JP2017208442A - インダクタおよびそのボビン - Google Patents

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祥吾 神戸
島津 英一郎
Eiichiro Shimazu
英一郎 島津
香代 堺
Kayo Sakai
香代 堺
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Abstract

【課題】インダクタンス精度および重畳特性の向上を図ると共に、構成部品の低減を図り且つ組立工数の低減を図ることができる門型インダクタおよびそのボビンを提供する。【解決手段】この門型インダクタ1は、複数のコア分割体5,6,7から構成されるコア2と、このコア2にボビン3を介して巻回されたコイル4とを備え、コア2のいずれかの隣り合うコア分割体7,7の間に磁気ギャップを有する。ボビン3は、前記磁気ギャップとなるスペーサ11を有する。ボビン3に、磁気ギャップとなるスペーサ11としての機能を付与することで、スペーサ部品を設けた従来の門型インダクタよりも、構成部品の低減を図ることができ、組立工数の低減を図る。ボビン3のスペーサ11により、門型インダクタ1を磁気飽和させないようにする。【選択図】図1

Description

この発明は、U形やUR形、角板形のインダクタを組み合わせたいわゆる門型インダクタおよびそのボビンに関し、例えば、電圧変換、ノイズ低減、またはサージ電流の対策等に適用される技術に関する。
例えば、ACアタプター、電気自動車、種々の電気設備等の機器において、電圧変換、ノイズ低減等のためにインダクタが用いられている(特許文献1,2)。このインダクタは、例えば、対象となる機器の定格電流の数倍以上の大電流が流れると、磁気飽和が起こる場合がある。インダクタを磁気飽和させないために、インダクタにおけるコアの磁路の途中に磁気ギャップを設ける必要がある。
図15に示すように、従来のインダクタ50では、例えば、互いに対向する磁性体51,51同士を接着する絶縁層52を設けることで、磁気ギャップを設けている。絶縁層52は、例えば、樹脂等の絶縁剤から成る層である。また銅線を巻回してコイル53を成形する場合、図示外のボビンにコイル53の巻き付け形状を保持することが多い。前記ボビンは、樹脂製の絶縁材から成る絶縁体である。
従来のインダクタにおいて、絶縁層52により磁気ギャップを設ける場合、例えば、磁気ギャップのばらつきが大きくインダクタンス精度、重畳特性を向上することが困難な場合がある。
そこで前記絶縁層52に代えて、隣り合うコア分割体の間にスペーサ部品を挿入してこのスペーサ部品により磁気ギャップを構成する場合がある。この場合、インダクタの構成部品が多くなる。また、複数のコア分割体を組み合わせる門型インダクタの場合、構成部品の高さ調整や熱処理回数等の工程が増えることで、組立工数が多くなっていた。
図16は、他の従来例の門型インダクタの作製の流れを概略示す図である。この例では、同図(1)に示すように、軸方向に隣り合う磁性コア(コア分割体)である柱部54,柱部54間にスペーサ部品55を挿入しこれらを接着し熱処理を行う。次に、同図(2)に示すように、磁性コア(コア分割体)である下部56と(1)の組立部品とを接着し熱処理を行う。次に、同図(3)に示すように、ボビン57に巻回されたコイル58を中心位置決め、高さ調整しながら(2)の組立部品の柱部54等に挿入する。その後、同図(4)に示すように、磁性コア(コア分割体)である上部59を(3)の組立部品に接着し熱処理を行う。
さらに他の従来例では、図17(1)に示すように、柱部54と下部56を接着し熱処理を行う。次に、同図(2)に示すように、ボビン57に巻回されたコイル58の軸中心を位置決めした後、同図(3)に示すように、スペーサ部品55を各ボビン57の中空孔内に挿入する。またコイル58の高さ調整を行う。その後、同図(4)に示すように、上部59を(3)の組立部品に接着し熱処理を行う。
特開2009−289769号公報 特開2012−109296号公報
図16の従来例では、熱処理回数が多いうえ、コイルと磁性体が非接触となるように、コイルを高さ調整する必要がある。
図17の従来例では、コイルが狙い位置に位置決めされるように、コイルをコア端面から高さ調整する必要がある。
この発明の目的は、インダクタンス精度および重畳特性の向上を図ると共に、構成部品の低減を図り且つ組立工数の低減を図ることができる門型インダクタおよびそのボビンを提供することである。
この発明の門型インダクタは、複数のコア分割体から構成されるコアと、このコアにボビンを介して巻回されたコイルとを備え、前記コアのいずれかの隣り合う前記コア分割体の間に磁気ギャップを有する門型インダクタにおいて、
前記ボビンは、前記磁気ギャップとなるスペーサを有することを特徴とする。
この構成によると、ボビンに、磁気ギャップとなるスペーサとしての機能を付与することで、スペーサ部品を設けた従来の門型インダクタよりも、構成部品の低減を図ることができ、組立工数の低減を図ることができる。またボビンのスペーサにより、インダクタを磁気飽和させないようにすることができる。このボビンのスペーサは、例えば絶縁層等により磁気ギャップを設ける場合に比べて、磁気ギャップのばらつきを抑制し、インダクタンス精度および重畳特性の向上を図ることができる。これにより、対象となる機器に対する汎用性を高めることができる。
前記ボビンは、この門型インダクタの取付対象に対し固定可能な固定部を有するものとしても良い。この場合、門型インダクタを取付対象に対し容易に固定することができ、利便性を高めることができる。
前記ボビンは筒状であり、前記コイルが筒状の前記ボビンの外周面に巻回され、前記スペーサは、前記コイルよりも半径方向内方の前記ボビンの内周面に設けられていても良い。この場合、磁束の漏れを低減することができる。
前記ボビンは、軸方向両端にそれぞれフランジ部を有する筒状であり、前記コイルが筒状の前記ボビンの外周面に巻回され、前記スペーサは、いずれか一方または両方のフランジ部から軸方向に延在した部分に設けられていても良い。この場合、門型インダクタの発熱を抑制することができる。
一つの門型インダクタは、中心軸が平行に配置された一対の前記ボビンを有するものであっても良い。このような一対のボビンにそれぞれ巻回されたコイルに電流を流すことで、ある電流値に対して所望のインダクタンスを得ることが可能となる。
この発明のボビンは、複数のコア分割体から構成されるコアを有し、いずれかの隣り合う前記コア分割体の間に磁気ギャップを有する門型インダクタに用いられるボビンにおいて、
前記磁気ギャップとなるスペーサが前記ボビンに一体に設けられていることを特徴とする。
この構成によると、ボビンに、磁気ギャップとなるスペーサとしての機能を付与することで、スペーサ部品を設けた従来の門型インダクタよりも、構成部品の低減を図ることができ、組立工数の低減を図ることができる。またボビンのスペーサにより、インダクタを磁気飽和させないようにすることができる。このボビンのスペーサは、例えば絶縁層等により磁気ギャップを設ける場合に比べて、磁気ギャップのばらつきを抑制し、インダクタンス精度および重畳特性の向上を図ることができる。これにより、対象となる機器に対する汎用性を高めることができる。
この発明の門型インダクタは、複数のコア分割体から構成されるコアと、このコアにボビンを介して巻回されたコイルとを備え、前記コアのいずれかの隣り合う前記コア分割体の間に磁気ギャップを有する門型インダクタにおいて、前記ボビンは、前記磁気ギャップとなるスペーサを有するため、インダクタンス精度および重畳特性の向上を図ると共に、構成部品の低減を図り且つ組立工数の低減を図ることができる。
この発明のボビンは、複数のコア分割体から構成されるコアを有し、いずれかの隣り合う前記コア分割体の間に磁気ギャップを有する門型インダクタに用いられるボビンにおいて、前記磁気ギャップとなるスペーサが前記ボビンに一体に設けられているため、インダクタンス精度および重畳特性の向上を図ると共に、構成部品の低減を図り且つ組立工数の低減を図ることができる。
この発明の実施形態に係る門型インダクタの断面図である。 同門型インダクタの斜視図である。 同門型インダクタの一部分を切り離して表した斜視図である。 同門型インダクタのボビンの一部破断した斜視図である。 同門型インダクタにおける磁束を示す図である。 同門型インダクタの重畳特性を示す図である。 同門型インダクタの作製の流れを概略示す図である。 この発明の他の実施形態に係る門型インダクタの断面図である。 同門型インダクタの斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る門型インダクタの断面図である。 同門型インダクタの斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る門型インダクタの斜視図である。 同門型インダクタの作製の流れを概略示す図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る門型インダクタの斜視図である。 従来例のインダクタの断面図である。 他の従来例の門型インダクタの作製の流れを概略示す図である。 さらに他の従来例の門型インダクタの作製の流れを概略示す図である。
この発明の実施形態に係る門型インダクタを図1ないし図7と共に説明する。以下の説明は、この門型インダクタの作製方法についての説明も含む。
この門型インダクタは、例えば、ACアタプター、電気自動車、種々の電気設備等の機器において、電圧変換、ノイズ低減、またはサージ電流の対策等のために用いられる。この門型インダクタは、複数のコア分割体から構成されるコアを有し、いずれかの隣り合うコア分割体の間に磁気ギャップを有する。
図1は、この実施形態に係る門型インダクタ1の断面図である。図2はこの同門型インダクタ1の斜視図である。図1および図2に示すように、この門型インダクタ1は、所謂UUR型の門型インダクタであって、前記複数のコア分割体から構成されるコア2と、このコア2にボビン3を介して巻回されたコイル4とを備える。
図3は、この門型インダクタ1の一部分を切り離して表した斜視図である。同図3に示すように、コア2は、上部コア分割体5,下部コア分割体6,および4つの柱部コア分割体7を有する。以下の説明において各分割体5〜7をそれぞれ「上部5」,「下部6」,「柱部7」と称す。上部5と下部6は同一形状であり、上部5,下部6,および四つの柱部7は、同一の磁性材料から形成された磁性体である。前記磁性材料としては、例えば、アモルファス合金等が適用される。但し、アモルファス合金に限定されるものではない。
下部6の一表面には、二つの柱部7,7が所定間隔を隔てて支持され接着されている。各柱部7は、円柱形状に形成されて軸心が互いに平行に配置される。上部5の一表面にも、下部6と同様に残りの二つの柱部7,7が所定間隔を隔てて支持され接着されている。各接着面の接着には、例えば、無溶剤型のエポキシ系接着材またはシリコーン系接着材等が、要求される耐熱性等に応じて用いられる。分割面が接着された状態で、各柱部7は、軸心が互いに平行に配置される。
下部6に支持された各柱部7と、上部5に支持された各柱部7とは、ボビン3を介して、互いに対向した状態で固定されている。下部6における一方の柱部7は、上部5における一方の柱部7に同心に設けられ、下部6における他方の柱部7は、上部5における他方の柱部7に同心に設けられる。このように配置される上部5,下部6,および四つの柱部7によりUUR形の門型インダクタ1が構成される。
軸方向に並ぶ柱部7,柱部7に、後述するボビン3の筒状部分8が挿入されている。ボビン3は、コイル4を巻回する部品であって、この門型インダクタ1に一対設けられる。これら一対のボビン3,3は、中心軸が平行に配置される。円筒形状のボビン3の外周面にコイル4が巻回されている。コイル4の両端は、図示しないがコア2の外に取り出されている。軸方向に並ぶ柱部7,柱部7、これら柱部7,7に挿入されたボビン3およびコイル4は、同心に配置される。
コイル4は、導線として、例えば銅エナメル線が用いられる。詳しくは、ウレタン線(UEW)、ホルマール線(PVF)、ポリエステル線(PEW)、ポリエステルイミド線(EIW)、ポリアミドイミド線(AIW)、ポリイミド線(PIW)、これらを組み合わせた二重被覆線、または自己融着線、リッツ線等を使用できる。銅エナメル線の断面形状としては、丸線または角線を使用可能である。
ボビン3について説明する。
図4は、この門型インダクタのボビン3の一部破断した斜視図である。換言すれば、同図4は、図3の切り離して表した門型インダクタ1からボビン3のみ抜き出して示す斜視図である。
図3および図4に示すように、ボビン3は、絶縁性の材料により円筒形状に形成される。絶縁性の材料として、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の樹脂材料が適用される。このボビン3は、円筒形状の筒状部分8と、フランジ部9,10と、磁気ギャップとなるスペーサ11とを有する。これら筒状部分8、フランジ部9,10およびスペーサ11は、例えば、射出成形等により一体成形される。
筒状部分8は、軸方向に並ぶ柱部7,柱部7の外周面に沿って、薄肉の円筒形状に形成されている。フランジ部9,10は、筒状部分8の軸方向両端部に設けられている。フランジ部9,10は、筒状部分8の軸方向両端部から半径方向外方に所定距離延びる。フランジ部9,10は、柱部7の中心軸に対し直交する平面に沿って形成される。また少なくとも一対のボビン3,3における隣り合うフランジ部9,9、(10,10)が互いに干渉しないように、フランジ部9,10が配置される。各ボビン3において、一方のフランジ部10は下部6に当接し、他方のフランジ部9は上部5に当接するように配置される。
スペーサ11は、筒状部分8の内周面に付設されている。スペーサ11は、筒状部分8の内周面における軸方向中間部から半径方向内方に延びて筒状部分8の内部を隔てる内径フランジ状に形成されている。このスペーサ11の一表面に、上部5から延びる柱部7の軸方向先端部が当接し、同スペーサ11の他表面に、下部6から延びる柱部7の軸方向先端部が当接するように配置される。またスペーサ11の軸方向の厚みtは、定められた磁気ギャップに応じて一定の厚みに形成される。
前記定められた磁気ギャップは、所望のインダクタンス精度および重畳特性によって任意に定める磁気ギャップであって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方により適切な磁気ギャップを求めて定められる。なおフランジ部9,10の軸方向の厚み、および、筒状部分8の径方向の厚みは、スペーサ11の軸方向の厚みtよりも薄肉に形成されている。
ここで、図5は、この門型インダクタ1における磁束を示す図である。
コイル4に電流を流すと、コア2に磁束12が発生する。電流値に応じて発生させる磁力の量を、コイル4の巻き数、コア2の材質および形状、磁気ギャップの大きさで制御する。この門型インダクタ1において発生できる磁力の最大量は、コア2の材質と体積で決まる。
図6は、この門型インダクタの重畳特性を示す図である。図6において、横軸はコイルに流す電流値、縦軸はインダクタンスである。磁気ギャップのない従来例の門型インダクタでは、例えば同図6の一点鎖線で示すように、電流値に対して所望のインダクタンスを得られない場合がある。この実施形態に係る門型インダクタでは、磁気ギャップとして、ボビン3の筒状部分8(図4)にスペーサ11(図4)を付設したことで、ある電流値Iに対して所望のインダクタンスLを得ることが可能となる。
図7は、この門型インダクタの作製の流れを概略示す図である。
同図(1)に示すように、先ず二つの柱部7,7と下部6を接着し熱処理を行う。次に、同図(2)に示すように、ボビン3に巻回されたコイル4の軸中心を位置決めしつつ、コイル4の高さ調整をしながらボビン3の筒状部分8を柱部7の外周面に挿入する。その後、同図(3)に示すように、上部5を(3)の組立部品に接着し熱処理を行う。この門型インダクタ1の作製方法によれば、従来例よりも熱処理回数を少なくできるうえ、コイル4の軸中心の位置決めを容易に行える。またコイル4を所望の高さ位置に配置し得る。
作用効果について説明する。
ボビン3に、磁気ギャップとなるスペーサ11としての機能を付与することで、スペーサ部品を設けた従来の門型インダクタよりも、構成部品の低減を図ることができ、組立工数の低減を図ることができる。またボビン3のスペーサ11により、インダクタを磁気飽和させないようにすることができる。このボビン3のスペーサ11は、例えば絶縁層等により磁気ギャップを設ける場合に比べて、磁気ギャップのばらつきを抑制し、インダクタンス精度および重畳特性の向上を図ることができる。これにより、対象となる機器に対する汎用性を高めることができる。スペーサ11は、コイル4よりも半径方向内方の筒状部分8の内周面に付設されているため、磁束の漏れを低減することができる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各実施の形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図8は、他の実施形態に係る門型インダクタ1Aの断面図である。図9はこの門型インダクタ1Aの斜視図である。図8および図9に示すように、この門型インダクタ1AはUR形と角板形のインダクタを組み合わせた門型インダクタであって、スペーサ11が、ボビン3の筒状部分8の軸方向一端部に設けられている。また前述の実施形態では四つの柱部が設けられていたが、この例では、一つの門型インダクタ1Aにつき二つの柱部7,7が設けられている。下部6に支持された二つの柱部7,7により正面視UR形のインダクタを成し、一つの上部5により正面視角板形のインダクタを成す。これらが組み合わされて門型インダクタ1Aが構成される。
この構成によれば、柱部7の個数を低減できる分、前述の実施形態よりも構成部品の低減を図ることができる。また柱部7の個数を低減することで、接着工程および熱処理工程を少なくでき、よって組立工数の低減を図ることができる。その他略同様の作用効果を奏する。
図10は、さらに他の実施形態に係る門型インダクタ1Bの断面図である。図11は、この門型インダクタ1Bの斜視図である。図10および図11に示すように、この門型インダクタ1BはUUR形の門型インダクタであって、スペーサ11が両方のフランジ部9,10から軸方向に延在した部分にそれぞれ設けられている。上部5は、スペーサ11,11を隔ててボビン3の並び方向に沿って第1,第2上部5A,5Bが並ぶ二分割構造になっている。
下部6も、上部5と同様に、スペーサ11,11を隔てて二つのボビン3の並び方向に沿って第1,第2下部6A,6Bが並ぶ二分割構造になっている。第1上部5Aと、この第1上部5Aに繋がる柱部7と、この柱部7に繋がる第1下部6Aとにより正面視UR形のインダクタを成す。第2上部5Bと、この第2上部5Bに繋がる柱部7と、この柱部7に繋がる第2下部6Bとにより正面視UR形のインダクタを成す。これらが組み合わされてUUR形の門型インダクタ1Bが構成される。
スペーサ11は、一対のボビン3,3の並び方向に対し直交する平面状であり、且つ、前記軸方向および前記並び方向にそれぞれ直交する長手方向に沿って延びる矩形板状である。一方のボビン3の上側のフランジ部9から軸方向一方に立設するスペーサ11と、他方のボビン3の上側のフランジ部9から軸方向一方に立設するスペーサ11とが重なり合うように配置される。一方のボビン3の下側のフランジ部10から軸方向他方に立設するスペーサ11と、他方のボビン3の下側のフランジ部10から軸方向他方に立設するスペーサ11とが重なり合うように配置される。重なり合うスペーサ11の厚みが、定められた磁気ギャップに応じて一定の厚みに形成される。
この構成によれば、スペーサ11は、両方のフランジ部9,10から軸方向に延在した部分に設けられているため、コイルへの漏れ磁束の流入を低減できる。このため、この門型インダクタ1Bの発熱を抑制することができる。
図12に示すように、UUR形の門型インダクタ1Cにおいて、各フランジ部9,10に位置決め用の段差部13を設けて良い。フランジ部9,10には、上部5または下部6を一対のボビン3,3に対し位置決めする段差部13,13が設けられている。具体的には、フランジ部9,10の表面の一部に、上部5または下部6の底面の一部が嵌り込む段差部13が設けられている。
一方のボビン3における軸方向上側のフランジ部9の段差部13と、他方のボビン3における軸方向上側のフランジ部9の段差部13とは、前記並び方向に隣り合い、これら隣り合う段差部13,13に上部5の底面の一部が嵌り込む。一方のボビン3における軸方向下側のフランジ部10の段差部13と、他方のボビン3における軸方向下側のフランジ部9の段差部13とは、前記並び方向に隣り合い、これら隣り合う段差部13,13に下部6の底面の一部が嵌り込む。その他図2の実施形態と同様の構成となっている。
図13は、この門型インダクタの作製の流れを概略示す図である。
同図(1)に示すように、柱部7と下部6、上部5の位置決め、コイル4の軸中心を位置決め、およびコイル4の高さ調整をしたうえで熱処理を行う。その後、同図(2)に示すように、(1)の組立部品に上部5を接着し熱処理を行う。この図12および図13の構成によれば、従来例よりも熱処理回数を少なくできるうえ、上部5、下部6に対してフランジ部9,10の段差部13が嵌り込むため、コイル4の軸中心の位置決めを容易に行える。またコイル4を所望の高さ位置に配置し得る。
図14に示すように、UUR形の門型インダクタ1Dにおいて、ボビン3は、この門型インダクタ1Dの取付対象に対し固定可能な固定部14を有するものとしても良い。固定部14は、各フランジ部9,10から軸方向一方または他方に立設する。各固定部14は、前記並び方向に沿って延びる矩形板状である。その他、図2の実施形態と同様となっている。
この構成によれば、門型インダクタ1Dを取付対象に対し容易に固定することができ、利便性を高めることができる。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1〜1D…門型インダクタ
2…コア
3…ボビン
4…コイル
5…上部(コア分割体)
6…下部(コア分割体)
7…柱部(コア分割体)
9,10…フランジ部
11…スペーサ
14…固定部

Claims (6)

  1. 複数のコア分割体から構成されるコアと、このコアにボビンを介して巻回されたコイルとを備え、前記コアのいずれかの隣り合う前記コア分割体の間に磁気ギャップを有する門型インダクタにおいて、
    前記ボビンは、前記磁気ギャップとなるスペーサを有することを特徴とする門型インダクタ。
  2. 請求項1に記載の門型インダクタにおいて、前記ボビンは、この門型インダクタの取付対象に対し固定可能な固定部を有する門型インダクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の門型インダクタにおいて、前記ボビンは筒状であり、前記コイルが筒状の前記ボビンの外周面に巻回され、前記スペーサは、前記コイルよりも半径方向内方の前記ボビンの内周面に設けられている門型インダクタ。
  4. 請求項1または請求項2に記載の門型インダクタにおいて、前記ボビンは、軸方向両端にそれぞれフランジ部を有する筒状であり、前記コイルが筒状の前記ボビンの外周面に巻回され、前記スペーサは、いずれか一方または両方のフランジ部から軸方向に延在した部分に設けられている門型インダクタ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の門型インダクタにおいて、一つの門型インダクタは、中心軸が平行に配置された一対の前記ボビンを有する門型インダクタ。
  6. 複数のコア分割体から構成されるコアを有し、いずれかの隣り合う前記コア分割体の間に磁気ギャップを有する門型インダクタに用いられるボビンにおいて、
    前記磁気ギャップとなるスペーサが前記ボビンに一体に設けられていることを特徴とするボビン。
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