JP6005675B2 - 製袋充填機におけるシール装置 - Google Patents
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Description
連続して搬送される帯状のフィルムの左右両側縁を重ね合わせた重合端縁部に、縦シールを施す製袋充填機におけるシール装置において、
前記重合端縁部を挟持して搬送方向前方に前記フィルムを搬送する一対の送りローラと、
該送りローラの搬送方向前方に配設され、該搬送方向と平行に延在すると共に互いに対向するシール面の少なくとも一方が加熱される第1シール体および第2シール体と、
該シール体の搬送方向前方に配設され、該シール体によって加熱された前記重合端縁部を挟持して圧着する一対の圧着ローラと、
前記第2シール体の第2シール面に対する前記第1シール体の第1シール面の姿勢を維持した状態で、第1シール面が第2シール面から搬送方向斜め前方へ離間すると共に第1シール面が第2シール面に搬送方向斜め前方から接近するよう、第1シール体を変位可能に支持する支持手段と、
前記第1シール体を、前記第1シール面が前記第2シール面に接近するよう、継続的に付勢する付勢手段とを備え、
前記付勢手段による付勢力は、前記送りローラと前記圧着ローラとの間で搬送方向に展張された前記重合端縁部を第1シール面と第2シール面との間に挟んで押圧しつつ該重合端縁部の連続搬送を許容し得るように予め設定されており、該設定された付勢力を超える力が重合端縁部から第1シール面に入力されると、第1シール面が重合端縁部への押圧姿勢を保ったまま、第2シール面に対して搬送方向斜め前方へ離間する変位を許容するよう設定されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、フィルムの重合端縁部を、シール面の間で該シール面により継続的に押圧しつつ連続搬送することができるから、加熱されたシール面から重合端縁部に対して安定した熱供給を行い得る。これにより、重合端縁部に良好な縦シールを施すことができる。重合端縁部の厚みの変動などにより予め設定された付勢力を超える力が重合端縁部から第1シール面に入力されると、第1シール面が重合端縁部への押圧姿勢を保ったまま第2シール面に対して搬送方向斜め前方へ離間変位するよう、また、予め設定された付勢力になるよう調節されるので、重合端縁部をシール面で継続的に押圧していても該シール面に重合端縁部が引っ掛かる等の不具合の発生を回避して、重合端縁部に合わせて適切な熱供給を連続的に行い得る。
請求項2に係る発明によれば、調節手段によって第1シール面によるフィルムの重合端縁部の押圧範囲を包装品種などに応じて調節し得るから、包装品種などに合わせた適切な幅で縦シールが施された包装品を得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、調節手段によって第1シール面の第2シール面に対する対面角度を変えることで、第1シール面によるフィルムの重合端縁部の押圧範囲を包装品種などに応じて調節し得るから、包装品種などに合わせた適切な幅で縦シールが施された包装品を得ることができる。
請求項4に係る発明によれば、エアシリンダへのエア供給圧の調節により第1シール体に加える付勢力を調節することで、予め設定された付勢力が維持されて、シール面により重合端縁部を安定して押圧できる。
請求項5に係る発明によれば、支持体から第1シール体に向かうにつれて搬送方向斜め前方に延在する複数のリンクからなる平行リンクによって支持手段を構成したことにより、連続搬送される重合端縁部の厚みが変動した際に、搬送方向に対する第1シール面の姿勢を保ちながら該重合端縁部をシール面に引っ掛けることなくシール面で継続的に押圧することができる。
製袋充填機が所定時間停止した際に、前記シール面で前記重合端縁部を挟持可能な位置から一対のシール体が互いに離間移動して、該重合端縁部からシール面を離す構成としたことを特徴とする。
請求項6に係る発明によれば、所定時間運転停止した際に、シール体を互いに離間移動させてシール面を重合端縁部から離すことで、シール体の加熱によるフィルムの焼き付きを防止することができる。
請求項7に係る発明によれば、所定時間運転停止した際に、重合端縁部を挟持した圧着ローラを搬送方向後方へ移動させることで、重合端縁部においてシール体で加熱されているが圧着ローラで圧着されていない未圧着箇所を、シール適正温度より低下する前に圧着ローラの搬送方向後方への移動により圧着することができ、重合端縁部に確実に縦シールを施すことができる。
次に、実施例に係るシール装置の作用について説明する。シール装置は、付勢手段44によって支持手段に支持された第1シール体16の第1シール面16aが、第2シール体18の第2シール面18aに接近するように、フィルムFの重合端縁部Lをシール面16a,18bの間で継続的に押圧しつつ搬送方向前方への連続搬送を許容し得る予め設定された付勢力で付勢されている。すなわち、フィルムFの重合端縁部Lを、シール面16a,18aの間で該シール面16a,18aにより継続的に押圧しつつ連続搬送して縦シールを施すことができるから、シール面16a,18bと重合端縁部Lとが接近したり離間したりする位置変化がなく、加熱されたシール面16a,18aから重合端縁部Lに対して安定した熱供給を行い得る。これにより、重合端縁部Lに良好な縦シールを施すことができる。また、使用中の原反ロールと予備の原反ロールの両フィルムを接合した箇所など、重合端縁部Lの厚みが変動しても、第1シール面16aが重合端縁部Lへの押圧姿勢を保ったまま第2シール面18aに対して搬送方向斜め前方へ離間変位し得るよう、また、予め設定された付勢力になるよう調節されるので、重合端縁部Lをシール面16a,18aで継続的に押圧していても該シール面16a,18aに重合端縁部Lが引っ掛かる等の不具合の発生を回避して、重合端縁部Lに合わせて適切な熱供給を連続的に行い得る。更に、実施例のシール装置は、加熱ローラによって重合端縁部Lに熱を供給する態様と比べて、搬送方向に長いシール面16a,18aを有するシール体16,18を採用することにより、シール面16a,18aと重合端縁部Lとが搬送方向に長く対向することになり、シール体16,18の加熱温度を比較的低い温度に設定しても、縦シールに要する熱量を重合端縁部Lに十分に供給することができる。よって、シール体16,18からのフィルムFへの過度の熱の供給によって、フィルム表面まで溶融してしまうなどのシール不良を防止することができる。
本発明は実施例の構成に限定されるものではなく、例えば、以下のようにも変更実施可能である。また、以下の変更例に限らず、実施例に記載した構成については、本発明の主旨の範囲内において種々の実施形態を採用し得る。
(1)横形製袋充填機に限らず、縦形製袋充填機やその他の製袋充填機に本願発明に係るシール装置を適用することができる。
(2)第1シール体16および第2シール体18の何れか一方からフィルムFの重合端縁部Lを加熱する構成であってもよい。第1シール体16および第2シール体18の何れか一方からフィルムFの重合端縁部Lを加熱する場合は、製袋充填機が所定時間停止した際に、加熱しているシール体だけを開閉手段により重合端縁部Lの搬送路から離間させる構成であってもよい。
(3)搬送方向と直交する方向(重合端縁部Lの延出方向)における重合端縁部Lの位置ズレを矯正する一対のローラを、圧着ローラ20,20と別に設けてもよい。この場合に、一対の圧着ローラ20,20の外周に互いに噛み合う凹凸を設けて、重合端縁部Lにシール目を形成するようにしてもよい。
(4)支持手段は、レールまたはカム機構などにより、第1シール体16の第1シール面16aが第2シール体18の第2シール面18aに対して搬送方向斜め前方から接近するように、第1シール体16を平行移動可能に支持する構成であってもよい。
(5)付勢手段44による付勢力の調節は、調節手段のように設定操作に応じて数値表示が変化するカウンタ等によって数値設定可能に構成してもよい。また、付勢手段44の付勢力および/または調節手段による第1シール面16aの押圧範囲の調節量は、例えば包装品種の切り替え設定などに応じてモータ等の駆動手段などによって自動調節する構成であってもよい。
(6)付勢手段44は、モータやその他の付勢力を付与可能な構成を採用することができ、モータを用いる場合はトルク調節により付勢力を調節し得る。
(7)第1シール体16および第2シール体18の両方が、重合端縁部Lの搬送路から離間するよう搬送方向斜め前方に変位可能であってもよい。また、第2シール体18についても、第1シール体16と同様の支持手段で支持すると共に、付勢手段44によって第1シール体16に向けて付勢される構成であってもよい。
(8)開閉手段は、第1シール体16を左右に移動させる機構と第2シール体18を左右に移動させる機構とを別々に設けてもよい。また、開閉手段による両シール体16,18の接近・離間動作は、自動・手動の何れであってもよい。
(9)製袋充填機が所定時間停止した際に、圧着ローラ20,20だけを搬送方向後方へ移動させる構成であってもよい。
(10)シール体16,18と圧着ローラ20,20との間に、重合端縁部Lを挟持する加熱ローラなどの目付け手段を配設し、この目付け手段の凹凸によって重合端縁部Lにシール目を形成してもよい。
(11)第1シール体16および第2シール体18の夫々に、シール面16a,18aから加熱されたエアを噴出する構成を付加し、シール面16a,18aと重合端縁部Lとの間に形成される空気層を介してシール面16a,18aで押圧するようにしてもよい。
(12)調節手段は、搬送方向と交差する方向において重合端縁部Lに対するシール面16a,18aの押圧範囲を変えることができる構成であればよく、例えばシール体を搬送方向と交差する方向にずらすように移動させて押圧範囲を変えたり、複数のシールブロックを搬送方向と交差する方向に積み重ねて構成されたシール体において、重合端縁部に押圧するシールブロックを選択することで押圧範囲を変えてもよい。
18 第2シール体,18a 第2シール面(シール面),20 圧着ローラ,
34 支持体,44 付勢手段,42 リンク,F フィルム,L 重合端縁部
Claims (7)
- 連続して搬送される帯状のフィルム(F)の左右両側縁を重ね合わせた重合端縁部(L)に、縦シールを施す製袋充填機におけるシール装置において、
前記重合端縁部(L)を挟持して搬送方向前方に前記フィルム(F)を搬送する一対の送りローラ(10,10)と、
該送りローラ(10,10)の搬送方向前方に配設され、該搬送方向と平行に延在すると共に互いに対向するシール面(16a,18a)の少なくとも一方が加熱される第1シール体(16)および第2シール体(18)と、
該シール体(16,18)の搬送方向前方に配設され、該シール体(16,18)によって加熱された前記重合端縁部(L)を挟持して圧着する一対の圧着ローラ(20,20)と、
前記第2シール体(18)の第2シール面(18a)に対する前記第1シール体(16)の第1シール面(16a)の姿勢を維持した状態で、第1シール面(16a)が第2シール面(18a)から搬送方向斜め前方へ離間すると共に第1シール面(16a)が第2シール面(18a)に搬送方向斜め前方から接近するよう、第1シール体(16)を変位可能に支持する支持手段と、
前記第1シール体(16)を、前記第1シール面(16a)が前記第2シール面(18a)に接近するよう、継続的に付勢する付勢手段(44)とを備え、
前記付勢手段(44)による付勢力は、前記送りローラ(10,10)と前記圧着ローラ(20,20)との間で搬送方向に展張された前記重合端縁部(L)を第1シール面(16a)と第2シール面(18a)との間に挟んで押圧しつつ該重合端縁部(L)の連続搬送を許容し得るように予め設定されており、該設定された付勢力を超える力が重合端縁部(L)から第1シール面(16a)に入力されると、第1シール面(16a)が重合端縁部(L)への押圧姿勢を保ったまま、第2シール面(18a)に対して搬送方向斜め前方へ離間する変位を許容するよう設定されている
ことを特徴とする製袋充填機におけるシール装置。 - 前記第1シール面(16a)の前記搬送方向に対する平行を保った状態で、該搬送方向に交差する方向において該第1シール面(16a)により前記重合端縁部(L)を押圧する範囲を調節し得る調節手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の製袋充填機におけるシール装置。
- 前記支持手段は、前記第1シール面(16a)の前記第2シール面(18a)に対する対面角度が変化するように、前記調節手段で姿勢変位される構成としたことを特徴とする請求項2記載の製袋充填機におけるシール装置。
- 前記付勢手段(44)は、エア供給圧の調節により前記付勢力を調節可能なエアシリンダで構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の製袋充填機におけるシール装置。
- 前記支持手段は、製袋充填機本体側に繋がる支持体(34)および前記第1シール体(16)の夫々に対して回動可能に連結されて該支持体(34)から該第1シール体(16)に向かうにつれて搬送方向斜め前方に延在すると共に、搬送方向前後に離間して互いに平行に配設された複数のリンク(42,42)で構成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の製袋充填機におけるシール装置。
- 前記一対のシール体(16,18)は、互いのシール面(16a,18a)の対面姿勢を保った状態で、前記重合端縁部(L)の搬送路を挟んで互いに接近・離間するよう、搬送方向と交差する左右方向に移動可能に配設され、
製袋充填機が所定時間停止した際に、前記シール面(16a,18a)で前記重合端縁部(L)を挟持可能な位置から一対のシール体(16,18)が互いに離間移動して、該重合端縁部(L)からシール面(16a,18a)を離す構成としたことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の製袋充填機におけるシール装置。 - 前記圧着ローラ(20,20)は、搬送方向前後に移動可能に配設され、
製袋充填機が所定時間停止した際に、前記圧着ローラ(20,20)を搬送方向後方へ移動して、該シール体(16,18)で加熱された前記重合端縁部(L)を圧着ローラ(20,20)で圧着する構成としたことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の製袋充填機におけるシール装置。
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