JP7450490B2 - 吐出容器 - Google Patents
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Description
複数のポンプは、並列に設けられていると共に、異なる内容部が収容された収容室内に各別に配置されている。そして押下ヘッドには、複数のステム内に各別に連通する複数の吐出孔が形成されている。
さらに、1回の押下ヘッドの押下げ操作によって、共通のステムの下方移動に連係して外ピストン及び内ピストンを下方移動させることができるので、押下ヘッドに対する押下力の加え方等に影響されることなく、第1内容物及び第2内容物を安定して吐出させることができる。
これと同時に、ステムの下方移動に連係して内ピストンが下方移動することで、ステムの内部及び内ピストンの内部を通じて、内シリンダ内から第2吐出通路内に第2内容物を供給することができ、第2ノズル孔から外部に吐出することが可能となる。
なお、第1内容物及び第2内容物の吐出後、押下ヘッドの押し下げを解除すると、ステムの上方移動に伴って当接部が外ピストンにおける挿通筒の下端に下方から当接するので、連通路を通じた第1吐出通路内と外シリンダ内との連通を遮断することができる。これにより、外シリンダ内を適切に負圧化させることができ、外シリンダ内に第1内容物を確実に吸い上げることができる。
図1に示すように、本実施形態の吐出容器1は、異種の内容物を同時に吐出することができると共に、吐出した内容物を容易に混合しながら使用することができる、ポンプタイプの混合容器である。
図1及び図2に示すように、外容器2は、口部10、胴部11及び底部12を有する有底筒状に形成されている。口部10の外周面には、第1ねじ部(例えば雄ねじ部)13が形成されている。
図1及び図3に示すように、内容器3は、容器軸O方向に延びると共に下方に開口する筒状に形成され、外容器J2の胴部11の内側に配置されている。図示の例では、内容器3の容器軸O方向に沿った長さは、外容器2における胴部11の容器軸O方向に沿った長さよりも若干短い長さとされている。
内容器3の内部には、第2内容物W2の減少に伴って内容器3内を上昇移動する中皿20が設けられている。内容器3は、中皿20によって下端開口が閉塞されていると共に、第2内容物W2の減少に伴って内容積が減容可能とされている。
摺動筒22は、上下方向の中央部から上方及び下方に向かうに従って漸次拡径するテーパ状に形成され、上下方向の両端部に位置するリップ部22aを備えている。リップ部22aは、内容器3の内周面に対して適度な摩擦力を維持した状態で密に摺接している。これにより、摺動筒22は、リップ部22aと内容器3の内周面との間に所定のシール性を確保した状態で内容器3に対して上下摺動可能に嵌合されている。
なお、中皿20は、初期状態では摺動筒22が抜け止めフランジ3aに対して上方から接触する位置に配置されている。
図1及び図2に示すように、装着キャップ4は、外容器2の口部10を径方向の外側から囲む装着筒30と、装着筒30の上端部から上方に向けて突出した突出筒31と、突出筒31の上端部から径方向の内側に向けて突出した環状のキャップ天壁32と、キャップ天壁32の内周縁部から下方に向けて延びたガイド筒33とを備えている。
なお、係合溝36は、1箇所に形成されていても構わないし、周方向に間隔をあけて複数形成されていても構わない。
図1に示すように、ポンプ部5は、外容器2の口部10の内側に上方付勢状態で下方移動可能に立設されたステム40と、外容器2の内側に配設され、外容器2内に連通する外シリンダ50と、外シリンダ50及び内容器3に対して連結され、内容器3内に連通する内シリンダ60と、押下ヘッド9及びステム40の上下動に連係して外シリンダ50の内部に上下摺動可能に収容された外ピストン70と、押下ヘッド9及びステム40の上下動に連係して内シリンダ60の内部に上下摺動可能に収容された内ピストン80とを備えている。
シリンダ壁51は、外容器2の口部10よりも小さい直径で形成された円筒状に形成され、外容器2の口部10の内側に配置されている。シリンダ壁51の上端部は、装着キャップ4におけるガイド筒33の外側に嵌合されている。さらに、シリンダ壁51の上端部には、径方向の外側に向けて突出した環状のフランジ部53が形成されている。フランジ部53は、環状のパッキン54を挟んで外容器2の上端開口縁上に配置されている。これにより、外シリンダ50は、外容器2の口部10の上端開口縁から垂下した状態で外容器2の口部10の内側に配置されている。
吸上げ筒55の内部は、底壁52に形成された連通孔56を通じて外シリンダ50内に連通している。これにより、外シリンダ50の内部は、吸上げ筒55を通じて外容器2内に連通している。
ただし、吸上げパイプ90は、下方に向けてストレート状に延びるように形成されていても構わない。また吸上げパイプ90は、可撓性を有するチューブ状に形成されていても構わない。
なお、吸上げ筒55のうちボール弁96よりも上方に位置する部分には、径方向の内側に向けて突出した抜け止め突起55aが形成されている。図示の例では、抜け止め突起55aは、吸上げ筒55の周方向に間隔をあけて複数形成されている。これにより、ボール弁96は、弁室95内から外シリンダ50内に抜け出ることが規制されている。
これにより、内シリンダ60は、外シリンダ50及び内容器3に対してそれぞれ連結されている。また、内容器3は、内シリンダ60及び外シリンダ50を介して、外容器2の口部10の上端開口縁に垂下するように支持されている。なお、内シリンダ60は、下端開口部61を通じて内容器3内に連通している。
なお、シリンダ壁51には、該シリンダ壁51を径方向に貫通する空気孔51aが形成されている。
外ステム筒41は、外ピストン70における挿通筒71よりも上下方向に長く形成されている。外ステム筒41の上端部は、装着キャップ4におけるキャップ天壁32と同等の高さに位置している。外ステム筒41の下端部には、径方向の外側に向けて張り出すように突出した環状のフランジ部(当接部)43が形成されている。
ボール弁45は、内シリンダ60内からステム40内を通じて第2ノズル孔7に向けた第2内容物W2の移動を許容し、且つ第2ノズル孔7からステム40内を通じて内シリンダ60内に向けた第2内容物W2の移動を規制する逆止弁とされている。
内ピストン80の下端部には、内シリンダ60内の内側に上方から入り込むと共に、内シリンダ60の内周面に対して例えば密に摺接するリップ部80aが形成されている。これにより、リップ部80aと内シリンダ60の内周面との間には、所定のシール性が確保されている。
弁部材100は、上端部が中空逆円錐状に形成された上部弁体101とされていると共に、下端部が内シリンダ60の下端部に形成された縮径部62に対して離反可能に着座する下部弁体102とされている。
図1及び図2に示すように、押下ヘッド9は、上述のように構成されたポンプ部5におけるステム40の上端部に装着され、押下げ操作可能とされている。
押下ヘッド9は、平面視円形状のヘッド頂壁110と、ヘッド頂壁110から下方に向けて延びると共にステム40の上端部に嵌合された内筒111と、ヘッド頂壁110から下方に向けて延びると共に内筒111を径方向の外側から囲む中筒112と、ヘッド頂壁110の外周縁部から下方に向けて延びると共に中筒112を径方向の外側から囲む外筒113と、を備えた有頂筒状に形成されている。
外筒113は、中筒112を全長に亘って径方向の外側から囲むように形成され、ガイド筒33の内側に上方から入り込んでいる。外筒113は、ガイド筒33でガイドされながらガイド筒33内を上下動可能とされている。これにより、押下ヘッド9は、がたつき少なくスムーズに押下げ操作可能とされている。なお、外筒113とガイド筒33との間には、環状の隙間が形成されている。この隙間は空気通路114として機能する。
図示の例では、ノズル筒部8は、吐出容器1の縦断面視で容器軸Oに対して略直角に交差することで、略水平に配設されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば下向きに傾斜するようにノズル筒部8を形成しても構わない。
つまり、第1吐出通路116は、内筒111と中筒112との間の環状空間内と第1ノズル孔6とを連通する通路とされている。また第2吐出通路117は、内筒111内と第2ノズル孔7とを連通する通路とされている。
押下部材120は、中筒112の内側に密に嵌合された嵌合筒121と、嵌合筒121の下端部から径方向の外側に向けて突出すると共に、中筒112の下端開口縁に対して下方から接触する環状のフランジ部122と、フランジ部122から下方に向けて突出すると共に、外ステム筒41及び外ピストン70の上側摺動筒76を径方向の外側から囲む押下筒123とを備えている。
これにより、押下ヘッド9を押下げ操作する前の待機状態において、弾性片125はフランジ部43に対して挿通筒71の下端を上方から押し付けている。これにより、連通路75及び中間通路124を通じた外シリンダ50内と第1吐出通路116内との連通を、確実に遮断することが可能とされている。
従って、押下ヘッド9は、押下部材120を利用することで、連通路75及び中間通路124を通じて外シリンダ50内と第1吐出通路116内とが連通した後、ステム40の下方移動に伴って外ピストン70を下方に押下げることが可能とされている。
なお、キャップ体130の装着方法は、アンダーカット嵌合に限定されるものではなく、例えば螺着によって装着キャップ4に装着されても構わない。
上述のように構成された吐出容器1を組み立てる場合には、例えば装着キャップ4に対して、外シリンダ50、内シリンダ60、第2内容物W2が収容された内容器3、外ピストン70、内ピストン80、吸上げパイプ90及び押下ヘッド9を一体的に組み合わせた中間ユニットを、第1内容物W1が収容された外容器2に組み合わせる。
具体的には、中間ユニットを外容器2の内側に挿入しつつ、外容器2の口部10に対して装着キャップ4を螺着させる。この際、係合溝36と係合リブ59との係合によって、外シリンダ50と装着キャップ4とが互いに回り止めされているので、中間ユニットの全体を容器軸O回りに回転させながら装着キャップ4を螺着することができる。
従って、吐出容器1を効率良く組み立てることが可能である。
次に、上述のように構成された吐出容器1を使用する場合について説明する。
図1~図3に示すように、押下ヘッド9を押下げ操作する前の待機状態では、外ピストン70がシリンダ壁51の空気孔51aを閉塞した位置に待機していると共に、ステム40のフランジ部43が外ピストン70における挿通筒71の下端に下方から接触している。さらに、弁室95内のボール弁96が弁座57に着座していると共に、ステム40内のボール弁45が弁座44に着座している。さらには、弁部材100における上部弁体101が内ピストン80の弁座82に着座している。
従って、これ以降、押下ヘッド9及びステム40の下方移動に連係して、外ピストン70及び内ピストン80を下方移動させることができる。
詳細には、コイルばね105の弾性復元力によって内ピストン80と共にステム40が上方移動する。これにより、ステム40のフランジ部43が外ピストン70における挿通筒71の下端に下方から接触するので、第1吐出通路116内と外シリンダ50内との連通を遮断することができる。また、これ以降、内ピストン80の上方移動に伴って外ピストン70を上方移動させることができる。従って、コイルばね105の弾性復元力によって、内ピストン80及びステム40と共に外ピストン70を上方移動させることができ、押下ヘッド9、ステム40、内ピストン80及び外ピストン70を図2等に示すように元の状態に復帰させることができる。
さらに、ボール弁45が弁座44に着座した状態で内ピストン80が上方移動することで、内シリンダ60内が負圧になるので、内容器3内の第2内容物W2を内シリンダ60内に吸い上げることができ、次の吐出に備えることができる。
特に、ステム40のフランジ部43が外容器2の挿通筒71の下端に下方から当接することで、第1吐出通路116内と外シリンダ50内との連通を適切に遮断できるので、外シリンダ50内を確実に負圧化させることができる。そのため、外シリンダ50内に第1内容物W1を確実に吸い上げることができる。
例えば、内容器3を、第2内容物W2の減少に伴って減容変形(しぼみ変形)する可撓性に富む内層と、内層が内装される外層とを有し、外層の内面に内層が剥離可能に積層されたデラミボトル(積層剥離型容器)としても構わない。このように、内容器3をデラミボトルとした場合であっても、第2内容物W2の減少に伴って内容器3が減容するので、上記実施形態と同様の作用効果を奏功することが可能である。
さらには、内容器3内に外気を導入する外気導入路を設けても構わない。この場合には、内容器3を減容可能に構成する必要がなく、内容器3としての選択自由度を向上することができる。
2…外容器
3…内容器
5…ポンプ部
6…第1ノズル孔
7…第2ノズル孔
9…押下ヘッド
20…中皿
40…ステム
43…フランジ部(当接部)
50…外シリンダ
60…内シリンダ
70…外ピストン
71…挿通筒
75…連通路
80…内ピストン
116…第1吐出通路
117…第2吐出通路
120…押下部材
125…弾性片(付勢部材)
Claims (2)
- 第1内容物が収容された外容器と、
第2内容物が収容され、前記外容器の内側に配置された内容器と、
前記外容器の内部に、上方付勢状態で下方移動可能に立設されるステムを有するポンプ部と、
前記第1内容物を吐出する第1ノズル孔、及び前記第2内容物を吐出する第2ノズル孔が形成され、前記ステムの上端部に装着された押下ヘッドと、を備え、
前記ポンプ部は、
前記外容器の内側に配設され、前記外容器内に連通する外シリンダと、
前記外シリンダ及び前記内容器に対して連結され、前記内容器内に連通する内シリンダと、
前記ステムの上下動に連係して、前記外シリンダの内部に上下摺動可能に収容された外ピストンと、
前記ステムの上下動に連係して、前記内シリンダの内部に上下摺動可能に収容された内ピストンと、を備え、
前記押下ヘッドには、
前記第1ノズル孔に連通すると共に、前記外ピストンの下方移動に伴って、前記外シリンダ内から前記第1ノズル孔に向けて前記第1内容物を供給する第1吐出通路と、
前記第2ノズル孔に連通すると共に、前記内ピストンの下方移動に伴って、前記内シリンダ内から前記第2ノズル孔に向けて前記第2内容物を供給する第2吐出通路と、が形成され、
前記第1吐出通路及び前記第2吐出通路は、互いに独立して形成され、
前記第2吐出通路は、前記ステムの内部及び前記内ピストンの内部を通じて、前記内シリンダ内に連通し、
前記外ピストンは、内部に前記ステムが上下動可能に挿通されると共に、該ステムとの間に前記第1吐出通路に連通する連通路を形成する挿通筒を備え、
前記ステムには、該ステムの径方向外側に張り出して、前記挿通筒の下端に下方から当接し、前記連通路を通じた前記外シリンダ内と前記第1吐出通路内との連通を遮断する当接部が形成され、
前記当接部は、前記ステムの下方移動に伴って前記挿通筒の下端から離間して、前記連通路を前記外シリンダ内に連通させ、
前記押下ヘッドは、前記連通路が前記外シリンダ内に連通した後、前記ステムの下方移動に伴って前記外ピストンを下方に押下げる押下げ部材を備え、
前記押下ヘッドと前記外ピストンとの間には、前記外ピストンを下方に向けて付勢して、前記当接部に対して前記挿通筒の下端を押し付ける付勢部材が設けられていることを特徴とする吐出容器。 - 請求項1に記載の吐出容器において、
前記内容器は、前記第2内容物の減少に伴って内容積が減容可能とされている、吐出容器。
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- 2020-07-31 JP JP2020130272A patent/JP7450490B2/ja active Active
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