JP7439486B2 - 配線基板および実装基板 - Google Patents

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Description

本開示は、配線基板および実装基板に関する。
素子が実装された基板においては、素子の静電破壊が問題となっている。基板が帯電すると、基板と実装された素子との間で静電気の放電が起き、素子が静電気によって破壊されたり誤作動したりする場合がある。
特開2009-130226号公報
静電破壊の対策としては、接地することが知られている。しかしながら、素子が実装された基板がいったん製品に組み込まれると、外から接地するのは困難である。
本開示は、上記実情に鑑みてなされた発明であり、素子の実装後において静電破壊を抑制することが可能な配線基板および実装基板を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本開示は、第1面および上記第1面に対向する第2面を有する基材と、上記基材の上記第1面側に配置され、パッド部を含む配線層と、上記基材の上記第1面側に配置され、上記パッド部上に位置するパッド開口部を有する絶縁層と、上記絶縁層の上記基材側の面とは反対の面側の、素子が実装される実装領域に配置された導電層と、上記基材の上記第1面側または上記第2面側に配置され、上記導電層と電気的に接続され、接地された接地部と、を有する、配線基板を提供する。
本開示においては、上記導電層が、上記絶縁層の上記基材側の面とは反対の面側の、上記実装領域の周囲にさらに配置されていることが好ましい。
また、本開示においては、上記接地部が、上記基材の上記第2面側の上記実装領域に配置されていることが好ましい。
また、本開示においては、上記導電層が、金属膜または金属酸化物膜であることが好ましい。
また、本開示における配線基板は、上記配線層の上記パッド部の上記基材側の面とは反対の面側に配置された保護層をさらに有し、上記導電層および上記保護層の材料が同一であってもよい。
また、本開示は、上述の配線基板と、上記配線基板のパッド部に実装された素子と、を有する、実装基板を提供する。
本開示においては、素子の実装後において静電破壊を抑制することが可能な配線基板および実装基板を提供することができるという効果を奏する。
本開示における配線基板を例示する概略断面図である。 本開示における実装基板を例示する概略断面図である。 本開示における配線基板を例示する概略平面図である。 本開示における配線基板を例示する概略断面図である。 本開示における配線基板を例示する概略断面図である。 本開示における配線基板を例示する概略断面図である。 本開示における配線基板を例示する概略断面図である。 本開示における配線基板を例示する概略断面図である。 本開示における配線基板を例示する概略断面図である。 本開示における配線基板を例示する概略断面図である。 本開示における配線基板を例示する概略断面図である。
下記に、図面等を参照しながら本開示の実施の形態を説明する。ただし、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、下記に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表わされる場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本明細書において、ある部材の上に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」、あるいは「下に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上、あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方、あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。また、本明細書において、ある部材の面に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「面側に」または「面に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上、あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方、あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。
以下、本開示における配線基板および実装基板について詳細に説明する。
A.配線基板
本開示における配線基板は、第1面および上記第1面に対向する第2面を有する基材と、上記基材の上記第1面側に配置され、パッド部を含む配線層と、上記基材の上記第1面側に配置され、上記パッド部上に位置するパッド開口部を有する絶縁層と、上記絶縁層の上記基材側の面とは反対の面側の、素子が実装される実装領域に配置された導電層と、上記基材の上記第1面側または上記第2面側に配置され、上記導電層と電気的に接続され、接地された接地部と、を有する。
図1は、本開示における配線基板の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、本開示における配線基板1は、第1面2aおよび第1面2aに対向する第2面2bを有する基材2と、基材2の第1面2a側に配置され、パッド部13を含む配線層3と、基材2の第1面2a側に配置され、パッド部13上に位置するパッド開口部14を有する絶縁層4と、絶縁層4の基材2側の面とは反対の面側の、素子が実装される実装領域10に配置された導電層5と、基材2の第2面2b側に配置され、接地配線部7を介して導電層5と電気的に接続され、接地された接地部6と、を有する。導電層5は、接地部6に電気的に接続されており、接地されている。また、導電層5は、配線層3と電気的に接続されていない。
図1に示す例において、導電層5は、絶縁層4の基材2側の面とは反対の面側の、実装領域10およびその周囲に配置されているが、導電層の配置はこの限りではない。
また、図1に示す例において、接地部6は、基材2の第2面2b側に配置されているが、基材2の第1面2a側に配置されていてもよい。
図2は、本開示における実装基板の一例を示す概略断面図である。図2に示す実装基板20は、図1に示す配線基板1のパッド部13に接合部材22を介して素子21を実装した例である。
ここで、素子が実装された基板において、基板が帯電したときに静電気の放電が起こりやすいのは、素子の近傍に位置する絶縁層の部分と素子との間である。例えば図2において、導電層5が配置されていない場合、素子21の下方に位置し、実装領域10に配置された絶縁層4の部分と、素子21との間で、静電気の放電は起こりやすい。
本開示においては、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域に導電層が配置されている。すなわち、本開示における配線基板に素子を実装した場合には、素子の下方に位置し、実装領域に配置された絶縁層の部分の上に導電層が配置されており、この絶縁層の部分と素子との間には導電層が存在している。そして、導電層は接地部と電気的に接続されており、接地部は接地されているため、静電気を除去することができる。よって、本開示における配線基板に素子を実装した場合に、素子の実装後において、静電気による素子の破壊や誤作動を抑制することができる。さらには、本開示における配線基板に素子を実装する際にも、素子の静電破壊を抑制することができる。
また、本開示によれば、接地部は任意の位置に配置することができるので、スペースを有効活用することができ、デッドスペースを削減することができる。例えば図1および図2においては、接地部6および接地配線部7をそれぞれ基材2の第2面2bおよび内部の実装領域10に配置することで、スペースを有効活用している。よって、静電破壊を抑制しつつ、小型化および高集積化が可能である。
さらに、本開示によれば、配線基板の製造過程において導電層、接地部および接地配線部を形成することができるため、後工程が増えることがなく、製造コストを抑えることができる。
なお、従来、配線基板においては、ノイズ対策のために、例えば、配線基板の内部、表面または裏面に、グランドパターンやグランドプレーンを配置することが知られている。例えば特許文献1には、多層配線基板において、基板の表面および裏面が、部品搭載部(実装領域)と外部接続端子部を除き全面的にグランド層によって覆われていることが開示されている。特許文献1に開示されているように、グランド層は、通常、実装領域には配置されないものである。
以下、本開示における配線基板について説明する。
1.導電層
本開示における導電層は、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域に配置され、接地部と電気的に接続されている部材である。
また、導電層は、接地配線部以外の配線層と電気的に接続されていない。また、本開示における配線基板のパッド部に接合部材を介して素子を実装した場合、導電層は、接合部材および素子と電気的に接続されない。
導電層の配置としては、導電層が、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域に配置されており、また導電層が接地配線部以外の配線層と電気的に接続されないように配置されており、さらに配線基板のパッド部に接合部材を介して素子を実装した場合に導電層が接合部材および素子と電気的に接続されないように配置されていれば特に限定されない。導電層は、接地配線部以外の配線層と電気的に接続されないように配置されることから、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、パッド開口部以外の領域に配置される。
例えば、導電層5は、図3(a)に示すように、絶縁層4の基材2側の面とは反対の面側の、実装領域10内において部分的に配置されていてもよく、図3(b)に示すように、絶縁層4の基材2側の面とは反対の面側の、実装領域10内のパッド開口部14以外の全域に配置されていてもよい。
中でも、導電層は、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域内のパッド開口部以外の全域に配置されていることが好ましい。本開示における配線基板に素子を実装した場合に、静電気による破壊や誤作動が起きるのを効果的に抑制することができるからである。
ここで、導電層が、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域内のパッド開口部以外の全域に配置されているとは、平面視において、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域内のパッド開口部以外の領域の面積を100%としたとき、実装領域内において導電層が配置されている領域の面積が、70%以上であることをいう。
導電層が、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域内において占める面積としては、平面視において、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域内のパッド開口部以外の領域の面積を100%としたとき、実装領域内において導電層が配置されている領域の面積が、例えば、70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。導電層が配置されている領域の面積が上記範囲であれば、本開示における配線基板に素子を実装した場合に、静電気による破壊や誤作動が起きるのを効果的に抑制することができるからである。
また、例えば、導電層5は、図3(a)に示すように、実装領域10毎に配置されていてもよく、図3(b)、(c)に示すように、複数の実装領域10にわたって配置されていてもよい。すなわち、図3(a)に示すように、導電層5は、複数配置されていてもよい。
また、導電層は、導電層が接地配線部以外の配線層と電気的に接続されないように配置されており、さらに配線基板のパッド部に接合部材を介して素子を実装した場合に導電層が接合部材および素子と電気的に接続されないように配置されていればよく、実装領域のみに配置されていてもよく、実装領域以外の領域にさらに配置されていてもよい。例えば、図3(a)においては、導電層5は実装領域10のみに配置されており、図3(b)、(c)においては、導電層5は実装領域10および実装領域10以外の領域に配置されている。
中でも、導電層は、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域の周囲にさらに配置されていることが好ましい。上述したように、素子が実装された基板において、基板が帯電したときに静電気の放電が起こりやすいのは、素子の近傍に位置する絶縁層の部分と素子との間であり、例えば図2において、導電層5が配置されていない場合、素子21の下方に位置し、実装領域10の周囲に配置された絶縁層4の部分と、素子21との間でも、静電気の放電が起こりやすいと考えられる。そのため、導電層が、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域の周囲にも配置されていることにより、本開示における配線基板に素子を実装した場合に、静電気による素子の破壊や誤作動をより抑制することができる。
また、導電層が、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域および実装領域以外の領域に配置されている場合、例えば、導電層5は、図3(b)に示すように、絶縁層4の基材2側の面とは反対の面側の、パッド開口部14以外の領域に部分的に配置されていてもよく、図3(c)に示すように、絶縁層4の基材2側の面とは反対の面側の、パッド開口部14以外の領域に全体的に配置されていてもよい。
特に、導電層は、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、パッド開口部以外の領域に全体的に配置されていることが好ましい。本開示における配線基板に素子を実装した場合に、静電気による素子の破壊や誤作動を効果的に抑制することができるからである。
ここで、導電層が、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、パッド開口部以外の領域に全体的に配置されているとは、平面視において、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、パッド開口部以外の領域の面積を100%としたとき、導電層が配置されている領域の面積が、70%以上であることをいう。
平面視において、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、パッド開口部以外の領域の面積を100%としたとき、導電層が配置されている領域の面積は、例えば、70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。導電層が配置されている領域の面積が上記範囲であることにより、本開示における配線基板に素子を実装した場合に、静電気による素子の破壊や誤作動を効果的に抑制することができるからである。
また、例えば図3(b)、(c)に示すように、導電層5が絶縁層4のパッド開口部14の周囲に配置されている場合、例えば、導電層は絶縁層のパッド開口部上に位置する開口部を有することができ、平面視上、絶縁層のパッド開口部は導電層の開口部内に位置することができる。この場合、導電層の開口部の大きさは、絶縁層のパッド開口部の大きさと同一であってもよく、絶縁層のパッド開口部の大きさよりも大きくてもよい。導電層の開口部の大きさは、導電層が接地配線部以外の配線層と電気的に接続されないように配置されており、また配線基板に接合部材を介して素子を実装した場合に導電層が接合部材および素子と電気的に接続されないように配置されていれば、特に限定されるものではなく、絶縁層のパッド開口部の大きさや絶縁層の厚さ等に応じて適宜調整される。
また、上述したように、本開示における配線基板のパッド部に接合部材を介して素子を実装する場合、導電層は接合部材および素子と電気的に接続されない。そのため、例えば接合部材にはんだ等を用いる場合には、導電層が接合部材と電気的に接続されないように、絶縁層のパッド開口部の周囲の所定の範囲内には導電層が配置されていないことが好ましい。具体的には、導電層は、絶縁層のパッド開口部の周囲の10μm以内に配置されていないことが好ましく、50μm以内に配置されていないことがより好ましく、100μm以内に配置されていないことがさらに好ましい。なお、絶縁層のパッド開口部の周囲の所定の範囲内とは、例えば図3(c)に示すような、絶縁層4のパッド開口部14の端部からの距離dが所定の範囲内であることをいう。
導電層のシート抵抗としては、例えば、10Ω/□以下であることが好ましく、10Ω/□以下であることがより好ましく、10Ω/□以下であることがさらに好ましい。また、導電層のシート抵抗は、例えば10-8Ω/□以上とすることができる。導電層のシート抵抗が上記範囲であるように導電層の導電性が高いことにより、接地部を介して導電層を確実に接地することができる。
ここで、上記シート抵抗は、四端子四深針法により測定された値である。抵抗率計は、例えば、三菱化学社製の低抵抗率計 ロレスタ-GX MCP-T700を用いることができる。
導電層の材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されず、一般的に配線基板の配線に用いられる導電性材料を使用することができる。導電層に用いられる導電性材料としては、例えば、金属や金属酸化物等の金属材料、導電性フィラーおよび樹脂を含有する導電性樹脂、導電性高分子等が挙げられる。
金属材料としては、導電層は配線基板の最表面に配置されることから、酸化により電気抵抗が変化しにくい金属材料であることが好ましい。このような金属材料としては、例えば、クロム、モリブデン、アルミニウム、チタン、金、白金、パラジウム等の金属、これらの金属から選択される少なくとも1つを含む合金、あるいは酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、アルミニウムが添加された酸化亜鉛(AZO)、ガリウムが添加された酸化亜鉛(GZO)等の金属酸化物等を挙げることができる。
中でも、導電層の材料は、金属材料であることが好ましく、酸化により電気抵抗が変化しにくい金属材料であることがより好ましい。すなわち、導電層は、金属膜または金属酸化物膜であることが好ましい。導電層の導電性を高めることにより、本開示における配線基板に素子を実装した場合に、静電気による破壊や誤作動が起きるのを効果的に抑制することができるからである。
導電層の厚さとしては、本開示における配線基板に素子を実装した場合に、導電層が素子と接触しないような厚さであれば特に限定されるものではなく、例えば、1nm以上10μm以下であることが好ましく、1nm以上5μm以下であることがより好ましく、1nm以上1μm以下であることがさらに好ましい。導電層の厚さが上記範囲内であれば、十分な導電性を得ることができるとともに、導電層と素子との接触を防ぐことができる。
導電層の形成方法としては、絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域に導電層を形成することができる方法であればよく、一般的な配線の形成方法を用いることができ、導電層の材料等に応じて適宜選択される。例えば、CVD法やスパッタリング法等のPVD法等の乾式成膜法、めっき法、塗布法等により導電膜を形成した後、フォトリソグラフィ法により導電膜をパターニングする方法、あるいは印刷法等が挙げられる。また、後述するように、絶縁層がオーバーハング形状を有する場合には、オーバーハング形状を有する絶縁層を利用して、CVD法やPVD法等の乾式成膜法により導電層を形成することもできる。
2.接地部
本開示における接地部は、基材の第1面側または第2面側に配置され、導電層と電気的に接続され、接地された部材である。
接地部の配置としては、基材の第1面側であってもよく第2面側であってもよい。例えば、図4において、接地部6は、基材2の第1面2a側であって、絶縁層4の基材2側の面とは反対の面側に配置されている。また、図1および図5において、接地部6は、基材2の第2面2b側に配置されている。なお、図4および図5の構成については後述する。
また、接地部の配置としては、接地配線部以外の配線層と電気的に接続されないように配置されていれば特に限定されるものではなく、任意の位置とすることができる。例えば、図1において、接地部6は、基材2の第2面2b側の実装領域10に配置されている。また、図4において、接地部6は、基材2の第1面2a側であって配線基板1の端部に配置されている。また、図5において、接地部6は、基材2の第2面2b側であって配線基板1の端部に配置されている。
中でも、本開示における配線基板が、基材の第1面側のみに配線層が配置されている、片面配線基板または多層配線基板である場合、接地部は、基材の第2面側の実装領域に配置されていることが好ましい。スペースを有効活用することができ、デッドスペースを削減することができるからである。
また、接地部は複数配置されていてもよい。上記導電層が複数配置されている場合、接地部を複数配置し、各導電層毎に配置することができる。
接地部の材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されず、一般的に配線基板の配線に用いられる導電性材料を使用することができる。接地部に用いられる導電性材料としては、例えば、金属や金属酸化物等の金属材料、導電性フィラーおよび樹脂を含有する導電性樹脂、導電性高分子等が挙げられる。
金属材料としては、例えば、銅、モリブデン、チタン、タングステン、タンタル、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム等の金属、これらの金属から選択される少なくとも1つを含む合金、あるいは酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、アルミニウムが添加された酸化亜鉛(AZO)、ガリウムが添加された酸化亜鉛(GZO)等の金属酸化物等を挙げることができる。
中でも、接地部の材料は、金属材料であることが好ましく、中でも金属であることが好ましく、特に銅またはアルミニウムであることが好ましい。導電性が高い銅やアルミニウムを用いることで、抵抗の増大を抑制することができる。また、比較的硬度が低い銅を用いることで、より信頼性が高い電気的接続が構築可能な配線基板を提供することができる。
また、接地部の材料は、上記導電層の材料と同一であってもよく、異なっていてもよい。また、接地部の材料は、配線層の材料と同一であってもよく、異なっていてもよい。
接地部の厚さとしては、所望の導電性が得られる厚みであれば特に限定されるものではなく、例えば、0.05μm以上100μm以下とすることができ、0.1μm以上50μm以下であってもよく、0.2μm以上10μm以下であってもよい。これにより、十分な導電性を得ることができる。
接地部の形成方法としては、一般的な配線の形成方法を用いることができ、例えば、CVD法やスパッタリング法等のPVD法の乾式成膜法、めっき法、塗布法等により導電膜を形成した後、フォトリソグラフィ法により導電膜をパターニングする方法、金属箔をフォトリソグラフィ法によりパターニングする方法、あるいは印刷法等が挙げられる。
また、接地部は、接地配線部を介して上記導電層と電気的に接続することができる。
接地配線部の配置としては、接地部と上記導電層とを電気的に接続することができ、接地配線部以外の配線層と電気的に接続されないように配置されていれば特に限定されるものではなく、任意の位置とすることができる。
中でも、本開示における配線基板が、基材の第1面側のみに配線層が配置されている、片面配線基板または多層配線基板である場合、接地配線部は、実装領域に配置されていることが好ましい。スペースを有効活用することができ、デッドスペースを削減することができるからである。
また、接地配線部は、基材の第1面側、基材の第2面側、基材の貫通孔に配置することができる。
また、接地配線部は複数配置されていてもよい。上記導電層が複数配置されている場合、接地配線部を複数配置し、各導電層毎に配置することができる。
また、例えば図6および図7に示すように、絶縁層4が、接地配線部7上に位置する接地配線部用開口部17を有する場合、図6に示すように、絶縁層4の接地配線部用開口部17は接地配線部7で充填されていなくてもよく、図7に示すように、絶縁層4の接地配線部用開口部17は接地配線部7で充填されていてもよい。なお、図6および図7の構成については後述する。
接地配線部の材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されず、一般的に配線基板の配線に用いられる導電性材料を使用することができる。接地配線部に用いられる導電性材料としては、上記接地部に用いられる導電性材料と同様とすることができる。
中でも、接地配線部の材料は、金属材料であることが好ましく、中でも金属であることが好ましく、特に銅またはアルミニウムであることが好ましい。導電性が高い銅やアルミニウムを用いることで、抵抗の増大を抑制することができる。また、比較的硬度が低い銅を用いることで、より信頼性が高い電気的接続が構築可能な配線基板を提供することができる。
また、接地配線部の材料は、上記導電層の材料および上記接地部の材料とそれぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。また、接地配線部の材料は、配線層の材料と同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、例えば図7に示すように、絶縁層4の接地配線部用開口部17が接地配線部7で充填されている場合、接地配線部用開口部17は、他の接地配線部7の部分と同じ導電性材料で充填されていてもよく、他の接地配線部7の部分と異なる導電性材料で充填されていてもよい。
接地配線部の形成方法としては、一般的な配線の形成方法を用いることができ、上記接地部の形成方法と同様とすることができる。
3.絶縁層
本開示における絶縁層は、基材の第1面側に配置され、配線層のパッド部上に位置するパッド開口部を有する部材である。また、絶縁層は、接地配線部上に位置する接地配線部用開口部を有することができる。
パッド開口部の断面形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、パッド開口部が、垂直形状を有していてもよく、絶縁層の基材側の面から絶縁層の基材側の面とは反対の面に向かって水平断面の面積が小さくなる順テーパー形状を有していてもよく、絶縁層の基材側の面から絶縁層の基材側の面とは反対の面に向かって水平断面の面積が大きくなる逆テーパー形状を有していてもよい。
また、接地配線部用開口部の断面形状としては、例えば、接地配線部用開口部が、垂直形状を有していてもよく、絶縁層の基材側の面から絶縁層の基材側の面とは反対の面に向かって水平断面の面積が大きくなる逆テーパー形状を有していてもよい。
絶縁層がパッド開口部および接地配線部用開口部を有する場合、通常、パッド開口部および接地配線部用開口部は、垂直形状または逆テーパー形状を有することができる。
一方、本開示における配線基板が、基材の第1面側のみに配線層が配置されている、片面配線基板または多層配線基板である場合であって、接地部が基材の第1面側に配置されており、絶縁層が接地配線部用開口部を有さない場合、パッド開口部は、絶縁層の基材側の面から絶縁層の基材側の面とは反対の面に向かって水平断面の面積が小さくなる順テーパー形状を有することができる。すなわち、絶縁層は、オーバーハング形状を有することができる。例えば図8において、絶縁層4はオーバーハング形状を有しており、パッド開口部14は順テーパー形状を有している。絶縁層がオーバーハング形状を有することにより、本開示における配線基板のパッド部に接合部材を介して素子を実装した場合に、絶縁層のオーバーハング部分に接合部材がひっかかりやすくなることで、素子を外れにくくすることができる。また、後述するように、配線層のパッド部の基材側の面とは反対の面側に保護層が配置されている場合には、絶縁層がオーバーハング形状を有することにより、導電層および保護層を同時に形成することができ、この際、導電層および保護層がつながって形成されるのを防ぎ、導電層および保護層が電気的に接続されるのを防ぐことができる。また、導電層および保護層の形成方法としては、フォトリソグラフィ法を用いることもできるが、オーバーハング形状を有する絶縁層を利用する方法では、フォトリソグラフィ法のようにエッチングを行う必要がないことから、エッチング残渣がなく、エッチング残渣による信頼性の低下を回避することができ、信頼性を高めることができる。
また、パッド開口部および接地配線部用開口部の平面視形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、円形状、楕円形状、正方形状、長方形状等の任意の形状とすることができる。
絶縁層の材料としては、絶縁性を有する材料であれば特に限定されず、一般的に配線基板の絶縁層に用いられる絶縁性材料を使用することができ、有機材料および無機材料のいずれも用いることができる。絶縁層がオーバーハング形状を有する場合には、絶縁層の材料は感光性樹脂組成物であることが好ましい。感光性樹脂組成物を用いることにより、オーバーハング形状を有する絶縁層を容易に形成することができるからである。
絶縁層の厚さとしては、本開示における配線基板のパッド部に接合部材を介して素子を実装した場合に、導電層と接合部材とが電気的に接続されないようにすることが可能であれば特に限定されるものではなく、一般的な配線基板における絶縁層の厚さと同様とすることができ、素子の種類や実装方法等に応じて適宜選択される。絶縁層の厚さは、例えば、1μm以上500μm以下とすることができ、1μm以上300μm以下であってもよく、1μm以上50μm以下であってもよい。
絶縁層の形成方法としては、パッド開口部を有する絶縁層を形成することができる方法であればよく、一般的な絶縁層の形成方法を採用することができ、絶縁層の材料等に応じて適宜選択される。例えば、感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィ法、塗布法や乾式成膜法等により絶縁膜を形成した後、フォトリソグラフィ法により絶縁膜をパターニングする方法、あるいは印刷法等が挙げられる。絶縁層がオーバーハング形状を有する場合には、感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィ法が好ましい。オーバーハング形状を有する絶縁層を容易に形成することができるからである。
4.配線層
本開示における配線層は、基材の第1面側に配置され、パッド部を含む部材である。
配線層の材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されず、一般的な配線層に用いられる導電性材料を使用することができる。配線層に用いられる導電性材料としては、例えば、金属材料、導電性フィラーおよび樹脂を含有する導電性樹脂、導電性高分子等が挙げられる。金属材料としては、例えば、銅、モリブデン、チタン、タングステン、タンタル、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム等の金属、これらの金属から選択される少なくとも1つを含む合金、あるいは酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の金属酸化物を用いることができる。導電性が高い銅やアルミニウムを用いることで、抵抗の増大を抑制することができる。また、比較的硬度が低い銅を用いることで、より信頼性が高い電気的接続が構築可能な配線基板を提供することができる。
配線層は、単層であってもよく、複数の層が積層された多層であってもよい。
配線層の厚さとしては、一般的な配線基板における配線層の厚さと同様とすることができる。配線層の厚さは、例えば、0.05μm以上100μm以下とすることができ、0.1μm以上50μm以下であってもよく、0.2μm以上10μm以下であってもよい。これにより、十分な導電性を得ることができる。
配線層の形成方法としては、一般的な配線層の形成方法を用いることができ、例えば、CVD法やスパッタリング法等のPVD法の乾式成膜法、めっき法等により導電膜を形成した後、フォトリソグラフィ法により導電膜をパターニングする方法、金属箔をフォトリソグラフィ法によりパターニングする方法等が挙げられる。
5.基材
本開示における基材は、第1面および上記第1面に対向する第2面を有しており、上記の絶縁層、配線層および導電層を支持する部材である。
基材としては、絶縁性を有するものであれば特に限定されず、一般的に配線基板に用いられる絶縁性基材を用いることができる。例えば、ガラス基材、ガラスエポキシ基材、ガラスコンポジット基材、アルミナ基材等のセラミックス基材、フッ素樹脂基材、ポリイミド基材等の樹脂基材、紙フェノール基材等が挙げられる。
後述するように、本開示における配線基板が、基材の貫通孔に配置された貫通配線を有する場合、基材は貫通孔を有する。
貫通孔の径の大きさは、配線基板の用途に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、10μm以上1000μm以下であってもよく、20μm以上500μm以下であってもよい。
貫通孔の形成方法としては、例えば、プラズマエッチングやウェットエッチング等のエッチング、レーザ照射、またはサンドブラストや超音波ドリル等の機械的な加工法が挙げられる。
基材の厚さは、上記の絶縁層、配線層および導電層を支持することができれば特に限定されず、配線基板の用途に応じて適宜選択することができる。基材の厚さは、例えば、10μm以上1000μm以下とすることができ、100μm以上800μm以下であってもよく、200μm以上600μm以下であってもよい。
6.保護層
本開示における配線基板は、上記配線層の上記パッド部の上記基材側の面とは反対の面側に配置された保護層をさらに有していてもよい。保護層が配置されていることにより、配線層の酸化等の腐食を抑制し、配線層を保護することができる。例えば、図8および図9においては、配線層3のパッド部13の基材2側の面とは反対の面側に、保護層8が配置されている。
保護層の材料としては、配線層のパッド部の腐食を抑制することができる材料であればよく、一般的に配線基板において配線層の保護層に用いられる材料を使用することができる。保護層の材料としては、例えば、はんだ、フラックス、金等が挙げられる。
また、保護層の材料は、上記導電層の材料と同一であってもよい。導電層および保護層の材料が同一である場合には、導電層および保護層を同時に形成することができるため、製造工程を簡略化することができるともに、製造コストを削減することができる。導電層および保護層の材料が同一である場合、保護層の材料としては、上記導電層の材料を用いることができる。
保護層の厚さとしては、一般的な配線基板における配線層の保護層の厚さと同様とすることができる。また、導電層および保護層の材料が同一である場合には、保護層の厚さは、上記導電層の厚さと同様とすることができる。
保護層の形成方法としては、一般的な配線層の保護層の形成方法を用いることができ、保護層の材料に応じて適宜選択される。例えば、はんだレベラー処理、プリフラックス処理、めっき処理等の表面処理法が挙げられる。また、導電層および保護層の材料が同一である場合には、保護層の形成方法は、上記導電層の形成方法と同様とすることができる。
7.その他の構成
本開示における配線基板は、基材の第1面側のみに配線層が配置されている、片面配線基板または多層配線基板であってもよく、基材の第1面側および第2面側に配線層が配置されている、両面配線基板または多層配線基板であってもよい。
本開示における配線基板が、基材の第1面側のみに配線層が配置されている多層配線基板である場合、基材の第1面側に配置された複数の配線層および複数の絶縁層を有することができる。例えば図4~図9において、配線基板1は、基材2の第1面側に配置された2層の配線層3、33および2層の絶縁層4、34を有する。配線基板が、基材の第1面側に配置された複数の配線層および複数の絶縁層を有する場合には、最外の絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、実装領域に導電層が配置される。
また、本開示における配線基板が、基材の第1面側および第2面側に配線層が配置されている両面配線基板である場合、配線基板は、上記基材の貫通孔に配置された貫通配線と、上記基材の上記第2面側に配置され、第2パッド部を含む第2配線層と、上記基材の上記第2面側に配置され、上記第2パッド部上に位置する第2パッド開口部を有する第2絶縁層と、上記第2絶縁層の上記基材側の面とは反対の面側の、第2素子が実装される第2実装領域に配置された第2導電層と、上記基材の上記第1面側または上記第2面側に配置され、上記第2導電層と電気的に接続され、接地された第2接地部と、をさらに有することができる。
図10は、本開示における配線基板の他の例を示す概略断面図である。図10に示すように、配線基板1は、第1面2aおよび第1面2aに対向する第2面2bを有する基材2と、基材2の第1面2a側に配置され、第1パッド部13aを含む第1配線層3aと、基材2の第1面2a側に配置され、第1パッド部13a上に位置する第1パッド開口部14aを有する第1絶縁層4aと、第1絶縁層4aの基材2側の面とは反対の面側の、第1素子が実装される第1実装領域10aに配置された第1導電層5aと、基材2の第1面2a側に配置され、第1導電層5aと電気的に接続され、接地された第1接地部6aと、基材2の貫通孔2cに配置された貫通配線12と、基材2の第2面2b側に配置され、第2パッド部13bを含む第2配線層3bと、基材2の第2面2b側に配置され、第2パッド部13b上に位置する第2パッド開口部14bを有する第2絶縁層4bと、第2絶縁層4bの基材2側の面とは反対の面側の、第2素子が実装される第2実装領域10bに配置された第2導電層5bと、基材2の第2面2b側に配置され、第2導電層5bと電気的に接続され、接地された第2接地部6bと、を有する。
なお、本明細書において、基材の第1面側に配置された配線層を第1配線層と称し、基材の第1面側に配置されたパッド部を第1パッド部と称し、基材の第1面側に配置された絶縁層を第1絶縁層と称し、基材の第1面側に配置されたパッド開口部を第1パッド開口部と称し、基材の第1面側に配置された導電層を第1導電層と称し、基材の第1面側に配置され、第1導電層と電気的に接続された接地部を第1接地部と称する場合がある。また、基材の第2面側に配置された配線層を第2配線層と称し、基材の第2面側に配置されたパッド部を第2パッド部と称し、基材の第2面側に配置された絶縁層を第2絶縁層と称し、基材の第2面側に配置されたパッド開口部を第2パッド開口部と称し、基材の第2側に配置された導電層を第2導電層と称し、基材の第2面側に配置され、第2導電層と電気的に接続された接地部を第2接地部と称する場合がある。また、基材の第1面側に実装される素子を第1素子、基材の第2面側に実装される素子を第2素子、第1素子が実装される実装領域を第1実装領域、第2素子が実装される領域を第2実装領域と称する。
(1)第2導電層
本開示における第2導電層は、第2絶縁層の基材側の面とは反対の面側の、第2素子が実装される第2実装領域に配置され、第2接地部と電気的に接続されて接地されている部材である。
第2導電層の配置、シート抵抗、材料、厚さ、形成方法等は、第1導電層の配置、シート抵抗、材料、厚さ、形成方法等と同様とすることができる。
(2)第2接地部
本開示における第2接地部は、基材の第1面側または第2面側に配置され、上記第2導電層と電気的に接続され、接地された部材である。
第2接地部の配置、材料、厚さ、形成方法等は、第1接地部の配置、材料、厚さ、形成方法等と同様とすることができる。
第1接地部および第2接地部は別々に設けられていてもよく、第1接地部が第2接地部を兼ねていてもよい。例えば、図10において、第1接地部6aは第1導電層5aと電気的に接続され、第2接地部6bは第2導電層5bと電気的に接続されており、第1接地部6aおよび第2接地部6bは別々に設けられている。また、図11において、接地部6は第1導電層5aおよび第2導電層5bと電気的に接続されており、第1接地部が第2接地部を兼ねている。
(3)貫通配線
本開示における貫通配線は、上記基材の貫通孔に配置される部材である。
貫通配線としては、基材の第1面および第2面を電気的に接続することができる配線であればよく、その形態としては特に限定されない。貫通配線の形態としては、例えば、基材の貫通孔を充填する貫通配線、いわゆるフィルドビアであってもよく、基材の貫通孔の側壁のみに配置された貫通配線、いわゆるコンフォーマルビアであってもよい。また、貫通配線がコンフォーマルビアである場合、貫通孔内に中空部が配置されていてもよく、貫通孔内が樹脂部で充填されていてもよい。
貫通配線がコンフォーマルビアである場合において、貫通孔内に中空部が配置されている場合、貫通配線は、第1配線層や第2配線層と一体として形成することができる。
貫通配線の材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されず、一般的な貫通配線に用いられる導電性材料を使用することができ、貫通配線の形態や形成方法等に応じて適宜選択される。貫通配線の材料としては、例えば、銅、金、銀、白金、ロジウム、スズ、アルミニウム、ニッケル、クロム等の金属、またはこれらの金属を含む合金等を挙げることができる。
貫通配線は、単層であってもよく、複数の層が積層された多層であってもよい。例えば、貫通配線は、基材の貫通孔の側壁に配置されたシード層と、シード層の貫通孔の側壁側とは反対側の面に配置されためっき層とを有していてもよい。シード層の材料としては、一般的なめっき法におけるシード層に用いられる材料から適宜選択することができる。シード層の材料は、基材に対して密着性を有する導電性材料であることが好ましく、例えば、チタン、モリブデン、タングステン、タンタル、ニッケル、クロム、アルミニウム、これらの化合物、これらの合金等を挙げることができる。めっき層が銅を含む場合、シード層の材料は、銅が基材の内部に拡散するのを抑制することができる材料であることが好ましく、例えば、窒化チタン、窒化モリブデン、窒化タンタル等を挙げることができる。めっき層の材料としては、シード層に対して密着性を有する導電性材料であることが好ましく、例えば、上述した貫通配線の材料を挙げることができる。
また、貫通配線がコンフォーマルビアである場合において、貫通孔内が樹脂部で充填されている場合、樹脂部の材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル等を挙げることができる。
貫通配線の形成方法としては、一般的な貫通配線の形成方法を用いることができ、貫通配線の形態等に応じて適宜選択される。貫通配線の形成方法としては、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法等のPVD法、CVD法、めっき法等が挙げられる。
(4)第2配線層
本開示における第2配線層は、基材の第2面側に配置され、第2パッド部を含む部材である。
第2配線層は、単層であってもよく、複数の層が積層された多層であってもよい。
第2配線層の材料、厚さ、形成方法等は、第1配線層の材料、厚さ、形成方法等と同様とすることができる。
第2配線層の第2パッド部のピッチおよび大きさは、特に限定されず、例えば第1配線層の第1パッド部のピッチおよび大きさと同じであってもよく、異なっていてもよい。
(5)第2絶縁層
本開示における第2絶縁層は、基材の第2面側に配置され、第2パッド部上に位置する第2パッド開口部を有する部材である。
第2絶縁層の材料、厚さ、形成方法等は、第1絶縁層の材料、厚さ、形成方法等と同様とすることができる。
B.実装基板
本開示における実装基板は、上述の配線基板と、上記配線基板のパッド部に実装された素子と、を有する。
図2は、本開示における実装基板の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、実装基板20は、配線基板1と、配線基板1のパッド部13に接合部材22を介して実装された素子21と、を有する。なお、配線基板1の構成は、上述の図1に示す配線基板1と同様である。
本開示によれば、上述の配線基板を有することにより、素子の実装後において静電気による破壊や誤作動を抑制することが可能である。
以下、本開示における実装基板について説明する。
本開示における実装基板を構成する配線基板は、上述の配線基板と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本開示における素子としては、例えば、IC、トランジスタ、ダイオード等の能動素子や、抵抗、コンデンサ、インダクタ等の受動素子等が挙げられる。また、素子として、例えば、ICチップ、LSIチップ、MEMSチップ等を挙げることもできる。
配線基板のパッド部に素子を実装する方法としては、例えば、表面実装、フリップチップ実装、ワイヤーボンディング等を用いることができる。
配線基板のパッド部には接合部材を介して素子を実装することができる。接合部材としては、一般的に素子の実装に用いられる接合部材を使用することができる。接合部材の材料としては、例えば、はんだ、金や金合金、導電性ペースト、異方性導電ペースト、異方性導電膜等が挙げられる。
また、配線基板と素子との間にアンダーフィル樹脂が充填されることで、アンダーフィル樹脂部が配置されていてもよい。また、素子がモールド樹脂で封止されることで、素子を覆うようにモールド樹脂部が配置されていてもよい。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示の技術的範囲に包含される。
1 … 配線基板
2 … 基材
2a … 基材の第1面
2b … 基材の第2面
3 … 配線層
4 … 絶縁層
5 … 導電層
6 … 接地部
7 … 接地配線部
8 … 保護層
10 … 実装領域
13 … パッド部
14 … パッド開口部
20 … 実装基板
21 … 素子

Claims (5)

  1. 第1面および前記第1面に対向する第2面を有する基材と、
    前記基材の前記第1面側に配置され、パッド部を含む配線層と、
    前記基材の前記第1面側に配置され、前記パッド部上に位置するパッド開口部を有する絶縁層と、
    前記絶縁層の前記基材側の面とは反対の面側の、素子が実装される実装領域に配置された導電層と、
    前記基材の前記第1面側または前記第2面側に配置され、前記導電層と電気的に接続され、接地された接地部と、
    を有し、
    前記配線層の前記パッド部の前記基材側の面とは反対の面側に配置された保護層をさらに有し、前記導電層および前記保護層の材料が同一である、配線基板。
  2. 前記導電層が、前記絶縁層の前記基材側の面とは反対の面側の、前記実装領域の周囲にさらに配置されている、請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記接地部が、前記基材の前記第2面側の前記実装領域に配置されている、請求項1または請求項2に記載の配線基板。
  4. 前記導電層が、金属膜または金属酸化物膜である、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の配線基板。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の配線基板と、
    前記配線基板のパッド部に実装された素子と、
    を有する、実装基板。
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