JP7431564B2 - 内歯車とハウジングとの分離構造体、遊星歯車装置、及びアクチュエータ - Google Patents
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Description
(アクチュエータ1の構成)
図1及び図2に示すように、アクチュエータ1は、例えば、モータ10と、モータ10に接続された遊星歯車装置20とを備えている。
次に、アクチュエータ1の動作の一例について説明する。まず、図4に示すモータ10が作動すると、回転軸12が、第1方向又は第2方向に回転する。以下、回転軸12が第1方向に回転した場合について説明する。
上記の実施の形態によれば、分離した内歯車74と第2ハウジング40との構造体において、アクチュエータ1の作動中に内歯車74が移動したとしても、ストッパ45と移動制限凸部75とが線接触することで内歯車74の移動を制限することができる。図12は、内歯車74が軸回りに回転したことによって、内歯車74と第2ハウジング40とが線接触した状態を示している。このとき、対のストッパ45と移動制限凸部75とは6箇所全てで接触するが、その接触態様は同様である。そのため、図中上部で接触した1つの接触箇所について、図12の拡大図を参照しながら説明する。図に示すように、膨らんだ凸状の曲線によって図示されるストッパ45の接続部45bと、直線によって図示される移動制限凸部75の斜辺部75aとの接触箇所は、接触点P1で示すことができる。すなわち、極めて限られた範囲での接触となる。なお、第2ハウジング40の断面と内歯車74の断面とは、軸線方向に形状と大きさとが一定である。そのため、接続部45bと斜辺部75aとの接触は、軸線に平行な方向に曲りを有しない凸状の曲面と軸線に平行な平面との接触となる。これにより、図14に示す接触領域90のように、内歯車74と第2ハウジング40との接触は、X軸に平行な軸線方向に沿った線接触になる。
実施の形態2では、第2ハウジングに形成された対のストッパと内歯車に形成された移動制限凸部とが延在する方向が、実施の形態1と異なっている。なお、他の構成については、実施の形態1の構成と同様である。
次に、実施の形態3について、図18及び図19を参照しながら説明する。実施の形態3では、第2ハウジングに形成された対のストッパの数および内歯車に形成された移動制限凸部の数を3つにし、6つ形成していた実施の形態1から半分に減らしている。
次に、実施の形態4について、図20及び図21を参照しながら説明する。図20に示すように、内歯車474の外周面には、X軸方向に延在した移動制限凸部475が等間隔に3つ形成されている。移動制限凸部475は、頂部475bと頂部475bの両サイドに形成された斜辺部475aとを有する三角形状の断面を有している。移動制限凸部475間には、内歯車474の外周面を構成する3つの円弧状部476が形成されている。この3つの円弧状部476は、図19に示す実施の形態3の円弧状部376よりも軸線側(内側)に引っ込んだ状態で形成されている。
次に、実施の形態5について、図22から図24を参照しながら説明する。図22に示すように、内歯車574の外周面には、X軸方向に延在した移動制限凸部575が等間隔で3つ形成されている。移動制限凸部575は、膨出した山形状の断面を有している。移動制限凸部575間には、内歯車574の外周面を構成する3つの円弧状部576が形成されている。この3つの円弧状部576は、図21に示す実施の形態4の円弧状部476と同様に、軸線側(内側)に引っ込んだ状態で形成されている。
次に、実施の形態6について、図25から図27を参照しながら説明する。図25に示すように、内歯車674の外周面には、X軸方向に沿って切られた外歯から構成された移動制限凸部675が等間隔で複数形成されている。移動制限凸部675は、略台形状の断面を有している。
次に、実施の形態7について、図28から図30を参照しながら説明する。実施の形態7では、対のストッパと移動制限凸部との設置箇所を入れ替え、第2ハウジングの内周面に移動制限凸部を設け、内歯車の外周面に対のストッパを設けている。
次に、実施の形態8について、図31から図33を参照しながら説明する。実施の形態8では、対のストッパと移動制限凸部との配置間隔を等間隔とせずに不等間隔となるように配置している。
次に、実施の形態9について、図34から図36を参照しながら説明する。実施の形態9では、移動制限凸部と接触するストッパを、対で配置することなく移動制限凸部と1対1の関係で配置している。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。上記の実施形態では、対のストッパ45の断面を山形の形状とし、移動制限凸部75の断面を三角形状としたが、対のストッパの断面を三角形状とし、対のストッパの間に差し込まれる移動制限凸部の断面を山形の形状として、断面形状を入れ替えてもよい。
10 モータ
11 モータ本体
12 回転軸
20 遊星歯車装置
30 第1ハウジング
30a 開口
40 第2ハウジング
41 第1部位
42 第2部位
43 第3部位
43a 開口
44 円筒体
44a 内壁
45 ストッパ(第2凸部)
45a 立ち上がり部
45b 接続部
45c 頂部
46 円筒体
47 内歯部
50 ハウジング
60 遊星歯車機構
70 第1遊星歯車機構
71 太陽歯車
71a 太陽歯部
72 遊星歯車
72a 遊星歯部
73 キャリア
73a 収容開口
74 内歯車
74a 内歯部
74b 外周面
75 移動制限凸部(第1凸部)
75a 斜辺部
75b 頂部
75c 切欠き部
76 ピン
80 第2遊星歯車機構
81 太陽歯車
81a 太陽歯部
82 遊星歯車
82a 遊星歯部
83 キャリア
84 歯車保持部
84a 収容開口
85 出力軸保持部
85a 嵌合孔
86 出力軸
86a 出力歯車
87 ピン
90 接触領域
140 第2ハウジング
141 凹状部
174 内歯車
175 移動制限凸部(第1凸部)
240,340,440,540,640,740,840,940 第2ハウジング
245,345,445,545,645,745,845 ストッパ
274,374,474,574,674,774,874,974 内歯車
275,375,475,575,675,775,875,975 移動制限凸部
376 円弧状部
376a 開口
475a 斜辺部
475b 頂部
476 円弧状部
576 円弧状部
945a 第1ストッパ
945b 第2ストッパ
Claims (17)
- 軸線方向に対して斜めの方向に向けて軸線方向の一方側から他方側に向かって延在する第1凸部が外周面に形成された内歯車と、
前記軸線方向に対して斜めの方向に向けて延在する第2凸部が内周面に形成されており、前記内周面との間で隙間を設けた状態で前記内歯車を収容するハウジングと、を備え、
前記内歯車は、前記第1凸部と前記第2凸部とが線接触することで前記ハウジングの内部での移動が制限される、
内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 複数の第1凸部と、隣接する前記第1凸部の間に配された接触部とが外周面に形成され、内歯部が内周面に形成された内歯車と、
第2凸部が内周面に形成されており、前記第2凸部が形成された内周面との間で隙間を設けた状態で前記内歯車を収容するハウジングと、を備え、
前記内歯車は、前記第1凸部と前記第2凸部とが接触することで前記ハウジングの内部での移動が制限されるとともに、前記接触部と前記ハウジングの内周面とが接触することで前記ハウジングの内部での移動が制限され、
前記内歯車において、前記接触部と前記内歯部との間には、軸線方向にあけられた開口が形成されている、
内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 所定方向に延在する複数の第1凸部が外周面に形成された内歯車と、
前記所定方向に延在する複数の第2凸部が内周面に形成されており、前記内周面との間で隙間を設けた状態で前記内歯車を収容するハウジングと、を備え、
前記内歯車は、前記第1凸部が対応する前記第2凸部と線接触することで前記ハウジングの内部での移動が制限され、
複数の前記第1凸部と複数の前記第2凸部とは、それぞれ等間隔で配置されている、
内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 所定方向に延在する複数の第1凸部が外周面に形成された内歯車と、
前記所定方向に延在する複数の第2凸部が内周面に形成されており、前記内周面との間で隙間を設けた状態で前記内歯車を収容するハウジングと、を備え、
前記内歯車は、前記第1凸部が対応する前記第2凸部と線接触することで前記ハウジングの内部での移動が制限され、
複数の前記第1凸部と複数の前記第2凸部とは、隣接するそれぞれの凸部が不等間隔で配置されている、
内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 前記第1凸部と前記第2凸部のうち、一方の凸部は間隔をあけて対で形成されており、他方の凸部は対で形成された前記一方の凸部の間に差し込まれるように配置され、
接触する前記一方の凸部における接触箇所と前記他方の凸部における接触箇所のうち、少なくとも一方は曲面で形成されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 前記一方の凸部は、前記第2凸部であり、
前記他方の凸部は、前記第1凸部であり、
前記第1凸部は、軸線方向と直交する面で切断すると三角形状の断面を有し、平面状に形成された斜面で前記第2凸部と接触する、
請求項5に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 前記一方の凸部は、前記第1凸部であり、
前記他方の凸部は、前記第2凸部であり、
前記第2凸部は、軸線方向と直交する面で切断すると三角形状の断面を有し、平面状に形成された斜面で前記第1凸部と接触する、
請求項5に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 前記接触する前記第1凸部の接触箇所と前記第2凸部の接触箇所のうち、一方は凸状の曲面であり他方は平面である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 前記接触する前記第1凸部の接触箇所と前記第2凸部の接触箇所とは、凸状の曲面である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 前記接触する前記第1凸部の接触箇所と前記第2凸部の接触箇所のうち、一方は凸状の曲面であり他方は凹状の曲面である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 前記第1凸部は、前記内歯車の外周面に軸線方向に沿って切られた外歯又は軸線方向に対して斜めの方向に沿って切られた外歯から構成されており、
前記第2凸部は、前記ハウジングの内周面に軸線方向に沿って切られた内歯又は軸線方向に対して斜めの方向に沿って切られた内歯から構成されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 複数の前記第1凸部のそれぞれに、対応する1つの前記第2凸部が配置されており、
複数の前記第2凸部のうち、一部は前記内歯車が第1方向に回転した場合に対応する前記第1凸部と接触し、残りの一部は前記内歯車が第2方向に回転した場合に対応する前記第1凸部と接触する、
請求項3又は4に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 前記内歯車と前記ハウジングとは合成樹脂製であり、
前記内歯車は、前記ハウジングを形成する合成樹脂よりも低硬度の合成樹脂から形成されている、
請求項1から12のいずれか1項に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体。 - 請求項1から13のいずれか1項に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体と、
前記内歯車と噛み合う1又は複数の遊星歯車と、
前記1又は複数の遊星歯車の中央に位置し、前記1又は複数の遊星歯車と噛み合う太陽歯車と、
前記1又は複数の遊星歯車を回転可能に支持するキャリアと、を備える、
遊星歯車装置。 - 前記キャリアの回転に伴い、前記キャリアの回転と同じように回転する第2の太陽歯車と、
前記第2の太陽歯車の周囲に配され、前記第2の太陽歯車と噛み合う1又は複数の第2の遊星歯車と、
前記1又は複数の第2の遊星歯車を回転可能に支持する第2のキャリアと、
前記1又は複数の第2の遊星歯車と噛み合う内歯が内周面に形成された第2のハウジングと、をさらに備え、
前記ハウジングと前記第2のハウジングとは一体で成形されている、
請求項14に記載の遊星歯車装置。 - 太陽歯車と、
前記太陽歯車の周囲に配され、前記太陽歯車と噛み合う1又は複数の遊星歯車と、
前記1又は複数の遊星歯車を回転可能に支持するキャリアと、を有する遊星歯車機構を少なくとも2段備える遊星歯車装置であって、
少なくとも2段の前記遊星歯車機構のうちの、最も高速で動作する遊星歯車機構は、請求項1から13のいずれか1項に記載の内歯車とハウジングとの分離構造体を備え、前記遊星歯車機構の前記1又は複数の遊星歯車と前記内歯車とが噛み合っており、
少なくとも2段の前記遊星歯車機構のうちの、最も低速で動作する遊星歯車機構は、前記遊星歯車機構が有する前記1又は複数の遊星歯車と噛み合う内歯が内周面に形成されたハウジングを備える、
遊星歯車装置。 - 請求項14から16のいずれか1項に記載の遊星歯車装置と、
前記遊星歯車装置に接続され前記遊星歯車装置を駆動するモータと、を備える、
アクチュエータ。
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