以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の主要内部構成を概略的に示した機能ブロック図である。図2は、第1実施形態に係る画像形成装置の外観を示した斜視図である。
画像形成装置1は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えた複合機であり、制御ユニット10、原稿給送部6、原稿読取部5、画像形成部12、画像メモリー32、HDD(Hard Disk Drive)92、定着部13、給紙部14、操作部47、及びマット開閉スイッチ51を含んで構成されている。
画像形成装置1で原稿読取動作が行われる場合について説明する。原稿読取部5は、原稿給送部6により搬送されて搬送読取用プラテンガラス161を通過する原稿、又は載置読取用プラテンガラス162に載置された原稿の画像を、光学的に読み取るスキャナーとしてのCCD(Charge Coupled Device)を有し、原稿の画像を示す画像データを生成する。原稿読取部5により生成された画像データは、画像メモリー32等に保存される。また、原稿読取部5は、載置読取用プラテンガラス162に載置された複数の原稿を一括して読み取り可能に構成されている。なお、載置読取用プラテンガラス162は、特許請求の範囲における原稿載置面の一例である。
また、原稿給送部6は、原稿読取部5の上面にヒンジ等によって開閉可能に構成され、原稿給送部6は、原稿マット61を備え、載置読取用プラテンガラス162上に載置された原稿を読み取る場合に原稿押さえカバーとして機能する。原稿読取部5には、原稿マット61の開閉を検知するためのマット開閉スイッチ51が設けられている。
画像形成装置1で画像形成動作が行われる場合について説明する。原稿読取動作により生成された画像データや、HDD92に記憶されている画像データ、ネットワーク接続された外部装置(例えば、パーソナルコンピューター)から受信した画像データ等に基づいて、画像形成部12が、給紙部14から給紙される記録媒体としての記録紙にトナー像を形成する。
HDD92は、原稿読取部5によって読み取られた原稿画像等を記憶する大容量の記憶装置である。画像メモリー32は、原稿読取部5による読み取りで得られた原稿の画像データを記憶したり、画像形成部12のプリント対象となるデータを一時的に保存したりするための領域である。なお、画像メモリー32は、特許請求の範囲における原稿画像記憶部の一例である。
定着部13は、熱圧着によりトナー像を記録紙に定着させる定着ローラーを有し、定着処理が施された記録紙は排出トレイ151に排出されることになる。給紙部14は、給紙カセットを備える。
操作部47は、画像形成装置1が実行可能な各種動作及び処理についてユーザー(操作者)から画像形成動作実行指示等の指示を受け付ける。操作部47は、ユーザーへの操作案内等を表示する表示部473を備えている。表示部473は、その表示画面の前面にタッチパネル15を備えている。表示部473は、表示画面に、ユーザーによるタッチ操作が可能なボタン、キーなどを表示する。
タッチパネル15は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式等のタッチパネルである。タッチパネル15は、表示部473の表示画面の前面に配置され、表示部473の画面に対する指などの接触をその接触位置と共に検知する。タッチパネル15は、指などの接触を検知すると、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット10の制御部100などに出力する。従って、タッチパネル15は、表示部473の画面に対するユーザー操作が入力される操作部としての役割を果たす。
制御ユニット10は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び専用のハードウェア回路を含んで構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、MPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット10は、制御部100と、個別画像切抜部101と、原稿枚数検出部102と、原稿位置検出部103と、順序特定部104と、原稿種類特定部106と、取得部107とを備えている。
制御ユニット10は、HDD92に記憶されている制御プログラムに従った上記プロセッサーによる動作により、制御部100、個別画像切抜部101、原稿枚数検出部102、原稿位置検出部103、順序特定部104、原稿種類特定部106、及び取得部107として機能するものである。但し、制御部100等は、制御ユニット10による制御プログラムに従った動作によらず、ハードウェア回路により構成することも可能である。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。
制御部100は、画像形成装置1の全体的な動作制御を司る。制御部100は、原稿給送部6、原稿読取部5、画像形成部12、画像メモリー32、HDD92、定着部13、給紙部14、操作部47、及びマット開閉スイッチ51と接続され、これら各部の駆動制御等を行う。
制御部100は、操作部47を介したユーザーからの操作入力を受け付ける。
個別画像切抜部101は、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データから、原稿毎に独立した個別画像を切り抜く加工処理を行う。個別画像切抜部101は、例えば、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データに対してエッジ検出処理を実行し、エッジ画像を検出する。そして、個別画像切抜部101は、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データであって、上記エッジ画像を検出した画像データから、1つのかたまりとしてエッジ画像により四辺が囲まれた矩形画像を上記個別画像として切り抜く。また、個別画像切抜部101は、切り抜いた各個別画像と、上記画像データにおける各個別画像の位置を示す座標データとを、画像メモリー32に記憶させる。
原稿枚数検出部102は、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像に基づいて、各個別画像に対応する原稿の枚数Nを検出する。例えば、原稿枚数検出部102は、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データから個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像の数を、原稿の枚数Nとして検出する。これにより、原稿枚数検出部102は、載置読取用プラテンガラス162に載置された原稿の枚数Nを検出する。
原稿位置検出部103は、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データから、個別画像切抜部101により切り抜かれた各個別画像の位置を検出する。原稿位置検出部103は、例えば、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データにおける上記個別画像の座標位置から上記個別画像の位置を算出する。本実施形態では、原稿位置検出部103は、各個別画像の四隅の位置(例えば、矩形画像からなる個別画像は、当該矩形画像の各角の位置とする)を検出する。そして、原稿位置検出部103は、各個別画像の中心位置(例えば、矩形画像からなる個別画像は、対向する2つの角を結ぶ対角線が交差する位置を中心位置とする)を、各個別画像の位置として検出する。
図3(A)は、載置読取用プラテンガラス162に複数の原稿が載置された状態の一例を示し、上方から見た図である。原稿位置検出部103は、図3(A)に示したように、複数の原稿D1~D3が載置読取用プラテンガラス162に載置されている場合、原稿D1に対応する個別画像の四隅の位置P11、P12、P13、P14を検出し、原稿D2に対応する個別画像の四隅の位置P21、P22、P23、P24を検出し、原稿D3に対応する個別画像の四隅の位置P31、P32、P33、P34を検出する。続いて、原稿位置検出部103は、原稿D1~D3に対応する各個別画像の中心位置を、原稿D1~D3の位置P1~P3として検出する。本実施形態では、原稿D1はIDカード、原稿D2は領収書、原稿D3はレシートである。
順序特定部104は、上記画像データにおいて、原稿位置検出部103により検出された各個別画像の位置が、画像データにおける予め定められた位置(例えば、載置読取用プラテンガラス162の左奥隅162A)に近い順に各個別画像の順番、すなわち、原稿の順番を特定する。
例えば、図3(A)に示したように、複数の原稿D1~D3が載置読取用プラテンガラス162に載置されている場合、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データにおいて、載置読取用プラテンガラス162の左奥隅162Aに最も近い場所(位置P1)に位置する個別画像に対応する原稿D1が1番目の原稿として特定され、その次に近い場所(位置P2)に位置する個別画像に対応する原稿D2を2番目の原稿とし、その次に近い場所(位置P3)に位置する個別画像に対応する原稿D3を3番目の原稿として特定する。
登録情報記憶部92Aは、例えば図3(B)に示すように、原稿の種類と、当該原稿の種類毎に画像の出力設定内容を示す登録情報とが対応付けて予め設定された登録情報記憶テーブルTB1を備えている。図3(B)は、登録情報記憶テーブルの一例を示す図である。原稿の種類としては、例えば、IDカード、領収書、文書、写真などがある。画像の出力設定内容としては、例えば、コピー出力であればコピーの設定内容、送信出力であればデータ送信の設定内容、FAXであればFAXの設定内容、ジョブボックス記録であればHDD92に予め定められたユーザーボックス領域内にあるジョブボックス記録の設定内容などの何れか1つが設定されたものである。
登録情報記憶テーブルTB1は、予め登録された登録文字と、原稿の種類と、登録情報とが対応付けられて記憶されている。例えば、登録文字としての「ID CARD」及び「ID」と、原稿の種類としての「IDカード」と、登録情報としての「IDカード用登録情報」とが対応付けられている。登録文字としての「領収書」と、原稿の種類としての「領収書」と、登録情報としての「領収書用登録情報」とが対応付けられている。原稿の種類としての「文書」と、登録情報としての「文書用登録情報」とが対応付けられ、これについては登録文字が登録されていない。原稿の種類としての「写真」と、登録情報としての「写真用登録情報」とが対応付けられ、これについては登録文字が登録されていない。ここでは、IDカード用登録情報、領収書用登録情報、文書用登録情報及び写真用登録情報の何れも、コピーの登録情報とされているとするが、後述するように、送信、FAX、ジョブボックスなどに個別に設定変更することも可能である。
原稿種類特定部106は、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像から原稿の種類を特定する。例えば、原稿種類特定部106は、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像に対して、画像解析処理として例えばOCR(Optical Character Recognition)処理を行うことにより、当該個別画像が示すテキストを抽出し、当該抽出したテキストから、図3(B)に示す予め定められた登録文字が含まれている場合に当該登録文字に対応する原稿の種類を特定する。例えば、原稿種類特定部106は、抽出したテキストに、図3(B)に示す「ID CARD」又は「ID」の登録文字が含まれている場合、当該登録文字に対応する原稿の種類が「IDカード」であると特定する。抽出したテキストに、図3(B)に示す「領収書」の登録文字が含まれている場合、当該登録文字に対応する原稿の種類が「領収書」であると特定する。これにより、当該個別画像が示す原稿の種類を好適に特定することができる。
また、原稿種類特定部106は、抽出したテキストから個別画像が示す原稿の種類を特定できない場合に、当該抽出したテキストの文字数が予め定められた第1閾値(例えば、500文字)以上である場合に原稿の種類を文書であると特定する。また、原稿種類特定部106は、抽出したテキストから個別画像が示す原稿の種類を特定できない場合に、当該抽出したテキストの文字数が第1閾値よりも少ない予め定められた第2閾値(20文字)未満であると、原稿の種類を写真であると特定し、更に、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像が白黒又はカラーの何れであるかを、当該個別画像を構成する画素の色情報に基づいて特定し、白黒であると特定すると原稿の種類を白黒写真であると特定し、カラーであると特定すると原稿の種類をカラー写真であると特定する。これにより、当該個別画像が示す原稿の種類が文書であること、白黒写真又はカラー写真であることを、それぞれ好適に特定することができる。
制御部100は、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像と、当該個別画像についての原稿種類特定部106により特定された原稿の種類を示す表示とを、表示部473に表示させる。
取得部107は、原稿種類特定部106により特定された原稿の種類に対応する登録情報を登録情報記憶部92Aから取得する。例えば、取得部107は、原稿種類特定部106が原稿の種類を「IDカード」であると特定した場合には、図3(B)に示すIDカード用登録情報を登録情報記憶部92Aから取得する。
制御部100は、操作部47に対してユーザーによる出力指示がされると、取得部107が取得した登録情報に従って個別画像を出力させる制御を行う。
また、制御部100は、原稿種類特定部106が、個別画像が示す原稿の種類を特定できなかった場合、又は、取得部107が原稿種類特定部106により特定された原稿の種類に対応する登録情報を登録情報記憶部92Aから取得できなかった場合において、表示部473に表示された個別画像に対してユーザーによる特定操作(例えばダブルタップ)がされたことがタッチパネル15により検出されると、新たな原稿の種類と当該新たな原稿の種類の画像の出力設定内容を示す新たな登録情報との設定を受け付ける設定画面を表示させ、当該設定画面における新たな原稿の種類と新たな登録情報とを対応付けて登録情報記憶部92Aに設定する。
次に、第1実施形態に係る画像形成装置1によるスキャン後種類別出力処理について図面を用いて説明する。図4は、画像形成装置の表示部の表示画面の一例を示す図である。図5は、第1実施形態に係る画像形成装置によるスキャン後種類別出力処理の一例を示すフローチャートである。なおここでは、図3(A)に示したように、複数の原稿D1~D3が載置読取用プラテンガラス162に載置されているとする。
制御部100は、表示部473に図4に示す表示画面が表示された状態において、ユーザーが「スキャン後種類別出力」を示すキーKBを押下すると、図5に示すスキャン後種類別出力処理を開始する。
制御部100は、原稿読取部5に、載置読取用プラテンガラス162に載置されている原稿を読み取らせ(S1)、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データを画像メモリー32に記憶させる(S2)。当該画像データには、原稿D1~D3に対応する各個別画像が含まれている。
そして、個別画像切抜部101が、画像メモリー32に記憶された画像データ(つまり、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データ)から、原稿毎に独立した個別画像を切り抜く加工処理を行い(S3)、切り抜いた個別画像を画像メモリー32に記憶させる(S4)。図6(A)~(C)はそれぞれ、画像データから切り抜かれた個別画像の一例を示す図である。個別画像切抜部101は、画像データから、IDカードの原稿D1に対応する図6(A)に示す個別画像G1と、領収書の原稿D2に対応する図6(B)に示す個別画像G2と、レシートの原稿D3に対応する図6(C)に示す個別画像G3とを切り抜き、画像メモリー32に記憶させる。なお、制御部100は、個別画像切抜部101が切り抜いた個別画像をHDD92に記憶させてもよい。
続いて、原稿枚数検出部102が、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像に基づいて、各個別画像に対応する原稿の枚数Nを検出する(S5)。すなわち、原稿枚数検出部102は、載置読取用プラテンガラス162に載置されている原稿の枚数Nを検出する。
原稿位置検出部103が、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データから、個別画像切抜部101により切り抜かれた各個別画像の位置を検出し(S6)、順序特定部104が、上記画像データにおいて、原稿位置検出部103により検出された各個別画像の位置に基づいて、画像データにおける予め定められた位置(例えば、載置読取用プラテンガラス162の左奥隅162A)に近い順に各個別画像の順番、すなわち、原稿の順番を特定する(S7)。
続いて、制御部100は、個別画像出力処理を行う(S9)。図7は、第1実施形態に係る画像形成装置による個別画像出力処理の一例を示すフローチャートである。
原稿種類特定部106は、個別画像切抜部101により切り抜かれた複数の個別画像G1~G3のうちで、順序特定部104が1番目に特定した個別画像G1に対して、画像解析処理を行う(S901)。
具体的には、原稿種類特定部106は、個別画像G1に対してOCR処理を行うことにより、個別画像G1が示すテキストを抽出する。図6(A)に示す個別画像G1が示すテキストとして、「ID CARD」、「株式会社AAAA」、「番号:123456」、及び「氏名:特許太郎」が抽出される。続いて、原稿種類特定部106は、当該抽出したテキストから、図3(B)に示す予め定められた登録文字が含まれているか否かを判定する。ここでは、原稿種類特定部106は、図6(A)に示す個別画像G1が示すテキストから、図3(B)に示す予め定められた登録文字である「ID CARD」が含まれていると判定する。そして、原稿種類特定部106は、登録文字である「ID CARD」に対応する原稿の種類が「IDカード」であると特定する(S902)。
取得部107は、原稿種類特定部106が原稿の種類を特定した場合(S902でYES)、当該特定した原稿の種類に対応する登録情報を、図3(B)に示す登録情報記憶テーブルTB1から検索し(S903)、当該特定した原稿の種類に対応する登録情報がある場合に当該登録情報を取得する(S904)。ここでは、取得部107は、図3(B)に示すように、原稿の種類である「IDカード」に対応する登録情報としてIDカード用登録情報を取得する。一方、制御部100は、当該抽出したテキストに、図3(B)に示す予め定められた登録文字が含まれていないために、原稿種類特定部106が原稿の種類を特定できなかった場合(S902でNO)、S909の処理に進む。
そして、制御部100は、取得部107が当該登録情報を取得した場合(S904でYES)、図8(A)に示すように、個別画像G1と、当該個別画像G1についての原稿の種類を示す表示DTとを、表示部473に表示させる(S905)。図8(A)は、画像形成装置の表示部の表示画面の一例を示す図である。制御部100は、図8(A)に示す個別画像G1に対して、ユーザーによる特定操作があった場合、すなわち、個別画像G1に対するダブルタップがタッチパネル15にて検出された場合、IDカード用登録情報の内容を示す設定画面を表示部473に表示させ、ユーザーがその内容を確認したり、変更したりすることが可能である。
制御部100は、図8(A)に示す表示部473の表示画面のYESキーK1がタッチ操作されると、すなわち、操作部47に対してユーザーによる出力指示がされると(S906でYES)、取得部107が取得した登録情報に従って個別画像を出力させる制御を行う(S907)。ここでは、制御部100は、原稿の種類である「IDカード」に対応するIDカード用登録情報に従って個別画像G1を出力させる。上記したようにIDカード用登録情報がIDカード用のコピーの登録情報とされているため、個別画像G1をコピー出力させる。一方、制御部100は、表示部473の表示画面のNOキーK2がタッチ操作されると、すなわち、操作部47に対してユーザーによる出力指示がされない場合(S906でNO)、S912の処理に進む。
制御部100は、次の個別画像の有無を判定し(S908)、次の個別画像がある場合(S908でYES)、S901の処理に戻る。一方、制御部100は、次の個別画像がない場合(S908でNO)、本処理を終了させ、図5に示す処理を終了させる。
なおここでは、S908の処理において、制御部100は、順序特定部104が示す2番目の個別画像G2があるので(S908でYES)、S901の処理に戻る。原稿種類特定部106は、順序特定部104が2番目に特定した個別画像G2に対して、画像解析処理を行う(S901)。
具体的には、原稿種類特定部106は、個別画像G2に対してOCR処理を行うことにより、個別画像G2が示すテキストを抽出する。図6(B)に示す個別画像G2が示すテキストとして、「領収書」、「発行日〇年〇月〇日」、…、「株式会社BBBB」が抽出される。続いて、原稿種類特定部106は、図6(B)に示す個別画像G2が示すテキストから、図3(B)に示す予め定められた登録文字である「領収書」が含まれていると判定する。そして、原稿種類特定部106は、登録文字である「領収書」に対応する原稿の種類が「領収書」であると特定する(S902)。
取得部107は、原稿種類特定部106が原稿の種類が「領収書」であると特定し(S902でYES)、当該特定した原稿の種類の「領収書」に対応する登録情報を、図3(B)に示す登録情報記憶テーブルTB1から検索し(S903)、原稿の種類である「領収書」に対応する登録情報として領収書用登録情報を取得する(S904でYES)。そして、制御部100は、図8(B)に示すように、個別画像G2と、当該個別画像G2についての原稿の種類を示す表示DTとを、表示部473に表示させる(S905)。図8(B)は、画像形成装置の表示部の表示画面の一例を示す図である。制御部100は、図8(B)に示す個別画像G2に対して、ユーザーによる特定操作(ダブルタップ)があった場合、領収書用登録情報の内容を示す設定画面を表示部473に表示させ、ユーザーがその内容を確認したり、変更したりすることが可能である。
制御部100は、図8(B)に示す表示部473の表示画面のYESキーK1がタッチ操作されると、すなわち、操作部47に対してユーザーによる出力指示がされると(S906でYES)、取得部107が取得した登録情報に従って個別画像を出力させる制御を行う(S907)。ここでは、制御部100は、原稿の種類である「領収書」に対応する領収書用登録情報に従って個別画像G2を出力させる。上記したように領収書用登録情報が領収書用のコピーの登録情報とされているため、個別画像G2をコピー出力させる。
制御部100は、次の個別画像の有無を判定する(S908)。なおここでは、S908の処理において、制御部100は、順序特定部104が示す3番目の個別画像G3があるので(S908でYES)、S901の処理に戻る。原稿種類特定部106は、順序特定部104が3番目に特定した個別画像G3に対して、画像解析処理を行う(S901)。
具体的には、原稿種類特定部106は、個別画像G3に対してOCR処理を行うことにより、個別画像G3が示すテキストを抽出する。図6(C)に示す個別画像G3が示すテキストとして、「CCC商店」、…、「またのご来店をお待ちしております。」が抽出される。続いて、原稿種類特定部106は、図6(C)に示す個別画像G3が示すテキストから、図3(B)に示す予め定められた登録文字が一切含まれていないと判定する。このため、原稿種類特定部106は、個別画像G3が示す原稿の種類を特定できず(S902でNO)、制御部100は、図9(A)に示すように、個別画像G3を表示部473に表示させる(S909)と共に、「この原稿用の登録情報がありません!」という注意表示DNと、ユーザーに特定操作を促すための「原稿をダブルタップして、新規設定をして下さい。」という操作表示DRとを、表示部473に表示させる。制御部100は、個別画像G3についての原稿の種類を示す表示DTに「?」を表示させる。
制御部100は、ユーザーによる特定操作があった場合(S910でYES)、すなわち、個別画像G3に対するダブルタップがタッチパネル15にて検出された場合、図9(B)に示す設定画面を表示部473に表示する(S911)。
制御部100は、図9(B)に示す設定画面の出力形式の設定欄F1をユーザーがタップすると、コピー、送信、FAX、及びジョブボックスの4つの出力形式が選択可能なポップアップ表示F11を表示させる。
例えば、図9(B)に示すポップアップ表示F11の「コピー」をユーザーが選択した場合には、制御部100は、個別画像G3の出力形式として「コピー」が選択されたことを受け付け、コピーの設定内容を設定するための設定欄F12を表示させる。設定欄F12には、用紙選択、拡大/縮小、濃度、画面/分割、ページ集約、原稿サイズについて設定が受け付け可能である。ここでは、用紙選択が自動に、拡大/縮小が100%に、濃度がふつうに、画面/分割が片面から片面に、ページ集約がなしに、原稿サイズが自動に設定されている。制御部100は、OKキーK4がタッチ操作されると、設定欄F12の各項目の設定内容を、レシートの原稿を示す個別画像G3についての登録情報として設定する。
例えば、図10に示すポップアップ表示F11の「送信」をユーザーが選択した場合には、制御部100は、個別画像G3の出力形式として「送信」が選択されたことを受け付け、送信の設定内容を設定するための設定欄F13を表示させる。設定欄F13には、送信先、ファイル形式、パスワードについて設定が受け付け可能である。ここでは、送信先が「EEEE」の送信アドレスに、ファイル形式がPDF形式に、パスワードがありに設定されている。制御部100は、OKキーK4がタッチ操作されると、設定欄F13の各項目の設定内容を、レシートの原稿を示す個別画像G3についての登録情報として設定する。
一方、制御部100は、ユーザーによる特定操作がなかった場合(S910でNO)、個別画像G3についての出力中止指示の有無を判定する(S912)。図9(A)又は図9(B)に示すキャンセルキーK3がタッチ操作されると、制御部100は、操作部47に対してユーザーによる出力中止指示がされたと判断し(S912でYES)、個別画像G3を含む出力中止リストを生成し(S913)、HDD92に記憶させ、S908に進む。なお、制御部100は、図4に示す「出力中止リスト」を示すキーKCを押下すると、出力中止リストの個別画像を表示部473に表示させる。
制御部100は、順序特定部104が示す3番目の個別画像G3で終了するので、次の個別画像がないと判定し(S908でNO)、本処理を終了させ、図5に示す処理を終了させる。
上記第1実施形態によれば、原稿読取部5は、原稿載置面に載置された1つ以上の原稿を1回の読取ジョブで一括して読み取る。画像メモリー32は、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データを記憶する。個別画像切抜部101は、画像メモリー32に記憶された画像データから、原稿毎に独立した個別画像を切り抜く加工処理を行う。原稿種類特定部106は、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像から原稿の種類を特定する。登録情報記憶部92Aは、原稿の種類と、当該原稿の種類毎に画像の出力設定内容を示す登録情報とが対応付けて、予め設定されている。取得部107は、原稿種類特定部106により特定された原稿の種類に対応する登録情報を登録情報記憶部92Aから取得する。制御部100は、取得部107が取得した登録情報に従って個別画像を出力させる制御を行う。これにより、原稿載置台に載置された1つ以上の原稿を読み取ることで得られた画像データに含まれる当該原稿毎の個別画像を、当該個別画像が示す原稿の種類に適した出力設定で出力することができる。このため、ユーザーは、画像データに含まれる原稿毎の個別画像についての出力設定を行う必要がないことから、ユーザーの作業時間を短縮することができ、ユーザーによる出力設定の操作ミスを低減することができる。
また、制御部100は、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像と、当該個別画像についての原稿種類特定部106により特定された原稿の種類を示す表示とを、表示部473に表示させる。制御部100は、操作部47に対してユーザーによる出力指示がされると、取得部107が取得した登録情報に従って個別画像を出力させる制御を行う。これにより、ユーザーは、読み取った原稿の画像データに含まれる当該原稿毎の個別画像と、当該個別画像が示す原稿の種類を示す表示とを確認することができ、個別画像が示す原稿の種類を確認した上で、当該原稿の種類に対応する登録情報に従って当該個別画像を出力させることができる。
また、制御部100は、原稿種類特定部106が、個別画像が示す原稿の種類を特定できなかった場合、又は、取得部107が原稿種類特定部106により特定された原稿の種類に対応する登録情報を登録情報記憶部92Aから取得できなかった場合において、表示部473に表示された個別画像に対してユーザーによる特定操作がされたことがタッチパネル15により検出されると、新たな原稿の種類と当該新たな原稿の種類の画像の出力設定内容を示す新たな登録情報との設定を受け付ける設定画面を表示させ、当該設定画面における新たな原稿の種類と新たな登録情報とを対応付けて登録情報記憶部92Aに設定する。これにより、個別画像が示す原稿の種類が新規である場合に、新たな原稿の種類と新たな登録情報とを対応付けて登録情報記憶部92Aに設定することができ、機能の拡張性に優れる。
次に、第2実施形態に係る画像形成装置について説明する。図11は、第2実施形態に係る画像形成装置の主要内部構成を概略的に示した機能ブロック図である。第2実施形態の画像形成装置1は、制御ユニット10が、原稿サイズ検出部105を更に備え、登録情報記憶部92Aの記憶内容、及び原稿種類特定部106による処理が異なるという点が、第1実施形態と相違する。第2実施形態では、第1実施形態と同様の処理や構成については説明を省略する。
制御ユニット10は、HDD92に記憶されている制御プログラムに従った上記プロセッサーによる動作により、更に、原稿サイズ検出部105として機能する。
原稿サイズ検出部105は、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像に対応する原稿のサイズを検出する。
図12(A)は、第2実施形態に係る画像形成装置による登録情報記憶テーブルの一例を示す図である。登録情報記憶部92Aは、図12(A)に示すように、原稿の種類と登録情報と、更に原稿のサイズとが対応付けて予め設定された登録情報記憶テーブルTB1を備えている。例えば、IDカードサイズは91mm×55mm、領収書サイズは180mm×88mmに設定されている。
第2実施形態では、図12(B)に示すように、4つ目の原稿D4が更に載置読取用プラテンガラス162に載置されているとする。図12(B)は、載置読取用プラテンガラスに複数の原稿が載置された状態の一例を上方から見た図である。なお、原稿D4は名刺である。
図13は、第2実施形態に係る画像形成装置によるスキャン後種類別出力処理の一例を示すフローチャートである。図13に示すS8を有する点が第1実施形態とは異なるため、S8について説明する。
図13に示すように、S7のあと、原稿サイズ検出部105は、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データに基づいて、各個別画像に対応する各原稿のサイズを、順序特定部104により特定された順番に算出する(S8)。
具体的には、原稿サイズ検出部105は、順序特定部104が特定した順番に、原稿読取部5による読み取りで得られた画像データにおける個別画像の座標位置に基づいて検出し、個別画像に対応する原稿のサイズを検出する。例えば、原稿サイズ検出部105は、原稿D1の場合には、原稿D1の位置P11から位置P12までの長さ(あるいは位置P13から位置P14までの長さ)を横辺の長さとして検出し、原稿D1の位置P11から位置P13までの長さ(あるいは位置P12から位置P14までの長さ)を縦辺の長さとして検出し、原稿D1のサイズが「横辺の長さ×縦辺の長さ」のサイズ(ここでは91mm×55mmである)を検出する。なお、原稿D4の場合には、原稿D4のサイズが91mm×55mmであると検出される。
図15は、第2実施形態に係る画像形成装置による個別画像出力処理の一例を示すフローチャートである。図15に示すS921~S923を有する点が第1実施形態とは異なるため、S921~S923を詳細に説明する。
例えば、図14(A)に示す個別画像G4については、個別画像G4から抽出したテキストに、「ID CARD」、「領収書」が含まれていないため、原稿種類特定部106は、個別画像G4から抽出したテキストに基づいて、個別画像G4が示す原稿の種類を特定できない。原稿サイズ検出部105は、個別画像から抽出したテキストから当該個別画像が示す原稿の種類を特定できない場合(図15に示すS902でNO)、ユーザーによる特定操作があると(S910でYES)、個別画像G4に対応する原稿D4のサイズを検出する(S921)。
原稿種類特定部106は、原稿サイズ検出部105が検出した原稿D4のサイズが、登録情報記憶部92Aに設定されている原稿のサイズと一致するか否かを判定する(S922)。ここではIDカードサイズに原稿D4のサイズが一致したとする。原稿種類特定部106は、原稿D4のサイズ(ここでは91mm×55mm)が登録情報記憶部92AのIDカードサイズ(91mm×55mm)と一致すると判定し(S922でYES)、当該IDカードサイズに対応する原稿の種類である「IDカード」を、当該個別画像G4に対応する原稿の種類として特定する(S923)。
そして、制御部100は、図14(B)に示すように、当該特定した原稿の種類の登録情報を、個別画像G4に対応する原稿の登録情報として仮設定し、設定画面に表示させる(S911)。図14(B)は、画像形成装置の表示部の設定画面の一例を示す図である。また、制御部100は、図14(B)に示す設定画面において、同サイズのIDカードの登録情報を仮設定している旨の表示DSを表示させ、原稿の種類の欄F2に「IDカード」と表示させ、原稿のサイズの欄F3に「91mm×55mm」と表示させる。
そして、制御部100は、図14(B)に示す設定画面におけるOKキーK4がタッチ操作されると、設定画面における原稿のサイズと新たな原稿の種類と新たな登録情報とを対応付けて登録情報記憶部92Aに設定する。
一方、S922において、制御部100は、原稿種類特定部106が、原稿D4のサイズが登録情報記憶部92Aの原稿のサイズの何れにも一致しない場合(S922でNO)、図14(B)に示す表示DSを表示させない設定画面を表示させ(S911)、ユーザーが設定画面の登録情報の全項目について入力操作が行われる。そして、制御部100は、図14(B)に示す設定画面におけるOKキーK4がタッチ操作されると、設定画面においてユーザーが入力した原稿のサイズと新たな原稿の種類と新たな登録情報とを対応付けて登録情報記憶部92Aに設定する。
第2実施形態によれば、個別画像G4から抽出したテキストから当該個別画像G4が示す原稿D4の種類を特定できない場合であっても、原稿D4のサイズから当該個別画像G4が示す原稿D4の種類を特定することができ、原稿D4のサイズに一致する原稿サイズの登録情報を用いて、個別画像G4を出力させることができる。
次に、第3実施形態に係る画像形成装置について説明する。第3実施形態の画像形成装置1は、制御部100による処理が異なるという点が、第2実施形態と相違する。第3実施形態では、第2実施形態と同様の処理や構成については説明を省略する。
制御部100は、原稿種類特定部106が、個別画像から抽出したテキストから当該個別画像が示す原稿の種類を特定できず、かつ、原稿サイズ検出部105が検出した原稿のサイズが、登録情報記憶部92Aに設定されている原稿のサイズと一致しないために原稿のサイズからも当該個別画像が示す原稿の種類を特定できない場合において、表示部473に表示された個別画像に対してユーザーによる特定操作がされたことがタッチパネル15により検出されると、登録情報記憶部92Aに設定されている原稿のサイズのうちで原稿サイズ検出部105が検出した原稿のサイズに最も近い原稿のサイズを特定する。
続いて、制御部100は、当該最も近い原稿のサイズの登録情報を新たな登録情報に近似する近似登録情報として設定画面に表示させ、当該近似登録情報の内容を当該新たな登録情報の内容のデフォルト値として仮設定する。
そして、制御部100は、当該近似登録情報がユーザーにより選択されたことがタッチパネル15により検出されると、当該設定画面における原稿のサイズと新たな原稿の種類と新たな登録情報とを対応付けて登録情報記憶部92Aに設定する。
第3実施形態では、図12(B)に示す4つ目の原稿D4に替えて、参加券の原稿D5が載置読取用プラテンガラス162に載置されていたとする。参加券の原稿D5は、例えば100mm×60mmであったとする。
図17は、第3実施形態に係る画像形成装置によるスキャン後種類別出力処理の一例を示すフローチャートである。図17に示すS924、S925を有する点が第2実施形態とは異なるため、S924、S925について詳細に説明する。
図16(A)は、画像データから切り抜かれた個別画像の一例を示す図である。例えば、参加券の原稿D5から切り抜かれた図16(A)に示す個別画像G5については、個別画像G5から抽出したテキストに、「国際技術会議」、「参加券」、…、「LL開催局」などが含まれているだけであり、登録文字である「ID CARD」、「領収書」が含まれていない。このため、原稿種類特定部106は、個別画像G5から抽出したテキストに基づいて、個別画像G5が示す原稿の種類を特定できない。図17に示すように、原稿サイズ検出部105は、個別画像から抽出したテキストから当該個別画像が示す原稿の種類を特定できない場合(図17に示すS902でNO)、ユーザーによる特定操作があると(S910でYES)、個別画像G5に対応する原稿D5のサイズを検出する(S921)。ここでは、参加券の原稿D5のサイズが100mm×60mmであると検出される。
原稿種類特定部106は、原稿サイズ検出部105が検出した原稿D5のサイズが、登録情報記憶部92Aに設定されている原稿のサイズと一致するか否かを判定する(S922)。ここでは、原稿D5のサイズが100mm×60mmであるため、原稿D5のサイズは、図12(A)に示す登録情報記憶テーブルTB1に記憶された各原稿のサイズ、すなわち、IDカードサイズ(91mm×55mm)、領収書サイズ(180mm×88mm)などの何れにも一致しない。このため、原稿種類特定部106は、原稿D5のサイズが、登録情報記憶部92Aに設定されている各原稿のサイズの何れにも一致しないと判定する(S922でNO)。
制御部100は、原稿D5のサイズが登録情報記憶部92Aの原稿のサイズの何れにも一致しない場合(S922でNO)、登録情報記憶部92Aに設定されている原稿のサイズのうちで原稿サイズ検出部105が検出した原稿D5のサイズに最も近い原稿のサイズを特定する(S924)。制御部100は、原稿D5のサイズが100mm×60mmであり、原稿D5のサイズは、図12(A)に示す登録情報記憶テーブルTB1に記憶された領収書サイズ(180mm×88mm)よりもIDカードサイズ(91mm×55mm)に近いため、最も近い原稿のサイズとしてIDカードサイズを特定する。
制御部100は、原稿サイズ検出部105が検出した原稿D5のサイズに最も近い原稿のサイズを特定したので(S924でYES)、当該近似登録情報の内容を当該新たな登録情報の内容のデフォルト値として仮設定する(S925)。そして、制御部100は、図16(B)に示すように、当該最も近い原稿のサイズの登録情報を、新たな登録情報に近似する近似登録情報として設定画面に表示させる(S911)。図16(B)は、画像形成装置の表示部の設定画面の一例を示す図である。また、制御部100は、図16(B)に示す設定画面において、近似サイズのIDカードの登録情報を仮設定している旨の表示DAを表示させる。
制御部100は、原稿種類特定部106が個別画像G5と原稿基準パターンとのパターンマッチングにより、個別画像G5のタイトル欄を特定し、原稿種類特定部106が個別画像G5の特定したタイトル欄から抽出したテキストにおける「参加券」を、原稿の種類の欄F2に表示させ(あるいは、ユーザーによる「参加券」との入力に従って、「参加券」と表示させ)、原稿サイズ検出部105が検出した「100mm×60mm 」を原稿のサイズの欄F3に表示させる。なお、原稿種類特定部106は、個別画像G5から抽出したテキストと、原稿の種類であると予想される予想データとを用いて、予想データにマッチングするテキスト文字を原稿の種類であると特定する(ここでは「参加券」を特定する)ようにしてもよい。
一方、S922において、制御部100は、原稿種類特定部106が、原稿D5のサイズが登録情報記憶部92Aの原稿のサイズの何れにも近似しない場合(S924でNO)、上記の表示DAを表示させない設定画面を表示させ(S911)、ユーザーが設定画面の登録情報の全項目について入力操作が行われる。
そして、制御部100は、当該近似登録情報がユーザーにより選択されたことがタッチパネル15により検出されると、すなわち、図16(B)に示す設定画面におけるOKキーK4がタッチ操作されると、図18に示すように、設定画面における原稿のサイズと新たな原稿の種類と新たな登録情報とを対応付けて登録情報記憶部92Aに設定する。
図18は、第3実施形態に係る画像形成装置による登録情報記憶テーブルの一例を示す図である。制御部100は、原稿種類特定部106が個別画像G5から抽出したテキストにおける「参加券」を、図18に示す登録情報記憶テーブルTB1の登録文字の欄のうちで最初の空欄、及び、原稿の種類の欄のうちで最初の空欄にそれぞれ設定し、原稿サイズ検出部105が検出した「100mm×60mm 」を原稿のサイズの欄のうちで最初の空欄に設定し、登録情報の欄のうちで最初の空欄に参加券用登録情報を設定して記憶させる。
第3実施形態によれば、個別画像G5が示す原稿D5の種類が新規である場合に、原稿サイズ検出部105が検出した原稿D5のサイズに最も近い原稿D1のサイズの登録情報(IDカード用登録情報)を新たな登録情報に近似する近似登録情報として図16(B)に示す設定画面に表示させ、近似登録情報の内容が新たな登録情報の内容のデフォルト値として仮設定されるので、新たな登録情報の内容の全てをユーザーが入力する必要が無く、デフォルト値から変更したい値のみを入力するだけで済み、ユーザーによる入力操作負担を低減することができる。また、近似登録情報がユーザーにより選択されたことがタッチパネル15により検出されると、図16(B)に示す設定画面における原稿のサイズと新たな原稿の種類と新たな登録情報とを対応付けて登録情報記憶部92Aの登録情報記憶テーブルTB1に設定するので、登録情報を容易に追加することができ、機能の拡張性に優れる。
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明に係る画像形成装置の一実施形態として複合機を用いて説明しているが、これは一例に過ぎず、プリンター等の画像形成装置でもよい。
上記実施形態では、原稿種類特定部106は、個別画像に対してOCR処理を行うことにより、当該個別画像が示すテキストを抽出し、当該抽出したテキストから、図3(B)に示す予め定められた登録文字が含まれている場合に当該登録文字に対応する原稿の種類を特定するとしているが、これに限定されない。例えば、登録情報記憶部92Aは、IDカード、領収書等の各種の原稿について原稿基準パターンを登録情報と対応付けて予め記憶し、原稿種類特定部106は、個別画像と、登録情報記憶部92Aに記憶された原稿基準パターンとのパターンマッチングにより、原稿の種類を特定するようにしてもよい。
また、原稿種類特定部106は、抽出したテキストから個別画像が示す原稿の種類を特定できない場合に、当該抽出したテキストの文字数が予め定められた第1閾値(例えば、500文字)以上である場合に原稿の種類を文書であると特定しているが、これに限定されない。例えば、原稿種類特定部106は、個別画像切抜部101により切り抜かれた個別画像がA3、A4、又はB5などの大型サイズであり、当該大型サイズの個別画像から抽出したテキストの文字数が予め定められた第3閾値(例えば、200文字)以上である場合に、原稿の種類を文書であると特定してもよい。
また、図1乃至図18を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。