JP7446696B2 - オイルポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、オイルポンプに関する。
たとえば、シリーズ方式のハイブリッド車両には、エンジンの動力で発電する発電モータと、走行用の動力を発生する駆動モータとが搭載されている。発電モータおよび駆動モータは、デファレンシャルギヤとともにユニットケース内に収容されて、トランスアクスルとしてユニット化されている。
ユニットケース内には、オイルポンプが設けられている。オイルポンプは、たとえば、内接式ギヤポンプであり、ポンプボディ、ポンプカバー、ポンプギヤおよびポンプシャフト(ポンプ駆動軸)を備えている。ポンプボディとポンプカバーとは、ポンプシャフトの軸線方向に重ね合わされている。ポンプボディには、軸線方向に円形に凹んだギヤ収容部が形成されており、ポンプカバーは、そのギヤ収容部の開口を閉塞している。ポンプギヤは、ギヤ収容部内に収容されており、ギヤ収容部の周面に沿って設けられるアウタロータと、アウタロータに取り囲まれる空間に設けられるインナロータとを備えている。ポンプシャフトは、ポンプカバーに回転可能に挿通されて、インナロータの中心に相対回転不能に接続されている。
ポンプカバーのギヤ収容部に臨む面には、吐出口が形成されている。また、ポンプカバーには、ポンプシャフトの径方向に延びる供給油路が形成されている。供給油路は、吐出口を介してアウタロータとインナロータとの間に形成されるポンプ室と連通するとともに、ポンプシャフトに形成されている軸内油路と連通している。ポンプシャフトの回転により、アウタロータとインナロータとが噛み合って回転し、ユニットケース内の底部に溜まっているオイルがポンプ室に吸い込まれ、ポンプ室から吐出口を介して供給油路にオイルが吐出され、そのオイルが供給油路から軸内油路に供給される。そして、軸内油路からオイルの供給を必要とする各部にオイルが供給される。
特開2014-69757号公報
ところが、ポンプカバーに、ポンプシャフトを支持する支持部が設けられているうえに、吐出口および供給油路が設けられて、その供給油路が支持部の内周面とポンプシャフトとの間を介して軸内油路と連通している。そのため、ポンプカバーの構成が複雑であり、ポンプカバーのコストおよび質量が大きい。
本発明の目的は、ポンプカバーの構成を簡素化できる、オイルポンプを提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係るオイルポンプは、ポンプギヤと、ポンプギヤを収容する凹状のギヤ収容部を有するポンプボディと、ポンプボディに対してポンプギヤの回転軸線方向に重ね合わされて、ギヤ収容部を閉塞するポンプカバーと、ポンプギヤの回転軸線上を延び、ポンプギヤの回転中心に相対回転不能に挿通されるポンプシャフトとを含み、ポンプシャフトは、ポンプボディに挿通され、ポンプカバーには、ポンプギヤの回転によりオイルが吐出される吐出ポートと、吐出ポートと連通し、ポンプシャフトに形成されている軸内油路に供給されるオイルが流通する供給油路とが形成されている。
この構成によれば、ポンプボディとポンプカバーとが回転軸線方向に重ね合わされることにより、ポンプボディに形成されている凹状のギヤ収容部がポンプカバーで閉塞される。ギヤ収容部には、ポンプギヤが収容されている。ポンプギヤの回転中心には、ポンプシャフトが相対回転不能に挿通されている。
ポンプシャフトに駆動力が入力されて、ポンプシャフトとともにポンプギヤが回転すると、ポンプカバーに形成されている吐出ポートにオイルが吐出される。また、ポンプカバーには、供給油路が形成されており、吐出ポートに吐出されるオイルは、供給油路を流通して、ポンプシャフトに形成されている軸内油路に供給される。
ポンプシャフトは、ポンプボディに回転可能に挿通されている。ポンプシャフトがポンプカバーに回転可能に挿通される構成では、吐出ポートおよび供給油路は、ポンプシャフトが挿通される部分を避けて設けなければならない。これに対し、ポンプシャフトがポンプボディに回転可能に挿通される構成では、吐出ポートおよび供給油路をポンプカバーに設けるにあたり、ポンプシャフトが挿通される部分を避けるという制約がない。そのため、吐出ポートおよび供給油路の設計の自由度が高く、その設計により、ポンプカバーの構成の簡素化を図ることができる。
ポンプカバーの構成を簡素化するため、供給油路は、ポンプシャフトの先端中心と回転軸線方向に対向する位置を通って、ポンプギヤの回転の径方向に延びる第1油路と、第1油路に分岐して接続されて、回転軸線方向に延びる第2油路とを備える構成としてもよい。
この構成では、たとえば、第2油路が第1油路からポンプシャフトの先端中心に向けて延びるように形成すれば、言い換えると、第2油路が第1油路にポンプシャフトの先端中心と回転軸線方向に対向する位置で接続されていれば、第1油路から第2油路を介してポンプシャフトの軸内油路にオイルを供給でき、かつ、第2油路の油路長を最短に設定することができる。その結果、ポンプカバーの構成を簡素化することができる。
ポンプギヤは、インナロータとインナロータの周囲を取り囲むアウタロータとが噛み合って回転し、インナロータとアウタロータとの間に形成されるポンプ室の容積変化を生じるものであってもよい。
ポンプ室の容積変化により、ポンプ室から吐出ポートにオイルが吐出される。
本発明によれば、ポンプカバーの構成を簡素化することができる。
本発明の一実施形態に係るオイルポンプを備える駆動ユニットの構成を示す断面図である。 オイルポンプのポンプカバーの外面図である。 ポンプカバーの内面図である。 図2に示される切断面線A-Aにおけるポンプカバーの断面図である。 図3に示される切断面線B-Bにおけるポンプカバーの断面を図解的に示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<ハイブリッド車両の駆動ユニット>
図1は、本発明の一実施形態に係るオイルポンプ71を備える駆動ユニット1の構成を示す断面図である。
駆動ユニット1は、エンジンとともに、シリーズ方式のハイブリッドシステムを構成する。駆動ユニット1には、エンジンの動力で発電する発電モータ11と、走行のための動力を発生する駆動モータ12と、駆動モータ12の動力を左右の駆動輪に振り分けるデファレンシャルギヤ13とが含まれる。発電モータ11、駆動モータ12およびデファレンシャルギヤ13は、駆動ユニット1の外殻をなすユニットケース14内に配置されて、駆動ユニット1は、モータ付トランスアクスルの形態をなしている。
ユニットケース14は、発電モータ11を収容するハウジング21と、駆動モータ12を収容するケース22と、ケース22に取り付けられるカバー23とを含む。駆動ユニット1がハイブリッド車両(HV:Hybrid Vehicle)に搭載された状態では、ハウジング21がケース22の後側に配置され、ケース22の前端の開口がカバー23で覆われる。
発電モータ11は、ロータ31およびステータ32を備えている。ロータ31の中心には、ロータシャフト33が相対回転不能に挿通されている。ロータシャフト33は、その前端部および後端部がそれぞれベアリング34,35を介してハウジング21に回転可能に支持されている。ロータシャフト33の後端部には、エンジンの出力軸が相対回転不能に連結される。ステータ32は、ロータ31の周囲に設けられて、ロータ31を取り囲み、ハウジング21にボルト36で固定されている。
駆動モータ12は、発電モータ11の前側に、発電モータ11と前後方向に並べて配置されている。駆動モータ12は、ロータ41およびステータ42を備えている。ロータ41の中心には、ロータシャフト43が相対回転不能に挿通されている。ロータシャフト43は、その前端部がベアリング44を介してカバー23に回転可能に支持されるとともに、後端部がベアリング45を介してケース22に回転可能に支持されている。ステータ42は、ロータ41の周囲に設けられて、ロータ41を取り囲み、ケース22にボルト46で固定されている。
デファレンシャルギヤ13は、ユニットケース14の底部に、ハウジング21内とケース22内とに跨がって配置されている。デファレンシャルギヤ13は、デフケース51を備えている。デフケース51は、中空状のギヤ収容部52と、ギヤ収容部52の外周から回転径方向に張り出すフランジ部53とを有している。
ギヤ収容部52には、ピニオンシャフト54が保持されている。ピニオンシャフト54は、ギヤ収容部52内を貫通している。ピニオンシャフト54には、ギヤ収容部52内において、2個のピニオンギヤ55が互いに間隔を開けて回転可能に保持されている。また、ギヤ収容部52内には、2個のサイドギヤ56がピニオンシャフト54の両側に分かれて配置されている。ピニオンギヤ55およびサイドギヤ56は、いずれもかさ歯車からなり、各サイドギヤ56は、ピニオンギヤ55の両方と噛合している。
また、ギヤ収容部52には、サイドギヤ56が対向する方向、言い換えればピニオンシャフト54と直交する方向に貫通する円筒状のシャフト挿入部57が形成されている。シャフト挿入部57には、プロペラシャフト58がデフケース51の外部から挿入される。プロペラシャフト58の先端部は、ギヤ収容部52内において、それぞれサイドギヤ56に相対回転不能に結合される。
各シャフト挿入部57には、ベアリング59が外嵌されている。前側のベアリング59は、ケース22に保持され、後側のベアリング59は、ハウジング21に保持されている。これにより、デフケース51は、ベアリング59を介してハウジング21およびケース22に回転可能に支持されている。
フランジ部53には、リングギヤ61が固定されている。リングギヤ61は、デフケース51を取り囲む略円環板状のウェブ62と、ウェブ62の外周を取り囲む略円筒状のリム63とを一体的に有している。リム63は、ウェブ62からデフケース51の回転軸線の方向の両側に突出している。リム63の外周面には、ギヤ歯が形成されている。
デファレンシャルギヤ13の上方には、カウンタシャフト64が設けられている。カウンタシャフト64は、前後方向に延び、その前端部がベアリング65を介してケース22に回転可能に保持されるとともに、後端部がベアリング66を介してハウジング21に回転可能に保持されている。カウンタシャフト64には、カウンタギヤ67および出力ギヤ68がそれぞれ相対回転不能に支持されている。駆動モータ12のロータシャフト43には、周面にギヤ歯を有するモータギヤ69が相対回転不能に結合されている。カウンタギヤ67は、モータギヤ69と噛合している。出力ギヤ68は、デファレンシャルギヤ13のリングギヤ61と噛合している。
ハイブリッド車両の走行時には、駆動モータ12が力行運転されて、駆動モータ12が動力を発生する。駆動モータ12が発生する動力は、モータギヤ69、カウンタギヤ67および出力ギヤ68を介して、デファレンシャルギヤ13のリングギヤ61に伝達され、デファレンシャルギヤ13からプロペラシャフト58を介して、ハイブリッド車両の駆動輪に伝達される。これにより、ハイブリッド車両が前進走行または後進走行する。
発電モータ11および駆動モータ12に要求される出力の合計がハイブリッド車両に搭載されている駆動用のバッテリの出力より小さいときには、ハイブリッド車両がEV走行する。すなわち、エンジンが停止されて、発電モータ11による発電が行われず、バッテリから駆動モータ12に電力が供給されて、その電力で駆動モータ12が駆動される。
一方、発電モータ11および駆動モータ12に要求される出力の合計がバッテリの出力を上回るときには、ハイブリッド車両がHV走行する。すなわち、エンジンが運転状態(ファイアリング)にされて、発電モータ11が発電運転(回生運転)されることにより、エンジンの動力が発電モータ11で交流電力に変換される。そして、発電モータ11からの交流電力が駆動モータ12に供給されることにより、駆動モータ12が駆動される。
なお、エンジンの始動時には、発電モータ11が力行運転されて、エンジンが発電モータ11によりモータリング(クランキング)される。モータリングによりエンジンのクランクシャフトの回転数がファイアリングに必要な回転数まで上昇した状態で、エンジンの点火プラグがスパークされると、エンジンがファイアリングする。
また、バッテリの充電残量が所定以下に低下すると、駆動モータ12の駆動/停止にかかわらず、エンジンがファイアリングしている状態で、発電モータ11が発電運転されて、発電モータ11の発電電力でバッテリが充電される。バッテリは、たとえば、複数のリチウムイオン電池を組み合わせた組電池である。
ハイブリッド車両の減速時には、駆動モータ12が回生運転されて、駆動輪から駆動モータ12に伝達される動力が電力に変換される。このとき、駆動モータ12が走行駆動系の抵抗となり、その抵抗がハイブリッド車両を制動する制動力(回生制動力)として作用する。このときにも、駆動モータ12の発電電力でバッテリが充電される。
<油冷構造>
発電モータ11のロータシャフト33の前端部は、オイルポンプ71に結合されている。オイルポンプ71は、内接式ギヤポンプであり、ポンプケース72およびポンプギヤ73を備えている。
ポンプケース72は、ポンプボディ74と、ポンプボディ74に接合されるポンプカバー75とを備えている。ポンプボディ74は、ハウジング21と一体に形成されている。ポンプボディ74には、円筒状の内周面を有する凹状のギヤ収容部76が形成されている。ギヤ収容部76の内周面の中心線は、ロータシャフト33の回転軸線と平行に延び、ギヤ収容部76の開口は、前側に向けられている。ポンプカバー75は、板状をなし、ポンプボディ74の開口を前側から閉塞している。
ロータシャフト33の前端部は、ポンプシャフトとして形成され、ポンプボディ74に回転可能に挿通され、ポンプケース72内のギヤ収容空間の中心線上を延びている。ポンプギヤ73は、ポンプケース72内に収容されている。ポンプギヤ73は、インナロータと、インナロータの周囲を取り囲む略円筒状のアウタロータとを備えている。インナロータは、その外周面に、トロコイド曲線形状の外歯を有している。インナロータの中心には、ロータシャフト33の前端部がスプライン嵌合している。アウタロータは、その内周面に、トロコイド曲線形状の内歯を有している。アウタロータは、インナロータに対して偏心して配置されており、その偏心している側と反対側において、インナロータの外歯とアウタロータの内歯とが噛合している。
図2は、ポンプカバー75の外面図である。図3は、ポンプカバー75の内面図である。図4は、図2に示される切断面線A-Aにおけるポンプカバー75の断面図である。図5は、図3に示される切断面線B-Bにおけるポンプカバー75の断面を図解的に示す図である。
ポンプカバー75の内面には、図3に示されるように、上流側流路81、吸入ポート82、吐出ポート83および下流側流路84がそれぞれ凹状の溝として形成されている。
上流側流路81は、一定の溝幅を有し、ロータシャフト33の回転の径方向(以下、単に「径方向」という。)に延びている。
吸入ポート82は、上流側流路81の径方向内側の端部に接続され、ロータシャフト33の回転の周方向に延びる略円弧状に形成されている。吸入ポート82の溝幅は、上流側流路81から離れるにつれて大きくなっている。また、吸入ポート82の溝の深さは、図5に示されるように、上流側流路81との接続部分で一定であり、その接続部分に対して上流側流路81と反対側の範囲において、上流側流路81から離れるにつれて小さくなっている。
吐出ポート83は、図3に示されるように、ロータシャフト33の回転中心に対して吸入ポート82と反対側に設けられ、ロータシャフト33の回転の周方向に延びる略円弧状に形成されている。吐出ポート83の溝幅は、周方向の一方側ほど小さくなっている。また、吐出ポート83の溝の深さは、周方向の他方側の端から中央付近までの範囲において、周方向の一方側ほど大きくなり、周方向の中央付近を周方向の一方側に越える範囲において、一定にされている。
下流側流路84は、吐出ポート83の周方向の一方側の端部に接続され、吐出ポート83から径方向の外側に延び、途中で屈曲して周方向の他方側に延びている。
また、ポンプカバー75の外面には、図2および図4に示されるように、下流側流路84の屈曲部分とロータシャフト33の回転軸線に沿う方向(以下、単に「回転軸線方向」という。)に対向する位置に、内圧を逃がすためのリリーフバルブ85が設けられている。下流側流路84の屈曲部分とリリーフバルブ85との間には、連通路86がポンプカバー75を厚さ方向に貫通して形成されており、リリーフバルブ85は、連通路86を介して、下流側流路84と連通している。
さらに、ポンプカバー75には、図4に示されるように、第1油路91、第2油路92および第3油路93が形成されている。
第1油路91は、下流側流路84の吐出ポート83から離れる側の端部と回転軸線方向に対向する位置と、ロータシャフト33の先端中心と回転軸線方向に対向する位置とを通って、径方向に延びている。下流側流路84と第1油路91との間には、接続路94がポンプカバー75を厚さ方向に貫通して形成されており、第1油路91は、接続路94を介して、下流側流路84と連通している。
第2油路92は、ロータシャフト33の先端中心と回転軸線方向に対向する位置で第1油路91に接続され、回転軸線方向に延び、ポンプカバー75の内面で開放されている。ロータシャフト33には、図1に示されるように、軸心油路95が回転軸線上(中心線上)に形成されている。軸心油路95は、ロータシャフト33の前端面(先端面)で開放されている。そのため、軸心油路95は、第2油路92と連通し、第2油路92を介して第1油路91と連通している。また、ロータシャフト33には、複数の径方向油路96が形成されている。径方向油路96は、軸心油路95から径方向に延びて、ロータシャフト33の外周面で開放されている。
第3油路93は、図1に示されるように、モータギヤ69の回転軸線上で第1油路91に接続され、回転軸線方向に延び、ポンプカバー75の外面で開放されている。ポンプカバー75の外面には、第3油路93の開放端の周囲で隆起する略円筒状のボス部97が形成されており、そのボス部97は、モータギヤ69の回転軸線を中心とする円筒部98内に入り込んでいる。これにより、第3油路93は、モータギヤ69の円筒部98内と連通している。
エンジンの動力によりロータシャフト33が回転すると、ポンプギヤ73のインナロータとアウタロータとが噛み合いながら互いに偏心して回転する。また、アウタロータの内歯の歯数は、インナロータの外歯の歯数よりも1つ多く、アウタロータは、インナロータの1回転に対して1歯分遅れて回転する。インナロータおよびアウタロータの回転により、インナロータとアウタロータとの間に形成される空間からなるポンプ室の容積変化が生じ、その容積変化により、吸入ポート82からポンプ室にオイルが吸入され、ポンプ室から吐出ポート83にオイルが吐出される。
吐出ポート83に吐出されたオイルは、下流側流路84を流通し、下流側流路84から接続路94を通って第1油路91に流入する。そして、第1油路91から第2油路92にオイルが流入し、第2油路92からロータシャフト33の軸心油路95にオイルが供給される。ロータシャフト33(ロータ31)の回転時には、遠心力により、軸心油路95から径方向油路96にオイルが流れ、径方向油路96の開放端からオイルが排出される。径方向油路96の開放端から排出されるオイルは、ロータ31に形成された油路を流れ、その際にロータ31との間で熱交換を行う。これにより、ロータ31がオイルで冷却される。
また、第1油路91から第3油路93にオイルが流入し、第3油路93からモータギヤ69内にオイルが供給される。
<作用効果>
以上のように、ポンプボディ74とポンプカバー75とが回転軸線方向に重ね合わされることにより、ポンプボディ74に形成されている凹状のギヤ収容部76がポンプカバー75で閉塞される。ギヤ収容部76には、ポンプギヤ73が収容されている。ポンプギヤ73(インナロータ)の回転中心には、ロータシャフト33が相対回転不能に挿通されている。
ロータシャフト33に駆動力が入力されて、ロータシャフト33とともにポンプギヤ73が回転すると、ポンプカバー75に形成されている吐出ポート83にオイルが吐出される。また、ポンプカバー75には、第1油路91および第2油路92が供給油路として形成されており、吐出ポート83に吐出されるオイルは、第1油路91および第2油路92を流通して、ロータシャフト33に形成されている軸心油路95に供給される。
ロータシャフト33は、ポンプボディ74に回転可能に挿通されている。この構成では、上流側流路81、吸入ポート82、吐出ポート83、下流側流路84、第1油路91、第2油路92および第3油路93をポンプカバー75に設けるにあたり、ロータシャフト33が挿通される部分を避けなければならないという制約がない。そのため、吐出ポート83などの各油路の設計の自由度が高く、その設計により、ポンプカバー75の構成の簡素化を図ることができる。たとえば、第2油路92がロータシャフト33の先端中心と回転軸線方向に対向する位置で第1油路91に接続されていることにより、第2油路92の油路長を最短に設定でき、ポンプカバー75の構成を簡素化することができる。
また、吐出ポート83の溝の深さは、周方向の他方側の端から中央付近までの範囲において、周方向の一方側ほど大きくなっている。そして、第1油路91は、図5に示されるように、吐出ポート83の溝の深さが小さい部分とポンプカバー75の厚さ方向に対向し、かつ、吐出ポート83の溝の深さが一定である部分と径方向に対向する位置に配置されている。そのため、ポンプカバー75の厚さを小さく抑えつつ、第1油路91の穴径を大きく確保することができる。
さらに、第1油路91から第2油路92および第3油路93が分岐し、第2油路92からロータシャフト33の軸心油路95にオイルを供給でき、第3油路93からモータギヤ69内にオイルを供給できる。第2油路92および第3油路93の開放端のサイズ(開口径)を独立して設定できるので、軸心油路95およびモータギヤ69内へのオイルの分配(供給量)を個別に設定することができる。
また、下流側流路84の途中部は、連通路86を介して、リリーフバルブ85と連通している。そのため、下流側流路84内の不要な圧力を逃がすことができ、下流側流路84よりもオイルの流通方向の下流側に供給されるオイルの状態(圧力、脈動)を安定させることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、第2油路92および第3油路93は、径方向に互いに異なる位置で第1油路91に接続されているが、径方向に同じ位置で第1油路91に接続されていてもよい。
また、本発明は、自動変速機に備えられるオイルポンプに適用することも可能である。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
71:オイルポンプ
73:ポンプギヤ
74:ポンプボディ
75:ポンプカバー
76:ギヤ収容部
83:吐出ポート
84:下流側流路(供給油路)
86:連通路(供給油路)
91:第1油路(供給油路)
92:第2油路(供給油路)
95:軸心油路(軸内油路)
96:径方向油路(軸内油路)

Claims (1)

  1. ポンプギヤと、
    前記ポンプギヤを収容する凹状のギヤ収容部を有するポンプボディと、
    前記ポンプボディに対して前記ポンプギヤの回転軸線方向に重ね合わされて、前記ギヤ収容部を閉塞するポンプカバーと、
    前記ポンプギヤの回転軸線上を延び、前記ポンプギヤの回転中心に相対回転不能に挿通されるポンプシャフトと、を含み、
    前記ポンプシャフトは、前記ポンプボディに回転可能に挿通され、
    前記ポンプカバーには、
    前記ポンプギヤの回転によりオイルが吐出される吐出ポートと、
    前記吐出ポートと連通し、前記ポンプシャフトに形成されている軸内油路に供給されるオイルが流通する供給油路と、が形成され
    前記供給油路は、
    前記ポンプシャフトの先端中心と前記回転軸線方向に対向する位置を通って、前記ポンプギヤの回転の径方向に延びる第1油路と、
    前記第1油路に分岐して接続されて、前記回転軸線方向に延びる第2油路と、を備えており、
    前記吐出ポートは、前記ポンプシャフトの回転の周方向に延びる円弧状に形成され、
    前記吐出ポートの溝の深さは、前記周方向の他方側の端から中央付近までの範囲において、前記周方向の一方側ほど大きくなり、前記周方向の前記中央付近を前記一方側に越える範囲において、一定にされており、
    前記第1油路は、前記吐出ポートの溝の深さが小さい部分と前記回転軸線方向に対向し、かつ、前記吐出ポートの溝の深さが一定である部分と前記径方向に対向する位置に配置されている、オイルポンプ。
JP2021128997A 2021-08-05 2021-08-05 オイルポンプ Active JP7446696B2 (ja)

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