JP7433412B2 - リアクトルおよびその組立方法 - Google Patents

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Description

本開示はリアクトルに関するものである。
近年、電力変換装置が小型化および高出力化することに対する需要が高まっている。一般に電力変換装置に含まれる半導体素子のスイッチング周波数を高周波化すれば、電力変換装置に含まれるリアクトルが小型化できることが知られている。しかしながら、高周波化によってリアクトルに含まれるコアで発生する損失が増加する。
その対策として、リアクトルを構成するコアを損失の小さい材料で形成し、所望の電気的特性を得るために、コアで構成される磁路に空隙が設けられる必要がある。すなわち複数のコア片により磁路が形成され、当該磁路において複数のコア片のうち隣り合う1対のコア片の間に空隙が設けられる。このような、コアで構成される磁路における当該磁路の延びる方向についての隣り合う1対のコア片の間の空隙はコアギャップと呼ばれる。たとえば特開2016-171137号公報(特許文献1)には、リアクトルに含まれるコア片を保持するための筒状の介在部材にモールド材などが充填される。これによりリアクトルの生産性が高められる。
特開2016-171137号公報
特開2016-171137号公報のリアクトルは、複数の内コア片が互いにコアギャップを保つように配置される。複数の内コア片のそれぞれは、コアギャップに配置される介在部材に把持される。当該複数の内コア片と介在部材との組物がさらに外コア片に組み付けられる。このように形成された組合体がさらに金型内に配置され、そこへモールド樹脂が充填および固化される。以上のような手順で製造されるリアクトルは、構造が複雑であることから衝撃に弱く、またその生産に時間を要するという問題がある。
本開示は上記の課題に鑑みなされたものである。その目的は、互いに空隙を有するように配置される複数のコア片を備えることにより所望の電気的特性を有し、かつ容易に生産可能であり、さらに衝撃に強い構造を有するリアクトルを提供することである。
本開示に従ったリアクトルは、ケースと、複数のコア片と、コイルとを備える。ケースは閉ループの一部としての形状を有する絶縁材料からなる。複数のコア片はケース内に、それぞれが閉磁路の一部を構成するように配置される。コイルはケースの外周面上に巻回される。ケースは内部に、複数のコア片のうち隣り合うコア片の間を区画する、ケースと一体に成形された仕切りが配置される。複数のコア片は円柱形および楕円柱形のいずれかであって、円柱形の円形の面および楕円柱形の楕円形の面のいずれかが仕切りに対向している。
本開示によれば、互いに空隙を有するように配置される複数のコア片を備えることにより所望の電気的特性を有し、かつ容易に生産可能であり、さらに衝撃に強い構造を有するリアクトルを提供できる。
実施の形態1に係るリアクトルに含まれる各部材の配置態様を示す概略斜視図である。 実施の形態1に係るリアクトルの完成品の外観態様を示す概略斜視図である。 実施の形態1の第1のコア片の平面形状の第1例を示す概略図である。 実施の形態1の第1のコア片の平面形状の第2例を示す概略図である。 実施の形態1の第1のコア片の平面形状の第3例を示す概略図である。 実施の形態1における第1のケースの第1例を示す概略図である。 実施の形態1における第1のケースの第2例を示す概略図である。 実施の形態2に係るリアクトルに含まれる各部材の配置態様を示す概略斜視図である。 実施の形態2に係るリアクトルの完成品の外観態様を示す概略斜視図である。 実施の形態2のコイルとしてのシート状の巻き線を引き延ばした構成を示す概略図である。 実施の形態3に係るリアクトルに含まれるケースを、第1のケースが第2のケースより下に配置されるように示した概略斜視図である。 実施の形態3に係るリアクトルに含まれるケースを、第2のケースが第1のケースより下に配置されるように示した概略斜視図である。 実施の形態3に係るリアクトルの完成品の外観態様を示す概略斜視図である。 実施の形態4における第1のケースの例を示す概略図である。 実施の形態5における第1のケースの第1例を示す概略図である。 図15の第1のケースを含む実施の形態5のリアクトルが他の部材に固定された態様を示す概略斜視図である。 実施の形態5における第1のケースの第2例を示す概略図である。 実施の形態5における第1のケースの第3例を示す概略図である。
以下、本開示の実施の形態について図に基づいて説明する。
実施の形態1.
まず図1~図7を用いて、本実施の形態のリアクトルについて説明する。なお、説明の便宜のため、X方向、Y方向、Z方向が導入されている。具体的には、X方向は水平方向であり、Y方向は奥行き方向である。またZ方向は鉛直方向である。図1は実施の形態1に係るリアクトルに含まれる各部材の配置態様を示す概略斜視図である。図2は実施の形態1に係るリアクトルの完成品の外観態様を示す概略斜視図である。図1のように配置される各部材を組み立てて完成させたものが、図2に示される。
図1および図2を参照して、実施の形態1に係るリアクトル101は、ケース10と、コア片20と、コイル30とを主に有している。ケース10は、リアクトル101のコア片20により形成される閉ループの一部としての形状を有している。言い換えれば、ケース10は、コア片20により形成される閉ループ状の閉磁路の一部としての形状を有している。具体的には、ケース10は、平面視においてX方向に沿って延びる部分と、Y方向に沿って延びる部分とを有している。ケース10は、X方向に沿って延びる部分のX方向に関する一方の端部、およびその反対側の他方の端部において屈曲し、そこからY方向正側に向けて延びている。すなわちケース10は、1つのX方向に沿って延びる部分と、その両端部が屈曲され形成された2つのY方向に沿って延びる部分とを有している。さらに言い換えれば、ケース10は平面視においてU字形状を有している。ケース10は、2つのY方向に沿って延びる部分の、X方向に沿って延びる部分側と反対側の端部が、他と繋がることなく開放されている。
ケース10は、ケース外枠部11を外枠とし、その内部はコア片20などが収納可能な中空となっている。すなわちケース外枠部11は、ケース10を構成する筐体の部分である。ケース外枠部11は、第1のケース11Aと、第2のケース11Bとを含んでいる。第1のケース11Aおよび第2のケース11Bは、ケース外枠部11すなわちケース10の筐体の部分である。このため第1のケース11Aおよび第2のケース11Bは、いずれも1つのX方向に沿って延びる部分と、その両端部が屈曲され形成された2つのY方向に沿って延びる部分とを有している。すなわち第1のケース11Aおよび第2のケース11Bは、いずれも平面視においてU字形状を有している。第1のケース11Aは、後述のコア片20を収納可能なケース外枠部11の本体の部分である。第2のケース11Bは、第1のケース11Aのたとえば図1のZ方向の最上部にある、第1のケース11Aの内壁面を外部に露出する部分を覆う。これにより第2のケース11Bは、第1のケース11Aの内部の空間を覆う。第2のケース11Bで覆うことにより、図2に示すように、第1のケース11Aの内壁面、および第1のケース11Aの内部のコア片20が外側から視認できなくなる。
ケース10の内部、つまりケース外枠部11の内部には、複数の仕切り12が配置されている。このためケース10は、ケース外枠部11と、仕切り12とを含む。特に本実施の形態では、ケース外枠部11のなかでも少なくとも第1のケース11Aの内部に、複数の仕切り12が配置されている。ただし本実施の形態では第2のケース11Bには第1のケース11Aのような複数の仕切り12は配置されない。第2のケース11Bには仕切り12を設けないことにより、ケース外枠部11の材料費を削減できる。
仕切り12は、第1のケース11Aの内部に収納された後述の複数のコア片20のうち隣り合う1対のコア片20の間を区画する壁面として配置されている。第1のケース11Aの2つのY方向に沿って延びる部分のそれぞれの内部には、Y方向に関して間隔をあけて複数の仕切り12が配置される。これらのうちY方向にて互いに隣り合う1対の仕切り12に挟まれた領域ごとに1つずつのコア片20が配置される。つまり仕切り12は、複数のコア片20のうち隣り合うコア片20の間を区画する。仕切り12は、第1のケース11Aと一体に成形されている。
ケース10は、第1のケース11A、第2のケース11Bともに、その表面の少なくとも一部は曲面を有している。つまり第1のケース11Aおよび第2のケース11Bは、X方向に延びる部分の一方および他方の端部に、たとえば円弧状の曲面11Rを有している。このため第1のケース11Aおよび第2のケース11Bはその角部が円弧状に丸くなっている。たとえば第1のケース11Aおよび第2のケース11Bのうち、特にY方向に延び複数の第1のコア片21B,21Cを収納する部分は、Y方向から平面視したときに半円形の弧の形状を有し、当該弧の形状の部分がY方向に沿って延びた曲面11Rであることが好ましい。あるいは第1のケース11Aおよび第2のケース11BのY方向に延び複数の第1のコア片21B,21Cを収納する部分は、Y方向から平面視したときに半楕円形の曲線の形状、およびそれ以外の任意の曲線の形状のいずれかを有し、当該曲線の形状の部分がY方向に沿って延びた曲面11Rであってもよい。
なおY方向に延び半円形、半楕円形およびそれ以外の曲線のいずれかの曲線形状を有する部分は、第1のケース11Aおよび第2のケース11BのX方向に延びる部分にまで延びていてもよい。つまり上記曲線形状を有する部分は、第1のコア片21AをX方向に延びるように収納する部分のX方向の一方および他方の端部においても形成されていてもよい。言い換えれば上記曲線形状を有する部分は、第1のコア片21B,21Cを収納する部分から、第1のコア片21Aを収納する部分にまで、直線状に連なるように延びていてもよい。
また第1のケース11Aおよび第2のケース11Bのうち、特にY方向に延び複数の第1のコア片21B,21Cを収納する部分は、そのY方向から見た形状が、収納される第1のコア片21B,21Cの後述する図3~図5の面形状に沿う形状であることが好ましい。つまり上記複数の第1のコア片21B,21Cを収納する部分の形状は、第1のコア片21B,21Cの収納時におけるY方向から見た形状とほぼ等しい形状であることが好ましい。この観点からは、Y方向に延び複数の第1のコア片21B,21Cを収納する部分をY方向から見た形状は円形状であり、第1のケース11Aおよび第2のケース11Bはそれぞれ半円形状を有することが好ましい。
コア片20は、複数の第1のコア片21と、第2のコア片22とを有している。複数の第1のコア片21は、ケース10内に配置される。すなわちリアクトル101において、複数の第1のコア片21は、第1のケース11Aの内部に収納される。閉ループの一部としての形状を有するケース10内に配置されるため、複数の第1のコア片21は、ケース10内に閉ループ状の閉磁路の一部を構成するように配置される。言い換えれば複数の第1のコア片21は、ケース10内に、それぞれが閉磁路の一部を構成するように配置される。
より具体的には、複数の第1のコア片21は、図1に示すように、単一の第1のコア片21Aと、複数の第1のコア片21Bと、複数の第1のコア片21Cとを含んでいる。単一の第1のコア片21Aは、図1に示すように、第1のケース11Aの内部のうち最もY方向負側の、ケース10としてのケース外枠部11がX方向に沿って延びる部分に収まる。このため第1のコア片21Aは、たとえば第1のケース11Aに収納された状態でX方向に長く延びる形状を有している。第1のケース11AがX方向に沿って延びる部分と、これがY方向に沿って延びる部分との間には仕切り12が配置されている。仕切り12により、第1のケース11A内の第1のコア片21Aは、それ以外の第1のコア片21Bおよび第1のコア片21Cと間隔をあけるように区画される。
これに対し、複数の第1のコア片21Bおよび複数の第1のコア片21Cは、図1に示すように、X方向に沿う寸法とY方向に沿う寸法とがほぼ等しいか、あるいはわずかの差を有する。つまり第1のコア片21Bおよび第1のコア片21Cは、第1のコア片21Aよりも、第1のケース11Aに収納された状態でX方向に延びる長さの短い形状を有している。複数の第1のコア片21B,21Cは、第1のケース11Aの内部のうち、ケース10としてのケース外枠部11がY方向に沿って延びる部分に収まる。図1においては、第1のコア片21BはX方向の左側のケース外枠部11がY方向に沿って延びる部分に収まる。第1のコア片21CはX方向の右側のケース外枠部11がY方向に沿って延びる部分に収まる。
上記のように、第1のケース11AのうちY方向に沿って延びる部分には、Y方向に関して間隔をあけて複数の仕切り12が配置される。第1のケース11AのうちY方向に沿って延びる部分に配置される複数の第1のコア片21B,21Cのそれぞれは、それらのうち隣り合う1対の第1のコア片21の間に配置される仕切り12により、Y方向について互いに間隔をあけて配置するように区画される。
以上より、仕切り12は、ケース外枠部11すなわち第1のケース11Aの内部で、複数の第1のコア片21A,21B,21Cのうち隣り合う1対の第1のコア片21A,21B,21Cの間を区画する。またケース外枠部11のうちの第1のケース11Aは、複数の第1のコア片21A,21B,21Cを収納可能なケース外枠部11の部分である。ケース外枠部11のうちの第2のケース11Bは、第1のケース11Aの内部の空間を覆うケース外枠部11の部分である。これによりリアクトル101では、第1のコア片21は、特にZ方向について第1のケース11Aと第2のケース11Bとに挟まれる態様となる。このように第1のケース11Aと第2のケース11Bとが第1のコア片21を挟持することにより、第1のコア片21がケース外枠部11から動かないように容易に第1のコア片21を保持することができる。
なお図1においては、第1のコア片21Aは1つである。これに対し図1では、第1のコア片21Bは左側のケース外枠部11がY方向に沿って延びる部分に3つ配置される。また図1では、第1のコア片21Cは右側のケース外枠部11がY方向に沿って延びる部分に3つ配置される。しかし第1のコア片21はこの数に限定するものではない。ケース外枠部11の内部に収納される第1のコア片21Aおよび第1のコア片21B,21Cの数、およびそれぞれの第1のコア片21Aおよび第1のコア片21B,21Cのサイズを図1に対して変更することができる。なおたとえば第1のコア片21Cのみを図1から変更してもよい。ただしこれを変更した場合においても、図1の場合における各第1のコア片21間の間隙すなわちコアギャップについて、閉磁路の延びる方向に沿う方向のコアギャップの寸法の総和と、変更された各第1のコア片21間のコアギャップの寸法の総和とがほぼ等しいことが好ましい。
第2のコア片22は、ケース10の外側に露出するように配置される。第2のコア片22は、ケース10内の複数の第1のコア片21と併せて、閉ループ状の閉磁路となるように配置されている。すなわち第2のコア片22は、ケース10の2つのY方向に沿って延びる部分の開放された端部同士を繋ぐようにX方向に沿って延びるように形成された、細長い直方体状である。
上記のように配置される第2のコア片22と、第1のケース11A内の複数の第1のコア片21A,21B,21Cとによりコア片20の全体が構成される。第1のコア片21A,21B,21Cと、第2のコア片22とを併せたコア片20の全体は、仕切り12により寸断されたコアギャップの部分を無視すれば、概ね平面視において環状である閉ループ状の矩形を形成する。したがって、第1のコア片21A,21B,21Cと、第2のコア片22とを併せたコア片20の全体は、閉磁路を構成する。
図3は、実施の形態1の第1のコア片の平面形状の第1例を示す概略図である。図4は、実施の形態1の第1のコア片の平面形状の第2例を示す概略図である。図5は、実施の形態1の第1のコア片の平面形状の第3例を示す概略図である。図3~図5を参照して、複数のコア片20、すなわち複数の第1のコア片21(21A,21B,21C)および第2のコア片22は、以下のような形状を有している。すなわち当該複数のコア片20のうち少なくとも1つは、それを構成する1つ以上の面のうちの少なくとも1つが、図3のように円形であっても、図4のように楕円形であってもよい。つまり複数のコア片20は円柱形および楕円柱形のいずれかであって、円柱形の円形の面および楕円柱形の楕円形の面のいずれかが仕切り12に対向している。なお複数のコア片20のうち少なくとも1つは、図5のように角丸長方形の柱体であってもよい。図5における角丸長方形とは、図中X方向中央部のX方向にまっすぐ伸びる長方形部21Eと、そのX方向左側および右側の双方に配置される半円弧部21Fとからなる形状である。
特に、Y方向について互いに対向する第1のコア片21Aおよび第2のコア片22は、図5のような角丸長方形の面を有し、その面がケース10に取り付けられた際にY方向に沿って延びる柱状の立体形状であることが好ましい。一方、X方向について互いに対向し、複数有する第1のコア片21Bおよび第1のコア片21Cは、図3のような円形の面、または図4のような楕円形の面を有し、その面がケース10に取り付けられた際にY方向に沿って延びる柱状の立体形状であることが好ましい。
図3~図5では基本的に、第1のケース11A内に収納された第1のコア片21Bおよび第1のコア片21Cを構成する1つ以上の面のうち少なくとも1つとして、XZ平面上での外観態様を示している。これに対し、第1のコア片21Aおよび第2のコア片22は、それを構成する1つ以上の面のうち少なくとも1つが、図5のような角丸長方形であることが好ましい。ただし複数のコア片20がすべて角丸長方形である場合、第1のコア片21Aおよび第2のコア片22は、第1のコア片21B,21Cに比べて、長方形部21EのX方向の長さが長くなっている。これにより第1のコア片21Aは、第1のケース11AがX方向に延びる部分への収納が可能となる。また第2のコア片22は図2のように、第1のケース11Aの1対のY方向に延びる部分のそれぞれの、X方向に延びる部分に連なる側と反対側の端部同士を跨ぐように配置可能となる。
図6は、実施の形態1における第1のケースの第1例を示す概略図である。図6を参照して、第1のケース11Aは仕切り12により1つの第1のコア片21Aの収納部と、そのX方向左右両側に3つずつの第1のコア片21B,21Cの収納部とを有していてもよい。図6の第1のケース11Aと第2のケース11Bとからなるケース外枠部11内に第1のコア片21A~21Cが収納された後、第2のコア片22はケース外枠部11のY方向の端部に、たとえば図示されない粘着テープにより固定すなわち外付けされる。このように第2のコア片22がケース外枠部11に固定されたものが図2のリアクトル101である。
図7は、実施の形態1における第1のケースの第2例を示す概略図である。図7を参照して、第1のケース11Aは、1対のY方向に延びる部分のそれぞれの、X方向に延びる部分に連なる側と反対側の端部にリブ13が形成されている。リブ13は仕切り12により区画された個々の第1のコア片21B,21Cが収納される領域の一部を構成する形状を有している。1対のリブ13が囲む領域のうち一方に第2のコア片22の一方端を把持させ、他方に第2のコア片22の他方端を把持させる。このように1対のリブ13により第2のコア片22の位置が固定される。その上で、たとえば図示されない粘着テープにより第2のコア片22がケース外枠部11に固定されてもよい。リブ13は、第1のケース11Aと第2のケース11Bとの少なくとも一方の、1対のY方向に延びる部分の少なくとも一方の、X方向に延びる部分に連なる側と反対側の端部に形成されることが好ましい。
コイル30は、閉磁路としてのコア片20の一部に巻回される。つまりコイル30は、ケース10の外周面上に巻回される。より具体的には、ケース外枠部11のうち第1のコア片21Bおよび第1のコア片21Cが配置されるY方向に沿って延びる部分に、コイル30が巻回されている。その結果、巻回された当該コイル30の1つのターンは、Y方向に交差する断面に沿うように配置されている。コイル30は第1のコア片21Cを収納するケース外枠部11の部分の外側からこれを巻回するように配置される。図2においては概略的に、コイル30はケース外枠部11の周囲を円形状に巻回するように示される。ただしエッジワイズコイルのような、機械的強度の高いコイル30を使用する場合には、コイル30の内側となるコイル30の巻線に囲まれる空間部分の断面の大きさおよび形状を、コイル30に巻回されるケース外枠部11の断面の大きさおよび形状になるべく近づけることが好ましい。これにより、ケース外枠部11の外側に巻回されたコイル30を挿入する際に、第1のケース11Aと第2のケース11Bとを外側から巻回するコイル30が上下側および左右側から挟み込む態様となる。したがってコイル30により、第1のケース11Aおよび第2のケース11Bを固定することができる。
本実施の形態のコイル30は複数のターンを有している。複数のターンのうち1つのターンと、それに隣接するターンとは、たとえば図2においてY方向に互いに間隔をあけるように巻回されている。このためコイル30を構成する部材は、第1のケース11Aと第2のケース11BとがY方向に延びる部分について間隔をあけて複数回巻かれた状態である。
リアクトル101においてはケース10が平面視にてU字形状を有している。このためリアクトル101においてはケース10が2つのY方向に延びる部分を有している。これら2つのY方向正側に向けて延びる部分のそれぞれの外側から、これを巻回するようにコイル30が巻回されている。2つの巻回されたコイル30同士は、直列接続または並列接続される。これら2つのコイル30を直列接続した場合には、当該コイル30のインダクタンス値を大きくすることができる。一方、これら2つのコイル30を並列接続した場合には、当該コイル30で発生する損失を低減することができる。リアクトル101が必要とする電気的特性に応じて、2つのコイル30を直列接続するかあるいは並列接続するかが選択される。
コイル30が巻回されるコア片20およびケース10は、ある部分にて切断されたときの断面の形状が一般的な長方形ではなく、円形、楕円形および角丸長方形のいずれかである。このためコア片20およびケース10が長方形の断面形状を有する場合に比べてコイル30の巻線長を短くでき、コイル30の銅損を低減できる。またコイル30の巻線長を短くすることで、リアクトル101としての軽量化および低コスト化ができる。
次に、以上のリアクトル101を構成する各部材の材料およびサイズ等について説明する。
ケース10は絶縁材料からなっている。つまりケース10を構成する第1のケース11A、第2のケース11Bおよび仕切り12は、いずれも絶縁材料からなっている。より具体的には、ケース10の第1のケース11A、第2のケース11Bおよび仕切り12は熱可塑性樹脂材料などの非磁性体材料により構成される。ケース10の熱可塑性樹脂材料は、PBT(ポリブチレンテレフタラート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)、LCP(液晶ポリマー)およびPA(ポリアミド)からなる群から選択されるいずれかであることが好ましい。このようにすれば、ケース10に求められる耐熱性、強度、および成形精度を確保できる。ケース10を構成する第1のケース11Aおよび第2のケース11Bは、厚みが0.5mm以上3mm以下であることが好ましい。仕切り12は厚みが0.4mm以上1.5mm以下であることが好ましい。仕切り12が厚すぎればコアギャップの幅が過剰に大きくなる。このことは、漏れ磁束による誘導加熱、およびこれに伴うコイル30の発熱につながる。このため仕切り12は比較的薄い1.5mm以下とすることが好ましい。
第1のケース11Aおよび第2のケース11Bの、Y方向に延び複数の第1のコア片21B,21Cを収納する部分においては、Y方向から見た曲面11Rのサイズは第1のコア片21B,21Cのサイズより一回り大きい。たとえば当該曲面11Rが円形状(半円形状が2つ合わせられたもの)である場合、当該曲面11Rの外径はたとえば22mmであることが好ましい。このようにすれば、収納部分内に第1のコア片21B,21Cを、余裕を有するように収納できる。当該曲面11RがY方向からの平面視にて楕円形状または他の任意の曲線の形状である場合も同様に、曲面11Rのサイズは、そこに収納される第1のコア片21B,21Cのサイズより一回り大きいことが好ましい。
ケース10の第1のケース11A、第2のケース11Bおよび仕切り12は、一般的に適用される方法で成形されればよい。すなわち第1のケース11A、第2のケース11Bおよび仕切り12はたとえば射出成形または3Dプリンタを用いた方法により成形される。
次に、閉磁路を構成する第1のコア片21および第2のコア片22は以下の材料により構成される。コア片20を構成する第1のコア片21および第2のコア片22は軟磁性材料であるダストコア、フェライトコア、アモルファスコア、ナノ結晶コアからなる群から選択されるいずれかの材料により構成される。より具体的には、ダストコアは純鉄、Fe-Si合金、Fe-Si-Al合金、Ni-Fe合金、Ni-Fe-Mo合金からなる群から選択されるいずれかである。
上記のなかでも特にフェライトコアは損失が小さい材料である。このためフェライトコアは、リアクトル101を構成する複数の第1のコア片21のそれぞれおよび第2のコア片22の材料として好ましい。リアクトル101に組み込まれた第1のコア片21Aおよび第2のコア片22は、たとえばX方向の最大寸法が60mm、Z方向の最大寸法が20mm、Y方向の最大寸法が15mmである。リアクトル101に組み込まれた第1のコア片21Bおよび第1のコア片21Cは、たとえばX方向およびZ方向の最大寸法が20mmの円形であり、Y方向の最大寸法が15mmである。
コア片20はたとえばフェライトの顆粒をプレス成形して焼成することにより製造される。コア片20は円柱形、楕円柱形および角丸長方形の柱体のいずれかであり、単純な柱状構造である。このためコア片20のプレス成形時には一般的な一軸プレス成形装置を使用することができ、プレス成形設備費を安価に抑えることができ、結果としてリアクトルの製造コストを抑えることができる。
また、プレス成形の特性上、プレスされる方向から見て成形されるコア片20の中央部に比べ、コア片20の端部には十分な圧力をかけることができない。仮にコア片20が直方体形状であり、プレスされる方向から見てコア片20の端部にエッジが存在すれば、当該エッジの部分の成形密度が他の部分に比べて極端に低下し、エッジの部分にてコア片20が欠けるなどの問題がある。しかし本実施の形態においてはコア片20は直方体形状ではなく円柱形、楕円柱形および角丸長方形の柱体のいずれかである。このためコア片20はプレス方向から見てエッジが存在しない形状である。これによりコア片20は製造時に密度が均一になり、欠けにくくなる。
次に、コイル30は電流が流れる。このため本実施の形態のコイル30は、電気抵抗率が低い銅またはアルミニウムなどの材料からなる細い導線であることが好ましい。コイル30を構成する細い導線は、その延びる方向に交差する断面が円形状である比較的太い線形の電線、または当該断面が矩形状である平角線が、ケース外枠部11のたとえばY方向に延びる部分の周囲を巻回する。
次に、図1および図2を参照しながら、上記のリアクトル101の組立方法について説明する。
上記の絶縁材料により、曲面11Rを有する第1のケース11Aおよび第2のケース11Bが形成される。少なくとも第1のケース11Aの内部の空間であり第1のコア片21B,21Cが収納される部分には、Y方向に互いに間隔をあけて、複数の仕切り12が形成される。第1のケース11AのY方向に隣り合う1対の仕切り12の間の領域に1個ずつ、第1のコア片21Bおよび第1のコア片21Cが配置される。第1のケース11Aの内部のうち最もY方向負側の、ケース10としてのケース外枠部11がX方向に沿って延びる部分には、第1のコア片21Aが配置される。第1のコア片21A,21B,21Cが配置された第1のケース11AのZ方向上側から第2のケース11Bが取り付けられる。これら両者が接合し一体となるように、たとえば粘着テープで固定される。
第1のケース11Aと第2のケース11Bとが互いに接合するように固定されることで、図1の第1のケース11Aおよび第2のケース11BのY方向正側の端面にはたとえば円形または楕円形の平面が形成される。この円形または楕円形の平面は、第1のケース11Aの端面の半円形(または半楕円形)と第2のケース11Bの端面の半円形(または半楕円形)とが合わさることで形成される。
第1のケース11Aと第2のケース11BとがY方向に延びる部分のそれぞれに、予めコイル形状に巻き線されたコイル30が挿入される。これにより1対のコイル30は、第1のケース11Aと第2のケース11BとがY方向に延びる部分、およびその中に収納された第1のコア片21B,21Cの外側にて巻回された態様となる。その後、第1のケース11Aと第2のケース11Bとの接合固定によりY方向正側の端面として形成された円形または楕円形の平面に、第2のコア片22の角丸長方形の平面が、たとえば粘着テープで固定される。
次に、本実施の形態の背景技術について説明したうえで、本実施の形態の作用効果について説明する。
コアで構成される磁路は、その延びる方向についてある間隔ごとに、磁路としてのコアの材料が配置されない空隙の部分すなわちコアギャップが形成される。従来は、コアギャップの閉磁路に沿う方向の寸法を精確に管理するために、切断されたコアの断面を研磨して、隣り合う1対のコア同士がスペーサまたは接着剤により固定される方法が用いられていた。また従来は、複雑な機構部品により各コアを固定する方法などによりリアクトルを生産していた。特に複数のコア片が円柱形状である場合には突起や角部がないために割れおよび欠けが発生しにくい。しかしコアギャップを有するように複数のコア片が配置されたリアクトルを構成する場合、ガイドによる各コア片の位置合わせが困難であり、組立によるリアクトルの生産に時間を要するという問題がある。
そこで本実施の形態のリアクトル101は、ケース10と、複数のコア片21と、コイル30とを備える。ケース10は閉ループの一部としての形状を有する絶縁材料からなる。複数のコア片21はケース10内に、閉ループ状の閉磁路の一部を構成するように配置される。コイル30は上記閉磁路に巻回される。ケース10の内部には、複数のコア片21のうち隣り合う1対のコア片21の間を区画する仕切り12が配置される。複数のコア片21のうち少なくとも1つを構成する1つ以上の面のうち少なくとも1つは、円形、楕円形および角丸長方形からなる群から選択されるいずれかである。
言い換えれば、リアクトル101は、ケース10と、複数のコア片21と、コイル30とを備える。ケース10は閉ループの一部としての形状を有する絶縁材料からなる。複数のコア片21はケース10内に、それぞれが閉磁路の一部を構成するように配置される。コイル30は上記ケース10の外周面上に巻回される。ケース10は内部に、複数のコア片21のうち隣り合うコア片21の間を区画する、ケース10と一体に成形された仕切り12が配置される。複数のコア片21は円柱形および楕円柱形のいずれかであって、円柱形の円形の面および楕円柱形の楕円形の面のいずれかが仕切り12に対向している。
仕切り12により区画されたケース10内に複数のコア片21が配置される。このため、複数のコア片21間のコアギャップが、仕切り12により必然的に設けられる。ケース10に形成された仕切り12は複数のコア片21間にコアギャップを形成することに加え、ケース10内に複数のコア片21を配置する際のガイドとしての役割をもたらすことができる。
リアクトル101の電気的特性は、複数のコア片21間の複数のコアギャップの、閉磁路の延びる方向についての寸法の総和に応じて変化する。このため閉磁路の延びる方向についてのコアギャップの寸法の総和を制御することは重要である。このためリアクトル101に求められる電気的特性に応じて、仕切り12の厚みがたとえば上記の0.4mm以上1.5mm以下の範囲内で適宜調整されることが好ましい。
コアギャップの総和が設計値から大きく外れると、リアクトル101の電気的特性も想定から外れる。たとえば隣り合う1対のコア同士がスペーサまたは接着剤により固定される方法によれば、コアギャップの総和の誤差は、各スペーサおよび接着剤の寸法誤差が積算されたものとなる。このように積算された寸法誤差は大きくなる。しかし本実施の形態のように1つのケース10で閉磁路を構成することにより、コアギャップの総和は仕切り12を含むケース10の形状により定まる。このため本実施の形態によればコアギャップの総和を高精度に制御できる。
次に、ケース10が閉ループの一部としての形状を有する。つまりケース10自体はループの全体を形成してはおらず、ケース10は閉ループの一部のみとしての形状を有している。したがってケース10には図1のように、Y方向正側に、コイル30を挿入するための開放部が設けられている。このためケース10にコイルを直接巻き線する必要がなくなり、別途巻き線しておいたコイル30をケース10に挿入することができる。これにより組立作業を簡素化できる。
次に、たとえばコア片21としてフェライトコアが用いられた場合、フェライトコアは衝撃に対して弱く、衝撃により欠けまたは割れが発生する可能性がある。しかしフェライト製のコア片20は円柱形および楕円柱形のいずれかであって、円柱形の円形の面および楕円柱形の楕円形の面のいずれかが仕切り12に対向している。またコア片20の少なくとも1つは、角丸長方形の柱体であることが好ましい。このためコア片20は衝撃による欠けまたは割れが発生しにくくなる。
以上により本実施の形態によれば、衝撃に強い構造をもち電気的特性が高精度に制御されたリアクトルを、簡素化された工程により提供できる。
上記リアクトル101は、ケース10の外枠としてのケース外枠部11の表面の少なくとも一部は曲面を有することが好ましい。これにより、ケース10の表面についても衝撃による欠けまたは割れが発生しにくくなる。またたとえ外部からの衝撃によりコア片20がケース10の内部の空間部分で動いても、コア片20を破損から保護できる効果が期待できる。
曲面を有する、すなわち円柱形状および楕円柱形状のいずれかの形状であるケース10の外周面上にコイル30が巻き付けられる。このためたとえばコイル30が次に述べるような絶縁材料層33(図10参照)を有する場合に、コイル30の曲げによる絶縁材料層33の損傷を抑制でき、コイル30の絶縁不良が生じにくい利点がある。
実施の形態2.
図8は実施の形態2に係るリアクトルに含まれる各部材の配置態様を示す概略斜視図である。図9は実施の形態2に係るリアクトルの完成品の外観態様を示す概略斜視図である。図8および図9を参照して、実施の形態2のリアクトル101は、基本的に実施の形態1のリアクトル101と同様の構成を有する。このため実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態では、コイルがシート状の巻き線31からなっている。この巻き線31は実施の形態1のコイル30と同様に、第1のケース11Aと第2のケース11BとがY方向に延びる部分、およびその中に収納された第1のコア片21B,21Cの外側にて巻回された態様となる。そしてこの点において本実施の形態は、コイル30が細い導線である実施の形態1とは構成上異なっている。このようにシート状の導体材料が巻回されることによりコイルが構成されてもよい。
図10は、実施の形態2のコイルとしてのシート状の巻き線を引き延ばした構成を示す概略図である。図10を参照して、巻き線31は、シート状の導電性材料層32と、絶縁材料層33と、導電性端子34とを有している。導電性材料層32は、図10の奥行方向の厚みが1mm以下である。導電性材料層32は、図10の手前側に位置する長方形状の面の、図10の上下方向の幅がたとえば10mm以上である。ただし当該上下方向の幅は15mm以上であることがより好ましく、その中でも20mm以上であることがいっそう好ましい。なお上記図10の上下方向の幅とは、図9における巻き線31のY方向に沿う寸法である。
導電性材料層32は、導電性材料であればよく、たとえば銅および銅合金のいずれかにより形成される。図10における絶縁材料層33は、図10の巻き線31の厚み方向(奥行方向)について、導電性材料層32の一方(たとえば図10の手前側)の表面上に接するように1層接合するように形成されている。なお絶縁材料層33は、図10の導電性材料層32の他方(たとえば図10の奥側)の表面上にも接するように1層接合されてもよいし、接合されなくてもよい。この絶縁材料層33は、巻き線31の厚み方向について、導電性材料層32に接触するように配置されている。絶縁材料層33は、図10のような任意の絶縁材料からなる薄膜であってもよい。あるいは絶縁材料層33は導電性材料層32に接合されておらず、図10の奥行方向について導電性材料層32と互いに重なった状態で、導電性材料層32とともに巻回される絶縁紙であってもよい。導電性端子34は線状であり、シート状の導電性材料層32に1対、接合されている。導電性端子34に外部の回路を繋ぐことができる。
本実施の形態の巻き線31は複数のターンを有しており、そのうち1つのターンと、それに隣接するターンとは、同じ位置に重なるように巻回されている。このため巻き線31を構成する部材は、Y方向から見たときに、ケース10の曲面11Rの外側に、同心円状または中心が共通の楕円状などとなるように同じ位置に複数のターンが重なるように巻回されている。このように同一の箇所に複数回重なるように巻き線31がターンされている点において本実施の形態は、1ターンごとにたとえばY座標が異なる位置に巻回されるように形成された実施の形態1のコイル30とは構成上異なっている。なお巻き線31は、1つのターンとそのすぐ外側に巻かれるターンとが互いに接触するように巻回されることが好ましい。ただし巻き線31は、これらの間に僅かな隙間を有するように巻回されてもよい。
再度図8および図9を参照して、本実施の形態のリアクトル101の組立方法は、基本的に実施の形態1のリアクトル101の組立方法と同様である。ただし本実施の形態では、第1のコア片21A~21Cが配置された第1のケース11Aおよび第2のケース11Bが接合され一体となったものに、予め巻いて構成されたシート状の巻き線31が挿入される。巻き線31は、1対のケース外枠部11がY方向に延びる部分のそれぞれに挿入される。ただし巻き線31は、同一の箇所に複数回重なるようにターンされている。複数回重なるようにターンされた巻き線31の最も内側に巻かれる部分の導電性材料層32には1対の導電性端子34のうちの一方が接続される。また複数回重なるようにターンされた上記巻き線31の最も外側に巻かれる部分の導電性材料層32には1対の導電性端子34のうちの他方が接続される。その後は実施の形態1と同様に、第2のコア片22の角丸長方形の平面が、たとえば粘着テープで固定される。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
たとえば従来は、複雑な機構部品により各コアを固定する方法などによりリアクトルを生産していた。この場合、複雑な機構部品の外径が大きい。このため当該外径の大きい部分に本実施の形態のようなシート状の巻き線31のコイルを挿入する際、コイルの最も内側の部分の空洞部、すなわちケース外枠部11のY方向に延びる部分が挿入される空洞部のサイズが大きくなる。このようになれば、巻き線31の密度が低下するという問題がある。
そこで本実施の形態のリアクトル101のように、複数のコア片21が配置された絶縁材料のケース10に、シート状の巻き線31がコイルとして巻回される。これにより、巻き線31の最も内側の部分の空洞部のサイズは最低限、ケース10をY方向から見た外径の分だけとすることができる。このため上記従来の場合に比べて、シート状の巻き線31のコイルの最も内側の部分の空洞部のサイズを小さくできる。これにより、シート状の巻き線31が複数回重なるように巻かれる部分のコイルの密度を高くすることができる。その結果、リアクトル101の電気的特性を向上できる。
また、巻き線31をシート状とすることにより、これが巻回されるケース10のY方向に延びる部分について巻き線31の幅の分だけ、隙間をあけることなく巻回できる。このため実施の形態1のような細線のコイル30を用いた場合に生じるY方向の隙間部分をなくすことができることからコイルの密度を高くすることができ、その結果、リアクトル101の電気的特性を向上できる。
上記リアクトル101は、シート状の巻き線31が、導電性材料層32と、絶縁材料層33とを含むことが好ましい。これらが重なるように配置されたものが巻回されることにより、巻き線31を同じ個所に複数回重なるようにターンさせることができる。このようにすることで、内側から外側までなるべく隙間がないように高密度で巻き線31が巻回されたコイルを用いることができる。このことからコイルの密度を高くすることができ、その結果、リアクトル101の電気的特性を向上できる。
曲面を有する、すなわち円柱形状および楕円柱形状のいずれかの形状であるケース10の外周面上に、コイルとしてのシート状の巻き線31が巻き付けられる。このため巻き線31を曲げることによる絶縁材料層33の損傷を抑制でき、巻き線31の絶縁不良が生じにくい利点がある。仮にシート状の通電部材を直角に曲げると、当該通電部材には損傷および絶縁不良が生じやすい。このためケース10が曲面であることによる巻き線31の絶縁不良の抑制効果は有益である。
実施の形態3.
図11は、実施の形態3に係るリアクトルに含まれるケースを、第1のケースが第2のケースより下に配置されるように示した概略斜視図である。図12は、実施の形態3に係るリアクトルに含まれるケースを、第2のケースが第1のケースより下に配置されるように示した概略斜視図である。図13は、実施の形態3に係るリアクトルの完成品の外観態様を示す概略斜視図である。
図11~図13を参照して、実施の形態3のリアクトル101は、基本的に実施の形態1,2のリアクトル101と同様の構成を有する。このため実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。つまり本実施の形態では、実施の形態1,2と同様に、ケース10は第1のケース11Aと、第1のケース11Aの内部の空間を覆う第2のケース11Bとを含む。ただし本実施の形態では第1のケース11Aと第2のケース11Bとが同一形状である。
具体的には、図11および図12に示すように、第1のケース11Aと第2のケース11Bとの双方の内部に、複数の仕切り12が、実施の形態1,2と同様に配置されている。この点において本実施の形態は、第1のケース11Aのみに仕切り12が配置され第2のケース11Bには仕切り12が配置されない実施の形態1,2と異なっている。また本実施の形態では第1のケース11Aと第2のケース11Bとは嵌合機構としてのスナップフィット41により嵌合されることで、互いに固定されている。具体的には、スナップフィット41として、突起部41Aと、穴部41Bとを有している。第1のケース11Aの突起部41Aがその真上または真下の第2のケース11Bの穴部41B内に嵌ることにより、突起部41Aと穴部41Bとが互いに嵌合される。第2のケース11Bの突起部41Aがその真下または真上の第1のケース11Aの穴部41B内に嵌ることにより、突起部41Aと穴部41Bとが互いに嵌合される。これにより、第1のケース11Aと第2のケース11Bとが互いに一体となるように固定される。
なお図11、図12の第1のケース11Aおよび第2のケース11Bの少なくともいずれかには、図7と同様にリブ13が形成されていてもよい。また図13においてはコイルとして実施の形態2と同様のシート状の巻き線31が巻回されている。しかし本実施の形態においても実施の形態1と同様の細線状のコイル30が巻回されてもよい。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態のリアクトル101は、基本的に実施の形態1のリアクトル101と同様の構成を有するが、第1のケース11Aと第2のケース11Bとは同一形状である。本実施の形態のように第1のケース11Aと第2のケース11Bとがスナップフィット41により嵌合される場合、スナップフィット41部の構造が複雑なためその部分を形成するための成形金型の製作費が高騰する。
そこでスナップフィット41で嵌合する例においては、第1のケース11Aと第2のケース11Bとを同一形状とする。すなわち第1のケース11Aと第2のケース11Bとの双方に仕切り12が形成される。このようにすれば、第1のケース11Aと第2のケース11Bとを別部材として形成するために成形金型を2点準備する必要がある実施の形態1,2に比べて、成形金型の製作費を削減できる。成形金型を1点のみ準備すれば足るためである。一方、実施の形態1,2では一般と同様に、成形金型を第1のケース11A用と第2のケース11B用とで互いに異なる2点とし、上側の第2のケース11Bに仕切り12を形成しない構成とする。これにより、第2のケース11Bに仕切り12が存在しない分だけ材料費の削減効果をもたらしている。
また第1のケース11Aと第2のケース11Bとを同一形状とすることで、リアクトル101の電気的特性を決定づける重要な因子であるコアギャップの総和は、金型1点の形状により決定される。このため金型2点の形状の設計を要する実施の形態1,2に比べて、コアギャップの総和の制御が簡素化される。
実施の形態4.
図14は、実施の形態4における第1のケースの例を示す概略図である。図14を参照して、実施の形態4のリアクトルの第1のケース11Aは、基本的にたとえば実施の形態1の図6および図7の第1のケース11Aと同様の構成を有する。このため実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態では、第1のケース11Aと一体に形成された仕切り12が、第1のケース11Aの内壁面に沿って部分的に形成されている。ここでの部分的に形成とは、図14のZ方向についての第1のケース11Aが囲む領域の一部分のみに仕切り12が配置されていることを意味する。つまり図14の仕切り12は、図6および図7の仕切り12に比べてZ方向の寸法が小さい(薄い)。具体的には、図14の仕切り12は、第1のケース11Aの第1のコア片21B,21Cを収納する半円形の弧の形状に沿うような円弧形状を有している。仕切り12は、たとえば半円形の弧の形状に沿う、弧とその弧の中心とを結ぶ径方向の寸法(厚み)が全体においてほぼ等しくなるような形状を有している。
以上により、図14の仕切り12は、図6および図7の仕切り12に比べて、Y方向から平面視したときの面積が小さい。このため、第1のケース11Aの仕切り12に挟まれるように第1のコア片21B,21Cを収納した状態では、仕切り12の真上において、隣り合う第1のコア片21Bの間の空隙が生じる。仕切り12は隣り合う第1のコア片21Bの間隔を適正に保つ目的で形成されているが、図14のように図6に比べて仕切り12のZ方向の寸法が小さくても、隣り合う第1のコア片21Bの間隔を適正に保つことができる。図14のようにZ方向の厚みが小さい半円形の弧形状の仕切り12を形成することにより、ケース10(第1のケース11A)の製造時に第1のケース11Aの仕切り12がたわみにくくなる。このため高い寸法精度の仕切り12を形成できる。
仕切り12は、Y方向に隣り合う第1のコア片21Bの間隔を適正に保つことができればどのような形状であってもよい。ただし仕切り12は、Y方向について隣り合う第1のコア片21Bの間の領域において、第1のケース11Aの半円形の曲面11Rを形成する内壁面のZ方向の最上部から最下部までの全体に形成されることが好ましい。つまりY方向からの平面視において、仕切り12は半円形の曲面11Rの内壁面の全体を覆い、円弧形状の位相が約180°となるように形成されることが好ましい。
実施の形態5.
図15は、実施の形態5における第1のケースの第1例を示す概略図である。図15を参照して、実施の形態5の第1例のリアクトルの第1のケース11Aは、基本的にたとえば実施の形態1の図6および図7の第1のケース11Aと同様の構成を有する。このため実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし図15の第1のケース11Aは、固定機構42Aを有している。固定機構42Aは、第1のケース11AのたとえばY方向の端部にある、第1のコア片21AをX方向に延びるように収納する部分に、X方向に間隔をあけて1対形成されている。ただし固定機構42Aが形成される場所は第1のケース11Aの上記場所に限られない。固定機構42Aには、たとえば雄ねじまたはボルトと締結可能な雌ねじが内壁面に形成された貫通孔が設けられている。
図16は、図15の第1のケースを含む実施の形態5のリアクトルが他の部材に固定された態様を示す概略斜視図である。図16を参照して、固定機構42Aの貫通孔を貫通する雄ねじまたはボルトが、第1のケース11Aおよび第2のケース11Bとは別の部材であるたとえば板金51に固定される。つまり、特に固定機構42Aおよび板金51に雌ねじが形成される場合には、リアクトル101は、固定機構42Aにおいて、雄ねじにより板金51に固定される。なお図16においてはリアクトル101は複数の第1のコア片21Bが並ぶ方向(図1参照)がZ方向となるように、つまり板金51の表面に対して直立するように固定されている。しかしこれに限らず、リアクトル101は複数の第1のコア片21Bが並ぶ方向が板金51の表面に沿うX方向またはY方向となるように板金51に固定されてもよい(図示せず)。つまりリアクトル101は、板金51の表面に対して横倒しになるように板金51に固定されてもよい。
図15、図16のような固定機構42Aを有することにより、リアクトル101とは別の板金51などにリアクトル101を固定する際に、固定部材を別途準備する必要がなくなるという作用効果が得られる。
図17は、実施の形態5における第1のケースの第2例を示す概略図である。図17を参照して、実施の形態5の第2例のリアクトルの第1のケース11Aは、基本的に図15の第1例の第1のケース11Aと同様である。ただし図17の第1のケース11Aは、固定機構42Bを有している。固定機構42Bは固定機構42Aと同様に、X方向に間隔をあけて1対形成されている。固定機構42Bには貫通孔が形成される代わりに、切欠きが形成されている。切欠きはU字型、つまり壁面がUの字のように先端部が丸くなった形状である。切欠きには雌ねじが形成されていなくてもよい。以上の点において図17は、貫通孔が形成された図15の第1のケース11Aとは異なっている。
図17の固定機構42Bを有する第1のケース11Aでは、たとえば固定機構42Bの切欠きの部分および板金51に形成された貫通孔を通るようにボルトが設けられる。ボルトにナットが締結されることにより、第1のケース11Aが板金51に固定される。
なお図15、図17の固定機構42A,42Bは第1のケース11Aに備えられているが、第2のケース11Bに備えられてもよい。
図17の固定機構42Bを有する第1のケース11Aでは、樹脂射出成形で形成する際に、射出成形用の金型にピンなどの複雑な形状を設ける必要がなくなる。このためねじまたはボルトを用いて第1のケース11Aを板金などに固定するための機構が、より簡易的な金型により形成可能である。
以上のように本実施の形態では、第1のケース11Aおよび第2のケース11Bの少なくともいずれかは固定機構42A,42Bを備えている。固定機構42A,42Bは、ねじ、ボルトおよびナットからなる群から選択される部品により、第1のケース11Aおよび第2のケース11Bとは別の部材であるたとえば板金51に固定可能である。
固定機構42A,42Bは、第1のケース11AのたとえばY方向の端部にある、第1のコア片21AをX方向に延びるように収納する部分に、X方向に間隔をあけて1対形成されている。このため固定機構42A,42Bの存在は、ケース10の仕切り12の寸法および形状の精度に影響を与えない。このため電気的特性上重要な、隣り合う第1のコア片21B間のY方向の距離を高精度に保ちながら、リアクトル101を板金などの別の部材に固定できる。さらに固定機構42A,42Bは、ケース10へのコア片20またはコイル30の挿入の動線上には存在しない。このためコア片20またはコイル30の挿入などのリアクトル101の組立の作業効率を低下させるなどの影響を与えることはない。
図15~図17のような固定機構42A,42Bは、実施の形態1のリアクトル101に限らず、上述した各実施の形態のリアクトル101に適用可能である。そのような例を図18に示している。図18は、実施の形態5における第1のケースの第3例を示す概略図である。図18を参照して、たとえば実施の形態3の図13のようなスナップフィット41を有するリアクトル101の第1のケース11Aおよび第2のケース11Bの少なくともいずれかに、図15、図17と同様の固定機構42A,42Bが備えられ、ねじ、ボルトおよびナットの少なくともいずれかにより板金51などの別の部材に固定されてもよい。
以上に述べた各実施の形態(に含まれる各例)に記載した特徴を、技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせるように適用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ケース、11 ケース外枠部、11A 第1のケース、11B 第2のケース、11R 曲面、12 仕切り、13 リブ、20 コア片、21,21A,21B,21C 第1のコア片、21E 長方形部、21F 半円弧部、22 第2のコア片、30 コイル、31 巻き線、32 導電性材料層、33 絶縁材料層、34 導電性端子、41 スナップフィット、41A 突起部、41B 穴部、42A,42B 固定機構、101 リアクトル。

Claims (12)

  1. 閉ループの一部としての形状を有する絶縁材料からなるケースと、
    前記ケース内に、それぞれが閉磁路の一部を構成するように配置される複数のコア片と、
    前記ケースの外周面上に巻回されるコイルとを備え、
    前記ケースは内部に、前記複数のコア片のうち隣り合うコア片の間を区画する、前記ケースと一体に成形された仕切りを備え、
    前記ケースは第1のケースと、前記第1のケースの内部の空間を覆う第2のケースとを含み、
    前記複数のコア片は複数の円柱形および楕円柱形のいずれかのコア片を含み、前記複数の円柱形のコア片の円形の面および前記複数の楕円柱形のコア片の楕円形の面のいずれかが前記仕切りに対向しており、
    前記第1のケースと前記第2のケースとの、前記複数の円柱形および楕円柱形のいずれかのコア片を収納する部分は、前記仕切りを平面視したときに収納される前記コア片の形状に対応して半円形の弧または半楕円形の曲線の形状を有しており、
    前記第1のケースおよび前記第2のケースは、第1方向に沿って延びる第1部分と、前記第1部分の一方および他方の端部から前記第1部分に交差し前記内部の空間を覆う方向とは異なる第2方向に沿って直線状に延びる第2部分とが一体となっており、
    前記複数のコア片は、前記第1部分内に収納され前記第1方向に延びる第1のコア片と、前記第2部分内に前記仕切りを介して複数収納される第2のコア片と、前記第1のコア片と前記第2方向について対向するように前記第1のケースおよび前記第2のケースの外に配置され、前記第1方向に延びる第3のコア片とを有する、リアクトル。
  2. 角丸長方形の柱体であるコア片をさらに備える、請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記ケースは、前記複数の円柱形および楕円柱形のいずれかのコア片を収納する部分から、前記角丸長方形の柱体であるコア片を収納する部分まで連なっている、請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記ケースの外枠としてのケース外枠部の表面は曲面を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載のリアクトル。
  5. 前記複数のコア片のそれぞれはフェライトコアからなる、請求項1~4のいずれか1項
    に記載のリアクトル。
  6. 前記ケースは熱可塑性樹脂材料からなる、請求項1~5のいずれか1項に記載のリアクトル。
  7. 前記熱可塑性樹脂材料は、PBT、PPS、LCPおよびPAからなる群から選択されるいずれかである、請求項6に記載のリアクトル。
  8. 前記コイルはシート状の巻き線からなる、請求項1~7のいずれか1項に記載のリアクトル。
  9. 前記シート状の巻き線は、導電性材料層と、絶縁材料層とを含む、請求項8に記載のリアクトル。
  10. 前記第1のケースおよび前記第2のケースの少なくともいずれかは固定機構を備えており、前記固定機構は、ねじ、ボルトおよびナットからなる群から選択される部品により、前記第1のケースおよび前記第2のケースとは別の部材に固定可能である、請求項1~9のいずれか1項に記載のリアクトル。
  11. 前記第1のケースと前記第2のケースとは同一形状である、請求項1~9のいずれか1項に記載のリアクトル。
  12. 閉ループの一部としての形状を有する絶縁材料からなるケースと、
    前記ケース内に、それぞれが閉磁路の一部を構成するように配置される複数のコア片と、
    前記ケースの外周面上に巻回されるコイルとを備え、
    前記ケースは内部に、前記複数のコア片のうち隣り合うコア片の間を区画する、前記ケースと一体に成形された仕切りを備え、
    前記複数のコア片は、複数の円柱形および楕円柱形のいずれかのコア片と、角丸長方形の柱体であるコア片とを含み、
    前記ケースは第1のケースと、前記第1のケースの内部の空間を覆う第2のケースとを含み、
    前記ケースは、前記複数の円柱形および楕円柱形のいずれかのコア片を収納する部分から、前記角丸長方形の柱体であるコア片を収納する部分まで連なっているリアクトルの組立方法であって、
    前記第1のケースの内部に、前記複数の円柱形および楕円柱形のいずれかのコア片を配置する工程と、
    前記第1のケースの内部に、前記角丸長方形の柱体であるコア片を配置する工程と、
    前記複数のコア片が収納された前記第1のケースの上に前記第2のケースを取り付ける工程と、
    前記ケースの、前記複数の円柱形および楕円柱形のいずれかのコア片が収納された部分の外側に巻回された前記コイルを挿入する工程と、
    前記ケースの、前記複数の円柱形および楕円柱形のいずれかのコア片が収納された部分の端面に、前記角丸長方形の柱体である他のコア片を固定する工程とを備え、
    前記第1のケースおよび前記第2のケースは、第1方向に沿って延びる第1部分と、前記第1部分の一方および他方の端部から前記第1部分に交差し前記内部の空間を覆う方向とは異なる第2方向に沿って直線状に延びる第2部分とが一体となっており、
    前記複数のコア片は、前記第1部分内に収納され前記第1方向に延びる第1のコア片と、前記第2部分内に前記仕切りを介して複数収納される第2のコア片と、前記第1のコア片と前記第2方向について対向するように前記第1のケースおよび前記第2のケースの外に配置され、前記第1方向に延びる第3のコア片とを有する、リアクトルの組立方法。
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