JP7450801B1 - 歪み補償装置、歪み補償方法及び送信装置 - Google Patents

歪み補償装置、歪み補償方法及び送信装置 Download PDF

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Abstract

電力増幅器(4)による電力増幅対象の信号である増幅対象信号を取得する増幅対象信号取得部(21)と、電力増幅器(4)の動作状況を示す動作状況信号を取得する動作状況信号取得部(22)とを備えるように、歪み補償装置(2)を構成した。また、歪み補償装置(2)は、増幅対象信号取得部(21)により取得された増幅対象信号と動作状況信号取得部(22)により取得された動作状況信号とに基づいて、電力増幅器(4)による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号として、増幅対象信号取得部(21)により取得された増幅対象信号に歪みが付与された信号を推定し、プリディストーション信号を電力増幅器(4)に出力する歪み補償部(25)を備えている。

Description

本開示は、歪み補償装置、歪み補償方法及び送信装置に関するものである。
送信信号の電力を増幅する電力増幅器を備える送信装置がある。電力増幅器の非線形特性によって、電力増幅器による電力増幅後の増幅対象信号に歪みが生じることがある。例えば、非特許文献1には、電力増幅器による電力増幅後の送信信号に生じる歪みを補償するための歪み補償装置が開示されている。当該歪み補償装置は、電力増幅対象の送信信号をニューラルネットワーク(以下「学習モデル」という)に与えて、学習モデルから、電力増幅器による電力増幅後の送信信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号を取得する歪み補償部を備えている。歪み補償部は、送信信号として、プリディストーション信号を電力増幅器に出力する。
Slim Boumaiza,and Farouk Mkadem,"Wideband RF Power Amplifier Predistortion using Real-Valued Time-Delay Neural Networks",European Microwave Conference(EuMC),2009.
電力増幅器の動作状況が変化することで、電力増幅器による電力増幅後の送信信号に生じる歪みが変化する。電力増幅器の動作状況としては、例えば、電力増幅器の周辺温度、送信信号の搬送波周波数、又は、電力増幅器のバイアス電圧がある。
非特許文献1に開示されている歪み補償装置では、学習モデルの学習時における電力増幅器の動作状況と、歪み補償部が学習モデルからプリディストーション信号を取得するときの電力増幅器の動作状況とが異なることがある。このように電力増幅器の動作状況が異なる場合には、電力増幅器による電力増幅後の送信信号に生じる歪みが異なる。このため、歪み補償部が、送信信号として、学習モデルから取得したプリディストーション信号を電力増幅器に出力しても、電力増幅器による電力増幅後の送信信号に生じる歪みを補償できないことがあるという課題があった。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、電力増幅器の動作状況が変化しても、電力増幅器による電力増幅後の信号に生じる歪みを補償することができる歪み補償装置を得ることを目的とする。
本開示に係る歪み補償装置は、電力増幅器による電力増幅対象の信号である増幅対象信号を取得する増幅対象信号取得部と、電力増幅器の動作状況を示す動作状況信号を取得する動作状況信号取得部とを備えている。また、歪み補償装置は、増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号と動作状況信号取得部により取得された動作状況信号とに基づいて、電力増幅器による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号として、増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号に歪みが付与された信号を推定し、プリディストーション信号を電力増幅器に出力する歪み補償部を備えている。
本開示によれば、電力増幅器の動作状況が変化しても、電力増幅器による電力増幅後の信号に生じる歪みを補償することができる。
実施の形態1に係る歪み補償装置2を含む送信装置を示す構成図である。 実施の形態1に係る歪み補償装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 歪み補償装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。 歪み補償装置2の処理手順である歪み補償方法を示すフローチャートである。 歪み補償部25及び学習モデル24におけるそれぞれの構成例を示す説明図である。 実施の形態2に係る歪み補償装置2を含む送信装置を示す構成図である。 実施の形態2に係る歪み補償装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 実施の形態3に係る歪み補償装置2を含む送信装置を示す構成図である。 実施の形態3に係る歪み補償装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 信号値調整部27による信号値の調整内容を示す説明図である。 歪み補償装置2を含む送信装置の一例を示す構成図である。
以下、本開示をより詳細に説明するために、本開示を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る歪み補償装置2を含む送信装置を示す構成図である。
図2は、実施の形態1に係る歪み補償装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図1に示す送信装置は、信号生成部1、歪み補償装置2、デジタルアナログ変換器(以下「DAC」という)3、電力増幅器4及び送信アンテナ5を備えている。
信号生成部1は、電力増幅器4による電力増幅対象の信号である増幅対象信号を生成する。増幅対象信号は、例えば、無線周波数(RF:Radio Frequency)の送信信号である。
電力増幅器4の前段に、中間周波数(IF:Intermediate Frequency)のベースバンド信号をRFの送信信号に変換する周波数変換器が設けられていれば、増幅対象信号は、IFのベースバンド信号であってもよい。
信号生成部1は、増幅対象信号を歪み補償装置2に出力する。
歪み補償装置2は、増幅対象信号取得部21、動作状況信号取得部22、学習モデル記憶部23及び歪み補償部25を備えている。
歪み補償装置2は、信号生成部1から、増幅対象信号を取得する。
歪み補償装置2は、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償することが可能な歪みを増幅対象信号に付与する。
歪み補償装置2は、歪み付与後の増幅対象信号であるプリディストーション信号を、DAC3を介して、電力増幅器4に出力する。
DAC3は、歪み補償装置2から出力されたプリディストーション信号をデジタル信号からアナログ信号に変換する。
DAC3は、アナログのプリディストーション信号を電力増幅器4に出力する。
電力増幅器4は、歪み補償装置2から出力されたアナログのプリディストーション信号の電力を増幅する。
電力増幅器4は、電力増幅後のプリディストーション信号を送信信号として送信アンテナ5に出力する。
送信アンテナ5は、電力増幅器4から出力された送信信号に係る電波を空間に放射する。
増幅対象信号取得部21は、例えば、図2に示す増幅対象信号取得回路31によって実現される。
増幅対象信号取得部21は、信号生成部1から、増幅対象信号を取得する。
増幅対象信号取得部21は、増幅対象信号を歪み補償部25に出力する。
動作状況信号取得部22は、例えば、図2に示す動作状況信号取得回路32によって実現される。
動作状況信号取得部22は、電力増幅器4の動作状況を示す動作状況信号を取得する。
動作状況信号取得部22は、動作状況信号を歪み補償部25に出力する。動作状況信号は、増幅対象信号と比べて、信号値の時間的な変化が小さい定常的な信号である。
動作状況信号は、例えば、電力増幅器4の周辺温度を示す温度情報、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号の搬送波周波数を示す周波数情報、電力増幅器4のバイアス電圧を示すバイアス電圧情報、又は、電力増幅器4のバックオフを示すバックオフ情報である。
電力増幅器4の周辺温度が変化すれば、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みが変化する。増幅対象信号の搬送波周波数が変化すれば、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みが変化する。電力増幅器4のバイアス電圧が変化すれば、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みが変化する。電力増幅器4のバックオフが変化すれば、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みが変化する。
学習モデル記憶部23は、例えば、図2に示す学習モデル記憶回路33によって実現される。
学習モデル記憶部23は、学習モデル24を記憶している。
図1に示す歪み補償装置2は、学習モデル記憶部23を備えている。しかし、これは一例に過ぎず、学習モデル記憶部23が歪み補償装置2の外部に設けられていてもよい。
学習モデル24は、例えば、ニューラルネットワークによって実現される。
学習モデル24は、学習時において、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号と、動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号と、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償することが可能なプリディストーション信号とが学習データとして与えられる。
学習モデル24は、学習データに含まれているプリディストーション信号の学習が済んでいる学習済みモデルである。
歪み補償部25は、例えば、図2に示す歪み補償回路35によって実現される。
歪み補償部25は、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号と動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号とに基づいて、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号として、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号に歪みが付与された信号を推定する。
具体的には、歪み補償部25は、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号と動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号とを学習モデル24に与える。
歪み補償部25は、学習モデル24から、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号として、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号に歪みが付与された信号を取得する。
歪み補償部25は、プリディストーション信号を、DAC3を介して、電力増幅器4に出力する。
図1に示す歪み補償装置2では、歪み補償部25が、学習モデル24を用いて、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号を推定している。しかし、これは一例に過ぎず、歪み補償部25は、例えば、ルールベースを用いて、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号を推定するようにしてもよい。ルールベースは、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号と動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号とに対応するプリディストーション信号を決定するためのルールが記述されているものである。
図1では、歪み補償装置2の構成要素である増幅対象信号取得部21、動作状況信号取得部22、学習モデル記憶部23及び歪み補償部25のそれぞれが、図2に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、歪み補償装置2が、増幅対象信号取得回路31、動作状況信号取得回路32、学習モデル記憶回路33及び歪み補償回路35によって実現されるものを想定している。
学習モデル記憶回路33は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、あるいは、DVD(Digital Versatile Disc)が該当する。
増幅対象信号取得回路31、動作状況信号取得回路32及び歪み補償回路35のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
歪み補償装置2の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、歪み補償装置2が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
図3は、歪み補償装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
歪み補償装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、学習モデル記憶部23がコンピュータのメモリ41上に構成される。増幅対象信号取得部21、動作状況信号取得部22及び歪み補償部25におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ41に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行する。
また、図2では、歪み補償装置2の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図3では、歪み補償装置2がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、歪み補償装置2における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
次に、図1に示す歪み補償装置2の動作について説明する。
信号生成部1は、電力増幅対象の信号である増幅対象信号Sを生成する。増幅対象信号Sは、例えば、同相信号であるI信号と、直交信号であるQ信号とを含んでいる。
以下、信号生成部1により生成された時刻(t)のI信号をIIN(t)で表し、時刻(t)のQ信号をQIN(t)で表すものとする。
信号生成部1は、増幅対象信号Sを歪み補償装置2に出力する。
図1に示す歪み補償装置2では、信号生成部1が、I信号とQ信号とを含んでいる増幅対象信号Sを生成している。しかし、増幅対象信号Sは、電力増幅器4によって増幅可能な信号であればよく、I信号とQ信号とを含んでいないものであってもよい。
図4は、歪み補償装置2の処理手順である歪み補償方法を示すフローチャートである。
歪み補償装置2の増幅対象信号取得部21は、信号生成部1から、増幅対象信号Sを取得する(図4のステップST1)。
増幅対象信号取得部21は、増幅対象信号Sを歪み補償部25に出力する。
動作状況信号取得部22は、電力増幅器4の動作状況を示す動作状況信号OCを取得する(図4のステップST2)。
動作状況信号取得部22は、動作状況信号OCを歪み補償部25に出力する。
動作状況信号OCが、例えば、電力増幅器4の周辺温度を示す温度情報であれば、動作状況信号取得部22は、電力増幅器4の周辺温度を観測する温度センサから、動作状況信号OCを取得する。
動作状況信号OCが、例えば、増幅対象信号の搬送波周波数を示す周波数情報であれば、動作状況信号取得部22は、送信装置を制御する制御装置から、動作状況信号OCを取得する。
図1に示す歪み補償装置2では、動作状況信号取得部22が、1つの動作状況信号OCを取得して、1つの動作状況信号OCを歪み補償部25に出力している。しかし、これは一例に過ぎず、動作状況信号取得部22が、2つ以上の動作状況信号OCを取得して、2つ以上の動作状況信号OCを歪み補償部25に出力するようにしてもよい。
歪み補償部25は、増幅対象信号取得部21から増幅対象信号Sを取得し、動作状況信号取得部22から動作状況信号OCを取得する。図1に示す歪み補償装置2では、増幅対象信号Sが、IIN(t)とQIN(t)とを含んでいる。
歪み補償部25は、IIN(t)、QIN(t)及び動作状況信号OCのそれぞれを学習モデル24に与える。
歪み補償部25は、学習モデル24から、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号S’に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号を取得する(図4のステップST3)。
プリディストーション信号は、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号S’に生じる歪みを解消するために、増幅対象信号Sに歪みが付与されている信号である。増幅対象信号Sに付与される歪みは、一般的に、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号S’に生じる歪みと逆特性の歪みである。
学習モデル24から出力されたプリディストーション信号は、IOUT(t)とQOUT(t)とを含んでいる。
歪み補償部25は、IOUT(t)とQOUT(t)とを含んでいるプリディストーション信号を、DAC3を介して、電力増幅器4に出力する(図4のステップST4)。
図5は、歪み補償部25及び学習モデル24におけるそれぞれの構成例を示す説明図である。
図5において、歪み補償部25は、M個の第1の遅延器25a-mと、M個の第2の遅延器25b-mとを含んでいる。m=1,・・・,Mであり、Mは、2以上の整数である。図5では、第1の遅延器25a-m及び第2の遅延器25b-mのそれぞれは、「D」のように表記されている。ここでは、歪み補償部25のサンプリング間隔がΔtであるとする。
時刻(t)のIIN(t)は、学習モデル24の複数の入力層の中のいずれか1つの入力層に与えられる。第1の遅延器25a-1は、時刻(t)のIIN(t)を1サンプリング時間Δtだけ遅延させる。
第1の遅延器25a-1の出力信号であるIIN(t-Δt)は、1サンプリング時間前に与えられた信号をΔtだけ遅延したものであり、複数の入力層の中のいずれか1つの入力層に与えられる。また、IIN(t-Δt)は、第1の遅延器25a-2に与えられる。
第1の遅延器25a-m(m=2,・・・,M)は、第1の遅延器25a-(m-1)の出力信号であるIIN(t-(m-1)・Δt)を1サンプリング時間Δtだけ遅延させる。
第1の遅延器25a-mの出力信号であるIIN(t-m・Δt)は、1サンプリング時間前に与えられた信号をΔtだけ遅延したものであり、複数の入力層の中のいずれか1つの入力層に与えられる。また、IIN(t-m・Δt)は、第1の遅延器25a-(m+1)に与えられる。ただし、m=Mであれば、IIN(t-m・Δt)は、第1の遅延器25a-(m+1)に与えられない。
時刻(t)のQIN(t)は、学習モデル24の複数の入力層の中のいずれか1つの入力層に与えられる。第2の遅延器25b-1は、時刻(t)のQIN(t)を1サンプリング時間Δtだけ遅延させる。
第2の遅延器25b-1の出力信号であるQIN(t-Δt)は、1サンプリング時間前に与えられた信号をΔtだけ遅延したものであり、複数の入力層の中のいずれか1つの入力層に与えられる。また、QIN(t-Δt)は、第2の遅延器25b-2に与えられる。
第2の遅延器25b-m(m=2,・・・,M)は、第2の遅延器25b-(m-1)の出力信号であるQIN(t-(m-1)・Δt)を1サンプリング時間Δtだけ遅延させる。
第2の遅延器25b-mの出力信号であるQIN(t-m・Δt)は、1サンプリング時間前に与えられた信号をΔtだけ遅延したものであり、複数の入力層の中のいずれか1つの入力層に与えられる。また、QIN(t-m・Δt)は、第2の遅延器25b-(m+1)に与えられる。ただし、m=Mであれば、QIN(t-m・Δt)は、第2の遅延器25b-(m+1)に与えられない。
学習モデル24の複数の入力層のうち、IIN(t),IIN(t-m・Δt),QIN(t),QIN(t-m・Δt)が与えられる入力層以外の入力層には、動作状況信号OCが与えられる。動作状況信号OCとして、例えば、温度情報を示す動作状況信号OC、周波数情報を示す動作状況信号OC、バイアス情報を示す動作状況信号OC、又は、バックオフ情報を示す動作状況信号OCが入力層に与えられる。
学習モデル24の入力層に与えられた信号は、学習モデル24における複数の中間層のそれぞれに伝搬される。学習データに含まれているプリディストーション信号の学習によって決定された重み係数に基づいて、それぞれの中間層に伝搬された複数の信号の重み加算が行われる。
それぞれの中間層で重み加算が行われた信号は、2つの出力層のそれぞれに伝搬される。学習データに含まれているプリディストーション信号の学習によって決定された重み係数に基づいて、それぞれの出力層に伝搬された複数の信号の重み加算が行われる。
それぞれの出力層で重み加算が行われた信号は、歪み付与後の増幅対象信号である。歪み付与後の増幅対象信号は、IOUT(t)とQOUT(t)とを含んでいるプリディストーション信号である。
図5に示す学習モデル24の入力層には、現在の時刻tにおけるIIN(t),QIN(t)だけでなく、IIN(t-m・Δt),QIN(t-m・Δt)(m=1,・・・,M)が与えられている。このため、現在の信号と過去の信号とを含む時系列信号の変化が考慮されて、プリディストーション信号の学習が行わる。このため、歪み補償部25は、学習モデル24から、増幅対象信号Sの時間的な変化に対応するプリディストーション信号を取得することが可能になる。
ただし、学習モデル24の入力層に、時系列信号が与えられるものに限るものではなく、IIN(t),QIN(t)だけが与えられるものであってもよい。
DAC3は、歪み補償装置2から、歪み付与後の増幅対象信号であるプリディストーション信号を取得する。
DAC3は、プリディストーション信号をデジタル信号からアナログ信号に変換する。
DAC3は、アナログのプリディストーション信号を電力増幅器4に出力する。
電力増幅器4は、歪み補償装置2から、アナログのプリディストーション信号を取得する。
電力増幅器4は、アナログのプリディストーション信号の電力を増幅し、電力増幅後のプリディストーション信号を送信アンテナ5に出力する。
プリディストーション信号は、電力増幅器4による電力増幅後の信号に生じる歪みを補償するために歪みが付与された増幅対象信号である。このため、電力増幅器4による電力増幅後の信号である送信信号は、ほとんど歪みが生じていない信号である。
電力増幅器4は、電力増幅後の送信信号を送信アンテナ5に出力する。
送信アンテナ5は、電力増幅器4から出力された送信信号に係る電波を空間に放射する。
以上の実施の形態1では、電力増幅器4による電力増幅対象の信号である増幅対象信号を取得する増幅対象信号取得部21と、電力増幅器4の動作状況を示す動作状況信号を取得する動作状況信号取得部22とを備えるように、歪み補償装置2を構成した。また、歪み補償装置2は、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号と動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号とに基づいて、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号として、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号に歪みが付与された信号を推定し、プリディストーション信号を電力増幅器4に出力する歪み補償部25を備えている。したがって、歪み補償装置2は、電力増幅器4の動作状況が変化しても、電力増幅器4による電力増幅後の信号に生じる歪みを補償することができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、学習データを学習モデル24に与えて、学習データに含まれているプリディストーション信号を学習モデル24に学習させる学習処理部26を備える歪み補償装置2について説明する。
図6は、実施の形態2に係る歪み補償装置2を含む送信装置を示す構成図である。図6において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図7は、実施の形態2に係る歪み補償装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。図7において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図6に示す送信装置は、信号生成部1、歪み補償装置2、DAC3、電力増幅器4、送信アンテナ5及びアナログデジタル変換器(以下「ADC」という)6を備えている。
ADC6は、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
ADC6は、デジタルの増幅対象信号を歪み補償装置2に出力する。
図6に示す歪み補償装置2は、増幅対象信号取得部21、動作状況信号取得部22、学習モデル記憶部23、歪み補償部25及び学習処理部26を備えている。
学習処理部26は、例えば、図7に示す学習処理回路36によって実現される。
学習処理部26は、学習モデル24に与える学習データを取得する。
学習処理部26により取得される学習データは、ADC6から出力されたデジタルの増幅対象信号と、動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号と、歪み補償部25から出力されたプリディストーション信号とを含んでいる。ADC6から出力されたデジタルの増幅対象信号は、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号に相当する。学習データに含まれているプリディストーション信号は、教師信号として用いられる信号である。
学習処理部26は、学習データを学習モデル24に与えて、学習データに含まれているプリディストーション信号を学習モデル24に学習させる。
図6では、歪み補償装置2の構成要素である増幅対象信号取得部21、動作状況信号取得部22、学習モデル記憶部23、歪み補償部25及び学習処理部26のそれぞれが、図7に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、歪み補償装置2が、増幅対象信号取得回路31、動作状況信号取得回路32、学習モデル記憶回路33、歪み補償回路35及び学習処理回路36によって実現されるものを想定している。
増幅対象信号取得回路31、動作状況信号取得回路32、歪み補償回路35及び学習処理回路36のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
歪み補償装置2の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、歪み補償装置2が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
歪み補償装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、学習モデル記憶部23が図3に示すメモリ41上に構成される。増幅対象信号取得部21、動作状況信号取得部22、歪み補償部25及び学習処理部26におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ41に格納される。そして、図3に示すプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行する。
また、図7では、歪み補償装置2の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図3では、歪み補償装置2がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、歪み補償装置2における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
次に、図6に示す歪み補償装置2の動作について説明する。学習処理部26以外は、図1に示す歪み補償装置2と同様であるため、ここでは、主に、学習処理部26の動作について説明する。
電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号の大部分の電力は、送信アンテナ5に出力され、増幅対象信号の一部の電力は、ADC6に出力される。
ADC6は、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
ADC6は、デジタルの増幅対象信号を歪み補償装置2に出力する。
学習処理部26は、学習モデル24に与える学習データを取得する。
即ち、学習処理部26は、学習データとして、ADC6から出力されたデジタルの増幅対象信号と、動作状況信号取得部22から出力された動作状況信号OCと、歪み補償部25から出力されたプリディストーション信号とを取得する。
学習処理部26は、学習データを学習モデル24に与えて、学習データに含まれているプリディストーション信号を学習モデル24に学習させる。
学習済みの学習モデル24は、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号Sと動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号OCとが与えられると、増幅対象信号S及び動作状況信号OCのそれぞれに対応するプリディストーション信号を出力する。
歪み補償部25は、増幅対象信号取得部21から増幅対象信号Sを取得し、動作状況信号取得部22から動作状況信号OCを取得する。増幅対象信号Sは、IIN(t)とQIN(t)とを含んでいる。
歪み補償部25は、IIN(t)、QIN(t)及び動作状況信号OCのそれぞれを学習済みの学習モデル24に与える。
歪み補償部25は、学習モデル24から、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号S’に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号を取得する。
以上の実施の形態2では、学習データとして、電力増幅器4による電力増幅後の増幅対象信号と、動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号と、歪み補償部25から出力されたプリディストーション信号とを取得し、学習データを学習モデル24に与えて、プリディストーション信号を学習モデル24に学習させる学習処理部26を備えるように、歪み補償装置2を構成した。したがって、歪み補償装置2は、電力増幅器4の動作状況が変化しても、電力増幅器4による電力増幅後の信号に生じる歪みを補償することができるほか、プリディストーション信号を学習モデル24に学習させることができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、動作状況信号OCの信号値を調整する信号値調整部27を備える歪み補償装置2について説明する。
図8は、実施の形態3に係る歪み補償装置2を含む送信装置を示す構成図である。図8において、図1及び図6と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図9は、実施の形態3に係る歪み補償装置2のハードウェアを示すハードウェア構成図である。図9において、図2及び図7と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
信号値調整部27は、例えば、図9に示す信号値調整回路37によって実現される。
信号値調整部27は、動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号OCの信号変化幅が、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号Sの信号変化幅と揃うように、動作状況信号OCの信号値を調整する。
信号値調整部27は、信号値調整後の動作状況信号OC’を歪み補償部25に出力する。
図8に示す歪み補償装置2は、信号値調整部27が図1に示す歪み補償装置2に適用されたものである。しかし、これは一例に過ぎず、信号値調整部27が図6に示す歪み補償装置2に適用されたものであってもよい。
図8では、歪み補償装置2の構成要素である増幅対象信号取得部21、動作状況信号取得部22、学習モデル記憶部23、信号値調整部27及び歪み補償部25のそれぞれが、図9に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、歪み補償装置2が、増幅対象信号取得回路31、動作状況信号取得回路32、学習モデル記憶回路33、信号値調整回路37及び歪み補償回路35によって実現されるものを想定している。
増幅対象信号取得回路31、動作状況信号取得回路32、信号値調整回路37及び歪み補償回路35のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
歪み補償装置2の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、歪み補償装置2が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
歪み補償装置2が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、学習モデル記憶部23が図3に示すメモリ41上に構成される。増幅対象信号取得部21、動作状況信号取得部22、信号値調整部27及び歪み補償部25におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ41に格納される。そして、図3に示すプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行する。
また、図9では、歪み補償装置2の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図3では、歪み補償装置2がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、歪み補償装置2における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
次に、図8に示す歪み補償装置2の動作について説明する。信号値調整部27以外は、図1に示す歪み補償装置2と同様であるため、ここでは、主に、信号値調整部27の動作について説明する。
信号値調整部27は、増幅対象信号取得部21から増幅対象信号Sを取得し、動作状況信号取得部22から動作状況信号OCを取得する。
信号値調整部27は、動作状況信号OCの信号変化幅が、増幅対象信号Sの信号変化幅と揃うように、動作状況信号OCの信号値を調整する。
例えば、動作状況信号OCが、増幅対象信号Sの搬送波周波数を示す周波数情報であって、搬送波周波数の信号変化幅が、図10に示すように、1.0[GHz]~3.0[GHz]であるとき、増幅対象信号Sの信号値の上限値が“1”、増幅対象信号Sの信号値の下限値が“-1”であれば、信号値調整部27は、以下のように、動作状況信号OCの信号値を調整する。
図10は、信号値調整部27による信号値の調整内容を示す説明図である。
信号値調整部27は、動作状況信号取得部22から取得した動作状況信号OCの信号値が例えば上限値の“3.0”であれば、当該信号値が、増幅対象信号Sの信号値の上限値“1”と揃うように、動作状況信号OCの信号値“1”に調整する。
信号値調整部27は、動作状況信号取得部22から取得した動作状況信号OCの信号値が例えば下限値の“1.0”であれば、当該信号値が、増幅対象信号Sの信号値の下限値“-1”と揃うように、動作状況信号OCの信号値を“-1”に調整する。
信号値調整部27は、動作状況信号取得部22から取得した動作状況信号OCの信号値が例えば中央値の“2.0”であれば、当該信号値が、増幅対象信号Sの信号値の中央値“0”と揃うように、動作状況信号OCの信号値を“0”に調整する。
信号値調整部27は、信号値調整後の動作状況信号OC’を歪み補償部25に出力する。
ここでは、動作状況信号OCが、増幅対象信号の搬送波周波数を示す周波数情報である例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、動作状況信号OCが、電力増幅器4の周辺温度を示す温度情報、電力増幅器4のバイアス電圧を示すバイアス電圧情報、又は、電力増幅器4のバックオフを示すバックオフ情報であってもよい。この場合も、信号値調整部27は、搬送波周波数を示す周波数情報と同様に、動作状況信号OCの信号値を調整する。
歪み補償部25は、増幅対象信号取得部21から増幅対象信号Sを取得し、信号値調整部27から信号値調整後の動作状況信号OC’を取得する。増幅対象信号は、IIN(t)とQIN(t)とを含んでいる。
歪み補償部25は、IIN(t)、QIN(t)及び動作状況信号OC’のそれぞれを学習済みの学習モデル24に与える。
学習モデル24は、学習時において、信号値調整後の動作状況信号OC’が与えられることで、ニューラルネットワークにおける増幅対象信号Sに対する重みの上限と、ニューラルネットワークにおける動作状況信号OC’に対する重みの上限とが同じになる。このため、増幅対象信号Sが動作状況信号OCよりも重視される偏った学習が防止される。また、動作状況信号OCが増幅対象信号Sよりも重視される偏った学習が防止される。つまり、増幅対象信号Sと動作状況信号OC’とが同様の重みで学習される。この結果、学習モデル24によるプリディストーション信号の学習精度が向上する。
また、歪み補償部25が、学習モデル24からプリディストーション信号を取得する際においても、歪み補償精度が高いプリディストーション信号を取得できるようになる。
以上の実施の形態3では、動作状況信号取得部22により取得された動作状況信号の信号変化幅が、増幅対象信号取得部21により取得された増幅対象信号の信号変化幅と揃うように、動作状況信号の信号値を調整し、信号値調整後の動作状況信号を歪み補償部25に出力する信号値調整部27を備えるように、図8に示す歪み補償装置2を構成した。したがって、図8に示す歪み補償装置2は、電力増幅器4の動作状況が変化しても、電力増幅器4による電力増幅後の信号に生じる歪みを補償することができるほか、図1に示す歪み補償装置2よりも、歪みを高精度に補償することができる。
図1に示す送信装置及び図8に示す送信装置のそれぞれは、信号生成部1、歪み補償装置2、DAC3、電力増幅器4及び送信アンテナ5を備えている。また、図6に示す送信装置は、信号生成部1、歪み補償装置2、DAC3、電力増幅器4、送信アンテナ5及びADC6を備えている。
しかし、これらは一例に過ぎず、送信装置は、図11に示すように、信号生成部1、歪み補償装置2、直交変調器51、DAC3、周波数変換器52、電力増幅器4、方向性結合器53、送信アンテナ5、周波数変換器54、自動利得制御器55、ADC6及び直交復調器56を備えているものであってもよい。
図11は、歪み補償装置2を含む送信装置の一例を示す構成図である。
図11では、説明の便宜上、信号生成部1が、増幅対象信号として、IFのベースバンド信号を生成するものとする。
直交変調器51は、搬送波信号を用いて、歪み補償装置2から出力されたプリディストーション信号である歪み付与後のベースバンド信号を直交変調する。
直交変調器51は、直交変調後のベースバンド信号である送信信号をDAC3に出力する。
周波数変換器52は、DAC3から出力されたアナログの送信信号の周波数を例えばRFに変換する。
周波数変換器52は、周波数がRFの送信信号を電力増幅器4に出力する。
方向性結合器53は、電力増幅器4による電力増幅後の送信信号を2つに分配する。
方向性結合器53は、分配後の2つの送信信号のうち、一方の送信信号を送信アンテナ5に出力し、他方の送信信号を周波数変換器54に出力する。
周波数変換器54は、方向性結合器53から出力された送信信号の周波数を例えばIFに変換する。
周波数変換器54は、周波数がIFの送信信号を自動利得制御器55に出力する。
自動利得制御器55は、周波数変換器54から出力された送信信号の利得を制御する。
自動利得制御器55は、利得制御後の送信信号をADC6に出力する。
直交復調器56は、搬送波信号を用いて、ADC6から出力されたデジタルの送信信号を直交復調する。
直交復調器56は、直交復調後の送信信号であるベースバンド信号を歪み補償装置2に出力する。
なお、本開示は、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本開示は、歪み補償装置、歪み補償方法及び送信装置に適している。
1 信号生成部、2 歪み補償装置、3 DAC、4 電力増幅器、5 送信アンテナ、6 ADC、21 増幅対象信号取得部、22 動作状況信号取得部、23 学習モデル記憶部、24 学習モデル、25 歪み補償部、25a-1~25a-M 第1の遅延器、25b-1~25b-M 第2の遅延器、26 学習処理部、27 信号値調整部、31 増幅対象信号取得回路、32 動作状況信号取得回路、33 学習モデル記憶回路、35 歪み補償回路、36 学習処理回路、37 信号値調整回路、41 メモリ、42 プロセッサ、51 直交変調器、52 周波数変換器、53 方向性結合器、54 周波数変換器、55 自動利得制御器、56 直交復調器。

Claims (7)

  1. 電力増幅器による電力増幅対象の信号である増幅対象信号を取得する増幅対象信号取得部と、
    前記電力増幅器の動作状況を示す動作状況信号を取得する動作状況信号取得部と、
    前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号と前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号とに基づいて、前記電力増幅器による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号として、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号に歪みが付与された信号を取得し、前記プリディストーション信号を前記電力増幅器に出力する歪み補償部と
    を備え、
    前記歪み補償部は、増幅対象信号と動作状況信号が入力されたときに、電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するための歪みを付与した信号を出力するように学習された学習モデルに、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号と前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号とを与えて、前記学習モデルを学習させないで、前記学習モデルにより推定された前記プリディストーション信号を取得し、
    前記学習モデルは、ニューラルネットワークによって実現され、学習時において、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号の時系列信号と、前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号と、前記プリディストーション信号とが学習データとして与えられ、
    前記増幅対象信号の時系列信号と、前記動作状況信号との入力に対し、前記学習データに含まれている前記プリディストーション信号の学習によって決定された重み係数に基づく重み加算を行うことにより、入力となる前記増幅対象信号の時系列信号と前記動作状況信号とに対応する前記プリディストーション信号を出力するよう学習されたモデルであり、
    前記歪み補償部は、前記増幅対象信号が入力されたときに、当該増幅対象信号を所定のサンプリング時間だけ順次遅延させることにより、当該増幅対象信号の時系列信号を生成し、当該生成した増幅対象信号の時系列信号と前記動作状況信号とを前記学習モデルに与えて、当該学習モデルにより推定された前記プリディストーション信号を取得する、歪み補償装置。
  2. 前記学習モデルは、温度情報、周波数情報、バイアス情報またはバックオフ情報のうち2つ以上の動作状況について学習した学習モデルである、請求項1記載の歪み補償装置。
  3. 学習データとして、前記電力増幅器による電力増幅後の増幅対象信号と、前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号と、前記歪み補償部から出力されたプリディストーション信号とを取得し、前記学習データを前記学習モデルに与えて、前記プリディストーション信号を前記学習モデルに学習させる学習処理部を備えたことを特徴とする請求項2記載の歪み補償装置。
  4. 前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号の信号変化幅が、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号の信号変化幅と揃うように、前記動作状況信号の信号値を調整し、信号値調整後の動作状況信号を前記歪み補償部に出力する信号値調整部を備えたことを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  5. 前記動作状況信号取得部は、
    前記動作状況信号として、前記電力増幅器の周辺温度を示す温度情報、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号の搬送波周波数を示す周波数情報、前記電力増幅器のバイアス電圧を示すバイアス電圧情報、又は、前記電力増幅器のバックオフを示すバックオフ情報を取得することを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  6. 増幅対象信号取得部が、電力増幅器による電力増幅対象の信号である増幅対象信号を取得し、
    動作状況信号取得部が、前記電力増幅器の動作状況を示す動作状況信号を取得し、
    歪み補償部が、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号と前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号とに基づいて、前記電力増幅器による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号として、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号に歪みが付与された信号を取得し、前記プリディストーション信号を前記電力増幅器に出力する
    歪み補償方法であって、
    前記歪み補償部は、増幅対象信号と動作状況信号が入力されたときに、電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するための歪みを付与した信号を出力するように学習された学習モデルに、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号と前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号とを与えて、前記学習モデルを学習させないで、前記学習モデルにより推定された前記プリディストーション信号を取得し、
    前記学習モデルは、ニューラルネットワークによって実現され、学習時において、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号の時系列信号と、前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号と、前記プリディストーション信号とが学習データとして与えられ、
    前記増幅対象信号の時系列信号と、前記動作状況信号との入力に対し、前記学習データに含まれている前記プリディストーション信号の学習によって決定された重み係数に基づく重み加算を行うことにより、入力となる前記増幅対象信号の時系列信号と前記動作状況信号とに対応する前記プリディストーション信号を出力するよう学習されたモデルであり、
    前記歪み補償部は、前記増幅対象信号が入力されたときに、当該増幅対象信号を所定のサンプリング時間だけ順次遅延させることにより、当該増幅対象信号の時系列信号を生成し、当該生成した増幅対象信号の時系列信号と前記動作状況信号とを前記学習モデルに与えて、当該学習モデルにより推定された前記プリディストーション信号を取得する、歪み補償方法。
  7. 電力増幅対象の信号である増幅対象信号の電力を増幅する電力増幅器と、
    前記電力増幅器による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償する歪み補償装置とを備え、
    前記歪み補償装置は、
    前記電力増幅器による電力増幅対象の信号である増幅対象信号を取得する増幅対象信号取得部と、
    前記電力増幅器の動作状況を示す動作状況信号を取得する動作状況信号取得部と、
    前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号と前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号とに基づいて、前記電力増幅器による電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するためのプリディストーション信号として、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号に歪みが付与された信号を取得し、前記プリディストーション信号を前記電力増幅器に出力する歪み補償部とを備え、
    前記歪み補償部は、増幅対象信号と動作状況信号が入力されたときに、電力増幅後の増幅対象信号に生じる歪みを補償するための歪みを付与した信号を出力するように学習された学習モデルに、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号と前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号とを与えて、前記学習モデルを学習させないで、前記学習モデルにより推定された前記プリディストーション信号を取得し、
    前記学習モデルは、ニューラルネットワークによって実現され、学習時において、前記増幅対象信号取得部により取得された増幅対象信号の時系列信号と、前記動作状況信号取得部により取得された動作状況信号と、前記プリディストーション信号とが学習データとして与えられ、
    前記増幅対象信号の時系列信号と、前記動作状況信号との入力に対し、前記学習データに含まれている前記プリディストーション信号の学習によって決定された重み係数に基づく重み加算を行うことにより、入力となる前記増幅対象信号の時系列信号と前記動作状況信号とに対応する前記プリディストーション信号を出力するよう学習されたモデルであり、
    前記歪み補償部は、前記増幅対象信号が入力されたときに、当該増幅対象信号を所定のサンプリング時間だけ順次遅延させることにより、当該増幅対象信号の時系列信号を生成し、当該生成した増幅対象信号の時系列信号と前記動作状況信号とを前記学習モデルに与えて、当該学習モデルにより推定された前記プリディストーション信号を取得することを特徴とする送信装置。
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