JP7431386B1 - 密閉型ろ過装置、及び密閉型ろ過装置を用いた処理方法 - Google Patents

密閉型ろ過装置、及び密閉型ろ過装置を用いた処理方法 Download PDF

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Abstract

密閉容器3の底部側に設けられ、被流動物であるウェットケーク202を積層させる第一ろ過部102と、第一ろ過部の底部側から、ウェットケーク202を流動させる流動媒体である流動液103aを導入する流動媒体導入部104と、密閉容器内にて回転自在に配される撹拌用軸4aと、この撹拌用軸4aに備えられ、ウェットケークを第一ろ過部102の上面側で撹拌する撹拌翼5を有する撹拌部とを備え、撹拌翼5を撹拌する撹拌用軸4aには、流動液103aを排出可能な流動媒体排出孔4bが形成され、密閉容器3内の上部領域には、ウェットケークの微粒子を捕集する第二ろ過部111Aを備えており、第二ろ過部111Aは、撹拌用軸4aに装着されており、流動液が通過可能な流路111aを有し、この流路111aは、撹拌用軸4a内の流動媒体排出孔4bと連通している。

Description

本発明は、密閉型ろ過装置、及び密閉型ろ過装置を用いた処理方法に関する。
ろ過装置の1つとして、下記特許文献1又は2に示すように、ヌッチェ型ろ過装置が挙げられる。このヌッチェ型ろ過装置は、ろ室を内部に有する密閉容器と、ろ室内で水平方向に延在し上面にろ材が配置されるろ板と、を備えている。このヌッチェ型ろ過装置は、鉛直軸方向に対して直交する水平方向にろ板が配置されることから、水平ろ板式ろ過装置と呼ばれることがある。
ヌッチェ型ろ過装置でスラリーを脱液すると、ろ材の上にウェットケークが堆積する。ウェットケークは、含液率が例えば20wt%から30wt%であり、多くの液体を含む。よって、ヌッチェ型ろ過装置では、ウェットケークをさらに脱液させて、含液率が例えば0.5wt%から5wt%の固体ケークを生成している。固体ケークは、密閉容器の内壁に沿った形状(例えば円盤状)を成し、一塊となっている。そして、ろ室から固体ケークを排出する際、一塊となっている固体ケークをそのまま排出したり、若しくは撹拌翼などによって固体ケークを掻き取って小片状にしてから排出したりしている。
特開昭56-60615号公報 特開昭62-1416号公報 特許6968306号公報 特開平4-344091号公報
ところで、ろ室から排出された固体ケークを粉砕し、最終的に粉末とすることがある。従来のヌッチェ型ろ過装置を利用して粉末を生成するには、ウェットケークから固体ケークを一度生成し、その固定ケークを粉砕する工程が必要となり、製造工程が比較的多くなる。また、固体ケークを排出して粉砕装置に搬送する、という手間もかかる。さらに、短時間で粉末化する技術を先に提案した(特許文献3)。
ここで、含液率が例えば20wt%から30wt%のウェットケークェットケークをヌッチェ型ろ過装置により脱液処理させて、例えば0.5wt%から5wt%程度の固体ケークを生成する際、乾燥させる乾燥ガスを外部からろ過装置の内部に吹き込み、乾燥後のガスを排出させて処理するような場合、装置本体の外部において乾燥ガスに含まれる粉体を例えばバグフィルタで捕集する必要がある(特許文献4)。
しかしながら、装置本体の外部でガスに同伴される微粒子を捕集する場合には、バグフィルタに捕集される付着微粒子の含液率は、最終製品の粉体の含液率とは異なるので、最終製品に混入して用いることができなくなり、その結果歩留まりが悪くなるという、問題がある。
また、前記ろ過装置を用いて脱液処理した後に洗浄処理するような場合、例えばウェットケーク中の液体中に含まれるイオン濃度が高い場合、純水で処理してイオン濃度を低下させる必要があるが、このような場合においても、純水をそのまま廃棄することなく、循環させて再利用する必要がある。その際、ウェットケーク中の微粒子が外部に排出するのを防止する必要がある。
このように、従来技術においては、ろ室内でウェットケーク中の微粒子を装置内部において、歩留まりよく生成する技術の出現が切望されている。
本発明は、ろ室内で例えばウェットケークなどの被処理物から微粒子を排出することなく、一貫して処理することができる、密閉型ろ過装置及び密閉型ろ過装置を用いた処理方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係る密閉型ろ過装置は、
密閉容器の底部側に設けられ、被流動物を積層させる第一ろ過部と、
前記第一ろ過部の底部側から、前記被流動物を流動させる流動媒体を導入する流動媒体導入部と、
前記密閉容器内にて回転可能に配される撹拌用軸と、前記撹拌用軸に備えられ、前記被流動物を第一ろ過部の上面側で撹拌する撹拌翼を有する撹拌部と、を備えたろ過装置であって、
前記撹拌用軸には、前記流動媒体を排出可能な流動媒体排出孔が形成されていると共に、
前記密閉容器内の上部領域にて、被流動物の微粒子を捕集する第二ろ過部を備えており、
前記第二ろ過部は、前記流動媒体が通過可能な流路を有し、前記流路は、前記撹拌用軸内の前記流動媒体排出孔と連通して前記撹拌用軸に装着されていることを特徴とする。
本発明の第2態様に係る密閉型ろ過装置は、
前記撹拌用軸が、外側軸と、前記外側軸内に配される内側軸と、からなる二重構造の軸であることを特徴とする。
本発明の第3態様に係る密閉型ろ過装置は、
前記第二ろ過部が平板フィルタ又はキャンドルフィルタ又はリーフフィルタのいずれかであることを特徴とする。
本発明の第4態様に係る密閉型ろ過装置は、
前記密閉容器の外周面に装着された密閉容器用温度調節手段を備えることを特徴とする。
本発明の第5態様に係る密閉型ろ過装置は、
前記流動媒体が流動液であって、
前記流動媒体排出孔が形成された前記撹拌用軸の上端に設けられたロータリージョイントと、
前記ロータリージョイントに接続され、流動液を排出しつつ循環させる流動液環ラインと、
前記流動液循環ラインに介装され、排出された流動液を貯留する流動液貯留槽と、
前記流動液貯留槽から流動液を前記密閉容器の流動媒体導入部に送液する循環ポンプと、を備えることを特徴とする。
本発明の第6態様に係る密閉型ろ過装置は、
前記流動媒体が流動ガスであって、
前記流動媒体排出孔が形成された撹拌用軸の上端に設けられたロータリージョイントと、
前記ロータリージョイントに接続され流動ガスを排出する流動ガス排出ラインと、
前記流動ガス排出ラインに介装され、排出された流動ガスを冷却する冷却部と、
前記冷却部で冷却された凝縮液を回収する凝縮液回収槽と、
前記凝縮液回収槽で気液分離された流動ガスを前記密閉容器の流動媒体導入部に循環する循環ポンプを有する循環ラインと、を備えることを特徴とする。
本発明の第7態様に係る密閉型ろ過装置は、
前記冷却部で冷却された凝縮液の液量を測定する液量状態監視装置を備えることを特徴とする。
本発明の第8態様に係る密閉型ろ過装置を用いた処理方法は、
ろ過装置の密閉容器の内部でスラリーを脱液し、ウェットケークを生成する脱液処理工程と、
前記密閉容器内の所定含液率のウェットケークを、所望含液率以下の含液率の粉体に乾燥させる第6態様のろ過装置を用いた粉末化処工程と、を有することを特徴とする。
本発明の第9態様に係る密閉型ろ過装置を用いた処理方法は、
ろ過装置の密閉容器の内部でスラリーを脱液し、ウェットケークを生成する脱液処理工程と、
前記密閉容器内の所定含液率のウェットケークを、所望含液率以下の含液率の粉体に乾燥させる第6態様のろ過装置を用いた粉末化処工程と、
前記脱液処理工程の後であって前記粉末化処理工程の前に、第5態様のろ過装置を用いて、前記密閉容器の内部でウェットケークを洗浄処理する洗浄処理工程、溶媒置換を行う溶媒置換工程、又は抽出成分を抽出溶媒で抽出する溶媒抽出工程の少なくとも一つを実施することを特徴とする。
本発明によれば、ろ室内部でウェットケークから微粒子を排出することなく、一貫して歩留まりよく処理することができる。
実施形態1の脱液処理工程を実施するろ過装置の概略図である。 実施形態1の洗浄処理工程を実施するろ過装置の概略図である。 実施形態1の洗浄処理工程を実施する他のろ過装置の概略図である。 実施形態1の粉末化処理工程を実施するろ過装置の概略図である。 実施形態1の粉末化処理工程を実施する他のろ過装置の概略図である。 実施形態1の脱液処理・洗浄処理・粉末化処理の各々の工程を実施するろ過装置の概略図である。 実施形態1のろ過装置を左方から視た側面図である。 実施形態1の土台部と支持板を上方から視た平面図である。 実施形態1の回転基部を前方から視た正面図である。 実施形態1の土台部と支持板と密閉容器を前方から視た正面図である。 実施形態1の密閉容器の断面図である。 実施形態1の支持板と動力伝達部とモータを前方から視た正面図である。 実施形態1の昇降部を右前方から視た斜視図である。 実施形態1のろ室にスラリーを導入しろ過し始めた状態を示す図である。 図9の状態から脱液してウェットケークが生成された状態を示す図である。 図10の状態に洗浄液を導入しウェットケークを洗浄し始める前の状態を示す図である。 図10の状態から乾燥処理状態を示す図である。 図10の状態から支持板を回動させて密閉容器を傾けた状態を示す図である。 図12Aの状態から撹拌翼を下げて駆動させた状態を示す図である。 図13の状態から密閉容器に排出口を開放させて固体ケークを排出した状態を示す図である。 実施形態1の密閉容器でウェットケークを乾燥させる状態を示す図である。 実施形態1の密閉容器で洗浄処理又は溶媒置換を行っている状態を示す図である。 実施形態2のろ過装置を有する天然色素抽出システムの全体構成を示す図である。 実施形態1の平板フィルタを撹拌用軸に設置している構成を示す概略図である。 実施形態1の平板フィルタを二重構造の撹拌用軸に設置している構成を示す概略図である。 実施形態1のキャンドルフィルタを撹拌用軸に設置している構成を示す概略図である。 実施形態1のリーフフィルタを撹拌用軸に設置している構成を示す概略図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
図1Aは、実施形態1の脱液処理工程を実施するろ過装置の概略図である。図1Bは、実施形態1の洗浄処理工程を実施するろ過装置の概略図である。図1Cは、実施形態1の洗浄処理工程を実施する他のろ過装置の概略図である。図1Dは、実施形態1の粉末化処理工程を実施するろ過装置の概略図である。図1Eは、実施形態1の粉末化処理工程を実施する他のろ過装置の概略図である。図1Fは、実施形態1の脱液処理・洗浄処理・粉末化処理の各々の工程を実施するろ過装置の概略図である。図2は、実施形態1のろ過装置を左方から視た側面図である。図3は、実施形態1の土台部と支持板を上方から視た平面図である。図4は、実施形態1の回転基部を前方から視た正面図である。図5は、実施形態1の土台部と支持板と密閉容器を前方から視た正面図である。図6は、実施形態1の密閉容器の断面図である。図7は、実施形態1の支持板と動力伝達部とモータを前方から視た正面図である。図8は、実施形態1の昇降部を右前方から視た斜視図である。図9は、実施形態1のろ室にスラリーを導入しろ過し始めた状態を示す図である。図10は、図9の状態から脱液してウェットケークが生成された状態を示す図である。図11は、図10の状態に洗浄液を導入しウェットケークを洗浄し始める前の状態を示す図である。図12Aは、図10の状態から乾燥状態を示す図である。図12Bは、図10の状態から支持板を回動させて密閉容器を傾けた状態を示す図である。図13は図12Aの状態から撹拌翼を下げて駆動させた状態を示す図である。図14は、図13の状態から密閉容器に排出口を開放させて固体ケークを排出した状態を示す図である。図15は、実施形態1の密閉容器でウェットケークを乾燥させる状態を示す図である。図16は、実施形態1の密閉容器で洗浄処理又は溶媒置換を行っている状態を示す図である。図17は、実施形態2のろ過装置を有する天然色素抽出システムの全体構成を示す図である。図18は実施形態1の平板フィルタを撹拌用軸に設置している構成を示す概略図である。図19は実施形態1の平板フィルタを二重構造の撹拌用軸に設置している構成を示す概略図である。図20は実施形態1のキャンドルフィルタを撹拌用軸に設置している構成を示す概略図である。図21は実施形態1のリーフフィルタを撹拌用軸に設置している構成を示す概略図である。
(実施形態1)
本実施形態の密閉ろ過装置(以下、単に「ろ過装置」ともいう)は、密閉容器3に導入したスラリー201を脱液し、ウェットケーク202を生成する脱液処理を行う脱液処理工程(S-1)と、脱液処理工程(S-1)の後において、密閉容器の内部でウェットケークを洗浄する洗浄処理工程(S-2)と、密閉容器3を乾燥させて粉末203とする粉末化処理工程(S-3)と、を操作するものである。なお、密閉容器を備えるろ過装置の構成の詳細説明については後述する(図2~図15参照)。
図1Aは、脱液処理工程(S-1)を実施するろ過装置100Aの概略図である。
図1Aに示すように、ろ過装置100Aは、スラリー201が投入される密閉容器3と、密閉容器3の底部に設けられた第一ろ過部102と、この密閉容器3内でスラリー201を撹拌する撹拌翼5を有する撹拌用軸4aと、密閉容器3内にスラリー201を導入する導入管36と、密閉容器3内に空気や不活性ガスなどの加圧気体204を導入する加圧管37と、加圧気体により押圧されたスラリー201中のろ液201aを排出するろ液排出管205と、ろ液201aを貯留するろ液貯留槽206と、を備えている。
なお、図1A中、符号V1~V4は弁を示す。
まず、脱液処理工程(S-1)について、図9を用いて説明する。
図9に示すように、ろ過装置100Aにおいて、V1を開いて導入管36からスラリー
201を、密閉容器3内のろ室Sに導入し、第一ろ過部102の上方にスラリー201を堆積させる。次に、V1を閉じて撹拌翼5を駆動させてスラリー201を均して、その後
に通気脱液処理を開始する。通気脱液処理の際には、V2を開いて加圧管37を介して密
閉容器3のろ室S内であって、スラリー201の上方(ろ室Sの上方)側に加圧気体204を供給する。
ろ過装置100Aにおいては、供給された加圧気体204により、先ずスラリー201の液面全体が押圧され、その結果、スラリー201を構成するろ液201aが第一ろ過部102を通過して排出され、排出管35側に流れる。その後スラリー201の含液率が低下すると、スラリー201を構成する固体粒子に空隙が生じる。この空隙が無数に生じた後には、加圧気体204は、この空隙を通してスラリー201の全体を通過することとなり、第一ろ過部102を通過し、排出管35側に向かう。ここで、スラリー201を通過する加圧気体204は、スラリー201の粒子間に含まれる液体を排出管35側に運ぶキャリアとして作用する。これにより、スラリー201が脱液される。なお、加圧気体204としては、例えば加温、加熱された圧縮空気や窒素、炭酸ガス、アルゴンなどの不活性ガスなどを用いることができる。
そして、一定時間、脱液処理工程を行うと、第一ろ過部102のろ材の上方には、図10に示すように、含液率が、例えば20wt%から30wt%のウェットケーク202が堆積する。
このようにして、スラリー201が所定の含液率のウェットケーク202の状態になった後には、洗浄処理工程(S-2)、粉末化処理工程(S-3)を行うことができる。
以下、洗浄処理工程(S-2)、粉末化処理工程(S-3)の順で説明する。
洗浄処理工程(S-2)は、いわゆる溶媒洗浄処理工程ともいい、密閉容器3の内部に堆積したウェットケーク202に対して、ウェットケーク202に含まれる溶媒と、同一又は異なる新規洗浄溶媒201bを密閉容器3内に導入し、洗浄処理する処理工程である。本実施形態においてはウェットケーク202に含まれる固体又は液体を洗浄する。なお、新規洗浄溶媒201bにはスラリー液201aを構成する同一性状の溶媒においてフレッシュな溶媒も含む。
具体的には、図11に示すように、洗浄液供給管(不図示)からろ室Sに洗浄溶媒201bを供給する。次に、撹拌翼5を駆動させ、洗浄溶媒201bでウェットケーク202中の固体の洗浄を開始する。この結果、ウェットケーク202は、洗浄溶媒201bを吸収して再度スラリー状態となる。そして、所定時間回転を継続した後、撹拌翼5の回転を停止し、次いで撹拌翼5を上昇させる。その後、加圧管37を介してろ室Sに加圧気体204を供給する。
これにより、スラリーに含まれる液体と新規の洗浄溶媒201bとの混合溶媒(201a+201b)は、第一ろ過部102を通過して排出管35から排出される。
なお、本発明において、洗浄回数は特に限定されない。
この洗浄処理工程(S-2)を実施した後は、前述した脱液処理工程(S-1)を実施し、再度脱液処理を行い、ろ材34の上方には、洗浄処理されたいわゆるスポンジ状態のウェットケーク202Aが堆積される。
また、実施形態の洗浄処理工程は、密閉容器3が水平状態(支持板2が水平状態)で行われているが、密閉容器3は、例えば45°や90°など任意の角度に傾いていてもよい。また、脱液処理工程(S-1)及び洗浄処理工程(S-2)において、ろ室S内にあるスラリー201及びウェットケーク202に含まれる液体分の吸引は、排出管35側を真空減圧による吸引排気としてもよい。若しくは、真空乾燥により液体分の吸引をしてもよい。
この洗浄処理工程(S-2)の際に、洗浄効率を向上させるために、図1Bに示すろ過装置100B-1を用いて行うのが好ましい。
図1Bに示すように、洗浄処理工程(S-2)を実施するろ過装置100B-1は、密閉容器3の底部側に設けられ、被流動物であるウェットケーク202を積層させる第一ろ過部102と、第一ろ過部102の底部側から、ウェットケーク202を流動させる流動媒体である流動液103aを導入する流動媒体導入部104と、密閉容器3内にて回転自在に配される撹拌用軸4aと、この撹拌用軸4aに備えられ、ウェットケーク202を第一ろ過部102の上面側で撹拌する撹拌翼5を有する撹拌部と、を備えている。
ここで、図18に示すように、撹拌翼5を撹拌する撹拌用軸4aには、流動液103aを排出可能な流動媒体排出孔4bが形成されている。なお、符号4cはシール部を図示する。
また、密閉容器3内の上部領域には、ウェットケーク202の微粒子を捕集する第二ろ過部111(111A、111B、111C)を備えており、第二ろ過部111は、撹拌用軸4aに装着されており、流動液103aが通過可能な流路111aを有し、この流路111aは、撹拌用軸4a内の流動媒体排出孔4bと連通している。
図1Bに示すように、流動媒体排出孔4bが形成された撹拌用軸4aの上端には、ロータリージョイント120が設けられており、このロータリージョイント120には、流動媒体排出孔4bを介して排出された流動液103aを循環させる循環ライン121aが接続されている。そして、この流動液循環ライン121aには、排出された流動液103aを貯留する流動液貯留槽122が介装されており、流動液貯留槽122から流動液103aを密閉容器3の流動媒体導入部104に送液する循環ポンプ122aが流動液循環ライン121aに備えられている。なお、図1B中、符号V5、V6は弁を示す。
そして、弁V3、V5を開放して流動液103aを循環ライン121aにより循環させる。これにより、スラリー201中の液体が例えば水系溶媒である場合、ウェットケーク202に含まれる固体又は液体を洗浄する。また、洗浄処理の代わりの洗浄処理工程としては、ウェットケーク202中に不純物である例えば塩類に起因するイオンが存在するような場合、流動液103aとして洗浄処理液である純水を導入することで、純水中に塩類イオンを溶解させ、塩類のイオン濃度を低減させることができる。この結果、ウェットケーク202が、後述する粉末化処理工程(S-3)で乾燥された際に製品である固体ケークの表面における微量のイオン粒子の析出がなくなり、製品の品質が向上することとなる。
また、スラリー液中の不純物の塩類は一例であり、塩類に限らず、他の不純物、例えば糖類を製品とした場合、糖類に含まれているタンパク質類などの不純物を、例えばフレッシュなエタノールなどの洗浄溶媒を用いて洗浄処理するようにしてもよい。この場合には、エタノールなどを流動液とするのが好ましい。
また、不純物は塩類(イオン)に限定されるものではなく、例えば合成物の添加剤やスラリー製作、合成時にできる副反応物や合成残渣物(例えばポリマー、モノマー、金属イオン)などを除去し、製品の品質向上に寄与する場合もある。
この洗浄処理工程(S-2)の際、撹拌翼5による撹拌によってスラリー201内では微粒子が生成されるが、流動液103aを外部に排出して循環させる際、密閉容器3内の上部空間内に第二ろ過部111を設置しているので、微粒子の外部への排出を阻止している。
ここで、第二ろ過部111としては、図1Bのろ過装置100B-1に示すように、平板フィルタ111Aであってもよいし、図1Cのろ過装置100B-2に示すようなキャンドルフィルタ111Bを用いたろ過装置100B-2としてもよい。
ここで、平板フィルタ111Aは、例えばセラミックフィルタとしており、フィルタ外部から内部へスラリー液が通過する際、セラミックフィルタの表面側で微粒子が捕集される。この結果、密閉容器3から排出して循環する流動液103aには微粒子が存在することがなくなる。
なお、平板フィルタ111Aとして、セラミックフィルタの代わりに、例えばろ布を用いた平板フィルタとしてもよい。
また、平板フィルタ111Aを複数設置するような場合、図18に示すように、設置間隔dは、例えば5mmから10mm程度、好ましくは6mmから8mm程度とするのが好ましい。このような所定間隔で設置することで、ディスクフィルタ同士の間隙に粉体が入り込み、ブリッジが形成されるのを防止することができるからである。
また、ろ過装置100の直径は、小型の場合には径が0.1m~3.0m、大型の場合には径が3m~10mであるので、大型の場合には撹拌用軸4aからアームを設置し、カートリッジフィルタなどのキャンドルフィルタ111Bを設置するのが好ましい。
また、キャンドルフィルタ111Bは図20に示すように、撹拌用軸4aから伸びるアーム111bには複数のキャンドルフィルタ111Bを設置している。このアーム111b内は流動媒体排出孔4bと連通する連通部が形成され、キャンドルフィルタ111B内に流入した流動液103aを排出できるようになっている。なお、図20においては、説明の関係上2つのキャンドルフィルタ111Bを図示していが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、キャンドルフィルタ111Bのキャンドル部は本実施形態では下向きとしているが、上向きとしてもよい。
また、平板フィルタの変形例として図21に示すようなリーフフィルタ111Cを用いるようにしてもよい。リーフフィルタ111Cは図21に示すように、撹拌用軸4aから伸びるアーム111cには複数のリーフフィルタ111Cを設置している。このアーム111c内は流動媒体排出孔4bと連通する連通部が形成され、リーフフィルタ111C内に流入した流動液103aを排出できるようになっている。リーフフィルタ111Cを構成するリーフフィルタ部は表面と裏面に液体又はガスが通過するフィルタ部を備えている。なお、本例ではリーフフィルタ部として4枚のフィルタ部としているが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、図1B、図1Cに示すように、外部に排出された塩類のイオンを含んだ流動液103aは、流動液貯留槽122に導入されるので、この流動液貯留槽122内で流動液103aの塩類のイオン濃度は希釈される。希釈された流動液103aを再度循環ライン121で循環させることを繰り返すことで、ウェットケーク202中のイオン濃度が低減される。
本実施形態と異なり、単にウェットケーク202の洗浄に洗浄液を入れただけで洗浄を行う場合には、洗浄液が塩類の飽和濃度に達すると、それ以上洗浄することができなくなる。これに対し本実施形態にように、洗浄液である流動液103aを一度外部に排出して、流動液貯留槽122で希釈し、その後希釈した洗浄液を流動液101aとして循環により繰り返し洗浄することで、洗浄効率が向上する。
この際、飽和濃度に達する条件を事前に検討し、流動液貯留槽122で貯留する容量を設定しておくことで、流動液貯留槽122の大きさを決めておくことができる。
この外部に流動液103aを排出する際、密閉容器3内に第二ろ過部111A、111B、111Cを設けているので、スラリー液中に発生した微粒子が外部排出することがなくなる。この結果、外部へ微粒子を含む流動液103aの微粒子を処理するに際し、外部での微粒子の分別作業が不要となる。
これにより、ウェットケーク202を洗浄処理する際、密閉容器3の内部に第二ろ過部111A、111B、111Cを設置しているので、スラリー液中からの微粒子が外部に排出されず、さらに品質も向上するので、目的物を歩留まりよく製造することができる。
排出された流動液103aは、外部にそのまま廃棄するものではなく、流動液貯留槽122で回収して再利用することができ、環境対策にも寄与している。
なお、平板フィルタ111Aの目詰まりが生じた際には、逆洗浄処理を行うようにしている。この逆洗時においては、少し高圧液とすることで、ケーク層を破壊させるようにしてもよい。
また、撹拌用軸4aは、図19に示すように、外側軸4a-1と、外側軸4a-1内に配される内側軸4a-2とからなる二重構造の軸としてもよい。このような二重軸構造とすることより、外側軸4aと内側軸4a-2との回転を任意の回転操作とすることができる。
すなわち、外側軸4a-1には第二ろ過部の平板フィルタ111Aを装着し、内側軸4a-2には撹拌翼5の翼駆動軸に装着することで、平板フィルタ111Aの回転(正回転や逆回転)と、撹拌翼5との駆動とを各々独立に実施することができる。翼駆動用の内側軸4a-2を停止し、平板フィルタ111Aのみを外側駆動軸4a-1を駆動させても良い。
図1B又は図1Cのろ過装置100B-1、100B-2を用いて上向流ろ過方式でのウェットケーク202の洗浄処理操作(溶媒置換・溶剤抽出操作)についてさらに詳述する。
洗浄処理工程(S-2)を実施するろ過装置100B-1、100B-2を操作する場合、撹拌翼5は第一ろ過部102のろ材保護の為、第一ろ過部102のろ板の上方の例えば5mm~10mm程度は降下不可とするのが好ましい。ろ過後の固形物の厚みが10mm以下程度の所謂、基礎層部分は、撹拌翼5による、撹拌は不可である為、ウェットケーク202のケーク洗浄、溶媒置換や溶媒抽出を行う際は、流動液103aを用いた上向流操作にて基礎層部分を含めた撹拌ができるようにしている。
ここで、洗浄処理工程を実施するには、スラリーの脱液処理工程(S-1)を行った後、密閉容器3の内部のウェットケーク202に対して、密閉容器3の底部から、洗浄液(置換・抽出液)などの流動液103aを投入する。この時の撹拌翼5の回転は任意である。
密閉容器3内に導入した流動液103aは、ウェットケーク202を洗浄する際、流動作用を発揮する媒体として作用し、その後密閉容器3内の上方に移動して、上部の第二ろ過部111の平板フィルタ111Aから中空軸の流動媒体排出孔4bを通り、上部軸端のロータリージョイント120を経て、系外へ排出される。排出された流動液103aは流動媒体貯留槽122に導入され、流動液循環ライン121aを経由して再度密閉容器3内に循環される。
この洗浄操作の際、第二ろ過部111のフィルタの閉塞等が発生した場合は、撹拌翼5の回転速度の変更を行って閉塞を回避するようにしている。または流動液貯留槽122からの図示しない逆流ポンプによる逆洗ブロー液を第二ろ過部111に供給して、第二ろ過部111のフィルタ表面の微粒子を振るい落とすようにしている。
この逆洗浄の際には、キャンドルフィルタ111Bを高速回転させて付着した粒子を剥離させたり、また逆洗の回転を正回転、逆回転を繰り返したり、さらには逆洗ブローを併用したりして、剥離効率を向上させるようにしている。
また前述した洗浄処理工程(S-2)の代わりに、溶媒置換工程や、成分抽出工程を行うようにしても良く、この場合には流動液103aとして、置換溶媒や抽出溶媒を用いて処理を実施するようにしている。
溶媒置換工程は、密閉容器3の内部に新規置換溶媒を導入し、密閉容器3の内部のスラリー201に含まれる溶媒を新規置換溶媒201bに置換する工程である。また、成分抽出工程は、密閉容器3の内部に抽出溶媒を導入し、密閉容器3の内部のスラリー201に含まれる抽出成分を抽出溶媒で抽出する工程である。
抽出溶媒は流動液貯留槽122に送られ、所定の抽出操作を実施し、その後抽出溶媒を濃縮または精製して所望の抽出液とすることができる。
この溶媒置換工程や成分抽出工程においても、図1B又は図1Cに示すようなろ過装置100B(100B-1、100B-2)を用いて溶媒置換することで、溶媒置換効率や成分抽出効率が向上するようにしている。
次に、粉末化処理工程(S-3)は、脱液処理工程(S-1)により生成されたウェットケーク202や、洗浄処理工程(S-2)により生成されたウェットケーク202Aから、乾燥した粉体を生成する工程である。
この粉末化処理工程(S-3)について、図11、図12A、図12Bを用いて説明する。
粉末化処理工程(S-3)は、脱液処理により生成されたウェットケーク202や、洗浄処理により生成されたウェットケーク202Aから、乾燥した粉末を生成する工程である。
具体的には、最初に、密閉容器3内に加熱ガスや密閉容器3の外部に設置したジャケットにより内部を加熱状態として、スラリー中の液体を除去し、所定の含液率とする工程である。
図12Aに示すように、密閉容器3の内の撹拌翼5により内部が加熱された状態で蒸気を除去させて、乾燥処理している。なお、この際、図12Bに示すように、支持板2を回転させて密閉容器3を傾けるようにしてもよい。これによれば、ウェットケーク202は、重力によって、ろ材34上から筒部31の右側壁の方に流動する。
次に、図13に示すように、撹拌翼5を下方に移動し、撹拌翼5を駆動させる。
この際、図12Bに示すように、傾斜させた場合には、撹拌翼5は、ウェットケーク202の一部を上方(筒部31の左側壁の方)に持ち上げる。そして、撹拌翼が最上方(筒部31の左側壁部の方)に到達したあたりで、持ち上げられたウェットケークが重力により下方(筒部31の右側壁部の一側面の方)に落下する。これにより、落下したウェットケーク202(202A)と、下方に配置されるウェットケーク202とが衝突し、粉砕される。そして、ウェットケーク202は、このような操作を何度も繰り返し粉砕されることで微細化し、最終的に乾燥した粉末が生成される。そのほか、本発明において撹拌翼5の回転速度については特に限定されない。
また、上記した粉末化処理工程においては、ジャケット90(第1ジャケット91、第2ジャケット92)に温水93を供給する。これにより、ジャケット90が装着される筒部31の側壁と下蓋部32の下壁が加熱される。粉末化処理工程において、ウェットケーク202は筒部31の右壁部3bの方に移動し、右壁部との接触面積が増加している。よって、筒部31の右壁部によって加温されるウェットケーク202の量が増加し、粉末化処理工程の処理時間が短縮する。
また、本実施形態の撹拌翼5は、羽根部が筒部31の側壁に沿って延在するようにしてもよい。このように延在させることで、多くのウェットケーク202を持ち上げる(撹拌する、落下する)ようになっている。このため、乾燥する粉末を得るまでの時間が短縮される。そのほか、密閉容器3自体が傾いているため、ろ材34の一部(左側)にウェットケーク202の堆積が抑制され、目詰まりし難いものとなる。
この粉末化処理工程の際に、乾燥処理効率を向上させるために、
図1Dに示すろ過装置100C-1、図1Eに示すろ過装置100C-2を用いて行うのが好ましい。図1Dは粉末化処理工程(S-3)を実施するろ過装置100C-1の概略図である。図1Dに示すように、ろ過装置100C-1は、密閉容器3の底部側に設けられ、被流動物であるウェットケーク202を積層させる第一ろ過部102と、第一ろ過部102の底部側から、ウェットケーク202を流動させる流動媒体である流動ガス103bを導入する流動媒体導入部と、密閉容器3内にて回転自在に配される撹拌用軸4aと、撹拌用軸4aに備えられ、ウェットケーク202を第一ろ過部102の上面側で撹拌する撹拌翼5を有する撹拌部と、撹拌用軸4aには、流動ガス103bを排出可能な流動媒
体排出孔4bが形成されており、密閉容器3内の上部領域にて、ウェットケーク202の微粒子を捕集する第二ろ過部111と、を備えており、第二ろ過部である平板フィルタ111Aは、流動ガス103bが通過可能な流路111aを有し、流路111aは、撹拌用軸4a内の流動媒体排出孔4bと連通して撹拌用軸4aに装着されている。
さらに、ろ過装置100C-1は、流動媒体排出孔4bが形成された撹拌用軸4aの上端に設けられたロータリージョイント120と、ロータリージョイント120に接続され流動ガス103bを排出する流動ガス排出ライン121bと、流動ガス排出ライン121bに介装され、排出された流動ガス103bを冷却媒体132aで冷却する冷却部132と、冷却部132で冷却された凝縮液133aを回収する凝縮液回収槽133と、凝縮液回収槽133で気液分離された流動ガス103bを、密閉容器3の流動媒体導入部104に循環する循環ポンプ134aを有する循環ライン134と、を備える。なお、流動ガス103bは図示しない加熱手段により加熱されている。なお、図1D中、符号V7~V10
は弁を示す。
すなわち、図1Dに示すように、本実施形態のろ過装置100C-1は、弁V8を開き
密閉容器3内に図示しない加熱手段により加熱された流動ガス103bを導入して、ウェットケーク202を流動状態とさせることで、ウェットケーク202中の液分を蒸発させている。そして、密閉容器3内から排出された蒸気を含む流動ガス103bを冷却部132により冷却することで、流動ガス103bに同伴された蒸気を凝集させている。この凝集した凝縮液133aと流動ガス103bとを気液分離回収槽133で気液分離することで、凝縮液133aを回収している。
これにより、密閉容器3の内部で、含液率が例えば20wt%~30wt%のウェットケーク202中の液体成分を蒸気に変換して除去し、含液率が例えば1wt%以下の粉体にすることができる。
この際、流動ガス103bに同伴される粉末化された微粉を、密閉容器3の内部に設置した平板フィルタ111Aである例えばセラミックフィルタの表面側で微粉が捕集される。この結果、外部へ排出する流動ガス排出ライン121bを流れる流動ガス103b中には粉体が存在することがない。
また、乾燥する粉体の性状として、撹拌翼5による撹拌によって、微粒子の形状が変形する場合がある。このような場合には、攪拌翼5による撹拌を停止し、流動ガス103bのみの撹拌作用によって、乾燥をさせるようにしてもよい。
すなわち、乾燥粉体の性状として、撹拌により粒子が粉砕してしまうような場合には、流動媒体103として流動ガス103bを導入して、いわゆる流動床的に粒子を浮き上がらせて乾燥するようにしている。この乾燥処理の際、図1Dに示すろ過装置100C-1を用いることで、第一ろ過部102の底部側から熱風である流動ガス103bを導入し、乾燥が進行すると微粉化した微粒子が内部を浮遊させているが、この微粒子を内部に閉じ込めたままで最終乾燥させることができる。
この結果、所望の理想的な粒形を保持したまま、例えば数μmの微粒子が変形せず、しかも潰れることがなく、製品として適合した製品を歩留まりよく乾燥することができる。
なお、平板フィルタ111Aが詰まった際には、別途加圧ガス手段を設けて、例えば10秒から30秒の間、パルスブローの逆洗浄を実施するようにしても良い。この逆洗浄の時間や方法は限定されるものではない。
この逆洗浄を行うに際しては、密閉容器3のろ室S内に、例えば圧力計などの計測手段を設け、圧力が上昇した場合、第二ろ過部111のフィルタの閉塞と判断し、ブロー弁を操作するようにしている。
また、キャンドルフィルタ111Bを用いる場合には、下向のキャンドルフィルタ111Bを用いるのが好ましい。これは下向のキャンドルフィルタ111Bを用いることで、逆ブローの際に、付着した微粒子が落下しやすいので、好ましい。
乾燥操作は、流動媒体である流動ガス103bを密閉容器3内に導入し、ウェットケーク202を流動撹拌させて乾燥を開始し、ある程度ウェットケーク202がこなれてきて、ある程度乾燥したら、乾燥の程度を確認する。
本実施形態のろ過装置100C-1を用いて乾燥処理する場合には、乾燥を開始してからは、内部の粉体の乾燥度合いについては、乾燥物を直接外部に取り出してその状態を確認することはできない。よって、冷却部132での冷却により凝縮液133aを回収する際に、間接的に乾燥度合いを確認するようにしている。
すなわち、密閉容器3内では、ウェットケーク202の乾燥においては、ウェットケーク202中の液分由来の蒸気がかなり発生し、それが外部に設置された冷却部132で冷却されて液体が凝縮液133aとして凝縮される。この凝縮液133aの凝縮量は、乾燥当初は時間あたりの凝縮液量が多いが、乾燥後半には、時間あたりの液量が少なくなる。よって、この凝縮液133aの落下状態の変化を確認することで乾燥度合いを判断することができる。
すなわち、乾燥初期状態は、凝縮液133aが連続的に流れて、回収槽133で回収される。この回収の際、凝縮液133a由来の回収液の液面を計測するセンサや、回収液の重量を測定する重量計などのセンサなどの流量の状態を監視する流量状態監視装置を凝縮液回収槽133に設置し、このセンサにより乾燥度合いを把握するようにしている。
また、攪拌翼5を停止しての乾燥処理を行うような場合には、撹拌用軸4aは、図19に示すように、二重構造の軸として、撹拌翼5の回転を停止し、平板フィルタ111Aのみを回転させることもできる。この結果、撹拌を行わずに流動ガス103bのみを用いてウェットケーク202の乾燥を行うようにすることで、乾燥粉体への変形などが生じず、製品品質が良好な乾燥製品を製造することができる。
また、図1Eのろ過装置100C-2に示すように、前述の図1Cのろ過装置100B-2と同様に、前述したキャンドルフィルタ111Bを、平板フィルタの代わりに設置するようにしてもよい。
なお、キャンドルフィルタ111Bの高さ方向の長さは、液体中のキャンドルフィルタよりも短くしてもよい。
以上説明したように、粉末化処理工程を実施する図1Dに示すろ過装置100C-1や、図1Eに示すろ過装置100C-2を用いた上向流気流方式での乾燥操作についてさらに詳述する。
粉末化処理工程を実施する際、粒子破砕を抑制する為、密閉容器3の底部から上部に向かい、キャリアガスとして流動ガス103bを流すことで、流動床的に粉体を撹拌させ、舞い上がる粉体などの微粒子は、第二ろ過部111A、111B、111Cにて捕捉することで、効率よく乾燥を行う。
スラリーを脱液処理(S-1)した後、密閉容器3の底部からキャリアガスである流動ガス103bを流す。この時の撹拌翼5の回転は任意である。流動ガス103bは、密閉容器3内のウェットケーク202を経て、上部の第二ろ過部111から中空の撹拌用軸4aの流動媒体排出孔4bを通り、上部軸端のロータリージョイント120から密閉容器3の系外へ排出される。
第二ろ過部111の閉塞等が発生した場合は、撹拌用軸4aの回転や、逆洗ブロー処理することで、第二ろ過部111の表面に付着した粉体を払い落とすことができる。
ロータリージョイント120から排出された流動ガス103bは、冷却部132にて流動ガス103bに含まれる液分を蒸気にし、凝縮液133aとすることで、気液分離回収槽133にて気体と液体を気液分離する。
なお、流動ガス103bは、循環ポンプ134aなどを使用し、密閉容器3底部へ流すことで、キャリアガスである流動ガス103bを循環することができる。
上述したように、本発明のろ過装置は、図1Aに示す脱液処理工程(S-1)を実施するろ過装置100Aと、図1Bに示す洗浄処理工程(S-2)を実施するろ過装置100Bと、図1Dに示す粉末化処理工程(S-3)を実施するろ過装置Dとをすべて兼ね備えて組み合わせた装置構成としてもよい。
すなわち、図1Fに示すように、すべての構成を兼ね備えたろ過装置100Dは、密閉容器3の底部側に設けられ、被流動物101を積層させる第一ろ過部102と、第一ろ過部102の底部側から、被流動物101を流動させる流動媒体(ガス又は液体)103を導入する流動媒体導入部104と、密閉容器3内にて回転自在に配される撹拌用軸4aと、撹拌用軸4aに備えられ、被流動物101を第一ろ過部102の上面側で撹拌する撹拌翼5を有する撹拌部105と、を備え、撹拌用軸4aには、流動媒体103を排出可能な
流動媒体排出孔4bが形成されているろ過装置であって、密閉容器3内の上部領域にて、被流動物101の微粒子を捕集する第二ろ過部111を備えており、第二ろ過部111は、流動媒体103が通過可能な流路を有し、流路は、撹拌用軸4a内の流動媒体排出孔4bと連通して撹拌用軸4aに装着されている。
脱液処理工程(S-1)のろ過装置として操作する場合には、密閉容器3内にスラリー201を導入する導入管36と、密閉容器3内に空気や不活性ガスなどの加圧気体204を導入する加圧管37と、加圧気体により押圧されたスラリー201中の液体を排出するスラリー液排出管205と、ろ液201aを貯留するろ液貯留槽206と、を備えており、前述した脱液処理工程(S-1)を行う。
また、洗浄処理工程(S-2)のろ過装置として操作する場合には、流動媒体103が流動液103aの場合には、流動媒体排出孔4bが形成された撹拌用軸4aの上端に設けられたロータリージョイント120と、ロータリージョイント120に接続され、流動液103aを排出しつつ循環させる流動液環ライン121aと、この流動液循環ライン121aに介装され、排出された流動液を貯留する流動液貯留槽122と、流動液貯留槽122から流動液103aを密閉容器3の流動媒体導入部104に送液する循環ポンプ122aと、を備えており、前述した洗浄処理工程(S-2)を行う。
また、流動媒体103が流動ガス103bの場合には、流動媒体排出孔4bが形成された撹拌用軸4aの上端に設けられたロータリージョイント120と、ロータリージョイント120に接続され流動ガス103bを排出する流動ガス排出ライン121bと、この流動ガス排出ライン121bに介装され、排出された流動ガス103bを冷却する冷却部132と、冷却部132で冷却された凝縮液133aを回収する凝縮液回収槽133と、凝縮液回収槽133で気液分離された流動ガス103bを密閉容器3の流動媒体導入部104に循環する循環ポンプ134aを有する循環ライン134と、を備えており、前述した粉末化処理工程(S-3)を行う。
このように、すなわち、図1Fに示すようなろ過装置100Dを一台設置しておくことで、ウェットケーク202を生成する脱液処理を行う脱液処理工程(S-1)と、脱液処理工程(S-1)の後において、密閉容器の内部でウェットケークを洗浄する洗浄処理工程(S-2)と、密閉容器3を乾燥させて粉末203とする粉末化処理工程(S-3)と、を連続して行うことができる。これにより、密閉容器3内のろ室S内部でウェットケー
ク202から微粒子を排出することなく、一貫して歩留まりよく処理することができる。なお、流路の切り替えは切換え弁207により行っている。
なお、洗浄処理工程の他に、溶媒置換を行う溶媒置換工程、又は抽出成分を抽出溶媒で抽出する溶媒抽出工程を実施するようにしてもよい。
次に、ろ過装置100(100A~100F)について、図2~図15を用いてその構成についてさらに詳述する。図2に示すように、ろ過装置100(100A~100D)について、土台部1と、支持板2と、密閉容器3と、撹拌用軸4と、撹拌翼5と、動力伝達部6と、モータ7と、昇降部8と、を備える。
土台部1は、地面(又は基台)10aから上方に延在する複数の柱10と、柱10の上部同士を連結する水平部11と、水平部11の上面に固定された回転基部12と、回転基部12に支持された回動軸13と、支持板2の上面に固定された支持板固定部14と、回動軸13の一端に固定された支持片15と、複数の固定ピン16と、を備えている。
柱10は、上下方向に延在し、下部が地面10aに固定されている。図3に示すように、柱10は、4つ設けられている。4つの柱10のうち2つは、支持板2の前方に配置され、互いに左右方向に離隔して配置されている。4つの柱10のうち残りの2つは、支持板2の後方に配置され、互いに左右方向に離隔して配置されている。よって、4つの柱10は、平面視で四角形の角部に位置するように互いに離隔して配置されている。
水平部11は、水平方向に延在する部材である。なお、水平部11は、断面形状がL字状を成している(図2参照)。水平部11は、2つ設けられている。1つの水平部11は、支持板2よりも前方に配置された2つの柱10の上部に固定され、2つの柱10の間を左右方向に延在している。残りの水平部11は、支持板2よりも後方に配置された2つの柱10の上部に固定され、2つの柱10の間を左右方向に延在している。これにより、2つの水平部11は、前後方向に互いに離隔しながら、左右方向に平行に延在している。
なお、回転基部12、回動軸13、支持板固定部14、支持片15、及び固定ピン16は、2つの水平部11にそれぞれ設けられ、互いに同じ構成となっている。よって、回転基部12、回動軸13、支持板固定部14、支持片15、及び固定ピン16の説明は、支持板2よりも前方に配置された方を代表例として説明し、支持板2よりも後方に配置された方の説明を省略する。
回転基部12は、水平部11の上面であって左右方向の中央部に固定されている。図3に示すように、回転基部12の中央部には、前後方向に貫通する円形状の貫通孔12aが設けられている。また、貫通孔12aの内周面には、軸受12bが設けられている。本発明において軸受12bの種類は特に限定されないが、高荷重に耐える例えばメタル軸受などが挙げられる。回転基部12の前面12cは、支持片15(図2参照)と対向している。前面12cには、複数の固定穴12dが設けられている。この固定穴12dは、前面12cから後方に窪む穴であり、貫通孔12aの中心に周方向に離隔して配置されている。なお、本実施形態では、30°間隔で12個の固定穴12dが設けられている。
回動軸13は、軸Oが前後方向(水平方向)に延在する円柱状の部材である。回動軸13は、回転基部12の貫通孔12aに挿入され、軸受12bに回転自在に支持されている。図2に示すように、回動軸13の後端部は、回転基部12よりも後方に延出し、平面視で支持板2と重なる程度に延出している。また、回動軸13の前端部は、回転基部12の前面12cよりも前方へ突出している。
支持板固定部14は、回転基部12と前後方向に対向するように配置されている。支持板固定部14は、前後方向に貫通する貫通孔14aを有し、内周面に軸受(不図示)が嵌合している。回動軸13の後端部は、支持板固定部14の貫通孔14aに挿入され、軸受(不図示)に回転自在に支持されている。これにより、支持板2は、回動軸13周りに回転可能となっている。
支持片15は、回転基部12の前方に配置される本体部15aと、本体部15aから左方に延出する腕部15bと、腕部15bから後方に延在する屈曲部15cと、を備えている。図4に示すように、本体部15aは、前方から視て円形状を成している。本体部15aの中央部は、回動軸13の前端部が貫通している。また、本体部15aと回動軸13は、相対回転しないように固定されている。本体部15aには、前後方向に貫通し、固定ピン16の軸部が挿入される4つの貫通孔(不図示)が設けられている。この貫通孔(不図示)は、回動軸13の軸Oを中心に90°間隔で配置されている。腕部15bは、水平方向に延在している。腕部15bの左端部の下側には、屈曲部15cが連結している。図3に示すように屈曲部15cは、水平部11の上方を通過しつつ、腕部15bから後方に延在している。そして、屈曲部15cの後端部15dは、支持板2と連結している。以上から、回動軸13と支持片15と支持板2は、供回りするようになっている。
固定ピン16の軸部は、本体部15aの貫通孔15e(図3参照)に挿入されている。また、固定ピン16の軸部の先端部は、回転基部12の固定穴12dに挿入されている。よって、回動軸13と支持片15と支持板2は、軸Oを中心に回転しないように複数の固定ピン16に規制されている。また、固定ピン16の軸部は、本体部15aの貫通孔15eに対し、摺動自在に嵌合している。よって、固定ピン16を前方に引くことで、固定穴12dから固定ピン16の先端部が抜け、回動軸13と支持片15と支持板2が回転可能となる。
図3に示すように支持板2は、水平方向に延在する板状の部品である。支持板2は、平面視で四角形状を成し、右辺の中央部に切り欠き2aが設けられている。この切り欠き2aは、撹拌用軸4など、上下方向に延在する部品を配置させるための空間である。支持板2の下面には、下方に延在する支持軸20が設けられている。支持軸20の左側面には、凹面21が設けられている。そして、凹面21には、上下方向に図示しないラックが設けられている。
図6に示すように、密閉容器3は、連結部29と、上蓋部30と、筒部31と、下蓋部32と、ろ板33と、を備える。連結部29は、支持板2の下方に配置された部品である。連結部29は、支持板2を貫通するボルトに締結され、支持板2と一体化している。上蓋部30と下蓋部32は、筒部31の上下の開口を閉塞している。これにより、密閉容器3の内部にろ室Sが形成される。上蓋部30は、図示しないボルトにより、連結部29の下側に固定されている。筒部31は、ろ室Sの側壁を構成する。
筒部31及び下蓋部32は、それぞれアーム部22を介して支持軸20と連結している。アーム部22は、筒部31の左壁部又は下蓋部32の下壁部から左方に延びている。アーム部22は、前後方向に互いに対向する一対の板部材22aから構成される(なお、図6において一方の板部材22aのみを図示)。アーム部22の左端部には、ピニオン23が回転自在に支持されている。ピニオン23は、支持軸20のラックと歯合している。一対の板部材22aの間には、支持軸20の右側面に当接する突起24を有している。そして、ピニオン23と突起24で、左右方向から挟持することで、支持軸20に対し、アーム部22が上下方向に移動自在に連結している。
そして、下蓋部32が下方に移動することで、筒部31の下側が開放される(図14参照)。さらに、筒部31が下方に移動することで、筒部31の上側が開放される。このため、上蓋部30と、筒部31と、下蓋部32のそれぞれが分離可能となっている。このような構造によれば、上蓋部30と、筒部31と、下蓋部32の洗浄が容易となる。また、アーム部22には、ピニオン23の歯に係合する爪(不図示)が設けられ、ラチェット機構となっている。よって、爪によりピニオン23の回転が規制されることで、筒部31及び下蓋部32が上下方向に位置決めされる。
ろ板33は、下蓋部32の上面32aに配置され、水平方向に延在する板状の部材である。ろ板33には、上下方向に貫通する複数の孔33aが設けられている。ろ板33の上面には、下方に窪む凹部33bが設けられている。この凹部33bには、ろ材34が配置される。以上から、ろ室Sにスラリーが導入されると、液体は、ろ材34及びろ板33の孔33aを通過して下蓋部32の上面32aの方に流れる。一方で、固体は、ろ材34の上方に堆積する。
下蓋部32の中央部には、液体を外部に排出するための開口部32bが設けられている。開口部32bには、排出管35が接続している。なお、下蓋部32の上面32aには、開口部32bに繋がる図示しない排水溝が設けられている。よって、下蓋部32の上面32aに流れた液体は、開口部32bから排出管35に流れて外部に排出される。
また、密閉容器3には、導入管36と、洗浄液供給管(不図示)と、加圧管37と、排気管(不図示)とが設けられている。導入管36は、上蓋部30の上壁を貫通し、スラリーをろ室S内に供給するための管である。洗浄液供給管は、ろ室S内に洗浄液を供給するための管である。加圧管37は、ろ室Sと外部空間とを連通する配管である。本実施形態では、連結部29の外表面に供給口37aが設けられている。よって、この供給口37aに、空気や不活性ガスなどの気体を供給する加圧装置を取り付けることで、ろ室Sに空気等を供給することができる。図示しない排出管は、ろ室S内の気体を外部に排出するための管である。
また、図1Aに示すように、密閉容器3の外周にジャケット90を設置するようにしてもよい。このジャケット90は、密閉容器3の外周側に装着される密閉容器用温度調節手段である。ジャケット90は、内部に熱媒体が流れる流路を有している。流路を流れる熱媒体93が加温されたものである場合、ジャケット90は密閉容器3を加熱し、流路を流れる熱媒体が冷却されたものである場合、ジャケット90は密閉容器3を冷却する。なお、本実施形態においては、熱媒体である温水93が供給されるため、ジャケット90は密閉容器3を加熱する。また、ジャケット90は、下蓋部32の下面に装着される第1ジャケット90Bと、筒部31の側壁の外周面に装着される第2ジャケット90Aと、を備える。
熱媒体供給装置である温水供給装置94から温水93を供給する温水供給ライン95aと、第1ジャケット90Aから装着される第2ジャケット90Bに温水93を供給する接続ライン95bと、第2ジャケット92から温水供給装置94を戻す戻りライン95cにより、温水93を所定温度となるようにして、密閉容器3の内部を温度調節している。
撹拌用軸4は、上下方向(鉛直方向)に延在する軸部材である。図6に示すように、撹拌用軸4は、密閉容器3の連結部29と上蓋部30とを貫通し、撹拌用軸4の下部41がろ室Sに配置されている。また、上蓋部30には、撹拌用軸4が貫通する穴部を封止するシール40が設けられている。
撹拌翼5は、撹拌するための部材である。実施形態の撹拌翼5は、撹拌用軸4の下部41が嵌合する有底筒状の中心部50と、中心部50から水平方向に延在し、その端部から上方に延在するL字状の複数の羽根部51と、を備える。よって、羽根部51は、ろ室Sの底部であるろ材34の上方と、ろ室Sの側面である筒部31の側壁と、を沿うように回動する。このような羽根部51によれば、羽根部51の上端部52が比較的上方に位置し、筒部31の側壁の上方も撹拌できる。また、羽根部51には、円弧状の切り欠き53が設けられ、撹拌時の抵抗が低減するようになっている。なお、本実施形態の撹拌翼5は、いわゆる碇形状とも呼ばれる。また、本発明において、撹拌翼の形状は、碇形状のものに限定されない。よって、本発明においては、パドル型など従来からある撹拌翼を使用してもよい。
図7に示すように、撹拌用軸4は、支持板2の切り欠き2aを通過し、支持板2よりも上方に延出している。動力伝達部6は、モータの出力軸70の回転運動を減速させる減速機である。動力伝達部6は、本体部60と、駆動軸筒61と、伝達軸筒62と、を備える。本体部60は、支持板2の上方に配置され、図示しないボルトにより支持板2に固定されている。本体部60の右方には、モータ7が固定されている。モータ7の出力軸70は、本体部60の内部に挿入されている。本体部60は、出力軸70から伝達される回転力を減速し、さらに撹拌用軸4の向きを上下方向に変換し、駆動軸筒61に伝達している。
駆動軸筒61は、上下方向に延在する筒状の部品である。駆動軸筒61は、本体部60に回転自在に支持されている。また、駆動軸筒61は、本体部60を上下方向に貫通している。また、駆動軸筒61は、平面視で、支持板2の切り欠き2aと重なるように配置されている。そして、駆動軸筒61は、支持板2の切り欠き2aを通過し、駆動軸筒61の下端61aが支持板2の下面よりも下方に位置している。そして、撹拌用軸4は、駆動軸筒61の内部を通過することで、本体部60よりも上方に延出している。なお、駆動軸筒61の内周面と撹拌用軸4の外周面は、離間している。よって、駆動軸筒61から撹拌用軸4には、直接動力は伝達しない。一方で、駆動軸筒の上部61bは、本体部60よりも上方に突出している。
伝達軸筒62は、上下方向に延在する筒状の部品であり、本体部60に設けられた台座63により回転自在に支持されている。伝達軸筒62の下部62aは、駆動軸筒61の外周側に嵌め込まれている。伝達軸筒62の内周面と駆動軸筒61の外周面の間には、キー64が設けられている。キー64は、伝達軸筒62と駆動軸筒61とを周方向に相対回転不能に連結している。よって、伝達軸筒62は、駆動軸筒61と供回りする。
伝達軸筒62の上部62bは、駆動軸筒61よりも上方に突出している。このため、伝達軸筒62の上部62bの内周面は、撹拌用軸4の外周面と対向している。撹拌用軸4の上部の外周面には、上下方向に延在するスプライン溝42が周方向に等間隔で複数設けられている。また、伝達軸筒62の上部62bの内周面には、上下方向に延在し、かつスプライン溝42に対向する複数のボール保持溝65が設けられている。ボール保持溝65には、複数のボール66が配置されている。このボール66は、スプライン溝42にも入り込んでいる。よって、伝達軸筒62が回転すると、ボール66が周方向に移動し、撹拌用軸4が回転する。一方で、撹拌用軸4が上下方向に移動した場合、ボール66がスプライン溝42を転動する。以上から、撹拌用軸4の上下方向への移動は、動力伝達部6によって妨げられないようになっている。
図8に示すように、昇降部8は、本体部60の上面に固定された2つの固定部80と、固定部80から上下方向に延在する2つの脚部81と、脚部81を案内する2つのローラ82と、脚部81から水平方向に延在する2つの水平部83と、水平部83に支持される第1支持部84と、第1支持部84の上方に配置される第2支持部85と、を備える。
固定部80は、水平方向に延びる板状部材である。固定部80は、上下方向に貫通する穴部80aが設けられている。また、図3に示すように、2つの固定部のうち1つは、撹拌用軸4に対し、左前方に位置するように配置されている。2つの固定部のうち残りの1つは、撹拌用軸4に対し、右後方に位置するように配置されている。よって、2つの固定部80、2つの脚部81、2つのローラ82、及び2つの水平部83は、撹拌用軸4を挟んで対角線上に配置されている。
図8に示すように、脚部81の外側面(撹拌用軸4を向く面と反対面)には、ローラ82が転動する凹面81aが設けられている。ローラ82は、固定部80の上面に設けられた支持片82aにより回転自在に支持されている。ローラ82の端面には、ハンドル82bが設けられている。よって、ハンドル82bを把持してローラ82を回転させると、ローラ82に当接する脚部81が上下方向に移動する。なお、本発明は、ローラがピニオン、脚部81の凹面81aがラックとなっていてもよい。つまり、ラック&ピニオンにより脚部81が昇降するようにしてもよい。
また、脚部81には、ローラ82の軸と平行な方向に貫通する貫通孔81bが上下方向に複数設けられている。また、支持片82aには、脚部81の貫通孔81bと対向する貫通孔(不図示)が設けられている。そして、支持片82aには、支持片82aの貫通孔と脚部81の貫通孔81bとを貫通する固定ピン82cが設けられている。これにより、脚部81が上下方向に移動しないように規制される。なお、固定ピン82cは、支持片82aの貫通孔と脚部81の貫通孔81bとに対し、摺動自在に嵌合している。よって、固定ピン82cを抜くことで、脚部81が上下方向に移動できる。
水平部83は、脚部81の上部と、第1支持部84と、を連結する部材である。第1支持部84は、筒状の部品である。よって、脚部81が上下方向に移動すると、第1支持部84の上面84bに当接する固定ピン86も脚部81に合わせて上下動し、撹拌用軸4が昇降する。
第2支持部85は、第1支持部84の上方に固定された有底筒状の部品である。
以上から、実施形態1のろ過装置によれば、支持板2を回動させることで、密閉容器3と撹拌用軸4と撹拌翼5と動力伝達部6とモータ7と昇降部8が一体に回動する。よって、密閉容器3と動力伝達部6とモータ7と昇降部8のそれぞれを傾けることができる(図12B参照)。
なお、図3、図5に示すように、支持片15の屈曲部15cが水平部11の上方を延在している。よって、支持板2の回転方向は、ろ過装置100を正面した場合、右回り方向(図5の矢印Aを参照)に限定される。
次に、粉末化処理が終了したら、図14に示すように、筒部31の右壁部の下方に容器150を準備する。次に、下蓋部32を下方に移動させ、筒部31と下蓋部32を上下に離隔させる。
これにより、ろ材34の上の方から筒部31の右側壁の方に堆積する粉末140は、重力によって筒部31と下蓋部32の間を通過し、ろ室Sの外部に排出され、図示しない容器に回収される。よって、粉末140を排出する作業が容易となる。なお、この粉末140の排出の際、支持板2を回転させて、粉末140の排出し易い角度に変更してもよい。
なお、上記した粉末化処理の際、図12Bの支持板2の回転角度は、45°程度となっているが、本発明はこれに限定されない。撹拌翼5でウェットケーク202を持ち上げて重力で下方に落下できる角度であれば特に限定されない。よって、図15に示すように、支持板2を90°回転させて、筒部31の右側壁が水平方向に延在するようにしてもよい。但し、図15に示す状態だと、ウェットケーク又は粉末がシール40の間に進入する可能性がある。よって、支持板2の回転角度をシール40の方にウェットケーク又は粉末が飛散しない角度に制限することが好ましい。
そのほか、ろ過装置100は、溶媒を置換することが可能である。図16に示すように、例えば、スラリー中の溶媒と置換したい新規の置換溶媒を導入管36から導入し、スラリーに含まれていた最初の溶媒の濃度を下げる。そして、加圧管37の供給口37aからろ室Sに気体を供給する。これにより、溶媒がろ材34を通過し、ろ室S内の溶媒の量が減る。再度、新規の置換溶媒を導入管36から導入し、さらに最初に含まれていた最初の溶媒の濃度をさらに下げる。そして、加圧によりろ室S内の溶媒の量を減らす。
このような工程を繰り返し行うことで、溶媒の比率は、新規の置換溶媒の比率が次第に高くなり、最終的に溶液中の溶媒が新規の置換溶媒に置き換わる。
また、このような溶媒置換を行う場合、密閉容器3は、図16に示すように傾斜させてもよい。これによれば、固体160の一部は、筒部31の右側壁の方に流動する。このため、ろ材34の一部は、固体160に覆われなくなり、ろ過抵抗が小さくなる。
つまり、ろ材34のうち固体160に覆われていない部分から溶媒が円滑に排出され(図16の矢印B参照)、置換作業の時間を短縮化する。
また、溶媒置換処理における密閉容器3の好ましい傾斜角度は、図16に示すように90°である。この角度によれば、固体160は密閉容器3の筒部31の右側壁に堆積し、ろ材34のうち固体160によって覆われる面積が最も小さくなる。
よって、溶媒の排出が最も円滑に行われる。なお、溶媒置換後は、上記した脱液処理工程を経たケークは、粉末化処理工程を行ってもよい。また、溶媒置換だけでなく洗浄処理を行ってもよい。
(実施形態2)
本ろ過装置は天然色素抽出システムに用いることができる。
図17に示すように、ろ過装置100A~100Dを用いた天然色素抽出方法は、微細藻類投入工程S11と、溶媒投入工程S12と、加温撹拌工程S13と、脱液処理工程S14と、粉末化処理工程S15と、粉末回収工程S16と、を有している。
微細藻類投入工程S11は、導入管36を通じて微細藻類乾燥粉末500をろ室S内に導入する。また、微細藻類投入工程S11の開始時点において、ろ過装置100は、支持板2とろ板33とろ材34が水平方向に延在した状態である。
溶媒投入工程S12は、加圧管37を通じて常温の溶媒510をろ室S内に導入する。
加温撹拌工程S13は、撹拌翼5を下げて撹拌翼5を駆動させる。また、温水供給装置(不図示)から撹拌用軸4と撹拌翼5とに温水を供給する。併せて、温水供給装置(不図示)からジャケット90(第1ジャケット91、第2ジャケット92)にも温水を供給する。これにより、撹拌用軸4と撹拌翼5と密閉容器3が加温される。このため、ろ室Sの溶媒510が加温され、細胞内の天然色素や油が溶媒510に溶出し易くなる。
脱液処理工程S14は、撹拌翼5の駆動を停止して撹拌翼5を上昇させる。また、加圧装置95からろ室S内に気体を供給する。これによれば、溶媒510がろ材34及びろ板33を通過し、排出管35から溶媒510が排出される。この結果、ろ材34の上に含水率が例えば20wt%から30wt%のウェットケーク520が堆積する。この脱液処理工程S14は、図1Aに示したろ過装置100Aを用いて実施するのが好ましい。
粉末化処理工程S15は、支持板2を回動させて密閉容器3を傾ける。また、粉末化処理工程S15は、撹拌翼5を下降して撹拌翼5を駆動させる。さらに粉末化処理工程S15は、ジャケット90と撹拌用軸4と撹拌翼5に温水を供給する。これによれば、ウェットケーク520は、撹拌翼5により持ち上げられた後、重力で落下して粉砕され、乾燥した粉末となる。また、ウェットケーク520は、密閉容器3の傾きによりろ材34から筒部31の右側壁に流動する。筒部31の右側壁は、ジャケット90(特に第2ジャケット92)に加温されているため、ウェットケーク520が加温される。また、ウェットケーク520と接触する撹拌用軸4及び撹拌翼5が加温されているため、さらにウェットケーク520は加温される。また、撹拌翼5で撹拌しつつウェットケーク520に熱を伝達するため、ウェットケーク520の全体が均一に加温される。よって、実施形態3の粉末化処理工程S15の処理時間(乾燥時間)は、実施形態2の粉末化処理工程S15の処理時間(乾燥時間)よりも、大きく短縮する。
この粉末化処理工程S15は、図1D、図1Eに示したろ過装置100C-1、C-2を用いて実施するのが好ましい。
粉末回収工程S16は、粉末530をろ室Sの外部に排出する工程である。密閉容器3の傾いた状態を維持しつつ、下蓋部32を下方に移動させ、筒部31と下蓋部32を上下に離隔させる。これにより、粉末530は、重力によって筒部31と下蓋部32の間を通過し、ろ室Sの外部に排出される。そして、粉末530は、下方に配置された容器150に回収される。以上で、天然色素抽出方法の各工程が終了となる。
なお、天然色素抽出方法においても、脱液処理工程S14を行った後、溶媒投入工程S12と加温撹拌工程S13とを再び行ってもよい(図17のS14からS15に向かう矢印のうち分岐してS12に向かう方を参照)。これによれば、微細藻類から回収される天然色素や油を多くすることができる。
本発明においては、撹拌用軸4と撹拌翼5に冷水を供給してよい。または、撹拌用軸4と撹拌翼5に供給する熱媒体は、液体(温水、冷水)に限定されず、蒸気やガスであってもよい。また、実施形態3では、撹拌用軸4と撹拌翼5に流路(44、45、50a、50b、55)が設けられているが、撹拌用軸4と撹拌翼5の内部にヒータを設けてもよい。つまり、本発明において撹拌用軸4と撹拌翼5の温度を調節できるろ室内用温度調節手段であれば、上記したものに限定されない。
本発明は、密閉型ろ過装置、及び密閉型ろ過装置を用いた処理方法全般に利用可能である。
1 土台部
2 支持板
2a 切り欠き
3 密閉容器
4a 撹拌用軸
4b 流動媒体排出孔
5 撹拌翼
6 動力伝達部
7 モータ
8 昇降部
12 回転基部
13 回動軸
16 固定ピン
29 連結部
30 上蓋部
31 筒部
32 下蓋部
33 ろ板
34 ろ材
35 排出管
36 導入管
37 加圧管
42 スプライン溝
44 供給路
45 排出路
50a、50b 連通穴
55 循環路
60 本体部
61 駆動軸筒
62 伝達軸筒
66 ボール
81 脚部
82 ローラ
84 第1支持部
85 第2支持部
90 ジャケット
91 第1ジャケット
92 第2ジャケット
100A~100D 密閉ろ過装置
101 被流動物
102 第一ろ過部
103 流動媒体(ガス又は液体)
103a 流動液
103b 流動液
104 流動媒体導入部
105 撹拌部
111 第二ろ過部
111A 平板フィルタ
111B キャンドルフィルタ
120 ロータリージョイント
121a 流動液環ライン
122 流動液貯留槽
122a 循環ポンプ
201 スラリー
201a ろ液
201b 洗浄溶媒
202 ウェットケーク
203 粉末
204 加圧気体
205 ろ液排出管
206 ろ液貯留槽

Claims (9)

  1. 密閉容器の底部側に設けられ、被流動物を積層させる第一ろ過部と、
    前記第一ろ過部の底部側から、前記被流動物を流動させる流動媒体を導入する流動媒体導入部と、
    前記密閉容器内にて回転可能に配される撹拌用軸と、前記撹拌用軸に備えられ、前記被流動物を前記第一ろ過部の上面側で撹拌する撹拌翼を有する撹拌部と、を備えたろ過装置であって、
    前記撹拌用軸には、前記流動媒体を排出可能な流動媒体排出孔が形成されていると共に、
    前記密閉容器内の上部領域にて、被流動物の微粒子を捕集する第二ろ過部を備えており、
    前記第二ろ過部は、前記流動媒体が通過可能な流路を有し、前記流路は、前記撹拌用軸内の前記流動媒体排出孔と連通して前記撹拌用軸に装着されていることを特徴とする密閉型ろ過装置。
  2. 前記撹拌用軸が、外側軸と、前記外側軸内に配される内側軸と、からなる二重構造の軸であることを特徴とする請求項1に記載の密閉型ろ過装置。
  3. 前記第二ろ過部が
    平板フィルタ又はキャンドルフィルタ又はリーフフィルタのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉型ろ過装置。
  4. 前記密閉容器の外周面に装着された密閉容器用温度調節手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉型ろ過装置。
  5. 前記流動媒体が流動液であって、
    前記流動媒体排出孔が形成された前記撹拌用軸の上端に設けられたロータリージョイントと、
    前記ロータリージョイントに接続され、流動液を排出しつつ循環させる流動液環ラインと、
    前記流動液循環ラインに介装され、排出された流動液を貯留する流動液貯留槽と、
    前記流動液貯留槽から流動液を前記密閉容器の流動媒体導入部に送液する循環ポンプと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の密閉型ろ過装置。
  6. 前記流動媒体が流動ガスであって、
    前記流動媒体排出孔が形成された撹拌用軸の上端に設けられたロータリージョイントと、
    前記ロータリージョイントに接続され流動ガスを排出する流動ガス排出ラインと、
    前記流動ガス排出ラインに介装され、排出された流動ガスを冷却する冷却部と、
    前記冷却部で冷却された凝縮液を回収する凝縮液回収槽と、
    前記凝縮液回収槽で気液分離された流動ガスを前記密閉容器の流動媒体導入部に循環する循環ポンプを有する循環ラインと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の密閉型ろ過装置。
  7. 前記冷却部で冷却された凝縮液の液量を測定する液量状態監視装置を備えることを特徴とする請求項6に記載の密閉型ろ過装置。
  8. ろ過装置の密閉容器の内部でスラリーを脱液し、ウェットケークを生成する脱液処理工程と、
    前記密閉容器内の所定含液率のウェットケークを、所望含液率以下の含液率の粉体に乾燥させる請求項6のろ過装置を用いた粉末化処工程と、を有することを特徴とする密閉型ろ過装置を用いた処理方法。
  9. ろ過装置の密閉容器の内部でスラリーを脱液し、ウェットケークを生成する脱液処理工程と、
    前記密閉容器内の所定含液率のウェットケークを、所望含液率以下の含液率の粉体に乾燥させる請求項6のろ過装置を用いた粉末化処工程と、
    前記脱液処理工程の後であって前記粉末化処理工程の前に、請求項5のろ過装置を用いて、前記密閉容器の内部でウェットケークを洗浄処理する洗浄処理工程、溶媒置換を行う溶媒置換工程、又は抽出成分を抽出溶媒で抽出する溶媒抽出工程の少なくとも一つを実施することを特徴とする密閉型ろ過装置を用いた処理方法。
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