JPH11129145A - 加工物の形状精度診断装置及び加工物の形状精度診断方法及び記録媒体 - Google Patents

加工物の形状精度診断装置及び加工物の形状精度診断方法及び記録媒体

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JPH11129145A
JPH11129145A JP30032497A JP30032497A JPH11129145A JP H11129145 A JPH11129145 A JP H11129145A JP 30032497 A JP30032497 A JP 30032497A JP 30032497 A JP30032497 A JP 30032497A JP H11129145 A JPH11129145 A JP H11129145A
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time
shape accuracy
series pattern
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JP30032497A
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Takashi Kubo
崇 久保
Masato Takahashi
政人 高橋
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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  • Testing Or Calibration Of Command Recording Devices (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抜取検査の回数を少なくすると共に、作業者
の数を少なくして、運転の無人化を実現可能にする。 【解決手段】 本発明の加工物の形状精度診断装置は、
加工設備1で加工中に発生する例えば振動または加工設
備1の工作機械のモータの有効電力などを検出する検出
手段7を備えると共に、前記検出信号を入力して移動平
均処理することにより高周波ノイズを含まない波形から
なる検出信号の時系列パターンを出力する移動平均処理
手段10を備え、そして、前記時系列パターンのうちの
加工物2の加工時間に対応する加工時間時系列パターン
に基づいてニューラルネットワークで演算処理すること
により加工物2の形状精度の推定値を出力するニューロ
演算手段16を備えるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械により加
工された加工物の形状精度を抜取検査することなく加工
中の状態を監視することによって正確に推定することが
できる加工物の形状精度診断装置及び加工物の形状精度
診断方法及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】加工物(ワーク)を工作機械により加工
する場合に、刃具の摩耗や刃具の折損等の設備の異常を
検出する装置がある。この装置の一例として、特開昭5
9−102559号公報に記載された加工異常検知装置
がある。この公報の装置では、工作機械のモータに流れ
るモータ電流を検出し、この検出したモータ電流の値を
しきい値と比較したり、或いは、検出したモータ電流の
時系列パターンが上限パターンと下限パターンの間の範
囲内に収まっているか否かを判断したりすることによ
り、刃具の摩耗や刃具の折損等の設備異常を検出するよ
うにしていた。
【0003】また、他の異常検出装置として、刃具の周
辺部位の振動を検出し、この振動検出信号に基づいて異
常を検出する装置もある。この装置では、検出した振動
検知信号の値をしきい値と比較したり、或いは、検出し
た振動検知信号の時系列パターンが上限パターンと下限
パターンの間の範囲内に収まっているか否かを判断した
り、或いは、検出した振動検知信号を周波数分析してレ
ベルの高い周波数帯がどこであるかを判断したりするこ
とにより、刃具の摩耗や刃具の折損等の設備異常及び異
常の種類を検出していた。
【0004】そして、上記した各異常検出装置により異
常を検出した場合、その異常を作業者に報知すると共
に、工作機械の運転を自動停止するように構成されてい
た。また、工作機械としては、通常、マシニングセンタ
(NC工作機械)が使用されており、加工物の加工運転
自体は自動的に実行されるように構成されている。この
ため、上記した異常検出装置を備えることにより、作業
者をある程度少なくして加工運転を実行することが可能
であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】工作機械による加工運
転は人手を介することなく自動的に実行できるのである
が、工作機械により加工された加工物の形状の良否は、
実際に加工物の形状を検査装置により検査しなければ分
からなかった。そして、この加工物の検査作業は、作業
者が検査装置を手動操作して実行しなければならなかっ
た。この場合、加工された加工物を全て検査する必要は
なかったが、所定の間隔で抜取検査を実行しなければな
らず、作業者の数をあまり少なくすることができなかっ
た。また、不良品が発生した場合、ただちに運転を停止
しなければならないたので、運転の無人化もかなり困難
であった。これに対して、近年、工場の現場からは、抜
取検査の回数をもっと少なくすることにより、省人化や
無人運転化の実現に対するニーズが大きい。
【0006】そこで、本発明の目的は、抜取検査の回数
を少なくすることができると共に、作業者の数を少なく
することができ、また、運転の無人化を実現することも
可能となる加工物の形状精度診断装置及び加工物の形状
精度診断方法及び記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明において
は、加工物、刃具及び工作機械からなる加工系の加工中
に発生する情報を検出する検出手段を備えると共に、こ
の検出手段により検出された検出信号を入力してその特
徴をとらえた波形からなる時系列パターンを出力する信
号処理手段を備えた。
【0008】ここで、本発明者は、多数の実験を行うこ
とにより、信号処理手段から出力される時系列パターン
のうちの加工物の加工開始から加工終了までの加工時間
に対応する加工時間時系列パターンと、加工物の形状精
度との間にかなり強い関係があることを見い出した。即
ち、上記加工時間時系列パターンをパターン認識処理す
れば、加工物の形状精度の値をほぼ正確に推定できるこ
とを見つけた。そこで、本発明者は、パターン認識処理
を速やか且つ正確に実行できる手段として、ニューラル
ネットワークで演算処理する手段(ニューロ演算手段)
を用いることを考え、請求項1の発明を発明したのであ
る。
【0009】即ち、請求項1の発明においては、信号処
理手段から出力される時系列パターンのうちの前記加工
物の加工開始から加工終了までの加工時間に対応する加
工時間時系列パターンに基づいてニューラルネットワー
クで演算処理することにより前記加工物の形状精度の推
定値を出力するように構成した。そして、本発明者は、
この出力された加工物の形状精度の推定値が、検査装置
により実測した加工物の形状精度の測定値にほぼ等しく
なることを確認した。
【0010】従って、請求項1の発明によれば、加工物
の形状精度を正確に推定することができるので、抜取検
査の回数を大幅に少なくすることができ、ひいては作業
者の数を少なくすることができる。また、加工物の形状
精度の推定値が許容値を越えたときには、その旨を報知
すると共に、運転を停止することが可能となる。従っ
て、運転の無人化を実現することもできる。
【0011】この場合、前記加工系の加工中に発生する
情報としては、振動または前記加工系の工作機械のモー
タの有効電力であることが好ましい(請求項2)。ま
た、前記信号処理手段は、前記検出手段により検出され
た検出信号を入力してフィルタ処理,移動平均処理する
ことにより高周波ノイズを含まない波形からなる時系列
パターンを出力するように構成されていることが好まし
い(請求項3)。
【0012】一方、加工設備の劣化、刃具仕様の変更、
加工条件の変更等により、ニューラルネットワークにお
ける演算処理により出力された加工物の形状精度の推定
値と、実際の測定値との間の誤差が大きくなることがあ
る。これに対して、請求項4の発明によれば、抜取検査
対象の加工物の加工時間時系列パターンと、抜取検査を
実行することにより求められた前記抜取検査対象の加工
物の形状精度の測定値とに基づいて、前記ニューロ演算
手段から出力された前記抜取検査対象の加工物の形状精
度の推定値と前記測定値との差が設定値以下になるよう
にニューラルネットワークのパラメータを調整するよう
に構成した。これにより、加工物の形状精度の推定値
と、実際の測定値との間の誤差を小さく保つことがで
き、加工物の形状精度の正確な推定を維持することがで
きる。
【0013】また、請求項5の加工物の形状精度診断方
法によれば、請求項2の発明と同じ作用効果を得ること
ができる。更に、請求項6の加工物の形状精度診断方法
によれば、請求項3の発明と同じ作用効果を得ることが
できる。更にまた、請求項7の加工物の形状精度診断方
法によれば、請求項4の発明と同じ作用効果を得ること
ができる。また、請求項8の発明の記録媒体に記録され
たプログラムにより請求項1の加工物の形状精度診断装
置を動作させれば、請求項1の発明と同じ作用効果を得
ることができる。また、請求項9の発明の記録媒体に記
録されたプログラムにより請求項1の加工物の形状精度
診断装置を動作させれば、請求項4の発明と同じ作用効
果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施例につ
いて図1ないし図15を参照しながら説明する。本実施
例は、例えば中空の円筒形状部品の薄壁加工を行う構成
に適用した実施例である。この実施例では、加工物の形
状精度として、上記円筒形状部品の薄壁の歯壁(の外壁
及び内壁)の平行度を推定するように構成している。
【0015】まず、本実施例の加工系である加工設備1
は、図2に示すように、加工物であるワーク2と、例え
ばマシニングセンタ(NC工作機械)からなる工作機械
3と、この工作機械3の主軸4に装着された刃具5とか
ら構成されている。この場合、工作機械3は、主軸4の
周辺を部分的に示すだけで、他の部分については図示し
ていないが、薄壁加工に通常使用する周知構成の工作機
械である。
【0016】また、ワーク2は、図2及び図3に示すよ
うな形状(中空の円筒形状)をなしており、本実施例で
は、その歯壁2aを加工する。この加工の形状精度とし
ては、図4に示すように、歯壁2aの外側の面(右面)
である外壁の平行度(図4中aで示す寸法)及び内側の
面(左面)である内壁の平行度(図4中bで示す寸法)
が、それぞれ数μmオーダーの精度であることが要求さ
れている。そして、本実施例の加工物の形状精度診断装
置によって、検査装置を用いることなく、上記ワーク2
の外壁の平行度aと内壁の平行度bを正確に推定するの
である。
【0017】本実施例の加工物の形状精度診断装置6の
電気的構成を図1に示す。この図1に示すように、加工
物の形状精度診断装置6は、振動センサ7と、増幅回路
8と、フィルタ回路9と、信号処理回路10と、データ
処理装置11とを備えて構成されている。上記振動セン
サ7は、加工設備1で発生する振動(具体的には、断続
切削振動)を検出するセンサであり、図2に示すよう
に、加工設備1の例えば主軸4の先端部に取付けられて
いる。この振動センサ7の取付部分は、刃具5とワーク
2の接触部分に最も近い不可動部分であり、振動センサ
7はラジアル方向の振動を検出することができるように
なっている。
【0018】上記増幅回路8は、振動センサ7により検
出された振動検出信号(アナログ信号)を増幅する回路
である。また、フィルタ回路9は、増幅回路8により増
幅された振動検出信号の中から所望の周波数帯の信号を
抽出する回路である。このフィルタ回路9は、図5に示
すように、ローパスフィルタ(LPF)、バンドパスフ
ィルタ(BPF)、ハイパスフィルタ(HPF)のいず
れかで構成されている。本実施例の場合、フィルタ回路
9は例えば1〜20kHzの周波数帯の信号を抽出する
バンドパスフィルタで構成されている。
【0019】また、信号処理回路10は、本発明の信号
処理手段を構成するものであり、図5に示すように、全
波整流回路12と移動平均回路13とから構成されてい
る。このうち、全波整流回路12は、フィルタ回路9に
より抽出された振動検出信号を全波整流してAC波形の
絶対値変換(負の部分を正に折り返す変換)の処理を行
う回路である。そして、移動平均回路13は、全波整流
回路12により全波整流された信号を入力して移動平均
処理することにより、高周波ノイズを含まない検出した
い信号のみの特徴をとらえた波形からなる時系列パター
ンを出力する回路である。
【0020】ここで、絶対値変換処理及び移動平均処理
の内容について、図10及び図11を参照して説明す
る。尚、説明が簡単になるので、上記各処理をデジタル
処理する場合の例で説明する。まず、フィルタ回路9に
より抽出された振動検出信号(以下、原波形信号と称
す)が図10に示すような波形であったとする。この原
波形信号は高調波成分を含んでおり、このような波形信
号を所定の周期(例えば20KHz)でサンプリングし
て得られたデータ、即ち、原波形データを、X1 、X2
、………、Xn 、………とする。
【0021】このような原波形データを、絶対値変換処
理及び移動平均処理することは、次の処理を行うことで
ある。即ち、原波形データの(n−T+1)番目のデー
タからn番目のデータまでのT個の原波形データの絶対
値の平均値を算出し、この算出値をn番目の処理波形デ
ータとする。ここで、Tは予め決めた時定数である。そ
して、このような処理を各原波形データについて順次実
行していくと、移動平均処理波形データが得られる。上
記した移動平均処理の計算式及び移動平均処理波形デー
タを下記に示す。
【0022】
【数1】 このようにして得られた移動平均処理波形データは、図
11に示すような波形となり、高周波ノイズを含んでい
ない滑らかな波形である。ここで、移動平均処理波形と
原波形との関係を視覚的に示す図が図12である。尚、
全波整流回路12と移動平均回路13においては、上述
したデジタル処理と同じ処理機能をアナログ処理で実現
している。従って、移動平均回路13からは、図11に
示すような波形の移動平均処理波形信号が出力されるよ
うに構成されている。また、本実施例の場合、増幅回路
8、フィルタ回路9、信号処理回路10は、ハードウエ
ア回路で構成されている。
【0023】さて、上記データ処理装置11は、例えば
パソコンやWS等で構成されており、A/D変換回路1
4、メモリ15、ニューロ演算手段16、ハードディス
ク17、学習処理手段18、入力手段19を備えてい
る。A/D変換回路14は、上記移動平均回路13から
出力された高周波ノイズを含まない波形からなる検出信
号の時系列パターン(アナログ信号)を入力して、これ
をA/D変換し、上記検出信号の時系列パターンのデジ
タルデータを出力する。
【0024】このとき、A/D変換回路14は、高周波
ノイズを含まない検出したい信号のみの特徴をとらえた
波形からなる時系列パターンを例えば100Hzのサン
プリング周期でサンプリングするように構成されてい
る。更に、A/D変換回路14は、加工設備1からワー
ク2の1つの加工が開始する時点(図10中t1で示す
時点)を示す加工開始信号と、その1つの加工が終了し
た時点(図10中t2で示す時点)を示す加工終了信号
とを受けるように構成されている。これにより、A/D
変換回路14は、移動平均回路13から出力される検出
信号の時系列パターンのうちのワーク2の加工開始から
加工終了までの加工時間に対応する加工時間時系列パタ
ーン(デジタルデータ)を出力するように構成されてい
る。
【0025】具体的には、ワーク2の外壁を加工する場
合、その加工時間は4秒であり、サンプリング周期が1
00Hzであるから、加工時間時系列パターンとして4
00個のデータが出力される。また、ワーク2の内壁を
加工する場合も、その加工時間は4秒であるから、加工
時間時系列パターンとして400個のデータが出力され
る。
【0026】そして、メモリ15は、例えばRAMで構
成されており、上記A/D変換回路14から出力された
加工時間時系列パターン(即ち、400個のデータ)を
記憶するように構成されている。
【0027】また、ニューロ演算手段16は、上記メモ
リ15に記憶されている加工時間時系列パターンを読み
込み、この読み込んだ加工時間時系列パターンに基づい
てニューラルネットワークで演算処理することによりワ
ーク2の形状精度の推定値を出力するように構成されて
いる。以下、このニューロ演算手段16の演算処理機能
について、図6ないし図9を参照して具体的に説明す
る。
【0028】まず、ニューロ演算手段16にて使用する
ニューラルネットワークのモデルは、図6に示すよう
に、入力層20、中間層21及び出力層22からなる3
層の階層形ニューラルネットワークである。ここで、入
力層20は例えば400個のニューロン20-1〜20-4
00から構成されている。中間層21は例えば10個のニ
ューロン21-1〜21-10 から構成されている。出力層
22は例えば1個のニューロン22-1から構成されてい
る。
【0029】このような構成のニューラルネットワーク
で演算する場合、次の2つの演算処理ステップを実行す
る。まず、第1の演算処理ステップでは、入力層20の
各ニューロンに入力されたデータ(即ち、加工時間時系
列パターン)に基づいて中間層21の各ニューロンの出
力値を計算する。
【0030】この場合、入力層20の各ニューロンに入
力されたデータ、即ち、各ニューロンから出力されるデ
ータをXkとする。但し、k=1、2、………、Kであ
る。そして、本実施例の場合、Kは400である。ま
た、中間層21のm番目のニューロンの出力値をYmと
する。但し、m=1、2、………、Mである。そして、
本実施例の場合、Mは10である。更に、中間層21の
m番目のニューロンと入力層20の各ニューロンとの間
の結合の重みをWmkとする。
【0031】さて、中間層21のm番目のニューロンの
出力値Ymを計算するに当たっては、まず、データXk
を入力値とし、各入力値Xkと結合の重みWmkとの積
の総和(即ち、加重和)を計算する。続いて、この計算
した加重和を入力として、しきい値関数Fに基づいて上
記出力値Ymを求める(図7の左半部参照)。そして、
上記した計算処理を繰り返すことにより、中間層21の
10個のニューロンについて、それぞれ出力値Ymを求
めるようにしている。
【0032】次に、第2の演算処理ステップを実行す
る。ここでは、中間層21の各ニューロンの出力値Ym
を入力値とし、これら入力値Ymに基づいて出力層22
のニューロンの出力値を計算する。この場合、出力層2
2のn番目のニューロンと中間層21の各ニューロンと
の間の結合の重みをW´nmとする。但し、本実施例の
場合、nは1である。また、出力層22のn番目のニュ
ーロンの出力値をZnとする。
【0033】そして、出力層22のn番目のニューロン
の出力値Znを計算するに当たっては、まず、中間層2
1の各ニューロンの出力値Ymを入力値とし、各入力値
Ymと結合の重みW´nmとの積の総和(即ち、加重
和)を計算する。続いて、この計算した加重和を入力と
して、しきい値関数Gに基づいて上記出力値Znを求め
るようにしている(図7の右半部参照)。そして、この
出力値Znがワーク2の形状精度の推定値である。
【0034】尚、上述した2つの演算処理ステップを、
図7に簡略的に示す。また、結合の重みWmk、W´n
m、しきい値関数F、Gは、このシステムを導入する前
に学習処理することにより予め決めておいたデータであ
る。このシステム導入前の学習処理は、基本的には、シ
ステム導入後(ワーク2の抜取検査時)の学習処理とほ
ぼ同じであり、後述する。更に、本実施例では、ニュー
ラルネットワークのモデルとして、ワーク2の外壁の平
行度aを推定する場合に用いるモデルと、ワーク2の内
壁の平行度bを推定する場合に用いるモデルがニューロ
演算手段16内に設けられている。
【0035】一方、ハードディスク装置17には、デー
タ処理装置11を構成するパソコンを動作させるための
プログラムがインストールされている。また、ハードデ
ィスク装置17には、抜取検査用のワーク2を加工した
ときに得られた加工時間時系列パターンのデータを記憶
しておくように構成されている。更に、ハードディスク
装置17には、作業者がワーク2を抜取検査したとき
に、その検査結果である形状精度の測定値のデータを記
憶しておくように構成されている。この場合、測定値の
データと加工時間時系列パターンのデータは、ハードデ
ィスク装置17内にペアで記憶されるようになっている
(図8参照)。また、上記測定値のデータは、入力手段
19を介してパソコン内に入力されてハードディスク装
置17に記憶されるように構成されている。上記入力手
段19は、例えばキーボードやマウス等から構成されて
いる。
【0036】また、学習処理手段18は、本システムの
運用時にワーク2を抜取検査した結果に基づいて学習処
理することにより、ニューラルネットワークのパラメー
タのうちの例えば結合の重みWmk、W´nmを調整す
る機能を有しており、この機能について、以下具体的に
説明する。この学習処理手段18は、図8に示すよう
に、抜取検査したワーク2の個数が所定個数に達する
と、即ち、ワーク2を抜取検査したときの測定値のデー
タと、その抜取検査対象のワーク2の加工時に得られた
加工時間時系列パターンのデータとからなるペアのデー
タが予め決められた所定ペア数だけハードディスク装置
17内に記憶されるようになると、上記所定ペア数のデ
ータに基づいてニューラルネットワークのパラメータを
調整(チューニング)する学習処理を自動的に実行する
ように構成されている。この場合、上記所定ペア数のデ
ータが学習用データである。
【0037】そして、学習処理手段18の学習処理の制
御は、図9に示すフローチャートに従って実行される。
まず、図9のステップ1において、ハードディスク装置
17内の学習用データの中の加工時間時系列パターンの
データを読出して入力し、この入力したデータに基づい
てニューラルネットワークで演算処理して、ワーク2の
形状精度の推定値を出力する。この推定値の出力は、上
記所定ペア数の学習用データの各加工時間時系列パター
ンについて、それぞれ実行して出力する。
【0038】続いて、出力された所定数の推定値(出力
値)と、ハードディスク装置17内の定所ペア数の学習
用データの中の各測定値(正解)とを、それぞれ比較し
て誤差を求めると共に、これら誤差の特徴パラメータ
(例えば、平均誤差,最大誤差など)を求める(ステッ
プS2)。そして、上記特徴パラメータ(例えば、平均
誤差及び最大誤差)が予め決められた設定値よりも小さ
いか否かを判断する(ステップS3)。ここで、特徴パ
ラメータ(例えば、平均誤差および最大誤差)が設定値
よりも小さいときは、ニューラルネットワークのパラメ
ータ、この場合、結合の重みWmk、W´nmが適切な
値であると判断できるから、ステップS3にて「YE
S」へ進み、学習処理を終了する。
【0039】一方、上記ステップS3において、特徴パ
ラメータ(例えば、平均誤差および最大誤差)が設定値
よりも小さくないときは、「NO」へ進み、ニューラル
ネットワークのパラメータを調整(チューニング)す
る。この場合、まず、学習回数が予め決められた設定回
数よりも大きいか否かを判断する(ステップS4)。こ
こで、学習回数が設定回数よりも大きくなければ、ステ
ップS4にて「NO」へ進み、上記特徴パラメータ(例
えば、平均誤差および最大誤差)が小さくなる(ゼロに
近付く)ようにニューラルネットワークのパラメータの
結合の重みWmk、W´nmを調整する(ステップS
5)。
【0040】そして、ステップS1へ戻り、ハードディ
スク装置17内の各学習用データの加工時間時系列パタ
ーンのデータを入力し、この入力したデータを入力値と
して、上記調整した結合の重みWmk、W´nmを備え
たニューラルネットワークで演算処理を実行し、ワーク
2の形状精度の各推定値を出力する。続いて、ステップ
S2以降の処理を繰り返し実行するように構成されてい
る。これにより、上記特徴パラメータ(例えば、平均誤
差および最大誤差)が小さくなるように、ニューラルネ
ットワークの結合の重みWmk、W´nmが自動的に調
整される。
【0041】尚、本システムの導入前の学習処理におい
ても、上記した学習処理とほぼ同じ処理が実行されるよ
うに構成されている。但し、この導入前の学習処理にお
いては、学習処理の途中で、しきい値関数F、Gについ
ても適宜調整するように構成されている。これらしきい
値関数F、Gは、導入前の学習処理で調整されるだけで
あり、前記導入後の学習処理においては調整されない。
【0042】さて、上述した構成の加工物の形状精度診
断装置6においては、信号処理回路10により、フィル
タ回路9により抽出された振動検出信号を全波整流する
と共に、この全波整流した信号を移動平均処理すること
により、高周波ノイズを含まない検出したい信号のみの
特徴をとらえた波形からなる時系列パターンを出力する
ように構成した。この場合、移動平均処理する前の高周
波ノイズを含んだ波形からなる検出信号の時系列パター
ンは、図13(a)に示すような波形であるから、この
波形をデジタルデータで表現しようとすると、膨大な数
のデータとなってしまい、ニューラルネットワークの入
力値とすることが非常に困難である。例えば4秒間の検
出信号の波形を20KHzでサンプリングすると、80
000個のデータとなり、データ処理が非常に困難であ
る。
【0043】これに対して、本実施例では、移動平均処
理したので、高周波ノイズを含まない検出したい信号の
みの特徴をとらえた波形からなる時系列パターンとな
る。この時系列パターンは、図13(b)に示すような
滑らかな波形であるから、この波形をデジタルデータで
表現しようした場合、少ない数のデータで十分正確に表
現することができる。具体的には、本実施例において
は、4秒間の振動検出信号の波形(時系列パターン)を
100Hzでサンプリングし、400個のデータを得る
ように構成した。そして、この400個程度のデータで
あれば、ニューラルネットワークの入力値として演算処
理することが容易にできるのである。
【0044】さて、本実施例の加工物の形状精度推定装
置6によりワーク2の形状精度を推定した結果と、この
推定したワーク2の形状精度を作業者が検査装置により
測定した結果とを、図14及び図15に示す。図14
は、ワーク2の内壁の平行度の推定値と測定値との関係
を示す図である。図15は、ワーク2の外壁の平行度の
推定値と測定値との関係を示す図である。これら図14
及び図15において、実線の直線の上に点が乗っていれ
ば推定値と測定値が一致していることを示し、2本の破
線の直線で囲まれる領域内に点があれば推定値と測定値
の誤差が±1.0μm以内であることを示している。従
って、図14及び図15から、推定値と測定値の誤差が
±1.0μm以内であることがわかり、本実施例の加工
物の形状精度推定装置6によってワーク2の形状精度を
正確に推定できていることを確認することができた。
尚、図14及び図15に示す各点は、加工設備1及び加
工物の形状精度推定装置6を実際に稼働させている状況
で得られたデータである。
【0045】また、例えば上記内壁の平行度及び外壁の
平行度がそれぞれ所定の値以上になって、そのワーク2
が不良品となる場合、上記実施例においては、内壁の平
行度及び外壁の平行度の各推定値が所定の値以上になっ
たことを確認したら、そのことを報知すると共に、加工
設備1(の工作機械3)の運転を停止するように構成す
ることが好ましい。
【0046】尚、上記実施例には、図1に示すように、
加工設備1の異常を検知する設備異常検知装置23が設
けられている。この設備異常検知装置23は、周知構成
の装置であり、振動センサ7により検出した振動検出信
号の平均値及びピーク値を管理して異常を検知する第1
の異常検知装置24と、振動センサ7により検出した振
動検出信号を周波数分析して異常を検知する第2の異常
検知装置25とから構成されている。
【0047】上記第1の異常検知装置24は、前記増幅
回路8からの信号を入力するフィルタ回路26と、この
フィルタ回路26により抽出された信号を入力してA/
D変換するA/D変換回路27と、このA/D変換回路
27によりA/D変換されたデジタルデータを記憶する
メモリ28と、このメモリ28に記憶されたデータを読
み込んで振動検出信号の特徴パラメータ(例えば平均値
やピーク値など)を求めて、これらを管理する特徴パラ
メータ管理手段29とから構成されている。この特徴パ
ラメータ管理手段29は、振動検出信号(時系列パター
ン)の特徴パラメータと異常判定値(しきい値)とを比
較することにより、設備の異常を検出するように構成さ
れている。
【0048】また、第2の異常検知装置25は、前記増
幅回路8からの信号を入力するフィルタ回路30と、こ
のフィルタ回路30により抽出された信号を入力してA
/D変換するA/D変換回路31と、このA/D変換回
路31によりA/D変換されたデジタルデータを記憶す
るメモリ32と、このメモリ32に記憶されたデータを
読み込んで振動検出信号を周波数分析する周波数分析手
段33とから構成されている。この周波数分析手段33
は、振動検出信号をFFT(高速フーリエ変換)する機
能を有しており、周波数別の振動のレベルと異常判定値
(しきい値)を比較することにより設備の異常を検出す
るように構成されている。
【0049】尚、上記した設備異常検知装置23(第1
の異常検知装置24及び第2の異常検知装置25)は、
主として設備の空転時(図10参照)に得られた振動検
出信号に基づいて上記した設備異常を検出するように構
成されている。
【0050】このような構成の本実施例によれば、加工
物の形状精度推定装置6によってワーク2の形状精度を
正確に推定することができるので、作業者がワーク2を
抜取検査する割合(抜取検査回数)を大幅に少なくする
ことができる。これによって、例えば本形状精度測定装
置によって品質を保証すれば、加工設備1の運転を無人
化することも可能となる。
【0051】また、上記実施例では、学習処理手段18
によって、抜取検査対象のワーク2の加工時間時系列パ
ターンと、作業者が抜取検査を実行することにより求め
られたワーク2の形状精度の測定値とに基づいて、ニュ
ーロ演算手段16から出力された抜取検査対象のワーク
2の形状精度の推定値と前記測定値との差が設定値以下
になるようにニューラルネットワークのパラメータ(具
体的には、結合の重みWmk、W´nm)を調整するよ
うに構成した。これにより、加工設備1の劣化、刃具5
仕様の変更、加工条件の変更等により、ニューラルネッ
トワークにおける演算処理により出力されたワーク2の
形状精度の推定値と、実際に測定して得られた測定値と
の間の誤差が大きくなることがあっても、学習処理手段
18による学習処理により推定値と測定値との間の誤差
を自動的に設定値よりも小さく保つことができる。従っ
て、抜取検査時の測定値をデータ処置装置11に入力す
るだけで、ワーク2の形状精度の正確な推定を自動的に
維持することができる。
【0052】図16は本発明の第2の実施例を示すもの
であり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、
第1の実施例と同じ構成には同じ符号を付している。こ
の第2の実施例では、第1の実施例のフィルタ回路9及
び信号処理回路10に相当する構成の機能を、パソコン
及びこのパソコンで動作させるプログラム(即ち、ソフ
トウエア)で実現するように構成している。
【0053】具体的には、図16に示すように、振動セ
ンサ7から出力された振動検出信号は、増幅回路8によ
り増幅された後、A/D変換回路34によりA/D変換
される。このA/D変換回路34は、例えば20KHz
のサンプリング周期でサンプリングするように構成され
ている。そして、パソコンにより構成されたデータ処理
装置11は、A/D変換回路14の代わりに、デジタル
フィルタ手段35、全波整流手段36、移動平均手段3
7及びサンプリング手段38を備えている。
【0054】この場合、A/D変換回路34によりA/
D変換されたデジタルデータは、デジタルフィルタ手段
35に入力されて対象周波数帯域の振動検出信号だけが
抽出される。この抽出された振動検出信号のデータは、
全波整流手段36に入力されて全波整流(AC波形が絶
対値変換)される。そして、この全波整流された振動検
出信号のデータは、移動平均手段37に入力されて移動
平均処理(ノイズ除去及びパターン変換)される。続い
て、この移動平均処理された移動平均処理波形のデータ
は、サンプリング手段38に入力されて例えば100H
zのサンプリング周期でサンプリングされた後、ニュー
ロ演算手段16に与えられるように構成されている。こ
のニューロ演算手段16による演算処理は、第1の実施
例の演算処理と同じである。
【0055】また、データ処理装置11は、図示はしな
いが、第1の実施例と同様にして、メモリ15、ハード
ディスク装置17、学習処理手段18、入力手段19を
備えている。尚、上述した以外の第2の実施例の構成及
び動作は、第1の実施例の構成及び動作と同じになって
いる。従って、第2の実施例においても、第1の実施例
と同じ作用効果を得ることができる。
【0056】更に、上記各実施例のデータ処置装置11
を構成するパソコンで動作させるプログラムは、フロッ
ピーディスクやCD−ROM等からなる記録媒体に記録
させておくことが好ましい。そして、この記録媒体に記
録させるプログラムは、パソコンで動作することによ
り、信号処理回路10から出力される振動検出信号の時
系列パターンのうちのワーク2の加工開始から加工終了
までの加工時間に対応する加工時間時系列パターンに基
づいてニューラルネットワークで演算処理することによ
りワーク2の形状精度の推定値を出力するニューロ演算
手段16としての機能を少なくとも実現するものであ
る。
【0057】また、記録媒体に記録させるプログラム
は、上記機能に加えて、抜取検査対象のワーク2の加工
時間時系列パターンと抜取検査を実行することにより求
められた抜取検査対象のワーク2の形状精度の測定値と
に基づいて、ニューロ演算手段16から出力された抜取
検査対象のワーク2の形状精度の推定値と上記測定値と
の差が設定値以下になるようにニューラルネットワーク
のパラメータを調整する学習処理手段18としての機能
を実現するものであることが好ましい。
【0058】また、記録媒体に記録させるプログラム
は、上記した2つの機能のうちの学習処理手段18の機
能を少なくとも実現するものであっても良い。更に、記
録媒体に記録させるプログラムは、第1の実施例のフィ
ルタ回路9及び信号処理回路10に相当する構成の機能
を実現するものであっても良い。
【0059】一方、上記記録媒体からパソコンのハード
ディスク17へ上記プログラムをインストールすること
により、上記プログラムをパソコンで動作させることが
可能になるのである。そして、上記プログラムをパソコ
ンで動作させることにより、パソコンは、ニューロ演算
手段16や学習処理手段18等の各機能を実現するよう
に構成されている。
【0060】尚、上記各実施例では、振動センサ7によ
り加工設備1で発生する振動を検出するように構成した
が、別の実施例ではこれに代えて、加工設備1の工作機
械3のモータの有効電力を検出する検出センサを設け、
この検出センサから出力された有効電力検出信号(の時
系列パターン)に基づいてワーク2の形状精度の推定値
を出力するように構成している。この構成の場合、ニュ
ーロ演算手段16で用いるニューラルネットワークのモ
デルとして、上記有効電力検出信号の演算処理に適した
モデルを使用すると共に、この使用するニューラルネッ
トワークの各パラメータを上記有効電力検出信号の演算
処理に適するように調整している。そして、この構成に
おいても、ワーク2の形状精度として内壁平行度及び外
壁平行度の各推定値を出力させるように、2つのニュー
ラルネットワークのモデルを備えている。
【0061】また、上記各実施例では、中空の円筒形状
部品の薄壁加工を行う場合のワーク2の内壁平行度及び
外壁平行度の各推定値を出力する構成に適用したが、こ
れに限られるものではなく、別の実施例では円筒形状部
品を加工する場合の外径の真円度や円筒度、仕上面びび
りの推定値を出力する構成に適用している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図
【図2】加工設備の一部を示す縦断側面図
【図3】ワークの正面図
【図4】ワークの形状精度を説明するための図
【図5】信号処理回路の概略構成を示すブロック図
【図6】ニューラルネットワークのモデルの構成を示す
【図7】ニューラルネットワークによる演算処理を説明
するための図
【図8】学習処理手段の概略構成を示す図
【図9】学習処理のフローチャート
【図10】振動センサにより検出された振動検出信号を
示す図
【図11】移動平均処理後の振動検出信号を示す図
【図12】移動平均処理前の振動検出信号と移動平均処
理後の振動検出信号を重ねて示す図
【図13】(a)は移動平均処理前の振動検出信号を示
す図、(b)は移動平均処理後の振動検出信号とサンプ
リングポイントを示す図
【図14】内壁の平行度の推定値と測定値との関係を示
す図
【図15】外壁の平行度の推定値と測定値との関係を示
す図
【図16】本発明の第2の実施例を示すブロック図
【符号の説明】
1は加工設備(加工系)、2はワーク(加工物)、3は
工作機械、4は主軸、5は刃具、6は加工物の形状精度
診断装置、7は振動センサ(検出手段)、9はフィルタ
回路、10は信号処理回路(移動平均処理手段)、11
はデータ処理装置、12は全波整流回路、13は移動平
均回路、14はA/D変換回路、16はニューロ演算手
段、18は学習処理手段、19は入力手段、35はデジ
タルフィルタ手段、36は全波整流手段、37は移動平
均手段、38はサンプリング手段を示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工物、刃具及び工作機械からなる加工
    系の加工中に発生する情報を検出する検出手段と、 この検出手段により検出された検出信号を入力してその
    特徴をとらえた波形からなる時系列パターンを出力する
    信号処理手段と、 この信号処理手段から出力される時系列パターンのうち
    の前記加工物の加工開始から加工終了までの加工時間に
    対応する加工時間時系列パターンに基づいてニューラル
    ネットワークで演算処理することにより前記加工物の形
    状精度の推定値を出力するニューロ演算手段とを備えて
    成る加工物の形状精度診断装置。
  2. 【請求項2】 前記加工系の加工中に発生する情報と
    は、振動または前記加工系の工作機械のモータの有効電
    力であることを特徴とする請求項1記載の加工物の形状
    精度診断装置。
  3. 【請求項3】 前記信号処理手段は、前記検出手段によ
    り検出された検出信号を入力してフィルタ処理,移動平
    均処理することにより高周波ノイズを含まない波形から
    なる時系列パターンを出力するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の加工物の形状精
    度診断装置。
  4. 【請求項4】 抜取検査対象の加工物の加工時間時系列
    パターンと、抜取検査を実行することにより求められた
    前記抜取検査対象の加工物の形状精度の測定値とに基づ
    いて、前記ニューロ演算手段から出力された前記抜取検
    査対象の加工物の形状精度の推定値と前記測定値との差
    が設定値以下になるようにニューラルネットワークのパ
    ラメータを調整する学習処理手段を備えたことを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の加工物の形状
    精度診断装置。
  5. 【請求項5】 加工物、刃具及び工作機械からなる加工
    系で発生する振動または前記加工系の工作機械のモータ
    の有効電力を検出する第1のステップと、 この第1のステップにおいて検出された検出信号を入力
    してその特徴をとらえた波形からなる時系列パターンを
    出力する第2のステップと、 前記検出信号の時系列パターンのうちの前記加工物の加
    工開始から加工終了までの加工時間に対応する加工時間
    時系列パターンに基づいてニューラルネットワークで演
    算処理することにより前記加工物の形状精度の推定値を
    出力する第3のステップとを備えて成る加工物の形状精
    度診断方法。
  6. 【請求項6】 前記第2のステップにおいて、前記検出
    信号を入力してフィルタ処理,移動平均処理することに
    より高周波ノイズを含まない波形からなる時系列パター
    ンを出力するように構成したことを特徴とする請求項5
    記載の加工物の形状精度診断方法。
  7. 【請求項7】 抜取検査対象の加工物の加工時間時系列
    パターンと、抜取検査を実行することにより求められた
    前記抜取検査対象の加工物の形状精度の測定値とに基づ
    いて、前記ニューロ演算手段から出力された前記抜取検
    査対象の加工物の形状精度の推定値と前記測定値との差
    が設定値以下になるようにニューラルネットワークのパ
    ラメータを調整するステップを備えたことを特徴とする
    請求項5または6記載の加工物の形状精度診断方法。
  8. 【請求項8】 請求項1の加工物の形状精度診断装置を
    動作させるプログラムを記録した記録媒体において、 前記プログラムは、前記信号処理手段から出力される時
    系列パターンのうちの前記加工物の加工開始から加工終
    了までの加工時間に対応する加工時間時系列パターンに
    基づいてニューラルネットワークで演算処理することに
    より前記加工物の形状精度の推定値を出力するニューロ
    演算手段としての機能を実現するものであることを特徴
    とする記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記プログラムは、抜取検査対象の加工
    物の加工時間時系列パターンと、抜取検査を実行するこ
    とにより求められた前記抜取検査対象の加工物の形状精
    度の測定値とに基づいて、前記ニューロ演算手段から出
    力された前記抜取検査対象の加工物の形状精度の推定値
    と前記測定値との差が設定値以下になるようにニューラ
    ルネットワークのパラメータを調整する学習処理手段と
    しての機能を実現するものであることを特徴とする請求
    項8記載の記録媒体。
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