JP7436913B2 - 自動車フード - Google Patents

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Description

本発明は、自動車フードに関する。
特許文献1には、車両のフードパネルが開示されている。このフードパネルは、歩行者がフードパネルに衝突したときに歩行者に与える傷害値を低減することを主眼としている。
特許文献2には、自動車用外装品としての自動車用フードが開示されている。この自動車用フードは、歩行者が自動車用フードに接触したときに、自動車の内方へ少ない量変形するだけで接触のエネルギーを吸収することを主眼としている。
特開2005-193863号公報 特開2017-1553号公報
特許文献1に記載の自動車フードでは、インナーパネルとアウターパネルとが接着剤で接合されている。インナーパネルとアウターパネルとを接合する接着剤として、マスチックシーラ等が知られている。自動車フードを組み立てるとき、例えばアウターパネルにマスチックシーラを塗り、次に、インナーパネルとアウターパネルとを重ね合わせることで、マスチックシーラがインナーパネルおよびアウターパネルに挟まれる。これにより、マスチックシーラを介してインナーパネルとアウターパネルが互いに接合される。
マスチックシーラをアウターパネルに塗る作業は、例えば、シーラが供給されるノズルを保持したロボットアームによって行われる。ロボットアームによるマスチックシーラの塗布作業は、ノズルをできるだけシンプルな経路で動かしながら行うことが、効率的な塗布を通じて塗布工程に要する時間をより短くする観点から好ましい。一方で、マスチックシーラの塗布作業にかかる時間を短くするためにマスチックシーラの量を少なくすると、インナーパネルがアウターパネルを支持する強度が低くなってしまう。
特許文献1,2の何れにおいても、マスチックシーラ等の接着剤を効率的に塗布する構成について、特段の開示はされていない。
本発明の目的の一つは、自動車フードにおいて、インナーパネルとアウターパネルとの互いの接合強度を十分に高くしつつ、インナーパネルとアウターパネルとを接合する作業の効率をより高くできるようにすることにある。
本発明は、下記の自動車フードを要旨とする。
(1)自動車フードであって、
インナーパネルと、
アウターパネルと、
シーラと、
前記シーラのうち前記インナーパネルと前記アウターパネルとを接合している部分である接合部と、
を備え、
前記シーラが直線状に連続して配置されている直線状シーラ領域が延びる方向が長手方向として規定され、
前記インナーパネルのうち前記直線状シーラ領域を含み前記長手方向の両端が前記インナーパネルの外周に達する領域が端部間領域として規定され、
前記直線状シーラ領域は、前記自動車フードの前後方向および前記自動車フードの幅方向の少なくとも一方に間隔をあけて少なくとも3つ設けられ、
前記複数の直線状シーラ領域のうち長さが上位3つの前記直線状シーラ領域のそれぞれは、前記直線状シーラ領域自身が属する前記端部間領域の長さの40%以上の長さであるとともに前記接合部が形成されており、
前記複数の前記直線状シーラ領域のうち長さが上位3つの前記直線状シーラ領域を含む3つの端部間領域は、前記インナーパネルの外周縁で囲まれる領域内において互いに交差しない、自動車フード。
(2)前記長さは、前記自動車フードを平面視したときにおける長さである、前記(1)に記載の自動車フード。
(3)前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、前記接合部は、前記長手方向に断続的に配置されている、前記(1)または前記(2)に記載の自動車フード。
(4)前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、前記接合部は、前記長手方向に沿って連続して延びている、前記(1)~前記(3)の何れか1項に記載の自動車フード。
(5)前記複数の前記直線状シーラ領域のうちの少なくとも一組が互いに並行に配置されている、前記(1)~前記(4)の何れか1項に記載の自動車フード。
(6)前記インナーパネルは、ユニットを含み、
前記ユニットは、前記アウターパネルに隣接配置されるフランジと、前記アウターパネルから離隔するように前記フランジから延びる縦壁と、この縦壁に連続し前記フランジとは離隔している底部と、を含み、
前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、前記接合部は、前記フランジに設けられている、前記(1)~前記(5)の何れか1項に記載の自動車フード。
(7)前記ユニットの前記フランジは環状に形成されており、
前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、全ての前記接合部が前記環状のフランジの中心からオフセットした箇所に配置されている、前記(6)に記載の自動車フード。
(8)前記インナーパネルに前記ユニットが複数設けられており、
前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、前記接合部は、複数の前記ユニットのそれぞれにおける前記フランジに設けられている、前記(6)または前記(7)に記載の自動車フード。
(9)同一形状の前記ユニットが、前記自動車フードの前後方向および幅方向において複数配列されている、前記(6)~前記(8)の何れか1項に記載の自動車フード。
(10)前記シーラは、補強シーラを含み、
前記直線状シーラ領域は、当該直線状シーラ領域の前記接合部のなかで前記長手方向における最も端部に配置された端部接合部を含み、
前記補強シーラは、前記長手方向が異なる前記複数の直線状シーラ領域の前記端部接合部の端部同士を接続する、前記(1)~前記(9)の何れか1項に記載の自動車フード。
(11)前記補強シーラは、前記複数の直線状シーラ領域の前記シーラと協働して環状シーラを形成している、前記(10)に記載の自動車フード。
(12)前記インナーパネルは、厚みが0.25mm~0.80mmの鋼板パネルか、または、厚みが0.40mm~1.20mmのアルミニウム合金パネルである、前記(1)~前記(11)の何れか1項に記載の自動車フード。
(13)前記アウターパネルは、厚みが0.25mm~0.80mmの鋼板パネルか、または、厚みが0.40mm~1.20mmのアルミニウム合金パネルである、前記(1)~前記(12)の何れか1項に記載の自動車フード。
(14)長さが上位3つの前記直線状シーラ領域において、前記シーラのうち前記インナーパネルおよびアウターパネルの何れかとは離隔している部分は非接合部であり、
長さが上位3つの前記直線状シーラ領域のそれぞれにおいて、前記接合部と前記非接合部とが前記長手方向に交互に配置されている、前記(1)~前記(13)の何れか1項に記載の自動車フード。
本発明によれば、自動車フードにおいて、インナーパネルとアウターパネルとの互いの接合強度を十分に高くしつつ、インナーパネルとアウターパネルとを接合する作業の効率をより高くできる。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動車フードの模式的な分解斜視図であり、シーラの図示は省略している。 図2は、自動車フードのインナーパネルの平面図である。 図3は、図2のIII-III線に沿う模式的な断面図である。 図4は、図2のIV-IV線に沿う断面図であり、断面の背後に現れる部分の図示を省略している。 図5は、図3の一部を拡大した図である。 図6は、図2のインナーパネルの一部を拡大した平面図である。 図7は、インナーパネルの一部を拡大した斜視図である。 図8は実施形態に補強シーラを設けた変形例における、自動車フードのインナーパネルの平面図である。 図9は、第1変形例にかかるインナーパネルおよびシーラの模式的な平面図である。 図10は、図9のX-X線に沿う断面図である。 図11は第1変形例に補強シーラを設けた変形例における、自動車フードのインナーパネルの平面図である。 図12は、第1変形例の変形例のインナーパネルの平面図である。 図13は、第1変形例の変形例において補強シーラを設けた例における、自動車フードのインナーパネルの平面図である。 図14は、本発明の第2変形例に係るインナーパネルの平面図である。 図15は、第2変形例に補強シーラを設けた例における、自動車フードのインナーパネルの平面図である。 図16は、第2変形例の変形例のインナーパネルの平面図である。 図17は、第2変形例の変形例において補強シーラを設けた例における、自動車フードのインナーパネルの平面図である。
以下では、まず、本発明を想到するに至った経緯を説明し、次に、実施形態を詳細に説明する。
[本発明を想到するに至った経緯]
一般的に、自動車フードは、アウターパネルが比較的平坦な形状である一方、インナーパネルは、凹凸のある形状である。そして、インナーパネルのうちアウターパネル側に凸となっている箇所にマスチックシーラ等のシーラが塗布されている。シーラは、インナーパネルおよびアウターパネルに接触してこれらのパネルを接合している。また、自動車フードは、自動車の車長方向の長さおよび車幅方向の長さと比べて、車高方向の高さ(厚み)が小さい。このため、自動車フードの組立時にアウターパネルまたはインナーパネルにシーラを塗布する際、自動車フードの厚み方向と直交する方向(車長方向および車幅方向)へのシーラ塗布用ノズルの移動量が、シーラ塗布作業時間を左右する。よって、1枚の自動車フード製造時におけるシーラ塗布用ノズルの全移動長さに対する影響の大きさを考慮して、シーラ塗布時間の短縮化に寄与し易い、シーラの長い領域を対象にシーラのレイアウトを工夫するという着想を得た。その結果、本発明を想到するに至った。以下、本発明の一例について具体的に説明する。
[実施形態の説明]
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動車フード1の模式的な分解斜視図であり、シーラ20の図示は省略している。図2は、自動車フード1のインナーパネル2の平面図である。図3は、図2のIII-III線に沿う模式的な断面図である。図4は、図2のIV-IV線に沿う断面図であり、断面の背後に現れる部分の図示を省略している。なお、図3および図4では、図2では現れていないアウターパネル3を想像線である2点鎖線で示している。
図5は、図3の一部を拡大した図である。図6は、図2のインナーパネル2の一部を拡大した平面図である。図7は、インナーパネル2の一部を拡大した斜視図である。以下では、特記なき場合、図1~図7を適宜参照して説明する。
自動車フード1は、自動車の前部に設けられるフロントフードであり、ボンネットとも称される。自動車フード1が設けられる自動車は、例えば、乗用車である。上記乗用車の一例として、セダン型乗用車、クーペ型乗用車、ハッチバック型乗用車、ミニバン型乗用車、SUV(Sport Utility Vehicle)型乗用車等を挙げることができる。
なお、本明細書では、自動車フード1が自動車に装着され且つ自動車フード1が閉じられているときを基準として、前後、左右、および、上下をいう。前とは、自動車が前進する方向である。後とは、自動車が後進する方向である。右とは、前進中の自動車が右折するときの当該自動車の転回方向である。左とは、前進中の自動車が左折するときの当該自動車の転回方向である。また、本実施形態では、自動車フード1が装着される自動車の車幅方向を幅方向Xという。また、自動車フード1が装着される自動車の車長方向を長さ方向Yという。また、自動車フード1が装着される自動車の車高方向を高さ方向Zという。
自動車フード1は、インナーパネル2と、このインナーパネル2に支持されるアウターパネル3と、インナーパネル2とアウターパネル3との間に設けられたシーラ20と、シーラ20のうちアウターパネル3およびインナーパネル2に接触する部分であってこれらのパネル2,3を互いに接合している部分である接合部21と、シーラ20のうちインナーパネル2およびアウターパネル3の何れかとは離隔している部分としての非接合部22と、を有している。なお、図2,図6では、シーラ20は太線で示されている。
アウターパネル3は、自動車フード1において自動車の外面の一部を構成する部分である。アウターパネル3は、例えば、軟鋼板または高張力鋼板等の金属材料で形成されている。高張力鋼板として、引張強さ340MPa以上の鋼板、例えば引張強さ590MPa以上の鋼板を例示できる。アウターパネル3は、例えば、一枚の鋼板をプレス加工すること等により形成されている。アウターパネル3が鋼板パネルの場合のアウターパネル3の板厚は、例えば、0.25mm~0.80mmである。アウターパネル3は、アルミニウム合金板であってもよい。アウターパネル3がアルミニウム合金パネルの場合のアウターパネル3の板厚は、例えば、0.40mm~1.20mmである。アウターパネル3の形状には特に制約は無い。なお、本実施形態では、アウターパネル3は、中央部が高さ方向Zの上方に凸の形状である。
インナーパネル2は、アウターパネル3の下面3aにシーラ20を用いて接合されることでこのアウターパネル3を補強している。これにより、インナーパネル2は、アウターパネル3の張り剛性を高めている。インナーパネル2は、例えば、鋼板等の金属材料で形成されている。インナーパネル2は、例えば、一枚の鋼板をプレス加工することにより形成されている。インナーパネル2は、一体成形品であってもよいし、複数の部材同士を接合することで形成されていてもよい。本実施形態では、インナーパネル2は、一体成形品である。インナーパネル2が鋼板パネルである場合のインナーパネル2の板厚(鋼板の板厚)は、例えば、0.25mm~0.80mmである。インナーパネル2の板厚は、アウターパネル3の板厚未満であってもよいし、アウターパネル3の板厚と同じであってもよいし、アウターパネル3の板厚より大きくてもよい。なお、インナーパネル2は、アルミニウム合金板であってもよい。インナーパネル2がアルミニウム合金パネルの場合のインナーパネル2の板厚は、例えば、0.40mm~1.20mmである。
インナーパネル2は、輪郭形成部5が設けられた外周部4と、輪郭形成部5に取り囲まれるように配置された張出構造体6と、を有している。
外周部4は、インナーパネル2の外周部分である。アウターパネル3がエンジンルームを閉じているとき、インナーパネル2の外周部4は、アウターパネル3の外周部とともに車体(図示せず)に受けられている。これにより、アウターパネル3の上面3bに作用する荷重は、インナーパネル2を介して車体に受けられる。
外周部4の輪郭形成部5は、インナーパネル2の外周部分に形成された立体形状部分であり、インナーパネル2の外周部4のうち曲げ剛性が高められている部分である。輪郭形成部5は、本実施形態では、インナーパネル2の外周部の円周方向全域に亘って形成されている。なお、輪郭形成部5は、インナーパネル2の外周部4の円周方向の一部にのみ形成されていてもよい。輪郭形成部5においては、インナーパネル2上を水平方向に移動したときに高さ方向Zに起伏する部分を含んでいる。輪郭形成部5に取り囲まれるようにして、張出構造体6が配置されている。
張出構造体6は、アウターパネル3の上面3bに作用する荷重を受けるために設けられた立体構造を有している。張出構造体6は、断面ハット形状(断面V字形状または断面U字形状)の部材を組み合わせた構成を有している。
張出構造体6は、外周部4の内周縁部4aに隣接し当該外周部4に連続する複数の不完全ユニット8と、複数のユニット9と、を有している。
インナーパネル2の外周部4に隣接するユニット9は、直接、または、不完全ユニット8を介して外周部4に接続されている。
不完全ユニット8は、多角形(本実施形態では、六角形)のユニット9の円周方向に沿ってユニット9の一部分を切り取った構成に相当する構成を有している。不完全ユニット8は、ユニット9の後述する部分ユニット10と同様の辺部を有している。そして、この辺部が外周部4の内周縁部4aに連続している。
ユニット9は、1つのみ設けられていてもよいが、本実施形態では、複数設けられている。各ユニット9は、高さ方向Zの平面視で多角形(本実施形態では、六角形)の環状に形成されている。これ以降、単に平面視と表現する場合、高さ方向Zの平面視を意味する。各ユニット9が小さな環状(本実施形態では多角形環状)に形成されていることで、インナーパネル2を軽量にできるとともにインナーパネル2に高い剛性を持たせることができる。
本実施形態では、各ユニット9は、実質的に角が丸くされた正六角形に形成されている。正六角形とは、各辺の長さがすべて等しく、内角も120度と一定な六角形である。また、「実質的に正六角形」とは、本明細書では、正六角形として扱うことができる六角形をいう。各ユニット9の形状は、実質的に同じに形成されている。なお、この場合の「実質的に同じ」とは、アウターパネル3の湾曲形状に合わせた形状に各ユニット9の形状が合わせられている点以外の構成が同じであることを示している。
各ユニット9は、正六角形以外の六角形に形成されていてもよい。正六角形以外の六角形として、各辺の長さが不均一な六角形、および、内角が120度で統一されていない六角形を例示できる。各辺の長さが不均一な六角形として、前端辺の長さおよび後端辺の長さが所定の第1長さに設定され、且つ、第1長さとは異なる所定の第2長さにそれぞれ設定された四辺を有する六角形を例示できる。
張出構造体6は、六角形の環状のユニット9が複数最密に配置された構造を有している。この場合の「最密」とは、互いに隣接する複数のユニット9が隙間無く配置されていることをいう。具体的には、ユニット9は、他のユニット9とユニット境界14において区画されている。図5に示されているように、底部13の先端13c(下端)が、当該先端13cを含む底部13の境界を形成していることで、ユニット境界14が形成されている。このユニット境界14は、平面視で六角形状に形成されている。このような最密六角形配置がされていることにより、張出構造体6は、平面視における全領域において高さ方向Zを含む、あらゆる方向の荷重に略同様に抗することができる。
ユニット9の後述するフランジ11が最密配置される場合、複数のユニット9が同一形状であることが好ましい。また、異なる形状、相似形のユニット9が最密配置されてもよい。なお、張出構造体6において、ユニット9は最密配置されなくてもよく、隣接するユニット9,9同士の間に他の部分が形成されていてもよい。
複数のユニット9は、本実施形態では、全体として幅方向Xに対称に形成されている。例えば、ユニット9は、本実施形態では、幅方向Xの中央において、前後に3つ並んでいる。なお、ユニット9の方向に制約は無い。
本実施形態では、幅方向Xの中央位置に配置された上記3つのユニット9から右側へ向けて、順に、長さ方向Yに並ぶ4つのユニット9が配置され、さらに、長さ方向Yに並ぶ3つのユニット9が配置され、さらに、長さ方向Yに並ぶ2つのユニット9が配置され、さらに、長さ方向Yに並ぶ2つのユニット9が配置されている。また、上記と同様にして、幅方向Xの中央位置に配置された上記3つのユニット9から左側へ向けて、順に、長さ方向Yに並ぶ4つのユニット9が配置され、さらに、長さ方向Yに並ぶ3つのユニット9が配置され、さらに、長さ方向Yに並ぶ2つのユニット9が配置され、さらに、長さ方向Yに並ぶ2つのユニット9が配置されている。このように、同一形状のユニット9が、長さ方向Y(前後方向)および幅方向Xにおいて複数配列されている。
図5、図6によく示されているように、各ユニット9は、6つの部分ユニット10(10a~10f)を有している。本実施形態では、各ユニット9において、前部分ユニット10aと後部分ユニット10dがそれぞれ、幅方向Xに沿って延びている。そして、各ユニット9において、残りの4つの部分ユニット10が、平面視において長さ方向Yに対して傾斜する方向に延びている。このように、複数の部分ユニット10によって、多角形形状のユニット9が形成されている。
各部分ユニット10(10a~10f)は、フランジ11と、フランジ11に連続する縦壁12と、縦壁12に連続しフランジ11とは離隔している底部13と、を有している。
フランジ11は、アウターパネル3に隣接しており、部分ユニット10においてアウターパネル3に最も近接配置されている部分である。フランジ11は、帯板状部分である。1つのユニット9において、6つの部分ユニット10a~10fのフランジ11の外周部分は、全体として六角形状のフランジを形成している。このように、本実施形態では、1つのユニット9において複数のフランジ11が全体として環状に形成されている。なお、6つの部分ユニット10a~10fのフランジ11の外周部は全体として、六角形以外の多角形形状のフランジを形成してもよいし、略円形状のフランジを形成してもよいし、略楕円形状のフランジを形成してもよい。そして、6つのフランジ11の内側端部11aが、全体として環状のユニット9の中央を中心とする環状の端部を構成している。本実施形態では、各フランジ11の内側端部11aが、ユニット9の中央を中心とする円弧状に形成されている結果、6つのフランジ11の内側端部11aが、全体として円形状に形成されている。
なお、6つのフランジ11の内側端部11aは、全体として多角形形状に形成されていてもよいし、楕円形形状に形成されていてもよい。本実施形態では、複数のユニット9における複数のフランジ11が最密配置されている。フランジ11の上面11bのうち、接合部21を塗布可能な幅は、2mm以上であることが、接合部21を十分な量設ける点で好ましい。
フランジ11の長手方向の両端部は、それぞれ、平面視で湾曲した形状に形成されており、隣接する部分ユニット10のフランジ11と滑らかに連続している。本実施形態では、各ユニット9において、少なくとも一部の部分ユニット10のフランジ11は、上面11bにおいて接合部21に接着されており、この接合部21を介してアウターパネル3に接着されている。フランジ11から縦壁12が下方に向けて延びている。
縦壁12は、フランジ11と底部13の間に配置されており、フランジ11と底部13とを接続している。縦壁12は、アウターパネル3から離隔するようにフランジ11から延びている。縦壁12は、当該縦壁12が設けられている部分ユニット10の長手方向Lの全域に亘って設けられている。縦壁12は、例えば、アウターパネル3側に近づくに従いユニット9の中心軸線側(内側端部11a側)に進むテーパ状に形成されている。
縦壁12の上端に、フランジ11が連続している。縦壁12の下端に、底部13が連続している。底部13は、ユニット9においてアウターパネル3から最も離隔した部分であり、フランジ11とは離隔している。底部13は、下方に向けて凸となる湾曲形状に形成されている。底部13は、当該縦壁12が設けられている部分ユニット10の長手方向の全域に亘って設けられている。ユニット9の半径方向の内側から外側に向かって、フランジ11、縦壁12、底部13の順に並んでいる。一のユニット9における底部13の先端13cは、隣接する他のユニット9における底部13の先端13cと一体である。
次に、シーラ20について、主に図2、図5および図6を参照しながら、より具体的に説明する。シーラ20は、インナーパネル2とアウターパネル3とを接合するために設けられている。シーラ20は、本実施形態では、接着剤である。この接着剤として、マスチックシーラ(マスチック接着剤)を例示できる。このマスチックシーラとして、樹脂系接着剤を例示できる。接着剤は、常温(例えば摂氏20度)で硬化する性質であってもよいし、加熱工程または乾燥工程を経ることにより硬化する性質であってもよい。
シーラ20は、自動車フード1の軽量化を達成しつつインナーパネル2とアウターパネル3との結合強度を確保するように配列されている。本実施形態では、シーラ20は、インナーパネル2の各ユニット9に設けられる。本実施形態では、シーラ20の幅(平面視においてシーラ20の延びる方向と直交する方向における、シーラ20の寸法)は、5mm~25mm程度である。シーラ20のうち、インナーパネル2およびアウターパネル3の双方に接触している部分が、接合部21を構成している。すなわち、シーラ20のうち、実際にインナーパネル2およびアウターパネル3の双方に接触している部分が、これらのパネル2,3同士を接合している接合部21である。接合部21は、フランジ11の上面11bとアウターパネル3の下面3aとを接合している。このように、インナーパネル2のうちアウターパネル3側に張り出したフランジ11が接合部21を介してアウターパネル3と接合されていることにより、インナーパネル2は、アウターパネル3を高い剛性で支持することができる。
シーラ20の少なくとも一部(本実施形態では、全部)は、直線状シーラ領域Aに配置されている。直線状シーラ領域Aは、シーラ20が直線状に連続して設けられて延びている領域をいう。この場合の「直線状」とは、真の直線である場合に限らず、平面視においてシーラ20の長手方向と直交する方向においてシーラ20の幅の3倍以内程度の範囲でシーラ20が蛇行または曲がっている場合も含む。直線状シーラ領域Aは、少なくとも3本(本実施形態では、9本)設けられている。本実施形態では、直線状シーラ領域A(A1~A9)が設けられている。本実施形態では、シーラ20を設けられている箇所がシーラ領域(直線状シーラ領域A)である。
各直線状シーラ領域A1~A9では、当該直線状シーラ領域A1~A9が延びる方向を長手方向L(L1~L9)として規定されている。長手方向Lは、各直線状シーラ領域Aにおけるシーラ20の一端の中心と他端の中心とを結んだ直線上の方向である。本実施形態では、平面視において直線状シーラ領域A1~A6のそれぞれの長手方向L1~L6は、左下から右上に延びる方向であり、直線状シーラ領域A7の長手方向L7は幅方向Xに沿う方向であり、直線状シーラ領域A8,A9のそれぞれの長手方向L8,9は、左下から右上に沿う方向である。図2では、長手方向L1~L6は一括して示されているが、それぞれ別の方向である。
本実施形態では、直線状シーラ領域A1は、直線状シーラ領域A1~A9の左端に配置されている。そして、左側から右側に向けて、互いに並行な直線状シーラ領域A1~A6が配置されている。また、直線状シーラ領域A1の前端に直線状シーラ領域A7が連続しており、さらに、直線状シーラ領域A7,A8が互いに連続している。また、直線状シーラ領域A3の後端に、直線状シーラ領域A9が連続している。
各直線状シーラ領域A1~A9は、張出構造体6内に設けられている。直線状シーラ領域A1~A5は、複数のユニット9に亘って延びている。具体的には、直線状シーラ領域A1は、左下から右上に向けて直列配置された4つのユニット9に亘って延びている。直線状シーラ領域A2は、左下から右上に向けて直列配置された6つのユニット9に亘って延びている。直線状シーラ領域A3は、左下から右上に向けて直列配置された5つのユニット9に亘って延びている。直線状シーラ領域A4は、左下から右上に向けて直列配置された5つのユニット9に亘って延びている。直線状シーラ領域A5は、左下から右上に向けて直列配置された4つのユニット9に亘って延びている。直線状シーラ領域A6は、1つのユニット9に配置されている。なお、直線状シーラ領域A7,A8は、前端の不完全ユニット8に配置されている。また、直線状シーラ領域A9は、後端側の不完全ユニット8に配置されている。
本実施形態では、各ユニット9において、1つのみの直線状シーラ領域Aが設けられている。すなわち、直線状シーラ領域A1~A6の長手方向Lと直交する方向において、各ユニット9の一対の端部の一方にのみ、直線状シーラ領域Aが配置されている。換言すれば、複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つとしての直線状シーラ領域A1~A6は、全ての接合部21がフランジ11の中心(内側端部11aの円の中心点)からオフセットした箇所に配置されている。シーラ20に関する上記の構成により、自動車フード1におけるシーラ20の総重量を少なくできる。
前述したように、直線状シーラ領域A1~A5は、それぞれ、複数のユニット9に亘って延びている。このため、直線状シーラ領域A1~A5のそれぞれのシーラ20は、高さ方向Zに起伏しながら延びている。直線状シーラ領域A6についても、高さ方向Zに起伏しながら延びている。そして、各直線状シーラ領域A1~A6のシーラ20のうち、フランジ11に載っている部分が、接合部21を構成している。すなわち、各直線状シーラ領域A1~A6に接合部21が配置されている。複数の直線状シーラ領域A1~A6の少なくとも一つにおいて、接合部21は、長手方向Lに断続的に配置されている。本実施態様では、各直線状シーラ領域A1~A5において、接合部21は、長手方向Lに断続的に配置されている。各直線状シーラ領域A1~A5のシーラ20のうち、フランジ11上に載っている箇所が、前述したように接合部21を構成している。すなわち、直線状シーラ領域A1~A5のシーラ20は、それぞれ、複数のユニット9のフランジ11においてそれぞれ接合部21を形成している。一方、各直線状シーラ領域A1~A6のシーラ20のうち、縦壁12や底部13上に配置された箇所は、インナーパネル2とアウターパネル3とを接合していない非接合部22を構成している。各直線状シーラ領域A1~A6では、接合部21と非接合部22とが対応する長手方向L1~L6に交互に配置されている。各直線状シーラ領域A1~A5において、約70%の領域が接合部21であり、残りの30%程度の領域が非接合部22である。直線状シーラ領域A7~A9においては、シーラ20のうち不完全ユニット8のフランジ11に載っている部分が、接合部21を構成している。このように、本実施形態では、各直線状シーラ領域A1~A9に接合部21が形成されている。なお、複数の直線状シーラ領域A1~A9のうち、少なくとも長さが上位3つの直線状シーラ領域A2,A4,A3において、接合部21が形成されていればよい。
本実施形態では、直線状シーラ領域Aは、自動車フード1の前後方向としての長さ方向Y、および、幅方向Xの少なくとも一方に間隔をあけて少なくとも3つ設けられている。具体的には、幅方向Xにおける自動車フード1の中心付近において、直線状シーラ領域A1,A7,A8の斜め後方に直線状シーラ領域A2が配置されている。さらに、直線状シーラ領域A2の斜め後方には、直線状シーラ領域A3,A4,A5が後方に向けて順に配置されている。直線状シーラ領域A3の後方には直線状シーラ領域A9が配置されている。また、直線状シーラ領域A5の斜め後方側に直線状シーラ領域A6が配置されている。このように、本実施形態では、直線状シーラ領域Aは、長さ方向Yおよび幅方向Xの双方において間隔をあけて少なくとも3つ設けられている。
本実施形態では、インナーパネル2のうち1つの直線状シーラ領域Aを含み長手方向Lにおける両端がインナーパネル2の外周縁に達する領域が、端部間領域Bとして規定されている。換言すれば、自動車フード1のうち1つの直線状シーラ領域Aを含み長手方向Lに沿って存在する領域が、端部間領域Bとして規定されている。端部間領域Bは、インナーパネル2のうち直線状シーラ領域Aを含み直線状シーラ領域Aと長手方向Lに並んでいる領域(直線状シーラ領域Aおよび直線状シーラ領域Aと並んでいる領域)のことであるともいえる。
より具体的には、直線状シーラ領域A1~A9をそれぞれ含む端部間領域B1~B9が規定されている。平面視において、端部間領域B1は、インナーパネル2のうち直線状シーラ領域A1を含み当該直線状シーラ領域A1の長手方向Lの両端がインナーパネル2の外周縁に達する領域である。端部間領域B1の一対の端部B1a,B1bは、本実施形態では、インナーパネル2の左後縁と前縁に位置している。同様に、平面視において、端部間領域B2~B4は、インナーパネル2のうち対応する直線状シーラ領域A2~A4を含み対応する直線状シーラ領域A2~A4の長手方向L2~L4の両端がインナーパネル2の外周縁に達する領域である。端部間領域B2~B4のそれぞれの一対の端部B2a,B2b;B3a,B3b;B4a,B4bは、本実施形態では、インナーパネル2の左後縁と前縁に位置している。また、平面視において、端部間領域B5,B6は、インナーパネル2のうち対応する直線状シーラ領域A5,A6を含み対応する直線状シーラ領域A5,A6の長手方向L5,L6の両端がインナーパネル2の外周縁に達する領域である。端部間領域B5,B6のそれぞれの一対の端部B5a,B5b;B6a,B6bは、本実施形態では、インナーパネル2の後縁と右縁に位置している。
本実施形態では、直線状シーラ領域A1~A9のうち長手方向Lの長さが上位3つの直線状シーラ領域Aは、長い順に直線状シーラ領域A2,A4,A3である。平面視において、複数の直線状シーラ領域Aのうち長さが上位3つの直線状シーラ領域A2,A4,A3のそれぞれは、直線状シーラ領域A2,A4,A3自身が属する端部間領域B2,B4,B3の長さの40%以上の長さである。すなわち、平面視において、これらの長さ上位の直線状シーラ領域A2,A4,A3は、それぞれ、対応する長手方向L2~L4において、対応する端部間領域B2,B4,B3の長さに対する長さの割合が40%以上である。より具体的に説明すると、平面視において、長手方向L2において、端部間領域B2の端部B2a,B2b間の長さに対する直線状シーラ領域A2の長さの割合が40%以上である。また、平面視において、長手方向L3において、端部間領域B3の端部B3a,B3b間の長さに対する直線状シーラ領域A3の長さの割合が40%以上である。また、平面視において、長手方向L4において、端部間領域B4の端部B4a,B4b間の長さに対する直線状シーラ領域A4の長さの割合が40%以上である。
このように、複数の直線状シーラ領域Aのうち長さが上位3つの直線状シーラ領域A2,A4,A3のそれぞれについて、直線状シーラ領域A2,A4,A3自身が属する端部間領域B2,B4,B3の長さの40%以上の長さが設定されている根拠は、以下の通りである。すなわち、自動車フード1は、デザイン上や設計空間の関係上、当該自動車フード1のうち外周側部分の最大30%程度の領域が、(1)アウターパネル3の剛性が高く、インナーパネル2で補剛する必要がない。あるいは、(2)他部品との干渉の関係でインナーパネル2による補剛が難しいため、直線状シーラ領域Aを設定するのは難しい。そのため、シーラ領域Aの長さを直線状シーラ領域Bの長さの(100%-2×30%=)40%以上に設定することが可能である。これらの領域A2,A4,A3を長い直線状とするとともにこれらの領域A2,A4,A3のそれぞれに接合部21を設けることで、インナーパネル2とアウターパネル3との互いの接合強度を十分に高くしつつ、インナーパネル2とアウターパネル3とを接合する作業の効率をより高くできる。
本実施形態では、直線状シーラ領域A1~A9のうち長手方向Lの長さが上位3つ以外の直線状シーラ領域Aについての長さは、上位三本の直線状シーラ領域A2,A4,A3の長さより短い点以外は特に規定されない。
また、本実施形態では、複数の直線状シーラ領域A1~A9のうち上述した上位3つの直線状シーラ領域A2,A4,A3の端部間領域B2,B4,B3は、互いに交差することを避けて(離隔して)配置されている。本実施形態では、端部間領域B2,B4,B3は、平面視で左下から右上に向けて延びる直線状に配置されており、互いに略平行である。よって、端部間領域B2,B4,B3は、インナーパネル2の外周縁で囲まれる領域内において互いに交差していない。
本実施形態では、直線状シーラ領域A1~A6の接合部21は、各ユニット9のうち、互いに隣接する2つのフランジ11,11に亘って配置されている。具体的には、各ユニット9において、部分ユニット10c,10dのフランジ11に亘って配置されている。また、1つのユニット9には複数の直線状シーラ領域Aのうち1本の直線状シーラ領域Aのみが通されている。
また、本実施形態では、平面視において、接合部21は、自動車フード1にバランスよく配置されている。具体的には、接合部21は、幅方向Xにおいて、自動車フード1の中央の両側に配置されており、また、自動車フード1の全幅の少なくとも40%以上の領域に点在している。同様に、接合部21は、長さ方向Yにおいて、自動車フード1の中央の両側に配置されており、また、自動車フード1の全長さの少なくとも40%以上の領域に点在している。
以上の構成を有する自動車フード1を組み立てるときには、まず、インナーパネル2、アウターパネル3、および、シーラ20が準備される。次に、インナーパネル2またはアウターパネル3が、塗布対象として治具等で保持される。次いで、ロボットアームが、シーラノズルを上記塗布対象に、図2で示したような配置となるように塗布する。次いで、塗布対象とは別のインナーパネル2またはアウターパネル3が、塗布対象にロボットアーム等を用いて互いに合わされる。これにより、シーラ20の一部がインナーパネル2およびアウターパネル3の双方に接触して接合部21となる。その後、例えばアウターパネル3の外周縁部をヘミング加工すること等によって、自動車フード1が完成する。
以上説明したように、本実施形態によると、直線状シーラ領域A1~A9のうち長さが上位3つの直線状シーラ領域A2,A4,A3のそれぞれは、自身が属する端部間領域B2,B4,B3の長さの40%以上の長さであるとともに接合部21が形成されている。また、上記長さが上位3つの直線状シーラ領域A2,A4,A3を含む3つの端部間領域B2,B4,B3は、インナーパネル2の外周縁で囲まれる領域内において互いに交差しない。この構成により、シーラ20を塗布するノズルをシンプルな経路で動かすことでシーラ20の塗布作業を行うことができる。よって、自動車フード1の組立時において、シーラ20の効率的な塗布を通じて塗布工程に要する時間をより短くできる。特に、長い直線状にシーラ20を塗布できるので、シーラ20をロボットアームで塗布する際のロボットアームの動作をより単純にでき、ロボットアームが複雑な動作を行う場合と比べてロボットアームの負荷の低減を通じてロボットアームの寿命をより長くできる。さらに、上位3つの直線状シーラ領域A2,A4,A3の長さを長くするとともに、少なくとも3つのこれら直線状シーラ領域A2,A4,A3を長さ方向Yに間隔をあけて配置していることで、接合部21の長さを十分に確保でき、且つ、これら3つの直線状シーラ領域A2,A4,A3が互いに交差しないようにバランスよく配置できる。その結果、接合部21を用いたインナーパネル2とアウターパネル3の接合強度を十分に確保できる。以上の次第で、自動車フード1において、インナーパネル2とアウターパネル3との互いの接合強度を十分に高くしつつ、インナーパネル2とアウターパネル3とを接合する作業の効率をより高くできる。
また、本実施形態によると、直線状シーラ領域A1~A5において、接合部21は、対応する長手方向L1~L5に断続的に配置されている。この構成によると、シーラ20を直線状に迅速に塗布しつつ、インナーパネル2とアウターパネル3の接合に適した箇所に接合部21を配置できる。
特に、本実施形態では、長さが上位3つの直線状シーラ領域A2,A4,A3のそれぞれにおいて、接合部21と非接合部22とが長手方向L2,L4,L3に交互に配置されている。この構成によると、シーラは20をロボットアームで塗布する際のロボットアームの動作を単純にしつつ、接合部21を自動車フード1におけるより広範囲にバランスよく塗布できる。よって、インナーパネル2とアウターパネル3との互いの接合強度を十分に高くしつつ、インナーパネル2とアウターパネル3とを接合する作業の効率をより高くできる。
また、本実施形態によると、複数の直線状シーラ領域A1~A6が互いに並行に配置されている。この構成によると、複数の直線状シーラ領域A1~A6を、例えば複数(3本)のノズルを2度直線状に移動させることで一括して形成できる。よって、シーラ20の塗布作業をより迅速に行うことができる。
また、本実施形態によると、直線状シーラ領域A1~A5の接合部21は、複数のユニット9のフランジ11に設けられている。この構成によると、1本の直線状シーラ領域Aを形成するという短時間で完了できる作業を行うことで、複数のユニット9のフランジ11に一括して接合部21を設けることができる。特に、本実施形態では、同一形状のユニット9が自動車フード1の長さ方向Yおよび幅方向Xにおいて複数配列されている。このようなユニット9の配列の場合、長い直線状シーラ領域A1~A5を設ける構成であれば、シーラ20の塗布効率を極めて高くでき、シーラ塗布作業の短時間化を通じて自動車フード1の組立をより短時間で完了できる。
なお、上述の実施形態では、シーラ20は、左下から右上へ向けて延びる形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。例えば、シーラ20は、図2,6に示す配置に対して幅方向Xに対称な配置とされてもよいし、長さ方向Yに対称な配置とされてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上述の実施形態に限定されない。本発明は、請求の範囲に記載の範囲において種々の変更が可能である。なお、以下では、上述の実施形態と異なる構成を主に説明し、同様の構成には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
<実施形態に補強シーラを設けた変形例>
上述の実施形態では、直線状シーラ領域A1、A2,A4~A6,A9の左後端(一端)、および、直線状シーラ領域A2~A6,A8の右前端(他端)が、それぞれ、他のシーラ20から独立した端部としての自由端として設けられていた。しかしながら、この通りでなくてもよい。図8は、実施形態に補強シーラを設けた変形例における、自動車フード1のインナーパネル2の平面図である。
この変形例では、上述の実施形態の構成に加えて、補強シーラ30~39がさらに設けられている。補強シーラ30~39は、直線状シーラ領域A1~A6,A8,A9の接合部21のうち、他の直線状シーラ領域と接していない端部同士を接続するために設けられている。
具体的には、直線状シーラ領域A1は、複数の接合部21のうち当該直線状シーラ領域A1の長手方向L1における一方側(左側)の最も端部に配置された端部接合部21のうち、最も左側に配置された端部21aを有している。同様に、直線状シーラ領域A2,A4,A5,A6,A9は、当該直線状シーラ領域A2,A4,A5,A6,A9の長手方向Lにおける一方側(左側)の最も端部に配置された端部接合部21のうち、最も左側に配置された端部21b~21fを有している。
また、直線状シーラ領域A2は、複数の接合部21のうち当該直線状シーラ領域A2の長手方向L2における他方側(右側)の最も端部に配置された端部接合部21のうち、最も右側に配置された端部21gを有している。同様に、直線状シーラ領域A3~A6,A8は、当該直線状シーラ領域A3~A6,A8の長手方向Lにおける他方側(右側)の最も端部に配置された端部接合部21のうち、最も右側に配置された端部21h~21lを有している。
この変形例では、補強シーラ30~39は、長手方向Lが異なる複数の直線状シーラ領域A1~A6,A8,A9の端部接合部21の端部21a~21l同士を接続している。また、本実施形態では、補強シーラ30~39は、少なくとも1つのフランジ11を通過することで、インナーパネル2とアウターパネル3の双方に接合されて接合部21を形成している。すなわち、補強シーラ30~39のうちフランジ11上に配置されている箇所が、接合部21となっている。
より具体的には、補強シーラ30は、隣接する直線状シーラ領域A1,A2の端部接合部21の端部21a,21b同士を接続している。補強シーラ30の一部は、直線状シーラ領域A1,A2間のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
補強シーラ31は、隣接する直線状シーラ領域A2,A9の端部接合部21の端部21b,21c同士を接続している。補強シーラ31の一部は、直線状シーラ領域A2,A9間の不完全ユニット8のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
補強シーラ32は、隣接する直線状シーラ領域A9,A4の端部接合部21の端部21c,21d同士を接続している。補強シーラ32の一部は、直線状シーラ領域A9,A4間の不完全ユニット8のフランジ11およびユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
補強シーラ33は、隣接する直線状シーラ領域A4,A5の端部接合部21の端部21d,21e同士を接続している。補強シーラ33の一部は、直線状シーラ領域A4,A5間の不完全ユニット8のフランジ11およびユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
補強シーラ34は、隣接する直線状シーラ領域A5,A6の端部接合部21の端部21e,21f同士を接続している。補強シーラ34の一部は、直線状シーラ領域A5,A6間の不完全ユニット8のフランジ11およびユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
補強シーラ35は、隣接する直線状シーラ領域A6,A5の端部接合部21の端部21k,21j同士を接続している。補強シーラ35の一部は、直線状シーラ領域A6,A5間のユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
補強シーラ36は、隣接する直線状シーラ領域A5,A4の端部接合部21の端部21j,21i同士を接続している。補強シーラ36の一部は、直線状シーラ領域A5,A4間の不完全ユニット8のフランジ11およびユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
補強シーラ37は、隣接する直線状シーラ領域A4,A3の端部接合部21の端部21i,21h同士を接続している。補強シーラ35の一部は、直線状シーラ領域A4,A3間のユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
補強シーラ38は、隣接する直線状シーラ領域A3,A2の端部接合部21の端部21h,21g同士を接続している。補強シーラ38の一部は、直線状シーラ領域A3,A2間の不完全ユニット8のフランジ11およびユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
補強シーラ39は、隣接する直線状シーラ領域A2,A8の端部接合部21の端部21g,21l同士を接続している。補強シーラ39の一部は、直線状シーラ領域A2,A8間の不完全ユニット8のフランジ11およびユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21を形成している。
本実施形態では、各補強シーラ30~39は、対応する隣り合う2つの直線状シーラ領域Aのそれぞれの長手方向Lと交差する方向に延びていることが好ましい。
上記の構成により、補強シーラ30~39は、複数の直線状シーラ領域のシーラ20と協働して、環状シーラ40を形成している。環状シーラ40の外周は、直線状シーラ領域A1、補強シーラ30~34、直線状シーラ領域A6、補強シーラ35~39、および、直線状シーラ領域A8,A7によって形成されている。
以上説明したように、本変形例によると、長手方向Lが異なる複数の直線状シーラ領域A1~A6,A8,A9の端部接合部21の端部21a~21l同士を接続する補強シーラ30~39が設けられている。この構成によると、端部21a~21lのそれぞれにおいて、端部21a~21lで接合部21が急に途切れた状態とならずに済む。端部21a~21lで接合部21が急に途切れた状態となると、端部21a~21lの付近でのアウターパネル3の強度変化が大きくなる。この状態の場合、端部21a~21lの付近でのアウターパネル3の耐デント性を十分に確保する改善の余地がある。そして、端部21a~21l同士を接続する補強シーラ30~39が設けられていることで、端部21a~21lの付近でのアウターパネル3の強度変化を小さくでき、端部21a~21lの付近でのアウターパネル3の耐デント性をより高くできる。これにより、アウターパネル3の全体において、耐デント性をより高くできる。
また、本実施形態によると、補強シーラ30~39は、直線状シーラ領域A1,A6,A7,A8と協働して環状シーラ40を形成している。この構成によると、アウターパネル3の外周側部分における高い耐デント性を確保できる。また、補強シーラ30~39を環状に塗ることで、補強シーラ30~39の塗布にかかる時間をとり短くできる。
なお、各補強シーラ30~39は、当該補強シーラ30~39が接続する隣り合う直線状シーラ領域Aに直接繋がっていなくてもよく、数十mm程度以下の隙間があけられていてもよい。また、環状シーラ40の一部が途切れていてもよい。例えば、各補強シーラ30~39の少なくとも一つにおいて、シーラの途中部が途切れていることにより、点線状のシーラが構成されていてもよい。点線状のシーラとして、2点のシーラであってもよいし、3点以上のシーラであってもよい。
<第1変形例>
上述の実施形態および変形例では、ユニット9が六角形形状である形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。例えば、図9~図10に示すように、張出構造体6に代えて、多角形形状としての四角形形状に形成された複数のユニット9Aを含む張出構造体6A(小枠構造の張出構造体)が設けられていてもよい。図9は、第1変形例にかかるインナーパネル2Aおよびシーラ20Aの模式的な平面図である。図10は、図9のX-X線に沿う断面図である。張出構造体6Aは、ユニット9Aが、最密配置された構成を有している。
本第1変形例では、平面視において、各ユニット9Aは、角が丸くされた長方形に形成されている。各ユニット9Aの形状は、実質的に同じに形成されている。なお、この場合の「実質的に同じ」とは、アウターパネル3の湾曲形状に合わせた形状に各ユニット9Aの形状が合わせられている点以外の構成が同じであることを示している。各ユニット9Aは、正方形等、長方形以外の四角形に形成されていてもよい。なお、張出構造体6Aにおいて、ユニット9Aは最密配置されなくてもよく、隣接するユニット9A,9A同士の間に他の部分が形成されていてもよい。
各ユニット9Aは、4つの部分ユニット10(10a~10d)を有している。本実施形態では、各ユニット9Aにおいて、部分ユニット10aと部分ユニット10cがそれぞれ長さ方向Yに互いに離隔して配置されている。また、各ユニット9Aにおいて、部分ユニット10bと部分ユニット10dがそれぞれ幅方向Xに互いに離隔して配置されている。
各部分ユニット10(10a~10d)は、フランジ11と、フランジ11に連続する縦壁12と、縦壁12に連続しフランジ11とは離隔している底部13と、を有している。
各ユニット9Aの複数のフランジ11は、全体として環状に形成されている。1つのユニット9Aにおいて、4つの部分ユニット10の底部13の先端13cは、全体として1つの正方形形状のユニット境界14Aを形成している。そして、このユニット境界14Aにおいて、隣接するユニット9A,9A同士が連続している。ユニット9Aは、本実施形態では、格子状に配置されている。また、ユニット9Aは、長さ方向Yに複数列(例えば4列)配置されている。本実施形態では、長さ方向Yの中央寄り2つのユニット列におけるユニット9Aの数は、前端側のユニット9Aのユニット列におけるユニット9Aの数よりも多く、また、後端側のユニット9Aのユニット列におけるユニット9Aの数よりも多い。
次に、シーラ20Aについて、より具体的に説明する。シーラ20Aは、インナーパネル2Aとアウターパネル3とを接合するために設けられている。
シーラ20Aは、インナーパネル2Aの各ユニット9Aに設けられる。シーラ20Aのうち、インナーパネル2Aおよびアウターパネル3の双方に接触している部分が、接合部21Aを構成している。すなわち、シーラ20Aのうち、実際にインナーパネル2Aおよびアウターパネル3の双方に接触している部分が、これらのパネル2A,3同士を接合している接合部21Aである。
シーラ20Aの少なくとも一部(本実施形態では、全部)は、直線状シーラ領域AAに配置されている。直線状シーラ領域AAは、少なくとも3つ(本実施形態では、4つ)設けられている。本実施形態では、直線状シーラ領域AA(AA1~AA4)が設けられている。
各直線状シーラ領域AA1~AA4では、当該直線状シーラ領域AA1~AA4が延びる方向を長手方向LA(LA1~LA4)として規定されている。長手方向LAは、各直線状シーラ領域AA1~AA4におけるシーラ20Aの一端の中心と他端の中心とを結んだ直線の方向である。本実施形態では、直線状シーラ領域AA1~AA4のそれぞれの長手方向LAは、幅方向Xに沿っている。
本第1変形例では、直線状シーラ領域AA1~AA4は、前端側のユニット9Aの列から順に配置されており、互いに並行に配置されている。直線状シーラ領域AA1~AA4は、長さ方向Yに間隔をあけて設けられている。
各直線状シーラ領域AA1~AA4は、張出構造体6A内に設けられている。各直線状シーラ領域AA1~AA4は、複数のユニット9Aに亘って延びている。具体的には、直線状シーラ領域AA1~AA4は、幅方向Xに並ぶ一列のユニット9Aの全てに亘って延びている。
また、本第1変形例では、各ユニット9Aにおいて、複数の直線状シーラ領域AAのうち1つのみの直線状シーラ領域Aが設けられている。これにより、自動車フードにおけるシーラ20Aの総重量を少なくできる。
前述したように、直線状シーラ領域AA1~AA4は、それぞれ、複数のユニット9Aに亘って延びている。このため、直線状シーラ領域AA1~AA4のそれぞれのシーラ20Aは、高さ方向Zに起伏しながら延びている。そして、各直線状シーラ領域AA1~AA4のシーラ20Aのうち、フランジ11に載っている部分が、接合部21Aを構成している。すなわち、各直線状シーラ領域AA1~AA4に接合部21Aが配置されている。接合部21Aは、パネル2A,3を互いに接合している部分である。各直線状シーラ領域AA1~AA4において、接合部21Aは、長手方向Lに断続的に配置されている。すなわち、直線状シーラ領域AA1~AA4のシーラ20Aの接合部21Aは、複数のユニット9Aのフランジ11に設けられている。一方、各直線状シーラ領域AA1~AA4のシーラ20Aのうち、縦壁12や底部13に接触している箇所は、インナーパネル2Aとアウターパネル3とを接合していない非接合部22Aを構成している。非接合部22Aは、シーラ20Aのうちインナーパネル2Aおよびアウターパネル3の何れかとは離隔している部分である。各直線状シーラ領域AA1~AA4では、接合部21Aと非接合部22Aとが交互に配置されている。本変形例では、各直線状シーラ領域AA1~AA4の全ての接合部21Aは、各ユニット9Aのフランジ11の中心(図心)からオフセットした箇所に配置されている。また、各直線状シーラ領域AA1~AA4のシーラ20Aは、複数のユニット9Aのフランジ11上においてそれぞれ接合部21Aを形成している。
本実施形態では、インナーパネル2Aのうち1つの直線状シーラ領域AAを含み長手方向LAの両端がインナーパネル2Aの外周縁に達する領域が、端部間領域BAとして規定されている。
より具体的には、直線状シーラ領域AA1~AA4をそれぞれ含む端部間領域BA1~BA4が規定されている。平面視において、端部間領域BA1~BA4は、インナーパネル2Aのうち対応する直線状シーラ領域AA1~AA4を含み当該直線状シーラ領域AA1~AA4の長手方向LAの両端がインナーパネル2Aの外周縁に達する領域である。
本第1変形例では、直線状シーラ領域AA1~AA4のうち長手方向Lの長さが上位3つの直線状シーラ領域は、長い順に直線状シーラ領域AA2,AA3,AA4である。平面視において、複数の直線状シーラ領域AA1~AA4のうち長さが上位3つの直線状シーラ領域AA2,AA3,AA4のそれぞれは、直線状シーラ領域AA2,AA3,AA4自身が属する端部間領域BA2,BA3,BA4の長さの40%以上の長さである。換言すれば、平面視において、これらの長さ上位の直線状シーラ領域AA2,AA3,AA4は、それぞれ、対応する長手方向LAにおいて、対応する端部間領域BA2,BA3,BA4の長さに対する長さの割合が40%以上である。直線状シーラ領域AA2,AA3,AA4のそれぞれに接合部21Aが形成されている。
また、本第1変形例では、複数の直線状シーラ領域AA1~AA4のうち上述した上位3つの直線状シーラ領域AA2,AA3,AA4の端部間領域BA2,BA3,BA4は、インナーパネル2Aの外周縁で囲まれる領域内において互いに交差しない。
本実施形態では、直線状シーラ領域AA1~AA4の接合部21Aは、各ユニット9Aのうち、前端のフランジ11に配置されている。また、1つのユニット9Aには1本の直線状シーラ領域AAのみが通されている。
このような第1変形例においても、実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
<第1変形例に補強シーラを設けた例>
図11は、第1変形例に補強シーラを設けた変形例における、自動車フード1のインナーパネル2Aの平面図である。
この変形例では、上述の第1変形例の構成に加えて、補強シーラ30A~35Aがさらに設けられている。補強シーラ30A~35Aは、直線状シーラ領域AA1~AA4の接合部21Aのうち、他の直線状シーラ領域と接していない端部同士を接続するために設けられている。
具体的には、直線状シーラ領域AA1は、複数の接合部21Aのうち当該直線状シーラ領域AA1の長手方向LA1における一方側(左側)の最も端部に配置された端部接合部21Aのうち、最も左側に配置された端部21aAを有している。同様に、直線状シーラ領域AA2~AA4は、当該直線状シーラ領域AA2~AA4の長手方向LAにおける一方側(左側)の最も端部に配置された端部接合部21Aのうち、最も左側に配置された端部21bA~21dAを有している。
また、直線状シーラ領域AA1~AA4は、複数の接合部21Aのうち当該直線状シーラ領域AA1~AA4の長手方向Lにおける他方側(右側)の最も端部に配置された端部接合部21Aのうち、最も右側に配置された端部21eA~21hAを有している。
この変形例では、補強シーラ30A~35Aは、長手方向Lが異なる複数の直線状シーラ領域AA1~AA4の端部接合部21Aの端部21aA~21hA同士を接続している。また、本変形例では、補強シーラ30A~35Aは、少なくとも1つのフランジ11を通過することで、インナーパネル2Aとアウターパネル3の双方に接合されて接合部21Aを形成している。すなわち、補強シーラ30A~35Aのうちフランジ11上に配置されている箇所が、接合部21Aとなっている。
より具体的には、補強シーラ30Aは、隣接する直線状シーラ領域AA1,AA2の端部接合部21の端部21aA,21bA同士を接続している。補強シーラ30Aの一部は、直線状シーラ領域AA1,AA2間のユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21Aを形成している。
補強シーラ31Aは、隣接する直線状シーラ領域AA2,AA3の端部接合部21Aの端部21bA,21cA同士を接続している。補強シーラ31Aの一部は、直線状シーラ領域AA2,AA3間のユニット9のフランジ11に配置されており、この部分が接合部21Aを形成している。
補強シーラ32Aは、隣接する直線状シーラ領域AA3,AA4の端部接合部21Aの端部21cA,21dA同士を接続している。補強シーラ32Aの一部は、直線状シーラ領域AA3,AA4間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21Aを形成している。
補強シーラ33Aは、隣接する直線状シーラ領域AA4,AA3の端部接合部21の端部21hA,21gA同士を接続している。補強シーラ33Aの一部は、直線状シーラ領域AA4,AA2間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21Aを形成している。
補強シーラ34Aは、隣接する直線状シーラ領域AA3,AA2の端部接合部21Aの端部21gA,21fA同士を接続している。補強シーラ34Aの一部は、直線状シーラ領域AA3,AA2間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21Aを形成している。
補強シーラ35Aは、隣接する直線状シーラ領域AA2,AA1の端部接合部21Aの端部21fA,21eA同士を接続している。補強シーラ35Aの一部は、直線状シーラ領域AA2,AA1間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21Aを形成している。
本変形例では、各補強シーラ30A~35Aは、対応する隣り合う2つの直線状シーラ領域AAのそれぞれの長手方向LAと交差する方向に延びていることが好ましい。
上記の構成により、補強シーラ30A~35Aは、複数の直線状シーラ領域のシーラ20Aと協働して、環状シーラ40Aを形成している。環状シーラ40Aの外周は、直線状シーラ領域AA1、補強シーラ30A~32A、直線状シーラ領域AA4、および、補強シーラ33A~35Aによって形成されている。
以上説明したように、本変形例によると、長手方向Lが異なる複数の直線状シーラ領域AA1~AA4の端部接合部21Aの端部21aA~21hA同士を接続する補強シーラ30A~35Aが設けられている。この構成によると、端部21aA~21hAのそれぞれにおいて、端部21aA~21hAで接合部21Aが急に途切れた状態とならずに済む。端部21aA~21hAで接合部21Aが急に途切れた状態となると、端部21aA~21hAの付近でのアウターパネル3の強度変化が大きくなる。この状態の場合、端部21aA~21hAの付近でのアウターパネル3の耐デント性を十分に確保する改善の余地がある。そして、端部21aA~21hA同士を接続する補強シーラ30A~35Aが設けられていることで、端部21aA~21hAの付近でのアウターパネル3の強度変化を小さくでき、端部21aA~21hAの付近でのアウターパネル3の耐デント性をより高くできる。これにより、アウターパネル3の全体において、耐デント性をより高くできる。
また、本変形例によると、補強シーラ30A~35Aは、直線状シーラ領域AA1,AA4と協働して環状シーラ40Aを形成している。この構成によると、アウターパネル3の外周側部分における高い耐デント性を確保できる。また、補強シーラ30A~35Aを環状に塗ることで、補強シーラ30A~35Aの塗布にかかる時間をより短くできる。
なお、各補強シーラ30A~35Aは、当該補強シーラ30A~35Aが接続する隣り合う直線状シーラ領域Aに直接繋がっていなくてもよく、数十mm程度以下の隙間があけられていてもよい。また、環状シーラ40Aの一部が途切れていてもよい。例えば、各補強シーラ30A~35Aの少なくとも一つにおいて、シーラの途中部が途切れていることにより、点線状のシーラが構成されていてもよい。点線状のシーラとして、2点のシーラであってもよいし、3点以上のシーラであってもよい。
なお、第1変形例では、上位三本の直線状シーラ領域AA2~AA4を含む直線状シーラ領域AA1~AA4が幅方向Xに長い形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。
<第1変形例の変形例>
例えば、第1変形例の変形例である図12に示すように、上位三本の直線状シーラ領域AA1’~AA4’は、長さ方向Yに沿って延びていてもよい。この場合、直線状シーラ領域AA1’~AA4’は、幅方向Xに間隔をあけて設けられている。
<第1変形例の変形例において補強シーラを設けた例>
図13は、第1変形例の変形例において補強シーラを設けた例における、自動車フード1のインナーパネル2Aの平面図である。
この変形例では、図12に示す変形例の構成に加えて、補強シーラ30A’~35A’がさらに設けられている。補強シーラ30A’~35A’は、直線状シーラ領域AA1’~AA4’の接合部21A’のうち、他の直線状シーラ領域と接していない端部同士を接続するために設けられている。
具体的には、直線状シーラ領域AA1’~AA4’は、当該直線状シーラ領域AA1’~AA4’の長手方向LAにおける一方側(前側)の最も端部に配置された端部接合部21A’のうち、最も前側に配置された端部21aA’~21dA’を有している。
また、直線状シーラ領域AA1’~AA4’は、複数の接合部21A’のうち当該直線状シーラ領域AA1’~AA4’の長手方向LAにおける他方側(後側)の最も端部に配置された端部接合部21A’のうち、最も後側に配置された端部21eA’~21hA’を有している。
この変形例では、補強シーラ30A’~35A’は、長手方向LAが異なる複数の直線状シーラ領域AA1’~AA4’の端部接合部21A’の端部21aA’~21hA’同士を接続している。また、本変形例では、補強シーラ30A’~35A ’は、少なくとも1つのフランジ11を通過することで、インナーパネル2Aとアウターパネル3の双方に接合されて接合部21A’を形成している。すなわち、補強シーラ30A’~35A’のうちフランジ11上に配置されている箇所が、接合部21A’となっている。
より具体的には、補強シーラ30A’は、隣接する直線状シーラ領域AA1’,AA2’の端部21aA’,21bA’同士を接続している。補強シーラ30A’の一部は、直線状シーラ領域AA1’,AA2’間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21A’を形成している。
補強シーラ31A’は、隣接する直線状シーラ領域AA2’,AA3’の端部21bA’,21cA’同士を接続している。補強シーラ31A’の一部は、直線状シーラ領域AA2’,AA3’間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21A’を形成している。
補強シーラ32A’は、隣接する直線状シーラ領域AA3’,AA4’の端部21cA’,21dA’同士を接続している。補強シーラ32A’の一部は、直線状シーラ領域AA3’,AA4’間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21A’を形成している。
補強シーラ33A’は、隣接する直線状シーラ領域AA4’,AA3’の端部21hA’,21gA’同士を接続している。補強シーラ33A’の一部は、直線状シーラ領域AA4’,AA3’間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21A’を形成している。
補強シーラ34A’は、隣接する直線状シーラ領域AA3’,AA2’の端部21gA’,21fA’同士を接続している。補強シーラ34A’の一部は、直線状シーラ領域AA3’,AA2’間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21A’を形成している。
補強シーラ35A’は、隣接する直線状シーラ領域AA2’,AA1’の端部21fA’,21eA’同士を接続している。補強シーラ35A’の一部は、直線状シーラ領域AA2’,AA1’間のユニット9Aのフランジ11に配置されており、この部分が接合部21A’を形成している。
本変形例では、各補強シーラ30A’~35A’は、対応する隣り合う2つの直線状シーラ領域AA’のそれぞれの長手方向LAと交差する方向に延びていることが好ましい。
上記の構成により、補強シーラ30A’~35A’は、直線状シーラ領域AA1’およびAA4’と協働して環状シーラ40A’を形成している。環状シーラ40A’の外周は、直線状シーラ領域AA1’、補強シーラ30A’~32A’直線状シーラ領域AA4’、および、補強シーラ33A’~35A’によって形成されている。
<第2変形例>
図14は、本発明の第2変形例に係るインナーパネル2Bの平面図である。図14を参照して、第2変形例では、インナーパネル2に代えてインナーパネル2Bが用いられている点が、実施形態と異なっている。
インナーパネル2Bは、輪郭形成部5が設けられた外周部4と、輪郭形成部5に取り囲まれるように配置された張出構造体6B(小枠構造の張出構造体)と、を有している。
張出構造体6Bは、アウターパネル3の上面3b(図示せず)に作用する荷重を受けるために設けられた立体構造を有している。張出構造体6Bは、断面ハット形状(断面V字形状または断面U字形状)に形成されている。
張出構造体6Bは、幅方向Xに対称な形状に形成されている。張出構造体6Bは、フランジ11Bと、フランジ11Bに連続する外周縦壁12Bと、を有している。
フランジ11Bは、アウターパネル3に隣接しており、インナーパネル2Bのうちアウターパネル3に最も近接配置されている部分である。フランジ11Bは、本第2変形例では、略平坦な面状部分である。「略平坦」とは、アウターパネル3の下面3aの傾斜形状に沿う程度の湾曲形状は含む意味であり、シーラ20Bをノズルで塗布する観点からは平坦であると捉えることのできる程度の平坦度合いをいう。フランジ11Bの外周部に外周縦壁12Bが連続しており、フランジ11Bから外周縦壁12Bが下方に向けて延びている。
外周縦壁12Bは、フランジ11Bと外周部4の間に配置されており、フランジ11Bと外周部4とを接続している。外周縦壁12Bは、フランジ11Bの外周縁部の全域に亘って設けられた環状の縦壁である。外周縦壁12Bの上端に、フランジ11Bが連続している。
上記の構成を有する張出構造体6B(ユニット)のフランジ11Bに、複数の貫通孔15が形成されている。貫通孔15は、インナーパネル2Bを軽量にするために形成されている。各貫通孔15は、例えば矩形状に形成されている。貫通孔15は、本第2変形例では、格子状に配置されている。また、貫通孔15は、長さ方向Yに複数列(例えば4列)配置されている。本実施形態では、長さ方向Yの中央寄り2つの列における貫通孔15の数は、前端側の貫通孔列における貫通孔15の数よりも多く、また、後端側の貫通孔列における貫通孔15の数よりも多い。このように、同一形状の貫通孔15が、長さ方向Yおよび幅方向Xにおいて複数配列されている。
シーラ20Bは、インナーパネル2Bのフランジ11Bに設けられる。シーラ20のうち、インナーパネル2Bおよびアウターパネル3の双方に接触している部分が、接合部21Bを構成している。すなわち、シーラ20Bのうち、実際にインナーパネル2Bおよびアウターパネル3の双方に接触している部分が、これらのパネル2B,3同士を接合している接合部21Bである。本実施形態では、平坦なフランジ11Bにシーラ20Bが設けられている結果、シーラ20Bの全てが接合部21Bである。
シーラ20Bの少なくとも一部(本第2変形例では、全部)は、直線状シーラ領域ABに配置されている。直線状シーラ領域ABは、少なくとも3つ(本第2変形例では、23個)設けられている。本第2変形例では、多数の直線状シーラ領域AB(AB1~AB23)が設けられている。
各直線状シーラ領域AB1~AB23では、当該直線状シーラ領域AB1~AB23が直線状に延びる方向を長手方向LBとして規定されている。長手方向LBは、各直線状シーラ領域AB1~AB23におけるシーラ20Bの一端の中心と他端の中心とを結んだ直線の方向である。本第2変形例では、直線状シーラ領域AB1~AB3のそれぞれの長手方向Lは、幅方向Xに沿っており、直線状シーラ領域AB4~AB23の長手方向Lは、長さ方向Yに沿っている。
本第2変形例では、直線状シーラ領域AB1~AB3は、長さ方向Yに並行に配列されている。直線状シーラ領域AB1,AB2間に貫通孔15が配置されている。同様に、直線状シーラ領域AB2,AB3間に貫通孔15が配置されている。直線状シーラ領域AB4~AB7は、前側の直線状シーラ領域AB1に隣接した位置で前側に配置された貫通孔15に隣接している。直線状シーラ領域AB8~AB13は、直線状シーラ領域AB1,AB2間に配置されており、前から2番目の貫通孔15に隣接している。直線状シーラ領域AB14~AB19は、直線状シーラ領域AB2,AB3間に配置されており、前から3番目の貫通孔15に隣接している。直線状シーラ領域AB20~AB23は、直線状シーラ領域AB3に隣接しており、一番後側の貫通孔15に隣接している。
各直線状シーラ領域AB1~AB23において、接合部21Bは、非接合部を介することなく長手方向Lに沿って連続して延びている。
本第2変形例では、インナーパネル2Bのうち1つの直線状シーラ領域ABを含み長手方向LBの両端がインナーパネル2Bの外周縁に達する領域が、端部間領域BBとして規定されている。端部間領域BBは、インナーパネル2Bのうち直線状シーラ領域ABを含み直線状シーラ領域ABと長手方向Lに並んでいる領域のことをいう。
より具体的には、直線状シーラ領域AB1~AB23をそれぞれ含む端部間領域BB1~BB23が規定されている。なお、端部間領域BB4~BB23は、図では符号を省略している。平面視において、端部間領域BB1~BB3は、それぞれ、インナーパネル2Bのうち対応する直線状シーラ領域AB1~AB3を含み当該直線状シーラ領域AB1~AB3の長手方向LBの両端がインナーパネル2Bの外周に達する領域である。端部間領域BB1~BB3の一対の端部は、本第2変形例では、自動車フード1Bの左縁と右縁に位置している。一方、端部間領域BB4~BB23の一対の端部は、本第2変形例では、自動車フード1Bの前縁と後縁に位置している。
本第2変形例では、直線状シーラ領域AB1~AB23のうち長手方向LBにおける長さが上位3つの直線状シーラ領域は、直線状シーラ領域AB1~AB3である。直線状シーラ領域AB1~AB3は、長さ方向Yに間隔をあけて設けられている。平面視において、複数の直線状シーラ領域AB1~AB23のうち長さが上位3つの直線状シーラ領域AB1~AB3のそれぞれは、直線状シーラ領域AB1~AB3自身が属する端部間領域BB1~BB3の長さの40%以上の長さである。換言すれば、平面視において、これらの長さ上位の直線状シーラ領域AB1~AB3は、それぞれ、対応する長手方向LB1~LB3において、対応する端部間領域BB1~BB3の長さに対する長さの割合が40%以上である。より具体的に説明すると、平面視において、直線状シーラ領域AB1は、端部間領域BB1の長さに対する長さの割合が40%以上であり、直線状シーラ領域AB2,AB3についても同様である。
本第2変形例では、直線状シーラ領域AB1~AB3のうち長手方向LBの長さが上位3つ以外の直線状シーラ領域ABについての長さは、直線状シーラ領域AB1~AB3の長さより短い点以外は特に規定されない。
また、上述した上位3つの直線状シーラ領域AB1~AB3の端部間領域BB1~BB3は、何れも幅方向Xに延びており、インナーパネル2Bの外周縁で囲まれる領域内において互いに交差していない。
このような構成においても、実施形態と同様に、自動車フード1Bにおいて、インナーパネル2Bとアウターパネル3との互いの接合強度を十分に高くしつつ、インナーパネル2Bとアウターパネル3とを接合する作業の効率をより高くできる。
また、本第2変形例によると、各直線状シーラ領域AB1~AB23、特に長い直線状シーラ領域AB1~AB3において、接合部21Bは、対応する長手方向LBに沿って連続して延びている。この構成によると、より少ないシーラ20Bの量で、インナーパネル2Bとアウターパネル3との接合強度を十分に確保できる。
なお、第2変形例において、貫通孔15の形状は、矩形状以外の多角形形状であってもよいし、円形形状であってもよいし、楕円形形状であってもよい。
<第2変形例に補強シーラを設けた例>
図15は、第2変形例に補強シーラを設けた例における、自動車フード1のインナーパネル2Bの平面図である。
この変形例では、上述の第2変形例の構成に加えて、補強シーラ30B~33Bがさらに設けられている。補強シーラ30B~33Bは、直線状シーラ領域AB1~AB3の接合部21Bのうち、他の直線状シーラ領域と接していない端部同士を接続するために設けられている。
具体的には、直線状シーラ領域AB1,AB2,AB3は、当該直線状シーラ領域AB1,AB2,AB3の長手方向LBにおける一方側(左側)の最も端部に配置された端部21aB,21bB,21cBを有している。
また、直線状シーラ領域AB1,AB2,AB3は、当該直線状シーラ領域AB1,AB2,AB3の長手方向LBにおける他方側(右側)の最も端部に配置された端部21dA,21eB,21fBを有している。
この変形例では、補強シーラ30B~33Bは、長手方向LBが異なる複数の直線状シーラ領域AB1,AB2,AB3の端部21aB~21fB同士を接続している。また、本変形例では、補強シーラ30B~33Bは、インナーパネル2Bとアウターパネル3の双方に接合されて接合部21Bを形成している。
より具体的には、補強シーラ30Bは、隣接する直線状シーラ領域AB1,AB2の端部21aB,21bB同士を接続している。
補強シーラ31Bは、隣接する直線状シーラ領域AB2,AB3の端部21bB,21cB同士を接続している。
補強シーラ32Bは、隣接する直線状シーラ領域AB3,AB2の端部21fB,21eB同士を接続している。
補強シーラ33Bは、隣接する直線状シーラ領域AB2,AB1の端部21eB,21dB同士を接続している。
本変形例では、各補強シーラ30B~33Bは、対応する隣り合う2つの直線状シーラ領域ABのそれぞれの長手方向LBと交差する方向に延びていることが好ましい。
上記の構成により、補強シーラ30B~33Bは、複数の直線状シーラ領域のシーラ20Bと協働して、環状シーラ40Bを形成している。環状シーラ40Bの外周は、直線状シーラ領域AB1、補強シーラ30B,31B、直線状シーラ領域AB3、および、補強シーラ32B,33Bによって形成されている。
以上説明したように、本変形例によると、長手方向LBが異なる複数の直線状シーラ領域AB1~AB3の端部21aB~21fB同士を接続する補強シーラ30B~33Bが設けられている。この構成によると、端部21aB~21fBのそれぞれにおいて、端部21aB~21fBで接合部21Bが急に途切れた状態とならずに済む。端部21aB~21fBで接合部21Bが急に途切れた状態となると、端部21aB~21fBの付近でのアウターパネル3の強度変化が大きくなる。この状態の場合、端部21aB~21fBの付近でのアウターパネル3の耐デント性を十分に確保する改善の余地がある。そして、端部21aB~21fB同士を接続する補強シーラ30B~33Bが設けられていることで、端部21aB~21fBの付近でのアウターパネル3の強度変化を小さくでき、端部21aB~21fBの付近でのアウターパネル3の耐デント性をより高くできる。これにより、アウターパネル3の全体において、耐デント性をより高くできる。
また、本変形例によると、補強シーラ30B~33Bは、直線状シーラ領域AB1,AB3と協働して環状シーラ40Bを形成している。この構成によると、アウターパネル3の外周側部分における高い耐デント性を確保できる。また、補強シーラ30B~33Bを環状に塗ることで、補強シーラ30B~33Bの塗布にかかる時間をより短くできる。
なお、各補強シーラ30B~33Bは、当該補強シーラ30B~33Bが接続する隣り合う直線状シーラ領域Aに直接繋がっていなくてもよく、数十mm程度以下の隙間があけられていてもよい。また、環状シーラ40Bの一部が途切れていてもよい。例えば、各補強シーラ30B~33Bの少なくとも一つにおいて、シーラの途中部が途切れていることにより、点線状のシーラが構成されていてもよい。点線状のシーラとして、2点のシーラであってもよいし、3点以上のシーラであってもよい。
また、第2変形例では、上位三本の直線状シーラ領域AB1~AB3が幅方向Xに長い形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。
<第2変形例の変形例>
例えば、第2変形例の変形例である図16に示すように、上位三本の直線状シーラ領域AB1’~AB3’は、長さ方向Yに沿って延びていてもよい。この場合、直線状シーラ領域AB1’~AB4’は、幅方向Xに間隔をあけて設けられている。
<第2変形例の変形例において補強シーラを設けた例>
図17は、第2変形例の変形例において補強シーラを設けた例における、自動車フード1のインナーパネル2Bの平面図である。
この変形例では、上述の第2変形例の構成に加えて、補強シーラ30B’~35B’がさらに設けられている。補強シーラ30B’~35B’は、直線状シーラ領域AB1’~AB4’の接合部21Bのうち、他の直線状シーラ領域と接していない端部同士を接続するために設けられている。
具体的には、直線状シーラ領域AB1’,AB2’,AB3’,AB4’は、当該直線状シーラ領域AB1’,AB2’,AB3’,AB4’の長手方向LBにおける一方側(前側)の最も端部に配置された端部21aB’~21dB’を有している。
また、直線状シーラ領域AB1’,AB2’,AB3’,AB4’は、当該直線状シーラ領域AB1’,AB2’,AB3’,AB4’の長手方向LBにおける他方側(後側)の最も端部に配置された端部21eB’~21hB’を有している。
この変形例では、補強シーラ30B’~35B’は、長手方向LBが異なる複数の直線状シーラ領域AB1’~AB4’の端部21aB’~21hB’同士を接続している。また、本変形例では、補強シーラ30B’~35B’は、インナーパネル2Bとアウターパネル3の双方に接合されて接合部21Bを形成している。
より具体的には、補強シーラ30B’は、隣接する直線状シーラ領域AB1’,AB2’の端部21aB’,21bB’同士を接続している。
補強シーラ31B’は、隣接する直線状シーラ領域AB2’,AB3’の端部21bB’,21cB’同士を接続している。
補強シーラ32B’は、隣接する直線状シーラ領域AB3’,AB4’の端部21cB’,21dB’同士を接続している。
補強シーラ33B’は、隣接する直線状シーラ領域AB4’,AB3’の端部21hB,21gB同士を接続している。
補強シーラ34B’は、隣接する直線状シーラ領域AB3’,AB2’の端部21gB’,21fB’同士を接続している。
補強シーラ35B’は、隣接する直線状シーラ領域AB2’,AB1’の端部21fB’,21eB’同士を接続している。
本変形例では、各補強シーラ30B’~35B’は、対応する隣り合う2つの直線状シーラ領域AB’のそれぞれの長手方向LBと交差する方向に延びていることが好ましい。
上記の構成により、補強シーラ30B’~35B’は、複数の直線状シーラ領域のシーラ20Bと協働して、環状シーラ40B’を形成している。環状シーラ40B’の外周は、直線状シーラ領域AB1’、補強シーラ30B’~32B’、直線状シーラ領域AB4’、および、補強シーラ33B’~35B’によって形成されている。
上述の実施形態および変形例では、インナーパネル2,2A,2Bおよびアウターパネル3が鋼板で形成されている形態を主な例として説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。インナーパネル2およびアウターパネル3は、アルミニウム合金もしくはマグネシウム合金等の金属材料、または、ガラス繊維もしくは炭素繊維等を含む樹脂材料により形成されてもよい。また、インナーパネル2およびアウターパネル3は、金属材料および樹脂材料の複合材料等により形成されてもよい。
本発明は、自動車フードとして広く適用できる。
1,1A,1B 自動車フード
2,2A,2B インナーパネル
3 アウターパネル
20,20A,20B シーラ
21,21A,21B 接合部
21a~21l,21aA~21hA,21aA’~21hA’,21aB~21fB,21aB’~21hB’ 端部
22,22A 非接合部
30~39,30A~35A,30A’~35A’,30B~33B,30B’~35B’ 補強シーラ
40,40A,40B 環状シーラ
A,AA,AB 直線状シーラ領域
L,LA,LB 長手方向
B,BA,BB 端部間領域
9,9A ユニット
11,11B フランジ
12,12B 縦壁
13 底部
Y 長さ方向(前後方向)
X 幅方向

Claims (14)

  1. 自動車フードであって、
    インナーパネルと、
    アウターパネルと、
    シーラと、
    前記シーラのうち前記インナーパネルと前記アウターパネルとを接合している部分である接合部と、
    を備え、
    前記シーラが直線状に連続して配置されている直線状シーラ領域が延びる方向が長手方向として規定され、
    前記インナーパネルのうち前記直線状シーラ領域を含み前記長手方向の両端が前記インナーパネルの外周に達する領域が端部間領域として規定され、
    前記直線状シーラ領域は、前記自動車フードの前後方向および前記自動車フードの幅方向の少なくとも一方に間隔をあけて少なくとも3つ設けられ、
    前記複数の直線状シーラ領域のうち長さが上位3つの前記直線状シーラ領域のそれぞれは、前記直線状シーラ領域自身が属する前記端部間領域の長さの40%以上の長さであるとともに前記接合部が形成されており、
    前記複数の前記直線状シーラ領域のうち長さが上位3つの前記直線状シーラ領域を含む3つの端部間領域は、前記インナーパネルの外周縁で囲まれる領域内において互いに交差せず、
    前記インナーパネルおよび前記アウターパネルが相対的に近い箇所と、前記インナーパネルおよび前記アウターパネルが相対的に遠い箇所と、が存在し、
    前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、前記相対的に近い箇所にある前記シーラは前記接合部を形成し、前記相対的に遠い箇所にある前記シーラは前記インナーパネルおよび前記アウターパネルの何れかと離隔した非接合部を形成し、前記接合部と前記非接合部とが、前記長手方向に交互に配置されている、自動車フード。
  2. 前記長さは、前記自動車フードを平面視したときにおける長さである、請求項1に記載の自動車フード。
  3. 前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、前記接合部は、前記長手方向に断続的に配置されている、請求項1または請求項2に記載の自動車フード。
  4. 前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、前記接合部は、前記長手方向に沿って連続して延びている、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の自動車フード。
  5. 前記複数の前記直線状シーラ領域のうちの少なくとも一組が互いに並行に配置されている、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の自動車フード。
  6. 前記インナーパネルは、ユニットを含み、
    前記ユニットは、前記アウターパネルに隣接配置されるフランジと、前記アウターパネルから離隔するように前記フランジから延びる縦壁と、この縦壁に連続し前記フランジとは離隔している底部と、を含み、
    前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、前記接合部は、前記フランジに設けられている、請求項1~請求項5の何れか1項に記載の自動車フード。
  7. 前記ユニットの前記フランジは環状に形成されており、
    前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、全ての前記接合部が前記環状のフランジの中心からオフセットした箇所に配置されている、請求項6に記載の自動車フード。
  8. 前記インナーパネルに前記ユニットが複数設けられており、
    前記複数の直線状シーラ領域の少なくとも一つにおいて、前記接合部は、複数の前記ユニットのそれぞれにおける前記フランジに設けられている、請求項6または請求項7に記載の自動車フード。
  9. 同一形状の前記ユニットが、前記自動車フードの前後方向および幅方向において複数配列されている、請求項6~請求項8の何れか1項に記載の自動車フード。
  10. 前記シーラは、補強シーラを含み、
    前記直線状シーラ領域は、当該直線状シーラ領域の前記接合部のなかで前記長手方向における最も端部に配置された端部接合部を含み、
    前記補強シーラは、前記長手方向が異なる前記複数の直線状シーラ領域の前記端部接合部の端部同士を接続する、請求項1~請求項9の何れか1項に記載の自動車フード。
  11. 前記補強シーラは、前記複数の直線状シーラ領域の前記シーラと協働して環状シーラを形成している、請求項10に記載の自動車フード。
  12. 前記インナーパネルは、厚みが0.25mm~0.80mmの鋼板パネルか、または、厚みが0.40mm~1.20mmのアルミニウム合金パネルである、請求項1~請求項11の何れか1項に記載の自動車フード。
  13. 前記アウターパネルは、厚みが0.25mm~0.80mmの鋼板パネルか、または、厚みが0.40mm~1.20mmのアルミニウム合金パネルである、請求項1~請求項12の何れか1項に記載の自動車フード。
  14. 長さが上位3つの前記直線状シーラ領域において、前記シーラのうち前記インナーパネルおよびアウターパネルの何れかとは離隔している部分は非接合部であり、
    長さが上位3つの前記直線状シーラ領域のそれぞれにおいて、前記接合部と前記非接合部とが前記長手方向に交互に配置されている、請求項1~請求項13の何れか1項に記載の自動車フード。
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