JP7462878B2 - エアコンプレッサ、外部端末装置、コンピュータプログラム及びシステム - Google Patents

エアコンプレッサ、外部端末装置、コンピュータプログラム及びシステム Download PDF

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Description

本発明は、エアコンプレッサ、外部端末装置、コンピュータプログラム及びシステムに関する。
建築現場等の作業現場においては、切削、釘打ち、ネジ打ちなどの作業を行うために、圧縮空気を駆動エネルギーとした空圧工具が広く用いられている。空圧工具として、エアドライバや、ステープル、ピン、ビス、釘などのファスナを打ち込むネイラが知られている。このような空圧工具に圧縮空気を供給するのが、エアコンプレッサである。
一般に、エアコンプレッサは、モータの回転運動が、クランク軸を介してシリンダ内のピストンの往復運動に変換され、ピストンの往復運動によってシリンダの吸気弁から吸い込んだ空気を圧縮するように構成される。シリンダ内で圧縮された圧縮空気はシリンダの排気弁からパイプを通してタンクに吐出され、タンク内に貯留される。
このようなエアコンプレッサは、建築現場に持ち込んで使用されることがある。たとえば、エアコンプレッサを下層階や仮設電源などの近傍に置き、上層階などにて空圧工具を用いて作業することがある。このような場合、エアコンプレッサは、作業者が実際に作業を行う場所から数メートル乃至十数メートル離れた場所に設置されることがある。被加工物によって異なる条件で作業を行う場合やエアコンプレッサの動作モードなどを変える場合、再起動動作などが必要になった場合、作業者は、現場での作業を中断し、エアコンプレッサが設置された場所まで移動しなければエアコンプレッサを操作できないという問題があった。
特許文献1には、このような問題を解決するために、遠隔からエアコンプレッサを操作可能な操作部を本体部と着脱自在に設ける技術が記載されている。操作部は、本体部から送信された内部圧力情報を受信し、針により内部圧力を示す空気圧力表示計を表示する。使用者は、内部圧力が低下した際には、エアコンプレッサのモータを起動させるためのONボタンを押下し、内部圧力が十分に高くなった際には、エアコンプレッサのモータを停止させるためのOFFボタンを押下する。
特許文献2には、複数台のエアコンプレッサを遠隔地にあるコンピュータにより管理する管理方法が記載されている。コンピュータは、エアコンプレッサの作動情報を受信し、これを表示する。
特許文献3には、一般的なエアコンプレッサの構成が記載されている。
特開2018-194005号公報 特開2002-122079号公報 特開2015-17556号公報
しかしながら、本出願の発明者らは、エアコンプレッサに遠隔操作機能を設けたにもかかわらず、エアコンプレッサがこれに接続される空圧工具の種類や作業内容など(以下、空圧工具の種類、作業時間、ファスナ及びねじ並びにこれらが打ち込まれる被加工物の種類を含む作業の内容を「作業内容など」という。)に応じて有効に活用されていない点に気が付いた。例えば、エアコンプレッサを複数の動作モードで動作可能に構成し、遠隔操作機能の一つに動作モードを選択する機能を持たせても、作業内容などにかかわらず、一様に、高出力モードのみを選択する使用者が少なくない。高出力モードは、作業中のエア不足が起きにくいが、エアコンプレッサへの負荷が高いので、エアコンプレッサの製品寿命を悪化させる。また、運転効率も低い。一方で、作業内容などによっては、高出力モードは、必ずしも必要ではない。
特許文献1記載のエアコンプレッサは、モータの起動及び停止をするための情報として内部圧力を表示するものに過ぎない。内部圧力の高低に応じてモータを起動または停止させるために、内部圧力と共に、エアコンプレッサの起動ボタン及び停止ボタンを表示しているに過ぎないから、作業内容などに応じてエアコンプレッサの機能を有効に活用させるための技術を提供するものではない。特許文献2及び3記載の技術も、エアコンプレッサの有効活用を促進させるための技術を提供するものではない。
そこで本発明は、エアコンプレッサの有効活用の促進を可能とするエアコンプレッサ、外部端末装置、コンピュータプログラム及びシステムを提供することを目的とする。
本開示は、モータと、モータにより駆動されて圧縮空気を生成するための圧縮機構と、前記モータを制御するための制御部と、圧縮機構によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、タンクの内部圧力を取得するための圧力取得部と、を備えるエアコンプレッサを提供する。また、エアコンプレッサを制御するための制御部を備える。制御部は、エアコンプレッサのコンプレッサ本体に設けられる表示装置、または、エアコンプレッサと通信可能に設けられた外部端末装置の表示画面の所定領域内に、圧力取得部によって取得されたタンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体を表示させるための情報を送信するように構成されている。表示体の表示形態は、表示体の表示領域、形状、または、色の何れかであってよい。なお、表示体の表示形態を、輝度、点灯・点滅、動きなどを変化させることにより変化させてもよい。
「表示体」とは、視覚により周囲と区別可能に見える対象をいう。「表示体」は、周囲の輝度よりも、輝度を大きくすることにより、または、小さくすることにより、周囲と区別可能に見える対象を含む。また、周囲と異なる発光色によって表示することにより、周囲と区別可能に見える対象を含む。例えば、周囲を灰色の発光色によって表示し、内部をカラーの発光色によって表示することにより、周囲と区別可能に見える対象を含む。
ここで、予め設定された所定圧力値(最大圧力値を含む。)に対するタンクの内部圧力の割合を、所定領域の面積に対する表示体の面積によって表示させてもよい。所定圧力値が最大圧力値であり、タンクの内部圧力が最大圧力値の場合、表示体の面積が所定領域の面積になる。
また、予め設定された所定圧力値(最大圧力値を含む。)に対するタンクの内部圧力の割合を、表示体の発光色によって表示させてもよい。
また、所定領域は、第1方向に延在し、表示体は、第1方向における所定領域の長さの割合に相当する長さを有するように表示されてもよい。
所定領域は、第1方向に延在する第1部分領域と、第1方向に垂直な第2方向に延在する第2部分領域であって、第2方向端部において、第1部分領域の第1方向端部に接続する第2部分領域とを有し、表示体は、第1方向における第1部分領域の長さと第2方向における第2部分領域の長さの和の割合に相当する長さを有するように表示させてもよい。
「最大圧力値」とは、動作モードに応じて設定された、エアコンプレッサのタンクの内部圧力の最大値のことをいう。たとえば、使用者が3.0MPaをタンクの内部圧力の最大値として設定する場合、最大圧力値は、3.0MPaである。
制御部は、モータに供給される電流値に基づいてモータの負荷を取得する負荷取得部を備えてもよい。表示画面には、負荷取得部により取得されるモータの負荷を、表示体の発光色によって表示させてもよい。
さらに、制御部は、圧力取得部によって取得されたタンクの内部圧力及びモータを再起動させる圧力値である所定のモータ起動圧力値に基づいてモータを駆動させ、圧力取得部によって取得されたタンクの内部圧力及びモータを停止させる圧力値である所定のモータ停止圧力値に基づいてモータを停止させるようにモータを制御してもよい。
そして、表示画面の第2領域AR2には、モータ起動圧力値またはモータ停止圧力値の少なくとも何れか一方が表示させてもよい。
また、最大圧力値は、モータによる圧縮空気の生成を停止させる圧力値であるモータ停止圧力値(OFF圧値と呼ばれる場合がある。)と表現されてもよい。
さらに、表示画面には、エアコンプレッサに接続され、圧縮空気によって駆動可能な空圧工具の使用圧力値が表示されてもよい。
くわえて、表示装置、または、外部端末装置は、モータ起動圧力値およびモータ停止圧力値の少なくとも一方を入力するための操作部20Cを備えてもよい。操作部20Cは、タッチパネル式のディスプレイを備えてもよい。
そして、表示画面には、操作部20Cによって入力されたモータ起動圧力値、または、モータ停止圧力値の少なくとも何れか一方が表示されてもよい。
このようなコンプレッサは、ファスナを打ち込むネイラに接続されるエアコンプレッサに適用されてもよい。
表示画面の他の領域には、圧力取得部によって取得されたタンクの内部圧力情報、圧力取得部によって過去に取得されたタンクの内部圧力情報、及び、エアコンプレッサに接続され、圧縮空気によって駆動可能なネイラから取得する情報に基づいて、ネイラが打ち込むことが可能なファスナの数を表示してもよい。
さらに本開示は、圧縮空気を生成するための圧縮機構と、当該圧縮機構により生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、を備えるエアコンプレッサとの間で無線通信可能な外部端末装置を提供する。この外部端末装置は、タンクの内部圧力情報をエアコンプレッサから受信するための通信部と、通信部によって取得された内部圧力情報に基づいて、タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体を表示画面の所定領域内に表示する表示部とを備える。なお、表示部は、表示体の表示領域、形状、または、色の少なくとも何れか一つを変化させてもよい。また、表示体の輝度、点灯・点滅、動きなどを変化させてもよい。さらに表示部は、予め設定された所定の圧力値に対するタンクの内部圧力の割合に基づいて、表示画面の所定領域内における発光面積を異ならせてもよい。
外部端末装置は、モータ起動圧力値およびモータ停止圧力値の少なくとも一方を入力するための操作部20Cを備え、通信部は、操作部20Cで入力されたモータ起動圧力値およびモータ停止圧力値の少なくとも一方を示す情報を、エアコンプレッサに送信するように構成されていてもよい。
ここで、通信部は、所定周期でタンクの内部圧力情報を受信するように構成され、通信部によって受信された複数のタンクの内部圧力情報に基づいて、タンクの内部圧力情報を補間する補間圧力情報を取得する補間圧力情報取得部を備え、表示部は、通信部によって取得されたタンクの内部圧力情報に基づいて、表示画面の所定領域内における発光面積を異ならせる表示を所定周期で実行するとともに、その表示間に、補間圧力情報取得部によって取得された補間圧力情報に基づいて、表示画面の所定領域内における発光面積を異ならせる表示を実行するように構成されてもよい。
くわえて、本開示は、圧縮空気を生成するための圧縮機構と、当該圧縮機構により生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、を備えるエアコンプレッサとの間で無線通信可能な外部端末装置のためのコンピュータプログラムを提供する。このコンピュータプログラムは、表示画面及びコンピュータを備える外部端末装置に、表示画面の所定領域内に、タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体を表示させる。コンピュータプログラムは、外部端末装置に、表示体の表示領域、形状、または、色の少なくとも何れか一つを変化させる表示体を表示させてもよい。また、表示体の輝度、点灯・点滅、動きなどを変化させてもよい。予め設定された所定圧力値に対するタンクの内部圧力の比率に基づいて、表示領域を異ならせる表示体を表示させてもよい。さらに、本開示は、モータと、モータにより駆動されて圧縮空気を生成するための圧縮機構と、モータを制御するための制御部と、圧縮機構によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、タンクの内部圧力を取得するための圧力取得部と、を備えるエアコンプレッサであって、エアコンプレッサを制御するための制御部とを備えるエアコンプレッサと、エアコンプレッサとの間で無線通信可能な外部端末装置であって、タンクの内部圧力情報をエアコンプレッサから受信するための通信部と、通信部によって取得された内部圧力情報に基づいて、タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体を表示画面の所定領域内に表示する表示部とを備える外部端末装置と、を備えるシステムを提供する。
エアコンプレッサの外観斜視図である。 エアコンプレッサ及び外部端末装置の機能ブロック図である。 タンクの内部圧力の推移とモータの駆動時間及び停止時間との関係である。 高出力モードにおける表示画面の一例である。 静音モードにおける表示画面の部分拡大図である。 静音モードにおける表示画面の部分拡大図である。 使用者がOFF圧値/ON圧値を変更する様子を示す模式図である。 OFF圧値及びON圧値が設定された際の表示画面である。 エアコンプレッサ、外部端末装置及び空圧工具の使用方法を説明するフローチャートである。 エアコンプレッサ、外部端末装置及び空圧工具の使用方法を説明するフローチャートである。 変形例に係る表示体の一例である。 変形例に係る表示画面の部分拡大図である。 他の実施形態に係るエアコンプレッサ、外部端末装置及び空圧工具の使用方法を説明するフローチャートである。 他の実施形態に係る表示画面の部分拡大図である。 他の実施形態に係る表示画面の部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施形態のみに限定する趣旨ではない。
図1は、第1実施形態に係るエアコンプレッサ1の外観斜視図であり、図2は、エアコンプレッサ1及び外部端末装置20の機能ブロック図である。
図2に示されるように、エアコンプレッサ1は、モータ4と、モータ4により駆動されて圧縮空気を生成するための圧縮機構3と、モータ4を制御するための制御部5と、圧縮機構3によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンク8と、タンク8の内部圧力を取得するための圧力センサ12(「圧力取得部」の一例)と、を備える。
本実施形態に係るエアコンプレッサ1は、これに接続される空圧工具(不図示)に圧縮空気を提供する。空圧工具は、たとえば、エアドライバや、ステープル、ピン、ビス、釘などのファスナを打ち込むネイラである。
タンク8は、空圧工具に供給するための圧縮空気を貯留する。タンク8は、たとえば、4.4MPa以下の圧力を有する圧縮空気を貯留することができる。タンク8には、圧縮空気を空圧工具に供給するための圧縮空気取出口9(図2)が設けられる。本実施形態に係るエアコンプレッサ1は、2つの圧縮空気取出口9を備えており、高圧の圧縮空気を供給するための高圧取出口9Aと、相対的に低圧の圧縮空気を供給するための低圧取出口9Bとを備える。高圧取出口9Aと低圧取出口9Bには、それぞれ、所望の圧力に減圧された圧縮空気を空圧工具に供給するための2つの減圧弁10A、10Bが設けられている。高圧取出口9Aと低圧取出口9Bは、圧縮空気を空圧工具に供給するためのホース(不図示)を着脱可能に構成されている。
圧力センサ12は、タンク8の内部圧力を取得する。圧力センサ12は、たとえば、気圧に応じて抵抗値が変動するピエゾ抵抗型、または、気圧に応じて静電容量が変動する圧力センサである。圧力センサ12として、ひずみゲージ式のものを用いてもよい。制御部5のMPU5Aは、圧力センサ12からタンク8の内部圧力を示す情報を取得する。タンク8、圧力センサ12、高圧取出口9A、低圧取出口9B、減圧弁10A、10Bを含む部分をタンク部2と呼ぶ。
圧縮機構3は、モータ4により駆動されて圧縮空気を生成する。圧縮機構3は、たとえば、シリンダと、シリンダ内に設けられるピストンとを備え、モータ4によってピストンを往復運動させてシリンダの吸気弁からシリンダ内に供給される空気を圧縮することによって、圧縮空気を生成する。圧縮された空気は、連結パイプ14を介してタンク8に供給される。
モータ4は、圧縮機構3を駆動する。本実施形態に係るモータ4は、圧縮機構3のピストンを往復運動させるための駆動力を発生させる。モータ4は、三相のブラシレスDCモータ4であり、U相、V相、W相の三相の巻線16A、16B、16Cを有するステータ16と、永久磁石を有するロータ17とを備える。三相の巻線16A、16B、16Cを流れる電流によって形成される回転磁界によりロータ17は回転する結果、ロータ17の回転軸に接続される回転体と係合するピストンが往復運動する。
制御部5は、モータ4を制御する。さらに制御部5は、外部端末装置20による表示に必要な情報を、外部端末装置20に供給する。制御部5は、交流電源ACを所定の電圧を有する直流電源に変換し、インバータ回路5Cに供給するコンバータ回路5Bと、コンバータ回路5Bから供給される直流電源をスイッチングしてモータ4の三相の巻線16A、16B、16Cに供給するインバータ回路5Cと、モータ4の負荷を取得するための検出回路5Dと、外部端末装置20と通信するための通信回路5Eと、コンバータ回路5B、インバータ回路5C、通信回路5Eを制御するためのMPU5Aとを備える。
コンバータ回路5Bは、知られた構成を採用することが可能であり、たとえば、交流電圧を直流電圧に変換するためのダイオードを備える整流回路と、直流電圧の電圧を制御するためのスイッチング素子を備える昇圧回路と、直流電圧を平滑にするためコンデンサを備える平滑回路とを備える。MPU5Aは、コンバータ回路5Bの昇圧回路のスイッチング素子を制御することにより、PAM(Pulse Amplitude Modulation)制御を実行することが可能である。
インバータ回路5Cは、知られた構成を採用することが可能であり、たとえば、電源線及びグランド線間に三相ブリッジ接続されたIGBT(Insulted Gate Bipolar Transistor)またはFET(Field Effect Transistor)からなるスイッチング素子を備える。MPU5Aは、インバータ回路5Cのスイッチング素子を制御するゲート信号のデューティ比を異ならせることにより、PWM(Pulse Width Modulation)制御を実行することが可能である。
検出回路5Dは、電流検出回路(「負荷取得部」の一例)及び電圧検出回路を備える。電流検出回路は、三相の巻線16A、16B、16Cの少なくとも一つに接続され、これに流れる電流を検出する。電流検出回路として、たとえば、交流電流を検出可能な、AC電流検出センサを使用してもよい。モータ4の巻線16A、16B、16Cに流れる電流は、モータ4の負荷に応じて変動するため、電流検出回路は、モータ4の負荷を示す情報を取得する負荷取得部として機能する。MPU5Aは、電流検出回路から、モータ4の負荷を示す情報を取得し、これに基づいて、コンバータ回路5B、インバータ回路5Cを制御することが可能である。また、MPU5Aは、モータ4の負荷を示す情報を、通信回路5Eを介して、外部端末装置20に送信する。電圧検出回路は、コンバータ回路5Bによって変換された電源電圧を検出する。MPU5Aは、電圧検出回路から、電源電圧を示す情報を取得し、これに基づいて、コンバータ回路5B、インバータ回路5Cを制御することが可能である。また、MPU5Aは、電源電圧を示す情報を、通信回路5Eを介して、外部端末装置20に送信する。
通信回路5Eは、外部端末装置20との間で、無線通信により、情報を送受信する。無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)通信規格、無線LAN通信規格、Zigbee(登録商標)通信規格等の技術規格に従うことが好ましい。通信回路5Eは、たとえば、Bluetooth通信規格に従って、外部端末装置20との間で情報を送受信するためのインタフェース回路を備える。
MPU5Aは、圧力センサ12からタンク8の内部圧力を示す情報(以下、「内部圧力情報」という。)を取得し、電流検出回路からモータ4の負荷を示す情報(以下、「負荷情報」という。)を取得し、電圧検出回路から電源電圧を示す情報(以下、「電源電圧情報」という。)を取得し、これらに基づいて、コンバータ回路5B及びインバータ回路5Cを制御するための制御信号を生成することにより、モータ4を制御する。また、MPU5Aは、通信回路5Eを用いて、内部圧力情報、負荷情報及び電源電圧情報を、外部端末装置20に送信する。さらに、MPU5Aは、外部端末装置20から通信回路5Eを用いて受信した、動作モードを選択する情報、モータ4の回転量を選択する情報、及び、モータ起動圧力値及びモータ停止圧力値を示す情報に基づいて、モータ4を制御可能に構成されている。
より具体的には、MPU5Aは、動作モードに応じてあらかじめ設定されるモータ起動圧力値(以下、「ON圧値」という場合がある。)及びモータ停止圧力値(以下、「OFF圧値」という場合がある。)を、MPU5Aが備える記憶素子から読み出し、または、外部端末装置20から受信し、内部圧力情報に基づいて現在のタンク8の内部圧力と比較し、タンク8の内部圧力がモータ起動圧力値以下の場合、モータ4を駆動させるための制御信号(コンバータ回路5Bのスイッチング素子を駆動するためのPAM信号及びインバータ回路5Cのスイッチング素子を駆動するためのPWM信号)を生成し、コンバータ回路5B及びインバータ回路5Cに供給することにより、タンク8の内部圧力がモータ停止圧力値に到達するまでモータ4を駆動する。タンク8の内部圧力がモータ停止圧力値に到達すると、MPU5Aは、モータ4を停止させ、内部圧力がモータ起動圧力値になるまで、モータ4を再起動しない。使用者が空圧工具を使用することにより、または、経時変化により、タンク8の内部圧力がモータ起動圧力値まで低下すると、MPU5Aは、再び、タンク8の内部圧力がモータ停止圧力値に到達するまでモータ4を再起動する。このような制御を繰り返し実行することにより、MPU5Aは、タンク8の内部圧力が、モータ起動圧力値以上、モータ停止圧力値以下の範囲に維持されるように、タンク8の内部圧力を制御する。
エアコンプレッサ1は、たとえば、高出力モード、静音モード、カスタムモードの3種類のモードで動作可能に構成される。
図3には、高出力モード(以下、「ハイパワーモード」と呼ぶ場合がある。)におけるタンク8の内部圧力の推移と、モータ4の駆動時間及び停止時間との関係が示される。高出力モードは、空圧工具をエアドライバとするねじ締め、ネイラによるネダレス打ちなど、大量に空気を消費する作業に適する動作モードである。同図に示されるように、高出力モードでは、OFF圧値は4.4MPaであり、ON圧値は3.8MPaである。制御部5は、タンク8の内部圧力が最大圧力値であるOFF圧値を超えないように、モータ4を制御する。
静音モードは、内装作業など、高出力モードよりも低い出力で足りる作業に適する動作モードである。静音モードでは、OFF圧値は3.0MPaであり、ON圧値は2.5MPaである。制御部5は、タンク8の内部圧力がこの範囲内にとどまるように、モータ4を制御する。
カスタムモードは、作業内容などに応じて使用者が設定したOFF圧値及びON圧値に基づいてモータ4を動作させる動作モードである。本実施形態に係るエアコンプレッサ1は、カスタムモードで動作可能である。たとえば、使用する空圧工具や作業内容によっては、静音モードではタンク8の内部圧力が不足し、高出力モードではタンク8の内部圧力が高過ぎる場合がある。たとえば、下地打ちは、OFF圧値を4.0MPaとし、ON圧値を3.2MPaとすることが好ましい場合があり、この場合、静音モードではタンク8の内部圧力が不足し、高出力モードではタンク8の内部圧力が高過ぎる。また、空圧工具や作業内容によっては、OFF圧値とON圧値の間隔を狭く設定して、圧縮空気の消費量を一定にしたい場合もあるし、反対にOFF圧値とON圧値の間隔を広く設定することが許容される場合もある。さらに、作業環境によっては、できるだけ静音となるように作業を進めたい場合もある。カスタムモードを用いることによって、作業内容などに適応させた態様で、エアコンプレッサ1を動作させることが可能となる。
なお、エアコンプレッサ1は、モータ4の回転速度についても、複数の動作モードを有し、たとえば、高回転モード、中回転モード、低回転モードという3つの動作モードを有する。モータ4の回転数が高いほど、多くの圧縮空気が生成されるため、短時間でタンク8の内部圧力を高めることが可能となる(すなわち、図3における実線の傾きを大きくすることが可能となる)。ただし、回転数が高いほど騒音が大きくなるというデメリットもある。カスタムモードにおいて、使用者が設定した任意の回転速度、または、使用者が選択した所定の回転速度に基づいてモータ4を動作させることも可能である。
MPU5Aは、外部端末装置20から、モータ起動圧力値、モータ停止圧力値及びモータ4の回転速度を設定するための情報を取得する。MPU5Aは、外部端末装置20から受信したモータ起動圧力値、モータ停止圧力値及びモータ4の回転速度を設定するための情報に基づいて、モータ4を駆動するためのPAM信号及びPWM信号を生成し、モータ4を制御する。
MPU5Aは、ハードウェア構成として、演算処理装置であるプロセッサと記憶素子を備える。記憶素子は、一次記憶手段として利用される揮発性半導体記憶素子であるSRAM(Static Random Access Memory)及びDRAM(Dynamic Random Access Memory)と、非一時的(Non-transitory)な記憶手段として利用される不揮発性半導体記憶素子であるNOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリから構成される。不揮発性半導体記憶素子には、本明細書に開示され、制御回路部により実行される各処理などを実行するためのコンピュータプログラム、所定の技術規格に従って通信を行うためのコンピュータプログラム、各運転モード(パワーモード、静音モード及びカスタムモードなど)のON圧値およびOFF圧値、各運転モードに従ってPAM制御及びPWM制御を実行するための制御信号生成用のデータその他の、本明細書に開示される各処理などを実行するために必要な情報が記録されている。MPU5Aは、複数のプロセッサ、記憶素子などから構成されてもよい。たとえば、モータ4を制御するためのMCUと、本実施形態に示される表示体DS2を表示させるためのGPUとから、MPU5Aが構成されていてもよい。
外部端末装置20は、エアコンプレッサ1から離れた場所から、エアコンプレッサ1を動作させることが可能な端末装置である。外部端末装置20は、スマートホンやタブレットなど、情報を表示するための表示画面DSを有し、無線通信可能な、携帯型のコンピュータ装置である。このコンピュータ装置に、本実施形態に係る各処理などを実行するためのアプリケーションプログラム(コンピュータプログラム)をインストールし、起動することにより、本実施形態に係る外部端末装置20を構成することが可能である。
外部端末装置20は、タンク8の内部圧力情報を含む情報をエアコンプレッサ1から受信するための通信回路20D(「通信部」の一例)と、タンク8の内部圧力を含む情報を表示するための表示画面DSを含む表示部20Bと、モータ起動圧力値およびモータ停止圧力値の少なくとも一方を入力するための操作部20Cと、通信回路20D、表示部20B及び操作部20Cを制御し、本実施形態に係る外部端末装置20による各処理を実行するための、プロセッサ及び記憶素子を有するMPU20Aと、を備える。後述するように、MPU20Aは、補間圧力情報取得部20A1としても機能する。
通信回路20Dは、無線通信により、エアコンプレッサ1との間で情報を送受信する。通信回路20Dは、制御部5の通信回路5Eと同様に、たとえば、無線LAN通信規格(IEEEによって規定される802.11XX規格を含む)及びBluetooth通信規格(Bluetooth SIGによって規定されているBluetooth規格を含む)に従って、外部端末装置20との間で情報を送受信するためのインタフェース回路を備える。通信回路20Dは、制御部5の通信回路5Eから送信される内部圧力情報、負荷情報、電源電圧情報などの情報を受信する。MPU20Aは、通信回路20Dが受信した内部圧力情報、負荷情報、電源電圧情報などの情報を取得する。
表示部20Bは、表示画面DSを有する。表示画面DSには、内部圧力情報を含む情報が表示される。図4は、高出力モードにおいて、タンク8の内部圧力が4.4MPaであるときの表示画面DSに表示される情報の一例を示す。図5A及び図5Bは、静音モードにおいて、タンク8の内部圧力が、それぞれ、2.8MPa及び1.0MPaであるときの表示画面DSの部分拡大図である。
これら図面に示されるように、表示画面DSには、タンク8の内部圧力を表示するための第1領域AR1(「所定領域」の一例)が設けられる。第1領域AR1は、同図の紙面横方向(「第1方向」と呼ぶ場合がある。)における表示画面DSの長さの半分以上の長さを有するように、第1方向に延在して設けられる。第1領域AR1の輪郭は、第1方向に平行な2つの長辺と、2つの長辺を接続する2つの短辺を含む。第1領域AR1の左端は、紙面左下方向に延伸し、第1領域AR1の周辺の領域に表示される「0」を指し示す。したがって、第1領域AR1の左端の短辺は、左下方向に延伸する部分を有する。第1領域AR1の右端における短辺は、紙面右上方向に延伸して上側の長辺に接続する部分を有する。第1領域AR1をこのように表示することにより、使用者は、左端において内部圧力が低く、右端に近づくほど内部圧力が高まることを容易に把握することが可能になる。
第1領域AR1内には、圧力センサ12によって取得されたタンク8の内部圧力の大きさに応じて表示領域を異ならせる表示体DS2が表示される。表示体DS2は、視覚により周囲と区別可能に見える対象である。本実施形態では、第1領域AR1の周囲の領域を黒色によって表示、または、灰色の発光色によって表示し、表示体DS2を赤、黄、緑など、周囲の領域と区別可能な発光色で表示することによって表示体DS2を表している。なお、周囲の領域よりも輝度を高く、または、低くすることにより、視覚により識別可能な表示体を表示させてもよい。
図4には、タンク8の内部圧力が最大圧力値である4.4MPaのときの表示体DS2が示される。同図に示されるように、このとき、第1領域AR1の全体に表示体DS2が表示されるため、第1領域AR1と表示体DS2とが一致する。
図5Aには、タンク8の内部圧力が2.8MPaのときの表示体DS2が表示される。このとき、予め設定された最大圧力値(4.4MPa)に対するタンク8の内部圧力(2.8MPa)の割合は、63%である。したがって、表示体DS2は、第1領域AR1の面積の約63%(たとえば、53%乃至73%)を占めるように表示される。また、第1領域AR1は、第1方向に延在するように設けられているから、表示体DS2は、第1方向における第1領域AR1の長さの約63%(たとえば、53%乃至73%)の長さを有するように表示される。第1領域AR1のうち、表示体DS2が表示されない領域は、たとえば、周囲の領域と同じ黒色または灰色で表示される。
なお、図4に示されるように、表示画面DSの他の領域(たとえば、第1領域AR1の上方の領域)には、エアコンプレッサ1の機器の状態を示す情報が表示される。具体的には、「異常」を示すアイコンとともに、その異常の内容を示すテキスト情報(たとえば、インバータ回路5Cに異常が発生していることを説明する情報)が表示される。表示領域が限られていることから、テキスト情報は、テキストを移動させながら表示されてもよい。ここで「異常」を示すアイコンは、複数種類設定されてよく、たとえば、モータ4などが高温になっていることを示すアイコン、エアコンプレッサ1などが低温であることを示すアイコン、電源電圧が高いことを示すアイコン、電源電圧が低いことを示すアイコン、エアコンプレッサ1のドレンコックが開いたままであることを示すアイコン、エアコンプレッサ1の点検時期を迎えていることを示すアイコンなどを、説明するテキストとともに選択的に表示するようにエアコンプレッサ1を構成してもよい。さらに、異常を知らせるときには、ユーザーがとるべき対応の一例を表示してもよい。例えば、モータや制御回路などが高温であることの報知を行うときに、本機を風通しの良い場所に設置して冷やすことを促したり、電圧値の異常を報知する際には、電源や延長コードの状態を見直すことを促すように表示しても良い。また、図4に示されるように、異常などが発生していない場合、そのことを示す「通常運転」というテキスト情報を表示してもよい。その他、機器の状態を示す情報として、エアコンプレッサ1と外部端末装置20とが未接続であるというテキスト情報などを表示してもよい。さらに、タイマ機能が実行中の場合、時間を示す文字情報をカウントダウン表示してもよい。
図5Bには、タンク8の内部圧力が1.0MPaのときの表示体DS2が示される。このとき、予め設定された最大圧力値(4.4MPa)に対するタンク8の内部圧力(1.0MPa)の割合は、22%である。したがって、表示体DS2は、第1領域AR1の面積の約22%(たとえば、12%乃至32%)を占めるように表示される。また、第1領域AR1は、第1方向に延在するように設けられているから、表示体DS2は、第1方向における第1領域AR1の長さの約22%(たとえば、12%乃至32%)の長さを有するように表示される。第1領域AR1のうち、表示体DS2が表示されない領域は、例えば、周囲の領域と同じ黒色または灰色で表示される。
さらに、本実施形態において、表示体DS2の発光色は、タンク8の内部圧力に応じて変動する。たとえば、タンク8の内部圧力が十分に低い領域、すなわち、第1領域AR1の左半分の領域において、表示体DS2は、たとえば、緑色に表示され、タンク8の内部圧力が高くなるほど、すなわち、第1領域AR1の右側に移行するほど、表示体DS2は、緑色から赤色に遷移し、最大圧力値、すなわち、第1領域AR1の右端において、赤色に表示される。
第1領域AR1の下方の第2領域AR2には、第1方向、すなわち、第1領域AR1の延在方向と平行な方向に延伸する軸が表示される。この軸には、0.5MPaごとに目盛りが設けられている。更に、目盛りに従って、高出力モードにおけるOFF圧値である4.4(MPa)及びON圧値である3.8(MPa)が数値として表示される。
また、さらに下方の第3領域AR3には、タンク8の内部圧力が数値として表示される。図5A及び図5Bに示されるように第3領域AR3の側方には、モータ4の回転速度を示す情報を表示してもよい。同図は、騒音が小さい低回転モードが選択されている様子を示している。
以上述べたように、表示画面DSの表示領域には、タンク8の内部圧力の大きさに応じて表示領域を異ならせる表示体DS2が表示される。タンク8の内部圧力を数値として表示させれば十分であるとも考え得るところ、限られた大きさを有する表示画面DS内に、あえて、タンク8の内部圧力の大きさに応じて表示領域を異ならせる表示体DS2を表示させることとした。
本出願の発明者らは、当初、タンク8の内部圧力を示す数値のみを表示画面DSに表示させることを検討していた。しかしながら、空圧工具にとってタンク8の内部圧力は重要な情報であるにもかかわらず、数値を表示するのみでは、必ずしも使用者に有用な情報を提供するわけではないことに気がついた。たとえば、タンク8の内部圧力が3.3MPaであるという数値を表示画面DSに表示させたとき、使用者によっては「3.3」(MPa)という値が、エアコンプレッサ1にとってどのような意味を有するか(たとえば、もうすぐタンク8の圧縮空気がなくなるのか、あるいは、まだまだタンク8の圧縮空気が残存しているのか)把握することができない場合があることに気がついた。使用者が空圧工具を用いた作業中に表示されている数字を見ても、そのような表示に基づいて作業内容を調整させることには結びつかなかった。
そこで本出願の発明者らは、様々な試行錯誤を経たうえ、タンク8の内部圧力の大きさに応じて表示領域を異ならせる表示体DS2を表示させる点に着想した。このような構成とすれば、タンク8の内部圧力が低いとき、高いときで表示領域が異なるから、使用者は、現在の表示領域を見ることにより、タンク8の内部圧力が低下しているのか、十分に高いのかを直感的に把握することが可能となる。特に、エアコンプレッサ1の場合、起動前の内部圧力は十分に低いから、エアコンプレッサ1を起動させ、内部圧力が高まるにつれて、表示体DS2の表示領域がどのように変動するのか直感的に把握することが可能である。
さらに、本実施形態では、予め設定された最大圧力値に対するタンク8の内部圧力の割合を、第1領域AR1の面積に対する表示体DS2の面積によって表示させる構成を採用した。このため、タンク8の内部圧力を示す情報のみならず、最大圧力値に対する内部圧力の割合、という新たな情報を簡明に作業者に伝達することが可能になる。作業者は、一見して、最大圧力値に対する内部圧力の割合を把握することが可能になるから、たとえば、作業内容などがエアコンプレッサ1のタンク8に貯留される圧縮空気をどれほど消費しているか直感的に把握することが可能になる。たとえば、作業前と作業後の表示体DS2の面積の減少量と、第1領域AR1の面積(最大圧力値に相当する面積)を比較することによって、作業者は、エアコンプレッサ1を起動して圧縮空気を生成しなければならないのか、圧縮空気を生成することなく作業を継続できるのかを判断することが可能になる。また、圧縮空気を生成するとしても、モータ4を低回転させれば足りるのか、高回転させなければならないのか、ということを判断するための情報も、作業者に提供することが可能になる。エアコンプレッサ1において圧縮空気を生成するためのモータ4の回転に伴う騒音は非常に大きいため、最大圧力値に対する内部圧力の割合という情報を提供することによって、必要以上に圧縮空気を貯留して運転効率を悪化させ、エアコンプレッサ1への負荷を高めて寿命に悪影響を及ぼす事態や、不要な騒音を発生させる事態を抑制し、エアコンプレッサ1の効率的な利用を促進させることが可能となる。
加えて、本実施形態では、タンク8の内部圧力に応じて、表示体DS2の発光色を変動させる構成を採用した。したがって、作業者は、表示体DS2の発光色を見ることにより、感覚的に、空気の過不足状況を把握することが可能になる。特に本実施形態では、内部圧力が低いときに表示体DS2を緑色の発光色で表示し、内部圧力が高いときに表示体DS2を赤色の発光色で表示する構成を採用した。赤色は、一般に、注意を促すための色として用いられ、緑色は、一般に、安全な状態であることを表す色として用いられる。本実施形態では、内部圧力が高いために、エアコンプレッサ1への負荷が高く、エアコンプレッサ1の製品寿命を悪化させ得る状態のときに、赤色を表示させることにより、使用者に注意を促し、高圧力がエアコンプレッサ1にとって好ましい状態とは必ずしもいえないという、使用者にとって必ずしも認知されていない情報を伝達することを可能とした。
そして、本実施形態においては、表示画面DSの限られた領域内に、表示体DS2のみならず、内部圧力の数値を同時に表示させる構成を採用した。表示体DS2と数値を同時に表示させることによって、よりエアコンプレッサ1の効率的な利用を図ることが可能となる。たとえば、所定時間作業するときに、作業前と作業後の表示体DS2の面積の減少量を最大圧力値に相当する面積と比較するとともに、内部圧力の数値の減少量を把握することによって、所定時間の作業により内部圧力の減少量と、その減少量の最大圧力値に対する割合を精度良く把握することが可能になる。
特に、エアコンプレッサ1を複数の空圧工具で共有して同時に作業する場合、貯留された圧縮空気の減少量を予想することは困難であるから、使用者は、一様に、高出力モードでエアコンプレッサ1を動作させていた。しかしながら、本実施形態に示される構成を採用することにより、使用者は、作業内容などに応じて変動する圧縮空気の消費量を精度良く把握することが可能になるから、エアコンプレッサ1の効率的な利用を促進させることが可能となる。
また、第1領域AR1の下方の第2領域AR2には、第1領域AR1の延在方向と平行な方向に延伸する軸が表示され、この軸に従って、ON圧値とOFF圧値が表示される。したがって、使用者は、表示体DS2の表示領域の変動を追うことにより、モータ4の駆動による騒音が発生/停止するタイミング、という新たな情報を把握することが可能になる。すなわち作業者は、作業中にあとどれくらいの時間で、内部圧力がON圧値まで低下してモータ4が再起動することに伴い騒音を発生させるか、あるいは、モータ4の駆動中にあとどれくらいの時間で、内部圧力がOFF圧値に到達しモータ4が駆動停止することに伴い騒音が止むか、というタイミングを容易に把握することが可能になる。
なお、ON圧値及びOFF圧値は、第1領域AR1内に表示してもよい。
第2領域AR2の下方には、動作モードを選択するためのボタンが表示される。具体的には、高出力モード(ハイパワーモード)、静音モードを選択するためのボタンが表示される。さらに、使用者によってカスタムモードが設定された場合、カスタムモード(カスタム1)を選択するためのボタンが表示される。
また、第1領域AR1の左上には、コンバータ回路によって変換された直流電圧の電圧値(たとえば、100V)が数値として表示される。本出願の発明者らは、使用環境(使用国を含む)によっては、電源電圧が安定しない場合も少なくないことに着目し、エアコンプレッサ1に電圧検出回路を設け、これから取得される電源電圧情報をエアコンプレッサ1から取得し、外部端末装置20の表示画面DSに表示させる構成を採用した。電源電圧が低いと、圧縮空気を生成するためにより多くの時間を要する。したがって、電源電圧情報を外部端末装置20の表示画面DSに表示させることによっても、エアコンプレッサ1の効率的な利用を促進させることが可能となる。
[カスタムモード]
本実施形態に係るエアコンプレッサ1は、作業内容に応じて、使用者が設定したOFF圧値及びON圧値に基づいて動作するカスタムモードを備えている。作業者は、外部端末装置20の表示画面DSを用いて、OFF圧値及びON圧値を設定することが可能である。
図4に示される「カスタム設定」または「設定」ボタンを使用者が触れると、表示画面DSは、使用者によってOFF圧値及びON圧値を設定することが可能な状態に遷移する。具体的には、使用者は、第2領域AR2に表示されるOFF圧値またはON圧値を示す矢印に触れて、表示画面DSに触れたまま矢印を目盛りに従ってスライドさせることによりOFF圧値またはON圧値を容易に設定することが可能である。図6Aには、使用者がOFF圧値を変更する様子が模式的に示され、図6Bには、OFF圧値を3.0(MPa)、ON圧値を2.5(MPa)に設定されたことを示すポップアップウインドウが示される。
以下、カスタム設定方法を含む、本実施形態に係るエアコンプレッサ1及び外部端末装置20の使用方法を説明する。
図7は、エアコンプレッサ1、外部端末装置20及び空圧工具の使用方法を説明するフローチャートである。使用者は、エアコンプレッサ1から取り出される圧縮空気を空圧工具に供給するためのホースをエアコンプレッサ1及び空圧工具に接続する。そして、外部端末装置20を用いてエアコンプレッサ1とペアリングし、外部端末装置20とエアコンプレッサ1とを無線LANにより接続する(ステップS71)。ホースの長さは、たとえば、10mである。使用者は、エアコンプレッサ1から離間した位置において、外部端末装置20を用いて、エアコンプレッサ1を操作することが可能となる。
そして使用者は、外部端末装置20上で、エアコンプレッサ1を操作するためのコンピュータプログラムを起動して動作モード(たとえばハイパワーモード)を選択する(ステップS72)。外部端末装置20のMPU20Aは、動作モードの入力を受け付けると、動作モード及びこの動作モードに対応して定められたOFF圧値及びON圧値を示す情報を通信回路20Dに送信させる。エアコンプレッサ1のMPU5Aは、通信回路5Eを用いて、動作モードを選択する情報及びこの動作モードに対応して定められたOFF圧値及びON圧値を示す情報を取得し、これに基づいて制御信号を生成し、インバータ回路5Cなどを動作させることによりモータ4を制御する。インバータ回路5Cなどの動作に伴い、モータ4の巻線16A、16B、16Cに交流電流が流れ回転磁界が発生するため、モータ4は、駆動を開始する(ステップS73)。
モータ4が駆動を開始すると、タンク8の内部圧力が高まる。エアコンプレッサ1のMPU5Aは、圧力センサ12から内部圧力情報、検出回路5Dから負荷情報及び電源電圧情報を定期的に取得し、これら情報を外部端末装置20に定期的に送信する(ステップS74)。
外部端末装置20のMPU20Aは、内部圧力情報などを受信すると、表示画面DSの第1領域AR1に、圧力センサ12によって取得されたタンク8の内部圧力の大きさに応じて表示領域を異ならせる表示体DS2を表示させる。また、MPU20Aは、第2領域AR2に、選択された動作モードに応じて設定されたOFF圧値及びON圧値を表示させる。さらに、MPU20Aは、第3領域AR3に、そのときのタンク8の内部圧力を数値として表示させる(ステップS75)。MPU20Aは、内部圧力情報などを受信するたびに、表示体DS2の表示領域を更新する。このため、表示体DS2の表示領域は、内部圧力の大きさに応じて動的に変動する。
以後、定期的にステップS74及びステップS75が繰り返される。このため、本実施形態の場合、内部圧力が高まるにつれて表示体DS2の表示面積は次第に増加する。たとえば、図5B、図5A、図4の順番で表示体DS2の表示面積は、増加していく。
内部圧力がOFF圧値に到達すると、エアコンプレッサ1のMPU5Aは、モータ4の動作を停止させる(ステップS76)。ここで、第2領域AR2には、ON圧値とOFF圧値が表示されるから、使用者は、第1領域AR1及び第2領域AR2を見ることによって、モータ4の動作停止前に内部圧力がOFF圧値に近づいていることを容易に把握することが可能である。このため、使用者は、エアコンプレッサ1のモータ4が停止する直前から作業の準備を開始し、モータ4が停止するのと同時に、スムーズに作業を開始することが可能となる。
使用者が空圧工具の使用を開始する(ステップS77)と、タンク8に貯留された圧縮空気が消費されるため、内部圧力が低下する。内部圧力がON圧値まで低下すると、MPU5Aは、モータ4を再起動させOFF圧値まで内部圧力を高める(ステップS78)。作業が完了するまで、モータ4は、再起動と停止を繰り返す。
以上のようなエアコンプレッサ1及び外部端末装置20の使用方法によれば、使用者は、外部端末装置20にタンク8の内部圧力を表示させながら、空圧工具を使用することが可能となる。このとき使用者は、作業内容などに応じて、ON圧値またはOFF圧値を変更することを試みることが可能である。
たとえば、ハイパワーモードでファスナを被加工物に打ち込んだところ、ON圧値付近でも、十分に、ファスナを被加工物に打ち込めることが確認された場合、作業者は、表示画面DSのカスタム設定ボタンを触れて、ON圧値を、たとえば、当初の3.8MPaより低い1.2MPaに設定することが可能である。また、1つ1つのファスナの打ち込みに多くの圧縮空気を要しないことがわかったため、十分に内部圧力を高める必要がないと判断された場合や、1つ1つのファスナの打ち込みに時間を要するために、思ったより多くの圧縮空気を要しないことが分かった場合、作業者は、OFF圧値を変更してもよい。作業者は同様の操作により、OFF圧値を、たとえば、3.0MPaに設定することが可能である。
使用者によるOFF圧値またはON圧値(OFF圧値及びON圧値の場合を含む)の入力を受け付けると、MPU20Aは、通信回路20Dを用いて、OFF圧値またはON圧値をエアコンプレッサ1に送信する(ステップS79)。
エアコンプレッサ1のMPU5Aは、通信回路5Eを用いてOFF圧値またはON圧値を受信し、取得すると(ステップS80)、これに基づいて制御信号を生成しインバータ回路5Cなどを動作させることにより、タンク8の内部圧力がOFF圧値からON圧値の範囲内にとどまるように、モータ4を制御する(ステップS81)。
なお、使用者は、再度、OFF圧値またはON圧値を変更可能であることはいうまでもない。ON圧値は、作業を満足するために最低限必要な圧力値として設定され得る値であるから、ファスナの種類、空圧工具の種類、被加工物の種類、作業環境における騒音に対する許容性などに応じて、柔軟に設定可能であることが好ましい。OFF圧値も、同様に順番に設定可能であることが好ましい。
本実施形態に係るエアコンプレッサ1及び外部端末装置20によれば、使用者は、作業をしながら内部圧力の変動を容易に確認することが可能になる。また、第1領域AR1の下方の第2領域AR2には、第1領域AR1の延在方向と平行な方向に延伸する軸が表示され、この軸を参照しながら、第1領域AR1の延在方向と平行な方向に指を動かすことにより、容易にOFF圧値またはON圧値を設定することが可能となるから、現在の内部圧力を基準として、相対的に、OFF圧値及びON圧値を設定することが可能となる。たとえば、現在の内部圧力よりもON圧値を高くした方が好ましいのか、低くした方が好ましいのか、使用者は、作業結果を踏まえて判断することが可能になる。特に、第1領域AR1を表示画面DSの幅の少なくとも半分以上の長さを有するように表示画面DSの幅方向に延在させたことにより、使用者は、OFF圧値及びON圧値を容易に設定することが可能となる。
なお、所定の作業内容などの下、適切なOFF圧値及びON圧値が確定したら、外部端末装置20を用いて、そのOFF圧値及びON圧値をカスタムモードの一つの動作モードとして登録することが可能である。
エアコンプレッサ1は、そのOFF圧値及びON圧値をMPU5Aの記憶素子に記録することが可能であるから、設定内容を、次回以降や、他の使用者と共有することも可能である。同様の作業を数日にわたり繰り返して行う場合、記憶素子に記録されたOFF圧値及びON圧値に基づいて作業を行うことにより、効率的に作業を進めることが可能となる。また、ファスナの種類及び空圧工具の種類が同一であっても、エアコンプレッサ1をシェアする空圧工具の台数に応じて、異なるOFF圧値及びON圧値を設定することも可能となる。
以上述べたように、本実施形態に係るエアコンプレッサ1及び外部端末装置20によれば、エアコンプレッサ1の有効活用を促進することが可能となる。
[変形例]
以下、第1実施形態に係るエアコンプレッサ1及び外部端末装置20の変形例について説明する。なお、変形例及び他の実施形態に関し、同一または類似する構成または機能を有することが当業者に理解される部分については、同一または類似する符号を付して詳細な説明を省略または簡略化する。
第1実施形態において、表示体DS2は、内部圧力の低い領域を緑色に表示され、内部圧力の高い領域を赤色に表示されていた。しかしながら、これに限られるものではない。たとえば、内部圧力に応じて、表示体DS2全体を同一の色に表示させてもよい。たとえば、タンク8の内部圧力が低い場合、中くらいの場合、高い場合に応じて、表示体全体を、それぞれ、緑色、黄色、赤色に表示させてもよい。
また、図8Aに示されるように、表示体DS2は、複数部分に分割して表示されてもよい。たとえば、3つの部分に分割し、低圧力のときは、分割された一つの部分のみが表示され、高圧力のときは、3つの部分が表示されてもよい。また、同図に示されるように、高圧力のときに表示される部分の高さを低圧力のときに表示される部分の高さより大きくしてもよい。高圧力のときに表示される部分を赤色に表示し、低圧力のときに表示される部分を緑色に表示するなど、色を異ならせてもよい。
また、第1領域は、直線的に延在しなくてもよい。一例として、L字形に延在するように、第1領域を設けてもよい。たとえば、第1方向に延在する第1部分領域と、第1方向に垂直な第2方向に延在し、第2方向端部において、第1部分領域の第1方向端部に接続する第2部分領域とを有するように、第1領域を設けてもよい。また、表示体は、第1方向における第1部分領域の長さと第2方向における第2部分領域の長さの和に対し、最大圧力値に対する内部圧力の割合に相当する長さを有してもよい。
また、内部圧力のほか、負荷情報(消費電流)またはコンプレッサの温度に応じて、表示体の色を変えるように構成してもよい。後者の場合、コンプレッサに温度センサを設け、通信回路5Eを用いてコンプレッサの温度を示す情報を外部端末に送信するように構成することが可能である。具体的には、モータの巻線16Aの温度や、PCB基板に搭載されるコンバータ回路5Bまたはインバータ回路5C付近の温度をコンプレッサの温度として検出するように構成してもよい。また、外気温を測定可能な検出手段を設け、コンプレッサ温度との温度差を情報として送信するようにしても良い。
さらに、第1領域AR1は、表示画面DSの上方のほか、真ん中や下方に表示させてもよい。
加えて、第1領域AR1は、動作モードに応じて設定される最大圧力値が、右端となるように設定されてもよい。たとえば、最大圧力値(OFF圧値)が3.0MPaの動作モードが選択された場合、3.0MPaが第1領域AR1の右端となり、ハイパワーモードが選択された場合、4.4MPaが第1領域AR1の右端となる。
あるいは、動作モードにかかわらず、タンク8の内部圧力が取り得る最大の値(本実施形態では、4.4MPa)が、右端となるように(スケールを変えずに)領域を設け、その領域内に最大圧力値を示す区切りを表示させてもよい。図8Bは、最大圧力値(OFF圧値)として3.8MPaが設定されたときに示される区切りBRを表示させた表示画面DSの部分拡大図である。
なお、最大圧力値のほか、所定の圧力値に対するタンク8の内部圧力の割合に基づいて所定領域内における発光面積を異ならせることにより、所定の圧力値に対する内部圧力の割合を表示するように構成してもよい。
また、表示体の更新頻度(周期)によっては、表示体が滑らかに表示されない場合がある。そのような場合、MPU20Aの補間圧力情報取得部20A1は、周期的に取得する内部圧力情報を補間する補間圧力情報を取得する。そして、表示部20Bは、所定領域内に、通信部によって取得されたタンク8の内部圧力情報に基づいて発光面積が異なる表示を実行するとともに、その表示間に、補間圧力情報に基づいて発光面積が異なる表示を実行するように構成してもよい。このような構成とすることにより、表示体を滑らかに表示させることが可能になる。
なお、当業者が合理的に考えられる範囲内において、エアコンプレッサ、外部端末装置20及び空圧工具の使用方法において実行されるステップの順番を変更してもよい。たとえば、外部端末装置20において動作モードを選択(ステップS72)した後に、エアコンプレッサと無線接続(ステップS71)させてもよい。
また、エアコンプレッサ1に無線接続される外部端末装置20の表示画面DSに表示体を表示させることに替えて、エアコンプレッサ1の本体に同様の構成を備えさせてもよい。その場合、エアコンプレッサ1に、MPU20A、操作部20C、通信回路20Dに相当する構成を設けるとともに、操作パネル6の表示装置に表示画面DSを設けてもよい。また、MPU20A及び通信回路20Dとして、MPU5A及び通信回路5Eと同一のハードウェア構成を利用してもよい。
[第2実施形態]
空圧工具には、それぞれ、適切な使用圧力値(OFF圧値及びON圧値を含む)が設定されている場合がある。本実施形態は、空圧工具から、使用圧力値を含む情報(以下、「使用圧力値情報」という。)を取得し、その使用圧力値を表示可能な表示画面DSを備える外部端末装置を提供する。図9は、このような外部端末装置を用いた、エアコンプレッサ、外部端末装置及び空圧工具の使用方法を説明するフローチャートである。
使用者は、エアコンプレッサから取り出される圧縮空気を空圧工具に供給するためのホースをエアコンプレッサ及び空圧工具に接続する。そして、外部端末装置を用いてエアコンプレッサとペアリングし、外部端末装置とエアコンプレッサとを無線により接続する(ステップS91)。
次いで、外部端末装置は、空圧工具から、空圧工具の識別情報及び使用圧力値情報を取得する(ステップS92)。具体的には、空圧工具に、たとえば、二次元バーコードを貼付し、外部端末装置の撮像装置を用いて二次元バーコードを撮像することにより、外部端末装置に識別情報及び使用圧力値情報を取得させることが可能である。二次元バーコードに識別情報及び使用圧力値情報そのものを含ませてもよいし、二次元バーコードから所定のウェブサイトにアクセスさせ、そのウェブサイトから識別情報及び使用圧力値情報を外部端末装置に取得させてもよい。また、二次元バーコードに空圧工具の識別情報を含ませ、外部端末装置に空圧工具の識別情報を取得させるとともに、MPUの記憶素子から識別された空圧工具に相当する使用圧力値情報を取得してもよい。
外部端末装置は、使用圧力値情報と共に、空圧工具によるファスナの打ち込み可能数を示す情報を取得してもよい。たとえば、ファスナの打ち込み可能数は、所定圧力値から、空圧工具を合理的に使用可能な最低圧力値であるON圧値に低下するまでに、その空圧工具を用いてファスナを打ち込むことが可能な数を示す情報であってよい。あるいは、その空圧工具を用いて所定数のファスナを打ち込む際に消費される圧縮空気の消費量を示す情報であってよい。または、空圧工具をホースに接続したことで変動する圧力の変動量に基づいて空圧工具を識別するようにしても良い。MPUは、この情報及び内部圧力情報に基づいて、打ち込み可能数を示す情報を取得することが可能である。
ステップS93乃至S95については、ステップS73乃至S75とそれぞれ同様であるから説明を省略する。
MPUは、ファスナの打ち込み可能数などの情報を、内部圧力情報などとともに表示画面DSに表示させる(ステップS96)。図10Aは、内部圧力が3.0MPaの際の表示画面DSの一例を示し、図10Bは、内部圧力が4.4MPaの際の表示画面DSの一例を示す。
これら図面に示されるように、第2領域AR2には、使用圧力値情報として、空圧工具に応じて設定されたOFF圧値(4.4MPa)及びON圧値(1.2MPa)が表示される。また第4領域AR4には、空圧工具の識別情報が表示される。さらに第5領域AR5には、ファスナの打ち込み可能数が表示される。これら図面に示されるように、3.0MPaのとき、その空圧工具を用いて50本のファスナを打ち込むことが可能であり、4.4MPaのとき、その空圧工具を用いて90本のファスナを打ち込むことが可能である。
以上のように、本実施形態に係るエアコンプレッサ及び外部端末装置によれば、外部端末装置の表示画面DSに、タンク8の内部圧力情報及び空圧工具から取得した情報に基づいて、ネイラが打ち込むことができるファスナの数を表示させるから、使用者は、効率よく作業を進めることが可能になる。
また、作業者は、空圧工具の使用圧力値情報を把握し、現在の内部圧力が空圧工具の使用圧力を満足しているか否かを把握することが可能となる。したがって、たとえば僅かな本数のファスナを打ち込みたい場合、作業者は、その空圧工具の使用圧力を超えたタイミングで速やかに作業を開始することが可能になる。
なお、ネイラが打ち込むことができるファスナの数のほか、作業量を示す情報を表示させてもよい。たとえば、内部圧力の減少量と作業時間に基づいて、あと、何分作業が可能かを示す情報を表示させてもよい。
また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。たとえば、当業者の通常の創作能力の範囲内で、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態に追加することができる。また、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態の対応する構成要素と置換することができる。
1 エアコンプレッサ
2 タンク部
3 圧縮機構
4 モータ
5 制御部
5A MPU
5B コンバータ回路
5C インバータ回路
5D 検出回路
5E 通信回路
6 操作パネル
8 タンク
9 圧縮空気取出口
9A 高圧取出口
9B 低圧取出口
10A,10B 減圧弁
12 圧力センサ
14 連結パイプ
16 ステータ
16A,16B,16C 巻線
17 ロータ
20 外部端末装置
20A MPU
20A1 補間圧力情報取得部
20B 表示部
20C 操作部
20D 通信回路
AC 交流電源
DS 表示画面
DS2 表示体

Claims (8)

  1. モータと、前記モータにより駆動されて圧縮空気を生成するための圧縮機構と、前記モータを制御するための制御部と、前記圧縮機構によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、前記タンクの内部圧力を取得するための圧力取得部と、を備えるエアコンプレッサであって、前記エアコンプレッサを制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、前記エアコンプレッサのコンプレッサ本体に設けられる表示装置、または、前記エアコンプレッサと通信可能に設けられた外部端末装置の表示画面の所定領域内に、前記圧力取得部によって取得された前記タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体を表示させるための情報を送信するように構成されており、
    前記制御部は、
    前記圧力取得部によって取得された前記タンクの内部圧力及び前記モータを再起動させる圧力値である所定のモータ起動圧力値に基づいて前記モータを駆動させ、
    前記圧力取得部によって取得された前記タンクの内部圧力及び前記モータを停止させる圧力値である所定のモータ停止圧力値に基づいて前記モータを停止させるように前記モータを制御可能に構成され、
    前記表示画面の第2領域には、前記モータ起動圧力値または前記モータ停止圧力値の少なくとも何れか一方が表示されるように構成されていることを特徴とする、
    エアコンプレッサ。
  2. モータと、前記モータにより駆動されて圧縮空気を生成するための圧縮機構と、前記モータを制御するための制御部と、前記圧縮機構によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、前記タンクの内部圧力を取得するための圧力取得部と、を備えるエアコンプレッサであって、前記エアコンプレッサを制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、前記エアコンプレッサのコンプレッサ本体に設けられる表示装置、または、前記エアコンプレッサと通信可能に設けられた外部端末装置の表示画面の所定領域内に、前記圧力取得部によって取得された前記タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体として、予め設定された所定圧力値に対する前記タンクの内部圧力の割合を、前記所定領域の面積に対する前記表示体の面積によって表示させるための情報を送信するように構成されており、
    前記所定圧力値は、前記モータを停止させる圧力値であるモータ停止圧力値であることを特徴とする
    エアコンプレッサ。
  3. モータと、前記モータにより駆動されて圧縮空気を生成するための圧縮機構と、前記モータを制御するための制御部と、前記圧縮機構によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、前記タンクの内部圧力を取得するための圧力取得部と、を備えるエアコンプレッサであって、前記エアコンプレッサを制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、前記エアコンプレッサのコンプレッサ本体に設けられる表示装置、または、前記エアコンプレッサと通信可能に設けられた外部端末装置の表示画面の所定領域内に、前記圧力取得部によって取得された前記タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体として、予め設定された所定圧力値に対する前記タンクの内部圧力の割合を、前記表示体の発光色によって表示させるための情報を送信するように構成されており、
    前記所定圧力値は、前記モータを停止させる圧力値であるモータ停止圧力値であることを特徴とする
    エアコンプレッサ。
  4. モータと、前記モータにより駆動されて圧縮空気を生成するための圧縮機構と、前記モータを制御するための制御部と、前記圧縮機構によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、前記タンクの内部圧力を取得するための圧力取得部と、を備えるエアコンプレッサであって、前記エアコンプレッサを制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、前記エアコンプレッサのコンプレッサ本体に設けられる表示装置、または、前記エアコンプレッサと通信可能に設けられた外部端末装置の表示画面の所定領域内に、前記圧力取得部によって取得された前記タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体を表示させるための情報を送信するように構成されており、
    前記表示画面には、前記エアコンプレッサに接続され、前記圧縮空気によって駆動可能な空圧工具の使用圧力値が表示されるように構成されていることを特徴とする
    エアコンプレッサ。
  5. 前記表示装置、または、前記外部端末装置は、前記モータ起動圧力値および前記モータ停止圧力値の少なくとも一方を入力するための操作部を備え、
    前記表示画面には、前記操作部によって入力された前記モータ起動圧力値、または、前記モータ停止圧力値の少なくとも何れか一方が表示されるように構成されていることを特徴とする、請求項に記載のエアコンプレッサ。
  6. モータと、前記モータにより駆動されて圧縮空気を生成するための圧縮機構と、前記モータを制御するための制御部と、前記圧縮機構によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、前記タンクの内部圧力を取得するための圧力取得部と、を備え、ファスナを打ち込むネイラに接続されるエアコンプレッサであって、前記エアコンプレッサを制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、前記エアコンプレッサのコンプレッサ本体に設けられる表示装置、または、前記エアコンプレッサと通信可能に設けられた外部端末装置の表示画面の所定領域内に、前記圧力取得部によって取得された前記タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体を表示させるための情報を送信するように構成されており、
    前記表示画面には、前記圧力取得部によって取得された前記タンクの内部圧力情報及び前記エアコンプレッサに接続され、前記圧縮空気によって駆動可能な前記ネイラから取得する情報に基づいて、前記ネイラが打ち込むことが可能な前記ファスナの数を表示するように構成されていることを特徴とする
    エアコンプレッサ。
  7. 圧縮空気を生成するための圧縮機構と、当該圧縮機構により生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、を備えるエアコンプレッサとの間で無線通信可能な外部端末装置であって、
    前記タンクの内部圧力情報を前記エアコンプレッサから受信するための通信部と、
    前記通信部によって取得された前記内部圧力情報に基づいて、前記タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体を表示画面の所定領域内に表示する表示部と、
    モータ起動圧力値およびモータ停止圧力値の少なくとも一方を入力するための操作部を備え、
    前記通信部は、前記操作部で入力された前記モータ起動圧力値および前記モータ停止圧力値の少なくとも一方を示す情報を、前記エアコンプレッサに送信するように構成されていることを特徴とする
    外部端末装置。
  8. 圧縮空気を生成するための圧縮機構と、当該圧縮機構により生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、を備えるエアコンプレッサとの間で無線通信可能な外部端末装置であって、
    前記タンクの内部圧力情報を前記エアコンプレッサから受信するための通信部と、
    前記通信部によって取得された前記内部圧力情報に基づいて、前記タンクの内部圧力の大きさに応じて表示形態を変化させる表示体を表示画面の所定領域内に表示する表示部とを備え、
    前記通信部は、所定周期で前記タンクの内部圧力情報を受信するように構成され、
    前記通信部によって受信された複数の前記タンクの内部圧力情報に基づいて、前記タンクの内部圧力情報を補間する補間圧力情報を取得する補間圧力情報取得部をさらに備え、
    前記表示部は、前記通信部によって取得された前記タンクの内部圧力情報に基づいて、前記表示画面の所定領域内における発光面積を異ならせる表示を前記所定周期で実行するとともに、その表示間に、前記補間圧力情報取得部によって取得された前記補間圧力情報に基づいて、前記表示画面の所定領域内における発光面積を異ならせる表示を実行するように構成されることを特徴とする
    外部端末装置。
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