JP7456871B2 - 免震構造、建物、及び移動規制装置 - Google Patents

免震構造、建物、及び移動規制装置 Download PDF

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本発明は、地震時において免震層の過大変形を抑制する免震構造、建物、及び移動規制装置に関する。
建物の基礎や、上部構造体と下部構造体を有する建物の中間層には、地震時に大きく変形する免震層と呼ばれる支持構造が設けられる。免震層は、例えば、積層ゴムやバネを用いて構成されている。免震層が設けられていることにより、地震時に免震層が大きく変形することで免震層より上部の建物応答が低減して建物の損傷が抑制される。建物の設計において、通常は想定される地震動に対する免震層の変形を算出して、必要なクリアランスを設定する。
基礎に免震層が設けられた免震建物では、建物と、基礎側に設けられた擁壁との間に適切なクリアランスが確保され、建物が擁壁に衝突することが防止される。中間層に免震層が設けられた免震建物において、中間層においてエレベーターシャフトや設備の配管には適切なクリアランスが確保される必要がある。
近年では想定を超える地震動に対するフェイルセーフ機構の必要性が高まってきている。とりわけ免震建物では、免震層が過大変形した際に擁壁との衝突や、免震装置が破断することを防止するための過大変形抑制機構が求められている。
免震層の過大変形を防止するため、例えば、特許文献1に記載されたフェイルセーフ機構に関する技術が知られている。このフェイルセーフ機構は、ダンパーに並列して固定された板状部材を備え、板状部材は、一端側が円形の孔にピン接合されており、他端側が長孔にピン接合されている。また,建物の擁壁衝突による建物への衝撃緩和のため、ゴムなどを用いた衝突緩衝に関する技術も知られている(例えば、特許文献2から4参照)。
特開2019-163678号公報 特開2014-77229号公報 特開2015-183495号公報 特開2000-345738号公報
特許文献1に記載されたフェイルセーフ機構は、建物の制震用に設計されたダンパーとは別に設けられることが多く、過大な変形を抑制するための棒状部材が別途設けられるなど複雑な機構を有し、コストが増大する。また、特許文献2等に記載された技術のようにゴムなどを用いた衝突緩衝材により過大変形を抑制するためには、非常に多くの台数が必要となると共に、建物規模が大きい場合は衝突緩衝材の配置が困難となる。さらに、この技術によれば、過大変形後に擁壁が降伏する虞があり、建物を継続的に使用することに支障をきたす虞がある。
本発明は、構成を簡略化しつつ、免震層の過大変形を防止すると共に、上部構造体が擁壁などに衝突して建物や擁壁が損傷することを防止することができる免震構造、建物、及び移動規制装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、本発明は、上部構造体と、前記上部構造体の下方に配置された下部構造体との間に設けられ、前記下部構造体に対して前記上部構造体を移動自在に支持する免震層と、前記上部構造体と連動して移動する第1束材と、前記下部構造体と連動して移動する第2束材と、前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に固定された緩衝部材と、前記緩衝部材が固定されていない前記第1束材又は前記第2束材の他方に固定された変形部材と、を備え、前記変形部材は、前記下部構造体に対する前記上部構造体の相対的な移動量が所定量以上となった際に前記緩衝部材を介して前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に押圧され変形して運動エネルギーを吸収すると共に、前記移動量を前記免震層の限界変位以下に規制し、前記変形部材は、両端が支持された梁状に形成され、中央付近が前記緩衝部材を介して押圧されることを特徴とする免震構造である。
本発明によれば、上部構造体と下部構造体との間の相対的な移動量が生じる際に、変形部材が移動量を免震層の限界変位以下に規制するため、過大な変形により免震装置が損傷・破断すること、および上部構造体が擁壁などに衝突して建物や擁壁が損傷することを防止することができる。
また、梁状に形成された変形部材が押圧されて撓んで緩衝部材を介して第1束材又は第2束材のいずれか一方の移動を受け止めて、上部構造体と下部構造体との間の相対的な移動量を規制することができる。
また、本発明は、前記変形部材は、塑性変形して前記運動エネルギーを吸収するように構成されていてもよい。
本発明によれば、変形部材が撓んで塑性変形することにより、下部構造体との間の相対的な移動量が生じる際の運動エネルギーを吸収することができる。
本発明は、上部構造体と、前記上部構造体の下方に配置された下部構造体と、前記上部構造体と前記下部構造体との間に設けられ、前記下部構造体に対して前記上部構造体を移動自在に支持する免震層と、前記上部構造体と連動して移動する第1束材と、前記下部構造体と連動して移動する第2束材と、前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に固定された緩衝部材と、前記緩衝部材が固定されていない前記第1束材又は前記第2束材の他方に固定され、前記下部構造体に対する前記上部構造体の相対的な移動量が所定量以上となった際に前記緩衝部材を介して前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に押圧され変形して運動エネルギーを吸収すると共に、前記移動量を前記免震層の限界変位以下に規制する変形部材と、を備え、前記変形部材は、両端が支持された梁状に形成され、中央付近が前記緩衝部材を介して押圧されることを特徴とする、建物である。
本発明によれば、中間層や基礎に免震層を有する建物において、上部構造体と下部構造体との間の相対的な移動量が生じる際に、変形部材が移動量を免震層の限界変位以下に規制するため、過大な変形により免震装置が損傷・破断すること、および上部構造体が擁壁などに衝突して建物や擁壁が損傷することを防止することができる。
本発明は、上部構造体と連動して移動する第1束材と、前記上部構造体の下部に設けられ、前記上部構造体を移動自在に免震層により支持する下部構造体と連動して移動する第2束材と、前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に固定された緩衝部材と、前記緩衝部材が固定されていない前記第1束材又は前記第2束材の他方に固定された変形部材と、を備え、前記変形部材は、前記下部構造体に対する前記上部構造体の相対的な移動量が所定量以上となった際に前記緩衝部材を介して前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に押圧され変形して運動エネルギーを吸収すると共に、前記移動量を前記免震層の限界変位以下に規制し、前記変形部材は、両端が支持された梁状に形成され、中央付近が前記緩衝部材を介して押圧されることを特徴とする、移動規制装置である。
本発明によれば、中間層や基礎に免震層を有する建物に移動規制装置を取り付けることで上部構造体と下部構造体との間の相対的な移動量が生じる際に、変形部材が移動量を免震層の限界変位以下に規制するため、過大な変形により免震装置が損傷・破断すること、および上部構造体が擁壁などに衝突して建物や擁壁が損傷することを防止することができる。
本発明によれば、構成を簡略化しつつ、免震層の過大変形を防止すると共に、上部構造体が擁壁などに衝突して建物や擁壁が損傷することを防止することができる。
本発明の実施形態に係る免震構造を有する建物の構成を示す図である。 免震構造の構成を示す側面断面図である。 免震構造の構成を示す平面断面図である。 大変形時の免震構造の構成を示す側面断面図である。 大変形時の免震構造の構成を示す平面断面図である。 解析用の建物のモデルのデータを示す図である。 緩衝部材の1台当たりの荷重変形関係を示す図である。 変形部材の1台当たりの荷重変形関係を示す図である。 緩衝部材と変形部材との1台当たりの荷重変形関係を示す図である。 移動規制装置の有無による免震層の変位の差を示す図である。 移動規制装置における荷重変形関係を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る免震構造、建物、及び移動規制装置の実施形態について説明する。
図1に示されるように、建物1は、上部構造体2と、上部構造体2の下方に配置された下部構造体3とを備える。上部構造体2と下部構造体3との間には、免震層10が設けられている。免震層10は、下部構造体3に対して上部構造体2を移動自在に支持する。建物1は、例えば、基礎側に免震層10が設けられた免震建物である。建物1は、中間層に免震層10が設けられた免震建物であってもよい。
上部構造体2は、例えば、多層階を有する建築物である。下部構造体3は、建物1が基礎側に免震層10が設けられた免震建物である場合は、建物1の基礎と一体化した構造体である。下部構造体3は、建物1が中間層に免震層10が設けられた免震建物である場合は、多層階を有する建築物である。
免震層10は、例えば、弾性部材であるゴム板と鋼板が交互に積層された積層ゴム11と、積層ゴム11を上下において支持するフランジ12とを有する免震構造を有する。免震層10は、地震時に上部構造体2と下部構造体3との間に相対変位が生じた際に弾性変形し、下部構造体3の変位が上部構造体2に伝わりにくくするように構成されている。積層ゴム11は、ゴム板の他、金属バネ等他の弾性部材が用いられていてもよい。
図2及び図3に示されるように、免震層10には、下部構造体3に対する上部構造体2の相対的な移動量を規制する移動規制装置20(フェイルセーフストッパー)が設けられている。免震層10と移動規制装置20とを合わせて免震構造30を構成する。
移動規制装置20は、上部構造体2の下部に設けられた第1束材21と、下部構造体3の上部に設けられた第2束材23とを備える。第1束材21は、上部構造体2の下部から下方に突出して形成されている。第1束材21は、例えば、上部構造体2の下部と一体に形成されている。第1束材21は、上部構造体2の下部と別体である場合は、十分な強度が確保されるように上部構造体2の下部に固定される。第1束材21は、上部構造体2と連動して移動する。第1束材21は、矩形断面に形成されている。
第1束材21は、対向した位置にもう一つの他の第1束材21が設けられている。一対の第1束材21においてに対向した面には、それぞれ緩衝部材22が取り付けられている。緩衝部材22は、例えば、ゴム等の弾性部材により形成されている。一対の第1束材21の間には、一対の第2束材23が配置されている。
第2束材23は、下部構造体3の上部から上方に突出して形成されている。第2束材23は、下部構造体3の上部と一体に形成されている。第2束材23は、下部構造体3の上部と別体である場合は、十分な強度が確保されるように下部構造体3の上部に固定される。第2束材23は、下部構造体3と連動して移動する。第2束材23は、矩形断面に形成されている。一対の第2束材23が対向する方向は、一対の第1束材21が対向と直交方向である。一対の第2束材23の間には、変形部材24が設けられている。
変形部材24は、両端が一対の第2束材23に支持された梁状に形成されている。変形部材24の両端は、一対の第2束材23にボルト及びナット等を用いて回転を許容するように接合されている。変形部材24は、一対の第2束材23から取り外し可能であり、交換することができる。変形部材24は、例えば、H型鋼により形成されている。変形部材24は、短手方向に断面視してフランジ部が鉛直方向に沿って起立するように配置されている。変形部材24は、緩衝部材22と同じ高さに配置されている。
図4及び図5に示されるように、変形部材24は、下部構造体3に対する上部構造体2の相対的な移動量が所定以上となった際に緩衝部材22を介してフランジ部の第1束材に押圧される。変形部材24は、緩衝部材22を介して第1束材に中央付近が押圧されて撓み、弾性変形の範囲を超えた場合に塑性変形する。変形部材24は、塑性変形する際に下部構造体3に対する上部構造体2の相対的な移動により生じる運動エネルギーを吸収する。変形部材24は、変形時に第1束材21を受け止めて下部構造体3に対する上部構造体2の相対的な移動量を免震層の限界変位以下に規制する。
限界変位とは、例えば、免震層10の積層ゴム11が伸びきって破断する変位量である。限界変位は、例えば、数十センチメートル程度に設定されている。これにより、移動規制装置20は、下部構造体3に対する上部構造体2の相対的な移動量が数十センチメートル以上の大変形が生じる際に下部構造体3に対する上部構造体2の相対的な移動を規制し、免震層10が破壊されることを防止することができる。移動規制装置20は、変形部材24が直交する方向やその他の方向に更に設けられていてもよい。移動規制装置20は、複数個が設けられていてもよい。移動規制装置20は、中間層や基礎に免震層10が設けられている建物に後付けされてもよい。
次に、免震構造30が適用された建物1の免震の状態について説明する。
図6に示されるように、建物1の中間層に免震層10が設けられたモデルを例示する。建物1は、例えば、46層に設定されている。免震層10は、建物1の34層と35層との間に設けられている。建物1の1次固有周期はX方向が6.85秒,Y方向が6.77秒である。
建物1に入力される地震波は、例えば、告示波が神戸位相レベル2に設定されている。告示波とは、時刻歴計算に用いる模擬地震波である。告示波は、平成12年建設省告示第1461号に規定されている。告示波は、減衰定数5%の加速度応答スペクトル(告示スペクトル)が定められている。
建物1は、先ず移動規制装置20がない状態において応答が解析される。建物1に入力される地震波は、移動規制装置20がない状態で中間層免震の最大変形が75cmとなるよう1.575倍にスケーリングした波に設定されている。
次に、建物1は移動規制装置20が設けられた状態において応答が解析される。建物1は、中間層の免震層10における最大変形が70cm以内となるよう変形部材24の部材が選定されると共に、移動規制装置20の台数が設定される。緩衝部材22は、破砕ゴムから生成されたゴムチップを固めて300mm×300mm×100mmのサイズのブロックに形成される。
図7には、緩衝部材22の1台当たりの荷重変形関係が示されている。上記例においては、ゴムチップブロックを用いているが、類似の特性を持ち、接触時間を確保できる部材であれば他の材料を用いてもよい。変形部材24は、例えば、H型鋼により形成され、H-800×300×16×32(F=325)、スパン6mのサイズに形成されている。
図8には、変形部材24の1台当たりの荷重変形関係が示されている。図9には、緩衝部材22と変形部材24との1台当たりの荷重変形関係が示されている。
以下、免震層10に移動規制装置20が1方向あたり6台設けられた免震構造30について解析結果を示す。この免震構造30においては、荷重変形関係が縦軸において6倍となる。
図10には、移動規制装置20の有無による免震層10の変位の差が示されている。図示するように、移動規制装置20がない場合は、免震層10の最大変位が750mmであった。この状態においては、免震層10が限界変位を超え、破断する虞がある。これに比して、移動規制装置20が設けられた免震構造30においては、免震層10の最大変位が700mm以内に規制され、移動規制装置20の有効性が示された。
図11には、移動規制装置20における荷重変形関係が示されている。図示するように、移動規制装置20において反力が緩やかに増加し、エネルギーを吸収していることが確認された。
上述したように、免震構造30によれば、免震層10が過大変形する地震波が入力されても変形部材24が設けられていることにより、上部構造体2に対する下部構造体3の移動量が規制されて積層ゴム11の破断を防止することができる。剛性の大きい部材(例えば,コンクリートや鉄骨部材)同士の衝突は接触時間が短く,通常の地震応答解析では正しく衝突による影響を考慮することは困難であるが,緩衝部材22の作用により,接触時間を確保し,通常の地震応答解析にて衝突による影響を考慮することを可能としている。免震構造30によれば、移動規制装置20が鉄骨部材に用いられるH型鋼や破砕ゴムを固めたゴムチップブロック等の一般的な材料の組み合わせにより構成され、製造コストを低減することができる。
免震構造30は、中間層に免震層を有する免震建物や基礎に免震層を有する免震建物いずれにも適用することができる。免震構造30によれば、変形部材24が塑性変形して運動エネルギーを吸収することができる。免震構造30によれば、大地震が発生した後は、変形部材24を交換することにより建物1を継続的に使用することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、変形部材24は、第2束材23ではなく、第1束材21側に取り付けられていてもよい。この場合、緩衝部材22は、第2束材23に設けられていてもよい。即ち、緩衝部材22は、第1束材21又は第2束材23のいずれか一方に固定され、変形部材24は、緩衝部材22が固定されていない第1束材21又は第2束材23の他方に固定されていればよい。変形部材24は、下部構造体3に対する上部構造体2の相対的な移動量が所定量以上となった際に緩衝部材22を介して第1束材21又は第2束材23のいずれか一方に押圧され変形して運動エネルギーを吸収すると共に、移動量を免震層10の限界変位以下に規制するように構成されていればよい。
1 建物
2 上部構造体
3 下部構造体
10 免震層
11 積層ゴム
12 フランジ
20 移動規制装置
21 第1束材
22 緩衝部材
23 第2束材
24 変形部材
30 免震構造

Claims (4)

  1. 上部構造体と、前記上部構造体の下方に配置された下部構造体との間に設けられ、前記下部構造体に対して前記上部構造体を移動自在に支持する免震層と、
    前記上部構造体と連動して移動する第1束材と、
    前記下部構造体と連動して移動する第2束材と、
    前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に固定された緩衝部材と、
    前記緩衝部材が固定されていない前記第1束材又は前記第2束材の他方に固定された変形部材と、を備え、
    前記変形部材は、前記下部構造体に対する前記上部構造体の相対的な移動量が所定量以上となった際に前記緩衝部材を介して前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に押圧され変形して運動エネルギーを吸収すると共に、前記移動量を前記免震層の限界変位以下に規制し、
    前記変形部材は、両端が支持された梁状に形成され、中央付近が前記緩衝部材を介して押圧されることを特徴とする、免震構造。
  2. 前記変形部材は、塑性変形して前記運動エネルギーを吸収する、請求項1に記載の免震構造。
  3. 上部構造体と、
    前記上部構造体の下方に配置された下部構造体と、
    前記上部構造体と前記下部構造体との間に設けられ、前記下部構造体に対して前記上部構造体を移動自在に支持する免震層と、
    前記上部構造体と連動して移動する第1束材と、
    前記下部構造体と連動して移動する第2束材と、
    前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に固定された緩衝部材と、
    前記緩衝部材が固定されていない前記第1束材又は前記第2束材の他方に固定され、前記下部構造体に対する前記上部構造体の相対的な移動量が所定量以上となった際に前記緩衝部材を介して前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に押圧され変形して運動エネルギーを吸収すると共に、前記移動量を前記免震層の限界変位以下に規制する変形部材と、を備え
    前記変形部材は、両端が支持された梁状に形成され、中央付近が前記緩衝部材を介して押圧されることを特徴とする、建物。
  4. 上部構造体と連動して移動する第1束材と、
    前記上部構造体の下部に設けられ、前記上部構造体を移動自在に免震層により支持する下部構造体と連動して移動する第2束材と、
    前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に固定された緩衝部材と、
    前記緩衝部材が固定されていない前記第1束材又は前記第2束材の他方に固定された変形部材と、を備え、
    前記変形部材は、前記下部構造体に対する前記上部構造体の相対的な移動量が所定量以上となった際に前記緩衝部材を介して前記第1束材又は前記第2束材のいずれか一方に押圧され変形して運動エネルギーを吸収すると共に、前記移動量を前記免震層の限界変位以下に規制し、
    前記変形部材は、両端が支持された梁状に形成され、中央付近が前記緩衝部材を介して押圧されることを特徴とする、移動規制装置。
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