JP7434750B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本発明は、スイッチング素子と駆動素子を備えた半導体装置に関する。
窒化ガリウム(GaN)に代表されるIII-V族窒化物系化合物半導体、いわゆる窒化物半導体が注目を集めている。窒化物半導体は、一般式がInGaAl1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1)で表される、III族元素であるアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)及びインジウム(In)と、V族元素である窒素(N)とからなる化合物半導体である。窒化物半導体は種々の混晶を形成することができ、ヘテロ接合界面を容易に形成することができる。窒化物半導体のヘテロ接合には、ドーピングなしの状態においても自発分極、及び/又は、ピエゾ分極によって高濃度の2次元電子ガス層が接合界面に発生するという特徴がある。この高濃度の2次元電子ガス層をキャリアとして用いた電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)が、高周波用及び大電力用のスイッチング素子として注目を集めている。
スイッチング素子には駆動素子(駆動用トランジスタ)が必要であり、駆動素子を別個のパッケージとする場合と、スイッチング素子と駆動素子とを同一のパッケージとする場合が考えられる。後者のように同一のパッケージとする場合、駆動素子を窒化物半導体で構成し、スイッチング素子と駆動素子を同一基板上に形成する構造においては、ゲート信号が高速でない場合、ゲート駆動回路の出力インピーダンスが高い場合、並びに、配線インダクタンスの影響が懸念される場合などにおいても、半導体装置は比較的高速にスイッチングをすることができる。
このような半導体装置においては、半導体装置のパワーラインに大電流が流れた場合、スイッチング素子のソース電極と駆動素子のソース電極との間の配線やワイヤ等による接続が長くなると、スイッチング素子のソース電極と駆動素子のソース電極との間の寄生インピーダンスが大きくなり、スイッチング素子が誤動作したり、スイッチング素子が発振することがある。
スイッチング素子のソース電極は、半導体装置のソース端子とも接続している。ここで、駆動素子のソース電極とスイッチング素子のソース電極との接続部を、半導体装置のソース端子側ではなく、出来る限りスイッチング素子のソース電極側に近づけることで、スイッチング素子に主電流が流れるパワーラインと、スイッチング素子のゲートソース間ループに信号を流す信号線(シグナルライン)とを分断することができる。その結果、スイッチング素子のソース部の電位と駆動素子のソース部の電位との電位変動を抑制して、スイッチング素子の誤動作又はスイッチング素子の発振を抑制することができる。
しかし、窒化物半導体で構成されるスイッチング素子の閾値は低い。そうすると、このようなスイッチング素子のオフ状態において、駆動素子の出力電圧とスイッチング素子の閾値電圧の差分が小さくなる。スイッチング素子と駆動素子を接続するループに生じるインピーダンスが大きくなると、スイッチング素子のドレイン電圧の変動等により、スイッチング素子のオフ状態を保持することができなくなる。そして、スイッチング素子が誤動作したり、発振したりすることがある。
そこで、特許文献1では、スイッチング素子と駆動素子を接続するループに生じるインピーダンス値を抑制することを目的として、窒化物系半導体層と、前記窒化物系半導体層上に形成された第1の電極の第1の部分と、前記窒化物系半導体層上に形成された第2の電極と、前記第1の電極の第1の部分と前記第2の電極との間にあって前記窒化物系半導体層上に形成された第1の制御電極と、を含むスイッチング素子と、隣り合う前記第1の電極の第1の部分同士を接続し前記窒化物系半導体層上に形成された第1の電極の第2の部分と、前記窒化物系半導体層上に形成され前記第1の制御電極に信号を送信する第3の電極と、前記第1の電極の第2の部分と前記第3の電極との間にあって前記窒化物系半導体層上に形成された第2の制御電極と、を含む駆動用トランジスタとを備える半導体装置が提案されている。特許文献1に記載の半導体装置によれば、スイッチング素子と駆動用トランジスタを接続するループに生じるインピーダンス値を抑制することができ、スイッチング素子のオフ状態において、スイッチング素子が誤動作したり、発振したりすることを抑制することができるとされている。
国際公開第2019/053905号
しかしながら、特許文献1に記載の半導体装置のように、スイッチング素子と駆動素子を同一プロセスで形成する場合には、スイッチング素子の耐圧保持、信頼性確保、オン抵抗の低下のため、メタル積層構造を採用するケースが多く、また、平坦性確保のためGaN表面に最も近い第1の層はとても薄く形成される。そして、この第1の層だけで、配線引きまわしをすると、インピーダンスが大きくなってしまうという問題がある。言い換えると、駆動素子の抵抗を出来る限り低くする必要がある。また、特許文献1に記載の半導体装置においては、スイッチング素子のソース電極と駆動素子のソース電極との間の長さが短くなることにより、寄生インダクタンスを低減することが記載されているものの、さらなる低減が求められている。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、スイッチング素子と駆動トランジスタを有する半導体装置であって、スイッチング素子の電極や駆動素子の電極とパッド電極の間のインピーダンスが低い半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、半導体基板上の第1の層に設けられた、第1主電極と、第2主電極と、前記第1主電極と前記第2主電極との間の第1制御電極とを有するスイッチング素子と、前記第1の層に設けられた、第3主電極と、前記第2主電極に接続された第4主電極と、前記第3主電極と前記第4主電極との間の第2制御電極とを有する駆動素子と、前記第2主電極及び前記第4主電極に電気的に接続された第1パッド電極とを少なくとも有する半導体装置であって、前記第1パッド電極は、前記第4主電極の上方に位置するものであり、前記第1パッド電極と、少なくとも前記第4主電極とを接続する配線導体と、前記第1の層と前記第1パッド電極との間の第2の層に設けられ、前記配線導体を迂回し、前記第1制御電極と前記第3主電極とを電気的に接続する第1の配線層とを備える半導体装置を提供する。
このような半導体装置によれば、素子に形成された電極とパッド電極との電流経路が最小となるため、スイッチング素子の電極や駆動素子の電極とパッド電極の間のインピーダンスが低い半導体装置となる。
このとき、前記第1の層を平面視したときに、前記第2主電極は、第1の方向に延伸して配置され、前記第4主電極は、前記第1の方向と交差する第2の方向に延伸するように配置されたものであり、前記第1パッド電極を平面視したときに、前記第1パッド電極は、前記第2の方向に延伸するように配置されたものである半導体装置とすることができる。
これにより、第2主電極及び第4主電極間に生じる寄生インダクタンスが小さな半導体装置となる。
このとき、前記第1主電極と前記第3主電極とが電気的に接続され、前記第2の方向に延伸するように配置された第2パッド電極をさらに含み、前記第1パッド電極と前記第2パッド電極が、前記第1の方向に交互に配置されたものである半導体装置することができる。
これにより、より小型の半導体装置となる。
このとき、前記第1の配線層は前記第4主電極の上方に開口部を有し、前記配線導体は、前記開口部を貫通して設けられているものである半導体装置とすることができる。
このような半導体装置は、周知の多層配線技術により作製でき、複雑なプロセスを必要としないため、電気的特性の劣化が防止された半導体装置となる。
このとき、前記第2の層と前記第1パッド電極との間の第3の層に、前記配線導体と接続された第2の配線層をさらに備える半導体装置とすることができる。
これにより、変形や割れなどの発生を効果的に抑制できる半導体装置となる。
このとき、前記スイッチング素子が前記駆動素子を挟むように、前記駆動素子の両側に配置され、一方の前記スイッチング素子の前記第2主電極と、他方の前記スイッチング素子の前記第2主電極が、前記第1パッド電極を介して電気的に接続している半導体装置とすることができる。
これにより、多数の素子が形成された半導体装置となる。
このとき、前記半導体基板は、第1窒化物系半導体からなる電子供給層と、第2窒化物系半導体からなる電子走行層とを含み、前記電子走行層内に2次元電子ガス層を含む半導体装置とすることができる。
これにより、より高速スイッチングが可能な半導体装置となる。
以上のように、本発明の半導体装置によれば、素子に形成された電極とパッド電極との電流経路が最小となるため、スイッチング素子の電極や駆動素子の電極とパッド電極の間のインピーダンスが低い半導体装置とすることが可能になる。
本発明に係る半導体装置の第1の層を平面視したときの上面図を示す。 本発明に係る半導体装置の断面図を示す。 本発明に係る半導体装置の回路構成を示す。 第1の層における配線導体の形成部近傍の拡大図を示す。 第2の層における配線導体の形成部近傍の拡大図を示す。 第1の層における各電極の配置と、パッド電極の配置とを重ね合わせた透視図(平面視)を示す。 第1の層における電極の配置図の例の上面図(平面視)を示す。 パッド電極の配置図の例(平面視)を示す。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上述のように、スイッチング素子の電極や駆動素子の電極とパッド電極の間のインピーダンスが低い半導体装置が求められていた。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、半導体基板上の第1の層に設けられた、第1主電極と、第2主電極と、前記第1主電極と前記第2主電極との間の第1制御電極とを有するスイッチング素子と、前記第1の層に設けられた、第3主電極と、前記第2主電極に接続された第4主電極と、前記第3主電極と前記第4主電極との間の第2制御電極とを有する駆動素子と、前記第2主電極及び前記第4主電極に電気的に接続された第1パッド電極とを少なくとも有する半導体装置であって、前記第1パッド電極は、前記第4主電極の上方に位置するものであり、前記第1パッド電極と、少なくとも前記第4主電極とを接続する配線導体と、前記第1の層と前記第1パッド電極との間の第2の層に設けられ、前記配線導体を迂回し、前記第1制御電極と前記第3主電極とを電気的に接続する第1の配線層とを備える半導体装置により、素子に形成された電極とパッド電極との電流経路が最小になるため、スイッチング素子の電極や駆動素子の電極とパッド電極の間のインピーダンスが低い半導体装置となることを見出し、本発明を完成した。
以下、図面を参照して説明する。
図1に、本発明に係る半導体装置10の素子の電極形成層(第1の層)を平面視したときの上面図を示す。半導体装置10は、スイッチング素子100と、駆動素子200を有する。図1の例では、右側の領域がスイッチング素子100であり、左側の領域が駆動素子200である。図2は、本発明に係る半導体装置10の断面図を示す。図2は、図1に示すA-Aで切った場合の断面図である。図3は、図1,2に示す半導体装置10の回路構成を示す。
本発明に係る半導体装置10は、半導体基板1上の第1の層11(図2参照)に設けられた、第1主電極22と、第2主電極21と、第1主電極22と第2主電極21との間の第1制御電極31とを有するスイッチング素子100と、第1の層11に設けられた、第3主電極24と、第2主電極21に接続された第4主電極23と、第3主電極24と第4主電極23との間の第2制御電極32とを有する駆動素子200と、第2主電極21及び第4主電極23に電気的に接続された第1パッド電極34とを少なくとも有している。詳細について、以下、説明する。
図1,2に示す半導体装置10は、半導体基板1の上の第1の層11に、スイッチング素子100、駆動素子200の半導体層に接する各電極が設けられている。
なお、半導体基板1は、基板2と、基板2上に形成された半導体層を有している。半導体層としては、例えば、図2に示すように、第1窒化物系半導体からなる電子供給層5と、第2窒化物系半導体からなる電子走行層3と、電子走行層3内に2次元電子ガス層4を含むことが好ましい。このような半導体層を有する半導体装置10であれば、より高速スイッチングが可能な半導体装置となる。
半導体基板1には、さらに、基板2と電子走行層3との間に緩衝層(バッファ層)を設けたり、電子供給層5の上に追加の半導体層を設けたりすることも可能である。
基板2の材料は特に限定されないが、シリコン又はシリコンカーバイドから成る基板を使用することが好ましい。また、電子走行層3、電子供給層5、さらに追加で形成する層は、窒化ガリウム(GaN)などの窒化物系半導体とすることが好ましい。
緩衝層(バッファ層)を設ける場合には、基板2上に窒化アルミガリウム(AlGaN)又は窒化アルミニウム(AlN)を設ける構造としても良い。また、基板2上に窒化アルミニウム(AlN)からなる層と、窒化アルミガリウム(AlGaN)又は窒化ガリウム(GaN)からなる層とを繰返し形成した多層構造としても良い。さらに、基板2上に基板2側から電子走行層3に向かって、アルミニウムの組成割合が段階的に又は徐々に減少するように、濃度勾配を有する構造としても良い。
電子走行層3を窒化ガリウム(GaN)とし、電子供給層5を電子走行層3とは組成の異なる窒化物半導体、例えば窒化アルミガリウム(AlGa1-xN;ただしxは0より大きく1未満)とすることができる。電子走行層3と電子供給層5との間に窒化アルミニウム(AlN)から成るスペーサ層を挟んでも良い。この場合、半導体装置10は電子走行層3と電子供給層5との界面近傍の電子走行層3側において、平面的に広がるように生じる2次元電子ガス層4が形成される。
半導体装置10に形成されたスイッチング素子100と駆動素子200との間には、イオン注入された領域又は溝からなる素子分離構造(図示せず)を設けることが好ましい。素子分離構造として溝を形成する場合、電子供給層5の上面から2次元電子ガス層4よりも深く電子走行層3まで到達するように溝を設けることにより、スイッチング素子100の領域内の2次元電子ガス層4と駆動素子200の領域内の2次元電子ガス層4とは分断される。なお、素子分離領域として溝を形成する代わりに、2次元電子ガス層4が生じないように、電子供給層5にイオン注入した領域を形成しても良い。なお、素子分離領域は設けなくても良い。
次に、本発明に係る半導体装置10における、各電極の配置について説明する。図1に示すように、スイッチング素子100は、半導体基板1上の第1の層11において、第2の方向に並ぶように、例えばドレイン電極として機能する第1主電極22と、例えばソース電極として機能する第2主電極21と、第1主電極22と第2主電極21との間に、例えばゲート電極として機能する第1制御電極31が形成されている。図1と、後述の図4の例では、第1制御電極31が第1主電極22の周囲を囲むように形成されているが、これにより、第2主電極21と第1主電極22をそれぞれ複数設けた場合に、第1主電極22と第2主電極21との間に、第1制御電極31が位置する構造となる。
また、駆動素子200は、半導体基板1上の第1の層11において、第1の方向に並ぶように、例えばドレイン電極として機能する第3主電極24と、例えばソース電極として機能する第4主電極23と、第3主電極24と第4主電極23との間に、例えばゲート電極として機能する第2制御電極32を有する。なお、後述の図4の例で示すように、第2制御電極32が第3主電極24の周囲を囲むように形成されていてもよい。
図1に示すように、第2主電極21と第4主電極23とは直接的に接続されている。これにより、図1のスイッチング素子100として機能する領域の第2主電極21の部分と、駆動素子200として機能する領域の第4主電極23の部分との間の長さ又はその各々の総和が短くなる。このため、これらの電極間に生じる寄生インダクタンス(図3のLSS2)を小さくすることができる。特に好ましい例では、第4主電極23は隣り合う第2主電極21の長手方向の端部同士を接続するように形成されている。また、第4主電極23の長手方向(延伸する方向)が第2主電極21の長手方向(延伸する方向)に対して交差する方向となるように形成することが好ましく、特に、垂直な方向となるように形成することがより好ましい。第4主電極23には、第1パッド電極34(図2参照)に接続するための配線導体(導通ビア)33が接続される(後で詳述する)。
このような、本発明に係る半導体装置10の回路構成は、図3の回路図で示される。図3の回路図において、Dは半導体装置10の出力端子(ドレイン端子、第2パッド電極35)、INLは半導体装置10の入力端子、Sは半導体装置10のソース端子(第1パッド電極34)を示す。半導体装置10のドレイン端子Dはスイッチング素子100の第1主電極22と接続し、スイッチング素子100の第1制御電極31は駆動素子200の第3主電極24と接続している。駆動素子200の第2制御電極32は半導体装置10の入力端子INLと接続し、駆動素子200の第4主電極23はスイッチング素子100の第2主電極21と接続している。ここで、寄生インダクタンスLSFは、接続点Fを第2主電極21側で行ったことから、スイッチング素子100の第2主電極21と半導体装置10のソース端子Sまでの間に生じる寄生インダクタンスを示し、寄生インダクタンスLSS1は、スイッチング素子100の第1制御電極31から駆動素子200の第3主電極24の間に生じる寄生インダクタンスを示し、寄生インダクタンスLSS2は、スイッチング素子100の第2主電極21から駆動素子200の第4主電極23の間に生じる寄生インダクタンスを示す。
本発明に係る半導体装置10においては、図1に示すように、スイッチング素子100として点線で囲まれた領域の第2主電極21の電極部から、駆動素子200として点線で囲まれた領域の第4主電極23の電極部までの長さが短いので、寄生インダクタンスLSS2を小さくすることができる。また、図1に示すように、第1制御電極31の延伸する第1の方向と垂直な方向が、駆動素子200の第3主電極24の延伸する第2の方向となっており、それぞれの第1制御電極31が第3主電極24と接続しているので、第3主電極24と第1制御電極31との間に生じる寄生インダクタンスLSS1を小さくすることができる。
さらに、本発明に係る半導体装置10のソース端子Sとスイッチング素子100の第2主電極21との接続を、スイッチング素子100の第2主電極21側に近づけることで、スイッチング素子100に主電流が流れるパワーラインと、駆動素子200のゲートソース間ループに信号を流す信号線(シグナルライン)とを分断し、スイッチング素子100の第2主電極21の電位と駆動素子200の第4主電極23の電位との電位変動を抑制して、スイッチング素子100の誤動作又はスイッチング素子の発振を抑制することができる。
図3に示す回路図において、駆動素子200の第3主電極24は、入力端子INLに入力された制御信号に応じてハイ又はローを出力し、その出力がスイッチング素子100の第1制御電極31へ入力されて、スイッチング素子100はスイッチング動作をする。スイッチング素子100のオフ状態において、駆動素子200の出力電圧がゼロボルト(0V)となる。ここで、スイッチング素子100が窒化物系半導体で構成されると、他の半導体材料のスイッチング素子に比べて、高速スイッチングすることができる。しかし、窒化物系半導体で構成されるスイッチング素子100の閾値電圧(Vth)は低い。その結果、スイッチング素子100の閾値電圧と、スイッチング素子100のオフ状態における駆動素子200の出力電圧との差分が小さくなる。このような窒化物半導体で構成されるスイッチング素子を有する半導体装置において、従来の半導体装置のようにスイッチング素子と駆動素子とを接続するループに生じるインピーダンスが大きい場合、スイッチング素子100に印加されるドレイン電圧の変動等により、スイッチング素子のオフ状態を保持することができず、スイッチング素子が誤動作したり、発振したりすることがある。
本発明に係る半導体装置10においては、図1に示すように、第4主電極23が、隣り合う第2主電極21同士を接続するように配置しているため、第4主電極23から第2主電極21までの長さが短くなり、寄生インダクタンスLSS2を低減することができる。これにより、スイッチング素子のオフ状態を保持し、スイッチング素子の誤動作やスイッチング素子の発振を抑制できる。また、隣り合う第2主電極21の接続配線を第4主電極23が兼ねることで、半導体装置10のチップ面積を小さくすることができる。
次に、本発明に係る半導体装置10における、第4主電極23と第1パッド電極34との接続について説明する。図2に示すように、半導体装置10は、第4主電極23の上方に位置し、第2主電極21及び第4主電極23に電気的に接続された、第1パッド電極34を有している。第1パッド電極34は、半導体装置10と、図示しないパッケージ内のリードフレームや実装基板とを、ワイヤーボンディング等で接続するためのボンディングパッドとして機能するものである。本発明に係る半導体装置10では、特に、第1パッド電極34と第4主電極23とが、配線導体(導通ビア)33により接続される。つまり、配線導体33は、第4主電極23から第1パッド電極34へ、上方に延びるように形成される。このような構造とすることによって、従来のような第1の層11内での配線の引き回しに比べ、電流経路を小さくできるため、インピーダンスが低く抑えられる。さらに、第1パッド電極34は、第4主電極23の上方、すなわち、スイッチング素子100や駆動素子200の上方に設けられており、従来のように、素子の上部の周囲に比較的大きなパッド電極を形成するためのスペースを確保することが不要になるため、従来の半導体装置に比べ、より小型化されたものとなる。
図4は、図2における第1の層11の上面図であり、第1の層11における配線導体33の形成部近傍の拡大図を示す。図4の例では、配線導体33は第4主電極23に接続されているが、配線導体33は、少なくとも第4主電極23と第1パッド電極34とを接続するものであればよく、第2主電極21と第4主電極23の接続部(境界部)で、第2主電極21と第4主電極23の両方に渡って接続するように形成されていてもよい。また、図4に示すように、さらに、第2主電極21と第1パッド電極34とを接続する配線導体33’を設けることも好ましい。なお、第1主電極22にも、上部電極へ接続される第2の配線導体36等が適宜設けられる。
また、本発明に係る半導体装置10は、図2に示すように、第1の層11と第1パッド電極34との間の第2の層12に、第1制御電極31と第3主電極24とを電気的に接続する第1の配線層121を備えている。図5に、第2の層12に形成された第1の配線層121の、配線導体33の形成部近傍の拡大図を示す。図5に示すように、第1の配線層121は、配線導体33を迂回するように形成される。これにより、スイッチング素子100と、駆動素子200を有する半導体装置10において、上記のような配線導体33による接続構造を形成することが可能となっている。
第2の層12において、第1の配線層121が配線導体33を迂回するように形成する場合の詳細な構造は特に限定されないが、第4主電極23の上方の第1の配線層121に開口部122を設け、配線導体33が、開口部122を貫通するように形成することが好ましい。このような構造は、周知の多層配線技術により作製でき、複雑なプロセスを必要としないため、電気的特性の劣化が防止された半導体装置となる。
図6に、第1の層11における各電極の配置と、パッド電極の配置とを重ね合わせた透視図平面視を示す。図7は、図6のうちの第1の層11における各素子の電極の配置図の例の上面図(平面視)を示し、図8は、図6のうちのパッド電極の配置図の例の上面図(平面視)を示す。すなわち、図7と図8とを重ね合わせた透視図が、図6である。図6の例では、スイッチング素子100と駆動素子200とが第1の方向に交互に配置されている。これに対応するように、図8には、第1パッド電極34と、第2パッド電極35とが第1の方向に交互に配置された例が示されている。このように、スイッチング素子が駆動素子を挟むように、駆動素子の両側に配置し、一方のスイッチング素子の第2主電極と、他方のスイッチング素子の第2主電極が、第1パッド電極を介して電気的に接続する構造とすることができる。これにより、多数の素子が形成された半導体装置となる。
また、半導体装置10のスイッチング素子100、駆動素子200が有する各電極、及び、第1パッド電極34の形状及び配置としては、第1の層11を平面視したとき、図6に示すように、半導体装置10を平面視したときに、第2主電極21を第1の方向に延伸するように配置し、第4主電極23を第1の方向と交差する第2の方向に延伸するように配置し、さらに、平面視したとき、第1パッド電極34を、第2の方向に延伸するように配置することが好ましい。なお、第1の方向及び第2の方向が交差する角度は、半導体装置のデザインに応じて決定することができるが、直角(90°)とすることが最も好ましい。
さらに、本発明に係る半導体装置10は、第1主電極22と電気的に接続され、第2の方向に延伸するように配置された第2パッド電極35をさらに含み、第1パッド電極34と第2パッド電極35が、第1の方向に交互に配置されたものとすることも好ましい(図8参照)。このようにすることで、より小型の半導体装置となる。
また、第2の層12と第1パッド電極34との間の第3の層13に、配線導体33と接続された第2の配線層131をさらに備える構造とすることも好ましい。半導体装置10を構成する半導体基板や各電極層は薄く作製されるため、実装工程等において変形や割れなどの発生が懸念される。そこで、このような第2の配線層131を設けることで、半導体装置10全体としての厚さを確保でき、割れなどの発生を効果的に抑制できる。なお、第2の配線層131は、第1パッド電極34と第4主電極23とを電気的に接続するバイパスとして機能する。
図1では、各1つのスイッチング素子100と駆動素子200が隣接するように配置された例を示したが、本発明に係る半導体装置はこれに限定されない。駆動素子200を挟むように、スイッチング素子100を駆動素子200の両側に配置し、一方のスイッチング素子100の第2主電極21と、他方のスイッチング素子100の第2主電極21が、第1パッド電極34を介して電気的に接続するように形成してもよい。具体的には、駆動素子のドレイン電極を軸に、左右対称に駆動素子のゲート・ソース、スイッチング素子を配置してもよい。駆動素子及び左右のスイッチング素子のソース電極は互いに接続されているが、パッド電極でも互いに接続されるような構造とできる。これにより、多数の素子が形成された半導体装置となる。なお、図6は、多数のスイッチング素子100と駆動素子200を配置した例である。
本発明に係る半導体装置によれば、半導体層に接する電極とパッド電極の電流経路が最小となるため、インピーダンスが低く抑えられたものとなる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
100…スイッチング素子、 200…駆動素子、
1…半導体基板、 2…基板、 3…電子走行層、 4…2次元電子ガス層、
5…電子供給層、
10…半導体装置、 11…第1の層、 12…第2の層、 13…第3の層、
21…第2主電極、 22…第1主電極、 23…第4主電極、 24…第3主電極、
31…第1制御電極、 32…第2制御電極、
33,33’…配線導体(導通ビア)、 34…第1パッド電極、
35…第2パッド電極、 36…第2の配線導体
121…第1の配線層、 122…開口部、 131…第2の配線層。

Claims (7)

  1. 半導体基板上の第1の層に設けられた、第1主電極と、第2主電極と、前記第1主電極と前記第2主電極との間の第1制御電極とを有するスイッチング素子と、
    前記第1の層に設けられた、第3主電極と、前記第2主電極に接続された第4主電極と、前記第3主電極と前記第4主電極との間の第2制御電極とを有する駆動素子と、
    前記第2主電極及び前記第4主電極に電気的に接続された第1パッド電極とを少なくとも有する半導体装置であって、
    前記第1パッド電極は、前記第4主電極の上方に位置するものであり、
    前記第1パッド電極と、少なくとも前記第4主電極とを接続する配線導体と、
    前記第1の層と前記第1パッド電極との間の第2の層に設けられ、前記配線導体を迂回し、前記第1制御電極と前記第3主電極とを電気的に接続する第1の配線層とを備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1の層を平面視したときに、
    前記第2主電極は、第1の方向に延伸して配置され、
    前記第4主電極は、前記第1の方向と交差する第2の方向に延伸するように配置されたものであり、
    前記第1パッド電極を平面視したときに、
    前記第1パッド電極は、前記第2の方向に延伸するように配置されたものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1主電極と電気的に接続され、前記第2の方向に延伸するように配置された第2パッド電極をさらに含み、
    前記第1パッド電極と前記第2パッド電極が、前記第1の方向に交互に配置されたものであることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1の配線層は前記第4主電極の上方に開口部を有し、
    前記配線導体は、前記開口部を貫通して設けられているものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記第2の層と前記第1パッド電極との間の第3の層に、前記配線導体と接続された第2の配線層をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記スイッチング素子が前記駆動素子を挟むように、前記駆動素子の両側に配置され、
    一方の前記スイッチング素子の前記第2主電極と、他方の前記スイッチング素子の前記第2主電極が、前記第1パッド電極を介して電気的に接続していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体基板は、第1窒化物系半導体からなる電子供給層と、第2窒化物系半導体からなる電子走行層とを含み、
    前記電子走行層内に2次元電子ガス層を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体装置。
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