2の良否判定結果、マイクロフォン10などで測定された時系列信号などを記憶する。
操作表示部15は、操作者が操作を行い、又は良否判定結果などを表示するものであり、タッチパネル付き液晶ディスプレイなどで構成される。そして、操作表示部15の画面に表示される操作ガイダンスに従って、測定者が画面上の所定の領域に触れることにより、操作表示部15は、測定者が触れた領域に対応付けられた信号を制御部16に送信する。また、制御部16で、良否判定結果が得られると、その良否判定結果を表示して、操作者に知らせる。
なお、操作表示部15は、CRTなど液晶ディスプレイ以外の表示用デバイスと、マウスなどのポインティングデバイスで構成してもよい。
制御部16は、中央演算装置(CPU)、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及びCPUに所定の動作をさせるプログラムなどで構成される。
図3に、制御部16の機能ブロック図を示す。制御部16は、周波数解析部17、信号補正部18、判定部19及び計時部20を有し、デジタル化された時系列信号に基づいて、組み立て品2の良否を判定する。なお、これらの各部は、CPU上で動作するプログラムによる機能モジュールとして実装される。あるいは、各部の機能を実現する専用の演算回路で実装してもよい。
周波数解析部17は、マイクロフォン10から取得した音声の時系列信号について、複数の周波数帯域ごとに、時系列スペクトルを求める。
ここで、周波数解析部17は、音声の時系列信号について、ウェーブレット変換に基づいて、計測開始からの経過時間の関数として、周波数帯域ごとの時系列信号のスペクトル強度を算出する。ウェーブレット変換は、周知のように以下の式に基づいて行われる。
Figure 0004635967
ここでh(t)は、測定開始からの経過時間tにおける、時系列信号の強度であり、関数Ψ(y)は、マザーウェーブレットである。また、aは周波数を決定するためのパラメータ、bは時間軸上の平行移動量を規定するパラメータである。
本実施形態では、マザーウェーブレットとして、ガボール関数を用いた。また、マザーウェーブレットの形状は、1次元配列MWで規定し、記憶部14に予め記憶させた。そして、周波数解析を行う際に記憶部14から1次元配列MWを読み込んで使用するようにした。
本実施形態では、20Hzから20kHzまでを、対数で表して8等分した各周波数帯域ごとに、測定された音声信号の時系列スペクトルを算出する。なお、周波数帯域の区分は、上記に限られず、周波数帯域数を必要に応じて増減させてもよい。また、時系列スペクトルを算出する周波数帯域も、必要に応じて狭くしたり、広くしてもよい。
算出された各周波数帯域ごとの時系列スペクトルは、信号補正部18へ送られる。
なお、本実施形態では、マザーウェーブレットとしてガボール関数を使用したが、ガボール関数の代わりに、メキシカンハット関数など、音声解析等の信号解析においてマザーウェーブレットとして使用される別の関数を使用してもよい。
信号補正部18は、各周波数帯域ごとの時系列スペクトルに対して、組み立て品2の組み付け時に発生する嵌合音と無関係な音に関係する成分を減弱させる。そのために、予め組み立て品2の組み付けを行う組み付け装置(図示せず)の作動音と、組み立て品2の組み付け時の嵌合音を収集し、その周波数スペクトルを解析しておく。例えば、組み付け装置の作動音の周波数スペクトルが、2.8kHz以下の周波数帯域で大きくなることが観測され、一方、嵌合音の周波数スペクトルが2.8kHz以上の周波数帯域で大きくなることが観測される場合、信号補正部18は、2.8kHz以下の周波数帯域の時系列スペクトルを減弱させるような、ハイパスフィルタリング処理を行う。
信号補正された各時系列スペクトルは、判定部19へ送られる。
判定部19は、信号補正された各時系列スペクトル及び接触圧検知センサ11から取得した圧力測定値に基づいて、組み立て品2の組み付けが正常に行われたか否か判定する。
図4(a)〜図4(e)を用いて、部品110と部品120の接触圧と嵌合音の関係を説明する。図4(a)及び図4(b)は、組み付け時における経過時間と圧力の関係を示すグラフであり、図4(a)は比較的圧力が大きい場合、図4(b)は比較的圧力が小さい場合に相当する。なお、図4(a)及び図4(b)において、横軸は経過時間tを表し、縦軸は圧力pを表す。図4(a)及び図4(b)において、それぞれ点線で囲った領域31、32で、部品3と部品4のスナップフィット機構が嵌合される。
また、図4(c)及び図4(d)に、組み付け時に発生する音について、特定の周波数帯域における時系列スペクトルを示す。図4(c)は、図4(a)に対応し、組み付け時の圧力が比較的大きい場合の時系列スペクトルを表す。また、図4(d)は、図4(b)に対応し、組み付け時の圧力が比較的小さい場合の時系列スペクトルを表す。図4(c)及び図4(d)の横軸は経過時間tを表し、縦軸は時系列スペクトルの振幅s(音圧に相当)を表す。また、図4(c)の領域33は、図4(a)の領域31と同じタイミングを表し、この期間の時系列スペクトルが、嵌合音に対応する。同様に、図4(d)の領域34は、図4(b)の領域32と同じタイミングを表し、この期間の時系列スペクトルが、嵌合音に対応する。図4(c)及び図4(d)から明らかなように、組み付け時の圧力が大きいと、発生する嵌合音の時系列スペクトルの振幅も大きくなる。
図4(e)に、嵌合音の時系列スペクトルの振幅と組み付け時の圧力に関する組み立て装置2の良品と不良品の分布を概略的に表す。図4(e)の横軸は、時系列スペクトルの振幅を嵌合音の発生期間にわたって積分した値Isを表し、縦軸は、組み付け時の圧力pを表す。また、図4(e)において円形で示した各点35は、組み立て品2の良品についての時系列スペクトル及び圧力を表し、四角形で示した各点36は、組み立て品2の不良品についての時系列スペクトル及び圧力を表す。図4(e)に示すように、組み付け時の圧力が変動する場合、組み立て品2の良否判定を嵌合音の時系列スペクトルの振幅のみに基づいて行うと、良否判定基準の境界線は線37のようにグラフの縦軸に平行な直線となるため、良品と不良品を正確に区別できないことは明らかである。一方、組み立て品2の良否判定を圧力と時系列スペクトルの両方を考慮して行う場合、良否判定基準の境界線を、線38のように画定することができるので、良品と不良品を正確に区別することが可能となる。
そこで、判定部19は、組み付け時の嵌合音の時系列スペクトル及び圧力の測定値を、統計解析的手法により予め定められた良否判定基準と比較し、その判定基準よりも良品側であれば組み立て品2を良品と判定し、そうでなければ組み立て品2を不良品と判定する。なお、統計解析的手法としては、様々な方法を用いることができる。例えば、統計解析的手法として判別分析、主成分分析等を用い、線形的な判定基準を設定することができる。また、統計解析的手法としてニューラルネットワークやサポートベクトルマシンなどを用い、非線形な判定基準を設定することができる。
以下、これらの統計解析的手法を用いて良否判定基準を設定する例を説明する。まず、予め組み付け時の圧力を様々に変化させて組み立て品2の組み付けを行い、その時の圧力測定値及び嵌合音をデータとして収集する。
ここで、嵌合音に関しては、嵌合音が発生すると時系列スペクトルの振幅が大きくなる特定の周波数帯域に関して、組み付け開始後のある時点t0から、一定期間経過後のt1まで、各周波数帯域ごとに時系列スペクトルの絶対値を積分する。そして、算出された各周波数帯域の時系列スペクトルの積分値(以下、スペクトル面積という)を、それぞれ判定基準設定のための入力パラメータとして使用する。また、組み付け時の圧力に関しては、上記t0からt1までの期間の圧力測定値の平均値または最大値を判定基準設定のための入力パラメータとして使用する。
なお、t0は、上記の特定の周波数帯域の何れかにおいて、時系列スペクトルの振幅が所定値を超えた時点とすることができる。あるいは、制御部16が、組み立て装置から組み付け開始の制御信号を取得するように構成される場合、嵌合音と無関係な組み立て装置の作動音を除外するために、t0をその組み付け開始の制御信号を受信した時点に基づいて決定してもよい。
また、データ収集を行った各組み立て品2について、入力パラメータである圧力測定値及び各周波数帯域のスペクトル面積と、その組み立て品2の良否判定結果を関連付ける(このときの良品か不良品かの判定は、目視観察などにより操作者が行う)。そして、収集したデータから、組み立て品2の全ての良品について、各入力パラメータの平均値を算出する。その各入力パラメータの平均値をそれぞれ要素とするベクトル値として表したものを良品平均値ベクトルGavとする。同様に、収集したデータから、組み立て品2の全ての不良品について、各入力パラメータの平均値を算出する。その各入力パラメータの平均値をそれぞれ要素とするベクトル値として表したものを不良品平均値ベクトルBavとする。
そして、良品平均値ベクトルGavと不良品平均値ベクトルBavを結ぶ直線と直交し、Gav、Bavとそれぞれ等距離の位置にある面s1を、良品と不良品の判定基準として設定する。この場合、検査対象物である組み立て品2について求めた入力パラメータの組をベクトルVとすると、ベクトルVが上記の面s1に対して平均値ベクトルGav側に存在する場合、その組み立て品2は良品と判定される。
良否判定基準の別の例を示す。例えば、何れかの入力パラメータについて正規分布を仮定する。このとき、組み立て品2の良品と、組み立て品2の不良品とでその正規分布の分散が異なる場合には、上記の良品平均値ベクトルGavと不良品平均値ベクトルBavからのマハラノビス距離が等距離となる判別関数で表される面s2を、判定基準とすることができる。このように判定基準を設定することにより、入力パラメータの分散が考慮されるので、より正確な良否判定基準を設定することが可能となる。
求められた判定基準は、各入力パラメータを変数とする判別関数で表される。その判別関数は、例えば、各入力パラメータを入力して得た出力値が判定値D(例えばD=0)よりも大きい場合、組み立て品2は良品と判定され、逆に判定値D以下の場合には不良品と判定されるように設定する。
良否判定基準のさらに別の例として、3層構成のパーセプトロンモデルのニューラルネットワークや、サポートベクトルマシンなどのノンパラメトリック学習を利用して、良品と不良品の判定基準を設定してもよい。この場合、データ収集を行った組み立て品2に関する各入力パラメータの組を入力とし、その組み立て品2に対する良否判断結果(例えば、良品の場合‘1’、不良品の場合、‘−1’という値を良否判断結果とする)を出力とする教師データセットを作成する。そして、その教師データセットを、ニューラルネットワークやサポートベクトルなどの学習系に与えて、学習を行わせる。そして、入力パラメータの組のそれぞれに対して正しい出力が得られるようになるまで学習を繰り返す。このようにして学習された学習系を、良否判定基準とする。
これらのノンパラメトリック学習を利用した場合には、良品と不良品とをその入力パラメータ数の次元で線形分離できない場合であっても、良否判定を精度良く行える判定基準を設定することができる。
作成された判定基準を表す判別関数の各係数及び判定値Dや、ニューラルネットワークの結合荷重などは、予め記憶部14に記憶される。そして、良否判定が実行される際、判定部19により、これらの値が読み出されて使用される。
次に、良否判定実行時における、判定部19の動作について説明する。
判定部19は、計時部20から判定実施許可信号の通知を受けると、上記のt0から、判定許可信号の通知を受けるまでの期間、接触圧検知センサ11から取得された圧力測定値を読み込む。同様に、時間t0からt1までの間で、マイクロフォン10から取得した嵌合音のデジタル信号に基づいて求められた特定周波数帯域の時系列スペクトルから、スペクトル面積を算出する。なお、t0から判定実施許可信号の通知までの期間は、上記の判定基準の作成時と同様に、Δt1に設定される。
そして、判定部19は、判定基準として、上記の面s1やs2に相当する判別関数が与えられている場合には、算出した圧力測定値や各スペクトル面積などの入力パラメータに基づいて、判別関数の出力値を計算する。その出力値が上記の判定値Dよりも大きい場合、組み立て品2を良品と判定する。一方出力値が上記の判定値D以下の場合、組み立て品2を良品でない可能性があると判定する。
あるいは、ニューラルネットワークなどの学習系が判定基準として与えられている場合には、判定部19は、算出した圧力測定値や各スペクトル面積などの入力パラメータをその学習系に入力し、得られた出力値を調べる。その出力値が良品を表す値か、不良品を表す値よりも良品を表す値に近い場合、判定部19は、組み立て品2を良品と判定し、そうでない場合、組み立て品2を良品でない可能性があると判定する。
判定部19は、組み立て品2を良品と判定した場合、計時部20に対して、計時停止信号を送信する。
ここで、上記のt0からt1までの期間Δt1を短く設定するほど、良否判定に要する時間を短縮することができる。しかし、上記において、図2を参照しつつ説明したように、本実施形態では、部品3のA部を嵌合させてから部品3のB部を嵌合させるので、A部に設けられたスナップフィット機構の嵌合からB部に設けられたスナップフィット機構の嵌合までに若干のインターバルがあり、部品3または4のばらつき、部品3または4と組み立て装置の位置関係などで、そのインターバルが変動する場合がある。そのため、t0からt1までの期間Δt1を短くし過ぎると、組み立て品2の組み立てが終了する前に良否判定を行ってしまい、本来、良品と判定すべきものまで不良品と判定してしまうおそれがある。
そこで、判定部19は、1回目の良否判定において、組み立て品2を良品と判定できなかった場合、再度良否判定を実行する。すなわち、判定部19は、後述するように、t1の時点から、さらに期間Δt2経過後の時間t2において、計時部20より再度判定実施許可信号を受信すると、再度良否判定を実行する。
良否判定の再実行時において、判定部19は、良否判定に使用する上記の圧力測定値及び各スペクトル面積を、t1をt2と置き換えて再計算する。すなわち、圧力に関しては、時間t0からt2までの期間における、圧力測定値の平均値または最大値を入力パラメータとする。また、スペクトル面積に関しては、積分期間をt0からt2として算出する。
入力パラメータの再算出が終了すると、判定部19は、それらの入力パラメータを、再度判定基準に当てはめて、組み立て品2が良品か否か判定する。そして、上記と同様に、判定部19は、入力パラメータに基づいて計算した判別関数の出力値が上記の判定値Dよりも大きい場合、あるいは、学習系の出力値が良品を表す値若しくはその値に近い場合、組み立て品2を良品と判定する。一方出力値が上記の判定値D以下の場合、あるいは、学習系の出力値が不良品を表す値若しくはその値に近い場合、組み立て品2を不良品と判定する。
なお、Δt1及びΔt2は、様々な基準で定めることができる。例えば、予め組み立て品2の所定個数(例えば100個)組み付けを行って、その際の各組み立て品2について組み付けに要する時間(組み付け時間)を調べる。そして、組み付け時間が極端に長いもの、あるいは組み付け時間が長い方の所定割合(例えば、1割程度)のものを除いて、残りの組み立て品2の中で最も長い組み付け時間を、Δt1に設定する。また、上記の組み付けを行った所定個数の組み付け品2について、組み付け時間の最大値を求め、その最大値が(Δt1+Δt2)となるように、Δt2を設定する。このようにΔt1、Δt2を設定することにより、ほとんどの組み立て品2については、短時間で良否判定を行うことができ、組み付け時間の長い一部のものについてのみ、再度判定を行うので、1個当たりの良否判定に要する時間の平均値を短くしつつ、全ての組み立て品2について、正確に良否判定を行うことができる。
さらに、判定部19は、良否判定を3回以上繰り返すようにしてもよい。この場合、t0から、最初の判定を行うt1までの期間Δt1を、より短い値に設定してもよい。例えば、Δt1を、上記のように所定個数の組み付けを行った場合において、1個当たりの組み付けに要する時間の平均値、あるいは、それよりも少ない時間に設定する。そして、2回目以降の判定についても、Δt1/5程度の短い周期で繰り返して実行することにより、1個の組み立て品の検査に要する時間の平均値をさらに短くすることができる。
計時部20は、良否判定を行うタイミングを決定する。そのために、計時部20は、時間t0からの経過時間tを計時する。そして、良否判定を行うタイミングになると、判定部19に対して判定実施を許可する判定実施許可信号を通知する。ここで、判定部19が1回の検査において最大2回の良否判定を行う場合、計時部20は、経過時間tが所定の時間Δt1となると、判定部19に対して判定実施許可信号を通知する。
また計時部20は、判定部19が組み立て品2を良品と判定し、判定部19より計時停止信号を受信すると計時を中止し、計時中の経過時間tを0に戻して初期化する。一方、計時停止信号を受信しない場合、計時部20は、経過時間tが、Δt1からさらに時間Δt2が経過した時点で、判定部19に対して判定実施許可信号を通知する。そして、計時部20は、計時を停止し、経過時間tを初期化する。
また、判定部19が、1回の検査で3回以上の良否判定を行う場合には、2回目の通知以降も、計時停止信号を受信するか、良否判定の判定可能回数だけ判定実施許可信号を通知するまで、所定間隔Δt2で判定実施許可信号の通知を繰り返す。
以下、本発明に係る良否判定装置1の動作について、図5及び図6に示した動作フローチャートを用いて説明する。なお、以下に説明する動作では、1回の検査で行われる良否判定回数は2回に限定していないが、良否判定回数が最大で2回の場合も、ステップS106の判定可能回数を2とすれば、同じ動作フローとなる。また、良否判定装置1の動作は、制御部16に読み込まれたプログラムによって制御される。
図5に示されるように、検査が開始されると、制御部16は、マイクロフォン10及び接触圧検知センサ11より時系列信号の取得を開始する(ステップS101)。一方、制御部16の計時部20は、測定開始後の所定の時点t0からの経過時間tの計時を開始する。そして、計時部20は、経過時間tが所定期間経過したか否か調べる(ステップS102)。経過時間tが、所定期間未満である場合、制御部16は、制御をステップS102の前に戻す。一方、経過時間が、所定期間以上となった場合、制御部16の周波数解析部17は、マイクロフォン10から取得されたデジタル音声信号を周波数解析し、複数の周波数帯域ごとの時系列スペクトルを求める(ステップS103)。さらに、信号補正部18は、各時系列スペクトルを補正する。
その後、制御部16の判定部19は、特定の帯域の時系列スペクトルから算出したスペクトル面積及び接触圧検知センサ11から取得した圧力測定値に基づいて、組み立て品2の良否判定を行う(ステップS104)。なお、良否判定は、上記の通り、判別分析などの統計解析的手法に基づいて行う。良否判定の結果、判定部19が組み立て品2を良品と判定した場合、制御部16は、操作表示部15に対して組み立て品2が良品であることを示す信号を送信する(ステップS105)。そして、マイクロフォン10及び接触圧検知センサ11による測定を停止し(ステップS108)、検査を終了する。
一方、ステップS104において、組み立て品2が良品であると判定されなかった場合、判定部16は、計時開始からの良否判定回数が、判定可能回数に到達したか否かを調べる(ステップS106)。そして、良否判定回数が判定可能回数に到達している場合、判定部19は組み立て品2を不良品と判定し、制御部16は、操作表示部15に対して組み立て品2が不良品であることを示す信号を送信する(ステップS107)。そして、マイクロフォン10及び接触圧検知センサ11による測定を停止し(ステップS108)、検査を終了する。
また、ステップS106において、良否判定回数が判定可能回数に到達していない場合、制御部16は、良否判定回数を1インクリメントし、制御をステップS102の前に戻す。そして、再度ステップS102以降の処理を繰り返す。
以上説明してきたように、本発明に係る良否判定装置1は、組み付け開始からの経過時間が少ない段階で組み付けの良否を判定し、その判定で良品と判定できなかったものについてのみ再度判定を行うので、多数の組み立て品の検査を行う場合に要する検査時間を短縮することができる。また、音声信号だけでなく、組み立て品の部品同士の接触圧も用いて統計解析的に良否を判定するので、組み付け時において、その接触圧が一定でない場合であっても、組み付けの良否を正確に判定することができる。
なお、本発明に係る良否判定装置は、上述した実施形態に限られるものではない。
例えば、上記の実施形態では、本発明に係る良否判定装置は、複数のスナップフィット機構を有する組み立て品の良品、不良品を判定するものとして記述されたが、本発明に係る良否判定装置は、一定期間にわたって所定の動作を行い、その動作において複数の音を生じるものの良否判定に用いることもできる。
また、上記の実施形態では、良否判定に使用する情報として、組み付け時の嵌合音の時系列スペクトルと組み立て品の部品を押圧する圧力を用いたが、使用できる情報はこれらに限られない。例えば、嵌合音が環境温度または環境湿度に依存して変化する場合には、良否判定装置に温度センサまたは湿度センサを取り付け、それらセンサから取得した温度情報または湿度情報を、圧力情報とともに、あるいは圧力情報の代わりに使用するようにしてもよい。
さらに、測定開始あるいは1回目の良否判定から、2回目以降の良否判定までの経過時間を、良否判定に使用する情報に加えてもよい。この場合、経過時間が長くなるほど、組み立て品は不良品である可能性が高くなると推定されるので、この経過時間を上記の統計解析の入力パラメータとして使用する代わりに、経過時間が長くなるほど良品と判定される率が減少するように判定基準を補正してもよい。
さらに、上記の実施形態では、音声信号と圧力信号に基づいて良否判定を行ったが、圧力信号を一定と扱うことができる場合、音声信号のみに基づいて良否判定を行うようにしてもよい。このような場合であっても、部品のロットばらつき等によって、組み付け時の嵌合音の周波数が変動するならば、上記と同様に、各周波数帯域のスペクトル信号を入力パラメータとした統計解析的手法に基づいて良否判定を行うことが好ましい。統計的解析手法を用いることにより、嵌合音の周波数変動を考慮した判定基準を設定することができるので、単純な閾値処理と比較して正確に良否判定を行うことができる。
なお、良否判定装置は、検査対象の組み立て品が不良品と判定された場合に、音声でその判定結果を報知する警報器をさらに有してもよい。
上記のように、本発明に係る良否判定装置は、本発明の範囲内で適宜最適化することができる。
本発明に係る良否判定装置の概略構成図である。 (a)は検査対象の組み立て品の概略平面図であり、(b)〜(d)は組み立て品の組み付け時の手順を示す概略側面図である。 制御部の機能ブロック図である。 組み立て品の組み付け時の圧力と嵌合音の関係を示し、(a)及び(b)は、組み付け時の圧力を表すグラフであり、(c)及び(d)は嵌合音の時系列スペクトルを表すグラフであり、(e)は、圧力測定値と時系列スペクトルに関する組み立て品の分布を表すグラフである。 本発明に係る良否判定装置の動作フローチャートである。
符号の説明
1 良否判定装置
2 組み立て品
10 マイクロフォン(センサ部)
11 接触圧検知センサ(センサ部)
12 増幅器
13 A/D変換器
14 記憶部
15 操作表示部
16 制御部
17 周波数解析部
18 信号補正部
19 判定部
20 計時部
110、120 部品

Claims (6)

  1. 複数の部品(110、120)からなる物品(2)から生じる、該複数の部品(110、120)を組み付ける際に生じる音声信号を取得するマイクロフォン(10)と、前記部品(110、120)の組み付けの際に前記部品(110、120)同士の接触によって生じる接触圧を測定して圧力信号を出力する接触圧検知センサ(11)とを含み、前記音声信号と前記圧力信号を含む時系列信号を出力するセンサ部(10、11)と、
    所定時点からの経過時間を計時し、該経過時間が第1の期間及び該第1の期間より長い第2の期間になったことを通知する計時部(20)と、
    前記計時部(20)から経過時間が前記第1の期間となったことを通知されると、前記時系列信号に含まれる前記音声信号及び前記圧力信号に基づいて前記物品(2)の良否を判定し、且つ前記物品(2)が良品でないと判定した場合、前記計時部(20)から経過時間が前記第2の期間となったことを通知されると、前記時系列信号に含まれる前記音声信号及び前記圧力信号に基づいて前記物品(2)の良否を再度判定する判定部(19)と、
    を有することを特徴とする良否判定装置。
  2. 前記判定部(19)は、良品である物品について測定された第1の時系列信号と不良品である物品について測定された第2の時系列信号に基づいて、統計解析的手法により予め設定された判定基準を有し、該判定基準を用いて前記物品(2)の良否を判定する、請求項1に記載の良否判定装置。
  3. 前記音声信号から複数の周波数帯域ごとの時系列スペクトルを算出する周波数解析部(17)を有し、
    前記判定部(19)は、少なくとも前記複数の周波数帯域ごとの時系列スペクトルに基づいて良否判定を行う、請求項に記載の良否判定装置。
  4. 物品(2)の良否判定方法であって、
    複数の部品(110、120)からなる物品(2)から生じる、該複数の部品(110、120)を組み付ける際に生じる音声信号と、前記部品(110、120)の組み付けの際に前記部品(110、120)同士の接触によって生じる接触圧を測定した圧力信号とを含む時系列信号を取得するステップ(S101)と、
    所定時点からの経過時間を計時し、該経過時間が第1の期間に到達したか否か判定するステップ(S102)と、
    前記経過時間が第1の期間に到達した場合、前記時系列信号に含まれる前記音声信号及び前記圧力信号に基づいて前記物品の良否を判定する第1の良否判定ステップ(S104)と、
    前記経過時間が第2の期間に到達したか否か判定するステップ(S102)と、
    前記第1の良否判定ステップにおいて、前記物品(2)が良品と判定されず、且つ前記経過時間が第2の期間に到達した場合、前記時系列信号に含まれる前記音声信号及び前記圧力信号に基づいて再度前記物品(2)の良否を判定する第2の良否判定ステップ(S104)と、
    を有することを特徴とする良否判定方法。
  5. 前記第1及び前記第2の判定ステップ(S104)は、良品である物品について測定された第1の時系列信号と不良品である物品について測定された第2の時系列信号に基づいて、統計解析的手法により予め設定された判定基準を用いて、前記物品(2)の良否を判定する、請求項に記載の良否判定方法。
  6. 前記音声信号から複数の周波数帯域ごとの時系列スペクトルを算出するステップ(S103)をさらに有し、
    前記第1及び前記第2の判定ステップ(S104)は、少なくとも前記複数の周波数帯域ごとの時系列スペクトルに基づいて良否判定を行う、請求項に記載の良否判定方法。
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