JP7443594B2 - 半導体装置及びトランジスタ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及びトランジスタに関する。
トランジスタを低電圧で動作させるため、ゲート直下にウェル領域を形成しない、いわゆるネイティブトランジスタが用いられている。ネイティブトランジスタでは、ゲートの直下の領域にイオンの注入を行わないため、当該領域がイオン濃度の薄い領域となり、閾値電圧の低いトランジスタが実現される。また、ネイティブでないトランジスタにおいて注入するイオンの濃度調整等を行うことによって閾値電圧を意図的に低くしようとする場合とは異なり、ネイティブトランジスタを用いた場合には、閾値電圧を安定して低い値にすることができる。このため、半導体素子としてのネイティブトランジスタを複数配列することにより、素子間での閾値電圧のばらつきが少ない半導体装置を実現することができる。
このようなネイティブトランジスタ等の半導体素子において、チャネルストッパ層を形成することが行われている(例えば、特許文献1)。チャネルストッパ層は、例えば寄生トランジスタの動作を抑制する機能を有する。チャネルストッパ層は、例えば基板と素子分離領域との間の領域に素子分離領域に沿って形成される。
特開2009-266856号公報
上記のようなネイティブトランジスタでは、ゲートの直下にイオンの注入を行わないことにより、低い閾値電圧を実現している。しかし、チャネルストッパ層の形成領域が大きくなると、ゲートの直下でイオン注入を行う領域が実質的に大きくなるため、トランジスタの閾値電圧が大きくなってしまうという問題があった。また、複数のトランジスタが配列された半導体装置では、素子間での閾値電圧のばらつきが大きくなるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数のトランジスタが配列された半導体装置において、チャネルストッパ層を有するトランジスタの閾値電圧の値及び当該閾値電圧の素子間のばらつきを抑えることが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置は、ソース領域及びドレイン領域の間に形成されたチャネル領域を含む第1導電型の半導体基板からなる半導体装置であって、前記半導体基板には、前記チャネル領域を囲み前記半導体基板の1の面から第1方向に形成された絶縁体からなる絶縁層と、前記絶縁層の端部に沿って設けられ、前記ソース領域から前記ドレイン領域に向かう方向であって前記第1方向に垂直な第2方向で互いに分離した複数の領域を含む第1導電型のチャネルストッパ層と、が形成されていることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置によれば、複数のトランジスタが配列された半導体装置において、各トランジスタの閾値電圧の値及び当該閾値電圧の素子間のばらつきを抑えつつ素子間のリーク電流を抑制することが可能な半導体装置を提供することが可能となる。
実施例1の半導体装置の上面を示す上面図である。 実施例1のトランジスタの上面を示す上面図である。 実施例1のトランジスタの図2におけるY-Y線での断面を示す断面図である。 実施例1のトランジスタの図2におけるX-X線での断面を示す断面図である。 比較例のトランジスタにおけるチャネルストッパ層の形成領域を模式的に示す上面図である。 比較例のトランジスタの図4AにおけるX-X線での断面を示す断面図である。 比較例のトランジスタにおけるゲート電圧とドレイン電流との関係を示すグラフである。 比較例のトランジスタのチャネル幅と閾値電圧との関係を示すグラフである。 実施例1のトランジスタの製造手順を示すフロー図である。 製造初期段階での半導体ウェハの上面を示す上面図である。 図7AにおけるY-Y線での断面を示す断面図である。 チャネルストッパ層形成工程での半導体ウェハの上面を示す上面図である。 図8AにおけるY-Y線での断面を示す断面図である。 素子分離領域形成工程での半導体ウェハの上面を示す上面図である。 図9AにおけるY-Y線での断面を示す断面図である。 低濃度拡散層形成工程での半導体ウェハの断面を示す断面図である。 ゲート形成工程での半導体ウェハの断面を示す断面図である。 高濃度拡散層形成工程での半導体ウェハの断面を示す断面図である。 実施例2のトランジスタにおけるチャネルストッパ層の形成領域を模式的に示す上面図である。
以下に本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下の各実施例における説明及び添付図面においては、実質的に同一または等価な部分には同一の参照符号を付している。
図1は、本発明に係る半導体装置100を素子形成面の上方から見た上面図である。半導体装置100は、例えばSi(シリコン)からなる第1導電型(例えばP型)の基板である半導体基板15と、半導体基板15に行列(マトリクス)状に並置された複数のトランジスタ10と、複数のトランジスタ10の各々を囲むように間に設けられた素子分離絶縁層14と、を含む。素子分離絶縁層14は、半導体基板15の1の面に埋設されている。
トランジスタ10は、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタであり、ゲート電極11と、高濃度拡散層12d及び低濃度拡散層13dからなるドレイン領域と、高濃度拡散層12s及び低濃度拡散層13sからなるソース領域と、を含む。
ゲート電極11は、ポリシリコン等からなる電極であり、トランジスタ10の素子形成領域の中央部にドレイン領域及びソース領域に跨るように形成されている。本実施例では、ゲート電極11は、上面視において長方形の形状を有するように形成されている。なお、半導体基板15とゲート電極11の間にはゲート絶縁膜(図示せず)が形成されている。
高濃度拡散層12d及び12sは、トランジスタ10の素子形成領域の表層に互いに離
間して形成されている。また、高濃度拡散層12dと高濃度拡散層12sとの間には、低濃度拡散層13d及び13sが、互いに離間して形成されている。
図2は、半導体装置100を構成するトランジスタ10の1つを抽出して示す上面図である。図3Aは、図2におけるY-Y線に沿った断面図である。また、図3Bは、図2におけるX-X線に沿った断面図である。
Si(シリコン)からなる第1導電型(例えばP型)の半導体基板15には、チャネルストッパ層20が形成されている。そして、半導体基板15には、チャネルストッパ層20に形成されたトレンチに埋設された絶縁膜からなる素子分離絶縁層14が形成されている。
ゲート電極11の下方の半導体基板15には、図3Aに示すように、互いに対向して設けられた第2導電型(例えばN型)の低濃度拡散層13d及び13sが形成されている。また、低濃度拡散層13d及び13sには、素子分離絶縁層14に接するとともにゲート電極11から離間して設けられた高濃度拡散層12d及び12sが形成されている。
また、図2に示すように、低濃度拡散層13d及び高濃度拡散層12dから構成されるドレイン領域と、低濃度拡散層13s及び高濃度拡散層12sから構成されるソース領域と、の間にはチャネル領域16が形成されている。すなわち、ドレイン領域及びソース領域は、チャネル領域16を挟んで対向するように形成されている。
本実施例のトランジスタ10は、ゲート電極11の直下にP型イオンの注入を行わない所謂ネイティブトランジスタである。このようなネイティブトランジスタでは、ゲート電極11の直下がP型イオンノードの薄い領域となるため、閾値電圧が低い。また、イオン注入を行いつつイオンのノード調整等を行うことによって閾値電圧を意図的に低くしようとする場合とは異なり、閾値電圧を安定して低い値にすることができる。このため、本実施例の半導体装置100では、素子間での閾値電圧のばらつきが少ない。
次に、本実施例のトランジスタ10におけるチャネルストッパ層20の形状について説明する。チャネルストッパ層20は、例えばボロン等のP型イオンの注入により形成され、素子間(すなわち、隣接するトランジスタ10同士の間)におけるリーク電流の発生を抑制するために形成されている。
チャネルストッパ層20は、トランジスタ10の周縁における素子分離絶縁層14の端部(すなわち、素子分離絶縁層14の内側の縁)に沿って設けられている。そして、チャネルストッパ層20は、ゲート電極11の下の領域において不連続になっている。
例えば、図2及び図3Aに示すように、チャネルストッパ層20は、ドレイン側に位置する第1の領域20A及びソース側に位置する第2の領域20Bとして、一対の領域に分離して形成されている。そして、第1の領域20A及び第2の領域20Bは、チャネル領域16を挟んで対向し、且つ素子分離絶縁層14とドレイン領域及びソース領域の各々とが接する端部に沿って形成されている。本実施例では、チャネルストッパ層20は、図2に示すように、上面視においてコの字形状を描くように形成されている。
本実施例とは異なり、トランジスタ10の各々に仮にチャネルストッパ層20が形成されていないとすると、トランジスタ10のドレインに電圧を印加した場合に、当該トランジスタ10のドレインから隣接するトランジスタ10のソースに向かって、リーク電流が発生する。本実施例の半導体装置100では、ゲート電極11の下を除く素子分離絶縁層14の端部に沿ってP型のチャネルストッパ層20が設けられていることにより、このような素子間におけるリーク電流の発生を抑制することが可能となる。
また、本実施例の半導体装置100において、チャネルストッパ層20は、ゲート電極11の下では不連続となっており、ゲート電極11の直下の位置を避けて形成されている。このため、ゲート電極11の直下にチャネルストッパ層20を形成した場合と比べて、素子形成領域に占めるチャネルストッパ層20の割合が小さい。
図4Aは、本実施例のトランジスタ10とは異なり、ゲート電極11の直下にもチャネルストッパ層20が設けられている比較例のトランジスタについて、高濃度拡散層及び低濃度拡散層を捨象して素子形成面の上方から透視した上面図である。また、図4Bは、図4AにおけるX-X線に沿った断面図である。
比較例のトランジスタでは、素子分離絶縁層14の端部に沿って連続してチャネルストッパ層20が形成されている。このようにチャネルストッパ層20が形成されていることにより、比較例のトランジスタにおいても、素子間におけるリーク電流の発生が抑制される。
しかし、比較例のトランジスタでは、図2に示す本実施例のトランジスタ10とは異なり、ゲート電極11の下の領域においてもチャネルストッパ層20の形成領域が連続している。すなわち、比較例のトランジスタでは、ゲート電極11の下の領域にもチャネルストッパ層20が形成されている。チャネルストッパ層20は、ボロン等のイオン注入(以下、インプラとも称する)により形成されるため、比較例のトランジスタでは、イオン注入により形成される領域がゲート電極11の直下に存在することになる。このため、前述したようなネイティブトランジスタの特徴、すなわちゲート電極の直下の領域のP型イオンノードが薄いためトランジスタの閾値電圧を小さくすることができるという利点が損なわれてしまう。
図5Aは、比較例のトランジスタにおけるゲート電圧Vgとドレイン電流Idとの関係を、複数のチャネル幅Wの各々について示すグラフである。ここでは、ドレイン電圧Vd=0.1V、チャネル長L=2.8μmとした場合の、チャネル幅W=1.5μm、1.3μm、1.0μm、0.8μmの各々の場合について、ゲート電圧Vgとドレイン電流Idとの関係を示している。なお、実線がW=1.5μm、破線がW=1.3μm、一点鎖線がW=1.0μm、2点鎖線がW=0.8μmの場合を夫々示している。
図5Bは、比較例のトランジスタのチャネル幅Wと閾値電圧Vttとの関係を示すグラフである。トランジスタの閾値電圧Vttの平均値は、チャネル幅W=1.5μmのときに最も小さく、W=1.3μm、1.0μm、0.8μmとなるにつれて大きくなる。
このように、比較例のトランジスタでは、チャネル幅Wが短ければ短いほど、チャネルストッパ層20が素子形成領域に占める割合が大きく、トランジスタの閾値電圧Vttの値も大きくなる。
これに対し、本実施例のトランジスタ10は、ゲート電極11の直下の領域にはチャネルストッパ層20を形成していないため、チャネル幅Wを短くしてもトランジスタの閾値電圧は上昇しない。また、比較例のトランジスタのようにゲート電極11の直下の領域にチャネルストッパ層20が形成されていたとしても、当該部分のチャネルストッパ層20は素子間のリーク電流の抑制にあまり寄与しないため、本実施例のトランジスタ10と比較例のトランジスタとを比べても、素子におけるリーク電流の抑制の効果の点で大きな差異は生じない。
従って、本実施例のトランジスタ10及び当該トランジスタ10が複数配置された半導体装置100によれば、各トランジスタの閾値電圧の値及び当該閾値電圧の素子間のばらつきを抑えつつ素子間のリーク電流を抑制することが可能となる。
次に、本実施例のトランジスタ10の製造方法について、図6に示す製造フローに沿って説明する。なお、各工程の説明では、図7A、図7B、図8A、図8B、図9A、図9B、図10A、図10B及び図10Cを参照しつつ説明を行う。
まず、半導体基板15に対し、チャネルストッパ層形成工程を実行する(STEP101)。チャネルストッパ層形成工程では、P型のシリコン基板である半導体基板15を用意し、半導体基板15の第1の面に対し、レジストマスク30を形成する。レジストマスク30は、例えばフォトリソグラフィにより半導体基板15の第1の面にスピンコート法等により塗布されたポジ型又はネガ型のレジストを露光及び現像処理することにより形成されたマスクパターンである。
図7Aは、レジストマスク30が形成された半導体基板15を、当該半導体基板15の第1の面(すなわち、素子形成面)の上方から眺めた上面図である。図7Bは、図7AにおけるY-Y線に沿った断面図である。
次に、かかるレジストマスク30をマスクとして、ボロン等のP型不純物のイオン注入(インプラ)を行い、チャネルストッパ層20を形成する。
図8Aは、かかるイオン注入によりチャネルストッパ層20が形成された半導体基板15を、当該半導体基板15の第1の面の上方から眺めた上面図である。図8Bは、図8AにおけるY-Y線に沿った断面図である。
次に、チャネルストッパ層20が形成された半導体基板15に対し、素子分離領域形成工程を実行する(STEP102)。
素子分離領域形成工程では、エッチング処理を用いて半導体基板15を削り、素子形成領域を囲むような形状(例えば、本実施例では長方形の枠形状)のトレンチを形成する。そして、形成したトレンチにCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いてシリコン酸化膜を埋め込み、STI(Shallow Trench Isolation)としての素子分離絶縁層14を形成する。
図9Aは、かかる素子分離絶縁層14が形成された半導体基板15を、当該半導体基板15の第1の面の上方から眺めた上面図である。図9Bは、図9AにおけるY-Y線に沿った断面図である。
次に、チャネルストッパ層20及び素子分離絶縁層14が形成された半導体基板15に対し、低濃度拡散層形成工程を実行する(STEP103)。
低濃度拡散層形成工程では、チャネルストッパ層20及び素子分離絶縁層14が形成された半導体基板15の第1の面上に、ドレイン及びソースの形成予定領域を露出する開口部を有するレジスト(図示せず)を形成し、当該レジストをマスクとしてP+(リン)やAs+(ヒ素)等のN型不純物のイオン注入を行う。これにより、図10Aに示すように、LDD(Lightly Doped Drain)構造の低濃度拡散層13d及び13sが形成される。なお、図10Aは、図9Bの断面図において、低濃度拡散層13d及び13sの形成を示した図である。
次に、チャネルストッパ層20、素子分離絶縁層14、低濃度拡散層13d及び13sが形成された半導体基板15に対し、ゲート電極形成工程を実行する(STEP104)。
ゲート電極形成工程では、例えば熱酸化法により半導体基板15のゲート電極11の形成予定領域の上面を酸化してゲート絶縁膜を形成し、CVD法によりゲート電極11を形成するためのポリシリコン膜を堆積する。そして、フォトリソグラフィによるレジストマスクの形成及び異方性エッチングにより、図10Bに示すようなゲート電極11を形成する。なお、図10Bは、図10Aの断面図において、ゲート電極11の形成を示した図である。
次に、チャネルストッパ層20、素子分離絶縁層14、低濃度拡散層13d及び13s、及びゲート電極11が形成された半導体基板15に対し、高濃度拡散層形成工程を実行する(STEP105)。
高濃度拡散層形成工程では、ゲート電極11をマスクとして、P+(リン)やAs+(ヒ素)等のN型不純物のイオン注入を行う。これにより、低濃度拡散層13d及び13sの表層の領域のうちで、ゲート電極11でマスクされていない領域の不純物濃度が高くなり、その領域が高濃度拡散層12s及び12dとして形成される。これにより、図10Cに示すように、チャネルストッパ層20、素子分離絶縁層14、低濃度拡散層13d及び13s、ゲート電極11、高濃度拡散層12d及び12sを有する本実施例のトランジスタ10が作製される。なお、図10Cは、図10Bの断面図において、高濃度拡散層12d及び12sの形成を示した図である。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例のトランジスタは、チャネルストッパ層の形成位置及び形状において、実施例1のトランジスタ10と異なる。
図11は、本実施例のトランジスタ40を素子形成面の上方から見た上面図である。実施例1のトランジスタ10とは異なり、本実施例のトランジスタ40では、チャネルストッパ層20はゲート電極11の配置位置の直下の領域を一部含むように形成されている。例えば、本実施例のようにゲート電極11が上面視において長方形の形状を有している場合、ゲート電極11の直下であって当該長方形の四隅の位置及び当該四隅から延伸する辺の一部の直下の領域を含むようにチャネルストッパ層20が形成されている。すなわち、本実施例におけるチャネルストッパ層20の第1の領域20A及び第2の領域20Bの各々は、実施例1のように完全なコの字の形状ではなく、少なくとも一部がゲート電極11の直下の領域を含むように形成されている。
本実施例のトランジスタ40では、チャネルストッパ層20の一部がゲート電極11の端部の直下にも形成されている。かかる構成によれば、製造誤差等によりチャネルストッパ層20の形成位置及びゲート電極11の形成位置に多少のずれが生じた場合でも、素子間におけるリーク電流の発生を抑制することができる。
すなわち、製造誤差等による各部の形成位置のずれがないと仮定した場合、実施例1のようにゲート電極11の直下を避けてチャネルストッパ層20を形成するのが理想的である。しかし、チャネルストッパ層20及びゲート電極11の位置のずれが生じた場合、ゲート電極11の端部とチャネルストッパ層20との間に隙間が生じてしまい、素子間におけるリーク電流の発生要因となりうる。これに対し、本実施例のようにチャネルストッパ層20の一部がゲート電極11の端部の直下に形成することにより、多少の位置ずれが生じた場合にも、リーク電流の発生を抑えることが可能となる。
なお、本実施例のトランジスタ40では、チャネルストッパ層20の一部がゲート電極11の端部の直下に形成されているものの、図4A及び図4Bに示した比較例と比べると、素子形成領域に占めるチャネルストッパ層20の割合が小さい。従って、比較例のトランジスタよりも閾値電圧の値を抑えることが可能となる。
以上のように、本実施例のトランジスタ40によれば、各トランジスタの閾値電圧の値及び当該閾値電圧の素子間のばらつきを抑えつつ素子間のリーク電流を抑制することに加え、トランジスタの製造時に多少の位置ずれが生じた場合でも素子間のリーク電流の発生を抑えることが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施例では、トランジスタがP型の半導体基板から構成され、素子間のリーク電流を抑制するためにP型のチャネルストッパ層が形成される場合を例として説明した。しかし、これとは異なり、N型の半導体基板からなるトランジスタにN型のチャネルストッパ層を形成する場合にも本発明を適用することが可能である。すなわち、上記実施例では第1導電型をP型、第2導電型をN型として説明を行ったが、これとは逆に第1導電型をN型、第2導電型をP型として上記実施例のような形状のチャネルストッパ層を形成してもよい。
また、上記実施例では、トランジスタが所謂ネイティブトランジスタである場合を例として説明したが、ネイティブトランジスタではないトランジスタにも本発明を適用することが可能である。
100 半導体装置
10、40 トランジスタ
11 ゲート電極
12d,12s 高濃度拡散層
13d,13s 低濃度拡散層
14 素子分離絶縁層
15 半導体基板
20 チャネルストッパ層
30 レジストマスク

Claims (4)

  1. ソース領域及びドレイン領域の間に形成されたチャネル領域を含む第1導電型の半導体基板からなる半導体装置であって、
    前記半導体基板には、前記チャネル領域を囲み前記半導体基板の1の面から第1方向に形成された絶縁体からなる絶縁層と、前記絶縁層の端部に沿って設けられ、前記ソース領域から前記ドレイン領域に向かう方向であって前記第1方向に垂直な第2方向で互いに分離した複数の領域を含む第1導電型のチャネルストッパ層と、が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体基板の前記チャネル領域上に設けられたゲート電極を備え、
    前記チャネルストッパ層は、前記第1方向で前記ゲート電極と重なる第1領域を挟んで前記第2方向で対向する第1のチャネルストッパ領域及び第2のチャネルストッパ領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記絶縁層は、前記ソース領域及び前記ドレイン領域をさらに囲んでおり、
    前記チャネルストッパ層は、前記絶縁層の前記ソース領域及び前記ドレイン領域と接する端部のうち前記第1領域を除く部分に沿って形成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 複数のMOSトランジスタが前記第2方向に並置されることを特徴とする請求項1~3のいずれか1に記載の半導体装置。

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