JP7456434B2 - 発熱体、貼合部材、及び移動体 - Google Patents

発熱体、貼合部材、及び移動体 Download PDF

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Description

本発明は、移動体の窓ガラス等に設けられる発熱体、この発熱体を備える貼合部材、及び、これらを備える移動体に関するものである。
従来から、自動車等の移動体の窓ガラスには、雪や水滴を除去するデフロスタ(霜取り装置)として機能する発熱体が設けられている。この発熱体は、発熱用の導電線を複数備えており、これらの導電線は通電されることで抵抗加熱により発熱する(例えば、JP2013-173402、JP8-72674)。そして、発熱体の熱が窓ガラスの表面に伝わることで、雪や水滴を除去することができる。
近年においては、衝突防止システムを搭載した移動体が増えてきている。例えば、自動車等に搭載される衝突防止システムは、外部に向けて光や電波(ミリ波)を発信し、外部で反射した光や電波をセンサで受信することで、外部の障害物と自動車との衝突を予測し、衝突を防止するための安全対策を自動的に行う。
ここで、衝突防止システムのセンサに対面するガラス等の部材の表面に多量の雪や水滴が付着すると、光や電波が雪や水滴に阻まれて透過することができず、センサが光や電波を受信できなくなってしまうおそれがある。そこで、雪や水滴を除去するために、センサに対面するガラス等の部材に、上記のような発熱体を設けることが考えられる。
ただし、センサと、センサに対面するガラス等の部材との位置関係により、ガラス等の部材に設けられる発熱体の領域も特定の外形領域に制限されることがある。例えば、自動車等に搭載される衝突防止システムのセンサは、フロントウィンドウの上端近傍に設置されることが多いが、このフロントウィンドウは傾斜しているため、設けられる発熱体の領域も、上底が短く下底が長い台形の領域となる。
しかしながら、従来の発熱体では、このような台形の領域の全域で均一に発熱することが困難であった。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、台形等、特定の領域に対して、全域で均一に発熱することができ、効果的に雪や水滴を除去することができる発熱体、この発熱体を備える貼合部材、及び、これらを備える移動体を提供することを主たる目的とする。
本発明の第1の発熱体は、通電されることで抵抗加熱により発熱する複数の発熱導電線を有する発熱体であって、前記発熱導電線に接続する一対のバスバーと、前記発熱導電線と接続し、前記発熱導電線よりも電気抵抗が小さい複数の連結導電部と、を備え、1個の前記連結導電部を介して2個の前記発熱導電線が接続されて1個の配線が構成されており、前記配線を構成する2個の前記発熱導電線のうち、一方の前記発熱導電線が前記一対のバスバーの一方に接続し、前記配線の他方の前記発熱導電線が前記一対のバスバーの他方に接続し、複数の前記配線において、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和が、全ての配線で同じである。
本発明の第2の発熱体は、通電されることで抵抗加熱により発熱する複数の発熱導電線を有する発熱体であって、前記発熱導電線に接続する一対のバスバーと、前記発熱導電線と接続し、前記発熱導電線よりも電気抵抗が小さい複数の連結導電部と、を備え、前記複数の発熱導電線は、台形の領域に、該台形の底辺の方向に沿って延び、該台形の上底側から下底側に向かって等間隔で配列されており、前記一対のバスバーは、前記台形の一方の脚側に配置され、前記複数の連結導電部は、前記台形の他方の脚側に配置され、nを自然数とした場合に、前記複数の発熱導電線は2n個あり、前記台形の上底側から下底側に向かう方向に、第1の発熱導電線から第2nの発熱導電線が順次配列されており、前記複数の連結導電部はn個あり、前記台形の外側から内側に向かう方向に、第1の連結導電部から第nの連結導電部が順次配列されており、前記第1の発熱導電線、前記第1の連結導電部、及び前記第2nの発熱導電線が接続されて第1の配線が構成され、第2の発熱導電線、第2の連結導電部、及び第(2n-1)の発熱導電線が接続されて第2の配線が構成され、同様にして、前記台形の外側から内側に向かう方向に、順次、第3の配線から第(n-1)の配線が構成されており、最後に前記第nの発熱導電線と前記第nの連結導電部と第(n+1)の発熱導電線が接続されて第nの配線が構成されており、前記第1の発熱導電線から前記第nの発熱導電線が前記一対のバスバーの一方に接続し、前記第(n+1)の発熱導電線から前記第2nの発熱導電線が前記一対のバスバーの他方に接続している。
本発明の第2の発熱体において、前記第1の配線から前記第nの配線において、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和が、全ての配線で同じであってもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記第1の配線から前記第nの配線において、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の平均値をLaveとし、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最大値をLmaxとし、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最小値をLminとした場合に、
ave≦Lmax≦1.1×Lave
であって、
0.9×Lave≦Lmin≦Lave
であってもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記第1の発熱導電線から前記第2nの発熱導電線の各発熱導電線が、同じ線幅を有していてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記第1の連結導電部から前記第nの連結導電部の各連結導電部の幅が、該連結導電部と接続する前記発熱導電線の幅よりも大きくてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記第1の連結導電部から前記第nの連結導電部の各連結導電部間の隙間の大きさが、前記第1の発熱導電線から前記第nの発熱導電線の各発熱導電線間の隙間の大きさよりも小さくてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記第1の連結導電部から前記第nの連結導電部の少なくとも一の連結導電部が、前記台形の底辺の方向に沿った部分を有していてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記第1の発熱導電線から前記第nの発熱導電線の少なくとも一の発熱導電線が、前記台形の底辺の方向に沿った部分と、該発熱導電線と接続する前記連結導電部が延びる方向に沿った部分と、を有していてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記発熱導電線は、前記バスバーから前記連結導電部に接続されるまでの経路において、2回以上折り返されて前記連結導電部に接続されており、前記発熱導電線の折り返された部分は前記台形の底辺の方向に沿って等間隔で配列されていてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記発熱導電線は、直線、曲線、又は直線及び曲線の組み合わせの形状を有していてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記一対のバスバーが、いずれも、前記台形の一方の底辺側に電源との接続部を有していてもよい。
本発明の第2の発熱体は、前記台形が直角を有する台形である発熱体を第1の発熱体とし、該第1の発熱体とは前記台形の上底と下底が反転した形態となる構成を有する発熱体を第2の発熱体とした場合に、前記第1の発熱体と前記第2の発熱体とが、それぞれの前記台形の長い方の底辺が隣り合う形態で配置されて五角形の領域を形成し、該五角形の領域において、複数の前記発熱導電線が等間隔で配列されていてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記第1の発熱体が有する一対のバスバーの前記第2の発熱体に近い位置のバスバーと、前記第2の発熱体が有する一対のバスバーの前記第1の発熱体に近い位置のバスバーとで、一のバスバーを形成していてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記複数の連結導電部が、該台形の外側に向かって凸となる円弧状に湾曲していてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記一対のバスバーが、該台形の外側に向かって凸となる円弧状に湾曲していてもよい。
本発明の第2の発熱体は、複数の前記連結導電部が、該台形の外側に向かって凸となる円弧状に湾曲しており、前記一対のバスバーが、該台形の外側に向かって凸となる円弧状に湾曲している発熱体を第3の発熱体とし、該第3の発熱体とは前記台形の上底と下底が反転した形態となる構成を有する発熱体を第4の発熱体とした場合に、前記第3の発熱体と前記第4の発熱体とが、それぞれの前記台形の長い方の底辺が隣り合う形態で配置されて円又は楕円形の外形を形成し、該円又は楕円形の領域において、前記複数の発熱導電線が等間隔で配列されていてもよい。
本発明の第2の発熱体において、前記第3の発熱体が有する一対のバスバーの前記第4の発熱体に近い位置のバスバーと、前記第4の発熱体が有する一対のバスバーの前記第3の発熱体に近い位置のバスバーとで、一のバスバーを形成していてもよい。
本発明の第1または第2の発熱体において、
前記発熱導電線及び前記連結導電部が設けられる基材をさらに備え、
前記基材は、接着性を有していてもよい。
本発明の貼合部材は、基板と、該基板に接合した上述したいずれかの第1または第2の前記発熱体と、を備える。
本発明の貼合部材は、基板と、該基板に接合した上述したいずれかの第1または第2の前記発熱体と、被覆部材と、を備え、前記被覆部材が前記発熱体の前記連結導電部を覆っている。
本発明の移動体は、上述したいずれかの発熱体を備える。
本発明の移動体は、上述したいずれかの貼合部材を備える。
本発明の第3の発熱体は、通電されることで抵抗加熱により発熱する発熱体であって、一対のバスバーと、前記一対のバスバーを接続する複数の配線と、を備え、前記配線は、前記一対のバスバーの各々に接続する2個の発熱導電線と、2個の前記発熱導電線を連結する連結導電部と、を有し、前記連結導電部は、前記発熱導電線よりも電気抵抗が小さく、各配線における2個の前記発熱導電線の抵抗の和の最小値に対する最大値の比は、1.23以下である。
本発明の第4の発熱体は、通電されることで抵抗加熱により発熱する発熱体であって、nを2以上の自然数、kをn以下の自然数とした場合に、一対のバスバーと、前記一対のバスバーを接続する第1から第nの配線と、を備え、各配線は、前記一対のバスバーの各々に接続する2個の発熱導電線と、2個の前記発熱導電線を連結する連結導電部と、を有し、前記連結導電部は、前記発熱導電線よりも電気抵抗が小さく、第kの配線が有する前記発熱導電線は、2n個の前記発熱導電線のうち抵抗がk番目に小さい前記発熱導電線と、2n個の前記発熱導電線のうち抵抗がk番目に大きい前記発熱導電線と、である。
本発明の第4の発熱体において、2n個の前記発熱導電線のうち抵抗が1番目からn番目に小さい前記発熱導電線は、前記一対のバスバーの一方に接続し、2n個の前記発熱導電線のうち抵抗が1番目からn番目に大きい前記発熱導電線は、前記一対のバスバーの他方に接続してもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記発熱導電線は、第1方向に配列されており、前記連結導電部は、前記発熱導電線に対して前記第1方向に非平行な第2方向の一側に配置されており、前記一対のバスバーは、前記発熱導電線に対して前記第2方向の他側に配置されていてもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記発熱導電線は、第1方向に配列されており、2n個の前記発熱導電線は、前記第1方向の一側から他側に向けて抵抗が低い順に並んでいてもよい。
本発明の第4の発熱体において、2n個の前記発熱導電線は、第1方向に等間隔に配列されていてもよい。
本発明の第4の発熱体において、各配線における2個の前記発熱導電線の抵抗の和の最小値に対する最大値の比は、1.23以下であってもよい。
本発明の第4の発熱体において、各配線が有する2個の前記発熱導電線の抵抗の和の平均値Rave、最大値Rmax、最小値Rminが、次の関係(i),(ii)を満たしてもよい。
ave ≦ Rmax ≦ 1.1×Rave ・・・(i)
0.9×Rave ≦ Rmin ≦ Rave ・・・(ii)
本発明の第4の発熱体において、2n個の前記発熱導電線は、同じ線幅であってもよい。
本発明の第4の発熱体において、各配線における前記連結導電部の線幅は、当該連結導電部が接続する2個の前記発熱導電線の線幅より大きくてもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記発熱導電線は、第1方向に配列されており、前記連結導電部は、第3方向に配列されており、n個の前記連結導電部についての前記第3方向に隣り合う2つの前記連結導電部の間隔の最大値は、2n個の前記発熱導電線ついての前記第1方向に隣り合う2つの前記発熱導電線の間隔の最小値よりも小さくてもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記発熱導電線は、第2方向に延びており、n個の前記連結導電部のうちの少なくとも1個の前記連結導電部は、前記第2方向に延びる部分を有していてもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記連結導電部は、第4方向に延びており、2n個の前記発熱導電線のうちの少なくとも1個の前記発熱導電線は、前記第4方向に延びる部分を有していてもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記発熱導電線は、第1方向に配列され、前記第1方向に非平行な第2方向に延びており、各発熱導電線は、第1線状部と、前記第2方向の一側で前記第1線状部に接続する第2線状部と、前記第2方向の他側で前記第2線状部に接続する第3線状部と、を含み、前記第1線状部、前記第2線状部及び前記第3線状部は、前記第1方向に等間隔に配列されていてもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記発熱導電線は、直線、曲線、又は直線及び曲線の組み合わせの形状を有してもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記発熱導電線は、第1方向に配列されており、前記一対のバスバーは、前記第1方向において電源と接続する接続部を有していてもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記連結導電部は、湾曲していてもよい。
本発明の第4の発熱体において、前記一対のバスバーは湾曲していてもよい。
本発明の集合発熱体は、上述したいずれかの第2の発熱体を複数備え、複数の前記発熱体は、互いに対称な形状であり、隣り合う発熱体の間隔は、発熱体が有する前記発熱導電線の間隔と等しい。
本発明の集合発熱体において、ある発熱体が有する前記一対のバスバーの一方は、他の発熱体が有する前記一対のバスバーの一方と一体となっていてもよい。
本発明によれば、台形等、特定の領域に対して、全域で均一に発熱することができ、効果的に雪や水滴を除去することができる発熱体を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る発熱体を備えた移動体の例を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る発熱体の領域とセンサとの位置関係を示す図であり、(a)は図1に示すD1方向から見た位置関係を示す図であり、(b)は(a)に示すD2方向から見た位置関係を示す図。 本発明に係る発熱体の第1の実施形態の一例を示す図。 図3に示す発熱体を構成する各発熱導電線の長さの関係を説明する図。 本発明に係る発熱体の第1の実施形態の台形領域の他の例を示す図。 本発明に係る発熱体の第1の実施形態の他の例を示す図。 本発明に係る発熱体の第1の実施形態の他の例を示す図。 図3に示す発熱体の断面構成例を説明する図であり、(a)は図3に示すA-A線断面図、(b)は図3に示すB-B線断面図。 図3に示す発熱体を備えた貼合部材の断面構成例を説明する図。 図8に示す発熱体の製造方法の一例を示す工程図。 図9に示す貼合部材の製造方法の一例を示す工程図。 本発明に係る発熱体の第2の実施形態の一例を示す図。 本発明に係る発熱体の第3の実施形態の一例を示す図。 本発明に係る発熱体の第4の実施形態の例を示す図。 本発明に係る発熱体の第5の実施形態の例を示す図。 本発明に係る発熱体の第5の実施形態の他の例を示す図。 本発明に係る発熱体の第6の実施形態の例を示す図。 本発明に係る発熱体の第6の実施形態の他の例を示す図。 本発明に係る発熱体の第7の実施形態の例を示す図。 従来の発熱体の一例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「台形」、「五角形」、「楕円形」、「平面」、「平行」、「直交」、「同じ」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る発熱体を備えた移動体の例を示す図である。
図1に示すように、移動体1の一例としての自動車は、フロントウィンドウ3の上端近傍の台形領域2に発熱体10を有している。図示されている例においては、2つの発熱体10が、移動体1のフロントウィンドウ3の上端近傍の左右2個所の台形領域2に設けられている。これは、移動体1に搭載された衝突防止システムが、センサを2つ有するステレオタイプであり、この2つのセンサの設置個所に応じて発熱体10も2つ設けられているものである。このようなステレオタイプでは、左右のセンサが受信する光や電波の違いから距離や物体の動き等をより高精度で検知できる。
また、移動体1はバッテリー等の電源5を有しており、電源5によって、発熱体10に電力を供給することができる。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る発熱体の領域とセンサとの位置関係を示す図である。ここで図2(a)は、図1に示すD1方向、すなわち移動体1のサイドウィンドウ4側から見た位置関係を示す図である。また、図2(b)は、図1及び図2(a)に示すD2方向、すなわちフロントウィンドウ3側から見た位置関係を示す図である。
図2(a)に示すように、センサ6に対し、対面するフロントウィンドウ3は傾斜している。それゆえ、センサ6の上側(移動体1の天井側)はフロントウィンドウ3との距離が小さく、センサ6の下側(移動体1の床側)はフロントウィンドウ3との距離が大きくなる。そして、センサ6が受信する光や電波の視野は、広がりをもって視野が通過するフロントウィンドウ3に投影されるため、フロントウィンドウ3において、センサ6にとって雪や水滴を除去することが必要な領域は、図2(b)に示すように、上底が短く下底が長い台形領域2(図中、P、Q、R、Sの4点で囲まれる領域)となる。
なお、通常、自動車(例えばセダンタイプの乗用車)においてフロントウィンドウ3は湾曲しているため、その表面も厳密には平面ではなく曲面である。ただし、フロントウィンドウ3の湾曲は主に左右方向で湾曲の程度が大きく、上下方向では小さい。それゆえ、図2(b)に示す線分PSと線分QRは平行として扱える。
また、センサ6は小型(通常、高さ方向の大きさが、自動車のバックミラーの高さ方向の大きさ程度、また横方向の大きさも、高さ方向の大きさ程度)であるため、図2(b)に示す台形領域2も、図1に示すようにフロントウィンドウ3に比べて小さい領域となる。
それゆえ、台形領域2においてフロントウィンドウ3の湾曲は無視することができ、台形領域2は平面上に存在する台形PQRSとして扱うことができる。
しかしながら、一対のバスバー間を発熱用の導電線で結ぶ従来の発熱体では、このような台形領域の全域で均一に発熱することが困難であった。
例えば、一対のバスバー間を発熱用の導電線で結ぶ従来の発熱体で台形領域を発熱する場合、その構成は、例えば、図20に示す発熱体1000のようになる。
図20に示す発熱体1000において、一対のバスバー1021、1022は、それぞれ台形PQRSの左右の脚(線分PQ、線分SR)に相当する位置に配設される。そして、バスバー1021とバスバー1022とを結ぶ発熱用の導電線として、第1配線1031、第2配線1032、第3配線1033、第4配線1034、第5配線1035、第6配線1036の6個の配線が備えられている。通常、この6個の配線は、同一材料から形成され、その厚さも同一である。
なお、図20においては、煩雑となることを避けるため、発熱体1000が備える配線の数は6個の例を示しているが、実際の発熱体は、より多くの配線(例えば、40個以上)で構成されていてもよい。
ここで、台形PQRSは上底(線分PS)が短く、下底(線分QR)が長い。それゆえ、線分PS側の第1配線1031の長さは、線分QR側の第6配線1036の長さより短い。より詳しくは、各配線の長さは、線分PS側の第1配線1031から線分QR側の第6配線1036に向かって長くなり、6個の配線のいずれも同じ長さではない。
このような場合、各配線が同じ断面積を有していると、長い配線は短い配線よりも電気抵抗が大きくなり、抵抗加熱による発熱も不均一になる。それゆえ、図20に示す発熱体1000において、台形PQRSの全域で均一に発熱することを望む場合、例えば、配線毎に線幅や間隔を調整することが必要になる。しかしながら、配線数が多い場合、このような調整は非常に煩雑なものとなる。
一方、例えば、図3に示す発熱体10であれば、上記のような問題を解決して、台形領域の全域で均一に発熱することができる。
図3は、本発明に係る発熱体の第1の実施形態の一例を示す平面図である。
発熱体10は、通電されることで抵抗加熱により発熱する。図3に示すように、発熱体10は、通電されることで抵抗加熱により発熱する発熱導電線として、第1発熱導電線31a、第2発熱導電線32a、第3発熱導電線33a、第4発熱導電線33c、第5発熱導電線32c、第6発熱導電線31cの6個の発熱導電線を有している。この6個の発熱導電線は、台形PQRSの領域に、台形PQRSの底辺(例えば線分PS)の方向に沿って延び、台形PQRSの上底(線分PS)側から下底(線分QR)側に向かって等間隔で配列されている。より詳しくは、台形PQRSの上底(線分PS)側から下底(線分QR)側に向かって第1発熱導電線31aから第6発熱導電線31cの6個の発熱導電線が順次、等間隔で配列されている。すなわち、発熱導電線は、配列方向である第1方向d1に等間隔に並んでいる。そして、発熱導電線は、第1方向d1に非平行な第2方向d2に延びている。さらに、発熱導電線は、第1方向d1の一側から他側に向けて長さが短い順に並んでいる。すなわち、発熱導電線は、第1方向d1の一側から他側に向けて抵抗が小さい順に並んでいる。
なお、図3においても、煩雑となることを避けるため、発熱体10が備える発熱導電線の数は6個の例を示しているが、実際の発熱体は、より多くの配線(例えば、40個以上)で構成されていてもよい。すなわち、発熱体10は、複数の配線を有している。
ここで、発熱体10においては、それぞれ正極と負極に接続される一対のバスバー21、22が、図3に示すように、台形PQRSの一方の脚(線分PQ)側に配置されている。すなわち、発熱体10は、一対のバスバー21,22を有しており、一対のバスバーは、発熱導電線に対して、第2方向d2の他側に配置されている。
また、発熱体10は、3個の連結導電部(第1連結導電部31b、第2連結導電部32b、第3連結導電部33b)を有しており、この3個の連結導電部は、図3に示すように、台形PQRSの他方の脚(線分SR)側に配置されている。すなわち、連結導電部は、発熱導電線に対して第2方向d2の一側に配置されている。より詳しくは、台形PQRSの脚(線分SR)側から台形PQRSの内側に向かって第1連結導電部31b、第2連結導電部32b、第3連結導電部33bが順次配列されている。すなわち、連結導電部は、第3方向d3に等間隔に配列されている。そして、連結導電部は、第3方向d3に非平行な第4方向d4に延びている。
この3個の連結導電部はいずれも、上記の6個の発熱導電線よりも電気抵抗が小さいものであり、それぞれ対応する発熱導電線と接続している。また、上記の6個の発熱導電線は、それぞれに対応するバスバーと接続している。
より詳しくは、第1発熱導電線31aの線分SR側の端部と第1連結導電部31bの線分PS側の端部とが接続され、かつ、第1連結導電部31bの線分QR側の端部と第6発熱導電線31cの線分SR側の端部が接続されて、第1配線31が構成され、この第1配線31は、第1発熱導電線31aの線分PQ側の端部でバスバー21と接続し、第6発熱導電線31cの線分PQ側の端部でバスバー22と接続している。すなわち、第1配線31は、一対のバスバー21,22の各々に接続する2個の発熱導電線31a,31cと、2個の発熱導電線31a,31cを連結する連結導電部31bと、を有している。
また、第2発熱導電線32aの線分SR側の端部と第2連結導電部32bの線分PS側の端部とが接続され、かつ、第2連結導電部32bの線分QR側の端部と第5発熱導電線32cの線分SR側の端部が接続されて、第2配線32が構成され、この第2配線32は、第2発熱導電線32aの線分PQ側の端部でバスバー21と接続し、第5発熱導電線32cの線分PQ側の端部でバスバー22と接続している。すなわち、第2配線32は、一対のバスバー21,22の各々に接続する2個の発熱導電線32a,32cと、2個の発熱導電線32a,32cを連結する連結導電部32bと、を有している。
同様に、第3発熱導電線33aの線分SR側の端部と第3連結導電部33bの線分PS側の端部とが接続され、かつ、第3連結導電部33bの線分QR側の端部と第4発熱導電線33cの線分SR側の端部が接続されて、第3配線33が構成され、この第3配線33は、第3発熱導電線33aの線分PQ側の端部でバスバー21と接続し、第4発熱導電線33cの線分PQ側の端部でバスバー22と接続している。すなわち、第3配線33は、一対のバスバー21,22の各々に接続する2個の発熱導電線33a,33cと、2個の発熱導電線33a,33cを連結する連結導電部33bと、を有している。
このように、第1配線では、6個の発熱導電線のうち、抵抗が1番目に小さい発熱導電線と抵抗が1番目に大きい発熱導電線とが連結導電部を介して接続している。第2配線では、6個の発熱導電線のうち、抵抗が2番目に小さい発熱導電線と抵抗が2番目に大きい発熱導電線とが連結導電部を介して接続している。第3配線では、6個の発熱導電線のうち、抵抗が3番目に小さい発熱導電線と抵抗が3番目に大きい発熱導電線とが連結導電部を介して接続している。
また、一方のバスバー21に接続している発熱導電線は、第1発熱導電線31a、第2発熱導電線32a及び第3発熱導電線33aである。これらは、第1方向d1の一側に配置されている。他方のバスバー22に接続している発熱導電線は、第4発熱導電線33c、第5発熱導電線32c及び第6発熱導電線31cである。これらは、第1方向d1の他側に配置されている。すなわち、6個の発熱導電線のうち抵抗が1番目から3番目に小さい発熱導電線は一方のバスバーに接続し、抵抗が1番目から3番目に大きい発熱導電線は、他方のバスバーに接続する。
上記のように、図3に示す発熱体10においては、3個の連結導電部はいずれも、上記の6個の発熱導電線よりも電気抵抗が小さい。このような連結導電部は、例えば、連結導電部を発熱導電線と同じ材料を用いて同じ厚さに形成し、連結導電部の線幅を発熱導電線の線幅よりも大きく形成することで、得ることが出来る。例えば、連結導電部の線幅を発熱導電線の線幅よりも4倍以上大きいものとすることで、連結導電部の電気抵抗は無いものとして扱える。
それゆえ、上記の第1配線31における電気抵抗は、第1発熱導電線31aの電気抵抗と第6発熱導電線31cの電気抵抗の和として扱える。また、上記の第2配線32における電気抵抗は、第2発熱導電線32aの電気抵抗と第5発熱導電線32cの電気抵抗の和として扱える。同様に、上記の第3配線33における電気抵抗は、第3発熱導電線33aの電気抵抗と第4発熱導電線33cの電気抵抗の和として扱える。
ここで、各発熱導電線を、同じ材料を用いて同じ厚さでかつ同じ線幅に形成する場合、各発熱導電線の電気抵抗は、各発熱導電線の長さに比例する。
そして、図3に示す発熱体10においては、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値を、全ての配線で同じ、若しくは実質的に同じとすることができる。すなわち、図3に示す発熱体10においては、各配線の抵抗加熱に係る長さを、全ての配線で同じ、若しくは実質的に同じとすることができる。
各発熱導電線は、通電されることで、その電気抵抗に応じて発熱する。それゆえ、図3に示す発熱体10においては、台形領域の全域で均一に発熱することができる。
なお、発熱体10において、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値を厳密に全ての配線で同じとしなくとも、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和について、最大値が平均値の1.1倍以下であり、最小値が平均値の0.9倍以下であると、発熱体10が配置された領域の全域で発熱を十分に均一にすることができる。すなわち各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の最小値に対する最大値の比が1.23以下であると、発熱体10が配置された領域の全域で発熱を十分に均一にすることができる。
上記のように、図3に示す発熱体10において、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値が、全ての配線で同じ、若しくは実質的に同じとすることができることについて、図4を用いて、詳しく説明する。
図4は、図3に示す発熱体10を構成する各発熱導電線の長さの関係を説明する図である。ここで、図4(a)は、台形PQRSの領域に配列された第1発熱導電線31a、第2発熱導電線32a、第3発熱導電線33a、第4発熱導電線33c、第5発熱導電線32c、第6発熱導電線31cを示し、図4(b)は、図4(a)に示す長方形WQXPにおける各発熱導電線の各部分の長さの関係を示している。
図4(a)に示すように、台形PQRSの領域に、上底(線分PS)側から下底(線分QR)側に向かって第1発熱導電線31aから第6発熱導電線31cの6個の発熱導電線が順次配列されており、かつ、各発熱導電線は、底辺(上底PS、または下底QR)の方向に沿って、等間隔(LP1)で配列されている。
ここで、図4(a)において、図中、P、X、Y、Sの4点で囲まれる長方形PXYS内の各発熱導電線は、全て同じ長さになる。なお、点Xは、点Pから線分QRに下ろした垂線の足であり、点Yは、点Sから線分QRに下ろした垂線の足である。それゆえ、各発熱導電線の長さの関係を説明するには、長方形PXYSの両脇にある長方形WQXP(図中、W、Q、X、Pの4点で囲まれる長方形)及び長方形SYRZ(図中、S、Y、R、Zの4点で囲まれる長方形)の各長方形内の各発熱導電線の長さの関係を説明すればよい。なお、点Wは、点Qから線分PSの延長した直線に下ろした垂線の足であり、点Zは、点Rから線分PSの延長した直線に下ろした垂線の足である。
ここでは、理解を容易とするために、長方形WQXPと長方形SYRZは、その形と大きさが同じ(すなわち、合同)であるものとする。言い換えれば、台形PQRSは、左右の脚(線分PQ、線分SR)の長さが同じである等脚台形とする。
図4(b)において、三角形PQX(図中、P、Q、Xの3点で囲まれる三角形)の領域には、線分WP側から線分QX側に向かって、第2発熱導電線の一部32f(実線32fとも呼ぶ。以下同様。)、第3発熱導電線の一部33f(実線33f)、第4発熱導電線の一部33g(実線33g)、第5発熱導電線の一部32g(実線32g)、第6発熱導電線の一部31g(実線31g)が配列されている。
一方、三角形QPW(図中、Q、P、Wの3点で囲まれる三角形)の領域には、線分WP側から線分QX側に向かって、仮想線31d(破線31dとも呼ぶ。以下同様。)、仮想線32d(破線32d)、仮想線33d(破線33d)、仮想線33e(破線33e)、仮想線32e(破線32e)が配列されている。
ここで、三角形QPWと三角形PQXは合同の関係にある。そして、各発熱導電線は、等間隔で配列されている。それゆえ、図4(b)に示すように、破線32eの長さ(L12)は実線32gの長さと同じになる。同様に、破線33dの長さ(L13)は実線33gの長さと同じになり、破線33eの長さ(L14)は実線33fの長さと同じになり、破線32eの長さ(L15)は実線32fの長さと同じになる。
そうすると、図4(a)における、第1発熱導電線31aの長さをL1、第2発熱導電線32aの長さをL2、第3発熱導電線33aの長さをL3、第4発熱導電線33cの長さをL4、第5発熱導電線32cの長さをL5、第6発熱導電線31cの長さをL6とした場合、例えば、第2発熱導電線32aの長さ(L2)は、第1発熱導電線31aの長さ(L1)に図4(b)の実線32fの長さ(L15)の2倍の長さを足した長さに等しい。
すなわち、
L2=L1+2×L15
となる。
一方、第5発熱導電線32cの長さ(L5)は、第6発熱導電線31cの長さ(L6)から図4(b)の破線32eの長さ(L15)の2倍の長さを引いた長さに等しい。
すなわち、
L5=L6-2×L15
となる。
それゆえ、
L2+L5=(L1+2×L15)+(L6-2×L15)=L1+L6
となる。
同様に、第3発熱導電線33aの長さ(L3)は、第1発熱導電線31aの長さ(L1)に図4(b)の実線33fの長さ(L14)の2倍の長さを足した長さに等しい。
すなわち、
L3=L1+2×L14
となる。
一方、第4発熱導電線33cの長さ(L4)は、第6発熱導電線31cの長さ(L6)から図4(b)の破線33eの長さ(L14)の2倍の長さを引いた長さに等しい。
すなわち、
L4=L6-2×L14
となる。
それゆえ、
L3+L4=(L1+2×L14)+(L6-2×L14)=L1+L6
となる。
すなわち、図4(a)において、第1発熱導電線31aの長さ(L1)と第6発熱導電線31cの長さ(L6)の和は、第2発熱導電線32aの長さ(L2)と第5発熱導電線32cの長さ(L5)の和と等しく、かつ、第3発熱導電線33aの長さ(L3)と第4発熱導電線33cの長さ(L4)の和と等しくなる。
なお、図4に示す例においては、理解を容易とするために、台形PQRSは、左右の脚(線分PQ、線分SR)の長さが同じである等脚台形として説明したが、上記の長さの関係は、等脚台形以外の台形でも成立する。
例えば、図5に示すように、台形PQRSは、左右の脚(線分PQ、線分SR)の長さが異なるものであってもよい。例えば、図5(a)に示すように、一方の脚(線分PQ)が他方の脚(線分SR)より長い形態であっても良い。
また、台形PQRSは、左右の脚の一方が上底および下底と直角に交わる、いわゆる直角台形であってもよい。例えば、図5(b)に示すように、一方の脚(線分SR)と上底(線分PS)のなす角が直角(90度)となる形態であってもよい。
なお、図3に示す発熱体10においては、第1連結導電部31b、第2連結導電部32b、第3連結導電部33bの各幅や各隙間(間隔)に要する幅(図中の幅W1)があるため、厳密には、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値が、全ての配線で同じにはならない。
例えば、図3に示す発熱体10においては、第3発熱導電線33aの長さは、図4に示す第3発熱導電線33aの長さ(L3)よりもW1だけ短くなる。
ただし、通常、このW1の長さは、図4に示す第3発熱導電線33aの長さ(L3)に比べて、無視できるほど小さい。例えば、L3の長さが100mm程度に対し、1個の連結導電部の幅は100μm程度である。それゆえ、台形PQRSの線分PSから線分QRに向けて2mm間隔で20個の発熱導電線が配列されている場合(台形PQRSの高さが40mmに相当)に、一の連結導電部とこれに隣接する連結導電部との隙間を仮に10μmとした場合、W1の大きさは1090μm(=100μm×10個+10μm×9)であり、これは、L3の長さの0.011倍程度である。
それゆえ、図3に示す発熱体10においては、厳密には、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値が、全ての配線で同じにはならないとしても、実質的には同じ長さとして扱うことができる。
ここで、工業製品においては、一般に、目標とする値(設計値)に対し±10%程度の差は公差として許容され得る。それゆえ、本実施形態の発熱体においても、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値は、目標とする値(設計値)に対し±10%程度の差があっても許容される。
例えば、本実施形態の発熱体において、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の平均値をLaveとし、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最大値をLmaxとし、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最小値をLminとした場合に、
ave≦Lmax≦1.1×Lave
であって
0.9×Lave≦Lmin≦Lave
であれば、許容される。
したがって、各配線が有する2個の前記発熱導電線の抵抗の和の平均値Rave、最大値Rmax、最小値Rminが、次の関係(i)、(ii)を満たしていれば、許容される。
ave ≦ Rmax ≦ 1.1×Rave ・・・(i)
0.9×Rave ≦ Rmin ≦ Rave ・・・(ii)
このような±10%程度の差があっても、十分に発熱むらを抑制することができる。すなわち、発熱体が配置された領域の全域で均一に発熱することができ
(変形例1)
なお、本実施形態の発熱体において、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値を、全ての配線で、より同じ値に近づける形態として、図6に示すように、連結導電部が、台形PQRSの底辺(線分PSまたは線分QR)の方向に沿った部分を有する形態を挙げることができる。
図6に示す例において、第1連結導電部31bは、台形PQRSの脚(線分SR)の方向に沿った部分のみならず、上底(線分PS)及び下底(線分QR)の方向に沿った部分を有している。すなわち、第1連結導電部31bは、発熱導電線の延びる方向である第2方向d2に延びる部分を有している。そして、この上底(線分PS)及び下底(線分QR)の方向に沿った部分の長さは、それぞれW1に等しい。
それゆえ、図6に示す例においては、第1発熱導電線31aの長さと第6発熱導電線31cの長さの和は、第3発熱導電線33aの長さと第4発熱導電線33cの長さの和と同じになる。
同様に、第2連結導電部32bについても、台形PQRSの脚(線分RS)の方向に沿った部分のみならず、上底(線分PS)及び下底(線分QR)の方向に沿った部分をも設けることで、すなわち第2連結導電部32bが発熱導電線の延びる方向である第2方向d2に延びる部分を有していることで、図6に示す例のように、第2発熱導電線32aの長さと第5発熱導電線32cの長さの和を、第3発熱導電線33aの長さと第4発熱導電線33cの長さの和と同じに調整することができる。
このようにして、各発熱導電線の長さを調整することができ、より、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値を、全ての配線で、より同じ値に近づけることができる。
(変形例2)
また、他の形態として、図7に示すように、発熱導電線が、台形PQRSの脚(線分SR)の方向に沿った部分を有する形態を挙げることができる。すなわち、発熱導電線は、連結導電部の延びる方向である第4方向d4に延びる部分を有している。ここで、図7においては、煩雑となることを避けるため、発熱体10の第1配線31についてのみ図示するが、図示しない第2配線32、及び第3配線33についても同様な形態とすることができる。
図7に示す例において、第1発熱導電線31aは、図3に示す台形PQRSの上底(線分PS)の方向(第2方向d2)に沿った部分のみならず、第1発熱導電線31aと接続する第1連結導電部31bが延びる方向(第4方向d4)に沿った部分(調整用第1発熱導電線41a)をも有している。
また、第6発熱導電線31cは、図3に示す台形PQRSの下底(線分QR)の方向(第2方向d2)に沿った部分のみならず、第6発熱導電線31cと接続する第1連結導電部31bが延びる方向(第4方向d4)に沿った部分(調整用第6発熱導電線41b)をも有している。
それゆえ、調整用第1発熱導電線41aの長さ(L21)や調整用第6発熱導電線41bの長さ(L21)を適宜変更することで、第1配線31が有する2個の発熱導電線の長さを調整することができる。
図示はしないが、第2配線32、第3配線33も同様にして、各配線が有する2個の発熱導電線の長さを調整することができる。
それゆえ、例えば、図3に示す発熱体10において、第2配線32が有する2個の発熱導電線の長さの和の値がより大きくなるように調整して、第1配線31が有する2個の発熱導電線の長さの和と等しくすることができる。
同様に、第3配線33が有する2個の発熱導電線の長さの和の値がより大きくなるように調整して、第1配線31が有する2個の発熱導電線の長さの和と等しくすることができる。
(構成要素)
以下、発熱体10、及び、発熱体10に関係する各構成要素について説明する。
図8は、図3に示す発熱体10の断面構成例を説明する図であり、(a)は図3に示すA-A線断面図であり、(b)は図3に示すB-B線断面図である。
図3に示す発熱体10の各発熱導電線及び各連結導電部は、幅が小さく(例えば数10μmレベル)、幅に対して連結導電部が延びる方向の長さが長い(例えば100mm)ため、通常、発熱体10の各発熱導電線及び各連結導電部は、シート状の基材の上に設けられる。例えば、図8に示す例においては、発熱体10は基材101を備えた、基材付き発熱体の形態をしている。
なお、発熱体10は基材101を備えていない形態であってもよい。例えば、図1に示す移動体1のフロントウィンドウ等を構成する基板(主にガラス)に、直接、発熱体10を形成してもよく、また、基材101の上に発熱体10を形成した後に、発熱体10から基材101を取り去ってもよい。
基材101は、発熱体10の各発熱導電線及び各連結導電部を支持する基材として機能する。
基材101は、可視光線波長帯域の波長(380nm~780nm)を透過する一般に言うところの透明である電気絶縁性のフィルムである。基材101としては、可視光や電波(ミリ波)を透過し、発熱体10の各発熱導電線及び各連結導電部を適切に支持し得るものであればいかなる材質のものでもよいが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリビニルブチラール(PVB)等を挙げることができる。また、基材101は、光透過性や、発熱体10の各発熱導電線及び各連結導電部の適切な支持性等を考慮すると、0.03mm以上0.20mm以下の厚さを有していることが好ましい。
なお、「透明」とは、当該基材を介して当該基材の一方の側から他方の側を透視し得る程度の透明性を有していることを意味しており、例えば、30%以上、より好ましくは70%以上の可視光透過率を有していることを意味する。可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm~780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
図8に示すように、発熱体10の各発熱導電線(31a、32a、33a、33c、32c、31c)及び各連結導電部(31b、32b、33b)は、同じ材料の導電性金属層103から構成されている。
また、図8に示す例において、各発熱導電線及び各連結導電部は、基材101との間に第1暗色層102を有しており、基材101とは反対側の面の上及び両側面に第2暗色層104を有している。
なお、煩雑となるのを避けるため、図8(a)においては、第1発熱導電線31aにのみ、導電性金属層103、第1暗色層102、第2暗色層104の符号を付与しているが、他の発熱導電線(32a、33a、33c、32c、31c)においても、同様の構成を有している。
同様に、図8(b)においては、第3連結導電部33bにのみ、導電性金属層103、第1暗色層102、第2暗色層104の符号を付与しているが、他の連結導電部(32b、31b)においても、同様の構成を有している。
なお、図示はしないが、図3に示すバスバー21、22も、発熱体10の各発熱導電線及び各連結導電部と同一の材料を用いて形成されていてもよい。
導電性金属層103を構成する材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン等の金属、及び、これらの金属の1種以上を含んでなる合金の一以上を例示することができる。
優れた導電性を有する金属材料からなる導電性金属層103は、比較的高い反射率を呈する。それゆえ、例えば各発熱導電線及び各連結導電部の構成が、導電性金属層103が露出した構成の場合、この露出した導電性金属層103によって光が反射されると、その反射した光が視認されるようになり、移動体1の乗員の視界を妨げる場合がある。また、外部から発熱導電線が視認されると、意匠性が低下する場合がある。
そこで、第1暗色層102及び第2暗色層104を設けて、光の反射を抑制する。第1暗色層102及び第2暗色層104は、導電性金属層103よりも可視光の反射率が低い層であればよく、例えば黒色等の暗色の層である。
この第1暗色層102及び第2暗色層104によって、発熱導電線が視認されづらくなり、乗員の視界を良好に確保することができる。また、外部から見たときの意匠性の低下を防ぐことができる。
次に、発熱体10の発熱導電線の寸法等について、図8(a)を用いて説明する。
図8(a)に示す例において、6個の発熱導電線(31a、32a、33a、33c、32c、31c)は、いずれも矩形形状の断面を有している。
そして、台形PQRSの全域で均一に発熱する目的のために、その線幅(LW1)及び高さ(LH1)は全ての発熱導電線で同じである。また、各発熱導電線間の隙間(SW1)の大きさも同じである。
線幅LW1は、2μm以上60μm以下とし、高さ(厚さ)LH1は、1μm以上60μm以下とすることが好ましい。また、隙間SW1は、1mm以上10mm以下とすることが好ましい。このような寸法であれば、発熱体10がデフロスタとして機能することができ、また、各発熱導電線が十分に細線化されているので、発熱導電線に阻まれてセンサ6が光や電波を受信できなくなってしまうおそれがない。また、発熱体10を効果的に不可視化することができる。
なお、上記のように、発熱導電線の線幅LW1は、隙間SW1に比べて極めて小さい。それゆえ、図4に示す発熱導電線の間隔(LP1)の値は、隙間SW1の値と同じとして扱うことができる。
次に、発熱体10の各連結導電部の寸法等について、図8(b)を用いて説明する。
図8(b)に示す例において、3個の連結導電部(31b、32b、33b)は、いずれも矩形形状の断面を有している。
ここで、上記の発熱導電線においては、台形PQRSの全域で均一に発熱する目的のために、その線幅(LW1)、高さ(LH1)、及び各発熱導電線間の隙間(SW1)の大きさは全ての発熱導電線で同じであった。
一方、発熱体10の各連結導電部は発熱に寄与しないため、各連結導電部は、必ずしも同じ断面積である必要は無い。同様に、各連結導電部間の隙間の大きさ(SW2)も全ての連結導電部で同じである必要は無い。
なお、発熱体10の各連結導電部は、通常、上記の発熱導電線と同じ材料(例えば銅箔)をエッチングして形成される。それゆえ、各連結導電部の高さ(厚さ)LH2は、通常、上記の発熱導電線の高さ(厚さ)LH1と同じであってもよい。
各連結導電部の幅は、当該連結導電部が接続する2個の発熱導電線の幅よりも大きいことが好ましい。具体的には、連結導電部の幅LW2は、上記の発熱導電線の線幅LW1の4倍以上100倍以下の大きさとすることが好ましい。このような寸法であれば、上記の発熱導電線よりも電気抵抗を十分小さくでき、発熱体10において連結導電部の電気抵抗は無いものとして扱える。
また、隙間SW2は、10μm以上100μm以下とすることが好ましい。
連結導電部は、上記の発熱導電線と異なり発熱に寄与しないため、連結導電部の隙間の大きさSW2を発熱導電線間の隙間の大きさより小さく設計できる。より詳しくは、連結導電部の配列方向である第3方向に隣り合う2つの連結導電部の間隔の最大値は、発熱導電線の配列方向である第1方向d1に隣り合う2つの発熱導電線の間隔の最小値より、小さい。そして、連結導電部の隙間が10μm以上であればエッチング加工等に困難が生じることは少ない。また、連結導電部は、センサ6にとって雪や水滴を除去することが必要な領域(図2(b)に示す台形PQRS)の脚側に配置されるため、隙間SW2が小さくても、密集した連結導電部の存在によってセンサ6が光や電波を受信できなくなってしまうおそれは低い。
一方、隙間SW2が無用に大きい場合、連結導電部の数が増えてくると、図3に示す幅W1が大きくなって、図4に示す第1発熱導電線31aの長さ(L1)に比べて、無視できるほどの大きさに収まらないおそれがある。
次に、発熱体10がガラス等の基板に設けられた状態の構成について、説明する。
図9は、図3に示す発熱体を備えた貼合部材の断面構成例を説明する図である。
図9に示す例において、貼合部材100は、基板111、114と、基板111、114の間に配置された発熱体10と、基板111と発熱体10とを接合する接合層112と、基板114と発熱体10とを接合する接合層113と、を有している。
発熱体10が移動体1に設けられる場合、通常、図9に示すように、発熱体10は移動体1のフロントウィンドウ等を構成する基板(主にガラス)と接合された構成になっている。
基板111、114は、図1で示した例のように移動体1のフロントウィンドウに用いる場合、乗員の視界を妨げないよう可視光透過率が高いものを用いることが好ましい。
このような基板111、114の材質としては、ソーダライムガラスや青板ガラスが例示できる。あるいは、基板111、114の材質は、ポリカーボネート樹脂などの樹脂ガラスであってもよい。
基板111、114の可視光透過率は90%以上であることが好ましい。ここで、基板111、114の可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm~780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。なお、基板111、114の一部または全体に着色するなどして、この一部分の可視光透過率を低くしてもよい。この場合、太陽光の直射を遮ったり、車外から車内を視認しにくくしたりすることができる。
また、基板111、114は、1mm以上5mm以下の厚さを有していることが好ましい。このような厚さであると、強度及び光学特性に優れた基板111、114を得ることができる。基板111、114は、同一の材料で同一に構成されていてもよいし、或いは、材料および構成の少なくとも一方において互いに異なるようにしてもよい。
次に、接合層112、113について説明する。
接合層112、113としては、種々の接着性または粘着性を有した材料からなる層を用いることができる。また、接合層112、113は、可視光透過率が高いものを用いることが好ましい。典型的な接合層としては、ポリビニルブチラール(PVB)からなる層を例示することができる。接合層112、113の厚さは、それぞれ0.15mm以上1mm以下であることが好ましい。接合層112、113は、同一の材料で同一に構成されていてもよいし、或いは、材料および構成の少なくとも一方において互いに異なるようにしてもよい。
なお、図9に示す例においては、接合層112を介して基板111と発熱体10とが接合されている例を示したが、これに限らず、基材101が接合機能を有していてもよい。すなわち、基材が接着性を有していてもよい。これにより、発熱体と基板との接着性を向上させることができる。また、この場合、基材101によって、発熱体10と基板111とを接合することができるため、接合層112を省略することができる。
このような基材101の材料として、ポリビニルブチラール(PVB)等のポリビニルアセタールを例示することができる。
また上記からさらに接合層113も省略して各発熱導電線の隙間(SW1)から接着機能をもつ基材101を露出させて基板114を接合しても良い。
またさらに上記の構成に接合層112を加えて基材101の厚みを補完してもよい。
なお、貼合部材100には、図示された例に限られず、特定の機能を発揮することを期待されたその他の機能層が設けられても良い。また、1つの機能層が2つ以上の機能を発揮するようにしてもよい。貼合部材100に付与され得る機能としては、一例として、反射防止(AR)機能、耐擦傷性を有したハードコート(HC)機能、赤外線遮蔽(反射)機能、紫外線遮蔽(反射)機能、防汚機能、接合機能等を例示することができる。
また、図9に示す例においては、発熱体10の表裏両面側にそれぞれ基板を有する構成の貼合部材100を例示したが、発熱体10を備える貼合部材は、この構成に限定されず、例えば、発熱体10の表裏の片側にのみ基板を有する構成であってもよい。
(発熱体の製造方法)
次に、発熱体10の製造方法について説明する。図10は、図8に示す発熱体の製造方法の一例を示す工程図である。
まず、図10(a)に示すように、第1暗色層102を形成するようになる暗色膜102aを基材101上に設け、導電性金属層103を形成するようになる金属膜103aを暗色膜102a上に設ける。
金属膜103aは、導電性金属層103をなす材料として既に説明したように、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン、及び、これらの合金の一以上を用いて形成され得る。金属膜103aは、公知の方法で形成され得る。例えば、銅箔等の金属箔を貼着する方法、電界めっき及び無電界めっきを含むめっき法、スパッタリング法、CVD法、PVD法、イオンプレーティング法、又はこれらの二以上を組み合わせた方法を採用することができる。
次に、図10(b)に示すように、金属膜103a上に、レジストパターン120を設ける。レジストパターン120は、形成される発熱体10に対応した形となっている。ここで説明する方法では、最終的に発熱体10をなす箇所の上にのみ、レジストパターン120が設けられている。このレジストパターン120は、公知のフォトリソグラフィー技術を用いたパターニングにより形成することができる。
次に、図10(c)に示すように、レジストパターン120をマスクとして、金属膜103a及び暗色膜102aをエッチングする。このエッチングにより、金属膜103a及び暗色膜102aがレジストパターン120と略同一のパターンにパターニングされる。この結果、パターニングされた金属膜103aから、導電性金属層103が形成され、暗色膜102aから、第1暗色層102が形成される。
なお、エッチング方法は特に限られることはなく、公知の方法が採用できる。公知の方法としては、例えば、エッチング液を用いるウェットエッチングや、プラズマエッチングなどが挙げられる。その後、図10(d)に示すように、レジストパターン120を除去する。
次に、図10(e)に示すように、導電性金属層103の基材101とは反対側の面及び側面に第2暗色層104を形成する。第2暗色層104は、例えば導電性金属層103をなす材料の一部分に暗色化処理(黒化処理)を施して、導電性金属層103をなしていた一部分から、金属酸化物や金属硫化物からなる第2暗色層104を形成することができる。また、導電性金属層103の表面に第2暗色層104を設けるようにしてもよい。また、導電性金属層103の表面を粗化して第2暗色層104を設けるようにしてもよい。
以上のような工程によって、図8に示す発熱体10を製造することができる。
(貼合部材の製造方法)
次に、図9に示す貼合部材100の製造方法について説明する。図11は、図9に示す貼合部材の製造方法の一例を示す工程図である。
図9に示す貼合部材100を製造するには、例えば、図11(a)に示すように、上記のようにして製造した発熱体10の基材101とは反対の側から接合層113及び基板114を積層して、発熱体10と基板114とを接合する。
同様に、基材101の側から接合層112及び基板111を積層して、発熱体10と基材101とを接合する。
このような工程によって、図10(e)に示すように、貼合部材100が製造される。
以上、本発明の第1の実施形態に係る発熱体について、主に、図3に示す発熱体10のように、台形PQRSの領域に6個の発熱導電線を有する形態を例に説明してきたが、本発明の第1の実施形態に係る発熱体は、これに限定されない。上記のように6個の発熱導電線を有する形態で説明したのは、主に、煩雑となることを避けるためであり、本発明の第1の実施形態に係る発熱体は、実際には、より多くの発熱導電線(例えば、40個以上)で構成されていてもよい。
例えば、本発明の第1の実施形態に係る発熱体が、n個の配線(nは自然数)から構成される場合、n個の配線を構成する各発熱導電線、各連結導電部、一対のバスバーの関係は、以下のように表現できる。
複数の発熱導電線は2n個あり、台形の上底側から下底側に向かう方向に、第1の発熱導電線から第2nの発熱導電線が順次配列されている。
複数の連結導電部はn個あり、前記台形の外側から内側に向かう方向に、第1の連結導電部から第nの連結導電部が順次配列されている。
そして、第1の発熱導電線、第1の連結導電部、及び第2nの発熱導電線が接続されて第1の配線が構成される。
また、第2の発熱導電線、第2の連結導電部、及び第(2n-1)の発熱導電線が接続されて第2の配線が構成される。
同様にして、台形の外側から内側に向かう方向に、順次、第3の配線から第(n-1)の配線が構成される。
最後に、第nの発熱導電線と第nの連結導電部と第(n+1)の発熱導電線が接続されて第nの配線が構成される。
そして、第1の発熱導電線から第nの発熱導電線が、一対のバスバーの一方に接続し、第(n+1)の発熱導電線から第2nの発熱導電線が、一対のバスバーの他方に接続している。
言い換えると、nを2以上の自然数、kをn以下の自然数とした場合に、
発熱体10は、一対のバスバーと、一対のバスバーを接続する第1から第nの配線と、を有している。
各配線は、一対のバスバーの各々に接続する2個の発熱導電線と、2個の発熱導電線を連結する連結導電部と、を有している。すなわち、発熱導電線は2n個あり、連結導電部はn個ある。
第kの配線が有する発熱導電線は、2n個の発熱導電線のうち抵抗がk番目に小さい発熱導電線と、2n個の発熱導電線のうち抵抗がk番目に大きい前記発熱導電線と、である。
2n個の発熱導電線のうち抵抗が1番目からn番目に小さい発熱導電線は、一対のバスバーの一方に接続し、2n個の発熱導電線のうち抵抗が1番目からn番目に大きい発熱導電線は、一対のバスバーの他方に接続している。
発熱導電線は、第1方向に配列されており、連結導電部は、発熱導電線に対して第1方向に非平行な第2方向の一側に配置されている。
一対のバスバーは、発熱導電線に対して第2方向の他側に配置されている。
発熱導電線は、第1方向に配列されており、2n個の発熱導電線は、第1方向の一側から他側に向けて抵抗が低い順に並んでいる。
2n個の発熱導電線は、第1方向に等間隔に配列されている。
<第2の実施形態>
本発明に係る発熱体は、上述した第1の実施形態の他に、各種の形態に応用することができる。図12は、本発明に係る発熱体の第2の実施形態の一例を示す図である。
例えば、図3に示す発熱体10においては、各配線が有する発熱導電線は、台形PQRSの底辺(例えば線分PS)の方向に沿って延び、折り返すことなく、対応するバスバーと対応する連結導電部とに接続していた。
一方、図12に示す発熱体200においては、発熱導電線は、対応するバスバーから対応する連結導電部に接続されるまでの経路において、2回折り返されて対応する連結導電部に接続されている。
より詳しくは、図12に示すように、発熱体200において、第1配線231が有する第1発熱導電線231aは、第1バスバー221から第1連結導電部231bに接続されるまでの経路において、まず、台形の一方の脚側にある第1バスバー221から台形の他方の脚側にある第1連結導電部231bの方向(第2方向d2の一側)に向かって延びた後、第1連結導電部231b側の台形の脚に沿って台形の上底の方向(第1方向d1側)に曲がって進み、その後、1回目の折り返しとして、図中の第2方向d2の他側に向かって、第1連結導電部231b側から第1バスバー221側に延び、その後、第1バスバー221側の台形の脚に沿って台形の上底の方向(図中の第1方向d1側)に曲がって進み、最後に、2回目の折り返しとして、再び図中の第2方向d2の一側に向かって、第1バスバー221側から第1連結導電部231b側に延びて第1連結導電部231bに接続されている。言い換えると、第1発熱導電線231aは、第1線状部241aと、第2方向d2の一側で第1線状部241aに接続する第2線状部241bと、第2方向d2の他側で第2線状部241bに接続する第3線状部241cと、を含んでいる。
そして、第2配線232が有する第2発熱導電線232a、第3配線233が有する第3発熱導電線233aも、第1配線231が有する第1発熱導電線231aと同様にして、第1バスバー221から、それぞれ対応する連結導電部(第2連結導電部232b、第3連結導電部233b)に接続されるまでの経路において、2回折り返されて各連結導電部に接続されている。すなわち、各発熱導電線は、第1線状部と、第2方向d2の一側で第1線状部に接続する第2線状部と、第2方向d2の他側で第2線状部に接続する第3線状部と、を含んでいる。
また、第1配線231が有する第6発熱導電線231cも、上記の第1発熱導電線231aと同様にして、第2バスバー222から第1連結導電部231bに接続されるまでの経路において、2回折り返されて第1連結導電部231bに接続されている。
より詳しくは、図12に示すように、発熱体200において、第1配線231が有する第6発熱導電線231cは、第2バスバー222から第1連結導電部231bに接続されるまでの経路において、まず、台形の一方の脚側にある第2バスバー222から台形の他方の脚側にある第1連結導電部231bの方向(第2方向d2の一側)に向かって延びた後、第1連結導電部231b側の台形の脚に沿って台形の上底の方向(図中の第1方向d1側)に曲がって進み、その後、1回目の折り返しとして、図中の第2方向d2の他側に向かって、第1連結導電部231b側から第2バスバー222側に延び、その後、第2バスバー222側の台形の脚に沿って台形の上底の方向(図中の第1方向d1側)に曲がって進み、最後に、2回目の折り返しとして、再び図中の第2方向d2の一側に向かって、第2バスバー222側から第1連結導電部231b側に延びて第1連結導電部231bに接続されている。言い換えると、第6発熱導電線231cは、第1線状部246aと、第2方向d2の一側で第1線状部246aに接続する第2線状部246bと、第2方向d2の他側で第2線状部246bに接続する第3線状部246cと、を含んでいる。
そして、第2配線232が有する第5発熱導電線232c、第3配線233が有する第4発熱導電線233cも、第1配線231が有する第6発熱導電線231cと同様にして、第2バスバー222から、それぞれ対応する連結導電部(第2連結導電部232b、第3連結導電部233b)に接続されるまでの経路において、2回折り返されて各連結導電部に接続されている。すなわち、各発熱導電線は、第1線状部と、第2方向d2の一側で第1線状部に接続する第2線状部と、第2方向d2の他側で第2線状部に接続する第3線状部と、を含んでいる。
ここで、各発熱導電線において、折り返された部分(図中の第2方向d2に沿って延びる部分)は、いずれも図中の第1方向d1に等間隔で配列されている。すなわち、各発熱導電線において、第1線状部、第2線状部、及び第3線状部は、第1方向d1に等間隔に配列されている。
それゆえ、図12に示す発熱体200においても、図3に示す発熱体10と同様に、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値を、全ての配線で同じ、若しくは実質的に同じとすることができる。すなわち、図12に示す発熱体200においても、各配線の抵抗加熱に係る長さを、全ての配線で同じ、若しくは実質的に同じとすることができる。それゆえ、図12に示す発熱体200においても、台形領域の全域で均一に発熱することができる。
ここで、工業製品においては、一般に、目標とする値(設計値)に対し±10%程度の差は公差として許容され得る。それゆえ、本実施形態の発熱体においても、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値は、目標とする値(設計値)に対し±10%程度の差があっても許容される。
例えば、本実施形態の発熱体において、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の平均値をLaveとし、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最大値をLmaxとし、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最小値をLminとした場合に、
ave≦Lmax≦1.1×Lave
であって、
0.9×Lave≦Lmin≦Lave
であれば、許容される。
さらに、図12に示す発熱体200においては、図3に示す発熱体10に比べて、各配線の抵抗加熱に係る長さを長くすることができる。
第1の実施形態において説明したように、図2(a)に示すセンサ6は小型(通常、高さ方向の大きさが、自動車のバックミラーの高さ方向の大きさ程度、また横方向の大きさも、高さ方向の大きさ程度)であるため、図2(b)に示す台形領域2も、図1に示すようにフロントウィンドウ3に比べて小さい領域となる。
それゆえ、図3に示す発熱体10のように、各配線が有する発熱導電線が折り返すことなく、対応するバスバーと対応する連結導電部とに接続している形態においては、各配線の抵抗加熱に係る長さが短くなってしまい、抵抗加熱が過剰になるおそれもある。
これに対し、図12に示す発熱体200においては、各配線が有する発熱導電線を、対応するバスバーから対応する連結導電部に接続されるまでの経路において、2回折り返して対応する連結導電部に接続しているため、各配線の抵抗加熱に係る長さを長くすることができる。それゆえ、抵抗加熱が過剰になるという問題を解消して、より適切に、所望の領域を均一に発熱することができる。
なお、図12に示す発熱体200においては、各配線が有する発熱導電線が2回折り返される例を示したが、本実施の形態は、これに限定されない。折り返し回数は2回以上であってもよく、また折り返し位置も適宜調整可能である。すなわち、各配線は、さらなる線状部を含んでいてもよい。
<第3の実施形態>
図13は、本発明に係る発熱体の第3の実施形態の一例を示す図である。
上記の第2の実施形態において説明した、「各配線の抵抗加熱に係る長さが短くなってしまい、抵抗加熱が過剰になるおそれ」は、例えば、図13に示す発熱体300のように、発熱導電線が曲線の形状を有するようにして、各配線の抵抗加熱に係る長さを長くする方法でも解決することができる。
図3に示す発熱体10においては、各配線が有する発熱導電線は、台形PQRSの底辺(例えば線分PS)の方向に沿って直線状に延びて、対応するバスバーと対応する連結導電部とに接続していた。
一方、図13に示す発熱体300においては、発熱導電線が、曲線の組み合わせである波線の形状を有して、対応するバスバーと対応する連結導電部とに接続している。
より詳しくは、図13に示すように、発熱体300において、第1配線331が有する第1発熱導電線331aは、第1バスバー321から第1連結導電部331bに接続されるまでの経路において、波線状に湾曲しながら第1バスバー321側から第1連結導電部331b側に延びて第1連結導電部331bに接続されている。
また、第1配線331が有する第6発熱導電線331cも、第2バスバー322から第1連結導電部331bに接続されるまでの経路において、波線状に湾曲しながら第2バスバー322側から第1連結導電部331b側に延びて第1連結導電部331bに接続されている。
同様に、第2配線332が有する第2発熱導電線332aは、第1バスバー321から第2連結導電部332bに接続されるまでの経路において、波線状に湾曲しながら第1バスバー321側から第2連結導電部332b側に延びて第2連結導電部232bに接続されている。
また、第2配線332が有する第5発熱導電線332cも、第2バスバー322から第2連結導電部332bに接続されるまでの経路において、波線状に湾曲しながら第2バスバー322側から第2連結導電部332b側に延びて第2連結導電部332bに接続されている。
同様に、第3配線333が有する第3発熱導電線333aは、第1バスバー321から第3連結導電部333bに接続されるまでの経路において、波線状に湾曲しながら第1バスバー321側から第3連結導電部333b側に延びて第3連結導電部233bに接続されている。
また、第3配線333が有する第4発熱導電線333cも、第2バスバー322から第3連結導電部333bに接続されるまでの経路において、波線状に湾曲しながら第2バスバー322側から第3連結導電部333b側に延びて第3連結導電部333bに接続されている。
そして、図13に示す発熱体300においても、図3に示す発熱体10と同様に、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値を、全ての配線で同じ、若しくは実質的に同じとすることができる。すなわち、図13に示す発熱体300においても、各配線の抵抗加熱に係る長さを、全ての配線で同じ、若しくは実質的に同じとすることができる。
それゆえ、図13に示す発熱体300においても、台形領域の全域で均一に発熱することができる。
ここで、工業製品においては、一般に、目標とする値(設計値)に対し±10%程度の差は公差として許容され得る。それゆえ、本実施形態の発熱体においても、各配線が有する2個の発熱導電線の長さの和の値は、目標とする値(設計値)に対し±10%程度の差があっても許容される。
例えば、本実施形態の発熱体において、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の平均値をLaveとし、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最大値をLmaxとし、各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最小値をLminとした場合に、
ave≦Lmax≦1.1×Lave
であって、
0.9×Lave≦Lmin≦Lave
であれば、許容される。
なお、本実施形態において、図13に示す発熱体300の発熱導電線のように、湾曲した線における長さとは、湾曲した線を直線に伸ばした状態の長さとすることができる。すなわち、湾曲した発熱導電線の長さとは、発熱導電線の経路に沿った長さである。
上記のような形態を有しているため、図13に示す発熱体300においては、各発熱導電線の長さを、図3に示す発熱体10の各発熱導電線の長さよりも長くすることができる。
より詳しくは、図13に示す発熱体300における第1発熱導電線331aの長さを、図3に示す発熱体10における第1発熱導電線31aの長さよりも長くすることができる。他の各発熱導電線についても同様である。
したがって、図13に示す発熱体300においては、図13に示す発熱体300よりも、各配線の抵抗加熱に係る長さを長くすることができる。それゆえ、抵抗加熱が過剰になるという問題を解消して、より適切に、所望の領域を均一に発熱することができる。
なお、図13に示す発熱体300においては、発熱導電線が曲線の組み合わせである波線の形状を有している例を示したが、本実施の形態は、これに限定されない。
発熱導電線は、直線を組み合わせて折れ線の形状を有していてもよいし、他の曲線の形状を有していてもよい。あるいは、これらの形状の組み合わせの形状を有していてもよい。
また、上述の第2の実施形態の発熱体における各発熱導電線の形状を本実施形態のようにしてもよい。例えば、図12に示す発熱体200の各発熱導電線は、波線の形状を有し、かつ、対応するバスバーから対応する連結導電部に接続されるまでの経路において、2回以上折り返されて対応する連結導電部に接続されていてもよい。
<第4の実施形態>
図14は、本発明に係る発熱体の第4の実施形態の例を示す図である。ここで、図14(a)に示す発熱体400A、図14(b)に示す発熱体400Bは、それぞれのバスバーの形状が、図3に示す発熱体10と異なるものであり、その他の構成については、図3に示す発熱体10と同じである。
図3に示す発熱体10においては、第1バスバー21と第2バスバー22とは、同じ長方形の形状を有していたが、本発明の発熱体が有するバスバーの形状は、これに限定されない。
例えば、図14(a)に示す発熱体400Aにおいては、第1バスバー421Aは長方形の形状を有しているが、第2バスバー422Aは長方形の上側(第1方向d1側)が、第1バスバー421Aの長方形の上側(第1方向d1側)と並ぶように延びた形状になっている。
それゆえ、発熱体400Aにおいては、この第1バスバー421Aの長方形の上側の部分と、第1バスバー421Aの長方形の上側の部分と並ぶように伸ばした第2バスバー422Aは長方形の上側部分とを、それぞれ、図1に示す電源5との接続部423Aとすることができる。すなわち、一対のバスバーは、第1方向d1の一側において電源と接続する接続部423Aを有する。
そして、一対のバスバーの接続部を台形PQRSの上底(線分PS)側に設けることで、電源5からの接続配線を、意匠性を損なわずに一対のバスバーの各接続部に接続することができる。
例えば、図1に示す移動体1においては、電源5からの接続配線を、天井側から最短距離で一対のバスバーの各接続部に接続することで、フロントウィンドウ3に配設される接続配線をより目立たなくすることができる。
なお、一対のバスバーの電源5との接続部は、台形PQRSの下底(線分PS)側に設けられていてもよい。発熱体の配置条件等によっては、このような形態の方が、電源5からの接続を容易にできる場合もあるからである。
例えば、図14(b)に示す発熱体400Bにおいては、第2バスバー422Bは長方形の形状を有しているが、第1バスバー421Bは長方形の下側(第1方向d1と反対側)が、第2バスバー422Bの長方形の下側(第1方向d1と反対側)と並ぶように延びた形状になっている。すなわち、一対のバスバーは、第1方向d1の他側において電源と接続する接続部423Bを有する。
<第5の実施形態>
本発明に係る発熱体は、上述した台形領域の形態の他に、各種の領域形態に応用することができる。例えば、台形以外に五角形の領域形態とすることもできる。
図15は、本発明に係る発熱体の第5の実施形態の例を示す図である。
上述した第1の実施形態において、図5(b)に示したように、図3に示す発熱体10の各発熱導電線が配列される領域の台形PQRSは、左右の脚の一方が上底および下底と直角に交わる、いわゆる直角台形であってもよい。
例えば、図15(a)に示す発熱体500Aは、図3に示す発熱体10において、台形PQRSの脚(線分PQ)と上底(線分PS)とのなす角が直角(90度)となっているものに相当する。
そして、図15(a)に示す発熱体500Aと、これと線対象な形態を有する発熱体を組み合わせることで、図15(b)に示すように、五角形の外形形態を有する発熱体(集合発熱体)500Cとすることができる。すなわち、集合発熱体は、複数の発熱体を有している。
より詳しくは、図15(b)に示す発熱体500Cは、図15(a)に示す発熱体500Aと、発熱体500Aの上底(線分PS)と下底(線分QR)が反転した形態の構成を有する発熱体500Bとが、それぞれ、長い方の底辺が隣り合うように配置されたものに相当する。言い換えると、第1方向d1において互いに対称な発熱体500Aと発熱体500Bとが隣り合うように配置されている。
ここで、発熱体500Cにおいて、発熱体500Aの最も長い発熱導電線(図15(a)に示す線分QRの位置にある発熱導電線)と、隣り合う発熱体500Bの最も長い発熱導電線との間隔(LP2)を、他の各発熱導電線間の間隔(LP1、図4(a)参照)と同じにする。すなわち、隣り合う発熱体の間隔は、発熱体が有する発熱導電線の間隔と等しい。
これにより、発熱体500Cにおいては、この発熱体500Cが有する複数の発熱導電線が配列された五角形の領域の全域で均一に発熱することができる。
すなわち、本発明の発熱体は、台形以外に五角形の領域においても、全域で均一に発熱することができる。
(第5の実施形態の変形例)
図16は、本発明に係る発熱体の第5の実施形態の他の例を示す図である。
図15(b)に示す発熱体500Cにおいては、バスバーを4個有していた。すなわち、2個の第1バスバー521A、521Bと、2個の第2バスバー522A、522Bの4個を有していた。
これに対し、図16に示す発熱体500Dにおいては、バスバーを3個とすることができる。
すなわち、図16に示す発熱体500Dにおいては、図15(b)に示す発熱体500Aが有する一対のバスバー(521A、522A)の発熱体500Bに近い位置のバスバー522Aと、発熱体500Bが有する一対のバスバー(521B、522B)の発熱体500Aに近い位置のバスバー521Bとで、一のバスバー522Dを形成している。言い換えると、発熱体500Aが有する一対のバスバー522Aは、発熱体500Bが有する一対のバスバー522Bと一体となっている。
これにより、電源からバスバーへの接続配線をより簡素化できる。例えば、図15(b)に示す発熱体500Cにおいては、4個のバスバーに接続するため、接続配線は4個必要であったが、図16に示す発熱体500Dにおいては、バスバーが3個で直列に接続されることが可能でもあるため、接続配線も3個もしくは2個で済むことになる。
<第6の実施形態>
図17は、本発明に係る発熱体の第6の実施形態の例を示す図である。
図17(a)に示す発熱体600Aの複数の連結導電部(631b、632b、633b)は、図3に示す発熱体10における複数の連結導電部(31b、32b、33b)が、台形PQRSの外側に向かって凸となる円弧状に湾曲したものに相当し、また、発熱体600Aの一対のバスバー(621A、622A)は、図3に示す発熱体10における一対のバスバー(21、22)が、台形PQRSの外側に向かって凸となる円弧状に湾曲したものに相当する。
すなわち、本発明の発熱体は、半円状又は半楕円状の外形を有する形態とすることもできる。そして、連結導電部やバスバーの形状を円弧状に湾曲させることで、各発熱導電線の長さを調整することができる。なお、連結導電部やバスバーは、楕円弧状や円弧状に限らず、放物線状等、任意の形状に湾曲していてもよい。
また、上記の第5の実施形態と同様に、本実施形態においても、図17(a)に示す発熱体600Aと、これと線対象な形態を有する発熱体を組み合わせることで、図17(b)に示すように、円状又は楕円状の外形形態を有する発熱体(集合発熱体)600Cとすることができる。
より詳しくは、図17(b)に示す発熱体600Cは、図17(a)に示す発熱体600Aと、発熱体600Aの上底(線分PS)と下底(線分QR)が反転した形態の構成を有する発熱体600Bとが、それぞれ、長い方の底辺が隣り合うように配置されたものに相当する。言い換えると、第1方向d1において互いに対称な発熱体600Aと発熱体600Bとが隣り合うように配置されている。
ここで、発熱体600Cにおいて、発熱体600Aの最も長い発熱導電線(図17(a)に示す線分QRの位置にある発熱導電線)と、隣り合う発熱体600Bの最も長い発熱導電線との間隔(LP3)を、他の各発熱導電線間の間隔(LP1、図4(a)参照)と同じにする。すなわち、隣り合う発熱体の間隔は、発熱体が有する発熱導電線の間隔と等しい。
これにより、発熱体600Cにおいては、この発熱体600Cが有する複数の発熱導電線が配列された円状又は楕円状の領域の全域で均一に発熱することができる。
すなわち、本発明の発熱体は、円状又は楕円状の領域においても、全域で均一に発熱することができる。
(第6の実施形態の変形例)
図18は、本発明に係る発熱体の第6の実施形態の他の例を示す図である。
図17(b)に示す発熱体600Cにおいては、バスバーを4個有していた。すなわち、2個の第1バスバー621A、621Bと、2個の第2バスバー622A、622Bの4個を有していた。
これに対し、図18に示す発熱体600Dにおいては、バスバーを3個とすることができる。
すなわち、図18に示す発熱体600Dにおいては、図17(b)に示す発熱体600Aが有する一対のバスバー(621A、622A)の発熱体600Bに近い位置のバスバー622Aと、発熱体600Bが有する一対のバスバー(621B、622B)の発熱体600Aに近い位置のバスバー621Bとで、一のバスバー622Dを形成している。言い換えると、発熱体600Aが有する一対のバスバー622Aは、発熱体600Bが有する一対のバスバー622Bと一体となっている。
これにより、電源からバスバーへの接続配線をより簡素化できる。例えば、図17(b)に示す発熱体600Cにおいては、4個のバスバーに接続するため、接続配線は4個必要であったが、図18に示す発熱体600Dにおいては、バスバーが3個で直列での接続が可能でもあるため、接続配線も3個若しくは2個で済むことになる。
<第7の実施形態>
本発明に係る発熱体は、図1に示す台形領域2以外に、より広い領域に設けられるサイズとして用いることもできる。また、発熱体を設ける領域の形状は、台形に限らず、任意の形状とすることができる。
例えば、図1に示す移動体1のフロントウィンドウ3の全域や、サイドウィンドウ4の全域に用いることもできる。
ただし、このように広い領域に用いる場合、発熱体が有する発熱導電線の数は多くなる。すなわち、発熱体が有する配線も多くなり、これに伴って連結導電部の数も多くなる。それゆえ、連結導電部が配列されている領域の幅(図3に示す幅W1)も大きくなり、外部からも目立つようになって意匠性を損なう場合がある。
それゆえ、このように広い領域に用いる場合、被覆部材を用いて発熱体の連結導電部を覆うことが好ましい。
図19は、本発明に係る発熱体の第7の実施形態の例を示す図である。ここで、図19(a)に示す発熱体700Aは、図3に示す発熱体10の構成を図1に示す移動体1のフロントウィンドウ3の全域に展開したものに相当し、図19(b)に示す発熱体700Bは、図3に示す発熱体10の構成を図1に示す移動体1のサイドウィンドウ4の全域に展開したものに相当する。
そして、図19(a)に示す例においては、発熱体700Aの連結導電部を覆うように被覆部材702Aが設けられており、図19(b)に示す例においては、発熱体700Bの連結導電部を覆うように被覆部材702Bが設けられている。被覆部材702A、702Bは、例えば、黒セラミック等の意匠性を有する部材である。
それゆえ、本実施形態においては、連結導電部が配列されている領域の幅(図3に示す幅W1)が大きくなっても、外部から連結導電部が視認されることを防ぐことができ、意匠性も損なわれないことになる。
なお、図19に示す例においては、各発熱体が備えるバスバーも被覆部材で覆われている。例えば、図19(a)に示す発熱体700Aのバスバーを覆うように被覆部材701Aが設けられており、図19(b)に示す発熱体700Bのバスバーを覆うように被覆部材701Bが設けられている。
被覆部材702A、702Bは、例えば、図9に示す貼合部材100において、スクリーン印刷等を用いて、基板111と発熱体10の間や、基板114と発熱体10の間に設けることができる。すなわち、貼合部材が、被覆部材を有している。また、基板111の露出する側の面や基板114の露出する側の面に設けられても良い。
以上、本発明に係る発熱体、貼合部材、及び移動体について、それぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、図3に示す本発明の第1の実施形態に係る発熱体の例においては、3個の連結導電部(第1連結導電部31b、第2連結導電部32b、第3連結導電部33b)は、台形PQRSの他方の脚(線分SR)側に配置されているが、本発明に係る発熱体はこれに限定されず、各連結導電部は他の位置に配置されていてもよい。その他の実施形態においても同様である。
以上において複数の実施の形態およびその変形例を説明してきたが、当然に、複数の実施の形態および変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
1 移動体
2 台形領域
3 フロントウィンドウ
4 サイドウィンドウ
5 電源
6 センサ
10、200、300、400A、400B 発熱体
21、221、321、421A、421B 第1バスバー
22、222、322、422A、422B 第2バスバー
31、231、331 第1配線
32、232、332 第2配線
33、233、333 第3配線
31a、231a、331a 第1発熱導電線
32a、232a、332a 第2発熱導電線
33a、233a、333a 第3発熱導電線
31b、231b、331b 第1連結導電部
32b、232b、332b 第2連結導電部
33b、233b、333b 第3連結導電部
31c、231c、331c 第6発熱導電線
32c、232c、332c 第5発熱導電線
33c、233c、333c 第4発熱導電線
31d、32d、33d、33e、32e 仮想線
32f 第2発熱導電線の一部
33f 第3発熱導電線の一部
31g 第6発熱導電線の一部
32g 第5発熱導電線の一部
33g 第4発熱導電線の一部
41a 調整用第1発熱導電線
41b 調整用第6発熱導電線
100 貼合部材
101 基材
102 第1暗色層
102a 暗色膜
103 導電性金属層
103a 金属膜
104 第2暗色層
111、114 基板
112、113 接合層
120 レジストパターン
500A、500B、500C、500D 発熱体
521A、521B 第1バスバー
522A、522B、522D 第2バスバー
600A、600B、600C、600D 発熱体
621A、621B 第1バスバー
622A、622B、622D 第2バスバー
631b 第1連結導電部
632b 第2連結導電部
633b 第3連結導電部
700A、700B 発熱体
701A、702A、701B、702B 被覆部材
1000 発熱体
1021、1022 バスバー
1031 第1配線
1032 第2配線
1033 第3配線
1034 第4配線
1035 第5配線
1036 第6配線

Claims (26)

  1. 通電されることで抵抗加熱により発熱する複数の発熱導電線を有する発熱体であって、
    前記発熱導電線に接続する一対のバスバーと、
    前記発熱導電線と接続し、前記発熱導電線よりも電気抵抗が小さい複数の連結導電部と、
    を備え、
    前記複数の発熱導電線は、台形の領域に、該台形の底辺の方向に沿って延び、該台形の上底側から下底側に向かって等間隔で配列されており、
    前記一対のバスバーは、前記台形の一方の脚側に配置され、
    前記複数の連結導電部は、前記台形の他方の脚側に配置され、
    nを自然数とした場合に、
    前記複数の発熱導電線は2n個あり、前記台形の上底側から下底側に向かう方向に、第1の発熱導電線から第2nの発熱導電線が順次配列されており、
    前記複数の連結導電部はn個あり、前記台形の外側から内側に向かう方向に、第1の連結導電部から第nの連結導電部が順次配列されており、
    前記第1の発熱導電線、前記第1の連結導電部、及び前記第2nの発熱導電線が接続されて第1の配線が構成され、
    第2の発熱導電線、第2の連結導電部、及び第(2n-1)の発熱導電線が接続されて第2の配線が構成され、
    同様にして、前記台形の外側から内側に向かう方向に、順次、第3の配線から第(n-1)の配線が構成されており、
    最後に前記第nの発熱導電線と前記第nの連結導電部と第(n+1)の発熱導電線が接続されて第nの配線が構成されており、
    前記第1の発熱導電線から前記第nの発熱導電線が前記一対のバスバーの一方に接続し、
    前記第(n+1)の発熱導電線から前記第2nの発熱導電線が前記一対のバスバーの他方に接続しており、
    前記連結導電部は、前記連結導電部が接続する前記発熱導電線の延びる方向に延びる部分を有する、発熱体。
  2. 前記第1の配線から前記第nの配線において、
    各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和が、全ての配線で同じである、請求項に記載の発熱体。
  3. 前記第1の配線から前記第nの配線において、
    各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の平均値をLaveとし、
    各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最大値をLmaxとし、
    各配線が有する2個の前記発熱導電線の長さの和の最小値をLminとした場合に、
    ave≦Lmax≦1.1×Lave
    であって、
    0.9×Lave≦Lmin≦Lave
    である、請求項に記載の発熱体。
  4. 前記第1の発熱導電線から前記第2nの発熱導電線の各発熱導電線が、同じ線幅を有する、請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の発熱体。
  5. 前記第1の連結導電部から前記第nの連結導電部の各連結導電部の幅が、該連結導電部と接続する前記発熱導電線の幅よりも大きい、請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の発熱体。
  6. 前記第1の連結導電部から前記第nの連結導電部の各連結導電部間の隙間の大きさが、前記第1の発熱導電線から前記第nの発熱導電線の各発熱導電線間の隙間の大きさよりも小さい、請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の発熱体。
  7. 前記第1の発熱導電線から前記第nの発熱導電線の少なくとも一の発熱導電線が、前記台形の底辺の方向に沿った部分と、該発熱導電線と接続する前記連結導電部が延びる方向に沿った部分と、を有する、請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の発熱体。
  8. 前記発熱導電線は、前記バスバーから前記連結導電部に接続されるまでの経路において、2回以上折り返されて前記連結導電部に接続されており、前記発熱導電線の折り返された部分は前記台形の底辺の方向に沿って等間隔で配列されている、請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の発熱体。
  9. 前記発熱導電線は、直線、曲線、又は直線及び曲線の組み合わせの形状を有する、請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の発熱体。
  10. 前記一対のバスバーが、いずれも、前記台形の一方の底辺側に電源との接続部を有している、請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の発熱体。
  11. 請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の発熱体において、
    前記台形が直角を有する台形である発熱体を第1の発熱体とし、
    該第1の発熱体とは前記台形の上底と下底が反転した形態となる構成を有する発熱体を第2の発熱体とした場合に、
    前記第1の発熱体と前記第2の発熱体とが、それぞれの前記台形の長い方の底辺が隣り合う形態で配置されて五角形の領域を形成し、
    該五角形の領域において、複数の前記発熱導電線が等間隔で配列されている、発熱体。
  12. 請求項11に記載の発熱体において、
    前記第1の発熱体が有する一対のバスバーの前記第2の発熱体に近い位置のバスバーと、前記第2の発熱体が有する一対のバスバーの前記第1の発熱体に近い位置のバスバーとで、一のバスバーを形成している、発熱体。
  13. 請求項乃至請求項12のいずれか一項に記載の発熱体において、
    前記複数の連結導電部が、前記台形の外側に向かって凸となる円弧状に湾曲している、発熱体。
  14. 請求項13に記載の発熱体において、
    前記一対のバスバーが、前記台形の外側に向かって凸となる円弧状に湾曲している、発熱体。
  15. 請求項14に記載の発熱体を第3の発熱体とし、
    該第3の発熱体とは前記台形の上底と下底が反転した形態となる構成を有する発熱体を第4の発熱体とした場合に、
    前記第3の発熱体と前記第4の発熱体とが、それぞれの前記台形の長い方の底辺が隣り合う形態で配置されて円又は楕円形の外形を形成し、
    該円又は楕円形の領域において、前記複数の発熱導電線が等間隔で配列されている、発熱体。
  16. 請求項15に記載の発熱体において、
    前記第3の発熱体が有する一対のバスバーの前記第4の発熱体に近い位置のバスバーと、前記第4の発熱体が有する一対のバスバーの前記第3の発熱体に近い位置のバスバーとで、一のバスバーを形成している、発熱体。
  17. 前記発熱導電線及び前記連結導電部が設けられる基材をさらに備え、
    前記基材は、接着性を有している、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の発熱体。
  18. 基板と、該基板に接合した請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載の発熱体と、を備える、貼合部材。
  19. 基板と、該基板に接合した請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載の発熱体と、被覆部材と、を備え、
    前記被覆部材が前記発熱体の前記連結導電部を覆っている、貼合部材。
  20. 請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載の発熱体を備える、移動体。
  21. 請求項18または請求項19のいずれか一項に記載の貼合部材を備える、移動体。
  22. 通電されることで抵抗加熱により発熱する発熱体であって、
    nを2以上の自然数、kをn以下の自然数とした場合に、
    一対のバスバーと、
    前記一対のバスバーを接続する第1から第nの配線と、を備え、
    各配線は、前記一対のバスバーの各々に接続する2個の発熱導電線と、2個の前記発熱導電線を連結する連結導電部と、を有し、
    前記連結導電部は、前記発熱導電線よりも電気抵抗が小さく、
    第kの配線が有する前記発熱導電線は、2n個の前記発熱導電線のうち抵抗がk番目に小さい前記発熱導電線と、2n個の前記発熱導電線のうち抵抗がk番目に大きい前記発熱導電線と、であり、
    前記連結導電部は、前記連結導電部が接続する前記発熱導電線の延びる方向に延びる部分を有する、発熱体。
  23. 2n個の前記発熱導電線のうち抵抗が1番目からn番目に小さい前記発熱導電線は、前記一対のバスバーの一方に接続し、
    2n個の前記発熱導電線のうち抵抗が1番目からn番目に大きい前記発熱導電線は、前記一対のバスバーの他方に接続する、請求項22に記載の発熱体。
  24. 前記発熱導電線は、第1方向に配列されており、
    前記連結導電部は、前記発熱導電線に対して前記第1方向に非平行な第2方向の一側に配置されており、
    前記一対のバスバーは、前記発熱導電線に対して前記第2方向の他側に配置されている、請求項22または23に記載の発熱体。
  25. 前記発熱導電線は、第1方向に配列されており、
    2n個の前記発熱導電線は、前記第1方向の一側から他側に向けて抵抗が低い順に並んでいる、請求項22乃至24のいずれか一項に記載の発熱体。
  26. 2n個の前記発熱導電線は、第1方向に等間隔に配列されている、請求項22乃至25のいずれか一項に記載の発熱体。
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