JP7429517B2 - スチレン系樹脂発泡体 - Google Patents

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本発明は、スチレン系樹脂発泡体に関する。
スチレン系樹脂は、発泡特性に優れており、軽量化、断熱性、及び衝撃吸収性を付与できることから包材や断熱材などの発泡体材料として使用されている。このような発泡体材料は、未発泡の状態よりも同体積で軽量であり、断熱性及び衝撃吸収性において優れている。しかし、その反面、発泡倍率を増やすほど圧縮強度等の機械的物性が低下するという問題点がある。このような発泡体材料の機械的物性を向上させるために、セルロースナノファイバー(以下、CNFとも称する。)を配合させる試みが行われている。例えば、特許文献1、2にはスチレン系樹脂と変性されたCNFからなる発泡体が開示されている。
特開2013-185085号公報 国際公開2018/110566号公報
しかしながら、特許文献1,2には、ポリスチレンとCNFが開示されているものの、実施例で開示している技術は、耐熱性の低いポリエチレン(以下、PEとも称する。)を用いた例のみであり、加工温度が高いポリスチレンに対する技術開示は一切ない。また、この開示された技術では未反応の変性剤残留物、あるいは変性されたCNFの耐熱性が不十分のため、加工温度が高くなると発泡成形に不具合を生じ、発泡体の圧縮強度又は耐熱性などの特性を低下させてしまうという新たな問題点が生じる。
そこで、本発明の目的は、発泡特性、圧縮強度、及び耐熱性に優れたスチレン系樹脂発泡体を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、スチレン系樹脂に対して、セルロースナノファイバーを特定の割合で添加した発泡体とすることで、驚くべきことに発泡成形性が向上し、発泡特性、圧縮強度、及び耐熱性に優れたスチレン系樹脂発泡体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]スチレン系樹脂(A)80.0~99.7質量%、平均繊維径3~200nmのセルロースナノファイバー(B)0.3~20質量%からなるスチレン系樹脂発泡体。
[2]前記スチレン系樹脂(A)が、スチレン系単量体単位、不飽和カルボン酸系単量体単位、及び不飽和カルボン酸エステル系単量体単位を有する共重合樹脂であり、
前記スチレン系樹脂(A)が、スチレン系単量体単位、不飽和カルボン酸系単量体単位、及び不飽和カルボン酸エステル系単量体単位の合計含有量を100質量%としたとき、前記スチレン系単量体単位を69~98質量%含有し、且つ、前記不飽和カルボン酸系単量体単位を2~16質量%含有し、且つ、前記不飽和カルボン酸エステル系単量体単位を0~15質量%含有する[1]に記載のスチレン系樹脂発泡体。
[3]前記不飽和カルボン酸系単量体がメタクリル酸である[2]に記載のスチレン系樹脂発泡体。
[4]前記スチレン系樹脂発泡体が押出発泡である[1]~[3]のいずれか一項に記載のスチレン系樹脂発泡体。
本発明によれば、発泡特性、圧縮強度、及び耐熱性に優れたスチレン系樹脂発泡体を提供することである。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[スチレン系樹脂発泡体]
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体は、スチレン系樹脂(A)80.0~99.7質量%と、平均繊維径3~200nmのセルロースナノファイバー(B)0.3~20質量%とを含む。また、本実施形態のスチレン系樹脂発泡体は、発泡剤(C)を含んでもよく、必要によりさらに任意添加成分を含んでもよい。
このようなスチレン系樹脂発泡体は、スチレン系樹脂(A)及びセルロースナノファイバー(B)を含有するスチレン系樹脂組成物より得られることが好ましく、発泡剤(C)を前記スチレン系樹脂組成物に添加して発泡させることにより形成されることが、より好ましい。このように構成成分を含む発泡体は、均等に微細な発泡構造となり、衝撃、耐熱性、剛性に優れる。
より詳細には、本発明に係るスチレン系樹脂発泡体は、微細な空孔が均一に分散されている発泡特性を有することにより、圧縮強度、断熱特性に優れる。
なお、本明細書において、スチレン系樹脂(A)、平均繊維径3~200nmのセルロースナノファイバー(B)、発泡剤(C)を、それぞれ、(A)成分、(B)成分、(C)成分とも称す。
<スチレン系樹脂(A)>
本実施形態において、スチレン系樹脂(A)の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量%に対して、80~99.7質量%であり、好ましくは90.0~99.5質量%、より好ましくは95.0~99.0質量%である。当該含有量を80.0質量%以上とすることにより、衝撃性、発泡特性、発泡押出成形性を向上させることができ、当該含有量を99.7質量%以下とすることにより、耐熱性、圧縮強度を向上させることができる。
本実施形態で用いることができるスチレン系樹脂(A)は、スチレン系単量体単位を有する重合体であることが好ましく、スチレン系単量体単位を有する共重合体であることがより好ましい。また、スチレン系樹脂(A)は、スチレン系単量体と、当該スチレン系単量体と共重合可能な他のビニル単量体及びゴム質重合体より選ばれる1種以上の単量体を重合して得られる共重合樹脂であることがさらに好ましい。スチレン系樹脂(A)は、特に限定されないが、例えば、ポリスチレン、マトリクス中にゴム状重合体(a)の粒子が分散されたゴム変性スチレン系樹脂、スチレン系単量体単位を有する共重合樹脂が挙げられる。
<<ポリスチレン>>
本実施形態において、ポリスチレンとはスチレン系単量体を重合した単独重合体であり、一般的に入手できるものを適宜選択して用いることができる。ポリスチレンを構成するスチレン系単量体としては、スチレンの他に、α-メチルスチレン、α-メチル-p-メチルスチレン、ο-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、イソブチルスチレン、及びt-ブチルスチレン又はブロモスチレン及びインデン等のスチレン誘導体が挙げられる。特に工業的観点からスチレンが好ましい。これらのスチレン系単量体は、1種又は2種以上使用することができる。ポリスチレンは本発明の効果を損なわない範囲で、上記のスチレン系単量体単位以外の単量体単位を更に含有することを排除しないが、典型的にはスチレン系単量体単位からなる。
<<ゴム変性スチレン系樹脂>>
本実施形態において、ゴム変性スチレン系樹脂とは、マトリクスとしてのスチレン系樹脂中にゴム状重合体(a)の粒子が分散したものであり、ゴム状重合体(a)の存在下でスチレン系単量体を重合させることにより製造することができる。
本実施形態のゴム変性スチレン系樹脂を構成するスチレン系単量体としては、スチレンの他に、例えば、α-メチルスチレン、α-メチルp-メチルスチレン、ο-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、イソブチルスチレン、及びt-ブチルスチレン又はブロモスチレン及びインデン等のスチレン誘導体が挙げられる。特に、スチレンが好ましい。これらのスチレン系単量体は、1種又は2種以上使用することができる。
本実施形態のゴム変性スチレン系樹脂に含まれるゴム状重合体(a)は、例えば、内側に上記のスチレン系単量体より得られるスチレン単量体単位含有樹脂を内包してもよく、及び/又は、外側にスチレン単量体単位含有樹脂がグラフトされてもよい。
前記ゴム状重合体(a)としては、例えば、ポリブタジエン、ポリスチレンを内包するポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、ポリクロロプレン、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体等を使用できるが、ポリブタジエン又はスチレン-ブタジエン共重合体が好ましい。ポリブタジエンには、シス含有率の高いハイシスポリブタジエン及びシス含有率の低いローシスポリブタジエンの双方を用いることができる。また、スチレン-ブタジエン共重合体の構造としては、ランダム構造及びブロック構造の双方を用いることができる。これらのゴム状重合体(a)は1種若しくは2種以上使用することができる。また、ブタジエン系ゴムを水素添加した飽和ゴムを使用することもできる。
このようなゴム変性スチレン系樹脂の例としては、HIPS(高衝撃ポリスチレン)、ABS樹脂(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル-アクリルゴム-スチレン共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル-エチレンプロピレンゴム-スチレン共重合体)等が挙げられる。
ゴム変性スチレン系樹脂がHIPS系樹脂である場合、これらのゴム状重合体(a)の中で特に好ましいのは、シス1,4結合が90モル%以上で構成されるハイシスポリブタジエンである。該ハイシスポリブタジエンにおいては、ビニル1,2結合が6モル%以下で構成されることが好ましく、3モル%以下で構成されることが特に好ましい。
なお、該ハイシスポリブタジエンの構成単位に関する異性体としてシス1,4、トランス1,4、又はビニル1,2構造を有するものの含有率は、赤外分光光度計を用いて測定し、モレロ法によりデータ処理することにより算出できる。
また、該ハイシスポリブタジエンは、公知の製造法、例えば有機アルミニウム化合物とコバルト又はニッケル化合物を含んだ触媒を用いて、1,3ブタジエンを重合して容易に得ることができる。
ゴム変性スチレン系樹脂中に含まれるゴム状重合体(a)の含有量は、ゴム変性スチレン系樹脂100質量%に対して、3~20質量%が好ましく、更に好ましくは5~15質量%である。ゴム状重合体(a)の含有量が3質量%より少ないとスチレン系樹脂の耐衝撃性が低下する虞がある。また、ゴム状重合体(a)の含有量が20質量%を超えると難燃性が低下する虞がある。
なお本開示で、ゴム変性スチレン系樹脂中に含まれるゴム状重合体(a)の含有量は、熱分解ガスクロマトグラフイーを用いて算出される値である。
ゴム変性スチレン系樹脂中に含まれるゴム状重合体(a)の平均粒子径は、耐衝撃性や難燃性の観点から、0.5~4.0μmであることが好ましく、更に好ましくは0.8~3.5μmである。
なお本開示で、ゴム変性スチレン系樹脂中に含まれるゴム状重合体(a)の平均粒子径は、以下の方法により測定することができる。
四酸化オスミウムで染色したゴム変性スチレン系樹脂から厚さ75nmの超薄切片を作製し、電子顕微鏡を用いて倍率10000倍の写真を撮影する。写真中、黒く染色された粒子がゴム状重合体である。写真から、下記数式(N1):
平均粒子径=ΣniDri /ΣniDri (N1)
(上記数式(N1)中、niは、粒子径Driのゴム状重合体(a)粒子の個数であり、粒子径Driは、写真中の粒子の面積から円相当径として算出した粒子径である。)
により面積平均粒子径を算出し、ゴム状重合体(a)の平均粒子径とする。本測定は、写真を200dpiの解像度でスキャナーに取り込み、画像解析装置IP-1000(旭化成社製)の粒子解析ソフトを用いて測定する。
ゴム変性スチレン系樹脂の還元粘度(これは、ゴム変性スチレン系樹脂の分子量の指標となる)は、0.50~0.85dL/gの範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.55~0.80dL/gの範囲である。0.50dL/gより小さいと衝撃強度が低下する虞があり、0.85dL/gを超えると流動性の低下により成形性が低下する虞がある。
なお本開示で、ゴム変性スチレン系樹脂の還元粘度は、トルエン溶液中で30℃、濃度0.5g/dLの条件で測定される値である。
ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法は、特に制限されるものではないが、ゴム状重合体(a)の存在下、スチレン系単量体(及び溶媒)を重合する塊状重合(若しくは溶液重合)、又は反応途中で懸濁重合に移行する塊状-懸濁重合、又はゴム状重合体(a)ラテックスの存在下、スチレン系単量体を重合する乳化グラフト重合にて製造することができる。塊状重合においては、ゴム状重合体(a)とスチレン系単量体、並びに必要に応じて有機溶媒、有機過酸化物、及び/又は連鎖移動剤を添加した混合溶液を、完全混合型反応器又は槽型反応器と複数の槽型反応器とを直列に連結し構成される重合装置に連続的に供給することにより製造することができる。
<<共重合樹脂>>
本実施形態において、共重合樹脂とは、スチレン系単量体単位及び不飽和カルボン酸系単量体単位、さらに不飽和カルボン酸エステル系単量体単位を任意に含む樹脂である。本発明における共重合樹脂は、スチレン系単量体単位、不飽和カルボン酸系単量体単位、及び不飽和カルボン酸エステル系単量体単位の合計含有量を100質量%としたとき、スチレン系単量体単位の含有量は69~98質量%であることが好ましく、より好ましくは74~96質量%であり、さらに好ましくは77~92質量%の範囲である。当該含有量を69質量%以上とすることにより、樹脂の流動性を向上させることができる。一方、当該含有量を98質量%以下とすることにより、後述の不飽和カルボン酸系単量体単位及び任意成分である不飽和カルボン酸エステル系単量体単位を所望量存在させにくくなり、これらの単量体単位による後述の効果を得にくくなる。
共重合樹脂において、不飽和カルボン酸系単量体単位は耐熱性を向上させる役割を果たす。共重合樹脂中のスチレン系単量体単位、不飽和カルボン酸系単量体単位、及び不飽和カルボン酸エステル系単量体単位の合計含有量を100質量%としたとき、不飽和カルボン酸系単量体単位の含有量は2~16質量%であることが好ましく、より好ましくは4~14質量%であり、さらに好ましくは8~13質量%である。当該含有量を2質量%以上とすることにより、耐熱性をより向上させることができる。一方、当該含有量を16質量%以下とすることにより、樹脂中のゲル化物の発生を抑制し、外観を向上させることができるとともに、また樹脂の流動性と機械的物性を向上させることができる。
一般に、スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂を含むスチレン-メタクリル酸系樹脂は、工業的規模ではほとんどの場合、ラジカル重合で生産されているが、本実施形態において、脱揮工程のゲル化反応を抑制するために、種々のアルコールを重合系中に添加して重合を行なうことができる。
不飽和カルボン酸エステル系単量体は、不飽和カルボン酸系単量体との分子間相互作用によって不飽和カルボン酸系単量体の脱水反応を抑制するために、及び、樹脂の機械的強度を向上させるために用いることができる。更には、不飽和カルボン酸エステル系単量体は、耐候性、表面硬度等の樹脂特性の向上にも寄与する。
共重合樹脂において、スチレン系単量体単位、不飽和カルボン酸系単量体単位、及び不飽和カルボン酸エステル系単量体単位の合計含有量を100質量%としたとき、不飽和カルボン酸エステル系単量体単位の含有量は0~15質量%であることが好ましく、より好ましくは1~12質量%、さらに好ましくは2~10質量%である。当該含有量を15質量%以下とすることにより、樹脂の流動性を向上させ、且つ吸水性を抑制することができる。また、不飽和カルボン酸エステル系単量体単位の含有量を0質量%とすることにより、耐熱性の向上やコスト削減をすることができるが、上記の観点から不飽和カルボン酸エステル系単量体単位の含有量を0質量%超とすることもできる。
なお、不飽和カルボン酸系単量体と不飽和カルボン酸エステル系単量体単位とが隣り合わせで結合した場合、高温、高真空の脱揮装置を用いると、条件によっては脱アルコール反応が起こり、六員環酸無水物が形成される場合がある。本実施形態の共重合樹脂は、この六員環酸無水物を含んでいてもよいが、流動性を低下させることから、生成される六員環酸無水物の量はより少ない方が好ましい。
本実施形態において、共重合樹脂中の、スチレン単量体単位(例えば、スチレン単量体単位)、不飽和カルボン酸系単量体単位(例えば、メタクリル酸単量体単位)及び不飽和カルボン酸エステル系単量体単位(例えば、メタクリル酸メチル単量体単位)の含有量は、それぞれ、プロトン核磁気共鳴(H-NMR)測定機で測定したスペクトルの積分比から求めることができる。
本実施形態において、共重合樹脂は、スチレン系単量体単位、不飽和カルボン酸系単量体単位、及び任意成分である不飽和カルボン酸エステル系単量体単位以外の単量体単位を、本発明の効果を損なわない範囲で更に含有することを排除しない。しかし、本発明における共重合樹脂は、典型的には、スチレン系単量体単位、不飽和カルボン酸系単量体単位、及び不飽和カルボン酸エステル系単量体単位から構成されることが好ましい。
本実施形態の共重合樹脂を構成するスチレン系単量体としては、特に限定されないが例えば、スチレン、α-メチルスチレン、α-メチル-p-メチルスチレン、ο-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、イソブチルスチレン、t-ブチルスチレン、ブロモスチレン、インデン等のスチレン誘導体が挙げられる。スチレン系単量体としては、工業的観点からスチレンが好ましい。これらのスチレン系単量体は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本実施形態の共重合樹脂を構成する不飽和カルボン酸系単量体としては、特に限定されないが例えば、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸系単量体としては、耐熱性の向上効果が大きく、常温にて液状でハンドリング性に優れることからメタクリル酸が好ましい。これらの不飽和カルボン酸系単量体は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本実施形態の共重合樹脂を構成する不飽和カルボン酸エステル系単量体としては、特に限定されないが例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、耐熱性低下に対する影響が小さいことから(メタ)アクリル酸メチルが好ましい。これらの不飽和カルボン酸エステル系単量体は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本実施形態において、共重合樹脂の重量平均分子量(Mw)は100,000~350,000であることが好ましく、より好ましくは120,000~300,000、さらに好ましくは140,000~240,000である。重量平均分子量(Mw)が100,000~350,000である場合、機械的強度と流動性とのバランスにより優れる樹脂が得られ、またゲル物の混入も少ない。なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用い、標準ポリスレン換算で得られる値である。
本実施形態において、共重合樹脂の重合方法は、特に制限はないが例えば、ラジカル重合法として、塊状重合法又は溶液重合法を好適に採用できる。重合方法は、主に、重合原料(単量体成分)を重合させる重合工程と、重合生成物から未反応モノマー、重合溶媒等の揮発分を除去する脱揮工程とを備える。
以下、本実施形態に用いることができる共重合樹脂の重合方法の一例について説明する。
共重合樹脂を得るために重合原料を重合させる際には、重合原料組成物中に、典型的には重合開始剤及び連鎖移動剤を含有させる。
共重合樹脂の重合に用いられる重合開始剤としては、有機過酸化物、例えば、2,2-ビス(t-ブチルペルオキシ)ブタン、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルペルオキシ)バレレート等のペルオキシケタール類、ジ-t-ブチルペルオキシド、t-ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド等のジアルキルペルオキシド類、アセチルペルオキシド、イソブチリルペルオキシド等のジアシルペルオキシド類、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート等のペルオキシジカーボネート類、t-ブチルペルオキシアセテート等のペルオキシエステル類、アセチルアセトンペルオキシド等のケトンペルオキシド類、t-ブチルヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド類等を挙げることができる。分解速度と重合速度との観点から、なかでも、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)シクロヘキサンが好ましい。
共重合樹脂の重合に用いられる連鎖移動剤としては、例えば、α-メチルスチレンリニアダイマー、n-ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタン、n-オクチルメルカプタン等を挙げることができる。
共重合樹脂の重合方法としては、必要に応じて、重合溶媒を用いた溶液重合を採用できる。用いられる重合溶媒としては、芳香族炭化水素類、例えば、エチルベンゼン、ジアルキルケトン類、例えば、メチルエチルケトン等が挙げられ、それぞれ、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。重合生成物の溶解性を低下させない範囲で、他の重合溶媒、例えば脂肪族炭化水素類等を、芳香族炭化水素類に更に混合することができる。これらの重合溶媒は、全単量体100質量部に対して、25質量部を超えない範囲で使用するのが好ましい。全単量体100質量部に対して重合溶媒が25質量部を超えると、重合速度が著しく低下し、且つ得られる樹脂の機械的強度の低下が大きくなる傾向がある。重合前に、全単量体100質量部に対して5~20質量部の割合で添加しておくことが、品質が均一化し易く、重合温度制御の点でも好ましい。
本実施形態において、共重合樹脂を得るための重合工程で用いる装置は、特に制限はなく、スチレン系樹脂の重合方法に従って適宜選択すればよい。例えば、塊状重合を採用する場合には、完全混合型反応器を1基、又は複数基連結した重合装置を用いることができる。また脱揮工程についても特に制限はない。例えば、塊状重合を採用する場合、最終的に未反応モノマーが、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下になるまで重合を進め、かかる未反応モノマー等の揮発分を除去するために、既知の方法にて脱揮処理する。より詳細には、例えば、フラッシュドラム、二軸脱揮器、薄膜蒸発器、押出機等の通常の脱揮装置を用いることができるが、滞留部の少ない脱揮装置が好ましい。なお、脱揮処理の温度は、通常、190~280℃程度であり、メタクリル酸とメタクリル酸メチルとの隣接による六員環酸無水物の形成を抑制する観点から、190~260℃がより好ましい。また脱揮処理の圧力は、通常0.13~4.0kPa程度であり、好ましくは0.13~3.0kPaであり、より好ましくは0.13~2.0kPaである。脱揮方法としては、例えば加熱下で減圧して揮発分を除去する方法、及び揮発分除去の目的に設計された押出機等を通して除去する方法が望ましい。
本実施形態において、スチレン系樹脂(A)とセルロースナノファイバー(B)とを含む組成物の流動性は、ISO1133に従って測定したメルトフローレイト(MFR)が0.3~10.0g/10minの範囲にあることが好ましい。セルロースナノファイバー当該組成物の流動性が上記範囲を下回ると、組成物の発泡押出成形性が低下する虞があり好ましくない。一方、セルロースナノファイバー当該組成物の流動性が上記範囲を上回ると、発泡押出成形性での厚み均一性が低下する虞があり、難燃性や発泡特性が低下してしまう傾向がある。
<セルロースナノファイバー(B)>
本実施形態におけるセルロースナノファイバー(B)は、平均繊維径が3~200nmであるセルロースである。セルロースナノファイバー(B)の含有量は、スチレン系樹脂(A)とセルロースナノファイバー(B)の合計質量100質量%に対して、0.3~20.0質量%であり、好ましくは0.5~15.0質量%、より好ましくは1.0~10.0質量%である。セルロースナノファイバー(B)の含有量を0.3質量%以上とすることにより、発泡特性、圧縮強度を向上させることができる。一方、当該含有量が多すぎると、反対に発泡特性が低下するほか、セルロースナノファイバー(B)の凝集物とみられる外観不良が発生する。スチレン系樹脂(A)とセルロースナノファイバー(B)とを含む組成物中のセルロース含有量は、当該組成物中のスチレン系樹脂(A)が溶解する溶媒に溶かし、未溶物を取出し、所定温度、所定時間の条件で乾燥させた乾燥物の質量を測定することにより算出する。例えば、スチレン系樹脂(A)として共重合樹脂を使用する場合は、当該共重合樹脂が溶解する溶媒に溶かし、未溶物を取出し、120℃、4時間の条件で乾燥させた乾燥物の質量を測ることにより算出できる。
本実施形態のセルロースナノファイバー(B)の平均繊維径は、3~200nmであり、好ましくは10~150nm、さらに好ましくは20~90nmである。平均繊維径が上記範囲外であると、剛性の向上効果が十分に発揮されなかったり、あるいは衝撃、成形外観が低下してしまうことがある。尚、本発明において、平均繊維径は、電子顕微鏡で5000倍に拡大し、100カ所測定した繊維径の平均値をいうものとする。
本実施形態のセルロースナノファイバー(B)を構成する繊維としては、β-1,4-グルカン構造を有する多糖類で形成されている限り、特に制限されることはない。例えば、高等植物由来のセルロース繊維[例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹等の木材パルプ等)、竹繊維、サトウキビ繊維、種子毛繊維(コットンリンター、ボンバックス綿、カポック等)、ジン皮繊維(例えば、麻、コウゾ、ミツマタ等)、葉繊維(例えば、マニラ麻、ニュージーランド麻等)等の天然セルロース繊維(パルプ繊維)等]、動物由来のセルロース繊維(ホヤセルロース等)、バクテリア由来のセルロース繊維、化学的に合成されたセルロース繊維[セルロースアセテート(酢酸セルロース)、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の有機酸エステル;硝酸セルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロース等の無機酸エステル;硝酸酢酸セルロース等の混酸エステル;ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース等);カルボキシアルキルセルロース(カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシエチルセルロース等);アルキルセルロース(メチルセルロース、エチルセルロース等);再生セルロース(レーヨン、セロファン等)等のセルロース誘導体繊維等]等が挙げられる。これらのセルロースナノファイバー(B)を構成する繊維は、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
これらのセルロースナノファイバー(B)を構成する繊維のうち、セルロースナノファイバー(B)を製造したときの分散性、剛性、耐衝撃性の観点で製造効率が高く、適度な繊維径及び繊維長を有する点から、植物由来のセルロース繊維、例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹、竹等の木材パルプ等)や種子毛繊維(コットンリンターパルプ等)等のパルプ由来のセルロース繊維が好ましい。
<発泡体>
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体は、難燃性発泡体であることが好ましい。以下、本発明に係るスチレン系樹脂発泡体の特性(密度、気泡径(セルサイズ)、独立気泡率、圧縮強度について説明する。
<<発泡倍率>>
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体の発泡倍率は、好ましくは1.5~60倍、さらに好ましくは2~30倍である。1.5倍より低いと発泡体としての特徴である衝撃吸収や断熱効果が不十分になる。また、60倍より高いと発泡体の圧縮強度が低下し施工時や使用時に破損する虞がある。
<<発泡体の密度>>
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体の密度は、スキン層を除いて計算され、発泡体の重量(kg)を発泡体の体積(m)で割ることで算出できる。スチレン系樹脂発泡体の密度は、20~750kg/mであることが好ましく、より好ましくは25~500kg/mであり、さらに好ましくは30~350kg/mである。
<<発泡体の気泡径>>
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体の平均気泡径は、ASTM・D3576-77に準拠する方法で測定され、0.01~0.4mmであることが好ましく、より好ましくは0.02~0.3mmであり、さらに好ましくは0.03~0.15mmである。
<<独立気泡率>>
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体の独立気泡率は、ASTM・D2856-Aに準拠する方法で測定され、優れた断熱性や機械的強度等の物性を得る観点から70%以上が好ましく、より好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上である。
<<圧縮強度>>
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体の圧縮強度は、JIS・K7220に準拠する方法で測定され、製品用途にも異なるが、建材に使用するXPS用途では30N/cm以上であることが好ましく、35N/cm以上であることがより好ましい。圧縮強度が低いと、施工時の破壊が多くなり、床下に施工する場合には使用時の破壊も多くなる。
<<発泡剤(C)>>
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体として、上記の好適な特性(密度、気泡径(セルサイズ)、独立気泡率、圧縮強度を備えるためには、スチレン系樹脂組成物に発泡剤(C)を添加して発泡させることが好ましい。したがって、本実施形態のスチレン系樹脂発泡体は、その総量100質量%に対して、発泡剤(C)を0.3~15質量%含有することが好ましく、0.5~10質量部含有することがより好ましく、2~8質量%含有することがさらに好ましい。
本実施形態で用いることができる発泡剤(C)としては、炭素数3~5の飽和炭化水素を1種又は2種以上、また、必要に応じて他の発泡剤を使用することができる。また、発泡核剤(タルク、ポリエチレンなど)を発泡剤(C)の一部又は全部として使用してもよい。
上記炭素数3~5の飽和炭化水素としては、プロパン、n-ブタン、i-ブタン、n-ペンタン、i-ペンタン、ネオペンタンなどが挙げられる。炭素数3~5の飽和炭化水素では、発泡性と発泡体の断熱性能の点からn-ブタン、i-ブタンが好ましく、特にi-ブタンが好ましい。また、炭素数3~5の飽和炭化水素1種又は2種以上の含有量が、発泡体100質量部に対して、2~10質量部であることが好ましく、さらに好ましくは、飽和炭化水素化合物の種類によっても異なるが、プロパンでは3~9質量部、特に好ましくは4~8質量部、n-ブタン、i-ブタンでは2.5~9質量部、特に好ましくは3~8質量部、n-ペンタン、i-ペンタン、ネオペンタンでは3~9質量部が断熱性能と難燃性の点から好ましい。
他の発泡剤としては、特に限定されるものではないが、有機発泡剤として、例えば、塩化メチル、塩化エチルなどの塩化アルキル類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、n-ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、フラン、フルフラール、2-メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなどのエーテル類、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルn-プロピルケトン、メチルn-ブチルケトン、メチルi-ブチルケトン、メチルn-アミルケトン、メチルn-ヘキシルケトン、エチルn-プロピルケトン、エチルn-ブチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、i-プロピルアルコール、ブチルアルコール、i-ブチルアルコール、t-ブチルアルコールなどのアルコール類、蟻酸メチルエステル、蟻酸エチルエステル、蟻酸プロピルエステル、蟻酸ブチルエステル、蟻酸アミルエステル、プロピオン酸メチルエステル、プロピオン酸エチルエステルなどのカルボン酸エステル類などを用いることができる。また、無機発泡剤として例えば二酸化炭素、窒素、水など、化学発泡剤として例えばアゾ化合物などを用いることができる。これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。これらの他の発泡剤を用いることで、良好な可塑化効果や発泡助剤効果が得られ、押出圧力を低減し、安定に発泡体の製造が可能となる。
特に、他の発泡剤としては、発泡性、発泡体成形性などの点から、塩化メチル、塩化エチル、ジメチルエーテルが好ましい。なお、他の発泡剤は、炭素数3~5である飽和炭化水素以外の化合物であるが、炭素数3~5である飽和炭化水素を含まないだけでなく、炭素数2以下の飽和炭化水素や炭素数6以上の飽和炭化水素、さらには炭素数を問わず不飽和炭化水素を含まないことが好ましい。
複数の発泡剤を添加する場合の各発泡剤の比率については、発泡剤の全重量に対して、炭素数3~5の飽和炭化水素が20~100重量%、好ましくは25~100重量%、さらに好ましくは30~100重量%である。また、他の発泡剤は、0~80重量%、好ましくは0~75重量%、さらに好ましくは0~70重量%である。他の発泡剤は、発泡体の断熱性能を良好なものにするために、80重量%以下にすることが好ましい。
発泡体を製造する際にスチレン系樹脂に添加する発泡剤の量としては、スチレン系樹脂組成物100質量部に対して6~10質量部、好ましくは7~9質量部、さらに好ましくは7~8質量部である。
<任意添加成分>
本実施形態において、スチレン系樹脂発泡体は、上記(A)~(C)成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて従来公知の添加剤、加工助剤等の任意添加成分を含有してもよい。これら添加剤、加工助剤等としては、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤等が挙げられる。
上記酸化防止剤としては、フェノール系化合物、リン系化合物、チオエーテル系化合物等が挙げられる。
上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6-ジ第3ブチル-p-クレゾール、2,6-ジフェニル-4-オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6-ヘキサメチレンビス〔(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’-チオビス(6-第3ブチル-m-クレゾール)、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-第3ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-第3ブチルフェノール)、4,4’-ブチリデンビス(6-第3ブチル-m-クレゾール)、2,2’-エチリデンビス(4,6―ジ第3ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(4-第2ブチル-6-第3ブチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-第3ブチルフェニル)ブタン、1,3,5-トリス(2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-第3ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、2-第3ブチル-4-メチル-6-(2-アクリロイルオキシ-3-第3ブチル-5-メチルベンジル)フェノール、ステアリル〔3-(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、テトラキス〔3-(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン、チオジエチレングリコールビス〔(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6-ヘキサメチレンビス〔(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3-ビス(4-ヒドロキシ-3-第3ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2-第3ブチル-4-メチル-6-(2-ヒドロキシ-3-第3ブチル-5-メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5-トリス〔(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、3,9-ビス〔1,1-ジメチル-2-{(3-第3ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3-第3ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。
これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4-ジ第3ブチルフェニル)ホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス〔2-第3ブチル-4-(3-第3ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニルチオ)-5-メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ第3ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ第3ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6-トリ第3ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)-4,4’-n-ブチリデンビス(2-第3ブチル-5-メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)-1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-第3ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4-ジ第3ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10-ジハイドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナンスレン-10-オキサイド、2,2’-メチレンビス(4,6-第3ブチルフェニル)-2-エチルヘキシルホスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-第3ブチルフェニル)-オクタデシルホスファイト、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ第3ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2-〔(2,4,8,10-テトラキス第3ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン-6-イル)オキシ〕エチル)アミン、2-エチル-2-ブチルプロピレングリコールと2,4,6-トリ第3ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記チオエーテル系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類、及びペンタエリスリトールテトラ(β-アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記耐候剤としては、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤等を用いることができる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、5,5’-メチレンビス(2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン)等の2-ヒドロキシベンゾフェノン類;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ第3ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾ-ル、2-(2’-ヒドロキシ-3’-第3ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾ-ル、2-(2’-ヒドロキシ-5’-第3オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2,2’-メチレンビス(4-第3オクチル-6-(ベンゾトリアゾリル)フェノール)、2-(2’-ヒドロキシ-3’-第3ブチル-5’-カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4-ジ第3ブチルフェニル-3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、2,4-ジ第3アミルフェニル-3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル-3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2-エチル-2’-エトキシオキザニリド、2-エトキシ-4’-ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル-α-シアノ-β、β-ジフェニルアクリレート、メチル-2-シアノ-3-メチル-3-(p-メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2-(2-ヒドロキシ-4-オクトキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジ第3ブチルフェニル)-s-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-s-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-5-メチルフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジ第3ブチルフェニル)-s-トリアジン等のトリアリールトリアジン類が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルステアレート、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-オクトキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)・ジ(トリデシル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)・ジ(トリデシル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,4,4-ペンタメチル-4-ピペリジル)-2-ブチル-2-(3,5-ジ第3ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノ-ル/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4-ジクロロ-6-モルホリノ-s-トリアジン重縮合物、1,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4-ジクロロ-6-第3オクチルアミノ-s-トリアジン重縮合物、1,5,8,12-テトラキス〔2,4-ビス(N-ブチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル〕-1,5,8,12-テトラアザドデカン、1,5,8,12-テトラキス〔2,4-ビス(N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル〕-1,5,8-12-テトラアザドデカン、1,6,11-トリス〔2,4-ビス(N-ブチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル〕アミノウンデカン、1,6,11-トリス〔2,4-ビス(N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル〕アミノウンデカン等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記滑剤としては、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪酸金属塩系等の滑剤を用いることができる。
上記脂肪族アミド系滑剤としては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスラウリル酸アミド等が挙げられる。
これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記脂肪族エステル系滑剤としては、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、エルカ酸メチル、ベヘニン酸メチル、ラウリル酸ブチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ヤシ脂肪酸オクチルエステル、ステアリン酸オクチル、牛脂脂肪酸オクチルエステル、ラウリル酸ラウリル、ステアリン酸ステアリル、ベヘニン酸ベヘニル、ミリスチン酸セチル、炭素数28~30の直鎖状で分岐がない飽和モノカルボン酸(以下モンタン酸と略記する)とエチレングリコールのエステル、モンタン酸とグリセリンのエステル、モンタン酸とブチレングリコールのエステル、モンタン酸とトリメチロールエタンのエステル、モンタン酸とトリメチロールプロパンのエステル、モンタン酸とペンタエリスリトールのエステル、グリセリンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセスクイオレート、ソルビタントリオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等が挙げられる。
これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記脂肪酸系滑剤のうち飽和脂肪酸としては、具体的には、ラウリン酸(ドデカン酸)、イソデカン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸(テトラデカン酸)、ペンタデシル酸、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)、マルガリン酸(ヘプタデカン酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)、イソステアリン酸、ツベルクロステアリン酸(ノナデカン酸)、2-ヒドロキシステアリン酸、アラキジン酸(イコサン酸)、ベヘン酸(ドコサン酸)、リグノセリン酸(テトラドコサン酸)、セロチン酸(ヘキサドコサン酸)、モンタン酸(オクタドコサン酸)、メリシン酸等が挙げられ、特に、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、12-ヒドロキシステアリン酸及びモンタン酸等が挙げられる。
上記脂肪酸系滑剤のうち不飽和脂肪酸としては、具体的には、ミリストレイン酸(テトラデセン酸)、パルミトレイン酸(ヘキサデセン酸)、オレイン酸(cis-9-オクタデセン酸)、エライジン酸(trans-9-オクタデセン酸)、リシノール酸(オクタデカジエン酸)、バクセン酸(cis-11-オクタデセン酸)、リノール酸(オクタデカジエン酸)、リノレン酸(9,11,13-オクタデカトリエン酸)、エレステアリン酸(9,11,13-オクタデカトリエン酸)、ガドレイン酸(イコサン酸)、エルカ酸(ドコサン酸)、ネルボン酸(テトラドコサン酸)等が挙げられる。
これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記脂肪酸金属塩系滑剤としては、上記脂肪酸系滑剤の脂肪酸のリチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、及びアルミニウム塩等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記帯電防止剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性系、グリセリン脂肪酸モノエステル等の脂肪酸部分エステル類等を用いることができる。
具体的には、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-N-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウムメソスルフェート、(3-ラウリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムメチルスルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウム硝酸塩、ステアロアミドプロピルジメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウムリン酸塩、カチオン性ポリマー、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキル硝酸エステル塩、リン酸アルキルエステル塩、アルキルホスフェートアミン塩、ステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ジグリセリン脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミン脂肪酸モノエステル、アルキルジエタノールアミド、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリエーテルブロックコポリマー、セチルベタイン、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記充填剤としては、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭素繊維、マイカ、ワラストナイト、ウィスカ等を用いることができる。
本実施形態において、スチレン系樹脂発泡体は、上記の添加剤及び加工助剤等の他、ブロッキング防止剤、着色剤、ブルーミング防止剤、表面処理剤、抗菌剤、目ヤニ防止剤(特開2009-120717号公報に記載のシリコーンオイル、高級脂肪族カルボン酸のモノアミド化合物、及び高級脂肪族カルボン酸と1価~3価のアルコール化合物とを反応させてなるモノエステル化合物等の目ヤニ防止剤)等の任意添加成分を含有してもよい。
本実施形態において、上記任意添加成分の合計含有量は、スチレン系樹脂発泡体中、0.05~5質量%としてよい。
<<スチレン系樹脂発泡体の組成>>
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体は、実質的に(A)成分、(B)成分、(C)成分及び任意添加成分のみからなっていてもよい。
「実質的に(A)成分、(B)成分、(C)成分及び任意添加成分のみからなる」とは、スチレン系樹脂発泡体の95~100質量%(好ましくは98~100質量%)が(A)成分、(B)成分、及び任意添加成分に占められていることを意味する。
尚、本実施形態のスチレン系樹脂発泡体は、本発明の効果を損なわない範囲で(A)成分、(B)成分、(C)成分及び任意添加成分の他に不可避不純物を含んでいてもよい。
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体は、スチレン系樹脂(A)と、平均繊維径3~200nmのセルロースナノファイバー(B)と、必要により添加される任意添加成分と、をそれぞれ所定量含有する、スチレン系樹脂組成物から形成される。当該スチレン系樹脂組成物に添加された、スチレン系樹脂(A)、セルロースナノファイバー(B)、及び必要により添加される任意添加成分の材料又はその特性等は上述した通りである。またこれら(A)成分、(B)成分、及び任意添加成分の添加量は、スチレン系樹脂発泡体中の含有量が上記の範囲になるように適宜調整されて添加することができる。
以下、スチレン系樹脂組成物を用いたスチレン系樹脂発泡体の製造方法の一例について説明する。
[スチレン系樹脂発泡体の製造方法]
<スチレン系樹脂組成物の製造方法>
本実施形態のスチレン系樹脂組成物は、各成分を任意の方法で溶融混練することによって製造することができる。例えば、ヘンシェルミキサーに代表される高速撹拌機、バンバリーミキサーに代表されるバッチ式混練機、単軸又は二軸の連続混練機、ロールミキサー等を単独で、又は組み合わせて用いる方法が挙げられる。混練の際の加熱温度は、通常、180~260℃の範囲で選択される。
本実施形態のスチレン系樹脂組成物は、実質的に(A)成分、(B)成分、及び任意添加成分のみからなっていてもよい。
「実質的に(A)成分、(B)成分、及び任意添加成分のみからなる」とは、スチレン系樹脂組成物の95~100質量%(好ましくは98~100質量%)が(A)成分、(B)成分、及び任意添加成分に占められていることを意味する。
尚、本実施形態のスチレン系樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で(A)成分、(B)成分、及び任意添加成分の他に不可避不純物を含んでいてもよい。
<スチレン系樹脂組成物の特性>
<メルトフローレート(MFR)>
本実施形態において、スチレン系樹脂(A)の流動性は、ISO1133に従って測定したメルトフローレイトが0.5グラム/10分以上であることが好ましく、より好ましくは0.8グラム/10分以上である。0.5グラム/10分未満では、流動性が低く、加工温度を上げる必要があり、セルロースナノファイバー(B)が劣化による物性低下や成形品が変色してしまう恐れがある。
さらに本実施形態において、スチレン系樹脂組成物の流動性は0.5~10.0g/10minの範囲にあることが好ましい。
その流動性が上記範囲を下回ると、スチレン系樹脂組成物の発泡成形性が低下する虞があり好ましくない。一方、その流動性が上記範囲を上回ると、発泡形状が不均一になるほか、難燃性や発泡特性、圧縮強度が低下する虞がある。
<ビカット軟化温度>
本実施形態のスチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度は、86℃以上であることが好ましく、より好ましくは103℃以上である。86℃未満であると、使用中、温度が上昇し製品が変形してしまう恐れがある。
なお本開示で、ビカット軟化温度は、ISO 306に準拠して、荷重49N、昇温速度50℃/時間の条件により測定される値である。
<スチレン系樹脂組成物の発泡処理>
本実施形態のスチレン系樹脂発泡体は、押出発泡されたものである。より詳細には、上記のスチレン系樹脂組成物を加熱溶融し、これに発泡剤、必要に応じて放射低減剤を添加し、これを押出発泡させることにより、スチレン系樹脂押出発泡体を製造することができる。例えば、主原料の(A)成分、(B)成分及びその他種々の添加物を押出機のホッパーに投入し、発泡剤を圧入して混練した後、冷却機でゲルを均一に冷却して、ダイから大気圧下に押出発泡することで製造することができる。
スチレン系樹脂組成物を加熱溶融する際の溶融温度は、好ましくは160~240℃、より好ましくは170~230℃、さらに好ましくは180~220℃で、押出機によって固形原料を溶融混練する。また、発泡剤を圧入する際の圧力は、好ましくは110~200kg/cm、より好ましくは120~185kg/cmである。押出機によって溶融された固形原料と発泡剤はミキサー(回転数:20~40rpm、より好ましくは25~35rpm)によって混練され、クーラーによってゆっくりと冷却される。また、ゲルを冷却し発泡するときの最適温度は、好ましくは100~130℃、より好ましくは110~127℃である。
なお、気泡径を調整する方法としては、一般に発泡核剤としてポリエチレン、タルクなどの添加、又は発泡剤の添加量の増減(溶解度の影響)により調整する方法があげられる。また、発泡体の密度を調整する方法としては、一般に発泡剤の添加量又は発泡温度を調整することによって行う方法があげられる。
<発泡剤>
本製造方法で用いることができる発泡剤としては、上述した発泡剤(C)と同一であるためここでは省略する。
<用途>
本実施形態の難燃性発泡体は、特に制限されないが、発泡押出シート(XPS,PSP)や発泡性スチレンポリマー(EPS)、発泡射出成形品として用いることが好ましく、特に発泡押出シート(XPS)がより好ましい。
本実施形態の難燃性発泡体は、建材や自動車・航空機などの断熱材、吸音材、制振材や電子・電機祈祷の各種部品等に好適に用いられる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明の実施形態を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
[測定及び評価方法]
本実施例及び比較例で得られた、スチレン系樹脂及びスチレン系樹脂発泡成形体の物性の測定及び評価は、次の方法に基づいて行った。
(1)スチレン系樹脂中のスチレン単量体単位、メタクリル酸単量体単位、及びメタクリル酸メチル単量体単位の含有量の算出
プロトン核磁気共鳴(H-NMR)測定機で測定したスペクトルの積分比から、樹脂組成を定量した。
・試料調製:樹脂ペレット30mgをd-DMSO 0.75mLに60℃で4~6時間加熱溶解した。
・測定機器:日本電子(株)製 JNM ECA-500
・測定条件:測定温度25℃、観測核H、積算回数64回、繰り返し時間11秒。
<<スペクトルの帰属>>
ジメチルスルホキシド重溶媒中で測定されたスペクトルの帰属について、0.5~1.5ppmのピークは、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、及び六員環酸無水物のα-メチル基の水素、1.6~2.1ppmのピークはポリマー主鎖のメチレン基の水素、3.5ppmのピークはメタクリル酸メチルのカルボン酸エステル(-COOCH)の水素、12.4ppmのピークはメタクリル酸のカルボン酸の水素である。また、6.5~7.5ppmのピークはスチレンの芳香族環の水素である。
(2)スチレン系樹脂の重量平均分子量
スチレン系樹脂の重量平均分子量を、下記の条件や手順で測定した。
・試料調製:テトラヒドロフランに樹脂を約0.05質量%で溶解させた。
・測定条件
機器:TOSOH HLC-8220GPC
(ゲルパーミエイション・クロマトグラフィー)
カラム :super HZM-H
温度 :40℃
キャリア :THF 0.35mL/min
検出器 :RI、UV:254nm
検量線 :TOSOH製の標準PSを使用して作成。
(3)メルトフローレート(MFR)
スチレン系樹脂のメルトマスフローレート(g/10分)は、ISO 1133に準拠して測定した(200℃、荷重49N)。
(4)ビカット軟化温度
スチレン系樹脂発泡体のビカット軟化温度(℃)は、後述の方法で作製した試験片を用いて、ISO 306に準拠し、荷重49N、昇温速度50℃/時間の条件で測定した。
(5)板状押出発泡体の発泡体密度
(スチレン系樹脂発泡体の重量)/(スチレン系樹脂発泡体の体積)で表わされる式から発泡体密度(kg/m)を計算した。
(6)スチレン系樹脂発泡体の平均気泡径
ASTM・D3576-77に準じて、板状のスチレン系樹脂発泡体の押出断面の平均気泡径(mm)を測定した。具体的には、本発明に係るスチレン系樹脂発泡体の平均気泡径は、以下の測定方法から算出できる。
スチレン系樹脂発泡体をMD方向及びTD方向に沿って厚み方向に切断し、MD方向の断面及びTD方向の断面を作製する。次いで、その断面に存在する各気泡の気泡径をデジタルマイクスコープにより観察して、MD方向の気泡径の数平均値と、TD方向の気泡径の数平均値とをそれぞれ算出する。この数平均値をスチレン系樹脂発泡体の平均気泡径とする。
なお、上記測定方法において、各断面に存在する各気泡の気泡径は、気泡の断面形状における最も長い径を意味し、例えば、断面形状が真円状であれ直径を表し、断面形状が楕円状であれば長径を表す。また、上記測定方法において、MD方向、又はTD方向が定まらない場合は、以下の方法により、スチレン系樹脂発泡体の平均気泡径を測定できる。スチレン系樹脂発泡体の厚み方向の任意の断面と、該断面と直交する方向のもう一つの厚み方向の断面を作製する。そして、それぞれをMD方向の断面、TD方向の断面として、上記と同様にして発泡体シートの平均気泡径を求めることができる。
(7)スチレン系樹脂発泡体の独立気泡率
ASTM・D2856-Aに準じて、板状のスチレン系樹脂発泡体の独立気泡率(%)を測定した。
(8)圧縮強度
JIS K7220に準じた方法により、スチレン系樹脂発泡体の圧縮強度を測定した。
[スチレン系樹脂組成物の原料及び合成方法]
本実施例で使用したスチレン系樹脂(A)及びセルロースナノファイバー(B)と、本比較例で使用したポリマー及びセルロースファイバーと、本実施例及び比較例で使用した添加剤は、以下の通りである。
<スチレン系樹脂(A>
<<樹脂(a-1)>>
スチレン(ST単量体)71.3質量部、メタクリル酸(MAA単量体)7.3質量部、メタクリル酸メチル(MMA単量体)6.4質量部、エチルベンゼン15.0質量部、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.025質量部から成る重合原料組成液を、1.1リットル/時の速度で、容量が4リットルの完全混合型反応器に、次いで、容量が2リットルの層流型反応器から成る重合装置に、さらに、未反応モノマー、重合溶媒等の揮発分を除去する単軸押出機を連結した脱揮装置に、連続的に順次供給し、スチレン系樹脂である樹脂(a-1)を調製した。
重合工程における重合反応条件は、完全混合反応器は重合温度122℃、層流型反応器は重合温度120~142℃とした。脱揮された未反応ガスは、-5℃の冷媒を通した凝縮器で凝縮し、未反応液として回収した。
最終重合液中のポリマー分は、重合液を215℃、2.5kPaの減圧下で30分間乾燥後、式[(乾燥後の試料質量/乾燥前の試料質量)×100%]により測定したところ、65.6質量%であり、重量平均分子量は214,000(21.4万)であった。得られた樹脂(a-1)の組成比、物性を以下の表1に示す。
<<樹脂(a-2)~(a-7)>>
以下の表1に示すスチレン系樹脂の性状になるように組成や重合温度条件等を調整し、樹脂(a-1)と同様の方法でスチレン系樹脂である樹脂(a-2)~(a-7)を得た。得られた樹脂(a-2)~(a-7)の組成比、物性を以下の表1に示す。なお、樹脂(a-7)では、単量体として、無水マレイン酸(MAH単量体)を用いた。
以下の表1から、本発明に係るスチレン系樹脂発泡体に使用可能なスチレン系樹脂(A)のビカット軟化温度がいずれも100℃を超えているため、従来のポリエチレン樹脂などと比較すると耐熱性に優れている。特に、本発明に係るスチレン系樹脂発泡体は、微細な空孔が均一に数多く分散していると、耐熱性に優れたスチレン系樹脂との相乗効果を発揮する。
<<GPPS>>
・MFR2.2のポリスチレン(GPPS、PSジャパン社製、G9401)を用いた。物性を以下の表1に示す。
<セルロースナノファイバー(B)成分>
・CNF(b-1):セルロースナノファイバー(中越パルプ工業株式会社製、CNF-10、平均繊維径30nm)
・CNF(b-2):セルロースナノファイバー(ダイセルファインケム株式会社製、KY-100G、平均繊維径:100nm)
<セルロースファイバー>
・セルロースファイバー(セライト社製、SW-10、平均繊維径25μm)
<添加剤>
<<フェノール系酸化防止剤>>
・3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル(BASF社製、Irganox1076)
<<リン系酸化防止剤>>
・トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(BASF社製株式会社、Irgafos168)
Figure 0007429517000001
[実施例1~13]
<スチレン系樹脂組成物の製造方法>
上記表1に示す組成比のスチレン系樹脂(A)と、セルロースナノファイバー(B)との総量100質量部に対して、Irganox1076とIrgafos168とを0.2質量部ずつ添加後、予備混合した。得られた予備混合物を一括混合し、二軸押出機(東芝機械社製、TEM-26SS)を用い、180℃~220℃の範囲で溶融押出を行い、混練物としてスチレン系樹脂組成物のペレットを得た。この際、スクリュー回転数は150rpm、吐出量は10kg/hrであった。
このようにして得られたペレットを、ISO規格試験片タイプA金型を備え付けた日本製鋼所社製の射出成形機を用い、シリンダー温度220℃、金型温度50℃、射出圧力(ゲージ圧40-60MPa)、射出速度(パネル設定値)50%、射出時間/冷却時間=5sec/20secで成形して試験片を作製した。得られた試験片を用いて、MFR及びビカット軟化温度の測定を評価した。結果を上記表1に示す。
<スチレン系樹脂発泡体の製造方法>
上記スチレン系樹脂組成物のそれぞれを、単軸押出機、ミキサー、ロータリークーラー、及びダイからなる押出発泡機を用いて、当該スチレン系樹脂組成物100質量部に対して、厚さ30mmの板状のスチレン系樹脂発泡体を製造した。樹脂溶融ゾーンの温度は180~220℃、ロータリークーラー温度は150~160℃、ダイ温度を120~130℃に調整した。発泡剤(C)としてはLPG(ノルマルブタン/イソブタン=70/30<体積分率>)を5質量部添加した。得られたスチレン系樹脂発泡体の発泡体密度、平均気泡径、独立気泡率、及び圧縮強度の評価を行った。結果を以下の表2に示す。
[比較例1~6]
比較例1~6は、表2に示すように組成を変更したこと以外は実施例と同様にして、非発泡押出シートを得た。各物性の測定及び評価の結果を表3に示す。
Figure 0007429517000002
Figure 0007429517000003
表2に示すように、実施例1~13で得られたスチレン系樹脂発泡体は、独立気泡率が高く発泡特性が良く、平均気泡径が小さい圧縮強度の強い発泡体となった。
表2に示すように、CNFを配合しないと平均気泡径が大きく、圧縮強度が低くなる。比較例1のGPPSでは難燃性は得られず、比較例2のようにNOR型ヒンダードアミン系化合物を多く配合すると発泡特性が低下し、圧縮強度が弱い。
比較例9のミクロンオーダーのセルロースファイバーでは、均一の気泡が得られず、発泡体として得ることができなかった。
比較例10について、CNF量が多いと均一の気泡が得られず、発泡体として得ることができなかった。
以上のことから、実施例1~13と比較例1~8とを比較すると、実施例と比較例とでは、気泡特性のうち平均気泡径が大きく異なることから、実施例1~13の発泡体は微細な空孔が均一に分散していることが確認できる。
本発明のスチレン系樹脂発泡体は、建材、電子・電気部品、自動車の難燃発泡体等に好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. スチレン系樹脂(A)80.0~99.7質量%と、平均繊維径3~200nmのセルロースナノファイバー(B)0.3~20質量%とを含み、
    前記スチレン系樹脂(A)は、スチレン系単量体単位、不飽和カルボン酸系単量体単位、及び不飽和カルボン酸エステル系単量体単位を有する共重合樹脂であり、
    前記共重合樹脂は、前記スチレン系単量体単位、前記不飽和カルボン酸系単量体単位、及び前記不飽和カルボン酸エステル系単量体単位の合計含有量を100質量%としたとき、前記スチレン系単量体単位69~98質量%、不飽和カルボン酸系単量体単位2~16質量%、及び不飽和カルボン酸エステル系単量体単位0~15質量%を有し、かつ前記不飽和カルボン酸系単量体単位は、アクリル酸又はメタクリル酸である、スチレン系樹脂発泡体。
  2. 前記不飽和カルボン酸系単量体がメタクリル酸である、請求項1に記載のスチレン系樹脂発泡体。
  3. 前記スチレン系樹脂発泡体が押出発泡である、請求項1又は2のいずれかに記載のスチレン系樹脂発泡体。
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