JP7449755B2 - 製袋充填機のシール装置 - Google Patents
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Description
製袋充填機のフォーマを交換等する際、縦シール装置を製袋チューブから離間させて行う。その場合、ヒータブロックには加熱シール時の熱が残っているため保守作業者が接触して火傷等を追わないようにカバー部材で覆うことが行われている。
本発明によれば、フォーマ交換時等にカバー部材でヒータブロックを覆う際にカバー部材の進出移動をセンサで検出して、切離機構によってヒータブロック及びカバー部材をフィルムの加熱シール位置から離間させるため、進出移動するカバー部材が製袋チューブやフィルムの加熱シール部等と干渉することがなく、確実にカバー部材でヒータブロックを覆うことができる。
リンク機構を変位移動させる第一軸の位置決め部材を付勢部材で付勢することで、第一軸をカバー部材の開放位置と閉鎖位置との間で切り替え可能に回転できる。
リンク機構を作動させてカバー部材をヒータブロックの開放位置と閉鎖位置との間で変位作動させる際、リンク機構に設けられた第一係止部及び第二係止部の一方を第一軸に係止させることでカバー部材を開放位置に保持し、他方を第一軸に係止させることでカバー部材を閉鎖位置に保持することができる。
第一軸は切離機構に設けたロック部材の係合溝部に係合された状態で回転してリンク機構を作動させてカバー部材をヒータブロックを覆う位置に進出でき、その位置で第一軸は幅狭部が係合溝部の開口に対向している。この状態で、ヒータブロック及びカバー部材を有する切離機構を退避させようとすると、第一軸の幅狭部が係合溝部から離脱するため、切離機構を加熱シール位置から離間させることができる。
切離機構のヒータブロックが加熱シール位置にあるときにカバー部材を進出させると製袋チューブ等と干渉するため、リンク機構の回転制限部とストッパーとの当接によってリンク機構の作動を阻止する。そして、切離機構が加熱シール位置から退避することでストッパーが回転制限部から相対的に離脱するため、カバー部材はヒータブロックを覆う位置に進出することができる。
切離機構のヒータブロックを加熱シール位置から退避させた状態でメンテナンス等を行う際に、カバー部材をヒータブロックから退避させる場合があり、この状態で切離機構を加熱シール位置に戻す作動を行うとリンク機構の旋回係合部が旋回ガイド部に当接してガイドされてリンク機構を作動させ、カバー部材をヒータブロックを覆う位置に進出させる。これによって、ヒータブロックをカバー部材で覆うことを忘れたとしても保守作業者等がヒータブロックに接触することを防止できる。
図1に示す実施形態による製袋充填機1は、供給されるフィルムf(包材)を製袋して内容物を充填した袋Fを製造する例えば縦型製袋充填機2と、縦型製袋充填機2にフィルムfを供給するフィルム供給装置3とを備えている。縦型製袋充填機2は、内容物を製袋チューブ6に投入するホッパ4を備えると共に供給されるフィルムfを成形するフォーマ5と、筒状のフィルムfを搬送する製袋チューブ6と、フィルムfを送り出す繰り出しベルト8と、を有している。製袋チューブ6の側部にはフィルムfの側縁部同士を重ね合わせた状態で縦シール部faを形成する縦シール装置10が設置され、製袋チューブ6の下側にはフィルムfを横シールして袋Fを形成する横シーラ11が設置されている。
図4において、縦シール装置10の開閉機構18には、加熱シール部12に固定されていて互いに連結された上部支持プレート19と下部支持プレート20とが上下二段に設けられている。上部支持プレート19及び下部支持プレート20の一方の端部には、加熱シール部12を製袋チューブ6に対してR方向に水平旋回させて接近及び離間させる回転軸21が配設されている。
図3は図2に示す縦シール装置10をA方向から見た側面図であり、開閉機構18に連結された駆動機構17が示されている。駆動機構17において、回転軸21を支持する連結板22に対向する位置には縦型製袋充填機2の本体に連結された基板23が固定設置され、基板23の外側には作動ヘッド24が配設されている。作動ヘッド24と連結板22は基板23を貫通する一対のシャフト25によって連結されている。基板23の連結板22側の面にはシャフト25の相対摺動をガイドする筒状のスライダブロック26が上下方向に一対固定されている。
そして、駆動機構17における駆動シリンダ28を収縮することでピストンロッド29が引き込まれて作動ヘッド24が基板23側に移動する。すると、2本のシャフト25がスライダブロック26にガイドされて連結板22を押して、縦シール装置10及びその開閉機構18を前後方向(Y軸方向)に移動させて製袋チューブ6から退避させる。その後、開閉機構18をR方向に旋回作動させることで、縦シール装置10が製袋チューブ6から退避し、フォーマ交換等を行える。
図2及び図4に示す縦シール装置10の加熱シール部12において、上部支持プレート19及び下部支持プレート20に連結された略コの字状の支持基板31には上下に配設された一対のガイドシャフト32が水平方向に延びて連結されている。これらのガイドシャフト32には一対のヒータブロック33a、33bをそれぞれ支持する作動プレート34、35がスライド可能に挿通されている。
一対のヒータブロック33a、33bは、製袋チューブ6を包囲する略筒状のフィルムfの合掌状態の両側縁部の両側に開閉可能に配設されている。一方の作動プレート35にはシリンダ36のシリンダチューブが固定され且つ他方の作動プレート34にはシリンダ36のピストンロッドが連結され、シリンダ36を駆動することで一対のヒータブロック33a、33bの一方または両方を接近作動させて加熱シールすることができる。
ハンドル44aを回動させることで、第一アーム44は第一軸40を中心に回動すると共に第一アーム44とカバーホルダ46を介して連結された第二アーム45は第二軸41を中心に回動する。
ヒータブロック33a、33bがカバー部材38に覆われた位置で、開閉機構18をR方向に旋回させて加熱シール位置からより離間させることができる。そのため、開閉機構18はヒータブロック33a、33bをカバー部材38で覆わないとR方向に旋回できず、安全性が高い。
図2に示すように、製袋チューブ6を包囲する筒状のフィルムfの両側縁部を加熱シールできる位置にヒータブロック33a、33bが位置すると、カバー部材38が製袋チューブ6と干渉してしまいヒータブロック33aを覆うことができない。しかし、縦シール装置10を製袋チューブ6から離間させることで、カバー部材38をヒータブロック33a、33bを覆う位置に移動させることができる(図5参照)。
そして、開閉機構18が加熱シール位置にある場合には、カバー部材38をヒータブロック33a、33bを覆う位置に移動すべくリンク機構43を作動させると、回転制限ピン52がストッパー53に当接して阻止される。一方、図5に示すように、開閉機構18が加熱シール位置からY軸方向に離間した位置では、リンク機構43の回転制限ピン52がストッパー53から外れるためリンク機構43が作動可能になる。そのため、ヒータブロック33a、33bが製袋チューブ6から退避する前にカバー部材38がヒータブロック33a、33bを覆う位置に移動できないため、製袋チューブ6やヒータブロック33a、33b等の損傷を防止できる。なお、ストッパー53はフォーマ等を支える支持部を兼ねている。
更に、図4に示すように、開閉機構18における上部支持プレート19及び下部支持プレート20間の固定板47には、第一軸40に対向してその両側に配設された付勢部材としてばね板49を保持する支持部材48が固定されている。図8において、ばね板49は、支持部材48の上向きの凹部形状部48a上に配設されてその両側に延びており、左側部分がボルト55で固定され、右側部分は凹部形状部48aの右側の起立部48bに面接触して摺動可能に当接している。そのため、ばね板49は凹部形状部48aで弾性変形した際に起立部48b上を摺動可能に支持されていることで、その右側位置が規制されている。
このように、第二アーム45の第一係止部45a及び第二係止部45bと第一軸40のカムフォロア50及びばね板49とによって、リンク機構43の回動位置をカバー部材38の開放位置と閉鎖位置との間に規制すると共にそれぞれの位置で係止できる。
図1に示す製袋充填機1では、フィルム供給装置3のフィルムリール13から繰り出されるフィルムfを、タンジェントローラ15を介して縦型製袋充填機2に供給して製袋しながら内容物を充填して袋Fを順次製造する。縦型製袋充填機2において、フォーマ5から製袋チューブ6に供給されるフィルムfは筒状に成形され、製袋チューブ6上のフィルムfは繰り出しベルト8によって下方に間欠搬送される。
図2(a)及び図4において、縦シール装置10によるフィルムfの縦シールが終了した状態で縦シール装置10のメンテナンスのためにハンドル44aを第一軸40回りに所定角度回動させる。すると、カバー部材38はヒータブロック33a、33bから外れた開放位置から閉鎖位置に向けて進出移動を開始する。
第一軸40は閉位置に至ると、図6に示すように、受け部22bの係合溝部30aに係合された面取り部40aが係合溝部30aの幅狭の開口30bに対向し、係合溝部30aから離脱可能になる。
次に、縦シール装置10の開閉機構18を回転軸21を中心にR方向に水平旋回することで、図9に示すように開閉機構18は約90度回転して駆動機構17とほぼ直線状に至る。この状態で、フォーマ5等の交換作業を行える。その際、ヒータブロック33a、33bはカバー部材38で覆われているため、ヒータブロック33a、33bに加熱シール時の余熱が残っていたとしても保守点検作業員が誤って接触する恐れを防止できる。
通常、メンテナンス等の後にカバー部材38を再度ヒータブロック33a、33bを覆う位置に移動させてから開閉機構18をR方向に旋回させるが、保守作業者がカバー部材38の進出移動を忘れるおそれがある。
そのため、カバー部材38をヒータブロック33a、33bを覆う位置に戻すことを忘れても、図5に示すように開閉機構18が駆動機構17と直交する位置に戻ると自動的にヒータブロック33a、33bを覆うことができる。その後、開閉機構18を加熱シール位置に戻す際には、図5に示す位置でハンドル44aを作動してカバー部材38をヒータブロック33a、33bから後退させることができる。
また、ハンドル44aを開閉操作する際、第一軸40のカムフォロア50をばね板49で押圧しているため簡単にカバー部材38の開放位置と閉鎖位置とに切り換え移動させることができる。しかも、カバー部材38を開閉作動させるリンク機構43における第二アーム45に、カバー部材38の開放位置と閉鎖位置とで第一軸40に切り換えて係止する第一係止部45a及び第二係止部45bを設けたため、簡単な構造でカバー部材38の位置決めができる。
しかも、縦シール装置10の開閉機構18は駆動機構17によってY軸方向に移動させられてヒータブロック33a、33bが加熱シール位置から退避すると、リンク機構43に設けた回転制限ピン52が駆動機構17のストッパー53から外れ、カバー部材38はヒータブロック33a、33bを覆う位置に移動できる。そのため、ヒータブロック33a、33bが加熱シール位置から退避する前にカバー部材38がヒータブロック33a、33bを覆うことが阻止され、ヒータブロック33a、33bや製袋チューブ6等の損傷を防止できる。
また、メンテナンス位置で、カバー部材38がヒータブロック33a、33bから外れた状態で、誤って開閉機構18を駆動機構17に直交する位置に戻そうとしても、旋回係合ピン57が旋回ガイド部58に沿ってスライドしてリンク機構43を回動させるためカバー部材38をヒータブロック33a、33bを覆う位置に戻すことができる。そのため、点検作業員をヒータブロック33a、33bから保護できる。
以下に、本発明の変形例等について説明するが、上述した実施形態と同一または同様な部分、部材には同一の符号を用いて説明を省略する。
また、ばね板49は付勢部材に含まれる。また、カムフォロア50は位置決め部材に含まれる。
2 縦型製袋充填機
6 製袋チューブ
10 縦シール装置
12 加熱シール部
17 駆動機構
18 開閉機構
25 シャフト
28 駆動シリンダ
29 ピストンロッド
30a 係合溝部
30b 開口
33a、33b ヒータブロック
37 センサ
38 カバー部材
40 第一軸
40a 面取り部
41 第二軸
42 制御手段
43 リンク機構
44 第一アーム
44a ハンドル
45 第二アーム
45a 第一係止部
45b 第二係止部
48 支持部材
49 ばね板
50 カムフォロア
52 回転制限ピン
53 ストッパー
57 旋回係合ピン
58 旋回ガイド部
f フィルム
fa 縦シール部
F 袋
Claims (6)
- フィルムを加熱シールする一対のヒータブロックと、
前記ヒータブロックに対して進退可能であって進出時に前記ヒータブロックを覆うカバー部材と、
前記カバー部材の進出移動を検出するセンサと、
前記センサによる検出後に前記ヒータブロックを前記フィルムの加熱シール位置から退避させる切離機構と、
を備え、
前記一対のヒータブロックは、筒状に成形された前記フィルムの側縁部同士を重ね合わせた状態で縦シール部を形成する縦シール装置に設けられ、
前記筒状のフィルムを搬送する製袋チューブから前記縦シール装置を退避させる駆動機構と、
を備えたことを特徴とする製袋充填機のシール装置。 - 前記カバー部材を進退移動させるリンク機構と、
前記リンク機構を変位移動させる回転可能な第一軸と、
前記第一軸と一体に回転する位置決め部材と、
前記位置決め部材を弾性的に押圧して前記第一軸を前記カバー部材の開放位置と閉鎖位置との間で切り替え可能に付勢する付勢部材と、
を備えた請求項1に記載された製袋充填機のシール装置。 - 前記カバー部材を進退移動させるリンク機構と、
前記リンク機構を作動させる回転可能な第一軸と、
前記リンク機構に設けられていて前記カバー部材の開放位置及び閉鎖位置で選択的に前記第一軸に係止する第一係止部及び第二係止部と、
を備えた請求項1または2に記載された製袋充填機のシール装置。 - 前記カバー部材を進退移動させるリンク機構を変位移動させる回転可能な第一軸は幅狭部を有しており、
前記切離機構には前記第一軸を回転可能に係合させると共に前記第一軸の幅狭部でのみ離脱可能な係合溝部を有するロック部材が設けられ、
前記カバー部材がヒータブロックを覆う位置で前記第一軸が幅狭部で前記ロック部材の係合溝部から離脱して前記切離機構を退避できるようにした請求項1から3のいずれか1項に記載された製袋充填機のシール装置。 - 前記カバー部材を進退移動させるリンク機構に回転制限部が設けられ、
前記リンク機構の作動を規制するストッパーが設けられ、
前記切離機構が加熱シール位置で、前記回転制限部が前記ストッパーに当接することで前記カバー部材がヒータブロックを覆う位置に進出することを阻止し、前記切離機構が加熱シール位置から退避することで前記ストッパーが前記回転制限部から相対的に離脱するようにした請求項1から4のいずれか1項に記載された製袋充填機のシール装置。 - 前記カバー部材を進退移動させるリンク機構に旋回係合部が設けられ、
前記切離機構には旋回ガイド部が設けられ、
前記切離機構が退避した位置から加熱シール位置側に進出する際、前記カバー部材は前記ヒータブロックから退避している場合に前記切離機構の回転に連動して、前記旋回係合部が前記旋回ガイド部にガイドされて前記カバー部材を前記ヒータブロックを覆う位置に進出するようにした請求項1から5のいずれか1項に記載された製袋充填機のシール装置。
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